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特表2022-551852無線通信システムにおいてハンドオーバー手続きを実行する方法及びその装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-14
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてハンドオーバー手続きを実行する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/28 20090101AFI20221207BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221207BHJP
   H04W 76/19 20180101ALI20221207BHJP
【FI】
H04W36/28
H04W72/04 111
H04W76/19
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520830
(86)(22)【出願日】2020-09-29
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 KR2020013359
(87)【国際公開番号】W WO2021066532
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0122659
(32)【優先日】2019-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0138766
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム, ドングン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソンフン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ13
5K067JJ39
(57)【要約】
ソース基地局から設定情報を受信する段階と、設定情報に基づき、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されたか否かということを判断する段階と、判断結果に基づき、ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)は、中断し、ターゲット基地局のためのSRBを確立する段階と、DAPSハンドオーバーが失敗したと判断される場合、ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じたか否かということを判断する段階と、判断結果に基づき、ソース基地局との接続において、RLFが生じていない場合、ソース基地局に設定されたSRBを再開し、DAPSハンドオーバーの失敗を報告する段階と、を含む、無線通信システムにおける端末の動作方法である。
【選択図】 図1F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける端末の動作方法において、
ソース基地局から設定情報を受信する段階と、
前記設定情報に基づき、少なくとも1つのベアラ(bearer)に、DAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されたか否かということを判断する段階と、
前記DAPSハンドオーバーが設定されたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行い、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)は中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立する段階と、
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じたか否かということを判断する段階と、
前記RLFが生じたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局との接続において、前記RLFが生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開し、前記DAPSハンドオーバーの失敗を報告する段階と、を有することを特徴とする端末の動作方法。
【請求項2】
前記DAPSハンドオーバー時、T304タイマを開始させる段階と、
非同期信号が受信された場合、T310タイマを開始させる段階と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DAPSハンドオーバーが完了した場合、前記T304タイマ及び前記T310タイマを中止させる段階をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の端末の動作方法。
【請求項4】
前記T304タイマが満了した場合、前記DAPSハンドオーバーが失敗し、RLFが感知されていないと判断する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の端末の動作方法。
【請求項5】
前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBの場合、前記ターゲット基地局のためのSRBを解除し、前記DAPSハンドオーバーが解除されたSRBに再設定し、
前記DAPSハンドオーバーが設定されていないSRBの場合、前記DAPSハンドオーバー以前に前記ソース基地局で使用された設定に復旧する段階をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の端末の動作方法。
【請求項6】
前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBから前記DAPSハンドオーバーが解除された場合、前記ソース基地局のためのセキュリティキー及びヘッダ圧縮コンテクストを維持する段階をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の端末の動作方法。
【請求項7】
無線通信システムにおける端末において、
送受信部と、
前記送受信部と接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、ソース基地局から設定情報を受信し、
前記設定情報に基づき、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されたか否かということを判断し、
前記DAPSハンドオーバーが設定されたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行い、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)は中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立し、
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じたか否かということを判断し、
前記RLFが生じたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局との接続において、前記RLFが生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開し、前記DAPSハンドオーバーの失敗を報告することを特徴とする端末。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバー時、T304タイマを開始させ、
非同期信号が受信された場合、T310タイマを開始させることを特徴とする請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが完了した場合、前記T304タイマ及び前記T310タイマを中止させることを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T304タイマが満了した場合、前記DAPSハンドオーバーが失敗し、RLFが感知されていないと判断することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBの場合、前記ターゲット基地局のためのSRBを解除し、前記DAPSハンドオーバーが解除されたSRBに再設定し、
前記DAPSハンドオーバーが設定されていないSRBの場合、前記DAPSハンドオーバー以前に前記ソース基地局で使用された設定に復旧することを特徴とする請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBから前記DAPSハンドオーバーが解除された場合、前記ソース基地局のためのセキュリティキー及びヘッダ圧縮コンテクストを維持することを特徴とする請求項11に記載の端末。
【請求項13】
無線通信システムにおけるソース基地局の動作方法において、
少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されるか否かに関連する情報を含む設定情報を端末に伝送する段階と、
前記設定情報に基づき、前記端末が前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行う場合、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立する段階と、
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断され、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開する段階と、を有することを特徴とするソース基地局の動作方法。
【請求項14】
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記DAPSハンドオーバーの失敗の報告を前記端末から受信する段階をさらに有することを特徴とする請求項13に記載のソース基地局の動作方法。
【請求項15】
無線通信システムにおけるソース基地局において、
送受信部と、
前記送受信部と接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されるか否かに関連する情報を含む設定情報を端末に伝送し、
前記設定情報に基づき、前記端末が前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行う場合、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立し、
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断され、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開することを特徴とするソース基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおいてハンドオーバー手続きを実行する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
4G通信システム商用化及びマルチメディアサービス増加により、爆発的に増加傾向にある無線データトラフィック需要を充足させるため、改善された5G通信システム又はpre-5G通信システムが開発されている。
そのような理由で、5G通信システム又はpre-5G通信システムは、4Gネットワーク以後(beyond 4G network)通信システム又はLTE(long term evolution)システム以後(post LTE)のシステムと呼ばれている。
【0003】
データ伝送率を上昇させるために、5G通信システムは、超高周波(mmWave)帯域(例えば、60ギガ(60GHz)帯域のようなもの)における具現が考慮されている。
超高周波帯域における電波の経路損失を緩和させ、電波の伝達距離を延長させるために、5G通信システムにおいては、ビームフォーミング(beamforming)、巨大配列多重入出力(massive MIMO(multi input multi output))、全次元多重入出力(FD-MIMO:full dimensional MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beam-forming)及び大規模アンテナ(large scale antenna)の技術が論議されている。
【0004】
また、システムのネットワーク性能改善のために、5G通信システムにおいては、進化された小型セル、改善された小型セル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN(radio access network)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、機器間通信(D2D:device to device communication)、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協力通信(cooperative communication)、CoMP(coordinated multi-points)及び受信干渉除去(interference cancellation)のような技術開発がなされている。
【0005】
それ以外にも、5Gシステムにおいては、進歩したコーディング変調(ACM:advanced coding modulation)方式であるFQAM(hybrid FSK and QAM modulation)及びSWSC(sliding window superposition coding)、並びに進歩した接続技術であるFBMC(filter bank multi carrier)、NOMA(non orthogonal multiple access)、及びSCMA(sparse code multiple access)などが開発されている。
【0006】
一方、インターネットは、人々が情報を生成して消費する人間中心の接続網において、事物のような分散された構成要素間におり情報をやり取りして処理する事物インターネット(internet of things:IoT)網と進化している。
クラウドサーバなどとの接続を介するビッグデータ(big data)処理技術などがIoT技術に結合されたIoE(internet of everything)技術も提起されている。
IoTを具現するために、センシング技術、有無線通信及びネットワークインフラ、サービスインターフェース技術、並びにセキュリティ技術のような技術要素が要求され、最近では、事物間接続のためのセンサネットワーク(sensor network)、事物通信(machine to machine:M2M)、MTC(machine type communication)のような技術が研究されている。
【0007】
IoT環境においては、接続された事物で生成されたデータを収集して分析し、人々の生活に新たな価値を創出する知能型IT(internet technology)サービスが提供されうる。
IoTは、既存のIT(information technology)技術と、多様な産業との融合及び複合を介し、スマートホーム、スマートビルディング、スマートシティ、スマートカー又はコネクティッドカー、スマートグリッド、ヘルスケア、スマート家電、先端医療サービスなどの分野にも応用される。
【0008】
それにより、5G通信システムをIoT網に適用するための多様な試みがなされている。
例えば、センサネットワーク、事物通信(M2M)、MTCなどの技術が、5G通信技術であるビームフォーミング、MIMO及びアレイアンテナなどの技法によって具現されているのである。
前述のビッグデータ処理技術として、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN)の適用も、5G技術とIoT技術との1つの融合事例と言えるであろう。
上述のように、無線通信システムの発展により、多様なサービスを提供することができるようになることにより、特に、端末のハンドオーバーと関連するサービスを円滑に支援するための方案が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の無線通信システムにおける課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、移動通信システムにおいて、サービスを効果的に提供することができる装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおける端末の動作方法は、ソース基地局から設定情報を受信する段階と、前記設定情報に基づき、少なくとも1つのベアラ(bearer)に、DAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されたか否かということを判断する段階と、前記DAPSハンドオーバーが設定されたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行い、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)は中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立する段階と、前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じたか否かということを判断する段階と、前記RLFが生じたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局との接続において、前記RLFが生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開し、前記DAPSハンドオーバーの失敗を報告する段階と、を有することを特徴とする。
【0011】
前記DAPSハンドオーバー時、T304タイマを開始させる段階と、非同期信号が受信された場合、T310タイマを開始させる段階と、をさらに有することが好ましい。
前記DAPSハンドオーバーが完了した場合、前記T304タイマ及び前記T310タイマを中止させる段階をさらに有することが好ましい。
前記T304タイマが満了した場合、前記DAPSハンドオーバーが失敗し、RLFが感知されていないと判断する段階と、をさらに有することが好ましい。
前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBの場合、前記ターゲット基地局のためのSRBを解除し、前記DAPSハンドオーバーが解除されたSRBに再設定し、前記DAPSハンドオーバーが設定されていないSRBの場合、前記DAPSハンドオーバー以前に前記ソース基地局で使用された設定に復旧する段階をさらに有することが好ましい。
前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBから前記DAPSハンドオーバーが解除された場合、前記ソース基地局のためのセキュリティキー及びヘッダ圧縮コンテクストを維持する段階をさらに有することが好ましい。
【0012】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおける端末は、送受信部と、前記送受信部と接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、ソース基地局から設定情報を受信し、前記設定情報に基づき、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されたか否かということを判断し、前記DAPSハンドオーバーが設定されたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行い、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)は中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立し、前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じたか否かということを判断し、前記RLFが生じたか否かの判断結果に基づき、前記ソース基地局との接続において、前記RLFが生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開し、前記DAPSハンドオーバーの失敗を報告することを特徴とする。
【0013】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバー時、T304タイマを開始させ、非同期信号が受信された場合、T310タイマを開始させることが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが完了した場合、前記T304タイマ及び前記T310タイマを中止させることが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T304タイマが満了した場合、前記DAPSハンドオーバーが失敗し、RLFが感知されていないと判断することが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBの場合、前記ターゲット基地局のためのSRBを解除し、前記DAPSハンドオーバーが解除されたSRBに再設定し、前記DAPSハンドオーバーが設定されていないSRBの場合、前記DAPSハンドオーバー以前に前記ソース基地局で使用された設定に復旧することが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSハンドオーバーが設定されたSRBから前記DAPSハンドオーバーが解除された場合、前記ソース基地局のためのセキュリティキー及びヘッダ圧縮コンテクストを維持することが好ましい。
【0014】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおけるソース基地局の動作方法は、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されるか否かに関連する情報を含む設定情報を端末に伝送する段階と、前記設定情報に基づき、前記端末が前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行う場合、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立する段階と、前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断され、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開する段階と、を有することを特徴とする。
【0015】
前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断された場合、前記DAPSハンドオーバーの失敗の報告を前記端末から受信する段階をさらに有することが好ましい。
【0016】
本発明の一態様によれば、ソース基地局は、無線通信システムにおけるソース基地局において、送受信部と、前記送受信部と接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのベアラにDAPS(dual active protocol stack)ハンドオーバーが設定されるか否かに関連する情報を含む設定情報を端末に伝送し、前記設定情報に基づき、前記端末が前記ソース基地局と接続を維持し、ターゲット基地局に前記DAPSハンドオーバーを行う場合、前記ソース基地局に設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局のためのSRBを確立し、前記DAPSハンドオーバーが失敗したと判断され、前記ソース基地局との接続において、RLF(radio link failure)が生じていない場合、前記ソース基地局に設定されたSRBを再開することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る無線通信システムにおいてハンドオーバー手続きを実行する方法及びその装置によれば、移動通信システムにおいて、サービスを効果的に提供することができる装置及びその方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】本発明の一実施形態によるLTEシステムの構造を示す図である。
図1B】本発明の一実施形態によるLTEシステムの無線プロトコル構造を示す図である。
図1C】本発明の一実施形態による次世代移動通信システムの構造を示す図である。
図1D】本発明の一実施形態による次世代移動通信システムの無線プロトコル構造を示す図である。
図1E】本発明の一実施形態による端末がネットワークと接続を設定する手続きについて説明するための図である。
図1F】本発明の一実施形態による次世代移動通信システムにおいて、端末がハンドオーバーを行うシグナリング手続きを示す図である。
図1G】本発明の一実施形態による、ハンドオーバーによるデータ中断時間を最小化させるためのハンドオーバー方法の第1実施例について説明するための図である。
図1H】本発明の一実施形態によるハンドオーバーによるデータ中断時間を最小化させるためのハンドオーバー方法の第2実施例について説明するための図である。
図1I】本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なPDCP階層装置の構造と、その構造を適用するハンドオーバー方法との第2実施例について説明するための図である。
図1J】本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なSDAP階層装置の構造と、その構造を適用するハンドオーバー方法との第2実施例について説明するための図である。
図1K】本発明の一実施形態による端末の動作を説明するためのフローチャートである。
図1L】本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー方法において、ハンドオーバー失敗時、フォールバック手続きを実行する端末の動作を説明するためのフローチャートである。
図1M】本発明の一実施形態による端末の構造を示すブロック図である。
図1N】本発明の一実施形態によるネットワークエンティティの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照し、本発明の動作原理について詳細に説明する。
下記のところにおいて、本発明についての説明にあたり、関連する公知の機能又は構成に関連する具体的な説明が、本発明の要旨を不要にぼやかしてしまうと判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それらは、ユーザ、運用者の意図又は慣例などによっても異なる。
従って、それらの定義は、本明細書全般にわたる内容を基に下されなければならない。
下記するところにおいて、本発明についての説明において、関連する公知の機能又は構成に関連する具体的な説明が、本発明の要旨を不要にぼやかしてしまうと判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
以下の説明で使用される接続ノード(node)を識別するための用語、網客体(network entity)を称する用語、メッセージを称する用語、網客体間インターフェースを称する用語、多様な識別情報を称する用語などは、説明の便宜のために例示したものである。
従って、本発明が後述される用語に限定されるものではなく、同等な技術的意味を有する対象を称する他の用語が使用され得る。
【0021】
以下、説明の便宜のために、本発明は、3GPP(登録商標) LTE(3rd generation partnership project long term evolution)規格で定義している用語及び名称を使用する。
しかしながら、本発明は、前述の用語及び名称によって限定されるものではなく、他の規格によるシステムにも同一に適用される。
本発明においてeNBは、説明の便宜のために、gNBと混用されても使用される。
すなわち、eNBとして説明した基地局は、gNBを示すことができる。
【0022】
本発明は、次世代移動通信システムにおいて、ハンドオーバーによるデータ送受信の中断時間を最小化させたり、0msにしたりするためのハンドオーバー方法及びその装置に関連するものである。
具体的には、本発明で提案する効率的なハンドオーバー方法は、次のような複数個の特徴の内の少なくとも1以上の特徴を有しうる。
【0023】
・ソース基地局と、第1複数個のベアラの各プロトコル階層「装置」(entity、以下「装置」と訳す。)(PHY階層装置、MAC階層装置、RLC階層装置又はPDCP階層装置)を介し、データ送信又はデータ受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)を行う端末が、ソース基地局からハンドオーバー命令メッセージ(例えば、handover commandメッセージ又はRRC Reconfigurationメッセージ)を受信すれば、端末は、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置に対応する(例えば、同一ベアラ識別子を有するもの)新たな第2複数個のベアラのプロトコル階層装置を設定し、ソース基地局と、第1の複数個のベアラを介し、データの送信又は受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)を切らず、維持し続け、データ送受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)を行う。
【0024】
・端末がハンドオーバー命令メッセージを受信した後、新たに設定される第2複数個のベアラのプロトコル階層装置(PHY階層装置、MAC階層装置、RLC階層装置又はPDCP階層装置)は、ハンドオーバー命令メッセージに含まれたベアラ設定情報又はプロトコル階層装置情報を基に、ターゲット基地局とのデータ送受信のために設定される。
・端末は、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ソース基地局とデータの送信又は受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)を行いながら、第2の複数個のベアラのプロトコル階層装置(例えば、MAC階層装置)でもって、ターゲット基地局にランダムアクセス手続きを実行する。
ランダムアクセス手続きは、プリアンブル伝送、ランダムアクセス応答受信、メッセージ3伝送又はメッセージ4受信(例えば、Contention resolution MAC CE又は上向きリンク伝送資源受信)などを含む。
【0025】
・端末は、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ソース基地局とデータの送信又は受信を行いながら、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置(例えば、MAC階層装置)でもって、ターゲット基地局にランダムアクセス手続きを完了し、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ターゲット基地局にハンドオーバー完了メッセージを伝送する。
・端末は、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ソース基地局とデータの送信又は受信を行いながら、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置(例えば、MAC階層装置)でもって、ターゲット基地局にランダムアクセス手続きを完了し、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ターゲット基地局にハンドオーバー完了メッセージを伝送し、データの送受信(上向きリンク又は下向きリンク)を行う。
【0026】
・端末は、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局から初めて上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局とデータを送信することを中止し、上向きリンク伝送をスイッチングし、第2複数個のベアラを介し、ターゲット基地局にデータを伝送する。
・端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ソース基地局とデータの送受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)することを維持し、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置を介し、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを実行する。
また、端末は、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局から初めて上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1複数個のベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局に上向きリンクデータを伝送することを中断し、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置を介し、ターゲット基地局だけに上向きリンクデータ伝送を行い、そのとき、第1の複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ソース基地局から下向きリンクデータは、受信し続け、第2複数個のベアラのプロトコル階層装置でもって、ターゲット基地局から下向きリンクデータも受信し続ける。
【0027】
・第1ベアラと第2ベアラは、第2PDCP階層装置の構造に構成され、第2PDCP階層装置の構造は、1つのPDCP階層装置に、ソース基地局のための第1ベアラ(例えば、RLC階層装置、MAC階層装置又はPHY階層装置)と、ターゲット基地局のための第2ベアラ(例えば、RLC階層装置、MAC階層装置又はPHY階層装置)とがいずれも接続される。
上向きリンクデータは、PDCP階層装置を介し、第1ベアラ又は第2ベアラの内の1つのベアラを介して伝送される。
すなわち、端末は、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局から初めて上向きリンク伝送資源を受信するまでは、上向きリンクデータを、第1ベアラを介して伝送し、もしターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局から初めて上向きリンク伝送資源を受信したならば、端末は、第1ベアラを介するデータ伝送を中断してスイッチングし、上向きリンクデータを、第2ベアラを介してターゲット基地局に伝送する。
しかしながら、第2PDCP階層装置構造において、端末は、第1ベアラ又は第2ベアラを介し、下向きリンクデータをソース基地局又はターゲット基地局から受信する。
【0028】
本発明は、上述の特徴を基に、データ送受信の中断時間がない効率的なハンドオーバー手続きを実行する方法及びその装置を提供する。
また、本発明は、データ送受信の中断時間がない効率的なハンドオーバー方法を端末が実行するとき、もし端末がハンドオーバーに失敗する場合、ソース基地局にフォールバックし、ソース基地局との接続をさらに設定する方法を提供する。
本発明の一実施形態によれば、端末がハンドオーバー手続きを実行する場合、ソース基地局と接続を維持することができ、ハンドオーバーを失敗する場合にも、既存のソース基地局との無線接続を利用し、フォールバックすることができる。
【0029】
図1Aは、本発明の一実施形態によるLTEシステムの構造を示す図である。
図1Aを参照すると、図に示しているように、LTEシステムの無線アクセスネットワークは、次世代基地局(evolved Node B、以下、ENB、Node B又は基地局)(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)、MME(mobility management entity)(1a-25)、及びS-GW(serving-gateway)(1a-30)によって構成される。
ユーザ端末(user equipment:UE又は端末)(1a-35)は、ENB(1a-05~1a-20)及びS-GW(1a-30)を介し、外部ネットワークに接続する。
【0030】
図1Aにおいて、ENB(1a-05~1a-20)は、UMTS(universal mobile telecommunication system)の既存ノードBに対応する。
ENBは、UE(1a-35)と無線チャネルで接続され、既存ノードBより複雑な役割を行う。
LTEシステムにおいては、インターネットプロトコルを介するVoIP(voice over IP)のようなリアルタイムサービスを始めとする全てのユーザトラフィックが、共用チャネル(shared channel)を介してサービスされるので、UEのバッファ状態、可用伝送電力状態、チャネル状態のような状態情報を取り合わせてスケジューリングを行う装置が必要であり、それをENB(1a-05~1a-20)が担当する。
【0031】
1つのENBは、通常、複数のセルを制御する。
例えば、100Mbpsの伝送速度を具現するために、LTEシステムは、例えば、20MHz帯域幅において、直交周波数分割多重方式(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)を無線接続技術として使用する。
また、端末のチャネル状態に合わせ、変調方式(modulation scheme)とチャネルコーディング率(channel coding rate)とを決定する適応変調コーディング(adaptive modulation & coding:AMC)方式を適用する。
S-GW(1a-30)は、データベアラを提供する装置であり、MME(1a-25)の制御により、データベアラを生成したり除去したりする。
MMEは、端末に対する移動性管理機能は、言うまでもなく、各種制御機能を担当する装置に複数の基地局と接続される。
【0032】
図1Bは、本発明の一実施形態によるLTEシステムの無線プロトコル構造を示す図である。
図1Bを参照すると、LTEシステムの無線プロトコルは、端末及びENBにおいて、それぞれPDCP(packet data convergence protocol)(1b-05、1b-40)、RLC(radio link control)(1b-10、1b-35)、MAC(medium access control)(1b-15、1b-30)によりなる。
PDCP(packet data convergence protocol)(1b-05、1b-40)は、IPヘッダ圧縮/復元のような動作を担当する。
PDCPの主要機能は、下記のように要約される。
・ヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除の機能(header compression and decompression):ROHC(robust header compression)only
・ユーザデータ伝送機能(transfer of user data)
・順次伝達機能(in-sequence delivery of upper layer PDUs at PDCP re-establishment procedure for RLCAM)
・順序再整列機能(for split bearers in DC (only support for RLC AM): PDCP PDU routing for transmission and PDCP PDU reordering for reception)
・重複探知機能(Duplicate detection of lower layer SDUs at PDCP re-establishment procedure for RLC AM)
・再伝送機能(retransmission of PDCP SDUs at handover and for split bearers in DC of PDCP PDUs at PDCP data-recovery procedure for RLC AM)
・暗号化及び復号化の機能(ciphering and deciphering)
・タイマ基盤SDU削除機能(timer-based SDU discard in uplink)
【0033】
無線リンク制御(radio link control:RLC)(1b-10、1b-35)は、「PDCP PDU」(packet data unit)を適切な大きさに再構成し、ARQ動作などを実行する。
RLCの主要機能は、下記のように要約される。
【0034】
・データ伝送機能(transfer of upper layer PDUs)
・ARQ機能(error correction through ARQ(only for AM data transfer))
・接合・分割・再組み立て機能(concatenation, segmentation and reassembly of RLC SDUs (only for UM and AM data transfer))
・再分割機能(re-segmentation of RLC data PDUs (only for AM data transfer))
・順序再整列機能(reordering of RLC data PDUs (only for UM and AM data transfer))
・重複探知機能(duplicate detection (only for UM and AM data transfer))
・誤謬探知機能(protocol error detection (only for AM data transfer))
・RLC SDU削除機能(RLC SDU discard (only for UM and AM data transfer))
・RLC再確立機能(RLC re-establishment)
【0035】
MAC(1b-15,1b-30)は、1端末に構成されたさまざまなRLC階層装置と接続され、「RLC PDU」を「MAC PDU」に多重化し、「MAC PDU」から「RLC PDU」を逆多重化する動作を実行する。
MACの主要機能は、下記のように要約される。
【0036】
・マッピング機能(mapping between logical channels and transport channels)
・多重化及び逆多重化の機能(multiplexing/demultiplexing of MAC SDUs belonging to one or different logical channels into/from TB(transport blocks) delivered to/from the physical layer on transport channels)
・スケジューリング情報報告機能(scheduling information reporting)
・HARQ機能(error correction through HARQ)
・ロジカルチャネル間優先順位調節機能(priority handling between logical channels of one UE)
・端末間優先順位調節機能(priority handling between UEs by means of dynamic scheduling)
・MBMSサービス確認機能(MBMS service identification)
・伝送フォーマット選択機能(transport format selection)
・パディング機能(padding)
【0037】
物理階層(1b-20、1b-25)は、上位階層データをチャネルコーディング及び変調し、OFDMシンボルにして無線チャネルで伝送するか、又は無線チャネルを介して受信したOFDMシンボルを復調してチャネルデコーディングし、上位階層に伝達する動作を行う。
【0038】
図1Cは、本発明の一実施形態による次世代移動通信システムの構造を示す図である。
図1Cを参照すると、図に示しているように、次世代移動通信システム(以下、NR又は5Gとする)の無線アクセスネットワークは、次世代基地局(以下、「NR gNB」(New Radio Node B)又はNR基地局とする)(1c-10)と「NR CN」(new radio core network)(1c-05)とによって構成される。
ユーザ端末(以下、「NR UE」(new radio user equipment)又は端末)(1c-15)は、「NR gNB」(1c-10)及び「NR CN」(1c-05)を介し、外部ネットワークに接続する。
【0039】
図1Cにおいて、「NR gNB」(1c-10)は、既存LTEシステムのeNB(Evolved Node B)に対応する。
「NR gNB」は、「NR UE」(1c-15)と無線チャネルで接続され、既存ノードBより高品質のサービスを提供する。
次世代移動通信システムにおいては、全てのユーザトラフィックが、共用チャネルを介してサービスされるので、UEのバッファ状態、可用伝送電力状態、チャネル状態のような状態情報を取り合わせてスケジューリングをする装置が必要であり、それを、「NR gNB」(1c-10)が担当する。
【0040】
1つの「NR gNB」は、通常、複数のセルを制御する。
現在、LTE対比で、超高速データ伝送を具現するために、既存最大帯域幅以上を有し、直交周波数分割多重方式(orthogonal frequency division multiplexing:OFDM)を無線接続技術にし、さらには、ビームフォーミング技術が融合される。
また、端末のチャネル状態に合わせ、変調方式(modulation scheme)とチャネルコーディング率(channel coding rate)とを決定する適応変調コーディング(adaptive modulation & coding:AMC)方式を適用する。
「NR CN」(1c-05)は、移動性支援、ベアラ設定、QoS設定のような機能を実行する。
「NR CN」は、端末に対する移動性管理機能は、言うまでもなく、各種制御機能を担当する装置において、複数の基地局と接続される。
また、次世代移動通信システムは、既存LTEシステムとも連動され、「NR CN」がMME(1c-25)とネットワークインターフェースを介して接続される。
MMEは、既存基地局であるeNB(1c-30)と接続される。
【0041】
図1Dは、本発明の一実施形態による次世代移動通信システムの無線プロトコル構造を示す図である。
図1Dを参照すると、次世代移動通信システムの無線プロトコルは、端末及びNR基地局において、それぞれ「NR SDAP」(1d-01、1d-45)、「NR PDCP」(1d-05、1d-40)、「NR RLC」(1d-10、1d-35)、「NR MAC」(1d-15、1d-30)によってなる。
【0042】
「NR SDAP」(1d-01、1d-45)の主要機能は、次の機能の内の一部を
含むものでもある。
・ユーザデータの伝達機能(transfer of user plane data)
・上向きリンクと下向きリンクとに関連する「QoS flow」とデータベアラとのマッピング機能(mapping between a Qos flow and a DRB for both DL and UL)
・上向きリンクと下向きリンクとに関連する「QoS flow ID」のマーキング機能(marking QoS flow ID in both DL and UL packets)
・上向きリンク「SDAP PDU」に、「reflective QoS flow」をデータベアラにマッピングさせる機能(reflective QoS flow to DRB mapping for the ULSDAP PDUs)。
【0043】
SDAP階層装置に関し、端末は、RRCメッセージでもって、各PDCP階層装置別、ベアラ別又はロジカルチャネル別にSDAP階層装置のヘッダを使用するか否かということ、又はSDAP階層装置の機能を使用するか否かということが設定され、SDAPヘッダが設定された場合、SDAPヘッダの「NAS QoS」反映設定1ビット指示子(NAS reflective QoS)と、「AS QoS」反映設定1ビット指示子(AS reflective QoS)とにより、端末が、上向きリンクと下向きリンクとの「QoS flow」と、データベアラに関連するマッピング情報とを更新又は再設定することができるように指示する。
SDAPヘッダは、QoSを示す「QoS flow」ID情報を含むものでもある。
QoS情報は、円滑なサービスを支援するためのデータ処理優先順位、スケジューリング情報などとしても使用される。
【0044】
「NR PDCP」(1d-05、1d-40)の主要機能は、次の機能の内の一部を含むものでもある。
・ヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除の機能(Header compression and decompression: ROHC only)
・ユーザデータ伝送機能(transfer of user data)
・順次伝達機能(in-sequence delivery of upper layer PDUs)
・非順次伝達機能(out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
・順序再整列機能(PDCP PDU reordering for reception)
・重複探知機能(duplicate detection of lower layer SDUs)
・再伝送機能(retransmission of PDCP SDUs)
・暗号化及び復号化の機能(ciphering and deciphering)
-タイマ基盤SDU削除機能(timer-based SDU discard in uplink)
【0045】
「NR PDCP」装置の順序再整列機能(reordering)は、下位階層で受信した「PDCP PDU」を「PDCP SN」(sequence number)を基に順次に再整列する機能を言い、再整列された順にデータを上位階層に伝達する機能を含み、又は順序を考慮せず、即座に伝達する機能を含み、順序を再整列して遺失された「PDCP PDU」を記録する機能を含み、遺失された「PDCP PDU」に関連する状態報告を送信側にする機能を含み、遺失された「PDCP PDU」に対する再伝送を要請する機能を含むものでもある。
【0046】
「NR RLC」(1d-10、1d-35)の主要機能は、次の機能の内の一部を含むものでもある。
・データ伝送機能(transfer of upper layer PDUs)
・順次伝達機能(in-sequence delivery of upper layer PDUs)
・非順次伝達機能(out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
・ARQ機能(error correction through ARQ)
・接合・分割・再組み立て機能(concatenation, segmentation and reassembly of RLCSDUs)
・再分割機能(re-segmentation of RLC data PDUs)
・順序再整列機能(reordering of RLC data PDUs)
・重複探知機能(duplicate detection)
・誤謬探知機能(protocol error detection)
・「RLC SDU」削除機能(RLC SDU discard)
・RLC再確立機能(RLC re-establishment)
【0047】
「NR RLC」装置の順次伝達機能(in-sequence delivery)は、下位階層から受信した「RLC SDU」を順次に上位階層に伝達する機能を言い、本来1つの「RLC SDU」がいくつかの「RLC SDU」に分割されて受信した場合、それを再組み立てして伝達する機能を含み、受信した「RLC PDU」を、「RLC SN」(sequence number)又は「PDCP SN」(sequencenumber)を基準に再整列する機能を含むものでもある。
また、「NR RLC」装置の順次伝達機能(in-sequence delivery)は、順序を再整列し、遺失された「RLC PDU」を記録する機能を含み、遺失された「RLC PDU」に関連する状態報告を送信側に行う機能を含み、遺失された「RLC PDU」に対する再伝送を要請する機能を含み、遺失された「RLC SDU」がある場合、遺失された「RLC SDU」以前までの「RLC SDU」のみを順次に上位階層に伝達する機能を含み、又は遺失された「RLC SDU」があっても、所定のタイマが満了したらならば、タイマが始まる前に受信した全ての「RLC SDU」を順次に上位階層に伝達する機能を含み、又は遺失された「RLC SDU」があっても、所定のタイマが満了したならば、現在まで受信した全ての「RLC SDU」を順次に上位階層に伝達する機能を含むものでもある。
【0048】
また、「NR RLC」装置は、「RLC PDU」を受信する順(一連番号(sequence number)の順序に関わらず、到着する順)に処理し、PDCP装置に、順序に関わりなく(out-of sequence delivery)伝達することもでき、segmentである場合には、バッファに保存されているか、又は追って受信されるsegmentを受信し、完全な1つの「RLC PDU」に再構成した後で処理し、PDCP装置に伝達することができる。
「NR RLC」階層は、接合(concatenation)機能を含まず、接合機能を「NR MAC」階層で実行するか、又は「NR MAC」階層の多重化(multiplexing)機能で代替することもできる。
【0049】
「NR RLC」装置の非順次伝達機能(out-of-sequence delivery)は、下位階層から受信したRLC SDUを、順序と関わりなく、即座に上位階層に伝達する機能を言い、本来、1つの「RLC SDU」が、いくつかの「RLC SDU」に分割されて受信した場合、それを再組み立てして伝達する機能を含み、受信した「RLC PDU」の「RLC SN」又は「PDCP SN」を保存して順序を整列し、遺失された「RLC PDU」を記録しておく機能を含むものでもある。
【0050】
「NR MAC」(1d-15、1d-30)は、一端末に構成されたさまざまな「NR RLC」階層装置と接続され、「NR MAC」の主要機能は、次の機能の内の一部を含むものでもある。
・マッピング機能(mapping between logical channels and transport channels)
・多重化及び逆多重化の機能(multiplexing/demultiplexing of MAC SDUs)
・スケジューリング情報報告機能(scheduling information reporting)
・HARQ機能(error correction through HARQ)
・ロジカルチャネル間優先順位調節機能(priority handling between logical channels of one UE)
・端末間優先順位調節機能(priority handling between UEs by means of dynamic scheduling)
・MBMSサービス確認機能(MBMS service identification)
・伝送フォーマット選択機能(transport format selection)
・パディング機能(padding)
【0051】
「NR PHY」階層(1d-20、1d-25)は、上位階層データをチャネルコーディング及び変調し、OFDMシンボルにし、無線チャネルで伝送するか、又は無線チャネルを介して受信したOFDMシンボルを復調してチャネルデコーディングし、上位階層に伝達する動作を実行する。
【0052】
図1Eは、本発明の一実施形態による端末がネットワークと接続を設定する手続きについて説明するための図である。
具体的には、図1Eは、本発明において、端末がRRC遊休モード(RRC idle mode)からRRC接続モード(RRC connected mode)に転換し、ネットワークと接続を設定する手続きについて説明した図である。
【0053】
図1Eにおいて、基地局(gNB)は、RRC接続モードでデータを送受信する端末(UE)が、所定の理由により、又は一定時間の間、データの送受信がなければ、「RRCConnectionRelease」メッセージを端末に送り、端末をRRC遊休モードに転換するようにする(符号1e-01)。
現在接続が設定されていない端末(以下、「idle mode UE」)は、追って伝送するデータが生じれば、基地局と「RRC connection establishment」工程を実行する。
端末は、ランダムアクセス工程を介し、基地局と逆方向伝送同期を確立し、「RRCConnectionRequest」メッセージを基地局に伝送する(符号1e-05)。
「RRCConnectionRequest」メッセージには、端末の識別子と接続を設定する理由(establishment cause)などが収納される。
基地局は、該端末がRRC接続を設定するように、「RRCConnectionSetup」メッセージを伝送する(符号1e-10)。
【0054】
メッセージには、各サービス/ベアラ/各RLC装置別、ロジカルチャネル別又はベアラ別に設定情報を含んでおり、各ベアラ/ロジカルチャネル別にROHC(robust header compression)を使用するか否かということ、ROHC設定情報(例えば、ROHCバージョン、初期情報など)、「statusReportRequired」情報(基地局が端末に「PDCP Status report」を指示する情報)、「drb-ContinueROHC」情報(ROHC設定情報を維持し、そのまま使用せよという設定情報であり、PDCP階層装置設定情報(pdcp-config)に含まれて伝送されうる)。
また、「RRCConnectionSetup」メッセージには、RRC接続構成情報などが収納される。
RRC接続のためのベアラは、SRB(signaling radio bearer)とも言い、端末と基地局との間の制御メッセージであるRRCメッセージ送受信に使用される。
【0055】
RRC接続を設定した端末は、「RRCConnetionSetupComplete」メッセージを基地局に伝送する(符号1e-15)。
「RRCConnetionSetupComplete」メッセージには、端末が所定のサービスのためのベアラ設定をMMEに要請する「SERVICE REQUEST」という制御メッセージが含まれる。
基地局は、「RRCConnetionSetupComplete」メッセージに収納された「SERVICE REQUEST」メッセージを、MME又はAMF(access and mobility management function)に伝送し(符号1e-20)、MME又はAMFは、端末が要請したサービスを提供するか否かということを判断する。
【0056】
判断の結果、端末が要請したサービスを提供すると決定すれば、MME又はAMFは、基地局に「INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST」というメッセージを伝送する(符号1e-25)。
「INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST」メッセージには、DRB(data radio bearer)設定時に適用するQoS(quality of service)情報、そしてDRBに適用するセキュリティ関連情報(例えば、Security Key、Security Algorithm)などの情報が含まれる。
【0057】
また、基地局は、端末の能力情報を、MME又はAMFから受信することができなかった場合、端末の能力情報を確認するために、該端末に端末能力情報要請メッセージを伝送する(符号1e-26)。
端末は、端末能力情報要請メッセージを受信すれば、端末能力情報メッセージを構成して生成し、基地局に報告する(符号1e-27)。
端末能力情報メッセージには、端末がいかなる種類のハンドオーバー方法を支援するかということを含む。
例えば、本発明で提案する効率的なハンドオーバー方法(二重活性化プロトコルスタック、Dual Active Protocol Stack:DAPS)を端末が支援するか否かということを示す指示子を介し、基地局に端末能を報告する。
端末能情報を基地局が確認すれば、基地局は、端末にハンドオーバーを指示するとき、ハンドオーバー命令メッセージに、いかなるハンドオーバーを指示するかということを各ハンドオーバー方法別に指示子を定義し、端末に指示する。
【0058】
例えば、本発明で提案する効率的なハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)を端末に指示することができ、他の方法として、端末の各ベアラ(DRB又はSRB)別にDAPSハンドオーバー方法を設定することができる。
基地局が端末にDAPSハンドオーバー方法を設定するとき、他のハンドオーバー方法と共に指示し、ハンドオーバー時に生じうるデータ遺失又は伝送遅延を防止することができる。
例えば、基地局が端末にDAPSハンドオーバー方法と共に設定することができるハンドオーバー方法として、条件付きハンドオーバー方法、又はランダムアクセス手続きがないハンドオーバー方法があり得る。
条件付きハンドオーバー方法は、複数個のターゲットセルが設定され、複数個の条件を端末に設定し、端末が、セルの選択又は再選択の手続きで設定された条件を満足すれば、端末が、1つのターゲットセルに、ハンドオーバー手続きを実行する方法である。
【0059】
端末は、ハンドオーバー命令メッセージで指示するハンドオーバー方法により、ターゲット基地局にハンドオーバー手続きを実行する。
基地局は、端末とのセキュリティを設定するために、「SecurityModeCommand」メッセージ(符号1e-30)と「SecurityModeComplete」メッセージ(符号1e-35)とを交換する。
セキュリティ設定が完了すれば、基地局は、端末に「RRCConnectionReconfiguration」メッセージを伝送する(符号1e-40)。
【0060】
上記メッセージには、各サービス/ベアラ/各RLC装置別、ロジカルチャネル別又はベアラ別に設定情報を含んでおり、各ベアラ/ロジカルチャネル別にROHCを使用するか否かということ、ROHC設定情報(例えば、ROHCバージョン、初期情報など)、「statusReportRequired」情報(基地局が端末に「PDCP Status report」を指示する情報)、「drb-ContinueROHC」情報(ROHC設定情報を維持し、そのまま使用せよという設定情報であり、PDCP階層装置設定情報(pdcp-config)に含まれて伝送されうる)。
また、上記メッセージには、RRC接続構成情報などが収納される。
RRC接続のためのベアラは、SRB(signaling radio bearer)とも言い、端末と基地局との間の制御メッセージであるRRCメッセージ送受信に使用される。
【0061】
また、上記メッセージには、ユーザデータが処理されるDRBの設定情報が含まれ、端末は、上記情報を適用してDRBを設定し、基地局に「RRCConnectionReconfigurationComplete」メッセージを伝送する(符号1e-45)。
端末とDRB設定を完了した基地局は、MME又はAMFに、「INITIAL CONTEXT SETUP COMPLETE」メッセージを伝送し(符号1e-50)、それを受信したMME又はAMFは、「S-GW」とS1ベアラを設定するために、「S1 BEARER SETUP」メッセージと「S1 BEARER SETUP RESPONSE」メッセージとを交換する(符号1e-055、1e-60)。
【0062】
S1ベアラは、「S-GW」と基地局との間に設定されるデータ伝送用接続でもって、DRBと1対1に対応する。
上記工程がいずれも完了すれば、端末は、基地局と、「S-GW」を介してデータを送受信する(符号1e-65、1e-70)。
そのように、一般的なデータ伝送工程は、大きく見て、RRC接続設定、セキュリティ設定、DRB設定の3段階によって構成される。
また、基地局は、所定の理由により、端末に設定を新たにしたり、追加したり、変更したりするために、「RRCConnectionReconfiguration」メッセージを伝送する(符号1e-75)。
【0063】
本発明においてベアラは、SRBとDRBとを含む意味でもあり、SRBは、「signaling radio bearer」を意味し、DRBは、「data radio bearer」を意味する。
SRBは、主に、RRC階層装置のRRCメッセージを伝送して受信するのに使用され、DRBは、主に、ユーザ階層データを伝送して受信するのに使用される。
そして、「UM DRB」は、UM(unacknowledged mode)モードで動作するRLC階層装置を使用するDRBを意味し、「AM DRB」は、AM(acknowledged mode)モードで動作するRLC階層装置を使用するDRBを意味する。
【0064】
図1Fは、本発明の一実施形態による次世代移動通信システムにおいて、端末がハンドオーバーを行うシグナリング手続きを示す図である。
RRC接続モード状態である端末(1f-01)は、現在、ソース基地局(source eNB)(1f-02)に周期的に、又は特定イベントが満足されるとき、セル測定情報(measurement report)を実行する(符号1f-05)。
【0065】
ソース基地局は、セル測定情報を基に、端末が隣接セルにハンドオーバー(handover)を進めるか否かということを決定する。
ハンドオーバーは、接続モード状態である端末に、サービスを提供するソース基地局を、他の基地局(又は、同じ基地局の他のセル)に変更するものである。
ソース基地局がハンドオーバーを決定したならば、ソース基地局は、端末にサービスを提供する新たな基地局、すなわち、ターゲット基地局(tragete NB)(1f-03)に「handover(以下、HO) request」メッセージ(例えば、「Handover Preparation Information」メッセージ)を伝送し、ハンドオーバーを要請する(符号1f-10)。
【0066】
ターゲット基地局がハンドオーバー要請を受諾したならば、ソース基地局に「HOrequestAckメッセージ(例えば、HandoverCommandメッセージ)を伝送する(符号1f-15)。
「HO request Ack」メッセージを受信したソース基地局は、端末に、ハンドオーバー命令メッセージ(「HO command」メッセージ、「HO request Ack」メッセージのDCCH(dedicated control channel)に含まれた「RRCReconfiguration」メッセージ)を伝送する(符号1f-20)。
ハンドオーバー命令(HO command)メッセージは、ソース基地局が端末に、ターゲット基地局から受信したメッセージから抽出し、「RRCConnectionReconfiguration」メッセージを利用して伝達する(符号1f-20)。
【0067】
本発明においては、ソース基地局が「Handover Preparation information」メッセージ(符号1f-10)を伝送し、それに対する応答として、ターゲット基地局が「HandoverCommand」メッセージ(符号1f-15)をソース基地局に伝送するとき、上記2つのメッセージを利用し、DAPSハンドオーバー方法を決定するための実施形態を提供する。
【0068】
本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー手続きを実行するための第1実施例は、次の通りである。
第1実施例において、DAPSハンドオーバー方法を決定する主体は、ソース基地局である。
また、第1実施例において、ソース基地局がDAPSハンドオーバーを要請した場合、ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバーを指示又は実行する。
【0069】
・ソース基地局は、「Handover Preparation information」メッセージに新たな指示子を定義し、そのような指示子は、ソース基地局がDAPSハンドオーバー手続きを実行するということをターゲット基地局に指示して要請する。
「Handover Preparation information」メッセージには、端末の現在ベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報、又は端末能情報などが含まれる。
ソース基地局は、ターゲット基地局の能力を事前に共有し、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援するか否かということを事前に知り、ソース基地局がターゲット基地局にDAPSハンドオーバー方法を実行するということを指示する。
それにより、ソース基地局は、ソース基地局がデータフォワーディング(early data forwarding)を迅速に又は早く実行することができることをターゲット基地局に知らせ、ターゲット基地局がデータフォワーディングを受信し、早く処理するように準備することを指示する。
ソース基地局は、DAPSハンドオーバー方法に対する要請を、ベアラ(DRB又はSRB)別に要請することもできる。
【0070】
・ターゲット基地局は、「Handover Preparation information」メッセージを受信し、「Handover Preparation information」メッセージに、DAPSハンドオーバー方法を要請する指示子が含まれていることを確認した場合、ターゲット基地局は、端末にハンドオーバーを指示する「RRCReconfiguration」メッセージを構成するとき、DAPSハンドオーバー方法を指示する指示子を含め、DAPSハンドオーバー方法を端末が実行するとき、必要なベアラ設定情報、ベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報又はシステム情報を含む「RRCReconfiguration」メッセージを構成する。
そして、ターゲット基地局は、構成された「RRCReconfiguration」メッセージを、「Handover command」メッセージの「DL-DCCH」メッセージに含め、ソース基地局に伝達する。
ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバー方法に対する指示を、ベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0071】
・ソース基地局は、「Handover command」メッセージを受信すれば、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを抽出するか、又は「RRCReconfiguration」メッセージを端末に伝送し、ハンドオーバーを指示する。
ソース基地局は、指示されたDAPSハンドオーバー方法をベアラ別に確認し、DAPSハンドオーバー方法をベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0072】
本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー手続きを実行するための第2実施例は、次の通りである。
第2実施例において、DAPSハンドオーバー方法を決定する主体は、ターゲット基地局である。
また、第2実施例において、ソース基地局が指示子でもって、DAPSハンドオーバー方法をターゲット基地局に要請した場合、ターゲット基地局が要請を拒絶するか、受諾するか、又は他のハンドオーバー方法を「Handover command」メッセージで指示し、ソース基地局に指示することができるということを特徴とする。
【0073】
・ソース基地局は、「Handover Preparation information」メッセージに新たな指示子を定義し、そのような指示子は、ソース基地局がDAPSハンドオーバー手続きを実行するということをターゲット基地局に指示して要請する。
「Handover Preparation information」メッセージには、端末の現在ベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報又は端末能情報などが含まれる。
ソース基地局は、ターゲット基地局の能力を事前に共有し、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援するか否かということを事前に知り、ソース基地局がターゲット基地局にDAPSハンドオーバー方法を実行するということを指示する。
それにより、ソース基地局は、ソース基地局がデータフォワーディング(early data forwarding)を早く行うことができることをターゲット基地局に知らせ、ターゲット基地局がデータフォワーディングを受信し、早く処理するように準備することを指示する。
ソース基地局は、DAPSハンドオーバー方法に対する要請を、ベアラ(DRB又はSRB)別に要請することもできる。
【0074】
・ターゲット基地局は、「Handover Preparation information」メッセージを受信し、「Handover Preparation information」メッセージに、DAPSハンドオーバー方法を要請する指示子が含まれていることを確認した場合、ターゲット基地局は、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援することができるか否かということ、現在伝送資源の量又はスケジューリングにより、DAPSハンドオーバーに対する要請を拒絶したり受諾したりし、又は他のハンドオーバー方法を指示する。
ターゲット基地局は、「Handover command」メッセージに、DAPSハンドオーバー要請に対する要請を拒絶する指示子、受諾する指示子、又は他の種類のハンドオーバー方法を指示する指示子を含めて伝送する。
ターゲット基地局は、端末にハンドオーバーを指示する「RRCReconfiguration」メッセージを構成するとき、DAPSハンドオーバー要請を受諾した場合、DAPSハンドオーバー方法を指示する指示子を含む。
ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー要請を拒絶する場合、端末に、ハンドオーバーを指示する「RRCReconfiguration」メッセージを構成するとき、他のハンドオーバー方法を指示する指示子を含み、DAPSハンドオーバー方法、又は他のハンドオーバー方法を端末が実行するとき、必要なベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報又はシステム情報を含み、「RRCReconfiguration」メッセージを構成する。
そして、ターゲット基地局は、構成された「RRCReconfiguration」メッセージを「Handover command」メッセージの「DL-DCCH」メッセージに含め、ソース基地局に伝達する。
ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバー方法に対する指示をベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0075】
ソース基地局は、「Handover command」メッセージを受信すれば、「Handover command」メッセージに含まれている指示子を確認し、DAPSハンドオーバー方法に対する要請が受諾されているか否かということを確認し、DAPSハンドオーバー方法に対する要請が受諾された場合、ソース基地局も、DAPSハンドオーバー手続きを実行し、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを抽出するか、又は「RRCReconfiguration」メッセージを端末に伝送し、ハンドオーバーを指示する。
しかしながら、もしソース基地局が「Handover command」メッセージに含まれている指示子を確認したとき、DAPSハンドオーバー方法に対する要請が拒絶された場合、又は他のハンドオーバー方法が指示された場合、ターゲット基地局が指示した他のハンドオーバー方法を実行する。
そして、ソース基地局は、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを抽出するか、又は「RRCReconfiguration」メッセージを端末に伝送し、ハンドオーバーを指示する。
【0076】
本発明の他の実施形態によれば、ソース基地局は、「Handover command」メッセージに別途指示子がないとしても、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを確認し、ターゲット基地局が指示したハンドオーバー方法がいかなるハンドオーバー方法であるかということを確認し、DAPSハンドオーバー方法に対する要請が受諾されているか否かということを確認し、「RRCReconfiguration」メッセージで指示されたハンドオーバー方法(例えば、DAPSハンドオーバー方法、又は他のハンドオーバー方法)をソース基地局も実行する。
ソース基地局は、指示されたDAPSハンドオーバー方法をベアラ別に確認し、DAPSハンドオーバー方法をベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0077】
本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー手続きを実行するための第3実施例は、次の通りである。
第3実施例において、DAPSハンドオーバー方法を決定する主体は、ターゲット基地局である。
また、第3実施例においては、ターゲット基地局が端末の能力を確認し、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援することができるか否かということ、又は現在伝送資源の量又はスケジューリングにより、ハンドオーバー方法(例えば、DAPSハンドオーバー方法)を決定する。
【0078】
・ソース基地局は、「Handover Preparation information」メッセージに、端末の現在ベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報、又は端末能情報などを含め、ターゲット基地局にハンドオーバーを要請するために、「Handover Preparation information」メッセージを伝送する。
ソース基地局は、ターゲット基地局の能力を事前に共有し、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援するか否かということを事前に知り、もしターゲット基地局がDAPSハンドオーバー手続きを実行するということを指示した場合、ソース基地局は、データフォワーディング(early data forwarding)を迅速に又は早く実行する。
【0079】
・ターゲット基地局は、「Handover Preparation information」メッセージを受信し、ターゲット基地局は、端末の能力情報、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバー方法を支援することができるか否かということ、又は現在伝送資源の量又はスケジューリングにより、ハンドオーバー方法(例えば、DAPSハンドオーバー)を決定する。
ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバー方法を決定した場合、「Handover command」メッセージに、DAPSハンドオーバー方法を指示する指示子を含めて伝送する。
ターゲット基地局は、端末にハンドオーバーを指示する「RRCReconfiguration」メッセージを構成するとき、ターゲット基地局がDAPSハンドオーバーを決定した場合、「RRCReconfiguration」メッセージは、DAPSハンドオーバー方法を指示する指示子を含み、もしターゲット基地局がDAPSハンドオーバーではない他のハンドオーバー方法を決定した場合、「RRCReconfiguration」メッセージは、他のハンドオーバー方法を指示する指示子を含む。
また、ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバー方法、又は他のハンドオーバー方法を端末が実行するとき、必要なベアラ設定情報、ベアラ設定情報、セキュリティキー情報、セルグループ設定情報又はシステム情報を含み、「RRCReconfiguration」メッセージを構成する。
そして、構成された「RRCReconfiguration」メッセージを、「Handover command」メッセージの「DL-DCCH」メッセージに含め、ソース基地局に伝達する。
ターゲット基地局は、DAPSハンドオーバー方法に対する指示を、ベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0080】
・ソース基地局は、「Handover command」メッセージを受信すれば、「Handover command」メッセージに含まれている指示子を確認し、DAPSハンドオーバーが決定されたか否かということを確認し、DAPSハンドオーバー方法が指示された場合、ソース基地局も、DAPSハンドオーバー方法を実行し、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを抽出するか、又は「RRCReconfiguration」メッセージを端末に伝送し、ハンドオーバーを指示する。
しかしながら、もしソース基地局が「Handover command」メッセージに含まれている指示子を確認したとき、DAPSハンドオーバー方法が決定されていなかったり、又は他のハンドオーバー方法が指示されていたりするならば、ターゲット基地局が指示した他のハンドオーバー方法を、ソース基地局も実行する。
そして、ソース基地局が、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを抽出するか、又は「RRCReconfiguration」メッセージを端末に伝送し、ハンドオーバーを指示する。
他の方法として、ソース基地局は、「Handover command」メッセージに別途指示子がないとしても、「Handover command」メッセージに含まれている「RRCReconfiguration」メッセージを確認し、ターゲット基地局が指示したハンドオーバー方法がいかなるハンドオーバー方法であるかということを確認し、DAPSハンドオーバー方法に関連する決定がなされているか否かということを確認し、他のハンドオーバー方法が指示された場合、指示されたハンドオーバー方法を実行することもできる。
ソース基地局は、指示されたDAPSハンドオーバー方法をベアラ別に確認し、DAPSハンドオーバー方法を、ベアラ(DRB又はSRB)別に実行することもできる。
【0081】
本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー手続きを実行するための第1実施例、第2実施例、又は第3実施例の方法を組み合わせ、新たな実施形態を実行することもできる。
「RRCReconfiguration」メッセージにおいて基地局は、本発明の一実施形態によるハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)を端末に指示し、他の方法として、端末の各ベアラ(DRB又はSRB)別に、DAPSハンドオーバー方法を設定することもできる。
【0082】
例えば、RRCメッセージにおいて、ベアラ識別子別又はロジカルチャネル識別子別に、ベアラ設定情報、PDCP設定情報、又はRLC設定情報に、前述の効率的なハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)を指示する新たな指示子を定義し、基地局は、指示子を利用し、端末に、ベアラ別又はロジカルチャネル識別子別に、効率的なハンドオーバー方法を指示する。
基地局が端末に、DAPSハンドオーバー方法を設定するとき、他のハンドオーバー方法と共に指示し、ハンドオーバー時に生じうるデータ遺失又は伝送遅延を防止することができる。
例えば、基地局が端末に、DAPSハンドオーバー方法と共に設定することができるハンドオーバー方法として、条件付きハンドオーバー方法、又はランダムアクセス手続きがないハンドオーバー方法があり得る。
【0083】
条件付きハンドオーバー方法は、複数個のターゲットセルが設定され、複数個の条件を端末に設定し、端末が、セル選択又はセル再選択の手続きで設定された条件を満足すれば、端末が1つのターゲットセルにハンドオーバー手続きを実行する方法である。
端末は、上記メッセージを受信すれば、設定されたハンドオーバー方法により、ソース基地局とのデータ送受信を中止するか、又は実行し続け、T304タイマを開始する。
端末が事前設定された時間の間に、ターゲット基地局にハンドオーバーを成功させることができない場合(例えば、T304タイマが満了した場合)、端末の本来設定に戻し、「RRC Idle」状態に転換させる。
そして、RRC接続再確立手続きがトリガリングされ、他の方法として、効率的なハンドオーバー方法が設定され、ソース基地局と接続が有効であるならば、フォールバックし、ソース基地局にハンドオーバー失敗を報告する。
【0084】
ソース基地局は、上向き/下向きリンクデータに関連する一連番号状態(SN(sequence number) status)をベアラ別(例えば、RLCUMベアラ又はRLCAMベアラ)に伝達し、下向きリンクデータ又は上向きリンクデータがあるならば、ターゲット基地局に伝達する(符号1f-30、1f-35)。
端末は、ソース基地局から指示されたターゲットセルにランダムアクセス(random access)を試みる(符号1f-40)。
ランダムアクセスは、ターゲットセルに端末が、ハンドオーバーを介して移動するということを知らせると共に、上向きリンク同期を合わせるためである。
ランダムアクセスのために、端末は、ソース基地局から提供されたプリアンブルID、又はランダムに選択されたプリアンブルIDに対応するプリアンブルをターゲットセルに伝送する。
【0085】
端末は、プリアンブル伝送後、特定数のサブフレームが過ぎた後、ターゲットセルから、ランダムアクセス応答メッセージ(random access response:RAR)が伝送されるか否かということをモニタリングする。
モニタリングする時間区間を、ランダムアクセス応答ウィンドウ(RAR window(random access response window))と称する。
特定時間の間、ランダムアクセス応答(RAR)が受信されれば(符号1f-45)、端末は、ハンドオーバー完了(HO complete)メッセージを、「RRC Reconfiguration Complete」メッセージとしてターゲット基地局に伝送する(符号1f-55)。
端末は、ターゲット基地局から、ランダムアクセス応答を成功裏に受信すれば、T304タイマを中止又は終了する(符号1f-50)。
【0086】
ターゲット基地局は、ソース基地局に設定されていたベアラの経路を修正するために、経路修正を要請し(符号1f-60、1f-65)、ソース基地局に、端末のUEコンテクストを削除することを知らせる(符号1f-70)。
そして、ターゲット基地局は、端末にRRCメッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ(符号1f-71)を伝送し、RRCメッセージ内の指示子を利用し、ソース基地局との接続を解除せよと指示する。
【0087】
他の方法として、ターゲット基地局は、MAC制御情報、RLC制御情報、又はPDCP制御情報を伝送し、ソース基地局との接続を解除せよと指示することもできる。
従って、端末は、ターゲット基地局に対し、「RAR window」開始時点からデータ受信を試み、RAR受信後、「RRC Reconfiguration Complete」メッセージを伝送し、下向きリンク伝送資源又は上向きリンク伝送資源を受信し、ターゲット基地局とデータ送受信を開始する。
端末は、ソース基地局と第1複数個のベアラを設定し、各ベアラの各プロトコル階層装置(PHY階層装置、MAC階層装置、RLC階層装置、又はPDCP階層装置)を介し、データ送受信(上向きリンク又は下向きリンクのデータ送信及びデータ受信)を行うことができるが、説明の便宜上、端末が1つのベアラを有する場合について説明する。
すなわち、端末が複数のベアラを有する場合にも、本発明の実施形態が適用され得るということは、言うまでもない。
【0088】
図1Gは、本発明の一実施形態によるハンドオーバーによるデータ中断時間を最小化させるためのハンドオーバー方法の第1実施例について説明するための図である。
図1Gを参照すると、端末(1g-20)は、(符号1g-01)段階において、ソース基地局(1g-05)とデータを送受信していて、ソース基地局(1g-05)からハンドオーバー命令メッセージを受信すれば、ハンドオーバー命令メッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)で指示したハンドオーバー方法により、ソース基地局(1g-05)との接続を解除し、ターゲット基地局(1g-10)にランダムアクセス手続きを実行し、ハンドオーバー手続きを実行する。
端末は、他の方法によって指示されたハンドオーバー方法により、ハンドオーバー中に生じるデータ中断時間(data interruption time)を最小化させるために、ソース基地局(1g-05)と続けてデータを送受信することもできる。
【0089】
端末(1g-20)は、(符号1g-02)段階において、ハンドオーバー命令メッセージに指示されたハンドオーバー方法により、ターゲット基地局(1g-10)に端末がランダムアクセス手続きを実行するとき、プリアンブルを伝送するとき、又はPUCCH伝送資源又はPUSCH伝送資源を利用し、初めて上向きリンク伝送資源にデータを伝送するとき、ソース基地局(1g-05)とのデータ送受信(上向きリンクデータ伝送及び下向きリンクデータ受信)を中断する。
端末(1g-20)は、(符号1g-03)段階において、ターゲット基地局(1g-10)へのランダムアクセス手続きを完了し、ハンドオーバー完了メッセージを伝送し、ターゲット基地局(1g-10)とのデータ送受信(上向きリンクデータ伝送及び下向きリンクデータ受信)を開始する。
【0090】
図1Hは、本発明の一実施形態による、ハンドオーバーによるデータ中断時間を最小化させるためのハンドオーバー方法の第2実施例について説明するための図である。
端末(1h-20)は、(1h-01)段階において、ソース基地局(1h-05)とデータを送受信し、ソース基地局(1h-05)からハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、上述の第2実施例によるハンドオーバー方法(例えば、DAPSハンドオーバー方法)を指示した場合、又はベアラ別に指示した場合、端末(1h-20)がハンドオーバー命令メッセージを受信したとしても、ハンドオーバー中に生じるデータ中断時間(data interruption time)を最小化させるために、ソース基地局(1h-05)と、第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)とを介し、続けてデータを送受信する。
【0091】
そして、RRC階層装置で受信したハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明の第2実施例により、ハンドオーバー方法(例えば、DAPSハンドオーバー方法)に対する指示を確認した場合、又はベアラ別にDAPSハンドオーバー方法に関連する指示子を確認した場合、RRC階層装置は、各ベアラ、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに該当するPDCP階層装置に指示子を伝達し、PDCP階層装置は、指示子を受信すれば、第1PDCP階層装置の構造(1i-11又は1i-12)から第2PDCP階層装置構造(1i-20)に転換する。
そのために、端末(1h-20)が、基地局からハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReconfiguration」メッセージ)を受信する。
【0092】
また、端末(1h-20)は、受信したハンドオーバー命令メッセージに含まれている設定により、第2PDCP階層装置構造に転換するとき、ターゲット基地局(1h-10)のための第2ベアラのプロトコル階層装置(PHY階層装置、MAC階層装置、RLC階層装置、又はPDCP階層装置)(1h-21)を事前に設定又は確立し、ターゲット基地局(1h-10)のためのセキュリティキーを誘導し、アップデートし、ターゲット基地局(1h-10)のためのヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクストを構成する。
そして、端末(1h-20)は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明の一実施形態による、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、特定ベアラに対し、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又はPDCP再整列タイマ値が新たに設定された場合、端末(1h-20)は、第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11又は1i-12)から、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて転換するとき、端末(1h-20)は、再整列のための変数を、次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートし、再整列タイマを中止し、再整列タイマを改めて開始することを特徴とする。
【0093】
そして、ハンドオーバー命令メッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)が受信されたとき、端末のRRC階層装置は、第1タイマ(例えば、T304タイマ)を開始する。
そして、第1タイマは、ハンドオーバーを行うために、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したとき(例えば、本発明で提案した第1条件が満足するとき)、中止され、もしハンドオーバーに失敗し、第1タイマが満了したならば、ソース基地局への接続が有効である場合には、フォールバックを行い、ソース基地局にハンドオーバー失敗を報告し、接続復旧を試み、ソース基地局への接続が有効ではない場合には、RRC接続再確立手続きを実行する。
【0094】
ハンドオーバー命令メッセージは、ベアラ別に、データ中断時間が生じないように、第2ベアラは、第1ベアラと同一ベアラ識別子を有するように、設定及び確立され得る。
また、第2実施例においては、第1ベアラのPDCP階層装置と、第2のベアラのPDCP階層装置とが論理的に1つのPDCP階層装置のように動作することができ、具体的な動作方法については、図1Iで説明する。
【0095】
また、第2実施例において、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)とターゲット基地局(1h-10)とに、上向きリンクデータをいずれも伝送するようにする場合、端末(1h-20)の伝送パワー不足によるカバレージ低減問題、又は上向きリンクデータを伝送するとき、どの基地局に伝送資源を要請し、上向きリンクデータを伝送するかということを決定しなければならない問題(link selection)を防ぐために、上向きリンクデータの伝送は、ソース基地局(1h-05)とターゲット基地局(1h-10)との内の1つの基地局だけに伝送する。
【0096】
具体的には、第2実施例において、端末が同時に、互いに異なる周波数又は同じ周波数で、互いに異なる基地局に上向きリンクデータを同時に伝送が可能である能力(dual uplink transmission)がなければ、上向きリンクデータの伝送は、1つの時間単位においては、ソース基地局とターゲット基地局との内の1つの基地局だけに上向きリンクデータを伝送する。
従って、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)の内の1つの基地局だけにスケジューリング要請を実行し、PDCP階層装置に伝送するデータの大きさに関連する報告(例えば、バッファ状態報告伝送(buffer status report))をソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)の内の1つの基地局だけに伝送し、上向きリンク伝送資源を受信し、1つの基地局だけに上向きリンクデータを伝送する。
また、端末(1h-20)は、ハンドオーバー命令メッセージを、ソース基地局(1h-05)から受信しても、データの伝送及び受信を、続けてHARQ再伝送によるデータ遺失を防ぐことができる。
また、前述のところのHAQR再伝送が続けられるように、第1ベアラのMAC階層装置を初期化しないものでもある。
また、AMモードのRLC階層装置は、RLC再伝送のためのデータ伝送も、続けて実行することができる。
【0097】
他の方法として、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案した効率的なハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)がベアラ別に指示された場合、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)が指示されたベアラ又はロジカルチャネル識別子に該当するPDCP階層装置、RLC階層装置、又はMAC階層装置についてのみ、又はベアラ又はロジカルチャネル識別子に該当するデータについてのみ、ソース基地局と続けてデータを送信又は受信することもできる。
また、本発明で提案した第1条件を満足した場合(例えば、ターゲット基地局に上向きリンクデータ伝送をスイッチングした場合)にも、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)が指示されたベアラ又はロジカルチャネル識別子に該当するPDCP階層装置、RLC階層装置、又はMAC階層装置についてのみ、RLC制御データ(RLC状態報告)、PDCP制御データ(ROHCフィードバック又はPDCP状態報告)、又はHARQ再伝送を続けてソース基地局に/から送信又は受信することもできる。
又はハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案した効率的なハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)がベアラ別に指示された場合、又は指示されたとき、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)が指示されていないベアラ又はロジカルチャネル識別子に該当するPDCP階層装置、RLC階層装置、又はMAC階層装置については、ソース基地局とのデータ送信又はデータ受信を中止することもできる。
【0098】
そして、端末(1h-20)は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は「QoS flow」とベアラマッピング情報とが新たに設定された場合、端末(1h-20)は、本発明の一実施形態による、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに関して、第1SDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)から、第2SDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)に転換する。
そして、第2SDAP階層装置の構造においては、既存にソース基地局(1h-05)のための「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とを維持し、ソース基地局(1h-05)に伝送する上向きリンクデータと、ソース基地局(1h-05)から受信する下向きリンクデータとを処理し、ハンドオーバー命令メッセージで新たに設定された「第2QoS flow」とベアラマッピング情報は、ターゲット基地局(1h-10)のために設定し、ターゲット基地局(1h-10)に伝送する上向きリンクデータと、ターゲット基地局(1h-10)から受信する下向きリンクデータとを処理するために使用する。
【0099】
すなわち、本発明の一実施形態による第2SDAP階層装置構造においては、ソース基地局(1h-05)のための「第1QoS flow」及びベアラマッピング情報、又は「第2QoS flow」及びベアラマッピング情報を維持し、ソース基地局(1h-05)のためのデータと、ターゲット基地局(1h-10)のためのデータとをそれぞれ区分して処理する。
第2SDAP階層装置の構造において、SDAP階層装置は、SDAPヘッダの1ビット指示子、PDCPヘッダの1ビット指示子、又はPDCP階層装置が指示する情報を介し、下位階層から受信されるデータが、ソース基地局(1h-05)から受信されるデータであるか否かということ、又はターゲット基地局(1h-10)から受信されるデータであるか否かということを区分する。
【0100】
そして、ソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)がハンドオーバー命令メッセージにおいて、端末(1h-20)にベアラ別にDAPSハンドオーバー方法を指示する場合、デフォルトベアラ(default DRB)については、DAPSハンドオーバー方法を指示するようにし、DAPSハンドオーバー手続き中、「QoS flow」とベアラマッピング情報とに該当しない新たな「QoS flow」でデータが生じた場合、デフォルトベアラに、上向きリンクデータを伝送するようにする。
もしデフォルトベアラに、DAPSハンドオーバー方法が設定されなければ、ハンドオーバー中に生じた新たな「QoS flow」に対する上向きリンクデータ伝送が不可能であるために、データ中断時間が生じ得る。
【0101】
他の方法として、ハンドオーバー命令メッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)が受信され、第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)が指示され、RRCメッセージにおいて、ターゲット基地局のためのSDAP階層装置設定情報、又は「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とが設定された場合、端末は、SDAP階層装置設定情報、又は「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とを本発明で提案した第1条件が満足されたときに適用することもできる。
又はハンドオーバー命令メッセージにおいて、第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)がベアラ別に指示されれば、端末は、ソース基地局のための「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とが維持されるとき、第2実施例が指示されたベアラに該当する「第1QoS flow」及びベアラマッピング情報のみを維持して適用し、第2実施例が指示されていないベアラに該当する「第1QoS flow」とベアラマッピング情報は、解除するか、又は適用しないこともできる。
また、RRCメッセージにおいて、ターゲット基地局のためのSDAP階層装置設定情報、又は「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とが設定された場合、端末は、SDAP階層装置設定情報、又は「第2QoS flow」及びベアラマッピング情報を、本発明で提案した第1条件が満足されるとき、ターゲット基地局とのデータ送信又はデータ受信のために適用することもできる。
【0102】
端末(1h-20)は、(1h-02)段階において、ハンドオーバー命令メッセージで指示されたターゲット基地局(1h-10)に、端末(1h-20)が第2ベアラのプロトコル階層装置を介し、ランダムアクセス手続きを実行するときにも、端末(1h-20)は、第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局(1h-05)とのデータの送信又は受信(上向きリンクデータ伝送又は下向きリンクデータ受信)を続ける。
(1h-02)段階において、端末(1h-20)は、セル選択又はセル再選択の手続きを実行し、ソース基地局(1h-05)から受信したハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReconfiguration」メッセージ)で指示したターゲットセルに、ランダムアクセス手続きを実行する。
【0103】
(1h-03)段階において、端末(1h-20)は、第1条件を満足すれば、第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)を介し、上向きリンクデータをソース基地局(1h-05)に伝送することを中断し、第2ベアラのプロトコル階層装置(1h-21)を介し、上向きリンクデータをターゲット基地局(1h-10)に伝送し、下向きリンクデータは、第1ベアラと第2ベアラとのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局(1h-05)とターゲット基地局(1h-10)とから受信し続ける。
(1h-03)段階において、端末(1h-20)は、第1条件を満足し、上向きリンク伝送を、ソース基地局(1h-05)からターゲット基地局(1h-10)にスイッチングすることができ、具体的には、端末(1h-20)は、第1条件を満足するまでは、第1ベアラを介し、ソース基地局(1h-05)に上向きリンクデータを送信し、第1条件を満足すれば、第1ベアラを介し、ソース基地局(1h-05)に上向きリンクデータを送信することを中断し、第2ベアラを介し、ターゲット基地局(1h-10)に上向きリンクデータを送信することを開始する。
【0104】
具体的には、本発明で提案した第2PDCP階層装置構造において、PDCP階層装置は、第1ベアラを介し、上向きリンクデータを送信していて、第1条件を満足し、下位階層装置(MAC階層装置からターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを成功した場合)又は上位階層装置(RRC階層装置において、第1タイマが満了した場合)から指示子を受信すれば、第1ベアラを介する上向きリンクデータ伝送を中止し、第2ベアラにスイッチングし、第2のベアラを介し、上向きリンクデータ伝送を開始する。
また、図1Iで提案したPDCP階層装置構造のように、第2のベアラの受信PDCP階層装置(1h-21)は、第1ベアラの受信PDCP階層装置(1h-22)と一つに駆動され、保存された送受信データ、一連番号情報、又はヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除のコンテクストなどの情報を利用し、ソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)から、間断のないデータ受信を続けて実行する。
【0105】
第1条件は、次の条件の内の一つでもある。
以下で提案する第1条件は、伝送資源を最も効率的に使用し、データ中断時間を最小化させることができる上向きリンクデータ伝送スイッチング時点を提案するためのものである。
・端末が第2ベアラの階層装置(例えば、MAC階層装置)を介し、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了したとき、又は端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置(例えば、MAC階層装置)を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局(1h-10)から最初上向きリンク伝送資源を割り当てられたとき、又は端末(1h-20)に上向きリンク伝送資源が初めて指示されたとき、端末(1h-20)が第1の条件を満足すると判断する。
【0106】
・例えば、もし端末(1h-20)が、ハンドオーバー命令メッセージをソース基地局(1h-05)から受信し、ターゲット基地局(1h-10)へのランダムアクセスを指示されたとき、もし指示されたランダムアクセスが、非競争基盤ランダムアクセス手続き(CFRA(contention free random access))であるならば(例えば、事前に指定されたプリアンブル又は端末セル識別子(例えば、C-RNTI)が割り当てられているならば)、
・端末(1h-20)がターゲット基地局(1h-10)のセルに事前に指定されたプリアンブルを伝送し、ランダムアクセス応答(RAR(random access response))メッセージを受信したとき、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと見ることができるために、ランダムアクセス応答メッセージにおいて、割り当てられたり、含まれたり、指示されたりする最初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1条件が満足されると判断する。
他の方法として、RAR受信後、初めて上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1条件が満足されると判断することもできる。
【0107】
・もし端末(1h-20)が、ハンドオーバー命令メッセージをソース基地局(1h-05)から受信し、ターゲット基地局(1h-10)へのランダムアクセスを指示されたとき、指示されたランダムアクセスが、競争基盤ランダムアクセス手続き(CBRA(contention-based random access))であるならば(例えば、事前に指定されたプリアンブル又は端末セル識別子(例えば、C-RNTI)が割り当てられていないのであるならば)、
・端末1h-20がターゲット基地局(1h-10)のセルにプリアンブル(例えば、任意のプリアンブル)を伝送し、ランダムアクセス応答(RAR(random access response))メッセージを受信する。
そのとき、端末(1h-20)がランダムアクセス応答メッセージにおいて、割り当てられたり、含まれたり、指示されたりする上向きリンク伝送資源を利用し、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ)を伝送し、ターゲット基地局(1h-10)から、メッセージ4において、競争解消されたということを指示する「MAC CE」(Contention resolution MAC CE)を受信し、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHでもって上向きリンク伝送資源を受信すれば、端末(1h-20)は、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと見ることができるために、その後、端末がPDCCHをモニタリングし、端末のC-RNTIに該当するPDCCHでもって上向きリンク伝送資源を初めて受信したとき、又は初めて上向きリンク伝送資源を指示されたとき、第1条件が満足されると判断する。
他の方法として、ランダムアクセス応答メッセージで割り当てられた上向きリンク伝送資源の大きさが十分であり、端末(1h-20)がメッセージ3を伝送し、上向きリンクデータを追加して伝送することができる場合、初めて上向きリンク伝送資源を受けたと判断し、第1の条件が満足されると判断することもできる。
すなわち、RAR受信したとき、端末(1h-20)は、初めて上向きリンク伝送資源を受信したと判断し、第1条件を満足すると判断する。
【0108】
・もし端末(1h-20)が受信したハンドオーバー命令メッセージにおいて、ランダムアクセス手続きが必要ないハンドオーバー方法(RACH-less handover)が共に指示された場合、
・もしハンドオーバー命令メッセージに、ターゲット基地局(1h-10)に関連する上向きリンク伝送資源が含まれているならば、
・端末(1h-20)は、ターゲット基地局(1h-10)の上向きリンク伝送資源でもって、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ又は「RRC Reconfiguration Complete」メッセージ)を伝送し、ターゲット基地局(1h-10)からメッセージ4でもって、端末識別子確認「MAC CE」(UE Identity Confirmation MAC CE)を受信するか、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHでもって上向きリンク伝送資源を受信すれば、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと判断し、第1条件が満足されると判断される。
他の方法として、端末(1h-20)は、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了した後、PDCCHモニタリングを行い、端末(1h-20)のC-RNTIに該当するPDCCHでもって、最初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1条件が満足されると判断することもできる。
【0109】
・もしハンドオーバー命令メッセージに、ターゲット基地局1h-10に関連する上向きリンク伝送資源が含まれていないのであるならば、
・端末(1h-20)は、ターゲット基地局(1h-10)(又は、セル)に、PDCCHモニタリングを行い、端末(1h-20)の「C-RNTI」に該当するPDCCHでもって、上向きリンク伝送資源を受信したとき、又は上向きリンク伝送資源でもって、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ又は「RRC Reconfiguration Complete」メッセージ)を伝送し、基地局から、端末識別子確認「MAC CE」(UE Identity Confirmation MAC CE)を受信するか、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHでもって、上向きリンク伝送資源を受信すれば、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと判断し、第1条件が満足されると判断する。
他の方法として、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了した後、PDCCHモニタリングを行い、端末(1h-20)の「C-RNTI」に該当するPDCCHで初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第1条件が満足されると判断することもできる。
【0110】
本発明の一実施形態によれば、DAPSハンドオーバー方法において、上向きリンクデータをソース基地局からターゲット基地局にスイッチングする方法が提供される。前述の第1条件が満足されるか否かということは、第2ベアラに該当するターゲット基地局のためのMAC階層装置又はRRC階層装置において、次のような方法の内の1つの方法によって確認又は探知することができ、次の方法を組み合わせて新たな方法が適用され得る。
【0111】
・第1方法:例えば、端末が受信した「RRCReconfiguration」メッセージにおいて、DAPSハンドオーバーが指示された場合、端末は、第2ベアラに該当するターゲット基地局のためのMAC階層装置を設定し、MAC階層装置は、ランダムアクセス手続きを実行し、第1条件が満足されるか否かということを確認する。
そして、もし第1条件が満足された場合、MAC階層装置は、DAPSハンドオーバー方法において、上向きリンクデータの伝送を、第1ベアラを介するソース基地局から、第2ベアラを介するターゲット基地局にスイッチングせよということを、上位階層装置(例えば、PDCP階層装置)に指示子を利用して指示する。
【0112】
・第2方法:例えば、端末が受信した「RRCReconfiguration」メッセージにおいて、DAPSハンドオーバーが指示された場合、端末は、第2ベアラに該当するターゲット基地局のためのMAC階層装置を設定し、MAC階層装置は、ランダムアクセス手続きを実行し、第1条件が満足されたか否かということを確認する。
そして、もし第1条件が満足された場合、MAC階層装置は、第1条件が満足されたことを上位階層装置(例えば、RRC階層装置)に知らせる。
そして、上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、DAPSハンドオーバー方法において、上向きリンクデータ伝送を、第1ベアラを介するソース基地局から、第2ベアラを介するターゲット基地局にスイッチングせよということを、下位階層装置(例えば、PDCP階層装置)に、指示子を利用して指示する。
上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、本発明で提案した第1条件が満足された場合、又はターゲット基地局へのランダムアクセス手続きが成功裏に実行された場合、第1タイマが中止されるために、第1タイマが中止された場合、RRC階層装置は、PDCP階層装置に、指示子にスイッチングせよという指示を行う。
【0113】
・第3方法:端末が受信した「RRCReconfiguration」メッセージにおいて、DAPSハンドオーバーが指示された場合、端末は、第2ベアラに該当するターゲット基地局のためのMAC階層装置を設定する。
そのとき、端末のRRC階層装置がDAPSハンドオーバーを行うという指示子が、下位階層装置(例えば、MAC階層装置)に伝達された場合、MAC階層装置は、ランダムアクセス手続きを実行し、第1条件が満足されたか否かということを確認する。
そして、もし第1条件が満足された場合、MAC階層装置は、DAPSハンドオーバー方法において、上向きリンクデータ伝送を、第1ベアラを介するソース基地局から、第2ベアラを介するターゲット基地局にスイッチングせよということを、上位階層装置(例えば、PDCP階層装置)に、指示子を利用して指示する。
【0114】
・第4方法:端末が受信した「RRCReconfiguration」メッセージにおいて、DAPSハンドオーバーが指示された場合、端末は、第2ベアラに該当するターゲット基地局のためのMAC階層装置を設定する。
そのとき、端末のRRC階層装置がDAPSハンドオーバーを行うという指示子が、下位階層装置(例えば、MAC階層装置)に伝達された場合、MAC階層装置は、ランダムアクセス手続きを実行し、第1条件が満足されたか否かということを確認する。
そして、もし第1条件が満足された場合、MAC階層装置は、第1条件が満足されたことを、上位階層装置(例えば、RRC階層装置)に知らせる。
指示子が確認されれば、上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、本発明で提案した第1条件が満足された場合、又はターゲット基地局へのランダムアクセス手続きが成功裏に実行された場合、第1タイマが中止される。
そして、上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、DAPSハンドオーバー方法において、上向きリンクデータ伝送を、第1ベアラを介するソース基地局から、第2ベアラを介するターゲット基地局にスイッチングせよということを、下位階層装置(例えば、PDCP階層装置)に指示子を利用して指示する。
【0115】
第1方法、第2方法、第3方法、又は第4方法により、上位階層装置(例えば、RRC階層装置)又は下位階層装置(例えば、MAC階層装置)から、第1条件が満足されたという指示子、又は上向きリンクデータ伝送をソース基地局からターゲット基地局にスイッチングせよという指示子を、PDCP階層装置が受信したならば(例えば、DAPSハンドオーバー方法が指示された場合)、PDCP階層装置は、上向きリンクデータ伝送のスイッチングを効果的に実行するために、次の動作を実行し、上向きリンクデータ伝送によるデータ遺失を防止するように、次の動作の内の1、又は複数個の動作を実行し得る。
下記動作は、「AM DRB」又は「UM DRB」(AMモードで動作するRLC階層装置、又はUMモードで動作するRLC階層装置)に接続されたPDCP階層装置にも適用される。
【0116】
PDCP階層装置は、第1条件を満足する前、又は第1条件が満足されたという指示子を受信する前、バッファに伝送するデータがあるならば、伝送するデータの大きさ又は量(例えば、「PDCP data volume」)を、ソース基地局のための第1ベアラのMAC階層装置に指示し、伝送するデータがあることを知らせ、ソース基地局に、上向きリンクデータ伝送を行う。
それにより、ソース基地局のための第1ベアラのMAC階層装置は、ソース基地局に上向きリンク伝送資源を割り当てられるために、スケジューリング要請又はバッファ状態報告の手続きを実行する。
しかしながら、第1条件が満足されるか、又はPDCP階層装置が、第1条件が満足されたという指示子を受信すれば、ターゲット基地局に、上向きリンクデータ伝送のスイッチングを次のように行う。
【0117】
・PDCP階層装置は、上向きリンクデータ伝送を、ソース基地局のための第1ベアラから、ターゲット基地局のための第2ベアラにスイッチングするために、第1ベアラのMAC階層装置に伝送するデータの大きさ又は量が「0」である(又は、ないということ)ということを指示する。
すなわち、PDCP階層装置のデータボリューム(PDCP data volume)が「0」であるということを、第1ベアラのMAC階層装置に指示し、それ以上伝送するデータがないことを指示する(実際、伝送するデータがバッファにあるとしても、上向きリンクデータ伝送をスイッチングするために、ソース基地局のための第1ベアラのMAC階層装置に伝送するデータがないということを指示する。)。
しかしながら、本発明で提案されているように、第2実施例のハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)が指示された場合、又は第2実施例のハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)が指示されたベアラの場合、RLC制御データ(RLC状態報告)又はPDCP制御データ(PDCP状態報告又はROHCフィードバック)が生成された場合、RLC制御データ又はPDCP制御データに該当するデータボリュームは、MAC階層装置に指示され、ソース基地局に、データ伝送が実行される。
【0118】
・「AM DRB」(AMモードで動作するRLC階層装置)と接続されたPDCP階層装置は、既存に保存している「PDCP PDU」は、いずれも廃棄し(例えば、原本データの遺失を防止するために、「PDCP SDU」は、廃棄しない)、下位階層(例えば、ソース基地局のための第1ベアラに該当するRLC階層装置)から成功された伝達が確認されていない最初データ(例えば、「PDCP SDU」)から第1条件を満足する前、又は第1条件が満足されたという指示子を受信する前に割り当てていたCOUNT値(又は、PDCP一連番号)の昇順にデータ(バッファの「PDCP SDU」)に、次の手続きを実行する。
【0119】
具体的には、「AM DRB」(AMモードで動作するRLC階層装置)と接続されたPDCP階層装置は、データ(バッファの「PDCP SDU」)に、ターゲット基地局のためのヘッダコンテクストを基に、新たにヘッダ圧縮手続きを実行し、ターゲット基地局のためのセキュリティキーを適用し、無欠性手続き又は暗号化手続きをさらに実行し、PDCPヘッダを構成し、下位階層装置(ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置)に伝達し、データの再伝送又は伝送を行う。
すなわち、成功された伝達が確認されていない最初データから、データの累積再伝送が行われる。
他の方法として、データの再伝送が行われるとき、下位階層(例えば、ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置)から成功された伝達が確認されていないデータについてのみ、再伝送が行うこともできる。
【0120】
さらに具体的には、「AM DRB」(又は、AMモードで動作するRLC階層装置)と接続されたPDCP階層装置は、既存にPDCP階層装置と接続された第1プロトコル階層装置を介し、ソース基地局に伝送するために保存している「PDCP PDU」は、いずれも廃棄し(例えば、原本データの遺失を防止するために、「PDCP SDU」は、廃棄しないのである)、ソース基地局のための第1プロトコル階層装置である下位階層(例えば、RLC階層装置)から成功された伝達が確認されていないデータ(例えば、「PDCP SDU」)についてのみ、第1条件を満足する前、又は第1条件を満足したという指示子が受信される前に割り当てていたCOUNT値(又は、PDCP一連番号)を基に、次の手続きを実行する。
【0121】
具体的には、「AM DRB」(AMモードで動作するRLC階層装置)と接続されたPDCP階層装置は、成功された伝達が確認されていないデータ(バッファの「PDCP SDU」)に、ターゲット基地局に該当するヘッダ圧縮(又は、データ圧縮)プロトコルコンテクスト又はセキュリティキーを適用し、新たなヘッダ又はデータの圧縮手続きを実行し、無欠性手続き又は暗号化手続きをさらに実行し、PDCPヘッダを構成し、第2プロトコル階層装置である下位階層装置にデータを伝達し、ターゲット基地局への再伝送又は伝送を行う。
すなわち、伝送資源の浪費を防止するために、成功された伝達が確認されていないデータについてのみ、選択的再伝送が行う。
前述の伝送動作又は再伝送動作は、ソース基地局にデータを伝送するための第1プロトコル階層装置である下位階層(例えば、送信RLC階層装置又は受信RLC階層装置、又はMAC階層装置)を解除しても実行される。
【0122】
もし伝送手続き又は再伝送手続きが「UM DRB」(unacknowledged mode data radio bearer)に拡張されれば、UMモードで動作するRLC階層装置と接続されたPDCP階層装置は、下位階層装置にまだ伝達されていないデータ、PDCP廃棄タイマが満了していないデータ、又はPDCP一連番号(又は、COUNT値)がすでに割り当てられたデータに、上位階層装置から受信するか、又は新たに受信したデータと見なし、各データに関連するPDCP廃棄タイマを改めて開始せず、ターゲット基地局のためのヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーでもって、データに対してヘッダ(又は、データ)圧縮を行うか、又は暗号化又は無欠性保護の手続きを実行し、PDCPヘッダを生成して接合し、伝送又は再伝送を行い、上記手続きがトリガリングされる前に割り当てられたCOUNT値の昇順でデータを処理し、伝送又は再伝送を行う。
そして、「UM DRB」又は「AM DRB」(acknowledged mode data radio bearer)と接続されたPDCP階層装置のウィンドウ状態変数は初期化されず、そのまま維持されても使用される。
【0123】
・PDCP階層装置は、バッファに伝送するデータがあるならば、伝送するデータの大きさ又は量(例えば、PDCP data volume)をターゲット基地局のための第2ベアラのMAC階層装置に指示し、伝送するデータがあることを知らせ、ターゲット基地局に上向きリンクデータ伝送スイッチングを行う。
それにより、ターゲット基地局のための第2ベアラのMAC階層装置は、ターゲット基地局に上向きリンク伝送資源を割り当てられるために、スケジューリング要請又はバッファ状態報告の手続きを実行する。
【0124】
本発明の一実施形態による、ハンドオーバー方法の第2実施例(例えば、DAPSハンドオーバー方法)で、端末がハンドオーバー命令メッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)を受信した後にも、ソース基地局のための第1ベアラ、又はターゲット基地局のための第2ベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局又はターゲット基地局から、下向きリンクデータを受信し続ける。
また、端末は、ソース基地局(又は、ターゲット基地局)からの下向きリンクデータを円滑に受信することができるように、又はソース基地局(又は、ターゲット基地局)が下向きリンクデータを円滑に伝送することができるように、AMベアラについては、第1ベアラ(又は、第2のベアラ)のプロトコル階層装置を介し、データではないRLC状態報告(RLC status report)を、ソース基地局(又は、ターゲット基地局)に、上向きリンク伝送を行うように許容する。
【0125】
すなわち、第1条件が満足され、端末が上向きリンクデータ伝送をターゲット基地局にスイッチングしたとしても、RLC状態報告、「HARQ ACK」又は「HARQ NACK」、又はPDCP制御データ(「PDCP ROHC」フィードバック又はPDCP状態報告)をソース基地局に伝送しなければならない場合には、ソース基地局のための第1ベアラを介し、データを伝送するように許容する。
なぜならば、AMベアラの場合、送信端でデータを送信した後、RLC状態報告において、成功された伝達が指示されなければ(すなわち、RLC状態報告が受信されなかったならば)、その後、データを続けて伝送することができないためである。
【0126】
具体的には、図1Hを参照すると、第2実施例の(1h-03)段階において、端末(1h-20)が第1条件を満足し、第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)を介し、上向きリンクデータをソース基地局(1h-05)に伝送することを中断し、ターゲット基地局(1h-10)にスイッチングし、第2ベアラのプロトコル階層装置(1h-21)を介し、上向きリンクデータをターゲット基地局(1h-10)に伝送し始めたとしても、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)(又は、ターゲット基地局(1h-10))からの下向きリンクデータを円滑に受信することができるように、又はソース基地局(1h-05)(又は、ターゲット基地局(1h-10)が下向きリンクデータを円滑に伝送することができるように、第1ベアラ(又は、第2ベアラ)のプロトコル階層装置を介し、「HARQ ACK」情報又は「HARQ NACK」情報を伝送するか、又はRLC状態報告(ACK情報又はNACK情報)又はPDCP制御データ(例えば、PDCP状態報告又はROHCフィードバック情報)を続けて伝送する。
【0127】
また、図1Hを参照すると、第2実施例の(1h-03)段階において、端末(1h-20)が第1条件を満足し、第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)を介し、上向きリンクデータをソース基地局(1h-05)に伝送することを中断し、ターゲット基地局(1h-10)にスイッチングし、第2ベアラのプロトコル階層装置(1h-21)を介し、上向きリンクデータをターゲット基地局(1h-10)に伝送し始めたとしても、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)へのデータ遺失がないようにするために、MAC階層装置のHARQ再伝送によるデータ伝送、又はAMモードRLC階層装置の再伝送によるデータ伝送も続けて行う。
【0128】
端末(1h-20)が第1条件を満足し、第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)を介し、上向きリンクデータをソース基地局(1h-05)に伝送することを中断し、ターゲット基地局(1h-10)にスイッチングし、第2ベアラのプロトコル階層装置(1h-21)を介し、上向きリンクデータをターゲット基地局(1h-10)に伝送し始めるならば、ターゲット基地局(1h-10)への上向きリンク伝送資源と、ソース基地局(1h-05)への上向きリンク伝送資源とが衝突しないように、ソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)は、互いに異なる時間に、伝送資源を端末(1h-20)に割り当てる。
もしターゲット基地局(1h-10)への上向きリンク伝送資源と、ソース基地局(1h-05)への上向きリンク伝送資源とが重なる場合、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)からの下向きリンクデータ伝送を維持するか、又は問題なしに継続して受信するために、ソース基地局(1h-05)への上向きリンク伝送資源を優先視し、データ伝送をソース基地局(1h-05)に行う。
【0129】
他の方法として、もしターゲット基地局(1h-10)への上向きリンク伝送資源と、ソース基地局(1h-05)への上向きリンク伝送資源とが衝突して重なる場合、端末(1h-20)は、ターゲット基地局(1h-10)からの下向きリンクデータ伝送を維持するために、ターゲット基地局(1h-10)への上向きリンク伝送資源を優先視し、データ伝送をターゲット基地局(1h-10)に行うこともできる。
【0130】
具体的には、端末(1h-20)は、ハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、ハンドオーバー命令メッセージに、第2実施例に該当するハンドオーバー(例えば、DAPSハンドオーバー)が指示された場合、又はベアラ別に指示された場合、端末(1h-20)又はDAPSハンドオーバーが指示されたベアラは、第1条件を満足するまでは、第1プロトコル階層装置を介し、スケジューリング要請を行い、バッファ状態報告をソース基地局(1h-05)に伝送し、上向きリンク伝送資源を受信し、上向きリンクデータを伝送し、ソース基地局(1h-05)から下向きリンクデータを受信する。
しかしながら、第1条件を満足すれば、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)には、それ以上データを伝送せず、上向きリンクをターゲット基地局(1h-10)にスイッチングし、第2プロトコル階層装置を介し、スケジューリング要請を行い、バッファ状態報告をターゲット基地局(1h-10)に伝送し、上向きリンク伝送資源を受信し、上向きリンクデータをターゲット基地局(1h-10)に伝送する。
【0131】
しかしながら、端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)から下向きリンクデータを受信し続け、上向きリンク伝送のスイッチング後にも、下向きリンクデータに対応する「HARQ ACK」又は「HARQ NACK」、RLC状態報告、又はPDCP制御データ(例えば、PDCP状態報告又はROHCフィードバック情報)を続けて伝送するようにする。
また、端末(1h-20)は、第1条件が満足されても、ソース基地局(1h-05)又はターゲット基地局(1h-10)から下向きリンクデータも受信し続ける。
【0132】
端末(1h-20)は、(1h-04)段階において、第2条件を満足すれば、端末(1h-20)が第1ベアラのプロトコル階層装置(1h-22)を介し、ソース基地局(1h-05)から下向きリンクデータ受信を中断するか、又はソース基地局(1h-05)との接続を解除する。
第2条件は、次の条件の内の一つであり得る。
また、第2ベアラのPDCP階層装置(1h-21)は、第1ベアラのPDCP階層装置(1h-22)に保存された送信データ又は受信データ、一連番号情報、又はヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除のコンテクストなどの情報を利用し、ターゲット基地局(1h-10)と間断のないデータ送信又はデータ受信を続けて行う。
【0133】
・端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置(1h-21)を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス応答を受けたとき、第2条件が満足されたと判断する。
・端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス応答を受け、ターゲット基地局(1h-10)に、ハンドオーバー完了メッセージを構成して伝送するとき、第2条件が満足されたと判断する。
・端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを完了し、PUCCH上向きリンク伝送資源又はPUSCH上向きリンク伝送資源でもって、データを初めて伝送するとき、又は端末が基地局からPUCCH上向きリンク伝送資源又はPUSCH上向きリンク伝送資源を初めて受信したとき、第2条件が満足されたと判断する。
・ソース基地局(1h-05)が端末(1h-20)に、RRCメッセージで別途のタイマを設定し、タイマが満了したとき、第2条件が満足されたと判断する。
・タイマは、端末(1h-20)がハンドオーバー命令メッセージを、ソース基地局(1h-05)から受信したとき、又はターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセスを始めたとき(プリアンブルを伝送したとき)、ターゲット基地局(1h-10)からランダムアクセス応答を受けたとき、ターゲット基地局(1h-10)にハンドオーバー完了メッセージを伝送するとき、又はPUCCH上向きリンク伝送資源又はPUSCH上向きリンク伝送資源でもって、データを初めて伝送するときに開始される。
【0134】
・端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス応答を受け、ターゲット基地局(1h-10)にハンドオーバー完了メッセージを構成して伝送した後、ハンドオーバー完了メッセージの成功された伝達が、MAC階層装置(HARQ ACK)又はRLC階層装置(RLCACK)で確認されたとき、第2条件が満足されたと判断する。
・端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置を介し、ターゲット基地局(1h-10)にランダムアクセス手続きを実行し、ランダムアクセス応答を受け、又はターゲット基地局(1h-10)でハンドオーバー完了メッセージを構成し、それを伝送した後、ターゲット基地局(1h-10)から上向きリンク伝送資源を初めて割り当てられたとき、又は上向きリンク伝送資源が初めて指示されたとき、第2条件が満足されると判断する。
【0135】
・ソース基地局(1h-05)は、ハンドオーバー手続きを実行するとき、端末(1h-20)に下向きリンクデータの伝送をいつ中断するか、又は端末(1h-20)との接続をいつ解除するかということを決定する。
例えば、端末(1h-20)に下向きリンクデータの伝送をいつ中断するか、又は端末(1h-20)との接続をいつ解除するかということは、所定のタイマが満了したとき、ハンドオーバー指示後、タイマ開始が可能である)、又はターゲット基地局(1h-10)から、端末(1h-20)がターゲット基地局(1h-10)にハンドオーバーを成功裏に実行したという指示をソース基地局(1h-05)が受信したときに基づいて決定される。
端末(1h-20)は、ソース基地局(1h-05)から、所定時間の間、下向きリンクデータが受信されなければ、第2条件が満足されたと判断し、ソース基地局(1h-05)との接続が解除されたと判断し、接続を解除する。
【0136】
・端末(1h-20)はターゲット基地局(1h-10)から、ソース基地局(1h-05)との接続を解除せよという指示を受信する。
端末(1h-20)は、例えば、RRCメッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)、「MAC CE」、「RLC control PDU」又は「PDCP control PDU」を受信したとき、第2条件が満足されたと判断する。
・端末(1h-20)がソース基地局(1h-05)から、ソース基地局(1h-05)との接続を解除せよという指示(例えば、RRCメッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)、「MAC CE」、「RLC control PDU」又は「PDCP control PDU」を受信したとき、第2の条件を満足したと判断する。
・端末(1h-20)がソース基地局(1h-05)から、所定時間の間、下向きリンクデータを受信することができなかったならば、第2条件が満足されたと判断する。
【0137】
・端末が第2ベアラの階層装置(例えば、MAC階層装置)を介し、ターゲット基地局に対し、ランダムアクセス手続きを成功裏に完了したとき、端末(1h-20)が第2ベアラの階層装置を介し、ターゲット基地局(1h-10)でランダムアクセス手続きを成功裏に完了し、ターゲット基地局(1h-10)から、最初上向きリンク伝送資源を割り当てられたとき、又は端末(1h-20)に上向きリンク伝送資源が初めて指示されたとき、第2条件が満足されたと判断する。
・例えば、もし端末(1h-20)がハンドオーバー命令メッセージをソース基地局(1h-05)から受信し、ターゲット基地局(1h-10)へのランダムアクセスを指示されたとき、もし指示されたランダムアクセスが非競争基盤ランダムアクセス手続き(CFRA(contention free random access)であるならば(例えば、事前に指定されたプリアンブル又は端末セル識別子(例えば、C-RNTI)が割り当てられるならば)、
・端末(1h-20)がターゲット基地局(1h-10)のセルに、事前に指定されたプリアンブルを伝送し、ランダムアクセス応答(RAR(random access response))メッセージを受信したとき、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと見ることができるために、ランダムアクセス応答メッセージにおいて、割り当てられたり、含まれたり、指示されたりする最初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第2条件を満足すると判断する。
他の方法として、端末(1h-20)がRAR受信後、初めて上向きリンク伝送資源を受信したとき、第2条件を満足すると判断することもできる。
【0138】
・もし端末(1h-20)がハンドオーバー命令メッセージをソース基地局(1h-05)から受信し、ターゲット基地局(1h-10)へのランダムアクセスを指示されたとき、もし指示されたランダムアクセスが競争基盤ランダムアクセス手続き(CBRA(contention-based random access))であるならば(例えば、事前に指定されたプリアンブル又は端末セル識別子(例えば、C-RNTI)が割り当てられていないのであるならば)、
・端末がターゲット基地局のセルにプリアンブル(例えば、任意のプリアンブル)を伝送し、ランダムアクセス応答(RAR(random access response))メッセージを受信し、ランダムアクセス応答メッセージにおいて、割り当てられたり、含まれたり、指示されたりする上向きリンク伝送資源を利用し、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ)を伝送する。
また、端末は、ターゲット基地局からメッセージ4で競争解消されたということを指示する「MAC CE」(Contention resolution MAC CE)を受信すれば、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHで上向きリンク伝送資源を受信すれば、ターゲット基地局へのランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと見ることができるために、その後、端末がPDCCHをモニタリングし、端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHで上向きリンク伝送資源を初めて受信したとき、又は初めて指示されたとき、第2条件が満足されたと判断する。
他の方法として、ランダムアクセス応答メッセージで割り当てられた上向きリンク伝送資源の大きさが十分であり、端末がメッセージ3を伝送し、端末が上向きリンクデータを追加して伝送することができる場合、初めて上向きリンク伝送資源を受けたと判断し、第2条件が満足されると判断することもできる。
すなわち、端末がRARを受信するとき、初めて上向きリンク伝送資源を受信したと判断し、第2条件が満足されると判断することもできる。
【0139】
・もし端末が受信したハンドオーバー命令メッセージにおいて、ランダムアクセス手続きが必要ないハンドオーバー方法(RACH-less handover)が共に指示された場合、
・もしハンドオーバー命令メッセージに、ターゲット基地局に関連する上向きリンク伝送資源が含まれているならば、
・端末は、ターゲット基地局の上向きリンク伝送資源でもって、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ又は「RRC Reconfiguration Complete」メッセージ)を伝送し、基地局からメッセージ4でもって、端末識別子確認「MAC CE」(UE Identity Confirmation MAC CE)を受信し、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHで上向きリンク伝送資源を受信すれば、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと判断し、第2条件が満足すると判断する。
他の方法として、端末は、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了した後、PDCCHモニタリングを行い、端末のC-RNTIに該当するPDCCHで初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第2条件を満足すると判断することもできる。
【0140】
・もしハンドオーバー命令メッセージに、ターゲット基地局に関連する上向きリンク伝送資源が含まれていないのであるならば、
・端末は、ターゲット基地局(又は、セル)に、PDCCHモニタリングを行い、端末のC-RNTIに該当するPDCCHで上向きリンク伝送資源を受信したとき、又は上向きリンク伝送資源でもって、メッセージ3(例えば、ハンドオーバー完了メッセージ又は「RRC Reconfiguration Complete」メッセージ)を伝送し、基地局から端末識別子確認「MAC CE」(UE Identity Confirmation MAC CE)を受信するか、又は端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHで上向きリンク伝送資源を受信すれば、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了したと判断し、第2条件を満足すると判断する。
他の方法として、ランダムアクセス手続きが成功裏に完了した後、PDCCHモニタリングを行い、端末の「C-RNTI」に該当するPDCCHで初上向きリンク伝送資源を受信したとき、第2条件を満足すると判断することもできる。
【0141】
端末が本発明の一実施形態によるハンドオーバー方法の第2実施例(例えば、DAPSハンドオーバー方法)を実行するとき、もし端末のソース基地局のための第1ベアラのRRC階層装置、MAC階層装置、又はRLC階層装置、又はターゲット基地局のための第2ベアラのRRC階層装置、MAC階層装置、又はRLC階層装置が第2条件を満足することを確認したならば、DAPSハンドオーバー方法を実行する端末、又はベアラのPDCP階層装置に、第2条件が満足されるということを指示子でもって指示する。
もし端末のPDCP階層装置が、下位階層装置又は上位階層装置から、第2条件を満足するという指示子を受信したならば、次の手続き内の少なくとも1以上の手続きを実行し、本発明の第2実施形態によるハンドオーバー手続きを成功裏に完了することができる。
【0142】
・端末は、ソース基地局のための第1ベアラを解除し、ソース基地局との接続を解除する。
そして、端末は、ソース基地局のための第1ベアラを解除する前、ソース基地局のための第1ベアラに該当するRLC階層装置に、RLC再確立手続きを実行し(例えば、再整列タイマが駆動中であるならば、タイマを中止又は初期化し、受信したデータがバッファに保存されているならば、保存されたデータを処理し、上位階層装置に伝達する。また、伝送するデータがバッファにある場合、廃棄する。)、又はMAC階層装置を初期化する。
・端末は、ソース基地局との接続を解除すれば、ソース基地局から受信した下向きリンクデータの受信現況をターゲット基地局に報告するために、PDCP状態報告手続きをトリガリングし、PDCP状態報告を構成し、ターゲット基地局にPDCP状態報告を伝送する。
【0143】
・端末は、第2条件を満足した場合、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)から、第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11又は1i-12)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに関して、転換し、再整列のための変数を初期化し、再整列タイマを中止して初期化し、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達する。
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
【0144】
他の方法として、端末は、第2条件を満足した場合、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)から、第3PDCP階層装置の構造又は機能(1i-30)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換し、再整列のための変数と再整列タイマとを中止するか、又は初期化せず、そのまま続けて使用する。
しかしながら、再整列のためにバッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストが適用され、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除が行われてから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストが廃棄することもできる。
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達される。
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、再整列のためにバッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄することもできる。
端末は、ソース基地局のためのSDAP階層装置のQoSマッピング情報、PDCP階層装置のソース基地局のためのセキュリティキー情報、ソース基地局のためのヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト情報、ソース基地局のためのRLC階層装置、又はMAC階層装置を解除する。
【0145】
・端末は、DAPSハンドオーバー方法を実行していて、もし第2条件を満足した場合、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて適用していた第2SDAP階層装置の構造及び機能(1j-20)は、ソース基地局のための第1ベアラを解除し、第1SDAP階層装置の構造及び機能(1j-10)にさらに転換する。
そして、端末は、第2条件を満足した場合、第2SDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)から、第1SDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換し、ターゲット基地局のための第2ベアラ又は「第2QoS flow」と、ベアラのマッピング情報は、維持し、ソース基地局のための第1ベアラ又は「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを解除する前、ソース基地局から受信したデータ(例えば、ソース基地局から受信した全てのデータ)に、「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用し、データ処理を完了した後、「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報又は第1ベアラとを解除する。
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達される。
【0146】
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、バッファに保存されたデータに対して(例えば、ソース基地局から受信したデータに対して)、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用し、データを処理(例えば、SDAPヘッダ情報を読み取り、マッピング情報をアップデートするか、SDAPヘッダを構成するか、又は「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを基に、適する上位階層装置又は下位階層装置に、ルーティング又は伝達する手続き)してから、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを廃棄する。
【0147】
SDAP階層装置は、新たなSDAPヘッダの1ビット指示子、PDCPヘッダの1ビット指示子、SDAP制御データ(例えば、下向きリンク「End marker」)、又はPDCP階層装置で指示される情報を定義し、それを基に、ソース基地局から受信される最後のデータがいかなるデータであるかということを確認する。
従って、ソース基地局から受信される最後のデータに、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用するデータ処理を行った後、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを廃棄する。
そして、SDAP階層装置は、「第2QoS flow」と、ベアラのマッピング情報は、維持し続け、それを基に、ターゲット基地局への上向きリンクデータ又は下向きリンクデータを処理する。
【0148】
前述の図1Fにおいて基地局は、端末に、ハンドオーバー命令メッセージ(1f-20)を伝送するとき、ハンドオーバー命令メッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)において、前述の実施形態に関連する指示子を定義し、いかなる実施形態に該当するハンドオーバー手続きをトリガリングするかということを端末に指示し、端末は、ハンドオーバー命令メッセージで指示したハンドオーバー方法により、ハンドオーバー手続きを実行し、本発明の第2実施例によるハンドオーバー方法(DAPSハンドオーバー方法)を実行し、データ中断時間を最小化させながら、ターゲット基地局にハンドオーバーを行う。
【0149】
他の方法において、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、前述の実施形態に関連する指示子をベアラ別に定義し、いかなる実施形態をハンドオーバー中にいかなるベアラに適用するかということをさらに具体的に指示することもできる。
例えば、AMモードによって駆動されるRLC階層装置が駆動されるAMベアラについてのみ、第2実施例を適用せよと指示することができ、又はUMモードによって駆動されるRLC階層装置が駆動されるUMベアラに関して、それを適用することもできる。
また、本発明の実施形態は、DRBについて適用されることを仮定する。
しかしながら、必要な場合(例えば、端末が、ソース基地局に関連するSRBを維持し、ターゲット基地局へのハンドオーバーに失敗し、ソース基地局に関連するSRBでもってハンドオーバー失敗メッセージを報告又は復旧することができる場合)、SRBについても、前述の実施形態が適用され得る。
【0150】
本発明の実施形態において、端末が第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局とデータ送受信を行い、第2ベアラのプロトコル階層装置を介し、ターゲット基地局とデータ送受信を行うとき、第1ベアラのMAC階層装置と、第2ベアラのMAC階層装置は、それぞれ別途のDRX(discontinuous reception)周期を運用し、端末のバッテリ消耗を減らすことができる。
すなわち、端末は、第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、データ送受信をするとき、MAC階層装置のDRX周期を適用したことを、ハンドオーバー命令メッセージを受信しても、続けて適用し、第1条件又は第2条件により、DRXを中止し得る。
また、端末は、別途に、第2ベアラのMAC階層装置に対するDRX周期適用は、ターゲット基地局の指示によって運用する。
【0151】
また、端末が第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局への上向きリンク伝送を中断し、ソース基地局から下向きリンクデータ受信を中断するという意味は、第1ベアラのプロトコル階層装置(PHY階層装置、MAC階層装置、RLC階層装置、又はPDCP階層装置)を、端末が再確立、初期化又は解除するということを意味する。
本発明の実施形態においては、説明の便宜のために、端末が、ソース基地局のための第1ベアラ、又はターゲット基地局のための第2ベアラが設定されると説明し、端末が、ソース基地局のための複数個の第1ベアラ、又はターゲット基地局のための複数個の第2ベアラが設定された場合にも、同一に適用される。
【0152】
また、複数個のターゲット基地局のための複数個のベアラが設定された場合にも、前述の実施形態が同一に適用される。
例えば、第1ターゲット基地局にハンドオーバー手続きを実行し、第2ベアラを設定し、ハンドオーバーに失敗した場合、第2ターゲット基地局にハンドオーバー手続きを実行し、第2ベアラを設定し、複数個のターゲット基地局の内の端末が自ら所定の条件(例えば、一定信号強度以上)を満足するセルを探索して決定し、1つのセルを決定し、ハンドオーバー手続きを実行し得る。
【0153】
図1Iは、本発明の一実施形態による、DAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なPDCP階層装置の構造と、その構造を適用するハンドオーバー方法との第2実施例について説明するための図である。
図1Iを参照すると、本発明の第2実施例によるDAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なPDCP階層装置の具体的な構造及び機能が提供される。
そのとき、DAPSハンドオーバー手続き実行時、次のPDCP階層装置の構造は、互いに異なる時点において、互いに異なるPDCP階層構造がベアラ別にも適用される。
【0154】
例えば、端末は、基地局からハンドオーバー命令メッセージを受信する前には、ベアラ別に、第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11)又は(1i-12)を適用し、データを処理して送信するか、又は受信する(符号1i-01)。
しかしながら、もし端末が基地局からハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案したDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、端末は、各ベアラに対し、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに関して、第2PDCP階層装置の構造及び機能(1i-20)を適用し、データを処理して送信するか、又は受信する(符号1i-02)。
すなわち、端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、ベアラ別に使用していた第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11)又は(1i-12)から、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換する。
【0155】
他の方法として、端末は、第1条件を満足したとき、ベアラ別に使用していた第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11)又は(1i-12)から、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換することもできる(符号1i-02)。
そして、端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又はPDCP再整列タイマ値が新たに設定された場合、端末は、第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11)又は(1i-12)から、本発明で提案した第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて転換するとき、再整列のための変数を、次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートし、再整列タイマを中止して改めて開始する。
【0156】
そして、端末は、DAPSハンドオーバー方法を実行していて、もし第2条件を満足した場合、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて適用していた第2PDCP階層装置の構造及び機能(1i-20)に対し、ソース基地局のための第1ベアラを解除し、第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11)又は(1i-12)にさらに転換して適用する。
そして、端末は、第2条件を満足した場合、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)から、第1PDCP階層装置の構造又は機能(1i-11)又は(1i-12)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて転換するとき、再整列のための変数を初期化し、再整列タイマを中止して初期化し、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達される。
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
【0157】
他の方法として、端末は、DAPSハンドオーバー方法を実行していて、もし第2条件を満足した場合、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて適用していた第2のPDCP階層装置の構造及び機能(1i-20)に対し、ソース基地局のためのベアラを解除し、第3PDCP階層装置の構造及び機能(1i-30)に転換することもできる。
そして、端末は、第2条件を満足した場合、第2PDCP階層装置の構造又は機能(1i-20)から、第3PDCP階層装置の構造又は機能(1i-30)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて転換するとき、再整列のための変数と再整列タイマとを中止するか、又は初期化せず、そのまま続けて使用する。
【0158】
しかしながら、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達される。
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、再整列のために、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを適用し、復号化手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除を行ってから、ソース基地局のためのセキュリティキー又はヘッダ圧縮解除コンテクストを廃棄する。
【0159】
図1Iを参照すると、互いに異なる時点において、端末がベアラ別に互いに異なる第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11又は1i-12)、第2PDCP階層装置の構造及び機能(1i-20)、又は第3PDCP階層装置の構造及び機能(1i-30)を適用し、ハンドオーバーを行うとき、データ遺失がなく、データ中断時間を最小化させることができるようにする。
図1Iの第1PDCP階層装置の構造(1i-11又は1i-12)は、次の第1-1PDCP階層装置構造、第1-2PDCP階層装置構造、第1-3PDCP階層装置構造、又は第1-4PDCP階層装置構造を有し、次のような特徴を有し得る。
【0160】
1)(もし第1-1PDCP階層装置の構造であるならば)例えば、もし「AM RLC」階層装置(例えば、「E-UTRA AM RLC」階層装置)と接続されたPDCP階層装置(例えば、「E-UTRA PDCP」階層装置又は「LTE PDCP」階層装置)に、端末が第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11)を適用するならば、次のような特徴を有する。
2)受信PDCP階層装置は、受信するデータに、まず、ウィンドウ外のデータ探知、又は重複されたデータ探知をまず行う(「RLC AM」は、再伝送があり、「LTE RLC SN」と「PDCP SN」との大きさが異なるので、重複されたデータや、ウィンドウ外のデータが受信される。ウィンドウは、有効なデータが受信されるPDCP一連番号又はCOUNT値の領域を示す。)。
3)端末は、ウィンドウ外データ又は重複データを廃棄する前、復号化手続きとヘッダ圧縮解除手続きとを行ってから、廃棄する(なぜならば、ヘッダ圧縮解除手続きのための有用な情報(例えば、IRパッケージ又はヘッダ圧縮情報)が含まれているために、確認して廃棄する。)。
2)廃棄されずに受信するデータは、順序整列なしに即座に復号化され、ヘッダ圧縮解除手続きを実行する。なぜならば、「E-UTRA AM RLC」階層装置は、データを順に整列し、PDCP階層装置にそれを伝達するためである。
2)そして、データが上位階層に伝達されるとき、COUNT値の昇順に伝達される。
【0161】
1)(もし第1-2PDCP階層装置の構造であるならば)例えば、もしUMRLC階層装置(例えば、「E-UTRA UM RLC」階層装置)と接続されたPDCP階層装置(例えば、「E-UTRA PDCP」階層装置又は「LTE PDCP」階層装置)に、端末が第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11)を適用するならば、次のような特徴を有する。
2)ウィンドウ外のデータ探知又は重複データ探知手続きが実行されない。
なぜならば、「UME-UTRA RLC」階層装置には、再伝送手続きがないためである。
2)そして、端末は、受信したデータに、即座に復号化手続きを実行し、ヘッダ圧縮解除手続きを実行する。
2)そして、端末は、再整列手続き後、上位階層に(例えば、昇順に)伝達する。
【0162】
1)(もし第1-3PDCP階層装置の構造であるならば)例えば、もしスピリットベアラ(split bearer)、パッケージ重複ベアラ(packet duplication bearer)又はLWAベアラに設定されたPDCP階層装置(例えば、「E-UTRA PDCP」階層装置又は「LTE PDCP」階層装置)に、端末が第1PDCP階層装置の構造及び機能(1i-11)を適用するならば、順序再整列手続きと再整列タイマとを常時適用し、次のような特徴を有する。
2)端末は、受信されるデータに、ウィンドウ外のデータ探知、又は重複されたデータ探知をまず行う(「RLC AM」の再伝送がなされるか、又は互いに異なるRLC階層装置から互いに異なる時点において、データが受信され、「LTE RLC SN」と「PDCP SN」との大きさが異なるので、ウィンドウ外のデータ又は重複データが受信されるためである)。
3)端末は、復号化手続きを実行する。しかしながら、ヘッダ圧縮解除手続きは、実行しない(なぜならば、「E-UTRA PDCP」は、スプリットベアラ又はLWQベアラに関して、ヘッダ圧縮プロトコル設定が不可能であるためである。)。
3)無欠性の保護又は検証の手続きが実行された場合、無欠性検証手続きに失敗したならば、前述の受信したデータは、廃棄される。もし無欠性検証手続きに失敗すれば、データを廃棄し、上位階層装置にそれを報告する。
3)ウィンドウ外のデータ、又は重複されたデータが廃棄される。
2)データが廃棄されていない場合、受信するデータに、順序整列なしに、即座に復号化手続きを実行する。そして、無欠性の保護又は検証が設定された場合、無欠性検証が行われる。無欠性の保護又は検証の手続きが実行された場合、実行してからデータを廃棄する。もし無欠性検証手続きに失敗すれば、データを廃棄し、上位階層装置に報告する。
2)そして、受信されるデータに順序整列が行われ、PDCP一連番号又はCOUNT値のギャップなしに、連続して昇順に整列された場合、データにヘッダ圧縮手続きが実行され(ヘッダ圧縮手続き又はヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合)、昇順にデータが上位階層に伝達される。
2)もし再整列タイマが駆動中であるならば、
3)もし再整列のための変数が維持されている値から「1」を差し引いた値と同一値を有するCOUNT値に該当するデータが、上位階層装置に伝達されるか、又はPDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップなしに、上位階層にデータがいずれも伝達されるならば、
4)端末は、再整列タイマを中止して初期化する。
2)もし再整列タイマが駆動中ではないならば、
3)もしバッファに上位階層装置に伝達されずに保存されたデータがあるならば、又はPDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップが生じるならば、
4)端末は、再整列タイマを開始する。
4)そして、端末は、再整列のための変数を、次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートする。
2)もし再整列タイマが満了したならば、
3)保存されたデータに、再整列変数値より小さい値に、PDCP一連番号又はCOUNT値の昇順に、ヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合、ヘッダ圧縮解除手続きを実行し、上位階層装置にデータを伝達する。
3)保存されたデータに、再整列変数値と同じであるか、又はそれよりも大きい値に、連続されるように、PDCP一連番号又はCOUNT値の昇順に、ヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合、ヘッダ圧縮解除手続きを実行し、上位階層装置にそれを伝達する。
3)そして、最後に伝達したデータのPDCP一連番号又はCOUNT値に、最後に上位階層に伝達したデータに関連する変数値をアップデートする。
3)もしバッファに、上位階層装置に伝達されずに保存されたデータがあるならば、又はPDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップが生じたならば、
4)再整列タイマを開始する。
4)そして、再整列のための変数を次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートする。
【0163】
1)(もし第1-4PDCP階層装置の構造であるならば)例えば、「NR PDCP」階層装置に、端末が第1のPDCP階層装置の構造及び機能(1i-12)を適用するならば、順序再整列手続きと再整列タイマとを常時適用し、次のような特徴を有する。
2)受信したデータに、まず、復号化手続きを実行する。
2)無欠性の保護又は検証の手続きが設定された場合、無欠性の保護又は検証の手続きを、受信したデータについて実行し、もし無欠性検証手続きに失敗すれば、データを廃棄し、それを上位階層装置に報告する。
2)受信したデータに、ウィンドウ外のデータ探知、又は重複されたデータ探知を行う(復号化手続きを行ってから、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知を行う。端末は、無欠性の保護又は検証の手続きが設定された場合にだけ、復号化手続きを行ってから、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知を行い、無欠性の保護又は検証の手続きが設定されていない場合には、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知を行ってから、廃棄されていないデータについてのみ、復号化手続きを実行する)。
3)ウィンドウ外、又は重複されたデータを廃棄する。
2)データが廃棄されていない場合、受信するデータに順序整列を行い、PDCP一連番号又はCOUNT値のギャップなしに、順に連続して昇順整列がなされるならば、ヘッダ圧縮手続きを実行し(ヘッダ圧縮手続き又はヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合)、昇順に上位階層にデータを伝達する。
2)そして、上位階層に伝達するとき、COUNT値の昇順に伝達する。
2)もし再整列タイマが駆動中であるならば、
3)もし再整列のための変数が維持している値から1を差し引いた値と同一値を有するCOUNT値に該当するデータが、上位階層装置に伝達されるか、PDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップなしに、上位階層にデータがいずれも伝達されるか、又は上位階層に伝達されるデータのPDCP一連番号又はCOUNT値を保存する変数の値が再整列のための変数の値より大きいか、又はそれと同じであるならば、
4)再整列タイマを中止して初期化する。
2)もし再整列タイマが駆動中ではないならば、
3)もしバッファに上位階層装置に伝達されず、保存されたデータがあるか、又はPDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップが生じるか、又は上位階層に伝達されていない最初データのCOUNT値を保存する変数の値が、再整列のための変数の値より小さければ、
4)そして、再整列のための変数を、次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートする。
4)再整列タイマを開始する。
2)もし再整列タイマが満了したならば、
3)保存されたデータに、再整列変数値より小さい値に、PDCP一連番号又はCOUNT値の昇順に、ヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合、ヘッダ圧縮解除手続きを実行し、上位階層装置に伝達する。
3)保存されたデータに、再整列変数値と同じであるか、又はそれよりも大きい値に、連続されるようにPDCP一連番号又はCOUNT値の昇順に、ヘッダ圧縮解除手続きが設定された場合、ヘッダ圧縮解除手続きを実行し、上位階層装置に伝達する。
3)そして、上位階層に伝達されていない最初データのPDCP一連番号又はCOUNT値に、上位階層に伝達されていない最初データに関連する変数値をアップデートする。
3)もしバッファに、上位階層装置に伝達されずに保存されたデータがあるか、PDCP一連番号(又は、COUNT値)にギャップが生じるか、又は上位階層に伝達されていない最初データのCOUNT値を保存する変数の値が再整列のための変数の値より小さければ、
4)そして、再整列のための変数を次に受信すると予想されるPDCP一連番号又はCOUNT値にアップデートする。
4)再整列タイマを開始する。
【0164】
図1Iの第2PDCP階層装置の構造(1i-20)は、本発明で提案する次の第2-1PDCP階層装置構造又は第2-2PDCP階層装置構造を有し、次のような特徴を有する。
本発明においては、(符号1i-20)のように、ハンドオーバーにおいて、効率的な第2PDCP階層装置の構造が提供される。
第2PDCP階層装置の構造は、本発明で提案したデータ中断時間を最小化させる効率的なハンドオーバー方法の第2実施例が適用される。
第2PDCP階層装置構造において、端末は、第1ベアラのプロトコル階層装置(例えば、SDAP階層装置又はPDCP階層装置、RLC階層装置又はMAC階層装置)を介し、ソース基地局(1i-21)とデータ送信又はデータ受信を行い、第2ベアラのプロトコル階層装置(例えば、SDAP階層装置又はPDCP階層装置、RLC階層装置又はMAC階層装置)を介し、ターゲット基地局(1i-22)とデータの送信又は受信を行う。
【0165】
第1ベアラのPDCP階層装置と、第2ベアラのPDCP階層装置は、それぞれ端末に設定されるが、論理的には、(符号1i-20)のように、1つのPDCP階層装置のように動作する。
具体的には、前述の1つのPDCP階層装置は、PDCP階層装置の機能を区分し、上位PDCP階層装置の機能(例えば、一連番号の割り当て機能、再整列機能、順序伝達機能、又は重複探知機能)と、各ソース基地局と各ターゲット基地局とのための2つの下位PDCP階層装置の機能(例えば、復号化又は暗号化の機能、ヘッダ(又は、データ)圧縮又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除の機能、又は無欠性の保護又は検証の機能又はその重複探知機能)とによっても具現される。
【0166】
また、前述のところで提案したように、DAPSハンドオーバー方法において、端末は、上向きリンクデータ伝送をソース基地局に伝送していて、第1の条件を満足すれば、ターゲット基地局にスイッチングし、下向きリンクデータは、ソース基地局とターゲット基地局とから受信し続けるということを特徴とする。
従って、ヘッダ(又は、データ)圧縮プロトコルコンテクストは、上向きリンクについては、ソース基地局又はターゲット基地局のための1つのコンテクストだけ維持して適用し、下向きリンクについては、ソース基地局又はターゲット基地局のための2つのコンテクストを維持して適用する。
【0167】
第2PDCP階層構造を基に、第2-1PDCP階層構造(例えば、DAPSハンドオーバー方法のための「E-UTRA PDCP」階層装置)は、次のような特徴を有する。
上位送信PDCP階層装置機能は、上位階層装置から受信したデータに、PDCP一連番号を割り当てる役割を行う。
そして、各ソース基地局と各ターゲット基地局とのための2つの下位送信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)においては、各ソース基地局及び各ターゲット基地局と設定した別途のセキュリティキーを利用し、ソース基地局に伝送するデータには、ソース基地局と設定したヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを適用し、ターゲット基地局に伝送するデータには、ターゲット基地局と設定したヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを適用し、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きが設定されている場合、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きを適用し、無欠性保護が設定されている場合、無欠性保護手続きを、PDCPヘッダとデータ(PDCP SDU)とに適用して暗号化手続きを適用し、ソース基地局に伝送するデータは、第1ベアラの送信RLC階層装置に伝達し、ターゲット基地局に伝送するデータは、第2のベアラの送信RLC階層装置に伝達して伝送を行う。
【0168】
2つの下位送信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)においては、データ処理速度を加速化させるために、並列に、ヘッダ圧縮、無欠性保護又は暗号化手続きを実行する並列データ処理(parallel processing)を行い、2つの下位送信PDCP階層装置機能において、互いに異なるセキュリティキーを利用し、無欠性保護又は暗号化手続きを実行する。
また、論理的に、1つの送信PDCP階層装置内において、互いに異なる圧縮コンテクスト、セキュリティキー又はセキュリティアルゴリズムが適用され、互いに異なるデータに対し、圧縮、無欠性保護又は暗号化手続きが実行される。
【0169】
受信PDCP階層装置機能は、各下位階層装置から受信したデータに(例えば、各ソース基地局と各ターゲット基地局とのための2つのRLC階層装置から受信したデータに)、ソース基地局又はターゲット基地局のための下位受信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)は、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知の手続きを、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ独立して実行する。
【0170】
他の方法としては、具現の便宜のために、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知の手続きを、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行することもできる。
さらに他の方法として、さらに正確な重複探知のために、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知を、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行し、重複探知手続きを、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ独立して実行することもできる。
さらに他の方法として、互いに異なる基地局から受信されるデータが互いに重複された場合、ヘッダ圧縮プロトコルのためのデータ遺失を防止するために、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知を、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行し、重複探知手続きは、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ復号化手続き、無欠性保護手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除手続きを受信した後、全体データに、重複探知手続きを実行することもできる。
受信PDCP階層装置の下位機能は、各ソース基地局及び各ターゲット基地局と設定した別途のヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを利用して受信されるデータに、即座に復号化手続きを適用し、無欠性保護が設定されている場合、無欠性検証手続きを、PDCPヘッダとデータ(PDCP SDU)とに適用する。
【0171】
第2-1PDCP階層装置構造においては、各ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータに、順序整列なしに即座にヘッダ(又は、データ)圧縮解除手続きを実行し、また各ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータに、順序整列なしに即座にヘッダ(又は、データ)圧縮解除手続きを実行する。
また、第2-1PDCP階層装置は、各ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、各ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータとを区分するために、各データ別に指示子を定義し、ソース基地局から受信したデータであるか、又はターゲット基地局から受信したデータであるかということを区分するようにする。
【0172】
他の方法として、第2-1PDCP階層装置は、PDCPヘッダ、SDAPヘッダ又はRLCヘッダの1ビット指示子を定義し、ソース基地局から受信したデータであるか、又はターゲット基地局から受信したデータであるかということを区分するようにすることもできる。
また、第2-1PDCP階層装置は、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きを完了したソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータとの全体に、PDCP一連番号又はCOUNT値を基に、重複探知手続き(各PDCP一連番号又はCOUNT値については、1つのデータ(以前に受信したデータ、又は上位階層に伝達されたデータを含めて適用する)だけ残し、いずれも廃棄する手続き)を実行する。
そして、第2-1PDCP階層装置は、ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、ターゲット基地局のための第2のベアラのRLC階層装置から受信したデータとの全体に、PDCP一連番号又はCOUNT値を基に、昇順に再整列手続きを実行し、上位階層装置に順にデータを伝達する。
1つのPDCP階層装置は、互いに異なる基地局から、すなわち、第1ベアラ又は第2ベアラからデータを順序に関わらずに受信することができるために、再整列手続きを常時実行する。
【0173】
2つの下位受信PDCP階層装置機能は、それぞれPDCP一連番号基準又はCOUNT値を基準に、データ処理速度を加速化させるために、並列に、ヘッダ圧縮、無欠性保護又は暗号化手続きを実行する並列データ処理(parallel processing)を行う。
また、互いに異なるヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを利用し、無欠性保護、暗号化手続き又は圧縮解除の手続きが実行される。
また、論理的に、1つの送信PDCP階層装置内において、互いに異なるヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト、セキュリティキー又はセキュリティアルゴリズムを適用し、互いに異なるデータに対し、無欠性保護、暗号化手続き、又は圧縮解除の手続きが実行される。
また、下位受信PDCP階層装置機能においては、PDCP一連番号又はCOUNT値の順序と関わりなく、受信する各データに、非順序復号化(out-of-sequence deciphering)又は無欠性検証の手続きが実行される。
【0174】
1つのPDCP階層装置は、第1ベアラの階層装置と、第2ベアラの階層装置とを区分するとき、互いに異なるMAC階層装置に接続されている点を考慮するか、互いに異なるロジカルチャネル識別子を有するようにするか、互いに異なるMAC階層装置に接続されている互いに異なるRLC階層装置であるいう点を考慮するか、又は互いに異なる暗号化キーを使用するという点を考慮し、第1ベアラの階層装置(又は、第1のRLC階層装置)と、第2ベアラの階層装置(又は、第2のRLC階層装置)とを区分するようにし、上向きリンクデータと下向きリンクデータとに、互いに異なるセキュリティキーでもって暗号化手続き又は復号化手続きを実行し、互いに異なる圧縮プロトコルコンテクストを利用し、圧縮するか、又は圧縮解除する。
【0175】
前述の第2PDCP階層構造を基に、第2-2PDCP階層構造(例えば、DAPSハンドオーバー方法のための「NR PDCP」階層装置)は、次のような特徴を有する。
送信PDCP階層装置機能は、上位階層装置から受信したデータに、PDCP一連番号を割り当てる役割を行う。
そして、各ソース基地局と各ターゲット基地局とのための2つの下位送信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)においては、各ソース基地局及び各ターゲット基地局と設定した別途のセキュリティキーを利用し、ソース基地局に伝送するデータには、ソース基地局と設定したヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを適用し、ターゲット基地局に伝送するデータには、ターゲット基地局と設定したヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを適用し、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きが設定されている場合、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きを適用し、無欠性保護が設定されている場合、無欠性保護手続きを、PDCPヘッダとデータ(「PDCP SDU」)とに適用し、暗号化手続きを適用し、ソース基地局に伝送するデータは、第1のベアラの送信RLC階層装置に伝達し、ターゲット基地局に伝送するデータは、第2のベアラの送信RLC階層装置に伝達し、データの伝送を行う。
【0176】
2つの下位送信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)においては、データ処理速度を加速化させるために、並列に、ヘッダ圧縮、無欠性保護又は暗号化の手続きを実行する並列データ処理(parallel processing)を行い、2つの下位送信PDCP階層装置機能において、互いに異なるセキュリティキーを利用し、無欠性保護又は暗号化手続きを実行する。
また、論理的に、1つの送信PDCP階層装置内において、互いに異なる圧縮コンテクスト、セキュリティキー又はセキュリティアルゴリズムが適用され、互いに異なるデータに対し、圧縮又は無欠性保護又は暗号化手続きが実行される。
【0177】
受信PDCP階層装置機能は、各下位階層装置から受信したデータに、具体的に、各ソース基地局と各ターゲット基地局とのための2つのRLC階層装置から受信したデータに、ソース基地局又はターゲット基地局のための下位受信PDCP階層装置機能(1i-21、1i-22)においては、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知の手続きを、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ独立して実行する。
【0178】
他の方法として、具現の便宜のために、受信PDCP階層装置は、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知又はデータ重複探知の手続きを、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行することもできる。
さらに他の方法として、受信PDCP階層装置は、さらに正確な重複探知のために、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知を、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行し、重複探知手続きを、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ独立して実行することもできる。
さらに他の方法として、受信PDCP階層装置は、互いに異なる基地局から受信されるデータが互いに重複された場合、ヘッダ圧縮プロトコルのためのデータ遺失を防止するために、PDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、ウィンドウ外のデータ探知を、各RLC階層装置を区分せずに受信される全体データに実行し、重複探知手続きは、各RLC階層装置から受信されるデータに、それぞれ復号化手続き、無欠性保護手続き又はヘッダ(又は、データ)圧縮解除手続きを受信した後、全体データに、重複探知手続きを実行することもできる。
【0179】
受信PDCP階層装置の下位機能は、各ソース基地局及び各ターゲット基地局と設定した別途のヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを利用して受信されるデータに、即座に復号化手続きを適用し、無欠性保護が設定されている場合、無欠性検証手続きを、PDCPヘッダとデータ(PDCP SDU)とに適用する。
第2-2PDCP階層装置構造において、各ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、各ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータとの全体に、順序再整列手続きを実行した後、PDCP一連番号又はCOUNT値の昇順に、各基地局(ソース基地局又はターゲット基地局)から受信したデータ別に、各基地局(ソース基地局又はターゲット基地局)のヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクストを適用し、ヘッダ(又は、データ)圧縮解除手続きを実行する。
【0180】
また、第2-2PDCP階層装置は、各ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、各ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータとを区分するために、各データ別に指示子を定義し、ソース基地局から受信したデータであるか、又はターゲット基地局から受信したデータであるかということを区分する。
【0181】
他の方法として、第2-2PDCP階層装置は、PDCPヘッダ、SDAPヘッダ又はRLCヘッダの1ビット指示子を定義し、ソース基地局から受信したデータであるか、又はターゲット基地局から受信したデータであるかということを区分するようにすることもできる。
また、第2-2PDCP階層装置は、ヘッダ(又は、データ)圧縮手続きを完了したソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、ターゲット基地局のための第2ベアラのRLC階層装置から受信したデータとの全体に、PDCP一連番号又はCOUNT値を基に、重複探知手続き(各PDCP一連番号又はCOUNT値については、1つのデータ(以前に受信したデータ又は上位階層に伝達したデータを含んで適用することができる)だけ残し、いずれも廃棄する手続き)を実行することができる。
そして、第2-2PDCP階層装置は、ソース基地局のための第1ベアラのRLC階層装置から受信したデータと、ターゲット基地局のための第2のベアラのRLC階層装置から受信したデータとの全体に、PDCP一連番号又はCOUNT値を基に、昇順に上位階層装置で順にデータを伝達する。
1つのPDCP階層装置は、互いに異なる基地局から、すなわち、第1ベアラ又は第2ベアラからデータを順序に関わらずに受信することができるために、再整列手続きを常時実行する。
【0182】
2つの下位受信PDCP階層装置機能は、それぞれPDCP一連番号又はCOUNT値を基準に、データ処理速度を加速化させるために、並列に、ヘッダ圧縮、無欠性保護又は暗号化の手続きを実行する並列データ処理(parallel processing)を行い、互いに異なるヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト又はセキュリティキーを利用し、無欠性保護、暗号化手続き又は圧縮解除の手続きを実行する。
また、論理的に、1つの送信PDCP階層装置内において、互いに異なるヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト、セキュリティキー又はセキュリティアルゴリズムを適用し、互いに異なるデータに対し、無欠性保護、暗号化手続き又は圧縮解除の手続きを実行する。
また、下位受信PDCP階層装置機能においては、PDCP一連番号又はCOUNT値の順序と関わりなく、受信する各データに、非順序復号化(out-of-sequence deciphering)又は無欠性検証の手続きを実行する。
【0183】
1つのPDCP階層装置は、第1ベアラの階層装置と、第2ベアラの階層装置とを区分するとき、互いに異なるMAC階層装置に接続されている点を考慮するか、互いに異なるロジカルチャネル識別子を有するようにするか、互いに異なるMAC階層装置に接続されている互いに異なるRLC階層装置という点を考慮するか、又は互いに異なる暗号化キーを使用するという点を考慮し、第1ベアラの階層装置(又は、第1のRLC階層装置)と第2ベアラの階層装置(又は、第2のRLC階層装置)とを区分するようにし、上向きリンクデータと下向きリンクデータとに、互いに異なるセキュリティキーでもって暗号化手続き又は復号化手続きを実行し、互いに異なる圧縮プロトコルコンテクストを利用し、圧縮するか、又は圧縮解除する。
【0184】
本発明においては、(符号1i-30)のように、ハンドオーバー手続きを実行するための第3PDCP階層装置の構造が提供される。
第3PDCP階層装置の構造は、データ中断時間を最小化させるためのハンドオーバー方法の第2実施例が適用される。
また、第3PDCP階層装置の構造において、PDCP階層装置の機能は、第2PDCP階層装置の構造と同一である。
しかしながら、第3PDCP階層装置構造は、第2PDCP階層装置構造において、ソース基地局のための第1ベアラを解除したことを特徴とする。
【0185】
具体的には、第3PDCP階層装置の構造は、第2PDCP階層装置の構造と同一機能を有するが、ソース基地局のための第1ベアラ(例えば、SDAP階層装置又はPDCP階層装置、RLC階層装置、又はMAC階層装置)を解除した構造を有する。
従って、第3PDCP階層装置の構造は、ソース基地局のためのSDAP階層装置のQoSマッピング情報、PDCP階層装置のソース基地局のためのセキュリティキー情報、ソース基地局のためのヘッダ(又は、データ)圧縮コンテクスト情報、ソース基地局のためのRLC階層装置、又はMAC階層装置が解除されたことを特徴とする。
【0186】
図1Jは、本発明の一実施形態による、DAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なSDAP階層装置の構造と、その構造を適用するハンドオーバー方法との第2実施例について説明するための図である。
図1Jを参照すると、本発明の一実施形態による、ハンドオーバー方法の第2実施例であるDAPSハンドオーバー方法で適用される効率的なSDAP階層装置の具体的な構造及び機能が提供され、DAPSハンドオーバー手続きを実行するとき、SDAP階層装置の構造は、互いに異なる時点において、互いに異なるSDAP階層構造をベアラ別に適用する。
【0187】
例えば、端末は、基地局からハンドオーバー命令メッセージを受信する前には、ベアラ別に、本発明で提案した第1SDAP階層装置の構造及び機能(1j-10)を適用し、データを処理して送信するか、又は受信する(符号1j-01)。
第1SDAP階層装置の構造及び機能において、SDAP階層装置は、送信する上向きリンクデータ、又は受信する下向きリンクデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のための1つの「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを維持して適用し、データを処理(例えば、SDAPヘッダ情報を読み込み、マッピング情報をアップデートするか、SDAPヘッダを構成するか、又は「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを基に、適する上位階層装置又は下位階層装置にルーティング又は伝達する手続き)を行う。
【0188】
しかしながら、もし端末が基地局からハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案したDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、端末は、各ベアラに対して、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、本発明で提案した第2のSDAP階層装置の構造及び機能(1j-20)を適用し、データを処理して送信するか、又は受信する(符号1j-02)
すなわち、端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案したDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに関して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、ベアラ別に使用していた第1のSDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)から、本発明で提案した第2のSDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換する。
【0189】
他の方法として、該端末は、本発明で提案した第1条件を満足したとき、ベアラ別に使用していた第1SDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)から、本発明で提案した第2SDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換する(符号1j-02)。
そして、前述のところにおいて、端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案したDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は特定ベアラに対して、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又は「QoS flow」とベアラマッピング情報とが新たに設定された場合、端末は、第1のSDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)から、本発明で提案した第2のSDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換する。
【0190】
そして、第2のSDAP階層装置の構造においては、既存にソース基地局のための「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とを維持し、ソース基地局に伝送する上向きリンクデータと、ソース基地局から受信する下向きリンクデータとを処理することを特徴とし、ハンドオーバー命令メッセージで新たに設定された「第2QoS flow」とベアラマッピング情報は、ターゲット基地局のために設定され、ターゲット基地局に伝送する上向きリンクデータと、ターゲット基地局から受信する下向きリンクデータとを処理するために使用される。
すなわち、本発明で提案した第2のSDAP階層装置構造においては、ソース基地局のための「第1QoS flow」及びベアラマッピング情報、又は「第2QoS flow」及びベアラマッピング情報を維持し、ソース基地局のためのデータと、ターゲット基地局のためのデータとをそれぞれ区分して処理する。
【0191】
第2SDAP階層装置の構造において、SDAP階層装置は、SDAPヘッダの1ビット指示子、PDCPヘッダの1ビット指示子、又はPDCP階層装置が指示する情報を介し、下位階層から受信されるデータが、ソース基地局から受信されるデータであるか、又はターゲット基地局から受信されるデータであるかということを区分する。
そして、前述のところにおいて、基地局がもしハンドオーバー命令メッセージにおいて、端末にベアラ別にDAPSハンドオーバー方法を指示する場合、デフォルトベアラ(default DRB)については、常時DAPSハンドオーバー方法を指示するようにし、DAPSハンドオーバー手続き中、「QoS flow」とベアラマッピング情報とに該当しない新たな「QoS flow」でデータが生じた場合、デフォルトベアラに、上向きリンクデータを常時伝送するようにする。
もしデフォルトベアラに、DAPSハンドオーバー方法が設定されなければ、ハンドオーバー中に生じた新たな「QoS flow」に対する上向きリンクデータ伝送が不可能であるために、データ中断時間が生じる。
【0192】
そして、端末は、DAPSハンドオーバー方法を実行していて、もし前述の第2の条件を満足した場合、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラについて適用していた第2SDAP階層装置の構造及び機能(1j-20)は、ソース基地局のための第1ベアラを解除し、第1SDAP階層装置の構造及び機能(1j-10)にさらに転換して適用する。
そして、端末は、第2条件を満足した場合、第2SDAP階層装置の構造又は機能(1j-20)から、本発明で提案した第1のSDAP階層装置の構造又は機能(1j-10)に、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、転換し、ターゲット基地局のための第2のベアラ又は「第2QoS flow」と、ベアラのマッピング情報は、維持し、ソース基地局のための第1のベアラ又は「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報と、を解除する前、ソース基地局から受信したデータ(例えば、ソース基地局から受信した全てのデータ)に、「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用し、データ処理を完了した後、「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報又は第1のベアラとを解除する。
【0193】
そして、処理されたデータは、昇順に上位階層に伝達する。
すなわち、端末は、第2条件を満足した場合、バッファに保存されたデータに(例えば、ソース基地局から受信したデータに)、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用し、データを処理(例えば、SDAPヘッダ情報を読み込み、マッピング情報をアップデートするか、SDAPヘッダを構成するか、又は「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを基に、適する上位階層装置又は下位階層装置にルーティング又は伝達する手続き)し、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを廃棄する。
【0194】
SDAP階層装置は、新たなSDAPヘッダの1ビット指示子、PDCPヘッダの1ビット指示子、SDAP制御データ(例えば、下向きリンク「End marker」)、又はPDCP階層装置で指示される情報を定義して適用し、それを基に、ソース基地局から受信される最後のデータがいかなるデータであるかということを確認する。
従って、ソース基地局から受信される最後のデータに、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを適用し、データ処理を行った後、ソース基地局のための「第1QoS flow」と、ベアラのマッピング情報とを廃棄する。
そして、SDAP階層装置は、「第2QoS flow」と、ベアラのマッピング情報は、維持し続け、それを基に、ターゲット基地局への上向きリンクデータ又は下向きリンクデータを処理する。
【0195】
前述の図1Fにおいて、端末がハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージに含まれているベアラ設定情報を適用するとき、ハンドオーバー命令メッセージで指示されたハンドオーバー種類により、互いに異なる方法でベアラ設定情報を適用する。
・もし端末が、ハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、「ReconfigWithSync」情報において、第1のハンドオーバー方法(例えば、本発明の第1実施例、又は一般的なハンドオーバー方法)を指示するならば、
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたSDAP階層装置設定情報において、デフォルトベアラが設定された場合、ソース基地局のためのデフォルトベアラを、設定情報で指示されたターゲット基地局のためのデフォルトベアラとして設定する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたSDAP階層装置設定情報において、「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とが設定された場合、ソース基地局のために適用されていた「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とを解除し、「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とを適用する。
他の方法として、ソース基地局のために適用されていた「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とを、「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とで代替することができる。
【0196】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、データ廃棄タイマ値が設定された場合、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置に即座に廃棄タイマ値を適用する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、「drb-ContinueROHC」指示子が「False」に設定された場合、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置において、ヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストを初期化する。
もし「drb-ContinueROHC」指示子が「True」に設定された場合、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置において、ヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストを初期化しない。
【0197】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、再整列タイマ値が設定された場合、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置に即座に再整列タイマ値を適用する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたセキュリティ設定情報において、セキュリティキー関連設定情報又はセキュリティアルゴリズムが設定された場合、設定情報を利用し、新たなセキュリティキー又はセキュリティ設定情報を誘導し、既存セキュリティキー又はセキュリティ設定情報を解除するか、又は既存セキュリティキー又はセキュリティ設定情報を、前記新たなセキュリティキー又はセキュリティ設定情報で代替して設定する。
【0198】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報において、新たなロジカルチャネル識別子が設定された場合、新たなロジカルチャネル識別子をもって、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当する既存ロジカルチャネル識別子を解除するか、又は既存ロジカルチャネル識別子を、前記新たなロジカルチャネル識別子で代替して設定する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報において、RLC再確立手続きが設定された場合、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当するRLC階層装置に、RLC再確立手続きを実行する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報が新たに設定された場合、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当するRLC階層装置に、RLC再確立手続きを実行する。
【0199】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2の優先順位が新たに設定された場合、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する第1の優先順位を解除するか、又はロジカルチャネル識別子に該当する第1の優先順位を、前述のところで新たに設定された第2の優先順位で代替して設定する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2の優先順位ビット率(prioritised bit rate:PBR)が新たに設定された場合、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する第1の優先順位ビット率(PBR)を解除するか、又はロジカルチャネル識別子に該当する第1の優先順位ビット率(PBR)を、前述のところで新たに設定された第2の優先順位ビット率(PBR)で代替して設定する。
前述のところの優先順位ビット率は、一定時間(例えば、TTIごと)、各ロジカルチャネル別に増加する値であり、上向きリンク伝送資源を受信したとき、LCP(logical channel prioritization)手続きを実行し、優先順位と優先順位ビット率とを考慮し、ロジカルチャネルに関連するデータを伝送することができ、優先順位が高いか、又は優先順位ビット率の値が大きいほど、さらに多くのデータを伝送する。
【0200】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2のバケットサイズ(bucket size duration)が新たに設定された場合、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する第1のバケットサイズ(bucket size duration)を解除するか、又はロジカルチャネル識別子に該当する第1のバケットサイズ(bucket size duration)を、前述のところで新たに設定された第2のバケットサイズ(bucket size duration)で代替して設定する。
前述のところにおいて、バケットサイズは、優先順位ビット率が累積されたとき、優先順位ビット率値が有しうる最大値を指示する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、第2の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間、又はロジカルチャネルグループ設定情報が設定されるならば、既存に設定された第1の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間、又はロジカルチャネルグループ設定情報を解除するか、又は既存に設定された第1の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間、又はロジカルチャネルグループ設定情報を、前述のところで新たに設定された第2の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間又はロジカルチャネルグループ設定情報で代替して設定する。
【0201】
・もし端末がハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、「ReconfigWithSync」情報において、第2のハンドオーバー方法(例えば、本発明の第2実施例又はDAPSハンドオーバー方法)を指示するか、又はベアラ識別子別にDAPSハンドオーバー方法が指示されるならば、
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたSDAP階層装置設定情報において、デフォルトベアラが設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のSDAP階層装置構造を適用し、既存ソース基地局のためのデフォルトベアラを維持し、設定情報で指示されたデフォルトベアラ情報を、ターゲット基地局のためのデフォルトベアラとして設定する。
他の方法として、本発明で提案した第1の条件を満足したとき、既存ソース基地局のためのデフォルトベアラを、前記設定情報で指示されたターゲット基地局のためのデフォルトベアラにスイッチングすることができる。
【0202】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたSDAP階層装置設定情報において、「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とが設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のSDAP階層装置構造を適用し、ソース基地局のために適用されていた「第1QoS flow」とベアラマッピング情報とを維持し、「第2QoS flow」とベアラマッピング情報とをターゲット基地局のためのデータに適用する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、データ廃棄タイマ値が設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置に即座に廃棄タイマ値を適用する。
【0203】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、「drb-ContinueROHC」指示子が「False」に設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置において、ソース基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストは、そのまま使用し、ターゲット基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストは、初期化し、初期状態(例えば、IR状態)において開始する。
もし「drb-ContinueROHC」指示子が「True」に設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置において、ソース基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストは、そのまま使用し、ターゲット基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストをソース基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストと同一に適用する。
例えば、ソース基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストを、ターゲット基地局のためのヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルのコンテクストにコピーし、そのまま適用する。
他の方法として、ターゲット基地局又はソース基地局に、同一のヘッダ圧縮プロトコル又はヘッダ圧縮解除プロトコルコンテクストを適用することもできる。
【0204】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたPDCP階層装置設定情報において、再整列タイマ値が設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、設定情報のベアラ識別子に該当するPDCP階層装置に即座に再整列タイマ値を適用する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたセキュリティ設定情報において、セキュリティキー関連設定情報又はセキュリティアルゴリズムが設定された場合、又はPDCP階層装置設定情報において、新たな手続きを指示する指示子がある場合、設定情報を利用し、新たなセキュリティキー又はセキュリティ設定情報を誘導し、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、ソース基地局のための既存セキュリティキー又はセキュリティ設定情報を維持し、前述の新たなセキュリティキー又はセキュリティ設定情報で、ターゲット基地局のためのセキュリティキー又はセキュリティ設定情報を設定する。
【0205】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報において、新たなロジカルチャネル識別子が設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのRLC階層装置又はMAC階層装置については、既存ロジカルチャネル識別子を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのRLC階層装置又はMAC階層装置については、設定情報で指示された新たなロジカルチャネル識別子でもって設定する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報において、RLC再確立手続きが設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのRLC階層装置については、RLC再確立手続きを実行する。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたRLC階層装置設定情報が新たに設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、RLC階層装置設定情報で指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのRLC階層装置については、既存RLC設定情報を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのRLC階層装置については、設定情報で指示された新たなRLC階層装置設定情報でもって設定する。
【0206】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2の優先順位が新たに設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、前述のところで指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのMAC階層装置については、既存設定情報を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置については、設定情報で指示された新たなロジカルチャネル識別子を設定し、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する新たに設定された第2の優先順位を設定する。
他の方法として、本発明で提案した第1の条件を満足したとき、優先順位をロジカルチャネル識別子別に、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置に適用することもできる。
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2の優先順位ビット率(PBR)が新たに設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、前述のところで指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのMAC階層装置については、既存設定情報を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置については、設定情報で指示された新たなロジカルチャネル識別子を設定し、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する新たに設定された第2の優先順位ビット率を設定する。
さらに他の方法として、第2の優先順位ビット率は、本発明で提案した第1の条件を満足したときから、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置において、ロジカルチャネル識別子について適用し始めることができる(そのようにすることにより、ベアラ別に互いに異なるハンドオーバー方法が指示された場合、上向きリンク伝送資源を公正に配分するようにする)。
前述のところの優先順位ビット率は、各ロジカルチャネル識別子に適用され始めるとき、一定時間(例えば、TTIごと)ごとに、各ロジカルチャネル別に増加する値であり、上向きリンク伝送資源を受信したとき、LCP(logical channel prioritization)手続きを実行し、優先順位と優先順位ビット率とを考慮し、ロジカルチャネルに関連するデータを伝送し、優先順位が高いか、又は優先順位ビット率の値が大きいほど、さらに多くのデータを伝送することができる。
【0207】
・また、上記のところにおいて、DAPSハンドオーバー方法を適用するとき、本発明で提案した第1の条件をまだ満足せず、端末が、ソース基地局のための第1のベアラを介し、上向きリンクデータを伝送しなければならないのであるならば、第1のベアラのMAC階層装置は、LCP手続きを実行するとき、DAPSハンドオーバー方法(又は、ハンドオーバー命令メッセージを受信してからも、ソース基地局に続けてデータを伝送することができるハンドオーバー方法)が指示されたベアラ又はロジカルチャネル識別子についてのみ、LCP手続きの対象として選択し、LCP手続きを実行することを特徴とする。
なぜならば、DAPSハンドオーバー方法が適用されていないベアラ又はロジカルチャネル識別子については、ハンドオーバー命令メッセージを受信すれば、ソース基地局に、上向きリンクデータを伝送することができないために、LCP手続きの対象に選択されてはならないためである。
【0208】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、ロジカルチャネルに関連する第2のバケットサイズ(bucket size duration)が新たに設定された場合、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、前述のところで指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのMAC階層装置については、既存設定情報を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置については、設定情報で指示された新たなロジカルチャネル識別子を設定し、設定情報で指示されたロジカルチャネル識別子に該当する新たに設定された第2のバケットサイズを設定する。
他の方法として、第2のバケットサイズは、本発明で提案した第1の条件を満足したときから、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置において、ロジカルチャネル識別子に対して適用し始めることができる(そのようにすることにより、ベアラ別に互いに異なるハンドオーバー方法が指示された場合、上向きリンク伝送資源を公正に配分するようにする)。
前述のところバケットサイズは、優先順位ビット率が累積されたとき、優先順位ビット率値が有しうる最大値を指示する。
【0209】
・ハンドオーバー命令メッセージで設定されたMAC階層装置設定情報において、第2の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間、又はロジカルチャネルグループ設定情報が設定されるならば、本発明の前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法を実行し、第2のPDCP階層装置構造を適用し、前述のところで指示されたベアラ識別子に該当するソース基地局のための第1のベアラのMAC階層装置については、既存設定情報を維持し、ターゲット基地局のための第2のベアラのMAC階層装置については、設定情報で指示された第2の許容されるSCell情報、許容されるサブキャリア間隔情報、最大PUSCH期間、又はロジカルチャネルグループ設定情報を設定する。
【0210】
本発明の一実施形態による、効率的なハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)を端末が実行するとき、もし端末がハンドオーバーに失敗したならば、前述のところで提案したDAPSハンドオーバー方法の特徴を利用し、迅速にソース基地局にフォールバックし、ソース基地局との接続をさらに設定する方法が提供される。
本発明の一実施形態によるDAPSハンドオーバー方法は、具体的に、ハンドオーバー手続きを実行するときにも、ソース基地局と接続を維持し、データ送信又はデータ受信を行うことを言い、ハンドオーバーに失敗して、も既存ソース基地局と接続された無線接続を利用し、フォールバックすることができる。
【0211】
前述の図1Hで説明したように、効率的なハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)においては、ソース基地局からハンドオーバー命令メッセージを受信したとしても、(符号1h-02)で提案したように、ソース基地局とデータ送信又はデータ受信を維持しながら、ターゲット基地局にハンドオーバー手続きを実行する。
また、本発明においては、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きに失敗した場合、ソース基地局にフォールバックする。
もし端末がターゲット基地局へのハンドオーバー手続きに失敗した場合、ソース基地局にフォールバックするためには、端末とソース基地局との無線接続が有効であるか否かということ確認することができる方法がなければならない。
なぜならば、端末とソース基地局との無線接続が有効ではない場合、端末がハンドオーバーに失敗し、ソース基地局にフォールバックを実行したならば、ソース基地局へのフォールバック手続きも失敗し、結局データ中断時間が長くなり、データ切れ現象が大きく生じるためである。
また、端末とソース基地局との無線接続が有効である場合、端末とソース基地局とに設定されたSRBが維持されなければならない必要もある。
【0212】
まず、本発明においては、ハンドオーバー方法に適用することができる新たなタイマ、及び各タイマの具体的な動作を提案する。
また、タイマの具体的な動作は、基地局から、ハンドオーバー命令メッセージとして指示したハンドオーバー方法の種類により、互いに異なる動作を実行する。
また、ハンドオーバー方法により、ソース基地局との接続、又はSRBの設定を解除又は維持する方法が提案される。
【0213】
本発明においては、ハンドオーバー手続きを効率的に実行するために、第1のタイマ(例えば、T304)、第2のタイマ(例えば、T310)、第3のタイマ(例えば、T312)、又は第4のタイマ(例えば、フォールバックのためのタイマ)が導入され、第1タイマ~第4タイマの内の少なくとも一つをハンドオーバー手続きで駆動して適用することが提案される。
本発明で提案される第1タイマ(例えば、T304)、第2タイマ(例えば、T310)、第3タイマ(例えば、T312)又は第4タイマ(例えば、フォールバックのためのタイマ)は、ハンドオーバー命令メッセージで指示するハンドオーバー方法の種類により、次のように互いに異なる動作を実行することを提案する。
【0214】
第1タイマ(例えば、T304)は、ハンドオーバーを成功裏に実行したか否かということを判断するためのタイマであり、第2タイマ(例えば、T310)は、無線接続が有効であるか否かということを判断するためのタイマであり、第3タイマ(例えば、T312)は、無線接続が有効であるか否かということを判断するための補助タイマであり、周波数測定手続きをトリガリングし、周波数測定結果を報告するためのタイマである。
そして、第4タイマ(例えば、フォールバックのためのタイマ)は、本発明の一実施形態による、ハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)を実行していて、ハンドオーバーに失敗した場合、ソース基地局にフォールバック手続きを実行し、ソース基地局にハンドオーバー失敗を実行したというメッセージを伝送した後、フォールバック手続きが成功裏に実行されたか、又は失敗したかということを判断するためのタイマである。
【0215】
本発明において、効率的なハンドオーバー方法を支援するために提案した前記第1タイマ(例えば、T304)、第2タイマ(例えば、T310)、第3タイマ(例えば、T312)又は第4タイマ(例えば、フォールバックのためのタイマ)に関連する具体的な動作は、指示されるハンドオーバー方法により、次のように提案される。
【0216】
1)端末は、下位階層装置(例えば、MAC階層装置又はPHY階層装置)から無線接続信号の同期が合わないという指示子(out-of-sync indication)を所定回数(例えば、基地局が設定することができる)ほど受信し、物理階層装置に問題があるということを探知すれば、第1のタイマが駆動中ではない場合、第2のタイマ(例えば、T310)を開始する。
そして、端末は、下位階層装置から、所定回数(例えば、基地局が設定することができる)ほど、無線接続信号の同期が良好に合うという指示子(in-sync indication)を受信したとき、ハンドオーバー手続きがトリガリングされたとき(始まるとき)、又はRRC接続再確立手続きが始まったとき、第2のタイマを中止する。
もし第2のタイマが満了したならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングするか、又は開始する。
又は、RRC遊休モードに遷移し、RRC接続再確立手続きをトリガリングするか、又は開始する。
【0217】
1)端末は、第2のタイマが駆動中であるとき、第3のタイマが設定された周波数測定識別子に、周波数測定手続きがトリガリングされたとき、第3のタイマを開始する。
そして、端末は、下位階層装置から、所定回数(例えば、基地局が設定することができる)ほど、無線接続信号の同期が良好に合うという指示子(in-sync indication)を受信したとき、ハンドオーバー手続きがトリガリングされたとき(始まるとき)、又はRRC接続再確立手続きが始まったとき、第3のタイマを中止する。もし第3のタイマが満了したならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングするか、又は開始する。又は、RRC遊休モードに遷移し、RRC接続再確立手続きをトリガリングするか、又は開始する。
【0218】
1)もし端末が基地局から受信したハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReocnfiguartion」メッセージに、移動性指示(「MobilityControl info」又は「ReconfigurationWithSync」)又はハンドオーバー指示が含まれているメッセージ)において、第1のハンドオーバー方法(例えば、第1実施例、又は一般的なハンドオーバー方法)を指示した場合、
2)本発明において、端末は、前述のところのハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReocnfiguartion」メッセージに移動性指示(「MobilityControl info」又は「ReconfigurationWithSync」)又はハンドオーバー指示が含まれているメッセージ)を受信すれば、ハンドオーバー手続きをトリガリングし、第1のタイマを開始する。
2)前述のところのハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、端末は、ソース基地局について設定されたSRB(例えば、SRB1)を解除し、ハンドオーバー命令メッセージで設定された設定情報を基に、ターゲット基地局のためのSRB(例えば、SRB1)を設定する。
2)端末は、前記のところのハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、第2のタイマが駆動中であるならば、中止することを特徴とする。そして、第1のタイマが駆動中であるときは、第2のタイマを開始する上記条件(無線接続信号の非同期指示子が、所定回ほど位下位階層から受信されるとき)を満足しても、第2のタイマを開始しないことを特徴とする。すなわち、第1のタイマが駆動中であるときは、第2のタイマを使用しないことを特徴とする。
2)端末は、前述のところのハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、第3のタイマが駆動中であるならば、中止することを特徴とする。そして、第2のタイマが駆動中であるときにだけ、第3のタイマを開始する上記条件(第3のタイマが設定された周波数測定識別子に、周波数測定手続きがトリガリングされたとき)を満足するとき、第3のタイマを開始することを特徴とする。すなわち、第1のタイマが駆動中であるときは、第2のタイマを使用しないために、第3のタイマも使用しないことを特徴とする。
2)もし前述のところの端末は、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きを成功裏に完了するか、又はランダムアクセス手続きを成功裏に完了したならば、第1のタイマを中止する。
2)もし前述のところの第1のタイマが満了したならば(例えば、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きに失敗したならば)、端末は、RRC接続再確立手続きを実行する(基地局との接続を解除し、RRC接続手続きを最初からさらに実行し、すなわち、セル選択又はセル再選択の手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを実行し、RRC接続再確立要請メッセージを伝送する)。
【0219】
1)もし端末が基地局から受信したハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReconfiguartion」メッセージに移動性指示(「MobilityControl info」又は「ReconfigurationWithSync」)又はハンドオーバー指示が含まれているメッセージ)において、第2のハンドオーバー方法(例えば、第2実施例又はDAPSハンドオーバー方法)を指示した場合(又は、条件付きハンドオーバー方法が共に指示された場合にも、拡張されて適用されうる)、
2)本発明における端末は、前述のところのハンドオーバー命令メッセージ(「RRCReocnfiguartion」メッセージに移動性指示(「MobilityControl info」又は「ReconfigurationWithSync」)又はハンドオーバー指示が含まれているメッセージ)を受信すれば、ハンドオーバー手続きをトリガリングし、第1のタイマを開始する。もし条件付きハンドオーバー方法が共に指示されるならば、端末は、複数個のターゲットセルの内の1つのセルを選択し、ハンドオーバー手続きを開始するとき、又はランダムアクセス手続きを実行するとき、第1のタイマを開始する。
【0220】
2)ハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、端末は、DAPSハンドオーバー方法を開始すれば、ソース基地局について設定されたSRB(例えば、SRB1)を維持するか、又は中止し、ハンドオーバー命令メッセージで設定された設定情報を基に、ターゲット基地局のためのSRB(例えば、SRB1)を設定する。他の方法において、ハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、端末は、DAPSハンドオーバー方法を開始すれば、ソース基地局について設定されたSRB(例えば、SRB1)を維持するか、又は中止し、ソース基地局のためのSRBに、PDCP階層装置を再確立するか、又はRLC階層装置を再確立し、ウィンドウ状態変数を初期化してタイマを中止し、保存されているデータ(PDCP SDU又はPDCP PDU)を廃棄するように指示し(本発明で提案したフォールバック手続きがトリガリングされたとき実行されうる)、ハンドオーバー命令メッセージで設定された設定情報を基に、ターゲット基地局のためのSRB(例えば、SRB1)を設定する。さらに他の方法として、SRBに、本発明で提案した第2のPDCP階層装置構造を適用し、ソース基地局のための第1のベアラを設定し、ターゲット基地局のための第2のベアラを設定することもできる。さらに他の方法として、第2のPDCP階層装置構造をSRBに適用するとき、第1のベアラのためのPDCP階層装置を再確立するか、又はRLC階層装置を再確立し、ウィンドウ状態変数を初期化してタイマを中止し、保存されているデータ(PDCP SDU又はPDCP PDU)を廃棄するように指示することもできる(本発明で提案したフォールバック手続きがトリガリングされたとき、実行されうる)。
【0221】
2)端末は、ハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、DAPSハンドオーバー方法をトリガリングしたならば、ソース基地局のための第2のタイマが駆動中であっても、中止しないことを特徴とする。そして、第1のタイマが駆動中であるときにも(又は、駆動中ではないときにも)、第2のタイマを開始する上記条件(無線接続信号の非同期指示子が所定回数ほど下位階層から受信されるとき)を満足すれば、第2のタイマを開始することを特徴とする。第2のタイマは、端末とソース基地局との無線接続について運用する。他の方法として、2つの第2のタイマを運用し、1つの第2のタイマは、端末とソース基地局との無線接続について運用し、他の1つの第2のタイマは、端末とターゲット基地局との無線接続について運用することができる。すなわち、前記第1のタイマが駆動中であるときにも、ソース基地局又はターゲット基地局との無線接続に、第2のタイマを使用することを特徴とする。しかしながら、第2のタイマが満了しても、第1のタイマが満了しておらず、駆動中であるならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングしないことを特徴とする。具体的には、ソース基地局のための第2タイマが満了するか、又は無線接続失敗(RLF(radio link failure))が発生しても、もし第1タイマが満了しておらず、駆動中であるか、ターゲット基地局でランダムアクセス手続きが実行中であるか、又はターゲット基地局へのハンドオーバー手続きを実行しているならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングせず、ソース基地局と無線接続を解除することができ、ソース基地局から設定されたRRC設定情報(例えば、ベアラ設定情報など)は、解除せず、追って、RRC接続再確立手続きがトリガリングされるならば、RRC設定情報を再使用することができる。また、第2のタイマが満了しても、第1のタイマが満了しておらず、駆動中であるならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングせず、ソース基地局も、ターゲット基地局でソース接続が失敗したと報告することができ、ソース基地局との接続を解除することもでき(例えば、ソース基地局のための第1のベアラを解除することができる)、又はソース基地局のための第1のベアラを中止することもできる。しかしながら、第2のタイマが満了したとき、第1のタイマが満了しているか、又は中止されるならば、又は開始されず、駆動中ではないならば、RRC接続再確立手続きをトリガリングすることを特徴とする。前述のところのハンドオーバー手続きを実行するときにも、第2のタイマを運用する理由は、端末とソース基地局との無線接続をモニタリングし、ハンドオーバー失敗が生じたとき、ソース基地局との無線接続が有効である場合、フォールバック手続きを実行するようにするためである。また、ターゲット基地局のための第2タイマが満了したとき、ターゲット基地局との無線接続が失敗したとき、第1タイマが満了するか、又は中止されるならば、又は開始されず、駆動中ではないならば、又はターゲット基地局へのランダムアクセス手続きが成功裏に実行されるならば、RRC接続再確立手続きがトリガリングされ得る。
【0222】
2)端末は、ハンドオーバー手続きをトリガリングするとき、DAPSハンドオーバー方法をトリガリングしたならば、ソース基地局のための第3のタイマが駆動中であっても、中止しないことを特徴とする。そして、第2のタイマが駆動中であるときにだけ、第3のタイマを開始する上記条件(第3のタイマが設定された周波数測定識別子に、周波数測定手続きがトリガリングされたとき)を満足するとき、第3のタイマを開始することを特徴とする。すなわち、第1のタイマが駆動中であるときにも、第2のタイマを使用するために、第3のタイマも使用するということを特徴とする。第3のタイマは、端末とソース基地局との無線接続について運用する。他の方法として、2つの第3のタイマを運用し、1つの第3のタイマは、端末とソース基地局との無線接続について運用し、他の1つの第3のタイマは、端末とターゲット基地局との無線接続について運用することができる。すなわち、第1のタイマが駆動中であるときにも、ソース基地局又はターゲット基地局との無線接続に、第3のタイマを使用することを特徴とする。しかしながら、第3のタイマが満了しても、第1のタイマが満了しておらず、駆動中であるならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングしないことを特徴とする。また、第3のタイマが満了しても、第1のタイマが満了しておらず、駆動中であるならば、端末は、RRC接続再確立手続きをトリガリングせず、ソース基地局も、ターゲット基地局でソース接続が失敗したと報告することができ、又はソース基地局との接続を解除することもでき(例えば、ソース基地局のための第1のベアラを解除することができる)、又はソース基地局のための第1のベアラを中止することもできる。しかしながら、第3のタイマが満了したとき、第1のタイマが満了しているか、又は中止されるならば、又は開始されず、駆動中ではないならば、RRC接続再確立手続きをトリガリングすることを特徴とする。前述のところのハンドオーバー手続きを実行するときにも、第3のタイマを運用する理由は、端末とソース基地局との無線接続をモニタリングし、ハンドオーバー失敗が生じたとき、ソース基地局との無線接続が有効である場合、フォールバック手続きを実行するようにするためであり、周波数測定結果を、フォールバック手続きにおいて報告するようにするためである。
【0223】
2)もし前述のところの端末は、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きを成功裏に完了したならば、前記第1のタイマを中止する。
【0224】
2)もし前述のところの第1のタイマが満了したならば(例えば、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きに失敗したならば)、又はターゲット基地局において、RLC階層装置で最大再伝送回数を超えるか、又は前述のところのハンドオーバー命令メッセージを受信したが、端末がハンドオーバー命令メッセージの設定情報が、端末の能力を超えるか、又は前述の設定情報の適用にエラーが生じ、ハンドオーバーに失敗するか、又はターゲット基地局でランダムアクセス問題が生じ、続けてランダムアクセス手続きを試みたが、第1のタイマが満了し、ハンドオーバー手続きに失敗するか、又は前述のところにおいて、ターゲット基地局のために、第2のタイマ又は第3のタイマを駆動する場合、ハンドオーバー手続きを完了する前、第2のタイマ又は第3のタイマが満了すれば、T304タイマを中止又は満了させ、ハンドオーバー手続きに失敗したと判断したならば、
3)もし前述のところにおいて、端末とソース基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが満了していないのであるならば(又は、前述のところにおいて、端末とソース基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが開始されていないか、又は駆動中であるならば)、又は端末とソース基地局との無線接続が有効であるならば、
4)端末は、端末とソース基地局との無線接続が有効であると判断し、本発明で提案するフォールバック手続きを実行する。
4)前述のところの端末は、フォールバック手続きを開始するとき、ソース基地局について設定されたSRB(例えば、SRB1、又はSRB1のMAC階層装置、RLC階層装置、又はPDCP階層装置)が中止されるならば、再開するか、又は新たに設定し、SRB(例えば、SRB1)にフォールバック手続きを実行する。他の方法として、SRBに、本発明で提案した第2のPDCP階層装置構造が適用されるならば、ソース基地局のための第1のベアラを介し、フォールバック手続きを実行することができ、ターゲット基地局のための第2のベアラを解除することができる。例えば、上向きリンクデータ伝送を、ソース基地局のための第1のベアラにスイッチングし、第1のベアラのRLC階層装置又はMAC階層装置に伝送するデータがあることを指示し、フォールバック手続きのためのハンドオーバー失敗報告メッセージを、第1のベアラを介して伝送することができる。
【0225】
4)前述のところのフォールバック手続きは、端末が、ソース基地局と設定されたSRB(例えば、SRB1)を介し、ハンドオーバーに失敗したという報告メッセージを構成し、ソース基地局に、ハンドオーバー失敗を報告する。前述のところにおいて、ハンドオーバーに失敗したという報告メッセージを端末が、ソース基地局に伝送するとき、端末が測定した周波数測定結果を共に報告し、ソース基地局との接続を迅速に復旧することの一助となる。他の方法として、端末は、MAC制御情報(例えば、新たなMAC制御情報又はバッファ状態報告に伝送するデータがあることを指示するか、又は特別な値を定義して指示し、ハンドオーバーに失敗したということを指示することができる)、RLC制御情報又はPDCP制御情報を定義して伝送し、ハンドオーバーに失敗したということをソース基地局に指示することもできる。さらに他の方法として、端末は、RRC接続再確立要請メッセージを、前述のように、ソース基地局のためのSRB(例えば、SRB0又はSRB1)に伝送することもできる。さらに他の方法として、上記でフォールバック手続きは、ハンドオーバーに失敗したとき、各ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が設定されたベアラの第2のPDCP階層装置構造において、ターゲット基地局のための第2のベアラを解除するか、又は第1のPDCP階層装置構造に転換し、また端末が、ソース基地局のための第1のベアラを介し、データ送信又はデータ受信を再開する手続きでもあり、第1のベアラのMAC階層装置に伝送するデータがあることを指示し、端末は、ソース基地局に、スケジューリング要請又は伝送するデータがあることを報告するか(例えば、バッファ状態報告)、又は新たな「MAC CE」、又はRLC制御データ又はPDCP制御データを伝送し、ソース基地局にフォールバックし、データ伝送をさらに開始するとソース基地局に指示することができる。そして、ソース基地局のためのSRBを新たに設定するか、又は再開することができる。また、フォールバック手続きは、ハンドオーバーに失敗したとき、各ベアラ別にも実行される。また、DAPSハンドオーバー方法が設定されていないベアラは、第2PDCP階層装置構造を有さないために、既存に設定され、ハンドオーバー命令メッセージの設定情報で再設定されたPDCP階層装置、RLC階層装置、又はベアラ設定情報又はロジカルチャネル識別子情報をターゲット基地局のためのMAC階層装置から解除するか、又はソース基地局のためのMAC階層装置にスイッチングして接続して設定した後、ソース基地局に対する、ベアラ別のデータ送信又はデータ受信を再開することができる。なぜならば、端末は、ハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、DAPSハンドオーバー方法が指示されていないベアラについては、ハンドオーバー命令メッセージで設定されたベアラ設定情報を、ターゲット基地局のためのMAC階層装置に適用することができ、DAPSハンドオーバー方法が指示されていないベアラに該当するPDCP階層装置又はRLC階層装置の接続を、ソース基地局のためのMAC階層装置から、ターゲット基地局のためのMAC階層装置にスイッチングして接続することができるためである。例えば、端末がハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、端末の上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、現在MAC階層装置の設定情報において、ハンドオーバー命令メッセージでもって、DAPSハンドオーバー方法が指示されていないベアラと関連する設定情報を除いた設定情報を、ソース基地局のためのMAC階層装置に再設定(MAC reconfiguration)するように指示することができ、又は端末の上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、現在MAC階層装置の設定情報において、ハンドオーバー命令メッセージでもって、DAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラと関連する設定情報のみを含んだ設定情報でもって、ソース基地局のためのMAC階層装置に再設定(MAC reconfiguration)を行うように指示することもできる。すなわち、端末がハンドオーバー命令メッセージを受信したとき、DAPSハンドオーバー方法が指示されていないベアラのPDCP階層装置、RLC階層装置又はMAC階層装置の設定情報を、ソース基地局のためのMAC階層装置で解除し、ターゲット基地局のためのMAC階層装置に、ターゲット基地局のためのベアラ設定に合うように、適用又は接続を行うことができるために、フォールバック手続きが実行されれば、DAPSハンドオーバー方法が設定されていないベアラを、さらにソース基地局のためのMAC階層装置に再設定されなければならない。例えば、フォールバック手続きが実行されるとき、端末の上位階層装置(例えば、RRC階層装置)は、現在MAC階層装置の設定情報において、ハンドオーバー命令メッセージにDAPSハンドオーバー方法が指示されていないベアラと関連する設定情報を含み、DAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラ設定情報と共に、設定情報をソース基地局のためのMAC階層装置に再設定(MAC reconfiguration)を行うように指示する。又は、フォールバック手続きが実行されれば、端末は、ハンドオーバー命令メッセージが受信される以前のベアラ設定(例えば、PDCP階層装置設定情報、RLC階層装置設定情報、MAC階層装置設定情報、又はPHY階層装置設定情報)をさらに設定又は復旧し、ソース基地局のためのベアラ(SRB、「AM DRB」又は「UM DRB」のPDCP階層装置設定情報、RLC階層装置設定情報、MAC階層装置設定情報、又はPHY階層装置)に適用する。
【0226】
4)フォールバック手続きにおいて端末は、ソース基地局に、ハンドオーバーに失敗したという報告メッセージ(例えば、前述のところで提案したRRCメッセージ、「MAC CE」、又はRLC制御データ又はPDCP制御データ)を伝送すれば、第4のタイマを開始する。前述のところにおいて、端末が伝送したハンドオーバーに失敗したという報告メッセージに対する応答として、ソース基地局の指示又はメッセージを受信すれば、端末は、第4のタイマを中止する。しかしながら、第4のタイマが満了するか、又は満了するまで、応答メッセージを受信することができないのであるならば、端末は、RRC接続再確立手続きを実行する(基地局との接続を解除し、RRC接続手続きを始めからさらに実行し、すなわち、セル選択又はセル再選択の手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを実行し、RRC接続再確立要請メッセージを伝送する)。そして、第4のタイマの満了により、RRC接続再確立手続きをトリガリングしたならば、第2のタイマ又は第3のタイマが駆動中であるならば、中止する。
【0227】
u3)もし前述のところにおいて、端末と、ソース基地局又はターゲット基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが満了するか、又は端末と、ソース基地局又はターゲット基地局との無線接続が有効ではなければ、
l4)端末は、RRC接続再確立手続きを実行する(基地局との接続を解除し、RRC接続手続きを始めからさらに実行し、すなわち、セル選択又はセル再選択の手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを実行し、RRC接続再確立要請メッセージを伝送する)。
【0228】
n2)もし前述のところにおいて、端末がDAPSハンドオーバー手続きを実行するとき、本発明で提案した第2の条件を満足したならば、ソース基地局との接続を解除するか、又はソース基地局のためのSRBを解除し、ソース基地局のための第2のタイマ又は第3のタイマが駆動中であるならば、中止して初期化する。前述のところにおいて、第2のタイマ又は第3のタイマを中止してこそ、第2のタイマ又は第3のタイマの満了による不要なRRC接続再確立手続きを防止することができる。なぜならば、第2の条件を満足するときは、ハンドオーバー手続きが成功裏に実行されたことを意味しうるために、第1のタイマが中止され、第2のタイマ又は第3のタイマの満了は、不要なRRC接続再確立手続きをトリガリングすることもできるためである。他の方法として、本発明で提案した第1の条件を満足した場合、又はハンドオーバー手続きを成功裏に完了した場合、ソース基地局のためのSRBを解除するか、又はソース基地局のための第2のタイマ又は第3のタイマが駆動中であるならば、中止して初期化することができる。前述のところにおいて、第2のタイマ又は第3のタイマを中止してこそ、第2のタイマ又は第3のタイマ満了による不要なRRC接続再確立手続きを防止することができる。なぜならば、第1の条件を満足するときは、ハンドオーバー手続きが成功裏に実行されたことを意味しうるために、第1のタイマが中止され、第2のタイマ又は第3のタイマの満了は、不要なRRC接続再確立手続きをトリガリングすることもできるためである。
【0229】
本発明で提案された方法により、端末がハンドオーバー失敗が生じたと判断し、提案された条件を満足し、フォールバック手続きを実行するとき、端末は、RRCメッセージ(例えば、「ULInformationTransferMRDC」メッセージ又は「FailureInformation」メッセージ)にハンドオーバー失敗が生じたという情報を含み、第2PDCP階層装置構造を適用したSRB1又はSRB1に伝送し、ソース基地局をして、端末のハンドオーバー失敗を確認させる。
ソース基地局は、端末のハンドオーバー失敗を探知すれば、それに対する応答として、RRCメッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ又は「RRCRelease」メッセージ)を構成し、端末に伝送し、端末は、ハンドオーバー失敗報告に対する応答RRCメッセージとして、「RRCReconfiguration」メッセージ(第2PDCP階層装置構造を適用したSRB1、又はSRB1を介して受信されたRRCメッセージ)を受信した場合、それに関連する設定情報を適用完了し、それに対する応答として、さらに「RRC Reconfiguration Complete」メッセージを、第2PDCP階層装置構造を適用したSRB1、又はSRB1でもって、ソース基地局に伝送し、もし「RRCReconfiguration」において、ハンドオーバーを指示するか、又はさらに他のセルに接続を指示した場合、セルにランダムアクセス手続きを完了し、SRB1を介し、「RRC Reconfiguration Complete」メッセージを伝送する。
しかしながら、もし端末は、ハンドオーバー失敗報告に対する応答RRCメッセージとして、「RRCRelease」メッセージを受信した場合、端末は、「RRCRelease」メッセージで指示した設定情報通り、RRC遊休モードに遷移するか、又はRRC非活性化モードに遷移し、RRCメッセージに対するさらなる応答RRCメッセージをそれ以上基地局に伝送しない。
【0230】
図1Kは、本発明の一実施形態による端末の動作を説明するためのフローチャートである。
図1Kにおいて端末(1k-01)は、ベアラ別に、第1PDCP階層装置構造を介し、ソース基地局とデータ送信又はデータ受信を行う。
しかしながら、端末(1k-01)がハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案した第2実施例のDAPSハンドオーバー方法が指示された場合、又はベアラ別にDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、ハンドオーバー命令メッセージで指示されたターゲット基地局に、端末が、ベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、第2PDCP階層装置の構造に転換し、第2ベアラのプロトコル階層装置を設定して確立し、確立されたプロトコル階層装置を介し、ランダムアクセス手続きをターゲット基地局に実行するときにも(段階1k-10、段階1k-15)、端末(1k-01)は、第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局とのデータ送信又はデータ受信(上向きリンクデータ伝送及び下向きリンクデータ受信)を続ける(段階1k-20)。
【0231】
もし端末(1k-01)は、第1条件を満足すれば(段階1k-25)、第1ベアラのプロトコル階層装置を介し、上向きリンクデータをソース基地局に伝送することを中断し、上向きリンクデータ伝送をスイッチングし、第2ベアラのプロトコル階層装置を介し、上向きリンクデータをターゲット基地局に伝送し、下向きリンクデータは、第1ベアラと第2ベアラとのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局とターゲット基地局とから受信し続ける(段階1k-30)。
また、第2ベアラのPDCP階層装置は、第1ベアラのPDCP階層装置に保存された送信データ又は受信データ、一連番号情報、又はヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除のコンテクストなどの情報を利用し、ターゲット基地局と間断のないデータ送信又はデータ受信を続けて実行する。
端末(1k-01)は、前述の第1条件を満足しなければ、既存に実行した手続きを続けて実行しながら、第1の条件を続けて確認する(段階1k-35)。
【0232】
また、端末(1k-01)は、前述のところにおいて、もし第2の条件を満足すれば、第1のベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局から下向きリンクデータ受信を中断する(段階1k-45)。
また、第2ベアラのPDCP階層装置は、第1ベアラのPDCP階層装置に保存された送信データ又は受信データ、一連番号情報、又はヘッダ圧縮及びヘッダ圧縮解除のコンテクストなどの情報を利用し、ターゲット基地局と間断のないデータ送信又はデータ受信を続けて実行する。
端末(1k-01)は、前述の第2の条件を満足しなければ、既存に実行した手続きを続けて実行しながら、第2条件を続けて確認する(段階1k-50)。
【0233】
本発明で提案したPDCP階層装置の具体的な実施形態は、次のように、端末が受信したハンドオーバー命令メッセージで指示したハンドオーバーの種類により、互いに異なる手続きを実行することができる。
・もし端末が、ソース基地局から受信したハンドオーバー命令メッセージで指示したハンドオーバー種類が、第1実施例のハンドオーバー(例えば、一般ハンドオーバー手続き)を指示した場合、
端末は、ベアラ別に、PDCP階層装置にPDCP階層装置再確立手続き(「PDCP re-establishment」)を実行する。
【0234】
・もし端末が、ソース基地局から受信したハンドオーバー命令メッセージで指示したハンドオーバー種類が、第2実施例のハンドオーバーを指示した場合(又は、ベアラ別に指示された場合)、
端末は、ベアラ別(又は、第2実施例が指示されたベアラに対して)に、本発明で第1の条件を満足したとき、提案した手続きを実行する。
【0235】
また、本発明の前述のところにおいて、ソース基地局が本発明で提案した実施形態を適用するハンドオーバーを端末に指示した場合、ソース基地局は、次の第3の条件を満足すれば、ターゲット基地局にデータフォワーディングを開始する。
第3の条件は、次の条件の内の一つ、又は複数個の条件を満足することを意味しうる。
・ターゲット基地局から、端末が成功裏にハンドオーバーを完了したという指示を受信したとき。
・端末にハンドオーバー命令メッセージを伝送したとき。
・端末にハンドオーバー命令メッセージを伝送し、ハンドオーバー命令メッセージに対する成功された伝達(「HARQ ACK」又はNACK、又は「RLC ACK」又はNACK)を確認したとき。
・ソース基地局が、端末からソース基地局との接続を解除するという指示(例えば、RRCメッセージ(例えば、「RRCReconfiguration」メッセージ)、又は「MAC CE」、又は「RLC control PDU」又は「PDCP control PDU」を受信したとき。
・端末にハンドオーバー命令メッセージを伝送し、所定のタイマを駆動し、前記タイマが満了したとき。
・端末から下向きリンクデータに対する成功したという伝達に関連する確認(HARQ ACK又はNACK、又は「RLC ACK」又はNACK)情報が所定時間の間、受信されていないとき。
【0236】
図1Lは、本発明の一実施形態による、DAPSハンドオーバー方法において、ハンドオーバー失敗時、フォールバック手続きを実行する端末の動作を説明するためのフローチャートである。
図1Lにおいて端末(1l-05)は、ベアラ別に、第1のPDCP階層装置構造を介し、ソース基地局とデータ送信又はデータ受信を行う。
しかしながら、端末(1l-05)は、ハンドオーバー命令メッセージを受信し、ハンドオーバー命令メッセージにおいて、本発明で提案した第2実施例のDAPSハンドオーバー方法を指示した場合、又はベアラ別に、DAPSハンドオーバー方法を指示した場合、メッセージで指示されたターゲット基地局に、端末がベアラ別、又はDAPSハンドオーバー方法が指示されたベアラに対して、第2のPDCP階層装置の構造に転換し、第2のベアラのプロトコル階層装置を設定し、確立する。
【0237】
また、端末(1l-05)は、確立されたプロトコル階層装置を介し、ランダムアクセス手続きをターゲット基地局に実行するときにも(段階1l-10、段階1l-15)、第1のベアラのプロトコル階層装置を介し、ソース基地局とのデータ送信又はデータ受信(上向きリンクデータ伝送及び下向きリンクデータ受信)を続ける(段階1l-20)。
もし端末(1l-05)が、ハンドオーバー手続きを成功裏に完了すれば(段階1l-25)、前述の本発明で提案したハンドオーバー方法の第2実施例(DAPSハンドオーバー方法)により、ハンドオーバー手続きを仕上げる。
【0238】
しかしながら、もし端末(1l-05)がハンドオーバー手続きに失敗した場合(段階1l-25)(例えば、もし前述のところにおいて、第1のタイマが満了したならば(例えば、ターゲット基地局へのハンドオーバー手続きに失敗したならば)、又はRLC階層装置で最大再伝送回数を超えるか、又は前述のところにおいて、ハンドオーバー命令メッセージを受信したが、端末がハンドオーバー命令メッセージの設定情報が端末の能力を超えるか、又は設定情報の適用にエラーが発生してハンドオーバーに失敗するか、又はターゲット基地局でランダムアクセス問題が生じ、ハンドオーバー手続きに失敗するか、又は前述のところにおいて、ターゲット基地局のために第2のタイマ又は第3のタイマを駆動する場合、ハンドオーバー手続きを完了する前、第2のタイマ又は第3のタイマが満了すれば、T304タイマを中止又は満了させ、ハンドオーバー手続きに失敗したと判断したならば)、もし端末とソース基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが満了していないのであるならば(又は、前述のところにおいて、端末とソース基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが開始されていないか、又は駆動中であるならば)(段階1l-40)、又は端末とソース基地局との無線接続が有効であるならば、端末は、端末とソース基地局との無線接続が有効であるとと判断し、本発明で提案するフォールバック手続きを実行することができる(段階1l-45)。
【0239】
もし端末とソース基地局との無線接続のための第2のタイマ又は第3のタイマが満了するか、又は端末とソース基地局との無線接続が有効ではなければ(段階1l-30)、端末は、RRC接続再確立手続きを実行する(基地局との接続を解除し、RRC接続手続きを始めからさらに実行し、すなわち、セル選択又はセル再選択の手続きを実行し、ランダムアクセス手続きを実行し、RRC接続再確立要請メッセージを伝送する)(段階1l-45)。
【0240】
図1Mは、本発明の一実施形態による、端末の構造を示すブロック図である。
図1Mを参考すると、端末は、RF(radio frequency)処理部(1m-10)、基底帯域(baseband)処理部(1m-20)、保存部(1m-30)、制御部(1m-40)を含む。
【0241】
RF処理部(1m-10)は、信号の帯域変換、増幅のような、無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を実行する。
すなわち、RF処理部(1m-10)は、基底帯域処理部(1m-20)から提供される基底帯域信号を、RF帯域信号に上向き変換した後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信されるRF帯域信号を基底帯域信号に下向き変換する。
例えば、RF処理部(1m-10)は、送信フィルタ、受信フィルタ、増幅器、ミキサ(mixer)、オシレータ(oscillator)、DAC(digital to analog convertor)、ADC(analog to digital convertor)などを含むものでもある。
【0242】
前述の図において、1つのアンテナだけを図に示しているが、端末は、複数のアンテナを具備することができる。
また、RF処理部(1m-10)は、複数のRFチェーンを含むものである。
さらには、RF処理部(1m-10)は、ビームフォーミング(beamforming)を行う。
ビームフォーミングのために、RF処理部(1m-10)は、複数のアンテナ又はアンテナ要素(element)を介して送受信される信号それぞれの位相及び大きさを調節する。
また、RF処理部は、MIMOを実行し、MIMO動作実行時、さまざまなレイヤを受信する。
RF処理部(1m-10)は、制御部の制御により、複数のアンテナ又はアンテナ要素を適切に設定し、受信ビームスウィーピングを行うか、又は受信ビームが送信ビームと共調されるように受信ビームの方向とビーム幅とを調整する。
【0243】
基底帯域処理部(1m-20)は、システムの物理階層規格により、基底帯域信号とビット列との変換機能を実行する。
例えば、データ伝送時、基底帯域処理部(1m-20)は、送信ビット列を符号化及び変調することにより、複素シンボルを生成する。
また、データ受信時、基底帯域処理部(1m-20)は、RF処理部(1m-10)から提供される基底帯域信号を、復調及び復号化を介し、受信ビット列を復元する。
【0244】
例えば、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式による場合、データ伝送時、基底帯域処理部(1m-20)は、送信ビット列を符号化及び変調することにより、複素シンボルを生成し、複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT(inverse fast Fourier transform)演算及びCP(cyclic prefix)挿入を介し、OFDMシンボルを構成する。
また、データ受信時、基底帯域処理部(1m-20)は、RF処理部(1m-10)から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位に分割し、FFT(fast Fourier transform)演算を介し、副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号化を介し、受信ビット列を復元する。
【0245】
基底帯域処理部(1m-20)及びRF処理部(1m-10)は、前述のように、信号を送信及び受信する。
それにより、基底帯域処理部(1m-20)及びRF処理部(1m-10)は、送信部、受信部、送受信部又は通信部とも称される。
さらには、基底帯域処理部(1m-20)及びRF処理部(1m-10)の内の少なくとも一つは、互いに異なる複数の無線接続技術を支援するために、複数の通信モジュールを含む。
【0246】
また、基底帯域処理部(1m-20)及びRF処理部(1m-10)の内の少なくとも一つは、互いに異なる周波数帯域の信号を処理するために、互いに異なる通信モジュールを含む。
例えば、前述の互いに異なる無線接続技術は、LTE網、NR網などを含むものでもある。
また、前述の互いに異なる周波数帯域は、極高短波(super high frequency:SHF)(例:2.5GHz、5Ghz)帯域、mm波(millimeter wave)(例:60GHz)帯域を含むものでもある。
【0247】
保存部(1m-30)は、端末の動作のための基本プログラム、アプリケーション、設定情報のようなデータを保存する。
保存部(1m-30)は、制御部(1m-40)の要請によって保存されたデータを提供する。
【0248】
制御部(1m-40)は、端末の全般的な動作を制御する。
例えば、制御部(1m-40)は、基底帯域処理部(1m-20)及びRF処理部(1m-10)を介し、信号を送受信する。
また、制御部(1m-40)は、保存部(1m-40)にデータを記録して読み取る。
そのために、制御部(1m-40)は、少なくとも1つのプロセッサ(processor)を含む。
例えば、制御部(1m-40)は、通信のための制御を行うCP(communication processor)、及び応用プログラムなど上位階層を制御するAP(application processor)を含む。
【0249】
図1Nは、本発明の一実施形態によるネットワークエンティティの構成を示すブロック図である。
具体的には、図1Nは、本発明の実施形態が適用される無線通信システムにおけるTRP(Tx/Rx point)のブロック構成を示す。
図1Nに示すように、TRPは、RF処理部(1n-10)、基底帯域処理部(1n-20)、バックホール通信部(1n-30)、保存部(1n-40)、制御部(1n-50)を含んで構成される。
【0250】
RF処理部(1n-10)は、信号の帯域変換、増幅のような、無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を実行する。
すなわち、RF処理部(1n-10)は、基底帯域処理部(1n-20)から提供される基底帯域信号を、RF帯域信号に上向き変換した後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信されるRF帯域信号を、基底帯域信号に下向き変換する。
例えば、RF処理部(1n-10)は、送信フィルタ、受信フィルタ、増幅器、ミキサ、オシレータ、DAC、ADCなどを含む。
【0251】
本図において、1つのアンテナだけを図に示しているが、第1接続ノードは、複数のアンテナを具備することができる。
また、RF処理部(1n-10)は、複数のRFチェーンを含む。
さらには、RF処理部(1n-10)は、ビームフォーミングを行う。
ビームフォーミングのために、RF処理部(1n-10)は、複数のアンテナ又はアンテナ要素を介して送受信される信号それぞれの位相及び大きさを調節する。
RF処理部は、1以上のレイヤを伝送することにより、下向きMIMO動作を実行する。
【0252】
基底帯域処理部(1n-20)は、第1無線接続技術の物理階層規格により、基底帯域信号とビット列との変換機能を実行する。
例えば、データ伝送時、基底帯域処理部(1n-20)は、送信ビット列を符号化及び変調することにより、複素シンボルを生成する。
また、データ受信時、基底帯域処理部(1n-20)は、RF処理部(1n-10)から提供される基底帯域信号を、復調及び復号化を介し、受信ビット列を復元する。
【0253】
例えば、OFDM方式による場合、データ伝送時、基底帯域処理部(1n-20)は、送信ビット列を符号化及び変調することにより、複素シンボルを生成し、複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT演算及びCP挿入を介し、OFDMシンボルを構成する。
また、データ受信時、基底帯域処理部(1n-20)は、RF処理部(1n-10)から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位に分割し、FFT演算を介し、副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号化を介し、受信ビット列を復元する。
基底帯域処理部(1n-20)及びRF処理部(1n-10)は、前述のように、信号を送信及び受信する。
それにより、基底帯域処理部(1n-20)及びRF処理部(1n-10)は、送信部、受信部、送受信部、通信部、又は無線通信部とも称される。
【0254】
通信部(1n-30)は、ネットワーク内の他のノードと通信を行うためのインターフェースを提供する。
保存部(1n-40)は、TRPの動作のための基本プログラム、アプリケーション、設定情報のようなデータを保存する。
特に、保存部(1n-40)は、接続された端末に割り当てられたベアラに関連する情報、接続された端末から報告された測定結果などを保存する。
また、保存部(1n-40)は、端末に多重接続を提供するか、又は中断するかということの判断基準になる情報を保存する。
そして、保存部(1n-40)は、制御部(1n-50)の要請により、保存されたデータを提供する。
【0255】
制御部(1n-50)は、TRPの全般的な動作を制御する。
例えば、制御部(1n-50)は、基底帯域処理部(1n-20)及びRF処理部(1n-10)を介し、又はバックホール通信部(1n-30)を介して信号を送受信する。
また、制御部(1n-50)は、保存部(1n-40)にデータを記録して読み取る。
そのために、制御部(1n-50)は、少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0256】
本発明の請求項又は明細書に記載された実施形態による方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせの形態に具現され得る(implemented)。
ソフトウェアによって具現する場合、1以上のプログラム(ソフトウェアモジュール)を保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体が提供され得る。
コンピュータで読み取り可能な記録媒体に保存される1以上のプログラムは、電子装置(device)内の1以上のプロセッサにより、実行可能になるように構成される(configured for execution)。
1以上のプログラムは、電子装置をして、本発明の請求項又は明細書に記載された実施形態による方法を実行させる命令語(instructions)を含む。
【0257】
そのようなプログラム(ソフトウェアモジュール、ソフトウェア)は、RAM(random access memory)・フラッシュ(flash)メモリを含む不揮発性(non-volatile)メモリ、ROM(read-only memory)、電気的削除可能プログラム可能ロム(electrically erasable programmable read-only memory:EEPROM)、磁気ディスク保存装置(magnetic disc storage device)、CD-ROM(compact disc read-only memory)、デジタル多目的ディスク(digital versatile disc:DVD)、又は他形態の光学保存装置、マグネチックカセット(magnetic cassette)にも保存され得る。
又は、それらの一部又は全部の組み合わせによって構成されたメモリにも保存され得る。
また、それぞれの構成メモリは、複数個含まれ得る。
【0258】
また、プログラムは、インターネット(internet)、イントラネット(intranet)、LAN(local area network)、WLAN(wide LAN)又はSAN(storage area network)のような通信ネットワーク、又はそれらの組み合わせによって構成された通信ネットワークを介し、アクセス(access)されうる付着可能な(attachable)保存装置(storage device)にも保存され得る。
そのような保存装置は、外部ポートを介し、本発明の実施形態を実行する装置に接続することができる。
また、通信ネットワーク上の別途の保存装置が、本発明の実施形態を実行する装置に接続することもできる。
【0259】
前述の本発明の具体的な実施形態において、発明に含まれる構成要素は、提示された具体的な実施形態により、単数又は複数に表現されている。
しかしながら、単数又は複数の表現は、説明の便宜のために提示された状況に適して選択されたものであり、本発明は、単数又は複数の構成要素に制限されるものではなく、複数に表現された構成要素であるとしても、単数によって構成されるか、単数に表現された構成要素であるとしても、複数にも構成される。
なお、本明細書と図面とに開示された本発明の実施形態は、本発明の記述内容を容易に説明し、本発明の理解の一助とするために特定例を提示したものであるのみ、本発明の範囲を限定するものではない。
すなわち、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野において当業者であるならば、自明なものである。
また、前述のそれぞれの実施形態は、必要により、互いに組み合わされて運用され得る。
例えば、本発明の一実施形態と異なる一実施形態の一部分が互いに組み合わされ、基地局と端末とが運用され得る。
また、実施形態は、「FDD LTE」システムを基準に提示されたが、「TDD LTE」システム、5G又はNRシステムのような他のシステムにも、前述の実施形態の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能である。
【符号の説明】
【0260】
1a-05、1a-10、1a-15、1a-20 次世代基地局(ENB)
1a-25、1c-25 MME
1a-30 S-GW
1a-35 ユーザ端末(UE)
1c-05 NR CN
1c-10 NR gNB
1c-15 NR UE
1c-30 eNB
1m-10、1n-10 RF処理部
1m-20、1n-20 基底帯域処理部
1m-30、1n-40 保存部
1m-40、1n-50 制御部
1n-30 通信部

図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図1N
【手続補正書】
【提出日】2022-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける端末の動作方法において、
「Reconfiguration with sync」を含むメッセージをソース基地局から受信する段階と、
前記メッセージに基づき、DAPS(dual active protocol stack)ベアラを識別する段階と、
ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行う段階と、
前記DAPSハンドオーバーを行う段階は、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立する段階と、を有することを特徴とする端末の動作方法。
【請求項2】
T312タイマが駆動中である場合に中断し、前記ターゲット基地局に関連するT304タイマを開始させる段階をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の端末の動作方法。
【請求項3】
前記タイマT312を開始させるための条件が満足される場合、タイマT310が駆動中である間、前記タイマT312を開始させる段階をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の端末の動作方法。
【請求項4】
前記T304タイマが満了し、前記端末と前記ソース基地局との無線接続がなされている場合、前記DAPSベアラ及び「non DAPS」ベアラに対するフォールバック手続きを行い、
そうでない場合、RRC(radio resource control)再確立手続きを開始する段階をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の端末の動作方法。
【請求項5】
前記フォールバック手続きを行う段階は、前記ターゲット基地局に関連するRLC(radio link control)エンティティを解除し、前記ソース基地局に対して中断しているSRBを再開し、前記メッセージ受信以前の端末設定に戻り、前記ソース基地局にDAPSハンドオーバー失敗を報告する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の端末の動作方法。
【請求項6】
前記DAPSベアラが設定され、「out-of-sync」指示子が下位階層のエンティティから受信され、T304タイマが駆動中である場合、前記ソース基地局に関連するT310タイマを開始させる段階をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の端末の動作方法。
【請求項7】
前記T310タイマが駆動中である間、「in-sync」の指示子が前記下位階層のエンティティから受信される場合、前記T310タイマを中断させ、T312タイマが駆動中であるならば、中断させる段階をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の端末の動作方法。
【請求項8】
前記T312タイマが満了する場合、RRC再確立手続きを開始させる段階をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の端末の動作方法。
【請求項9】
無線通信システムにおける端末において、
送受信部と、
前記送受信部に接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージをソース基地局から受信し、
前記メッセージに基づき、DAPS(dual active protocol stack)ベアラを識別し、
ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、
前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とする端末。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、T312タイマが駆動中である場合に中断し、前記ターゲット基地局に関連するT304タイマを開始させることを特徴とする請求項9に記載の端末。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記タイマT312を開始させるための条件が満足される場合、タイマT310が駆動中である間、前記タイマT312を開始させることを特徴とする請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T304タイマが満了し、前記端末と前記ソース基地局との無線接続がなされている場合、前記DAPSベアラ及び「non DAPS」ベアラに対するフォールバック手続きを行い、
そうでない場合、RRC(radio resource control)再確立手続きを開始することを特徴とする請求項10に記載の端末。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ターゲット基地局に関連するRLC(radio link control)エンティティを解除し、前記ソース基地局に対して中断しているSRBを再開し、前記メッセージ受信以前の端末設定に戻り、前記ソース基地局にDAPSハンドオーバー失敗を報告することを特徴とする請求項12に記載の端末。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSベアラが設定され、「out-of-sync」指示子が下位階層エンティティから受信され、T304タイマが駆動中である場合、前記ソース基地局に関連するT310タイマを開始させることを特徴とする請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T310タイマが駆動中である間、「in-sync」指示子が前記下位階層エンティティから受信される場合、前記T310タイマを中断させ、T312タイマが駆動中であるならば、中断させることを特徴とする請求項14に記載の端末。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T312タイマが満了する場合、RRC再確立手続きを開始させることを特徴とする請求項に記載14の端末。
【請求項17】
無線通信システムにおけるソース基地局の動作方法において、
「Reconfiguration with sync」を含むメッセージを端末に送信する段階を有し、
DAPS(dual active protocol stack)ベアラは、前記メッセージに基づいて識別され、
前記端末は、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、
前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とするソース基地局の動作方法。
【請求項18】
無線通信システムにおけるソース基地局において、
送受信部と、
前記送受信部に接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージを端末に送信し、
DAPS(dual active protocol stack)ベアラは、前記メッセージに基づいて識別され、
前記端末は、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、
前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とするソース基地局。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおける端末の動作方法は、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージをソース基地局から受信する段階と、前記メッセージに基づき、DAPS(dual active protocol stack)ベアラを識別する段階と、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行う段階と、前記DAPSハンドオーバーを行う段階は、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立する段階と、を有することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
T312タイマが駆動中である場合に中断し、前記ターゲット基地局に関連するT304タイマを開始させる段階をさらに有することが好ましい。
前記タイマT312を開始させるための条件が満足される場合、タイマT310が駆動中である間、前記タイマT312を開始させる段階をさらに有することが好ましい。
前記T304タイマが満了し、前記端末と前記ソース基地局との無線接続がなされている場合、前記DAPSベアラ及び「non DAPS」ベアラに対するフォールバック手続きを行い、そうでない場合、RRC(radio resource control)再確立手続きを開始する段階をさらに有することが好ましい。
前記フォールバック手続きを行う段階は、前記ターゲット基地局に関連するRLC(radio link control)エンティティを解除し、前記ソース基地局に対して中断しているSRBを再開し、前記メッセージ受信以前の端末設定に戻り、前記ソース基地局にDAPSハンドオーバー失敗を報告する段階をさらに含むが好ましい。
前記DAPSベアラが設定され、「out-of-sync」指示子が下位階層のエンティティから受信され、T304タイマが駆動中である場合、前記ソース基地局に関連するT310タイマを開始させる段階をさらに有することが好ましい。
前記T310タイマが駆動中である間、「in-sync」の指示子が前記下位階層のエンティティから受信される場合、前記T310タイマを中断させ、T312タイマが駆動中であるならば、中断させる段階をさらに有することが好ましい。
前記T312タイマが満了する場合、RRC再確立手続きを開始させる段階をさらに有することが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおける端末は、送受信部と、前記送受信部に接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージをソース基地局から受信し、前記メッセージに基づき、DAPS(dual active protocol stack)ベアラを識別し、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
前記少なくとも1つのプロセッサは、T312タイマが駆動中である場合に中断し、前記ターゲット基地局に関連するT304タイマを開始させることが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記タイマT312を開始させるための条件が満足される場合、タイマT310が駆動中である間、前記タイマT312を開始させることが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記T304タイマが満了し、前記端末と前記ソース基地局との無線接続がなされている場合、前記DAPSベアラ及び「non DAPS」ベアラに対するフォールバック手続きを行い、そうでない場合、RRC(radio resource control)再確立手続きを開始することが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ターゲット基地局に関連するRLC(radio link control)エンティティを解除し、前記ソース基地局に対して中断しているSRBを再開し、前記メッセージ受信以前の端末設定に戻り、前記ソース基地局にDAPSハンドオーバー失敗を報告することが好ましい。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DAPSベアラが設定され、「out-of-sync」指示子が下位階層エンティティから受信され、T304タイマが駆動中である場合、前記ソース基地局に関連するT310タイマを開始させることが好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の一態様によれば、無線通信システムにおけるソース基地局の動作方法は、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージを端末に送信する段階を有し、DAPS(dual active protocol stack)ベアラは、前記メッセージに基づいて識別され、前記端末は、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本発明の一態様によれば、ソース基地局は、無線通信システムにおけるソース基地局において、送受信部と、前記送受信部に接続された少なくとも1つのプロセッサと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、「Reconfiguration with sync」を含むメッセージを端末に送信し、DAPS(dual active protocol stack)ベアラは、前記メッセージに基づいて識別され、前記端末は、ターゲット基地局にDAPSハンドオーバーを行い、前記DAPSハンドオーバーは、前記ソース基地局について設定されたSRB(signaling radio bearer)を中断し、前記ターゲット基地局に関連するSRBを確立することを特徴とする。

【国際調査報告】