IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クライオポート,インコーポレーテッドの特許一覧

<>
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図1
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図2
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図3A
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図3B
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図4
  • 特表-蒸気栓保持ストラップ 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-14
(54)【発明の名称】蒸気栓保持ストラップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/24 20060101AFI20221207BHJP
【FI】
B65D51/24 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522888
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 US2020056083
(87)【国際公開番号】W WO2021076967
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】16/657,317
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520244016
【氏名又は名称】クライオポート,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】オブラッド,フランク
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA12
3E084AB01
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA01
3E084FD12
(57)【要約】
蒸気栓をデュワー内に固定するための方法、システム、装置、および/またはデバイス。蒸気栓保持ストラップは、第1のコネクタ、第2のコネクタ、および本体を含む。第2のコネクタは、第1のコネクタと連結するように構成される。本体は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に連結される。本体は、内部に形成された受けを有し、この受けは、デュワーの蒸気栓のネックを受け入れ、蒸気栓のネックを保持して蒸気栓をデュワー内に固定するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコネクタと、
前記第1のコネクタと連結するように構成された第2のコネクタと、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に連結され、かつ、内部に形成された受けを有する、本体と
を備える、蒸気栓保持ストラップであって、前記受けが、
デュワーの蒸気栓のネックを受け入れ、
前記蒸気栓を前記デュワー内に固定するために前記蒸気栓の前記ネックを保持するように構成された、蒸気栓保持ストラップ。
【請求項2】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタが、それぞれ、前記本体から離れて位置決めされた遠位端部と、前記本体に位置決めまたは連結された近位端部とを有し、前記第1のコネクタの前記遠位端部が、前記蒸気栓の上部を覆って巻かれて前記第2のコネクタの前記遠位端部に接続される、請求項1に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項3】
前記本体が、第1の湾曲部分および第2の湾曲部分を有し、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタが、両側において前記第1の湾曲部分と前記第2の湾曲部分との間に位置決めされる、請求項1に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項4】
前記受けが、内側部分を有し、前記内側部分が、内側縁部と、前記内側縁部に形成された1つまたは複数の入口とを含む、請求項3に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項5】
前記1つまたは複数の入口が、前記内側部分内の複数のセクションを形成するように構成され、前記セクションが、前記蒸気栓の前記ネックの運動に対して撓むか動くかまたは適応する、請求項4に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項6】
前記第1のコネクタが、バックルおよび第1のストラップを有し、前記第2のコネクタが、ラッチおよび第2のストラップを有する、請求項1に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項7】
前記第1のストラップが、前記バックルと前記本体とを連結し、前記第1のストラップが、前記第1のストラップに沿って前記バックルと前記本体との間に位置決めされた1つまたは複数のスロットを有する、請求項6に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項8】
前記ラッチが、前記蒸気栓保持ストラップの長さを調整するために、前記1つまたは複数のスロットのうちの1つに挿入される、請求項7に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項9】
第1のストラップを含むバックルと、
ラッチであって、第2のストラップを含み、かつ、前記ラッチと前記バックルとをロックまたは固定するために前記バックルに挿入されるように構成された、ラッチと、
前記第1のストラップおよび前記第2のストラップに連結され、かつ、内部に形成された受けを有する、ボディ部分と、
を備える、蒸気栓保持ストラップであって、前記受けが、
デュワーの蒸気栓のネックを受け入れ、
前記蒸気栓の前記ネックを前記受け内に保持し、
前記蒸気栓と前記デュワーとを固定するように構成された、蒸気栓保持ストラップ。
【請求項10】
前記ラッチが、前記蒸気栓を保持するために、前記蒸気栓の上部を覆って巻かれて前記バックルに接続される、請求項9に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項11】
前記ボディ部分が、第1の湾曲部分および第2の湾曲部分を有し、前記バックルおよび前記ラッチが、両側において前記第1の湾曲部分と前記第2の湾曲部分との間に位置決めされる、請求項9に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項12】
前記受けが、内側部分を有し、前記内側部分が、内側縁部と、前記内側縁部に形成された1つまたは複数の入口とを含み、前記1つまたは複数の入口が、前記内側部分内の複数のセクションを形成するように構成され、前記セクションが、前記蒸気栓の前記ネックの運動に対して撓むか動くかまたは適応する、請求項9に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項13】
前記バックルおよび前記ラッチが、前記ボディ部分から離れて位置決めされ、前記第1のストラップおよび前記第2のストラップが、前記ボディ部分に連結される、請求項9に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項14】
前記第1のストラップが、前記ラッチを受け入れるための複数のスロットを有する、請求項13に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項15】
前記ラッチが、前記蒸気栓保持ストラップの長さを調整するために、前記複数のスロットの様々なスロットに挿入される、請求項14に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項16】
第1のコネクタと、
蒸気栓の上部を覆って前記第1のコネクタと連結するように構成された第2のコネクタと、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に連結され、かつ、内部に形成されたカラーを有する、ボディと
を備える、蒸気栓保持ストラップであって、前記カラーが、
前記蒸気栓のネックを受け入れ、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが連結されたときに前記蒸気栓の前記ネックをデュワー内に保持し、
前記ボディを前記蒸気栓の前記ネックの周りに固定するように構成された、蒸気栓保持ストラップ。
【請求項17】
前記ボディが、第1の湾曲部分と、第2の湾曲部分と、内側縁部および1つまたは複数の入口を含む内側部分とを有する、請求項16に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項18】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタがそれぞれ、遠位端部および近位端部を有し、前記第1のコネクタの前記近位端部および前記第2のコネクタの前記近位端部が、前記第1の湾曲部分と前記第2の湾曲部分との間でそれぞれ前記ボディに連結される、請求項17に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項19】
前記第1の湾曲部分、前記第2の湾曲部分、前記第1のコネクタ、および前記第2のコネクタが、一体に形成される、請求項17に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【請求項20】
前記第1のコネクタが、前記第1のコネクタの遠位端部と近位端部との間に複数のスロットを有し、前記第2のコネクタの遠位端部が、前記複数のスロットのうちの1つに挿入されて、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとをロックまたは固定する、請求項17に記載の蒸気栓保持ストラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年10月18日に出願された「VAPOR PLUG RETENTION STRAP」と題する米国特許出願第16/657,317号の優先権および利益を主張するものである。
【0002】
本明細書は、デュワーなどのドライベーパーシッパー(dry vapor shipper)の蓋または蒸気栓を運搬中に保持するのを支援するためのシステム、デバイス、または装置に関する。
【背景技術】
【0003】
デュワーまたは他の容器などのドライベーパーシッパーは、ドライベーパーシッパーを破裂させ得る容器の内側の圧力上昇を防ぐために、液体窒素を放出する。ドライベーパーシッパーは、ドライベーパーシッパーのネック内に自由に乗る蒸気栓、コルク栓、蓋、または他のキャップを有する。蒸気栓は、気体がドライベーパーシッパーから漏出することを可能にするように設計される。蓋、キャップ、または蒸気栓はドライベーパーシッパーのネック内に自由に乗るので、蒸気栓とドライベーパーシッパーのネックとの間にはシールが存在せず、ガスが自由に漏出することが可能とされる。蒸気栓が自由に乗る場合、ドライベーパーシッパーの突然の震動または運動が、蒸気栓をドライベーパーシッパーのネックから遊離させることがある。したがって、蒸気栓がドライベーパーシッパー内で保持されず、かつ、蒸気栓が輸送中に遊離された場合、ドライベーパーシッパー内で熱貫流が強まり、また、ドライベーパーシッパーがより急速に温まり、かつ/または、ドライベーパーシッパーの内容物がこぼれる可能性がある。
【0004】
伝統的に、ドライベーパーシッパーは、輸送中に蒸気栓をドライベーパーシッパーのネック内に保つ保持デバイスを有さない。そのため、輸送中に突然の運動があると、蒸気栓は、ドライベーパーシッパーのネック内から遊離される可能性がある。これは、熱貫流をもたらし、かつ、ドライベーパーシッパー内の温度を上昇させて、内容物をより急速に温まらせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ドライベーパーシッパーとともに蒸気栓を保持するためのシステム、デバイス、または装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一般に、本明細書において説明される主題の1つの態様は、蒸気栓保持ストラップで具現化される。蒸気栓保持ストラップは、蒸気栓がデュワーのネックチューブから震動して外れるかまたは他の形で遊離するのを防ぐために、デュワーの搬送中に蒸気栓をデュワーのネックチューブ内に差し込み、固定し、かつ/または他の方法で保持する。
【0007】
蒸気栓保持ストラップは、第1のコネクタ、第2のコネクタ、および本体(メインボディ(main body))を含む。第2のコネクタは、第1のコネクタと連結するように構成される。本体は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に連結される。本体は、内部に形成された受け(receptacle)を有し、この受けは、蒸気栓をデュワー内に固定するために、デュワーの蒸気栓のネックを受け入れ、蒸気栓のネックを保持するように構成される。
【0008】
これらおよび他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を任意に含み得る。第1のコネクタおよび第2のコネクタはそれぞれ、本体から離れて位置決めされた遠位端部と、本体に位置決めまたは連結された近位端部とを有し得る。第1のコネクタの遠位端部は、蒸気栓を保持するために、蒸気栓の上部を覆って巻かれて第2のコネクタの遠位端部に接続され得る。本体は、第1の湾曲部分および第2の湾曲部分を有し得る。第1のコネクタおよび第2のコネクタは、両側において第1の湾曲部分と第2の湾曲部分との間に位置決めされ得る。
【0009】
受けは、内側部分を有し得る。内側部分は、内側縁部と、内側縁部に形成された1つまたは複数の入口とを含み得る。1つまたは複数の入口は、内側部分内の複数のセクションを形成するように構成されてよく、このセクションは、蒸気栓のネックの運動に対して撓むか動くかまたは適応する。
【0010】
第1のコネクタは、バックルおよび第1のストラップであってよく、第2のコネクタは、ラッチ(latch)および第2のストラップであってよい。ラッチは、第2のコネクタと第1のコネクタとを連結するために、バックルに挿入されてよい。第1のストラップは、バックルと本体とを連結することができ、また、第1のストラップは、第1のストラップに沿ってバックルと本体との間に位置決めされた複数のスロットを有してよい。ラッチは、蒸気栓保持ストラップの長さを調整するために、複数のスロットのうちの異なるスロットに挿入され得る。
【0011】
別の態様では、主題は、蒸気栓保持ストラップで具現化される。蒸気栓保持ストラップは、第1のストラップを有するバックルを含む。蒸気栓保持ストラップは、第2のストラップを有するラッチを含む。ラッチは、ラッチとバックルとをロックまたは固定するために、バックルに挿入されるように構成される。蒸気栓保持ストラップは、ボディ部分(body portion)を含む。ボディ部分は、第1のストラップおよび第2のストラップに連結される。ボディ部分は、内部に形成された受けを有し、この受けは、デュワーの蒸気栓のネックを受け入れるように構成される。受けは、受け内に蒸気栓のネックを保持し、ボディ部分を蒸気栓のネックの周りに固定するように構成される。
【0012】
別の態様では、主題は、第1のコネクタ、第2のコネクタ、およびボディ(body)を含む蒸気栓保持ストラップで具現化される。第2のコネクタは、蒸気栓の上部を覆って第1のコネクタと連結するように構成される。ボディは、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に連結される。ボディは、内部に形成されたカラーを有し、このカラーは、蒸気栓のネックを受け入れ、第1のコネクタおよび第2のコネクタが連結されたときに蒸気栓のネックをデュワー内に保持するように構成される。カラーは、ボディを蒸気栓のネックの周りに固定するように構成される。
【0013】
本発明の他のシステム、方法、特徴、および利点は、以下の図および詳細な説明を検討すれば当業者に明らかになるであろう。図面に示された構成部分は、必ずしも原寸に比例しておらず、本発明の重要な特徴をより良好に示すために誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一態様による、例示的な蒸気栓保持ストラップの図である。
図2】本発明の一態様による、図1の蒸気栓保持ストラップの1つまたは複数の入口の拡大斜視図である。
図3A】本発明の一態様による、図1の蒸気栓保持ストラップを使用してデュワー内に固定された蒸気栓の図である。
図3B】本発明の一態様による、デュワー内に固定されていない蒸気栓の図である。
図4】本発明の一態様による、複数のコネクタを有する例示的な蒸気栓保持ストラップの図である。
図5】本発明の一態様による、異なる締付けデバイスを有するコネクタを含む、図1の蒸気栓保持ストラップの図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書では、液体窒素などの液体または気体を搬送しかつ保管するためのシステム、装置、およびデバイスが開示される。システム、装置、またはデバイスは、蒸気栓をデュワーのネックの周りにロックするか拘束するかあるいは保持するように構成された、蒸気栓保持ストラップであり得る。本明細書において説明される主題の特定の実施形態は、以下の利点のうちの1つまたは複数を実現するように実施され得る。
【0016】
典型的には、蒸気栓は、デュワーなどのドライベーパーシッパーのネックに自由に乗る。蒸気栓は、ドライベーパーシッパー内の気体が漏出することを可能にしてドライベーパーシッパーの内側の圧力上昇を防ぐために、自由に乗る。通常、蒸気栓をデュワーのネックに固定するデバイスは存在せず、そのため、デュワーが搬送されるときに、蒸気栓は、デュワーのネックから外れて持ち上がるか、または、デュワーのネックから震動で外れる可能性がある。これは、デュワーへの熱貫流をもたらす場合があり、それにより、デュワーがより急速に温められる。したがって、蒸気栓保持ストラップを用いて蒸気栓をデュワーのネックに固定することにより、蒸気栓はデュワーのネックに固定され、デュワーの内容物はこぼれることを防止され、かつ/または、デュワーへの熱貫流の量は減少され、それにより、より長期間にわたって極低温が維持されることが可能になる。
【0017】
蒸気栓保持ストラップの他の便益および利点には、様々なサイズの蒸気栓を様々なサイズのデュワーに固定する能力が含まれる。例えば、蒸気栓の上部を固定するコネクタの長さは、様々な直径の蓋を有する蒸気栓に適応するように調整可能であってよい。別の例では、蒸気栓保持ストラップのボディの内側部分は、様々な直径のネックを有する蒸気栓および/または蒸気栓の挿入に適応するように可撓性であり得る。さらに、蒸気栓保持ストラップは、高密度ポリエチレン(HDPE)で作られてよく、高密度ポリエチレンは、極低温に耐え、また、蒸気栓をデュワーのネックに固定する非常に経済的な解決法を提供するためにシートから切り出される。さらに、蒸気栓保持ストラップは、HDPEなどの費用効率が高い材料の使用により、容易に交換することができる。これは、蒸気栓保持ストラップが1回の使用後に捨てられることを可能にする。
【0018】
図1は、蒸気栓保持ストラップ100などの、蒸気栓保持装置またはデバイスを示す。蒸気栓保持ストラップ100は、第1のコネクタ102および/または第2のコネクタ104などの1つまたは複数のコネクタ、ならびに本体106を有する。蒸気栓保持ストラップ100は、図1に示されるような2つのコネクタ102、104、または図4に示されるような4つのコネクタ402、404、406、408などの、任意の数のコネクタを有し得る。
【0019】
1つまたは複数のコネクタ102、104、および本体106は、一体に形成されてよく、また、可撓性でありかつ極低温に耐えるように作られた高密度ポリエチレン(HDPE)材料から作られてよい。1つまたは複数のコネクタ102、104、および本体106は、平坦なパターンを使用してHDPE材料のシートから切り出されてよい。
【0020】
第1のコネクタ102は、本体106の一方の側に位置決めされるか、形成されるか、あるいは連結されてよく、第2のコネクタ104は、本体106の反対側に位置決めされるか、形成されるか、あるいは連結されてよい。複数のコネクタが存在する場合、各コネクタは、隣接するコネクタから等距離の所に位置決めされ、かつ/または、複数のコネクタのうちの別のコネクタの真向かいに位置合わせされ得る。各コネクタは、例えば図3Aに示されるように、蒸気栓の蓋の上部を覆って巻かれたときに、対応する反対側のコネクタに接続または連結することができる。
【0021】
第1のコネクタ102は、遠位端部110および近位端部114を有し、第2のコネクタ104は、遠位端部112および近位端部116を有する。第1のコネクタ102の遠位端部110および第2のコネクタ104の遠位端部112は、本体106から外方にありかつ離れている。第1のコネクタ102の近位端部114および第2のコネクタ104の近位端部116は、本体106の近位にありかつ/または本体106に連結されている。近位端部114、116は、本体106と一体に形成されてよく、または、本体106に接続されるか、固定されるか、もしくは他の方法で連結されてよい。
【0022】
第1のコネクタ102は、第1のコネクタストラップ部分(「第1のコネクタストラップ」)120および/またはバックル部分(「バックル」)118を含み得る。第1のコネクタストラップ120は、バックル118と本体106とを接続する。第2のコネクタ104は、第2のコネクタストラップ部分(「第2のコネクタストラップ」)122および/またはラッチ部分(「ラッチ」)124を含み得る。第2のコネクタストラップ122は、ラッチ124と本体106とを接続する。第1のコネクタストラップ120の長さおよび第2のコネクタストラップ122の長さは、デュワーの様々なサイズ要求に対応するために、同じであってもよいし異なっていてもよい。第1のコネクタストラップ120の長さおよび第2のコネクタストラップ122の長さは、同じ長さであってよく、ラッチ124は、蒸気栓の蓋の中央を覆って第1のコネクタ102と第2のコネクタ104とロックまたは固定するために、バックル118に挿入され得る。
【0023】
使用者がバックル118およびラッチ124をそれぞれ掴むことを可能にするために、バックル118は、大持ち手132を有してよく、ラッチ124は、小持ち手134を有してよい。大持ち手132および小持ち手134は、第1のコネクタ102と第2のコネクタ104とを噛み合わせるために、第2のコネクタ104を第1のコネクタ102の1つまたは複数の噛み合いスロット126a~c内に案内または挿入するのに使用され得る。
【0024】
第1のコネクタ102は、1つまたは複数の噛み合いスロット126a~cを有してよく、第2のコネクタ104は、1つまたは複数の噛み合いフラップ130a~cを有してよい。1つまたは複数の噛み合いスロット126a~cは、第1のコネクタ102沿いのどこにでも位置決めされてよく、例えば、バックル118または第1のコネクタストラップ120に位置決めされてよい。1つまたは複数の噛み合いフラップ130a~cは、第2のコネクタ104沿いのどこにでも位置決めされてよく、例えば、ラッチ124または第2のコネクタストラップ122に位置決めされてよい。1つまたは複数の噛み合いスロット126a~cは、湾曲した形状の突出部分128a~cを形成するように、波状のまたは曲線状の形状とされてよい。これは、第2のコネクタ104が第1のコネクタ102の1つまたは複数の噛み合いスロット126~cのうちの1つに挿入されたときに第2のコネクタ104が第1のコネクタ102とともにロックすることを可能にする。
【0025】
第1のコネクタ102および第2のコネクタ104が蒸気栓の蓋の上部を覆って巻かれ、第2のコネクタ104が第1のコネクタ102の1つまたは複数の噛み合いスロット126a~cのうちの1つに挿入されると、張力または力が、1つまたは複数の噛み合いフラップ130a~cのうちの1つを引っ張るか、移動させるか、または、第2のコネクタ104が挿入されたスロットに対応する曲線形状の突出部分128a~cのうちの1つと位置合わせさせる。噛み合いフラップ130a~cは、曲線形状の突出部分128a~cと噛み合う。これは、第1のコネクタ102と第2のコネクタ104とをロックする。
【0026】
例えば図5に示されるように、いくつかの実施態様では、第1のコネクタ102および第2のコネクタ104は、第2のコネクタ104と第1のコネクタ102とを連結するために、ボタン、留め金、鋲、または他の固定具を使用する。例えば、第1のコネクタ102の1つまたは複数のボタン502a~cが、対応するスロット504a~cに挿入されるか、または、第2のコネクタ104に位置決めされたボタン502a~cの別の部分に留まるかもしくは固定されてもよい。
【0027】
蒸気栓保持ストラップ100は、本体106を含む。本体106は、第1のコネクタ102と第2のコネクタ104との間に位置決めされ得る。本体106は、任意の形状および/またはサイズに形成され得る。図2は、本体106の拡大斜視図を示す。本体106は、上部部分202、底部部分204、およびカラー206または他の受けを有する。上部部分202および底部部分204は、2つの半円形のまたは曲線形状の部分(「曲線形状部分」)であってよい。
【0028】
2つの部分202、204は、極低温に耐えかつ可撓性であるために、HDPEから作られ得る。上部部分202および底部部分204が曲線形状部分であり、かつ、蒸気栓のネックがカラー206に挿入されるときに、上部部分202および/または底部部分204は、撓むことができる。2つの部分202、204は、デュワーから離れるように漏出する任意の気体の方向を変えることができる。さらに、曲線形状部分は、パッケージ内の発泡カラーと相まって、搬送中のパッケージング内でのデュワーの移動を防ぐことができる。曲線形状部分は、運動に起因するデュワーからのいかなる力をも発泡カラーに伝達することにより、パッケージング内のデュワーを安定させることができる。
【0029】
カラー206は、本体106内に形成され、かつ、第1のコネクタ102と第2のコネクタ104と上部部分202と底部部分204との間に位置決めされてよい。例えば、上部部分202は、底部部分204の反対側に位置決めされる。2つの部分202、204との間で、本体106の一方の側には第1のコネクタ102があり、また、2つの部分202、204の間で、本体106のもう一方の側には、第1のコネクタ102に対向して第2のコネクタ104がある。
【0030】
カラー206は、蒸気栓のネックを受け入れる受け領域の周りに内側縁部216を含む内側部分を有し得る。カラーは、円、卵円、長円、または他の多角形の形状とされてよく、かつ、デュワーのネックの直径よりも大きい直径を有することができる。カラー206は、デュワーの蒸気栓のネックを受け入れて、蒸気栓のネックをカラー206内に保持する。例えば、内側縁部216は、蒸気栓のネックをカラー206内に保持するために、デュワーの蒸気栓のネックの1つまたは複数の溝もしくはチャネルと噛み合うことができる。1つまたは複数の溝と噛み合うことにより、内側縁部216は、1つまたは複数の溝内に閉じ込められるかもしくは差し込まれて、蒸気栓保持ストラップ100の本体106を蒸気栓のネックの周りに固定する。内側部分は、1つまたは複数の入口208を有し得る。1つまたは複数の入口208は、カラー206の内側縁部216に沿って形成され得る。
【0031】
入口208は、貫通穴212を含むスリット210を有し得る。スリット210は、カラー206の内側縁部216から形成され、かつ、貫通穴212に通じ得る。カラー206の内側縁部216に沿って複数の入口208を有することにより、1つまたは複数の縁部分214が形成される。1つまたは複数の縁部分214は、例えばデュワーを搬送しているときの運動に起因して蒸気栓がデュワーのネックから震動されるか遊離されるかあるいは解放されるときでさえ蒸気栓のネックがカラー206内に保持され続けるように、蒸気栓のネックに適応する可撓性フラップであり得る。1つまたは複数の縁部分214は、蒸気栓がカラー206に挿入されるときに、蒸気栓のネックのサイズまたは直径に適応することができる。蒸気栓のネックがカラー206に挿入されるときに、蒸気栓の内側部分は、1つまたは複数の縁部分214が可撓性であるために、広がることができる。さらに、貫通穴212は、蒸気栓のネックがカラー206に挿入されたときに、蒸気栓保持ストラップ100の引裂きを防ぐことができる。
【0032】
図3Aは、蒸気栓302をデュワー306内に固定するために接続されるか固定されるかまたは他の方法で連結される第1のコネクタ102および第2のコネクタ104を示す。カラー206は、蒸気栓302が蒸気栓保持ストラップ100のカラー206に挿入されたときに、蒸気栓302のネック304を受け入れかつ取り囲む。第1のコネクタ102および第2のコネクタ104は、蒸気栓302の蓋308の外周の周りにまた蓋308の上部を覆って巻き付くことができる。第1のコネクタ102および第2のコネクタ104は、蓋308の上部を覆って相互接続するように、互いに連結するか接続するかまたは他の方法で結び付く。これは、蒸気栓302をデュワー306内に固定し、蒸気栓302がデュワー306から分離、解放、あるいは係脱するのを防ぐ。図3Bは、蒸気栓302の上部の上方で接続されていない、固定されていない、あるいは連結されていない第1のコネクタ102および第2のコネクタ104を示す。
【0033】
図4は、第1のコネクタ402、第2のコネクタ404、第3のコネクタ406、および第4のコネクタ408などの複数のコネクタを含む蒸気栓保持ストラップ400を示す。蒸気栓保持ストラップ400は、同様に、蒸気栓をデュワー内に保持するが、蒸気栓保持ストラップ100よりも多くの固定機構を提供する。複数のコネクタのそれぞれは、本体106に接続されるか、本体106とともに形成されるか、あるいは本体106に連結され得る。複数のコネクタは、本体106の部分202-bの周辺に沿って等距離に位置決めされ得る。複数のコネクタは、相互接続されたときにいかなる力をもデュワーの蒸気栓の蓋にわたって均等に釣り合わせるために、等距離に位置し得る。各コネクタは、他の2つのコネクタに隣接し、かつ、3つめのコネクタに対向し得る。例えば、第1のコネクタ402は、第2のコネクタ404および第4のコネクタ408に隣接するが第3のコネクタ406に対向して位置決めされ得る。第2のコネクタ404は、第1のコネクタ402および第3のコネクタ406に隣接するが第4のコネクタ408に対向して位置決めされ得る。
【0034】
各コネクタは、対応するコネクタに接続するか、相互接続するか、あるいは連結する。例えば、第1のコネクタ402は、第3のコネクタ406と連結してよく、第2のコネクタ404は、第4のコネクタ408と連結してよい。第1のコネクタ402および第2のコネクタ404は、第3のコネクタ406および第4のコネクタ408それぞれが挿入されるか接続されるか固定されるかあるいは連結される、1つまたは複数の噛み合いスロット126a~c、スリット、ボタン、もしくは他の固定具を有し得る。いくつかの実施態様では、第1のコネクタ402および第3のコネクタ406は、第1のコネクタストラップ120と同様のストラップおよび第1のコネクタ102と同様のバックル118を有することができ、また、第2のコネクタ404および第4のコネクタ408は、第2のコネクタストラップ122と同様のストラップおよび第2のコネクタ104と同様のラッチ124を有することができる。
【0035】
方法/システムの例示的な実施形態が、説明に役立つ様式で開示された。したがって、全体にわたって用いられた術語は、非限定的な態様で読まれるべきである。本明細書における教示に対するささいな修正が当業者(those well versed in the art)に思い浮かぶであろうが、ここにおいて正当化される特許の範囲内に限定されることが意図されているものは、それによって寄与される当技術分野に対する進歩の範囲に合理的に入る全ての実施形態であること、また、その範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物を考慮すること以外には制限されるものではないことが、理解されなければならない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】