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▶ マニュファクチャリング、コスト、カルキュレーション、(エムセーセーアーベー)、アクチボラグの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】個人用警備装置
(51)【国際特許分類】
   F41B 15/00 20060101AFI20221208BHJP
   B65D 79/00 20060101ALN20221208BHJP
【FI】
F41B15/00 C
B65D79/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505406
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 EP2021060090
(87)【国際公開番号】W WO2022058051
(87)【国際公開日】2022-03-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522034446
【氏名又は名称】マニュファクチャリング、コスト、カルキュレーション、(エムセーセーアーベー)、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】MANUFACTURING COST CALCULATION (MCCAB) AKTIEBOLAG
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100217836
【弁理士】
【氏名又は名称】合田 幸平
(72)【発明者】
【氏名】レイフ、ビューロー
(72)【発明者】
【氏名】リカルド、パルムクビスト
(72)【発明者】
【氏名】ヨーナス、ヘルベルグ
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB96
3E067BA01A
3E067BB14A
3E067EB01
3E067EB15
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
チャンバ(110)を形成する基体(100)であってチャンバ(110)の第1開口(140)がフィルム(190)によって密封される基体(100)と、チャンバ(110)に供給された安全液体と、基体(100)に可動に取り付けられたカバー体(200)と、を備える個人用警備装置(10)。カバー体(200)は、基体(100)の第1部分(180)を囲む第1周囲部分(210)と、フィルム(190)の上方に配置された頂部(220)と、を備える。頂部(220)は、フィルム(190)に面する切断装置(230a,230b)と、頂部(220)を通って延びる解放開口(240)と、を備える。カバー体(200)は、基体(100)に関して動かされるように構成されて、カバー体(200)がフィルム(190)に向かって動かされると、切断装置(230a,230b)がフィルム(190)に穴開けして、それによって解放開口(240)を介して安全液体を解放する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ(110)を形成する基体(100)であって前記チャンバ(110)の第1開口(140)がフィルム(190)によって密封される基体(100)と、
前記チャンバ(110)に供給された安全液体と、
前記基体(100)に可動に取り付けられたカバー体(200)と、を備え、
前記カバー体(200)は、前記基体(100)の第1部分(180)を囲む第1周囲部分(210)と、前記フィルム(190)の上方に配置された頂部(220)であって、当該頂部(220)は、前記フィルム(190)に面する切断装置(230)と、前記頂部(220)を通って延びる解放開口(240)と、を備える頂部と、を備え、
前記カバー体(200)は、前記基体(100)に関して動かされるように構成されて、前記カバー体(200)が前記フィルム(190)に向かって(T)動かされると、前記切断装置(230)が前記フィルム(190)に穴開けして、それにより前記解放開口(240)を介して前記安全液体を解放する、個人用警備装置(10)。
【請求項2】
前記チャンバ(110)は、第1区画(120)と、第2区画(130)と、を備え、前記安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備え、液体の前記第1成分は、前記第1区画(120)に供給され、液体の前記第2成分は、前記第2区画(130)に供給される、請求項1に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項3】
液体の前記第2成分は、マークを付ける物質を備える、請求項2に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項4】
前記基体(110)は、前記第1区画(120)への出入りを提供する第2開口(150)をさらに備え、前記第2開口(150)には、再密封可能な蓋(300)が設けられ、前記第2開口(150)により液体の前記第1成分に追跡可能な添加物の添加を可能にする、請求項2または3に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項5】
液体の前記第1成分は、追跡可能な物質を備える、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項6】
前記装置(10)は、取り外し可能なロック体(400)をさらに備え、前記ロック体(400)は、前記基体(100)の第2部分(185)を少なくとも部分的に取り囲む第2周囲部分(410)と、前記第2周囲部分(410)から延びる取っ手部分(420)と、を備え、前記ロック体(400)は、前記フィルムに向かう前記カバー体(200)の動きが制限されるように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項7】
前記基体(100)及び前記カバー体(200)は、前記フィルム(190)に向かって前記カバー(200)の動きを制限するように構成された協同保持配置(160,260)をさらに備え、前記協同保持配置(160,260)は、解放可能に係合可能である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項8】
前記基体(100)及び前記カバー体(200)は、前記フィルム(190)から離れて前記カバー(200)の動きを制限するように構成されたさらなる協同保持配置(170,260)をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項9】
前記マークを付ける物質は、悪臭、色、蛍光物質からなる群から選択された1以上のものである、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項10】
前記マークを付ける物質は、スカトール、3-メチルインドール、亜リン酸トリエチル、酪酸、ベンジルチオール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、1,2-エタンジオール、トリメチルホスファイト、カダベリン、ペンタメチレンジアミン、2-メルカプトフェノール、o-メルカプトフェノール、チオフェノール、チオフェン-2-チオール、3-メルカプトフェノール、3-ヒドロキシチオフェノール及びビス(トリメチルシリル)硫化物からなる群から選択される1以上の物質を備える、請求項3乃至9のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項11】
前記追跡可能な添加物は、DNA、人工DNA及び微小識別子からなる群から選択される1以上のものを備える、請求項4乃至10のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項12】
前記追跡可能な物質は、DNA、人工DNA、微小識別子及び染料からなる群から選択される1以上のものである、請求項5乃至11のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項13】
液体の前記第1成分は、DNA安定剤を備える、請求項2乃至12のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項14】
前記DNA安定剤は、EDTAと組み合わせたトリス塩酸及びEDTA-Naと組み合わせたトリス塩酸からなる群から選択される、請求項13に記載の個人用警備装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の概念は、一般に個人用警備装置に関する。
【背景技術】
【0002】
世界中で暴力的な攻撃、暴行及び暴行未遂の数が、増加した焦点になっている。多くの攻撃や暴行は、被害者がどんなことが起きるのか準備していない時に、誘因されずに起きる。このことは、一人で外にいる又は暗闇にいて安全を感じない多くの人、特に女性に、安全でないという大きな気持ちをもたらす。
【0003】
このため、多くの異なる個人用警備装置が提供されている。このような警備装置は、しばしば、攻撃者にマークを付け、周囲に警告するための音、染料や光を含み、このような方法で攻撃や暴行を邪魔する。
【0004】
しかしながら、従来技術は、共通して、被害者と攻撃者を容易に結びつける機会を欠くことを有している。それによって、攻撃や暴行を調査することが困難であり得る。さらに、唯一の証拠がしばしば攻撃者の言葉に対する被害者の言葉であるので、攻撃や暴行に対してどの人を有罪とするのが困難であり得る。
【発明の概要】
【0005】
上述のことを考慮して、本発明の目的は、改良された個人用警備装置を提供することである。
【0006】
他の目的は、容易に使用するこのような個人用警備装置を提供することである。
【0007】
他の目的は、攻撃者と被害者との間の結びつきを提供するこのような個人用警備装置を提供することである。
【0008】
他の目的は、製造することが容易であるこのような個人用警備装置を提供することである。
【0009】
他の目的は、費用対効果のある個人用警備装置を提供することである。
【0010】
少なくとも1つの上述の目的及び以下の記載から明らかであろう他の目的を達成するために、請求項1に規定される特徴を有する個人用警備装置は、本発明の概念にしたがって提供される。発明の概念への好ましい変形例は、従属請求項から明らかであろう。
【0011】
より具体的には、ある見地によれば、チャンバを形成する基体であってチャンバの第1開口はフィルムによって密封されるチャンバと、チャンバに供給された安全液体と、基体に可動式に取り付けられたカバー体と、を備える個人用警備装置であって、カバー体は、基体の第1部分を囲む第1周囲部分と、フィルムの上方に配置された頂部と、を備え、頂部は、フィルムに面する切断装置と、頂部を介して延びる解放開口と、を備え、カバー体は、基体に関して動かされるように構成され、カバー体がフィルムに向かって動かされると、切断装置がフィルムに穴開けして、それにより解放開口を介して安全液体を解放する、個人用警備装置が提供される。
【0012】
本願の枠組みにおいて、個人用警備装置は、暴行を避けることに適合されるが、それに限定されない装置であると理解される。個人用警備装置は、片手で使用することで扱われるように適合される。カバー体の頂部に力を加えることにより、カバー体は、基体に関して動かされ得て、カバー体の切断装置が基体のフィルムに穴を開ける。フィルムの穴開けにより、基体のチャンバに供給された安全液体が、カバー体の解放開口を介して解放される。従来技術と比較して、装置が小さな大きさを有することが利点で有り、小さな鞄で容易に運ばれたり、手に隠されたり、服の裏地に取り付けられたりし得る。
【0013】
基体は、フィルムによって密封されるチャンバを形成する。したがって、チャンバには、安全液体が供給されて、フィルムによって密封される。安全液体は、フィルムの穴開け前に基体から出ることを防止されている。
【0014】
安全液体により、暴行を防ぐ又は邪魔するために役立ち得る、及び/又は、液体は被害者に暴行人を結びつけるためのマークを付ける又はそのための手段を提供するために使用され得る性質を有する液体の意味で言われる。液体は、悪臭や色を有し得る、痒みや他の皮膚刺激を起こし得る、追跡可能な添加物を有し得て、攻撃者や暴行人のような人に液体を結びつけることを可能にし得る。安全液体の悪臭は、例えば暴行者が暴行を続けることができなくなり得るような悪い臭いであり得る。悪臭や色は、暴行者にマークを付け得て、人を特定し見つけることが容易であり得る。
【0015】
囲んでいるという言葉によって、カバー体が基体を囲み、カバー体が基体の周りの保護として機能することが意図されている。カバー体は、異なる方法で基体を囲み得る。カバー体は、基体の高さ又は長手方向の延長部分を囲み得る。基体及びカバー体は、例えば2つのシリンダであり得て、カバー体の直径は基体の直径より大きく、基体はカバー体内へ挿入され得る。カバー体は、例えば基体を覆い得て、異質で鋭敏な器具がフィルムに届いて穴を開け得ない。
【0016】
切断装置として、ピンやナイフ等の鋭敏な端部や切断縁を有する装置が意図されている。切断装置は、カバー体に取り付けられ、カバー体がフィルムに向かって動かされる際に切断装置がフィルムを通って押し込まれて、フィルムに穴を開ける。切断装置は、プラスチック、金属や他の適した材料からなってもよい。切断装置は、カバー体と一体的に形成されてもよいし、カバー体に結合される別個の部分として形成されてもよい。フィルムの穴開けは、チャンバの内部に貯蔵された任意の液体が基体から解放されることを許容する。液体は、さらに、カバー体の解放開口のから流出するであろう。解放開口は、カバー体の頂部を通って延びている。したがって、解放開口は、基体の第1開口の位置に一致するまたは対応させるように設けられる。
【0017】
チャンバは、第1区画と第2区画とを備えてもよい。第2区画は、第1区画を囲んでいてもよい。第1区画及び第2区画は、それぞれチャンバの半分であってもよい。第1区画及び第2区画は、異なる体積を有していてもよい。安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備えてもよい。液体の第1成分は、第1区画に供給されてもよく、液体の第2成分は第2区画に供給されてもよい。液体の第1成分及び液体の第2成分は、異なる目的を有していてもよい。第1及び第2区画を使用する利点は、安全液体が液体の第1成分と液体の第2成分とを備えてもよいことであってもよい。液体の第1及び第2成分は、異なる方法で最適化されてもよい。これらは、使用前に個人用警備装置が貯蔵される際に、互いに影響しない。したがって、液体の第1及び第2成分の混合物は、それぞれ他方の液体への影響無しに異なる目的のために最適化されてもよい。
【0018】
第2成分は、マークを付ける物質を備えていてもよい。マークを付ける物質は、悪臭、色及び蛍光性の物質からなる群から選択された1以上のものであってもよい。マークを付ける物質は、スカトール、3-メチルインドール、亜リン酸トリエチル、酪酸、ベンジルチオール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、1,2-エタンジオール、トリメチルホスファイト、カダベリン、ペンタメチレンジアミン、2-メルカプトフェノール、o-メルカプトフェノール、チオフェノール、チオフェン-2-チオール、3-メルカプトフェノール、3-ヒドロキシチオフェノール及びビス(トリメチルシリル)硫化物からなる群から選択された1以上のものを備えていてもよい。マークを付ける物質は、暴行の責任のある人にマークを付ける目的を有していてもよく、その人は、容易に追跡されて突き止められ得る。例えば、突き止めることは警察犬によって行われてもよい。マークを付ける物質は、暴行者がマークを取り除くことを困難にするよう、例えば服や肌に付着した際に容易に除去されない種のものであってもよい。マークを付ける物質は、悪臭の臭いによって暴行者の暴行を邪魔させるように、例えば、極めて悪い臭いのする悪臭であってもよい。
【0019】
液体の第1成分は、追跡可能な物質を備えてもよい。追跡可能な物質は、DNA、人工DNA、微小識別子及び染料からなる群から選択された1以上のものであってもよい。DNAは、使用者から得られてもよい。人工DNAは、人でないDNAであってもよい。微小識別子は、例えば、固有の識別コードや表面、パターンを有する金属からなる小さな大きさのドットであってもよい。液体の第1成分が第1区画から出ることができたなら、暴行者に特定の微小識別子を有する追跡可能な物質と個人用警備装置を結びつけて、暴行者に到達することが可能であり得る。したがって、液体の第1成分は、服、装飾品、人の肌に到達すると洗い落とすことが難しくてもよい識別可能な液体であってもよい。さらに、第1成分は、DNA安定剤を備えていてもよい。DNA安定剤は、EDTAと組み合わせたトリス塩酸及びEDTA-Naと組み合わせたトリス塩酸からなる群から選択されてもよい。トリス塩酸の濃度は、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15mMであってもよい。EDTAやEDTA-Naの濃度は、0.1,0.5.1,2,3,4または5mMであってもよい。pHは、7.5-9で変化してもよい。追跡可能な物質は、被害者に暴行者を結びつける目的を有してもよい。したがって、追跡可能な物質を使用することで、特定の個人用警備装置したがって特定の被害者と暴行者を結びつけることが可能であり得る。
【0020】
基体は、さらに、第2開口を備えてもよい。第2開口には、再密封可能な蓋が設けられてもよく、第2開口は、液体の第1成分に追跡可能な添加剤の追加を可能にする。追跡可能な添加剤は、DNA、人工DNA及び微小識別子からなる群から選択された1以上のものを備えてもよい。追跡可能な添加剤は、第2開口を介して加えられ得る使用者のDNAであってもよい。人工DNAは、人間でないDNAであってもよい。微小識別子は、例えば、固有の識別コードや表面、パターンを有し得る金属の小さな大きさのドットであってもよい。したがって、第1区画には、DNA安定剤が供給されていてもよく、さらに使用者のDNAで補足されてもよい。使用者は、特定の器具を用いて、自身で例えば口からDNAを採集してもよい。使用者は、例えば、綿棒や杭を用いて口からDNAを採集してもよい。DNAは、第2開口を介して、第1区画に加えられてもよい。第1区画において、DNAはDNA安定剤に到達する。例えば、使用者は、第2開口を利用して、採集されたDNAをDNA安定剤に導入するために綿棒や杭を使用してもよい。このような変形例において、個人用警備装置の安全液体は、結果として、DNAによって特定の人に固有に結びつけられる。したがって、被害者が個人用警備装置の安全液体に暴行者を触れさせる場合、暴行者は、被害者のDNAによって被害者に結びつけられてもよい。
【0021】
暴行未遂や暴行に際し、被害者は、カバー体の頂部に力を加えてもよい。力は、例えば片手で装置を掴むことによって、あるいは暴行者の体に向けて装置を押しつけることによって、加えられてもよい。したがって、切断装置がフィルムに穴を開けるように、力は、基体に関してカバー体を動かしてもよい。フィルムが穴を開けられると、安全液体が解放開口を通って装置から流出するであろう。その後、安全液体は、暴行者に押しつけられてもよい。例えばそれぞれ追跡可能な物質とマークを付ける物質とである液体の第1成分と液体の第2成分とを備えることによって、暴行者は、視覚的にあるいは臭いと追跡可能な物質によってマークを付けられてもよい。マークを付ける物質が悪臭であるなら、悪臭は、暴行者が暴行を続けることを妨げる種のものであってもよい。したがって、暴行者は、悪臭が妨げているものと感じて、暴行を続けることが不可能であると感じ得る。暴行者は、例えば、悪臭に晒されると嘔吐し始めてもよい。組み合わせにおいて、悪臭は、暴行者をマーク付けしてもよく、警察犬が暴行者の位置を特定することが容易であってもよい。さらに、液体の第1成分は、(事前に添加された)被害者からのDNAと組み合わせてDNA安定剤を備え、被害者に暴行者を結びつけてもよい。さらに、液体の第1成分が人工DNAや微小識別子を備え、特定の個人用警備装置に暴行者を結びつけてもよい。このことは、警察が暴行者を見つけて暴行や犯罪に暴行者を結びつける機会を増やし得る。
【0022】
使用者によって個人用設定することが可能であり得ることは、個人用警備装置の利点である。したがって、人に特定の装置を結びつけるために、一般のまたは特定の識別マーカーの記録を保つ必要が無い。
【0023】
さらに、マークを付ける物質が暴行を妨げ得る悪臭であり得ることは、本発明の個人用警備装置の利点である。したがって、完遂される暴行の量は減少し得る。
【0024】
装置は、取り外し可能なロック体をさらに備えてもよい。ロック体は、基体の第2部分を少なくとも部分的に囲む第2周囲部分を備えてもよい。ロック体は、さらに、取っ手部分を備えてもよい。取っ手部分は、第2周囲部分から延びてもよい。ロック体は、フィルムに向かうカバー体の動きが制限されるように配置されてもよい。したがって、基体の第2部分の周りに配置される際に、ロック体は、基体に関してカバー体を動かすいかなる力をも制限して、したがってフィルムに穴を開けることから切断装置を制限してもよい。このことは、そうする目的なくフィルムに穴を開ける危険性なく、装置が鞄やポケットなどの小さなスペースにさえ保管されることを許容するので、利点であり得る。
【0025】
大きさが小さくてもよいことは、本装置の利点である。小さな大きさは、子供等の小さな手を有する人でさえ装置を使用することを許容し得る。さらに、装置が小さな空間に保管されていかなる時も容易に持ち運ばれることを許容する。
【0026】
さらに、ロック体の取っ手部分は、片手だけを使用してロック体から容易に取り外す取っ手を設けてもよい。さらに、取っ手には、例えば、服の裏地や鞄に、あるいは首回りやキーホルダーの周りに身に付けるために糸を取り付けて、装置をつり下げるための手段が設けられてもよい。装置の小さな大きさと組み合わせて、このことはいかなる時も装置の容易な扱いや保管を提供する。
【0027】
使用者が装置を近くに保管することができるために、鞄等を持ち運ぶ必要がなくてもよいことは、本発明の利点である。
【0028】
基体及びカバー体は、フィルムに向かうカバー体の動きを制限するよう構成された協同保持配置をさらに備えてもよい。保持配置は、解放可能に係合可能であってもよい。したがって、協同保持配置は、基体に関してカバー体を動かすために必要とされる力をより大いに要求してもよい。したがって、ロック体が存在しないなら、保持配置は、カバー体が基体に向かって落ちることを防止して、したがってフィルムの穴開けを妨げる。このことは、さらに、いかなる意図されない穴開けも回避され得る安全な様相を提供する。保持配置は、カバー体への力に基づいて、協同保持配置が互いから解放されて意図されたように装置を使用してフィルムに穴開けすることを可能にするように設けられてもよい。
【0029】
基体及びカバー体は、フィルムから離れてカバー体の動きを制限するよう構成されたさらなる協同保持配置をさらに備えてもよい。したがって、カバーが基体から意図せずに落下することを防止するさらなる保持配置があってもよい。カバー体が基体から落下する場合、切断装置はもはやフィルムの届く範囲にない。したがって、フィルムの穴開けは、もはや意図された方法ではできない。
【0030】
追加の目的と同様に、上述した本発明の概念の特徴及び利点は、添付の図を参照して、以下の図及び非制限的な詳細な説明を介してよりよく理解されるであろう。図における参照番号等は、他の方法で述べられない限り、要素などに使用されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、同一の個人用警備装置の2つの異なる全体側方視を概念的に示す。
図2a図2aは、基体の全体側方視を概念的に示す。
図2b図2bは、図2aの基体の異なる全体側方視を概念的に示す。
図2c図2cは、フィルムによって覆われた図2a及び図2bの基体の全体側方視を概念的に示す。
図3a図3aは、カバー体の全体側方視を概念的に示す。
図3b図3bは、図3aのカバー体の異なる全体側方視を概念的に示す。
図3c図3cは、図3a及び図3bのカバー体の断面図を概念的に示す。
図4図4は、再密封可能な蓋を概念的に示す。
図5図5は、取り外し可能なロック体を概念的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の概念は、本発明の概念の目下好ましい変形例が示されている添付図を参照して、以下でより十分に説明されるであろう。しかしながら、この発明の概念は、多くの異なる型式で実施されてもよく、ここで明らかにされる変形例に制限されるように解釈されるべきではない。むしろ、これらの変形例は、完全かつ完結のために提供され、当業者に発明の概念の範囲を十分に伝える。
【0033】
図を参照して、本発明の概念は、チャンバ110を形成する基体100であってチャンバの第1開口140がフィルム190によって密封される基体100と、チャンバ110に供給された安全液体と、基体100に可動に取り付けられたカバー体200と、を備える個人用警備装置10であって、カバー体200は、基体180の第1部分を囲む第1周囲部分210と、フィルム190の上方に配置された頂部220であって、頂部220は、フィルム190に面する切断装置230a,230bと、頂部220を通って延びる解放開口240と、を備える頂部と、を備え、カバー体200は、基体100に関して動かされるように構成されて、カバー体200がフィルム190に向かって動かされると、切断装置230a,230bがフィルム190に穴開けして、それによって解放開口240を介して安全液体を解放する、個人用警備装置に関する。
【0034】
図及び説明から、カバー体200の第1周囲部分210が基体100の第1部分180を囲んで、カバー体200が基体100を囲んで覆うことが認識されるであろう。
【0035】
暴行未遂に対して、使用者は、カバー体200の頂部220がフィルム190に向かって動くように、基体100に向かってTカバー体200を押してもよい。フィルム190に向かうカバー体200のこの動きは、図1に矢印Tによって示されている。その後、安全液体が解放開口240を通ってチャンバ100から流出することができるように、切断装置230a,230bは、フィルム190に穴開けしてもよい。安全液体は、使用者の手に集められて暴行者に押しつけられてもよい。安全液体は、暴行者に向かって押しつけられたカバー体の頂部の暴行者に即座に流出してもよい。
【0036】
安全液体は、悪臭を備えることによって、鮮明な染料であることによって、蛍光物質であることによって、またはそれらの任意の組み合わせによって、暴行者を不快にしてもよい。例えば、安全液体が悪臭を備える場合、悪臭は、悪い臭いを有するので暴行者を遠くに追いやる。さらに、臭い、色及び/又は蛍光物質は、暴行者が警備員や警察によって特定され得たり、周囲の人がマークを付けられたような人を特定し得たりするように、暴行者にマークを付けてもよい。
【0037】
特に図1を参照する。ここで示されているのは、基体100と、カバー体200と、再密封可能な蓋300と、ロック体400と、を備える、個人用警備装置10の側面視である。異なる部品の関係は、図2-5に関してさらに検討されるであろう。
【0038】
基体100、カバー体200及びロック体400は、プラスチックから成形されてもよい。しかしながら、基体100、カバー体200及びロック体400は、異なる製造技術を用いて異なる材料からなってもよい。基体100、カバー体200及びロック体400は、例えば、金属からなってもよい。基体100、カバー体200及びロック体400は、異なる材料からなってもよい。
【0039】
再密封可能な蓋300は、ゴム、シリコーン、プラスチック等から成形されてもよい。再密封可能な蓋300は、再密封可能な蓋300の密封性能を向上させる可撓性のあるものであってもよい。
【0040】
図2a及び図2bは、個人用警備装置10の基体100の側面視を示す。図2cは、フィルム190によって覆われた基体100の側面視を示す。図示された基体100は、第1区画120と、第2区画130と、を備えるチャンバ110を形成している。基体100は、単一の区画を有する単一のチャンバ110を有してもよい。第1区画120は、第2区画130の容積に囲まれるように配置される。第1区画120及び第2区画130は、同じ高さを有している。チャンバ110は、フィルム190によって密封されるのに適している第1開口140を有している。フィルム190は、金属、プラスチック、紙またはそれらの組み合わせからなるシートであってもよい。フィルム190は、穴開けされるように適合される。第1開口140は、第1区画120及び第2区画130への開口である。さらに、基体100は、第2開口150を備えている。第2開口150は、第1区画120の代わりの開口である。したがって、基体が孤立して、すなわちフィルム190及び再密封可能な蓋300なしに見られる場合、第1区画120が2つの開口端を有してもよい一方で、第2区画130は、密封された底部を有してもよい。
【0041】
図2a及び図2bの図示された第1区画120及び第2区画130は、安全液体のための空間を提供するように適合される。基体100が単一のチャンバ110なら、単一のチャンバ110は、安全液体のための空間を設けるように適合される。安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備えてもよい。液体の第1及び第2成分は、単一のチャンバ110で混合されて供給されてもよい。液体の第1成分は第1区画120に供給されてもよく、液体の第2成分は第2区画130に供給されてもよい。液体の第1成分は、DNA安定剤を備えてもよい。DNA安定剤は、EDTAと組み合わせたトリス塩酸またはEDTA-Naと組み合わせたトリス塩酸からなる群から選択されてもよい。トリス塩酸の濃度は、2,3,4,5,6,7,8,9,20,11,12,13,14または15mMであってもよい。EDTAまたはEDTA-Naの濃度は、0.5,1,2,3,4または5mMであってもよい。pHは、7.5-9で変化してもよい。第2開口150を使用して、添加物が液体の第1成分に供給されてもよい。添加物は、使用者によって供給されてもよい。液体の第1成分は、追跡可能な物質を備えていてもよい。液体の第2成分は、マークを付ける物質を備えていてもよい。
【0042】
マークを付ける物質は、悪臭、色、蛍光物質からなる群から選択された1以上のものであってもよい。さらに、マークを付ける物質は、スカトール、3-メチルインドール、亜リン酸トリエチル、酪酸、ベンジルチオール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、1,2-エタンジオール、トリメチルホスファイト、カダベリン、ペンタメチレンジアミン、2-メルカプトフェノール、o-メルカプトフェノール、チオフェノール、チオフェン-2-チオール、3-メルカプトフェノール、3-ヒドロキシチオフェノール及びビス(トリメチルシリル)硫化物からなる群から選択された1以上のものを備えていてもよい。
【0043】
追跡可能な添加物は、DNA、人工DNA及び微小識別子からなる群から選択された1以上の物を備えてもよい。追跡可能な物質は、DNA、人工DNA、微小識別子及び染料からなる群から選択された1以上の物であってもよい。
【0044】
さらに、基体100及びカバー体200は、協同保持配置160,260と、さらなる協同保持配置170,260と、を備えていてもよい。協同保持配置160,260,170,260は、カバー体200に関してさらに説明されるであろう。
【0045】
図3a及び図3bは、カバー体200の異なる側方視を示す。図3cは、カバー体200の断面視を示す。カバー体200は、基体100に可動に取り付けられるように配置されまたは構成されている。カバー体200は、基体100の第1部分180を取り囲むように配置された第1周囲部分210を備えている。さらに、カバー体200は、フィルム190の上方に配置されるよう構成された頂部220を備えている。頂部220は、フィルム190に対面するよう構成された切断装置230を備えている。図示されたカバー体200において、スパイク230aの内側の縁とスパイク230bの外側の縁の形状で、切断装置230a、230bが設けられている。スパイク230aの内側の縁は、第1区画120に穴開けするように配置されている。スパイク230bの外側の縁は、第2区画130に穴開けするように配置されている。さらに、頂部220は、頂部220を通って延びる解放開口240を備えている。図示されたカバー体200において、10個の解放開口240が、頂部220に設けられている。少数の非制限的な例を与えるように、2,5,8,10,50または100等の任意の数の解放開口が、頂部220に設けられてもよい。
【0046】
第1周囲部分210は、基体100に取り付けられる際に、第1周囲部分210が基体100の第1部分180を囲むように、基体100を囲むまたは取り囲む。言い換えると、カバー体200の第1周囲部分210は、基体100の第1部分180に対応して、基体100の高さの部分を囲む。
【0047】
基体100の周囲及び上方に取り付けられる際に、カバー体200は、基体100に関して動かされてもよい。基体100に向かってカバー体200を動かす際に、切断装置230は、フィルム190に穴を開けるであろう。フィルム190に穴を開けることによって、液体の第1成分及び液体の第2成分などの安全液体は、1つまたは複数の解放開口240を通って解放される。カバー体200は、協同保持配置160,260をさらに備えている。協同保持配置260及び協同保持配置160は、フィルムに向かうカバー体の動きを制限するように構成される。したがって、協同保持配置260は、協同保持配置160に支持されていてもよく、力が頂部220に係る時にだけ、カバー体200がフィルム190の方に動いてもよい。その後、協同保持配置260は、力がカバー体200の頂部220にかかる際に、協同保持配置160を摺動してもよい。協同保持配置160により、使用者がカバー体200の頂部220に力をかけることによってそれが起こることを望み得る前に、切断装置230がフィルム190に穴を開けることを妨げられ得る。さらに、協同保持配置260は、協同保持配置170と協同することによって、フィルム190から離れるカバー体200の動きを制限してもよい。この配置により、カバー体200は、基体100から容易には落ちなくてもよい。さらに、カバー体200は、切欠き270を備えてもよい。切欠き270は、カバー体200の底部に可撓性を提供してもよく、頂部220に力が加えられた際に、外側に向けて曲がって、協同保持配置260が協同保持配置160の上方に押され得る。
【0048】
図4は、基体100の一端を覆うために使用され得る再密封可能な蓋300を示している。再密封可能な蓋300は、基体100の第2開口150に適するように適合される。再密封可能な蓋300は、使用者によって除去されて、第2開口150を解放し得る。これにより、使用者が第1区画120の液体の第1成分に添加物を加えることを可能にする。その後、再密封可能な蓋300は、再度基体100に取り付けられ得る。
【0049】
図5は、取り外し可能なロック体400を示している。取り外し可能なロック体400は、第2周囲部分410と、取っ手部分420と、を備えている。第2周囲部分410は、基体の第2部分185を少なくとも部分的に取り囲んでもよい。ロック体400は、この構成において、切断装置230がフィルム190に向かって移動されることから防止されて得るように、基体100に関して動くことからカバー体200を妨げてもよい。ロック体410は、カバー体200の頂部220への力のかかりに対して切断装置230がフィルム190に穴を開けることができるように、使用者によって基体100から容易に取り外されてもよい。取っ手部420は、ロック体400の第2周囲部分410から延びている。取っ手部420は、基体100からロック体400を容易に取り外す取っ手として使用されてもよい。さらに、取っ手部420は、例えば鞄、ウエストバンドや使用者の服の任意の他の適した部分に、装置10を取り付けるために使用されてもよい。
【0050】
例えば、個人用警備装置10は、装置10がチャンバ110を形成する基体100であってチャンバの第1開口140がフィルム190によって密封される基体と、チャンバ110に供給された安全液体と、基体100に可動に取り付けられたカバー体200と、を備えて、提供される。
【0051】
カバー体200は、基体100の第1部分180を取り囲む第1周囲部分210と、フィルム190の上方に配置された頂部220と、を備えている。頂部220は、フィルム190に面する切断装置230a,230bと、頂部220を通って延びる解放開口240と、を備えている。カバー体200は、基体100に関して可動であり、カバー体200がフィルム190に向かって動かされる際に、切断装置230a,230bがフィルム190に穴を開けて、それにより解放開口240を通って安全液体を解放する。
【0052】
チャンバ110は、第1区画120と、第2区画130と、を備えている。安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備えている。液体の第1成分は、第1区画120に供給され、液体の第2成分は、第2区画130に供給される。第1成分は、DNA安定剤を備え、1mMのEDTAを組み合わせて8.5のpHを有する10mMのトリス塩酸である。第2成分は、悪臭であるマークを付ける物質を備える。
【0053】
基体100は、第2開口150をさらに備えている。第2開口150には、再密封可能な蓋300が設けられており、第2開口150が第1成分に追跡可能な添加物の添加を可能にする。追跡可能な添加物は、使用者からまたは使用者によって抽出されたDNAを備えている。
【0054】
例えば、個人用警備装置10は、装置10が、チャンバ110を形成する基体100であってチャンバの第1開口140がフィルム190によって密封される基体と、チャンバに供給される安全液体と、基体100に可動に取り付けられるカバー体200と、を備えて、提供される。
【0055】
カバー体200は、基体100の第1部分180を取り囲む第1周囲部分210と、フィルム190の上方に配置された頂部220と、を備えている。頂部220は、フィルム190に面する切断装置230a,230bと、頂部220を通って延びる解放開口240と、を備えている。カバー体200は、基体100に関して可動であり、カバー体200がフィルム190に向かってT移動される際に、切断装置230a,230bは、フィルム190に穴を開けて、それにより解放開口240を通って安全液体を解放する。
【0056】
チャンバ110は、第1区画120と、第2区画130と、を備えている。安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備えている。液体の第1成分は第1区画120に供給され、液体の第2成分は第2区画120に供給される。第1成分は、DNA安定剤を備え、1mMのEDTA-Naと組み合わせた8.5のpHを有する10mMのトリス塩酸である。第2成分は、マークを付ける物質を備え、スカトール、3-メチルインドール、亜リン酸トリエチル、酪酸、ベンジルチオール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、1,2-エタンジオール、トリメチルホスファイト、カダベリン、ペンタメチレンジアミン、2-メルカプトフェノール、o-メルカプトフェノール、チオフェノール、チオフェン-2-チオール、3-メルカプトフェノール、3-ヒドロキシチオフェノール及びビス(トリメチルシリル)硫化物からなる群から選択された悪臭である。
【0057】
基体100は、第2開口150をさらに備えている。第2開口150には、再密封可能な蓋300が設けられており、第2開口150により第1成分に追跡可能な添加物を添加することを可能にする。追跡可能な添加物は、使用者から及び使用者によって抽出されたDNAを備えている。
【0058】
例えば、個人用警備装置10は、装置10がチャンバ110を形成する基体100であってチャンバの第1開口140がフィルム190によって密封される基体と、チャンバ110に供給された安全液体と、基体100に可動に取り付けられたカバー体200と、を備えて、提供される。
【0059】
カバー体200は、基体110の第1部分180を取り囲む第1周囲部分210と、フィルム190の上方に配置された頂部220と、を備えている。頂部220は、フィルム190に面する切断装置230と、頂部220を通って延びる解放開口240と、を備えている。カバー体200は、基体100に関して可動であり、カバー体200がフィルム190に向かってT動かされる際に、切断装置230がフィルム190に穴を開けて、それにより解放開口240を通って安全液体を解放する。
【0060】
チャンバ110は、単一の区画を備えている。すなわち、単一の区画はチャンバ110によって形成されている。安全液体は、液体の単一の成分を備えている。液体の単一の成分は、チャンバ110の単一の区画に供給される。液体の単一の成分は、悪臭、色または蛍光物質である、マークを付ける物質を備える。
【0061】
例えば、個人用警備装置10は、装置10がチャンバ110を形成する基体100であってチャンバの第1開口140がフィルム190によって密封される基体と、チャンバ110に供給された安全液体と、基体100に可動に取り付けられたカバー体200と、を備えて、設けられる。
【0062】
カバー体200は、基体110の第1部分180を取り囲む第1周囲部分210と、フィルム190の上方に配置された頂部220と、を備えている。頂部220は、フィルム190に面する切断装置230と、頂部220を通って延びる解放開口240と、を備えている。カバー体200は、基体100に関して可動であり、カバー体200がフィルム190に向かってT動かされる際に、切断装置230がフィルム190に穴を開けて、それにより解放開口240を通って安全液体を解放する。
【0063】
チャンバ110は、単一の区画を備えている。すなわち、単一の区画はチャンバ110によって形成されている。安全液体は、液体の単一の成分を備えている。液体の単一の成分は、チャンバ110の単一の区画に供給される。液体の単一の成分は、悪臭、色または蛍光物質であり、DNA、人工DNA、微小識別子及び染料である追跡可能な添加物である、マークを付ける物質を備える。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ(110)を形成する基体(100)であって前記チャンバ(110)の第1開口(140)がフィルム(190)によって密封される基体(100)と、
前記チャンバ(110)に供給された安全液体と、
前記基体(100)に可動に取り付けられたカバー体(200)と、を備え、
前記カバー体(200)は、前記基体(100)の第1部分(180)を囲む第1周囲部分(210)と、前記フィルム(190)の上方に配置された頂部(220)であって、当該頂部(220)は、前記フィルム(190)に面する切断装置(230)と、前記頂部(220)を通って延びる解放開口(240)と、を備える頂部と、を備え、
前記カバー体(200)は、前記基体(100)に関して動かされるように構成されて、前記カバー体(200)が前記フィルム(190)に向かって(T)動かされると、前記切断装置(230)が前記フィルム(190)に穴開けして、それにより前記解放開口(240)を介して前記安全液体を解放し、
前記チャンバ(110)は、第1区画(120)と、第2区画(130)と、を備え、前記安全液体は、液体の第1成分と、液体の第2成分と、を備え、液体の前記第1成分は、前記第1区画(120)に供給され、液体の前記第2成分は、前記第2区画(130)に供給される、個人用警備装置(10)。
【請求項2】
液体の前記第2成分は、マークを付ける物質を備える、請求項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項3】
前記基体(110)は、前記第1区画(120)への出入りを提供する第2開口(150)をさらに備え、前記第2開口(150)には、再密封可能な蓋(300)が設けられ、前記第2開口(150)により液体の前記第1成分に追跡可能な添加物の添加を可能にする、請求項1または2に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項4】
液体の前記第1成分は、追跡可能な物質を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項5】
前記装置(10)は、取り外し可能なロック体(400)をさらに備え、前記ロック体(400)は、前記基体(100)の第2部分(185)を少なくとも部分的に取り囲む第2周囲部分(410)と、前記第2周囲部分(410)から延びる取っ手部分(420)と、を備え、前記ロック体(400)は、前記フィルムに向かう前記カバー体(200)の動きが制限されるように構成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項6】
前記基体(100)及び前記カバー体(200)は、前記フィルム(190)に向かって前記カバー(200)の動きを制限するように構成された協同保持配置(160,260)をさらに備え、前記協同保持配置(160,260)は、解放可能に係合可能である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項7】
前記基体(100)及び前記カバー体(200)は、前記フィルム(190)から離れて前記カバー(200)の動きを制限するように構成されたさらなる協同保持配置(170,260)をさらに備える、請求項1乃至のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項8】
前記マークを付ける物質は、悪臭、色、蛍光物質からなる群から選択された1以上のものである、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項9】
前記マークを付ける物質は、スカトール、3-メチルインドール、亜リン酸トリエチル、酪酸、ベンジルチオール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、1,2-エタンジオール、トリメチルホスファイト、カダベリン、ペンタメチレンジアミン、2-メルカプトフェノール、o-メルカプトフェノール、チオフェノール、チオフェン-2-チオール、3-メルカプトフェノール、3-ヒドロキシチオフェノール及びビス(トリメチルシリル)硫化物からなる群から選択される1以上の物質を備える、請求項2乃至8のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項10】
前記追跡可能な添加物は、DNA、人工DNA及び微小識別子からなる群から選択される1以上のものを備える、請求項3乃至9のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項11】
前記追跡可能な物質は、DNA、人工DNA、微小識別子及び染料からなる群から選択される1以上のものである、請求項4乃至10のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項12】
液体の前記第1成分は、DNA安定剤を備える、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の個人用警備装置(10)。
【請求項13】
前記DNA安定剤は、EDTAと組み合わせたトリス塩酸及びEDTA-Naと組み合わせたトリス塩酸からなる群から選択される、請求項12に記載の個人用警備装置(10)。
【国際調査報告】