(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-13
(54)【発明の名称】シガレット巻回機
(51)【国際特許分類】
A24C 5/18 20060101AFI20221206BHJP
A24C 5/28 20060101ALI20221206BHJP
A24C 5/47 20060101ALI20221206BHJP
A24C 5/04 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A24C5/18
A24C5/28
A24C5/47
A24C5/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522650
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2022-04-13
(86)【国際出願番号】 US2020055961
(87)【国際公開番号】W WO2021076877
(87)【国際公開日】2021-04-22
(32)【優先日】2019-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522149496
【氏名又は名称】ルックス,カイル
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルックス,カイル
【テーマコード(参考)】
4B144
【Fターム(参考)】
4B144CB02
4B144CB15
4B144CB33
4B144CB37
4B144CC13
4B144CC16
4B144CL10
4B144CM01
(57)【要約】
シガレット巻回機は、バルク供給部から分配されると、ベルトに形成されるトラフ内に喫煙材料の均一に計量された投入量を入れる。2本のシガレットを合わせた長さに十分な長さのスモーキングペーパーが、可動プラテンのベルトの近傍に置かれる。プラテンが移動すると、ベルトは固定されたアーバーおよび少なくとももう1つの可動アーバーの上を滑らかに動き、ベルトは湾曲部を形成し、材料を円柱体に巻く。フィルターが供給され、物体の端部に当接し、スモーキングペーパーは湾曲部に巻き付けられ、喫煙材料およびフィルターを囲む。紙の前縁に沿って事前に湿らせた接着剤は、円形のウロボロスとして後縁部に接着し、チューブを形成する。そして、同一のシガレットのペアは切断面ナイフと交差して引き寄せられ、2つの個別のシガレットに分割される。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シガレット巻回アセンブリーであって、
水平の第1のアーバーを支える固定フレームと、
前記第1のアーバーに垂直な横方向に平行移動するように構成される可動フレームと、
前記第1のアーバーの下で前記可動フレームに取り付けられるプラテンであって、前記プラテンは第2の縁部とは反対の第1の縁部を有する表面を備える、プラテンと、
厚さ、および前記プラテンの前記第1の縁部に固定された第1の端部を有する成形ベルトであって、前記成形ベルトは、前記第1のアーバーを通過し、ならびに前記可動フレームに取り付けられ、および前記第1のアーバーから横方向に離間された第2のアーバーに固定された第2の端部を有する、成形ベルトと、
を備える、シガレット巻回アセンブリー。
【請求項2】
前記プラテンは、内部空洞および前記プラテンの表面から前記内部空洞まで連通する少なくとも1つの穿孔をさらに備える、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項3】
前記第1のアーバーと前記プラテンの前記第2の縁部との間に配置される成形ベルトインデンターをさらに備える、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項4】
前記プラテンの前記表面と前記第1のアーバーとの間の垂直距離は、前記成形ベルトの前記厚さ寸法の少なくとも2倍である、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項5】
前記第1のアーバーから離間して前記固定フレームに取り付けられる第3のアーバーをさらに備え、前記プラテンの前記表面と前記第3のアーバーとの間の垂直距離は、前記成形ベルトの前記厚さ寸法の少なくとも2倍である、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項6】
前記第1のアーバーは、軸および前記軸に垂直な切断面を画成し、前記シガレット巻回機は、前記切断面と同一平面上の切断ナイフをさらに備える、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項7】
前記第2のアーバーは、前記成形ベルトの張力を調整するために回転可能である、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項8】
前記プラテンはトラフ、および前記ベルトを前記トラフのプロファイルに一時的に共形させる保持手段をさらに備える、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項9】
前記第1のアーバーの上に、前記成形ベルトの厚さ寸法に少なくとも等しい距離で配置されるベルトスクレーパーをさらに備える、請求項1に記載のシガレット巻回機。
【請求項10】
前記インデンターと位置合わせされた通路および停止面を有するマニホールドをさらに備え、前記通路は、前記通路内に配置されるシガレットフィルターの移動を引き留めるための第1のディテイナーをさらに備える、請求項3に記載のシガレット巻回機。
【請求項11】
前記通路は、前記通路内に配置されるシガレットフィルターの移動を引き留めるための第2のディテイナーをさらに備える、請求項10に記載のシガレット巻回機。
【請求項12】
シガレットのペアを形成するためのプロセスであって、
a.水平の第1のアーバーを支える固定フレームと、
前記第1のアーバーに垂直な横方向に平行移動するように構成される可動フレームと、
前記可動フレームに取り付けられ、前記第1のアーバーの下に配置されるプラテンであって、前記プラテンは、第2の縁部とは反対側の第1の縁部を有する表面を備える、プラテンと、
前記プラテンの前記第1の縁部で前記プラテンに固定された第1の端部を有する成形ベルトであって、前記形成ベルトは、前記第1のアーバーを通過し、ならびに前記可動フレームに取り付けられ、および前記第1のアーバーから横方向に離間された第2のアーバーに固定された第2の端部を有する、成形ベルトと、
前記第1のアーバーと前記プラテンの前記第2の縁部との間に配置される成形ベルトインデンターと、
を備える、シガレット成形機を提供する工程と、
b.前記成形ベルトインデンターが下降し、第1のアーバーと前記プラテンの第2の縁部との間を通過するときに、前記成形ベルトにトラフが形成されるように、前記可動フレームを平行移動させる工程と、
c.2本のシガレットに十分な量の喫煙材料を前記トラフ内に入れる工程と、
d.前記インデンターを前記プラテンから離して上げる工程と、
e.前記プラテンの前記第2の縁部が前記第1のアーバーの下を通過し、前記成形ベルトの前記トラフがつままれて、前記成形ベルトが前記喫煙材料のロール状物体を形成するように、前記可動フレームを平行移動させる工程と、
f.シガレットペーパーを前記成形ベルト上に置く工程であって、前記シガレットペーパーは、完成したシガレットの円周よりも広い幅を有し、完成したシガレットの長さの少なくとも2倍に等しい長さを有する、シガレットペーパーを前記成形ベルト上に置く工程と、
g.前記第2のアーバーが前記第1のアーバーの下を通過するように、前記可動フレームを平行移動させる工程と、
を含む、プロセス。
【請求項13】
工程「c」の前記トラフに入れられた前記喫煙材料は、2つの対向する端部を有する喫煙材料の塊を画成し、前記喫煙材料の塊の端部に当接するように前記トラフにフィルターを送達する工程を工程「d」の後にさらに含む、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
工程「e」の後に、前記ロール状物体の体積を減少させるように、前記ベルトの張力を増加させる工程をさらに含む、請求項12に記載のプロセス。
【請求項15】
前記シガレットペーパーは、活性化接着剤をさらに備える、請求項12に記載のプロセス。
【請求項16】
工程「g」の後に、
h.前記ロール状物体から作製された同一のシガレットのペアを排出する工程であって、前記同一のシガレットのペアは、軸および前記軸に垂直な切断面を画成する、排出工程と、
i.前記同一のシガレットのペアを切り離す工程と、
をさらに含む、請求項12に記載のプロセス。
【請求項17】
前記ベルトの前記張力は、前記第2のアーバーを回転させることにより増加する、請求項14に記載のプロセス。
【請求項18】
前記プラテンは、内部空洞、および前記プラテン表面から前記内部空洞に連通する穿孔のうちの少なくとも1つをさらに備え、工程(d)の後に、前記空洞内に真空を引く工程をさらに含む、請求項12に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許文書の開示の一部には、著作権保護の対象となる資料が含まれている。著作権所有者は、特許商標局の特許ファイルまたは記録に記載されている特許文書または特許開示のいずれかによる完全な複写に異議はないが、それ以外の場合はいかなる全ての著作権を留保する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、「シガレット巻回機」と題する2020年10月19日に出願された米国仮特許出願第62/923,510号の優先権を主張する。「シガレット巻回機」と題する2020年10月19日に出願された仮特許出願第62/923,510号の全内容は、参照により本書類に組み込まれる。
【0003】
本発明は、喫煙材料を便利な紙チューブ内に捕捉するための機械に関するものであり、必要に応じてチューブの一端部にフィルター素子を備える。
【背景技術】
【0004】
たばこおよびその他の合法的な喫煙材料を吸う人々は、提供された材料を、シガレットとして、必要に応じてチューブの一端部に取り付けられたフィルター素子を備える紙チューブにつめることを楽しむ。特に喫煙者はシガレットのセットが同じ直径と長さに成形されることを好むため、葉巻とシガレットを巻くのは多くの人手を要する、時には繊細な活動である。シガレット成形プロセスのいくつかまたは多くの工程を容易にするまたは自動化する機械の発明者は、高精度な直径および長さの寸法の紙チューブのシガレットを製造するための効果的な手段および制御可能なプロセスを作り出すことに挑戦している。
【発明の概要】
【0005】
本発明の主な目的は、喫煙材料の均一な投入量を計量し、必要に応じてチューブの一端部に組み込まれたフィルターを備える紙チューブにそれらをつめるための自動化された機械で動作するプロセスを提供することである。本発明の必然的な目的は、高精度で均一な直径および長さの寸法に紙チューブのシガレットを繰り返し製造することであり、さらに別の必然的な目的は、これらの寸法がそれぞれ製造範囲内で調整可能であることである。
【0006】
本発明の別の必然的な目的は、より高価で機械による操作がより困難である個々の包装紙を取り扱うのではなく、より低コストのバルク供給部または帯状の紙のスプールから紙チューブを製造することである。
【0007】
特定の実施形態の性質および利点のさらなる理解は、明細書および図面の残りの部分を参照することによって実現されることができ、類似の参照番号は同様の構成要素を指すように使用される。既存のサブラベルを指定せずに参照番号を参照する場合、全てのこのような複数の類似の構成要素を指すことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1a】
図1aは、本発明によるシガレット巻回機の実施形態の左正面斜視上面図である。
【
図1b】
図1bは、
図1aのシガレット巻回機の実施形態の右正面斜視上面図である。
【
図1c】
図1cは、
図1aのシガレット巻回機の実施形態の正面図である。
【
図2a】
図2aは、本発明によるシガレット巻回機の実施形態のシガレット巻回サブアセンブリーの構成要素である。
【
図2b】
図2bは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、インデンターがトラフを形成し、喫煙材料が供給されている。
【
図2c】
図2cは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、喫煙材料はベルトに形成されたトラフに送達され、シガレットペーパーはベルトの多孔部に送達されている。
【
図2d】
図2dは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、プラテンおよび他の構成要素が動いて、ベルトのトラフが挟まれて実質的に円筒形のロール状物体を画成する。
【
図2e】
図2eは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、プラテンはロール状物体の下を通過し、ロール状物体を上面に沿ってスライドさせるように上方に移動させる。
【
図2f】
図2fは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、プラテンおよびベルトは平行移動を続け、シガレットペーパーがロール状物体に導入される。
【
図2g】
図2gは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーでありし、プラテンおよびベルトは平行移動を続け、ベルトがロール状物体を開放し、同一のシガレットのペアがスリット付き回収容器に落下する。
【
図2h】
図2hは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、プラテンおよびそれに取り付けられた構成要素は初期位置に戻っている。
【
図3a】
図3aは、
図2cに示されるシガレット巻回サブアセンブリーの実施形態の変形例であり、
図2dに示されるロール状物体のピンチオフが確立されるまでベルト内のトラフを維持する別の吸引トラフを備える。
【
図3b】
図3bは、
図2dに示されるシガレット巻回サブアセンブリーの実施形態の変形例であり、ベルトスクレーパーを備え、ロール状物体から外れた可能性のある喫煙材料の逸脱した粒子を捕らえる。
【
図3c】
図3cは、ベルトにトラフを形成するための別のメカニズムである。
【
図4a】
図4aは、2本のシガレットに十分な喫煙材料の投入量が円筒状のロール状物体に形成される製造工程である。
【
図4b】
図4bは、フィルターが、前の工程で円筒形のロール状物体に形成された2本のシガレットに十分な喫煙材料の投入量に付けられる製造工程である。
【
図4c】
図4cは、
図4bに示される工程のロール状物体の前に、本発明の成形ベルト(図示せず)上にシガレットペーパーを送達する製造工程である。
【
図4d】
図4dは、
図4cのシガレットペーパーをロール状物体に巻き付ける製造工程であり、シガレットペーパーは、喫煙材料の円筒形物を囲む、および両端部の各々にフィルター素子を組み込んだ紙チューブに成形される。
【
図4e】
図4eは、同一のシガレットのペアを、実質的に同じ寸法の2つの個別のシガレットに分割する製造工程である。
【
図5a】
図5aは、本発明によるシガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーの斜視図である。
【
図5b】
図5bは、
図5aに示されているが別の斜め視野からの、シガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーである。
【
図5c】
図5cは、搬送パッドを湿らせるまたは濡らすために配置された、
図5aに示されるシガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーの一部の構成要素の動きである。
【
図5d】
図5dは、湿らせたシガレットペーパーを成形ベルト上の位置に送達するために配置された
図5cの構成要素である。
【
図5e】
図5eは、プラテンによって支持される成形ベルトの有孔部に水分活性化シガレットペーパーを送達するときに配置される
図5cの構成要素である。
【
図5f】
図5fは、個々のシガレットに好適な長さにシガレットペーパーを分割するためにカッティングホイールを取り付けることができるピックアームまたはプラテン上の任意の位置である。
【
図6a】
図6aは、本発明によるシガレット巻回機の別の実施形態の右正面斜視上面図である。
【
図6b】
図6bは、
図6aのシガレット巻回機の左正面斜視上面図であり、ドアおよびパネルの一部を取り外して、いくつかのサブアセンブリーを示す。
【
図6c】
図6cは、
図6aのシガレット巻回機の別の左正面斜視上面図であり、より多くの筐体構成要素が除かれている。
【
図6d】
図6dは、
図6aのシガレット巻回機の正面図であり、2つの傾斜台振動フィーダーサブアセンブリー、計量およびインデントサブアセンブリー、ならびに同一のシガレットのペアにフィルターを送達する振動ボウルが確認できる。
【
図7】
図7は、本発明による2つの傾斜台振動フィーダーサブアセンブリーの実施形態の正面断面図である。
【
図8】
図8は、本発明による計量およびインデントサブアセンブリーならびに振動ボウルシステムである。
【
図9】
図9は、本発明による、可倒トレイ、入れ子のホッパー、インデントサブアセンブリー、およびフィルター送達構成要素の実施形態である。
【
図10】
図10は、インデントサブアセンブリーの左側の部分断面図、および本発明によるフィルター送達構成要素である。
【
図11】
図11は、本発明によるエアアシストポートの構成要素である。
【
図13】
図13は、本発明によるシガレット巻回機用ヨークサブアセンブリーである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
いくつかの実施形態の様々な態様および特徴が上に要約されているが、以下の詳細な説明は、当業者がこのような実施形態を実施できるようにするために、いくつかの例示的な実施形態をさらに詳細に例示する。説明された例は、例示の目的で提供されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0010】
以下の説明では、説明の目的で、記載された実施形態の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が示されている。しかし、本発明の他の実施形態は、これらの特定の詳細のうちの一部を除いて実施されることができることが当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態が本明細書に記載され、様々な特徴が異なる実施形態に属するものと見なされ、1つの実施形態に関して記載される特徴は、他の実施形態にも組み込まれることができることが理解されるであろう。しかし、同様に、本発明の他の実施形態はこのような特徴を省略することができるので、あらゆる記載された実施形態の単一の特徴も複数の特徴も、本発明の全ての実施形態に必須であると見なされるべきではない。
【0011】
このアプリケーションでは、特に明記されていない限り、単数形の使用には複数形が含まれ、ならびに用語「および」および「または」の使用は、特に指示されない限り「非排他的または」とも呼ばれる「および/または」と同等である。さらに、用語「含んでいる」、および他の形式、例えば「含む」および「含まれる」の使用は、非排他的であると見なされるべきである。また、用語「要素」または「構成要素」は、特に記載のない限り、1つのユニットを備える要素および構成要素、ならびに2つ以上のユニットを備える要素および構成要素の両方を含む。また、本明細書において、相対的な角度方向を示す用語を修正する場合、用語「実質的に」は、例えば「AはBに対して実質的に垂直である」は、AがBに対して理論上の垂直方向の15°以内にあることを意味する。スカラーまたは線形の寸法または拡張を変更する場合、例示の句、例えば「CはDと実質的に同じ長さである」は、長さDが長さCの83%以上、または長さCの117%以下であることを意味する。
【0012】
本発明は、シガレット巻回機が、バルク供給から分配されるときにベルトに形成されたトラフに喫煙材料の均一に計量された投入量を堆積させることである。均一な計量は、体積または質量によって制御できる。2本のシガレットを合わせた長さに十分な長さのスモーキングペーパーが、可動プラテン上のベルトの近傍に置かれる。プラテンが移動すると、ベルトは固定されたアーバーおよび少なくとも2つの可動アーバーの上を滑らかに動き、ベルトは湾曲状になり、材料を円柱体に巻く。フィルターが供給され、物体の端部に当接し、スモーキングペーパーは湾曲部に巻き付けられ、喫煙材料およびフィルターを囲む。紙の前縁に沿って事前に湿らせた接着剤は、円形のウロボロスとして後縁部に接着し、チューブを形成する。そして、同一のシガレットのペアは切断面ナイフと交差して引き寄せられ、2つの個別のシガレットに分割される。要約すると、本発明は、計量されたカンナビスの量を取り、それを回転運動で半径方向に圧縮し、喫煙材料のロール状の塊の端部にフィルターを追加し、塊とフィルターの周りにシガレットペーパーを巻いて同一のシガレットのペアを形成し、そしてその同一のペアを2つの部分に切断することを含むシガレットを製造するプロセスを含む。
【0013】
本明細書に記載されているシガレット巻回機の実施形態を使用して、シガレットのペアを形成するための好ましいプロセスは、以下の工程を含む。
a.水平な第1のアーバーを支持する固定フレームと、第1のアーバーに垂直な横方向に平行移動するように構成される可動フレームと、可動フレームに取り付けられ、第1のアーバーの下に配置されるプラテンであって、プラテンは第2の縁部とは反対側の第1の縁部を備える表面を有する、プラテンと、前記プラテンの前記第1の縁部でプラテンに固定された第1の端部を有する成形ベルトと、を有するシガレット成形機を提供する。成形ベルトは、第1のアーバーを通過し、ならびに可動フレームに取り付けられ、および第1のアーバーから横方向に離間された第2のアーバーに固定された第2の端部を有し、成形ベルトインデンターは、第1のアーバーと前記プラテンの第2の縁部との間に配置される。
【0014】
b.次に、可動フレームは、成形ベルトインデンターが下降し、第1のアーバーとプラテンの第2の縁部との間を通過するときに、成形ベルトにトラフが形成されるように移動する。
【0015】
c.次に、2本のシガレットに十分な量の喫煙材料がトラフ内に入れられる。
【0016】
d.次に、インデンターがプラテンから離れて上昇する。
【0017】
e.次に、可動フレームが平行移動して、プラテンの第2の縁部が第1のアーバーの下を通過し、成形ベルトのトラフがつままれて、ベルトが喫煙材料のロール状物体を形成する。
【0018】
f.次に、シガレットペーパーが成形ベルト上に置かれ、シガレットペーパーは、完成したシガレットの円周よりも広く、完成したシガレットの長さの少なくとも2倍に等しい長さを有する。
【0019】
g.最後に、可動フレームが逆方向に平行移動し、第2のアーバーが前記第1のアーバーの下を通過する。ベルトのつままれた部分が開き、同一のシガレットのペアを吐出する。
<実施例>
【0020】
ここで図を参照すると、
図1aは、本発明によるシガレット巻回機[1]の実施形態の左正面斜視上面図を示す。機械は、ステータス表示付きのコントロールパネル[2]と、一定かつ再現可能な質量の投入量に計量される大量の喫煙材料を受け入れるためのホッパー[20]と、完成したシガレットを収集するためのホッパー[5]と、を備え、また、各シガレットの一端部に組み込まれるフィルターを必要に応じて供給するための2つのフィルター送達チューブ[51]と、生産作業スペースで機械を搬送または配置するための2つの取っ手[9]のうちの1つも見える。
図1bは、
図1aのシガレット巻回機[1]の実施形態の右正面斜視上面図を示す。
【0021】
図1cは
図1aのシガレット巻回機の実施形態の正面図を示す。この実施形態の機械は、機械の主筐体の長手方向端面に配置された2つの取っ手[9]を有するが、別の実施形態では、これらの取っ手は省略されるか、または機械の別の表面に配置されてもよく、取っ手の数は2つに制限されない。また、ここで見られるのは、上記およびこの仕様の他の場所で述べたように、2つのフィルター送達チューブ[51]である。この図は、ディスペンサーサブアセンブリー[10]とシガレットペーパーピックアセンブリー[60]である、マシン内の他の2つのサブアセンブリーも示している。これらのサブアセンブリーの各々についても、以下で詳細に説明する。コンピューター制御のステッピングモーター[11]は、ベルト[12]またはチェーンまたはサイレントチェーンを駆動して、プラテンおよびその他の構成要素を平行移動させ、これについても以下で説明する。あるいは、このモーターは、直接またはギアボックスを介して、ねじ棒または動力ねじに連結することができ、プラテンと共に移動する構成要素は、グループとして軸方向に平行移動するためにねじ式パワースクリューに連結することができる。
【0022】
図2a~4cに示す概略図は、システムの様々な要素を、特定の構成要素の現実的な画像ではなく、ある程度抽象的な図記号として示し、概略図が伝えることを意図した重要な情報との関連性が低い詳細を省略している。そのため、特定の重要な情報を把握しやすくするために、過度に単純化された要素が含まれている場合がある。そうすることで、これらの図は、様々な個々の要素の機能およびそれらの間の相互連結を強調し、それらの特定の物理的な詳細を抑制する。
【0023】
また、本明細書において、
図2a~3bについて、用語「前方へ」または「前進」または「前方の」は、これらの図において左方向への、動きまたは方向を示し、「前」または「前縁部」は、様々な構成要素の左側の縁部または機構を意味する。同様に、「後ろの」、「後部」、「後方へ」、および「後方の」は、様々な構成要素の右方向の動きおよび方向、または右側の縁部もしくは特徴を意味する。
【0024】
図2aは、本発明によるシガレット巻回機の実施形態のシガレット巻回サブアセンブリー[20]の構成要素を示す。これらの要素は、特定の固体材料構成要素の具体的な描写ではなく、概略図の要素として示されている。成形ベルト[21]は、テンションスピンドル[24]と、第1のピンチスピンドル[25]を通過し、プラテンスピンドル[26]の末端との間に延在する。任意の第2のピンチスピンドル[25’]を、成形ベルトをさらに制御するために、第1のピンチスピンドルの上部またはすぐ近くに配置することができる。示される実施形態によれば、ベルトは、第1のピンチスピンドルと第2のピンチスピンドルとの間を通過するが、好ましい実施形態では、ベルトは、二点鎖線で示されるベルト経路の別の部分[21’]に従って、2つのピンチスピンドルの上部を通過することができる。
【0025】
プラテンスピンドルは、中空である、または一般的な大気圧より低い真空に保持される内部空洞を備えるプラテン[28]の末端部に取り付けられる。プラテンは、プラテン表面からこの内部の空洞に連通する少なくとも1つの穿孔を備える。これらの図には、真空ポンプならびにプラテンの空洞へのその継手および連結部は明確には示されていない。任意のテンションモーター[27]、例えばコンピューター制御のステッピングモーターがテンションスピンドルを駆動し、その結果、ベルトテンションセンサーからのコンピューターコマンドを使用して、ベルトをテンションスピンドルに巻き付ける、またはシガレット巻回プロセス中に様々な間隔と持続時間で保持トルクを加えることができる。成形ベルトは、その真空空洞と連通するプラテンの穿孔[23]と相互運用する有孔部[22]を備える。シガレットペーパーの保持手段として機能するために、穿孔が正確に一致しなくても補完的である必要もない。テフロン(登録商標)コーティングされた布は、成形ベルトに好ましい材料である。あるいは、他の機械的手段、例えば、シガレットが形成されるまで紙を軽く押さえる専用のコーナーまたはエッジクリップを使用して、紙をベルトに押し付けることができる。エッジクリップは、巻紙の縁部の一部または全長を押さえることができる。
【0026】
成形ベルトによって巻き上げられて排出される同一のシガレットのペアを受け取るために、スリット入りの回収容器[35]がプラテンの後方に取り付けられている。分割ナイフ[36]はスリットと一致するように配置されているため、容器が平行移動してナイフの縁部に同一のペアを引き寄せて分割する場合、回収容器内に置かれた同一のシガレットのペアを2つに分割することができる。最後に、この図では、成形ベルトインデンター[29]は第1のアーバーとプラテンの前縁部との間に配置されているため、喫煙材料の投入量を受ける準備としてベルトにトラフを形成する製造工程で、成形ベルトインデンターはプラテンの前縁部とピンチスピンドルの間に下降することができる。
【0027】
図2bは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示しており、インデンター[29]が下降してトラフを形成し、所定の量の喫煙材料[420]が分配されて、トラフ内に入れられる。トラフによって使われるベルトの長さは、残りの長さのベルトに張力および緊縮性を増加させ、そのため、ベルトの有孔部[22]が引き下げられて、プラテンの真空空洞と連通するプラテンの穿孔[23]と一致して協調する。
図2cは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーであり、喫煙材料[420]はベルトに形成されたトラフに送達され、シガレットペーパー[30]はベルトの多孔部に送達される。以下の
図3cに例示するように、ベルトのたるんだ部分を凹み内に吸い込んでトラフを作製できるように、トラフ形状の凹みブロックを排気して孔を開けることにより、トラフ形成ステージを組み込むこともできる。トラフ内の磁石がベルト内の吸着可能な材料を引き付ける、またはトラフを粘着性のもので裏打ちするなどの他の手段を使用して、ベルトをプラテンのトラフ部分のプロファイル(縁部)に一時的に共形させることができる。
【0028】
さらに、製造作業の時点で、インデントされたベルトにフィルターを置くことも可能である。好ましい方法は、空気の吹き込みによって駆動するチューブを通ってトラフの凹みにフィルターを軸方向に送達するが、ピックアンドプレース装置または真空ピックアンドプレース装置を使用して、それらを上から所定の位置に置くことも可能である。
【0029】
図2dは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示し、プラテンおよびその他の構成要素が動いている状態であり、図の左向きの太い線の矢印で示されている。プラテンの前縁部がベルトのトラフにぶつかり、それがピンチオフされて、実質的に円筒形のロール状物体[31]を形成する。テンションスピンドル[24]、テンションモーター、プラテン、プラテンスピンドル[26]、および回収容器は全て機械的に互いに取り付けられており、グループとして左右に移動する。この図では、前の構成要素が左へ移動している間、ピンチスピンドル[25]は静止したままである。プラテンの上面とピンチスピンドル(または第1のアーバー)との間の垂直距離は、成形ベルトの厚さの2倍よりわずかに大きいことが好ましい。テンションモーターは、この工程中に作動し、トルク[T]をテンションスピンドル(すなわち、第2のアーバー)に加え、ベルト張力を発生または増加させて、ロール状物体およびその中の喫煙材料の直径を制御または減少させることができる。機械の第2のアーバーを巻くと、ベルトの張力が増加し、喫煙材料の体積が減少する。
図2aに記載の第2のピンチローラー[25’]および別のベルト経路[21’]は、ベルトの上部を上に持ち上げて、ベルトの最上部の左に移動する部分が、ロール状物体を画成する右に移動するバイトの上部にこすれないようにすることができることを例示するためにここに示されている。ベルトのこれらの2つの反対方向に動く部分が互いに接触しないようにすることで、摩擦と機械の操作に使用される総電力量とを有利に減らすことができる。第2のピンチローラーは、機械の固定フレームに取り付けられており、本発明の第3のアーバーと呼ばれることもある。このアーバーはまた、好ましくは、成形ベルトの厚さの2倍より少なくともわずかに大きい距離でプラテン表面の上に配置される。
【0030】
図2eは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示し、プラテン[28]はロール状物体[31]の下を通過し、ロール状物体を上面に沿ってスライドさせるように上方に移動させる。ベルトは、ベルトがテンションスピンドルによって左に引っ張られているため、ベルトはロール状物体の下側に入り、ピンチスピンドル[25]の周りを動き、ベルト自体の上に乗る。太線の矢印は、テンションスピンドルとテンションモーター、およびプラテン、プラテンスピンドル、ならびに回収容器の動きを示す。細い破線の矢印は、ロール状物体付近のベルトの動きを示す。テンションモーターによって加えられるトルク[T]を増加し、喫煙材料の投入量を圧縮し、ロール状物体の直径を小さくすることができる。シガレットペーパーが成形ベルトに形成されたトラフまたは凹みによって画成されたロール状物体に近づくと、プラテンの空洞によってもたらされる真空は、シガレットペーパーを保持する。
【0031】
図2fは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示し、プラテン[28]とベルトは平行移動を続け、ベルトの有孔部[22]がロール状物体の下を通過し、プラテンの穿孔[23]から剥離されると、シガレットペーパー[30]はロール状物体に導入され、次に円柱体の周囲に引き回され、喫煙材料[420]を紙チューブにつめる。任意のフィルター素子は、この図に例示されている工程が始まる直前に、喫煙材料の円筒の軸方向の両端部に配置される。
【0032】
図2gは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示し、プラテン[28]およびベルトは平行移動を続け、ベルトがロール状物体を開放し、同一のシガレットのペア[30、420]がスリット付き回収容器[35]に落下する。ベルトのトラフは、プラテンスピンドル[26]がピンチスピンドル[25]の下を通過し左方に向かった後に開き、トラフを反転させて下向きに開き、同一のシガレットのペアを放出する。
【0033】
図2hは、
図2aのシガレット巻回サブアセンブリーを示し、プラテンとその付属構成要素、テンションスピンドル[24]、プラテンスピンドル[26]、およびシガレット回収容器[35]がグループとして初期または「ホーム」の位置に戻る。成形ベルト[21]は、この段階で必ずしも制御されず、この段階中、テンションスピンドルの以前の巻き取りが解きほぐされる可能性がある。ピンチスピンドル[25]は、可動構成要素のグループに対して静止したままである。プラテンおよびスリット入りの回収容器は右方向に続き、移動する回収容器のスリットが固定の分割ナイフ[36]にまたがり、同一のシガレットのペアは分割ナイフの傾斜した刃先上に引き寄せられる。分割ナイフは、同一のペアをその切断面で切り込み、同一のペアを2つの別々の個別のシガレットに二等分する。あるいは、固定の傾斜した縁部の代わりに、分割ナイフは、ロータリーブレード、例えば円形ブレードを含んでもよく、それにより、同一のシガレットのペアが円形ブレードの上に配置され、回転され、切り込みが紙チューブの全周の周りを進行して、結合されたシガレットのペアを分離する。非固定ナイフが切断面で同一のペアを分割するために移動する間、必要に応じて、機械は同一のペアを所定の位置に保持することができる。同一のペアは、その時点で、ベルト内で回転している場合もある。
【0034】
本発明による実施形態を要約する別の方法は、シガレット巻回アセンブリーが、水平の第1のアーバー[25]を支持する固定フレームと、第1のアーバーに垂直な横方向に平行移動する(例えば、
図2dから
図2hの矢印)ように構成される可動フレームとを備えることである。第1のアーバーの下の可動フレームに取り付けられたプラテン[28]は、第2の縁部とは反対側の第1の縁部を有する表面を備え、これは、図ではその左縁部および右縁部である。厚みを有する成形ベルトは、その第1の端部が前記プラテンの第1の縁部に固定されている。成形ベルトは、第1のアーバーを通過し、ならびに可動フレームに取り付けられ、および第1のアーバーから横方向に離間された第2のアーバーに固定されるその第2の端部を有する。第2のアーバーは、好ましくは、コンピューター制御下のモーターまたはプログラム可能なコントローラーによって回転可能であり、その結果、シガレットが形成されているときにベルト張力を調整および制御することができる。
【0035】
図3aは、
図2cに示されるシガレット巻回サブアセンブリーの実施形態の変形例を示し、
図2dに示されるロール状物体のピンチオフが確立されるまでベルト内のトラフを維持する別の吸引トラフ[32]を備える。吸引トラフは、プラテンの内部空洞と連通するポート[23’]を備えてもよい。この図のインデンターは下降して成形ベルトにトラフを形成し、この図のシガレットペーパー[30]はベルトの多孔部に送られている。必要に応じて、好ましくは、プラテンの端部でアーバーに固定されるのではなく、成形ベルトを示すように[3]で端部に固定することができる。その端部はプラテンの後縁部または第2の縁部であり、その反対側の縁部はプラテンの前縁部または第1の縁部である。
【0036】
図3bは、
図2dに示されるシガレット巻回サブアセンブリーの実施形態の変形例を示し、第1のアーバー上に配置されたベルトスクレーパー[37]を備え、ロール状物体[31]から外れた可能性のある喫煙材料の逸脱した粒子を、その動きで成形ベルトに付着させることによって捕らえる。これらの粒子はこすり落とされて、ロール状物体に入るベルトの一部の上流のベルト上に落下するので、それらはロール状物体上に再投入される。これらの粒子の落下運動は矢印[38]で示されている。テンションスピンドル[24]、テンションモーター、プラテン、プラテンスピンドル[26]、ベルトスクレーパー、および回収容器は全て機械的に互いに取り付けられており、グループとして左右に移動する。この図で、第1のアーバースピンドル[25]は、前の構成要素が左へ移動している間、静止したままである。ベルトスクレーパーは、好ましくは、ベルトの厚さに少なくともほぼ等しい距離で第1のアーバーの上に配置される。
【0037】
図3cは、ベルトにトラフを形成するための別のメカニズムを示す。インデンターではなく、プラテンまたは別の構成要素には、プラテン内の他の場所のシガレットペーパーを押さえるために使用される穿孔と同様の真空ポート[23’]が配置されたトラフを備える場合がある。示されているこの実施形態では、トラフおよびそのポートは、インデンターを必要とせずにベルトを吸引してベルトにトラフを形成するのに十分である。ベルトをトラフに一時的に付着させる他の手段には、ベルトに組み込まれた磁気的吸着材料を引き付けるトラフ内の磁石または電磁石、ならびにトラフおよびベルトの裏側に組み込まれた面ファスナー布が含まれる。
【0038】
図4aは、2本のシガレットに十分な喫煙材料[420]の投入量が円筒状のロール状物体[40]に形成される製造工程を示している。
図4bは、前の工程で円筒形のロール状物体に形成された2本のシガレットに十分な喫煙材料の投入量の一端部または両端部あたりに送達されるフィルター[42]の製造工程を示す。フィルターは、空気圧によってチューブを介して送達されてもよく、または、ベルトトラフ内にフィルターを機械的に置いて、その後ベルトトラフはつままれてロール状物体を形成することもできる。ピストンもしくは他の空気圧または機械的補助具を使用して、喫煙材料の円筒形の塊の両端部にフィルターを軸方向に圧縮することもできる。別の空気圧補助装置には、フィルター送達チューブから軸方向に送達される強力な空気パフが含まれる場合がある。雌ねじを有する固定構成要素と係合しながらチューブ内で回転するねじ付きロッドはまた、チューブ内でフィルターを押すための軸方向ラムとして機能することができる。逆に、トレッドロッドは、固定ピンと係合する長手方向の溝を備えることなどによって回転から固定することができ、回転する雌ねじ構成要素とも係合して、フィルターを押すためのピストンとして機能するように長手方向に伸縮することもできる。
【0039】
図4cは、
図4bに示される工程のロール状物体の前に、本発明の、成形ベルト(図示せず)上にシガレットペーパー[30]を送達する製造工程を示す。シガレットペーパーは、接着剤、例えば成形ベルト上への送達時に湿らせられるか、あるいは活性化される、または送達直後に活性化できる水分活性化接着剤を含む。本発明の範囲内の別の代替の実施形態によれば、紙は吸引が紙を所定の位置に保持することができるベルトの有孔部に配置され、接着剤は実質的に横側縁部に塗布される。接着剤[33]は、プラテンおよび成形ベルトの運動方向に対して実質的に横方向または実質的に垂直であり、ロール状物体の回転軸に実質的に平行であるシガレットペーパーの縁部に沿って付けられる。好ましくは、シガレットペーパーは、シガレット巻回機の筐体内に取り付けられた、またはシガレットペーパーのピックアセンブリーによるアクセスのために近くに配置されたバルク保管部から送達されることができる。バルク保管部には、多量の事前にカットされたシガレットペーパー、または好ましくはペーパーピックアセンブリーによって、もしくはペーパーピックアセンブリーの近傍に配置されたカッターによって長さにカットされるストリップ材料のロールもしくはスプール[34]を備えるボックスが含まれる場合がある。
【0040】
図4dは、
図4cのシガレットペーパー[30]をロール状物体に巻き付ける製造工程を示し、ここでシガレットペーパーは、喫煙材料の円筒形物を囲み、およびその両端部の各々にフィルター素子[42]を組み込んだ紙チューブに成形される。紙の前側の横方向の縁部は、シガレットペーパーの後側の横側縁部上に準備された接着剤[33]に出会うまで、ロール状物体の周囲を回り、前縁部と後縁部とが互いに接着し、喫煙材料とチューブの両端部にあるオプションのフィルターとを備える紙チューブを完成させる。
【0041】
図4eは、同一のシガレットのペア[39]を、実質的に同じ寸法の2つの個別のシガレット[39A、39B]に分割する製造工程を示す。傾斜した縁部を有するナイフ[36]と交差して同一のペアを引き寄せることの他に、同一のペアをカッティングホイール上で回転させることは、同一のペアを個々のシガレットに分割する別の方法である。同一のシガレットのペアは、円[d]において紙チューブと交差する切断面[D]を画成する。切断面の向きは、切断面と同一平面上にある切断ナイフを使用して、第1のアーバーによって画成される軸に垂直であると定義されることができる。
【0042】
分割ナイフの平面がその切断面で同一のペアを二等分することが最も好ましく、あるいは円形ブレードナイフが使用される場合、2つの個々のシガレットが互いに分離するまで同一のペアが回転するので、ナイフの切断経路が円[d]をたどることが最も好ましい。そして、フィルターが供給される場合、各シガレットはその紙チューブの一端部にフィルター[42]を備えることになる。
【0043】
同一のペアの中心面からずらして、切断面[D’]を配置することも可能であり、この切断面は円[d’]において紙チューブと交差する。この製造オプションを用いて、長時間燃焼するシガレットおよび短時間燃焼するシガレット、もしくは100mm、110mm、および120mmのたばこ製品のような別々の製品ラインとして製造することができ、または、それらは短いサイズと長いサイズのペアのセット、例えば「昼休み用のフルサイズ」および「午後休憩チェイサー用のショート」のペアでパッケージ化して販売することもできる。別の代替案として、同一のシガレットは、成形された分離されていない状態で販売されてもよく、最終顧客は製品を希望のサイズに切断できる。したがって、この仕様の同一のシガレットのペアは、それらが同じ長さに切断されているかどうかに関係なく、2つの結合されたユニットを表す。
【0044】
図5aは本発明によるシガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーの斜視図を示している。分かりやすくするために、一部の構成要素は省略されている。バルクの帯状の紙は、一対のモータードライブフレームプレート[64]の間に吊るされ、スプールフック[65]に載っているロール[34]によって供給される。フレームプレートは、複数の支柱[63]によって間隔を空けて保持される。紙駆動モーター[67]はローラー[62]を駆動し、ローラー[62]は、ポリウレタンまたは紙が効果的に付着することができる別の材料でできていることが好ましい場合がある。
【0045】
流体収容部[69]は、芯保持器[68]に保持された芯[79]に送達される、水、または接着剤活性化流体、または部分的に蒸発して接着剤として機能する流体、またはゴム糊を収容する。この仕様では、収容部の液体内容物を「湿らせる液体」と呼び、シガレットペーパーの接着剤が活性化されてシガレットペーパー自体と結合して紙チューブになる準備ができているシガレットペーパーを「湿らせた紙」と呼ぶ。芯を下向きに収容部内に押し込むと、ポンプ機構が作動して、保持器内の芯に湿らせる液体が送達される。
【0046】
垂直に変位する支柱[71]に取り付けられたピックアーム[70]は、中空で中空プラテンのようなピックマニホールド[72]を上下させる。マニホールドは真空ラインに連結されているため、シガレットペーパーを拾い上げ、成形ベルトの有孔部に配置するためにその下面に保持することができる。
【0047】
ピックマニホールドは、垂直方向に変位可能なピックマニホールド支柱[73]を用いて、ピックアームに対して上下させることができる。これらは、湿らせた紙を成形ベルト上の孔の開いた位置に置く場合にのみ、ピックアームに対して移動する。2つのピックマニホールド支柱は、対になった平行移動のために、タイバー[74]によって連結されている。搬送パッドは、ピックマニホールドに取り付けられたガイドプレート[76]の曲がりくねった溝[77]内にスライド可能なスタッドをそれぞれ備える一対のスイングアーム[75]からスイングする。搬送パッドは、スポンジパッドまたはその他の吸収性、多孔性、または海綿状の材料であり、浸漬または湿らせた場合に水分または液体を吸収し、他の乾燥した物体と接触する場合に水分を与える。ピックマニホールド支柱がピックアームに対してピックマニホールドを持ち上げる場合、スタッドはガイドプレートの溝のコースをたどり、搬送パッドをピックマニホールドに隣接する位置にスイングする。ピックマニホールド支柱がピックアームに対してピックマニホールドを下げる場合、スタッドはガイドプレートの溝のコースをたどり、スポンジパッドをピックマニホールドから離れた位置にスイングする。
【0048】
図5bは、
図5aに示されているが別の斜め視野からの、シガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーを示す。垂直に変位する支柱[71]は、ピックマニホールドが吊り下げられているピックアームを上下させる。2つのスイングアーム[75]は、ピックマニホールドに隣接する第1の位置とピックマニホールドから離れた第2の位置との間で搬送パッド[78]をスイングするためにピックアームの下側に固定されている。少なくとも1つのガイドプレート[76]がピックマニホールドに取り付けられ、曲がりくねった溝[77]を備え、それにより、スイングアームから延在するスタッドは、スタッドに対するガイドプレートの相対運動中に曲がりくねった溝内で動くことができる。
【0049】
紙がモーター駆動ローラー[62]とアイドリングピンチローラー[61]との間に挟まれて吸着パッドに送達された後、吸着パッド[81]はバルクスプールから一定の長さにカットされた紙を受け取る。吸着パッドの周囲には、真空ラインに連結する複数の開口部[82]が設けられ、吸着パッドに送達される紙は所定の位置にしっかりと保持される。紙の供給に平らになるのには望ましくないカールがある場合は、吸着パッドの周囲に追加の吸引孔が必要になる場合がある。独自の真空開口部を備えるステージングパッド[83]は、バルクスプールから剥がれる帯状の紙の前縁部を保持する。一定の長さの紙をスプールから切り離して、同一のシガレットのペアを形成するのに十分なシガレットペーパーにすることは、吸着パッドとステージングパッドとの間の接合部で生じる。
【0050】
図5cは、搬送パッド[78]を湿らせるまたは濡らすために配置された、
図5aに示されるシガレット巻回機の実施形態の紙のピックアンドプレースサブアセンブリーの一部の構成要素の動きを示す。寸法[h]は、ピックマニホールド[72]の下降位置を示しており、ピックマニホールド支柱[73]はピックアーム[70]に対して下降している。スイングアーム[75]のスタッド[80]は、ガイドプレート[76]の曲がりくねった溝[77]をたどるため、搬送パッドは搬送パッドから角度を付けて外転し、流体収容部の芯保持器に保持されている芯[79]の上に配置される。芯は、スイングアームの振り角度と補完的な角度に向けられているので、搬送パッドの吸湿面と芯の濡らせる面は実質的に平行である。収容部とその芯に対するピックアームの上下の可動域は、一対の半矢印[85]で表され、ピックアーム支柱スプリング[66]によって補助される。ピックアームが下降して、搬送パッドを芯上に下げ、湿らせる液体を搬送パッドに移す。ピックアーム支柱スプリングは、搬送パッドを芯に係合させるのに役立つ。吸着パッドおよびステージングパッド[81、83]は、搬送パッドの下の基準位置としてここに示されている。
【0051】
図5dは、湿らせたシガレットペーパーを成形ベルト上の位置に送達するために配置された
図5cの構成要素を示す。シガレットペーパー[30]は吸着パッド[81]に送達される。シガレットペーパーは、バルク供給部、例えばスプールから供給されることができ、その縁部[33]の1つに沿って水分活性化接着剤が供給され、そして搬送パッドによって送達される水分によって活性化されることができる、または、収容部内の流体は、活性状態でシガレットペーパーの縁部に送達される接着性流体であってもよい。
【0052】
ピックアームは支柱上で上下するため、搬送パッドは収容部の芯に押し付けられ、それによって湿らせる液体を取得する。ピックアームおよびその構成要素のこの上昇および下降運動は、垂直の半矢印[86]で示され、ピックアーム支柱スプリング[66]によって補助される。ピックマニホールド支柱[73]がピックアーム[70]に対して寸法[H]で示される上昇位置に上昇する場合、ガイドプレート[76]もピックマニホールドと一緒に上昇するため、スイングアーム[75]の少なくとも1つのスタッド[80]がガイドプレートの曲がりくねった溝[77]をたどり、スイングアームをスイングして搬送パッド[78]をピックマニホールド[72]に隣接する位置に移動させる。
【0053】
搬送パッドがピックマニホールドに隣接し、接着剤または湿らせる液体が充填されると、ピックアームはシガレットペーパー上に下降し、ピックマニホールドに真空が引かれる。ここで、ピックアーム支柱スプリングは、ピックマニホールドがシガレットペーパーに向かって行き、シガレットペーパーを取得するのに役立つ。このプロセス工程の間、湿らせた搬送パッドはピックマニホールドに隣接しているため、シガレットペーパーの縁部[33]は、ここで搬送パッドから湿らせる液体を取得する。次に、ピックアームが十分に高くなり、プラテン[28]がスライドすることができ、成形ベルトの有孔部がピックマニホールドによって保持されているシガレットペーパーの下にくる。
【0054】
プラテンの横方向の可動域は、水平方向の半矢印[87]で例示される。そして、ピックアームは、片方の縁部[33’]に沿って活性化された接着剤を備えるシガレットペーパー[30’]を置く。プロセスのこの工程では、ピックアーム支柱スプリングは、ピックマニホールドが成形ベルトの有孔部上にシガレットペーパーを配置し、位置合わせするのに役立つ。プラテンの有孔部に真空が引かれ、ピックマニホールドの真空が停止して、これらが離れる場合、ここで片方の縁部[33’]に沿って活性化された接着剤を備えるシガレットペーパーは成形ベルトに付着し、プラテンと成形ベルト上に運ばれる。
【0055】
図5eは、プラテン[28]によって支持される成形ベルトの有孔部に水分活性化シガレットペーパー[30’、33’]を送達するときに配置される
図5cの構成要素を示す。搬送パッド[78]はピックマニホールド[72]に隣接しており、これらの構成要素の両方が協力してシガレットペーパーを配置および湿らせる。吸着パッド[81]は、参考のためにのみこの図に示される。
【0056】
図5fは、シガレットペーパーを分割するためにカッティングホイールを取り付けることができるピックアームまたはプラテン上の任意の位置を示している。プラテン[28]の端部にカッティングホイール[89]をある高さで取り付け、ホイールの下側の縁部が吸着パッド[81]上に保持されたシガレットペーパー[30]の2倍の長さの部分上を転がり、紙は個々のシガレットに好適な2つの長さに分割される。あるいは、カッティングホイール[89’]を、垂直の半矢印[88]で示される方向にピックアームから上下させることができる拡張可能な支柱から吊り下げることができる。この種の実施形態を使用して、ピックマニホールドが湿らせた紙を成形ベルトの有孔部に送達した後、カッティングホイールを紙の一方の縁部でベルト上に下げることができ、プラテンの横方向の動きによりカッティングホイールの下で紙を引き寄せ、個々のシガレット用に2つの長さにその紙を分割する。
【0057】
本発明の範囲内の別の実施形態によれば、
図2hまたは
図4eに示すような剛性ナイフブレード[36]もまた、この図に示す位置に取り付けられることができる。プラテンの下側に取り付けられる場合、吸着パッド上に配置された2倍の長さのシガレットペーパーを、吸着パッド上で真空によって所定の位置に保持されている間にナイフがそれを横切って引くのを可能にすることにより、個々のシガレットに好適な2つの長さに切ることができる。あるいは、ピックアームから下降する別個に上昇および下降する支柱上の剛性ナイフブレードを、成形ベルト上に配置された2倍の長さのシガレットペーパー上に下降させることができる。ナイフの縁部がシガレットペーパー内に押し込まれている間にプラテンを横方向に動かすと、紙は個々のシガレットに好適な2つの長さになる。
【0058】
図6aは、本発明によるシガレット巻回機の別の実施形態の右正面斜視上面図を示す。
図6bは、
図6aのシガレット巻回機の左正面斜視上面図を示し、ドアおよびパネルの一部を取り外して、いくつかのサブアセンブリーを示す。大量の喫煙材料が投入ホッパー[20]内に供給され、シガレットフィルターは、生産工程で使用される場合には振動ボウルフィーダー[101]内に大量に充填される。振動ボウル内で形状を揃えることで、フィルターを、端と端を接してフィルターデリバリーチューブ[104]内へ向かわせる。完成した製品は傾斜台[129]から分配される。
【0059】
図6cは、
図6aのシガレット巻回機の別の左正面斜視上面図を示し、より多くの筐体構成要素が除かれている。投入ホッパー[20]、シガレットフィルター用の振動ボウルフィーダー[101]、およびフィルター送達チューブ[104]が目立って見える。
【0060】
図6dは、
図6aのシガレット巻回機の正面図を示しており、2つの傾斜台振動フィーダーサブアセンブリー[140]、計量およびインデントサブアセンブリー[130]、同一のシガレットのペアにフィルターを送達する振動ボウル、ならびに完成品が出てくる傾斜台[129]が確認できる。ディスペンサーサブアセンブリーの上昇および下降運動は、ホッパー昇降支柱[53]の運動によって駆動される。
【0061】
図7は、本発明による2つの傾斜台振動フィーダーサブアセンブリー[140]の実施形態の正面断面図を示す。攪拌機[141]は、回転プレートを備え、そこから3つまたは好適な数の垂直ロッド[142]が下がっている。これらは、投入ホッパーの下部出口近くで回転し、大量の喫煙材料[420]を攪拌し、その材料が傾斜した板ばね[147]に取り付けられた2つの長い水平溝または傾斜台のうちの第1[137]内に落ちる。振動アクチュエーター[149]は、傾斜した板ばねの自由で柔軟な長さによって設定された半径[r]の弧の動きに制約されている傾斜台を動かす。傾斜台上部の材料の動きは、回転するレーキシャフト[144]とその放射状配列のレーキタイン[145]によって支援される。システムは、材料をバルクホッパーから後の図で説明する計量トレイに移動させる。プロセスコントローラーを使用して、カンバン送達システムの一部として、計量トレイおよびディスペンシングサブアセンブリーのサイクルに応じて、上部および下部傾斜台振動アクチュエーターに電力を供給することができる。あるいは、レーキを使用して、非回転、低速回転、または逆回転によって喫煙材料の送達を遅らせることができる。
【0062】
第1の傾斜台はより遅い送り速度で動作し、一方、第2の傾斜台[138]はバケットからの要求に応じて断続的に動作し、下部トレイおよび計量トレイからの断続的な需要の特徴を緩和することにより、さらに上流の搬送需要をスムーズにする。振動供給トレイの動作および停止は、製品が計量バケットに蓄積する際の製品の計量監視によって制御される。傾斜台内の材料の横方向の動きは、カンチレバー屈曲の板ばねの半径によって制約されるので、粒子が傾斜台の出口方向に上向きに[Sa]投げられ、そして重力によって下降する[Sb]跳ね返りによって発生する。これらの両方の動きの水平成分が組み合わされて、傾斜台の出口方向に沿って材料を伝搬する。傾斜台とその振動機構の両方は、振動吸収支柱[151]によって機械のメインフレームに取り付けられている傾斜台フレーム[150]に固定される。
【0063】
図8は、本発明による計量およびインデントサブアセンブリーならびに振動ボウルシステム[130]を示している。フィルター送達チューブ[104]は、振動ボウル[101]からディスペンサーサブアセンブリーまで下る。エアアシストマニホールド[166]は、送達チューブ内に空気の吹き込みを注入し、フィルターをチューブの下流に押し出し、ベンチュリー効果によって上流のフィルターを引き込む。これらのアシストマニホールドとディスペンサーサブアセンブリーとを連結するチューブの部分は、フィルタースタックチューブ[104’]と呼ばれる。計量サブアセンブリーは、ホッパーサポートブラケット[54]と呼ばれる主横支柱に取り付けられた第2の分配漏斗[136]内に入れ子になる第1の固定漏斗[135]の上で支えられた可倒な計量トレイ[131]を備える。ディスペンサーサブアセンブリーは上昇および下降するため、成形ベルトインデンター機構[29]は、前述のように成形ベルトにトラフを形成する。ディスペンサーサブアセンブリーの上昇および下降運動は、ホッパー昇降支柱[53]の運動によって駆動される。2つのフィルターポジショナーが分配漏斗の両側に取り付けられており、これらはそれぞれ、フィルタースタックチューブによって送達されるフィルターを供給するフィルターチューブフランジ[56]によって覆われている。
【0064】
図9は、本発明による、可倒トレイ[131]、入れ子のホッパー[135]および[136]、インデントサブアセンブリー、ならびにフィルター送達構成要素の実施形態を示す。高精度かつ正確な計量は、4つの歪みゲージおよびホイートストンブリッジを備えるビームタイプのロードセルを使用して行うことが好ましい場合がある。ロードセルアンプは、空のバケットのキャリブレーション用の信号を送信する。プロセスコントローラーにプログラムされた設定値は、インデントと巻上げのサイクルを開始する準備ができていることを通知する。重量センサーを使用して、可倒トレイと上部漏斗の両方が完全に空になり、粘着性のある物質が蓄積も残留もしていないことを確認することができ、したがって、喫煙材料の完全な2倍量(通常は約1グラム)が確実に送達されることができる。ロードセルの感度を維持するために、計量センサーは独自の防振台に取り付けられている。可倒プレートは、成形ベルト内にインデントされたトラフ内に喫煙材料の測定された投入量を落とす先端位置に示されている。傾斜させるのは傾斜モーター[132]によって達成される。固定漏斗は、ディスペンシングサブアセンブリーの漏斗に接触しない。
【0065】
ディスペンシングサブアセンブリーは、ホッパーサポートブラケット[54]に取り付けられたホッパー[136]、および分配漏斗を横方向にまたぐ2つのフィルターポジショナー[58]を備える。フィルタースタックチューブ[104’]は、フィルターチューブフランジによってフィルターポジショナーの各々と連結する。フィルターポジショナーはそれぞれ、トラフインデンター機構[29]および停止面[139]を備える。フィルターポジショナーが成形ベルトのトラフ内に下降すると、フィルターはフィルターチューブフランジ[56]に入れられて通過し、停止面にぶつかり、ディスペンシングサブアセンブリーがトラフから引き出された後もトラフ内に留まる。ホースクランプ[162]は、フィルタースタックチューブをフランジに保持する。
【0066】
図10は、インデントサブアセンブリーの左側の部分断面図、およびホッパーサポートブラケット[54]に取り付けられた本発明によるフィルター送達構成要素を示している。この図の詳細部分[160]は、以下の別の図で説明される。エアアシストポート[166]は、光検出器[164]を備え、これを用いて、フィルタースタックチューブ[104’]内のフィルターの在庫がたまって、スタックチューブ全体を満たしたことを検出することができる。フィルタースタックチューブは、ホースクランプ[162]でフィルターチューブフランジ[56]に固定される。フィルターポジショナーに配置される第2の光検出器[164’]は、取り付ける準備ができている少なくとも1つのフィルターを検出する。カンバン信号システムを使用して、振動ボウルフィーダーをオンにして、少なくともエアアシストポートの光検出器によって示されるレベルまで、使い切ったフィルタースタックチューブを補充することができる。フィルターポジショナー[58]は、分配漏斗[136]またはホッパーの両側に取り付けられている。
【0067】
図11は、本発明によるエアアシストポート[166]の構成要素を示している。エアアシストポートは、フィルターが通過する中央通路[171]を有する。光検出器[164]は、信号を送信するための電気接点[165]、および光検出器に向けられた光源を備える。エアアシストポートの本体にはビューポート[174]を設けられ、ビューポート[174]は中央通路のその部分にフィルターが存在する場合、光学的に遮られる。切り欠き[168]は光検出器を受け入れ、そのセンサーおよび光源はエアアシストポートの本体にあるビューポートと位置合わせされる。空気入口[172]は、吸気オリフィス[173]を通って鋭角で中央通路に向けられた高圧空気を受け入れる。一定の圧力または断続的な空気の吹き込みにより、フィルター送達チューブおよびフィルタースタックチューブに沿ってフィルターを少しずつ移動させる。鋭角の注入角度はまた、ベンチュリー効果によって上流のフィルターをフィルタースタックチューブ内に引き込むことができる。
【0068】
図12は、
図10に示す詳細部分[160]の拡大図である。フィルターポジショナーおよびホッパー[136]はホッパーマウントブラケット[54]に取り付けられている。フィルタースタックチューブ[104’]は、ホースクランプ[162]でフィルターチューブフランジ[56]に固定される。フィルターポジショナーに配置される第2の光検出器[164]は、取り付ける準備ができている少なくとも1つのフィルターを検出する。フィルターチューブフランジは、停止面[139]で終わる通路を有するフィルターポジショナー[58]のマニホールドと位置合わせされた内部通路を有する。通路は、インデンター[29]として機能するポジショナーの下部プロファイルと位置合わせされる。フィルターディテイナーヨーク[180]は、ソレノイド[169]によって上下し、そのディテイナー機構をフィルターチューブフランジおよびフィルターポジショナーの通路内に導入および取り外す。2つのディテイナーのうちの2つ目は、ポゴピン[121]を備え、ポゴピン[121]は、通路を塞ぐことにより、または対応するもしくは組み込み済みのばね機構[182]でフィルターに迎合的にぶつかることにより、フィルターを停止することができる。ディテイナーは、通路内のシガレットフィルターの移動を断続的に引き留めるために協力し、吸気オリフィス[173]から入れられた空気の吹き込みが一度に1つのフィルターのみを前進させる。入れられたフィルターは、フィルターチューブフランジおよびフィルターポジショナーの通路内を、停止面に衝突して停止するまで移動する。過剰な空気は、マニホールド内に切り込まれた斜めまたは横方向のスロット[188]と、フィルターポジショナーの通路を通ってフィルターの周りに逃げる。
【0069】
図13は、本発明によるシガレット巻回機用フィルターディテイナーヨークサブアセンブリーを示している。ソレノイド[168]は、第1および第2のディテイナーを有するヨーク[180]を上下させる。第1のディテイナーは、フィルターを通過させるのに十分な大きさの開口部を有するゲート機構[184]を備える。第2のディテイナーは、ポゴピン[121]を備え、ポゴピン[121]は、通路を塞ぐことにより、または対応するもしくは組み込み済みのばね機構[182]でフィルターに迎合的にぶつかることにより、フィルターを停止することができる。ゲートが通路に部分的に導入される場合、ゲートはフィルターの通過を妨げるが、さらに押し下げられる場合、開口部が通路と整列し、フィルターが通過できる。他の形状、例えば「L」または「J」形状はまた、本発明の範囲内で使用されて、部分的な挿入時にフィルターの通過を妨げるが、さらに挿入すると通過を可能にし、通路から障害物を取り除くスライド可能なゲートとして機能することができる。あるいはヨークは、他の手段、例えば、空気圧もしくは油圧シリンダー、またはパワースレッド機構、3バーリンケージ、またははさみ伸縮機構によって上下させることができる。
【0070】
図14は、本発明による製造工程中の
図10の部分断面の構成要素を示す。ヨーク[180]が上昇位置にある場合、ゲート[184]は、その開口部がフィルターポジショナー[58]およびフィルターチューブフランジ[56]の位置合わせされた通路と位置合わせされていない状態で保持される。ポゴピンも通路から離れるように持ち上げられるため、重力または空気の補助により、一連のフィルター[42a、42b、42c]は、これらの最前がゲートによって障害物の位置に引き留められるまで進む。
【0071】
図15は、本発明による別の製造工程中の
図10の部分断面の構成要素を示す。ここで、ヨーク[180]が下降し、第1のディテイナー(留置部、引留部)であるゲート[184]がスライドしてその開口部が通路と位置合わせされ、第2のディテイナー(留置部、引留部)であるポゴピンも下降して、並んでいる2番目のフィルター[42b]にぶつかる。ポゴピンの横方向の力は、摩擦によってフィルターを所定の位置に保持する。あるいは、フィルターの長さ、または第1のディテイナーと第2のディテイナーとの間の間隔に応じて、第2のディテイナーは、2番目のフィルターにぶつかるのではなく、2番目のフィルターの前の通路を塞ぐことができる。
【0072】
このように2番目のフィルターが引き留められた状態で、吸気オリフィス(
図14の[173]であるが、フィルター[42b]によってこの図では遮られている)からの空気の吹き込み[186]を使用して、最前部のフィルター[42a]を前進させ、フィルターポジショナーのマニホールドに入れ、その停止機構[139]で停止させる。重力またはエアアシストポート[
図10の166]からのアシストは、引き留められたフィルター[42b]の後ろに並ぶ一連のフィルター[42c][42d]などを前進させる。ディスペンサーアセンブリーがトラフから上昇する場合、測定された量の喫煙材料およびフィルターは成形ベルトのトラフ内に置かれたままになり、ここで説明した製造手段および方法によって、ピンチオフして同一のシガレットのペアに巻く準備ができる。あるいは、フィルターは、他の機械的手段、例えば、プッシュロッドもしくはトラクションドライブもしくは搬送ベルト、または一連のローラー、によって通路内で前進することができる。
【0073】
例示的な実施形態に関していくつかの特徴および態様が説明されてきたが、当業者は、多数の修正が可能であることを認識するであろう。さらに、本明細書で説明される様々な方法およびプロセスは、説明を容易にするために特定の構造的および/または機能的構成要素に関して説明されることができるが、様々な実施形態によって提供される方法は、任意の特定の構造的および/または機能的構成に限定されない。ここで請求項に記載の装置および方法の認定されていない事例は、世界のどこで宣伝、販売、販売の申し出、使用、所有、または実行されているかに関係なく、侵害していると見なされる。
【0074】
本開示は、様々な態様の例示として意図されている、本出願に記載されている特定の実施形態に関して限定されるべきではない。その趣旨と範囲から逸脱することなく、多くの修正および変更を行うことができる。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等の方法および装置が、前述の説明から可能である。このような修正および変形は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。本開示は、このような特許請求の範囲が権利を与えている等価物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるべきである。
【0075】
したがって、様々な実施形態は、説明を容易にするため、およびそれらの実施形態の例示的な態様を説明するために、特定の特徴の有無にかかわらず説明されるが、特定の実施形態に関してここに記載される様々な構成要素および/または特徴は、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、他の記載された実施形態の中で置換、追加、および/または取り除かれてもよい。結果として、いくつかの例示的な実施形態が上に記載されているが、本発明は、以下の特許請求の範囲内の全ての修正および等価物を網羅することを意図していることが理解されるであろう。
【国際調査報告】