(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-13
(54)【発明の名称】チエノ[2,3-c]ピリダジン-4(1H)-オン系化合物の結晶形及びその製造方法並びに使用
(51)【国際特許分類】
C07D 495/04 20060101AFI20221206BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20221206BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20221206BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20221206BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20221206BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20221206BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20221206BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20221206BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
C07D495/04 105Z
C07D495/04 CSP
A61P43/00 111
A61K31/519
A61P3/10
A61P1/16
A61P3/06
A61P3/04
A61P9/10 101
A61P35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534302
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2022-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2020133897
(87)【国際公開番号】W WO2021110138
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201911235372.1
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520089004
【氏名又は名称】▲ザン▼州片仔▲ファン▼薬業股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHANGZHOU PIEN TZE HUANG PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】516304780
【氏名又は名称】メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユイ、チュアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チーリャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シーツォン
(72)【発明者】
【氏名】イン、ティンティン
(72)【発明者】
【氏名】チエン、カイリー
(72)【発明者】
【氏名】チョン、シアオピン
(72)【発明者】
【氏名】チアン、チーカン
(72)【発明者】
【氏名】ホー、ハイイン
【テーマコード(参考)】
4C071
4C086
【Fターム(参考)】
4C071AA01
4C071BB01
4C071CC02
4C071CC21
4C071DD12
4C071EE13
4C071FF05
4C071GG06
4C071HH08
4C071JJ06
4C071LL01
4C086AA01
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB26
4C086GA13
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA03
4C086NA05
4C086ZA45
4C086ZA70
4C086ZA75
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC33
4C086ZC35
4C086ZC41
(57)【要約】
チエノ[2,3-c]ピリダジン-4(1H)-オン系化合物の結晶形及びその製造方法、並びにACC1及びACC2阻害剤としての医薬の製造における使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末X線回折パターンに、2θ角7.90±0.20°、17.35±0.20°、及び21.50±0.20°で特徴的な回折ピークがある、式(I)で表される化合物の結晶形B。
【化1】
【請求項2】
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79±0.20°、7.90±0.20°、13.45±0.20°、16.51±0.20°、17.35±0.20°、18.38±0.20°、21.50±0.20°、及び25.08±0.20°で特徴的な回折ピークがある、請求項1に記載の結晶形B。
【請求項3】
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79°、6.89°、7.90°、8.51°、9.39°、11.59°、12.25°、13.45°、13.79°、15.60°、16.51°、17.35°、18.38°、19.47°、21.50°、23.47°、24.69°、25.08°、及び29.19°で特徴的な回折ピークがある、請求項1に記載の結晶形B。
【請求項4】
XRPDパターンは、
図1に示されるすとおりである、請求項3に記載の結晶形B。
【請求項5】
熱重量分析曲線は120.0±3℃で重量損失が11.07%であり、120.0±3℃~200.0±3℃で重量損失が4.84%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の結晶形B。
【請求項6】
TGA曲線は
図2に示されるとおりである、請求項5に記載の結晶形B。
【請求項7】
ACC1及びACC2阻害剤としての医薬の製造における請求項1~6のいずれか1項に記載の結晶形Bの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
関連出願の相互参照
本願は、出願日が2019年12月5日であるCN201911235372.1の優先権を出張する。
【0002】
本発明は、チエノ[2,3-c]ピリダジン-4(1H)-オン系化合物の結晶形及びその製造方法、並びにACC1及びACC2阻害剤としての医薬の製造における使用に関する。
【背景技術】
【0003】
脂肪酸の合成増加、脂肪酸の酸化低減、又はその両方が引き起こす脂肪酸の代謝異常は、インスリン抵抗性、肝の脂肪変性、脂質異常症、肥満、メタボリックシンドローム(MetSyn)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)などの様々な代謝障害の特徴である。また、2型糖尿病(T2DM)の進行、及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アテローム性動脈硬化症などの血管疾患を引き起こす可能性がある。脂肪酸の代謝障害はがんの特徴でもあり、異常で持続的な悪性腫瘍細胞を増殖させる可能性があるため、脂肪酸の合成阻害及び/又は脂肪酸の酸化的代謝の刺激は、これらの疾患を好転させる可能性がある(PNAS,2016,E1796-E1805)。
【0004】
アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)はアセチルCoAのマロニルCoAへの変換を触媒し、これは脂肪酸合成の最初のステップで、律速段階でもある。ACCにはACC1とACC2の2つのサブタイプがある。ACC1は主に肝臓と脂肪組織に分布し、ACC2は主に肝臓、心臓と筋肉組織に分布する。肝臓では、細胞質内のACC1が触媒して生成されるマロニルCoAが、主に脂肪酸の合成と伸長に関与し、ミトコンドリアの表面のACC2が触媒して生成されるマロニルCoAは主にカルニチンアシルトランスフェラーゼIを阻害することにより、脂肪酸の酸化的代謝を調節する(PNAS,2016,E1796-E1805)。したがって、ACCの2つのサブタイプを同時に阻害することにより、脂肪酸の合成を低減し、脂肪酸の酸化的代謝を刺激することができる。
【0005】
WO2013071169A1には関連の疾患の治療におけるACC阻害剤I-181の使用が開示されている。
【化1】
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る式(I)で表される化合物の結晶形Bの粉末X線回折パターンに、2θ角7.90±0.20°、17.35±0.20°、及び21.50±0.20°で特徴的な回折ピークがある。
【化2】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形Bの粉末X線回折パターンに、2θ角5.79±0.20°、7.90±0.20°、13.45±0.20°、16.51±0.20°、17.35±0.20°、18.38±0.20°、21.50±0.20°、及び25.08±0.20°で特徴的な回折ピークがある。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形Bの粉末X線回折パターンに、2θ角5.79°、6.89°、7.90°、8.51°、9.39°、11.59°、12.25°、13.45°、13.79°、15.60°、16.51°、17.35°、18.38°、19.47°、21.50°、23.47°、24.69°、25.08°、及び29.19°で特徴的な回折ピークがある。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形BのXRPDパターンは
図1に示されるとおりである。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形BのXRPDパターンの解析データは表1に示されるとおりである。
【表1】
【0011】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形Bの熱重量分析曲線は120.0±3℃で重量損失が11.07%であり、120.0±3℃~200.0±3℃で重量損失が4.84%である。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態において、上記の結晶形BのTGA曲線は
図2に示されるとおりである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の式(I)で表される化合物の結晶形Bは安定的であり、照度、温度と湿度からの影響が小さく、しかも本発明の式(I)で表される化合物及びその結晶形Bは生体内投与有効性が良く、薬物になる可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】式(I)の結晶形BのCu-Kα線XRPDパターンである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
「定義と説明」
特に説明がある場合を除いて、本明細書で使用する下記の用語と表現は次の意味を有する。特定の表現又は用語は、特に定義がなければ、確定しない又は不明瞭なものとしてではなく、通常の意味で理解する。本明細書で商品名が記載される場合に、対応する商品又はその有効成分を指す。
【0016】
本発明に係る中間体化合物は、下記の特定の実施形態、他の化学合成方法と組み合わせてなされる実施形態と当業者に熟知される同等な代替案を含む実施形態であって、好ましくは本発明の実施例を含み、ただし限定されない実施形態など、当業者に熟知される様々な合成方法で製造することができる。
【0017】
本発明の特定の実施形態に係る化学反応は適切な溶媒において行われ、前記溶媒は本発明に係る化学変化と必要な試薬及び原料に適合するものでなければならない。本発明に係る化合物を得るために、当業者が従来の実施形態を踏まえ合成ステップ又は反応経路について改変又は選択を行うことが必要である。
【0018】
以下、実施例で本発明を詳細に説明し、これらの実施例は本発明的への限定と認めるものではない。
【0019】
本発明で使用する溶媒は全て市販品であり、更なる精製をしなくても使用できる。
【0020】
本発明で溶媒は市販品を使用することができる。本発明で次の略語を使用する。EtOHはエタノールである。MeOHはメタノールである。TFAはトリフルオロ酢酸である。TsOHはp-トルエンスルホン酸である。mpは融点である。EtSO3Hはエタンスルホン酸である。MeSO3Hはメタンスルホン酸である。THFはテトラヒドロフランである。EtOAcは酢酸エチルである。RuPhosは2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニルである。AcClはアセチルクロリドである。DCMはジクロロメタンである。DMSOはジメチルスルホキシドである。
【0021】
化合物は人力で又はソフトウェアChemDraw(登録商標)で命名し、市販化合物はメーカーのカタログの名称を採用する。
【0022】
本発明に係る粉末X線回折(X-ray powder diffractometer、XRPD)法
装置モデル:PANalytical(パナリティカル)社のX’Pert3/Empyrean X線回折計
試験方法:約10mgのサンプルでXRPD検出を行う。
【0023】
XRPDパラメータの詳細は次のとおりである。
線源:Cu,kα(Kα1=1.540598Å、Kα2=1.544426Å、Kα2/Kα1強度比:0.5)。
管電圧:45kV、管電流:40mA。
発散スリット:固定1/8°。
第1ソーラースリット:0.04rad、第2ソーラースリット:0.04rad。
受光スリット:なし、飛散防止スリット:7.5mm。
測定時間:5分。
走査角度範囲:3~40°。
角度ステップ:0.0263°(X’Pert3)/0.0167°(Empyrean)。
ステップ幅:46.665秒(X’Pert3)/17.780秒(Empyrean)。
サンプルトレイ回転数:15rpm。
【0024】
本発明に係る熱重量分析(Thermal Gravimetric Analyzer、TGA)法
装置モデル:TA Discovery TGA 5500熱重量分析装置
試験方法:サンプル(1~5mg程度)をTGAアルミニウムパンに入れて試験を行い、10mL/min N2の条件下で、10℃/minの昇温速度でサンプルを室温から350℃に加熱する。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の内容の一層の理解のために、特定の実施例で更に説明し、当該特定の実施形態は本発明の内容を限定するためのものではない。
【0026】
実施例1:式(I)化合物の結晶形Bの製造
【化3】
【0027】
ステップ1:化合物I-02の調製
20℃下で、乾燥した三つ口フラスコに原料I-01(650g、6.62mol)、DCM(1.5L)を加えた。0℃に冷却して、約1時間で早くSO2Cl2(1.88kg、13.90mol)を滴加し、温度を0~10℃に保持した。滴加が完了したら、混合物を15~20℃下で16時間攪拌した(滴加する間に溶液が徐々に黒くなり、持続的にガスが放出され、水酸化ナトリウム水溶液で排ガスを吸収した)。反応液を40℃下で減圧下濃縮して、黄色い液体粗生成物I-02を得てそのまま次のステップに使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 6.62(s,1H),2.13(s,3H)。
【0028】
ステップ2:化合物I-03の調製
乾燥した5L三つ口フラスコに化合物I-02(500g、2.99mol)、AcCl(481.6g、2.05eq)、DCM(2.5L)を加え、0℃に冷却した。その後、数回に分けて(1回当たり約100g)AlCl3(478.4g、3.59mol)を加え、内部温度を0~10℃に限定して、約1時間で終えた。反応系の温度をゆっくりと20℃に上げて、12時間攪拌した。反応液をゆっくりと約2kgの砕氷に注入してクエンチし、注入と同時に攪拌し、反応系には常にたくさんの砕氷を保持した。氷が全て溶けたら分液した。水相をDCM(500mL×2)で抽出した。合わせた有機相を水(1L×2)と飽和食塩水(1L×2)で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して黄色い液体生成物I-03を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 2.53(s,3H),2.15(s,3H)。
【0029】
ステップ3:化合物I-04の調製
20℃下で、乾燥した5L三つ口フラスコに原料I-03(500g、2.39mol)、DMSO(2.5L)を加え、その後、HBr(1.45kg、7.17mol)の水溶液を早く滴加し、滴加は約1時間で完了した(滴加する間に温度が上昇し、反応系の温度は52℃に上がった)。混合物の温度がゆっくりと60℃に上がって、12時間攪拌した。反応液にゆっくりと約5kgの砕氷を注入してクエンチし、石油エーテル(1.5L)を加えて、約20分間早く攪拌すると、たくさんの黄色い固体が析出し、濾過した。フィルターケーキを石油エーテル(500mL×3)で洗浄した後、減圧下で乾燥して黄色い固体生成物I-04を得、粗生成物をそのまま次のステップに使用した。
【0030】
ステップ4:化合物I-05の調製
20℃下で、乾燥した5L三つ口フラスコに原料I-04(300g、1.25mol)、2-MeTHF(3L)を加え、その後、HOAc(75g、1.25mol)、BocNHNH2(165.2g、1.25mol)を加えて、混合物を16時間攪拌した。反応液を水(1L)、20%炭酸カリウム水溶液(500mL×2)、そして飽和食塩水(1L×2)で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して黒い油性液体生成物I-05を得、粗生成物をそのまま次のステップに使用した。
【0031】
ステップ5:化合物I-06の調製
20℃下で、乾燥した5L三つ口フラスコに原料I-05(560g、1.66mol)、DMSO(2.5L)を加え、その後、K2CO3(229.5g、1.66mol)を加えて、混合物の温度を100℃に上げて16時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、その後、それを水(4L)と石油エーテル・酢酸エチル(4/1、1L)の液体混合物に注入して、5分間攪拌し、その後、飽和硫酸水素カリウム水溶液でpHを3に調整し、砂状の固体が析出すると、濾過して、黒い固体粗生成物を得た。さらにアセトニトリル(1L)を加えて室温下で1時間攪拌して、褐色の固体生成物I-06を得、粗生成物をそのまま次のステップに使用した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ ppm 2.47(s,3H)。
【0032】
ステップ6:化合物I-07の調製
20℃下で、乾燥した50L反応釜に原料I-06(3.0kg、15.0mol)、DMF(15L)を加え、その後、数回に分けて(1回当たり250g)NIS(2.5kg、11.1mol)を加えた。全ての原料を加えた後、液体反応混合物の温度を50℃に上げて1.5時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、その後、それを500gの亜硫酸水素ナトリウムを溶解した水溶液45Lに注入して、5分間攪拌し、褐色の固体が析出すると、濾過して、褐色の粗生成物を得た。さらにアセトニトリル(15L)を加えて室温下で1時間攪拌して、濾過し、フィルターケーキを真空乾燥して褐色の固体生成物I-07を得、粗生成物をそのまま次のステップに使用した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ ppm 2.47(s,3H)。
【0033】
ステップ7:化合物I-08の調製
20℃下で、乾燥した50Lジャケット付き反応釜にDMF(25L)を加えて、攪拌を開始し、その後、原料I-07(5.2kg、15.9mol)、I-09(4.0kg、12.7mol)、K2CO3(1.75kg、12.7mol)を加えた。全ての原料を加えると、温度を115℃に上げて24時間攪拌した。反応液を室温に冷却した。もう一部の原料(I-07、4.5kg)と合わせて処理し、合わせた反応液を水(37.5L)と酢酸エチル(8L)の液体混合物に加え、固体が析出したら、濾過した。濾液を分液して、水相を酢酸エチル(8L×2)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥して、濾過し、加圧下で濃縮して残留物を得た。フィルターケーキと濃縮残留物を合わせて、メタノール(15L)を加え、室温下で1時間攪拌した後に濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物にn-ヘプタン(5L)を加えて、1時間攪拌した。n-ヘプタンを取り出し、tert-ブチルメチルエーテル(4L)を加えて、60℃に加熱し、30分間早く攪拌して、25℃に冷却し、次に1時間攪拌して濾過した。全てのフィルターケーキを合わせて、40℃下で真空乾燥して黄色い固体生成物I-08を得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ ppm 7.48-7.46(m,1H),7.36-7.33(m,1H),7.07-7.02(m,2H),5.30(dd,J=9.2,3.6Hz,1H),4.41(dd,J=14.4,3.6Hz,1H),4.17(dd,J=14.4,9.2Hz,1H),3.85(s,3H),3.38-3.36(m,1H),3.35-3.24(m,2H),3.24-3.14(m,2H),2.45(s,3H),1.63-1.62(m,1H),1.56-1.54(m,1H),1.34-1.31(m,1H),1.05-1.00(m,1H)。
【0034】
ステップ8:化合物I-10の調製
50L反応釜にトルエン(22L)、ジシクロヘキシルアミン(1422.0mL、2eq)を加え、5分間窒素バブリングして、反応釜の温度を-10~5℃に調整し、窒素保護下でn-ブチルリチウム(2.86L、2eq)をゆっくりと反応液に滴加し(内部温度を-10~5℃に限定した)、反応液の内部温度を-10~5℃に限定して、50~70分間攪拌した。その後、窒素保護下でイソ酪酸メチル(817.2mL、2eq)をゆっくりと反応液に滴加し(内部温度を-10~5℃に限定した)、反応液の内部温度を-10~5℃に限定して、50~70分間攪拌した。窒素バブリングしてI-08(2001.6g、1eq)を反応液に加え、その後、窒素保護下でPd2(dba)3(32.4g、0.01eq)、PtBu3(10%トルエン溶液、251.6mL、0.03eq)を反応液に加え、反応液の温度をゆっくりと20℃に上げ、その後、20℃下で50~70分間攪拌した。
【0035】
反応液に水(8L)を加え、分液して水相を分離し、その後、塩酸水溶液(3M、5L)をゆっくりと反応液に加えて、pHを約4~5に調整し、珪藻土で濾過して、フィルターケーキを酢酸エチル(15L)で洗浄し、濾液を静置して層化させ、水相を分離した。有機相を塩酸水溶液(1M、10L)で洗浄し、その後、炭酸カリウム水溶液(0.2M、10L)で洗浄して、水相を分離し、水相には生成物を含んだ絮状物がたくさんあったため、珪藻土で濾過し、酢酸エチル(10L)でフィルターケーキを洗浄して、分液して水相を分離した。有機相を合わせて飽和塩化ナトリウム水溶液(15L)で洗浄し、有機相を減圧下で濃縮して粗生成物を得た(当該手順により、他に2kgと1.4kgの原料を加えて反応させ、それぞれ後処理をして粗生成物を得た)。それぞれの粗生成物を合わせて、酢酸エチルとn-ヘプタンを溶離液とするカラムクロマトグラフィー(n-ヘプタン:酢酸エチル=10:1~3:1)により精製して、黄色い固体I-10を得た。
LCMS:[M+H]+=431.3。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 7.51(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.36-7.32(m,1H),7.05-7.02(m,1H),6.91(d,J=8.0Hz,1H),5.44(dd,J=8.8,3.2Hz,1H),4.35(dd,J=14.0,3.2Hz,1H),4.06(dd,J=14.0,8.8Hz,1H),3.87(s,3H),3.80-3.74(m,1H),3.68(s,3H),3.58-3.52(m,1H),3.43-3.23(m,3H),2.56(s,3H),1.76-1.72(m,1H),1.60-1.45(m,8H),1.28-1.20(m,1H)。
【0036】
ステップ9:化合物I-11の調製
10L三つ口フラスコに2-メチルテトラヒドロフラン(1L)、オキサゾール(96.0mL、4.0eq)をこの順に加え、5分間窒素バブリングして、反応フラスコ内の温度を-30~-15℃に調整し、窒素保護下でTMPMgCl・LiCl(1.8L、4.8eq)をゆっくりと反応液に滴加し(内部温度を-30~-15℃に限定した)、反応液の内部温度を-30~-15℃に限定して、30~40分間攪拌した。その後、窒素保護下でZnCl2(1.5L、8eq)をゆっくりと反応液に滴加し(内部温度を-30~-15℃に限定した)、滴加が完了したら、冷却浴を撤去し、反応液を攪拌してゆっくりと温度を15~20℃に上げて、オキサゾールの亜鉛試薬を得た。
【0037】
もう1つの10L三つ口フラスコに、2-メチルテトラヒドロフラン(2L)、中間体I-10(200g)をこの順に加え、5分間窒素バブリングして、窒素保護下でPd2(dba)3(34.6g、0.1eq)、RuPhos(34.9g、0.3eq)を反応フラスコに加え、その後、反応液の温度を60~70℃に上げて、30~50分間攪拌し、その後、オキサゾールの亜鉛試薬を反応液に加え、反応液の温度を90~95℃に上げて、当該温度下で13~16時間攪拌した。
【0038】
5反応釜分の反応液を合わせて処理し、反応液を室温に冷却し、その後、反応液を塩酸水溶液(1M、20L、0~5℃)に加えて、pHを3~4に調整し、分液して水相を分離し、水相を酢酸エチル(5L)で抽出し、有機相を合わせて飽和塩化ナトリウム水溶液(10L×2)で洗浄し、有機相を減圧下で濃縮して粗生成物を得(当該手順により、他に15反応釜に各200gの原料を加えて反応させ、3ロットに分け各1kgを処理して、粗生成物を得た)、カラムクロマトグラフィーにより精製した。精製した固体をイソプロパノール(4L)に加え、温度を50~55℃に上げて固体が完全に溶解したまで攪拌し、さらに30~40分間攪拌し、その後、25~30℃に自然冷却して、2.0~2.5時間攪拌し、n-ヘプタン(4L)を反応液に加え、25~30℃下で12~13時間攪拌して、濾過し、n-ヘプタン(2L)でフィルターケーキを洗い流した後に乾燥し、フィルターケーキを減圧下で濃縮して黄色い固体I-11を得た。
LCMS:[M+H]+=568.3。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 7.75(s,1H),7.54(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.33(td,J=7.8,1.6Hz,1H),7.26(s,1H),7.06-7.04(m,1H),6.91(d,J=8.0Hz,1H),5.49(dd,J=8.8,3.2Hz,1H),4.41(dd,J=14.0,3.2Hz,1H),4.17(dd,J=14.0,8.8Hz,1H),3.87(s,3H),4.23-4.12(m,1H),3.78-3.71(m,1H),3.70(s,3H),3.56-3.49(m,1H),3.45-3.21(m,3H),3.00(s,3H),1.71-1.70(m,1H),1.64-1.48(m,8H),1.27-1.21(m,1H)。
【0039】
ステップ10:式(I)で表される化合物の粗生成物の調製
50L反応釜にエタノール(25L)、中間体I-11をこの順に加え、温度を55~60℃に上げて、固体が完全に溶解するまで攪拌し、調製したNaOH(1091.1g)の水(5L)溶液を反応釜に加え、反応釜の温度を70~80℃に上げて、当該温度で17~19時間攪拌した。
【0040】
反応液を室温に冷却して、減圧下で濃縮してエタノールを除去した。その後、3M塩酸水溶液(10L)でpHを2~3に調整し(調整する間に内部温度は15~25℃であった)、濾過し、粗生成物を得て0.3M塩酸の脱イオン水溶液(10L)を加え、且つ25~30℃下で50~60分間攪拌して、濾過し、固体を得てエタノール(2L)を加えて15~20分間攪拌して、濾過し、固体を得て減圧下で濃縮して式(I)で表される化合物の粗生成物としてほぼ白い固体を得た。
LCMS:[M+H]+=554.3。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 7.76(s,1H),7.53(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.37-7.30(m,1H),7.27(s,1H),7.06-7.02(m,1H),6.90(d,J=8.0Hz,1H),5.49(dd,J=8.8,4.0Hz,1H),4.44(dd,J=14.0,4.0Hz,1H),4.21(dd,J=14.0,8.8Hz,1H),3.86(s,3H),3.79-3.70(m,1H),3.61-3.49(m,1H),3.47-3.20(m,3H),3.02(s,3H),1.74-1.70(m,1H),1.63-1.50(m,8H),1.28-1.20(m,1H)。
【0041】
ステップ11:式(I)で表される化合物の結晶形Bの製造
10L三つ口フラスコにエタノール(2.5L)、式(I)で表される化合物の粗生成物(850.0g)をこの順に加え、その後、反応液を75~80℃に加熱して30~35分間攪拌し、その後、室温(25~30℃)に自然冷却して、濾過し、エタノール(300mL×4)でフィルターケーキを洗浄し、フィルターケーキを減圧下で濃縮して、固体を得て一定重量になるまで真空乾燥して、式(I)で表される化合物を得た。約15mgの式(I)で表される化合物を秤量して5mLバイアル瓶に加え、0.1mLのDMSOと3mLのトルエンを加えて、透明な溶液を得、室温にして揮発させて、式(I)で表される化合物の結晶形Bを得た。
LCMS:[M+H]+=554.2。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 7.76(d,J=0.8Hz,1H),7.53(dd,J=7.2,1.2Hz,1H),7.35-7.31(m,1H),7.27(s,1H),7.06-7.02(m,J=7.2Hz,1H),6.90(d,J=8.0Hz,1H),5.49(dd,J=8.8,4.0Hz,1H),4.44(dd,J=14.0,4.0Hz,1H),4.21(dd,J=14.0,8.8Hz,1H),3.86(s,3H),3.79-3.70(m,1H),3.59-3.49(m,1H),3.44-3.20(m,3H),3.02(s,3H),1.74-1.69(m,1H),1.64-1.50(m,8H),1.30-1.19(m,1H)。
【0042】
実験例1:インビトロ評価
実験目的:
IC50値を測定してアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)に対する被験化合物の阻害能力を評価する。
【0043】
実験材料:
1.タンパク質:ヒトアセチルCoAカルボキシラーゼ1(hACC1)、ヒトアセチルCoAカルボキシラーゼ2(hACC2)。
2.基質:NaHCO3。
3.補因子:アセチルCoA、ATP(アデノシン三リン酸)。
4.活性化剤:クエン酸カリウム。
【0044】
実験方法:
1.マイクロプレートのウェルに1×酵素/基質/補因子を加えた。
2.音響学的手法により、上記の酵素混合物に化合物のDMSO溶液を加え、15分間プレインキュベートした。
3.ATPを加えて反応を開始させて、振り混ぜた。
4.室温下で1時間インキュベートした。
5.反応をクエンチした後、40分間インキュベートした。
6.検出試薬を加えて、30分間インキュベートした。
7.蛍光を検出した。
【0045】
8.データ分析:ADP標準曲線に基づいて、蛍光信号をADP生成物濃度に変換して酵素活性を計算した。ソフトウェアGraphpad Prismを利用して曲線を当てはめ、IC
50値を得た。実験結果は表2に示すとおりである。
【表2】
【0046】
結論:本発明に係る化合物はヒトACC1/ACC2酵素に高い阻害活性を有する。
【0047】
実験例2:化合物の薬物動態学評価
実験目的:
C57BL/6マウスにおける化合物のインビボ薬物動態学を測定する
【0048】
実験材料:
C57BL/6マウス(雄、18~30g、7~9週齢、上海霊暢生物科技有限公司)。
【0049】
実験手順:
被験化合物の透明な溶液(0.5mg/mL DMSO10%、ポリエチレングリコールステアレート10%、水80%)を尾静脈より4匹の雄C57BL/6マウス(一晩絶食、7~9週齢)に注射し、投与量は2.0mg/kgであった。被験化合物の懸濁液又は透明な溶液(1mg/mL PEG40010%、(0.5%メチルセルロース+0.2%Tween80)90%)を4匹の雄C57BL/6マウス(一晩絶食、7~9週齢)に強制経口投与し、投与量は10mg/kgであった。
【0050】
2匹のマウスを1群とし、各マウスは4~5の時点で交互に採血した。マウスに静脈内投与又は強制経口投与した後、0.0833時間(IV組のみ)、0.25時間、0.5時間、1.0時間、2.0時間、4.0時間、6.0時間、8.0時間、24時間に伏在静脈穿刺により約30μL採血してEDTA-K2抗凝固剤入り管に入れ、遠心分離して血漿を得た。LC-MS/MS法で血中濃度を測定し、薬物動態ソフトウェアWinNonlin(商標)バージョン6.3(米国カリフォルニア州マウンテンビュー、Pharsight)を利用し、ノンコンパートメントモデルで対数線形台形法より関連の薬物動態パラメータを計算した。
【0051】
【0052】
結論:本発明の式(I)で表される化合物はマウスの薬物動態指標の1つ又はいくつかを有意に改善することができる。
【0053】
実験例3:HFD+CCl4誘発NASHマウスモデルにおけるインビボ薬力学研究
実験目的:
この研究の目的は、HFD+CCl4マウスモデルにおけるNASHと肝線維化に対する化合物の改善効果を検討することであり、I-181を参照化合物とする。
【0054】
I-181はアセチルCoAカルボキシラーゼ(Acetyl-CoA Carboxylase)阻害剤であり、今は非アルコール性脂肪性肝疾患(Non Alcoholic FattyLiver Disease、NAFLD)に関する第II相臨床試験が行われている。この研究で使用するHFD+CCl4マウスモデルはヒト非アルコール性脂肪性肝疾患がNASHに進行する過程をシミュレートする動物モデルであり、高脂肪食は肝細胞における脂肪の蓄積と変性を引き起こし、CCl4(腹腔内注射、週2回)で肝臓損傷の「二重化」をシミュレートした。当該モデルは安定しており信頼性が高く、ヒトNASHの病因と類似性が高く、脂肪変性、アポトーシス、炎症、線維化などNASHの主な病理学的特徴を有し、血漿アミノ基転移酵素(ALTとAST)レベルの上昇も示している。
【0055】
実験設計:
この実験のモデル作成は高脂肪食とCCl
4誘発と2つの段階を含み、最初に高脂肪食でマウスに非アルコール性脂肪性肝疾患を誘発し、体重が38gを超えるマウスを選択し、引き続き高脂肪食を与えると同時に、25%CCl
4を0.5mg/kgで週2回、4週間にわたり腹腔内注射投与した。CCl
4投与を開始する日を0日目とし、CCl
4投与を始める時を0時間とし、CCl
4投与の開始日に、強制経口投与を開始し、各群の投与体積は5mL/kgであり、1日1回で4週間(28日)持続した。CCl
4の注射時間は当日の1回目の投与時間と4時間以上隔たなければならない。実験では、健常コントロール群、モデル群、参照化合物群(GS-0976)、被験化合物群(式(I)で表される化合物、3通りの用量)と6群を設けた。健常コントロール群は10匹の健常マウスであり、実験中に通常食を与え、CCl
4を注射しない。50匹の肥満マウスをモデル群と投与群に振り分け、各群は10匹のマウスであり、群分けした後にCCl
4の腹腔内注射を開始しそれぞれ異なる用量の薬物を投与した。群と用量の設定は表4に示すとおりである。
【表4】
【0056】
実験結果:
高脂肪食とCCl4の組合せによる誘発マウスモデルで、式(I)で表される化合物はNASと線維化の両方において参照化合物のより高い用量と同じ効果を得ていた。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末X線回折パターンに、2θ角7.90±0.20°、17.35±0.20°、及び21.50±0.20°で特徴的な回折ピークがある、式(I)で表される化合物の結晶形B。
【化1】
【請求項2】
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79±0.20°、7.90±0.20°、13.45±0.20°、16.51±0.20°、17.35±0.20°、18.38±0.20°、21.50±0.20°、及び25.08±0.20°で特徴的な回折ピークがある、請求項1に記載の結晶形B。
【請求項3】
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79°、6.89°、7.90°、8.51°、9.39°、11.59°、12.25°、13.45°、13.79°、15.60°、16.51°、17.35°、18.38°、19.47°、21.50°、23.47°、24.69°、25.08°、及び29.19°で特徴的な回折ピークがある、請求項1に記載の結晶形B。
【請求項4】
熱重量分析曲線は120.0±3℃で重量損失が11.07%であり、120.0±3℃~200.0±3℃で重量損失が4.84%である、請求項1~
3のいずれか1項に記載の結晶形B。
【請求項5】
ACC1及びACC2阻害剤としての医薬の製造における請求項1~
4のいずれか1項に記載の結晶形Bの使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
実験結果:
高脂肪食とCCl4の組合せによる誘発マウスモデルで、式(I)で表される化合物はNASと線維化の両方において参照化合物のより高い用量と同じ効果を得ていた。
本発明の態様は以下を含む。
<1>
粉末X線回折パターンに、2θ角7.90±0.20°、17.35±0.20°、及び21.50±0.20°で特徴的な回折ピークがある、式(I)で表される化合物の結晶形B。
<2>
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79±0.20°、7.90±0.20°、13.45±0.20°、16.51±0.20°、17.35±0.20°、18.38±0.20°、21.50±0.20°、及び25.08±0.20°で特徴的な回折ピークがある、<1>に記載の結晶形B。
<3>
粉末X線回折パターンに、2θ角5.79°、6.89°、7.90°、8.51°、9.39°、11.59°、12.25°、13.45°、13.79°、15.60°、16.51°、17.35°、18.38°、19.47°、21.50°、23.47°、24.69°、25.08°、及び29.19°で特徴的な回折ピークがある、<1>に記載の結晶形B。
<4>
XRPDパターンは、図1に示されるすとおりである、<3>に記載の結晶形B。
<5>
熱重量分析曲線は120.0±3℃で重量損失が11.07%であり、120.0±3℃~200.0±3℃で重量損失が4.84%である、<1>~<4>のいずれか1項に記載の結晶形B。
<6>
TGA曲線は図2に示されるとおりである、<5>に記載の結晶形B。
<7>
ACC1及びACC2阻害剤としての医薬の製造における<1>~<6>のいずれか1項に記載の結晶形Bの使用。
【国際調査報告】