IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シェルタード ウィングス インコーポレイテッドの特許一覧

特表2022-551659多数の弾道計算器を備えたレンジファインダ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】多数の弾道計算器を備えたレンジファインダ
(51)【国際特許分類】
   F41G 3/06 20060101AFI20221205BHJP
   F41G 3/08 20060101ALI20221205BHJP
【FI】
F41G3/06
F41G3/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521621
(86)(22)【出願日】2020-10-08
(85)【翻訳文提出日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 US2020054692
(87)【国際公開番号】W WO2021137912
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】62/912,995
(32)【優先日】2019-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520168099
【氏名又は名称】シェルタード ウィングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】クレルモント トッド
(72)【発明者】
【氏名】ファレル ベン
(72)【発明者】
【氏名】ハミルトン デイヴィッド エム
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン マイケル
(57)【要約】
本開示は、弾道ソリューションを提供する機器に関する。一実施形態では、本開示は、弾道ソリューションを提供する1つ以上の弾道計算器を格納した機器に関する。一実施形態では、本機器は、1つ以上のレーザレンジファインダと通信する。さらに別の実施形態では、本機器は、1つ以上の観察光学器械と通信する。一実施形態では、本機器は、気象追跡機器、ナビゲーション機器、パーソナルウェアラブル機器、スマート機器、または弾道ソルバのうちの1つと通信する。一実施形態では、本機器は、インターネットまたはセルラー接続性とは独立したプラットフォームを介して通信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、非アクティブ状態にある2つ以上の弾道計算器を備えたメモリユニットを有するレンジファインダおよびモバイル機器と通信するよう構成された通信プロトコルを含み、前記モバイル機器は、ユーザが弾道計算器を前記レンジファインダの前記メモリユニットから起動することができるよう構成されている、システム。
【請求項2】
情報を前記モバイル機器に送ったり前記モバイル機器から情報を受け取ったりするよう構成された気象トラッカー機器をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
情報を前記モバイル機器に送ったり前記モバイル機器から情報を受け取ったりするよう構成されたナビゲーション機器をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
情報を前記モバイル機器に送ったり前記モバイル機器から情報を受け取ったりするよう構成された観察光学器械をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記モバイル機器は、ユーザセットアップ情報を前記レンジファインダに伝達するよう構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記ユーザセットアップ情報は、機器ペアリング、機器設定項目、銃器設定項目の選択、弾丸設定項目の選択、抗力モデルの選択、ユーザプロフィールの選択および管理、環境センサ、風方位捕捉装置、コンパス較正、単一および多数の弾道ディスプレイ、射程カードプロフィールの選択および管理、および標的パラメータから成る群から選択される、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
システムであって、非アクティブ状態にある2つ以上の弾道計算器を備えたメモリユニットを有するレンジファインダおよび弾道ハブと通信するよう構成された通信プロトコルを含み、前記弾道ハブは、ユーザが弾道計算器を前記レンジファインダの前記メモリユニットから起動することができるよう構成されている、システム。
【請求項8】
前記弾道ハブと前記レンジファインダは、ブルートゥース(Bluetooth)通信を介して互いに通信する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記弾道ハブは、インターネットまたはセルラー接続性を用いないで前記レンジファインダと通信するよう構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
前記弾道ハブは、気象トラッカー機器と通信するよう構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
前記弾道ハブは、観察光学器械と通信するよう構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項12】
前記弾道ハブは、ナビゲーションシステムと通信するよう構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項13】
前記弾道ハブは、モバイル機器と通信するよう構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項14】
前記弾道ハブは、フォブ内に格納されている、請求項7記載のシステム。
【請求項15】
前記フォブは、3インチ(7.62cm)以下の高さ、3インチ(7.62cm)以下の幅、および1インチ(2.54cm)以下の奥行を有する、請求項14記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一実施形態では、本開示は、1つ以上の弾道ソルバを有するレーザレンジファインダに関する。一実施形態では、本開示は、2つ以上の弾道ソルバを有するレーザレンジファインダおよびレーザレンジファインダと通信するとともに弾道ソルバを起動するよう構成された機器に関する。一実施形態では、本機器は、双眼鏡、単眼鏡、スポッティングスコープ(スポッティング照準器)、およびレーザレンジファインダ(これらには限定されない)を含む1つ以上の機器と通信する。
【0002】
〔関連出願の参照〕
本願は、2019年10月9日に出願された米国特許仮出願第62/912,995号の優先権主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
競技用射撃やウェスタンハンティングでは、弾道計算/補正は、標的の射程(レンジ)、環境条件、ライフルプロフィール、および弾丸プロフィールに基づいており、かかる弾道計算/補正は、正確な長距離射撃を行う上で必要不可欠である。ユーザは、リアルタイム方式で、しかも自分の目を標的からそらすとともに観察光学機器、例えばライフルスコープから離れるように自分が求められることのない仕方で射程および弾道補正を利用できることのほうを好む。
【0004】
現場で射程および弾道補正情報を提供する従来方法では、モバイル弾道アプリケーションまたは手動印刷射程カード(ドープカード)が必要である。しかしながら、従来方法は、現場においては実用的ではない。モバイルアプリケーションを利用する場合、モバイル接続手段が働くことが必要であり、セルラー信号は、遠隔場所では利用できない場合がある。ネットワーク接続方式が確立していない場合、このことにより、弾道補正データに関してブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)接続レンジファインダまたは照準器が全く利用できなくなる。スタンドアロン型モバイルアプリケーションとして利用する場合、このためには、依然として射手がスコープから離れて弾道ソリューションを得る必要がある。射程および弾道補正情報に容易にアクセスできるよう手動で印刷された射程カードがライフルに取り付けられている場合がある。しかしながら、これら条件は、時間的にスナップショットの性質を示しており、それ故に環境条件が変化した場合には役に立たなくなる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かくして、弾道ソリューションを正確でしかも時宜を得ておりかつ効率的な仕方でユーザに提供する機器、システム、および方法についての要望が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、本開示は、弾道ソリューションを提供する機器に関する。一実施形態では、弾道ソリューション機器は、1つ以上の追加の外部機器と通信する。一実施形態では、弾道ソリューション機器は、1つ以上のレンジファインダと通信する。さらに別の実施形態では、この機器は、1つ以上の観察光学器械と通信する。一実施形態では、本機器は、気象追跡機器、ナビゲーション機器、パーソナルウェアラブル機器、スマート機器、または弾道ソルバのうちの1つと通信する。一実施形態では、本機器は、インターネットまたはセルラー接続性とは独立したプラットフォームを介して通信する。
【0007】
一実施形態では、本機器は、弾道ソリューションを提供しかつモバイル機器、モバイルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、iPad(登録商標)、気象トラッカー装置、ナビゲーション機器、ウェアラブル機器、ディスプレイ機器、および弾道ソルバ(これらには限定されない)を含む1つ以上の機器と通信する弾道計算器ハブである。一実施形態では、弾道計算器ハブはさらに、モバイルアプリケーションを搭載した1つ以上のモバイル機器と通信する。一実施形態では、弾道計算器ハブはさらに、1つ以上のレーザレンジファインダと通信する。さらに別の実施形態では、弾道計算器ハブはさらに、1つ以上の観察光学器械と通信する。一実施形態では、弾道計算器ハブは、1つ以上の外部機器と通信する上でインターネットまたはセルラー通信方式を使用しない。一実施形態では、弾道計算器ハブは、インターネットまたはセルラー接続性が存在しない場合に1つ以上の外部機器と通信する。
【0008】
一実施形態では、本開示は、弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載していて弾道ソルバを弾道ハブに伝えるよう構成されたモバイル機器を含むシステムであって、弾道ハブは、弾道ソルバを格納した状態で動作させ、そしてレンジファインダから射程を受け取るよう構成され、弾道ハブは、インターネットまたはセルラー接続性が存在しない場合に弾道ソルバを用いて弾道ソリューションを計算することを特徴とするシステムに関する。一実施形態では、弾道ハブは、インターネットおよびセルラー接続性とは独立したプラットフォームを介して通信する。
【0009】
一実施形態では、本開示は、弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載していて弾道ソルバを弾道ハブに伝えるよう構成されたモバイル機器を含むシステムであって、弾道ハブは、弾道ソルバを格納した状態で動作させ、そしてレンジファインダから射程を受け取るよう構成され、弾道ハブは、レンジファインダの一コンポーネントではなく、弾道ハブは、インターネットまたはセルラー接続性を利用しないでレンジファインダと通信し、弾道ハブは、インターネットまたはセルラー接続性が存在しない場合に弾道ソルバを用いて弾道ソリューションを計算することを特徴とするシステムに関する。
【0010】
一実施形態では、本開示は、レーザレンジファインダから射程を受け取り、そして弾道ソリューションを計算するよう構成された弾道ハブを含む機器であって、弾道ハブがフォブ内に収容されていることを特徴とする機器に関する。
【0011】
一実施形態では、フォブは、サイズがコンパクトであり、3インチ(7.62cm)以下の高さ、3インチ(7.62cm)以下の幅、および1インチ(2.54cm)以下の奥行を有する。
【0012】
一実施形態では、本開示は、レンジファインダから射程を受け取るよう構成された弾道ハブを有するとともに弾道ソリューションを計算するために弾道ソルバを含むフォブであって、フォブは、3インチ(7.62cm)以下の高さ、3インチ(7.62cm)以下の幅、および1インチ(2.54cm)以下の奥行を有することを特徴とするフォブに関する。
【0013】
一実施形態では、弾道ハブは、レンジファインダの一コンポーネントではない。一実施形態では、弾道ハブは、観察光学器械の一コンポーネントではない。一実施形態では、弾道ハブは、モバイルアプリケーションではない。一実施形態では、弾道ハブは、気象トラッカー装置(本明細書では、「気象追跡装置」と区別なく用いられる)の一コンポーネントではない。
【0014】
一実施形態では、弾道ハブは、レンジファインダに組み込まれてはいない。一実施形態では、弾道ハブは、観察光学器械には組み込まれていない。一実施形態では、弾道ハブは、モバイル機器のモバイルアプリケーション中には組み込まれていない。一実施形態では、弾道ハブは、気象トラッカー装置中には組み込まれていない。
【0015】
一実施形態では、弾道ハブは、レンジファインダとは別体でありかつ別個の機器である。一実施形態では、弾道ハブは、観察光学器械とは別体でありかつ別個の機器である。一実施形態では、弾道ハブは、気象トラッカー装置とは別体でありかつ別個の機器である。
【0016】
一実施形態では、本開示は、レンジファインダおよび弾道ソリューションを提供する弾道ハブを含むシステムに関する。レンジファインダは、射程、プロフィール、風など(これらには限定されない)を含む情報を弾道ハブおよび/または携帯電話に送る。一実施形態では、弾道ハブまたは携帯電話は、温度、圧力など(これらには限定されない)を含む追加のデータを提供して、提供したレンジファインダデータに基づいて弾道ソリューションを計算する。弾道ソリューションは、レンジファインダに送り戻され、そしてレンジファインダデータと一緒にレンジファインダディスプレイで視認できる。
【0017】
一実施形態では、本開示は、弾道ハブおよびモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器を含むシステムに関する。一実施形態では、モバイルアプリケーションは、データエントリ、ユーザセットアップ、および機器管理のための一次モードであり、かかるモバイルアプリケーションは、機器ペアリング、機器設定項目、銃器設定項目の選択、弾丸設定項目の選択、抗力モデルの選択、ユーザプロフィール(保存済みのライフル、弾丸、および抗力モデルプロフィール)の選択および管理、機器環境センサおよび風方位捕捉装置の視認、コンパス較正、単一および多数の弾道ディスプレイ、射程カードプロフィールの選択および管理、および標的パラメータの機能性を含む。
【0018】
一実施形態では、弾道ハブは、弾道ソルバ、温度、圧力、湿度、ユーザプロフィールおよび射程カードプロフィールの機能性を有する。
【0019】
一実施形態では、モバイル機器は、弾道ソルバ、温度、圧力、湿度、ユーザプロフィールおよび射程カードプロフィールの機能性を有する。一実施形態では、モバイルアプリケーションは、弾道ソルバ、温度、圧力、湿度、ユーザプロフィールおよび射程カードプロフィールの機能性を有する。
【0020】
一実施形態では、本開示は、ユーザが現場で射程および弾道補正情報を得てネットワーク(ワイヤレスネットワーク、例えばブルートゥース(Bluetooth)を含む)経由で任意の接続されたレンジファインダ、照準器、気象トラッカー装置、ナビゲーション機器、および弾道ソルバ(これらには限定されない)を含む外部機器、または時計および小型HUDディスプレイ(これらには限定されない)を含む個人用電子機器を含むネットワーク経由でこの情報を送ることができるようにするシステムおよび方法に関する。低エネルギーブルートゥース(Bluetooth)接続方式では小型オンボード長寿命電池からの電力を必要とするだけなので外部セルラー接続部、ケーブルまたは外部電力への依存性はない。
【0021】
本明細書において開示する機器、システムおよび方法の一利点は、ユーザが全ての機器にわたって利用されるべき最適な弾道ソルバを選択して開発およびライセンシング費用を減少させるためにモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器を使用することができるということにある。伝統的に、弾道ソルバは、銃器アクセサリ、例えばレンジファインダ、照準器などに組み込まれる。これら機器で利用される弾道ソルバの選択は、弾道ソルバ製造業者との供給業者/工場の関係およびアライアンスで予測される。
【0022】
一実施形態では、弾道ハブは、コンパクトであり、しかもキーチェーン、銃器、または照準器、レンジファインダ、外部機器、および個人機器用表示機器(これらには限定されない)を含むブルートゥース(Bluetooth)接続銃器用機器のうちの任意のものに容易に取り付け可能である。一実施形態では、弾道ハブは、防水性、耐衝撃性の保護ケースまたは覆いが設けられているので、過酷な環境条件に耐えることができる。銃器プロフィールおよび弾丸プロフィールは、モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器との通信により弾道ハブ中にあらかじめロードされるのが良い。
【0023】
一実施形態では、弾道ハブは、外部モバイル機器/モバイルアプリケーションへの接続を必要としないでスタンドアロン型弾道計算器として働く。一実施形態では、弾道ハブは、本機器が環境情報、温度、圧力および湿度(これらには限定されない)を含む情報を捕捉することができるようにする一体型環境センサを有する。弾道ハブでは、銃器アクセサリ(照準器、レンジファインダ)および個人用ディスプレイ機器へのブルートゥース(Bluetooth )接続しか必要とせず、かかる個人用ディスプレイ機器としては、弾道ソリューションを計算するのに必要な情報を受け取るためのスマートウォッチ、スマートフォン、スマートリストデバイス、および所望ならば、気象トラッカー装置およびナビゲーション機器(これらには限定されない)を含む外部業界基準環境計器が挙げられる。この場合、弾道ソリューションを測距情報と一緒に任意の接続済み銃器アクセサリに送り戻すのが良い。
【0024】
一実施形態では、次に、射程および弾道補正を観察光学器械接眼レンズおよびレンジファインダディスプレイで表示するのが良い。ユーザは、自分の目を標的からそらすことなくまたは照準器から離れることなく、正確なリアルタイム射程および弾道補正情報を受け取る。
【0025】
一実施形態では、本開示は、モバイル機器に搭載されている第1のモバイルアプリケーションを用いて第1の弾道ソルバを選択するステップと、選択した第1の弾道ソルバをモバイル機器から弾道ハブに伝えるステップと、モバイル機器を用いて選択済みの第1の弾道ソルバを弾道ハブから消去するステップと、モバイル機器に搭載されている第1のまたは第2のモバイルアプリケーションを用いて第2の弾道ソルバを選択するステップと、選択した第2の弾道ソルバをモバイル機器から弾道ハブに伝えるステップとを含む方法に関する。
【0026】
一実施形態では、本方法は、射程をレンジファインダから弾道ハブに伝えるステップをさらに含み、弾道ハブは、射程を用いて弾道ソリューションを計算する。
【0027】
別の実施形態では、本方法は、弾道ハブを用いて弾道ソリューションを計算するステップをさらに含む。別の実施形態では、本方法は、弾道ハブを用いてレンジファインダからの射程に基づいて弾道ソリューションを計算するステップをさらに含む。
【0028】
一実施形態では、本方法は、弾道ソリューションを弾道ハブからレンジファインダおよび/または観察光学器械および/または気象トラッカー装置および/またはナビゲーション機器および/または外部機器および/またはモバイル機器に伝えるステップをさらに含む。
【0029】
一実施形態では、本開示は、レンジファインダからの射程を弾道ハブに伝えるステップと、弾道ハブの弾道ソルバを用いて弾道ソリューションを計算するステップと、弾道ソリューションをレンジファインダおよび/または観察光学器械および/または気象トラッカー装置および/またはナビゲーション機器および/または外部機器および/またはモバイル機器に伝えるステップとを含む方法に関する。
【0030】
一実施形態では、弾道ハブとレンジファインダは、インターネットまたはセルラー接続性とは独立したプラットフォームを介して互いに通信する。一実施形態では、弾道ハブは、フォブ内に格納されまたは収容される。
【0031】
別の実施形態では、本方法は、環境条件またはパラメータを外部機器から弾道ハブに伝えるステップをさらに含む。
【0032】
別の実施形態では、本方法は、地理学的条件または座標をナビゲーションユニットから弾道ハブに伝えるステップをさらに含む。
【0033】
一実施形態では、本開示は、システムであって、非アクティブ状態またはロック状態にある2つ以上の弾道計算器を備えたメモリユニットを有するレンジファインダおよびモバイル機器と通信するよう構成された通信プロトコルを含み、モバイル機器は、ユーザが弾道計算器をレンジファインダのメモリユニットから起動またはロック解除することができるよう構成されていることを特徴とするシステムに関する。
【0034】
一実施形態では、本開示は、非アクティブ状態またはロック状態にある2つ以上の弾道計算器を含むメモリユニットおよび弾道ハブと通信するよう構成された通信プロトコルを有するレンジファインダを含むシステムであって、弾道ハブは、ユーザが弾道計算器をレンジファインダのメモリユニットから起動しまたはロック解除することができるように構成されていることを特徴とするシステムに関する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本明細書において開示する代表的なシステムの説明図であり、1つ以上の追加の機器と連絡状態にある弾道ハブを示す図である。
図2】本明細書において開示する代表的なシステムの略図であり、距離を求めるために用いられる測距システム、弾道ソリューションを提供するためのユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブ、および弾道ソリューションを表示するためのオプションを示す図であり、“c”が2つ以上の機器相互間の通信関係を表わし、“p”が特定の機器で起こる場合のある処理を表わしている図である。
図3A】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図である。
図3B】弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図である。
図3C】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、レーザレンジファインダが1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成された状態を示す図である。
図4A】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブから情報を受け取るよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、弾道ハブが弾道ソリューションを計算してこの弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図4B】弾道ソルバを有するモバイルアプリケーションが搭載されたモバイル機器から情報を受け取るよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、モバイルアプリケーションが弾道ソリューションを計算してこの弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図4C】情報を弾道ハブに伝えるよう構成されたモバイル機器の代表的な図であり、弾道ハブが弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成され、弾道ハブおよび/またはモバイル機器を用いると弾道ソリューションを計算することができるようになっている状態を示す図である。
図5A】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、弾道ハブが弾道ソリューションを計算し、この弾道ソリューションを観察光学器械および/または遠隔機器に伝えてこれを表示するようになっている状態を示す図である。
図5B】弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションが搭載されたモバイル機器と通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、モバイルアプリケーションが弾道ソリューションを計算し、この弾道ソリューションを観察光学器械および/または遠隔機器に伝えてこれを表示するようになっている状態を示す図である。
図5C】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、このレーザレンジファインダが1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成され、モバイル機器が弾道ソリューションを観察光学器械および/または外部機器に伝えてこれを表示するようになっている状態を示す図である。
図6A】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、弾道ハブが図示のようなケストレル(Kestrel 、なお、「ケストラル」ともいう)(これには限定されない)を含む気象トラッカー装置と通信するよう構成された状態を示す図である。
図6B】弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、モバイルアプリケーションが図示のようなケストラル(これには限定されない)を含む気象トラッカー装置と通信するよう構成された状態を示す図である。
図6C】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、このレーザレンジファインダが1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成され、モバイル機器が図示のようなケストレル(これには限定されない)を含む気象トラッカー装置と通信するよう構成された状態を示す図である。
図7A】弾道ソリューションを計算するようユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばケストレルの代表的な図であり、弾道ハブが弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図7B】弾道ソリューションを計算するよう弾道ソルバを有するモバイル機器と通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばケストレルの代表的な図であり、モバイル機器が弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図7C】モバイル機器と通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばケストレルの代表的な図であり、モバイル機器が弾道ハブと通信するよう構成され、モバイル機器および/または弾道ハブが弾道ソリューションを計算することができ、この弾道ソリューションがレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図8A】弾道ソリューションを計算するようユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばウェザーフロー(WeatherFlow)の代表的な図であり、弾道ハブが弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図8B】弾道ソリューションを計算するよう弾道ソルバを有するモバイル機器と通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばウェザーフローの代表的な図であり、モバイル機器が弾道ソリューションをレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図8C】モバイル機器と通信するよう構成された気象トラッカー装置、例えばウェザーフローの代表的な図であり、モバイル機器が弾道ハブと通信するよう構成され、モバイル機器および/または弾道ハブが弾道ソリューションを計算することができ、この弾道ソリューションがレーザレンジファインダに伝えるよう構成されている状態を示す図である。
図9A】ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、弾道ハブがガーミン(Garmin)(これには限定されない)を含むナビゲーションシステムと通信するよう構成された状態を示す図である。
図9B】弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、モバイルアプリケーションがガーミン(これには限定されない)を含むナビゲーションシステムと通信する状態を示す図である。
図9C】ユーザにより選択された弾道ソルバを有する弾道ハブと通信するよう構成されたレーザレンジファインダの代表的な図であり、このレーザレンジファインダが1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成され、モバイル機器がガーミン(これには限定されない)を含むナビゲーションシステムと通信する状態を示す図である。
図10】外部機器通信方式の代表的な図であり、弾道ハブが情報を受け取り、処理し、そして送るよう構成されている多数の機器と通信するよう構成され、弾道ハブがモバイル機器、気象トラッカー装置、およびナビゲーション機器と通信するよう構成されるのが良いことを示す図である。
図11】モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器、レーザレンジファインダ、観察光学器械および1つ以上の外部機器と通信するよう構成された弾道ハブの代表的な図であり、情報が弾道ハブおよび/またはモバイル機器を介してレーザレンジファインダと観察光学器械と1つ以上の外部機器との間で伝えられる状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本明細書に開示する装置および方法を本発明の開示の実施形態を示す添付図面を参照してより完全に以下に説明する。しかし、本明細書に開示する装置および方法は、多くの異なる形態に具現化することができ、本明細書に示す実施形態に限定されると解釈すべきではない。限定されるのではなく、これらの実施形態は、本発明の開示が万全のものになり、本発明の開示の範囲を当業者に完全に伝えることになるように提供するものである。
【0037】
本明細書では、「一実施形態」、「(複数のうちどれか1つの)実施形態」(本明細書ではこれまた一実施形態という場合がある)、または「諸実施形態」と記載した場合、これらは、参照されている1つまたは複数の特徴が本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。本明細書において「一実施形態」、「実施形態」、または「諸実施形態」と別々に記載されている場合、これらは、必ずしも同一の実施形態を意味しておらず、また、このような指定がなければかつ/あるいは本明細書から当業者には容易に明らかである例外がなければ、相互に排他的ではない。例えば、一実施形態に記載された特徴、構造、行為などもまた、他の実施形態に含まれる場合があるが、必ずしも含まれることはない。かくして、本技術は、本明細書において説明した諸実施形態の様々な組み合わせおよび/または一体化を含むことができる。
【0038】
要素または層が別の要素または層の「上」にあり、これに「接続され」、またはこれに「結合され」ると記載されている場合、当該要素または層は、他方の要素または層の上に直にあり、直接的に接続される、または直接的に結合される場合があることは理解されよう。変形例として、介在する要素または層が存在する場合がある。これとは対照的に、要素が別の要素または層の「上に直接」あり、これに「直接的に接続され」、またはこれに「直接的に結合され」ると記載されている場合、介在する要素または層は存在しない。
【0039】
本明細書全体を通じて類似の番号は類似の要素を指す。本明細書に使用する場合に「および/または」という用語は、関連する列記項目のうちの1つまたは2つ以上のいずれかまたは全ての組合せを含む。
【0040】
本明細書では様々な要素、構成要素、領域、および/または区分を説明するために第1、第2などを使用するが、これらの要素、構成要素、領域、および/または区分をこれらの用語によって限定すべきではないことは理解されよう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、または区分を別の要素、構成要素、領域、または区分から区別するためにのみ使用するものである。したがって、本発明の開示から逸脱することなく下記で解説する第1の要素、構成要素、領域、または区分を第2の要素、構成要素、領域、または区分と表現することができる。
【0041】
本明細書では、図に示す1つの要素または特徴の別の要素または特徴に対する関係を説明するのに記述のしやすさの目的で「下」、「下方」、「下側」、「上方」、および「上側」などのような空間相対性を表す用語を使用する場合がある。これらの空間相対性を表す用語は、使用時のデバイスの様々な向きまたは図に描く向き以外の向きを包含するように意図したものであることは認められるであろう。例えば、図のデバイスが反転された場合に、他の要素または特徴の「下方」または「下」にあると説明する要素は、これらの他の要素または特徴の「上方」に向けられることになる。したがって、「下方」という例示的な用語は、上方と下方の両方の向きを包含することができる。デバイスは、他に向けることができ(90°回転または他の向き)、本明細書に使用する空間対性記述子は、相応に解釈することができる。
【0042】
全ての特許、特許出願、および非特許文献を参照により引用し、これらの記載内容全体を本明細書の一部とする。
【0043】
本発明の開示での数値範囲は、近似であり、したがって、別途示さない限り範囲外の値を含むことができる。数値範囲は、いずれかの下限値といずれかの上限値の間に少なくとも2単位の分離幅が存在するという前提で下限値から上限値までのこれらの値を含む全ての値を1単位の増分で含む。一例として、例えば、分子量、粘性のような組成特性、物性、または他の特性が100から1,000までである場合に、それは、100、101、102のような全ての個々の値、および100から144まで、155から170まで、197から200までのような部分的範囲を明示的に列挙するように意図している。1よりも小さい値または1よりも大きい端数(例えば、1.1、1.5のような数)を含む範囲では、1単位は、相応に0.0001、0.001、0.01、または0.1であると考えられる。10よりも小さい1桁の数字(例えば、1から5までの数字)を含む範囲では、1単位は、一般的に0.1であると考えられる。これらは、具体的に意図するものの例に過ぎず、列挙する最低値と最高値の間の数値の全ての可能な組合せを本発明の開示において明記すると考えられたい。本発明の開示の範囲では取りわけデバイスのユーザから標的までの距離に関する数値範囲を提供する。
【0044】
本明細書において「Aおよび/またはB」のような表現に対して使用する「および/または」という用語は、AとBの両方、AまたはB、A(のみ)、およびB(のみ)を含むように意図している。同様に、「A、B、および/またはC」のような表現に対して使用する「および/または」という用語は、AおよびBおよびC、AまたはBまたはC、AまたはC、AまたはB、BまたはC、AおよびC、AおよびB、BおよびC、A(のみ)、B(のみ)、ならびにC(のみ)を含むように意図している。
【0045】
英文明細書に見える“comprising”(訳文では「~を有する」としている場合が多い)、“including”(「~を含む」)、“having”(「~を具備する」)およびこれらの派生語は、任意の追加のコンポーネント、ステップまたは手順が具体的に開示されているにせよ、そうでないにせよいずれにせよ、かかる任意の追加のコンポーネント、ステップまたは手順の存在を排除するものではない。何ら疑念がないようにするために、“comprising”の使用によってクレーム請求されている全ての構成要素は、正反対の指定がない限り、重合性であるにせよ、そうでないにせよいずれにせよ、任意の追加の添加剤、補助剤、または合成物を含む場合がある。これとは対照的に、“consisting essentially of”(「本質的に~から成る」)は、動作性に対して必要不可欠ではないコンポーネント、ステップ、または手順を除き、任意他のコンポーネント、ステップ、または手順を任意の引き続く繰り返しの範囲から排除する。用語“consisting of”(「~から成る」)は、具体的に記載されまたは列記されていない任意のコンポーネント、ステップ、または手順を排除する。用語“or”(「または」)は、別段の指定がなければ、列記した部材を個々にならびに任意の組み合わせ状態で意味している。単数の使用は、複数の使用を含み、またこの逆の関係も成り立つ。
【0046】
本明細書で用いられる弾道計算器は、環境データおよび標的情報を、標的を撃つために用いられる軌道補正に変換するために用いられる。弾道計算器は、飛翔体(弾丸)の軌道を予測し、そして所期の標的に達する飛翔体の蓋然性を増すために物理的効果について補償するために用いられる。「弾道計算器」、「弾道ソルバ」、「弾道アプリケーション」、および「弾道エンジン」という用語は、区別なく用いられる。
【0047】
本明細書で用いられている弾道ハブは、ネットワーク中の1つ以上の機器のための共通の接続ポイントであり、ネットワークの機器は、弾道ソリューションを計算しまたは伝えるために用いられる情報を提供する。一実施形態では、弾道ハブは、弾道ソリューションを提供するよう1つ以上の弾道計算器を格納することができる機器である。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上のレンジファインダと通信する。別の実施形態では、弾道ハブは、1つ以上の観察光学器械と通信する。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上の環境センサを有する。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器と通信するよう構成されている。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上の外部機器と通信するよう構成され、かかる1つ以上の外部機器としては、気象トラッカー装置、ナビゲーション機器、スマート機器、ウェアラブル機器、および弾道ソルバが挙げられるが、これらには限定されない。
【0048】
本明細書で用いられるブルートゥース(Bluetooth)は、固定された電子機器データおよびモバイル電子機器データを短い距離にわたって伝送するためのオープン型ワイヤレス技術規格である。ブルートゥース(Bluetooth)は、RS-232ケーブルのワイヤレス代替手段として1994年に導入された。ブルートゥース(Bluetooth)4.0ワイヤレス技術のレンジは、約110ヤード(100.6m)である。
【0049】
本明細書に使用する場合に「銃器(firearm)」は、多くの場合に爆発力の作用によって推進される1つまたは2つ以上の放出体を発射する銃砲兵器としての携帯銃である。本明細書に使用する場合に「銃器」という用語は、拳銃、長銃、ライフル、散弾銃、カービン銃、自動兵器、半自動兵器、機関銃、軽機関銃、自動ライフル、および突撃ライフルを含む。
【0050】
本明細書で用いられる「フォブ」は、弾道ハブを収容することができる小型ワイヤレス機器を意味している。一実施形態では、フォブは、気密かつ水密である。「弾道フォブ」と「フォブ」は、区別なく用いられる。
【0051】
本明細書で用いられる「標的」は、飛翔体の目的として選択された人、動物、または場所である。適当な動物標的の非限定的な例としては、狩猟動物、例えば鹿、アヒル、七面鳥、および雉を含む。
【0052】
本明細書に使用する場合に「観察光学器械」という用語は、標的を選択、識別、またはモニタするために射手または観的手によって使用される装置を指す。「観察光学器械」は、標的の目視観察、または例えば赤外線(IR)撮像、紫外(UV)撮像、レーダー撮像、熱撮像、マイクロ波撮像、または磁気撮像、X線、ガンマ線、同位元素放射線、および粒子放射線を含む放射線、暗視、超音波、音パルス、ソナー、地震振動、磁気共鳴を含む振動の感知器、重力感知器、電波を含むブロードキャスト周波数、テレビジョン感知器およびセルラー感知器、または標的の他の像に頼る場合がある。「観察光学器械」デバイスによって射手に提示される標的の像は、未修正とするかまたは例えば拡大、増幅、減算、重複、フィルタリング、安定化、テンプレート整合、または他の手段によって改善されたものとすることができる。「観察光学器械」によって選択、識別、またはモニタされる標的は、射手の視線の範囲にあるかまたは射手の視界から外れる場合があり、または射手の視線は、標的取得デバイスがピント合わせ標的像を射手に提示する間に遮蔽される場合がある。「観察光学器械」によって得られる標的像を、例えば、アナログまたはデジタルであり、例えば、ビデオ、物理的なケーブルまたはワイヤ、IR、電波、セルラー接続、レーザパルス、光、802.11b、または他の無線送信により、例えばhtml、SML、SOAP、X.25、SNAのようなプロトコル、Bluetooth (登録商標)、シリアル、USB、または他の適切な像分散法を用いて、1人または2人以上の射手および観的手のネットワーク内において、共有、格納、保管、または送信することができる。「観察光学器械」という用語は、「光学サイト」と区別なく使用される。
【0053】
本明細書に使用する場合に「射手」という用語は、射撃を行うオペレータまたは射撃を行うオペレータと協働して射撃を観察する個人のいずれかに適用される。
【0054】
本明細書で用いられる気象トラッカー装置は、1つ以上の環境条件を測定するために用いられる任意の機器である。一実施形態では、気象トラッカー装置は、高度(気圧)、気圧、コンパス方向、横風、密度高度、露点温度、向かい風/追い風、熱ストレス指数、相対湿度、現地気圧(絶対圧力)、温度、湿球温度(湿度図)、風速冷却、および風速/気流速度を測定しまたは検知することができる。
【0055】
一実施形態では、本開示は、1つ以上の弾道計算器を格納して弾道ソリューションを提供する機器、すなわち「弾道ハブ」に関する。一実施形態では、弾道計算器は、ユーザによって選択される。一実施形態では、モバイル機器が弾道ソルバを選択してこれを弾道ハブに伝えるために用いられる。
【0056】
一実施形態では、本開示は、弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載するとともに弾道ハブと通信するよう構成されたモバイル機器および弾道ソリューションを計算するよう構成された弾道ハブを含むシステムに関する。一実施形態では、本開示は、弾道ソルバを含むモバイルアプリケーションを搭載するとともに弾道ソルバを弾道ハブに伝えるよう構成されたモバイル機器を含むシステムに関する。モバイル機器は、弾道ソルバを選択するために用いられ、モバイル機器は、選択された弾道ソルバを弾道ハブに伝える。弾道ハブは今や、任意の数の銃器および銃器アクセサリに使用されるべきユーザにより選択される弾道ソルバを有する。
【0057】
一実施形態では、弾道ハブ内に格納された弾道ソルバは、モバイル機器にアクセスして新たな弾道ソルバを選択することによって変更可能である。弾道ハブにより、ユーザは、特定の環境に基づいて種々の弾道ソルバからの選択を行うことができる。
【0058】
一実施形態では、弾道ハブは、キーチェーン、銃器、または任意の接続された銃器用機器(照準器、レンジファインダ、個人用機器、観察光学器械)に容易に取り付け可能でありかつその防水性でかつ耐衝撃性のケースが設けられていることにより過酷な環境条件に耐えることができる機器内に収容されるのが良い。銃器プロフィールおよび弾丸プロフィールを弾道ハブ内にあらかじめロードして記憶させることができるので、弾道ハブは、外部モバイルアプリケーションへの接続の必要なしにスタンドアロン型弾道計算器として働く。
【0059】
一実施形態では、フォブは、弾道ハブを格納するとともにこれを収容することができる。フォブは、キーチェーン、銃器、または任意の接続された銃器用機器(照準器、レンジファインダ、個人用機器、観察光学器械)に容易に取り付け可能でありかつその防水性でかつ耐衝撃性のケースが設けられていることにより過酷な環境条件に耐えることができる。銃器プロフィールおよび弾丸プロフィールを弾道ハブ内にあらかじめロードして記憶させることができるので、弾道ハブは、外部モバイルアプリケーションへの接続の必要なしにスタンドアロン型弾道計算器として働く。
【0060】
一実施形態では、弾道ハブは、ブルートゥース(Bluetooth)ネットワーク(これには限定されない)を含むワイヤレスネットワーク経由で1つ以上の機器と通信する。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上の外部機器と通信するのにインターネットを用いない。一実施形態では、弾道ハブは、1つ以上の外部機器と通信するのにセルラー接続性を用いない。
【0061】
別の実施形態では、弾道ハブは、本機器が温度、圧力および湿度(これらには限定されない)を含む情報捕捉することができるようにする1つ以上の一体型環境センサを有するのが良い。
【0062】
一実施形態では、弾道ハブは、ブルートゥース(Bluetooth)(これには限定されない)を含むワイヤレスネットワーク経由で銃器アクセサリ(照準器、レンジファインダ、個人用機器、観察光学器械)および所望ならば弾道ソリューションを計算するのに必要な情報を受け取るための外部業界基準環境計器または機器に連結されるのが良い。この場合、弾道ソリューションを測距情報と一緒にブルートゥース(Bluetooth)接続済み銃器アクセサリに送るのが良い。
【0063】
一実施形態では、次に、射程および弾道補正を次に観察光学器械接眼レンズおよびレンジファインダディスプレイで表示するのが良い。ユーザは、自分の目を標的からそらすことなくまたは観察光学器械から離れることなく、正確なリアルタイム射程および弾道補正情報を受け取る。
【0064】
一実施形態では、弾道ハブは、ユーザにとって最適な弾道ソルバを選択する能力をユーザに提供するスタンドアロン型機器である。ユーザは、ユーザの要望に応じて、1つ以上の弾道ソルバを機器中にロードすることができる。一実施形態では、弾道ハブは、スタンドアロン型機器として、銃器アクセサリ機器中に組み込まれた場合に存在するハードウェアおよびメモリの制約を受けない。これは、メモリまたはハードウェア制約がメモリおよび処理要件に関して大幅なばらつきがあるので、互いに異なる弾道ソリューションをアップロードする上でメモリまたはハードウェア制約が生じないようにする。
【0065】
一実施形態では、本開示は、弾道ソリューションを計算してかかる弾道ソリューションをユーザに戻すための取り付け型レンジファインダ(これには限定されない)を含む銃器アクセサリと関連して働くモバイルアプリケーションを搭載した弾道ハブおよび/またはモバイル機器に関する。一実施形態では、単一のモバイルアプリケーションが直感的合理化と機器セットアップおよびデータエントリを提供する。モバイルアプリケーションが利用できずまたはインターネットもしくはセルラー接続を構築することができずまたは維持することができない場合であっても弾道ハブを利用することができる。
【0066】
一実施形態では、本開示は、弾道ソリューションを計算してかかる弾道ソリューションをユーザに戻すための取り付け型レンジファインダ(これには限定されない)を含む銃器アクセサリと関連して働く弾道ハブを収容するフォブに関する。
【0067】
一実施形態では、本開示は、モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器、弾道ハブ、およびレンジファインダを含むシステムに関する。別の実施形態では本システムは、観察光学器械をさらに含む。さらに別の実施形態では、本システムは気象トラッカー装置をさらに含む。さらに別の実施形態では、本システムは、ナビゲーション機器をさらに含む。さらに別の実施形態では、本システムは、弾道ソルバを備えた機器をさらに含む。一実施形態では、弾道ハブは、フォブ内に収容される。
【0068】
一実施形態では、本開示は、システムであって、モバイル機器および/または弾道ソルバを含む2つ以上のモバイルアプリケーションを搭載した弾道ハブを含み、2つ以上のモバイルアプリケーションが一弾道ソルバをレンジファインダまたは観察光学器械に通信させるよう構成されていることを特徴とするシステムに関する。一実施形態では、ユーザは、モバイル機器またはコンピュータシステム上に保存されているソルバのリストから1つのソルバを選択することができ、そしてこのソルバをワイヤレス接続またはワイヤード接続方式によりレンジファインダまたは観察光学器械に搭載した状態で伝達することができる。モバイル機器またはコンピュータシステムに搭載されている弾道ソルバは、レーザレンジファインダまたは観察光学器械に搭載されているソルバと一致することになる。
【0069】
一実施形態では、本開示は、2つ以上の弾道計算器を有するレンジファインダであって、1つの弾道計算器だけが所与の時点で起動しまたは動作可能になりもしくは始動されることを特徴とするレンジファインダに関する。一実施形態では、本開示は、起動解除または不作動状態で保存されている2つ以上の弾道計算器を有するレンジファインダ、ならびにレンジファインダと通信して弾道計算器を起動するよう構成された弾道ハブおよび/またはモバイル機器を含むシステムに関する。
【0070】
一実施形態では、本開示は、2つ以上の弾道計算器を有するレンジファインダ、ならびにレンジファインダと通信して弾道計算器を起動したり、残りの弾道計算器を起動解除したりするよう構成された弾道ハブおよび/またはモバイル機器を含むシステムに関する。
【0071】
別の実施形態では、レンジファインダまたは観察光学器械上に任意の数の弾道計算器を保存することができる。レンジファインダまたは観察光学器械は、モバイル機器またはコンピュータシステムと通信するよう構成され、それにより、ユーザは、弾道計算器を選択してレンジファインダまたは観察光学器械上で作動させることができる。
【0072】
一実施形態では、レンジファインダまたは観察光学器械は、共通の通信プロトコルをモバイル機器またはコンピューティングシステムもしくは弾道ハブと共有する。
【0073】
別の実施形態では、レンジファインダまたは観察光学器械中にロック状態または非アクティブ状態で任意の数の弾道計算器を保存することができる。ユーザは、モバイル機器またはコンピュータシステムに搭載されているソルバのリストから1つのソルバを選択することができ、すると、このソルバは、ロック状態(非アクティブ状態)からロック解除状態(アクティブ状態)に変えられることによってレーザレンジファインダに搭載した状態で使用できるようになる。
【0074】
モバイル機器またはコンピュータシステム上に任意の数の弾道計算器を保存することができ、任意の数の弾道計算器としては、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上の弾道計算器が挙げられる。一実施形態では、レーザレンジファインダまたは観察光学器械上に任意の数の弾道計算器を保存することができ、任意の数の弾道計算器としては、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上の弾道計算器が挙げられる。
【0075】
図1は、本明細書において説明する弾道ハブの説明図である。弾道ハブは、1つ以上のモバイルアプリケーションを搭載した1つ以上のモバイル機器と通信するよう構成されている。弾道ハブは、任意の数のモバイル機器と通信することができ、かかる任意の数のモバイル機器としては、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上のモバイル機器が挙げられる。
【0076】
一実施形態では、モバイル機器は、弾道ソルバを弾道ハブに伝える。モバイル機器は、ユーザの好みに基づいて弾道ソルバをロードしたりアンロードしたりするために使用できる。
【0077】
一実施形態では、弾道ハブは、スポーツ用光学器械と通信するよう構成されており、かかるスポーツ用光学器械は、ヴォルテックス・オプティックス(Vortex Optics )社により製造されたスポーツ用光学器械を含み、かかるスポーツ用光学器械としては、双眼鏡、単眼鏡、スポッティングスコープ、ライフルスコープが挙げられるが、これらには限定されない。一実施形態では、弾道ハブは、任意の数のスポーツ用光学器械と通信することができ、かかる任意の数のスポーツ用光学器械は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上のスポーツ用オプティックス機器を含む。
【0078】
一実施形態では、弾道ハブはまた、ケストレル、ウェザーフロー(これらには限定されない)を含む気象トラッカー装置と通信するよう構成されている。弾道ハブはまた、弾道ソルバおよびレンジファインダと通信するよう構成されている。弾道ハブは、情報を任意の数の機器に対して送受するよう構成されており、かかる任意の数の機器は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上の機器を含む。
【0079】
図2は、本明細書で説明する弾道ハブの1つの非限定的用途の説明図である。射程が銃器5に結合されたレーザレンジファインダから求められる。射程は、ユーザにより選択される弾道ソルバを有する弾道ハブ20に伝えられる。モバイル機器30に搭載されたモバイルアプリケーションが弾道ソルバを弾道ハブ20に伝えるよう構成されている。弾道ハブは、ユーザにより選択される弾道ソルバを用いて弾道ソリューションをコンピュータ計算する。次に、弾道ソリューションは、1つ以上の機器に伝えられるとともに/あるいはこれで表示される。図2に示されているように、弾道ソリューションを観察光学器械22、レーザレンジファインダ24、および/またはデジタル射程カード26で表示されるのが良く、射程カード26をウェアラブル機器またはDOPEカード上に表示することができる。
【0080】
図3Aは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図である。図3Bは、モバイル機器30と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図である。図3Cは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、モバイル機器30と通信するよう構成されている。レンジファインダ10は、情報を弾道ハブ20に伝達するよう構成され、情報としては、射程、ユーザプロフィール、射程プロフィール、設定項目、傾斜角度、風速、風向および物標方位が挙げられるが、これらには限定されない。
【0081】
図4Aは、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成された弾道ハブ20の説明図である。図4Bは、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されたモバイル機器30の説明図である。図4Cは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたモバイル機器30の説明図であり、弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。弾道ハブ20および/またはモバイル機器30は、情報をレーザレンジファインダ10に伝達するよう構成されており、情報としては、弾道ソリューション、温度、風速、風向、ユーザ設定項目、プロフィール、圧力、および湿度が挙げられるが、これらには限定されない。
【0082】
図5Aは、弾道ハブ20と通信状態にあるレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、1つ以上の観察光学器械40および/または遠隔機器50と通信するよう構成されている。レンジファインダ10は、情報を弾道ハブ20に伝達するよう構成され、情報としては、射程、ユーザプロフィール、射程プロフィール、設定項目、傾斜角度、風速、風向および物標方位が挙げられるが、これらには限定されない。弾道ハブ20は、情報を観察光学器械40および/または遠隔機器50に伝達するよう構成され、情報としては、弾道ソリューション、温度、圧力、および湿度が挙げられるが、これらには限定されない。
【0083】
図5Bは、携帯電話(これには限定されない)を含むモバイル機器30と通信状態にあるレーザレンジファインダ10の説明図である。レンジファインダ10は、情報をモバイル機器30に伝達するよう構成され、情報としては、射程、ユーザプロフィール、射程プロフィール、設定項目、傾斜角度、風速、風向および物標方位が挙げられるが、これらには限定されない。モバイル機器30は、弾道ソリューション、温度、圧力、および湿度(これらには限定されない)を含む情報を観察光学器械40および/または遠隔機器50に伝達するよう構成されている。
【0084】
図5Cは、モバイル機器30と通信関係にある弾道ハブ20と通信状態にあるレーザレンジファインダ10の説明図である。レンジファインダ10は、情報を弾道ハブ20に伝達するよう構成され、情報としては、射程、ユーザプロフィール、射程プロフィール、設定項目、傾斜角度、風速、風向および物標方位が挙げられるが、これらには限定されない。弾道ハブ20は、情報をモバイル機器30に伝達するよう構成され、情報としては、弾道ソリューション、温度、圧力、および湿度が挙げられるが、これらには限定されない。モバイル機器30は、観察光学器械40および/または関連アクセサリ50と通信するよう構成されている。
【0085】
図6Aは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、風・気象トラッカー60、例えばケストレル(Kestrel )と通信するよう構成されている。図6Bは、モバイル機器30と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、モバイル機器30は、風・気象トラッカー60、例えばケストレルと通信するよう構成されている。図6Cは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、モバイル機器30と通信するよう構成され、モバイル機器30は、風・気象トラッカー60、例えばケストレルと通信するよう構成されている。
【0086】
図6A図6Cでは、レーザレンジファインダ10は、射程、傾斜角度、物標方位、ユーザプロフィール、射程プロフィール設定項目、風速、および風向(これらには限定されない)を含む情報を弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に伝達するよう構成されている。弾道ハブ20および/またはモバイル機器30は、射程、傾斜角度、物標方位(これらには限定されない)を含む情報を風・気象トラッカー装置60に伝達するよう構成されている。データがレーザレンジファインダ10に由来する場合がある。データは、弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に由来する場合がある。一実施形態では、データは全て、レーザレンジファインダ10に由来する。さらに別の実施形態では、データは全て、弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に由来する。
【0087】
図7Aは、弾道ハブ20と通信するよう構成された風・気象トラッカー60、例えばケストレルの説明図であり、弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。図7Bは、モバイル機器30と通信するよう構成された風・気象トラッカー60、例えばケストレルの説明図であり、モバイル機器30は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。図7Cは、モバイル機器30と通信するよう構成された風・気象トラッカー60、例えばケストレルの説明図であり、モバイル機器30は、弾道ハブ20と通信するよう構成され、弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。
【0088】
図7A図7Cでは、風・気象トラッカー装置60は、温度、圧力、湿度、風速、および風向(これらには限定されない)を含む情報を弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に伝達するよう構成されている。一実施形態では、風・気象トラッカー装置60は、この気象トラッカー装置が弾道ソリューションを計算するよう構成された別個の機器と通信関係をなしている場合、弾道ソリューションを弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に提供することができる。
【0089】
弾道ハブ20および/またはモバイル機器30は、情報をレーザレンジファインダ10に伝達するよう構成され、情報としては、弾道ソリューション、弾道プロフィール、射程カードプロフィール、設定項目、温度、圧力、湿度、風速、および風向が挙げられるが、これらには限定されない。
【0090】
図7Cでは、弾道ソリューションをモバイル機器30によって計算することができ、そしてかかる弾道ソリューションを弾道ハブ20に伝えることができ、かかる弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。別の実施形態では、弾道ハブ20は、弾道ソリューションを計算することができ、そしてレーザレンジファインダ10と通信することができる。さらに別の実施形態では、モバイル機器30と弾道ハブ20の両方は、弾道ソリューションを計算することができる。一実施形態では、モバイル機器30と弾道ハブ20は、同一の弾道ソルバを採用する。さらに別の実施形態では、モバイル機器30と弾道ハブ20は、互いに異なる弾道ソルバを採用する。
【0091】
一実施形態では、モバイル機器30は、弾道ソリューションを弾道ハブ20に伝え、弾道ハブ20は、弾道ソリューションをレーザレンジファインダ10に伝える。
【0092】
図8Aは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたウェザーフロー(WeatherFlow)機器70として示されている気象トラッカー装置の説明図であり、弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。図8Bは、モバイル機器30と通信するよう構成されたウェザーフロー機器70として示されている気象トラッカー装置の説明図であり、モバイル機器30は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。図8Cは、モバイル機器30と通信するよう構成されたウェザーフロー機器70として示されている気象トラッカー装置の説明図であり、モバイル機器30は、弾道ハブ20と通信するよう構成され、弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10と通信するよう構成されている。
【0093】
図8A図8Cでは、気象トラッカー装置70は、風速および風向(これらには限定されない)を含む情報を弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に伝達するよう構成されている。弾道ハブ20および/またはモバイル機器30は、情報をレーザレンジファインダに伝達するよう構成され、情報としては、弾道ソリューション、弾道プロフィール、射程カードプロフィール、設定項目、温度、圧力、湿度、風速、および風向が挙げられるが、これらには限定されない。
【0094】
図9Aは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、ナビゲーションシステム80、例えばガーミン・フォアトレックス(Garmin Foretrex)と通信するよう構成されている。図9Bは、モバイル機器30と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、モバイル機器30は、ナビゲーションシステム80、例えばガーミン・フォアトレックスと通信するよう構成されている。図9Cは、弾道ハブ20と通信するよう構成されたレーザレンジファインダ10の説明図であり、弾道ハブ20は、モバイル機器30と通信するよう構成され、モバイル機器30は、ナビゲーションシステム80、例えばガーミン・フォアトレックスと通信するよう構成されている。
【0095】
図9A図9Cでは、レーザレンジファインダ10は、情報を弾道ハブ20および/またはモバイル機器30に伝達するよう構成され、情報としては、射程、傾斜角度、物標方位、ユーザプロフィール、弾道プロフィール、射程プロフィール設定項目、風速、および風向が挙げられるが、これらには限定されない。弾道ハブ20は、追加のデータを提供し、かかる追加のデータとしては、弾道ソリューション、温度、圧力、および湿度が挙げられるが、これらには限定されない。弾道ハブ20は、情報をナビゲーションシステム80に伝達するよう構成され、情報としては、レーザレンジファインダからの射程、レーザレンジファインダからの傾斜角度、レーザレンジファインダからの物標方位、および射程プロフィールが挙げられるが、これらには限定されない。
【0096】
図10は、1つ以上の外部機器と通信するよう構成された弾道ハブ20の非限定的な説明図である。弾道ハブは、任意の数の機器と通信でき、かかる任意の数の機器としては、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、および11個以上の機器を含むが、これらには限定されない。モバイル機器30は、1つ以上の外部機器の設定項目を管理するとともに選択するために用いられる。モバイル機器30および弾道ハブ20は、外部機器相互間の接続状態を管理するとともに1つ以上の機器相互間の通信を認可するために用いられる。弾道ハブ20は、モバイル機器30が存在しておらずまたは1つ以上の外部機器への接続を確立することができない場合に1つ以上の機器との中枢通信ポイントである。
【0097】
図10に示されているように、接続ネットワークは、本明細書で説明している弾道ハブ20を用いて実施可能である。弾道ハブ20は、モバイル機器30、ケストレル60として示された気象追跡機器、ウェザーフロー70として示された第2の気象追跡機器、およびガーミン80として示されたナビゲーション機器と通信するよう構成されている。弾道ハブ20は、第1の機器から情報を受け取ることができ、受け取った情報を処理することができ、そして第2の機器と通信することができる。
【0098】
非限定的な一例として、ウェザーフロー70は、情報を弾道ハブ20に提供するよう構成されている。弾道ハブ20は、受け取ったウェザーフロー情報を処理し、新たな情報をケストレル60に提供する。ケストレル60はまた、情報を弾道ハブ20に伝達するよう構成され、弾道ハブ20は、ケストレル情報を受け取ってこれを処理することになる。弾道ハブ20は、処理したケストレル情報をガーミン80に伝達することができる。同様に、ガーミン80は、情報を弾道ハブ20に伝達するよう構成されている。
【0099】
弾道ハブは、情報を送受するよう構成されている。一実施形態では、弾道ハブは、第1の機器から情報を受け取ることができ、受け取った情報を処理することができ、そして新たな情報を第1の機器に送り戻すことができる。
【0100】
別の実施形態では、弾道ハブは、第1の機器から情報を受け取ることができ、そして情報を第2の機器に送ることができる。さらに別の実施形態では、弾道ハブは、第1の機器から情報を受け取ることができ、受け取った情報を処理することができ、そして処理した情報を第2の機器に送ることができる。
【0101】
図11は、観察光学器械40およびレーザレンジファインダ10と通信するよう構成された弾道ハブ20の非限定的な説明図である。モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器30を用いると、1つ以上の接続状態にある機器の設定項目および構成(コンフィグレーション)を定めることができる。ユーザは、弾道ソルバを選択するようモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器30を使用することができる。モバイル機器30は、弾道ソルバを弾道ハブ20に伝えるよう構成されている。
【0102】
弾道ハブ20およびモバイル機器30を用いると、1つ以上の接続状態の機器を管理することができ、それにより接続状態にある機器が互いに通信することができる。弾道ハブ20は、モバイル機器が存在していない場合の中枢機器であり、この弾道ハブは、モバイル機器のモバイルアプリケーションによって提供される当該機器に関する最後のセットアップまたはコンフィグレーションに基づいて1つ以上の接続状態の機器を管理するよう構成されている。
【0103】
図11に示されているように、弾道ハブ20は、情報をレーザレンジファインダ10から受け取るよう構成され、かかる情報としては、標的までの距離(これには限定されない)が挙げられる。弾道ハブ20は、レーザレンジファインダ10から受け取った距離情報を処理することができ、そして弾道ソリューションをライフルスコープ40に提供することができる。弾道ハブ20はまた、情報を遠隔ディスプレイ50から受け取ってこれを処理するよう構成され、遠隔ディスプレイ50はまた、情報を弾道ハブ20から受け取るよう構成されている。
【0104】
情報は、弾道ハブおよび/またはモバイル機器を介してレーザレンジファインダと観察光学器械と1つ以上の外部機器との間で伝達される。一実施形態では、レーザレンジファインダと観察光学器械は、互いに直接的には通信しない。これとは異なり、レーザレンジファインダは、情報を弾道ハブおよび/またはモバイル機器に提供するよう構成され、かかる弾道ハブおよび/またはモバイル機器は、情報を観察光学器械に伝達する。弾道ハブおよび/またはモバイル機器は、情報が弾道ハブおよび/またはモバイル機器によって受け取られたときに情報を伝達することができ、またはこの情報を弾道ハブおよび/またはモバイル機器によって処理してから観察光学器械に伝達することができる。
【0105】
モバイル機器/弾道ハブ
【0106】
一実施形態では、弾道ハブは、弾道ソルバを含む。一実施形態では、弾道ハブは、ユーザによって選択される弾道ソルバを含む。一実施形態では、モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器は、弾道ソルバを含む。一実施形態では、弾道ハブおよび/またはモバイル機器は、弾道ソルバ、温度、圧力、湿度、ユーザプロフィール、および射程カードプロフィールの追加の機能性を含む。
【0107】
一実施形態では、モバイル機器に搭載されたモバイルアプリケーションは、データエントリ、ユーザセットアップ、および機器管理の一次モードであり、かかるモバイルアプリケーションは、機器ペアリング、機器設定項目、銃器設定の選択、弾丸設定項目およびライブラリの選択、抗力モデルの選択、ユーザプロフィール(保存済みのライフル、弾丸、および抗力モデルプロフィール)の選択および管理、機器環境センサおよび風方位捕捉装置の観察、コンパス較正、単一および多数の弾道ディスプレイ、射程カードプロフィールの選択および管理、および標的パラメータの機能性を含む。
【0108】
一実施形態では、弾道ハブおよび/またはモバイル機器は、弾道ハブ中のオンボード環境センサまたは外部ウインドメータセンサからの読み、またはモバイル機器または気象トラッカー装置から得られた環境データに基づいて弾道ソリューションをコンピュータ計算するよう射程データおよびユーザプロフィールを用いる。
【0109】
一実施形態では、弾道ハブは、フォブ内に収容される。一実施形態では、フォブは、サイズがコンパクトであり、気密かつ水密である。フォブは、チェーン、キーチェーン、銃器、ベルト、バックパック、靴、ハット、シャツ、パンツまたは任意他の容易に利用できる用具に容易に取り付け可能である。
【0110】
一実施形態では、弾道ハブを備えたフォブを多数の銃器および多数の観察光学器械に使用することができる。フォブは、弾道ソルバを多数の銃器および多数の観察光学器械とともに使用する好都合な方法を提供する。
【0111】
一実施形態では、フォブは、5インチ(12.7cm)以下の高さを有する。別の実施形態では、フォブは、4インチ(10.16cm)以下の高さを有する。別の実施形態では、フォブは、3インチ(7.62cm)以下の高さを有する。別の実施形態では、フォブは、2インチ(5.08cm)以下の高さを有する。別の実施形態では、フォブは、1.5インチ(3.81cm)以下の高さを有する。一実施形態では、フォブは、1.2インチ(3.05cm)~2.2インチ(5.59cm)の高さを有する。さらに別の実施形態では、フォブは1.6インチ(4.06cm)~3インチ(7.62cm)の高さを有する。
【0112】
一実施形態では、フォブは、5インチ(12.7cm)以下の幅を有する。一実施形態では、フォブは、4インチ(10.16cm)以下の幅を有する。一実施形態では、フォブは、3インチ(7.62cm)以下の幅を有する。一実施形態では、フォブは、2インチ(5.08cm)以下の幅を有する。一実施形態では、フォブは、1.5インチ(3.81cm)以下の幅を有する。一実施形態では、フォブは、0.8インチ(2.03cm)~3.2インチ(8.13cm)の幅を有する。一実施形態では、フォブは1.2インチ(3.05cm)~2.5インチ(6.35cm)の幅を有する。一実施形態では、フォブは1.3インチ(3.30cm)~2.2インチ(5.59cm)の幅を有する。
【0113】
一実施形態では、フォブは、1インチ(2.54cm)以下の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.5インチ(1.27cm)以下の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.4インチ(1.02cm)以下の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.3インチ(0.76cm)以下の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.2インチ(0.51cm)以下の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、1インチ(2.5cm)~2インチ(5.08cm)の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.4インチ(1.02cm)~1.3インチ(3.30cm)の奥行を有する。一実施形態では、フォブは、0.2インチ(0.51cm)~0.8インチ(2.03cm)の奥行を有する。
【0114】
一実施形態では、モバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器は、セットアップを含み、プロフィールを管理し、そしてプロフィールおよびデータを機器、例えばレンジファインダおよび観察光学器械に送る。
【0115】
レンジファインダ
【0116】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、携帯電話アプリケーションおよび/または弾道ハブにブルートゥース(Bluetooth)技術経由で接続された場合、データの送受能力を有する。レーザレンジファインダは、以下のデータ、すなわち、射撃角度、射撃方位、標的までの射程、風モード、風速、風向、設定項目、ユーザプロフィール、および射程プロフィールを送ることができる。
【0117】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、以下のデータ、すなわち、弾道ソリューション、ユーザプロフィール(銃、弾丸、および曲線)、射程プロフィール、風速、風向、温度データ、圧力データ、相対湿度データ、および設定項目を受け取るよう構成される。
【0118】
一実施形態では、レンジファインダは、エレクトロニクス、ディスプレイ、およびブルートゥース(Bluetooth)通信機能を備えた905nmレーザレンジファインダモジュールを有するのが良い。一実施形態では、レーザレンジファインダは、レーザレンジファインダが1つ以上の接続状態の機器、弾道ハブ、ならびにモバイル機器および業界標準機器(ケストレル、ウェザーフロー、ガーミン)と双方向通信することができるようにする通信プロトコルを有するのが良い。一実施形態では、レンジファインダは、外部機器に通信可能なブルートゥース(Bluetooth)技術(BLE 652 Nordic NRF 52 チップセット)を搭載する。
【0119】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、最高5000ヤード(4572m)を射程とすることができ、木に対して2500ヤード(2286m)を射程とすることができ、鹿に対して2000ヤード(1829m)を射程とすることができる状態で長距離射撃の必要性を満たすよう測距性能を有する。
【0120】
一実施形態では、レンジファインダモジュールは、幅45mm~48mm、高さ20mm~22mm、長さ50mm~55mmの寸法標的を有する。一実施形態では、レンジファインダモジュールは、4オンス(113.4g)を超えることはない。
【0121】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、クラスIの635nm赤色一体化可視アライメントレーザを有する。レーザは、ライフルまでのレンジファインダのコアライメント(ゼロ調整)を保証するためにユーザによって利用される。レーザを最小50ヤード(45.72m)で100ヤード(90.44m)まで見る能力が必要である。
【0122】
別の実施形態では、レーザレンジファインダは、取り付けの向きに基づいて表示情報を回転させることができる1.3インチ(3.30cm)OLEDディスプレイを有する。
【0123】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、弾道ハブまたはモバイル機器と通信する。レンジファインダは、データ(射程、プロフィール、風など)を弾道ハブ/携帯電話に送る。弾道ハブ/携帯電話は、追加のデータ(温度、圧力など)を提供し、そしてレンジファインダデータに基づいて弾道ソリューションを計算する。弾道ソリューションは、レンジファインダに送り戻されてレンジファインダデータと一緒にレンジファインダディスプレイで視認できるようになる。
【0124】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、風方位捕捉アルゴリズムを具備する。
【0125】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、単一および多数の測定モードを有する。「弾道(BALLISTICS)」モードが「オフ(OFF)」の場合、「単一(SINGLE)」(以下、「シングル」ともいう)測定モードは、単一の「射程(RANGE )」を計算して表示する。「多(MULTIPLE)」(以下、「マルチプル」ともいう)モード(射程カード)により、ユーザは、多数の距離を測距し、表示し、そして記憶させることができる。「弾道」モードが「オン(ON)」の場合、両方の測定モードは、射程データを弾道ハブ/モバイル機器に送り、弾道ソリューションは、記憶されたユーザプロフィール(弾丸およびライフルプロフィール)を用いて計算される。弾道ソリューションがいったん計算されると、データは、レンジファインダに送り戻され、レンジファインダは、「射程」、「上下方向(VERTICLE)」、および「左右方向(HORIZONTAL)」ホールド計算結果を表示する。「多」測定モードでは、ユーザは、最高10個までの標的を順番に収集して記憶させることができる。各測定は、「射程」、「上下方向」、および「左右方向」のホールド計算結果(弾道ハブまたはモバイル機器の弾道ソルバから伝送された)を表示させる。
【0126】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、レンジファインダハウジングに設けられた一体型動作ボタンを有する。これは、ユーザがレンジファインダのメニューおよび設定項目を介してナビゲートすることができるようにする5個のボタン型動作パッドである。
【0127】
一実施形態では、レーザレンジファインダは、銃器に取り付けられた遠隔動作ボタンを有する。このボタンは、「レンジファインダ(RANGEFINDER)」にテザリングされ、そしてユーザによって定められたライフル上の一カ所に取り付け可能である。ボタンによりユーザは、スクロールによりデジタル射程カードを選択しながら単一のまたは複数の標的の測距を遠隔制御することができる。
【0128】
通信コンポーネント
【0129】
一実施形態では、弾道ハブは、BLE(Bluetooth)4.0またはそれよりも高度の通信方式を介して1つ以上の機器と通信する。BLEは、銃器用機器と、他の産業機器および計器と、モバイル機器との間の標準通信方式である。
【0130】
銃器用機器
【0131】
一実施形態では、1つ以上の銃器用機器は、弾道ハブと通信することができる。銃器用機器としては、レンジファインダ、照準器、双眼鏡、単眼鏡、スポッティングスコープ、およびデジタルドープ/射程カードが挙げられるが、これらには限定されない。弾道ハブを収容したフォブを1つ以上の銃器用機器相互間で交換可能に用いることができる。
【0132】
産業用標準機器
【0133】
産業用標準機器としては、ケストレル・ウェザー・メータ(Kestrel Weather Meter)、ウェザーフロー・メータ(WeatherFlow Meters)、およびガーミン・フォアトレックス(Garmin Foretrex)701が挙げられるが、これらには限定されない。使用しやすさ、能率および他の機材との一体性を達成するため、弾道ハブ/モバイル機器は、気象ステーション(例えば、ケストレルまたは超音波風向・風速検出器)、GPS(例えば、ガーミン)、夜間視モジュール、サーマルユニット(例えば、FUR)レンジファインダ、および/またはビデオインターリンクを接続することができる。各コンポーネントは、ハードワイヤ、IR、ブルートゥース(Bluetooth)、マイクロ波、マニュアルインプットなどによりPDA、コンピュータ、電話機、または他の機器と直接リンクされるのが良い。
【0134】
機器アーキテクチャ
【0135】
一実施形態では、機器アーキテクチャは、標準化通信プロトコルをサポートする必要がある。レンジファインダは、弾道ハブ、モバイル機器、他の機器、および外部産業機器(ウインドメータなど)と通信する。したがって、共通の通信プロトコルは、サポート可能なプラットフォームを保証する。他の機器およびモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器によって消費できる、共通の組を成す機器出力/入力を提供することが有用である。
【0136】
例えば、データの共通の出力としては、標的までの射程、ユーザプロフィール(ライフル、弾丸、曲線データ)、射程プロフィール(記憶射程カード)、弾道ソリューション、射撃角度、射撃方位、風モード、風速、風向、圧力データ、温度データ、および相対湿度データが挙げられる。
【0137】
データの共通の入力の例としては、ユーザプロフィール(銃、弾丸、および曲線)、射程プロフィール、風速、風向、スリープタイム遅延、弾道ソリューション、温度データ、圧力データ、および相対湿度データが挙げられる。
【0138】
機器メモリおよび記憶要件
【0139】
一実施形態では、レンジファインダは、ブルートゥース(Bluetooth)通信ならびにデータの取り込み・取り出しをサポートするのに十分な処理電力およびメモリを有する。これは、ユーザプロフィールおよび射程プロフィールを記憶する能力を有する。この機器は、弾道ソリューションを弾道ハブまたはモバイル機器から取り込んで表示する能力をサポートする必要がある。
【0140】
一実施形態では、レンジファインダは、2つ以上の弾道計算器または弾道ソルバをサポートするのに十分な処理能力およびメモリを有する。弾道ソルバをロック状態または非アクティブ状態で保存することができる。
【0141】
風速計組み込み
【0142】
一実施形態では、ブルートゥース(Bluetooth)技術を介して風速計機器に接続されると、レンジファインダは、データを送受する機能を有する。レンジファインダは、以下のデータ、すなわち射撃角度、射撃方位、および標的までの射程を風速計機器に送ることができる。
【0143】
一実施形態では、レンジファインダは、以下のデータ、すなわち、風速、風向、温度データ、圧力データ、および相対湿度データを風速計から受け取ることができる。
【0144】
ガーミン組み込み
【0145】
一実施形態では、ブルートゥース(Bluetooth)技術を介してガーミン・フォアトレックス(Garmin Foretrex)701機器に接続されると、レンジファインダは、データを送る機能を有する。レンジファインダは、以下のデータ、すなわち、射撃角度、射撃方位、標的までの射程、射程プロフィール、温度データ、圧力データ、および相対湿度データをガーミン・フォアトレックス701機器に送ることができる。
【0146】
代表的なシステム動作
【0147】
次に、システムの代表的な1つの非限定的な実施例について説明する。「測定(MEASURE)」ボタンを押すことにより、システムを「オフ(OFF)」状態から「オン(ON)」に変える。銃器取り付け型レンジファインダは、2つの主要な動作モード、すなわち、「射程(RANGE)」モードおよび「弾道(BAL)」モードを有する。モードは、メニューにより選択される。
【0148】
BALモードにある場合、レンジファインダは、射程データを弾道ハブまたはモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器にエクスポートする。レンジファインダは、弾道ソリューションを弾道ハブおよび/またはモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器からインポートしてこれを表示する。これは、弾道ソルバ、環境センサ、弾道ハブおよび/またはモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器に常駐している兵器プロフィールおよび射程プロフィールへのアクセスにより達成される。
【0149】
「弾道(BAL)」モードにある場合、弾道コンピュータ計算は実施不能である。
【0150】
「測定」ボタンを押してこれを離すと、単一の射程が提供される。「測定」ボタンをダブルクリックすると、「スキャン(SCAN)」モードが始動され、この「スキャン」モードは、標的を連続的に測距してアップデートした射程をスクリーン上に表示し、「測定」ボタンがいったん押されると、最後の射程が表示される。
【0151】
弾道ソリューションがいったん求められてリターンされると、「アップ(UP)」または「ダウン(DOWN)」ボタンを押したり離したりすることにより、ソリューションと関連した4つの値、すなわち、捕捉された温度、圧力、方向、風が循環設定される(温度→圧力→方向→風→・・・のように変化する)。「左(LEFT)」または「右(RIGHT)」ボタンを押して離すと、風の値が1単位だけ増減し、システムは、新たな弾道ソリューションをコンピュータ計算する。「左」と「右」ボタンを同時に押すと、それにより、風速がゼロに等しくなる。
【0152】
ユーザは、2つのディスプレイモード、すなわち、「シングル(SNG)」測定モードおよび「マルチプル(MLT)」測定モードのうちの一方を選択する機能を備える。
【0153】
「シングル(SNG)」測定モードにより、ユーザは、単一の標的を測距することができる。BALモードにある場合、弾道ハブおよび/またはモバイルアプリケーションを搭載したモバイル機器からの「射程」、「上下方向」、および「左右方向」ホールド計算結果が射程データと並んで表示される。
【0154】
「多(MLT)」測定モードにより、ユーザは、最高10個の標的を順番に収集して記憶させることができる。このモードでは、ユーザは、記憶された標的「射程」のリストを視認し、BALモードにある場合、添付の「上下方向」および「左右方向」ホールドデータを視認する。標的を測定すると、単一の「射程」データが表示される。ユーザがこれを射程リストに追加したいと思った場合、「右」矢印を押す。射程データが弾道ハブおよび/またはモバイル機器に送られ、「弾道補正(BALLISTIC CORRECTIONS)」がレンジファインダに戻される。射程が正確に捕捉されなかった場合、ユーザは、先のデータを射程リストに追加することなく、標的を再び測距するのが良い。ユーザが射程を射程リストに追加したくないと思った場合、「左」矢印を押すことにより射程リストスクリーンに戻る。射程リストに戻ると、ユーザは、「イエス(YES)」または「ノー(NO)」プロンプトによって射程リストを「保存(SAVE)」することが促される。ユーザは、「アップ(UP)」および「ダウン(DOWN)」矢印を利用して、「イエス」または「ノー」を選択することができる。「イエス」が選択された場合、ユーザは、「射程カードプロフィール(RANGE CARD PROFILE)」タイトルをエンターすることが促される。いったん射程リストスクリーンに表示されると、ユーザは、「アップ」および「ダウン」矢印を利用してリスト中の射程を強調表示することができる。「右」矢印は、表示されたリスト中の最上部の射程を強調表示し、それにより「アップ」および「ダウン」が射程カード中の選択されたエントリの位置を再配置することができる。「測定」ボタンを押すと、強調表示された射程が選択された位置に保存される。「左」を押すと、「イエス」または「ノー」のプロンプトにより射程リストを保存するよう促される。ユーザは、「アップ」および「ダウン」矢印を利用して「イエス」または「ノー」を選択することができる。「イエス」が選択された場合、ユーザは、「射程カードプロフィール」タイトルをエンターするよう促される。保存されたデータは、射程、傾き、方位、左右方向および上下方向補正から成る。「射程カードプロフィール」は、弾道ハブ、モバイル機器または任意の接続状態にある機器に伝達されるのが良い。モバイル機器により、ユーザは、射程カードデータを「射程カード(RANGE CARD)」プロフィールとして保存することができる。「射程カード」プロフィールを弾道ハブおよび/またはモバイル機器から任意の利用可能な機器にアップロードすることができる。
【0155】
「レンジファインダ」が実行可能なブルートゥース(Bluetooth)である場合、「レンジファインダ」は、弾道ハブ、モバイルアプリケーションを搭載したスマートフォン、他の機器、あるいは他のブルートゥース(Bluetooth)利用可能機器に接続されるのが良い。「レンジファインダ」がディスプレイユニットに接続されると、この「レンジファインダ」は、弾道ソリューション全体をユーザに示すためにディスプレイに送る。プリント回路基板組立体は、マイクロコントローラのリフラッシュ(re-flash)がブルートゥース(Bluetooth )モジュール全体にわたって起こることができるようにする機能を備えるべきである。同様に、ブルートゥース(Bluetooth )モジュールファームウェアもまた、アップデート可能であるべきである。
【0156】
「測定」ボタンを5秒間押して保持すると、メニューへのアクセスが得られる。「矢印(ARROW)」および「エンター(ENTER)」ボタンを用いて、ユーザは、設定項目をナビゲートして選択することができる。
【0157】
「動作(OPERATIONS)」メニュー設定項目は、以下を含むが、これらには限定されない。
a.測距モードは、「射程(RANGE)」(弾道特性なし)および「弾道(BAL)」(弾道特性)を含む
b.測定モードは、「シングル(SINGLE)」および「マルチプル(MULTIPLE)」を含む。
c.風捕捉モードは、「完全横風(FCW)」および「風方位捕捉(WBC)」を含む。
d.兵器プロフィールは、1つ以上の銃器プロフィールからの記憶内容および入力を含む。
e.射程プロフィールは、1つ以上の射程プロフィールについての記憶内容および入力を含む。
【0158】
「セットアップ(SETUP)」メニュー設定としては、ディスプレイ起動、標的モード、単位、例えばヤード、華氏温度、Hgを単位とする英国表記、1時間当たりのマイル数、およびメートル、摂氏温度、ミリバール、1秒当たりのメートル、およびコンパスで表されるメートル法が挙げられるが、これらには限定されない。
【0159】
「接続(CONNECTIONS)」メニュー設定としては、インポートデータ(オフ、ケストレル、ウェザーフロー)、エクスポートデータ(オフ、ケストレルおよびガーミン)が挙げられる。
【0160】
メニューによりユーザは、接続状態の機器全て(「弾道ハブ(BALLISTIC HUB)」、「照準器(SCOPE)」、「双眼鏡(BINOCULAR)」、「デジタル射程カード(DIGITAL RANGE CARD)」、「スポッティングスコープ(SPOTTING SCOPE)」、「電話(PHONE)」、「ケストレル(KESTREL)」、「ウェザーフロー(WEATHERFLOW)」、「ガーミン・フォアトレックス(GARMIN FORETREX)」)を見ることができる。このメニューによって、ユーザは、所望ならばまたは必要に応じて機器を「切り離し(DISCONNECT)」することも可能である。
【0161】
また、メニューによりユーザは、先に接続した機器を見ることができる。「メモリ中の機器(DEVICES IN MEMORY)」カテゴリは、機器の接続履歴およびブルートゥース(Bluetooth )によって認識されたが接続されなかった機器の全てを表示する。このリスト中の機器は全て、現時点では接続されていない。このメニューによりユーザは、機器を「接続(CONNECT)」したり「切り離し」したりすることができる。
【0162】
弾道モードにおける風速調節
【0163】
ユーザにより選択可能な2つの風モード、すなわち、「完全横風(FCW)」および「風方位捕捉(WBC)」がある。
【0164】
FCWモードは、デフォルトモードであり、この完全横風モードでは、対応の矢印が表示された状態で「左」および「右」ボタンが風速を1mphまたは1m/s単位で増減させるために用いられる。例えば、「左」ボタンを2回押すと、それにより、風速が2単位だけ増大し、対応の左矢印が表示される。次に、「右」ボタンを1回押すと、それにより、風速が1単位だけ減少し、「左」矢印は、表示されたままである。FCWモードにある状態で「左」および「右」ボタンが押されると、全ての風方位値はこれらがユーザに対して90゜か270゜かのいずれかから来ているかのように取り扱われる。「レンジファインダ」がタイムアウトすると、このユニットは、FCWモードのままであり、ユーザによって入力された最後の風速および風向を保持する。FCWモードにある間、「左」および「右」ボタンが同時に押されると、風速は、ゼロになり、ユニットは、新たなゼロの値を3回点滅させる。
【0165】
ユーザは、動作メニューによって選択することによって、風方位捕捉モードをエンターする。WBCモードでは、ソルバは、発火方向に対する捕捉された風方位を用いて全ての弾道計算を定式化する。主ディスプレイに戻ると、風方位(方向)および風方向矢印は、3回点滅する。WBCモードにあるとき、左/右風向矢印は、両方とも、風方位捕捉モードがアクティブ状態にあることを指示するよう照明される。風速は、「左」および「右」ボタンを押すことによって一度に1単位アップデートされる。「左」および「右」ボタンは、風の方向を変化させない。風方位は、方位がエンターされるまで「‐‐‐‐゜」を表示し、エンター時点で、方位(0~360゜)が表示される。風方位を捕捉するため、ユニットを風に向け、「風(WIND)」ボタンを押す。ユーザが別の方位を捕捉したいと思う場合、レンジファインダを風の方向にポイントし、「風」ボタンを再び押す。これにより、先に捕捉された風方位が新たに捕捉された方位で置き換えられる。「レンジファインダ」がタイムアウトすると、ユニットは、WBCモードのままであり、捕捉された最後の方位および速度を保持する。
【0166】
本明細書において開示したシステム、機器、および方法を以下の段落に示す実施態様項によってさらに説明する。
【0167】
〔実施態様項1〕 機器であって、弾道ソリューションを提供するとともに別個のかつ独立したレンジファインダと通信するよう構成された1つ以上の弾道計算器を含むことを特徴とする機器。
【0168】
〔実施態様項2〕 弾道ソリューションを提供する1つ以上の弾道計算器、レンジファインダと通信するよう構成された1つ以上の環境センサを有する機器であって、上記機器が上記レンジファインダ、銃器または観察光学器械には組み込まれていないことを特徴とする機器。
【0169】
〔実施態様項3〕 弾道ソリューションを提供する1つ以上の弾道計算器ならびにモバイル機器およびレンジファインダと通信するよう構成されたプロセッサ/制御モジュールを有する機器であって、上記機器が上記レンジファインダ、銃器または観察光学器械には組み込まれていないことを特徴とする機器。
【0170】
〔実施態様項4〕 弾道ソリューションを提供する弾道計算器、ならびにモバイル機器およびレンジファインダと通信するよう構成されたプロセッサ/制御モジュールのためのソフトウェアを搭載した機器であって、ユーザが上記モバイル機器を介して上記弾道計算器のための上記ソフトウェアを選択することを特徴とする機器。
【0171】
〔実施態様項5〕 システムであって、標的までの距離を算定するよう構成されたレンジファインダ、上記レンジファインダによって提供された上記距離を用いて弾道ソリューションを算定する1つ以上の弾道計算器を備えた弾道ハブ、および上記弾道ソリューションを上記弾道ハブから受け取るよう構成されたプロセッサおよび上記弾道ソリューションを表示するディスプレイを有する観察光学器械を含むことを特徴とするシステム。
【0172】
〔実施態様項6〕 システムであって、標的までの距離を算定するよう構成されたレンジファインダ、上記レンジファインダによって提供された上記距離を用いて弾道ソリューションを算定する弾道計算器を備えた弾道ハブ、および上記弾道ソリューションを上記レンジファインダに伝えるよう構成されたプロセッサを含むことを特徴とするシステム。
【0173】
〔実施態様項7〕 システムであって、標的までの距離を算定するよう構成されたレンジファインダ、上記レンジファインダによって提供された上記距離を用いて弾道ソリューションを算定する選択された弾道計算器を備えた弾道ハブ、および上記選択された弾道計算器を上記弾道ハブに伝えるよう構成されたモバイル機器を含むことを特徴とするシステム。
【0174】
〔実施態様項8〕 上記機器は、レンジファインダ、銃器または観察光学器械には組み込まれてないことを特徴とする実施態様項1~7のうちいずれか一に記載の機器。
【0175】
〔実施態様項9〕 上記機器は、レンジファインダ、銃器または観察光学器械にクリップすることができることを特徴とする実施態様項1~8のうちいずれか一に記載の機器。
【0176】
〔実施態様項10〕 レンジファインダであって、2つ以上の弾道ソルバを有するメモリ記憶ユニットおよびモバイル機器と通信するよう構成された通信プロトコルを有し、上記モバイル機器は、ユーザが上記メモリ記憶ユニットから弾道ソルバを選択することができるようにするよう構成されていることを特徴とするレンジファインダ。
【0177】
〔実施態様項11〕 レンジファインダであって、2つ以上の弾道ソルバを非アクティブまたはロック状態で含むメモリ記憶ユニットおよびモバイル機器と通信するよう構成された通信プロトコルを有し、上記モバイル機器は、ユーザが弾道ソルバをメモリ記憶ユニットから起動しまたはロック解除することができるよう構成されていることを特徴とするレンジファインダ。
【0178】
〔実施態様項12〕 本明細書において説明したモバイル機器であって、2個から100個までの弾道ソルバを有することを特徴とするモバイル機器。
【0179】
〔実施態様項13〕 本明細書において説明したレーザレンジファインダであって、2個から100個までの弾道ソルバを有することを特徴とするレーザレンジファインダ。
【0180】
〔実施態様項14〕 本明細書において説明したコンピュータシステムであって、2個から100個までの弾道ソルバを有することを特徴とするコンピュータシステム。
【0181】
特に意図されていることとして、本発明は、本明細書に含まれる実施形態および説明には限定されず、実施形態の幾つかの部分および以下の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれる異なる実施形態の構成要素の組み合わせを含む実施形態の改造形態を含む。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10
図11
【国際調査報告】