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特表2022-552161ユーザ装置及びスケジューリングノード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ユーザ装置及びスケジューリングノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20221208BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20221208BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W76/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520614
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2020075131
(87)【国際公開番号】W WO2021063639
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】19201529.5
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】クゥァン クゥァン
(72)【発明者】
【氏名】堀内 綾子
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC04
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
ユーザ装置(UE)、スケジューリングノード及びUE及びスケジューリングノードの通信方法が提供される。UEは、動作中にPoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信する送受信機であって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、送受信機と、動作中に前記設定に基づいて前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内の前記PoSSのモニタリングを実行するよう前記送受信機を制御する回路とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)であって、
動作中にPoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信する送受信機であって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、送受信機と、
動作中に前記設定に基づいて前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSのモニタリングを実行するよう前記送受信機を制御する回路と、
を有するUE。
【請求項2】
前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能であると前記PoSSが示す場合、前記回路は、動作中に前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップするよう前記送受信機を制御する、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含む、請求項1又は2に記載のUE。
【請求項4】
前記PoSS時間ウィンドウは、前記DRX ON期間のスタートにおいて終了する、請求項3に記載のUE。
【請求項5】
第1のオフセットは、前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示し、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのエンド又は前記PoSS時間ウィンドウの持続時間を示す第2のオフセットを含む、請求項3に記載のUE。
【請求項6】
前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である、請求項1から5の何れか一項に記載のUE。
【請求項7】
前記UEは、前記PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間が設定され、前記送受信機は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内に属する前記モニタリング機会上で前記PoSSのモニタリングを実行する、請求項1から6の何れか一項に記載のUE。
【請求項8】
前記PoSS時間ウィンドウの設定は、DRX設定に固有である、請求項1から6の何れか一項に記載のUE。
【請求項9】
前記PoSS時間ウィンドウは、スロットの数として指示される、請求項1から8の何れか一項に記載のUE。
【請求項10】
前記PoSS時間ウィンドウは、モニタリング機会の数として指示される、請求項1から8の何れか一項に記載のUE。
【請求項11】
スケジューリングノードであって、
動作中にユーザ装置によるPoSS(Power Saving Signal)のモニタリングのためであって、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を決定する回路であって、前記PoSSは前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングのスキップが可能とされているか否かを示す、回路と、
動作中に前記PoSS時間ウィンドウの設定を送信し、前記PoSS時間ウィンドウ内で前記PoSSを送信する送受信機と、
を有するスケジューリングノード。
【請求項12】
前記送受信機は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内の前記PoSSの受信を送信する、請求項11に記載のスケジューリングノード。
【請求項13】
前記PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれ、各PoSS時間ウィンドウは、各探索空間が複数のビームの1つに関連付けされる複数の探索空間からの探索空間に対して設定され、前記送受信機は、動作中に前記関連付けされた探索空間に従って設定された各PoSS時間ウィンドウ内において前記複数のビームの各ビーム上で前記PoSSを含む複数のPoSSのそれぞれを送信する、請求項11又は12に記載のスケジューリングノード。
【請求項14】
ユーザ装置(UE)のための通信方法であって、
PoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信することであって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、受信することと、
前記設定に基づいて、前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSをモニタリングすることと、
を有する、通信方法。
【請求項15】
スケジューリングノードのための通信方法であって、
ユーザ装置によるPoSS(Power Saving Signal)のモニタリングのためであって、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を決定することであって、前記PoSSは、前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされているか否かを示す、決定することと、
前記PoSS時間ウィンドウの設定を送信することと、
前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSを送信することと、
を有する、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送受信に関する。特に、本開示は、そのような送受信のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、100GHzまでの周波数範囲において動作するNR(New Radio)無線アクセス技術(RAT)を含む第5世代とも呼ばれる次世代セルラ技術のための技術仕様に取り組んでいる。NRは、LTE(Long Term Evolution)及びLTE-A(LTE-Advanced)によって表される技術の後継である。
【0003】
LTE,LTE-A及びNRなどのシステムについて、更なる改良及び選択肢は、システムに関する特定のデバイスだけでなく通信システムの効率的な動作を容易にするものであってもよい。
【発明の概要】
【0004】
1つの非限定的及び例示的な実施例は、DRX OFF期間の大部分においてスリープに移行することによってユーザ装置が電力を節約すると共に、マルチビーム動作及びPoSS(Power Saving Signal)の繰り返しを含む各種シナリオに適したPoSSのフレキシブルな割当てを容易にする。
【0005】
実施例では、ここに開示される技術は、ユーザ装置(UE)であって、動作中にPoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信する送受信機であって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、送受信機と、動作中に前記設定に基づいて前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSのモニタリングを実行するよう前記送受信機を制御する回路と、を有するUEを特徴とする。
【0006】
全体的又は特定の実施例は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体又はそれらの何れか選択的な組み合わせとして実現されてもよいことが留意されるべきである。
【0007】
開示された実施例の更なる利益及び利点は、明細書及び図面から明らかになるであろう。利益及び/又は利点は、明細書及び図面の様々な実施例及び特徴によって個別に取得されてもよく、これらは、そのような利益及び/又は利点の1つ以上を得るために全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下において、例示的な実施例は添付した図面を参照してより詳細に説明される。
図1】3GPP NRシステムの例示的なアーキテクチャを示す。
図2】NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す概略図である。
図3】RRC接続設定/再設定手順のためのシーケンス図である。
図4】eMBB(enhanced Mobile Broadband)、mMTC(massive Machine Type Communications)及びURLLC(Ultra Reliable and Low Latency Communications)の利用シナリオを示す概略図である。
図5】非ローミングシナリオのための例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図6】PDCCHのための探索空間(search space)の設定の図である。
図7】ユーザ装置(UE)及びスケジューリングノードのブロック図である。
図8】UEのPoSS(Power Saving Signal)処理回路のブロック図である。
図9】スケジューリングノードのPoSS決定回路のブロック図である。
図10】スケジューリングノード及びUEによって実行される通信方法ステップのフローチャートである。
図11】UEの通信方法のフローチャートである。
図12】PoSS時間ウィンドウを示す図である。
図13】PoSS時間ウィンドウを示す図である。
図14】PoSS時間ウィンドウを示す図である。
図15】PoSS時間ウィンドウを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
5G NRシステムアーキテクチャ及びプロトコルスタック
3GPPは、100GHzまで範囲の周波数で動作するNR(New Radio Access Technology)の開発を含む、単に5Gと呼ばれる第5世代セルラ技術の次のリリースに取り組んできた。2017年末に第1版の5G規格が完成し、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試行及び実用化の進展が可能になる。
【0010】
特に、全体的なシステムアーキテクチャは、gNB(gNodeB)を含むNG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)を想定し、UEに対するNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)及び制御プレーン(Radio Resource Control,RRC)プロトコルターミネーションを提供する。gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続される。gNBはまた、NG(Next Generation)インタフェースによってNGC(Next Generation Core)に、より具体的には、NG-CインタフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に、また、NG-UインタフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。NG-RANアーキテクチャは、図1に示される(例えば、3GPP TS 38.300 v15.6.0,section 4を参照されたい)。
【0011】
NRのためのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP TS 38.300,section 4.4.1を参照されたい)は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol,TS 38.300のsection 6.4を参照されたい)、RLC(Radio Link Control,TS 38.300のsection 6.3を参照されたい)、及びMAC(Medium Access Control,TS 38.300のsection 6.2を参照されたい)サブレイヤを含み、これらはネットワーク側のgNBにおいて終端される。さらに、新しいAS(Access Stratum)サブレイヤ(SDAP,Service Data Adaptation Protocol)が、PDCPの上位に導入される(例えば、3GPP TS 38.300のsub-clause 6.5を参照されたい)。制御プレーンプロトコルスタックがまた、NRについて定義される(例えば、TS 38.300,section 4.4.2を参照されたい)。レイヤ2機能の概略は、TS 38.300のsub-clause 6に与えられる。PDCP、RLC及びMACサブレイヤの機能は、TS 38.300のsection 6.4、6.3及び6.2においてそれぞれリストされている。RRCレイヤの機能は、TS 38.300のsub-clause 7にリストされている。
【0012】
例えば、MACレイヤは、論理チャネル多重化と、異なるニューメロロジのハンドリングを含むスケジューリング及びスケジューリング関連機能とを処理する。
【0013】
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、及び信号の適切な物理時間周波数リソースへのマッピングを担当する。また、それは、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピングを処理する。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形式でMACレイヤにサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。例えば、物理チャネルは、アップリンクのためのPRACH(Physical Random Access Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)と、ダウンリンクのためのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPBCH(Physical Broadcast Channel)である。
【0014】
NRのためのユースケース/展開シナリオは、データレート、遅延及びカバレッジに関して多様な要求を有するeMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)、mMTC(massive Machine Type Communication)を含みうる。例えば、eMBBは、IMT-Advancedによって提供されるものの3倍のオーダのピークデータレート(ダウンリンクでは20Gbps、アップリンクでは10Gbps)及びユーザ経験データレートをサポートすることが期待される。他方、URLLCの場合では、よりタイトな要求が、超低遅延(ユーザプレーン遅延に対してそれぞれUL及びDLに対して0.5ms)と高信頼性(1ms以内に1~10-5)とに対して課される。最後に、mMTCは、好ましくは、高接続密度(都市環境では、1,000,000デバイス/km)、厳しい環境での大きなカバレッジ、及び低コストデバイスのための極めて長寿命のバッテリ(15年間)を必要としてもよい。
【0015】
従って、1つのユースケースに適したOFDMニューメロロジ(例えば、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプリフィックス(CP)持続時間、スケジューリングインターバルあたりのシンボル数など)は、別のユースケースでは良好には機能しない場合がある。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスよりも短いシンボル持続時間(及びより大きなサブキャリア間隔)及び/又はより少数のスケジューリングインターバル(別名、TTI)当たりのシンボルを必要としうる。さらに、大きなチャネル遅延スプレッドを有する展開シナリオは、好ましくは、短い遅延スプレッドを有するシナリオよりも長いCP持続時間を必要としうる。サブキャリア間隔は、同様のCPオーバヘッドを維持するように、それに応じて最適化されるべきである。NRは、サブキャリア間隔の複数の値をサポートしてもよい。これに対応して、現在、15kHz,30kHz,60kHz・・・のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tuとサブキャリア間隔Δfとは、Δf=1/Tuの式を通して直接的に関連している。LTEシステムと同様に、“リソースエレメント”という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対して1つのサブキャリアで構成される最小のリソース単位を示すのに利用可能である。
【0016】
各ニューメロロジ及びキャリアの新たな無線システム5G-NRにおいて、サブキャリアとOFDMシンボルとのリソースグリッドが、アップリンクとダウンリンクとのそれぞれに対して規定される。リソースグリッドにおける各エレメントは、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて特定される(3GPP TS 38.211 v15.6.0を参照されたい)。
【0017】
NG-RANと5GCとの間の5G NR機能分割
【0018】
図2は、NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す。NG-RAN論理ノードは、gNB又はng-eNBである。5GCは、論理ノードAMF,UPF及びSMFを有する。
【0019】
特に、gNB及びng-eNBは、以下の主要な機能を提供する。
-無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、アップリンク及びダウンリンク双方におけるUEへの動的なリソース割当て(スケジューリング)など、無線リソース管理の機能
-データのIPヘッダ圧縮、暗号化及び整合性プロテクション
-UEによって提供される情報からAMFへのルーティングが決定できないときのUEアタッチメントでのAMFの選択
-UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
-AMFへの制御プレーン情報のルーティング
-接続セットアップ及びリリース
-ページングメッセージのスケジューリング及び送信
-(AMF又はOAMから発信される)システムブロードキャスト情報のスケジューリング及び送信
-モビリティ及びスケジューリングのためのメジャメント及びメジャメントレポート設定
-アップリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキング
-セッション管理
-ネットワークスライシングのサポート
-QoSフロー管理及びデータ無線ベアラへのマッピング
-RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
-NASメッセージの配信機能
-無線アクセスネットワークシェアリング
-デュアルコネクティビティ
-NRとE-UTRAとの間の緊密な連携
【0020】
AMF(Access and Mobility Management Function)は、以下の主要な機能を提供する。
-NAS(Non-Access Stratum)シグナリングの終端
-NASシグナリングのセキュリティ
-AS(Access Stratum)セキュリティ制御
-3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
-アイドルモードUEの到達可能性(ページング再送の制御及び実行を含む)
-レジストレーションエリア管理
-システム内モビリティ及びシステム間モビリティのサポート
-アクセス認証(Access Authentication)
-ローミング権のチェックを含むアクセス認証(Access Authorization)
-モビリティ管理制御(サブスクリプション及びポリシー)
-ネットワークスライシングのサポート
-SMF(Session Management Function)選択
さらに、UPF(User Plane Function)は、以下の主要な機能を提供する。
-RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(適用可能時)
-データネットワークとの相互接続の外部PDUセッションポイント
-パケットルーティング及び転送
-パケット検査及びポリシールール施行のユーザプレーン部分
-トラフィック使用報告
-データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類器
-マルチホームPDUセッションをサポートするためのブランチングポイント
-パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート強制などのユーザプレーンのQoSハンドリング
-アップリンクトラフィック検証(SDFからQoSフローへのマッピング)
-ダウンリンクパケットバッファリング及びダウンリンクデータ通知トリガリング
最後に、SMF(Session Management Function)は、以下の主要な機能を提供する。
-セッション管理
-UE IPアドレス割当て及び管理
-UP機能の選択及び制御
-トラフィックを正しい宛先にルーティングするためのUPF(User Plane Function)におけるトラフィックステアリングの設定
-ポリシー施行及びQoSの制御部分
-ダウンリンクデータ通知
【0021】
RRC接続設定及び再設定手順
【0022】
図3は、NASパートのためのRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDへのUEの遷移のコンテクストにおけるUE、gNB及びAMF(5GCエンティティ)の間のいくつかの相互作用を示す(TS 38.300 v15.6.0を参照されたい)。
【0023】
RRCは、UE及びgNBの設定に使用される上位レイヤシグナリング(プロトコル)である。特に、当該遷移は、AMFがUEコンテクストデータ(例えば、PDUセッションコンテクスト、セキュリティキー、UE無線能力、UEセキュリティ能力などを含む)を準備し、それをINITIAL CONTEXT SETUP REQUESTによってgNBに送信することに関する。次に、gNBは、UEとのASセキュリティをアクティブ化し、これは、gNBがSecurityModeCommandメッセージをUEに送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって実行される。その後、gNBは、RRCReconfigurationメッセージをUEに送信し、これに応答してUEからRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによって、シグナリング無線ベアラ2(SRB2)及びデータ無線ベアラ(DRB)を設定するために再設定を実行する。シグナリングのみの接続について、SRB2及びDRBが設定されていないため、RRCReconfigurationに関連するステップは、省略される。最後に、gNBは、設定手順が完了したことをINITIAL CONTEXT SETUP RESPONSEによってAMFに通知する。
【0024】
従って、本開示では、第5世代コア(5GC)のエンティティ(例えば、AMF、SMFなど)が提供され、このエンティティは、動作中にgNodeBとのNG(Next Generation)接続を確立する制御回路と、動作中にgNodeBとユーザ装置(UE)との間のシグナリング無線ベアラ設定を生じさせるイニシャルコンテクストセットアップメッセージをNG接続を介しgNodeBに送信する送信機とを有する。特に、gNodeBは、シグナリング無線ベアラを介しUEにリソース割当設定情報要素を含むRRC(Radio Resource Control)シグナリングを送信する。その後、UEは、リソース割当設定に基づいてアップリンク送信又はダウンリンク受信を実行する。
【0025】
2020年以降のIMTの利用シナリオ
【0026】
図4は、5G NRのユースケースのいくつかを示す。3GPP NR(3rd Generation Partnership Project New Radio)では、IMT-2020によって広範なサービス及びアプリケーションをサポートすることが想定される3つのユースケースが検討されている。eMBBのフェーズ1の仕様が確定された。eMBBのサポートをさらに拡張することに加えて、現在及び将来の作業は、URLLC及びmMTCの標準化を伴う。図4は、2020年以降のIMTの想定される理想シナリオのいくつかの具体例を示す(例えば、ITU-R M.2083のFig.2を参照されたい)。
【0027】
URLLCのユースケースは、スループット、遅延、可用性などの能力に対する厳しい要求を有し、産業製造や生産プロセスの無線制御、リモート医療手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送の安全性など、将来の垂直的なアプリケーションを実現する手段の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、TR 38.913によって設定される要求を満たすための技術を特定することによってサポートされる。Release 15におけるNR URLLCについて、キーとなる要求は、UL(アップリンク)について0.5msとDL(ダウンリンク)について0.5msとのターゲットのユーザプレーンの遅延を含む。パケットの1回の送信に対する全体的なURLLC要求は、1msのユーザプレーンの遅延による32バイトのパケットサイズの1E-5のBLER(Block Error Rate)である。
【0028】
物理レイヤの観点から、信頼性がいくつかの可能な方法において改善可能である。信頼性を向上させる現在の範囲は、URLLCのための別々のCQIテーブル、よりコンパクトなDCI(Downlink Control Information)フォーマット、PDCCHの繰り返しなどを規定することに関する。しかしながら、当該範囲は、NRがより安定的になり、また開発されると共に(NR URLLCのキーとなる要求に対して)、超信頼性を実現するため拡がりうる。Rel.15におけるNR URLLCの特定のユースケースは、AR/VR(Augmented Reality/Virtual Reality)、e-health、e-safety及びミッションクリティカルなアプリケーションを含む。
【0029】
さらに、NR URLLCによって対象とされる技術エンハンスメントは、遅延の改善及び信頼性の向上を目標としている。遅延の改善のための技術エンハンスメントは、設定可能なニューメロロジ、フレキシブルマッピングによる非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(設定されたグラント)のアップリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、及びダウンリンクプリエンプションを含む。プリエンプションとは、リソースがすでに割り当てられている送信が中止され、すでに割り当てられているリソースが、以降に要求されたが、より低い遅延/より高い優先度要求を有する別の送信に使用されることを意味する。従って、すでに許可された送信が、以降の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプに関係なく適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信が、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によってプリエンプトされてもよい。信頼性向上に関する技術エンハンスメントは、1E-5のターゲットBLERのための専用のCQI/MCS(Channel Quality Information/Modulation and Coding Scheme)テーブルを含む。
【0030】
mMTCのユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、典型的には遅延の影響が小さい比較的少量のデータを送信することによって特徴付けされる。デバイスは、低コストであり、かつ、極めて長いバッテリ寿命を有することが必要とされる。NRの観点から、非常に狭い帯域幅部分を利用することが、UEの観点からの省電力を有し、長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能な解決策である。
【0031】
上述したように、NRにおける信頼性の範囲がより広くなることが期待される。全てのケース、特にURLLC及びmMTCに必要な1つのキーとなる要求は、高信頼性又は超高信頼性である。無線の観点及びネットワークの観点から信頼性を向上させるためのいくつかの機構が検討可能である。一般には、信頼性の向上に役立つ可能性のあるいくつかのキーとなるエリアが存在する。これらのエリアのうち、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、周波数、時間及び/又は空間領域に関するダイバーシチが挙げられる。これらのエリアは、特定の通信シナリオには関係なく、一般的に信頼性に適用可能である。
【0032】
NR URLLCについては、ファクトリオートメーション、輸送産業、及びファクトリオートメーション、輸送産業、電力配電など、より厳しい要求を有するさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要求は、より高い信頼性(10-6レベルまで)、より高い可用性、256バイトまでのパケットサイズ、数μsのオーダまでの時間同期であり、その値は、特にユースケースに応じて0.5msのターゲットユーザプレーン遅延において、0.5~1msのオーダで周波数レンジと短い遅延に依存して1又は数μsのオーダとなりうる。
【0033】
さらに、NR URLLCについて、物理レイヤの観点からのいくつかの技術エンハンスメントが特定されている。これらのうち、コンパクトDCIに関連するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)エンハンスメント、PDCCH繰り返し、増加したPDCCHモニタリングがある。また、UCI(Uplink Control Information)エンハンスメントは、エンハンストHARQ(enhanced Hybrid Automatic Repeat Request)及びCSIフィードバックエンハンスメントに関連している。また、ミニスロットレベルホッピング及び再送/繰り返しエンハンスメントに関連するPUSCHエンハンスメントが特定される。“ミニスロット”という用語は、スロット(14シンボルからなるスロット)よりも少ないシンボルを含む送信時間間隔(TTI)を指す。
【0034】
スロットベースのスケジューリング又は割当てでは、スロットは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度(TTI:送信時間間隔)に対応する。一般に、TTIは、スケジューリング割当てのためのタイミング粒度を決定する。1つのTTIは、所与の信号が物理レイヤにマッピングされる時間間隔である。例えば、従来、TTI長は、14シンボル(スロットベーススケジューリング)から2シンボル(非スロットベースのスケジューリング)まで可変的である。ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)送信は、10サブフレーム(1ms持続時間)からなるフレーム(10ms持続時間)に編成されるよう指定される。スロットベース送信では、サブフレームはさらにスロットに分割され、スロット数はニューメロロジ/サブキャリア間隔によって規定される。指定された値の範囲は、15kHzのサブキャリア間隔に対してフレーム毎に10スロット(サブフレーム毎に1スロット)と、120kHzのサブキャリア間隔に対してフレーム毎に80スロット(サブフレーム毎に8スロット)との間の範囲である。スロット毎のOFDMシンボルの数は、通常のサイクリックプリフィックスについては14であり、拡張サイクリックプリフィックスについては12である(3GPP TS 38.211 V15.3.0,Physical channels and modulation,2018-09のsection 4.1(general frame structure)、4.2(Numerologies)、4.3.1(frames and subframes)及び4.3.2(slots)を参照されたい)。しかしながら、送信のための時間リソースの割当てはまた、非スロットベースであってもよい。特に、非スロットベース割当てにおけるTTIは、スロットではなくミニスロットに対応するものであってもよい。すなわち、1つ以上のミニスロットが、データ/制御シグナリングの要求された送信に割り当てられてもよい。非スロットベース割当てでは、TTIの最短長は、例えば、1又は2OFDMシンボルであってもよい。
【0035】
QoSの制御
5G QoS(Quality of Service)モデルは、QoSフローに基づき、保証されるフロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR QoSフロー)と、保証されるフロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)との双方をサポートする。従って、NASレベルでは、QoSフローは、PDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、PDUセッション内において、NG-Uインタフェースを通じてカプセル化ヘッダ内で搬送されるQoSフローID(QFI)によって識別される。
【0036】
各UEについて、5GCは、1つ以上のPDUセッションを確立する。各UEについて、NG-RANは、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、当該PDUセッションのQoSフローのための追加的なDRBが、例えば、図3を参照して上述されるように、以降に設定することができる(いつ設定するかはNG-RAN次第である)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UE及び5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタが、UL及びDLパケットをQoSフローに関連付け、UE及びNG-RANにおけるASレベルマッピングルールが、UL及びDLのQoSフローをDRBに関連付ける。
【0037】
図5は、5G NRの非ローミング基準アーキテクチャ(TS 23.501 v16.1.1,section 4.23を参照されたい)を示す。例えば、図4に例示的に記載される5Gサービスを提供する外部アプリケーションサーバなど、アプリケーション機能(AF)は、サービスを提供するため、例えば、トラフィックのルーティング、NEF(Network Exposure Function)へのアクセス、又はQoS制御などのポリシー制御(PCF(Policy Control Function)を参照されたい)のためのポリシーフレームワークとの相互作用に対するアプリケーションの影響をサポートするため、3GPPコアネットワークと相互作用する。事業者の配備に基づいて、事業者によって信頼されるものとみなされるアプリケーション機能が、関連するネットワーク機能と直接相互作用することが可能とすることができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることが事業者によって許可されていないアプリケーション機能は、NEFを介して外部のエクスポージャフレームワークを利用して、関連するネットワーク機能と相互作用する。
【0038】
図5はさらに、5Gアーキテクチャの機能ユニット、すなわち、NSSF(Network Slice Selection Function)、NRF(Network Repository Function)、UDM(Unified Data Management)、AUSF(Authentication Sever Function)、AMF(Access and Mobility Management Function)、SMF(Session Management Function)及び事業者サービス、インターネットアクセス又はサードパーティサービスなどのDN(Data Network)を示す。コアネットワーク機能及びアプリケーションサービスの全て又は一部は、クラウド計算環境に配備及び実行されてもよい。
【0039】
従って、本開示では、動作中にURLLC、eMMB及びmMTCサービスの少なくとも1つに対するQoS要求を含むリクエストを5GCの機能(例えば、NEF、AMF、SMF、PCF、UPFなど)の少なくとも1つに送信し、QoS要求に従ってgNodeBとUEとの間の無線ベアラを含むPDUセッションを確立する送信機と、動作中に確立されたPDUセッションを利用してサービスを実行する制御回路とを含むアプリケーションサーバ(例えば、5GアーキテクチャのAF)が提供される。
【0040】
LTE及びNRなどの無線通信システムでは、電力利用効率は、間欠受信(DRX)を適用することによって増大される。DRXは、スケジューリンググラントなくRRC_CONNECTEDモードにおいてアクティブ期間を短縮する方法である。特に、eNB又はgNBによって設定されうるタイマによって、UEは、それがPDCCHをモニタリングするアクティブモード(又はDRX ON状態)と、受信がスイッチオフされるDRX OFF状態又はモードとにおいて動作可能である。
【0041】
従って、DRX機構は、ON持続時間(PDCCHがモニタリングされる)とOFF持続時間(PDCCHがモニタリングされない)とを提供する。ON時間(及び、従ってOFF時間もまた)のスタート時間及び期間はRRCによって設定され、それは、ダイナミックではないが、大部分セミスタティックであることを意味する。動的な変更は、例えば、スケジューリンググラントなどによるスケジューリング頻度による変更を意味する。セミスタティックは、例えば、RRCによって通信接続の間の変更を依然として意味しうるが、RRC設定はスケジューリンググラントより頻繁ではない。DRXでは、PDCCHは、一般にはOFF持続時間の間はモニタリング不可であるため、サービス遅延が増大し、特定の遅延の影響を受けるサービスに対して効果的でない。すなわち、OFFモードでは、UEはPDCCHをモニタリングしないため、トラフィックが到来した場合、UEは、次のON持続時間までスケジューリングできない。従って、低遅延要求は、いくつかのサービスに対して保証されなくてもよい。しかしながら、DRXが適用されるときでさえ、UEは、DRX OFF期間の間に、共通PDCCH又はページングなどの特定の種別の信号又はPDCCHを依然としてモニタリングしてもよいことに留意されたい。しかしながら、UE固有のPDCCHは、DRX OFF期間の間にモニタリングされる必要はない。
【0042】
DRX ON持続時間の周期が短い値によって設定される場合、電力消費は、PDCCHのモニタリングの増加によって増加するであろう。トラフィックが全くないケースにおいてさえ、UEは、PDCCHをモニタリングするため依然としてオンされる必要があり、電力を浪費させる。他方、DRXは、トラフィックが到来するとき長い待機時間を招き、トラフィックが到来しないとき不要な電力消費を招く。
【0043】
省電力能力を向上させるため、PoSS(Power Saving Signal)が、DRXに加えて及び一緒に利用されてもよい。例えば、PoSSはDCIに基づくものであり、モニタリングがDRX OFF期間において実行される特別なDCIに含まれてもよい。特に、UEがDRX On期間のスタート前にPoSSを受信している場合、PoSSは、それが次のPDCCHの間にモニタリングを実行する必要があるか、あるいは、それが次のDRX On期間の間にOFF状態(又は“スリープ内”)に留まることが可能であるかUEに通知してもよい。
【0044】
例えば、PoSSは、DRX ON前のオフセットによりアクティブ時間(又はDRX ON期間)の外側でモニタリングされる。そのような設定の意図は、PoSSはDRX ONの間にモニタリングされる必要がないことを含む。さらに、本例では、単一のモニタリング機会(monitoring occasions)(例えば、PoSSは単一のスロットのみでモニタリングされる)が想定される。
【0045】
しかしながら、より良好なPoSSの受信信頼性を提供するため複数のモニタリング機会に対するサポート、ビームフォーミング/スイーピング動作のサポート及び複数のモニタリング機会が、複数のモニタリング機会がDRX ON前の1つ以上のスロット内において設定可能であるという動作の仮定によってサポートされてもよい。
【0046】
以下の2つの代替策が、PoSSモニタリング機会を指定するのに利用されてもよい。
代替策1:DRX ONの始まりに対するオフセットによる専用の設定が提供される。これは、DRX ONの始まりに対する設定されたオフセットによるモニタリング機会のための単一の位置に対応する。
代替策2:オフセットは、探索空間の設定に基づく。この代替策は、汎用的な探索空間設定とDRXとの関連付けを利用することを提案し、そうでない場合には新たなシグナリングを提案しない。
【0047】
汎用的な探索空間設定のNR仕様書では、PDCCHモニタリング機会は、図6に示されるように、RRCシグナリングにおけるIE(情報要素:information element)SearchSpace及びControlResourceSetからのパラメータによって制御される。基本的には、SearchSpaceにおけるmonitoringSlotPeriodicityAndOffset及びdurationは、スロット上でPDCCHがモニタリングされる位置を決定する。そして、SearchSpaceにおけるビットマップmonitoringSymbolWithinSlotとControlResourceSetにおけるdurationとは、スロット内の探索空間のPDCCHモニタリングパターン(例えば、スタートシンボル及びシンボル数)を決定する。
【0048】
一般に、モニタリング機会は、スロット内の複数の連続するシンボルにおける設定された時間及び周波数領域リソースに対応する。モニタリング機会は、TS 38.213 V15.6.0,Section 10.1において規定される。
【0049】
UEは、スロット内のPDCCHモニタリング周期、PDCCHモニタリングオフセット及びPDCCHモニタリングパターンから、アクティブなDL BWP上のPDCCHモニタリング機会を決定する。探索空間セットSに対して、UEは、PDCCHモニタリング機会が、
【数1】
である場合、数nによるフレームの数nμ sfによるスロット(4,TS 38.211)に存在すると判断する。UEは、スロットμ sfからスタートするT個の連続するスロットに対して探索空間セットSのPDCCH候補をモニタリングし、次の(k-T)個の連続するスロットに対して探索空間セットSのPDCCH候補をモニタリングしない。
【0050】
モニタリング機会の当該規定は、DCIに対してPDCCHをモニタリングすることに適用可能である。それは、特定のDCIに含まれ、DRX ON期間の外側でモニタリングされるDCIベースPoSSをモニタリングするためのPoSSモニタリング機会に特に適用可能である。
【0051】
上述したように、PoSSモニタリング機会は、DRX ON期間の前に設定される。DRX設定はまた、図6に示される周期及びオフセットの式を利用する。
【0052】
しかしながら、以下に示されるdrx-LongCycleStartOffsetのRRC設定を見るとき、サポートされる周期及びオフセットの選択肢は、以下で更に示されるSearchSpaceにおけるmonitoringSlotPeriodicityAndOffsetのものと揃っていない。
【数2】
【0053】
従って、上記の探索空間設定に従う際、PoSS探索空間はDRX設定と直接的に関連付けされる場合、上記の設定の揃っていない周期は、PoSSモニタリング機会がDRX OFF期間において広く拡散されてもよい。これは、UEがDRX OFF期間の大部分においてスリープに移行することによって電力を節約し、DRX ONの前の数スロットでPoSSをモニタリングし始めることをより困難にしうる。これは、PoSS探索空間設定によって上述したSearch SpaceのIEを直接再利用し、それをDRX設定に関連付ける際の障害になりうる。
【0054】
さらに、DRX設定は、制御/データ物理リソースの不足のためUEトラフィックパターン、基地局スケジューリング方針及び時間領域負荷拡散を考慮する際、よりUEに固有なものとなる。PoSSモニタリング機会はまた、UEに特別に設定されるが、グループベースの動作がウェイクアップトリガリングに対してサポートされる。従って、DRX ON前の固定的なオフセット値による1つのモニタリング機会は、ウェイクアップトリガリングに対して限定的である。
【0055】
さらに、上述した仕様は、繰り返し又はビームフォーミング動作に対して複数のモニタリング機会を設定することによってエンハンスメントをサポートするのに十分でなくてもよい。
【0056】
本開示は、省電力信号モニタリングのための技術を提供する。特に、規格におけるDCIベースPoSS及びクリアなUE動作のための正確で良好に配置された十分なモニタリング機会を指定するため、モニタリングウィンドウ又は持続時間を設定し、PoSSをモニタリングするため対応するUE動作を規定することが提案される。
【0057】
本開示では、UE及び基地局などのスケジューリングノードと対応する方法とが、3GPP NRなどの5G移動通信システムに対して想定される新規な無線アクセス技術について説明されるが、それはまたLTE移動通信システムにおいて利用されてもよい。
【0058】
従って、通信装置(又はユーザ端末若しくは通信端末)は、UE(User Equipment)として参照され、基地局などのスケジューリングノードは、gNodeB(gNB)に対応してもよい。
【0059】
さらに、以下において用いられる手順、エンティティ、レイヤなどの用語の一部は、次の3GPP 5G通信システムのためのNR(New Radio)アクセス技術のコンテクストにおいて使用される特定の用語が完全にはまだ決定されていないか、又は最終的に変わる可能性があったとしても、現在の3GPP 5G規格において用いられる用語又はLTE/LTE-Aシステムに密接に関連する。従って、用語は、実施例の機能に影響を与えることなく将来的に変更可能である。この結果、当業者は、実施例及びそれの保護範囲がより新しい又は最終的に合意された用語の欠落のためここに例示的に用いられる特定の用語に制限されるべきでないことを認識する。
【0060】
UEなどの通信装置又はデバイスとスケジューリングノードとは、処理回路などの回路と送受信機とを有してもよい。そして、送受信機は、受信機及び送信機を有し、及び/又は機能してもよい。処理回路は、1つ以上のプロセッサ又は何れかのLSI(Large Scale Integration)などの1つ以上のハードウェアであってもよい。送受信機と処理回路との間には、処理回路が動作中に送受信機を制御可能であり、すなわち、受信機及び/又は送信機を制御し、受信/送信データをやり取り可能な入出力ポイント(又はノード)がある。送受信機は、送信機及び受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数)フロントを含んでもよい。処理回路は、処理回路によって提供されるユーザデータ及び制御データを送信し、及び/又は処理回路によって更に処理されるユーザデータ及び制御データを受信するよう送受信機を制御するなど、制御タスクを実現してもよい。処理回路はまた、判定、決定、計算、測定などの他の処理を実行することを担当してもよい。送信機は、送信処理及びそれに関連する他の処理を実行することを担当してもよい。受信機は、受信処理及びチャネルのモニタリングなどのそれに関連する他の処理を実行することを担当してもよい。
【0061】
図7に示されるユーザ装置(UE)760及びスケジューリングノード710が提供される。UE760及び3GPP NRのgNBであってもよいスケジューリングノードは、無線通信システムにおける無線チャネルを介し通信する。
【0062】
UEは、送受信機770(又は“UE送受信機”)と、処理回路などの回路780(“UE回路”)とを含む。
【0063】
送受信機は、動作中にPoSS(Power Saving Signal)時間ウィンドウの設定を受信する。PoSS時間ウィンドウは、PoSSをモニタリングするための時間間隔であり、PDCCHをモニタリングするためのDRX ON間隔に先行する。PoSSは、UEがDRX ON期間においてPDCCHをモニタリングすることをスキップすることが許可されるか否かを示す。
【0064】
UE回路780は、動作中に受信した設定に基づいてPoSS時間ウィンドウを決定し、PoSS時間ウィンドウ内においてPoSSに対するモニタリングを実行するよう送受信機を制御する。
【0065】
UE送受信機770は、UE回路770による制御に従ってPoSSに対するモニタリングを実行し、PoSSに含まれる指示に従ってPoSS時間ウィンドウに続く次のDRX ON期間においてPDCCHに対するモニタリングを実行するようUE回路780によって更に制御されてもよい。
【0066】
例えば、UE760がDRX ON期間においてPDCCHに対するモニタリングをスキップ(又は省略)することが許可されていることをPoSSが示す場合、UE回路780は、動作中にDRX ON期間におけるPDCCHに対するモニタリングをスキップするようUE送受信機770を制御する。従って、UEは、DRX ON期間においてPDCCHをモニタリングしない。他方、UE760がDRX ON期間におけるPDCCHに対するモニタリングをスキップすることが許可されていないことをPoSSが示す場合、UE回路780は、DRX ON期間においてPDCCHをモニタリングするようUE送受信機770を制御する。
【0067】
図7から理解できるように、UE回路780は、図8に示されるPoSS処理回路785を有してもよい。例えば、PoSS処理回路は、PoSS時間ウィンドウ決定回路886及びPoSSモニタリング回路887を含む。
【0068】
スケジューリングノードは、回路730、すなわち、“スケジューリングノード回路”と、送受信機720、すなわち、“スケジューリングノード送受信機”とを含む。
【0069】
スケジューリングノード回路730は、動作中にUEがPoSSをモニタリングするためのPoSS時間ウィンドウの設定を決定する。PoSS時間ウィンドウは、PDCCHをモニタリングするためDRX ON期間に先行し、PoSSは、DRXにおけるPDCCHのモニタリングのスキップがUEに対して許可されているか否かを示す。
【0070】
スケジューリングノード送受信機720は、動作中にPoSS時間ウィンドウの設定を送信し、時間ウィンドウ内でPoSSを送信する。
【0071】
例えば、スケジューリングノード710は、PoSSによる指示に従ってDRX ON期間におけるPDCCHの送信を実行する。従って、スケジューリングノード送受信機720は、動作中にPoSSがモニタリングのスキップを示さない場合、PDCCHを送信し、UEがDRX ON期間においてそれに対するモニタリングをスキップしてもよいことを示す場合、PDCCHの送信をスキップ(又は省略)する。
【0072】
図7に示されるように、スケジューリングノード回路730は、PoSS決定回路735を含んでもよい。更に図9に示されるように、PoSS決定回路735は、PoSS時間ウィンドウ設定回路936及びPoSS生成回路937を含んでもよい。
【0073】
上記装置に対応して、本出願は、UE760によって実行される通信方法と、スケジューリングノード710によって実行される通信方法とを提供する。図10において、UE760及びスケジューリングノード710によって実行される通信方法のステップが示される。
【0074】
ステップS1010において、スケジューリングノード1010は、PoSSのモニタリングがUE760によって実行されるPoSS時間ウィンドウの設定を決定する。PoSS時間ウィンドウはDRX ON期間に先行し、PoSSは、PDCCHのモニタリングがDRX ON期間においてUEによって実行されるべきか指示する。ステップS1020において、スケジューリングノード710は、PoSS時間ウィンドウの設定をUE760に送信し、UE760は、ステップS1030において、スケジューリングノードから当該設定を受信する。ステップS1040において、UE760は、設定に基づいてPoSS時間ウィンドウを決定する。さらに、ステップS1050において、スケジューリングノード710は、PoSSをUE760に送信し、ステップS1060において、UE760は、設定された時間ウィンドウ内においてPoSS時間ウィンドウをモニタリングする。
【0075】
さらに、DRX ONウィンドウにおいて、スケジューリングノードは、PoSSに従って、例えば、PDCCHを送信するか、又はPDCCHの送信をスキップするなど、PDCCHの送信を実行してもよく、UEは、これに応じてPDCCHをモニタリングするか、又はモニタリングをスキップする。
【0076】
UEに関して、図11において、PoSSのモニタリングにおける例示的なステップ及び決定が示される。モニタリングが実行されるべきかを判定又は決定することを含むPoSSモニタリングが、ステップS1110においてスタートする。ステップS1120において、UEは、それがDRX OFF状態にあるか、又は現在の時点がDRX OFF期間内にあるかを確認又は判定する。そうでない場合(if no)、DRX ON期間と同様に、S1150において、PoSSはモニタリングされなくてもよい。そうである場合(if yes)、S1130において、UEは、現在の時点が設定されたPoSSモニタリングウィンドウ内にあるか確認する。現在の時点がPoSSモニタリングウィンドウ内にない場合、PoSSはモニタリングされない(S1150)。現在の時点が設定されたモニタリングウィンドウ内にある場合、S1140において、PoSSはモニタリングされる。
【0077】
例えば、PoSSは、図6の上記の説明に従って設定される探索空間内のモニタリング機会に配置される。従って、スロット及びスロット内のシンボルに関する周期及び期間は、探索空間設定によって決定されてもよい。しかしながら、本開示によると、PoSSモニタリングウィンドウが設定される場合、ウィンドウ内に配置される探索空間のモニタリング機会のみがモニタリングされればよい。従って、UEは、スリープしてもよいし、あるいは、PoSSモニタリングウィンドウ外ではPoSSのモニタリングを実行する必要はない。
【0078】
1つ以上の設定される探索空間があってもよい。例えば、UEは、PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間によって設定されてもよい。例えば、マルチビーム動作では、各探索空間は、複数のビーム内の1つと関連付けされてもよい。UE送受信機770は、モニタリングするようUE回路780によって制御され、PoSS時間ウィンドウ内に属するモニタリング機会においてPoSSのモニタリングを実行する。
【0079】
従って、PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれてもよい。各時間ウィンドウは、複数の探索空間からのある探索空間に対して設定され、複数の探索空間のそれぞれは、複数のビームの1つに関連付けされる。スケジューリングノード送受信機720は、動作中に関連付けされた探索空間に従って設定された各PoSS時間ウィンドウ内の複数のビームの各々によって当該PoSSを含む複数のPoSSの各々を送信する。
【0080】
ビームフォーミング動作に加えて、PoSS時間ウィンドウを備えることはまた、省電力信号(power saving signal)の繰り返しを送信することを可能にする。PoSS及びそれの繰り返しのモニタリング及び受信は、UE660に省電力利得を提供しうる。従って、いくつかの実施例では、スケジューリングノード送受信機720は、動作中にPoSS時間ウィンドウ内でPoSSの繰り返しを送信する。
【0081】
設定では、時間ウィンドウのスタート、エンド又は長さなどのPoSS時間ウィンドウが、例えば、スロット数としてスロット単位で示されてもよい。
【0082】
他方、PoSSモニタリングウィンドウはまた、設定される探索空間に含まれる設定されるモニタリング機会などのモニタリング機会の数として示されてもよい。例えば、図6に示されるような探索空間設定を利用して、モニタリング機会の数は、ControlResourceSetにおけるオフセット及び期間とmonitoringSlotPeriodicityによって示されるように、ウィンドウに含まれるモニタリングスロットの数とモニタリングシンボルの数(SearchSpace IEにおけるdurationに対応するシンボルにおける期間と乗算されるビットマップmonitoringSymbolsWithinSlotにおける“1”ビットなど)との積に対応してもよい。あるいは、モニタリングシンボルの数に関して、モニタリングのためのスタートシンボルに対応するmonitoringSymbolsWithinSlotにおける“1”のビットのみが、シンボルにおける期間とそれらを乗算することなくカウントされてもよい。
【0083】
PoSSの設定は、RRCシグナリングによって送受信されてもよい。
【0084】
本開示では、何れかの実施例がUE760、スケジューリングノード710及び対応する通信方法のそれぞれを説明し、適用可能であると理解されるべきである。
【0085】
例えば、PoSS時間ウィンドウの設定は、PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含んでもよい。オフセットは、DRX ON期間のスタートに対するオフセットである。
【0086】
例えば、オフセットは、スロットの数、スロット単位の時間距離、PoSSモニタリングウィンドウの始まりとDRX ON期間の始まりとの間のモニタリング機会の数、又はPoSSモニタリングウィンドウが始まるDRX ON期間前のスロットの数若しくは設定されるモニタリング機会の数を指示してもよい。
【0087】
PoSS時間ウィンドウのエンドに関して、いくつかの実施例では、PoSS時間ウィンドウは、DRX ON期間のスタートにおいて終了する。従って、PoSSモニタリングウィンドウ又はPoSS時間ウィンドウの最後のスロットは、DRX ON期間に含まれる時間における最初のスロットに隣接するDRX ON期間の始まり前の最後のスロットである。同様に、最後のモニタリング機会は、DRX ON期間のスタート前の探索空間に含まれる最後のモニタリング機会であってもよい。
【0088】
しかしながら、いくつかの実施例では、PoSS時間ウィンドウの設定は、PoSS時間ウィンドウのスタートを示す第1のオフセット(例えば、スロット又はモニタリング機会単位における)と、DRX ON期間のスタートに対する(又はDRX ON期間のスタートに関する)PoSS時間ウィンドウのエンドを示す第2のオフセット(例えば、スロット又はモニタリング機会単位における)とを含んでもよい。あるいは、第2のオフセットは、PoSS時間ウィンドウのスタートからスタートするPoSS時間ウィンドウ(スロット数又はモニタリング機会の数)の持続時間を示してもよい。
【0089】
従って、本開示によると、PoSSに対するモニタリング機会は、ウィンドウ又は期間によって決定される。更に説明されるように、いくつかの実施例では、PoSS時間ウィンドウは、例えば、探索空間に固有なものであってもよい。従って、PoSS時間ウィンドウ又はモニタリング期間は、探索空間設定と、各探索空間に対して設定される1つのオフセットXstart又は2つのオフセットである第1のオフセットXstart及び第2のオフセットXendとによって決定されてもよい。
【0090】
しかしながら、いくつかの実施例では、PoSS時間ウィンドウの設定はDRX設定に固有である。従って、PoSSをモニタリングするためのウィンドウ又は期間は、DRX設定に関連する1つのオフセットYstart又は第1のオフセットYstart及び第2のオフセットYendによって決定されてもよい。
【0091】
探索空間に固有のPoSS時間ウィンドウ設定
図12において、探索空間に固有のPoSS時間ウィンドウ設定の具体例が、2つの探索空間である探索空間1及び探索空間2に対して示される。PoSS時間ウィンドウ又はPoSSモニタリングウィンドウが、PoSS時間ウィンドウのスタートのオフセットを示す各自のパラメータXstartによって各探索空間に対して規定される。パラメータXstartは、PoSSモニタリングについて設定される各探索空間に対して設定される。連続する図13~15と共に図12において、スロットのアレイが示され、探索空間はハッチングされたスロットとして示される。さらに、“X”のマーキングは、PoSSモニタリングウィンドウ内にある探索空間におけるスロットを示す。
【0092】
UE760がDRX OFF状態にある場合、UEは、DRX ON期間のスタートまでの次に最も近い以降のDRX ON期間(period or duration)前にXstartパラメータによって示される各スロットから及ぶPoSS時間ウィンドウ内に属する設定された又は有効な全ての探索空間のモニタリング機会においてPoSSをモニタリングする。上述されるように、パラメータXstartは、スロット数又はモニタリング機会の数に関して指示可能である。
【0093】
いくつかの実施例では、DRX ON期間に属するPoSSに対するモニタリング機会は、それらがPoSSモニタリングウィンドウ内に属さないとき、UEによってスキップされてもよい。
【0094】
1つ以上のパラメータXstartが、PS-RNTI(Power Saving Radio Network Temporary Identifier)によって設定されるIEであるSearchSpaceに加えられてもよい。例えば、PS-RNTIはUEに固有のRNTIである。あるいは、各パラメータXstart(又はXoffset)はまた、各探索空間によって別々に設定可能であり、探索空間は、例えば、各探索空間のRNTIなどの複数のRNTIにより設定される。
【0095】
図13において、探索空間に固有のPoSS時間ウィンドウ設定の変形例が示される。特に、1つの値を利用する代わりに、モニタリングウィンドウ又は期間を規定するため、2つの値が各探索空間に対して設定されてもよい。
【0096】
従って、探索空間のためのPoSS時間ウィンドウの設定は、パラメータペア{Xstart,Xend}又はパラメータペア{Xstart,duration又はXduration}とすることが可能である。パラメータペアの双方のオプションに対して、2つのパラメータがスロット数又はモニタリング機会の数の期間又は単位で示されてもよい。更なる代替策として、パラメータペア{Xend,duration}が設定されてもよい。
【0097】
図12と同様に、探索空間毎に2つのパラメータのケースにおいてまた、モニタリング機会が適用され、次の連続するDRX ON期間に対してモニタリングウィンドウ内に属するUE660によってモニタリングされる。
【0098】
PoSSウィンドウのエンドを示す第2のオフセットYend又はウィンドウ長又は持続時間のインジケータの何れかである第2のパラメータを提供することは、PoSS時間ウィンドウのエンドとDRX ON期間との間のギャップを提供することを可能にする。Xend又はPoSS時間(monitoring)ウィンドウとDRX ON期間との間の期間によってギャップを提供することは、UE660がPoSSを処理し、ウェイクアップするか否かを判断し、DRX ONのスタートからPDCCHのモニタリングをスタートするためランプアップするための時間バジェットを提供することを容易にしうる。
【0099】
1つのパラメータのケースと同様に、パラメータのペアがPS-RNTIにより設定されるSearchSpaceのIEに追加可能である。また、複数の探索空間の1つに対する各パラメータペアが、複数のRNTIを利用して別々に設定されてもよい。
【0100】
DRX設定に固有のPoSS時間ウィンドウ設定
図14において、DRX設定に固有のPoSS時間ウィンドウの設定の具体例が示される。PoSSモニタリングウィンドウのスタートは、Ystartと呼ばれうる、DRX設定によりRRCによって設定されるオフセットとして規定される。
【0101】
UE660がDRX OFF状態にある場合、DRX ON期間のスタートまで次以降のDRX ON期間前にYstartによって指示されるスロットから及ぶPoSS時間ウィンドウ内に属する、設定される全ての有効な探索空間の全てのモニタリング設定においてPoSSをモニタリングする。図14から理解できるように、PoSS時間ウィンドウは、全ての探索空間に対して同数のスロットを有する。
【0102】
パラメータ/オフセットXstartは、スロット数又はモニタリング機会数に関して指示可能である。例えば、オフセットがモニタリング機会数として指示される場合、当該機会数は、設定される探索空間にわたって計数されるモニタリング機会の総数として計数されてもよい。
【0103】
あるいは、それは探索空間毎のモニタリング機会数として指示されてもよい。この場合、指示された機会数は各探索空間において計数され、機会の総数は、指示された数と探索空間の数との積となる。
【0104】
一変形例として、DRX設定に固有のPoSS時間ウィンドウを設定する際、単一の値を利用するのでなく、スタート及びエンド又はその持続時間などのモニタリングウィンドウを規定するために2つの値が設定可能である。図15において、そのような設定の具体例が示される。
【0105】
例えば、PoSS時間ウィンドウの設定は、DRX ON期間のスタートに関して第1及び第2オフセットに対応するパラメータペア{Ystart,Yend}又はオフセット及び持続時間に対応するパラメータペア{Ystart,duration又はYduration}を含むことが可能である。更なる代替策として、パラメータペア{Yend,duration}が設定されてもよい。上述した実施例と同様に、本例ではまた、モニタリング機会が適用され、次の連続するDRX ON期間に対してモニタリングウィンドウ内に属するUE660によってモニタリングされる。
【0106】
図13に示される探索空間に固有の設定に関して、PoSSモニタリングとDRX ON期間との間の持続時間又は第2のパラメータYendによってギャップを提供する効果は、UEがPoSSを処理し、ウェイクアップするか否か判断し、DRX ONのスタートからPDCCHのモニタリングをスタートするためランピングアップするための時間バジェットを提供することである。
【0107】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路等のLSI(Large Scale Integration)によって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組み合わせによって部分的又は全体的に制御されてもよい。LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。しかし、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)が利用されてもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0108】
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0109】
通信装置は、送受信機及び処理/制御回路を有してもよい。送受信機は、受信機及び送信機を有し、及び/又は受信機及び送信機として機能してもよい。送信機及び受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器など及び1つ以上のアンテナを含むRF(Radio Frequency)モジュールを含んでもよい。
【0110】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0111】
通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet of Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0112】
通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組み合わせを介してデータを交換することを含んでもよい。
【0113】
通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0114】
通信装置はまた、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又はこれを制御する、インフラストラクチャファシリティ、例えば、基地局、アクセスポイント、他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0115】
本開示は、ユーザ装置(UE)であって、動作中にPoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信する送受信機であって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、送受信機と、動作中に前記設定に基づいて前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSのモニタリングを実行するよう前記送受信機を制御する回路と、を有するUEを提供する。
【0116】
例えば、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能であると前記PoSSが示す場合、前記回路は、動作中に前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップするよう前記送受信機を制御する。
【0117】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含む。
【0118】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、前記DRX ON期間のスタートにおいて終了する。
【0119】
いくつかの実施例では、第1のオフセットは、前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示し、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのエンド又は前記PoSS時間ウィンドウの持続時間を示す第2のオフセットを含む。
【0120】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である。
【0121】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である。
【0122】
例えば、前記UEは、前記PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間が設定され、前記送受信機は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内に属する前記モニタリング機会上で前記PoSSのモニタリングを実行する。
【0123】
例えば、前記1つ以上の探索空間は、前記PoSS時間ウィンドウの設定が前記探索空間に固有である上述した実施例の前記探索空間を含む。
【0124】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、DRX設定に固有である。
【0125】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、スロットの数として指示される。
【0126】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、モニタリング機会の数として指示される。
【0127】
いくつかの実施例では、前記回路は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSの繰り返しをモニタリングするよう前記送受信機を制御する。
【0128】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれ、各PoSS時間ウィンドウは、各探索空間が複数のビームの1つに関連付けされる複数の探索空間からの探索空間に対して設定される。
【0129】
さらに、スケジューリングノードであって、動作中にユーザ装置によるPoSS(Power Saving Signal)のモニタリングのためであってし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を決定する回路であって、前記PoSSは、前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングのスキップが可能とされているか否かを示す、回路と、動作中に前記PoSS時間ウィンドウの設定を送信し、前記PoSS時間ウィンドウ内で前記PoSSを送信する送受信機と、を有するスケジューリングノードが提供される。
【0130】
例えば、前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングのスキップが可能とされることを前記PoSSが示す場合、前記送受信機は、動作中に前記DRX ON期間における前記PDCCHの送信をスキップする。
【0131】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含む。
【0132】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、前記DRX ON期間のスタートにおいて終了する。
【0133】
いくつかの実施例では、第1のオフセットは、前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示し、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記PoSS時間ウィンドウの持続時間又は前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのエンドを示す第2のオフセットを含む。
【0134】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記探索空間に固有である。
【0135】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である。
【0136】
例えば、前記回路は、動作中に前記PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間の設定を決定及び生成し、前記送受信機は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内に属するモニタリング機会の少なくとも1つで前記PoSSを送信する。
【0137】
例えば、1つ以上の探索空間は、前記PoSS時間ウィンドウの設定が前記探索空間に固有である上述した実施例の探索空間を含む。
【0138】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、DRX設定に固有である。
【0139】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、スロットの数として指示される。
【0140】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、モニタリング機会の数として指示される。
【0141】
例えば、前記送受信機は、動作中に前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSの繰り返しを送信する。
【0142】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれ、各PoSS時間ウィンドウは、各探索空間が複数のビームの1つに関連付けされる複数の探索空間からの探索空間に対して設定され、前記送受信機は、動作中に前記関連付けされた探索空間に従って設定された各PoSS時間ウィンドウ内において前記複数のビームの各ビーム上で前記PoSSを含む複数のPoSSのそれぞれを送信する。
【0143】
また、ユーザ装置(UE)のための通信方法であって、PoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信することであって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、受信することと、前記設定に基づいて、前記PoSS時間ウィンドウを決定することと、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSをモニタリングすることと、を有する、通信方法が提供される。
【0144】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされることを前記PoSSが示す場合、前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングをスキップすることを含む。
【0145】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含む。
【0146】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、前記DRX ON期間のスタートにおいて終了する。
【0147】
例えば、第1のオフセットは、前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示し、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記PoSS時間ウィンドウの持続時間又は前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのエンドを示す第2のオフセットを含む。
【0148】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記探索空間に固有である。
【0149】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である。
【0150】
前記PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間が設定されるUEのいくつかの実施例では、前記方法は、前記PoSS時間ウィンドウ内に属する前記モニタリング機会上で前記PoSSをモニタリングすることを含む。
【0151】
例えば、前記1つ以上の探索空間は、前記PoSS時間ウィンドウの設定が前記探索空間に固有である上述した実施例の前記探索空間を含む。
【0152】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定はDRX設定に固有である。
【0153】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、スロットの数として指示される。
【0154】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、モニタリング機会の数として指示される。
【0155】
例えば、前記方法は、前記PoSS時間ウィンドウ内の前記PoSSの繰り返しをモニタリングすることを含む。
【0156】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれ、各PoSS時間ウィンドウは、各探索空間が複数のビームの1つに関連付けされる複数の探索空間からの探索空間に設定される。
【0157】
さらに、スケジューリングノードのための通信方法であって、ユーザ装置によるPoSS(Power Saving Signal)のモニタリングのためであって、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を決定することであって、前記PoSSは、前記DRX ON期間における前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされているか否かを示す、決定することと、前記PoSS時間ウィンドウの設定を送信することと、前記PoSS時間ウィンドウ内において前記PoSSを送信することと、を有する、通信方法が提供される。
【0158】
例えば、前記方法は、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされることを前記PoSSが示す場合、前記DRX ON期間における前記PDCCHの送信をスキップすることを含む。
【0159】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示すオフセットを含む。
【0160】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウは、前記DRX ON期間のスタートにおいて終了する。
【0161】
いくつかの実施例では、第1のオフセットは、前記PoSS時間ウィンドウのスタートを示し、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記PoSS時間ウィンドウの持続時間又は前記DRX ON期間のスタートに対する前記PoSS時間ウィンドウのエンドを示す第2のオフセットを含む。
【0162】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、前記探索空間に固有である。
【0163】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウの設定は、探索空間に固有である。
【0164】
例えば、前記方法は、前記PoSSをモニタリングするためのモニタリング機会を含む1つ以上の探索空間を設定することと、前記PoSS時間ウィンドウ内に属する前記モニタリング機会の少なくとも1つで前記PoSSを送信することを含む。
【0165】
例えば、前記1つ以上の探索空間は、前記PoSS時間ウィンドウの設定が前記探索空間に固有である上述した実施例の前記探索空間を含む。
【0166】
いくつかの実施例では、前記PoSS時間ウィンドウの設定はDRX設定に固有である。
【0167】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、スロットの数として指示される。
【0168】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、モニタリング機会の数として指示される。
【0169】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記PoSS時間ウィンドウ内の前記PoSSの繰り返しを送信することを含む。
【0170】
例えば、前記PoSS時間ウィンドウは、複数のPoSS時間ウィンドウに含まれ、各PoSS時間ウィンドウは、各探索空間が複数のビームの1つに関連付けされる複数の探索空間からの探索空間に設定され、前記方法は、前記関連付けされる探索空間に従って設定される各PoSS時間ウィンドウ内において複数のビームのそれぞれにおいて前記PoSSを含む複数のPoSSのそれぞれを送信することを含む。
【0171】
要約すると、ユーザ装置(UE)、スケジューリングノード及びUE及びスケジューリングノードの通信方法が提供される。UEは、動作中にPoSS(Power Saving Signal)をモニタリングし、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)をモニタリングするためのDRX(Discontinuous Reception) ON期間に先行するPoSS時間ウィンドウの設定を受信する送受信機であって、前記PoSSは、前記UEが前記DRX ON期間において前記PDCCHのモニタリングをスキップすることが可能とされるか否かを示す、送受信機と、動作中に前記設定に基づいて前記PoSS時間ウィンドウを決定し、前記PoSS時間ウィンドウ内の前記PoSSのモニタリングを実行するよう前記送受信機を制御する回路とを含む。
図1
図2
図3
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図5
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図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】