(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】インテリジェンスエンジンのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20221205BHJP
【FI】
A61H7/00
A61H7/00 320A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521567
(86)(22)【出願日】2020-10-08
(85)【翻訳文提出日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 US2020054842
(87)【国際公開番号】W WO2021072120
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2020-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519166165
【氏名又は名称】セラボディ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ワースランド
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ナザリアン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイミー サンチェス ソラナ
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアルド メリノ
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー エル.チェンバーズ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル デルシャド
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ロバーツ
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD11
4C100BA01
4C100BA09
4C100BB03
4C100CA01
(57)【要約】
ネットワークインターフェースを備えたパーカッシブマッサージ機器と、インテリジェンスエンジンと、を備えるパーカッシブ治療システム。インテリジェンスエンジンは、パーカッシブマッサージ機器から手動キャプチャデータ及びリアルタイム追跡データを受信し、少なくとも一つのリモートデータソースからリモートデータを受信し、パーカッシブマッサージ機器によって実行される推奨プロトコルを含む推奨データを生成するように構成される。推奨データは、手動キャプチャデータ、リアルタイム追跡データ及びリモートデータの入力から受信した、人口統計データ、パーカッシブマッサージ機器の以前の使用を含む活動データ、パーカッシブマッサージ機器の使用のタイミングを含む時間データ、パーカッシブマッサージ機器の使用に対応する分析データ及び生体測定データのうちの少なくとも一つから生成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークインターフェースを備えたパーカッシブマッサージ機器と、
前記パーカッシブマッサージ機器から手動キャプチャデータ及びリアルタイム追跡データを受信し、少なくとも一つのリモートデータソースからリモートデータを受信し、前記パーカッシブマッサージ機器によって実行される推奨プロトコルを含む推奨データを生成するように構成されたインテリジェンスエンジンと、
を備え、
前記推奨データは、前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータの入力から受信した、人口統計データ、前記パーカッシブマッサージ機器の以前の使用を含む活動データ、前記パーカッシブマッサージ機器の使用のタイミングを含む時間データ、前記パーカッシブマッサージ機器の使用に対応する分析データ及び生体測定データのうちの少なくとも一つから生成される、パーカッシブ治療システム。
【請求項2】
前記推奨データは、前記パーカッシブマッサージ機器に供給される、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項3】
前記推奨データは、前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータの入力のうちの少なくとも一つからの集約データに少なくとも部分的に基づいて生成される、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項4】
前記推奨プロトコルは、推奨ルーチンの少なくとも一つのステップを有する、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項5】
前記推奨プロトコルは、前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータの入力のうちの少なくとも一つに基づいて変更される、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項6】
前記推奨データは、行動修正の推奨及び健康の洞察のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項7】
前記推奨データは、前記推奨プロトコルの少なくとも一つのユーザ通知、前記推奨プロトコルへの変更及び動作推奨を含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項8】
前記人口統計データは、ユーザの生物学的パラメータ、ユーザの年齢、ユーザの身長及びユーザの体重のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項9】
前記活動データは、運動活動のタイプ、運動活動の量、運動活動の強度及び経時的な活動パラメータの傾向のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項10】
前記時間データは、ユーザの運動ルーチンの絶対時間及び所定のイベントに対する運動ルーチンの相対時間のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項11】
前記分析データは、使用期間、使用頻度、使用力及び前記パーカッシブマッサージ機器のアタッチメント使用のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項12】
前記生体測定データは、ユーザの心拍数、ユーザの心拍数変動、ユーザの睡眠測定基準、ユーザの体温、並びに、ユーザのサーモグラフィック画像、ユーザの超音波及びユーザのX線画像のうちの少なくとも一つを含む画像データのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項13】
前記推奨データは、回復決定スコア、健康決定スコア及び行動決定スコアのうちの少なくとも一つを含む加重スコア決定から生成される、請求項1に記載のパーカッシブ治療システム。
【請求項14】
パーカッシブマッサージ機器を使用して治療効果を提供する方法であって、
前記パーカッシブマッサージ機器の手動キャプチャデータ及びリアルタイム追跡データを受信し、少なくとも一つのリモートデータソースからリモートデータ入力を受信するステップと、
前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータ入力を集約し、前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータ入力の各々は、人口統計データ、前記パーカッシブマッサージ機器の以前の使用を含む活動データ、前記パーカッシブマッサージ機器の使用のタイミングを含む時間データ、前記パーカッシブマッサージ機器の使用に対応する分析データ及び生体測定データのうちの少なくとも一つを含むステップと、
前記パーカッシブマッサージ機器によって実行される推奨プロトコルを含む集約データから推奨データを生成するステップと、
を備える方法。
【請求項15】
前記手動キャプチャデータ、前記リアルタイム追跡データ及び前記リモートデータ入力のうちの少なくとも一つに基づいて前記推奨プロトコルを変更することを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記推奨データは、回復決定スコア、健康決定スコア及び行動決定スコアのうちの少なくとも一つを含む加重スコア決定を生成することを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記推奨データを前記パーカッシブマッサージ機器に提供することを更に備える、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年5月7日に出願された米国仮出願第62/844,424号、2019年9月11日に出願された米国仮出願第62/899,098号及び2019年10月8日に出願された米国仮出願第62/912,392号の利益を主張する2020年2月20日に出願された米国特許出願第16/796,143号の一部継続出願である米国特許出願第16/869,389号の一部継続出願である。この出願は、2018年12月26日に出願された米国仮出願第62/785,151号の利益を主張する2019年11月6日に提出された出願された米国特許出願第16/675,772号であるとともに現在では米国特許第10,702,448号の一部継続出願でもある。上述した全ての出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般的には、マッサージ機器に関連したシステムに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許出願に開示された背景説明は、本発明を理解するのに役立つ可能性のある情報を含む。ここで提供される情報のいずれかが先行技術である若しくは現在の特許請求の範囲の発明に関連していること又は具体的若しくは暗黙的に参照されている刊行物が先行技術であることを認めない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、ネットワークインターフェースを備えたパーカッシブマッサージ機器と、インテリジェンスエンジンと、を備えるパーカッシブ治療システムを提供する。インテリジェンスエンジンは、パーカッシブマッサージ機器から手動キャプチャデータ及びリアルタイム追跡データを受信し、少なくとも一つのリモートデータソースからリモートデータを受信し、パーカッシブマッサージ機器によって実行される推奨プロトコルを含む推奨データを生成するように構成される。推奨データは、手動キャプチャデータ、リアルタイム追跡データ及びリモートデータの入力から受信した、人口統計データ、パーカッシブマッサージ機器の以前の使用を含む活動データ、パーカッシブマッサージ機器の使用のタイミングを含む時間データ、パーカッシブマッサージ機器の使用に対応する分析データ及び生体測定データのうちの少なくとも一つから生成される。推奨データをパーカッシブマッサージ機器に提供してもよい。
【0005】
推奨データは、手動キャプチャデータ、リアルタイム追跡データ及びリモートデータの入力のうちの少なくとも一つからの集約データに少なくとも部分的に基づいて生成されてもよい。推奨プロトコルは、推奨ルーチンの少なくとも一つのステップを有してもよく、機器のユーザに固有のものであってもよい。推奨プロトコルは、人口統計、活動、時間、生体認証及び画像データに基づいてパーカッシブマッサージ機器のユーザに固有のものであってもよい。推奨プロトコルは、これらのデータソースによって変更されてもよく、運動ルーチンのステップの変更、運動ルーチンについてのユーザの身体部分の包含若しくは除外、ルーチンの期間、並びに、使用される頻度、力及びパーカッシブマッサージ機器によって利用されるアタッチメントを含んでもよい。
【0006】
推奨データは、行動修正の推奨及び健全性の洞察を含んでもよく、推奨プロトコルの少なくとも一つのユーザ通知、推奨プロトコルへの変更及び動作推奨を含んでもよく、回復決定スコア、健康決定スコア及び行動決定スコアを含む加重スコア決定から生成されてもよい。回復決定スコアは、ユーザの心拍数が運動ルーチンから回復するまでの時間の尺度を識別してもよい。ウェルネス決定スコアは、所定の期間のユーザの睡眠測定基準及びパターンを評価してもよい。
【0007】
人口統計データは、ユーザの生物学的パラメータ、ユーザの年齢、ユーザの身長及びユーザの体重を含んでもよい。活動データは、運動活動のタイプ、運動活動の量、運動活動の強度及び経時的な活動パラメータの傾向を含んでもよい。運動活動の量は、距離、時間及び繰り返し回数を含んでもよい。運動活動の強度は、運動活動のペース又は運動活動に関連する負荷を含んでもよい。時間データは、ユーザの運動ルーチンの絶対時間及び所定のイベントに対する運動ルーチンの相対時間を含んでもよい。分析データは、使用期間、使用頻度、使用力及びパーカッシブマッサージ機器のアタッチメント使用を含んでもよい。分析データは、ユーザの身体部分に固有のものであってもよい。生体測定データは、ユーザの心拍数、ユーザの心拍数変動、ユーザの睡眠測定基準及びユーザの体温含んでもよい。生体測定データは、ユーザのサーモグラフィー画像、ユーザの超音波及びユーザのX線画像を含んでもよい。
【0008】
パーカッシブマッサージ機器を使用して治療効果を提供する方法は、パーカッシブマッサージ機器の手動キャプチャデータ及びリアルタイム追跡データを受信し、少なくとも一つのリモートデータソースからリモートデータ入力を受信することと、手動キャプチャデータ、リアルタイム追跡データ及びリモートデータ入力を集約し、手動キャプチャデータ、リアルタイム追跡データ及びリモートデータ入力の各々は、人口統計データ、パーカッシブマッサージ機器の以前の使用を含む活動データ、パーカッシブマッサージ機器の使用のタイミングを含む時間データ、パーカッシブマッサージ機器の使用に対応する分析データ及び生体測定データのうちの少なくとも一つを含むことと、パーカッシブマッサージ機器によって実行される推奨プロトコルを含む集約データから推奨データを生成することと、を備える。
【0009】
好適な実施形態では、本発明は、フィットネス、ウェルネス、筋肉回復及び筋肉活性化設定におけるパーカッシブマッサージ機器の適切な利用を決定するために人工知能又は他の深層学習を使用するシステム及び方法を含む。本発明の別の態様は、特定のユーザの機器が当該特定のユーザのために更に効果的に働く方法を学習するためのシステムを含む。このシステムは、パーカッシブマッサージ機器以外の他のフィットネス機器にも適用できる。例えば、一般的な会社員とNBAスターの2人の被験者がそれぞれ10,000歩の日を有する場合、10,000歩の日は、被験者のそれぞれに対して異なることを意味する。この状況において、本発明は、パーソナライズ化を提供し、2人の被験者によって提供される異なるデータを分析する。好適な実施形態では、本発明は、三つの異なるタイプのデータ、例えば、アルゴリズムに適用される以前の活動においてユーザが有した抵抗を分析する。その後、データ分析の結果に基づいて、機器の使用方法をユーザに通知することができる。例えば、上記の会社員は、10,000歩後に回復(パーカッシブマッサージ機器の一定期間の使用)を必要とする場合があるが、NBAプレーヤーは、その必要ない場合がある。
【0010】
換言すれば、学習アルゴリズムは、データを分析し、個人について収集されたデータ、ヘルスケアを通じてユーザについて何を学ぶこと及びユーザが以前の治療に基づいて行ったことに基づいて、個人に対するパーカッシブマッサージ機器の回復傾向をパーソナライズ化する。
【0011】
本発明を、以下の添付の図面を参照することによって更に容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】例示的なパーカッシブマッサージ機器の図である。
【
図2】フォースメーターを有するパーカッシブマッサージ機器の相互接続された構成要素を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態によるピン出力を有するマイクロコントローラユニットの回路図である。
【
図4】一実施形態による電池電圧検出に使用される回路図である。
【
図5】一実施形態によるパーカッシブマッサージ機器のモータの電圧を検出及び測定するための回路図である。
【
図6】好適な実施形態によるパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法を示す流れ図である。
【
図7】電圧と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法を示す流れ図である。
【
図8】好適な実施形態による電圧と力とを関連付けることによって生成されたパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法によって使用するためのルックアップテーブルをプロットするグラフである。
【
図9】好適な実施形態によるルックアップテーブルを較正する方法を示す流れ図である。
【
図10】好適な実施形態によるルックアップテーブルを較正する方法を使用することによって較正されたルックアップテーブルに対してパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法によって生成されたルックアップテーブルをプロットするグラフである。
【
図11】ルックアップテーブルを較正する方法を示す流れ図である。
【
図12】好適な実施形態に従って較正された後のルックアップテーブルをプロットするグラフである。
【
図13】好適な実施形態によるパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法を示す流れ図である。
【
図14】好適な実施形態による電力と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法を示す流れ図である。
【
図15】好適な実施形態による電力と力とを関連付けることによって生成された力を検出する方法によって使用するためのルックアップテーブルをプロットするグラフである。
【
図16】好適な実施形態によるルックアップテーブルを較正する方法を示す流れ図である。
【
図17】好適な実施形態による較正された後のルックアップテーブルをプロットするグラフである。
【
図18】第1のハンドル部分を握っているユーザを示すパーカッシブマッサージ機器の側面図である。
【
図19】第3のハンドル部分を握っているユーザを示すパーカッシブマッサージ機器の側面図である。
【
図20】第2のハンドル部分を握っているユーザを示すパーカッシブマッサージ機器の側面図である。
【
図21】ハウジングの一部が取り外された
図18のパーカッシブマッサージ機器の斜視図である。
【
図23】パーカッシブマッサージ機器の内部構成要素のいくつかの分解図である。
【
図24】モータ及びモータマウントの分解図である。
【
図25】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法によるプロトコル1のステップを示すチャートである。
【
図26】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法による「シンスプリント」プロトコルのステップを示すチャートである。
【
図27A】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法である。
【
図27B】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法である。
【
図27C】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法である。
【
図27D】パーカッシブマッサージ機器のルーチンを実行する方法である。
【
図28】「テックネック」プロトコルを示すグラフィカルユーザインターフェースの正面図である。
【
図29】「右腕二頭筋」を示すグラフィカルユーザインターフェースの正面図である。
【
図30】パーカッシブ治療システムの構造を示すシステムブロック図である。
【
図31】本発明の一実施形態によるインテリジェンスエンジンを利用するパーカッシブマッサージ機器を使用して治療効果を提供する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
同様の番号は、図面の複数の図に亘って同様のパーツを示す。
【0014】
以下の説明及び図面は例示的なものであり、限定的なものとして解釈されるべきではない。本開示の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細を説明する。しかしながら、特定の例では、説明を曖昧にすることを避けるために、周知の又は従来の詳細を説明しない。本開示の一実施形態についての言及は、必ずしも同一の実施形態についての言及でなくてもよく、そのような言及は、実施形態の少なくとも一つを意味する。
【0015】
本明細書における「一実施形態」又は「実施形態」についての言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が開示の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所での「一実施形態において」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではなく、他の実施形態を相互に排除する別個の又は代替の実施形態でもない。さらに、いくつかの実施形態によって示されるとともに他の実施形態によって示されない可能性がある様々な特徴を説明する。同様に、いくつかの実施形態の要件であってもよいが、他の実施形態ではない様々な要件を説明する。
【0016】
本明細書で使用される用語は、一般的には、本技術において、本開示の文脈内で及び各用語が使用される特定の文脈においてそれらの通常の意味を有する。開示を説明するために使用される特定の用語を、開示の説明に関して施術者(practitioner)に追加のガイダンスを提供するために、以下で又は本明細書の他の場所で説明する。便宜上、特定の用語を、例えば、斜体や引用符を使用して強調する場合がある。強調の使用は、用語の範囲及び意味に影響を及ぼさず、用語の範囲及び意味は、強調されているか否かに関係なく同一の文脈で同一である。同一のことが複数の方法で言えることが理解される。
【0017】
したがって、ここで論じられる用語のいずれか一つ以上について、代替の言語及び同義語を使用してもよい。ここで用語が詳しく説明されているか否かに関係なく、特別な意味はない。特定の用語についての同義語を提供する。一つ以上の同義語の説明は、他の同義語の使用を排除するものではない。ここで論じられる任意の用語の例を含む本明細書の任意の場所での例の使用は、例示にすぎず、開示又は例示された用語の範囲及び意味を更に限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書で与えられる様々な実施形態に限定されない。
【0018】
開示の範囲を更に限定することを意図することなく、本開示の実施形態による器具、装置、方法及びそれらに関連する結果の例を以下に示す。読者の便宜のために、例においてタイトル又はサブタイトルを使用することがあり、これが開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。別段の定義がない限り、ここで使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示に関係する当業者によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。矛盾が生じた場合は、定義を含む本文書が優先される。
【0019】
ここで使用される「前方」、「後方」、「上側」、「下側」、「側」、「短い」、「長い」、「上」、「下」及び「後」のような用語が単に説明を容易にするためのものであるとともに図に示されるような構成要素の向きを指すことを理解されたい。本明細書に記載の構成要素の任意の向きが本発明の範囲内であることを理解すべきである。
【0020】
ここで、本発明を説明するためであるとともに本発明を限定するためではない図面を参照すると、図面は、本発明の好適な実施形態によるインテリジェンスエンジンシステム及び方法を示す。
図1は、例示的なパーカッシブマッサージ機器400の図である。パーカッシブマッサージ機器400の構成要素及び特性の多くは、ここに参照として組み込まれる出願で議論したものと同一である又は類似している。
【0021】
図2~29は、フォースメーターを有するパーカッシブマッサージ機器による実施形態を示す。
図2は、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器の相互接続された構成要素を示すブロック図である。一実施形態では、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器は、マイクロコントローラユニット701と、バッテリーパック管理ユニット702と、NTCセンサ703と、充電管理ユニット704と、ワイヤレス充電管理ユニット705と、ワイヤレス充電受信システム706と、電圧管理ユニット707(図の5V 3.3V電圧管理)と、バッテリー充電入力708(図の20V 2.25A充電入力)と、ディスプレイ709(図の力/バッテリー/速度ディスプレイ)と、ワイヤレス制御ユニット710(図のブルートゥース(登録商標)制御)と、OLEDスクリーン711と、OLEDスクリーン制御システム712と、モータ713と、モータ駆動システム714と、PWM速度セットアップユニット715と、過電流保護ユニット716と、電源スイッチユニット717(図の電源オン/オフOLEDスクリーンSW)と、を有する。
図2に従って示される実施形態では、図の各ブロックを個別のコンポーネントとして示す。しかしながら、代替の実施形態では、特定の構成要素を、本開示の範囲から逸脱することなく組み合わせることができる。
【0022】
マイクロコントローラユニット701は、一実施形態では、プロセッサ、メモリ及び入力/出力周辺機器を有するマイクロコントローラユニットである。しかしながら、他の実施形態では、マイクロコントローラユニット701は、STマイクロエレクトロニクスSTM32F030K6シリーズのマイクロコントローラユニット、STM32F030C8Thomas6シリーズのマイクロコントローラ、STM32F030CCT6シリーズのマイクロコントローラ又は同等のマイクロコントローラである。
【0023】
当業者は、マイクロコントローラユニット701のメモリがマイクロコントローラユニット701のプロセッサによって処理するための機械可読コードを格納するように構成されていることを理解する。フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器の設計者がソフトウェア、ファームウェア又はその両方に機械可読コードを実装することを望むかどうかに応じて、他の様々な構成が存在することがある。一実施形態では、機械可読コードはメモリに格納され、マイクロコントローラ701のプロセッサによって実行されるように構成される。一実施形態では、機械可読コードは、コンピュータ可読媒体に格納される。
【0024】
バッテリーパック管理ユニット702は、一実施形態では、ファームウェア又はソフトウェアで実装されるとともにマイクロコントローラユニット701に関連して使用されるように構成される。この実施形態では、ファームウェア又はソフトウェアは、メモリ(図示せず)に格納され、マイクロコントローラユニット701によって取得可能であるように構成される。バッテリーパック管理ユニット702は、別の実施形態では、ファームウェア、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせであってもよい。バッテリーパック管理ユニット702は、NTCセンサ703に結合されている。NTCセンサ703は、バッテリーパック管理ユニット702がバッテリーパックの温度を感知するために使用する負の温度係数サーミスタである。例えば、NTCセンサ703は、3950+/-1%のB値及び10kΩの抵抗を有するサーミスタである。別の例では、サーミスタの抵抗は100kΩである。当業者は、サーミスタが温度に依存する抵抗を有する抵抗器であることを認識する。しかしながら、他の実施形態では、NTCセンサ703は、バッテリーパック管理ユニット702に関連して使用される別のタイプの温度検出装置又は素子であってもよい。
【0025】
電力充電管理ユニット704は、一実施形態では、ファームウェア又はソフトウェアで実装されるとともにマイクロコントローラユニット701に関連して使用されるように構成される。バッテリーパック管理ユニット702と同様に、充電管理ユニット704のファームウェア又はソフトウェアは、メモリ(図示せず)に格納され、マイクロコントローラユニット701によって取得可能であるように構成される。電力充電管理ユニット704は、別の実施形態では、ファームウェア、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせであってもよい。様々な実施形態では、電力充電管理ユニット704は、充電式電池で動作可能であるように構成されるときのように、直接接続又は外部充電器を介して電池パックを充電するように構成される。
【0026】
ワイヤレス充電管理ユニット705は、一実施形態では、バッテリーパック管理ユニット702及びバッテリー充電入力708に結合されている。他の実施形態では、バッテリー又はバッテリーパックは、例えば、バッテリー充電入力708に結合されたワイヤ又はコードを使用したバッテリー又はバッテリーパックの充電のような他の従来の方法を使用して充電される。
【0027】
ワイヤレス充電受信システム706は、一実施形態では、電力充電管理ユニット704及びディスプレイ709に結合されている。ワイヤレス充電受信システム706は、一つ以上のファームウェア、ソフトウェア及びハードウェアを有する。一実施形態では、ワイヤレス充電受信システム706は、バッテリー容量、充電メトリック及びワイヤレス充電に関連する他の情報に関する情報を受信し、その情報を電力充電管理ユニット704に渡すように構成される。ワイヤレス充電受信システム706は、好適には、フォースメーター700でパーカッシブマッサージ機器を充電するために使用されるワイヤレス充電パッドを有する。当業者は、様々なワイヤレス充電機器を利用してフォースメーター700でパーカッシブマッサージ機器をワイヤレスで充電できることを理解する。一例として、フォースメーター700でパーカッシブマッサージ機器をワイヤレスで充電するためにQiワイヤレス充電標準及び関連機器を利用してもよい。
【0028】
電圧管理ユニット707は、一実施形態では、マイクロコントローラユニット701によって使用するために5ボルトから3.3ボルトの電力に降圧するDC電圧レギュレータである。電圧管理ユニット707は、マイクロコントローラユニット701によって使用される3.3ボルトの電力を管理するための追加の機能を実行してもよい。一実施形態では、電圧管理ユニット707は、例えば、電子部品を使用した抵抗分割器の実装のように一連の電子部品を使用して実装される。別の実施形態では、電圧管理ユニット707は、電圧を5ボルトから3.3ボルトに降圧するように設計されたスタンドアロンの電圧調整器モジュール及び/又は機器である。当業者は、5ボルトから3.3ボルトに降圧するために利用可能な様々な手法及び装置を理解する。
【0029】
一実施形態では、バッテリー充電入力708は、フォースメーター700でパーカッシブマッサージ機器を充電するためにワイヤ又はコードを挿入することができるインターフェースである。例えば、標準化されたバレルコネクタは、バッテリー充電入力708である。別の例では、バッテリー充電入力708は、USBコネクタである。他の更に特殊な充電方法では、上記以外の特定のバッテリー充電入力が必要になる場合がある。
【0030】
ディスプレイ709は、一実施形態では、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力の量を表現する一連のLEDを表示する。代替の実施形態では、ディスプレイ709は、現在の電池又はフォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器のバッテリーパック充電を表現する一連のLEDを表示する。更に別の実施形態では、ディスプレイ709は、フォースメーター700を備えたパーカッシブマッサージ機器の現在の速度を示す一連のLEDを表示する。当業者は、LEDが上記の実施形態で指定されているとしても、例えば、液晶ディスプレイ、OLED、CRTディスプレイ又はプラズマディスプレイのようなLEDを使用しない他の実施形態も本開示の範囲内であることを認識する。当業者は、電池又は電池パックを利用する実施形態において電池電力の寿命を確保するために低電力オプションを使用することが有利となりうることを理解する。一実施形態では、ディスプレイ709は、128×64画素のOLEDディスプレイである。
【0031】
ワイヤレス制御ユニット710は、ワイヤレスマイクロコントローラユニットに実装することができるワイヤレス接続機器である。一実施形態では、ワイヤレス制御ユニット710は、ブルートゥース(登録商標)を介してリモート機器に結合するように構成されたブルートゥース(登録商標)トランシーバモジュールである。一実施形態では、ブルートゥース(登録商標)モジュールは、ブロードキャストモードで実行されるように構成されたブルートゥース(登録商標)低エネルギー(BLE)モジュールである。無線制御ユニット710は、マイクロコントローラユニット701に結合されている。一実施形態では、リモート機器は、ブルートゥース(登録商標)モジュールが埋め込まれたスマートフォンである。代替の実施形態では、リモート機器は、ブルートゥース(登録商標)接続を有するパーソナルコンピュータである。他の実施形態では、ブルートゥース(登録商標)無線規格以外の他の無線接続規格を利用してもよい。ここではブルートゥース(登録商標)接続又は他のワイヤレス接続が無線接続デバイスに実装されているものとして説明できることが理解される。ワイヤレス接続デバイスを、別個のモジュールとすることができる、MCU又は機器の他の構成要素に含めることができる又は別個のチップとすることができる。要約すると、ワイヤレス接続装置を有するパーカッシブ治療装置は、パーカッシブマッサージ機器が別の電子機器(例えば、電話、タブレット、コンピュータ、コンピュータ、音声制御スピーカー、通常のスピーカー等)にワイヤレスで接続できることを意味する。当業者は、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器がバッテリー又はバッテリーパックを利用しているときに低電力無線制御モジュールがとなりうることを理解する。
【0032】
一実施形態では、OLEDスクリーン711及びOLEDスクリーン制御システム712は、上記で参照されたディスプレイ709と略同一の情報を表示するように構成される。OLEDスクリーン711は、OLEDスクリーン制御システム511に結合されている。OLEDスクリーン制御システム712は、マイクロコントローラユニット701、OLEDスクリーン711及び電源スイッチユニット717に結合されている。一実施形態では、ディスプレイ709及びOLEDスクリーン711は、冗長であることがあり、一方又は他方を利用するだけでよい。
【0033】
モータ713は、一実施形態では、ブラシレス直流(BLDC)モータである。モータ713及びモータ駆動システム714は、一実施形態では、往復運動に変換することができる速度(すなわち、回転運動)を変化させるように構成される。他の実施形態では、モータ713は、ブラシ付きDCモータ、ブラシ付きACモータ又はブラシレスACモータである。当業者は、ブラシレスモータ若しくはブラシ付きモータの選択又は直流若しくは交流の選択が用途及び意図されるサイズ、バッテリー電力並びに使用に応じて変化することがあることを理解する。
【0034】
PWM速度設定ユニット715は、一実施形態では、モータ713を駆動するために利用されるパルス幅変調を制御するために使用される。PWM速度設定ユニット715は、マイクロコントローラユニット701及び過電流保護ユニット716に結合されている。当業者は、パルス幅変調がモータ713に加えられる平均電力を変化させる一つの方法であり、その結果、必要に応じて速度を変化させることを理解する。代替の実施形態では、当業者は、ブラシレスDCモータの速度を変えるための様々な方法があることを理解する。例えば、モータ713への電圧を他の非PWM方法で制御してもよい。
【0035】
過電流保護ユニット716は、一実施形態では、モータへの大電流によって引き起こされる損傷を防止するための統合されたシステムインパッケージの形態であってもよい。他の実施形態では、過電流保護ユニット716は、モータを過度に大きい電流から保護するように構成された一連の電子部品を使用して実装される。
【0036】
電源スイッチユニット717は、一実施形態では、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器をオン及びオフにするように構成される。電源スイッチユニット717は、OLEDスクリーン制御システム712及びマイクロコントローラユニット701に結合されている。一実施形態では、電源スイッチユニット717は、スイッチ404である。
【0037】
図3は、ピン出力を有するマイクロコントローラユニット701の回路図を示す。この実施形態では、STM32F030K6シリーズのマイクロコントローラユニットが利用される。回路図は、マイクロコントローラユニット701のVDD入力に供給される+3.3ボルトの電力を示す。入力部PA3には、モータ713の電圧である“Motor_VOL”とラベル付けされている。入力PA2は、バッテリー又はバッテリーパックの電圧である”bt_V”である。マイクロコントローラユニットは、入力PA2及び入力PA3でアナログ電圧を受信し、マイクロコントローラのアナログ-デジタルコンバータを使用してデジタル電圧に変換するように構成される。この実施形態では、アナログ-デジタル変換器は、12ビットADCである。当業者は、他のマイクロコントローラが同様の機能を実行するために電圧検出及びアナログ-デジタル変換器を利用してもよいことを理解する。更に別の実施形態では、マイクロコントローラとは別のアナログ-デジタル変換器モジュールを利用してもよい。
【0038】
図4は、電池電圧検出に使用される回路図を示す。この実施形態では、プラスのバッテリー端子518である+BTは、PチャネルMOSFET519、NチャネルMOSFET520、0.1mFコンデンサ521、100kW抵抗器522,523、68kW抵抗器524、68kΩ抵抗器525、1kΩ抵抗器525,526及び10kΩ抵抗器527,528からなる回路に結合されている。この回路は、バッテリー又はバッテリーパックの入力アナログ電圧又はbt_vを
図18のマイクロコントローラユニット701に提供するように構成される。他の実施形態では、バッテリー又はバッテリーパックの電圧は、バッテリー又はバッテリーパックの端子に結合された電圧リーダーを使用して実現してもよい。
【0039】
図4は、パーカッシブマッサージ機器のモータ713の電圧を検出及び測定するための回路図を示す。この実施形態では、電圧検出抵抗器529は、マイクロコントローラユニット701と並列に結合されるとともにモータ713に結合されている。一実施形態では、電圧検出抵抗器は、0.0025vの値を有する。
図20に示す回路は、Motor_VOL入力を
図17のマイクロコントローラユニット701に提供するように構成される。一実施形態では、入力アナログ電圧は増幅される。別の実施形態では、モータ713の電圧は、別個の一連の電子部品又は独立型機器を使用して測定又は検出され、パーカッシブマッサージ機器に力を表示する方法で使用するためにマイクロプロセッサに入力される。
【0040】
図5は、好適な実施形態によるパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法800を示す流れ図である。ステップ802において、電圧の大きさVを取得する。一実施形態では、電圧の大きさVは、
図5に開示した回路を使用することによって取得したアナログ電圧である。当該回路において、モータ713(すなわち、ホール効果センサ)からのブロック曲線信号は、マイクロコントローラユニット701と並列に配置された抵抗器Rを使用して電流として回路内でシミュレートされる。他の実施形態では、モータ713の現在の動作速度に対応する電圧を他の様々な方法で生成してもよい。電圧の大きさVを、STM32F030K6マイクロコントローラユニットに実装されているようなアナログ-デジタル変換器を使用してアナログ電圧をデジタル電圧に変換するマイクロコントローラユニット701に入力することができる。STM32F030K6マイクロコントローラユニットは、アナログ電圧の大きさを12ビットADC(すなわち、0~4096)に対応するデジタルコードに変換する。デジタルコードは、取得した元の電圧の大きさVに対応する電圧の大きさを表す。
【0041】
ステップ804において、電圧Vと力の大きさFとを関連付けるルックアップテーブルを生成する。一実施形態では、ルックアップテーブルは、電圧と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法900を使用して生成される。例えば、力の大きさFを、ポンドの力で表してもよい。代替の実施形態では、力の大きさFを、ニュートンの力で表してもよい。
【0042】
ステップ806において、電圧の大きさVに対応する力の大きさFを、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器に表示する。一実施形態では、一連のLED光を、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器によって加えられている力として様々な量の力を表現するために利用してもよい。したがって、力の大きさFが増大するに従って、一連のLEDライトのうちの更に多くのLEDが点灯される。好適には、一連のLEDライトは、12個のLEDライトからなる。
【0043】
図7は、電圧と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法900を示す流れ図である。ステップ902において、力の最大の大きさF
MAXを決定する。F
MAXの大きさを、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器を使用して加えるために最大の所望の力を評価することによって決定してもよい。一例として、F
MAXは、60ポンドの力である。
【0044】
ステップ904において、電圧の最大の大きさVMAXを決定する。VMAXの大きさを、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器によって可能な最大の理論的な電圧変化を評価することによって決定してもよい。一例として、VMAXは、1.8ボルトである。
【0045】
ステップ906において、FMAXは、均等の増分に分割される。ステップ902からの上記の例を使用すると、60ポンドの力が60個の1ポンドの増分に分割される。
【0046】
ステップ908において、VMAXは、上記のステップ906で決定されたのと同一の量の増分に分割される。したがって、ステップ904からの上記の例を使用すると、1.8ボルトは、60個の0.3ボルトの増分に分割される。
【0047】
ステップ910において、力のポンドの増分と電圧の増分とを関連付けるルックアップテーブル(LUT)を生成する。これは、必然的に力と電圧の間の線形関係を作成する。
図8は、
図7で識別された特定の例を使用して生成された
図6の力を検出する方法によって使用するためにLUTをプロットしたグラフである。グラフは、方法900を使用して計算された力を示す。
【0048】
方法900のステップ904での理論上の最大電圧の仮定が不正確であるという問題が生じることがある。フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器を使用する際に使用可能な最大電圧が時間の経過と共に低下することがある。換言すれば、バッテリー又はバッテリーパックの電圧が低下することがある。
【0049】
したがって、方法900によって生成されたLUTを較正する方法1000が有利となりうる。
図9は、LUTを較正する方法1000を示す流れ図である。ステップ1002において、バッテリーパック電圧BVを取得する。一実施形態では、バッテリーパック電圧の大きさBVは、
図4に開示された回路を使用することによって取得されるアナログ電圧である。当該回路において、バッテリーパック電圧の大きさBVを、STM32F030K6マイクロコントローラユニットに実装されているようなアナログ-デジタル変換器を使用してアナログ電圧をデジタル電圧に変換するマイクロコントローラユニット701に入力してもよい。STM32F030K6マイクロコントローラユニットは、アナログ電圧の大きさを12ビットADC(すなわち、0~4096)に対応するデジタルコードに変換する。デジタルコードは、取得した元のバッテリーパックの電圧の大きさBVに対応する電圧の大きさを表す。
【0050】
ステップ1004において、V
MAXを、実際の電池電圧の大きさのBV出力に設定する。例えば、1.8ボルトから1.74ボルトに減少すると、0.6ボルト減少する。ステップ1006において、LUT線形相関は、更に低いV
MAXを反映するように調整される。
図10は、方法1000によって計算されたLUTを、方法1000を使用して較正されたLUTに対してプロットしたグラフである。方法1000から得られるLUTは、計算された力ではなく較正された力を表す。
【0051】
図11は、LUTを較正する方法1100を示す流れ図である。方法1100を、方法900の後に又は方法900とは完全に別個に実行してもよい。ステップ1102において、バッテリーパック電圧BVを測定する。一実施形態では、測定を、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器から力を加えることなく行う。一実施形態では、バッテリーパック電圧BVを、外部電圧計を使用して測定する。別の実施形態では、バッテリーパック及び/又はマイクロコントローラユニット701は、バッテリーパック電圧BVを直接測定するための組み込みソリューションを有する。
【0052】
ステップ1104において、測定されたバッテリーパック電圧BVに対応する力の大きさFを決定するために、力の大きさFを表示するフォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器の表示を読み取る。
【0053】
ステップ1106において、フォースメーターを、加えられている実際の力を測定するために使用する。一実施形態では、フォースメーターは、プッシュ/プルフォースメーターである。力を直接測定することにより、表示された力の大きさFを測定された実際の力と比較することによってLUTの較正が可能になる。ステップ1108において、LUTを、測定されたバッテリーパック電圧BVに対応する較正された力で更新する。ステップ1108の後、ステップ1102~1106は、連続する電圧増分ごとに繰り返される。方法900に従って示される実施形態では、ステップ1102~1106は、3ボルトの増分ごとに繰り返される。
図27は、全ての3ボルト増分が更新された後の方法1100によって計算されたLUTをプロットするグラフである。
【0054】
図13は、好適な実施形態によるパーカッシブマッサージ機器によって加えられた力を検出する方法1200を示す流れ図である。ステップ1202において、バッテリーパックの電流の大きさCを取得する。一実施形態では、電流の大きさCをマイクロコントローラユニット701に入力する。ステップ1204において、バッテリーパックの電圧の大きさBVを取得する。一実施形態では、電圧の大きさBVをマイクロコントローラユニット701に入力する。ステップ1206において、電力を、CとBVの積を使用して計算する。一実施形態では、マイクロコントローラユニット701は、CとBVを乗算することによって電力を計算するように構成される。ステップ1208において、電力の大きさPと力の大きさFとを関連付けるルックアップテーブルを生成する。一実施形態では、ルックアップテーブルを、電力と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法1300を使用して生成する。例えば、電力の大きさPをワットで表してもよい。代替の実施形態では、力の大きさFを、ポンドの力又はニュートンの力で表してもよい。
【0055】
ステップ1210において、電力の大きさPに対応する力の大きさFを、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器に表示する。一実施形態では、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器によって力が加えられているときの様々な量の力を描写するために、一連のLEDライトを利用してもよい。したがって、力の大きさFが増大すると、一連のLEDライトのうちの更に多くのLEDが点灯する。好適には、一連のLEDライトは、12個のLEDライトからなる。
【0056】
図14は、電力と力とを関連付けるルックアップテーブルを生成する方法1300を示す流れ図である。ステップ1302において、電力の最大の大きさF
MAXを決定する。しかしながら、総実効電力を計算できる場合、理論上の電力の最大の大きさは、合理的な仮定ではない。合計最大有効電力(EP
MAX)を決定するために式1を利用してもよい。
【数1】
【0057】
Total EPを計算した後に式1に代入するために式2を利用してもよい。
【数2】
ここで、Total EP、EP
BATTERY、EP
PCBA及びEP
MOTORを全てパーセンテージで表し、PCBAはプリント回路基板アセンブリである。
【0058】
一実施形態では、EP(Battery)は、85%であり、EP(PCBA)は、95%であり、EP(Motor)は、75%である。したがって、式2を使用すると、Total EPは、85%*95%*75%=60.5625%になる。
【0059】
この実施形態では、P
MAXを、式3のように、バッテリーパックの最大電圧V
MAXを最大アンペア数C
MAXに乗算することによって計算する。その後、P
MAXを式1に代入する。
【数3】
【0060】
この実施形態では、VMAXは、16.8ボルトであり、CMAXは、20アンペアである。したがって、PMAXは、336ワットである。
【0061】
ここで式1に戻ると、PMAXが336ワットであり、Total EPが60.5625%である場合、Total EPMAXは、203ワットである。
【0062】
ステップ1304において、電力の最小量PMINを決定する。力が加えられていない(すなわち、負荷がない)力がゼロ以外であることが当業者によって認識される。したがって、12ワットのPMINを仮定する。当業者は、PMINの値が無負荷時の定格電力に相当することも理解する。それを、VMAX及びCMINから導出してもよい。
【0063】
ステップ1306において、力の最大の大きさFMAXを決定する。FMAXの大きさを、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器を使用して加えるための最大の所望の力を評価することによって決定してもよい。一例として、FMAXは、60ポンドの力である。
【0064】
ステップ1308において、Total EPMAXを、均等の増分に分割する。一実施形態では、Total EPMAXを、PMIN(12ワット)から開始して1ポンドの力ごとに3ワットの増分で分割する。FMAXが60ポンドの力である場合、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器の合計の所望の力の出力であり、計算されたTotal EPMAX内で60ポンドの力が189ワットに関連付けられることが当業者によって認識される。
【0065】
ステップ1310において、ポンドの力の増分とワット単位の電力の増分とを関連付けるLUTを生成する。これは、必然的に力と電圧の間の線形関係を作成する。
図30は、
図25で識別された特定の例を使用して生成された
図28の力を検出する方法によって使用するためのLUTをプロットしたグラフである。グラフは、方法1200を使用して計算された力を示す。
【0066】
方法900と同様に、方法1200のステップ1204で測定されたバッテリーパックの測定された電圧が不正確であるという問題が生じることがある。フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器が使用されているために最大の利用可能な電圧が時間と共に低下することもある。換言すれば、バッテリー又はバッテリーパックの電圧が減少することがある。
【0067】
図16は、LUTを較正する方法1400を示す流れ図である。方法1400を、方法900又は方法1200の後に又は方法900又は方法1200とは完全に別個に実行してもよい。ステップ1402において、バッテリーパックの電流の大きさCを取得する。 一実施形態では、電流の大きさCをマイクロコントローラユニット701に入力する。
【0068】
ステップ1404において、バッテリーパック電圧BVを測定する。一実施形態では、測定を、フォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器から力を加えることなく行う。一実施形態では、バッテリーパック電圧BVを、外部電圧計を使用して測定する。別の実施形態では、バッテリーパック及び/又はマイクロコントローラユニット701は、バッテリーパック電圧BVを直接測定するための組み込みソリューションを有する。ステップ1406において、電力を、CとBVの積を使用して計算する。一実施形態では、マイクロコントローラユニット701は、CをBVに乗算することによって電力を計算するように構成される。
【0069】
ステップ1408において、計算された力に対応する力の大きさFを決定するために、力の大きさFを表示するフォースメーター700を有するパーカッシブマッサージ機器の表示を読み取る。ステップ1410において、加えられている実際の力を測定するために、フォースメーターを使用する。一実施形態では、フォースメーターは、プッシュ/プルフォースメーターである。力を直接測定することにより、表示された力の大きさFを測定された実際の力と比較することによってLUTの較正が可能になる。ステップ1412において、LUTを、測定された電力に対応する較正された力で更新する。ステップ1412の後、ステップ1402~1410が、各力又は力の増分ごとに繰り返される。方法900に従って示される実施形態では、ステップ1402~410は、3ワットの増分ごとに繰り返される。
図32は、全ての3ワット増分が更新された後に方法1400によって計算されたLUTをプロットするグラフである。
【0070】
図18~24は、パーカッシブマッサージ機器400の更なる図を示す。
図18~20は、協力してハンドル部分149を規定する第1のハンドル部分143、第2のハンドル部分145及び第3のハンドル部分147を有するパーカッシブマッサージ機器400を示す。パーカッシブ治療装置又はパーカッシブマッサージ機器に関する上記の全ての特徴及び構成要素を、パーカッシブマッサージ機器400に含めてもよい。
【0071】
図21~23に示すように、好適な実施形態では、ブラシレスモータ406は、ヘッド部分12に配置される。パーカッシブマッサージ機器400は、回転ハウジング44の一部である回転可能なアームを有することができる。モータ406は、ハウジング101のヘッド部分12と共に収容される回転ハウジング44に配置される。別の実施形態では、回転能力を省略することができる。
【0072】
好適な実施形態では、機器は、モータ406及びそこから延在するモータシャフト21によって回転されるシャフト16に直接接続されたプッシュロッド又はシャフト14を有する。シャフト16は、カウンターウェイト19を有するカウンターウェイトアセンブリ17の一部となることができる。好適な実施形態では、プッシュロッド14は、
図22A~22Bに示すように、L字型である又は円弧形状を有する。好適には、プッシュロッド14がシャフト16に接続される点は、プッシュロッド14(及びマッサージアタッチメント628)の遠位端18が移動する往復経路からオフセットされている。この機能は、円弧又はL字型によって提供される。モータを機器の中央又はその近くに配置することができない場合にはモータをオフセットしてシャフトを中央に保持する(するとともに配置)ための突起が必要になるためにモータを機器の中央又はその近くに配置することができるようにプッシュロッド14が力を少なくとも部分的に斜めに又は垂直ではなくその形状に沿って弧状に伝達できるようにプッシュロッド14が設計されていることを理解すべきである。円弧は、
図42A及び42Bに示すように、プッシュロッド14がモータと密接なクリアランスを有することを可能にし、外部ハウジングを同様の従来の機器より小さくすることを可能にし、したがって、機器400の側面を更に低くする。
図22Aは、移動の下死点にあるプッシュロッド14を示し、
図22Bは、移動の上死点にあるプッシュロッド14を示す。好適には、一つ以上のベアリング20は、斜め方向の力に対抗するためにモータに接続するプッシュロッド14の近位端に含まれ、プッシュロッド14が移動するとともにモータ406に接触するのを防止する。ベアリング20は、シャフト16に受け入れられ、ねじ付きファスナー26は、シャフト16の同軸開口16aに受け入れられる。プッシュロッド14の近位端は、ベアリング20に受け入れられる。これらの構成要素の全てを
図23に示す。
【0073】
別の好適な実施形態では、ここで教示される機器のいずれかは、振幅又はストロークを変化させる能力を有することができ、したがって、ユーザの用途又はニーズに応じて、更に長い又は更に短いストロークを提供する。例えば、ストロークは、約8~16mmの間で変更することができる又は変更させることができる。別の実施形態では、ストロークは、25mm以上まで変化させることができる。振幅/ストロークの変動性を、ここで説明するルーチン、プリセット又はプロトコルの一部にすることもできる。例えば、機器は、コネクタの偏心を(例えば、4mmと8mmの間で)変更することを可能にする機械的スイッチを有することができる。この機構は、プッシュボタン及びスライダーを有することができる。ピン構造は、ロック位置に戻すことができるバネを有する。
【0074】
好適な実施形態では、機器400は、エラストマー等で作られた複数の減衰構成要素と、デバイスを比較的静かに保つための減衰振動部と、を有する。例えば、
図23に示すように、機器400は、(第1の回転ハウジングハーフ44a及び第2の回転ハウジングハーフ44bを有する)回転ハウジング44を取り囲むとともに回転ハウジングと外側ハウジング101の間の振動音を減衰させるのを助ける(内部サスペンションリング219と同様の)減衰リング426を有する。
【0075】
図23及び
図24に示すように、機器400は、好適には、モータ406を所定の位置に固定するとともにハウジング101に固定されるモータマウント24も有する。モータ406は、(1から10の間の数を含むことができる)三つの突起30を有する受入部材28を有し、これは、(第1の壁38の)モータマウント24で規定される突起開口32に受け入れられる。モータマウント24から延在するフランジ34は、突起30を所定の位置に保持するのに役立つ。モータ406は、好適には、ねじ山留め具などを介してモータマウント24に固定される。モータシャフト21は、第1の壁及び第2の壁38と円周の周りの途中まで延在する側面40の間に規定されるモータマウント内部36に延在する。カウンターウェイトアセンブリ17、プッシュロッド14の近位端及びモータシャフト21の回転を往復運動に変換するための関連部品は、モータマウント内部36の位置である。プッシュロッド14は、モータマウント内部から下向きに側面40のプッシュロッド開口42を通って延在する。好適な実施形態では、モータマウント24は、ハウジングの取り付け部材48に固定された留め具46を介してハウジング101に直接接続される(
図24を参照)。ここで使用されるプッシュロッドアセンブリという用語が往復運動を提供するとともにその遠位端にアタッチメントを有する回転モータシャフト21等から延在するここで論じられる構成要素、例えば、プッシュロッド14、出力シャフト108、往復運動器310及び第2のロッド部分236のいずれか又はそれらの組み合わせを含むことが理解される。プッシュロッドアセンブリは、マッサージ又は治療に使用されるアタッチメントの接続を可能にする往復運動構成要素の端部に、雄コネクタ110(及び任意の関連構成要素)又は任意の他のコネクタを含む。
【0076】
好適な実施形態では、機器400は、電話、時計又はタブレット(又は任意のコンピュータ)のようなモバイル機器で実行されるアプリ又はソフトウェアに関連付けられるとともにそれによって操作することができる。アプリは、ブルートゥース(登録商標)又は他のワイヤレス接続プロトコルを介して機器400に接続することができる。アプリは、次の機能のいずれか又は全てを有することができる。さらに、ここで説明する機能はいずれも、機器のタッチスクリーン/スクロールホイール又は(一つ以上の)ボタン機能に直接追加することができる。ユーザが歩く場合又はユーザが機器から離れすぎている場合、機器は機能しない又は作動しない。機器は、アプリ及び機器のタッチスクリーン又はボタンを使用してオンとオフを切り替えることができる。アプリは、(例えば、1750~3000RPMの間のどこでも)可変速度を制御することができる。機器を所定の時間後に停止させるためにタイマーを実装することができる。
【0077】
好適な実施形態では、機器は、アプリ又はタッチスクリーン及び他の機能ボタンなどを介して、それに関連する異なる治療プロトコル又はルーチンを有する。ルーチンの間、機器は、機器の様々な態様若しくは出力を変更することができる又は時間、速度(周波数)、振幅(ストローク)、アーム位置、力、温度、グリップ(つまり、握るためのハンドル部分)、アタッチメント(例えば、コーン、ボール、ダンパー等)及び身体の部分に基づいて変更を加えることができる。機器は、(アプリ、タッチスクリーン、触覚フィードバック又はスピーカーを介した音声で)ルーチンの間に特定のポイントでこれらの変更、例えば、アーム位置、グリップ、アタッチメントの変更、身体の部分の変更を行うようにユーザに促すこともできる。当業者は、機器の特定の設計に応じてこれらの出力の一つ以上が適用可能であるのに対して他の機器では説明した全てのオプションが適用可能であることを理解する。
【0078】
プロトコルの開始が選択されると、機器は、事前にプログラムされたルーチンを実行する。例えば、機器は、第1の期間に第1のRPMで動作した後に第2の期間に第2のRPMで動作してもよい及び/又は第1の期間に第1の振幅で動作した後に第2の振幅で動作してもよい。ルーチンは、新たな身体の部分に移動することをユーザに知らせるためのプロンプト(触覚フィードバック等)を有することもできる。これらのルーチン又は治療は、回復、血流の増加、パフォーマンス等に関連させることができるとともにそれぞれが事前にプログラムされたルーチン又はプロトコルを有することができる。これらのルーチンは、特に、睡眠、インターバルトレーニング、階段、ランニング後、トレーニング後、回復、ウェルネス、コア後の運動及び高強度(プライオメトリック)トレーニングのような所定の活動を促進するのを助けることもできる。ルーチンは、特に、足底筋膜炎、「テックネック」、筋肉のけいれん、時差ぼけ、坐骨神経痛、手根管、結び目及びシンスプリントのような病気からの救済及び回復を提供するのを助けることもできる。ルーチンは、アタッチメント(例えば、
図40に示すアタッチメント628)又はアーム若しくは回転ハウジングの位置を切り替えることをユーザに促す又は指示することができる。プロンプトは、音、触覚フィードバック(例えば、機器又はモバイル機器の振動)、テキストによる指示又はアプリ若しくはタッチスクリーンのグラフィック若しくは画像のような視覚的表現等を有することができる。例えば、アプリは、位置2にアームを有するボールアタッチメントから開始することをユーザに指示してもよい。次に、ユーザは、スタートを押し、機器は、第1の周波数で所定の時間実行する。次に、アプリ又は機器は、ルーチンの次のステップを開始することをユーザに促し、コーンアタッチメントに変更するとともにアームを位置1に配置することをユーザに指示する(例えば、
図18のアーム位置を参照)。アームは、任意の数の位置、例えば、1~10の位置又は1~3の位置又は1~2の位置を有することができる。
図18~20は、三つの互いに異なる位置のアームを示す。ユーザは、もう一度スタートを押し、機器は、第2の周波数で所定の時間実行する。プロトコルをステップに分割することができ、各ステップで、様々な出力が事前に決定される又は指定される。
【0079】
好適な実施形態では、機器400は、ハウジング101と、電源114と、ハウジング402に配置されたモータ406と、モータ406を作動させるための(タッチスクリーン409、ロッカーボタン447、ボタン404又は他の任意のスイッチ又はボタンのいずれかとすることができる)スイッチ405と、ルーチンコントローラ630と、を有する。機器400は、アタッチメント628と接続するように構成される。アタッチメントを、例えば、
図18に示すアタッチメント628とすることができる。アタッチメントは、シャフト又はプッシュロッドアセンブリ108が指定された振幅に従ってアタッチメントを相互に移動させるように雄コネクタ110に取り付けられる。例えば、振幅を
図22A及び22Bに示し、
図22Aは、最大伸長位置でのアタッチメントを示し、
図42Bは、最小伸長位置でのアタッチメントを示す。最大伸長位置と最小伸長位置の間の距離は、一実施形態では、振幅を定義することができる。
【0080】
アタッチメント628を、身体の特定の部分に治療上の救済を提供するように構成された様々なアタッチメントとすることができる。例えば、アタッチメント628を、大きな筋肉群と小さな筋肉群の両方での全体的な使用を対象としている標準的なボールアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第29/677,157号明細書を参照)とすることができる。アタッチメント628を、ピンポイントの筋肉治療、トリガーポイント並びに手及び足のような小さな筋肉の領域のためのコーンアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第849,261号明細書を参照)とすることができる。アタッチメント628を、圧痛又は骨の領域だけでなく全体的な使用にも使用されるダンパーアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第29/676,670号明細書を参照)とすることもできる。アタッチメント628を、筋肉から乳酸を洗い流すのを助ける「こすり」及び「洗い流し」の動きのために使用される肩甲骨及びITバンドで使用するためのウェッジアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第845,500号明細書を参照)とすることもできる。アタッチメント628を、臀筋及び大腿四頭筋のような大きな筋肉群に対するラージボール(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第29/677,016号明細書を参照)とすることができる。アタッチメント628を、トリガーポイント及び腰部に使用されるサムアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第850,639号明細書を参照)とすることができる。アタッチメント628を、骨を含む敏感な領域に治療上の救済を提供するように設計されたスーパーソフトアタッチメント(全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第29/726,305号明細書を参照)とすることができる。当業者は、ここに記載したアタッチメントが非限定的であるとともに様々な材料及び形状を含むアタッチメントの他の構成をこの実施形態に従って利用してもよいことを認識する。球形のアタッチメント、二股のアタッチメント、平坦なアタッチメント又は他の形状のアタッチメントは全て本発明の範囲内である。
【0081】
ルーチンコントローラ630は、一つ以上の指定されたプロトコルに関連してルーチンを実行するように構成される。ルーチンコントローラ630を、例えば、
図2に示すマイクロコントローラユニット701とすることができる。ルーチンコントローラ630をマイクロコントローラ701とは別のスタンドアロンマイクロコントローラとすることもできる。ルーチンコントローラは、ここに記載しているように、特定の筋肉群を対象とするとともに特定の治療効果を提供するように設計された特定のプロトコルの様々なステップを通じてステップを実行することができる。
【0082】
図25は、好適な実施形態によるプロトコルの例を示す表である。プロトコル1は四つのステップに分かれており、それぞれが指定された時間、速度、振幅、アタッチメント、力、温度及びグリップを表す。ステップ1において、機器400は、1550RPMの速度で30秒間作動される。ルーチンコントローラ630を、パーカッシブマッサージ機器をオンにするとともに1550RPMのアタッチメント628の速度を実現するために利用してもよい。当業者は、アタッチメント628の速度がモータ406の速度に正比例することを理解する。パーカッシブマッサージ機器の振幅は、プロトコル1に従って2に設定される。これは、上述したように、使用中にアタッチメント628が移動する指定された距離に変換されてもよい。ステップ1は、機器400に取り付けられたダンパーアタッチメント、機器400によって加えられる“1”の力及びアタッチメントに加えられる21℃の温度を指定する。
【0083】
当業者は、機器400によって加えられる力がアタッチメントを人の身体の部分に押し付ける際にユーザによって加えられる圧力に依存することを理解する。ここで更に十分に説明されるように、機器400によって加えられる力は、目標の力であってもよい。ユーザが人の身体の部分に特定の力を加えるために圧力を提供する実施形態では、ルーチンコントローラ630は、アタッチメントによって実際に加えられる力が目標の力であることを保証するために機器400の出力を調整してもよい。ルーチンコントローラ630は、目標の力を満たすように人の身体の部分への圧力を増加又は減少させるためにユーザにフィードバックを提供するように構成されてもよい。これらの実施形態の各々は、以下のステップ2~4及び
図26に示すプロトコルのステップ1~4を含む所定のプロトコルの各ステップに適用可能である。
【0084】
ステップ1は、グリップ1を使用して機器400を操作することを指定する。グリップ1は、例えば、
図18に示す第1のハンドル部分143に示したグリップであってもよく、「通常」又は「標準」グリップとも称する。グリップ2は、例えば、
図19に示す第3のハンドル部分147に示したグリップであってもよく、「リバース」グリップとも称する。「インバース」グリップを、第3のハンドル部分147(図示せず)で使用してもよい。グリップ3は、例えば、
図20に示す第2のハンドル部分145に示したグリップであってもよく、「ベース」グリップとも称する。
【0085】
ステップ2において、プロトコル1は、機器400を2100RPM、“3”の振幅、“3”の力及び26℃の温度で15秒間作動することを指定する。ステップ2は、スモールボールアタッチメント628を使用すること及びグリップ1を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ2は、ステップ1のダンパーアタッチメントをスモールボールアタッチメントに置き換える必要があるが、同一のグリップを使用することを指定する。
【0086】
ステップ3において、プロトコル1は、機器400を2200RPM、“1”の振幅、“3”の力及び29℃の温度で30秒間作動することを指定する。ステップ3は、ダンパーアタッチメント628を使用すること及びグリップ1を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ3は、ステップ2のスモールボールアタッチメントをダンパーアタッチメントに置き換える必要があるが、同一のグリップを使用することを指定する。
【0087】
ステップ4で、において、プロトコル1は、機器400を2400RPM、“4”の振幅、“2”の力及び32℃の温度で45秒間作動することを指定する。ステップ4は、ラージボールアタッチメントを使用すること及びグリップ1を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ4は、ステップ3のダンパーアタッチメントをラージボールアタッチメントに置き換える必要があるが、同一のグリップを使用することを指定する。提供又は開発することができる無数の治療プロトコルの間に変更することができる多くの互いに異なる出力の読者への例としてプロトコル1が提供されることが理解される。さらに、出力のいずれか一つ以上は、プロトコル又はルーチンの一部であってもよく、ここで論じられる出力のいずれかを省略できることが理解される。例えば、プロトコルは、時間及び速度のみ、時間、速度及び力のみ、時間、速度及びグリップのみ又はここに記載した出力の他の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0088】
図26は、好適な実施形態による「シンスプリント」プロトコルの例を示す表である。プロトコル1と同様に、シンスプリントプロトコルは四つのステップに分かれており、それぞれが、指定された時間、速度、振幅、アタッチメント、力、温度及びグリップを示すが、アタッチメントを適用する特定のアーム位置及び身体の部分も指定する。ステップ1において、機器400を1500RPMの速度、“1”の振幅、“2”の力及び21℃の温度で1分間作動する。ステップ1は、ダンパーアタッチメント628を使用すること及び右すねに対してグリップ2(「リバース」)を使用して機器400を操作することを指定する。
【0089】
ステップ1は、使用されるアーム位置632,634,636がアーム位置1であることを指定する。当業者は、アーム位置の数(例えば、1,2,3,4等)が特定のプロトコルの間に使用されることを意図した予め決定されたアーム位置であることを理解する。アタッチメント628が適用される身体の部分は、最適なアーム位置を決定する際の要因の一つである。しかしながら、アーム位置は、ユーザによって決定されてもよく、プロトコルを実現する必要がない。
図18に示すように、「標準的な」グリップは、身体の特定の部分に適用するためにアーム位置632で利用されてもよい。
図19に示すように、「リバース」グリップは、身体の特定の部分に適用するためにアーム位置634で利用されてもよい。
図20に示すように、「ベース」グリップは、身体の特定の部分に適用するためにアーム位置636で利用されてもよい。当業者は、特定のグリップ143,145,147と組み合わせたアーム位置632,634,636が用途に応じて変化してもよいことを認識する。当業者は、機器400のアーム位置の設定が特定の装置に依存することを理解する。例えば、特定の装置によってユーザがアーム位置を調整できるようにするとともに他の装置によってユーザがアーム位置を調整できないようにしてもよい。そうでない場合、この手順が適用されない。他の実施形態では、このステップは、特定のプロトコルのステップの実行中に実行されてもよい。
【0090】
ステップ2において、シンスプリントプロトコルは、機器400を1500RPM、“1”の振幅、“2”の力及び21℃の温度で1分間作動することを指定する。ステップ2は、ダンパーアタッチメント628を使用すること及び左すねに対してグリップ2(「リバース」)を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ2は、ステップ1と同一のアタッチメント、グリップ及びアーム位置を使用するが、他のすねに適用される。
【0091】
ステップ3において、シンスプリントプロトコルは、機器400を2000RPM、“3”の振幅、“3”の力及び24℃の温度で1分間作動することを指定する。ステップ3は、ダンパーアタッチメント628を使用すること及び右ふくらはぎに対してアーム位置1でグリップ3(「ベース」)を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ3は、ユーザがグリップを「リバース」から「ベース」に変更することを要求するが、同一のアタッチメント及びアーム位置を使用することを指定する。
【0092】
ステップ4において、シンスプリントプロトコルは、機器400を2000RPM、“3”の振幅、“3”の力及び24℃の温度で1分間作動することを指定する。ステップ4は、ダンパーアタッチメント628を使用すること及び左ふくらはぎに対してグリップ3(「ベース」)を使用して機器400を操作することを指定する。したがって、ステップ4は、ステップ1と同一のアタッチメント、グリップ及びアーム位置を使用するが、他のふくらはぎに適用される。
【0093】
【0094】
図27Aは、例示的なプロトコル開始を示す流れ図である。ステップ1502において、プロトコル1を開始する。プロトコル1は、例えば、
図25に示すプロトコル1又は
図26に示す「シンスプリント」プロトコルである。当業者は、
図25に示すプロトコル1が
図26に示すシンスプリントプロトコルで指定される全ての出力を含まず、したがって、方法1500の全てのステップが
図25に示すプロトコル1に適用されるわけではないことを理解する。
【0095】
ステップ1504において、アーム位置を指定されたアーム位置632,634,636に設定することをユーザに促す。ユーザは、自分の身体又は他の人の身体で機器400を使用する人であってもよい。シンスプリントプロトコルで指定されるアーム位置632,634,636は、例えば、アーム位置1である。
【0096】
ステップ1506において、機器400の指定されたグリップ又はハンドル部分143,145,147を使用することをユーザに促す。シンスプリントプロトコルで指定されるグリップは、例えば、第3のハンドル部分147である。ここに記載するように、グリップを、特定のプロトコル又はステップに応じて変更してもよい。
【0097】
ステップ1508において、ユーザは、指定されたアタッチメントを機器400に取り付けることをユーザに促す。ここに記載するように、アタッチメントを、特定のプロトコル又はステップに応じて変更してもよい。
【0098】
ステップ1510において、方法は、アーム位置632,634,636及びグリップ位置143,145,147が適切に構成されているか否か並びにアタッチメント628が取り付けられているか否かを判断する。ステップ1510は、適切なアーム位置、グリップ及び取り付けの準備ができたときに続行することをユーザに求める(他のタイプのプロンプトのうちの)触覚フィードバック、アプリケーションインターフェース又はタッチスクリーンによるユーザへのプロンプトを含んでもよい。他の実施形態では、機器400は、自動的に続行する前にアーム位置及びグリップが適切であるとともにアタッチメントが取り付けられていることを検知してもよい。一実施形態では、ステップ1510は、アーム位置、グリップ及び取り付けの準備ができるまで繰り返される。
【0099】
図27Bは、プロトコルの例示的なステップ1を示す流れ図であり、
図27Aが除外した方法1500を継続する。
【0100】
ステップ1512において、プロトコルのステップ1を開始し、ステップ1は、例えば、
図25及び
図26に示すステップ1である。
【0101】
ステップ1514において、方法1500は、機器400が作動される指定された期間(T1)、アタッチメントの速度、アタッチメントの振幅、アタッチメントの力及びアタッチメントの温度を適用する。一実施形態では、機器400のこれらの出力のうちの一つ以上が適用される。これらの出力は、ルーチンコントローラ630によって適用されてもよい。当業者は、これらの出力のいくつかを適用するためにユーザによる身体の部分への機器400の実装を必要としないことを理解する。例えば、期間、速度、振幅及び温度は、必ずしもユーザが身体の部分に圧力をかけることに依存しない。一方、アタッチメント628によって加えられる力は、目標の力(又は目標の力範囲)に到達するためにユーザが身体の部分に圧力をかけることを必要とする。さらに、温度を、アタッチメント628が身体の部分に適用されるか否か及びどの身体の部分に適用されているかに応じて変更してもよい。したがって、プロトコルによって予め決定された所望の温度に到達するためにアタッチメント628の適用中に温度を調整する必要がある。別の実施形態では、温度は、ユーザによって調整されてもよい。
【0102】
期間T
1の後、ユーザは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及び/又はグリップ位置143,145,147を変更することをユーザに促してもよい。これらの出力は、プロトコルのステップ2を開始する前に実現する必要がある。
図26に示すシンスプリントプロトコルでは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及びグリップ位置143,145,147は、同一のままである。ステップ1516において、期間T
1の後、ユーザは、アーム位置を指定されたアーム位置632,634,636に設定することをユーザに促す。ユーザは、自分の身体又は他の人の身体で機器400を使用する人であってもよい。
【0103】
ステップ1518において、ユーザは、機器400の指定されたグリップ143,145,147を使用することをユーザに促す。ここに記載されているように、グリップを、特定のプロトコル又はステップに応じて変更してもよい。
【0104】
ステップ1520において、指定されたアタッチメント628を機器400に取り付けることをユーザに促す。ここに記載されているように、アタッチメント628を、特定のプロトコル又はステップに応じて変更してもよい。
【0105】
ステップ1522において、方法は、アーム位置632,634,636及びグリップ位置143,145,147が適切に構成されているか否か並びにアタッチメント628が取り付けられているか否かを判断する。このステップ及び他の全ての同様のステップは、オプションである。ステップ1522は、ルーチンの次のステップに進むことをユーザに促す及び/又は適切なアーム位置、グリップ及び取り付けの準備ができたときに続行することをユーザに求める(他のタイプのプロンプトのうちの)触覚フィードバック、アプリケーションインターフェース又はタッチスクリーンによるユーザへのプロンプトを含んでもよい。他の実施形態では、機器400は、自動的に続行する前にアーム位置及びグリップが適切であるとともにアタッチメントが取り付けられていることを検知してもよい。一実施形態では、ステップ1522は、アーム位置、グリップ及び取り付けの準備ができるまで繰り返される。
【0106】
図27Cは、プロトコルの例示的なステップ2を示す流れ図であり、
図27Bが除外した方法1500を継続する。
【0107】
ステップ1524において、プロトコルのステップ2を開始する。ステップ2は、例えば、
図44及び
図45に示すステップ2である。
【0108】
ステップ1526において、方法1500は、機器400が作動される指定された期間(T2)、アタッチメントの速度、アタッチメントの振幅、アタッチメントの力及びアタッチメントの温度を適用する。一実施形態では、機器400のこれらの出力のうちの一つ以上が適用される。これらの出力は、ルーチンコントローラ630によって適用されてもよい。当業者は、これらの出力のいくつかを適用するためにユーザによる身体の部分への機器400の実装を必要としないことを理解する。例えば、期間、速度、振幅及び温度は、必ずしもユーザが身体の部分に圧力をかけることに依存しない。一方、アタッチメント628によって加えられる力は、目標の力に到達するためにユーザが身体の部分に圧力をかけることを必要とする。さらに、温度を、アタッチメント628が身体の部分に適用されるか否か及びどの身体の部分に適用されているかに応じて変更してもよい。したがって、プロトコルによって予め決定された所望の温度に到達するためにアタッチメント628の適用中に温度を調整する必要がある。別の実施形態では、温度は、ユーザによって調整されてもよい。
【0109】
期間T
2の後、ユーザは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及び/又はグリップ位置143,145,147を変更することをユーザに促してもよい。これらの出力は、プロトコルのステップ3を開始する前に実現する必要がある。
図26に示すシンスプリントプロトコルでは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及びグリップ位置143,145,147は、同一のままであるが、グリップ位置143,145,147は、ベースグリップに調整される。ステップ1528において、期間T
2の後、ユーザは、アーム位置を指定されたアーム位置632,634,636に設定することをユーザに促す。ユーザは、自分の身体又は他の人の身体で機器400を使用する人であってもよい。
【0110】
したがって、ステップ1528~1534において、ステップ1516~1522と略同一のステップが実行される。ステップ1534の後、ステップ3~4を、ステップ1~2と略同一に開始する。例えば、ステップ3及びステップ4は、
図25に示すプロトコル1又は
図26に示すシンスプリントプロトコルのステップ3及びステップ4であってもよい。さらに、グリップ、アーム位置又はアタッチメントのいずれも機器によって検知することができない機器においてステップ1534を省略してもよい。この実施形態では、所定のプロトコルは、単にステップ1からステップ2に移り、ユーザに変更を行うことを促す(ただし、ユーザが実際に変更を行ったか否かについては関係ない)。
【0111】
図27Cの代替として、
図27Dは、プロトコルの代替ステップ2を示す流れ図である。代替のステップ2において、フォースメーターの調整を行う。
【0112】
ステップ1536~1538は、上述したステップ2のステップ1524~1526と略同一に実行される。
【0113】
ステップ1540において、アタッチメント628によって加えられている力を監視する。
図27Dに示す実施形態では、方法1500は、ユーザによって実際に加えられる力を監視するためにフォースメーター700を利用する。
【0114】
ステップ1542において、ユーザに力を表示する。一実施形態では、力は、グラフィカルユーザインターフェースのようなアプリケーションインターフェース1584に表示される。他の実施形態では、力を表示するためにアプリケーションインターフェース1584、タッチスクリーン1582、OLEDスクリーン711等の個別の使用又は組合せの使用を行ってもよい。
【0115】
ステップ1546において、T
2の間に指定されたプロトコルに従って身体の部分に加えられる力を増加又は減少させることをユーザに促す。
図29は、力の表示の例示的な実施形態によるタッチスクリーン1582を示す図である。力表示1590は、ステップ1546の例示的な実施形態を示す。力表示1590は、プロトコルの「右腕二頭筋」ステップの過程での一連の力の測定値を示す。力表示プロンプト1592は、アタッチメント628によって加えられた力がプロトコルによって予め決定された目標の力と一致する又は対応するときに「最適圧力:よくできました」のようなメッセージをユーザに表示するために使用される。この実施形態では、力表示プロンプト1592は、アタッチメント628によって加えられる測定された力がプロトコルによって予め決定された目標の力よりも低い場合に「圧力増大」等を列挙してもよい。その結果、アタッチメント628によって加えられる測定された力がプロトコルによって予め決定された目標の力よりも高い場合、力表示プロンプト1592は、「圧力減少」等を列挙してもよい。この場合、ユーザは、測定された力が目標の力と同等又は略同等になるように力表示プロンプト1592に従って圧力を増加又は減少させるために、ユーザが身体の部分に加えている圧力を調整してもよい。
【0116】
期間T
2の後、ユーザは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及び/又はグリップ位置143,145,147を変更することをユーザに促してもよい。これらの出力は、プロトコルのステップ3を開始する前に実現する必要がある。
図45に示すシンスプリントプロトコルでは、アタッチメント628、アーム位置632,634,636及びグリップ位置143,145,147は、同一のままであるが、グリップ143,145,147は、ベースグリップに調整される。ステップ1528において、期間T
2の後、ユーザは、アーム位置を指定されたアーム位置632,634,636に設定することをユーザに促す。ユーザは、自分の身体又は他の人の身体で機器400を使用する人であってもよい。
【0117】
したがって、ステップ1548~1554において、ステップ1516~1522と略同一のステップが実行される。ステップ1554の後、ステップ3~4を、ステップ1~2と略同一に開始する。例えば、ステップ3及びステップ4は、
図25に示すプロトコル1又は
図26に示すシンスプリントプロトコルのステップ3及びステップ4であってもよい。
【0118】
図28は、アプリケーションインターフェース1584の例示的な実施形態による図である。インターフェース1584の上部に、プロトコルフィールド1556がユーザに表示される。この実施形態では、プロトコルフィールド1556は「テックネック」である。プロトコルタイトル1556は、プロトコルの全体的な期間も示す。
【0119】
インターフェース1584の次の部分は、ユーザに表示されるプロトコルのステップフィールド1558~1568を示す。この実施形態では、ステップフィールドは、ステップのタイトル及びステップの期間を識別する。例えば、ステップフィールド1558のタイトルは、「右上腕二頭筋」(治療行われる場所)であり、作動の期間は「0:30分」である。
【0120】
インターフェース1584は、現在のステップタイトル1570、グリップタイトルディスプレイ1572及びアタッチメントタイトルディスプレイ1574を識別する現在のステップフィールド1570も含む。
【0121】
インターフェース1584は、ステップの間にどれだけの時間が発生したか及びステップの残りの時間をユーザに示すための時間表示1576及び残り時間表示1578も含む。最後に、インターフェース1584は、ステップからステップへの再生、スキップバック及びスキップフォワードを行うための制御フィールド1580を含む。
【0122】
上述したように、
図28は、モバイル機器のタッチスクリーン1582を示す。タッチスクリーン1582は、アタッチメント628を指定された身体の部分に適用する場所をユーザに示す開始点1586“A”及び終了点1588“B”(それによって治療経路を定義する)を示すグラフィックを表示する。
図46では、ディスプレイは、現在のステップ中にアタッチメントを右腕二頭筋の下部から右上腕二頭筋の上部(治療経路)に移動するようにユーザに指示する。いくつかの実施形態では、単一のステップ中に、ユーザは、同一の身体の部分/筋肉又は異なる身体の部分/筋肉の複数の治療経路(又は第1の治療経路及び第2の治療経路)をグラフィカルユーザインターフェースでユーザに促してもよい又は表示してもよい。例えば、右腕二頭筋のステップ中に、最初に
図28に示す経路に沿ってデバイスを移動するようにユーザに促してもよいが、同一の30秒のステップの間に、
図47に示す経路に平行な経路をユーザに促してもよい又は表示してもよい。
【0123】
図30~31は、本発明の好適な実施形態によるインテリジェンスエンジンシステム及び方法を示している。
【0124】
インテリジェンスエンジンは、ユーザの学習したニーズ及び好みに応じてウェルネステクノロジーの治療効果を最適化するためにウェルネステクノロジーの使用をパーソナライズ化するように設計された人工知能(AI)ソリューションである。インテリジェンスエンジンは、多くのウェルネステクノロジー及び行動に関するエビデンスベースの推奨事項を規定するようにモデル化されている。最も重要なことは、パーカッシブマッサージ機器400に関連する行動である。パーカッシブ治療の「ルーチン」は、特定の生理学的及び神経学的結果を引き出すアプリケーションの主要コンポーネントに関連する「ステップ」に分解することができる。
【0125】
例えば、ルーチンは、ユーザの身体の様々な領域での機器400のアプリケーションをガイドするように設計された複数のステップで構成されるプロトコルであってもよい。ルーチン又はプロトコルは、ステップの総数及び(全体的なルーチン期間を決定する)個々のステップ期間、ユーザによるルーチンアプリケーションの頻度並びにステップの順序によって構成される。
【0126】
例えば、ステップは、身体の単一の領域への機器400を使用するパーカッシブ治療の特定の適用を指示するルーチンの構成要素であってもよい。このステップは、適用領域、その領域への適用期間、適用中に加えられる力、適用中に使用されるアタッチメント及び適用中に使用される周波数設定(モーター速度)を含んでもよい。
【0127】
インテリジェンスエンジンは、データマッピングを提供するために複数の入力データを利用する。そのような入力は、多次元ルールエンジンから特定の応答を引き出すとともにルーチンとステップの変更に関連する出力をもたらすための手動キャプチャ、アプリケーション追跡/分析及びサードパーティのデータソースとの統合からのデータを含む。
【0128】
例えば、入力データは、生物的性、年齢、身長及び体重を含むユーザの人口統計を含んでもよい。入力データは、活動の種類、量(例えば、距離、時間、繰り返し等)、強度(例えば、ペース、負荷、種類ごとの体重等)、傾向(例えば、時間の経過に伴う活動の次元の変化等)を含んでもよい。入力データは、絶対時間又は相対時間のような時間データ、すなわち、決定された「イベント」に関連する時間データを更に含んでもよい。入力データは、使用期間(身体のグローバル及びローカル)及び使用頻度(体のグローバル及びローカル)を含むパーカッシブ治療分析を更に含んでもよい。入力データは、機器400に関連する上記の変数の力、周波数及びアタッチメントの測定基準を更に含んでもよい。入力データは、心拍数(HR)(例えば、安静、睡眠、回復等)、心拍数変動(HRV)(例えば、安静時、睡眠)、睡眠指標(例えば、発症、潜時、障害、スコア、持続時間等)、温度(例えば、ユーザの体温)及び画像データ(例えば、サーモグラフィー、超音波、X線等)を含む生体測定データを更に含んでもよい。入力データは、回復、健全性(例えば、健康)及び/又は(例えば、ここに記載される様々な入力データに基づく)行動に基づく加重決定スコアも含んでもよい。当業者は、ここに記載されていない他の入力データが本発明の範囲内にあることを認識する。
【0129】
インテリジェンスエンジンは、機器400(又は複数の機器)又はユーザ(又は複数のユーザ)に出力データも提供する。アプリケーションに応じて、出力データ自体が入力データであってもよい。例えば、特定の機器400又は特定のユーザに関連する特定の出力データを集約してもよく、集約データを、他の出力推奨の更なる変更を行うために利用してもよい。一実施形態では、セグメント化された母集団内のユーザからの大規模なデータセットの集約を、行動と結果との間の関連性及び傾向を発見するために使用することができる。この場合、これらを、パーカッシブ治療を使用することの治療上の利点に関連するユーザの行動の結果を最適化するのに役立てるようにルールエンジンを変更するために使用することができる。
【0130】
出力データは、機器400又はユーザに対して推奨されるプロトコルを含む推奨データを含んでもよい。出力データは、ここで説明する入力データの結果として発生するユーザエクスペリエンスの変化を含んでもよい。
【0131】
例えば、出力データには、推奨ルーチン、ライブラリの再優先順位付け及び並べ替え並びに強調表示されたコンテンツを含む動的なユーザエクスペリエンスを含んでもよい。出力データは、特定のユーザ向けの固有のルーチンの作成及びルーチン内のステップの変更(例えば、身体部分の包含/除外、ステップ期間、力/頻度/アタッチメントの推奨等)を含む「特注」ルーチン合成を更に含んでもよい。出力データは、例えば、生体測定データ、行動特性を使用して、例えば、デバイス分析及び第三者のデータソースを使用して、及び/又は、生体測定データ及び行動特性の組合せを使用して、健康/健全性のような主題を含むパーソナライズ化された洞察を更に含んでもよい。出力データは、(一つ以上の)推奨ルーチン、(一つ以上の)ルーチンへの変更及び/又は動作推奨を含むユーザ又は機器400への通知を更に含んでもよい。当業者は、ここに記載されていない他のデータ出力が本発明の範囲内にあることを認識する。
【0132】
図30は、パーカッシブ治療システム102の構造を示すシステムブロック図である。パーカッシブ治療システム102は、一つ以上のデバイス100、データソース103、サーバ104、アプリケーション105及びクラウド106を有する。
【0133】
データソース103は、例えば、健康及びウェルネス情報のオンライン又はクラウドベースのデータソースを有する。健康及びウェルネス情報は、統計分析を行うことができる多くの組織化されていないソースからの集約データであってもよい。データソース103は、例えば、バイオストラップウェアラブルデバイス、アップル(登録商標)ウェアラブルデバイス等のようなウェアラブルバイオメトリック装置からの生体測定情報も含んでもよい。データソース103は、アップル(登録商標)のアップル(登録商標)ヘルスアプリケーション、マイフィットネスパルアプリケーション等からの情報を含んでもよい。
【0134】
サーバ104及びアプリケーション105は、当業者に周知である。サーバ104は、処理及びデータの保存及び転送を容易にするように構成された構造を有してもよい。アプリケーション105は、スマートデバイス、スタンドアロンコンピュータ、ラップトップ、エンターテインメントセンター又は他のコンピューティングデバイスで実行されるように構成されたスタンドアロンアプリケーションであってもよい。
【0135】
この実施形態では、クラウド106は、アプリケーション107、プラットフォーム108及びインフラストラクチャ109を有する。例えば、アプリケーション107は、プラットフォーム108及びインフラストラクチャ109に関連してインテリジェンスエンジンの機能の全て又は一部を実行するように構成された様々なアプリケーションを有してもよい。当業者は、クラウド106及びその構成要素がクラウドベースのコンピューティングシステムを描写する方法の一例にすぎないことであるとともに本発明の範囲から逸脱することなくクラウドベースのコンピューティングシステムを描写する他の様々な方法があることを理解する。
【0136】
図31は、本発明の実施形態によるインテリジェンスエンジンを利用するパーカッシブマッサージ機器を使用して治療効果を提供する方法を示す流れ図である。
【0137】
ステップ110において、手動キャプチャデータ201を生成する。手動キャプチャデータ201は、例えば、
図29のタッチスクリーン1582を介して入力されたデータである。タッチスクリーン1582に関連付けられたスマートデバイスで実行されるアプリケーション202は、健康、健全性又はユーザに推奨データを提供するのに有用な他のパラメータに関する質問への回答を入力するようにユーザに促してもよい。代替的には、
図31に関連して示さないが、ユーザは、データを機器400に直接入力してもよく、その後、データは、インテリジェンスエンジンによって使用するために無線で転送される。
【0138】
ステップ111において、リアルタイム追跡データ203を生成する。
図31に示す実施形態では、機器400に無線で接続するように構成されたアプリケーション202は、ユーザによる機器400の使用のリアルタイム追跡データを監視及び格納する。一実施形態では、アプリケーション202は、リアルタイム追跡データを、
図30に示すようなクラウドベースのコンピューティングに送信する。他の実施形態では、スタンドアロンコンピューティングシステムを利用してもよい。
【0139】
ステップ112において、アプリケーションベースの生体測定データ204を、リモートデータソース205の一つを介して供給する。ステップ113において、オンライン健康データ206を、リモートデータソース205の別の一つを介して供給する。当業者は、リモートデータデータソース205がデータソース103を有してもよいことを理解する。
【0140】
当業者は、本発明の範囲及び精神を逸脱することなくここに記載した様々な入力データが
図31に関連して記載した特定の入力データの代替になることができることを理解する。
【0141】
ステップ115において、手動キャプチャデータ201、リアルタイム追跡データ203、アプリケーションベースの生体測定データ204、オンライン健康データ206及び他のデータベース207からのデータの全て又は一部を集約する。当業者は、ここで十分に記載したように、データ集約の方法を理解する。
【0142】
ステップ116において、加重スコアを、手動キャプチャデータ201、リアルタイム追跡データ203、アプリケーションベースの生体測定データ204、オンライン健康データ206及び他のデータベース207からのデータの全て又は一部に基づいて生成する。加重スコアは、回復決定スコア、健康決定スコア及び行動決定スコアを含んでもよい。例として、回復決定スコアは、ユーザのHBが回復状態に戻る時間の決定を含む。アプリケーションのパラメータに応じて、スコアは、例えば、以下の表1で十分に説明するように、回復スコアが不良であると判断することができる。別の例として、健全性判断スコアは、食事摂取量の判断及び全体的な健全性スコアを判断する傾向を含む。アプリケーションのパラメータに応じて、スコアは、例えば、食事摂取量に関するデータ入力が所定のパラメータ内にあると判断し、それによって、ユーザの健全性判断スコアを上げることができる。別の例として、行動決定スコアは、全体的な行動決定スコアを判断するための睡眠測定基準及び傾向の判断を含む。アプリケーションのパラメータに応じて、スコアは、例えば、以下の表1で十分に説明するように、睡眠測定基準が不良であると判断することができる。
【0143】
ステップ117において、推奨データを、(1)集約データ(2)加重スコア、並びに、(3)手動キャプチャデータ201、リアルタイム追跡データ203、アプリケーションベースの生体測定データ204、オンライン健康データ206及び他のデータベース207からのデータの全て又は一部に基づいて生成する。これらのデータの全てを、推奨データを生成するために組み合わせてもよい。代替的には、推奨データを生成するために加重スコアのみを利用してもよい。更に別の代替案において、リアルタイム追跡データ201のみを、推奨データを生成するために利用してもよい。当業者は、様々なデータ入力が流動的であるとともに最適な健康及び健全性のために所望のパラメータに基づいて利用されてもよいことを理解する。
【0144】
ステップ118において、推奨プロトコルを、推奨データの一部として決定する。推奨プロトコルを、一実施形態では、プロトコルのライブラリから取得する。例えば、
図26~29は、プロトコルのライブラリから取得できる様々なプロトコルを示す。別の実施形態では、推奨プロトコルを、利用可能なデータから合成する、すなわち、推奨プロトコルは、特定のユーザに適した「特注」ルーチン合成である。
【0145】
ステップ119において、健全性の洞察を、推奨データの一部として推奨する。例えば、健全性の洞察は、ユーザの食事摂取量が不十分であると判断する加重スコアに基づいてもよく、したがって、ユーザが食事摂取量を変更するのに役立つ可能性のある洞察を提供する。他の例は、本発明の範囲内にある。
【0146】
ステップ120において、行動変更を、推奨データの一部として推奨する。行動変更は、例えば、ユーザの睡眠指標が悪いと判断する加重スコアに基づいてもよく、これにより、ユーザの睡眠習慣の悪さを警告するためにユーザに行動変更通知を促す。
【0147】
ステップ121において、一つ以上の推奨プロトコル、健全性の洞察又は行動変更を、機器400又はアプリケーション202に提供する。好適には、機器400のユーザは、推奨データに従って通知が行われる。
【0148】
以下の表1は、好適な実施形態による特定の状況の入力データ及び出力データの例を提供する。
【表1】
【0149】
スポーツ科学の最近の研究は、(1)ウェアラブル技術から収集された生体測定に対するパーカッシブ治療の効果を更によく理解するための目標及び(2)プラスの利益を引き出すためのアプリケーションによってガイドされる接続されたパーカッシブマッサージ機器を使用の効果についての客観的かつ定量的な証明を提供するための目標に重点が置かれた。
【0150】
調査研究は、週に3回以上30分以上の運動を行う健康な20~50歳の75人を含んだ。調査研究設計は、以下のパラメータが制御された自由生活設計であった。1+2週間目の通常の生活、この場合、ユーザは、ウェアラブル生体認証センサを使用して全てを測定する。1+2週間目と同一であるが(1)推奨データから生成された活動の特定のアプリケーション回復ルーチンに従ってユーザが運動した後及び(2)推奨データに従って特定のアプリケーションの睡眠ルーチンに基づいて就寝前にユーザが30分間使用するパーカッシブマッサージ機器を使用する3+4週間目。5週間目に、パーカッシブ治療を使用した場合の潜在的な持続効果を評価するためにパーカッシブマッサージ機器を使用せずに1+2週間目を繰り返す。
【0151】
調査研究の慢性の影響は、ウェアラブル生体測定センサスコアにより参加者の67%が回復スコアを改善したこと、平均改善が9%であったこと、5週間目に利益が維持されたこと(基準値から8%の改善)及び最大の改善が91%であったことを明らかにしたことを含む。効果は、参加者の64%がHRVを改善したこと、平均6%(中央値RMSSD)増加したこと及び5週間目も利益が維持されることを明らかにした。入眠潜時効果は、参加者の87%が睡眠潜時を改善したこと、平均改善が24%であった(約4.25分早く眠りに落ちる)こと及び5週間目に平均改善が30%であったことを明らかにした。睡眠効率の効果により、参加者の70%が睡眠効率を改善すること及び平均改善が2%であったことを明らかにした。睡眠覚醒効果は、参加者の73%が更に少ない覚醒を経験すること及び平均改善が7%であった(1晩当たり0.38少ない覚醒)ことを明らかにした。睡眠スコアは、参加者の56%が睡眠スコアを改善したこと、平均改善が4%であったこと、5週間目に平均改善が5%であったこと及び最大の改善が65%であったことを明らかにした。
【0152】
調査研究の急性効果は、安静時HRの場合に参加者の75%がRHRを減少させたこと及び参加者の4%が平均2.65bpm減少したことを含む。HRVの影響は、参加者の78%がHRVを増加させたこと及び参加者の25%が平均12.43ミリ秒HRVを増加させたことを含む。
【0153】
したがって、最近の研究は、ここに開示されるインテリジェンスエンジンの態様を利用して機器400に関連してウェアラブル生体認証センサを使用することがユーザの健康及び健全性を改善することを示唆する傾向がある。
【0154】
ここでの(一つ以上の)方法の動作を特定の順序で説明したが、所定の動作を逆の順序で行うことができるように又は所定の動作を少なくとも部分的に他の動作と同時に行うことができるように各方法の動作の順序を変更してもよい。別の実施形態では、別個の動作の命令又はサブ動作を、断続的及び/又は交互に実施してもよい。
【0155】
文脈上明確に別段の定めがない限り、明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、「備え」、「備える」のような用語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包括的な意味で、すなわち、「有するがこれに限定されない」という意味で解釈されるべきである。ここで使用される場合、「接続された」、「結合された」又はそれらの任意の変形の用語は、二つ以上の要素間の直接又は間接の任意の接続又は結合を意味する。要素間の接続の結合は、物理的、論理的又はそれらの組み合わせにすることができる。さらに、「ここに」、「上に」、「下に」という言葉及び同様の意味の言葉は、本明細書で使用される場合、本明細書全体を指し、本明細書の特定の部分を指すものではない。文脈が許す場合、単数又は複数を使用する上記の好適な実施形態の詳細な説明における単語はそれぞれ、複数又は単数を含んでもよい。二つ以上の項目のリストを参照する「又は」という単語は、単語の次の解釈:リスト内の任意の項目、リスト内のすべての項目及びリスト内の項目の任意の組み合わせリストの全てをカバーする。
【0156】
本開示の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること又は教示を上記に開示された正確な形式に限定することを意図するものではない。本開示の特定の実施形態及び例は、例示の目的で上記に記載されており、関連技術の当業者が認識するように、本開示の範囲内で様々な同等の変更が可能である。さらに、ここに記載されている特定の数値は単なる例であり、代替の実装は、異なる値、測定値又は範囲を使用する場合がある。
【0157】
ここに明示的又は暗黙的に開示又は記載されている任意の(一つ以上の)方法の動作を、特定の順序で示すとともに説明したが、各方法の動作の順序は、所定の動作を逆の順序で実行できるように又は所定の動作を少なくとも部分的に他の動作と同時に実行できるように変更してもよい。別の実施形態では、別個の動作の命令又は副動作を、断続的に及び/又は交互に実施してもよい。
【0158】
ここで提供される開示の教示は、必ずしも上記のシステムではない他のシステムに適用することができる。別の実施の形態を提供するために、上記の様々な実施形態の要素及び行為を組み合わせてもよい。ここで説明又は使用される測定値又は寸法は、単なる例示であり、本発明を限定するものではない。他の測定値又は寸法は、本発明の範囲内である。
【0159】
添付の出願書類に記載されている可能性のあるものを含む上記の特許及び出願並びに他の参考文献は、その全体が参照によりここに組み込まれる。本開示の態様を、必要に応じて、本開示の更に別の実施形態を提供するために、上記の様々な参考文献のシステム、機能及び概念を使用するように変更してもよい。
【0160】
これらの変更及び他の変更を、好適な実施形態の上記の詳細な説明を考慮して開示に対して行ってもよい。上記の説明は、本開示の特定の実施形態を説明し、企図される最良のモードを説明するが、上記が文書でどれほど詳細に表示されても、教示は多くの方法で実践することができる。システムの詳細は、本明細書に開示された主題に依然として含まれているが、その実装の詳細においてかなり異なる場合がある。上記のように、開示の特定の特徴又は側面を説明するときに使用される特定の用語は、その用語が本明細書で再定義されて、用語が関連する開示の特定の特性、特徴又は側面に限定されることを意味すると解釈されるべきではない。一般的には、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上記の好適な実施形態の詳細な説明がそのような用語を明示的に定義しない限り、本明細書に開示される特定の実施形態に開示を限定するものと解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態だけでなく、特許請求の範囲に基づいて開示を実施又は実施するすべての同等の方法も包含する。
【0161】
本開示の特定の態様を、特定の請求項の形式で以下に提示するが、発明者は、任意の数の請求項の形式における開示の様々な態様を企図している。例えば、本開示の一つの態様のみを米国特許法第112条第6項に基づくミーンズプラスファンクションクレームとして列挙するが、他の態様も同様にミーンズプラスファンクションクレーム又はコンピュータ可読媒体で実施できるような他の形態で実施してもよい(米国特許法第112条第6項の下で取り扱われることを意図した請求項は、用語「手段」を有する。)。したがって、出願人は、開示の他の態様についてそのような追加の請求項の形式を追求するために出願後に追加の請求項を追加する権利を留保する。
【0162】
したがって、本発明の例示的な実施形態を示すとともに説明したが、本明細書で使用される全ての用語は、限定的ではなく説明的であり、多くの変更、変形及び置換は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者によってなされ得ることが理解されるべきである。
【国際調査報告】