(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】浄化装置
(51)【国際特許分類】
F24F 8/80 20210101AFI20221208BHJP
F24F 8/30 20210101ALI20221208BHJP
A61L 9/22 20060101ALI20221208BHJP
A61L 9/14 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
F24F8/80 140
F24F8/30
F24F8/80 300
F24F8/80 110
A61L9/22
A61L9/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517841
(86)(22)【出願日】2020-09-10
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020114349
(87)【国際公開番号】W WO2021073324
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】201910992209.3
(32)【優先日】2019-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512306405
【氏名又は名称】グリー エレクトリック アプライアンシーズ インク オブ ズーハイ
【氏名又は名称原語表記】GREE ELECTRIC APPLIANCES, INC. OF ZHUHAI
【住所又は居所原語表記】Qianshan Jinji West Road,Zhuhai, Guangdong, 519070, P.R. CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 歓
(72)【発明者】
【氏名】胡 鎮▲韜▼
(72)【発明者】
【氏名】▲盧▼ 耀臻
(72)【発明者】
【氏名】侯 雪丹
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180CA10
4C180EA52X
4C180GG06
(57)【要約】
浄化装置であって、ダクトが設けられた導流部(2)と、ダクトに向かう噴出ヘッド(431)を備える負イオン発生装置(4)であって、導流部(2)には、ダクト内壁(21)に設けられる第1制限構造が設けられ、第1制限構造には、噴出ヘッド(431)を収容する位置決め溝(22)が設けられる負イオン発生装置(4)と、ダクト内壁(21)の上方に設けられ、位置決め溝(22)を覆う導流カバー(1)であって、ダクト内壁(21)が導流カバー(1)を支持する導流カバー(1)とを備える。導流部(2)の第1制限構造における位置決め溝(22)により噴出ヘッド(431)が位置決めされて取り付けられ、これにより、噴出ヘッド(431)がダクト内壁(21)に正確に取り付けられ、また、負イオン発生装置(4)のうちの噴出ヘッド以外の部分による制限によって、噴出ヘッド(431)が位置決め溝(22)から抜けることが回避され、噴出ヘッド(431)の取り付けの安定性が確保され、また、ダクト内壁(21)には導流カバー(1)が覆われ、噴出ヘッド(431)は取り付け位置に固定され、様々な方向から噴出ヘッド(431)を制限し、これにより、負イオン発生装置(4)のダクト内壁(21)への取り付けの安定性が向上する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクトが設けられた導流部(2)と、負イオン発生装置(4)と、および導流カバー(1)とを備える浄化装置であって、
前記負イオン発生装置(4)は、前記ダクトに向かう噴出ヘッド(431)を備え、前記導流部(2)には、ダクト内壁(21)に設けられる第1制限構造が設けられ、前記第1制限構造には、前記噴出ヘッド(431)を収容する位置決め溝(22)が設けられ、
前記導流カバー(1)は、前記ダクト内壁(21)の上方に設けられ、前記位置決め溝(22)を覆って、前記ダクト内壁(21)が前記導流カバー(1)を支持すること、を特徴とする浄化装置。
【請求項2】
前記負イオン発生装置(4)は、負イオン高圧モジュール(41)と、負イオン発生器(43)と、接続コード(42)とを備え、前記導流部(2)の中央部にはモータマウント(3)が設けられ、前記負イオン高圧モジュール(41)は前記モータマウント(3)におけるスクリューポスト(31)に固定して接続され、前記接続コード(42)は前記負イオン高圧モジュール(41)と前記負イオン発生器(43)に接続され、前記モータマウント(3)に設けられるクリップ(32)を介して前記モータマウント(3)に固定されること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項3】
前記負イオン発生器(43)はT字形を呈しており、前記ダクト内壁(21)に係止され、横方向柱(432)と縦方向柱(433)を備え、前記噴出ヘッド(431)は前記横方向柱(432)の前記ダクトに近い側に突設されること、を特徴とする請求項2に記載の浄化装置。
【請求項4】
前記第1制限構造は、前記ダクト内壁(21)と反対向きに突設された少なくとも1つの第2凸部(23)を備え、前記第2凸部(23)には、上方へ延在しており前記ダクト内壁(21)と間隔を空けて設けられた折り曲げ部(231)が設けられ、前記縦方向柱(433)は前記折り曲げ部(231)と前記ダクト内壁(21)との間の領域を制限すること、を特徴とする請求項3に記載の浄化装置。
【請求項5】
前記第1制限構造は補助支持部(24)をさらに備え、前記補助支持部(24)は前記第2凸部(23)の両側に設けられ、前記第2凸部(23)と平行に設けられるとともに前記横方向柱(432)を支持すること、を特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項6】
前記補助支持部(24)は前記位置決め溝(22)に対応して設けられること、を特徴とする請求項5に記載の浄化装置。
【請求項7】
前記導流カバー(1)のうちの前記第1制限構造に対応する部位に第2制限構造が設けられ、前記第2制限構造は前記位置決め溝(22)を覆うこと、を特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の浄化装置。
【請求項8】
前記第2制限構造は、前記導流カバー(1)の底端に設けられ、前記横方向柱(432)に向かう第1凸部(11)であり、前記第1凸部(11)は導流カバー(1)の軸方向の中心に向かって延在していること、を特徴とする請求項7に記載の浄化装置。
【請求項9】
前記ダクト内において、導流羽根(25)が等間隔を空けて設けられ、前記噴出ヘッド(431)は前記導流羽根(25)の隙間に設けられること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項10】
前記浄化装置は空気浄化機であること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2019年10月17日に中国特許庁に提出した、出願番号が201910992209.3、発明の名称が「浄化装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は引用により本開示に組み込まれている。
【0002】
本開示は、家電製品の技術分野に関し、具体的には、浄化装置に関する。
【背景技術】
【0003】
空気浄化機は「空気清浄器」、「空気清浄機」、「浄化機」とも呼ばれ、各種の大気汚染物質(一般には、PM2.5、粉塵、花粉、異臭、ホルムアルデヒドなどの内装汚染、細菌、アレルゲンなどを備える)を吸着、分解、転化することで空気の清浄度を効果的に高める製品である。大気汚染が深刻化し、国民の生活水準が高まるにつれ、空気浄化機の普及率は高くなっている。
【0004】
従来の空気浄化機は、ファンで空気を吸い上げ、ろ過網で粉塵を濾過して空気を浄化するものであり、これを受動吸着ろ過式の浄化原理と呼び、ろ過網を定期的に交換する必要がある。一方、負イオン空気浄化機は消耗品を必要とせず、自ら発生した負イオンのみで空気を浄化、除塵、除臭、滅菌し、空気中の有害物質を積極的に捕集する。
【0005】
しかし、負イオンは移動距離が短いので、風によって吹き出す必要がある。負イオンが吹き出し口から遠すぎると、負イオンが出ないうちに空気中で中和されてしまう。吹き出し口に近い位置に取り付けられると、負イオン発生装置が緩んだり、落下したりすることが多く、負イオンによる空気浄化効率に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本開示が解決しようとする技術的課題は、関連技術における空気浄化機の負イオン発生装置が吹き出し口に設けられる場合の安定性が劣るという欠陥を解決する浄化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、
ダクトが設けられた導流部と、
前記ダクトに向かう噴出ヘッドを備える負イオン発生装置であって、前記導流部には、ダクト内壁に設けられる第1制限構造が設けられ、前記第1制限構造には、前記噴出ヘッドを収容する位置決め溝が設けられる負イオン発生装置と、
前記ダクト内壁の上方に設けられ、前記位置決め溝を覆う導流カバーであって、前記ダクト内壁が前記導流カバーを支持する導流カバーとを備える、浄化装置を提供する。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記負イオン発生装置は、負イオン高圧モジュールと、負イオン発生器と、接続コードとを備え、前記導流部の中央部にはモータマウントが設けられ、前記負イオン高圧モジュールは前記モータマウントにおけるスクリューポストに固定して接続され、前記接続コードは前記負イオン高圧モジュールと前記負イオン発生器に接続され、前記モータマウントに設けられるクリップを介して前記モータマウントに固定される。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記負イオン発生器はT字形を呈しており、前記ダクト内壁に係止され、横方向柱と縦方向柱を備え、前記噴出ヘッドは前記横方向柱の前記ダクトに近い側に突設される。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記第1制限構造は、前記ダクト内壁と反対向きに突設された少なくとも1つの第2凸部を備え、前記第2凸部には、上方へ延在し前記ダクト内壁と間隔を空けて設けられた折り曲げ部が設けられ、前記縦方向柱は前記折り曲げ部と前記ダクト内壁との間の領域を制限する。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記第1制限構造は補助支持部をさらに備え、前記補助支持部は前記第2凸部の両側に設けられ、前記第2凸部と平行に設けられるとともに前記横方向柱を支持する。
【0012】
いくつかの実施形態では、補助支持部は前記位置決め溝に対応して設けられる。
【0013】
いくつかの実施形態では、導流カバーのうちの前記第1制限構造に対応する部位に第2制限構造が設けられ、前記第2制限構造は前記位置決め溝を覆う。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記第2制限構造は、前記導流カバーの底端に設けられ、前記横方向柱に向かう第1凸部であり、前記第1凸部は導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している。
【0015】
いくつかの実施形態では、ダクト内において、導流羽根が等間隔を空けて設けられ、前記噴出ヘッドは前記導流羽根の隙間に設けられる。
【0016】
いくつかの実施形態では、浄化装置は空気浄化機である。
【発明の効果】
【0017】
本開示の技術的解決手段は、下記の利点を有する。
【0018】
1.本開示は、ダクトが設けられた導流部と、前記ダクトに向かう噴出ヘッドを備える負イオン発生装置であって、前記導流部には、ダクト内壁に設けられる第1制限構造が設けられ、前記第1制限構造には、前記噴出ヘッドを収容する位置決め溝が設けられることを特徴とする負イオン発生装置と、前記ダクト内壁の上方に設けられ、前記位置決め溝を覆う導流カバーであって、前記ダクト内壁が前記導流カバーを支持するものである導流カバーとを備える浄化装置を提供する。
【0019】
このような構成によれば、負イオン発生装置により生成された負イオンが直接ダクトから吹き出され、負イオンの移動距離が大きくなり、しかも噴出ヘッドのみが気流通路に入り、隠蔽性に優れ、吹き出される気流への影響が小さい。噴出ヘッドは吹き出し口に近いので、最終的に吹き出される負イオン量が増大し、気流の噴出がより順調になり、騒音が低減する。また、導流部の第1制限構造における位置決め溝により噴出ヘッドに対して位置決め及び取り付けを行うことにより、噴出ヘッドがダクト内壁に正確に取り付けられ、負イオン発生装置のうちの噴出ヘッド以外の部分による制限によって、噴出ヘッドが位置決め溝から抜けることが回避され、噴出ヘッドの取り付けの安定性が確保される。また、ダクト内壁は導流カバーにより覆われることによって、噴出ヘッドは取り付け位置に固定される。これにより、様々な方向から噴出ヘッドを制限し、負イオン発生装置のダクト内壁への取り付けの安定性を向上し、関連技術における負イオン発生装置が吹き出し口に設けられる場合の安定性が劣るという欠陥を解消する。しかも構造がシンプルであり、取り付けやすくなる。
【0020】
2.本開示に係る負イオン発生器はT字形を呈しており、前記ダクト内壁に係止され、横方向柱と縦方向柱を備え、前記噴出ヘッドは、前記横方向柱の前記ダクトに近い側に突設される。
【0021】
このような構成によれば、噴出ヘッドは、位置決め溝に取り付けられた後に横方向柱により容易に制限されることができ、噴出ヘッドが位置決め溝から抜けることが確保され、固定効果が高まる。一方、T字形に設けられる負イオン発生器では、操作者は取り付ける際に正確な取り付け方向を簡便に確認でき、しかも少ない部分を固定するだけで制限の目的を達成できる。例えば、横方向柱の両側を固定すると、複数の方向での自由度を制限するという効果を果たし、設けられる制限構造の数を減らし、コストを削減する。
【0022】
3.本開示に係る第1制限構造は、前記ダクト内壁の反対方向に突設された少なくとも1つの第2凸部を備え、前記第2凸部において、上方へ延在し前記ダクト内壁と間隔を空けて設けられた折り曲げ部が設けられ、前記縦方向柱は前記折り曲げ部と前記ダクト内壁との間の領域を制限する。
【0023】
第2凸部は、ダクト内壁と反対側で上方へ延在している折り曲げ部を設けることにより、負イオン発生器に接続し、負イオン発生器の導流カバーと反対方向の動きやダクトから離れた動きに制限作用を果たす。
【0024】
4.本開示に係る第1制限構造は補助支持部をさらに備え、前記補助支持部は前記第2凸部の両側に設けられ、前記第2凸部と平行に設けられるとともに前記横方向柱を支持する。
【0025】
このような構成によれば、負イオン発生器に接続する構造を増設することによって、負イオン発生器の取り付けの安定性が向上し、また、横方向柱に補助支持部が設けられることによって、横方向柱の両側に沿った負イオン発生器の動きに制限作用を果たし、この補助支持部は、第2凸部、導流カバー及びダクト内壁と連携して負イオン発生器を固定する。
【0026】
5.本開示に係る第2制限構造は、前記導流カバーの底端に設けられ、前記横方向柱に向かう第1凸部であり、前記第1凸部は導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している。
【0027】
導流カバーは、ダクト内壁の上方に設けられ、位置決め溝を覆い、負イオン発生器の噴出ヘッドの、導流部から離れる動きに制限作用を果たし、噴出ヘッドは横方向柱のダクトに近い側に突設され、導流カバーの底端には、導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している第1凸部が設けられ、横方向柱を補助的に制限し、これにより、負イオン発生器の固定構造の安定性が向上する。
【0028】
6.本開示に係るダクト内において、導流羽根が等間隔を空けて設けられ、前記噴出ヘッドは前記導流羽根の隙間に設けられる。
【0029】
ダクト内に導流羽根が設けられることにより、ダクト内に空気が充満し、エネルギーが損失されることを回避し、気流の流れをスムーズにし、騒音の発生を減少させる。
【0030】
本開示の具体的な実施形態や関連技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、具体的な実施形態や関連技術の説明に使用される図面を簡単に説明するが、明らかに、以下の説明における図面は本開示の一部の実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本開示の実施例に係る浄化装置の部分分解模式図である。
【
図2】
図1に示される浄化装置の導流部の立体構造模式図である。
【
図3】
図1に示される浄化装置の導流カバーの立体構造模式図である。
【
図4】
図2に示される導流部にモータマウントが取り付けられていない状態の立体構造模式図である。
【
図5】
図1に示される浄化装置の導流部及び導流カバーが固定して取り付けられた状態の立体構造模式図である。
【
図6】
図4に示される導流部にモータマウントが取り付けられていない状態のA部の拡大構造模式図である。
【
図7】
図2に示される導流部におけるモータマウントの立体構造模式図である。
【
図8】
図1に示される負イオン発生器の立体構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しながら本開示の技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、言うまでもなく、説明する実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて当業者が創造的な努力を必要とせずに取得するほかの全ての実施例は本開示の特許範囲に属する。
【0033】
なお、本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語により示される方向又は位置関係は図面に示される方向又は位置関係に基づくものであり、本開示の説明を簡便にし、説明を簡素化するために過ぎず、係る装置又は要素が必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、このため、本開示を制限するものとして理解すべきではない。また、「第1」、「第2」、「第3」のような用語は、説明の目的にのみ使用され、相対重要性を指示又は示唆するものとして理解すべきではない。
【0034】
なお、本開示の説明において、特に明確な規定や限定がない限り、「取り付ける」、「連結」、「接続」という用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定して接続してもよいし、取り外し可能に接続してもよいし、一体に接続してもよい。また、機械的に接続してもよいし、電気的に接続してもよい。さらに、直接連結してもよいし、中間媒体を介して間接的に連結してもよいし、2つの要素の内部が連通してもよい。当業者にとっては、具体的な状況に応じて本開示における上述した用語の具体的な意味を理解することができる。
【0035】
さらに、以下に説明される本開示の各実施形態にかかる技術的特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせてもよい。
【0036】
図1~
図8に示すように、本実施例は浄化装置を提供し、該装置は、ダクトが設けられた導流部2と、ダクトに向かう噴出ヘッド431を備える負イオン発生装置4であって、導流部2には、ダクト内壁21に設けられる第1制限構造が設けられ、第1制限構造には、噴出ヘッド431を収容する位置決め溝22が設けられる負イオン発生装置4と、ダクト内壁21の上方に設けられ、位置決め溝22を覆う導流カバー1であって、ダクト内壁21が導流カバー1を支持する導流カバー1とを備える。
【0037】
このような構成によれば、負イオン発生装置4により生成された負イオンが直接ダクトから吹き出されるため、負イオンの移動距離が大きくなり、しかも噴出ヘッド431のみが気流通路に入り、隠蔽性に優れ、吹き出される気流への影響が小さい。噴出ヘッド431は吹き出し口に近いので、最終的に吹き出される負イオン量が増大し、気流の噴出がより順調になり、騒音が低減する。また、導流部2の第1制限構造における位置決め溝22により噴出ヘッド431に対して位置決め及び取り付けを行うことにより、噴出ヘッド431がダクト内壁21に正確に取り付けられ、負イオン発生装置4のうちの噴出ヘッド431以外の部分による制限によって、噴出ヘッド431が位置決め溝22から抜けることが回避され、噴出ヘッド431の取り付けの安定性が確保される。また、ダクト内壁21は導流カバー1により覆われることによって、噴出ヘッド431は取り付け位置に固定される。これにより、様々な方向から噴出ヘッド431を制限し、負イオン発生装置4のダクト内壁21への取り付けの安定性を向上し、関連技術における負イオン発生装置4が吹き出し口に設けられる場合の安定性が劣るという欠陥を解消する。しかも構造がシンプルであり、取り付けやすくなる。
【0038】
本実施例では、ダクトは、導流部2の外縁部に環状に設けられ、位置決め溝22は2つの溝であり、円柱状の噴出ヘッド431を取り付けており、導流カバー1は下端がダクト内壁21と密着し、導流カバー1及び導流部2は取り外し可能なスクリューポスト31によって接続され、浄化装置は空気浄化機である。
【0039】
負イオン発生装置4は、負イオン高圧モジュール41と、負イオン発生器43と、接続コード42とを備え、導流部2の中央部にモータマウント3が設けられ、負イオン高圧モジュール41はモータマウント3におけるスクリューポスト31に固定して接続され、接続コード42は負イオン高圧モジュール41と負イオン発生器43に接続され、モータマウント3に設けられたクリップ32を介してモータマウント3に固定される。本実施例では、クリップ32のモータマウント3側にモータが固定され、負イオン発生装置4はモータマウント3の他側に固定されている。モータマウント3は取り外し可能なものである。負イオン高圧モジュール41は2つのスクリューポスト31によってモータマウント3に固定され、接続コード42は2本あり、モータマウント3の中央部に設けられたクリップ32に係止され、負イオン発生器43は、ダクト内壁21の導流カバー1に近い側に設けられる。
【0040】
実施形態の変形として、クリップ32は設けられなくてもよく、負イオン高圧モジュール41はダクト内壁21に固定されてもよい。
【0041】
負イオン発生器43はT字形を呈しており、ダクト内壁21に係止され、横方向柱432と縦方向柱433を備え、噴出ヘッド431は横方向柱432のダクトに近い側に突設される。
【0042】
このような構成によれば、噴出ヘッド431は、位置決め溝22に取り付けられた後に横方向柱432により容易に制限されることができ、噴出ヘッド431が位置決め溝22から抜けることが確保され、固定効果が高まる。一方、T字形に設けられる負イオン発生器43では、操作者は取り付ける際に正確な取り付け方向を簡便に確認でき、しかも少ない部分を固定するだけで制限の目的を達成できる。例えば、横方向柱432の両側を固定すると、複数の方向での自由度を制限するという効果を果たし、設けられる制限構造の数を減らし、コストを削減する。
【0043】
実施形態の変形として、負イオン発生器43は角形や円柱状に設けられてもよい。
【0044】
第1制限構造は、ダクト内壁21の反対方向に突設された1つの第2凸部23を備え、第2凸部23において、上方へ延在しダクト内壁21と間隔を空けて設けられた折り曲げ部231が設けられ、縦方向柱433は折り曲げ部231とダクト内壁21との間の領域を制限する。第2凸部23は、ダクト内壁21と反対側で上方へ延在している折り曲げ部231を設けることにより、負イオン発生器43に接続し、負イオン発生器43の導流カバー1と反対方向の動きやダクトから離れた動きに制限作用を果たす。本実施例では、第2凸部23はシート状であり、折り曲げ部231とダクト内壁21との間隔は縦方向柱433のダクトと反対する側とダクトに向かう側との間の厚みと同様である。
【0045】
実施形態の変形として、第2凸部23は複数組設けられてもよく、折り曲げ部231とダクト内壁21との間隔は縦方向柱433の厚みよりも大きくてもよい。
【0046】
第1制限構造は補助支持部24をさらに備え、補助支持部24は第2凸部23の両側に設けられ、第2凸部23と平行に設けられ、横方向柱432を支持する。このような構成によれば、負イオン発生器43に接続する構造を増設することによって、負イオン発生器43の取り付けの安定性が向上する。また、横方向柱432に補助支持部24が設けられることによって、横方向柱432の両側に沿った負イオン発生器43の動きに制限作用を果たし、この補助支持部24は、第2凸部23、導流カバー1及びダクト内壁21と連携して負イオン発生器43を固定する。本実施例では、補助支持部24は矩形シートであり、2つ設けられ、その間隔は縦方向柱433の補助支持部24に近い両側の間の幅と同じである。
【0047】
補助支持部24は位置決め溝22に対応して設けられる。導流カバー1のうちの第1制限構造に対応する部位に第2制限構造が設けられ、第2制限構造は位置決め溝22を覆っている。第2制限構造は、導流カバー1の底端に設けられ、横方向柱432に向かう第1凸部11であり、第1凸部11は導流カバー1の軸方向の中心に向かって延在している。本実施例では、第1凸部11は、導流部2に近づくに従って凸起の傾斜度が増大し、実施形態の変形として、第1凸部11は、導流部2に近づくに従って凸起の傾斜度が変化しなくてもよい。
【0048】
導流カバー1はダクト内壁21の上方に設けられ、位置決め溝22を覆い、負イオン発生器43の噴出ヘッド431の、導流部2から離れる動きに制限作用を果たし、噴出ヘッド431は横方向柱432のダクトに近い側に突設され、導流カバー1の底端には、導流カバー1の軸方向の中心に向かって延在している第1凸部11が設けられ、横方向柱432を補助的に制限し、これにより、負イオン発生器43の固定構造の安定性が向上する。
【0049】
実施形態の変形として、補助支持部24、第1凸部11、及び第2凸部23はブロック状などとされてもよい。
【0050】
ダクト内において、導流羽根25が等間隔を空けて設けられ、噴出ヘッド431は導流羽根25の隙間に設けられる。ダクト内に導流羽根25が設けられることにより、ダクト内での空気の渦流が発生し、エネルギーが損失されることを回避し、気流の流れをスムーズにし、騒音の発生を減少させる。実施形態の変形として、導流羽根25は設けられなくてもよい。
【0051】
もちろん、上記の実施例は明確に説明するための例に過ぎず、実施形態を限定するものではない。当業者にとっては、上記の説明に基づいて他の様々な形態の変化や変更を行ってもよい。ここでは、全ての実施形態を網羅的に挙げることは不要且つ不可能なことである。これらから導き出された明らかな変化や変更も本開示の特許範囲に属する。
【符号の説明】
【0052】
1 導流カバー
2 導流部
3 モータマウント
4 負イオン発生装置
11 第1凸部
21 ダクト内壁
22 位置決め溝
23 第2凸部
231 折り曲げ部
24 補助支持部
25 導流羽根
31 スクリューポスト
32 クリップ
41 負イオン高圧モジュール
42 接続コード
43 負イオン発生器
431 噴出ヘッド
432 横方向柱
433 縦方向柱
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
いくつかの実施形態では、前記負イオン発生装置は、負イオン高圧モジュールと、負イオン発生器と、接続コードとを備え、前記導流部の中央部にはモータマウントが設けられ、前記負イオン高圧モジュールと前記モータマウントはスクリューポストを介して固定して接続され、前記接続コードは前記負イオン高圧モジュールと前記負イオン発生器に接続され、前記モータマウントに設けられるクリップを介して前記モータマウントに固定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
いくつかの実施形態では、前記第1制限構造は、前記ダクト内壁の内壁面から突設された少なくとも1つの第2凸部を備え、前記第2凸部には、上方へ延在し前記ダクト内壁と間隔を空けて設けられた折り曲げ部が設けられ、前記縦方向柱は前記折り曲げ部と前記ダクト内壁との間の領域を制限する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
いくつかの実施形態では、前記第2制限構造は、前記導流カバーの下部に設けられ、前記横方向柱に向かって延在する第1凸部であり、前記第1凸部は導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
3.本開示に係る第1制限構造は、前記ダクト内壁の内壁面から突設された少なくとも1つの第2凸部を備え、前記第2凸部において、上方へ延在し前記ダクト内壁と間隔を空けて設けられた折り曲げ部が設けられ、前記縦方向柱は前記折り曲げ部と前記ダクト内壁との間の領域を制限するように構成されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
第2凸部は、ダクト内壁の内壁面において上方へ延在している折り曲げ部を設けることにより、負イオン発生器に接続し、負イオン発生器の導流カバーと反対方向の動きやダクトから離れた動きに制限作用を果たす。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
5.本開示に係る第2制限構造は、前記導流カバーの下部に設けられ、前記横方向柱に向かって延在する第1凸部であり、前記第1凸部は導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
導流カバーは、ダクト内壁の上方に設けられ、位置決め溝を覆い、負イオン発生器の噴出ヘッドの、導流部から離れる動きに制限作用を果たし、噴出ヘッドは横方向柱のダクトに近い側に突設され、導流カバーの下部には、導流カバーの軸方向の中心に向かって延在している第1凸部が設けられ、横方向柱を補助的に制限し、これにより、負イオン発生器の固定構造の安定性が向上する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
負イオン発生装置4は、負イオン高圧モジュール41と、負イオン発生器43と、接続コード42とを備え、導流部2の中央部にモータマウント3が設けられ、負イオン高圧モジュール41はモータマウント3におけるスクリューポスト31に固定して接続され、接続コード42は負イオン高圧モジュール41と負イオン発生器43に接続され、モータマウント3に設けられたクリップ32を介してモータマウント3に固定される。本実施例では、モータマウント3の一側にモータ5が固定され、負イオン発生装置4はモータマウント3の他側に固定されている。モータマウント3は取り外し可能なものである。負イオン高圧モジュール41は2つのスクリューポスト31によってモータマウント3に固定され、接続コード42は2本あり、モータマウント3の中央部に設けられたクリップ32に係止され、負イオン発生器43は、ダクト内壁21の導流カバー1に近い側に設けられる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
第1制限構造は、ダクト内壁21の内壁面から突設された1つの第2凸部23を備え、第2凸部23において、上方へ延在しダクト内壁21と間隔を空けて設けられた折り曲げ部231が設けられ、縦方向柱433は折り曲げ部231とダクト内壁21との間の領域を制限するように構成されている。第2凸部23は、ダクト内壁21の内壁面において上方へ延在している折り曲げ部231を設けることにより、負イオン発生器43に接続し、負イオン発生器43の導流カバー1と反対方向の動きやダクトから離れた動きに制限作用を果たす。本実施例では、第2凸部23はシート状であり、折り曲げ部231とダクト内壁21との間隔は縦方向柱433のダクトと反対する側とダクトに向かう側との間の厚みと同様である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
補助支持部24は位置決め溝22に対応して設けられる。導流カバー1のうちの第1制限構造に対応する部位に第2制限構造が設けられ、第2制限構造は位置決め溝22を覆っている。第2制限構造は、導流カバー1の下部に設けられ、横方向柱432に向かって延在する第1凸部11であり、第1凸部11は導流カバー1の中心軸方向に向かって延在している。本実施例では、第1凸部11は、導流部2に近づくに従って凸起の傾斜度が増大し、実施形態の変形として、第1凸部11は、導流部2に近づくに従って凸起の傾斜度が変化しなくてもよい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
導流カバー1はダクト内壁21の上方に設けられ、位置決め溝22を覆い、負イオン発生器43の噴出ヘッド431の、導流部2から離れる動きに制限作用を果たし、噴出ヘッド431は横方向柱432のダクトに近い側に突設され、導流カバー1の下部には、導流カバー1の軸方向の中心に向かって延在している第1凸部11が設けられ、横方向柱432を補助的に制限し、これにより、負イオン発生器43の固定構造の安定性が向上する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
1 導流カバー
2 導流部
3 モータマウント
4 負イオン発生装置
5 モータ
11 第1凸部
21 ダクト内壁
22 位置決め溝
23 第2凸部
231 折り曲げ部
24 補助支持部
25 導流羽根
31 スクリューポスト
32 クリップ
41 負イオン高圧モジュール
42 接続コード
43 負イオン発生器
431 噴出ヘッド
432 横方向柱
433 縦方向柱
【手続補正13】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクトが設けられた導流部(2)と、負イオン発生装置(4)と、および導流カバー(1)とを備える浄化装置であって、
前記負イオン発生装置(4)は、前記ダクトに向かう噴出ヘッド(431)を備え、前記導流部(2)には、ダクト内壁(21)に設けられる第1制限構造が設けられ、前記第1制限構造には、前記噴出ヘッド(431)を収容する位置決め溝(22)が設けられ、
前記導流カバー(1)は、前記ダクト内壁(21)の上方に設けられ、前記位置決め溝(22)を覆って、前記ダクト内壁(21)が前記導流カバー(1)を支持すること、を特徴とする浄化装置。
【請求項2】
前記負イオン発生装置(4)は、負イオン高圧モジュール(41)と、負イオン発生器(43)と、接続コード(42)とを備え、前記導流部(2)の中央部にはモータマウント(3)が設けられ、前記負イオン高圧モジュール(41)
と前記モータマウント(3)
はスクリューポスト(31)
を介して固定して接続され、前記接続コード(42)は前記負イオン高圧モジュール(41)と前記負イオン発生器(43)に接続され、前記モータマウント(3)に設けられるクリップ(32)を介して前記モータマウント(3)に固定されること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項3】
前記負イオン発生器(43)はT字形を呈しており、前記ダクト内壁(21)に係止され、横方向柱(432)と縦方向柱(433)を備え、前記噴出ヘッド(431)は前記横方向柱(432)の前記ダクトに近い側に突設されること、を特徴とする請求項2に記載の浄化装置。
【請求項4】
前記第1制限構造は、前記ダクト内壁(21)
の内壁面から突設された少なくとも1つの第2凸部(23)を備え、前記第2凸部(23)には、上方へ延在しており前記ダクト内壁(21)と間隔を空けて設けられた折り曲げ部(231)が設けられ、前記縦方向柱(433)は前記折り曲げ部(231)と前記ダクト内壁(21)との間の領域を制限すること、を特徴とする請求項3に記載の浄化装置。
【請求項5】
前記第1制限構造は補助支持部(24)をさらに備え、前記補助支持部(24)は前記第2凸部(23)の両側に設けられ、前記第2凸部(23)と平行に設けられるとともに前記横方向柱(432)を支持すること、を特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項6】
前記補助支持部(24)は前記位置決め溝(22)に対応して設けられること、を特徴とする請求項5に記載の浄化装置。
【請求項7】
前記導流カバー(1)のうちの前記第1制限構造に対応する部位に第2制限構造が設けられ、前記第2制限構造は前記位置決め溝(22)を覆うこと、を特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の浄化装置。
【請求項8】
前記第2制限構造は、前記導流カバー(1)の
下部に設けられ、
前記負イオン発生装置(4)の前記負イオン発生器(43)の前記横方向柱(432)に向か
って延在する第1凸部(11)であり、前記第1凸部(11)は導流カバー(1)の軸方向の中心に向かって延在していること、を特徴とする請求項7に記載の浄化装置。
【請求項9】
前記ダクト内において、導流羽根(25)が等間隔を空けて設けられ、前記噴出ヘッド(431)は前記導流羽根(25)の隙間に設けられること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項10】
前記浄化装置は空気浄化機であること、を特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】