(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(54)【発明の名称】衣類処理剤収容装置及び衣類処理機器
(51)【国際特許分類】
D06F 39/02 20060101AFI20221205BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521981
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2020119157
(87)【国際公開番号】W WO2021068819
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】201910968879.1
(32)【優先日】2019-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ミンギャン シャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンシー リウ
(72)【発明者】
【氏名】ハイビン ザオ
(72)【発明者】
【氏名】シューメイ ワン
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166BA16
3B166BA72
3B166CA01
3B166CA21
3B166FA01
3B166FA06
3B166FA12
3B166FB01
3B166FB10
(57)【要約】
本発明は衣類処理の技術分野に属し、従来の衣類処理剤収容装置はユーザが投入する時に異物を持ち込みやすく、衣類の洗濯及びユーザの使用に不利であるという問題を解決することを目的とする。本発明は、衣類処理剤収容装置を提供し、それは衣類処理剤収容ケース及び濾過部材を含み、衣類処理剤収容ケースに衣類処理剤収容室、衣類処理剤投入口及び衣類処理剤出口が形成されており、衣類処理剤投入口及び衣類処理剤出口はいずれも衣類処理剤収容室に連通し、濾過部材は衣類処理剤投入口と衣類処理剤出口との間に接続され、濾過部材に外部に連通する濾過収容室が形成されており、濾過部材に第1濾過構造と第2濾過構造が設けられており、第1濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤収容室とを連通し、第2濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤出口とを連通する。本発明は衣類の洗濯に影響を与えず、同時にユーザが使用しやすい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理剤収容装置であって、
前記衣類処理剤収容装置は、衣類処理剤収容ケース及び濾過部材を含み、前記衣類処理剤収容ケースに衣類処理剤収容室、衣類処理剤投入口及び衣類処理剤出口が形成されており、前記衣類処理剤投入口及び前記衣類処理剤出口はいずれも前記衣類処理剤収容室に連通し、
前記濾過部材は前記衣類処理剤投入口と前記衣類処理剤出口との間に接続され、前記濾過部材に外部に連通する濾過収容室が形成されており、前記濾過部材に第1濾過構造と第2濾過構造が設けられており、前記第1濾過構造は前記濾過収容室と前記衣類処理剤収容室とを連通し、前記第2濾過構造は前記濾過収容室と前記衣類処理剤出口とを連通する、
ことを特徴とする衣類処理剤収容装置。
【請求項2】
前記第1濾過構造は前記濾過部材に形成された複数の第1濾過口を含み、前記第2濾過構造は前記濾過部材に形成された複数の第2濾過口を含み、前記第2濾過口の開口寸法は前記第1濾過口の開口寸法より小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項3】
前記濾過部材は第1部分、第2部分及び前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分を含み、前記第1部分、前記第2部分と前記第3部分は共同で前記濾過収容室を形成し、前記第1部分は前記衣類処理剤投入口に取り外し可能に接続され、前記第2部分は前記衣類処理剤出口に取り外し可能に接続され、前記複数の第1濾過口はいずれも前記第3部分に設けられ、前記複数の第2濾過口はいずれも前記第2部分に設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項4】
前記第1部分は前記衣類処理剤投入口に挿入接続される、
ことを特徴とする請求項3に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項5】
前記第1部分の外側に前記衣類処理剤投入口の外縁に係合する第1当接構造が設けられており、前記第1当接構造は前記第1部分と前記衣類処理剤投入口との挿入状態を保持させるように設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項6】
前記第2部分は前記衣類処理剤出口に挿入接続される、
ことを特徴とする請求項3に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項7】
前記第3部分の外側に前記衣類処理剤出口の内縁に係合する第2当接構造が設けられており、前記第2当接構造は前記第2部分と前記衣類処理剤出口との挿入状態を保持させるように設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項8】
前記衣類処理剤出口の内縁が斜めに配置される、
ことを特徴とする請求項6に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項9】
前記衣類処理剤収容ケースは互いに密封接続されるケースカバーとケースベースとを含み、前記ケースカバーと前記ケースベースは共同で前記衣類処理剤の収容室を形成し、前記衣類処理剤投入口は前記ケースカバーの頂部に設けられ、前記衣類処理剤出口は前記ケースベースの底部に設けられる、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の衣類処理剤収容装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の衣類処理剤収容装置を含む、
ことを特徴とする衣類処理機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類処理の技術分野に属し、具体的には、衣類処理剤収容装置及び衣類処理機器を提供する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理剤収容ケースは衣類処理剤の収容と投入を兼ねる装置であり、洗濯機、洗濯乾燥機、衣類ケアマシンなどの衣類処理機器によく用いられる。洗濯機を例にして、洗濯機は、一般的には、洗剤収容ケースと柔軟剤収容ケースを有し、また軟化剤収容ケースと消毒剤収容ケースなどを有する可能性があり、洗剤収容ケースを例にして、従来の洗剤収容ケースは洗剤投入口と洗剤出口とを含み、洗剤投入口を介してユーザは洗剤を洗剤収容ケースの洗剤収容室に投入することができ、洗剤出口を介して洗剤収容室内の洗剤を洗濯槽内の衣類に流すことができる。しかしながら、ユーザが洗剤収容ケースに洗剤を投入する時に、異物を巻き込む可能性があり、それにより洗剤に異物が混入し、衣類の洗濯に不便をもたらし、かつ異物が長時間に存在すると、洗剤収容ケースに汚れをもたらす可能性があり、それによりユーザは洗剤収容ケースを常に洗浄する必要があり、ユーザの使用に不利である。
【0003】
したがって、当技術分野では、上述の問題を解決するために新しい衣類処理剤収容装置及び対応する衣類処理機器が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術における上記問題を解決するために、すなわち従来の衣類処理剤収容装置はユーザが投入する時に異物を持ち込みやすく、衣類の洗濯及びユーザの使用に不利であるという問題を解決するために、本発明は、衣類処理剤収容装置を提供し、衣類処理剤収容装置は衣類処理剤収容ケース及び濾過部材を含み、衣類処理剤収容ケースに衣類処理剤収容室、衣類処理剤投入口及び衣類処理剤出口が形成されており、衣類処理剤投入口及び衣類処理剤出口はいずれも衣類処理剤収容室に連通し、濾過部材は衣類処理剤投入口と衣類処理剤出口との間に接続され、濾過部材に外部に連通する濾過収容室が形成されており、濾過部材に第1濾過構造と第2濾過構造が設けられており、第1濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤収容室とを連通し、第2濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤出口とを連通する。
【0005】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、第1濾過構造は、濾過部材に形成された複数の第1濾過口を含み、第2濾過構造は、濾過部材に形成された複数の第2濾過口を含み、第2濾過口の開口寸法は、第1濾過口の開口寸法より小さい。
【0006】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、濾過部材は第1部分、第2部分及び第1部分と第2部分とを接続する第3部分を含み、第1部分、第2部分と第3部分は共同で濾過収容室を形成し、第1部分は衣類処理剤投入口に取り外し可能に接続され、第2部分は衣類処理剤出口に取り外し可能に接続され、複数の第1濾過口はいずれも第3部分に設けられ、複数の第2濾過口はいずれも第2部分に設けられる。
【0007】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、第1部分は衣類処理剤投入口に挿入接続される。
【0008】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、第1部分の外側に衣類処理剤投入口の外縁に係合する第1当接構造が設けられており、第1当接構造は第1部分と衣類処理剤投入口との挿入状態を保持させるように設けられる。
【0009】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、第2部分は衣類処理剤出口に挿入接続される。
【0010】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、第3部分の外側に衣類処理剤出口の内縁に係合する第2当接構造が設けられており、第2当接構造は第2部分と衣類処理剤出口との挿入状態を保持させるように設けられる。
【0011】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、衣類処理剤出口の内縁が斜めに配置される。
【0012】
上記衣類処理剤収容装置の好ましい技術的解決手段では、衣類処理剤収容ケースは互いに密封接続されるケースカバーとケースベースとを含み、ケースカバーとケースベースは共同で衣類処理剤収容室を形成し、衣類処理剤投入口はケースカバーの頂部に設けられ、衣類処理剤出口はケースベースの底部に設けられる。
【0013】
別の態様では、本発明は、更に衣類処理機器を提供し、該衣類処理機器は前述した衣類処理剤収容装置を含む。
【0014】
当業者であれば理解できるように、本発明の好ましい技術的解決手段では、衣類処理剤収容ケースの衣類処理剤投入口と衣類処理剤出口との間に濾過部材を接続し、かつ濾過部材に第1濾過構造及び第2濾過構造が設けられており、かつ第1濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤収容室とを連通し、第2濾過構造は濾過収容室と衣類処理剤出口とを連通し、ユーザが衣類処理剤投入口を介して衣類処理剤収容室に衣類処理剤を投入する時に外部の異物が衣類処理剤収容室に入らず、第1濾過構造に遮断され、かつ衣類処理剤収容室に凝塊があれば衣類処理剤出口から排出されず、第2濾過構造に遮断され、このような配置により、二段濾過を実現することができ、すなわち外部の異物が衣類処理剤収容室に入らず、衣類処理剤収容室における凝塊が衣類処理剤出口から排出されず、それにより衣類処理剤出口から排出された衣類処理剤が異物のない液体溶液であることを保証し、衣類の洗濯に便利であり、かつユーザが衣類処理剤収容装置を常に洗浄する必要がなく、ユーザが使用しやすく、ユーザ体験を向上させる。
【0015】
更に、第2濾過口の開口寸法を第1濾過口の開口寸法より小さくすることにより、このような構成で、第1濾過口は外部の比較的大きい異物を十分に遮断することができ、それが衣類処理剤収容室に入ることを回避し、第2濾過口は比較的小さい凝塊を十分に遮断することができ、それが衣類処理剤出口から排出されることを回避し、それにより衣類処理剤出口から排出される衣類処理剤が異物のない液体溶液であることを保証し、衣類の洗濯を容易にする。
【0016】
更に、複数の第1濾過口をいずれも第3部分に設け及び複数の第2濾過口をいずれも第2部分に設け、濾過収容室における衣類処理剤をよりスムーズに衣類処理剤収容室に流入させることができ、かつ外部の異物を十分に遮断することができ、かつ衣類処理剤収容室から衣類処理剤出口に流れる衣類処理剤が十分に第2濾過口に濾過されることができ、衣類処理剤出口から排出される衣類処理剤が異物のない液体溶液であることを保証し、衣類の洗濯を容易にし、かつ濾過部材は衣類処理剤収容ケースから取り外すことができ、衣類処理剤収容ケースを洗浄、メンテナンス又は交換しやすく、更にユーザ体験を向上させる。
【0017】
更に、第1部分と衣類処理剤投入口は挿入接続され、第1部分と衣類処理剤投入口を正確かつ迅速に所定位置に挿着させ、かつ第1部分と衣類処理剤投入口の取り外しを容易にし、更にユーザ体験を向上させる。
【0018】
更に、第2部分と衣類処理剤出口は挿入接続され、第2部分と衣類処理剤出口を正確かつ迅速に所定位置に挿着させ、かつ第2部分と衣類処理剤出口の取り外しを容易にし、更にユーザ体験を向上させる。
【0019】
更に、衣類処理剤出口の内縁は斜めに配置され、ユーザが挿着する過程において衣類処理剤収容ケースの外側に第2部分と衣類処理剤出口との差し込み接続が見えないため、このような配置により、第2部分と衣類処理剤出口との差し込み接続は一定のフォールトトレラント空間を有させ、かつ第2部分と衣類処理剤出口が差し込み接続する時に内縁の斜め配置により第2部分を衣類処理剤出口に案内することができ、更に差し込み接続を完了し、差し込み接続の円滑な進行を保証し、更にユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明における洗濯機の洗剤収容装置の全体構造概略図である。
【
図2】本発明における洗濯機の洗剤収容装置の断面構造概略図である。
【
図3】本発明における洗濯機の洗剤収容装置の濾過部材の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照し、洗濯機に合わせて本発明の好ましい実施形態を説明する。
まず、当業者に理解されるように、これらの実施形態は本発明の技術的原理を説明するためだけに用いられ、本発明の保護範囲がこれに限定されない。例えば、本発明は洗濯機と合わせて説明するが、本発明の技術的解決手段は明らかに洗濯乾燥機、衣類ケアマシンなどに適用し、このような適用対象の調整及び変更は本発明を限定するものではなく、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0022】
なお、本発明の説明で、用語「中」、「上」、「下」、「内」、「外」などで指示した方向又は位置関係は図面に示す方向又は位置関係に基づくもので、説明の簡素化のためにこれらの用語が用いられるだけで、対象の装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位で構造又は操作されなければならないことを示すものでもこれを示唆するものでもなく、したがって本発明に対する制限と理解されない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は説明するためだけに用いられ、相対的な重要性を示しもしくはこれを示唆するものと理解されない。
【0023】
なお、本発明の説明で、特に明確な規定又は限定がなされた場合を除き、用語「設ける」、「取り付ける」、「連結」、「接続」は広義で理解されるべきであり、例えば、固定して接続されることであってもよいし、取り外し可能に接続されることであってもよいし、又は一体的に接続されることであってもよく、機械的に接続されることであってもよいし、電気的に接続されることであってもよく、直接的に接続されることであってもよいし、中間の介在物を介して間接的に接続されることであってもよく、2つの部品が内部で連通することであってもよい。当業者であれば、状況に応じて前記用語の本発明での意味を具体的に理解することができる。
【0024】
背景技術で指摘した従来の洗濯機の洗剤収容ケースはユーザが投入する時に異物を持ち込みやすく、衣類の洗濯及びユーザの使用に不利であるという問題に基づき、本発明は衣類処理剤収容装置及び洗濯機を提供し、二段濾過を実現することを目的とし、外部の異物が衣類処理剤の収容室に入らず、衣類処理剤出口から排出された衣類処理剤が異物のない液体溶液であることを保証し、衣類の洗濯に便利で、かつユーザが衣類処理剤の収容装置を常に洗浄する必要がなく、ユーザが使用しやすく、ユーザ体験を向上させる。
【0025】
なお、衣類処理剤収容装置は洗剤収容装置であってもよく、柔軟剤収容装置であってもよく、軟化剤収容装置であってもよく、又は消毒剤収容装置などであってもよく、当然のことながら、衣類処理剤収容装置は更に洗剤収容装置、柔軟剤収容装置、軟化剤収容装置及び消毒剤収容装置などのうちの少なくとも2種類を含んでもよく、当業者は実際の応用において洗濯機の具体的な機能に応じて衣類処理剤収容装置の具体的なタイプ及び構造を柔軟に配置することができ、以下、衣類処理剤収容装置が洗剤収容装置であることを結合し、本発明の技術的解決手段を更に説明する。
【0026】
本発明の洗濯機は筐体とベースを含み、ベースは筐体に設けられ、洗剤収容装置はベース及び/又は筐体に設けられる。
図1から
図3に示すように、洗剤収容装置は洗剤収容ケース(衣類処理剤収容ケース)1と濾過部材2とを含み、洗剤収容ケース1に洗剤収容室(衣類処理剤収容室)11、洗剤投入口(衣類処理剤投入口)12及び洗剤出口(衣類処理剤出口)13が形成され、洗剤投入口12と洗剤出口13はいずれも洗剤収容室11に連通し、ユーザは洗剤投入口12を介して洗剤収容室11に洗剤を投入することができ、濾過部材2は洗剤投入口12と洗剤出口13との間に接続され、濾過部材2に外部に連通する濾過収容室が形成され、濾過部材2に第1濾過構造と第2濾過構造が設けられており、第1濾過構造は濾過収容室と洗剤収容室11とを連通し、第2濾過構造は濾過収容室と洗剤出口13とを連通する。そのうち、第1濾過構造及び第2濾過構造はいずれも単一濾過口の構造を採用してもよく、複数濾過口の構造を採用してもよく、その構造形式は網状構造であってもよく、またマトリックス孔式の板状構造であってもよく、当業者は実際の応用において第1濾過構造及び第2濾過構造の具体的な構造を柔軟に配置することができ、第1濾過構造によって濾過収容室と洗剤収容室11とを連通しかつ濾過収容室が洗剤収容室11に入る洗剤を濾過することができ、及び第2濾過構造によって濾過収容室と洗剤出口13とを連通しかつ洗剤出口13から流出する洗剤を濾過することができればよい。なお、第1濾過構造により外部の異物を濾過収容室に遮断することができ、それを洗剤収容室11に入らせず、洗剤収容室11における洗剤は長時間に保存した後に液体凝塊を形成する可能性があり、第2濾過構造により該液体凝塊も濾過収容室に遮断され、つまり、第1濾過構造と第2濾過構造の二段濾過配置により、外部の異物が洗剤収容室11に入らないことを保証することができ、また洗剤収容室11における液体凝塊が洗剤出口13から流出しないことを保証することができ、更に洗濯機の洗濯槽に入る洗剤には外部の異物と洗剤で形成される液体凝塊がドーピングされないことを保証し、衣類に対する洗浄効果を向上させる。
【0027】
好ましくは、
図2及び
図3に示すように、第1濾過構造は濾過部材2に形成された複数の第1濾過口24を含み、第2濾過構造は濾過部材2に形成された複数の第2濾過口25を含み、第2濾過口25の開口寸法は第1濾過口24の開口寸法より小さい。第1濾過口24は主に外部の異物が洗剤収容室11に入ることを防止するためであり、第2濾過口25は主に洗剤収容室11における液体凝塊が洗剤出口13から流出することを防止するためであり、かつ外部の異物の体積は一般的には液体凝塊の体積より大きく、そのため第2濾過口25の開口寸法を第1濾過口24の開口寸法より小さくすることができ、このように外部の異物が洗剤収容室11に入らず、濾過収容室に遮断されることを保証することができる。また、洗剤によって形成された液体凝塊が洗剤出口13から流出せず、かつ液体凝塊が第1濾過口24を介して洗剤収容室11から濾過収容室に流入し、かつ濾過収容室に閉じ込められることを保証することができる。このような配置により、外部の異物と液体凝塊をいずれも濾過収容室に遮断させ、ユーザが一括クリーニングしやすい。なお、当業者は実際の応用において柔軟に第1濾過口24及び第2濾過口25の実際の寸法を設定することができ、少なくとも外部の異物が洗剤収容室11に入らずかつ液体凝塊が洗剤出口13から流出しないようにすればよい。なお、第2濾過口25は、洗剤出口13から異物を流出させることもない。
【0028】
好ましくは、
図2及び3に示すように、濾過部材2は第1部分21と、第2部分22及び第1部分21と第2部分22とを接続する第3部分23を含み、第1部分21、第2部分22及び第3部分23は共同で濾過収容室を形成し、第1部分21は洗剤投入口12に取り外し可能に接続され、第2部分22は洗剤出口13に取り外し可能に接続され、複数の第1濾過口24はいずれも第3部分23に設けられ、複数の第2濾過口25はいずれも第2部分22に設けられる。第1部分21が洗剤投入口12に取り外し可能に接続され、第2部分22が洗剤出口13に取り外し可能に接続されることにより、濾過部材2を洗剤収容ケース1から取り外すことができ、それによりユーザが濾過部材2を単独で洗浄し、特に濾過室に貯蔵された異物及び液体凝塊をクリーニングすることを容易にする。第1部分21と洗剤投入口12との取り外し可能な接続の具体的な接続形態は差し込み接続であってもよく、係止又は磁気吸着などであってもよく、同様に、第2部分22と洗剤出口13との具体的な接続形態は差し込み接続であってもよく、係止又は磁気吸着などであってもよい。また、第3部分23は可撓性接続部材であってもよく、剛性接続部材であってもよい。
【0029】
好ましくは、
図1及び
図2に示すように、第1部分21は洗剤投入口12に挿入接続される。このような配置により、ユーザの組み立てを容易にすることができ、すなわち、取り付ける時に、第1部分21を洗剤投入口12に挿入すればよく、取り外す時に、第1部分21を洗剤投入口12から引き抜けばよい。
【0030】
好ましくは、
図2及び
図3に示すように、第1部分21の外側に洗剤投入口12の外縁に係合する第1当接構造3が設けられており、第1当接構造3は第1部分21と洗剤投入口12との挿入状態を保持することができるように設けられる。第1当接構造3により第1部分21の移動を制限することができ、それにより第1部分21は洗剤投入口12との挿入が完了した後に移動し続けて第1部分21が洗剤投入口12から洗剤収容室11に入ることがない。第1当接構造3は第1部分21の外壁における段差であってもよく、更に第1部分21の外壁における止めリブであってもよく、また第1部分21の外壁における複数の突起であってもよく、当業者は実際の応用において第1当接構造3の具体的な構造を柔軟に配置することができる。
【0031】
好ましくは、
図1及び
図2に示すように、第2部分22は洗剤出口13に挿入接続される。このような配置により、ユーザの組み立てを容易にすることができ、すなわち、取り付ける時に、第2部分22を洗剤出口13に挿入すればよく、取り外す時に、第2部分22を洗剤出口13から引き抜けばよい。
【0032】
好ましくは、
図2及び
図3に示すように、第3部分23の外側に洗剤出口13の内縁に係合する第2当接構造4が設けられており、第2当接構造4は第2部分22と洗剤出口13との挿入状態を保持することができるように設けられる。第2当接構造4により第2部分22の移動を制限することができ、それにより第2部分22は洗剤出口13との挿入が完了した後に移動し続けて第2部分22を洗剤出口13から脱出させることがない。第2当接構造4は第3部分23の外壁における段差であってもよく、更に第3部分23の外壁における止めリブであってもよく、また第3部分23の外壁における複数の突起であってもよく、当業者は実際の応用において第2当接構造4の具体的な構造を柔軟に配置することができる。
【0033】
好ましくは、洗剤出口13の内縁は斜めに配置され、取り付け過程において、ユーザは洗剤収容ケース1の外側に第2部分22と洗剤出口13との差し込み接続状態が見えないため、洗剤出口13の内縁を斜めに配置することはセルフガイドの機能を果たすことができ、すなわちユーザが一定のフォールトトレラント空間を有することを許容し、少しずれても洗剤出口13の内縁によって第2部分22を洗剤出口13に案内することができ、更に差し込み接続を完了し、ユーザが差し込み接続操作を行いやすく、ユーザ体験を向上させる。
【0034】
好ましくは、洗剤収容ケース1は互いに密封接続されたケースカバーとケースベースを含み、ケースカバーとケースベースは共同で洗剤収容室11を形成し、洗剤投入口12はケースカバーの頂部に設けられ、洗剤出口13はケースベースの底部に設けられる。そのうち、ケースカバーとケースベースは取り外し可能な接続に設けられてもよく、溶接の方式によって一体的に固定されてもよく、ケースカバーとケースベースとの接続を実現できかつ洗剤が漏れないようにすればよい。洗剤投入口12はケースカバーの頂部に配置され、洗剤出口13はケースベースの底部に配置され、このような配置により、ユーザは洗剤収容室11に洗剤を投入しやすく、当然のことながら、洗剤投入口12及び洗剤出口13の位置は限定されず、実際の応用において、更に洗剤投入口12をケースカバーの頂部に配置し、洗剤出口13をケースカバー又はケースベースの側部に配置し、又は洗剤投入口12をケースカバーの側部に配置し、洗剤出口13をケースベースの側部又は底部に配置することができる。当業者であれば、実際の応用において、洗剤の投入が可能であれば、洗剤投入口12及び洗剤出口13の位置を柔軟に配置することができる。
【0035】
上記で図面に示された好ましい実施形態と結び付けて本発明の技術的解決手段を説明したが、当業者であれば容易に理解されるように、本発明の保護範囲はこれらの具体的な実施形態に限定されない。当業者は本発明の原理を逸脱せずに、関連の技術的特徴に同等な変更や入れ替えを行うことができ、このような変更又は入れ替えを含めた技術的解決手段の全てが本発明の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】