(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-13
(54)【発明の名称】医療用椅子向け無線リモコン組立体及び方法
(51)【国際特許分類】
A61G 15/02 20060101AFI20221206BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20221206BHJP
H05B 47/115 20200101ALI20221206BHJP
A61G 15/10 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A61G15/02
H05B47/19
H05B47/115
A61G15/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521720
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(85)【翻訳文提出日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 US2020055237
(87)【国際公開番号】W WO2021072366
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522143715
【氏名又は名称】ハーグ - ストレイト ユーエスエイ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーチラー、テリー
(72)【発明者】
【氏名】トゥロシー、エリック
(72)【発明者】
【氏名】アカーシ、ジェフリー
【テーマコード(参考)】
3K273
4C341
【Fターム(参考)】
3K273PA02
3K273QA16
3K273QA29
3K273TA03
3K273TA04
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA54
3K273TA62
3K273UA15
3K273UA16
3K273UA17
3K273UA19
4C341MN20
4C341MP05
4C341MQ02
4C341MR03
4C341MR05
4C341MR07
4C341MR08
4C341MS18
(57)【要約】
複数の可動構成要素を有する椅子組立体と、可動構成要素を選択的に制御する制御システムと、制御システムと無線通信して可動構成要素の構成を修正する無線コントローラとを有する、医療用椅子向けシステムである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用椅子向けシステムであって、
複数の可動構成要素を有する椅子組立体と、
前記可動構成要素を選択的に制御する制御システムと、
前記制御システムと無線通信し、前記可動構成要素の構成を修正する無線コントローラと
を備える、医療用椅子向けシステム。
【請求項2】
さらに、前記無線コントローラが、無線フット・コントローラと無線ハンド・コントローラとの両方を含み、その両方が前記制御システムと通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
さらに、前記無線コントローラが、前記制御システムに、前記椅子組立体を上げるか又は下げるよう指示する、昇降ボタンを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
さらに、前記無線コントローラが、前記制御システムに、前記椅子組立体をリクライニングされた位置又は直立位置の方へ動かすよう指示する、傾斜ボタンを有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
さらに、前記無線コントローラが、押下されたときに、前記制御システムに前記椅子組立体の事前設定構成を通知する、少なくとも1つの事前設定ボタンを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
さらに、前記事前設定ボタンが、押下されたときに、前記制御システムに光源の照度レベルも通知する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
さらに、前記無線コントローラが、押下されたときに、前記制御システムに照度レベルを選択的に通知する照明ロッカを有し、前記制御システムが、前記照明ロッカからの入力に応答して、光源の前記照度レベルを変更する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記照明ロッカによって変更される複数の光源のうちの1つの光源を選択する、前記無線コントローラの照明トグルをさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光源の前記照明レベルを示すよう構成された、無線リモコンの光レベル・インジケータをさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
選択的に可動な椅子を有する、可動椅子組立体と、
少なくとも1つの器具を保持するよう構成された、機器支持セクションと、
前記椅子の配置方向、及び前記機器支持セクションの前記少なくとも1つの器具の配置方向を、選択的に変更するよう構成された、コントローラと
を備える、椅子組立体制御システムであって、前記コントローラが、ユーザ入力に応答して前記椅子及び前記少なくとも1つの器具の前記配置方向を自動的に変更するようプログラム可能である、椅子組立体制御システム。
【請求項11】
前記コントローラによって、前記ユーザ入力に応答して選択的に給電される、前記機器支持部の照明をさらに備える、請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
さらに、前記椅子が、前記椅子の前記配置方向を識別するために、前記椅子に結合された複数のセンサを有し、前記ユーザ入力が選択されたときに、前記ユーザ入力が、前記椅子の前記配置方向をプログラミングされた配置方向に変更するようプログラム可能である、請求項10に記載の制御システム。
【請求項13】
さらに、前記機器支持部が、前記少なくとも1つの器具の前記配置方向を識別するために、前記機器支持部に結合された複数のセンサを有し、前記ユーザ入力が選択されたときに、前記ユーザ入力が、前記少なくとも1つの器具の前記配置方向をプログラミングされた配置方向に変更するようプログラム可能である、請求項12に記載の制御システム。
【請求項14】
少なくとも1つのプログラム可能な事前設定をさらに備え、ユーザが、前記少なくとも1つのプログラム可能な事前設定に関連づけられる、前記椅子及び前記少なくとも1つの器具の好適な配置方向を選択することができる、請求項10に記載の制御システム。
【請求項15】
さらに、前記少なくとも1つのプログラム可能な事前設定に関連づけられる、少なくとも1つの照明設定が選択される、請求項14に記載の制御システム。
【請求項16】
ポータブル器具を保持するよう構成された器具保持組立体をさらに備え、前記コントローラが、前記ユーザ入力に応答して、前記ポータブル器具の設定を自動的に変更するようプログラム可能である、請求項10に記載の制御システム。
【請求項17】
医療用椅子組立体を有する検査室を制御する方法であって、
椅子組立体、機器支持セクション、照明組立体、及び少なくとも1つのポータブル・コントローラと通信する、制御システムを提供するステップと、
前記少なくとも1つのポータブル・コントローラに対する入力に応答して、前記椅子組立体、前記機器支持セクションの少なくとも1つの器具支持部、及び前記照明組立体の配置方向を選択的に制御するステップと
を含む、医療用椅子組立体を有する検査室を制御する方法。
【請求項18】
さらに、前記少なくとも1つのポータブル・コントローラが、前記制御システムのコントローラと無線で通信する、無線ハンド・コントローラ及び無線フット・コントローラのうちの少なくとも一方である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのポータブル・コントローラに、少なくとも1つの事前設定入力を与えるステップと、
前記椅子組立体及び前記機器支持セクションの少なくとも1つの器具の特定の配置方向を確定するために、前記少なくとも1つの事前設定入力を選択的にプログラミングするステップと、
前記少なくとも1つの事前設定入力が、ユーザによって選択されたときに、前記椅子組立体及び前記機器支持セクションの前記少なくとも1つの器具の配置を、前記特定の配置方向に自動的に変更するステップと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記少なくとも1つの事前設定入力を前記選択的にプログラミングするステップが、前記機器支持セクションの照明組立体及び前記検査室の照明システムのうちの少なくとも一方の、照明の選択物を確定する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、医療用椅子向けリモコン、より詳細には、医療用椅子向け無線ハンド・リモコン及び無線フット・リモコンに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用椅子は、医療専門家が患者を所望の配置方向に位置調整することを可能にする、可動機能を有することが多い。医療用椅子の位置調整は、椅子自体に配線された又は形成された、リモコン又はユーザ入力によって制御されることが多い。これにより、医療専門家のリモコンへのアクセスは制限され、患者、医療用ツール、医療専門家、又はこれらの任意の組合せと絡み合う可能性のあるエリアに、コードなどが追加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
一実施形態は、医療用椅子向けシステムである。システムは、複数の可動構成要素を有する椅子組立体、可動構成要素を選択的に制御する制御システム、及び制御システムと無線通信して可動構成要素の構成を修正する無線コントローラを有する。
【0005】
本実施形態の一実例では、無線コントローラは、両方が制御システムと通信する、無線フット・コントローラと無線ハンド・コントローラとの両方を含む。別の実例では、無線コントローラは、制御システムに、椅子組立体を上げるか又は下げるよう指示する、昇降ボタンを有する。本実例の一部では、無線コントローラは、制御システムに、椅子組立体をリクライニングされた位置又は直立位置の方へ動かすよう指示する、傾斜ボタンを有する。
【0006】
本実施形態のさらに別の実例では、無線コントローラは、押下されたときに、制御システムに椅子組立体の事前設定構成を通知する、少なくとも1つの事前設定ボタンを有する。本実例の一部として、事前設定ボタンは、押下されたときに、制御システムに光源の照度レベルも通知する。
【0007】
本実施形態の別の実例では、無線コントローラは、押下されたときに、制御システムに照度レベルを選択的に通知する照明ロッカを有し、制御システムは、照明ロッカからの入力に応答して、光源の照度レベルを変更する。本実例の一部は、照明ロッカによって変更されるべき複数の光源のうちの1つの光源を選択する、無線コントローラの照明トグルを有する。本実例の別の部分は、光源の照明レベルを示すよう構成された、無線リモコンの光レベル・インジケータを有する。
【0008】
本開示の別の実施形態は、選択的に可動な椅子を有する可動椅子組立体と、少なくとも1つの器具を保持するよう構成された、機器支持セクションと、椅子の配置方向、及び機器支持セクションの少なくとも1つの器具の配置方向を、選択的に変更するよう構成されたコントローラとを有する、椅子組立体制御システムである。コントローラは、ユーザ入力に応答して椅子及び少なくとも1つの器具の配置方向を自動的に変更するようプログラム可能である。
【0009】
本実施形態の一実例は、コントローラによって、ユーザ入力に応答して選択的に給電される、機器支持部の照明を有する。別の実例では、椅子は、椅子の配置方向を識別するために、椅子に結合された複数のセンサを有し、ユーザ入力が選択されたときに、ユーザ入力が、椅子の配置方向をプログラミングされた配置方向に変更するようプログラミング可能である。
【0010】
本実施形態の別の実例では、機器支持部は、少なくとも1つの器具の配置方向を識別するために、機器支持部に結合された複数のセンサを有し、ユーザ入力が選択されたときに、ユーザ入力が、少なくとも1つの器具の配置方向をプログラミングされた配置方向に変更するようプログラム可能である。
【0011】
本実施形態の別の実例では、少なくとも1つのプログラム可能な事前設定を有し、ユーザは、少なくとも1つのプログラム可能な事前設定に関連づけられる、椅子及び少なくとも1つの器具の好適な配置方向を選択することができる。本実例の一部では、少なくとも1つの照明設定が選択され、少なくとも1つのプログラム可能な事前設定に関連づけられる。
【0012】
本実施形態の別の実例は、ポータブル器具を保持するよう構成された器具保持組立体を有し、コントローラが、ユーザ入力に応答して、ポータブル器具の設定を自動的に変更するようプログラム可能である。
【0013】
本開示の別の実施形態は、医療用椅子組立体を有する検査室を制御する方法を含む。この方法は、椅子組立体、機器支持セクション、照明組立体、及び少なくとも1つのポータブル・コントローラと通信する、制御システムを準備するステップと、少なくとも1つのポータブル・コントローラに対する入力に応答して、椅子組立体、機器支持セクションの少なくとも1つの器具支持部、及び照明組立体の配置方向を選択的に制御するステップとを含む。
【0014】
本実施形態の一実例では、少なくとも1つのポータブル・コントローラは、制御システムのコントローラと無線で通信する、無線ハンド・コントローラ及び無線フット・コントローラのうちの少なくとも一方である。別の実例は、少なくとも1つのポータブル・コントローラに、少なくとも1つの事前設定入力を与えるステップと、椅子組立体及び機器支持セクションの少なくとも1つの器具の特定の配置方向を確定するために、少なくとも1つの事前設定入力を選択的にプログラミングするステップと、少なくとも1つの事前設定入力が、ユーザによって選択されたときに、椅子組立体及び機器支持セクションの少なくとも1つの器具の配置を、特定の配置方向に自動的に変更するステップとを含む。本実例の一部では、少なくとも1つの事前設定入力を選択的にプログラミングするステップが、機器支持セクションの照明組立体及び検査室の照明システムのうちの少なくとも一方の、照明の選択物を確定する。
【0015】
添付図面と併せて得られる、開示の実施形態の以下説明を参照することによって、本開示の前述の態様及び前述の態様を達成する手法がより明白になり、開示自体がより適切に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】無線リモコンを備えた医療用椅子組立体の概略図である。
【
図2】無線ハンド・リモコンの一実施形態の上面図である。
【
図3a】
図2の無線ハンド・リモコンの立面斜視図である。
【
図3b】
図2の無線ハンド・リモコンの側面図である。
【
図3c】
図2の無線ハンド・リモコンの正面図である。
【
図5a】
図4の無線フット・リモコンの立面斜視図である。
【
図5b】
図4の無線フット・リモコンの側面図である。
【
図5c】
図4の無線フット・リモコンの側面図である。
【
図6】制御システムと通信する、
図2の無線ハンド・リモコン及び
図4の無線フット・リモコンの概略図である。
【
図8】ハンド・リモコンの別の実施形態の正面図である。
【
図9】フット・リモコンの別の実施形態の図である。
【
図10】中にポータブル器具を有する、器具保持組立体の正面図である。
【
図12】医療用椅子組立体のプログラミング・モードの論理フローチャートである。
【
図13a】医療用椅子組立体の事前設定のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図13b】医療用椅子組立体の事前設定のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図14】医療用椅子組立体の器具をプログラミングする、論理フローチャートである。
【
図15】医療用椅子組立体の照明組立体をプログラミングする、論理フローチャートである。
【
図16】医療用椅子組立体の椅子をプログラミングする、論理フローチャートである。
【
図17】医療用椅子組立体の設定を保存する、論理フローチャートである。
【
図18】医療用椅子組立体の事前設定を再プログラミングする、論理フローチャートである。
【
図19a】医療用椅子組立体の器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図19b】医療用椅子組立体の器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図19c】医療用椅子組立体の器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図20a】医療用椅子組立体の照明のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図20b】医療用椅子組立体の照明のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図20c】医療用椅子組立体の照明のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図21a】医療用椅子組立体の椅子のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図21b】医療用椅子組立体の椅子のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図22】医療用椅子組立体の設定を保存する、論理フローチャートである。
【
図23】医療用椅子組立体のプロファイルのプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図24】医療用椅子組立体のフット・リモコンをプログラミングする、論理フローチャートである。
【
図25a】医療用椅子組立体のハンド器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図25b】医療用椅子組立体のハンド器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図25c】医療用椅子組立体のハンド器具のプログラミングに関する、論理フローチャートである。
【
図26】医療用椅子組立体の動作モードに関する、論理フローチャートである。
【
図27】医療用椅子組立体の自動設定に関する、論理フローチャートである。
【
図28a】医療用椅子組立体のボタン入力に関する、論理フローチャートである。
【
図28b】医療用椅子組立体のボタン入力に関する、論理フローチャートである。
【
図29】医療用椅子組立体の事前設定のクリアに関する、論理フローチャートである。
【
図30】医療用椅子組立体のフット・コントローラの事前設定のクリアに関する、論理フローチャートである。
【
図31】医療用椅子組立体の保存されたプロファイルのクリアに関する、論理フローチャートである。
【
図32】医療用椅子組立体のプログラミング・モードから抜け出すことに関する、論理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
対応する参照番号は、いくつかの図全体にわたって、対応する部分を示すために使用されている。
【0018】
下記で説明される本開示の実施形態は、網羅的であること、又は本開示を、以下の詳細な説明で開示されたそのものの形態に限定することを意図するものではない。実施形態は、むしろ、当業者が、本開示の原理及び実践について認識及び理解できるように、選択及び説明されている。
【0019】
図1は、無線医療用椅子システム100を示している。椅子システム100は、患者用椅子104及び機器支持セクション106を有する、椅子組立体102を有する。椅子組立体102は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、2019年10月25日に出願された国際公開第2020/086960号、名称「INTEGRATED PATIENT SUPPORT AND EQUIPMENT FOR MEDICAL PROCEDURES」で説明されている椅子組立体のようなものであり得る。椅子組立体102は、医療専門家が、椅子104及び機器支持セクション106の一部の、医療専門家及び患者にとって望ましい配置方向へ位置を調整可能にするよう関節運動する、いくつかの機能を有することができる。より具体的には、患者用椅子は、とりわけ、昇降させ、背もたれの傾斜を調整し、脚支持体を上げることができる。同様に、機器支持セクション106は、とりわけ、位置変更可能なスリットランプ(細隙灯)116(
図1では例示的に表現している)を保持するよう構成された器具トレイ、直接構成又は周辺構成で選択的に点灯される照明組立体110、ユーザ位置と側方位置との間で枢動可能且つ高さ調整可能なフォロプタ(検眼機)118、並びに1つ又は複数のポータブル器具1002を保持するよう構成された器具保持組立体120を有することができる。
【0020】
椅子組立体102は、本明細書で論じられるように、アクチュエータなどを利用して関節運動することができる。より具体的には、制御システム108は、アクチュエータを選択的に制御して、椅子組立体102の対応する構成要素の配置方向を調整することができる。さらに、制御システム108は、とりわけ、機器支持セクションの照明組立体110の照度の強さを選択的に制御することができる。
【0021】
制御システム108は、そこにアルゴリズムなどを格納し、コマンドを実行することができる、メモリ・ユニット及びプロセッサを有する1つ又は複数のコントローラを、制御システム108内に有することができる。さらに、制御システム108は、無線信号を送信及び/又は受信することが可能な、無線受信機、送受信機などを有することができる。本開示の一態様では、制御システム108は、ハンド・コントローラ112及び/又はフット・コントローラ114と、無線通信することができる。ハンド・コントローラ112及びフット・コントローラ114は、任意の既知の無線プロトコルを利用して制御システム108と通信し、これにより椅子組立体102の構成を制御することができる。より具体的には、ハンド・コントローラ112及びフット・コントローラ114は、医療専門家が、制御システム108と無線通信して、患者用椅子104又は機器支持セクション106の配置方向を調整することを可能にし得る。さらに、ハンド・コントローラ112及びフット・コントローラ114は、医療専門家が、とりわけ、照明組立体110の照度の強さを変更することを可能にし得る。
【0022】
ここで
図2を参照すると、ハンド・コントローラ112がより詳細に示されている。ハンド・コントローラ112は、円形ボタン組立体の両側部に傾斜コマンド202を有する、円形ボタン組立体を上部分に沿って有することができる。傾斜コマンドは、患者用椅子104のリクライニング構成を変更することができる。同様に、円形ボタン組立体は、円形ボタン組立体の上部及び下部に、椅子昇降コマンド204を有することができる。椅子昇降コマンド204は、患者用椅子104の昇降を制御し、医療専門家が、対応する昇降コマンド204を選択することによって、患者用椅子104を上げるか又は下げることを可能にし得る。さらに、円形ボタン組立体の中心には、ホームボタン206を有することができる。ホームボタン206は、押されると、椅子組立体102をホーム位置に戻すことができる。ホーム位置は、患者用椅子104が、下げられ且つ中立的にリクライニングされた状態となる位置であり得る。さらに、本開示の一実施形態では、ホーム位置は、機器支持セクション106を中立位置に戻し、照明組立体110の照度設定を変更することができる。
【0023】
円形ボタン組立体の下には、複数の事前設定ボタン208があり得る。事前設定ボタン208のそれぞれが、椅子組立体102の個々の構成に割り当てられ得る。したがって、事前設定ボタン208が押されると、制御システム108は、椅子組立体102を操作して事前設定の構成にすることができる。非排他的な一実例では、3つの別個の事前設定ボタン208があり得る。しかし、本明細書で考慮される他の実施形態では、3つより多い又は少ない事前設定ボタンを用いる。
【0024】
本開示の別の態様では、ハンド・コントローラ112は、医療専門家が、器具ロッカ212が制御できる器具を選択することを可能にする、器具トグル210を有することができる。器具トグル210は、機器支持セクション106で利用可能な器具を切り替えて、医療専門家が、器具ロッカ212を用いて、選択された器具の構成を変更することを可能にし得る。たとえば、器具トグル210及び器具ロッカ212は、医療専門家が、とりわけ、スリットランプ又はフォロプタ104の機能を選択及び制御することを可能にし得る。
【0025】
本開示のさらに別の態様では、ハンド・コントローラ112は、医師用プロファイル・トグル214を有することができる。医師用プロファイル・トグル214は、医療専門家が、複数のプログラミングされた医師用プロファイルのうちの1つを選択することを可能にし得る。各医師用プロファイルは、とりわけ、各事前設定ボタン208に対してプログラミングされた対応する事前設定の位置と特定の器具トグル210の選択肢を有することができる。非排他的な一実例では、医師用プロファイル・トグル214は、3種類の個別の医師用プロファイルの選択肢を有することができる。しかし、本明細書では、医師用プロファイル・トグル214について、3種類より多い又は少ない医師用プロファイルの選択肢も考慮される。
【0026】
ハンド・コントローラ112はまた、照明トグル216も有することができる。照明トグル216は、医療専門家が、照明ロッカ218を用いて制御する特定の光源を選択することを可能にし得る。より具体的には、照明トグル216は、ユーザが、とりわけ、室内灯、直接灯、又は周辺灯のうちの1つ又は複数から選択することを可能にし得る。本実例では、制御システム108はまた、室内照明システムと通信して、室内照明の照度を選択的に変更することもできる。さらに、照明組立体110は、照明トグル216及びロッカ218によって選択及び制御され得る、直接及び周辺の両方の選択肢を有することができる。したがって、ユーザは、照明トグル216を用いて光源を選択し、照明ロッカ218を作動させることにより、その光源の照度の強さを変更することができる。
【0027】
本開示の一態様では、照明ロッカ218は、照明ロッカ218上に光レベル・インジケータ220を有することができる。光レベル・インジケータ220は、照明トグル216によって選択された光源の照度レベルを示すために、バーなどを点灯することができる。より具体的には、光源が完全に点灯されている場合、光レベル・インジケータ220は、光源が完全に点灯されていることを表示するように、光レベル・インジケータ220のすべてのバーを点灯することができる。或いは、光源が最小限に点灯されている場合、光レベル・インジケータ220は、最小限の照度を示すただ1つのバーを点灯することができる。光レベル・インジケータ220は、光源の照度の任意の割合に対応するように、任意の数のバーを有することができる。さらに、本明細書ではバーが論じられているが、本開示は、光源の照度レベルを識別することができる、任意のインジケータを用いることを企図している。
【0028】
また、ハンド・コントローラ112は、ユーザがハンド・コントローラ112のプログラム・モードに入ることを可能にする、プログラムボタン222を有することができる。プログラム・モードは、ユーザが、とりわけ、事前設定ボタン208、医師用プロファイル・トグル214、及び照明トグル216をプログラミングすることを可能にする、ユーザ・インタフェース上に示され得る。或いは、プログラムボタン222は、ユーザが、ユーザ・インタフェースには表示されないが、可聴、可視、又は触覚フィードバックを通じてハンド・コントローラ112によって識別される、プログラム・モードに選択的に入ることを可能にし得る。プログラムボタン222は、形態にかかわらず、ユーザがプログラム・モードに入り、ハンド・リモコン112の何らかの構成要素を事前にプログラミングするのを可能にする。
【0029】
ハンド・リモコン112の最上部には、停止ボタン224があり得る。停止ボタン224は、椅子組立体102上で現在機能しているどのモータ又はアクチュエータも、停止することができる。非排他的な一実例では、事前設定ボタン208が選択されると、制御システム108は、患者用椅子104を、事前設定位置まで上げ始めることができる。制御システム108が患者用椅子104を上げている間に障害物が識別された場合、ユーザは、停止ボタン224を押して、制御システム108に、患者用椅子104を上げるのを停止するよう指示することができる。停止ボタン224は、押されると、椅子組立体102のいかなる動きも停止することができる。或いは、別の実施形態では、停止ボタンを全く有していない。そうではなくて、椅子104が動いていて、コントローラの他の任意のボタンが押された場合に、動きが停止する。したがって、本開示は、そもそも停止ボタンがない実施形態も同様に企図している。
【0030】
図3a~
図3cは、
図2のハンド・リモコン112の様々な図を示している。
【0031】
ここで
図4を参照すると、フット・コントローラ114がより詳細に示されている。フット・コントローラ114は、ハンド・コントローラ112と同様の多くの機能を有することができる。本開示の一態様では、ハンド・コントローラ112及びフット・コントローラ114の両方が、本明細書で論じられている教示を実施するために利用され得る。さらに、制御システム108は、ハンド・コントローラ112及びフット・コントローラ114の両方と通信し、いずれか一方から受信したコマンドを実施する。或いは、本開示はまた、ハンド・コントローラ112又はフット・コントローラ114のうちの一方だけを利用することも企図している。
【0032】
フット・コントローラ114は、円形ボタン組立体の両側部に傾斜コマンド402を有する、円形ボタン組立体を有することができる。傾斜コマンドは、患者用椅子104のリクライニング構成を変更することができる。同様に、円形ボタン組立体は、円形ボタン組立体の上部及び下部に、椅子昇降動作コマンド404を有することができる。椅子昇降動作コマンド404は、患者用椅子104の昇降動作を制御し、医療専門家が、対応する昇降動作コマンド404を選択することによって、患者用椅子104を上げるか又は下げることを可能にし得る。さらに、
図4に示されているように、円形ボタン組立体の右下に沿ったオフセット部分に、ホームボタン406を有することができる。ホームボタン406は、押されると、椅子組立体102をホーム位置に戻すことができる。ホーム位置は、患者用椅子104が、下げられ且つ中立的にリクライニングされた状態にある、位置であり得る。さらに、本開示の一実施形態において、ホーム位置では、機器支持セクション106が中立位置に戻り、照明組立体110の照度設定を変更することができる。
【0033】
フット・コントローラ114の円形ボタン組立体はまた、
図4に示されているように、円形ボタン組立体の左上である、円形ボタン組立体のオフセット部分に沿って、処置位置410も有することができる。処置位置410は、患者用椅子104を医療処置に適した所望の配置方向に上げてリクライニングさせる、事前設定位置であり得る。或いは、処置位置410は、医療専門家によって制御システム108にプログラミングされた、患者用椅子104の位置であり得る。
【0034】
フット・コントローラ114はまた、事前設定ボタン408も有することができる。事前設定ボタン408が、椅子用組立体102の特定の構成に割り当てられ得る。したがって、事前設定ボタン408が押されると、制御システム108は、椅子組立体102を操作して事前設定構成にすることができる。1つの事前設定ボタン408しか示されていないが、他の非排他的な実例では、複数の事前設定ボタン408があり得る。事前設定ボタン408の隣には、別の椅子のホームボタン406があり得る。
【0035】
ここで
図7を参照すると、スタンドボタン組立体700が示されている。このボタン組立体700は、ユーザがボタン組立体700にアクセスすることが可能な、椅子システム100上の任意の場所に配置され得る。1つの非排他的な実施形態では、ボタン組立体700は、機器支持セクション106にある。しかし、他の実施形態では、ボタン組立体700は、同様に椅子104に配置され得る。
【0036】
ボタン組立体700は、システム・スリープボタン1、電源/リセットボタン2、第1スタンドボタン3、第2スタンドボタン4、及び第3スタンドボタン5を有することができる。ボタン組立体700は、データを格納し、椅子システム100を制御するための入力を、制御システム108へ提供することができる。
【0037】
ハンド・コントローラ800の別の実施形態が、
図8に示されている。ハンド・コントローラは、制御システム108と無線通信し、情報を格納し、とりわけ椅子システム100に応答命令を与えることができる。ハンド・コントローラ800はまた、制御システム108から、椅子システム100の構成要素の状態を示すデータを受信することもできる。ハンド・コントローラ800は、ユーザの制御システム108への入力、及び椅子システム100の現在の状態に関する指標を提供する、複数のボタン及び照明を有することができる。
【0038】
より具体的には、ハンド・コントローラ800は、ユーザが椅子104を選択的に昇降させることを可能にする、椅子上方矢印6及び椅子下方矢印9を有することができる。ハンド・コントローラ800はまた、椅子104を選択的に傾斜させる、椅子傾斜上方矢印7及び椅子傾斜後方矢印11も有することができる。椅子のホームボタン10は、椅子システム100をホームの事前設定構成に戻すために選択的に作動され得る。椅子上方且つ傾斜後方矢印12により、ユーザは選択的に、椅子104を後方に傾斜させるのと同時に、椅子104を上げることができる。椅子傾斜後方且つ下方セクション8は、椅子の背もたれを直立構成に戻すのと同時に、椅子104を実質的に下げるように、選択的に作動され得る。第1の事前設定13、第2の事前設定14、及び第3の事前設定14は、椅子システム100の事前設定構成に対応することができる。器具セレクタボタン16は、ユーザが器具を選択することを可能にし得る。非排他的な一実例として、選択可能な器具はスリットランプであり得、ハンド・コントローラ800は、スリットランプの状態を示すために選択的に照らされるような対応するスリットランプアイコン17を有することができる。別の実例では、選択可能な器具はフォロプタであり得、ハンド・コントローラ800は、スリットランプの状態を示すために選択的に照らされるような対応するフォロプタ・アイコン17を有することができる。特定の器具が本明細書に提示されているが、本開示は、介護者に役立ち得る、任意の数及び種類の器具に適用される。
【0039】
ハンド・コントローラ800はまた、器具上方矢印20及び器具下方矢印21を有する、器具調整部19も有することができる。器具調整部は、ユーザが椅子システム100の任意の器具の設定を変更するための入力を、提供することができる。
【0040】
ハンド・コントローラ800はまた、医師用プロファイル・アイコン23及びプロファイル・アイコン組立体24を有する、プロファイル・セレクタ22も有することができる。医師用プロファイル・アイコン23は、特定の医師用プロファイルが考慮されていることを識別するために選択的に点灯され得、事前設定13、14、15は、プロファイル・アイコン組立体24に関連づけられた、特定の医師向けにされた事前設定である。より具体的には、プロファイル・アイコン組立体24は、それぞれが1色又は複数色を表示できる、複数のバーを有することができる。プロファイル・アイコン組立体24で点灯されるバーの色及び数により、事前設定された諸目的などについて、制御システム108が利用している特定の医師用プロファイルを識別することができる。言い換えれば、プロファイル・アイコン組立体24により、どのユーザの選択物が制御システムで利用されているかを識別する。
【0041】
ハンド・コントローラはまた、照明下方矢印26、照明上方矢印28、及び照明レベル・バー27を備えた、照明調整部25を有することができる。照明レベル・バー27は、対応する光源の点灯している強度を示すことができる。より具体的には、照明レベル・バー27は、選択的に点灯される複数のバーであり得る。バーのすべてが点灯されている場合、対応する光源は100%照度であり得る。しかし、光源が50%照度でしかない場合、照明レベル・バー27のうちの半分だけが点灯され得る。バーの数は変わる場合があり、本開示は、示されているものより多くのバー及びより少ないバーを使用することも企図している。さらに、他の実施形態では、バーは全く使用しないが、選択された照度の強さについて、別のグラフィック又はテキスト表現で表すことができる。
【0042】
ハンド・コントローラ800はまた、周辺照明・アイコン30、直接照明・アイコン31、及び室内照明・アイコン32を有する、照明・セレクタ29を有することができる。照明・セレクタ29は、照明調整部25によって制御されている照明を、ユーザが循環的に切り替えることによって選択可能であり得る。本明細書に提示されている実施形態では、ハンド・コントローラ800は、椅子システム100の周辺照明、椅子システム100の直接照明、又は周囲の部屋の室内照明を制御することができる。照明セレクタ29は、照明調整部25によって制御されているアイコン30、31、32を点灯することができる。本明細書では特定の照明について論じられているが、他の照明も同様に選択的に制御することができ、本実施形態は単なる一実例である。
【0043】
ハンド・コントローラ800はまた、ユーザが制御システム108を選択的にプログラミングすることを可能にするプログラムボタン33を有することができる。プログラムボタン33は、ユーザが制御システム108を、とりわけ、ユーザが事前設定ボタン13、14、15に関連した事前設定を選択できるようなプログラム・モードにすることにより、選択可能であり得る。
【0044】
ここで
図9を参照すると、無線フット・コントローラ900の別の実施形態が示されている。無線フット・コントローラ900は、ハンド・リモコン800と同様の、椅子上方矢印6、椅子下方矢印9、椅子傾斜上方矢印7、椅子傾斜後方矢印11、椅子上方且つ傾斜後方選択部12、及び椅子下方且つ傾斜上方選択部8を有することができる。フット・コントローラ900はまた、とりわけ、ユーザが制御システム108をプログラミング・モードにすることにより、選択的に作動させることができる、プログラムボタン34も有することができる。さらに、フット・コントローラ900は、制御システム108と無線通信し、椅子システム100を制御するための入力を選択的に提供することができる。
【0045】
本開示の一実施形態では、椅子システム100は、
図10に示されているように、器具保持組立体1000を有することができる。組立体1000は、椅子104に座ることが想定される患者の種類に応じ、医療提供者によって使用される器具を保持するよう構成され得る。組立体1000は、それぞれが、対応する器具を保持するよう構成された、第1の器具ウェル35、第2の器具ウェル36、及び第3の器具ウェル37を備えることができる。器具ウェル35、36、37は、対応する器具を保持することに加えて、対応する器具の任意の電子装置を充電することができる。尚且つ、各器具ウェル35、36、37は、制御システム108に対応する器具の存在を識別するセンサを、各器具ウェル35、36、37内に有することができる。
【0046】
ここで
図11を参照すると、制御システム108の一実施形態の概略図が示されている。制御システム108は、1つ又は複数のプロセッサ、及び実行可能なコマンド、データ、アルゴリズム、及び椅子システム100に関連し得る他の任意の情報を格納する、1つ又は複数のメモリ・ユニットへのアクセスを有する、コントローラ1100を有することができる。より具体的には、コントローラ1100は、ボタン組立体700、ハンド・コントローラ800、及びフット・コントローラ900と通信して、対応するユーザ入力を通じてユーザの選択物を識別することができる。本開示の一態様では、コントローラ1100は、本明細書で論じられているような任意の既知の形態の無線通信を利用して、ハンド・コントローラ800及びフット・コントローラ900と無線通信する。さらに、ハンド・コントローラ800及びフット・コントローラ900はそれぞれ、コントローラ1100との間でデータを送受信して、椅子システム100の現在の状態を識別及び示すことが可能であり得る。したがって、ハンド・コントローラ800及びフット・コントローラ900のそれぞれは、対応するコントローラ800、900が、コントローラ1100と通信して椅子システム100の状態を操作及び表示することを可能にするために、コントローラ800、900内に、プロセッサ及びメモリ・ユニットを備えたコントローラ800、900自体のコントローラも有することができる。
【0047】
コントローラ1100はまた、椅子システム100の複数のセンサと通信して、椅子システムの現在の状態を識別することもできる。たとえば、コントローラ1100は、フォロプタ・センサ1102と通信して、フォロプタ118が格納された配置方向にあるか、又は使用中の配置方向にあるかを、識別することができる。さらに、フォロプタ高さセンサ1104は、コントローラ1100と通信して、フォロプタ118の高さを識別することができる。同様に、スリットランプ展開センサ1106は、スリットランプ116が患者とは反対側に回転した格納位置にあるか、又は患者の前である使用位置にあるかを、識別することができる。
【0048】
コントローラ1100はまた、器具保持組立体120の各器具ウェル内における器具展開センサ1108、1110、1112と通信することができる。器具展開センサ1108、1110、1112は、いつ器具がそれぞれの器具ウェル内に存在しているかを、識別することができる。
【0049】
コントローラ1100はまた、椅子傾斜センサ1114と通信して、椅子104の背もたれの角度を識別することができる。同様に、コントローラ1100は、椅子高さセンサ1116と通信して、椅子104の現在の高さを識別することができる。
【0050】
特定のセンサが本明細書で論じられているが、本開示は、椅子システム100の任意の位置設定を監視するために、他のセンサを利用することも考慮している。さらに、本明細書で論じられているセンサは、対応する情報を識別することができる、当技術分野で知られている任意のセンサであり得る。
【0051】
ここで
図12~
図32を参照すると、制御システム108のプログラミングの論理フローチャート(1200)の例示的な一実施形態が示されている。
図12では、動作モードで(1204)かつ、プログラムボタン33が3秒間保持されている(1206)ときに、プログラミング・モードを開始することができる(1202)。プログラミング・モードにおいて(1208)、制御システムがプログラミング・モードにあることを示すために、プログラムボタン33が点灯され得る(1210)。さらに、可聴のチャイムなどにより、制御システムがプログラミング・モードであること(1208)を示すことができる(1212)。プログラミング・モードに入ると、制御システム108は、プロファイル・セレクタ22を介して特定のプロファイルが選択されたかどうか(1214)を、判断することができる。特定のプロファイルが選択されていない場合、プロファイル・アイコン23が点滅し(1216)、ユーザがプロファイルを選択しなければならないことを、示すことができる。ユーザは、プロファイル・セレクタ22を所望のプロファイルを識別するまで押すことによって、利用可能なプロファイルを切り替えていくことができる(1218)。制御システム108は、選択を確認する可聴チャイムを与える(1222)前に、所望のプロファイルが選択されていることを確認するために、約2秒待つことができる(1220)。次いで制御システム108は、選択されたプロファイルに対してプログラミング・モードを開始することができる(1224)。このプロファイルのプログラミング・モードに入ると、対応するプロファイル・バー24は、選択されたプログラミングされるべきプロファイルを反映することができる(1226)。
【0052】
図13a及び
図13bでは、事前設定13、14、15が、プログラミングされるべき特定の事前設定を選択する(1304)ことによって、プログラミングされ得る(1302)。選択された事前設定が以前にプログラミングされていた場合(1306)、制御システム108は、プログラミングされた事前設定を開始することができる(1308)。事前設定が以前にプログラミングされていなかった場合、制御システム108は、空の事前設定を開始し(1310)、空の事前設定のプレビューを示す(1312)。次に、制御システム108は、プログラミングする要素を選択することができる(1314)。プログラミング可能な要素には、とりわけ、器具ウェル120、照明110又は周辺照明のいずれも、及び椅子システム100が含まれ得る。
【0053】
器具をプログラミングするフローチャートが、
図14に示されている。器具に使用されるプログラム(1402)は、器具セレクタボタン16を使って選択され、切り替えられ得る(1404)。プログラミングに対応する器具アイコンは、点滅することができ(1406)、この時点でユーザは、現在の位置を保存する(1408)か、位置を調整する(1418)か、位置を無視する(1424)か、又はトグルから外れることができる(1428)。ユーザが現在の位置を保存する場合(1408)、ユーザは、器具セレクタボタン16を約3秒間押し続けることができる(1410)。次いで器具の位置が、現在選択されている事前設定として保存される(1412)。次いで器具アイコンは、位置が保存されたことを示すために連続的に点灯した状態で維持され得(1414)、事前設定がプログラミングされ得る(1416)。
【0054】
ユーザが現在の位置を調整したい場合(1418)、ユーザは、調整矢印6、7、9、11を使用して、位置を操作することができる(1420)。次いでユーザは、本明細書で論じられたステップ1408~1416を組み込むことによって、選択された場所を保存することができる(1422)。器具の現在の位置を無視したい場合(1424)は、ユーザは、保存せずに次の要素に切り替えることができる(1426)。同様に、ステップ1430で、器具アイコン17、18を通過して切り替えることにより、ユーザは器具セレクタのトグルから外れることができ(1428)、事前設定は空になる(1432)。
【0055】
ここで
図15を参照すると、1つ又は複数の照明がプログラミングされ得る(1502)。ユーザは、照明・セレクタ29を用いて、所望の照明に切り替えることができる(1504)。次いで、対応する選択された照明・アイコン30、31、32は、選択を示すために点滅することができる(1506)。照明・セレクタを約3秒間押し続ける(1510)ことにより、現在の照明の設定が保存され得る(1508)。次いで照明の明るさが現在選択されている事前設定に保存され(1512)、対応する照明・アイコンが点灯した状態で維持され(1514)、プログラミングされた事前設定が完了する(1516)。
【0056】
ユーザはまた、調整矢印26、28を使用して明るさを調整する(1518)ことで、明るさを操作することもできる(1520)。次いで、選択された明るさは、本明細書で論じられたステップ1508、1510、1512、1514、1516の保存された構成を用いて、保存され得る(1522)。或いは、ユーザは、照明の事前設定を無視し(1524)、保存せずに次の要素に切り替えることができる(1526)。同様に、ユーザは、トグルを外れて(1528)、別のアイコンに切り替わり(1530)、以前のアイコンを、空の事前設定のままにしておくことができる(1532)。
【0057】
図16は、椅子システム100をプログラミングするための、1つのプログラミングの構成を示すことができる。より具体的には、椅子のプログラミング(1602)は、ユーザが、現在の位置を保存すること(1604)、位置を調整すること(1616)、及び/又は現在の位置を無視すること(1624)を可能にし得る。現在の位置を保存する(1604)ために、ユーザは、椅子のホームボタン10を約3秒間押し続けることができる(1606)。次いで事前設定が保存され得(1608)、チャイムが鳴り得る(1610)。さらに、椅子のホーム・アイコンは位置が保存されていることを示すために点灯された状態で維持され得(1612)、事前設定はプログラミングされた状態で維持され得る(1614)。椅子104の位置を調整するために(1616)、ユーザは調整矢印6、7、9、11を作動させて、椅子104の位置を変更することができる(1618)。調整中にホーム・アイコンは、位置が保存されるまで(1622)点滅している場合がある(1620)。椅子が所望の場所に移動された後、位置を保存するために、本明細書で論じられたステップ1604~1614が実施され得る。或いは、ユーザは現在の位置を無視し(1624)、保存せずに次の要素に切り替えることができる(1626)。
【0058】
すべてを保存する方法(1702)が、
図17に示されている。より具体的には、ユーザはプロファイル・セレクタ22を約3秒間押し続けることができ(1704)、現在の照明、椅子の構成、及び器具の位置が、現在選択されている事前設定13、14、15に保存される(1706)。保存したことを示すポジティブ・チャイム(positive chime)が鳴り得(1708)、選択された事前設定ボタンは点灯された状態で維持され得(1710)、プログラミング・モードが終了する(1712)。
【0059】
事前設定が以前にプログラミングされていた場合(1306)、制御システム108はプログラミングされた事前設定を開始し(1308)、
図18に示すように、椅子システム100及び周囲の照明を、プログラミングされた事前設定の向きに合わせることができる(1802)。次いで、ユーザはプログラミングする要素を選択することができる(1804)。ユーザは、器具、照明、又は椅子104を選択してプログラミングすることができる。
【0060】
器具は、
図19a~
図19cに示されているようにプログラミングされ得る。より具体的には、器具をプログラミングするために(1902)、ユーザは器具に切り替えることができ(1904)、対応する調整矢印20、21は点滅することができる(1906)。現在の位置が保存されている場合、器具アイコンは連続点灯し(1910)、現在の位置が保存されていない場合、器具アイコンは点滅する(1912)。
【0061】
現在の位置を保存するために(1914)、制御システム108は
図14に関して本明細書で論じられたものと同様に、類似となるようなボタンの選択(1916)、プロトコルの保存(1918)、チャイム(cheim)(1920)、及び点灯するスキーム(1922)を実施することができる。さらに、器具の位置は、矢印20、21を用いて操作され(1926)、調整され得る(1924)。変更されるとき、且つ保存される前に器具アイコンは点滅することができる(1928)。要望通りに位置調整されると、ユーザは、本明細書で論じられたステップ1914から始まる方法を用いて、位置を選択し保存することができる(1930)。ユーザは、現在の位置を無視し(1932)、保存せずに次の要素に進むことを(1934)、選択することもできる。
【0062】
ユーザはまた、現在の事前設定から器具を消去することもできる(1936)。器具が以前に保存されていた場合(1938)、制御システム108は現在の位置が保存されているかどうかを確認する(1940)。現在の位置が保存されていない場合、器具アイコンは点滅した状態で維持され得る(1946)。しかし、現在の位置が保存されている場合、器具アイコンは点灯された状態で維持される(1944)。ユーザは、次いで器具セレクタを約3秒間押し続けることができ(1948)、器具の位置が現在選択されている事前設定の中で無視される(1956)。これは、チャイムによって知らされ得(1958)、事前設定を終了する前に(1962)器具アイコンは消灯され得る(1960)。
【0063】
本開示の一態様では、ユーザは、フォロプタ・アイコン18を通過することにより、器具事前設定のトグルから外れ(1950)、この事前設定のセクションを終了することができる(1954)。
【0064】
図20に示されているように、照明の事前設定のうちの1つ又は複数がプログラミングされ得る。照明・セレクタ29は所望の照明に切り替えることができ(2004)、明るさが調整され得ることを示すために矢印20、21が点滅している場合がある。現在の明るさが保存されている場合(2008)、対応する照明・アイコンは点灯された状態で維持され得る。保存されていない場合は、対応する照明・アイコンが点滅している場合がある。
【0065】
保存に成功してチャイムが実施され得ることを除き、
図15に関して論じられたものと同様の方法を用いて現在の明るさが保存され得る(1508)。同様に、明るさが調整され得(1518、1520、1522)、現在の明るさは無視することができ(1514、1526)、また
図20bにおけるトグルから外れる選択肢(1528、1530、1532)は
図15で論じられたものと実質的に同じであり得る。
【0066】
しかし照明構成が以前に保存されていた場合(2018)、ユーザは現在選択されている事前設定から照明を消去することができる(2016)。以前の要素が保存されていなかった場合(2022)、制御システム108は保存せずに次の要素に切り替えることができる。しかし、照明構成が以前に保存されていた場合、制御システム108は現在の位置が保存された位置であるかどうかを判断することができる(2020)。現在の位置が保存された位置でない場合は、照明・アイコンが点滅した状態で維持され得る。しかし、照明の現在の構成が保存された構成である場合、対応する照明・アイコンが照らされた状態で維持され得る(2024)。ユーザは、照明構成が現在選択されている事前設定の中で無視される(2030)べきであることを示すために、照明・セレクタ29を約3秒間押し続けることができる(2028)。適宜、事前設定をプログラミングしたときは(2036)、変更を示すチャイムが鳴り得(2032)、照明・アイコンが消灯され得る(2034)。
【0067】
椅子の構成の事前設定に関する椅子のプログラミング(2102)は、
図16に関して本明細書で論じられたものと実質的に同じ、現在の位置を保存し(1604)、位置を調整し(1616)、及び現在の位置を無視する(1624)プロトコルを有することができる。しかし、事前設定された椅子の構成は、この部分において消去され得る(2104)。制御システムは、椅子の構成が以前に保存されていたかどうかを確認することができる(2106)。椅子の構成が以前に保存されていなかった場合(2108)、椅子のホーム・アイコンは消灯され、保存された椅子の構成がないことを示すことができる。以前の構成が保存されていた場合、制御システム108は現在の位置が保存された位置であるかどうかを確認する(2110)。現在の位置が保存された位置でない場合、椅子のホーム・アイコン10は点滅した状態で維持され得る(2112)。しかし、現在の位置が保存された位置である場合、椅子のホーム・アイコン10は連続的に点灯された状態で維持され得る(2114)。次にユーザは、椅子のホームボタン10を約3秒間押し続けることができる(2116)。この入力に応答し、選択された事前設定について椅子の位置が無視される(2118)。これは、チャイムによって示され(2120)、椅子のホーム・アイコン及び矢印はもはや点灯されなくなり、事前設定がプログラミングされる(2124)。
【0068】
図22に示されているように、事前構成された事前設定を有する構成について、すべての選択肢を保存することも選択され得る(1702)。これにより、以前に保存された構成が上書きされることに加えて(2022)、
図17に提示されたものと実質的に同じ論理が実施されてもよい。
【0069】
本開示の一態様において、プロファイルの選択物に関するプログラミング(2302)はプロファイル・セレクタ22を用いて選択され得る(2304)。制御システム108は、プロファイルが以前にプログラミングされていたかどうかを確認することができる(2306)。事前にプログラミングされていたプロファイルがある場合、プログラミングされたプロファイルが開始され(2308)、プレビューされ得る(2310)。プレビューにおいて、ユーザはプログラミングする要素を選択することができる(2312)。
【0070】
プログラミング可能な要素は、とりわけ、器具及び照明を含むことができる。器具は、終端ノードがノード「G」ではなく、
図23のノード「N」に転換されることを除き、
図19a~
図19cに関して示され、かつ説明されたものと実質的に同じやり方でプログラミングされ得る。同様に、照明は終端ノードがノード「G」ではなくノード「N」に転換されることを除いて、
図20a~
図20cについて説明されたものと同様にプログラミングされ得る。さらに、すべてを保存する機能は、プロファイルの選択物をプログラミングするセクションにおいても利用可能であり、
図22に関して説明されたものと実質的に同じ論理を実施する。
【0071】
さらに、ステップ2306で、プロファイルがプログラミングされていなかった場合、器具プロファイル及び照明プロファイルは、
図14及び
図15に関して論じられたものと実質的に同じ論理を使用して生成され得る。したがってこれらのセクションは、本明細書では繰り返されないが、プロファイルの選択物をプログラミングすること(2302)についても同様に、本明細書に組み込まれる。
【0072】
フット・コントローラ900もまた
図24から概説されるように、プログラミングされ得る。より具体的には、フット・リモコンのプログラムボタン34が(2402)でユーザによって作動され得る(2404)。制御システム108は、フット・リモコンがシステム設定でプログラミングされていたかどうかを確認することができる(2406)。フット・リモコンがプログラミングされていた場合、プログラミング・モードに入ることができる(2408)。プログラミングされていなかった場合、制御システム108はフット・リモコンが以前にプログラミングされていたかどうかを確認することができる(2410)。プログラミングされていた場合、対応するプログラミングされたプロトコルが開始され(2412)、フット・コントローラ900はプログラミングされた設定のプレビューで構成される。プレビューでは、ユーザはプログラミングする要素を選択することができる(2416)。プログラミング可能な要素には、器具、照明、及び椅子の構成が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
フット・コントローラ900のプログラミング可能な要素には、要素がフット・コントローラ900のボタンに関連し、終端ノードがノード「G」ではなく、
図24のノード「O」に転換されることを除いて、本明細書で
図19a~
図19cに関して示され、かつ説明されたものと実質的に同じやり方でプログラミングされる器具が含まれ得る。同様に、照明は、設定がフット・コントローラ900に関連し、終端ノードがノード「G」ではなくノード「O」に転換されることを除いて、
図20a~
図20cについて説明されたものと同様にプログラミングされ得る。椅子104は、設定がフット・コントローラ900に関連し、終端ノードがノード「G」ではなくノード「O」に転換されることを除いて、
図21a~
図21bについて説明されたものと同様にプログラミングされ得る。さらに、すべてを保存する機能は、プロファイルの選択物をプログラミングするセクションにおいても利用可能であり、
図22を参照して説明されたものと実質的に同じ論理を実施する。
【0074】
さらに、ステップ2406で、フット・コントローラが以前にプログラミングされていなかった場合、器具、照明、及び椅子の選択物は、フット・コントローラに関して対応する選択物がフット・コントローラ900に関連し、終端ノードが「E」ではなく「O」であることを除き、器具では
図14、照明では
図15、椅子では
図16に関して論じられたものと実質的に同じ論理を使用して生成され得る。さらに、すべてを保存する機能は、フット・コントローラの選択物のセクションにおいても利用可能であり、
図17に関して説明されたものと実質的に同じ論理を実施する。
【0075】
ここで
図25を参照すると、器具保持組立体120がプログラミングされ得る(2502)。最初にステップ2504で、器具が、器具の対応する充電ウェル35、36、37から取り出され得る。次いで、制御システム108は、器具保持組立体120が以前にプログラミングされていたかどうかを考慮することができる(2506)。器具保持組立体120が以前にプログラミングされていた場合、プログラミングされた器具ウェルのプロトコルは、プロトコルにプログラミングされた器具ウェルの構成をプレビューすることによって(2510)開始することができる(2508)。ユーザは、現在のハンド器具用照明をプログラミングするか(2512)、別のハンド器具用照明をプログラミングするか(2514)、又は器具のプログラミングから抜けるか(2516)を選択することができる。ユーザが、別の器具のプログラミングを選択するか(2514)、又はプログラミングから抜けることを選択した場合(2516)、ユーザは好ましくは、ハンド器具を対応する充電ウェルに戻し(2518)、プログラミングされたプロファイルを始める(2520)。
【0076】
ユーザが、現在のハンド器具の照明をプログラミングすることを決定した場合(2512)、ユーザは、照明に切り替えることができる(2522)。この構成では、調整矢印20、21が点滅している場合があり(2524)、制御システム108はハンド器具の現在の明るさが保存されているかどうかを判断する(2526)。現在の明るさが保存されている場合、照明・アイコンは連続的に点灯された状態で維持され得る(2528)。しかし、現在の明るさが保存されていない場合、照明・アイコンは点滅している場合がある(2530)。いずれにしても、制御システムはここで、設定がハンド器具に関連し、
図20b~
図20aの終端ノード「G」がノード「R」に置き換えられることを除いて、
図20b~
図20aと実質的に同じ論理を利用して、ハンド器具の照明をプログラミングすることを可能にし得る。
【0077】
ステップ2506において、器具保持組立体120に関連する器具が、以前にプログラミングされていなかった場合、
図25cに示された空の器具ウェル・プロトコルを開始することができる(2532)。空の器具ウェル・プロトコル(2532)は、空の器具ウェルのプレビューを行い(2534)、ユーザが現在のハンド器具用照明をプログラミングするか(2536)、別のハンド器具用照明をプログラミングするか(2538)、又はハンド器具のプログラミングから抜ける(2540)ことを可能にし得る。ユーザが、別の器具のプログラミングを選択するか(2538)、又はプログラミングから抜けることを選択する(2540)場合、制御システム108は器具を対応する充電ウェル35、36、37に戻し(2544)、プログラミング・モードに入る(2548)ことを、推奨することができる。或いは、ユーザが現在のハンド機器をプログラミングする(2536)ことを望む場合、ユーザは、照明に切り替える(2542)ことができ、調整矢印20、21は点滅する(2546)ことができる。次いで、事前設定がハンド器具に関連し、終端ノード「E」が
図25cのノード「T」に向けられることを除いて、
図15に関して説明されたのと実質的に同じ論理を使用して、照明が調整され得る。
【0078】
図26を参照すると制御システム108は、瞬間モード及び維持モードをプログラミングする(2602、2604)ことができる。このモードでは、ユーザは、第1のスタンドボタン3を約3秒間押し(2606)て、プレビュー・モードに入る(2608)ことができる。この時点でユーザは、瞬間モードと維持モードとを切り替える(2610)ことができる。所望のモードが選択されると、ユーザは、第1のスタンドボタン3を押して、プログラミング・モードから抜ける(2612)ことができる。次いで、システム・メモリに変更が保存され得(2614)、プログラミング・モードを完了する(2618)前に、ポジティブ・チャイムが鳴り得る(2616)。
【0079】
同様に、
図27を参照すると、制御システム108は、自動化モードをプログラミングする(2702、2704)ことができる。この構成では、ユーザは、第2のスタンドボタン4を約3秒間押し(2706)て、プレビュー・モードに入る(2708)ことができる。この時点で、ユーザは、フォロプタ118及び椅子104を切り替えて、自動化を設定する(2710)ことができる。自動化が設定されると、ユーザは第2のスタンドボタン4を押して、プログラミング・モードから抜ける(2712)ことができる。次いで、システム・メモリに変更が保存され得(2714)、プログラミング・モードを完了する(2718)前に、ポジティブ・チャイムが鳴り得る(2716)。
【0080】
本開示の別の態様では、要素が
図28a~
図28bに概説されているように、プログラミングされた事前設定位置に移動され得る(2802)。より具体的には、所望の事前設定ボタン13、14、15が3回押され得(2804)、次いで対応するボタンが点滅を開始する(2806)ことができる。この時点で、ユーザは、要素がボタンを離された後にプログラミングされた位置及び明るさに移動する維持モード(2808)と、要素が対応するボタンを押されている間だけプログラミングされた位置及び明るさに移動する瞬間モード(2812)との間で選択することができる。
【0081】
瞬間モードでは、終了する(2820)前に、対応するボタンを離す(2816)と移動が停止し、ボタンは点灯された状態で維持される(2818)。瞬間モードでは、すべての要素がプログラミングされた構成に達すると、変更を停止する(2822)。すべての要素がプログラミングされた構成に達すると、ボタンの照明は点灯された状態で維持され(2826)、論理フローが終了する前にチャイムが鳴り得る(2828)。
【0082】
維持モードでは、いずれかのボタンが押されるとすべての要素が変更を停止する(2830)ことができ、プログラムを終了する(2840)前に、対応する事前設定ボタンが点灯された状態で維持され得る(2832)。同様に、維持モードでは、すべての要素が対応するプログラミングされた構成に達すると停止する(2834)。すべての要素がプログラミングされた構成になると、対応するボタンは点灯された状態で維持され得(2836)、終了する(2840)前に、チャイムが鳴り得る(2838)。
【0083】
フット・リモコン900は、同様に、所定のユーザ入力に応答する瞬間モード又は維持モードのいずれかを選択することができ得る。尚且つ、ホームボタン10は瞬間モード又は維持モードを用いて、椅子システム100をホーム構成に戻すよう選択可能であり得る。
【0084】
非排他的な一実例では、ただ1回ボタンを押すことで維持モードを実施することができ、一方で、ボタンを3回押し3回目を押し続けることで、瞬間モードを開始することができる。さらに別の実例では、リモコン・システム108は、ユーザ入力が識別されると瞬間モード又は維持モードを実施するようプログラミングされ得る。
【0085】
ここで
図29を参照すると、プログラミングされた事前設定がクリアされ得る(2902)。より具体的には、ユーザは、このモードに入るためにプログラムボタン及び事前設定ボタン(13、14、又は15)を同時に約3秒間押し続ける(2904)ことができる。次いで選択された事前設定が、システム・メモリからクリアされる(2906)。この構成では、選択された事前設定ボタンが点滅する(2908)場合があり、戻る(2912)前に、メモリがクリアされたことを示すポジティブ・チャイムが鳴り得る(2910)。
【0086】
ここで
図30を参照すると、フット・コントローラ900の事前設定が同様にクリアされ得る(3002)。より具体的には、ユーザは、このモードに入るためにプログラムボタン及びフット・コントローラボタンを同時に約3秒間押し続けることができる(3004)。次いで、フット・コントローラ900に関する選択された事前設定が、システム・メモリからクリアされる(3006)。この構成では、選択された事前設定ボタンが点滅する(3008)場合があり、戻る(3012)前に、メモリがクリアされたことを示すポジティブ・チャイムが鳴り得る(3010)。
【0087】
図31に示されているように、医師用プロファイルの事前設定もクリアされ得る(3102)。ユーザは、プログラムボタン33をプロファイル・セレクタボタン22と共に約3秒間押し続けて(3104)、メモリからプロファイルの選択物に関する設定をクリアすることができる(3106)。この実行に応答して医師用プロファイル・アイコン23は点滅することができ(3108)、別のモードに戻る(3112)前に、チャイムが鳴り得る(3110)。
【0088】
図32は、プログラミング・モードから抜ける(3202)1つの方法を示している。プログラムボタン33が約3秒間押され得(3204)、保存されたすべてのプログラミングがシステム・メモリに保持され(3206)、任意の保存されていない変更が廃棄される(3208)。変更を示すチャイムが鳴り得(3210)、すべてのボタンが点灯され得る(3212)。次いでプログラムボタン33を消灯することができ(3214)、コントローラ・システム108は、他の使用(3218)のために、動作モードに戻る(3216)。
【0089】
本明細書で論じられたフローチャートは、全体として、制御システム108によって実行されるものに関する。しかし本開示は、情報を格納し、コマンドを実行することができる任意の1つ又は複数のコントローラ、プロセッサ、及び/又はメモリ・ユニットを用いて、この論理フローを実行することを企図している。たとえば、コントローラ1100は、本明細書で論じられたフローチャートを実行することができる。尚且つ、ハンド・コントローラ800及びフット・コントローラ900のそれぞれが、本明細書で論じられた論理ステップのうちのいくつか又はすべてを別個に実行する、別個のコントローラ及びメモリ・ユニットを有することができる。
【0090】
さらに、本明細書で論じられたいくつかのステップは、3秒などのボタンを押す時間間隔に関する。こうした時間間隔は、一実施形態の実例であり、他の実施形態においては、より長い又はより短い時間間隔を有することができる。
【0091】
本開示の他の実施形態は、コントローラ・システム108にプログラミングされたショートカット(shortcut)を有することができる。たとえば、椅子のホームボタン10を3回連続して押して、椅子104、器具116、118、120、及び照明110をホーム構成に移動させることができる。同様に、フォロプタ118が器具セレクタ16で選択され、器具上方矢印20が2回選択されると、フォロプタ118はホーム位置に移動することができる。さらに、スリットランプアイコン17が約3秒間保持される場合、スリットランプ116は医師用の事前設定の場所に移動され得る。同様に、フォロプタ・アイコン18が約3秒間保持される場合、フォロプタ118は、医師にとって好適な配置方向に移動することができる。医師用プロファイル・アイコン23はまた、すべての要素をプログラミングされた好適な構成に移動させるために、約3秒間保持され得る。照明下方矢印26を2回タップ(tapped)して、すべての照明を消灯することができる。同様に、照明上方矢印28を2回タップして、すべての照明を前回の輝度レベルまで点灯することができる。周辺照明・アイコン30、直接照明・アイコン31、又は室内照明・アイコン32もまた、約3秒間押されると、対応する照明組立体110又は室内照明の周辺の明るさを選択された医師向けにプログラミングされた選択物に変更することができる。
【0092】
使用中において、椅子104は、ボタン6、7、8、9、10、11、又は12を使用して調整され得る。瞬間モードの場合はボタンが押された時に、あるいは、維持モードの場合は移動が完了するまでの間、その椅子を移動させることができる。椅子104はまた、プログラミングされた椅子の構成を有する事前設定13、14、15が選択されると、自動的に事前設定の構成に移動することができる。
【0093】
スリットランプ116はまた、スリットランプの軸122を中心にして回転し、また軸122に沿って好適な配置方向に上がる/下がるよう構成され得る。スリットランプ116は、軸122を中心にして手動で、又は1つ又は複数のモータなどによって、自動的に回転され得る。スリットランプ116の移動は、本明細書で論じられたように、プログラミングされた事前設定による配置方向の選択物に関しては、器具制御ボタン20、21によって、又は自動的に制御され得る。
【0094】
フォロプタ118は、同様に、フォロプタの軸124を中心にして、好適な配置方向に回転されるか又は上げられ/下げられ得る。フォロプタ118の移動は、本明細書で論じられたように、器具制御ボタン20、21によって、又はプログラミングされた事前設定された配置方向の選択物に関連づけられている場合は自動的に、制御され得る。
【0095】
照明組立体110の周辺照明は、一般に、椅子104から離れた方向に向けられ、部屋の他のエリアを照らす照明であり得る。制御システム108は、照明組立体110の周辺照明を点灯/消灯し、明るさを調整し、かつ本明細書で論じられたようにプログラミングされた事前設定と一致するよう、こうした特性のうちのいずれかを自動的に変更することができる。
【0096】
同様に、照明組立体110は、椅子104の方に直接光を投じるよう向きを合わせた、直接照明を有することができる。制御システム108は、照明組立体110の直接照明を点灯/消灯し、明るさを調整し、本明細書で論じられたようにプログラミングされた事前設定に一致するように、こうした特性のうちのいずれかを自動的に変更することができる。
【0097】
尚且つ、本開示の一実施形態では、制御システム108は、室内照明システムと通信することができる。この構成では、制御システム108はまた、検査室などの室内照明も制御することができる。制御システム108は、室内照明を点灯/消灯し、明るさを調整し、本明細書で論じられたようにプログラミングされた事前設定に一致するように、こうした特性のうちのいずれかを自動的に変更することができる。
【0098】
本開示の一態様では、生体認証データが、制御システム108によって使用され、制御システムによって実施されるプロファイルを自動的に識別することができる。より具体的には、プロファイル・セレクタは、対応するユーザの制御システムと通信するよう構成された指紋読取装置又はカメラのうちの1つ又は複数へのアクセスを有することができる。ユーザの生体認証データが、プログラミングされたプロファイルに関連づけられている場合、プロファイル・セレクタ22は、制御システム108をその特定のユーザ・プロファイルに自動で設定する。この構成では、制御システム108が生体認証データを使ってユーザを識別する場合、ユーザ・プロファイルのすべての事前設定が自動的に実施され得る。
【0099】
椅子システム100はまた、患者をスキャンして身長及び他の人間工学的データを識別する、カメラなどを有することができる。或いは、椅子システム100は、レーザ又は他の任意の空間感知技術を使用して、識別された患者のサイズに基づく、椅子104及び対応する器具の好適な配置方向を確定することができる。
【0100】
同様に、一実施形態には、患者がいつ椅子104に座っているかを検出するために、椅子104内に重量センサが含まれる。重量センサは、制御システム108によって用いられ、検査の継続時間及び所与の期間に行われた検査の数を識別することができる。重量センサ又は任意の類似となるセンサは、診察された患者の数、検査の各段階で費やされた時間、及び他の任意の患者関連データを追跡するために、データの記録に用いられ得る。
【0101】
制御システム108はまた、器具間の衝突又は患者若しくはユーザへの衝撃を回避するために、高さセンサ(1104、1106、1116)を使用して、器具の高性能な展開を実施することができる。非排他的な一実例では、制御システム108は、スリットランプ116が患者の頭上に配置されていると感知した場合、椅子104の高さを制限する。さらに、制御システム108は、スリットランプ116の現在の事前設定位置に基づいて、フォロプタ118の高さを自動的に設定することができる。より具体的には、制御システム108は、使用されている特定のスリットランプ116の高さを考慮し、フォロプタのアームからフォロプタ118の目線までの距離に基づいて、適切なフォロプタ118の高さを推定することができる。
【0102】
一般に、本明細書で論じられたように、スリットランプ116及びフォロプタは、展開時に自動で事前設定位置まで上がるか又は下がることができ、追加の実行を必要としない。この構成では、医療専門家が、スリットランプ116又はフォロプタ118を患者の方に向くよう移動させるように選択した場合、フォロプタのスリットランプ116又はフォロプタ118の高さは、制御システム108によって、展開時の事前設定位置に自動的に調整され得る。
【0103】
本開示の原理を組み込んだ例示的な実施形態が本明細書で開示されているが、本開示は、開示された実施形態に限定されるものではない。むしろ、本出願は、本出願の概括的な原則を使用する、開示のいかなる変形形態、使用法、又は適合形態も包含することを意図している。さらに、本出願は、本開示が関係する当技術分野における既知の又は慣習的な行為の範囲内にあるような本開示からの逸脱をも包含することを意図している。
【0104】
本明細書で使用する用語は、具体的な例示の実施形態を説明することだけを目的としており、限定することを意図するものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかにそうでないと示していない限り、複数形も同様に含むことを意図する場合がある。用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」は包括的であり、したがって、述べられた機能、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、他の1つ又は複数の機能、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はその群の、存在又は追加を排除するものではない。本明細書で説明されている方法のステップ、プロセス、及び動作は、実行順序として具体的に特定されない限り、論じられた又は示された特定の順序での実行を必ずしも必要とすると解釈されるべきではない。また、追加又は代替のステップを使用できることも理解されたい。
【0105】
要素又は層が、別の要素又は層「の上にある(on)」、「に係合される(engaged to)」、「に連結される(connected to)」、又は「に結合される(coupled to)」と称される場合、他の要素又は層の、直接上にあるか、係合されるか、連結されるか、若しくは結合されてもよく、又は介在する要素若しくは層が存在してもよい。対照的に、ある要素が別の要素又は層「の直接上にある(directly on)」、「に直接係合される(directly engaged to)」、「に直接連結される(directly connected to)」、又は「に直接結合される(directly coupled to)」と称される場合、介在する要素又は層は存在し得ない。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様に解釈されるべきである(たとえば、「間にある(between)」対「直接、間にある(directly between)」、「隣接する(adjacent)」対「直接隣接する(directly adjacent)」など)。本明細書で使用されているときの用語「及び/又は(and/or)」は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数の、任意且つすべての組合せを含んでいる。
【0106】
本明細書では、第1、第2、第3などの用語を使用して、様々な要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを説明することができるが、こうした要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又はセクションを別の領域、層、又はセクションと区別するためにしか使用され得ない。本明細書で使用されている場合、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び他の数値用語などは、文脈で明確に示されていない限り、シーケンス又は順序を含意するものではない。したがって、下記で論じられる第1の要素、構成要素、領域、層、又はセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、又はセクションと表現してもよい。
【0107】
「内側の(inner)」、「外側の(outer)」、「の下に(beneath)」、「より下に(below)」、「より下の(lower)」、「より上に(above)」、「より上の(upper)」などの空間的相対用語は、本明細書では、説明を容易にするために、図に示されている1つの要素又は機能と別の要素又は機能との関係を説明するように、使用され得る。空間的相対用語は、図に描かれている配置方向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの様々な配置方向を包含することを意図している場合がある。たとえば、図のデバイスが裏返されると、他の要素又は特徴「より下に(below)」又は「の下に(beneath)」あると説明された要素は、ここで、他の要素又は特徴「より上に(above)」向きを合わせられるであろう。したがって、例示的な「より下に(below)」という用語は、より上の配置方向とより下の配置方向との両方を包含することができる。デバイスは、それ以外の向きに合わせられてもよい(90度又は他の配置方向に回転される)。
【国際調査報告】