(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-14
(54)【発明の名称】デュレン分離用濾過装置
(51)【国際特許分類】
B01D 33/06 20060101AFI20221207BHJP
B01D 35/16 20060101ALI20221207BHJP
B01D 24/46 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
B01D33/06 D
B01D35/16
B01D33/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522748
(86)(22)【出願日】2020-05-05
(85)【翻訳文提出日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 CN2020088601
(87)【国際公開番号】W WO2021223069
(87)【国際公開日】2021-11-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517073649
【氏名又は名称】鵬辰新材料科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】談 勇
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116BB14
4D116BC27
4D116BC45
4D116BC47
4D116BC71
4D116DD06
4D116FF17B
4D116KK07
4D116QB36
4D116RR01
4D116RR21
4D116RR22
4D116VV30
(57)【要約】
デュレン分離用濾過装置であって、台座、シリンダー、フィードホッパ、供給管、ブラケット、濾過筒、回転軸、回転ベース、回転ディスク及び集液室を含み、シリンダーは、台座の上面の中間位置に取り付けられ、シリンダーの内部にある台座の上面に回転ベースが取り付けられ、回転ベースの上側面の縁位置に濾過筒が固定され、集液室は、回転ベースとシリンダーとの間に設けられ、濾過筒の上端に回転ディスクの下端が固定され、シリンダー内部の上端面に円柱溝が加工され、回転ディスクは、円柱溝の内部に取り付けられ、シリンダーの上側にあるブラケットには、供給管が貫通して取り付けられ、供給管の上端にフィードホッパが接続され、フィードホッパは、ブラケットの上面に取り付けられ、フィードホッパの内部にゴム栓が取り付けられ、供給管の下端は、シリンダーの上端を貫通して取り付けられ、回転ディスクを貫通して濾過筒の内部まで延在しており、回転ベースの下端面の中間位置に回転軸が固定され、回転軸の下端は、台座の上側面を貫通して取付溝の内部まで延在している。本発明は、構成が簡単で、濾過効果が高い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュレン分離用濾過装置であって、台座(1)、シリンダー(3)、フィードホッパ(4)、供給管(42)、ブラケット(6)、濾過筒(7)、回転軸(72)、回転ベース(73)、回転ディスク(74)及び集液室(8)を含み、
ブラケット(6)は、台座(1)の上面の縁位置に固定され、シリンダー(3)は、台座(1)の上面の中間位置に取り付けられ、シリンダー(3)の内部にある台座(1)の上面に回転ベース(73)が取り付けられ、回転ベース(73)の上側面の縁位置に濾過筒(7)が固定され、集液室(8)は、回転ベース(73)とシリンダー(3)との間に設けられ、濾過筒(7)の上端に回転ディスク(74)の下端が固定され、シリンダー(3)の内部の上端面に円柱溝が加工され、回転ディスク(74)は、円柱溝の内部に取り付けられ、シリンダー(3)の上側にあるブラケット(6)には、供給管(42)が貫通して取り付けられ、供給管(42)の上端にフィードホッパ(4)が接続され、フィードホッパ(4)は、ブラケット(6)の上面に取り付けられ、フィードホッパ(4)の内部にゴム栓(41)が取り付けられ、供給管(42)の下端は、シリンダー(3)の上端を貫通して取り付けられ、回転ディスク(74)を貫通して濾過筒(7)の内部まで延在しており、回転ベース(73)の下端面の中間位置に回転軸(72)が固定され、回転軸(72)の下端は、台座(1)の上側面を貫通して取付溝(2)の内部まで延在しており、取付溝(2)は、台座(1)の外側面のブラケット(6)から離れる側に加工され、取付溝(2)の内部にモーター(71)が取り付けられ、モーター(71)の上端は、シャフトカップリングを介して回転軸(72)の下端に接続される、ことを特徴とする、デュレン分離用濾過装置。
【請求項2】
回転ディスク(74)の中間位置にスルーホールが加工され、スルーホールの内壁にシールリングが取り付けられ、供給管(42)の下端は、シールリングの内部を貫通する、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【請求項3】
シリンダー(3)の下端のブラケット(6)から離れる側に排出管(31)が取り付けられ、排出管(31)のシリンダー(3)から離れる端は、管路を介してデュレン収集設備に接続される、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【請求項4】
シリンダー(3)の内部にある台座(1)の上端面の中間位置に凹溝が加工され、回転ベース(73)の下端は、凹溝の内部に取り付けられる、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【請求項5】
集液室(8)の内部の下側面は、傾斜構造である、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【請求項6】
濾過筒(7)の内部の下端にディスク(51)が取り付けられ、ディスク(51)の環状側面にブラシ(52)が固定され、ディスク(51)の上端面の中間位置にタイバー(5)が固定され、タイバー(5)の上端は、供給管(42)を貫通し、皿孔(9)の内部まで延在している、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【請求項7】
シリンダー(3)の上端面のブラケット(6)から離れる側に円孔(92)が加工され、円孔(92)の真下の回転ディスク(74)に皿孔(9)が加工され、皿孔(9)の内部にシール栓(91)が取り付けられ、シール栓(91)の上端に四角い溝(93)が加工され、四角い溝(93)の内壁の上端にクロスバー(95)が固定される、ことを特徴とする、請求項1に記載のデュレン分離用濾過装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デュレン生産設備の分野に関し、特にデュレン分離用濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
分離精製法により生産されたデュレンは、石油と石炭化学工業の加工過程での副生成物であり、主にC10重い芳香族を原料として分離精製を行う。C10原料に約8~12%のデュレンが含まれ、精留して190℃~200℃の留分を分離させる。
【0003】
デュレンの分離過程において、溶液の濾過効果が高くなく、濾過設備の清掃が容易ではなく、デュレンの分離純度に影響を及ぼす。そのため、濾過効果をどのように向上させ、濾過設備の清掃操作を容易にすることは、急がれる問題となっている。
【発明の概要】
【0004】
(一)発明の目的
背景技術にある技術課題を解決するために、本発明は、構成が簡単で、デュレン分離過程での濾過効果が高く、清掃しやすいデュレン分離用濾過装置を提供する。
【0005】
(二)技術案
本発明は、台座、シリンダー、フィードホッパ、供給管、ブラケット、濾過筒、回転軸、回転ベース、回転ディスク及び集液室を含むデュレン分離用濾過装置を提供する。
【0006】
ブラケットは、台座の上面の縁位置に固定され、シリンダーは、台座の上面の中間位置に取り付けられ、シリンダーの内部にある台座の上面に回転ベースが取り付けられ、回転ベースの上側面の縁位置に濾過筒が固定され、集液室は、回転ベースとシリンダーとの間に設けられ、濾過筒の上端に回転ディスクの下端が固定され、シリンダーの内部の上端面に円柱溝が加工され、回転ディスクは、円柱溝の内部に取り付けられ、シリンダーの上側にあるブラケットには、供給管が貫通して取り付けられ、供給管の上端にフィードホッパが接続され、フィードホッパは、ブラケットの上面に取り付けられ、フィードホッパの内部にゴム栓が取り付けられ、供給管の下端は、シリンダーの上端を貫通して取り付けられ、回転ディスクを貫通して濾過筒の内部まで延在しており、回転ベースの下端面の中間位置に回転軸が固定され、回転軸の下端は、台座の上側面を貫通して取付溝の内部まで延在しており、取付溝は、台座の外側面のブラケットから離れる側に加工され、取付溝の内部にモーターが取り付けられ、モーターの上端は、シャフトカップリングを介して回転軸の下端に接続される。
【0007】
好適には、回転ディスクの中間位置にスルーホールが加工され、スルーホールの内壁にシールリングが取り付けられ、供給管の下端は、シールリングの内部を貫通する。
【0008】
好適には、シリンダーの下端のブラケットから離れる側に排出管が取り付けられ、排出管のシリンダーから離れる端は、管路を介してデュレン収集設備に接続される。
【0009】
好適には、シリンダーの内部にある台座の上端面の中間位置に凹溝が加工され、回転ベースの下端は、凹溝の内部に取り付けられる。
【0010】
好適には、集液室の内部の下側面は、傾斜構造である。
【0011】
好適には、濾過筒の内部の下端にディスクが取り付けられ、ディスクの環状側面にブラシが固定され、ディスクの上端面の中間位置にタイバーが固定され、タイバーの上端は、供給管を貫通し、皿孔の内部まで延在している。
【0012】
好適には、シリンダーの上端面のブラケットから離れる側に円孔が加工され、円孔の真下の回転ディスクに皿孔が加工され、皿孔の内部にシール栓が取り付けられ、シール栓の上端に四角い溝が加工され、四角い溝の内壁の上端にクロスバーが固定される。
【0013】
従来技術に比べて、本発明の上記技術案は、以下の有益の技術の効果を有する。モーターにより回転軸を回転駆動し、回転ベースにより濾過筒を回転させ、それにより、濾過筒の内部のデュレン溶液は、遠心力の作用下で濾過筒を通過して集液室の内部まで流れ、また、排出管を介して排出すればよい。また、タイバーを移動させることでディスクを移動させ、そして、ディスクによりブラシを濾過筒の内壁に沿って移動させ、それにより、濾過筒の内部を清掃し、また、皿孔を介して濾過筒の内部の材料を排出すればよい。本発明は、構成が簡単で、濾過効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明によるデュレン分離用濾過装置の構造概略図である。
【
図2】本発明によるデュレン分離用濾過装置の正視断面構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、技術案、利点をより明確にするため、以下、具体的な実施形態と併せて図面を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。これらの説明は、本発明の範囲を制限するものではなく、例示的なものであることが理解されるべきである。なお、以下の説明では、本発明の概念を不必要に混同しないように、公知の構造や技術の説明を省略する。
【0016】
図1~4に示すように、本発明によるデュレン分離用濾過装置は、台座1、シリンダー3、フィードホッパ4、供給管42、ブラケット6、濾過筒7、回転軸72、回転ベース73、回転ディスク74及び集液室8を含み、
ブラケット6は、台座1の上面の縁位置に固定され、シリンダー3は、台座1の上面の中間位置に取り付けられ、シリンダー3の内部にある台座1の上面に回転ベース73が取り付けられ、回転ベース73の上側面の縁位置に濾過筒7が固定され、集液室8は、回転ベース73とシリンダー3との間に設けられ、濾過筒7の上端に回転ディスク74の下端が固定され、シリンダー3の内部の上端面に円柱溝が加工され、回転ディスク74は、円柱溝の内部に取り付けられ、シリンダー3の上側にあるブラケット6には、供給管42が貫通して取り付けられ、供給管42の上端にフィードホッパ4が接続され、フィードホッパ4は、ブラケット6の上面に取り付けられ、フィードホッパ4の内部にゴム栓41が取り付けられ、供給管42の下端は、シリンダー3の上端を貫通して取り付けられ、回転ディスク74を貫通して濾過筒7の内部まで延在しており、回転ベース73の下端面の中間位置に回転軸72が固定され、回転軸72の下端は、台座1の上側面を貫通して取付溝2の内部まで延在しており、取付溝2は、台座1の外側面のブラケット6から離れる側に加工され、取付溝2の内部にモーター71が取り付けられ、モーター71の上端は、シャフトカップリングを介して回転軸72の下端に接続される。
【0017】
本発明において、使用中に、ゴム栓41をフィードホッパ4の内部から取り出し、また、デュレン混合溶液をフィードホッパ4と供給管42を介して濾過筒7の内部に入力し、また、ゴム栓41をフィードホッパ4の内部に再び取り付け、また、モーター71を外付け電源に接続し、モーター71が運転することで回転軸72を回転させ、回転軸72が回転することで回転ベース73を回転させ、回転ベース73が回転することで濾過筒7を回転させ、濾過筒7が回転することで回転ディスク74を回転させ、それにより、デュレン溶液は、遠心力の作用下で濾過筒7を通過してシリンダー3の内壁まで流れ、また、シリンダー3の内壁に沿って集液室8の内部に集り、排出管31に沿ってデュレン収集設備の内部まで流れ、濾過完了後、ゴム栓41をフィードホッパ4の内部から取り出し、タイバー5を上下に引き、タイバー5がディスク51を移動させ、ディスク51が移動することで、ブラシ52を濾過筒7の内壁に沿って移動させ、それにより、濾過筒7を清掃し、材料が濾過筒7の孔を塞ぐことを防止し、また、クロスバー95によってシール栓91を上方に移動させ、シール栓91を皿孔9と分離させ、そして皿孔9を介して濾過筒7の内部の材料を排出し、本装置は、濾過効果が高く、清掃しやすい。
【0018】
1つの選択的な実施例では、回転ディスク74の中間位置にスルーホールが加工され、スルーホールの内壁にシールリングが取り付けられ、供給管42の下端は、シールリングの内部を貫通する。
【0019】
なお、シールリングの設置により、供給管42と濾過筒7との間のシール性を向上させる。
【0020】
1つの選択的な実施例では、シリンダー3の下端のブラケット6から離れる側に排出管31が取り付けられ、排出管31のシリンダー3のから離れる端は、管路を介してデュレン収集設備に接続される。
【0021】
なお、排出管31の設置により、濾過後のデュレンの排出を容易にする。
【0022】
1つの選択的な実施例では、シリンダー3の内部にある台座1の上端面の中間位置に凹溝が加工され、回転ベース73の下端は、凹溝の内部に取り付けられる。
【0023】
なお、凹溝の設置により、回転ベース73の取り付けの安定性を向上させる。
【0024】
1つの選択的な実施例では、集液室8の内部の下側面は、傾斜構造である。
【0025】
なお、傾斜構造である集液室8の内部の下側面により、デュレンが排出管31まで流れやすい。
【0026】
1つの選択的な実施例では、濾過筒7の内部の下端にディスク51が取り付けられ、ディスク51の環状側面にブラシ52が固定され、ディスク51の上端面の中間位置にタイバー5が固定され、タイバー5の上端は、供給管42を貫通し、皿孔9の内部まで延在している。
【0027】
なお、ブラシ52を取り付けることによって、濾過筒7の内壁の清掃を行うことができ、それにより、濾過筒7の濾過効果を向上させる。
【0028】
1つの選択的な実施例では、シリンダー3の上端面のブラケット6から離れる側に円孔92が加工され、円孔92の真下の回転ディスク74に皿孔9が加工され、皿孔9の内部にシール栓91が取り付けられ、シール栓91の上端に四角い溝93が加工され、四角い溝93内壁の上端にクロスバー95が固定される。
【0029】
なお、皿孔9と円孔92の設置により、濾過筒7の内部の材料の出力を容易にし、シール栓91は、皿孔9の密閉を実現することができ、クロスバー95の設置により、シール栓91の取り出しを容易にする。
【0030】
本発明の上述の具体的な実施形態は、本発明の原理を例示的に説明または解釈するためにのみ用いられ、本発明に対する制限を構成しないことを理解されたい。従って、本発明の精神と範囲から逸脱することなく行われたいかなる修正、同等置換、改善等は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。さらに、本発明の添付の特許請求の範囲は、添付の特許請求の範囲および境界、またはこのような範囲および境界の同等の形態内に含まれるすべての変化および変形例をカバーすることを目的とする。
【符号の説明】
【0031】
1 台座
2 取付溝
3 シリンダー
4 フィードホッパ
5 タイバー
6 ブラケット
7 濾過筒
8 集液室
9 皿孔
31 排出管
41 ゴム栓
42 供給管
51 ディスク
52 ブラシ
71 モーター
72 回転軸
73 回転ベース
74 回転ディスク
91 シール栓
92 円孔
93 四角い溝
94 クロスバー
【国際調査報告】