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特表2022-551741作業現場プロジェクト追跡のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-13
(54)【発明の名称】作業現場プロジェクト追跡のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522327
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(85)【翻訳文提出日】2022-04-13
(86)【国際出願番号】 US2020055307
(87)【国際公開番号】W WO2021076463
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】16/654,832
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サブラマニアン、ガウタム
(72)【発明者】
【氏名】マカルパイン、ジェイコブ、ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】

方法(500)は、作業期間に対応する舗装プロジェクト(206)の標的データ(502)を受信することを含む。方法(500)はまた、舗装プロジェクト(206)に関連付けられた一つ以上の構成要素からセンサデータ(504)を受信することと、舗装プロジェクト(206)の一つ以上の構成要素の進捗を表す進捗値(506)を決定することと、ある期間について閾値進捗値(510)を決定することであって、その期間が作業期間の持続時間よりも短い持続時間を有する、決定することと、も含む。方法(500)は、進捗値が閾値進捗値(512)よりも小さいことを決定することと、警報または推奨(518)のうちの少なくとも一つを生成することと、警報または推奨(520)を電子装置(128)に送信することとをさらに含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法(500)であって、
コントローラ(120)を用いて、作業期間に対応する舗装プロジェクト(206)についての標的データを受信すること(502)と、
前記コントローラ(120)を用いて、前記舗装プロジェクト(206)に関連付けられた一つ以上の構成要素からセンサデータを受信すること(504)と、
前記コントローラ(120)を用いて、かつ少なくとも部分的に前記センサデータに基づいて、前記舗装プロジェクト(206)の前記一つ以上の構成要素の進捗を表現する進捗値を決定すること(508)と、
前記コントローラ(120)を用いて、ある期間について閾値進捗値を決定すること(510)であって、前記期間が前記作業期間の持続時間よりも短い持続時間を有する、ことと、
前記コントローラ(120)を用いて、前記進捗値が前記閾値進捗値よりも小さいことを決定すること(512)と、
前記コントローラ(120)を用いて、かつ少なくとも部分的に前記進捗値が前記閾値進捗値よりも小さいことを決定することに基づいて、警報または推奨のうちの少なくとも一つを生成すること(518)と、
前記コントローラ(120)を用いて、前記警報または前記推奨のうちの少なくとも一つを、ユーザに関連付けられた電子装置(128)に送信すること(520)と、を含む、方法。
【請求項2】
前記標的データが、前記作業期間中、前記一つ以上の構成要素によって舗装される材料(108)の量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサデータが、一つ以上の運搬トラック(104)上に積込まれた材料(108)の量を示す積込みデータ(218)、または一つ以上の舗装機械(106)によって舗装された材料(108)の量を示す、舗装データ(222)のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記作業期間の開始時間を決定すること(506)をさらに含み、前記閾値進捗値を決定すること(510)が、少なくとも部分的に前記作業期間の前記開始時間に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも部分的に前記進捗値が前記閾値進捗値よりも小さいことを決定すること(512)に基づき、少なくとも部分的に前記センサデータに基づいて、前記標的データと比較して性能が低い一つ以上の構成要素を決定すること(516)をさらに含み、
前記推奨が、前記一つ以上の構成要素の前記進捗値を増加させるための一つ以上の戦略を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記期間に対する前記進捗値を決定すること(506)が、前記作業期間の間に舗装された材料(108)の量を表現する完了率(210)を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記開始時間を決定すること(506)が、前記作業期間についての計画された開始時間をユーザから受信することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記開始時間を決定すること(506)が、舗装材料プラントから、第一の運搬トラック(104)に舗装材料(108)が積込まれた時間を示すチケットを受け取ることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記コントローラ(120)を用いて、かつ少なくとも部分的に前記センサデータに基づいて、一つ以上の舗装機械(106)が作業面(110)を舗装している舗装速度を決定することをさらに含み、前記推奨が、前記舗装速度を増加させるための一つ以上の提案を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
舗装システム(100)であって、
作業面(110)を舗装するように構成された一つ以上の舗装機械(106)と、
材料(108)を、舗装材料プラント(102)から作業現場(112)にある前記一つ以上の舗装機械(106)に運搬するように構成された一つ以上の運搬トラック(104)と、
前記一つ以上の舗装機械(106)、前記一つ以上の運搬トラック(104)、または前記舗装材料プラント(102)のうちの少なくとも一つと通信するシステムコントローラ(122)とを備え、前記システムコントローラ(122)が、
作業期間に対応する標的データを受信し(502)、前記標的データは、前記作業期間の間に舗装された前記舗装材料(108)の量を含み、
前記一つ以上の舗装機械(106)、前記一つ以上の運搬トラック(104)、または前記舗装材料プラント(102)のうちの少なくとも一つからセンサデータを受信し(504)、
少なくとも部分的に前記センサデータに基づいて、前記作業期間の少なくとも一部分の間に舗装された前記舗装材料(108)の量を少なくとも表現する進捗値を決定し(508)、
前記作業期間の持続時間よりも短い持続時間を有する期間の間の閾値生産性値を決定し(510)、前記閾値生産性値を、少なくとも部分的に前記標的データおよび前記作業期間に基づいて決定し、
前記進捗値が、前記期間の間の前記閾値生産性値よりも小さいことを決定し(512)、かつ
ユーザに関連付けられた装置に、前記期間の間の前記進捗値が前記閾値生産性値よりも小さいという表示を送信する(520)、舗装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、舗装システムに関する。より具体的には、本開示は、舗装プロジェクトの舗装の進捗を決定および追跡するように構成された制御システムを含む、舗装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業現場に関連する様々なタスクを行うために、多くの場合、舗装機械、締固機械/ローラー、運搬トラック、その他の舗装設備が使用される。例えば、舗装材料が、一つ以上の舗装機械によって作業現場の作業面に沿って分配されうるように、舗装材料プラントから作業現場に舗装材料を輸送するために、一つ以上の運搬トラックが使用されてもよい。一つ以上の締固機械が、一つ以上の舗装機械の後ろに続いてもよく、新たに敷かれた舗装材料を所望の密度または剛性に締固めするように運転可能であってもよい。こうした機械およびその他の機械の運転は、効率的な方法で舗装作業を実施するために調整されなければならない。しかし、一部の状況では、舗装プロジェクトに導入された複数の機械の完了の進捗を追跡することが困難な場合がある。そのため、多くの場合、プロジェクトは完了時に評価される。よって、プロジェクトに関与する現場監督者またはその他の作業員は、プロジェクトが進行している間、プロジェクトの生産性と進捗を評価する能力に欠ける。
【0003】
作業現場における機械の生産性を追跡するための例示的なシステムは、米国特許第8,306,731号(以下、’731参考文献と呼ぶ)に記載されている。特に、’731参考文献は、作業現場で車両を使用する作業員の生産性を評価するためのシステムについて記載している。‘731参考文献は、例えば、車両使用を異なるステータスカテゴリーに特徴付けるシステムについて記載している。こうしたステータスカテゴリーは、関連する基準と比較して、車両の生産性の測定値を提供しうる。生産性測定値は、地理的文脈での生産性測定値を提供するために、地理情報と組み合わされてもよい。ところが、‘731参考文献では、作業現場プロジェクトの進捗の追跡については記載がない。例えば、’731参考文献は、舗装プロジェクトの様々な舗装イベントの進捗、またはプロジェクト全体の進捗を決定しない。結果として、‘731参考文献に記載されるシステムは、とりわけ、生産性目標が満たされていないことを、現場監督者およびその他の作業現場人員に通知するようには構成されていない。
【0004】
本開示の例示的実施形態は、上述の欠陥を克服することに向けられる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の例示的な実施形態では、方法は、コントローラを用いて、作業期間に対応する舗装プロジェクトの標的データを受信することを含む。方法はまた、コントローラを用いて、舗装プロジェクトに関連付けられた一つ以上の機械からセンサデータを受信することと、コントローラを用い、かつ少なくとも部分的にセンサデータに基づいて、舗装プロジェクトの進捗を表現する進捗値を決定することと、コントローラを用いて、作業期間よりも短い期間についての閾値生産性値を決定することと、コントローラを用いて、進捗値が閾値進捗値よりも小さいと決定することと、も含む。方法は、コントローラを用いて、かつ少なくとも部分的に、進捗値が閾値進捗値よりも小さいと決定することに基づいて、警報または推奨のうちの少なくとも一つを生成することと、コントローラを用いて、警報または推奨のうちの少なくとも一つを、ユーザに関連付けられた電子装置に送信することと、をさらに含む。
【0006】
本開示の別の例示的な実施形態では、舗装システムは、表面を舗装するように構成された一つ以上の舗装機械と、材料を舗装材料プラントから作業現場の一つ以上の舗装機械へ運搬するように構成された一つ以上の運搬トラックと、少なくとも一つ以上の運搬トラックと通信するシステムコントローラとを含む。こうした実施例では、システムコントローラは、作業期間に対応する標的データ(標的データは作業期間の間に舗装される材料の量を含む)を受信し、一つ以上の舗装機械、一つ以上の運搬トラック、または舗装材料プラントのうちの少なくとも一つからセンサデータを受信し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、作業期間の少なくとも一部分の間に舗装された材料の量を少なくとも表現する進捗値を決定するように構成される。こうした実施例では、システムコントローラは、作業期間よりも短い期間に対する閾値生産性値(閾値生産性は、少なくとも部分的に進捗データと作業期間に基づく)を決定し、進捗値が期間についての閾値生産性値よりも小さいことを決定し、進捗値が期間についての閾値生産性値よりも小さいことの表示を、ユーザに関連付けられた装置に送信するようにさらに構成される。
【0007】
本開示のさらなる例示的な実施形態では、システムは、一つ以上のプロセッサと、一つ以上のプロセッサによって実行される時に、一つ以上のプロセッサに演算を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体とを含む。こうした実施例では、演算は、ユーザに関連付けられた電子装置から、舗装プロジェクトの一つ以上のパラメータを含む入力を受信することと、少なくとも部分的に一つ以上のパラメータに基づいて、舗装プロジェクトのための標的データを生成することと、舗装プロジェクトに関連付けられた一つ以上の機械からセンサデータを受信することと、を含む。こうした実施例では、演算は、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、完了した舗装プロジェクトの量を表現する進捗値を決定することと、標的データに少なくとも部分的に基づいて、ある期間についての閾値進捗値を決定することと、進捗値が閾値進捗値よりも小さいと決定することと、進捗値が閾値進捗値よりも小さいことを示す通知を生成することと、通知をユーザに関連付けられた電子装置に送信することと、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の例示的な実施形態による舗装システムの概略図である。
図2図2は、図1に示す舗装システムによって生成された例示的なユーザインターフェースの図である。
図3図3は、図1に示す舗装システムによって生成された別の例示的なユーザインターフェースの図である。
図4図4は、図1に示す舗装システムによって生成されたさらなる例示的なユーザインターフェースの図である。
図5図5は、図1に示す舗装システムを伴う舗装プロジェクトの進捗を決定および追跡する例示的な方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
可能な限り、同一または類似部品を指すために、図面全体を通して同一の参照番号を使用することになる。図1を参照すると、例示的な舗装システム100は、一つ以上の舗装材料プラント102、および一つ以上の運搬トラック104および/または一つ以上の舗装機械106などの複数の機械を含みうる。例えば、舗装材料プラント102は、アスファルト(または他の材料)などの舗装材料108を加熱、生産、感知、貯蔵、および/または移送するように構成された様々な設備を含みうる。例えば、一つ以上の運搬トラック104には、舗装材料プラント102で所望の量の舗装材料108が積込まれてもよく、運搬トラック104は、舗装材料108を舗装機械106に搬送してもよい。舗装機械106は、作業現場112の作業面110上に、舗装材料108を堆積させてもよい。本明細書に記載される実施例のいずれかにおいて、一つ以上の運搬トラック104は、舗装材料プラント102から作業現場112まで延在する少なくとも一つの移動経路114に沿って移動するよう構成されてもよい。こうした移動経路114は、一つ以上の部分的または完全に形成された道路、ハイウェイ、橋、サービス道路、または建設機械および/もしくは舗装機械によって通行可能な他の表面を含みうる。こうした例示的な作業現場112は、例えば、建設現場、道路作業現場、駐車場、または他の任意のタイプの仕事の現場を含みうる。一つ以上の運搬トラック104が舗装材料108を作業現場112に搬送すると、運搬トラック104は、舗装材料108をホッパーまたは舗装機械106のその他の構成要素に移送してもよく、また、舗装機械106は、実質的に平坦で、実質的に滑らかな舗装材料108マットの形態で、舗装材料108を作業面110上に適用してもよく、かつ/またはその他の方法で舗装材料108を堆積してもよい。
【0010】
図1に示すように、例示的な舗装システム100は、第一の運搬トラック104a、第二の運搬トラック104b、第三の運搬トラック104c、第四の運搬トラック104d、第五の運搬トラック104e、第六の運搬トラック104f、第七の運搬トラック104g(総称して、本明細書では「運搬トラック104」と呼ぶ)、および/または一つ以上の追加の運搬トラック(図示せず)を含みうる。例示的な実施形態では、舗装システム100は、図1に示す七つの運搬トラック104より多い、または少ない運搬トラックを含みうる。さらに、図1に示すように、運搬トラック104は、移動経路114に沿って、舗装材料プラント102から作業現場112まで順次に(例えば、次から次へと)移動してもよく、また実質的に同じ移動経路114に沿って、または別個の(例えば、異なる)移動経路114に沿って順次に舗装材料プラント102に戻ってもよい。例えば、運搬トラック104は、舗装材料プラント102から作業現場112へ延在する移動経路114の第一の部分116を順次に横断することによって、舗装材料108を作業現場112に搬送してもよく、また、作業現場112から舗装材料プラント102(または他の場所)へ延在する移動経路114の第二の部分118を順次に横断することによって、舗装材料プラント102へと戻ってもよい。
【0011】
追加的に、図1には図示されていないが、舗装システム100は、一つ以上の締固機械および/または一つ以上のレミックス移送車両など、一つ以上の他の機械をさらに含んでもよいことが理解される。こうした実施例では、一つ以上の締固機械は、舗装材料108のマットを所望の密度に締固めするように構成されうる。舗装機械106が停止することなく運転するように制御される時、舗装材料のマットの一貫性、密度、および/または品質が最大化されうることが理解される。したがって、舗装機械の停止を回避するために、例示的な運搬トラック104aが作業現場112に到着する予定の到着時間は、参照によりその全体が組み込まれる、2018年8月17日に出願された米国特許出願第16/104,514号、題名「System and Method for Determining Haul Truck Arrival」に記載されるように決定されうる。本明細書に記載される任意の実施例において、運搬トラック104が作業現場112に到着する予定であると決定された到着時間は、舗装機械106の速度、舗装速度、および/またはその他の作業を制御するために使用されうる。例えば、決定された到着時間は、その決定された到着時間が、運搬トラック104がスケジュールより遅れている、および/またはその他の理由で作業現場112への到着が遅延することになることを示す例において、舗装機械106の速度および/または舗装速度を低減させるために使用されうる。結果として、決定された運搬トラック104の到着時間を使用して、舗装機械106の停止を回避しうる。追加的に、および/または別の方法として、運搬トラック104が作業現場112で待機している時間の長さを短縮して、舗装機械106または他の機械に、舗装材料108を分与するために、舗装機械106が動作している舗装速度を(合理的に)増加させてもよい。したがって、決定された到着時間は、舗装材料108のマットの品質を最大化するために使用されてもよく、それによって、舗装システム100の全体的な効率が改善される。
【0012】
例示的な実施形態では、舗装材料プラント102は、ビチューメン、骨材、および他の材料または充填材を原料とするアスファルトなどの舗装材料108を生産しうる。舗装材料108は、多くの場合、バッチで生産され、各バッチは、サイロなどの別個の貯蔵場所または保持位置で選別または保持されてから、舗装材料プラント102の積込みステーションで一つ以上の運搬トラック104に積込まれる。それぞれの保持場所は、特定の作業現場112用の舗装材料108を貯蔵または保持するための専用であってもよく、特定の保持位置内の舗装材料108は、作業現場112への輸送のために、定期的に一つ以上の運搬トラック104に積込まれる。保持場所内に貯蔵される各バッチの特性は、特定の舗装プロジェクトに対する所望の特性に基づいて設定されうる。例えば、オイルの量および骨材のサイズは、舗装材料108の所望の特性および各舗装プロジェクトの要件に基づいて設定されうる。舗装材料108の各バッチは、保持場所で定期的または連続的に混合され、所望の温度に維持されてもよい。舗装材料108が維持される温度は、舗装材料108が運搬トラック104に積込まれる所望の温度に基づいて設定されてもよい。こうした積込み温度は、載荷が舗装機械106に搬送される所望の温度、周囲の気温、予想される運搬トラックが舗装材料プラント102から作業現場112(例えば、舗装機械106)まで運転するために必要とされる時間、ならびに作業現場112での運搬トラック104の任意の予測または予想される待機時間に基づいてもよい。
【0013】
図1に示す舗装システム100はまた、制御システム120および一つ以上のシステムコントローラ122も含んでもよい。一部の実施例では、制御システム120および/またはシステムコントローラ122は、舗装材料プラント102に位置しうる。こうした実施例では、制御システム120および/またはシステムコントローラ122はまた、舗装システム100の機械のいずれかの上、作業現場112において、および/または遠隔の指令センター(図示せず)においてなど、舗装材料プラント102から遠隔に位置する構成要素も含んでもよい。他の実施例では、制御システム120および/またはシステムコントローラ122は、上述の遠隔の指令センターになど、舗装材料プラント102から遠隔に、かつ/または作業現場112から遠隔に位置しうる。本明細書に記載される任意の実施例において、システムコントローラ122の機能は、特定の作業が舗装材料プラント102で実施され、また他の作業が遠隔で実施されるように、分散されてもよい。例えば、システムコントローラ122の一部の動作は、一つ以上の運搬トラック104上、一つ以上の舗装機械106上など、作業現場112で実施されてもよい。システムコントローラは、舗装システム100の構成要素、舗装材料プラント102、運搬トラック104のうちの一つ以上、舗装機械106のうちの一つ以上、別個の電子装置(例えば、携帯電話、タブレット、ラップトップコンピュータなど)の構成要素、および/または制御システム120を備えてもよいことが理解される。
【0014】
システムコントローラ122は、演算を実施し、アルゴリズムを実行し、データおよび/またはその他の所望の演算を保存および取得するために、論理的な様式で動作する電子コントローラであってもよい。システムコントローラ122は、メモリ、二次記憶装置、プロセッサ、およびアプリケーションを実行するための他の任意の構成要素を含んでもよく、またはそれらにアクセスしてもよい。メモリおよび二次記憶装置は、コントローラによってアクセス可能な、読み出し専用メモリ(ROM)またはランダムアクセスメモリ(RAM)または集積回路の形態としうる。電源回路、信号調整回路、ドライバ回路、および/または他のタイプの回路など様々な他の回路が、システムコントローラ122と関連付けられてもよい。
【0015】
システムコントローラ122は、単一のコントローラであってもよく、または舗装システム100の様々な機能および/または特徴を制御するように構成された二つ以上のコントローラ(例えば、運搬トラック104、舗装機械106、締固機械(図示せず)、および/または舗装システム100のその他の機械/構成要素などのそれぞれに関連付けられた追加のコントローラ)を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「コントローラ」という用語は、舗装システム100に関連付けられうる、そして舗装材料プラント102および舗装システム100の機械の様々な機能および動作を制御するために協働しうる、一つ以上のコントローラ、プロセッサ、中央処理装置、および/またはマイクロプロセッサを含むように、その最も広い意味で意味する。システムコントローラ122の機能性は、機能性に関係なく、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されてもよい。システムコントローラ122は、一つ以上のデータマップ、ルックアップテーブル、ニューラルネットワーク、アルゴリズム、機械学習アルゴリズム、データ層、予測層および/またはシステムコントローラ122のメモリ内に記憶されうる舗装システム100の動作条件および動作環境に関連するその他の構成要素に依存しうる。上述のデータマップの各々は、舗装システム100およびその運転の性能および効率を最大化するための、表、グラフ、および/または方程式の形態のデータの収集を含みうる。
【0016】
制御システム120の構成要素は、ネットワーク124を介して、舗装システムの構成要素のいずれかと通信してもよく、および/またはその他の方法で動作可能に接続されてもよい。ネットワーク124は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)などのより大規模なネットワーク、またはインターネットなどのネットワークの集合であってもよい。TCP/IPなどのネットワーク通信用のプロトコルを使用して、ネットワーク124を実装してもよい。実施形態は、インターネットなどのネットワーク124を使用するものとして本明細書に記載されているが、メモリカード、フラッシュメモリ、または他のポータブルメモリデバイスを介して情報を送信する他の配信技法が実装されてもよい。
【0017】
舗装材料プラント102、様々な運搬トラック104、舗装機械106、締固機械(図示せず)および/または舗装システム100のその他の構成要素は、それぞれのコントローラを含んでもよく、またそれぞれのコントローラはそれぞれが通信してもよく、かつ/またはその他の方法でネットワーク124を介して動作可能に接続されてもよいことも理解される。例えば、ネットワーク124は、舗装システム100の無線通信システムの構成要素を備えてもよく、またこうした無線通信システムの一部として、舗装材料プラント102、一つ以上の運搬トラック104、舗装機械106、一つ以上の締固機械および/または舗装システム100のその他の構成要素は、それぞれの通信装置126を含んでもよい。こうした通信装置126は、複数の信号、命令、および/または情報を、舗装材料プラント102、運搬トラック104、舗装機械106、締固機械、およびシステムコントローラ122の間で無線伝送することを許容するだけでなく、舗装材料プラント102、運搬トラック104、舗装機械106、および/または作業現場112から遠隔の他の機械およびシステムとの通信を許容するように構成されてもよい。例えば、こうした通信装置126は、信号を一つ以上の他のこうした通信装置126の受信機に送信するように構成されたトランスミッタを含んでもよい。こうした実施例では、各通信装置126はまた、こうした信号を受信するように構成された受信機も含んでもよい。一部の実施例では、特定の通信装置126のトランスミッタおよび受信機は、トランシーバまたは他のこうした構成要素として組み合わされてもよい。本明細書に記載される実施例のいずれかでは、こうした通信装置126はまた、一つ以上のタブレット、コンピュータ、携帯電話/無線電話、携帯情報端末、携帯機器、または作業現場112に位置する、舗装材料プラント102に位置する、および/または作業現場112もしくは舗装材料プラント102から遠隔に位置するその他の電子装置128との通信を可能にしうる。こうした電子装置128は、例えば、作業現場112および/または舗装材料プラント102で毎日の舗装作業を監督する、プロジェクトマネージャー(例えば、現場監督者)の携帯電話および/またはタブレットを含みうる。
【0018】
ネットワーク124、通信装置126、および/または上述の無線通信システムの他の構成要素は、複数の通信規格のいずれかを含む、任意の所望のシステムまたはプロトコルを実装または利用しうる。所望のプロトコルは、システムコントローラ122、一つ以上の通信装置126、および/または舗装システム100の任意の他の所望の機械または構成要素間の通信を許容する。本明細書に記載の舗装システム100によって使用されうる無線通信システムまたはプロトコルの例としては、Bluetooth RTM(例えば、IEEE 802.15)などの無線パーソナルエリアネットワーク、IEEE 802.11bまたは802.11gなどのローカルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、またはデータ転送のための任意の他のシステムもしくはプロトコルが挙げられる。その他の無線通信システムおよび構成が企図される。一部の例では、無線通信は、制御システム120と、舗装システム100の機械(例えば、舗装機械106、運搬トラック104など)との間で、またはこうした機械の間で、直接的に送信および受信されてもよい。他の例では、通信は、遠隔の人員による再送を必要とせずに、自動的に経路指定されうる。
【0019】
例示的な実施形態では、舗装システム100の一つ以上の機械(例えば、一つ以上の運搬トラック104、舗装機械106など)は、それぞれの機械の場所および/または向きを決定するように構成された位置センサ130を含みうる。こうした実施形態では、それぞれの機械の通信装置126は、例えば、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他のそれぞれの機械に対して、こうした決定された位置および/または向きを示す信号を生成および/または送信するよう構成されうる。一部の実施例では、それぞれの機械の位置センサ130は、全地球航法衛星システム(GNSS)または全地球測位システム(GPS)の構成要素を含んでもよく、かつ/またはこれを備えてもよい。あるいは、ユニバーサルトータルステーション(UTS)を利用して、機械のそれぞれの位置を特定しうる。例示的な実施形態では、本明細書に記載の位置センサ130のうちの一つ以上は、GPS受信機、トランスミッタ、トランシーバ、レーザープリズム、および/または他のこうした装置を備えてもよく、また位置センサ130は、一つ以上のGPS衛星132および/またはUTSと通信して、位置センサ130が連続的に、実質的に連続的に、または様々な時間間隔で接続される機械のそれぞれの場所を決定してもよい。舗装システム100の一つ以上の追加の機械はまた、一つ以上のGPS衛星132および/またはUTSと通信してもよく、こうしたGPS衛星132および/またはUTSも、こうした追加の機械のそれぞれの場所を決定するように構成されてもよい。本明細書に記載される実施例のいずれかでは、それぞれの位置センサ130によって決定される機械の場所は、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素によって、運搬トラック104、舗装機械106、および/または舗装システム100のその他の構成要素の動作を調整するために使用されてもよい。例えば、それぞれの位置センサ130によって決定される機械の場所は、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素によって、舗装材料プラント102から作業現場112に搬送される舗装材料108の搬送速度を決定するために使用されてもよい。例えば、こうした機械の場所は、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素によって、作業現場112での舗装プロジェクトの進捗を追跡および決定するために使用されてもよい。例えば、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素は、運搬トラック104によって舗装材料プラント102から舗装機械106に運搬される舗装材料108の量を追跡してもよい。システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素はまた、舗装機械106によって舗装された舗装材料108の量、現在のおよび/または過去の舗装速度、運搬トラック104に積込まれた舗装材料108の量、作業現場112への経路にある舗装材料108の量などを追跡してもよい。こうした進捗データは、オペレータ/現場監督者によって受信される標的データと比較されてもよく、かつ/またはシステムコントローラ122および/または(以下でさらに説明するように)他の構成要素によって自動的に生成される標的データ(または標的目標)と比較されてもよい。システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素はまた、とりわけ、舗装プロジェクトの進捗および/または舗装システム100の一つ以上の構成要素の生産性を示す情報を含む、ユーザインターフェース133を生成してもよい。システムコントローラ122は、舗装システム100の様々な構成要素の動作を、少なくとも部分的に進捗データに基づいて修正および/またはその他の方法で制御できるように表示するために、例えば、電子装置128、舗装機械106のコントローラ、および/または舗装システム100のその他の構成要素への、ネットワーク124を介した、ユーザインターフェース133を提供しうる。舗装機械106、締固機械、および/または舗装システム100のその他の構成要素が、自律的または半自律的な制御下で動作している例では、速度、ステアリング、舗装速度、および/またはこうした構成要素のその他の機能は、少なくとも部分的に進捗データに基づいて、自動または半自動的に制御されうる。
【0020】
図1を引き続き参照すると、舗装材料プラント102は、様々な舗装作業で使用するための舗装材料108の製造を支援するよう構成される、様々な材料搬送構成要素、ミキサー、ヒーター、および/またはその他の設備を含みうる。こうした設備は、例えば、その中に貯蔵するための一つ以上の舗装材料サイロ134もしくは他の保持場所に、舗装材料108を輸送するように構成された一つ以上のコンベヤーまたは他の装置を含みうる。舗装材料プラント102はまた、舗装材料108を一つ以上の舗装材料サイロ134から一つ以上の運搬トラック104に移送するように構成された一つ以上の積込みステーション136を含んでもよい。こうした実施例では、舗装材料サイロ134は、舗装材料サイロ134内に貯蔵された舗装材料108の温度および/または舗装材料サイロ134内に貯蔵された舗装材料108の量(例えば、舗装材料サイロ134の充填レベル)を決定するように構成された、一つ以上のセンサ138を含みうる。同様に、積込みステーション136は、一つ以上の運搬トラック104(例えば、図1に示す運搬トラック104a)の存在および/または場所を決定するように構成された一つ以上のセンサ140、運搬トラック104aが積込みステーション136に到着した時間、運搬トラック104aが積込みステーション136を出発した時間、運搬トラック104aに積込まれた舗装材料108の量(例えば、重量)、および/または運搬トラック104aに関連するその他の情報を含みうる。一部の実施例では、センサ140は、積込みステーション136に入った時点での運搬トラック104aの重量、舗装材料が運搬トラック104aに積込まれた後の運搬トラック104aの重量、および/または運搬トラック104aの重量の変化を決定するように構成された計量器または他の質量センサを備えうる。
【0021】
舗装材料プラント102はまた、舗装材料プラントの人員が使用するための一つ以上の計量ハウス、オペレータステーション、またはその他のステーション142を含んでもよい。例えば、図1で抽象的に示すように、一つ以上のこうしたステーション142は、上述のシステムコントローラ122と実質的に類似および/または同一の舗装材料プラントコントローラ144を含みうる。一部の実施例では、舗装材料プラントコントローラ144は、制御システム120の構成要素を含み得る。本明細書に記載される実施例のいずれかでは、舗装材料プラントコントローラ144および/または舗装材料プラント102のその他の構成要素は、舗装材料プラント102に出入りする様々な運搬トラック104の活動を監視、記録、および/または通信するように構成されうる。例えば、舗装材料プラント102の様々なセンサおよび/または舗装材料プラントコントローラ144は、特定の運搬トラック104aが舗装材料プラント102に入る時の時間、運搬トラック104aが舗装材料プラント102を去る時の時間、出発する特定の運搬トラック104aに積込まれた舗装材料108の量、特定の運搬トラック104aの目的地(例えば、作業現場112の場所)、運搬トラック104aのオペレータ、および/またはその他の情報を示す情報を、監視、感知、決定、記録、および/または伝送しうる。こうした情報は、本明細書に記載の進捗の決定、生産性の決定、および/または他の作業のいずれかにおいて、例えば、システムコントローラ122によって使用されうる。
【0022】
一部の実施例では、特定の運搬トラック104aが、舗装材料プラント102に配置されている間に、運搬トラック104aに関連付けられたさらなる情報が収集されうる。例えば、各運搬トラック104は、固有のナンバープレート番号、固有のトラック識別番号、無線周波数識別(RFID)タグ、および/またはそれぞれの運搬トラック104aに固有の他の運搬トラック識別子を有してもよい。こうした実施例では、それぞれの運搬トラック104aに固有の運搬トラック識別子は、運搬トラック104aが積込みステーション136に配置されている間に、センサ140によってスキャン、観察、および/またはその他の方法で決定されてもよい。追加的に、かつ/または代替的に、それぞれの運搬トラック104aに固有の運搬トラック識別子は、運搬トラック104aがステーション142に配置される時に、ステーション142に関連付けられた一つ以上のセンサ(図示せず)によってスキャン、観察、および/またはその他の方法で決定されうる。追加的に、および/または代替的に、舗装材料プラントの人員は、運搬トラック104aが積込みステーション136、ステーション142、および/または舗装材料プラント102内の他の場所に配置されている時に、一つ以上の手持ち式スキャナ、センサ、またはその他の装置を使用して、それぞれの運搬トラック104aに固有の運搬トラック識別子をスキャン、観察、および/またはその他の方法で決定しうる。任意のこうした実施例では、上述のセンサ、手持ち式スキャナ、またはその他の装置は、決定された運搬トラック識別子を、運搬トラック識別子が決定された時間を示すタイムスタンプと共に、ネットワーク124を介して伝送される一つ以上の信号で、舗装材料プラントコントローラ144に提供しうる。
【0023】
上述のように、舗装システム100の運搬トラック104は、舗装材料プラント102と、作業現場112に位置する一つ以上の舗装機械106との間で、舗装材料108を輸送するように運転可能であってもよい。運搬トラック104のそれぞれは、エンジンなどの原動機を支持するシャーシ146と、運搬トラック104を運転する入力命令を提供するようにオペレータが位置付けられうる運転台148とを含みうる。エンジンは、ホイールなどの地面係合駆動機構に動作可能に接続され、かつ駆動する。ダンプ本体150などの材料輸送ユニットは、シャーシ146上に枢動可能に取り付けられ、一つの場所から別の場所へ運搬されるペイロード(例えば、舗装材料108)を受ける。
【0024】
それぞれの運搬トラック104は、それぞれ、制御システム120およびシステムコントローラ122と概して類似または同一であるトラック制御システム152およびトラックコントローラ154を含みうる。トラック制御システム152およびトラックコントローラ154は、運搬トラック104のうちそれぞれ一つに位置してもよく、また、例えば、舗装システム100の他の機械のいずれかの上に、舗装材料プラント102に、または指令センター(図示せず)になど、運搬トラック104のうちそれぞれ一つから遠隔に位置する構成要素を含んでもよい。トラックコントローラ154の機能は、特定の機能が運搬トラック104のうちそれぞれ一つで実施され、また他の機能が遠隔で実施されるように分散されてもよい。一部の実施例では、トラック制御システム152および/またはトラックコントローラ154は、それぞれの運搬トラック104の自律的および/または半自律的な制御を可能にしうる。
【0025】
運搬トラック104はまた、トラックコントローラ154および/またはシステムコントローラ122に接続され、かつ/またはその他の方法で通信する、複数のセンサも装備されてもよい。こうしたセンサは、運搬トラック104のうちそれぞれ一つの様々な運転パラメータ、運搬トラック104のうちそれぞれ一つに関連付けられたシステム、および/または作業現場112および/または運搬トラック104のうちそれぞれ一つが動作する他の環境についての様々な運転パラメータを(直接的または間接的に)示すデータを提供するように構成されうる。本明細書に記載される実施例のいずれかでは、こうしたセンサは、一般に、トラック制御システム152、制御システム120、および/または舗装システム100の構成要素を備えてもよい。例えば、上述のように、それぞれの運搬トラック104は、運搬トラック104のうちそれぞれ一つの場所および/または向きを感知、検出、および/またはその他の方法で決定するよう構成された位置センサ130を装備してもよい。位置センサ130は、運搬トラック104のうちそれぞれ一つの場所および/または向きを示す位置信号を協働して生成し、トラックコントローラ154および/またはシステムコントローラ122に提供する、複数の個々のセンサを含んでもよい。一部の実施例では、位置センサ130は、運転台148、シャーシ146、および/または運搬トラック104の任意の他の構成要素に固定されてもよい。しかしながら、他の実施例では、位置センサ130は、運搬トラック104のうちそれぞれ一つに取り外し可能に取り付けられてもよく、および/または、例えば、運搬トラック104aの運転中に、運搬トラック104aの運転台148内に配置されてもよい。一部の実施例では、それぞれの運搬トラック104はまた、ダンプ本体150内に配置された舗装材料108の載荷または量を感知、測定、および/またはその他の方法で決定するよう構成された載荷センサ156を含んでもよい。運搬トラック104は、ダンプ本体150内の載荷(例えば、舗装材料108)の温度を感知、測定、および/またはその他の方法で決定するよう構成された温度センサ158をさらに含みうる。
【0026】
図1を引き続き参照すると、舗装機械106は、取り付けられた一組の地面係合ホイールまたは軌道162を有するフレーム160、ならびに作業面110の幅全体に舗装材料108を敷均するためのスクリード164を含みうる。舗装機械106は、運搬トラック104または別の供給機械によって供給された舗装材料108を貯蔵するためのホッパー166、および舗装材料108をホッパー166からスクリード164に移送するコンベヤーシステムをさらに含みうる。舗装機械106は、LCDディスプレイなどのディスプレイ168を有するオペレータコンソールをさらに含みうる。ディスプレイ168は、オペレータが見るためにフレーム160に取り付けられてもよい。例示的な実施形態では、ディスプレイ168は、上述のユーザインターフェース133を表示するように構成されてもよい。後述するように、例示的なユーザインターフェース133は、とりわけ、舗装材料プラント102の視覚的なしるし、作業現場112の視覚的なしるし、それぞれの運搬トラック104のうちの一つ以上に関連付けられた識別子、舗装システム100の一つ以上の機械の生産性、舗装プロジェクトの進捗、舗装プロジェクトに関連付けられた標的データなどを含みうる。例示的なユーザインターフェース133は、追加的に、または代替的に、舗装プロジェクトの標的データ、現在の舗装速度、一つ以上の運搬トラック104の場所および積込みデータなどに基づき予測される生産性および進捗を示す情報を含みうる。
【0027】
なおさらなる実施例では、ユーザインターフェース133は、作業面110、舗装機械106、一つ以上の運搬トラック104、および/または舗装システム100のその他の構成要素を表現するアイコンまたはその他の視覚的なしるしを含む作業現場112のマップを含みうる。ユーザインターフェース133はまた、作業現場112を囲む領域のマップを含んでもよい。例えば、こうしたマップは、舗装材料プラント102、作業現場112、舗装材料プラント102から作業現場112に延在する移動経路114、移動経路114上に配置された一つ以上の運搬トラック104、一つ以上の追加道路、またはその他の品目を表現する線、アイコン、マーカー、またはその他の視覚的なしるしを含みうる。追加の実施例では、ユーザインターフェース133は、運搬トラック104のうちそれぞれ一つに関連付けられた情報、舗装材料の情報、および/または舗装材料プラント102で生成された舗装チケットに典型的に含まれるその他の情報を含みうる。さらに、こうしたユーザインターフェース133は、ディスプレイ168、電子装置128を介して、かつ/またはシステムコントローラ122、舗装材料プラントコントローラ144、または制御システム120のその他の構成要素に関連付けられた任意の他のディスプレイを介して表示されてもよいことが理解される。
【0028】
舗装機械106はまた、それぞれ制御システム120およびシステムコントローラ122と概して類似または同一である、舗装機械制御システム170および舗装機械コントローラ172を含んでもよい。舗装機械制御システム170および舗装機械コントローラ172は、舗装機械106上に位置してもよく、また、例えば、舗装システム100のその他の機械上に、舗装材料プラント102に、または指令センター(図示せず)に、のいずれかなど、舗装機械106から遠隔に位置する構成要素を含んでもよい。舗装機械コントローラ172の機能性は、特定の機能が舗装機械106で実施され、他の機能が遠隔で実施されるように、分散されてもよい。一部の実施例では、舗装機械制御システム170および/または舗装機械コントローラ172は、舗装機械106の自律的および/または半自律的な制御を可能にしうる。例えば、舗装機械コントローラ172は、舗装プロジェクトの進捗および/または生産性を示す進捗データ、および/またはシステムコントローラ122からの標的データを受信するように構成されうる。自律的または半自律的な運転モードでは、一般に、舗装機械コントローラ172および/または舗装機械制御システム170は、受信した進捗データおよび/または標的データに少なくとも部分的に基づいて、作業面110上に舗装材料108を堆積させながら、舗装機械106を所望の舗装機械速度で移動させるように動作可能でありうる。舗装機械106のこうした運転および/または制御は、舗装プロジェクトがスケジュール通りに進行することを保証しうる。
【0029】
舗装機械106はまた、舗装機械コントローラ172および/またはシステムコントローラ122に接続され、かつ/またはその他の方法で通信する複数のセンサを装備してもよい。こうしたセンサは、舗装機械106、舗装機械106に関連付けられたシステム、および/または作業現場112、および/または舗装機械106が運転されている他の環境についての様々な運転パラメータを(直接的または間接的に)示すデータを提供するように構成されうる。本明細書に記載される実施例のいずれかでは、こうしたセンサは、一般に、舗装機械制御システム170、制御システム120、および/または舗装システム100の構成要素を備えてもよい。例えば、上述の位置センサ130および通信装置126に加えて、舗装機械106は、例えば、スクリード164上に、またはスクリード164に近接して取り付けられた温度センサ174も含んでもよい。温度センサ174は、スクリード164によって作業面110上に堆積された舗装材料108のマットの温度を決定するように位置付けられ、かつ/またはその他の方法で構成されてもよい。一部の実施例では、温度センサ174は、赤外線カメラなどの光学式温度センサを備えてもよく、一方で他の実施形態では、温度センサ174は、デジタルまたはアナログ温度計などの非光学式センサを備えてもよい。温度センサ174は、舗装の進捗に伴い、作業面110上に堆積され、かつスクリード164の後ろに位置する、舗装材料108の温度を決定することができるように、スクリード164上に取り付けられて示されるが、本開示は、この構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、温度センサ174は、舗装機械106上の異なる場所に取り付けられてもよく、また舗装機械106内の舗装材料温度を感知するように構成されてもよい。
【0030】
図2は、本開示の例示的なユーザインターフェース200を図示する。例示的なユーザインターフェース200は、図1に関して上述したユーザインターフェース133のいずれかを備えてもよく、図2のユーザインターフェース200は、LCDディスプレイ、CRTディスプレイ、タッチスクリーン(例えば、静電容量/タッチセンシティブ)表示装置、および/または他のディスプレイ202上に表示されるものとして示されている。一部の実施例では、ディスプレイ202は、電子装置128のディスプレイ、システムコントローラ122に関連付けられたディスプレイ、舗装材料プラントコントローラ144に関連付けられたディスプレイ、および/または制御システム120の一つ以上の他の構成要素に関連付けられたディスプレイを備えてもよい。さらなる実施例では、ディスプレイ202は、図1に関して上述したディスプレイ168と類似および/または同一の舗装機械106のディスプレイを備えうる。
【0031】
図2に示すように、例示的なユーザインターフェース200は、一つ以上の舗装プロジェクト206のプロジェクトステータスを示す情報204を含みうる。一部の実施例では、情報204は、舗装システム100の一つ以上の構成要素から受信されたセンサデータを含みうる。追加的に、および/または代替的に、情報204は、センサデータから生成される進捗値を含みうる。例えば、情報204は、舗装材料プラント、舗装機械、運搬トラックなどのうちの一つ以上からのセンサデータから生成される進捗値を含みうる。一部の実施例では、こうした情報204は、それぞれの舗装プロジェクトのステータスを示すインジケータ204a、204b、204cなどを含みうる。図2は、三つの異なる舗装プロジェクト206a~206cのプロジェクトステータスを示す情報204a~204cを描写する一方、例示的なユーザインターフェース200は、任意の数の舗装プロジェクト206に対して任意の数の情報インジケータ204を提供しうることが理解される。一部の実施例では、舗装プロジェクト206a(本明細書では、「第一のプロジェクト206a」とも呼ぶ)の情報204aは、対応する舗装プロジェクト識別子(ID)208aを含みうる。舗装プロジェクトID208aは、舗装プロジェクト206aの場所(すなわち、作業現場112の場所)を示す情報、舗装プロジェクト206aのオペレータを示す情報、および/または自動的に生成されたか、または現場監督者もしくはオペレータなどのユーザによって設定された任意の他の固有の情報または識別子を含みうる。一部の実施例では、情報204aは、標的データと比較して完了した舗装プロジェクト206aの量を表現する完了率210を示す情報を含みうる。完了率210はまた、完了率210に近接した完了バー212として提示されてもよい。前述したように、完了率210は、部分的に標的データ、および/またはユーザによって設定され、かつ/または舗装システム100によって決定される一つ以上のパラメータに基づいてもよい。例えば、ユーザ(例えば、現場監督者)は、舗装して舗装プロジェクト206aを完了させるのに必要な(または望ましい)舗装材料108の総量、舗装プロジェクト206aを完了させるのに必要な作業時間、予測開始時間/日付、予測完了時間/日付などを含むが、これらに限定されない、一つ以上のパラメータを入力してもよい。一部の実施例では、舗装システム100は、部分的に一つ以上のパラメータに基づいて、標的データを生成しうる。例えば、ユーザは、舗装プロジェクトを完了するために舗装される舗装材料108の総量および目標完了日を入力してもよい。こうした情報から、システムコントローラ122は、提案された舗装速度、プロジェクトで毎日舗装される舗装材料108の1日量、1日で完了される作業時間数、舗装プロジェクトのために導入される運搬トラックの数量など、舗装プロジェクトの標的データを計算しうる。例えば、システムコントローラ122は、部分的に目標完了日に基づいて、完了日前の作業日数、完了される作業時間数などを決定しうる。こうした決定から、システムコントローラ122は、次に、毎日、毎時など、舗装される舗装材料108の量を計算してもよい。例えば、システムコントローラ122は、舗装プロジェクトのために舗装される舗装材料の総量を、舗装プロジェクトを終了するために完了される作業日数および/または作業時間数の合計で割ってもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122は、部分的に一つ以上の舗装プロジェクトの履歴データに基づいて、標的データを計算しうる。
【0032】
完了率210は、前述したパラメータのうちのいずれか一つ以上について、舗装システムによって完了した実際の量を表現しうる。すなわち、完了率210および/または完了バー212は、完了した舗装プロジェクト206aの量(すなわち、舗装された舗装材料108の量、完了した作業時間など)を表現しうる。一部の実施例では、完了率210は、プロジェクト全体で舗装される舗装材料108の総量のうち、舗装された舗装材料108の実際の量(すなわち、(舗装された実際の量/舗装する総量)に100を掛けた値)を表現しうる。こうした完了率210は、プロジェクトレベル、毎日のレベル、および/または(とりわけ)作業員/シフトレベルで表現されてもよい。一部の実施例では、ユーザは、プロジェクトレベルの完了率、毎日の完了率、および/または作業員/シフトレベルの完了率を示す、異なる完了測定基準の間で切り替えうる。一部の実施例では、ユーザは、プロジェクトレベルの合計標的データおよび/または毎日の標的データを入力してもよく、また舗装システム100は、標的データと比較した、舗装システム100の進捗を追跡してもよい。追加的に、および/または代替的に、ユーザは、一つ以上のパラメータ(例えば、舗装される舗装材料108の総量、開始日、完了日など)を入力してもよく、また舗装システム100は、プロジェクトレベル、毎日、および/または作業員/レベルで標的データを自動的に決定してもよい。こうしたプロセスについて、本明細書で以下でさらに説明する。こうしたプロセスでは、ユーザは、ユーザインターフェース200の入力フィールドを使用して、こうしたパラメータを入力してもよい。
【0033】
一部の実施例では、標的データは、予測された完了バー214(本明細書では、「予測バー」とも呼ぶ)によって表現されてもよい。予測バー214は、完了バー212に隣接して表示されてもよく、また現在の時間または指定された期間の終わり(時間、日、週など)など、特定の時間において完了しているべき舗装プロジェクト206aの量を表現しうる。予測バー214に隣接する完了バー212を表示することで、ユーザに、標的データに対するそれらの進捗の視覚的な表示が与えられる。したがって、現場監督者などのユーザは、舗装プロジェクト206aが予定より早く進んでいる、予定通りである、または遅れているかどうかを簡単かつ迅速に決定することができる。一部の実施例では、ユーザインターフェース200は、他のアイコン(例えば、円グラフの完了、棒グラフなど)または数値のしるしを使用して、こうした情報を表示しうる。予測バー214は、プロジェクトレベル、毎日のレベル、および/または作業員/シフトレベルで標的データを表し、それによって、現場監督者に複数レベルの詳細およびプロジェクト追跡を与えてもよい。図2に示すように、第一の舗装プロジェクト206aの進捗ステータス204aは、第一の舗装プロジェクト206aが標的データより先に進んでいることを示す。しかしながら、第二の舗装プロジェクト206bの進捗ステータス204bは、第二の舗装プロジェクト206bが標的データよりも遅れており、したがってスケジュールが遅れていることを示している。一部の実施例では、進捗ステータス204の完了率210、完了バー212、および/または他の部分は、進捗ステータス204が、標的データの一つ以上のパラメータについて、舗装プロジェクト206が予定より先に進んでいる、予定通りである、または予定より遅れているのうちどれを示しているかどうかに応じて、色付け、パターン化、シェーディング、ハッチング、および/またはその他の方法で表示されてもよく、それによって、ユーザに、それぞれの舗装プロジェクト206の現在の進捗ステータス204の視覚的な表示を与える。舗装プロジェクト206cの標的データが、ユーザによって設定されていない場合、および/または舗装システム100によって計算されていない場合、ユーザインターフェース200は、標的データを設定するための選択可能な制御216を提示しうる。一部の実施例では、制御216を選択することで、ユーザが入力を提供しうる一つ以上のパラメータを提示してもよく、また標的データは、一つ以上のパラメータに部分的に基づいて、舗装システム100によって計算されてもよい。追加的に、および/または代替的に、制御216を選択することによって、システムコントローラ122および/または他の舗装システム100構成要素に、部分的にユーザから受信したデータに基づいて、標的データを計算させうる。
【0034】
図2にさらに示すように、舗装プロジェクト206aの進捗ステータス204aは、舗装システム100の一つ以上の構成要素の進捗データをさらに含みうる。例えば、進捗ステータス204aは、舗装材料プラント102の進捗データ218a(本明細書では「計量データ」とも呼ぶ)を示す計量情報を表示しうる。こうした計量データ218aは、舗装材料プラント102で計量された舗装材料108の量として表現されうる。前述のように、舗装材料プラント102は、制御システム120、システムコントローラ122、および/または舗装システム100のその他の構成要素と通信しうる。舗装材料プラント102は、秤量された舗装材料108の量、および/または運搬トラック104に積込まれた舗装材料108の量などの計量データ218aを通信しうる。こうした計量データ218aは、舗装材料プラント102で秤量および/または積込まれた舗装材料の重量、舗装材料プラント102で積込まれた舗装材料108の体積などを含みうる。一部の実施例では、計量データ218aは、プロジェクトレベル、毎日、または作業員/シフトレベルで計量される総数量から計量された数量として表現されてもよい。上述の完了率210と同様に、計量データ218aは、計量データ218aが標的データより先に進んでいるか、実質的に等しいか、または遅れているかに応じて、色付け、パターン化、シェーディング、ハッチング、および/またはその他の方法で表示されうる。
【0035】
さらに、進捗ステータス204aは、運搬トラック104上で運送中である舗装材料108の量を示す情報を表示しうる。こうした情報は、運送データ220aとして表示されうる。運送データ220aは、舗装材料プラント102および/または運搬トラックから受信したデータを含みうる。こうしたデータは、運搬トラック104に積込まれたが、まだ舗装機械106に装填されていない舗装材料108の量を示しうる。例えば、運送データ220aは、運搬トラック104が、舗装材料プラント102と作業現場112との間にあることを示しうる。一部の実施例では、進捗ステータス204は、作業面110上に舗装された舗装材料108の量を示す情報をさらに含みうる。こうした情報は、舗装データ222aとして表示されうる。舗装データ222aは、舗装材料108が舗装されたことを示す、舗装機械106および/または運搬トラック104から受信したデータを含みうる。上述の完了率210と同様に、舗装データ222aは、舗装データ222aが標的データより先に進んでいるか、実質的に等しいか、または遅れているかに応じて、色付け、パターン化、シェーディング、ハッチング、および/またはその他の方法で表示されうる。図2は、計量データ218a、運送データ220a、および舗装データ222aを含む進捗ステータス204aを描写するが、進捗ステータス204aは、舗装システム100から受信した任意のデータを表示するように構成されうる。
【0036】
本明細書に記載の例示的な実施形態のいずれかでは、ユーザインターフェース200は、ディスプレイ202を介してユーザから一つ以上の入力を受信し、こうした入力に対応する一つ以上の出力をディスプレイ202を介して提供するように構成される、対話型ユーザインターフェースを備えてもよい。こうした実施例では、進捗ステータス204、舗装プロジェクト206、舗装プロジェクト識別子208、完了率210、計量データ218、運送データ220、および、舗装完了データ222などのうちの一つ以上は、ディスプレイ202を介してユーザから一つ以上の入力を受信し、こうした入力に対応する様々な情報および/または他の出力をディスプレイ202を介して提供するように構成されうる。ユーザインターフェース200はまた、ディスプレイ202を介して入力を受信するように構成された一つ以上の専用の制御を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース200は、舗装チケット、舗装材料プラント102、作業現場112、および/または舗装システム100の様々な構成要素と典型的に関連付けられる様々な情報を、ディスプレイ202を介して提供、表示、および/またはその他の方法で出力しうる専用の制御を含みうる。ユーザインターフェース200はまた、ユーザインターフェース200の様々なその他の機能、および/またはディスプレイ202が関連付けられている舗装システム構成要素の様々なその他の動作を、操作、アクセス、および/または制御するように構成された様々なその他の制御224、226を含んでもよい。
【0037】
図3は、ディスプレイ202によって提供される本開示の別の例示的なユーザインターフェース300を示す。一部の実施例では、ユーザインターフェース300は、進捗ステータス204が、舗装プロジェクト206が標的データより遅れていることを示すことを決定する舗装システム100に少なくとも部分的に応答して、ディスプレイ202によって提供されてもよい。こうしたプロセスについて、本明細書で以下でさらに説明する。追加的に、および/または代替的に、舗装システム100は、進捗ステータス204が、一つ以上のパラメータについての標的データよりも低い閾値を下回ると決定されることに少なくとも部分的に応答して、ユーザインターフェースを提供しうる。図3に示すように、ユーザインターフェース300は、舗装プロジェクト206のプロジェクトステータス204を示す情報であってもよい。例えば、ユーザインターフェース300は、プロジェクトステータス204が、舗装プロジェクト206が一つ以上のパラメータについて標的データより遅れていることを示すことを、ユーザに通知するダイアログボックス302を提供してもよい。一部の実施例では、ダイアログボックス302は、どのパラメータが標的データより遅れているかをユーザに通知するテキストを含みうる。例えば、ダイアログボックス302は、舗装材料プラント102で計量された舗装材料108の量が、舗装プロジェクト206を時間通りのスケジュールに維持するために必要な舗装材料108の閾値量を下回ることを記述するテキストを含みうる。追加的に、および/または代替的に、ダイアログボックス302は、ユーザによって選択される時、進捗データをユーザに提示しうる第一の選択可能な制御304を含みうる。一部の実施例では、ユーザに提示される進捗データは、標的データより遅れている、舗装システム100の構成要素および/またはパラメータを表すデータを含みうる。追加的に、および/または代替的に、制御304が選択された時にユーザに提示される進捗データは、舗装システム100の構成要素および/またはパラメータの調査をユーザに提供するために、追加のデータを含みうる。
【0038】
ダイアログボックス302は、ユーザによって選択される時、一つ以上の推奨をディスプレイ202上に提示させうる第二の選択可能な制御306をさらに含みうる。一つ以上の推奨は、舗装システム100のどの構成要素が、舗装プロジェクト206をスケジュールより遅れさせている可能性があるかを記述するデータを含みうる。例えば、舗装システム100は、舗装システム100の一つ以上の非効率性を特定し、一つ以上の非効率性をディスプレイ202上でユーザに提示しうる。追加的に、および/または代替的に、舗装システム100は、舗装プロジェクト206中に受信したデータ、標的データ、および/または他の舗装プロジェクトの履歴データを分析して、一つ以上の非効率性を克服するための一つ以上の戦略を特定しうる。これらの戦略は、ユーザが制御306を選択した時に、ディスプレイ上でユーザに提示されうる。一部の実施例では、ユーザインターフェース300は、舗装プロジェクト206がスケジュールより遅れていることをユーザに通知する、追加のダイアログボックスまたは選択可能な制御を含みうる。
【0039】
図4は、ディスプレイ202によって提供される本開示の別の例示的なユーザインターフェース400を示す。一部の実施例では、ユーザインターフェース400は、少なくとも、ユーザが第一の選択可能な制御304を選択するのに応答して、ディスプレイによって提供されてもよい。ユーザインターフェース400は、舗装システム100の一つ以上の運搬トラック104についてのサイクル時間を示す情報402を含みうる。例えば、情報402は、一つ以上の運搬トラックについて、舗装材料プラント102で、舗装材料108を積込まれ、作業現場112に到達し、舗装材料108を舗装機械106および/または他の場所にダンプし、舗装材料プラント102に戻り、別の時間に舗装材料108を積込まれるのにかかる時間の長さを表現するデータを含みうる。図4に示すように、ユーザインターフェース400は、舗装システム100の場所を表現するしるしを含みうる。例えば、ユーザインターフェース400は、運搬トラック104に舗装材料108が積込まれる時間を表現する積込みのしるし404を含みうる。ユーザインターフェース400は、運搬トラックが作業現場112に到達する時間を表現する作業現場のしるし406を含みうる。ユーザインターフェース400は、運搬トラック104が、舗装機械106および/または他の場所に舗装材料108をダンプする時間を表現するダンプのしるし408をさらに含みうる。ユーザインターフェース400はまた、運搬トラックが、追加の舗装材料108の積込みを受けるために、舗装材料プラント102に戻る時間を表現する、プラントに戻るしるし410も含んでもよい。一部の実施例では、ユーザインターフェース400は、舗装システム100内の他のイベントを表現する追加のしるしを含みうる。図4は、一つ以上の運搬トラック104のサイクル時間に関する情報402を表現するものとして記載されている一方で、ユーザインターフェース400は、舗装システム100のその他の構成要素について、他のサイクル時間情報を生成しうる。例えば、ユーザインターフェース400は、舗装プラント102での舗装材料108の作成、舗装機械106の一つ以上のイベント(例えば、停止、積込みイベントなど)、締固めサイクルなどのためのサイクル時間を示す情報を提供しうる。
【0040】
一部の実施例では、ユーザインターフェース400は、全サイクル時間平均を示す情報412を含みうる。全サイクル時間平均412は、運搬トラックが、舗装材料108を積込まれて、作業現場112に到達し、舗装材料108を舗装機械106にダンプし、舗装材料プラント102に戻り、また改めて舗装材料108の積込みを受けるのにかかる時間の平均を表現しうる。こうしたプロセスは、本明細書では「サイクル」と呼ばれる場合がある。全サイクル時間平均412は、一つ以上のサイクルを構成する一つ以上の運搬トラックについて計算された平均を表現しうる。ユーザインターフェース400は、前回のサイクル時間を示す情報414をさらに含みうる。こうした実施例では、前回のサイクル時間414は、運搬トラックによって最後に完了したサイクルの一つ以上のイベントを表現するしるしを伴うタイムラインを含みうる。ユーザインターフェース400は、移動平均を示す情報416をさらに含みうる。移動平均416は、運搬トラックが作業現場112にいる平均した時間の長さを表現しうる。ユーザインターフェース400は、計画されたサイクル時間を示す情報418をさらに含みうる。計画されたサイクル時間418は、ユーザおよび/または舗装システム100が、サイクルおよび/またはその一部を完了するために必要な時間の長さを計画するために計算する推定される時間の長さを表現しうる。
【0041】
図5は、一つ以上の舗装プロジェクト206についての作業現場112のプロジェクト追跡の例示的な方法500を描写するフローチャートを示す。例示的な方法500は、論理フロー図内のステップの集合として示されており、これは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせに実装されうる動作を表す。ソフトウェアの文脈では、これらのステップは、メモリ内に格納されたコンピュータ実行可能命令を表現する。こうした命令が、例えば、システムコントローラ122によって実行される時、こうした命令は、システムコントローラ122、制御システム120の様々な構成要素、舗装材料プラントコントローラ144、トラックコントローラ154、舗装機械コントローラ172、および/または舗装システム100のその他の構成要素に、列挙された動作を実施させうる。こうしたコンピュータ実行可能命令は、特定の関数を実施するか、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含みうる。操作が記載される順序は、制限するものとして解釈されることを意図しておらず、記載されたステップの任意の数を任意の順序で、かつ/または並列に組み合わせてプロセスを実施することができる。考察の目的で、かつ別段の指定がない限り、方法500は、舗装システム100、制御システム120、舗装材料プラント102、および/または図1~4に示す他の品目を参照しながら記載される。特に、方法500の任意の部分および/または全体は、トラックコントローラ154、舗装機械コントローラ172、舗装材料プラントコントローラ144、電子装置128、および/または舗装システム100のその他の構成要素によって実施されてもよいが、別段の指定がない限り、方法は、説明を容易にするためにシステムコントローラ122に関して下記に記載される。
【0042】
図5を参照すると、502で、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206の標的データを受信してもよい。一部の実施例では、ユーザは、電子装置128を介して標的データを入力してもよい。こうした標的データは、舗装プロジェクト206を完了させるために舗装される舗装材料108の総量、舗装プロジェクト206の開始日、舗装プロジェクト206の完了日、舗装プロジェクト206を完了するために必要な作業時間数、推定される毎日の開始時間、実際の毎日の開始時間、1日あたりの労働時間数、舗装が実施される日数などのうちの少なくとも一つを含みうる。ユーザは、標的データをプロジェクトレベル(例えば、舗装プロジェクト206全体について舗装される舗装材料108の総量)、毎日のレベル(例えば、舗装プロジェクト206の毎日舗装される舗装材料108の総量)、および/または作業員/シフトレベル(例えば、シフト中および/または特定の作業員によって舗装される舗装材料108の総量)で入力してもよい。したがって、システムコントローラ122は、作業期間に対応する、舗装プロジェクト206についての標的データを受信してもよい。作業期間は、舗装プロジェクト206全体に対応する期間、毎日の作業期間、および/またはそれより短い作業期間の区切りを含みうる。一部の実施例では、ユーザが、上述のレベルのうちの一つ以上で標的データを入力してもよく、そしてシステムコントローラ122が、残りのレベルで標的データを決定してもよい。参照を容易にするために、こうした標的データはそれぞれ、本明細書では、プロジェクトレベルの標的データ、毎日の標的データ、および作業員/シフトレベルの標的データと呼ばれる場合がある。追加的に、および/または代替的に、一部の実施例では、システムコントローラ122は、標的データの代わりにユーザの入力から電子装置128を介して一つ以上のパラメータを受信してもよい。一つ以上のパラメータは、舗装される作業面110の寸法、舗装される舗装材料108の総量、開始日、完了日などを含みうるが、これらに限定されない。システムコントローラ122が一つ以上のパラメータを受信すると、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素は、ユーザについての標的データを自動的に生成しうる。こうした生成された標的データは、上述のように、プロジェクトレベル、毎日のレベル、および/または作業員/シフトレベルで生成されうる。一部の実施例では、システムコントローラ122は、一つ以上の以前の舗装プロジェクトの履歴データを分析して、ユーザについての標的データを生成しうる。システムコントローラ122はまた、作業現場112に関連付けられた環境データを分析し、かつ/または、舗装システム100の一つ以上の構成要素を分析して、一つ以上の構成要素の状態を決定し、また一つ以上の構成要素の生産性/効率を決定してもよい。システムコントローラ122は、履歴データを使用して、一つ以上のアルゴリズム、ルックアップテーブル、データ曲線、ニューラルネットワーク、および/またはシステムコントローラ122のその他の構成要素における、重み係数、定数、および/または修飾子を決定し、標的データを決定し、かつ/または、舗装プロジェクトの進捗を追跡しうる。例えば、システムコントローラ122は、特徴削減および/または特徴選択アルゴリズムを使用して、舗装プロジェクトの進捗に最も影響を与える一つ以上の要因を特定しうる。こうした実施例では、特徴削減および/または特徴選択アルゴリズムは、一つ以上の因子間でのスピアマンの順位相関、再帰的特徴消去(RFE)、主成分分析(PCA)、行列分解、行列分解からの潜在空間に基づく多様性選択、リリーフアルゴリズム、またはそれらの組み合わせを含みうる。
【0043】
504で、システムコントローラ122は、舗装システム100の一つ以上の構成要素からセンサデータを受信してもよい。例えば、システムコントローラ122は、舗装機械106、運搬トラック104、舗装材料プラント102などからセンサデータを受信してもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122は、作業面110上に敷かれた量の舗装材料108、および/または一つ以上の舗装機械106が作業面110を舗装する舗装速度を示すセンサデータを、一つ以上の舗装機械106から受信してもよい。システムコントローラ122は、舗装材料プラント102から作業現場112へ輸送された舗装材料108の量を示すセンサデータを、運搬トラック104から受信してもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122は、作業現場112の周りおよび/または舗装機械102の周りにジオフェンスを生成しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、それらが作業現場112および/または舗装機械106のジオフェンスに入る際に、運搬トラック104の動きを追跡してもよい。例えば、システムコントローラ122は、舗装材料108を舗装機械106へと払い出す前に、運搬トラック104が作業現場112上にある時間の長さを決定しうる。システムコントローラ122はまた、運搬トラックが作業現場112および/または舗装機械106のジオフェンス内で費やした時間の長さを決定してもよく、また運搬トラック104が作業現場112に入り、かつ/または舗装機械106へと舗装材料108を払い出したという表示として、決定された時間を使用してもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122は、運搬トラック104が作業現場112に入ってから時間の長さの閾値が経過していると決定してもよく、また運搬トラック104が舗装機械106内に舗装材料108を払い出したと想定してもよい。例えば、システムコントローラ122は、運搬トラック104が作業現場112に入り、そして3時間以上作業現場112上に滞在したと決定しうる。こうした状況では、システムコントローラ122は、運搬トラック104が、舗装機械106に舗装材料108を払い出したと想定しうる。追加的に、および/または代替的に、システムコントローラ122は、一つ以上の運搬トラック104が、舗装機械内に舗装材料108を払い出したことの確認を機械のオペレータに求める要求を、舗装機械106のディスプレイ168に送信してもよい。システムコントローラ122はまた、運搬トラック104上に積込まれた舗装材料108の量、および/または運搬トラック104に舗装材料108を積込むのにかかった時間の長さを示す、舗装材料プラント102の積込みステーションセンサ140から積込みデータを受信してもよい。
【0044】
506で、システムコントローラ506は、舗装プロジェクトの開始時間を決定してもよい。開始時間は、舗装プロジェクト206全体の開始日時を含んでもよく、かつ/または毎日の開始時間を含んでもよい。例えば、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206を開始した日時を決定しうる。追加的に、および/または代替的に、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206がまだ保留中であるそれぞれの日について、舗装プロジェクト206の開始時間を決定しうる。一部の実施例では、開始時間は、センサデータから決定されてもよい。例えば、システムコントローラ122は、第一の運搬トラック104が、舗装材料プラント102で舗装材料108を積込まれた時間を、センサデータから決定しうる。さらに、システムコントローラ122は、運搬トラックに積込みがなされた時間、運搬トラック104の特定、運搬トラック104に積込まれた舗装材料108の量などを示す電子チケットを、舗装材料プラント102から受信してもよい。典型的に、毎日のプロジェクト追跡は、午前12時00分から始まり、午後11時59分に終わる24時間の期間にわたって実施されうる。ただし、毎日の開始時間を決定することで、ユーザは、より正確に、舗装プロジェクト206の進捗を追跡することができる。さらに、システムコントローラ122は、毎日の開始時間を使用して、毎日の標的データおよび/または作業員/シフトレベルの標的データを決定および/または調整しうる。一部の実施例では、開始時間は、プロジェクトレベルの標的データに影響を与えない場合がある。しかしながら、システムコントローラ122は、プロジェクトレベルの標的データを、部分的に毎日の開始時間およびそのパターンに基づいて調整する必要がありうると決定しうる。一部の実施例では、ユーザは、予測された開始時間を示してもよく、かつ/またはシステムコントローラ122は、提案された開始時間を決定してもよい。こうした実施例では、システムコントローラ122は、実際の開始時間を、予測された開始時間および/または提案された開始時間と比較し、そして現在の作業日が予定よりも早く、遅く、または実質的に時間通りに(すなわち、約15、25、30分以内など)開始されたかどうかの表示を、ユーザに関連付けられた電子装置128に送信してもよい。システムコントローラ122が、開始時間が、予測された開始時間および/または提案された開始時間よりも遅かったと決定する実施例では、システムコントローラ122は、その日の標的データを達成するために、標的データを自動的に更新しうる。例えば、システムコントローラ122は、その日および/または舗装プロジェクト206の標的データを達成するために、毎時に舗装される必要がある舗装材料108の量を調整してもよい。
【0045】
508で、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206の進捗を表現する進捗値を決定しうる。一部の実施例では、進捗値は、図2に関連して上述した完了率210を含みうる。進捗値は、プロジェクトレベル、毎日のレベル、および/または作業員/シフトレベルで決定されうる。進捗値は、システムコントローラ122が、センサデータおよび/または開始時間を分析して生成する値であってもよい。例えば、進捗値は、舗装プロジェクト206の舗装システム100の全体的な進捗を表現する複合値であってもよい。こうした実施例では、システムコントローラ122は、進捗値を決定するために、一つ以上のアルゴリズム、ルックアップテーブル、データ曲線、ニューラルネットワーク、および/またはシステムコントローラ122のその他の構成要素で使用するための、一つ以上の構成要素に適用される重み係数、定数、および/または修飾子を決定しうる。一部の実施例では、システムコントローラ122は、どの一つ以上の構成要素が、舗装プロジェクト206の進捗に最も大きい影響を与えているかを決定するために、舗装システム100を分析してもよい。前述したように、こうした実施例では、システムコントローラ122は、特徴削減および/または特徴選択アルゴリズムを使用して、どの一つ以上の構成要素が、舗装プロジェクト206の進捗に最も大きい影響を与えるかを決定しうる。システムコントローラ122は、進捗値を決定する際に、こうした構成要素に他よりも高く重み付けしうる。例えば、システムコントローラ122は、特徴削減アルゴリズムを実装して、運搬トラック104が、舗装プロジェクト206の進捗に最も大きい影響を与えていると決定しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、運搬トラック104の進捗を、舗装機械106によって舗装された舗装材料108の量よりも大きく重み付けしうる。一部の実施例では、進捗値は、舗装システム100の構成要素のすべてよりも少ない進捗を表現しうる。例えば、進捗値は、舗装プロジェクト206の運搬トラック104の進捗を表現しうる。追加的に、および/または代替的に、システムコントローラ122は、舗装システム100のそれぞれの適用可能な構成要素の進捗値を決定しうる。一部の実施例では、進捗値は、舗装システムの一つ以上の構成要素に対する完了率を表現しうる。進捗値は、一つ以上の構成要素の生産性値および/または効率値をさらに含みうる。さらに、進捗値は、現在のセンサデータに基づいて、予測された進捗値に対して計算されてもよい。すなわち、システムコントローラ122は、センサデータから、舗装システムの現在の性能の下でなされることになる進捗を表現する進捗値を決定しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206が遅れる前に、現場監督者が舗装プロジェクトがスケジュールより遅れる前に舗装システム100に変更を加えることができるように、舗装プロジェクト206がスケジュールより遅れると決定することができうる。
【0046】
510で、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206の閾値進捗値を決定しうる。上述の進捗値と同様に、閾値進捗値は、舗装システム100の一つ以上の構成要素の進捗を表現しうる。一部の実施例では、閾値進捗値は、ユーザによって設定されてもよい。追加的に、および/または代替的に、閾値進捗値は、システムコントローラ122、および/または舗装システム100のその他の構成要素によって決定されてもよい。閾値進捗値は、部分的に時刻および/または舗装プロジェクト206の開始から経過した時間の長さに基づいてもよい。例えば、システムコントローラ122は、午後1時に、毎日の標的データおよび/またはプロジェクトレベルの標的データに到達するために、舗装システム100で、1000トンの舗装材料108を舗装するために必要となることを決定しうる。こうした閾値進捗値は、舗装材料の総量を舗装プロジェクトのために完了される総作業時間数で割ることによって決定されてもよく、かつ/または1作業日の1時間当たりに舗装される舗装材料の量を決定するために、舗装される1日の舗装材料の量を1日の作業時間数で割ることによって決定されてもよい。閾値進捗値は、任意の所与の期間について決定されうる(例えば、毎週の閾値進捗値、毎日の閾値進捗値、毎時の閾値進捗値など)。一部の実施例では、閾値進捗値は、舗装プロジェクト206の特定の日の開始時間に少なくとも部分的に決定されうる。一部の実施例では、システムコントローラ122は、複数の閾値進捗値を決定しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、複数の閾値進捗値を使用して、舗装プロジェクト206が予定より遅れているかどうかを示し、かつ/または警報/通知の種類を決定して、ユーザに送信してもよい。
【0047】
512で、システムコントローラ122は、進捗値が閾値進捗値よりも小さいかどうかを決定しうる。510で、システムコントローラ122が複数の閾値進捗値を決定する場合、システムコントローラ122は、進捗値が、閾値進捗値のうちの一つ以上よりも小さいかどうかを決定する。例えば、システムコントローラ122は、進捗値が一つ以上の閾値進捗値よりも大きい、進捗値が第一の閾値進捗値より小さいが、第二の閾値進捗値よりも大きい、進捗値が第一の閾値進捗値および第二の進捗値より小さいと決定しうる。
【0048】
512で、システムコントローラ122が、進捗値が閾値進捗値以上であると決定する場合、システムコントローラ122は、504で、センサデータを受信しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト100の進捗を監視し続けてもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122が以前に開始時間を決定した場合、システムコントローラ122は、開始時間を再度決定しなくてもよく、したがって、前のステップのうちの一つ以上を抜かしてもよい。任意に、512で、システムコントローラ122が、進捗値が閾値進捗値以上であると決定する場合、および/または進捗値が閾値進捗値よりも大きいと決定する場合、システムコントローラ122は、514で標的データを評価および/または調整しうる。例えば、512で、システムコントローラ122が、舗装プロジェクト206が予定よりも進んでいることを進捗値が示すと決定する場合、システムコントローラ122は、それに応じて、標的データを評価および/または調整しうる。こうした調整には、舗装速度の低減、舗装プロジェクト206の完了に必要な日数の低減、1日および/またはプロジェクトの作業期間に対する作業員/シフト数の低減などが含まれうる。しかしながら、一部の実施例では、システムコントローラ122は、514を省略してもよく、504でセンサデータを監視し続けてもよい。
【0049】
しかしながら、512で、システムコントローラ122が、進捗値が閾値進捗値よりも小さいと決定する場合、システムコントローラ122は、センサデータ、一つ以上のパラメータ、舗装プロジェクト206および/または他の舗装プロジェクトに関連付けられた標的データおよび/または履歴データに部分的に基づき、516で標的データと比較して性能が低い舗装システム100の一つ以上の構成要素を決定しうる。例えば、システムコントローラ122は、部分的にセンサデータに基づいて、舗装機械106、運搬トラック104、および/または舗装材料プラント102が、舗装プロジェクト206の標的データと比較して性能が低い場合があると決定しうる。例えば、システムコントローラ122は、運搬トラックが、舗装材料プラント102で舗装材料108を積込むために待機する時間がかかり過ぎであると決定しうる。別の実施例では、システムコントローラ122は、舗装システム100の運搬トラック104の数が少なすぎ、舗装機械106に遅延が生じていると決定しうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、一つ以上の構成要素のセンサデータを、それぞれの標的データと比較して、一つ以上の構成要素が標的データに到達しているかどうかを決定しうる。システムコントローラ122が、ある構成要素が、その特定の構成要素の標的データに到達していない(すなわち、運搬トラック104が、舗装材料プラント102から作業現場112に標的量の舗装材料108を運搬していない)と決定する場合、システムコントローラ122は、センサデータを分析して、構成要素が標的データに到達しない原因となる一つ以上の要因を決定しうる。例えば、システムコントローラ122は、履歴データから、運搬トラックは典型的に、舗装材料108の積込み時に、舗装材料プラント102で1時間未満を費やすと決定しうる。しかしながら、システムコントローラ122は、センサデータから、運搬トラック104が、舗装材料プラント102で約2時間を費やしていると決定される場合があり、こうした待機時間が、舗装システム100に遅延を引き起こしていると決定する場合がある。前述したように、システムコントローラ122は、特徴選択および/または特徴削減アルゴリズムを使用して、どの構成要素が舗装プロジェクト206に最も大きな影響を与えるかを決定しうる。したがって、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206の進捗を妨げる、舗装システム100の一つ以上の構成要素を決定しうる。
【0050】
518で、システムコントローラ122は、進捗値が閾値進捗値よりも小さいことを示す通知(または警報)を生成しうる。通知は、進捗値が閾値進捗値よりも小さいことを示すテキスト、音声、ビデオなどを含みうる。システムコントローラ122が、複数の閾値進捗値を決定する場合、通知は、どの進捗値が閾値進捗値より小さいかの表示を含みうる。一部の実施例では、通知は、進捗値が複数の閾値進捗値のうちのどれよりも小さいかに基づいて、複数のレベルの緊急性を含みうる。通知は、進捗値が閾値進捗値よりも小さい期間を示しうる。図3に関して上述したように、通知は、選択された時に、進捗データおよび/または推奨をユーザに表示しうる、一つ以上の選択可能な制御を含みうる。一つ以上の推奨の通知は、少なくとも部分的に、舗装プロジェクト206および/または舗装システム100の進捗を妨げる、舗装システム100の一つ以上の構成要素を決定することに基づいてもよい。例えば、システムコントローラ122は、舗装システムの運搬トラック104が少なすぎると決定してもよく、そして一つ以上の運搬トラック104を舗装システムに追加することを推奨してもよい。一部の実施例では、システムコントローラ122は、履歴データを利用して、標的データに到達するために、舗装システム100に実装されうる一つ以上の推奨を生成しうる。例えば、システムコントローラ122は、一つ以上の機械学習技法を実装して、どの構成要素が、個別にまたは組み合わせて、舗装システム100の進捗を妨げる可能性が高いかを決定してもよい。例えば、システムコントローラ122は、特徴削減および/または特徴選択アルゴリズムを使用して、舗装プロジェクトの進捗に最も影響を与える、および/または舗装プロジェクトに影響を与えることになる一つ以上の要因および/または構成要素を特定しうる。こうした実施例では、特徴削減および/または特徴選択アルゴリズムは、一つ以上の因子間でのスピアマンの順位相関、再帰的特徴消去(RFE)、主成分分析(PCA)、行列分解、行列分解からの潜在空間に基づく多様性選択、リリーフアルゴリズム、またはそれらの組み合わせを含みうる。さらに、一つ以上の機械学習技法を通して、システムは、標的データに到達するために、舗装システム100に導入された時に最も効果的である推奨のタイプを学習しうる。
【0051】
520で、システムコントローラ122は、電子装置128、舗装システム100の様々な制御システム、および/または舗装システム100のその他の構成要素に通知を送信しうる。上述のように、通知は、選択された時、進捗データおよび/または推奨をディスプレイ202上に提示させる、選択可能な制御を使用しうる。一部の実施例では、通知は、電子装置128に、音声データ、ビデオデータ、テキストデータなどを出力させて、舗装システム100の進捗が閾値進捗値を下回っていることをユーザに通知させうる。
【0052】
一部の実施例では、一つ以上の運搬トラック104の決定された到着時間を使用して、舗装材料108のマットの品質を最大化し、それによって、舗装システム100の全体的な効率を改善してもよい。なおさらに、一部の実施例では、それぞれの位置センサ130によって決定される機械の場所は、システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素によって、舗装材料プラント102から作業現場112に搬送される舗装材料108の搬送速度を決定するために使用されうる。システムコントローラ122および/または舗装システム100のその他の構成要素はまた、舗装機械106によって舗装された舗装材料108の量、現在および/または過去の舗装速度、運搬トラック104に積込まれた舗装材料108の量、作業現場112への経路にある舗装材料108の量なども追跡してもよい。舗装機械106、締固機械、および/または舗装システム100のその他の構成要素が、自律的または半自律的な制御下で動作している例では、速度、ステアリング、舗装速度、および/またはこうした構成要素のその他の機能は、少なくとも部分的に進捗データに基づいて、自動または半自動的に制御されうる。一部の実施例では、舗装材料プラント102および/または舗装材料プラントコントローラ144の様々なセンサは、特定の運搬トラック104aが舗装材料プラント102に入る時間、運搬トラック104aが舗装材料プラント102を去る時間、出発する特定の運搬トラック104aに積込まれる舗装材料108の量、特定の運搬トラック104aの目的地(例えば、作業現場112の場所)、運搬トラック104aのオペレータ、および/またはその他を示す情報を、監視、感知、決定、記録、および/または伝送しうる。こうした情報は、本明細書に記載の進捗の決定、生産性の決定、および/または他の作業のいずれかにおいて、例えば、システムコントローラ122によって使用されうる。一部の実施例では、ユーザは、プロジェクトレベルの完了率、毎日の完了率、および/または作業員/シフトレベルの完了率を示す、異なる完了測定基準の間で切り替えうる。さらに、舗装システム100は、舗装プロジェクト206中に受信したデータ、標的データ、および/または他の舗装プロジェクトの履歴データを分析して、一つ以上の非効率性を克服するための一つ以上の戦略を特定しうる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本開示は、舗装プロジェクト206の作業現場112の進捗を追跡および決定するためのシステムおよび方法を記述する。こうしたシステムおよび方法は、舗装プロジェクト206が進行中の間、舗装プロジェクト206の進捗を追跡および/または評価するために使用されうる。例えば、こうしたシステムおよび方法は、制御システム120のシステムコントローラ122が、舗装プロジェクト206の標的データに従って、舗装プロジェクト206がスケジュール通りに行われているかどうかを決定することを可能にしうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、舗装プロジェクトの進捗を監視するために、舗装システム100の一つ以上の構成要素からセンサデータを受信してもよい。システムコントローラ122は、こうした情報を電子装置128のディスプレイ202に提供してもよい。例えば、システムコントローラ122は、こうした情報を含むユーザインターフェース200を生成してもよく、ユーザインターフェース200を電子装置128に提供してもよい。結果として、舗装プロジェクト206の作業現場112の現場監督者は、ほぼリアルタイムで舗装プロジェクト206の進捗を決定することができる場合がある。
【0054】
図1~4に関して上述したように、舗装プロジェクト206の作業現場112の進捗を決定する例示的な方法500は、舗装プロジェクト206の標的データを受信または決定することを含みうる。こうした方法500はまた、舗装システム100の一つ以上の構成要素からセンサデータを受信することを含みうる。一部の実施例では、システムコントローラ122は、舗装プロジェクト206の進捗を表す進捗値を決定しうる。こうした例示的な方法500はまた、部分的に舗装プロジェクト206の期間に基づいて、閾値進捗値を決定することを含みうる。こうした実施例では、システムコントローラ122は、進捗値が閾値よりも小さいかどうかを決定しうる。システムコントローラ122は、進捗値が閾値進捗値よりも小さいことを示す通知を生成して、ユーザに送信しうる。
【0055】
上述したように、システムコントローラ122はまた、一つ以上の舗装プロジェクト206の進捗を示す情報を含むユーザインターフェース200を生成してもよい。システムコントローラ122は、ユーザインターフェース200を電子装置128に提供しうる。結果として、現場監督者は、ほぼリアルタイムで舗装プロジェクト206の進捗を決定することができる。一部の実施例では、システムコントローラ122はまた、舗装プロジェクト206についての標的データに到達するために、舗装システム100に実装されうる推奨を現場監督者に提供しうる。
【0056】
本開示の態様は、上記の実施形態を参照しながら特に示され、かつ記述されてきたが、開示された内容の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な追加の実施形態が、開示された機械、システムおよび方法の修正によって企図されうることが当業者には理解されるであろう。こうした実施形態は、特許請求の範囲およびその任意の均等物に基づき決定される本開示の範囲内に収まることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】