(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】選択的カリウムチャネルモジュレータの固体状態結晶形
(51)【国際特許分類】
C07D 217/04 20060101AFI20221208BHJP
A61K 31/472 20060101ALI20221208BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
C07D217/04 CSP
A61K31/472
A61P25/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520908
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 US2020055129
(87)【国際公開番号】W WO2021072307
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506030826
【氏名又は名称】ゼノン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XENON PHARMACEUTICALS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ビチラー ポール ロバート
(72)【発明者】
【氏名】カデュー ジャン-ジャック エー.
(72)【発明者】
【氏名】タンディ マシュー デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ビーッチ グレゴリー エヌ.
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC30
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA03
4C086ZA06
(57)【要約】
本開示は、選択的カリウムチャネルモジュレータの固体状態形態と、この固体状態結晶形及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物と、この固体状態形態及びその医薬組成物の調製方法並びに使用方法とを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物Aの結晶形。
【請求項2】
前記結晶形が化合物A形態2である請求項1に記載の結晶形。
【請求項3】
前記結晶形が化合物A形態4である請求項1に記載の結晶形。
【請求項4】
前記結晶形が化合物A形態9である請求項1に記載の結晶形。
【請求項5】
前記結晶形が化合物A形態11である請求項1に記載の結晶形。
【請求項6】
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の結晶形のうちの2つ以上を含む化合物Aの固体状態形態。
【請求項7】
前記結晶形が、他の固体状態形態を実質的に含まない請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の結晶形。
【請求項8】
薬学的に許容できる賦形剤と、化合物Aの結晶形とを含む医薬組成物。
【請求項9】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態2である請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態4である請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態9である請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態11である請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項13】
薬学的に許容できる賦形剤、担体及び/又は希釈剤と、化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物とを含む医薬組成物。
【請求項14】
ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の化合物Aの結晶形を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法。
【請求項15】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態2である請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態4である請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態9である請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態11である請求項14に記載の方法。
【請求項19】
ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法。
【請求項20】
化合物Aの別の結晶形から化合物Aの結晶形を調製する方法。
【請求項21】
医薬賦形剤及び化合物Aの結晶形を含む医薬組成物の調製方法であって、前記化合物Aの結晶形を前記医薬賦形剤と組み合わせて前記医薬組成物を形成する工程を含む方法。
【請求項22】
前記化合物Aの結晶形が、食事を摂る30分前から食事を摂った2時間後までに前記ヒトに投与される請求項14から請求項19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記化合物Aの結晶形が、食事中又は食事を摂った後15分以内に投与される請求項22に記載の方法。
【請求項24】
必要とするヒトにおいて発作性疾患を治療するための医薬の製造における化合物Aの結晶形の使用。
【請求項25】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態2である請求項24に記載の使用。
【請求項26】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態4である請求項24に記載の使用。
【請求項27】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態9である請求項24に記載の使用。
【請求項28】
前記化合物Aの結晶形が化合物A形態11である請求項24に記載の使用。
【請求項29】
必要とするヒトにおいて発作性疾患を治療するための医薬の製造における化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物の使用。
【請求項30】
前記ヒトが、食事を摂る30分前から食事を摂った2時間後までに前記化合物Aの結晶形で処置される請求項24から請求項29のいずれか1項に記載の使用。
【請求項31】
前記ヒトが、食事中又は食事を摂った後15分以内に前記化合物Aの結晶形で処置される請求項30に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、選択的カリウムチャネルモジュレータの固体状態結晶形と、この固体状態形態及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物と、この固体状態形態及び医薬組成物の調製プロセスとに向けられる。これらの固体状態結晶形及びそれらの医薬組成物は、哺乳動物、特にヒトにおける発作性疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
てんかんは、世界的な推定有病率が人口の0.7%(5000万人)である一般的な神経障害である(Hirtz,D.ら、Neurology.(2007)、68:326-337を参照)。てんかんは、発作をもたらす脳における異常な電気的活動を特徴とする。てんかんを有する患者は、主に疾患の病因に起因して、一般集団と比較して増加した死亡リスクを有する。しかしながら、制御されないてんかんを有する患者において、最も高い発作関連死亡リスクは、てんかんにおける予期せぬ突然死(SUDEP)に起因する(Hitiris,N.ら、Epilepsy and Behavior(2007)、10:363-376を参照)。治験抗てんかん薬(AED)の臨床試験に参加する患者は概して、10年以上にわたっててんかんを有し、複数のAED療法に失敗している。
【0003】
N-[4-(6-フルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル)-2,6-ジメチルフェニル]-3,3-ジメチルブタンアミド(本明細書では「化合物A」と呼ぶ)は、発作性疾患の治療のために現在開発されている小分子である。化合物A及び電位依存性カリウムチャネルモジュレータとしてのその使用は、米国特許8,293,911号明細書及び米国特許8,993,593号明細書に開示されており、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0004】
同じ分子の多形性、つまり異なる固体状態結晶形の発生は、いくつかの分子及び分子複合体の特性である。単一の分子が、示差走査熱量測定(DSC)又は熱重量分析(TG)、X線回折(XRPD又はSCRXD)、赤外吸収フィンガープリント(FT-IR)、及び固体NMRスペクトル(SS-NMR)等の様々な技術を使用して測定することができる、融点等の異なる結晶構造及び物理的特性を有する様々な多形を生じてもよい。これらの技術の1つ以上は、分子の異なる多型を区別するために使用されてもよい。
【0005】
医薬製品の新しい固体状態結晶形が発見されると、取扱いの容易さ、加工の容易さ、貯蔵安定性、精製の容易さ、又は、必要に応じて、他の多形形態への変換を促進する望ましい中間結晶形などの望ましい加工特性を有する材料がもたらされる可能性がある。薬学的に有用な化合物の新しい固体状態結晶形は、医薬製品の性能特性を改善する機会を提供することもできる。これは、例えば、異なる特性、例えば、より良好な加工又は取扱い特性、改善された溶解プロファイル、又は改善された貯蔵寿命(化学的/物理的安定性)を提供する可能性がある異なる晶癖、より高い結晶化度又は多形安定性を有する生成物を提供することによって、製剤科学者が製剤最適化のために利用可能な材料のレパートリーを拡大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許8,293,911号明細書
【特許文献2】米国特許8,993,593号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Hirtz,D.ら、Neurology.(2007)、68:326-337
【非特許文献2】Hitiris,N.ら、Epilepsy and Behavior(2007)、10:363-376
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、特に、発作性疾患の治療等の療法に使用される場合の化合物Aの固体状態結晶形を理解及び開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、全体として、化合物Aの固体状態形態、特に固体状態結晶形、それらの調製方法、それらを含有する医薬組成物、並びにこれらの固体状態形態及びそれらの医薬組成物の使用方法に向けられる。
【0010】
従って、1つの実施形態では、本開示は、化合物Aの結晶形に向けられる。
【0011】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態1と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0012】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態2と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0013】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態3と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0014】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態4と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0015】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態5と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0016】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態6と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0017】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態7と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0018】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態8と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0019】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態9と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0020】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態10と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0021】
別の実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態11と呼ばれる化合物Aの結晶形に向けられる。
【0022】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物に向けられる。
【0023】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない、本明細書に開示される化合物Aの結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)に向けられる。
【0024】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の化合物Aの結晶形とを含む医薬組成物に向けられる。
【0025】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態1と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0026】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態2と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0027】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態3と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0028】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態4と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0029】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態5と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0030】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態6と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0031】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態7と呼ばれる化合物Aの固体状態形態とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0032】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態8と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0033】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態9と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0034】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態10と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0035】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書中で化合物A形態11と呼ばれる化合物Aの結晶形とを含み、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない医薬組成物に向けられる。
【0036】
別の実施形態では、本開示は、薬学的に許容できる賦形剤と、治療有効量の本明細書に開示される化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物とを含む医薬組成物に向けられる。
【0037】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、この方法は、治療有効量の本明細書に開示される化合物Aの結晶形を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0038】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態1を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0039】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態2を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0040】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態3を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0041】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態4を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0042】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態5を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0043】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態6を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0044】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態7を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0045】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態8を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0046】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態9を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0047】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態10を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0048】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない化合物A形態11を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0049】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、治療有効量の本明細書に開示される化合物Aの2つ以上の結晶形の混合物を、それを必要とするヒトに投与する工程を含む方法に向けられる。
【0050】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される化合物Aの結晶形と薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物の調製のための、本明細書に開示される化合物Aの結晶形のいずれか1つの使用に向けられる。
【0051】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される化合物Aの結晶形の調製方法に向けられる。
【0052】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態1の調製方法に向けられる。
【0053】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態2の調製方法に向けられる。
【0054】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態3の調製方法に向けられる。
【0055】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態4の調製方法に向けられる。
【0056】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態5の調製方法に向けられる。
【0057】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態6の調製方法に向けられる。
【0058】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態7の調製方法に向けられる。
【0059】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態8の調製方法に向けられる。
【0060】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態9の調製方法に向けられる。
【0061】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態10の調製方法に向けられる。
【0062】
別の実施形態では、本開示は、任意に、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態形態を実質的に含まない本明細書に記載される化合物A形態11の調製方法に向けられる。
【0063】
別の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される化合物Aの結晶形のいずれか1つと薬学的に許容できる賦形剤とを含む上述の医薬組成物の調製方法に向けられる。1つの実施形態では、当該方法は、本明細書に開示される化合物Aの結晶形のいずれか1つを少なくとも1種の薬学的に許容できる賦形剤と組み合わせる工程を含む。
【0064】
別の実施形態では、本開示は、ヒトにおける発作性疾患の治療のための医薬としての、化合物Aの結晶形のいずれか1つ、又は化合物Aの結晶形のいずれか1つ及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物の使用に向けられる。
【0065】
当該方法及び使用のいくつかの実施形態では、化合物Aの結晶形のうちの1つ以上が、食事を摂る30分前から食事を摂った2時間後までにヒトに経口投与され、例えば、化合物Aの結晶形の1つ以上が、食事中又は食事を摂った後15分以内に哺乳動物に経口投与されてもよい。
【0066】
別の実施形態では、本開示は、有利な特性を有する本明細書に開示される化合物Aの結晶形の1つ以上に向けられ、この有利な特性は、以下のものの少なくとも1つ以上から選択される:化学純度、流動性、溶解性、溶解速度、形態又は晶癖、安定性、例えば、多形転換に関する化学的安定性並びに熱的及び機械的安定性、脱水に対する安定性及び/又は貯蔵安定性、残留溶媒の低含有量、低吸湿度、並びに有利な加工及び取り扱い特性、例えば、圧縮性及びかさ密度。
【0067】
1つの実施形態では、化合物Aの結晶形は、非晶質化合物A又は化合物Aの別の固体状態結晶形よりも良好な流動性(すなわち、優れたレオロジー特性)を示す。
【0068】
これらの実施形態は、以下でより詳細に説明される。この目的のために、いくつかの背景情報、手順、化合物及び/又は組成物をより詳細に記載する様々な参考文献が本明細書に記載され、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】
図1は、化合物A形態1、化合物A形態2及び化合物A形態3のX線粉末回折(XRPD)パターンを描く。
【
図2】
図2は、化合物A形態1の非偏光顕微鏡法像及び偏光顕微鏡法像を描く。
【
図3】
図3は、化合物A形態1の熱重量/示差熱分析(TG/DTA)サーモグラム(示差熱分析曲線)を描く。
【
図4】
図4は、化合物A形態1の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム(1回目の加熱サイクル)を描く。
【
図5】
図5は、化合物A形態1のDSCサーモグラム(冷却サイクル)を描く。
【
図6】
図6は、化合物A形態1のDSCサーモグラム(2回目の加熱サイクル)を描く。
【
図7】
図7は、化合物A形態1の
1H NMRスペクトルを描く。
【
図8】
図8は、化合物A形態2のXRPDディフラクトグラム(回折図)を描く。
【
図9】
図9は、化合物A形態2の非偏光顕微鏡法像及び偏光顕微鏡法像を描く。
【
図10】
図10は、化合物A形態2のTG/DTAサーモグラムを描く。
【
図11】
図11は、化合物A形態2のDSCサーモグラム(1回目の加熱サイクル)を描く。
【
図12】
図12は、化合物A形態2のDSCサーモグラム(冷却サイクル)を描く。
【
図13】
図13は、化合物A形態2のDSCサーモグラム(2回目の加熱サイクル)を描く。
【
図14】
図14は、化合物A形態2の
1H NMRスペクトルを描く。
【
図15】
図15は、化合物A形態2のFTIRスペクトログラムを描く。
【
図16】
図16は、化合物A形態3のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図17】
図17は、化合物A形態4のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図18】
図18は、化合物A形態4の非偏光顕微鏡法像及び偏光顕微鏡法像を描く。
【
図19】
図19は、化合物A形態4のTG/DTAサーモグラムを描く。
【
図20】
図20は、化合物A形態4のDSCサーモグラム(1回目の加熱サイクル)を描く。
【
図21】
図21は、化合物A形態4のDSCサーモグラム(冷却サイクル)を描く。
【
図22】
図22は、化合物A形態4のDSCサーモグラム(2回目の加熱サイクル)を描く。
【
図23】
図23は、化合物A形態4の
1H NMRスペクトルを描く。
【
図24】
図24は、化合物A形態4のFTIRスペクトログラムを描く。
【
図25】
図25は、化合物A形態5のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図26】
図26は、化合物A形態6のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図27】
図27は、化合物A形態7のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図28】
図28は、化合物A形態8のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図29】
図29は、化合物A形態9のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図30】
図30は、化合物A形態9の非偏光顕微鏡法像及び偏光顕微鏡法像を描く。
【
図31】
図31は、化合物A形態9のTG/DTAサーモグラムを描く。
【
図32】
図32は、化合物A形態9のDSCサーモグラム(1回目の加熱サイクル)を描く。
【
図33】
図33は、化合物A形態9のDSCサーモグラム(冷却サイクル)を描く。
【
図34】
図34は、化合物A形態9のDSCサーモグラム(2回目の加熱サイクル)を描く。
【
図35】
図35は、化合物A形態9の
1H NMRスペクトルを描く。
【
図36】
図36は、化合物A形態9のFTIRスペクトログラムを描く。
【
図37】
図37は、化合物A形態10のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図38】
図38は、化合物A形態10のTG/DTAサーモグラムを描く。
【
図39】
図39は、化合物A形態11のXRPDディフラクトグラムを描く。
【
図40】
図40は、化合物A形態11の非偏光顕微鏡法像及び偏光顕微鏡法像を描く。
【
図41】
図41は、化合物A形態11のTG/DTAサーモグラムを描く。
【
図42】
図42は、化合物A形態11のDSCサーモグラム(1回目の加熱サイクル)を描く。
【
図43】
図43は、化合物A形態11のDSCサーモグラム(冷却サイクル)を描く。
【
図44】
図44は、化合物A形態11のDSCサーモグラム(2回目の加熱サイクル)を描く。
【
図45】
図45は、化合物A形態11の
1H NMRスペクトルを描く。
【
図46】
図46は、化合物A形態11のFTIRスペクトログラムを描く。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下の説明では、様々な実施形態の完全な理解を提供するために、特定の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者は、本開示がこれらの詳細を伴わずに実践されてもよいことを理解するであろう。他の例では、周知の構造は、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細には図示又は説明されていない。文脈と矛盾する場合を除いて、以下の明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」という用語並びにその変形(「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」等)は、非限定的(オープン型)かつ包括的な意味で、すなわち「含むが、しかしそれに限定されない(including,but not limited to)」と解釈されるべきである。さらに、本明細書で提供される見出しは、単に便宜上のものであり、特許請求される開示の範囲又は意味を解釈するものではない。
【0071】
本明細書全体にわたって、「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体にわたる様々な場所における「1つの実施形態では」又は「一実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。さらには、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈から明らかに複数の指示対象を含まないと分かる場合を除いて、複数の指示対象を含む。また、「又は」、「若しくは」という用語は、文脈から明らかに「及び/又は」の意味ではないと分かる場合を除いて、「及び/又は」を含む意味で一般に使用されることにも留意されたい。さらに、本明細書で使用される「約」という用語は、記載された値の±20%を意味し、より具体的な実施形態では、記載された値の±10%、±5%、±2%又は±1%を意味する。
【0072】
1. 定義
本明細書及び添付の特許請求の範囲に使用される場合、異なる特段の記載がない限り、以下の用語及び略語は、示される意味を有する。
【0073】
本明細書で使用する場合、「化合物A」は、以下の化学構造
【化1】
及びN-(4-(6-フルオロ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)-2,6-ジメチルフェニル)-3,3-ジメチルブタンアミドの化学名を有する化合物を指す。化合物Aの調製及び選択的カリウムチャネルモジュレータ、特にKv7.2/Kv7.3(KCNQ2/3)開口薬(オープナー)としてのその使用は、米国特許第8,293,911号明細書及び米国特許第8,993,593号明細書に開示されている。化合物Aの作用機序は、ニューロン興奮性の制御において重要である電位依存性カリウムチャネルKv7.2及びKv7.3(Kv7.2/Kv7.3)の増強又は強化された開口を伴うという点で、ほとんどの公知のAEDの作用機序とは異なる。化合物Aは、本明細書に記載される方法及び使用において使用される。
【0074】
化合物Aの固体状態形態、例えば結晶形は、本明細書において、図に「描かれている」又は「実質的に描かれている」画像データによって特徴付けられるとして言及されることがある。このようなデータは、例えば、X線粉末ディフラクトグラム、DSCサーモグラム、又はNMRスペクトルを含む。当該技術分野で周知であるように、このような画像データは潜在的に、必ずしも数値又はピーク位置のみを参照することによっては説明されないそれぞれの固体状態形態をさらに規定するための追加の技術情報(いわゆる「指紋」)を提供する。いずれにしても、当業者は、このようなデータのグラフ表示が、当業者に周知である、機器応答における変動並びに試料濃度及び純度における変動等(これらに限定されない)の特定の要因による、例えばピーク相対強度及びピーク位置におけるわずかな変動を受けうることを理解するであろう。それにもかかわらず、当業者なら、添付の図の画像データを未知の結晶形について生成された画像データと比較して、2つの組の画像データが同じ結晶形を特徴付けているか、又は2つの異なる結晶形を特徴付けているかを確認することが容易にできるであろう。従って、図に「描かれている」又は「実質的に描かれている」画像データによって特徴付けられるとして本明細書で言及される化合物Aの固体状態形態は、図と比較して、当業者に周知であるように、そのような小さい変動を有する画像データによって特徴付けられる化合物Aの任意の固体状態形態を含むと理解されるであろう。
【0075】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態1と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態1と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態1」又は「形態1」は、
図1に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0076】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態2と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態2と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態2」又は「形態2」は、
図8に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0077】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態3と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態3と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態3」又は「形態3」は、
図16に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0078】
本明細書で使用する場合、「本明細書中で化合物A形態4と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態4と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態4」又は「形態4」は、
図17に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0079】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態5と称される化合物Aの固体状態形態」、「明細書中で化合物A形態と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態5」又は「形態5」は、
図25に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0080】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態6と称される化合物Aの固体状態形態、「本明細書中で化合物A形態6と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態6」又は「形態6」は、
図26に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0081】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態7と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態7と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態7」又は「形態7」は、
図27に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0082】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態8と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態8と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態8」又は「形態8」は、
図28に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形を指す。
【0083】
本明細書で使用する場合、「本明細書中で化合物A形態9と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態9と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態9」又は「形態9」は、
図29に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0084】
本明細書で使用する場合、「化合物A形態10と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態10と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態10」又は「形態10」は、
図37に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0085】
本明細書で使用する場合、「本明細書中で化合物A形態11と称される化合物Aの固体状態形態」、「本明細書中で化合物A形態11と呼ばれる化合物Aの固体状態形態」、「化合物A形態11」又は「形態11」は、
図39に描かれるX線粉末回折パターンのピークを検出することにより組成物の中で特定されてもよい化合物Aの固体状態形態を指す。
【0086】
「AUC」は、血漿中濃度対時間曲線下面積を指す。AUCは、ある用量の化合物Aの固体状態形態の血管外投与後の化合物Aの固体状態形態への実際の全身曝露を反映し、血漿中の化合物Aの固体状態形態の濃度の時間倍で表される。本開示の目的のために、AUCは時間×ng/mLで表される。
【0087】
「AUCinf」は、時間ゼロから無限大までのAUCを指す。
【0088】
「AUCinfobs」は、観察された時間ゼロから無限大までのAUCを指す。
【0089】
「AUClast」は、時間ゼロから最後の検出可能な血漿中濃度までのAUCを指す。
【0090】
「%AUCext」は、全AUCのパーセンテージとして時間ゼロから無限大まで外挿されたAUCを指す。
【0091】
「バイオアベイラビリティ」は、化合物Aの固体状態形態が吸収され、作用部位へのさらなる分布のために全身的に利用可能になる速度及び程度を指す。
【0092】
「Cmax」は、観察された最大血漿中濃度を指す。
【0093】
「h(時間)」は、1時間又は複数時間を指す。
【0094】
「高脂肪食」は、全カロリー含有量の約50パーセントが脂肪に由来する、固体又は液体の任意の食品を指す。
【0095】
「高カロリー食」は、約800~1000カロリーを有する任意の食事を指す。代表的な高脂肪高カロリー食は、約150カロリー、250カロリー、及び500~600カロリーがそれぞれ、タンパク質、炭水化物、及び脂肪に由来する。
【0096】
本明細書で使用する場合、化合物Aの固体状態形態に関する用語「高可溶性」は、室温で100mg/mL超の溶解度を有する化合物Aの固体状態形態に対応する。1つの実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、1,4-ジオキサン、1-ブタノール、1-プロパノール、アセトン、アニソール、クロロホルム、シクロヘキサノン、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、2-プロパノール、メチルエチルケトン、N-メチル2-ピロリドン、テトラヒドロフラン及びテトラヒドロフラン/水(99:1 v/v)等の溶媒に高可溶性である。
【0097】
プロセス又は工程は、本明細書では「一晩」実行されると記載されることがある。これは、例えば、プロセス又は工程のための、そのプロセス又は工程が能動的に観察されない可能性がある夜間の時間に及ぶ時間間隔を指す。この時間間隔は、約8~約20時間、又は約10~18時間、又は典型的には約16時間である。
【0098】
「薬学的に許容できる賦形剤」には、ヒト又は家畜における使用に許容できると理解される、任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、染料/着色剤、フレーバー増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒、又は乳化剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0099】
化合物Aの固体状態形態及び溶媒等の混合物が、本明細書で、「室温」又は「周囲温度(常温)」(しばしば「RT」と略される)にあるか、又はそれに近づくことができると特徴付けられる場合、それは、物体又は混合物の温度が、空間、例えばその物体又は混合物が位置する部屋又は換気フードの温度に近いか、又はそれと同じであることを意味することが意図される。典型的には、室温は、約20℃~約30℃、又は約22℃~約27℃、又は約25℃である。
【0100】
「SD」は標準偏差を指す。
【0101】
「発作性疾患」は、部分発症(焦点)発作、光過敏性発作、自己誘発性失神、難治性てんかん、アンジェルマン(Angelman)症候群、良性ローランドてんかん、CDKL5障害、小児欠神てんかん及び若年欠神てんかん、ドラベ(Dravet)症候群、前頭葉てんかん、グルコーストランスポーター1(Glut1)欠損症、視床下部過誤腫、点頭てんかん/ウェスト(West)症候群、若年性ミオクロニーてんかん、ランドウ・クレフナー(Landau-Kleffner)症候群、レノックス・ガストー(Lennox-Gastaut)症候群(LGS)、ミオクロニー欠神てんかん、大田原症候群、パナエトポラス(Panayiotopoulos)症候群、PCDH19てんかん、進行性ミオクローヌスてんかん、ラスムッセン(Rasmussen)症候群、環状20番染色体症候群、反射てんかん、側頭葉てんかん、ラフォラ(Lafora)進行性ミオクローヌスてんかん、神経皮膚症候群、結節性硬化症、早期乳児てんかん性脳症、早期発症てんかん性脳症、全般てんかん熱性けいれんプラス、レット(Rett)症候群、多発性硬化症、アルツハイマー病、自閉症、運動失調症、筋緊張低下及び発作性ジスキネジア等の発作及び発作に関連する障害を指す。特定の実施形態では、「発作性疾患」という用語は、部分発症(焦点性)てんかんとしても知られる焦点起始てんかん(焦点性初発てんかん)を指す。
【0102】
本明細書で使用する場合、化合物Aの固体状態形態に言及する場合の「実質的に含まない」は、本開示の固体状態形態が、20%(w/w)以下の化合物Aの任意の他の固体状態形態又は化合物Aの特定の固体状態形態しか含有しないことを意味することが意図されている。
【0103】
「t1/2λz」は、血漿からの化合物Aの固体状態形態の消失半減期(すなわち、化合物Aの固体状態形態の血漿中濃度が消失相中に半分減少するのに必要な時間)を指す。
【0104】
「Tmax」は、化合物Aの固体状態形態の血管外投与後に最大(ピーク)血漿中濃度に達するまでの時間を指す。
【0105】
本明細書で使用する場合の「治療有効量」は、示される疾患、障害、若しくは状態を治療するために充分であるか、又は疾患、障害、若しくは状態、若しくは疾患、障害、若しくは状態の根底にある1つ以上の作用機序を改善若しくは予防することを含む、所望の記載の効果を有するために充分な化合物Aの固体状態形態の量を指す。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態が発作性疾患の治療のために投与される場合、治療有効量は、ヒトへの投与時に、ヒトにおける発作性疾患を治療、改善、若しくは予防するか、又は発作性疾患を有するヒトにおいて検出可能な治療効果若しくは予防効果を示す、化合物Aの固体状態形態の量の範囲を指す。この効果は、例えば、発作の減少(頻度)又は発作の重症度(質)によって検出される。所与のヒトについての正確な治療有効量は、ヒトのサイズ及び健康、発作性疾患の性質及び程度、任意の併用薬の存在、並びに当業者に公知の他の変数に依存することになる。所与の状況に対する治療有効量は、日常的な実験によって決定することができ、臨床医の能力の範囲内である。
【0106】
本明細書で使用される「治療」は、示される疾患、障害、若しくは状態、若しくはこの疾患、障害、若しくは状態の根底にある1つ以上の作用機序を改善又は予防する、例えば疾患、障害、若しくは状態、若しくは根底にある作用機序の1つ以上の進行を遅延させるか又は停止させる、化合物Aの固体状態形態の投与に関連する治療適用を指す。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態が発作性疾患の治療のために投与される場合、治療は、発作性疾患の進行を遅延若しくは停止させるための治療的適用、発作性疾患の発症を予防するための予防的適用、及び/又は発作性疾患の逆転を指す。発作性疾患の逆転は、逆転の方法によって、発作性疾患の進行が完全に停止するだけでなく、細胞挙動が、発作性疾患の不存在下で観察されるであろう正常状態に向かってある程度移るという点で、発作性疾患を遅延させるか又は停止させる治療的適用とは異なる。
【0107】
「摂食条件下」は、化合物Aの固体状態形態の(例えば、治療有効用量範囲内である)有効量の経口投与の約4時間前から化合物Aの固体状態形態の投与の約4時間後までの期間に食物を摂取した状態を指す。食物は、胃の中で急速に溶解及び吸収されない充分なかさ及び脂肪含有量を有する固体、液体、又は固体及び液体の食物の混合物であってもよい。いくつかの例では、食物は、朝食、昼食、夕食等の食事、あるいはベビーフード(例えば、調合乳又は母乳)である。化合物Aの固体状態形態の治療有効量は、例えば、食事を摂る約30分前~食事を摂った約2時間後に対象に経口投与されてもよく、最も有利には、化合物Aの固体状態形態の投与単位は、食事中又は食事を摂った後15分以内に経口投与される。摂食条件下でのヒトにおける化合物Aの投与に関連するこの「食物効果」は、米国特許出願公開第2019-0343823号明細書に見出すことができ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0108】
「絶食条件下」は、治療有効量の化合物Aの固体状態形態の経口投与の少なくとも4時間前から化合物Aの固体状態形態の投与の約4時間後までの期間に食物を摂取していない状態を指す。
【0109】
本明細書で使用する場合、「真空下」又は「真空中」という用語は、大気圧未満の圧力を指す。
【0110】
化学プロセス、例えば、反応又は結晶化において使用される溶媒の量は、本明細書において、ある数の「体積」又は「vol」又は「V」と呼ばれることがある。例えば、材料は、10体積(又は10vol若しくは10V)の溶媒中に懸濁されていると記載されることがある。この文脈において、この表現は、懸濁される材料のグラム当たりの溶媒のミリリットル数を意味すると理解され、従って、5グラムの材料を10体積の溶媒に懸濁することは、溶媒が、懸濁される材料1グラム当たり10ミリリットルの溶媒の量で、又はこの例では50mLの溶媒で使用されることを意味する。別の文脈では、「v/v」という用語が、液体混合物の体積に基づく、液体混合物に添加される溶媒の体積の数を示すために使用されることがある。例えば、溶媒X(1.5v/v)を100mLの反応混合物に加えることは、150mLの溶媒Xを加えたことを示す。
【0111】
2. 実施形態
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形を含有する。
【0112】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形を含有する。
【0113】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形を含有する。
【0114】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形を含有する。
【0115】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、0.1%~5%(w/w)、0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aの任意の他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形を含有する。
【0116】
2.1. 化合物A形態1混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0117】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0118】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0119】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0120】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0121】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態1を含む。
【0122】
2.2. 化合物A形態2混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態2と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0123】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態2と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0124】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態2と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0125】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態2と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0126】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態2と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0127】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態2を含む。
【0128】
2.3. 化合物A形態3混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態3と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0129】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態3と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0130】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態3と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0131】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態3と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0132】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態3と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0133】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態3を含む。
【0134】
2.4. 化合物A形態4混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態4と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0135】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態4と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0136】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態4と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0137】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態4と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0138】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態4と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0139】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態4を含む。
【0140】
2.5. 化合物A形態5混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態5と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0141】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態5と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0142】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態5と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0143】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態5と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0144】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態5と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0145】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態5を含む。
【0146】
2.6. 化合物A形態6混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態6と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0147】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態6と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0148】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態6と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0149】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態6と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0150】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態6と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0151】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態6を含む。
【0152】
2.7. 化合物A形態7混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態1と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0153】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態7と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0154】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態7と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0155】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態7と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0156】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態7と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0157】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態7を含む。
【0158】
2.8. 化合物A形態8混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態8と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0159】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態8と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0160】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態8と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0161】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態8と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0162】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態8と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0163】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態8を含む。
【0164】
2.9. 化合物A形態9混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態9と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0165】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態9と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0166】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態9と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0167】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態9と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0168】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態9と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態10、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0169】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態9を含む。
【0170】
2.10. 化合物A形態10混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態10と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態6、化合物A形態9、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0171】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態10と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0172】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態10と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0173】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態10と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0174】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態10と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態11、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0175】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態10を含む。
【0176】
2.11. 化合物A形態11混合物
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態11と、合計で20%(w/w)以下、19%(w/w)以下、18%(w/w)以下、17%(w/w)以下、16%(w/w)以下、15%(w/w)以下、14%(w/w)以下、13%(w/w)以下、12%(w/w)以下、11%(w/w)以下、10%(w/w)以下、9%(w/w)以下、8%(w/w)以下、7%(w/w)以下、6%(w/w)以下、5%(w/w)以下、4%(w/w)以下、3%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.5%(w/w)以下、若しくは0.2%(w/w)以下の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態10、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0177】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態11と、合計で0.1%~20%(w/w)、0.2%~20%(w/w)、0.5%~20%(w/w)、1%~20%(w/w)、2%~20%(w/w)、3%~20%(w/w)、4%~20%(w/w)、5%~20%(w/w)、6%~20%(w/w)、7%~20%(w/w)、8%~20%(w/w)、9%~20%(w/w)、10%~20%(w/w)、11%~20%(w/w)、12%~20%(w/w)、13%~20%(w/w)、14%~20%(w/w)、15%~20%(w/w)、16%~20%(w/w)、17%~20%(w/w)、18%~20%(w/w)、若しくは19%~20%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、若しくは化合物A形態10、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0178】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態11と、合計で0.1%~15%(w/w)、0.2%~15%(w/w)、0.5%~15%(w/w)、1%~15%(w/w)、2%~15%(w/w)、3%~15%(w/w)、4%~15%(w/w)、5%~15%(w/w)、6%~15%(w/w)、7%~15%(w/w)、8%~15%(w/w)、9%~15%(w/w)、10%~15%(w/w)、11%~15%(w/w)、12%~15%(w/w)、13%~15%(w/w)、若しくは14%~15%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0179】
特定の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態11と、合計で0.1%~10%(w/w)、0.2%~10%(w/w)、0.5%~10%(w/w)、1%~10%(w/w)、2%~10%(w/w)、3%~10%(w/w)、4%~10%(w/w)、5%~10%(w/w)、6%~10%(w/w)、7%~10%(w/w)、8%~10%(w/w)、若しくは9%~10%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0180】
いくつかの実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、化合物A形態11と、合計で0.2%~5%(w/w)、0.3%~5%(w/w)、0.4%~5%(w/w)、0.5%~5%(w/w)、0.7%~5%(w/w)、0.8%~5%(w/w)、1%~5%(w/w)、1.5%~5%(w/w)、2%~5%(w/w)、2.5%~5%(w/w)、3%~5%(w/w)、若しくは4%~5%(w/w)の、本明細書に開示される化合物Aのすべての他の固体状態結晶形、又は本明細書に開示される化合物Aの特定の固体状態結晶形、例えば化合物A形態1、化合物A形態2、化合物A形態3、化合物A形態4、化合物A形態5、化合物A形態6、化合物A形態7、化合物A形態8、化合物A形態9、化合物A形態10、若しくはこれらの組み合わせとを含有する。
【0181】
他の実施形態では、化合物Aの固体状態結晶形は、少なくとも25%(w/w)、少なくとも50%(w/w)、少なくとも75%(w/w)、少なくとも80%(w/w)、少なくとも85%(w/w)、少なくとも90%(w/w)、少なくとも95%(w/w)、少なくとも98%(w/w)、又は少なくとも99%(w/w)の化合物A形態11を含む。
【0182】
2.12. 化合物Aの固体形態を使用する治療方法
いくつかの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療方法であって、治療有効量の化合物Aの固体状態形態、例えば結晶形をそのヒトに経口投与する工程を含む方法に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、発作性疾患、例えば焦点起始てんかんである。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0183】
いくつかの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療に使用するための化合物であって、この化合物は化合物Aの固体状態形態であり、治療有効量のこの化合物がヒトに経口投与される化合物に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、発作性疾患、例えば焦点起始てんかんである。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0184】
Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害又は病態に向けられる実施形態では、いくつかの例において、上記方法は、Kv7.2、Kv7.3、Kv7.4、及びKv7.5のうちの1以上等のKv7カリウムチャネルの開口を高める。特定の例では、上記方法又は使用は、Kv7.1よりも、Kv7.2、Kv7.3、Kv7.4、及びKv7.5のうちの1つ以上から選択されるKv7カリウムチャネルの開口を高めるために選択的である。いくつかの実施形態では、上記方法又は使用は、任意にKv7.1よりもKv7.2のために選択的である。他の実施形態では、上記方法又は使用は、任意にKv7.1よりもKv7.3のために選択的である。なお他の実施形態では、上記方法又は使用は、任意にKv7.1よりもKv7.4のために選択的である。なおさらなる他の実施形態では、上記方法又は使用は、任意にKv7.1よりもKv7.5のために選択的である。特定の実施形態では、上記方法又は使用は、任意にKv7.1よりもKv7.2及びKv7.3のために選択的である。
【0185】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を上記ヒトに経口投与する工程を備え、化合物Aの固体状態形態の量は、上記ヒトにおいて上記発作性疾患を治療するために充分である方法を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低下させるために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0186】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおいて発作性疾患の治療に使用するための化合物であって、上記化合物は化合物Aの固体状態形態であり、上記化合物は上記ヒトに経口投与される化合物を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低減するために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0187】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態をヒトに経口投与する工程を含み、化合物Aの固体状態形態の量は、2~200mgである方法を提供する。特定の実施形態では、2~200mgの化合物A形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11が経口投与される。
【0188】
いくつかの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療方法であって、治療有効量の化合物Aの固体状態形態を摂食条件下でヒトに経口投与する工程を含む方法に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、焦点起始てんかん等の発作性疾患である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0189】
特定の実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療方法であって、治療有効量の化合物Aの固体状態形態を、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与する工程を含む方法に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、焦点起始てんかん等の発作性疾患である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0190】
いくつかの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療に使用するための化合物であって、上記化合物は化合物Aの固体状態形態であり、治療有効量の化合物が摂食条件下でヒトに経口投与される化合物に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、焦点起始てんかん等の発作性疾患である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0191】
特定の実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおけるKv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態の治療に使用するための化合物であって、上記化合物は、化合物Aの固体状態形態であり、治療有効量の上記化合物が、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与される化合物に向けられる。特定の例では、Kv7カリウムチャネル機能障害と関連する疾患、障害、又は状態は、焦点起始てんかん等の発作性疾患である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0192】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を摂食条件下でヒトに経口投与する工程を含み、化合物Aの量は、ヒトにおいて発作性疾患を治療するために充分である方法を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低減するために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0193】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療に使用するための化合物であって、上記化合物は化合物Aの固体状態形態であり、上記化合物は摂食条件下でヒトに経口投与される化合物を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低減するために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0194】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与する工程を含み、化合物Aの固体状態形態の量は、ヒトにおいて発作性疾患を治療するために充分である方法を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低減するために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0195】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療に使用するための化合物であって、上記化合物は、化合物Aの固体状態形態であり、上記化合物は、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与される化合物を提供する。特定の実施形態では、この量は、発作の重症度、発作の頻度、又はその両方を低減するために充分である。特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態は、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11である。
【0196】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を摂食条件下でヒトに経口投与する工程を含み、化合物Aの固体状態形態の量は、2~200mgである方法を提供する。特定の実施形態では、2~200mgの化合物A形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11が経口投与される。
【0197】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与する工程を含み、化合物Aの固体状態形態の量は、2~200mgである方法を提供する。特定の実施形態では、2~200mgの化合物A形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11が経口投与される。
【0198】
1つの実施形態では、本開示は、化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)の経口投与を受けているヒトにおいてその化合物Aの固体状態形態のCmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を摂食条件下でヒトに経口投与する工程を含む方法を提供する。特定の実施形態では、当該方法は、同じ量の化合物Aの固体状態形態が絶食条件下でヒトに経口投与される場合と比較して、Cmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる。
【0199】
1つの実施形態では、本開示は、化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)の経口投与を受けているヒトにおいてその化合物Aの固体状態形態のCmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態を、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与することを含む方法を提供する。特定の実施形態では、当該方法は、同じ量の化合物Aの固体状態形態が絶食条件下でヒトに経口投与される場合と比較して、Cmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる。
【0200】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトに化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を経口投与する方法であって、化合物Aの固体状態形態を摂食条件下でヒトに経口投与する工程を含む方法を提供する。特定の実施形態では、当該方法は、同じ量の化合物Aの固体状態形態が絶食条件下でヒトに経口投与される場合と比較して、化合物Aの固体状態形態のCmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる。
【0201】
1つの実施形態では、本開示は、必要とするヒトに化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を経口投与する方法であって、化合物Aの固体状態形態を、食物を摂取する30分前から食物を摂取してから2時間後までにヒトに経口投与する工程を含む方法を提供する。特定の実施形態では、当該方法は、同じ量の化合物Aの固体状態形態が絶食条件下でヒトに経口投与される場合と比較して、化合物Aの固体状態形態のCmax、AUCinf、Tmax、又はt1/2λzのうち1つ以上を増加させる。
【0202】
1つの実施形態では、化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)は、経口投与に適した投与単位形態で提供される。化合物Aは、約0.05mg/kg~約2.0mg/kgの範囲のレベルで投与単位形態中に存在する。より具体的な代表的なレベルには、0.05mg/kg、0.10mg/kg、0.20mg/kg、0.30mg/kg、0.40mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.80mg/kg、0.90mg/kg、1.0mg/kg、1.1mg/kg、1.2mg/kg、1.3mg/kg、1.4mg/kg、1.5mg/kg、1.6mg/kg、1.7mg/kg、1.8mg/kg、1.9mg/kg及び2.0mg/kgが含まれる。いくつかの態様では、当該方法は、0.1~1.0mg/kgの化合物Aの固体状態形態を経口投与することを含む。いくつかの態様では、当該方法は、0.2~0.5mg/kgの化合物Aの固体状態形態を経口投与することを含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法及び使用、例えば本明細書に記載される方法及び使用に係る必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法又は治療における使用は、2~200mgの化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を経口投与することによって達成される。例えば、当該方法は、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約56mg、約57mg、約58mg、約59mg、約60mg、約61mg、約62mg、約63mg、約64mg、約65mg、約66mg、約67mg、約68mg、約69mg、約70mg、約71mg、約72mg、約73mg、約74mg、約75mg、約76mg、約77mg、約78mg、約79mg、約80mg、約81mg、約82mg、約83mg、約84mg、約85mg、約86mg、約87mg、約88mg、約89mg、約90mg、約91mg、約92mg、約93mg、約94mg、約95mg、約96mg、約97mg、約98mg、約99mg、約100mg、約101mg、約102mg、約103mg、約104mg、約105mg、約106mg、約107mg、約108mg、約109mg、約110mg、約111mg、約112mg、約113mg、約114mg、約115mg、約116mg、約117mg、約118mg、約119mg、約120mg、約121mg、約122mg、約123mg、約124mg、約125mg、約126mg、約127mg、約129mg、約130mg、約131mg、約132mg、約133mg、約134mg、約135mg、約136mg、約137mg、約138mg、約139mg、約140mg、約141mg、約142mg、約143mg、約144mg、約145mg、約146mg、約147mg、約148mg、約149mg、約150mg、約151mg、約152mg、約153mg、約154mg、約155mg、約156mg、約157mg、約158mg、約159mg、約160mg、約161mg、約162mg、約163mg、約164mg、約165mg、約166mg、約167mg、約168mg、約169mg、約170mg、約171mg、約172mg、約173mg、約174mg、約175mg、約176mg、約177mg、約178mg、約179mg、約180mg、約181mg、約182mg、約183mg、約184mg、約185mg、約186mg、約187mg、約188mg、約189mg、約190mg、約191mg、約192mg、約193mg、約194mg、約195mg、約196mg、約197mg、約198mg、約199mg、又は約200mgを経口投与することを含むことができる。いくつかの態様では、経口投与は、5~50mgの化合物Aを含む。いくつかの態様では、経口投与は、10mg、20mg、又は25mgの化合物Aを含む。いくつかの態様では、経口投与は、20mgの化合物Aを含む。いくつかの態様では、経口投与は、少なくとも20mgの化合物Aを含む。
【0204】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法及び使用、例えば本明細書に記載される方法及び使用に係る必要とするヒトにおける発作性疾患の治療方法又は治療における使用は、1日あたり5~1000mgの化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)、例えば1日あたり5~500mg又は5~250mgの化合物Aの固体状態形態を経口投与することによって達成される。例えば、当該方法は、1日あたり約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mg、約120mg、約125mg、約130mg、約135mg、約140mg、約145mg、約150mg、約155mg、約160mg、約165mg、約170mg、約175mg、約180mg、約185mg、約190mg、約195mg、約200mg、約205mg、約210mg、約215mg、約220mg、約225mg、約230mg、約235mg、約240mg、約245mg、約250mg、約255mg、約260mg、約265mg、約270mg、約275mg、約280mg、約285mg、約290mg、約295mg、約300mg、約305mg、約310mg、約315mg、約320mg、約325mg、約330mg、約335mg、約340mg、約345mg、約350mg、約355mg、約360mg、約365mg、約370mg、約375mg、約380mg、約385mg、約390mg、約395mg、約400mg、約405mg、約410mg、約415mg、約420mg、約425mg、約430mg、約435mg、約440mg、約445mg、約450mg、約455mg、約460mg、約465mg、約470mg、約475mg、約480mg、約485mg、約490mg、約495mg、約500mg、又は約1000mgを経口投与することを含むことができる。いくつかの態様では、経口投与は、1日当たり10~200mgの化合物Aの固体状態形態、例えば1日当たり20~150mgを含む、1日当たり10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、又は40mgから75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、又は200mgの化合物Aの固体状態形態を経口投与することを含む。いくつかの態様では、経口投与は、1日あたり50mg、75mg、100mg、又は125mg、例えば1日あたり100mgの化合物Aの固体状態形態を含む。
【0205】
特定の例では、上記の化合物Aの固体状態形態の1日用量は、1日当たりの複数回用量として、例えば1日当たり2回、3回、4回、又は5回の用量で経口投与される。例えば、100mgの1日用量は、その日全体にわたって(1日を通して)4回の25mg用量で投与されてもよい。
【0206】
いくつかの実施形態では、上記の化合物Aの1日用量は単回用量として経口投与される。例えば、1日あたり約5mg、10mg、15mg、20mg、25mg又は30mgから約50mg、65mg、75mg、100mg、125mg又は150mgの化合物Aが単回用量として経口投与されることが可能で、これには、単回用量としての1日あたり10~25mg、10~30mg、及び10~40mg、例えば単回用量としての1日あたり10~25mgが含まれる。
【0207】
本開示の1つの実施形態では、例えば発作性疾患を治療するための、化合物Aの固体状態形態の投与は、Kv7.2/Kv7.3(KCNQ2/3)カリウムチャネルの開口から恩恵を受けると考えられる。化合物AはKv7.2/Kv7.3(KCNQ2/3)開口薬である。特定の実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおいてKv7.2/Kv7.3(KCNQ2/3)カリウムチャネルを開口する方法であって、ある量の化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を投与する工程を含む方法を提供する。類似の実施形態では、本開示は、必要とするヒトにおいてKv7.2/Kv7.3(KCNQ2/3)カリウムチャネルを開口することに使用するための化合物Aの固体状態形態を提供する。
【0208】
特定の実施形態では、本明細書に記載される方法及び使用は、化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を、化合物Aの固体状態形態及び1種以上の薬学的に許容できる担体又は賦形剤を含む薬学的に許容できる経口組成物の形態で投与する。これらの組成物に含まれる化合物Aの固体状態形態の量は、本明細書に記載される量のうちの1つ以上に対応する。いくつかの実施形態では、この組成物は単位用量である。
【0209】
化合物Aの固体状態形態を含む薬学的に許容できる経口組成物の例としては、固体製剤(錠剤、カプセル、トローチ剤、糖剤(糖衣錠)、顆粒剤、散剤、多微粒子(多粒子剤)、及びフィルム等)、並びに液体製剤(水溶液、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁剤、及び分散剤(分散液)等)が挙げられる。1つの実施形態では、化合物Aの固体状態形態の薬学的に許容できる経口組成物としては、小児用の懸濁剤又は顆粒剤が挙げられる。すべての上記の量の化合物Aの固体状態形態が、このような製剤に含まれてよく、例えば、5mg、10mg、15mg、10mg、25mg、30mg又は35mgの化合物Aの固体状態形態を含むカプセルが挙げられる。
【0210】
本開示の1つの実施形態では、化合物Aの固体状態形態の治療有効量は、約0.05mg/kg~約2.0mg/kgである。
【0211】
絶食条件下で経口化合物Aの固体状態形態を投与されたヒトが関与する比較がなされる本開示の特定の実施形態では、化合物Aの固体状態形態の経口投与の約4時間前から化合物Aの固体状態形態の経口投与の約4時間後までの間、例えば化合物Aの固体状態形態の経口投与の約4時間、約3時間、約2時間、約1.5時間、約1時間、又は約0.5時間前から化合物Aの固体状態形態の経口投与の約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約3時間、又は約4時間までの間の期間に食物を摂取していないヒトが関与する同様の比較を行うことができる。
【0212】
特定の実施形態では、発作性疾患が本発明で治療される場合、その発作性疾患は、部分発症(焦点)発作、光過敏性発作、自己誘発性失神、難治性てんかん、アンジェルマン症候群、良性ローランドてんかん、CDKL5障害、小児欠神てんかん及び若年欠神てんかん、ドラベ症候群、前頭葉てんかん、グルコーストランスポーター1欠損症、視床下部過誤腫、点頭てんかん/ウェスト症候群、若年性ミオクロニーてんかん、ランドウ・クレフナー症候群、レノックス・ガストー症候群(LGS)、ミオクロニー欠神てんかん、大田原症候群、パナエトポラス症候群、PCDH19てんかん、進行性ミオクローヌスてんかん、ラスムッセン症候群、環状20番染色体症候群、反射てんかん、側頭葉てんかん、ラフォラ進行性ミオクローヌスてんかん、神経皮膚症候群、結節性硬化症、早期乳児てんかん性脳症、早期発症型てんかん性脳症、全般てんかん熱性けいれんプラス、レット症候群、多発性硬化症、アルツハイマー病、自閉症、運動失調症、筋緊張低下及び発作性ジスキネジアから選択される。ある実施形態では、発作性疾患は、部分初発(焦点性)てんかんとしても知られる焦点性初発てんかんである。
【0213】
本開示のさらなる実施形態及び実施例が本明細書に記載される。これらの実施形態及び実施例は例示的なものであり、特許請求される開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0214】
3. 医薬組成物及び投与
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物に向けられる。1つの実施形態では、本開示は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトに投与された場合に発作性疾患を治療するのに有効な量の化合物Aの固体状態形態及び薬学的に許容できる賦形剤を含む組成物に向けられる。
【0215】
純粋な形態における又は適切な医薬組成物としての化合物Aの固体状態形態(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)の投与は、同様の有用性を果たすための薬剤の許容できる投与様式のいずれかを介して行うことができる。1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、本明細書に開示される化合物Aの固体状態形態を適切な薬学的に許容できる賦形剤と組み合わせることによって調製することができ、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、軟膏剤、液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、ミクロスフェア及びエアロゾル剤等の固体、半固体、液体又は気体形態の調製物に製剤化されてもよい。このような薬学的組成物を投与する典型的な経路としては、経口、局所、経皮、吸入、非経口、舌下、直腸、膣内、及び鼻腔内が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用される非経口という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内への注射又は注入技術を含む。本明細書に開示される医薬組成物は、その中に含有される活性成分が、患者への当該組成物の投与時に生物学的に利用可能であることを可能にするように製剤化される。哺乳動物、好ましくはヒトに投与される医薬組成物は、1つ以上の投与単位の形態をとり、例えば、錠剤は、単回投与単位であってもよく、エアロゾル形態の本開示の化合物の容器は、複数の投与単位を保持してもよい。このような剤形の実際の調製方法は、当業者に公知であるか、又は明らかであろう。例えば、The Science and Practice of Pharmacy、最新版(Philadelphia College of Pharmacy and Science、2000)を参照されたい。投与される組成物は、いずれにせよ、本開示に係る目的の疾患又は状態の治療のために、治療有効量の本明細書に開示される化合物Aの固体状態形態(例えば、結晶形)を含有する。
【0216】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、薬学的に許容できる賦形剤も含有し、この賦形剤は、それ自体が組成物を投与される個体に有害な抗体の産生を誘導せず、過度の毒性を伴わずに投与されうる任意の医薬剤を含む。1つの実施形態では、薬学的に許容できる賦形剤としては、水、食塩水、グリセロール、及びエタノール等の液体などが挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容できる賦形剤の詳細な考察は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Pub.Co.、ニュージャージー州、最新版)に提示されている。
【0217】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、固体又は液体の形態にあってもよい。1つの態様では、賦形剤は微粒子であり、従って当該組成物は、例えば錠剤又は粉末の形態にある。賦形剤は液体であってもよく、このとき当該組成物は、例えば、経口シロップ、注射用液体、又は例えば吸入投与に有用であるエアロゾルである。
【0218】
1つの実施形態では、経口投与が意図される場合、本明細書に開示される医薬組成物は、好ましくは固体又は液体のいずれかの形態にあり、半固体、半液体、懸濁液及びゲルの形態は、固体又は液体のいずれかとして本明細書で考慮される形態内に含まれる。
【0219】
1つの実施形態では、経口投与用の固体組成物として、本明細書に開示される医薬組成物は、粉末、顆粒、圧縮錠剤、丸薬、カプセル、チューインガム、ウエハース等の形態に製剤化されてもよい。このような固体組成物は、典型的には、1種以上の不活性又は食用の賦形剤を含有する。加えて、以下のうちの1つ以上が存在してもよい:カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、微結晶セルロース、ガムトラガント(トラガカントガム)又はゼラチン等の結合剤;デンプン、ラクトース又はデキストリン等の賦形剤;アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、Primogel、コーンスターチ等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム又はSterotex等の滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素等の流動促進剤;スクロース又はサッカリン等の甘味剤;ペパーミント、サリチル酸メチル又はオレンジ香料等の矯味矯臭剤(着香剤);及び着色剤。
【0220】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物がカプセル、例えば、ゼラチンカプセルの形態にある場合、その医薬組成物は、上記のタイプの材料に加えて、ポリエチレングリコール又は油等の液体賦形剤を含有してもよい。
【0221】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、液体、例えば、エリキシル剤、シロップ剤、溶液、エマルション、又は懸濁液の形態にあってもよい。この液体は、2つの例として、経口投与用又は注射による送達用であってもよい。経口投与が意図される場合、好ましい組成物は、化合物Aの固体状態形態に加えて、甘味剤、保存剤、染料/着色剤及びフレーバー増強剤のうち1つ以上を含有する。注射によって投与されることが意図される組成物には、界面活性剤、保存剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、緩衝剤、安定剤及び等張剤の1つ以上が含まれてもよい。
【0222】
1つの実施形態では、本明細書に開示される液体医薬組成物は、それが溶液であろうと、懸濁液であろうと、又は他の同様の形態であろうと、以下のアジュバントのうち1つ以上を含んでもよい:注射用水、食塩水、好ましくは生理食塩水、リンゲル液、等張塩化ナトリウム等の滅菌希釈剤;溶媒又は懸濁媒体として機能してもよい合成モノグリセリド又はジグリセリド等の不揮発性油;ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の溶媒;ベンジルアルコール又はメチルパラベン等の抗菌剤;アスコルビン酸又は亜硫酸水素ナトリウム等の抗酸化剤;エチレンジアミンテトラ酢酸等のキレート剤;緩衝剤(例えば、酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩)及び塩化ナトリウム又はデキストロース等の張度(浸透圧)の調整のための薬剤。非経口調製物は、ガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジ又は複数回用量バイアルに封入することができる。生理食塩水が好ましいアジュバントである。注射用医薬組成物は、好ましくは無菌である。
【0223】
1つの実施形態では、非経口投与又は経口投与のいずれかが意図される本明細書に開示される液体医薬組成物は、適切な投与量が得られるような量の化合物Aの固体状態形態を含む必要がある。1つの実施形態では、この量は、製剤中の化合物Aの固体状態形態の少なくとも0.01%である。経口投与が意図される場合、この量は、1つの実施形態では、組成物の重量の0.1~約70%であるように変動してもよい。1つの実施形態では、本明細書に開示される経口医薬組成物は、約4%~約50%の化合物Aの固体状態形態を含有する。別の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、非経口投与単位が希釈前に0.01~10重量%の化合物Aの固体状態形態を含有するように調製される。
【0224】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、局所投与が意図されてもよく、その場合、賦形剤は、溶液、エマルション、軟膏、又はゲル基剤を適切に含んでもよい。この基剤は、例えば、以下のうちの1つ以上を含んでもよい:ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、蜜蝋、鉱油、水及びアルコール等の希釈剤、並びに乳化剤及び安定剤。局所投与用の医薬組成物中に増粘剤が存在してもよい。経皮投与が意図される場合、当該組成物は、経皮パッチ又はイオン導入デバイスを含んでもよい。局所製剤は、約0.1~約10%w/v(単位体積当たりの重量)の濃度の化合物Aの固体状態形態を含有してもよい。
【0225】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、直腸内で融解して薬物を放出する、例えば坐剤の形態で直腸投与を意図されてもよい。直腸投与用の組成物は、適切な非刺激性賦形剤として油性基剤を含有してもよい。このような基剤としては、ラノリン、カカオバター、及びポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0226】
1つの実施形態では、筋肉内投与又は髄腔内投与のための本明細書に開示される医薬組成物は、油中の活性成分の懸濁液若しくは溶液、又は油、例えば落花生油若しくはゴマ油中の活性成分の溶液からなる。1つの実施形態では、静脈内投与又は髄腔内投与のための本明細書に開示される医薬組成物は、例えば、活性成分及びデキストロース若しくは塩化ナトリウム又はデキストロースと塩化ナトリウムとの混合物を含有する滅菌等張水溶液からなる。
【0227】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、当該技術分野で公知の手順を用いることによって、患者への投与後に、活性成分、すなわち化合物Aの固体状態形態の迅速な、持続した、又は遅延した放出を提供するように製剤化することができる。制御放出薬物送達システムとしては、浸透圧ポンプシステム及びポリマーコーティングされたリザーバ又は薬物-ポリマーマトリクス製剤を含有する溶解システムが挙げられる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号明細書及び米国特許第4,326,525号明細書、並びにP.J.Kuzmaら、Regional Anesthesia 22(6):543-551(1997)に示されており、これらのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
【0228】
1つの実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物は、局所、全身、及び鼻から脳への医学的療法のための鼻腔内薬物送達システムを介して送達されることも可能である。Controlled Particle Dispersion(CPD)(商標)技術、伝統的な鼻スプレーボトル、吸入器又はネブライザーは、嗅覚領域及び副鼻腔を標的とすることによって薬物の効果的な局所送達及び全身送達を提供することが当業者に公知である。
【0229】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、ヒト女性又は動物の雌への投与に適した膣内シェル又はコア薬物送達デバイスに向けられる。当該デバイスは、シースによって取り囲まれ、毎日、実質的にゼロ次パターンで化合物Aの固体状態形態を放出することができるポリマーマトリクス中の活性医薬成分から構成されてもよい。
【0230】
1つの実施形態では、本明細書に開示される化合物Aの固体状態形態又は医薬組成物の最も適切な投与経路は、治療される状態の性質及び重症度に依存することになる。当業者は、投与方法(例えば、経口、静脈内、吸入、皮下、直腸等)、剤形、適切な医薬賦形剤、及び化合物Aの固体状態形態を必要とする対象への化合物Aの固体状態形態の送達に関連する他の事項を決定することにも精通している。
【0231】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、固体又は液体の投与単位の物理的形態を改変する様々な材料を含んでもよい。例えば、この医薬組成物は、活性成分の周囲にコーティングシェルを形成する材料を含んでもよい。コーティングシェルを形成する材料は、典型的には不活性であり、例えば、糖、シェラック、及び他の腸溶コーティング剤から選択されてもよい。あるいは、活性成分がポリマーカプセルに入れられてもよい。
【0232】
1つの実施形態では、固体又は液体形態の本明細書に開示される医薬組成物は、化合物Aの固体状態形態に結合し、それによって固体状態形態の送達を補助する薬剤を含んでもよい。この能力で作用しうる適切な薬剤としては、モノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体、タンパク質、又はリポソームが挙げられる。
【0233】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、エアロゾルとして投与することができる投与単位からなってもよい。エアロゾルという用語は、コロイド性のものから加圧パッケージからなる系に及ぶ様々な系を示すために使用される。送達は、液化ガス若しくは圧縮ガスによるか、又は活性成分を分配する適切なポンプシステムによってもよい。化合物Aの固体状態形態のエアロゾルは、活性成分(複数種可)を送達するために、単相系、二相系、又は三相系で送達されてもよい。エアロゾルの送達は、必要な容器、活性化剤、弁、副容器等を含み、これらは一緒にキットを形成してもよい。当業者は、過度の実験を行うことなく、好ましいエアロゾルを決定することができよう。
【0234】
1つの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、医薬分野において周知の方法論によって調製されてもよい。例えば、注射によって投与されることが意図される医薬組成物は、化合物Aの固体状態形態を滅菌蒸留水と組み合わせて溶液を形成することによって調製することができる。界面活性剤を添加して、均質な溶液又は懸濁液の形成を促進してもよい。界面活性剤は、水性送達システムにおける化合物の溶解又は均質な懸濁を促進するように化合物Aの固体状態形態と非共有結合的に相互作用する化合物である。
【0235】
1つの実施形態では、化合物Aの固体状態形態、又は本明細書に開示される化合物Aの固体状態形態、例えば結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を含む医薬組成物は、治療有効量で投与されることになる。一般に、化合物Aの固体状態形態の治療上有効な1日用量は、(70Kgの哺乳動物に対して)約0.001mg/Kg(すなわち、0.07mg)~約100mg/Kg(すなわち、7.0g)であり、好ましくは、治療有効用量は、(70Kgの哺乳動物について)約0.01mg/Kg(すなわち、0.70mg)~約50mg/Kg(すなわち、3.5g)であり、より好ましくは、治療有効用量は、(70Kgの哺乳動物に対して)約1mg/Kg(すなわち、70mg)~約25mg/Kg(すなわち、1.75g)である。
【0236】
本明細書に提供される有効用量の範囲は、限定的であることを意図しておらず、好ましい用量範囲を表す。しかしながら、有効用量は、当業者によって周知の方法によって決定することができる(例えば、Berkowら編、The Merck Manual、第19版、Merck and Co.、ローウェイ(Rahway)、ニュージャージー州、2011;Bruntonら編、Goodman and Cilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics、第12版、McGraw-Hill 2011;AveryのDrug Treatment:Principles and Practice of Clinical Pharmacology and Therapeutics、第3版、ADIS Press,LTD.、Williams and Wilkins、ボルチモア、メリーランド州(1987)、Ebadi、Pharmacology、Little,Brown and Co.、ボストン(1985);Osolciら編、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、Mack Publishing Co.、イーストン(Easton)、ペンシルベニア州;Katzung、Basic and Clinical Pharmacology、Appleton and Lange、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州(1992)を参照)。
【0237】
各治療に必要とされる総用量は、所望に応じて、その日の過程にわたって、複数回用量又は単回用量で投与することができる。概して、治療は、化合物の最適用量より少ないより少ない用量で開始される。その後、状況下で最適な効果に達するまで、投与量は少しずつ増加される。診断用の医薬化合物又は医薬組成物は、単独で、又は病態に向けられた、若しくはその病態の他の症状に向けられた他の診断薬及び/若しくは医薬品と併せて投与することができる。化合物Aの固体状態形態の有効量は、約0.1μg~約100mg/Kg体重であり、4~72時間の間隔で、2時間~1年の期間、及び/又はその中の任意の範囲若しくは値で、例えば0.0001~0.001、0.001~0.01、0.01~0.1、0.1~1.0、1.0~10、5~10、10~20、20~50及び50~100mg/Kgが、1~4、4~10、10~16、16~24、24~36、24~36、36~48、48~72時間の間隔で、1~14、14~28、若しくは30~44日、若しくは1~24週間の期間、又はその中の任意の範囲若しくは値で投与される。
【0238】
1つの実施形態では、本明細書に記載の化合物Aの固体状態形態又は化合物Aの固体状態形態を含む医薬組成物の投与のレシピエントは、哺乳動物等の任意の動物であることができる。哺乳動物の中でも、好ましいレシピエントは、霊長目(ヒト、類人猿及びサルを含む)、偶蹄目(ウマ、ヤギ、ウシ、ヒツジ、ブタを含む)、齧歯目(マウス、ラット及びハムスターを含む)、ウサギ目(ウサギを含む)及び食肉目(ネコ及びイヌを含む)の哺乳動物である。鳥類の中で、好ましいレシピエントはシチメンチョウ、ニワトリ及び同じ目の他のメンバーである。最も好ましいレシピエントはヒトである。
【0239】
4. 化合物Aの固体状態結晶形の調製方法
特定の実施形態では、本開示は、例えば、化合物Aの別の形態から再結晶化することによる、本明細書に記載される化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)の調製方法を提供する。
【0240】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態2を調製する方法であって、例えば、アルコール-水溶液(例えば、エタノール-水)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、任意にこのスラリーを(例えば、周囲温度で)振盪し、スラリーを冷却し、このスラリーを(例えば、遠心分離によって)分離することによって化合物A形態2を調製することによる方法を提供する。
【0241】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態2及び化合物A形態4から化合物A形態3を調製する方法であって、例えば、ハロカーボン溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で化合物A形態2及び化合物A形態4のスラリーを形成し、任意にこのスラリーを(例えば、周囲温度で)振盪し、スラリーを冷却し、このスラリーを(例えば、遠心分離によって)分離して化合物A形態3を調製することによる方法を提供する。
【0242】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態4を調製する方法であって、例えば、化合物A形態1を温アルコール溶媒(例えば、40℃のエタノール)に溶解し、このスラリーを冷却し、貧溶媒(例えば、水)を添加し、沈殿物を(例えば、遠心分離によって)分離して化合物A形態4を調製することによる方法を提供する。
【0243】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態5を調製する方法であって、例えば、非環式ケトン溶媒(例えば、メチルイソブチルケトン)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、任意に追加の化合物A形態1を添加し、このスラリーを1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、濾過により)分離して化合物A形態5を調製することによる方法を提供する。
【0244】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態6を調製する方法であって、例えば、エーテル水溶液(例えば、テトラヒドロフラン-水)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、任意に追加の化合物A形態1を添加し、このスラリーを1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、濾過により)分離して化合物A形態6を調製することによる方法を提供する。
【0245】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態7を調製する方法であって、例えば、エーテル溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)又はケトン-水溶液(例えば、アセトン-水)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、任意に追加の化合物A形態1を添加し、このスラリーを1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、濾過によって)分離して化合物A形態7を調製することによる方法を提供する。
【0246】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態8を調製する方法であって、例えば、環状ケトン溶媒(例えば、シクロヘキサノン)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、任意に追加の化合物A形態1を添加し、このスラリーを1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、濾過によって)分離し、上澄みをゆっくりと蒸発させて化合物A形態8を調製することによる方法を提供する。
【0247】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態4から化合物A形態9を調製する方法であって、例えば、化合物A形態4をVT-XRPD試料ホルダー中に置き、任意にこのVT-XPRD試料ホルダーに添加する前に化合物A形態4を平らに押圧し、1回以上の走査及び加熱サイクル(例えば、25℃~140℃)で処理して化合物A形態9を調製することによる方法を提供する。
【0248】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態9を調製する方法であって、例えば、アルコール溶媒(例えば、メタノール)に溶解し、酸水溶液(例えば、1M硫酸)を添加し、貧溶媒(例えば、水)を添加し、沈殿物を(例えば、濾過により)分離して化合物A形態9を調製することによる方法を提供する。
【0249】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態10を調製する方法であって、例えば、化合物A形態1をエーテル溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中でスラリー化し、このスラリーをさらなるエーテル溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で希釈し、このスラリーを1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、遠心分離によって)分離して、化合物A形態10を調製することによる方法を提供する。
【0250】
1つの実施形態では、本開示は、化合物A形態1から化合物A形態11を調製する方法であって、例えば、アルコール溶媒(例えば、エタノール)中で化合物A形態1のスラリーを形成し、このスラリーを振盪及び冷却し(例えば、5℃で)、溶解するまでこのスラリーを加熱し、溶液を冷却し(例えば、5℃で)、1回以上の加熱及び冷却サイクル(例えば、40℃~周囲温度)で処理し、このスラリーを(例えば、遠心分離によって)分離して化合物A形態11を調製することによる方法を提供する。
【0251】
別の実施形態では、本開示は、医薬賦形剤及び本明細書に記載される化合物Aの固体状態結晶形(例えば、形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、又は形態11)を含む医薬組成物を調製する方法であって、例えば、化合物Aの固体状態結晶形を医薬賦形剤と組み合わせて医薬組成物を形成することによる方法を提供する。
【実施例】
【0252】
1. 分析方法
化合物Aの固体状態結晶形を、以下の分析方法の1つ以上によって特徴付けた。同様の機器を使用して等価データを生成してもよいことを理解されたい。
【0253】
1.1. A. X線粉末回折(XRPD)
PIXcel検出器(128チャネル)を備えたPANalytical X’pert proでXRPD分析を実施し、試料を3~35°2θの間で走査した。材料を穏やかに粉砕して凝集物を解放し、試料を支持するためのKapton又はMylarポリマーフィルムを有するマルチウェルプレートに装填(ロード)した。次いで、このマルチウェルプレートを回折計に入れ、40kV/40mA発生器設定を使用して透過モード(ステップサイズ0.0130°2θ、ステップ時間18.87秒)で走るCu K線(α1 λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して分析した。データを可視化し、HighScore Plus 4.7デスクトップアプリケーション(PANalytical(パナリティカル)、2017)を使用して画像を生成した。
【0254】
1.2. B. 偏光顕微鏡法(PLM)
結晶化度(複屈折)の存在は、交差偏光レンズ及びMoticカメラを備えたOlympus(オリンパス) BX50顕微鏡を用いて決定した。画像は、Motic Images Plus 2.0を用いて撮影した。特段の記載がない限り、すべての画像は20倍対物レンズを用いて記録した。すべての画像を交差偏光子及び非交差偏光子を用いて収集して複屈折領域を強調した。
【0255】
1.3. C. ホットステージ光学顕微鏡法
熱事象を、Moticカメラ及び画像キャプチャソフトウェア(Motic Images Plus 2.0)を備えたOlympus(オリンパス) BX50偏光顕微鏡に結合された、接続されたコントローラユニットを有する較正されたLinkam THM600ホットステージを使用して視覚的にモニタリングした。充分な量の材料を顕微鏡カバースリップ上に置き、10℃/分の速度で加熱し、画像を常法による間隔で撮影して熱転移を記録した。すべての画像は、特段の記載がない限り、10倍対物レンズを用いて記録した。以下の加熱プログラムをすべての試料に使用した。
1. 周囲温度から100℃への初期加熱を10℃/分で行い、画像を10℃刻み毎に取得した。
2. 100℃~160℃の加熱を1℃/分で行い、画像を1℃刻み毎に取得した。
3. 160℃~200℃の最終加熱を10℃/分で行い、画像を10℃毎に取得した。
【0256】
1.4. D. 熱重量/示差熱分析(TG/DTA)
約5mgの材料を開放アルミニウムパンに秤量し、同時熱重量/示差熱分析器(TG/DTA)に装填し、室温で保持した。次いで、試料を20℃から400℃まで10℃/分の速度で加熱し、その間に試料重量の変化を任意の示差熱事象(DTA)とともに記録した。パージガスとして窒素を300cm3/分の流量で使用した。
【0257】
1.5. E. 示差走査熱量測定(DSC)
約5mgの材料をアルミニウムDSCパンに秤量し、穴あきアルミニウム蓋で非気密に封止した。次いで、試料パンをSeiko(セイコー) DSC6200(冷却装置を備える)に装填し、冷却し、20℃に保持した。安定した熱流応答が得られたら、試料及び参照を10℃/分の走査速度で220℃に加熱し、得られた熱流応答をモニタリングした。パージガスとして窒素を50cm3/分の流量で使用した。次いで、試料(最初は220℃)を10℃/分の走査速度で20℃の最終温度に達するまで冷却する冷却サイクルにおいて、同様のデータを得た。試料を20℃で3分間保持した後、2回目の加熱サイクルを行った。この2回目の加熱サイクルを10℃/分の走査速度で220℃の最終温度まで行い、その後220℃で5分間保持した。
【0258】
1.6. F. カールフィッシャー電量滴定(KF)
約10~15mgの固体材料を正確に秤量してバイアルに入れた。次いで、この固体をMettler Toledo(メトラー・トレド) C30 Compact Titratorの滴定セルに手動で導入した。固体を添加した後、バイアルを逆秤量し、添加した固体の重量を機器に入力した。試料がセル中に完全に溶解した時点で滴定を開始した。水分含量は、パーセンテージとして機器によって自動的に計算され、データは印刷された。
【0259】
1.7. G. フーリエ変換赤外分光法(FTIR)
赤外分光法をBruker ALPHA P分光計で実施した。充分な材料を分光計のプレートの中心に置き、以下のパラメータを使用してスペクトルを得た。
分解能: 4cm-1
バックグラウンド走査時間:16走査
試料走査時間: 16走査
データ収集: 4000~400cm-1
結果スペクトル: 透過率
ソフトウェア: OPUSバージョン6
【0260】
1.8. H. 1H核磁気共鳴(1H NMR)
1H NMR実験は、プロトンについて500.12MHzで動作するDCHクライオプローブを備えたBruker AVIIIHD分光計で実施した。実験は重水素化DMSO-d6中で行い、各試料を約10mMの濃度に調製した。
【0261】
1.9. I. 重量蒸気収着(gravimetric vapour sorption、GVS)
約10~20mgの試料をメッシュ蒸気収着天秤皿に入れ、Hiden Analytical(ハイデン・アナリティカル)によるIGASorp Moisture Sorption Analyser天秤に装填した。試料を、10%刻み(増分)で40~90%相対湿度(RH)のランピングプロファイルに供し、25℃で安定な重量が達成されるまで(98%ステップ完了、最小ステップ長30分、最大ステップ長60分)各ステップで試料を維持した。収着サイクルの完了後、試料を同じ手順を用いて0%RHまで乾燥させ、最後に、上記で概説したのと同じパラメータを用いて40%RHの開始点に戻した。2回の完全なサイクルを行った。収着/脱着サイクル中の重量変化をプロットし、試料の吸湿性を決定することを可能にした。
【0262】
1.10. J. 可変温度X線粉末回折(VT-XRPD)
VT-XRPD分析は、温度チャンバーを備えたPhilips(フィリップス) X’Pert Pro多目的回折計で実施した。試料をVTステージ上に装填し、40kV/40mA発生器設定を使用して、Bragg-Brentano(ブラッグ-ブレンターノ)構造(ステップサイズ0.008°2θ)で走るCu K線(α1 λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して、4~35.99°2θの間で走査した。測定は、様々な温度プロファイルで行った。特定の温度でのあらゆる保持は、個々の試料についての温度プロファイルに記載されている。
【0263】
1.11. K. 高速液体クロマトグラフィー-紫外線検出(HPLC-UV)
HPLC-UVを、以下のパラメータを用いて化合物Aに対して行った。
カラム: LC 201/216 Waters(ウォーターズ) Acquity C18 2.1×50mm、1.7μm
カラム温度: 50℃
オートサンプラー温度:周囲温度
UV波長: 265nm
注入量: 2.00μL
流量: 0.75mL/分
移動相A: 90:10v/v%水:アセトニトリル中の0.1% TFA
移動相B: アセトニトリル中の0.1% TFA
希釈剤: 75:25v/v% アセトニトリル:水
【0264】
勾配プログラム:
【表1】
注:結果に組み込まれていないピークはいずれもブランクに存在しなかった。
【0265】
1.12. L. ガスクロマトグラフィー(GC)
GCを、以下のパラメータを用いて化合物Aに対して実施した。
カラム: Agilent(アジレント) J&W DB-624 30m×0.32mm 1.8μm d.f.又は同等のもの
オーブン温度: 35℃(0.5分保持)→45℃(16.5℃/分)→70℃(5.0℃/分)→220℃(30.0C/分)
流量: 2.2mL/分(定流量)
キャリアガス: 水素
注入モード: スプリット
注入温度: 225℃
注入スプリット比: 5:1
検出器温度: 270℃
検出器水素: 40.0mL/分
検出器空気: 400mL/分
メークアップフロー:30.0mL/分
メイクアップガス: 空気
【0266】
ヘッドスペースパラメータ:
オーブン温度: 100℃
ループ温度: 110℃
トランスファライン温度:150℃
バイアル平衡化時間: 10.0分
加圧時間: 0.2分
ループ充填時間: 0.2分
ループ平衡時間: 0.05分
ループ体積: 1mL
注入時間: 1.0分
バイアル振盪: 高
GCサイクル時間: 15分
【0267】
1.13. M. 粒径(粒子サイズ)分布(PSD)
約60mgの試料を20mLシンチレーションバイアルに秤量した。10mLの分散剤を添加し、混合した。この試料を30秒間超音波処理し、次いでピペットで充分に撹拌し、分散ユニットに添加して、8~20%の吸光度を達成した。以下のパラメータに従って測定を行った。
吸収 1.0
粒子RI 1.56
分散剤RI 1.39
分散剤 ヘプタン中の0.05%w/v スパン-85
撹拌速度 2000rpm
吸光度限界 8~20%
超音波処理時間 30秒
測定 3×10秒
バックグラウンド 10秒
解析モデル 汎用
感度 通常
粒子形状 不規則性
【0268】
2. 化合物A及び化合物Aの固体状態形態の調製
2.1. A. 化合物A形態1の調製
1つの実施形態では、化合物A形態1を、以下の反応スキームに記載するように調製した。スキーム中、化合物(1)、(2)、(3)及び(4)は、市販されているか、又は当業者に公知の方法に従って調製することができる。
【化2】
【0269】
工程1:4-ブロモ-2,6-ジメチルアニリン(化合物1)のアセトニトリル溶液をN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)で処理し、この混合物を0℃に冷却した。10℃未満の温度を維持しながら、化合物1の溶液にtert-ブチルアセチルクロリド(化合物2)を90分間かけて添加した。次いで、混合物をアセトニトリルで希釈し、この溶液を20~25℃に加温し、2時間撹拌した。完了すると、混合物をプロセス水で希釈し、得られたスラリーを30分間撹拌した。次いで、固体を真空濾過によって回収し、プロセス水で2回洗浄し、窒素下で最低2時間乾燥させた。次いで、濾過ケーキを真空オーブン中50℃でN2下でさらに乾燥させて、N-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-3,3-ジメチルブタンアミド(化合物2)を得た。
【0270】
工程2A:N-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-3,3-ジメチルブタンアミド(化合物3)を、2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)中で6-フルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(化合物4)及びカリウムtert-ブトキシドと反応させた。この混合物に窒素(N2)ガスを1時間注入し、次いでビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(Pd(dba)2)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-(N,N-ジメチルアミン)ビフェニル(DavePhos)を添加し、この混合物をN2雰囲気下で77℃に加熱し、12時間撹拌した。次いで、この混合物を40℃に冷却し、2-MeTHFで希釈した。この溶液を注射用水(WFI)でさらに希釈し、この混合物を25℃に冷却し、30分間撹拌した。得られた二相混合物を最低1時間沈降させた後に分離した。次いで、水相及び有機相を除去し、反応器を追加の2-MeTHFですすいだ。
【0271】
工程2B:合わせた有機物を、SiliaMetS-DMT(登録商標)を充填し、追加の2-MeTHFで希釈した別の反応器に加えた。混合物を窒素で5回パージし、45℃で最低4時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、固体を50℃で2-MeTHFですすぎ、次いで約20~30℃に冷却した。次いで、SiliaMetS-DMT(登録商標)処理を、先に記載したものと同じ様式でもう1回繰り返した。
【0272】
次いで、10%n-ヘプタンの2-MeTHF溶液を、SiliaMetS-DMT(登録商標)での処理後に単離した化合物A形態1の2-MeTHF溶液に加える。すべての固体が溶解するように見えるまで、混合物を50℃に15分間加熱した。次いで、この溶液を冷却し、2-MeTHFでさらに希釈し、真空中で濃縮した。次いで、この濃縮溶液を2-MeTHFでもう一回希釈し、50℃に15分間加熱した。次いで、この溶液を冷却し、さらなる2-MeTHFで希釈し、そして固体が明らかになるまで真空中で濃縮した。次いで、この溶液を加熱還流して、存在するすべての固体を溶解し、次いでn-ヘプタンで希釈し、冷却し、真空中で濃縮した。次いで、この濃縮溶液をn-ヘプタンで希釈し、真空中で濃縮し、固体を濾過し、濾液ですすぎ、10%n-ヘプタンの2-MeTHF溶液で2回すすいだ。濾過した固体を真空下で乾燥させ、次いで真空オーブンに移し、さらに乾燥させた。
【0273】
次いで、上記固体を、予めN
2を最低15分間注入した2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)中で2回目の再結晶をした。固体を添加したら、混合物にさらに15分間N
2を注入し、次いで76℃に加熱した。次いで、この溶液を20~25℃に冷却し、最低1時間撹拌した。次いでこの懸濁液を濾過し、固体をN
2の定常流下で維持した。濾過ケーキをヘプタンですすぎ、次いでN
2ブランケット下で乾燥させた後、真空オーブンに移し、N
2雰囲気下で50℃に加熱して、化合物A形態1を得た(
図1参照)。
【0274】
2.2. B. 化合物A形態2の調製
1つの実施形態では、化合物A形態2を、約3mLのエタノール:水(10:90v/v%)溶液中に約500mgの化合物A形態1を最初にスラリー化することによって調製した。次いで、このスラリーを周囲温度で約2時間振盪した後、5℃で約72時間保存した。次いで、このスラリーを遠心分離によって分離し、湿った固体を真空下40℃で約24時間乾燥させた。得られた乾燥物質は、
図8に示すXRPDパターンを有する化合物A形態2であることが判明した。
【0275】
2.3. C. 化合物A形態3の調製
1つの実施形態では、化合物A形態3を、約15mgの化合物A形態2及び化合物A形態4を2mLガラスバイアルに秤量することにより調製した。ジクロロメタンのアリコートを、可動スラリーが形成されるまで周囲温度でバイアルに加えた。得られたスラリーを周囲温度下で約24時間撹拌した。観察された固体を単離し、XRPDによって特徴付け、
図16に示すXRPDパターンを有する化合物A形態3であることが判明した。
【0276】
2.4. D. 化合物A形態4の調製
1つの実施形態では、化合物A形態4を、約250mgの化合物A形態1を約3.5mLのエタノールに40℃で溶解することにより調製した。40℃で1時間後、溶液を0.2℃/分の速度で20℃に冷却した。溶液を20℃で1時間保持した後、0.1℃/分で5℃に冷却した。5℃で18時間後、貧溶媒として15mLの水を添加し、次いで5℃で2時間保持した後に遠心分離を用いて分離した。次いで母液を濃度についてHPLCにより分析した。湿った固体を40℃で約2時間真空乾燥した後、分析した。得られた乾燥材料は、
図17に示すXRPDパターンを有する化合物形態4であることが判明した。
【0277】
2.5. E. 化合物A形態5の調製
1つの実施形態では、約40mgの化合物A形態1を500μLのメチルイソブチルケトンに添加してスラリーを調製した。調製中に溶解が起こった場合、追加量の化合物A形態1を添加した。得られたスラリーを40℃と周囲温度との間の連続的な4時間の加熱冷却サイクルに72時間供した。得られた混合物を濾過し、単離した湿潤固体をXRPDによって分析し、
図25に示すXRPDパターンを有する化合物形態5であることが判明した。
【0278】
2.6. F. 化合物A形態6の調製
1つの実施形態では、約40mgの化合物A形態1を300μLのテトラヒドロフラン/水(99:1)に添加してスラリーを調製した。調製中に溶解が起こった場合、追加量の化合物A形態1を添加した。得られたスラリーを40℃と周囲温度との間の連続的な4時間の加熱冷却サイクルに72時間供した。得られた混合物を濾過し、単離した湿潤固体をXRPDによって分析し、
図26に示すXRPDパターンを有する化合物形態6であることが判明した。
【0279】
2.7. G. 化合物A形態7の調製
1つの実施形態では、約40mgの化合物A形態1を300μLのテトラヒドロフランに添加してスラリーを調製した。調製中に溶解が起こった場合、追加量の化合物A形態1を添加した。得られたスラリーを40℃と周囲温度との間の連続的な4時間の加熱冷却サイクルに72時間供した。得られた混合物を濾過し、単離した湿潤固体をXRPDによって分析し、
図27に示すXRPDパターンを有する化合物形態7であることが判明した。
【0280】
別の実施形態では、約40mgの化合物A形態1を1500μLのアセトン/水(75:25)に添加してスラリーを調製した。調製中に溶解が起こった場合、追加量の化合物A形態1を添加した。得られたスラリーを40℃と周囲温度との間の連続的な4時間の加熱冷却サイクルに72時間供した。得られた混合物を濾過し、単離した湿潤固体をXRPDによって分析し、
図27に示すXRPDパターンを有する化合物形態7であることが判明した。
【0281】
2.8. H. 化合物A形態8の調製
1つの実施形態では、約40mgの化合物A形態1を300μLのシクロヘキサノンに添加してスラリーを調製した。調製中に溶解が起こった場合、追加量の化合物A形態1を添加した。得られたスラリーを40℃と周囲温度との間の連続的な4時間の加熱冷却サイクルに72時間供した。得られた混合物を濾過し、上澄みをベールに移し、キャップをせずに放置して周囲温度で蒸発させた。充分な材料が得られたら、その材料をXRPDによって分析し、
図28に示すXRPDパターンを有する化合物形態8であることが判明した。
【0282】
2.9. I. 化合物A形態9の調製
1つの実施形態では、化合物A形態4の試料をVT-XRPD試料ホルダーに入れ、平らに押圧した後、VT-XRPDに装填し、約140℃超に加熱し、次いで下記表13の方法を用いて冷却した。
【0283】
【0284】
得られた乾燥物質は、
図29に示すXRPDパターンを有する化合物A形態9であることが判明した。
【0285】
別の実施形態では、化合物A形態9を、メタノール(3mL)を約500mgの化合物A形態1に加え、続いて硫酸水溶液(1M、1425μl、1.05当量)を加えることによって調製した。約2分後、水(5mL)を貧溶媒として添加し、沈殿を引き起こして濃厚なスラリーを作製した。固体を濾過し、XRPDによって分析し、
図29に示すXRPDパターンを有する化合物A形態9であることが判明した。
【0286】
2.10. J. 化合物A形態10の調製
1つの実施形態では、約500mgの化合物A形態1を20mLシンチレーションバイアル中に秤量した。可動スラリーが形成されるまで、テトラヒドロフランの500μLアリコートを添加した。2mLのテトラヒドロフランを添加した。試料を、約4時間、1時間サイクルで周囲温度と40℃との間の温度サイクルに供した。観察された固体を遠心分離によって単離し、XRPDによって特徴付け、
図37に示すような化合物A形態10であることが判明した。
【0287】
2.11. K. 化合物A形態11の調製
1つの実施形態では、化合物A形態11を、約500mgの化合物A形態1を約3mLのエタノールに溶解することにより調製した。得られたスラリーを周囲温度で約2時間振盪した後、5℃で約90時間保存した。XRPDによって分析した試料は、材料が化合物A形態4であることを示した。次いで、スラリーを、固体が完全に溶解するまで約2時間40℃に加熱した。次いで、この材料を5℃で72時間保存した。次いで、このスラリーを、約72時間、周囲温度と40℃との間の温度サイクルに供した。次いで、このスラリーを遠心分離によって分離し、湿った固体を周囲温度で18時間乾燥させた後、真空下、40℃で約6時間乾燥させた。得られた乾燥物質をXRPDによって分析し、
図39に示すXRPDパターンを有する化合物A形態11であることが判明した。
【0288】
3. 化合物Aの固体状態形態の特性解析
3.1. A. 化合物A形態1の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態2と呼ばれる化合物Aの固体形態を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、
図1に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態2を提供する。他の実施形態では、本開示は、化合物A形態2が優勢である、化合物A形態2と化合物A形態3との混合物を提供する。これらの形態は、XRPDによって区別することができる(
図1参照)。
【0289】
1つの実施形態では、化合物A形態1のPGM分析は、明確な形態を有さず、いくらかの凝集及び複屈折を有する小さい粒子を示した(
図2を参照)。
【0290】
別の実施形態では、化合物A形態1のTG分析は、200℃まで0.6%の重量損失及びその後の分解を示した。DTAでは、184℃の開始、186℃の吸熱ピーク、188℃の発熱ピーク及び193℃のより大きい吸熱ピークを有する複雑な熱事象が認められる(
図3参照)。
【0291】
別の実施形態では、初期加熱による化合物A形態1のDSC分析は184℃の開始、186℃の吸熱ピーク、188℃の発熱ピーク及び193℃のより大きい吸熱ピークを有する複雑な熱事象を示した(
図4参照)。冷却サイクルは、153℃の開始、151℃のピークを有する発熱ピークを示した(
図5参照)。2回目の加熱は、2つの吸熱事象を示し、185℃の開始、187℃のピークを有する小さい吸熱ピーク、及び191℃の開始、193℃のピークを有する2番目に大きいピークが見られた(
図6参照)。
【0292】
化合物A形態1を、DMSO-d
6への溶解後に
1H NMRによって分析した。1つの実施形態では、得られた
1H NMRスペクトログラフ(
図7参照)は、化合物A形態1の構造との整合性を示した。
【0293】
3.2. B. 化合物A形態2の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態2と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図8に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態2を提供する。
【0294】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、下記表1に列挙するものから選択される組成物のXRPDパターンにおける1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0295】
【0296】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1のピークから選択される組成物のXRPDパターンの8つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、組成物のXRPDパターンにおける表1のピークのすべてを検出することによって、組成物中で特定される。
【0297】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の8つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも8つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0298】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の7つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも7つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0299】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の6つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも6つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0300】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の5つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態2は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約5.51、約11.01、約19.17、約20.83、及び約21.48°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0301】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の4つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態2は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約5.51、約11.01、約19.17、及び約20.83°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0302】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の3つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態2は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約5.51、約11.01、及び約19.17°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0303】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の2つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも2つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0304】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、表1中の最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも1つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0305】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピーク、例えば少なくとも2つの最も強いピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0306】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0307】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0308】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0309】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0310】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0311】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの8つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0312】
いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約5.51、約11.01、約11.53、約14.91、約16.54、約19.17、約20.83、約21.48、約22.68、約24.18°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θの組成物のXRPDパターンのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0313】
別の実施形態では、化合物A形態2のPLM分析は、固体が、凝集及び複屈折を有する針状形態を有することを示した。
【0314】
別の実施形態では、化合物A形態2のTG分析は、200℃までの0.9%の重量損失及び分解を示した。別の実施形態では、DTAにおいて、約183℃の開始、186℃の吸熱ピーク、188℃の発熱ピーク及び192℃の第2の吸熱ピークを有する複数の熱事象が認められる(
図10参照)。
【0315】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図10と実質的に同様のTG/DTAサーモグラムを有する化合物A形態2を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、約183℃の開始、186℃の吸熱ピーク、188℃の発熱ピーク、及び192℃の第2の吸熱ピークを有するDTAサーモグラムを検出することによって、組成物中で特定される。
【0316】
別の実施形態では、化合物A形態2のDSC分析は、初期加熱において122℃の開始、132℃のピークを有する浅い吸熱事象を示した。これに続いて、183℃の開始、186℃の小さい吸熱ピーク、187℃の発熱ピーク及び192℃の大きい吸熱ピークを有する複数の熱事象が起こる(
図11参照)。冷却サイクルでは、151℃の開始、149℃のピークを有する単独の発熱事象が認められる(
図12参照)。2回目の加熱サイクルの間、172℃の開始、180℃のピークを有する小さい発熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する大きい吸熱事象が起こる(
図13参照)。
【0317】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図11、
図12、及び
図13と実質的に同様のDSCサーモグラムを有する化合物A形態2を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態2は、1回目の加熱サイクルにおける、122℃の開始、132℃の特徴的なピーク、続いて183℃の開始、186℃の第2の特徴的な小さい吸熱ピーク、187℃の第3の特徴的な発熱ピーク及び192℃の大きい特徴的な吸熱ピークを有する浅い吸熱事象、冷却サイクルにおける、151℃の開始、149℃のピークを有する単独の特徴的な発熱事象、並びに2回目の加熱サイクルにおける172℃の開始、180℃の特徴的なピーク、及びその後の191℃の開始、192℃の特徴的なピークを有する特徴的な小さい発熱事象を有するDSCサーモグラムを検出することによって、組成物中で特定される。
【0318】
化合物A形態2を、DMSO-d
6への溶解後に
1H NMRによって分析した。別の実施形態では、得られた
1H NMRスペクトログラフ(
図14参照)は、化合物A形態2の構造との整合性を示した。
【0319】
別の実施形態では、化合物A形態2を、参照のためにFTIRにより分析した(
図15参照)。
【0320】
別の実施形態では、化合物A形態2のHPLC純度分析は、99.3%の純度値を示した。
【0321】
別の実施形態では、化合物A形態2のGVS分析は、化合物A形態2がわずかに吸湿性であり、0~90%RHで0.37%の取り込みを有することを明らかにした。試験した材料をGVS後にXRPDで分析したところ、化合物A形態2であることが判明した。
【0322】
別の実施形態では、化合物A形態2の水溶性は、0.1mg/mL未満の溶解度値を返し、溶解度後の試料のpHは6.4であった。分析後、過剰の固体をXRPDによって分析し、化合物A形態2であることが判明した。
【0323】
別の実施形態では、化合物A形態2のVT-XRPD分析を、下記表2の加熱プログラムを使用して実施した。
【0324】
【0325】
別の実施形態では、各温度での化合物A形態2の固体状態形態をXRPDによって分析し、結果を下記表3に示す。
【0326】
【0327】
別の実施形態では、化合物A形態2のホットステージ顕微鏡法を、本明細書に記載する方法を使用して実施した。化合物A形態2は、約143℃で融解を開始し、148℃に加熱した後、材料は完全に融解したことが認められた。
【0328】
3.3. C. 化合物A形態3の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態3と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図16に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態3を提供する。
【0329】
3.4. D. 化合物A形態4の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態4と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図17に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態4を提供する。
【0330】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、下記表4に列挙するものから選択される組成物のXRPDパターンにおける1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0331】
【0332】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4のピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、組成物のXRPDパターンにおける表4のピークのすべてを検出することによって、組成物中で特定される。
【0333】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の8つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも8つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0334】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の7つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも7つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0335】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の6つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも6つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0336】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の5つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態4は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、及び約22.97°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0337】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の4つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態4は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約13.62、約14.61、約18.44、及び約22.97°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0338】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の3つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態4は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約14.61、約18.44、及び約22.97°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0339】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の2つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも2つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0340】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、表4中の最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも1つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0341】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0342】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピーク、例えば少なくとも2つの最も強いピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0343】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0344】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0345】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0346】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0347】
いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、約13.62、約14.16、約14.61、約18.44、約19.92、約22.97、約23.73°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θの組成物のXRPDパターンのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0348】
別の実施形態では、化合物A形態4のPLM分析は、固体が、凝集及び複屈折を有して形態がラス様であることを示した。
【0349】
別の実施形態では、化合物A形態4のTG分析は、200℃までの1.0%の重量損失及び分解を示した。別の実施形態では、DTAにおいて、127℃の開始、135℃のピークを有する浅い吸熱事象が認められ、続いて、191℃の開始、193℃のピークを有する大きい吸熱事象が認められた(
図19参照)。
【0350】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図19とほぼ同様のTG/DTAサーモグラムを有する化合物A形態4を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、127℃の開始、135℃のピークを有する浅い吸熱事象、及び191℃の開始、193℃のピークを有する大きい吸熱事象を有するDTAサーモグラムを検出することによって、組成物中で特定される。
【0351】
別の実施形態では、化合物A形態4のDSC分析は、初期加熱において、122℃の開始、130℃のピークを有する浅い吸熱事象を示した。これに続いて、190℃の開始、192℃のピークを有する大きい吸熱事象が起こった(
図20参照)。冷却サイクルでは、151℃の開始、150℃のピークを有する単独の発熱事象が認められた(
図21参照)。2回目の加熱サイクルの間、183℃の開始、180℃のピークを有する小さい吸熱事象が認められた。これは、193℃のより大きい吸熱ピークと繋がっていた(
図22参照)。
【0352】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図20、
図21、及び
図22と実質的に同様のDSCサーモグラムを有する化合物A形態4を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、1回目の加熱サイクルにおける、122℃の開始、130℃の特徴的なピークを有する浅い吸熱事象、続いて190℃の開始、192℃の特徴的なピークを有する大きい吸熱事象、冷却サイクルにおける、151℃の開始、150℃の特徴的なピークを有する発熱事象、並びに、2回目の加熱サイクルおける183℃の開始、193℃のより大きい特徴的な吸熱ピークにつながる180℃の特徴的なピークを有する小さい発熱事象を有するDSCサーモグラムを検出することにより、組成物中で特定される。
【0353】
化合物A形態4を、DMSO-d
6への溶解後に
1H NMRによって分析した。別の実施形態では、得られた
1H NMRスペクトログラフ(
図23参照)は、化合物A形態4の構造との整合性を示した。
【0354】
別の実施形態では、化合物A形態4を、参照のためにFTIRにより分析した(
図24参照)。
【0355】
別の実施形態では、化合物A形態4のHPLC純度分析は、99.5%の純度値を示した。
【0356】
別の実施形態では、化合物A形態4のGVS分析は、化合物A形態4がわずかに吸湿性であり、90%RHで0.4%の取り込みを有することを明らかにした。試験した材料をGVS後にXRPDで分析したところ、化合物A形態4であることが判明した。
【0357】
別の実施形態では、化合物A形態4の水溶性は、0.1mg/mL未満の溶解度値を返し、溶解度後の試料のpHは6.3であった。分析後、過剰の固体をXRPDによって分析し、化合物A形態4であることが判明した。
【0358】
別の実施形態では、化合物A形態4のVT-XRPD分析を、下記表5の加熱プログラムを使用して実施した。
【0359】
【0360】
別の実施形態では、各温度での化合物A形態4の固体状態形態をXRPDによって分析し、結果を下記表6に示す。
【0361】
【0362】
別の実施形態では、化合物A形態4のホットステージ顕微鏡法を、本明細書に記載する方法を使用して実施した。化合物A形態4は、約138℃で融解を開始し、160℃に加熱した後、材料は完全に融解したことが認められた。
【0363】
3.5. E. 化合物A形態5の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態5と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図25に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態5を提供する。
【0364】
3.6. F. 化合物A形態6の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態6と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図26に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態6を提供する。
【0365】
3.7. G. 化合物A形態7の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態7と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図27に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態7を提供する。
【0366】
3.8. H. 化合物A形態8の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態8と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図28に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態8を提供する。
【0367】
3.9. I. 化合物A形態9の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態9と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図29に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態9を提供する。
【0368】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、下記表7に列挙するものから選択される組成物のXRPDパターンにおける1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0369】
【0370】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7のピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、組成物のXRPDパターンにおける表7のピークのすべてを検出することによって、組成物中で特定される。
【0371】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の8つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも8つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0372】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の7つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも7つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0373】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の6つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも6つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0374】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の5つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態9は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約15.33、約18.08、約20.98、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0375】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の4つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態9は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約15.33、約18.08、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0376】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の3つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態9は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約18.08、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0377】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の2つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも2つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0378】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、表7中の最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも1つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0379】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0380】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピーク、例えば少なくとも2つの最も強いピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0381】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0382】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0383】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0384】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約3.05、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0385】
いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、約6.107、約10.69、約15.33、約18.08、約20.98、約23.49、約25.25°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θの組成物のXRPDパターンのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0386】
別の実施形態では、化合物A形態9のPLM分析は、固体が、凝集及び複屈折を有して形態が板状であることを示した。
【0387】
別の実施形態では、化合物A形態9のTG分析は、200℃までの0.4%の重量損失及び分解を示した。DTAでは、191℃の開始、192℃のピークを有する吸熱事象が認められた(
図31参照)。
【0388】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図31と実質的に同様のTG/DTAサーモグラムを有する化合物A形態9を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、191℃の開始、192℃のピークを有するに吸熱事象を有するDTAサーモグラムを検出することによって、組成物中で特定される。
【0389】
別の実施形態では、化合物A形態9のDSC分析は、初期加熱において42℃の開始、55℃のピークを有する浅い発熱事象、これに続いて127℃の開始、133℃のピークを有する浅い吸熱事象を示した。これに続いて、189℃の開始、192℃のピークを有する大きい吸熱事象が起こった(
図32参照)。冷却サイクルでは、157℃の開始、155℃のピークを有する単独の発熱事象が認められた(
図33参照)。2回目の加熱サイクルの間、140℃の開始、142℃のピークを有する小さい発熱事象が認められ、これに続いて181℃の開始、187℃にピーク、及び190℃の第2の開始、192℃のピークを有する複雑な吸熱事象が認められた(
図34参照)。
【0390】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図32、
図33、及び
図34と実質的に同様のDSCサーモグラムを有する化合物A形態9を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態9は、1回目の加熱サイクルにおける、189℃の開始、192℃の特徴的なピークを有する大きい吸熱事象、冷却サイクルにおける、157℃の開始、155℃の特徴的なピークを有する単独の発熱事象、並びに2回目の加熱サイクルにおける、181℃の開始、187℃の特徴的なピーク、190℃の第2の開始、192℃の特徴的なピークを有する複雑な吸熱事象を有するDSCサーモグラムを検出することにより、組成物中で特定される。
【0391】
化合物A形態9を、DMSO-d
6への溶解後に
1H NMRによって分析した。別の実施形態では、得られた
1H NMRスペクトログラフ(
図35参照)は、化合物A形態9の構造との整合性を示した。
【0392】
別の実施形態では、化合物A形態9を、参照のためにFTIRにより分析した(
図36参照)。
【0393】
別の実施形態では、化合物A形態9のHPLC純度分析は、97.6%の純度値を示した。
【0394】
別の実施形態では、化合物A形態9のGVS分析は、化合物A形態9がわずかに吸湿性であり、90%RHで0.8%の取り込みを有することを明らかにした。試験した材料をGVS後にXRPDで分析したところ、化合物A形態9であることが判明した。
【0395】
別の実施形態では、化合物A形態9の水溶性は、0.1mg/mL未満の溶解度値を返し、溶解度後の試料のpHは7.3であった。分析後、過剰の固体をXRPDによって分析し、化合物A形態4に変換されたことが判明した。
【0396】
別の実施形態では、化合物A形態9のVT-XRPD分析を、下記表8の加熱プログラムを使用して実施した。
【0397】
【0398】
別の実施形態では、各温度での化合物A形態9の固体状態形態をXRPDによって分析し、結果を下記表9に示す。
【0399】
【0400】
別の実施形態では、化合物A形態9のホットステージ顕微鏡法を、本明細書に記載する方法を使用して実施した。化合物A形態9は、約156℃で融解を開始し、172℃に加熱した後、材料は完全に融解したことが認められた。
【0401】
3.10. J. 化合物A形態10の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態10と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図37に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態10を提供する。
【0402】
別の実施形態では、化合物A形態10のTG分析は、加熱の開始から約6.3%の重量損失を示した(
図38参照)。観察された質量損失は、0.34当量のテトラヒドロフランに相当する。
【0403】
別の実施形態では、化合物A形態10のDTA分析は、化合物A形態1及び化合物A形態2において観察される再結晶化に関して、約186℃の小さい吸熱事象、続いて約189℃の発熱事象を示した。約192℃で大きい融解吸熱が観察された(
図38参照)。
【0404】
熱分析は、化合物A形態10が、加熱すると脱溶媒和し、化合物A形態1及び化合物形態2に変換されるテトラヒドロフラン溶媒和物であることを示した。
【0405】
3.11. K. 化合物A形態11の特性解析
1つの実施形態では、本開示は、本明細書中で化合物A形態11と呼ばれる化合物Aの固体状態形態に向けられる。いくつかの実施形態では、本開示は、
図39に示されるものと実質的に類似するXRPDパターンを有する化合物A形態11を提供する。
【0406】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、下記表10に列挙するものから選択される組成物のXRPDパターンにおける1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0407】
【0408】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの8つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10のピークから選択される組成物のXRPDパターンの9つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、組成物のXRPDパターンにおける表10のピークのすべてを検出することによって、組成物中で特定される。
【0409】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の8つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも8つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0410】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の7つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも7つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0411】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の6つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも6つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0412】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の5つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態11は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の5つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約15.33、約18.08、約20.98、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0413】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の4つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態11は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の4つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約15.33、約18.08、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0414】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の3つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。例えば、特定の実施形態では、化合物A形態11は、組成物のXRPDパターンの少なくとも以下の3つのピークを検出することによって、組成物中で特定される:約3.05、約18.08、及び約23.49°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θ。
【0415】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の2つの最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも2つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0416】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、表10中の最も強いピーク(相対パーセント強度に基づく)±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θに対応する、組成物のXRPDパターンの少なくとも1つのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0417】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの1つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0418】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの2つ以上のピーク、例えば少なくとも2つの最も強いピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0419】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの3つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0420】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの4つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0421】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの5つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0422】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの6つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0423】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの7つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0424】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θのピークから選択される組成物のXRPDパターンの8つ以上のピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0425】
いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、約11.40、約11.69、約15.08、約19.48、約20.52、約21.40、約22.47、約23.44、約23.61°2θ±0.3°2θ、より好ましくは±0.2°2θ、さらにより好ましくは±0.1°2θ、最も好ましくは±0.05°2θの組成物のXRPDパターンのピークを検出することによって、組成物中で特定される。
【0426】
別の実施形態では、化合物A形態11のPLM分析は、固体が、凝集及び複屈折を有して棒状の形態を有する小さい粒子であることを示した(
図40を参照)。
【0427】
別の実施形態では、化合物A形態11のTG分析は、200℃までの1.1%の重量損失及び分解を示した。DTAでは、191℃の開始、192℃のピークを有する吸熱事象が認められた(
図41参照)。
【0428】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図41と実質的に同様のTG/DTAサーモグラムを有する化合物A形態11を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態4は、191℃の開始、192℃のピークを有する吸熱事象を有するDTAサーモグラムを検出することによって、組成物中で特定される。
【0429】
別の実施形態では、化合物A形態11のDSC分析は、初期加熱において、41℃の開始、50℃のピークを有する浅い発熱事象を示し、続いて116℃の開始、122℃のピークを有する浅い吸熱事象を示した。これに続いて、176℃の開始、180℃のピークを有し、188℃の開始、192℃のピークを有する大きい吸熱事象につながる小さい発熱事象が続く(
図42参照)。冷却サイクルでは、148℃の開始、147℃のピークを有する単独の発熱事象が認められた(
図43参照)。2回目の加熱サイクルの間、2つの吸熱事象が認められ、第1は184℃の開始、187℃のピークを有する吸熱事象であり、第2は191℃の開始、192℃のピークを有する吸熱事象であった(
図44参照)。
【0430】
従って、いくつかの実施形態では、本開示は、
図42、
図43、及び
図44と実質的に同様のDSCサーモグラムを有する化合物A形態11を提供する。いくつかの実施形態では、化合物A形態11は、1回目の加熱サイクルにおける、41℃の開始、50℃の特徴的なピークを有する浅い発熱事象、続いて116℃の開始、122℃の特徴的なピークを有する浅い吸熱事象、続いて176℃の開始、180℃の特徴的なピークを有し、188℃の開始、192℃の特徴的なピークを有する大きい吸熱事象につながる小さい発熱事象、148℃の開始、147℃のピークを有する単独の発熱事象、並びに2回目の加熱サイクルにおける184℃の開始、187℃の特徴的なピークを有する第1の吸熱事象、及び191℃の開始、192℃の特徴的なピークを有する第2の吸熱事象を有するDSCサーモグラムを検出することにより、組成物中で特定される。
【0431】
化合物A形態11を、DMSO-d
6への溶解後に
1H NMRによって分析した。別の実施形態では、得られた
1H NMRスペクトログラフ(
図45参照)は、化合物A形態11の構造との整合性を示した。
【0432】
別の実施形態では、化合物A形態11を、参照のためにFTIRにより分析した(
図46参照)。
【0433】
別の実施形態では、化合物A形態11のHPLC純度分析は、99.6%の純度値を示した。
【0434】
別の実施形態では、化合物A形態11のGVS分析は、化合物A形態11がわずかに吸湿性であり、90%RHで0.5%の取り込みを有することを明らかにした。試験した材料をGVS後にXRPDによって分析したところ、化合物A形態4及び化合物A形態11の混合物であることが判明した。
【0435】
別の実施形態では、化合物A形態4の水溶性は、0.1mg/mL未満の溶解度値を返し、溶解度後の試料のpHは4.9であった。分析後、過剰の固体をXRPDによって分析し、化合物A形態4及び化合物A形態11の混合物であることが判明した。
【0436】
別の実施形態では、化合物A形態11のVT-XRPD分析を、下記表11の加熱プログラムを使用して実施した。
【0437】
【0438】
別の実施形態では、各温度での化合物A形態11の固体状態形態をXRPDによって分析し、結果を下記表12に示す。
【0439】
【0440】
別の実施形態では、化合物A形態11のホットステージ顕微鏡法を、本明細書に記載する方法を使用して実施した。化合物A形態11は、約150℃で融解し始め、185℃に加熱した後、材料は完全に融解したことが認められた。
【0441】
4. Carr指数の決定
治療的使用のために、化合物A及び化合物Aの固体状態結晶形は、有利には、許容できる剤形(カプセル剤、錠剤、滅菌注射剤、局所調製物等)で投与される。関連する品質要件のすべてを満たしながら、これらの剤形を(特に商業規模で)首尾よく製造するためには、一般に、着目する活性医薬成分が許容できるレオロジー(流動)特性を示すことが必要である。乏しいレオロジー特性を有する活性医薬成分は、重力及び/又は振動供給ホッパーに依存する自動高速カプセル充填装置等の製造装置と適合しないことが多い。乏しいレオロジー特性を有する活性医薬成分は、これらのプロセストレインを通って均等に流れず、結果として得られる剤形に著しい許容できないばらつきをもたらす。従って、開発のための活性医薬成分の形態を選択する場合、その形態のレオロジー特性が重要な考慮事項であることが当該技術分野においてよく認識されている。
【0442】
粉末がどれだけ良好に流れるかについての広く使用される測定基準は、Carr指数(例えば、Wang,Y.B.及びWilliams,R.O.III、「Powders」、Remington:Essentials of Pharmaceutics、Felton,L.編、London:Pharmaceutical Press、2013、422-423頁を参照)である。粉末のかさ密度は、その対応するタップ密度(標準的なタップ密度試験機、例えば、Gardco JV1000、Paul N.Gardner Company(ポール・エヌ・ガードナー・カンパニー)、ポンパノビーチ、フロリダ州において、標準的な方法、例えば米国薬局方の第616章に記載されている方法に従って、粉末を圧縮した後)とともに測定される。粉末のかさ密度及びタップ密度が実験的に決定されると、Carr指数は、以下の式から計算することができる。
Carr指数=(タップ密度-かさ密度)/タップ密度×100
【0443】
Carr指数と粉末流動性との関係を下記表に要約する。
【0444】
【0445】
化合物A及び化合物A形態4の両方を、それぞれ、d50≦3μm及びd90≦5μmの仕様に微粉化し、それらのそれぞれのCarr指数を決定した。化合物Aは36のCarr指数(すなわち、非常に低い流動性)を示したが、化合物A形態4は8のCarr指数(すなわち、優れた流動性)を有することが判明した。
【0446】
5. 安定性試験
化合物A形態4と化合物A形態11との間の熱力学的関係を決定するために、種(シード)として化合物A形態4及び化合物形態11を使用し、溶媒としてエタノール及び1-プロパノールを使用したスラリー試験を行った。化合物A形態スラリー及び化合物A形態11スラリーの試料を、40℃で24時間後、5℃で2時間後、及び5℃で24時間後に、XRPD分析のために採取した。4つの実験すべてについての結果を下記表13に示し、5℃で2時間後及び5℃で24時間後に4つの実験すべてから単離した固体を、化合物A形態4として特定した。
【0447】
化合物A形態4を種としたエタノール実験は、試験したすべての試料点で化合物A形態4材料を戻したが、1-プロパノール実験は、40℃で24時間後に化合物A形態2と化合物A形態4の混合物であることが認められた。この材料は、5℃に冷却した後に形態4に戻った。
【0448】
2つの実験に化合物A形態11を種としたにもかかわらず、スラリー試料のいずれにおいても化合物A形態11材料は認められなかった。エタノール及び化合物A形態11のシードを含むスラリーは、40℃で24時間後に化合物A形態2であることが認められ、これは5℃に冷却した後に化合物A形態4に変換された。40℃で24時間後、化合物A形態11を種とした1-プロパノール実験においてXRPD分析のための固体は不充分であったが、5℃で2時間後、固体の量は増加し、XRPDによって化合物A形態4と特定された。
【0449】
【0450】
6. 結晶化試験
以下の結晶化試験を化合物A形態4について行った。
【0451】
6.1. A. 結晶化試験1
1つの実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、脱気したエタノール及び水を使用して、60mg/mLの濃度で完了した。45℃で完全に溶解した後、系を30℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、貧溶媒を30℃で添加した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 貧溶媒添加後に採取した試料を遠心分離によって分離し、固体をXRPDによって分析した。この材料は形態4であることが確認された。
2. 最終回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。
3. 回収した物質は、90%の単離収率を有し、HPLCによると99.6%の固体純度を有していた。
4. 回収母液は0.7mg/mLの濃度を有し、これは98%の理論回収収率に相当する。母液純度は88%であると決定された。洗浄液は、0.1mg/mL未満の濃度を有していた。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。
6. 固体のTG分析は、約220℃までの0.3%の重量損失及びその後の分解を示した。118℃の開始、127℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の3つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.53重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、188ppmの残留エタノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=8.0μm
D50=22.1μm
D90=52.1μm
【0452】
6.2. B. 結晶化試験2
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、脱気した1-プロパノール及び水を使用して、60mg/mLの濃度で完了した。45℃で完全に溶解した後、系を30℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、貧溶媒を30℃で添加した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 貧溶媒添加後に採取した試料を遠心分離によって分離し、固体をXRPDによって分析した。この材料は形態4であることが確認された。
2. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥した固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。
3. 最終回収物質は、80%の単離収率を有し、HPLCによると99.6%の固体純度を有していた。回収収率は、いくらかの取扱い損失のために低かった。
4. 回収母液は2.6mg/mLの濃度を有し、これは93%の理論回収収率に相当する。母液純度は84%であると決定された。洗浄液は、0.1mg/mL未満の濃度を有していた。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。粒子サイズが大きいため、20倍及び10倍の倍率の両方で画像を取得した。
6. 固体のTG分析は、約200℃までの0.1%の重量損失及びその後の分解を示した。108℃の開始、116℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、192℃の開始、193℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.08重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、391ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=18.1μm
D50=65.1μm
D90=152.9μm
【0453】
6.3. C. 結晶化試験3
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、1-プロパノール:水系を使用して、より低い温度で貧溶媒を添加して実施した。濃度は、結晶化試験2と同じ値に維持した。45℃で完全に溶解した後、系を30℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は、容器温度を35℃に上昇させる前に約1時間にわたって持続した。35℃への温度上昇は種のいくらかの溶解をもたらした。次いで系を30℃に冷却した後、さらに30分間保持し、次いで5℃に冷却した。次いで、貧溶媒を5℃で添加した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 5℃で保持した後に採取した試料を遠心分離によって分離し、固体をXRPDによって分析した。この材料は形態4であることが確認された。試料母液の濃度は52.8mg/mLであると決定された。
2. 回収した固体を、湿った材料及び乾燥した材料の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。
3. 回収した物質は、80%の単離収率を有し、HPLCによると99.6%の固体純度を有していた。
4. 回収母液は3.7mg/mLの濃度を有し、これは90%の理論回収収率に相当する。母液純度は92%であると決定された。洗浄液は0.2mg/mLの濃度を有していた。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。
6. 固体のTG分析は、約220℃までの0.1%の重量損失及びその後の分解を示した。113℃の開始、119℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.08重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、477ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=16.4μm
D50=54.4μm
D90=146.7μm
【0454】
6.4. D. 結晶化試験4
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、65mg/mLというより高い濃度で実施した。使用した溶媒系は再び1-プロパノール:水であり、最終溶媒比は65:35v/v%であった。45℃で完全に溶解した後、系を30℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、5℃に冷却し、試料を5℃で採取した。次いで、貧溶媒を添加し、乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 5℃で保持した後に採取した試料を遠心分離によって分離し、固体をXRPDによって分析した。この材料は形態4であることが確認された。試料母液の濃度は、37.7mg/mLであると決定された。スラリー試料のPLM画像は、材料が形態において板状であり、凝集及び複屈折が認められることを示した。
2. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。
3. 回収した物質は、87%の単離収率を有し、HPLCによると99.6%の固体純度を有していた。
4. 回収母液は3.1mg/mLの濃度を有し、これは90%の理論回収収率に相当する。母液純度は93%であると決定された。洗浄液は、0.1mg/mL未満の濃度を有していた。
5. 湿った固体のPLM分析は、材料が形態において板状であり、この固体が凝集及び複屈折も示すことを示した。
6. 乾燥固体のPLM分析は、材料が、いくつかの棒状粒子の存在を伴う板状結晶であることを示した。粒子サイズは、視覚的に、以前の結晶化よりも小さいように見えた。回収した固体は凝集及び複屈折も示した。
7. 乾燥固体のTG分析は、約200℃までの0.1%の重量損失及びその後の分解を示した。120℃の開始、127℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
8. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.06重量%の平均水分含量を決定した。
9. 乾燥した固体のGC分析は、477ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
10. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=6.0μm
D50=18.0μm
D90=45.8μm
【0455】
6.5. E. 結晶化試験5
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験を、1-プロパノール:水中60mg/mLというより低い濃度で実施した。45℃で完全に溶解した後、系を30℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、25℃に冷却し、この温度で貧溶媒をより遅い速度で添加した。添加後、試料を25℃で採取し、次いで系を5℃に冷却した後、分離した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 貧溶媒添加後に採取した試料を遠心分離によって分離し、固体をXRPDによって分析した。この材料は形態4であることが確認された。試料母液の濃度は、4.2mg/mLであると決定された。
2. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。乾燥試料の好ましい配向が認められたことに起因して、材料を軽く粉砕し、XRPDによって再分析し、この材料も形態4として特定された。
3. 回収した物質は、85%の単離収率を有し、HPLCによると99.5%の固体純度を有していた。
4. 回収母液は2.3mg/mLの濃度を有し、これは94%の理論回収収率に相当する。母液純度は87%であると決定された。洗浄液は0.2mg/mLの濃度を有していた。
5. 湿った固体のPLM分析は、材料が形態において板状であり、この固体が凝集及び複屈折も示すことを示した。粒子サイズに起因して、画像を20倍及び10倍の倍率の両方で取得した。
6. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。
7. 乾燥固体のTG分析は、分解前の重量損失を示さなかった。112℃の開始、117℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
8. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.09重量%の平均水分含量を決定した。
9. 乾燥した固体のGC分析は、380ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
10. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=13.1μm
D50=54.5μm
D90=162.1μm
【0456】
6.6. F. 結晶化試験6
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、1-プロパノール:水系において65mg/mLのより高い濃度で実施した。45℃で完全に溶解した後、系を35℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、5℃に冷却し、次いで貧溶媒をゆっくりとした速度で添加した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。乾燥試料の好ましい配向が認められたことに起因して、材料を軽く粉砕し、XRPDによって再分析し、この材料も形態4として特定された。
2. 回収した物質は、88%の単離収率を有し、HPLCによると99.5%の固体純度を有していた。
3. 回収母液は1.9mg/mLの濃度を有し、これは96%の理論回収収率に相当する。母液純度は84%であると決定された。洗浄液は0.1mg/mLの濃度を有していた。
4. 湿った固体のPLM分析は、材料が形態において板状であり、この固体が凝集及び複屈折も示すことを示した。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。粒子サイズに起因して、画像を20倍及び10倍の倍率の両方で取得した。
6. 乾燥固体のTG分析は、200℃までの0.2%の重量損失及びその後の分解を示した。117℃の開始、123℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.03重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、331ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=14.6μm
D50=45.0μm
D90=119.1μm
【0457】
6.7. G. 結晶化試験7
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、1-プロパノール:水系において65mg/mlのより高い濃度で、脱気溶媒を使用して実施した。45℃で完全に溶解した後、系を32℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、5℃に冷却し、次いでこの温度で貧溶媒を添加した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。乾燥試料の好ましい配向が認められたことに起因して、材料を軽く粉砕し、XRPDによって再分析し、この材料も形態4として特定された。
2. 回収した物質は、84%の単離収率を有し、HPLCによると99.5%の固体純度を有していた。
3. 回収母液は4.5mg/mLの濃度を有し、これは89%の理論回収収率に相当する。母液純度は92%であると決定された。洗浄液は0.2mg/mLの濃度を有していた。
4. 湿った固体のPLM分析は、材料が形態において板状であり、この固体が凝集及び複屈折も示すことを示した。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。
6. 乾燥固体のTG分析は、200℃までの0.2%の重量損失及びその後の分解を示した。111℃の開始、120℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.07重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、349ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=13.4μm
D50=48.6μm
D90=132.5μm
【0458】
6.8. H. 結晶化試験8
別の実施形態では、化合物A形態4の結晶化試験は、1-プロパノール:水中において65mg/mLのより高い濃度で、脱気溶媒を使用して実施した。45℃で完全に溶解した後、系を32℃に冷却し、透明な溶液を認めた後に播種した。種は約1時間にわたって持続した後、30℃に冷却し、次いでこの温度で貧溶媒を添加した。貧溶媒の添加後、系を5℃に冷却した。乾燥した固体の試料及び最終生成物について、以下の結果を得た。
1. 回収した固体を、湿った固体及び乾燥固体の両方としてXRPDによって分析し、両方の試料が形態4であることを確認した。乾燥試料の好ましい配向が認められたことに起因して、材料を軽く粉砕し、XRPDによって再分析し、この材料も形態4として特定された。
2. 回収した物質は、88%の単離収率を有し、HPLCによると99.6%の固体純度を有していた。
3. 回収母液は1.8mg/mLの濃度を有し、これは96%の理論回収収率に相当する。母液純度は91%であると決定された。洗浄液は0.6mg/mLの濃度を有していた。
4. 湿った固体のPLM分析は、材料が形態において板状であり、この固体が凝集及び複屈折も示すことを示した。粒子サイズに起因して、画像を20倍及び10倍の倍率の両方で取得した。
5. 乾燥固体のPLM分析は、材料が凝集及び複屈折を有する板状結晶であることを示した。粒子サイズに起因して、画像を20倍及び10倍の倍率の両方で取得した。
6. 乾燥固体のTG分析は、200℃までの0.3%の重量損失及びその後の分解を示した。113℃の開始、115℃のピークでDTAにおいて吸熱事象が認められる。これに続いて、191℃の開始、192℃のピークを有する第2のより大きい吸熱事象が認められ、これはおそらく材料溶融に関連する。
7. KF分析は、固体の2つの試料に対して直接添加法を用いて行った。0.11重量%の平均水分含量を決定した。
8. 乾燥した固体のGC分析は、401ppmの残留1-プロパノール値を戻した。
9. 材料の粒子サイズ分析を実施し、以下のPSD値を得た。
D10=11.9μm
D50=48.3μm
D90=119.9μm
【0459】
2019年10月10日出願の米国仮出願第62/913,574号を含めて本明細書で言及される米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、及び非特許刊行物はすべて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0460】
上述の開示は、理解を容易にするためにある程度詳細に提示されているが、添付の特許請求の範囲の範囲内で特定の変更及び改変が実施されてもよいことは明らかであろう。従って、説明された実施形態は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきであり、請求項に係る発明は、本明細書に与えられる詳細に限定されず、添付の特許請求の範囲の範囲及び均等物内で改変されてもよい。
【国際調査報告】