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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】生体信号感知装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/256 20210101AFI20221208BHJP
   A61B 5/291 20210101ALI20221208BHJP
   A61B 5/31 20210101ALI20221208BHJP
【FI】
A61B5/256 120
A61B5/291
A61B5/31
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521035
(86)(22)【出願日】2020-11-13
(85)【翻訳文提出日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2020016028
(87)【国際公開番号】W WO2021096308
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146602
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519025068
【氏名又は名称】ルーシッド ラブス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ホン グ
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ヨン ウク
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA03
4C127BB03
4C127LL08
4C127LL13
4C127LL15
(57)【要約】
ユーザの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を測定できる生体信号感知装置を開示する。生体信号感知装置は、ユーザの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知するように構成されるセンサを含み、センサは、接触部位に対応する形状に変形されて接触部位に密着される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知するように構成されるセンサを含み、
前記センサは、接触部位に対応する形状に変形されて前記接触部位に密着される、生体信号感知装置。
【請求項2】
前記センサは、ユーザの額部位に配置され、前記少なくとも一つの生体信号を測定するように構成される、請求項1に記載の生体信号感知装置。
【請求項3】
前記センサは、
前記ユーザの皮膚に接触して前記少なくとも一つの生体信号を感知する複数の電極;
前記複数の電極と電気的に連結され、前記接触部位の形状に対応して変形されるように構成される軟性印刷回路基板;及び
前記軟性印刷回路基板及び外部装置と電気的に連結されるように構成される連結端子を含む、請求項1に記載の生体信号感知装置。
【請求項4】
前記複数の電極は、
基準電極(Reference electrode);
前記基準電極を基準として水平方向に沿って前記基準電極の一側及び他側に対向配置される複数の活性電極(Active electrode);及び
前記基準電極を基準として前記水平方向に沿って前記基準電極の一側及び他側に対向配置される複数の接地電極(Ground electrode)を含み、
前記複数の活性電極は、垂直方向に沿って少なくとも二以上の位置に配置される、請求項3に記載の生体信号感知装置。
【請求項5】
前記複数の活性電極は、
前記垂直方向に沿って前記基準電極の上側に配置される第1活性電極;
前記垂直方向に沿って前記基準電極の下側に配置される第2活性電極;及び
前記垂直方向に沿って前記第2活性電極の下側に配置される第3活性電極を含み、
前記第1活性電極、前記第2活性電極及び前記第3活性電極は、前記水平方向に沿って互いに異なる位置に配置される、請求項4に記載の生体信号感知装置。
【請求項6】
ヘッドマウントディスプレイ装置に結合されるように構成されるブラケット;及び
前記ブラケットに結合され、一側に結合された前記センサを前記ユーザの皮膚に密着させるように構成される支持パッドをさらに含む、請求項3に記載の生体信号感知装置。
【請求項7】
前記ブラケットは、
前記支持パッドと結合され、湾曲した形態を有する支持板;及び
前記支持板から延びて前記ヘッドマウントディスプレイ装置に結合可能な結合部材を含む、請求項6に記載の生体信号感知装置。
【請求項8】
前記支持パッドは、前記複数の電極を弾性的に支持する凹凸構造を有する、請求項6に記載の生体信号感知装置。
【請求項9】
前記支持パッドは、
前記ブラケットに結合され、前記ブラケットに対応する形状を維持するように構成されるベース;及び
前記ベースに設けられ、一面に配置された前記複数の電極を前記ベースの一面から離隔された位置に配置させ、前記複数の電極を弾性的に支持して前記ユーザの皮膚に密着させるように構成される複数の加圧突起を含む、請求項8に記載の生体信号感知装置。
【請求項10】
前記支持パッドは、弾性力を有する素材で設けられ、
前記複数の加圧突起は、内部が空いているシェル(shell)構造を有する、請求項9に記載の生体信号感知装置。
【請求項11】
前記センサと電気的に連結され、前記センサで感知された前記少なくとも一つの生体信号を受信し、受信された前記少なくとも一つの生体信号を処理及び変換して外部装置に伝送するように構成される制御ユニットをさらに含む、請求項6に記載の生体信号感知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体信号感知装置に関し、より詳細には、ユーザの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知できる生体信号感知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ヘッドマウントディスプレイ装置(HMD:Head-Mounted Display)は、ユーザの頭に着用可能な構造に形成され、ユーザが実際と類似した空間的、時間的体験が可能であり得るように、ユーザに仮想現実(VR:Virtual Reality)映像を提供するディスプレイ装置である。
【0003】
このようなヘッドマウントディスプレイ装置は、ユーザの目の部位に着用可能であるようにゴーグル(goggle)形態に形成される本体と、本体に連結され、本体をユーザの頭に固定させ得るようにバンド形態に形成される着用部で構成される。ここで、本体には、仮想現実映像を出力する手段として、スマートフォン等のような携帯用端末装置が設けられるか、モニタ等のようにPC等に連結されるディスプレイ装置が設けられる。
【0004】
しかし、ヘッドマウントディスプレイ装置は、単純にユーザが携帯用端末装置に設けられた映像出力手段から出力される映像を視覚的にのみ確認できるように作製されることで、活用度が低く、映像出力手段に提供されるコンテンツの種類が極めて限定的である問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10-2017-0094883号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、ヘッドマウントディスプレイ装置に取り付けて、ヘッドマウントディスプレイ装置から出力されるコンテンツを利用中であるユーザの生体信号を測定及び分析し、これを通してユーザの健康状態及び感情/認知状態等を判断できる生体信号感知装置を提供することである。
【0007】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明の実施例に係る生体信号感知装置は、ユーザの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知するように構成されるセンサを含み、前記センサは、接触部位に対応する形状に変形されて前記接触部位に密着される。
【0009】
前記センサは、ユーザの額部位に配置され、前記少なくとも一つの生体信号を測定するように構成され得る。
【0010】
前記センサは、前記ユーザの皮膚に接触して前記少なくとも一つの生体信号を感知する複数の電極;前記複数の電極と電気的に連結され、前記接触部位の形状に対応して変形されるように構成される軟性印刷回路基板;及び、前記軟性印刷回路基板及び外部装置と電気的に連結されるように構成される連結端子を含むことができる。
【0011】
前記複数の電極は、基準電極(Reference electrode);前記基準電極を基準として水平方向に沿って前記基準電極の一側及び他側に対向配置される複数の活性電極(Active electrode);及び、前記基準電極を基準として前記水平方向に沿って前記基準電極の一側及び他側に対向配置される複数の接地電極(Ground electrode)を含み、前記複数の活性電極は、垂直方向に沿って少なくとも二以上の位置に配置され得る。
【0012】
前記複数の活性電極は、前記垂直方向に沿って前記基準電極の上側に配置される第1活性電極;前記垂直方向に沿って前記基準電極の下側に配置される第2活性電極;及び、前記垂直方向に沿って前記第2活性電極の下側に配置される第3活性電極を含み、前記第1活性電極、前記第2活性電極及び前記第3活性電極は、前記水平方向に沿って互いに異なる位置に配置され得る。
【0013】
ヘッドマウントディスプレイ装置に結合されるように構成されるブラケット;及び、前記ブラケットに結合され、一側に結合された前記センサを前記ユーザの皮膚に密着させるように構成される支持パッドをさらに含むことができる。
【0014】
前記ブラケットは、前記支持パッドと結合され、湾曲した形態を有する支持板;及び、前記支持板から延びて前記ヘッドマウントディスプレイ装置に結合可能な結合部材を含むことができる。
【0015】
前記支持パッドは、前記複数の電極を弾性的に支持する凹凸構造を有し得る。
【0016】
前記支持パッドは、前記ブラケットに結合され、前記ブラケットに対応する形状を維持するように構成されるベース;及び、前記ベースに設けられ、一面に配置された前記複数の電極を前記ベースの一面から離隔された位置に配置させ、前記複数の電極を弾性的に支持して前記ユーザの皮膚に密着させるように構成される複数の加圧突起を含むことができる。
【0017】
前記支持パッドは、弾性力を有する素材で設けられ、前記複数の加圧突起は、内部が空いているシェル(shell)構造を有し得る。
【0018】
前記センサと電気的に連結され、前記センサで感知された前記少なくとも一つの生体信号を受信し、受信された前記少なくとも一つの生体信号を処理及び変換して外部装置に伝送するように構成される制御ユニットをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例によれば、生体信号感知装置をヘッドマウントディスプレイ装置に適用して、ヘッドマウントディスプレイ装置から出力されるコンテンツを利用中であるユーザの生体信号を測定及び分析してユーザの健康状態及び感情/認知状態等を判断できる。
【0020】
また、本発明の実施例によれば、多様な頭の形状に適用でき、前頭前皮質の全領域で生体信号を獲得でき、皮膚に完璧に密着されて正確な生体信号を測定できる。
【0021】
また、本発明の実施例によれば、シリコーン素材の支持パッドを利用してセンサを加圧するように構成され、支持パッドが接触部位に対応する形状に変形されてセンサを接触部位に完全に密着させることができる。
【0022】
また、支持パッドに弾性力を有する凹凸構造を備えてセンサを加圧するように構成されることで、ユーザの頭の形状や、大きさが変わる場合にも電極をユーザの皮膚に完璧に密着させて電極と皮膚間の接触状態を一定に維持でき、これを通して感知される生体信号の品質を最上の状態に維持できる。
【0023】
また、電極を弾性的に支持する凹凸構造をシェル構造に形成して、ユーザの皮膚を加圧する力が最小化されて押されによる疲労を最小化できる。
【0024】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置をユーザが着用している状態を概略的に示した図である。
【0026】
図2】本発明の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置を示した斜視図である。
【0027】
図3】本発明の実施例に係る生体信号感知装置を示した分解斜視図である。
【0028】
図4】本発明の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した正面図である。
【0029】
図5】本発明の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した背面図である。
【0030】
図6】本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドがユーザの皮膚にセンサを密着させた時の加圧突起の変化を概略的に示した図である。
【0031】
図7】本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0032】
図8】本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0033】
図9】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置をユーザが着用している状態を概略的に示した図である。
【0034】
図10】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置を示した背面斜視図である。
【0035】
図11】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置を示した分解斜視図である。
【0036】
図12】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した正面図である。
【0037】
図13】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した背面図である。
【0038】
図14】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の第1ブラケットの結合部材が支持板から分離された様子を正面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0039】
図15】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の第1ブラケットの結合部材が支持板から分離された様子を背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0040】
図16】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のブラケットの第2ブラケットを示した斜視図である。
【0041】
図17】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0042】
図18】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0043】
図19】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の緩衝パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0044】
図20】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の緩衝パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0045】
図21】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドがユーザの皮膚にセンサを密着させた時の加圧突起と緩衝突起の変化を概略的に示した図である。
【0046】
図22】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のイヤクリップを正面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0047】
図23】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のイヤクリップの一部分の断面を示した図である。
【0048】
図24】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の制御ユニットを左側面から眺めた状態を示した図である。
【0049】
図25】本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の制御ユニットを右側面から眺めた状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本発明の実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0051】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0052】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0053】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0054】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0055】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0056】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0057】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0058】
以下においては、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0059】
図1は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置をユーザが着用している状態を概略的に示した図であり、図2は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置を示した斜視図であり、図3は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置を示した分解斜視図である。
【0060】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例に係る生体信号感知装置100は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDに着脱可能であり、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用したユーザの皮膚に接触して生体信号を感知する。
【0061】
具体的に、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDに結合された生体信号感知装置100は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDの上側に配置され、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、ユーザUの額部位に接触して少なくとも一つの生体信号を感知できる。
【0062】
ヘッドマウントディスプレイ装置HMDは、ユーザUの頭に着用可能な構造に形成され得る。そして、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDは、ユーザUが実際と類似した空間的、時間的体験ができるようにユーザUに仮想現実(VR:Virtual Reality)映像を提供できる。例えば、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDは、着用部とディスプレイ部を含むことができる。着用部は、ユーザUの頭の周りに着用可能なバンド形態に形成され、一側に内径の大きさを調節できるように内径調節手段を備えることができる。ディスプレイ部は、着用部と結合されてユーザの顔に密着され、ユーザUに仮想現実映像を提供できる。
【0063】
本実施例においては、生体信号感知装置100がヘッドマウントディスプレイ装置HMDに着脱可能な構造を有するものと説明しているが、本発明の実施例に係る生体信号感知装置100は、必ずしもヘッドマウントディスプレイ装置HMDにのみ着脱可能な構造に形成されるものではなく、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDに結合されていない状態で独立して使用可能な構造に形成されてもよい。
【0064】
図1図2、および図3を参照すると、生体信号感知装置100は、センサ110を含む。
【0065】
センサ110は、ブラケット120に結合された支持パッド130に支持されてヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用したユーザUの額部位に配置され、ユーザUの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知する。
【0066】
具体的に、センサ110は、ユーザUの額部位に接触して前頭前皮質の脳波信号を測定できる。しかし、センサ110は、必ずしもユーザUの額部位に接触して前頭前皮質の脳波信号だけを測定するように構成されるものではなく、ユーザUの多様な身体部位に接触して多様な生体信号を感知できるように構成されてもよい。
【0067】
また、センサ110は、ユーザUの身体に接触時、接触部位CPに対応する形状に変形されて接触部位CPに完全に密着され得る。
【0068】
具体的に、センサ110は、曲げられるか、反りが可能であって接触部位CPに対応する形状に変形され得るように柔軟性を有するフィルム形態に設けられ得る。そこで、センサ110は、接触部位CPの形状が変更されても接触部位CPに対応する形状に変形可能であって常に接触部位CPに完全に密着された状態を維持できる。
【0069】
図4及び図5を参照して、センサ110についてより詳細に説明する。
【0070】
図4は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した正面図であり、図5は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した背面図である。
【0071】
図4及び図5を参照すると、センサ110は、複数の電極111、軟性印刷回路基板112及び連結端子113を含むことができる。
【0072】
複数の電極111は、ユーザUの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知できる。
【0073】
具体的に、複数の電極111は、基準電極(Reference electrode)111A、活性電極(Active electrode)111B及び接地電極(Ground electrode)111Cを含むことができる。例えば、複数の電極111は、10-20電極配置法によって互いに離隔配置され得る。
【0074】
基準電極111Aは、信号測定のために基準となる地点に配置され得る。具体的に、基準電極111Aは、いかなる生体信号も感知しない位置、即ち、偏向が発生せず、顎筋肉の影響が最小限に作用してノイズの発生が最小化されるセンサ110の中間地点に配置されるか、活性電極111Bの配置のための基準となる位置に配置され得る。例えば、基準電極111Aを中心に基準電極111Aの上側及び下側には、活性電極111Bが配置され得る。
【0075】
活性電極111Bは、基準電極111Aを基準として水平方向、即ち、X軸方向に沿って基準電極111Aの一側及び他側に対向配置され得る。
【0076】
活性電極111Bは、実際に神経活性が起こると推測される複数の位置に配置され得る。活性電極111Bで感知された信号は、基準電極111Aの信号を基準に+または?値で示され得る。即ち、活性電極111Bの位置と基準電極111Aの位置の差を通して信号値の差を測定できる。従って、基準電極111Aと活性電極111Bの位置が重要に作用する。
【0077】
具体的に、活性電極111Bは、垂直方向(Z軸方向)に沿って互いに異なる位置に配置される複数の活性電極111B1、111B2、111B3を含むことができる。複数の活性電極111B1、111B2、111B3は、第1活性電極111B1、第2活性電極111B2及び第3活性電極111B3を含むことができる。複数の活性電極111B1、111B2、111B3は、それぞれ一対で設けられ、水平方向、即ち、X軸方向に沿って基準電極111Aの一側及び他側に配置され得る。例えば、一対の第1活性電極111B1は、垂直方向、即ち、Z軸方向に沿って基準電極111Aの上側に配置され、一対の第2活性電極111B2は、垂直方向に沿って基準電極111Aの下側に配置され得る。そして、一対の第3活性電極111B3は、垂直方向に沿って第2活性電極111B2の下側に配置され得る。本発明の実施例においては、複数の活性電極111B1、111B2、111B3が第1活性電極111B1、第2活性電極111B2及び第3活性電極111B3を含んでいるものと説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、より多くの活性電極がさらに備えられ得る。
【0078】
接地電極111Cは、基準電極111Aを基準として水平方向、即ち、X軸方向に沿って基準電極111Aの一側及び他側に対向配置され得る。そして、接地電極111Cは、垂直方向、即ち、Z軸方向に沿って第1活性電極111B1と第2活性電極111B2との間に配置され得る。しかし、接地電極111Cの位置は、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な位置に変更されて適用され得る。例えば、接地電極111Cは、ユーザの身体どこでも付けることができ、基準電極111Aや活性電極111Bの信号値に影響を及ぼさない。
【0079】
軟性印刷回路基板112は、複数の電極111及び連結端子113と電気的に連結され、複数の電極111で感知された生体信号を連結端子113に伝送することができる。
【0080】
また、軟性印刷回路基板112は、接触部位CPの形状に対応して変形が可能であるように柔軟性を有する構造に形成され得る。例えば、軟性印刷回路基板112は、ポリイミド層(Poly Imide Layer)及びポリイミド層に積層される銅箔層(Copper Foil Layer)を含むベースフィルムと、ベースフィルムの上面に積層されるカバー層を含むことができる。また、軟性印刷回路基板112は、絶縁層をさらに含むことができる。絶縁層は、ユーザUの皮膚に接触する電極111の一部が外部に露出されるようにベースフィルムとカバー層の外面を囲み、接触部位CPに対応する形状に反るように柔軟性を有する素材で設けられ得る。例えば、絶縁体は、カーボン、エポキシ等のような多様な素材を利用して形成され得る。また、絶縁体の縁は、剥離現象を防止するためにシーリング処理され得る。
【0081】
連結端子113は、軟性印刷回路基板112の後面に設けられ、複数の電極111と電気的に連結された軟性印刷回路基板112と電気的に連結され得る。そして、連結端子113は、生体信号を処理する制御ユニット140と電気的に連結され、複数の電極111を通して感知された生体信号を制御ユニット140に伝送することができる。例えば、連結端子113は、ケーブルを通して制御ユニット140と物理的に連結される端子部と、制御ユニット140と無線通信方式を通して連結される通信部を含むことができる。そこで、連結端子113と制御ユニット140は、有線または無線方式のいずれか一つの方式を通して連結され得る。
【0082】
即ち、本発明の実施例に係る生体信号感知装置100のセンサ110は、柔軟性を有する軟性印刷回路基板112によって多様な頭の形状に適用でき、頭皮に完全に密着され得る。また、本発明の実施例に係る生体信号感知装置100のセンサ110は、複数の位置で生体信号を感知する複数の電極111によって前頭前皮質の領域を全てカバーして前頭前皮質の全領域で生体信号を獲得できる。また、複数の電極111は、非常に薄い形態に形成されて皮膚に当たった時に感じがほとんどなく、接触部位CPに接触したとき、接触部位CPに対応する形状に変形可能であって接触部位CPに完璧に密着され得る。これによって、正確な生体信号の測定が可能であり得る。
【0083】
図6は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドがユーザの皮膚にセンサを密着させた時の加圧突起の変化を概略的に示した図である。
【0084】
図1図3及び図6を参照すると、生体信号感知装置100は、ブラケット120及び支持パッド130をさらに含むことができる。
【0085】
ブラケット120は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDに結合され、一面にセンサ110が結合された支持パッド130と結合されて支持パッド130を接触部位CPに対向配置させることができる。例えば、ブラケット120は、所定の硬度と弾性力を有するようにプラスチック素材で設けられ得る。しかし、ブラケット120は、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な素材で適用され得る。
【0086】
ブラケット120は、支持板121と結合部材122を含むことができる。
【0087】
支持板121は、支持パッド130と結合され得る。支持板121は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDに結合される結合部材122と連結されてヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用したユーザUの顔に対向配置され、結合部材122に弾性的に支持され得る。従って、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用すると、結合部材122に弾性支持される支持板121は、支持パッド130を接触部位CP側に加圧できる。
【0088】
支持板121は、水平方向、即ち、X軸方向に沿って湾曲した形態を有し得る。従って、支持板121は、多様な頭の形状に適用され得る。しかし、支持板121は、必ずしもこれに限定されるものではなく、水平方向及び垂直方向(Z軸方向)に沿って湾曲した形態にも形成され得る。
【0089】
支持板121は、貫通孔121A及び複数の空気排出孔121Bを含むことができる。
【0090】
貫通孔121Aは、支持板121の中央に配置され、支持パッド130を貫通しているセンサ110の連結端子113を外部空間に露出させることができる。
【0091】
空気排出孔121Bは、支持パッド130に設けられた加圧突起132に対応する位置に形成され、電極111を弾性的に支持する加圧突起132と支持板121との間に空気層が形成されることを予防できる。即ち、電極111をユーザUの皮膚Sに密着させている加圧突起132が電極111が密着された皮膚Sに押されて圧縮される場合、加圧突起132と支持板121との間の空気は、空気排出孔121Bを通して外部に排出される。従って、加圧突起132と支持板121との間には、加圧突起132の移動を妨害する空気層が除去されるので、ユーザUの皮膚Sに加圧される加圧突起132は自然に圧縮され得、これを通してユーザUの皮膚に加えられる圧力が最小化され得る。
【0092】
結合部材122は、支持板121の上端から延びてヘッドマウントディスプレイ装置HMDに結合され、支持板121を弾性的に支持することができる。例えば、結合部材122には、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDと結合可能な結合部が設けられ得る。結合部は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDと着脱可能な構造に設けられ得る。
【0093】
結合部材122は、支持板121の上端からアーチ形態に延びて支持板121を弾性的に支持することができる。即ち、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用すると、結合部材122が支持板121により加圧される。このとき、結合部材122は、支持板121の上端にアーチ形態に形成されることで、支持板121から加えられる荷重の大きさだけ圧縮されて支持板121から加えられる荷重を緩衝させ、弾性力を通して支持板121を接触部位CP側に加圧してセンサ110の電極111をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0094】
本発明の実施例に係る生体信号感知装置100のブラケット120は、支持板121と結合部材122を含むものと説明しているが、ブラケット120は、必ずしもこれに限定されるものではなく、生体信号感知装置100が結合されるヘッドマウントディスプレイ装置HMDの形態によって追加及び変更され得る。また、ブラケット120は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMDと分離されて独立してユーザが着用可能な形態に設けられてもよい。
【0095】
図1及び図6を参照すると、支持パッド130は、ブラケット120の支持板121に結合され、一側に結合されたセンサ110を接触部位CPに対向配置させることができる。そして、支持パッド130は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、接触部位CP側に反力を加えるブラケット120に加圧されて一側に結合されたセンサ110をユーザUの皮膚Sに密着させることができる。
【0096】
図7は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図であり、図8は、本発明の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0097】
図6図7、および図8を参照すると、支持パッド130は、弾性力を有する素材で形成され得る。
【0098】
具体的に、支持パッド130は、ブラケット120に結合される場合、ブラケット120の外形に対応する形状を維持し、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、接触部位CPに対応する形状に変形されて一面に結合されたセンサ110を接触部位CPに密着させることができるように、形状の変形が容易なシリコーン素材で形成され得る。
【0099】
即ち、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用したとき、生体信号感知装置100に設けられた電極111は、接触部位CPに密着された状態を維持すると同時に、接触部位CPを加圧する力を最小化した状態を維持しなければならない。従って、本発明の実施例に係る生体信号感知装置100は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、一面に結合されたセンサ110を接触部位CPに密着させる支持パッド130をシリコーン素材に採択することで、電極111を接触部位CPに完璧に密着させると同時に、電極111が接触部位CPを加圧する力を最小限に維持できる。
【0100】
また、支持パッド130は、複数の電極111を弾性的に支持する凹凸構造を有し得る。
【0101】
具体的に、支持パッド130は、ブラケット120に結合され、ブラケット120に対応する形状を維持するように構成されるベース131と、ベース131に設けられる複数の加圧突起132を含むことができる。
【0102】
図3図5及び図8を参照すると、ベース131は、ブラケット120の支持板121に対応する形状を有し得る。そして、ベース131には、支持板121の縁と結合可能な結合部131Bが設けられ得る。また、ベース131の中央には、センサ110の連結端子113が配置される貫通孔131Aが形成され得る。
【0103】
図3図6及び図7を参照すると、複数の加圧突起132は、支持板121に形成された複数の空気排出孔121Bに対応する位置に配置され、一面に配置された複数の電極111をベース131の一面から所定の距離だけ離隔された位置に配置させることができる。これを通して、複数の加圧突起132は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用すると、ベース131の一面から離隔配置された複数の電極111を全てユーザUの皮膚に密着させることができる。
【0104】
本発明の実施例に係る生体信号感知装置100は、センサ110をユーザUの皮膚Sに密着させる支持パッド130に凹凸構造を適用することで、ユーザUの頭の形状や、大きさが変わる場合にも、支持パッド130が電極111をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させて電極111と皮膚S間の接触状態を一定に維持できる。従って、感知される生体信号の品質を最上の状態に維持できる。
【0105】
図3図6及び図8を参照すると、複数の加圧突起132は、複数の電極111を弾性的に支持することができる。このとき、複数の加圧突起132は、内部が空いているシェル(shell)構造に形成され得る。
【0106】
従って、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、複数の電極111を支持している複数の加圧突起132は、接触部位CPに加圧されて圧縮され得る。そして、圧縮された複数の加圧突起132は、接触部位CP側に複数の電極111を弾性的に支持して複数の電極111をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0107】
即ち、複数の電極111を支持する複数の加圧突起132は、内部が空いているシェル構造に形成されることで、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、接触部位CPに加圧されて外形が変形され、これを通してユーザUの皮膚Sを加圧する力が最小化されて押されによる疲労を最小化できる。また、複数の加圧突起132は、外形が変形される時に圧縮されて複数の電極111を弾性的に支持するようになるので、複数の電極111をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0108】
図1を参照すると、生体信号感知装置100は、制御ユニット140をさらに含むことができる。
【0109】
制御ユニット140は、センサ110と電気的に連結され、センサ110で感知された少なくとも一つの生体信号を受信し、受信された少なくとも一つの生体信号を処理及び変換して外部装置に伝送することができる。
【0110】
制御ユニット140は、センサ110を通して感知された少なくとも一つの生体信号を増幅及び処理し、処理された少なくとも一つの生体信号をA/D変換して制御ユニット140に有線または無線通信方式で連結された外部装置に伝送することができる。例えば、外部装置は、ユーザ端末、ヘッドマウントディスプレイ装置、サーバ等を含むことができる。
【0111】
具体的に、制御ユニット140は、センサ部110で感知された生体信号を増幅させるように構成される増幅部、増幅された信号からノイズを除去するように構成される信号処理部、電源を供給するように構成される電源供給部、ノイズが除去された生体信号をデジタル信号に変換するように構成されるA/D変換部、外部装置と有線または無線で連結され、デジタル信号に変換された生体信号を外部装置に伝送するように構成される通信部、及びこれらを制御する制御部を含むことができる。
【0112】
図9は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置をユーザが着用している状態を概略的に示した図であり、図10は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置が結合されたヘッドマウントディスプレイ装置を示した背面斜視図であり、図11は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置を示した分解斜視図である。
【0113】
図9図10、および図11を参照すると、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置200は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に着脱可能であり、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用したユーザの皮膚に接触して生体信号を感知できる。
【0114】
具体的に、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に結合された生体信号感知装置200は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'の上側に配置され、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMDを着用する場合、ユーザUの額部位と耳に接触して少なくとも一つの生体信号を感知できる。
【0115】
ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'は、ユーザUの頭に着用可能な構造に形成され得る。そして、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'は、ユーザUが実際と類似した空間的、時間的体験ができるようにユーザUに仮想現実(VR:Virtual Reality)映像を提供できる。
【0116】
本実施例においては、生体信号感知装置200がヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に着脱可能な構造を有するものと説明しているが、本発明の実施例に係る生体信号感知装置200は、必ずしもヘッドマウントディスプレイ装置HMD'にのみ着脱可能な構造に形成されるものではなく、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に結合されていない状態で独立して使用可能な構造に形成されてもよい。
【0117】
図9図10、および図11を参照すると、生体信号感知装置200は、センサ210を含むことができる。
【0118】
センサ210は、ブラケット220に結合された支持パッド230に支持されてヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用したユーザUの額部位に配置され、ユーザUの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知する。
【0119】
具体的に、センサ210は、ユーザUの額部位に接触して前頭前皮質の脳波信号を測定できる。しかし、センサ210は、必ずしもユーザUの額部位に接触して前頭前皮質の脳波信号だけを測定するように構成されるものではなく、ユーザUの多様な身体部位に接触して多様な生体信号を感知できるように構成されてもよい。
【0120】
また、センサ210は、ユーザUの身体に接触時、接触部位CPに対応する形状に変形されて接触部位CPに完全に密着され得る。
【0121】
具体的に、センサ210は、曲げられるか、反りが可能であって接触部位CPに対応する形状に変形され得るように柔軟性を有するフィルム形態に設けられ得る。そこで、センサ210は、接触部位CPの形状が変更されても接触部位CPに対応する形状に変形可能であって常に接触部位CPに完全に密着された状態を維持できる。
【0122】
図12及び図13を参照して、センサ210についてより詳細に説明する。
【0123】
図12は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した正面図であり、図13は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のセンサを示した背面図である。
【0124】
図12及び図13を参照すると、センサ210は、複数の活性電極211、軟性印刷回路基板212及び連結端子213を含むことができる。
【0125】
複数の活性電極211は、ユーザUの皮膚に接触して少なくとも一つの生体信号を感知できる。
【0126】
複数の活性電極211は、連結端子213を基準としてX軸方向に沿って連結端子213の一側及び他側に対向配置され得る。
【0127】
複数の活性電極211は、実際に神経活性が起こると推測される複数の位置に配置され得る。それぞれの活性電極213で感知された信号は、基準電極253の信号を基準に+または?値で示され得る。即ち、それぞれの活性電極211の位置と基準電極253の位置の差を通して信号値の差を測定できる。従って、基準電極253と複数の活性電極211の位置が重要に作用する。
【0128】
複数の活性電極211は、第1活性電極211A、第2活性電極211B及び第3活性電極211Cを含むことができる。複数の活性電極211は、それぞれ一対で設けられ、X軸方向に沿って連結端子213の一側及び他側に配置され得る。例えば、一対の第1活性電極211Aは、Z軸方向に沿って連結端子213の上側に配置され、一対の第2活性電極211Bは、Z軸方向に沿って連結端子213の下側に配置され得る。そして、一対の第3活性電極211Cは、Z軸方向に沿って第2活性電極211Bの下側に配置され得る。本発明の実施例においては、複数の活性電極211が第1活性電極211A、第2活性電極211B及び第3活性電極211Cを含んでいるものと説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、より多くの活性電極がさらに備えられ得る。
【0129】
軟性印刷回路基板212は、複数の活性電極211及び連結端子213と電気的に連結され、複数の活性電極211で感知された生体信号を連結端子213に伝送することができる。
【0130】
また、軟性印刷回路基板212は、接触部位CPの形状に対応して変形が可能であるように柔軟性を有する構造に形成され得る。例えば、軟性印刷回路基板212は、ポリイミド層(Poly Imide Layer)及びポリイミド層に積層される銅箔層(Copper Foil Layer)を含むベースフィルムと、ベースフィルムの上面に積層されるカバー層を含むことができる。また、軟性印刷回路基板212は、絶縁層をさらに含むことができる。絶縁層は、ユーザUの皮膚に接触する複数の活性電極211の一部が外部に露出されるようにベースフィルムとカバー層の外面を囲み、接触部位CPに対応する形状に反るように柔軟性を有する素材で設けられ得る。例えば、絶縁体は、カーボン、エポキシ等のような多様な素材を利用して形成され得る。また、絶縁体の縁は、剥離現象を防止するためにシーリング処理され得る。
【0131】
連結端子213は、軟性印刷回路基板212の後面に設けられ、複数の活性電極211と電気的に連結された軟性印刷回路基板212と電気的に連結され得る。そして、連結端子213は、生体信号を処理する制御ユニット260と電気的に連結され、複数の活性電極211を通して感知された生体信号を制御ユニット260に伝送することができる。例えば、連結端子213は、ケーブルを通して制御ユニット260と物理的に連結される端子部と、制御ユニット260と無線通信方式を通して連結される通信部を含むことができる。そこで、連結端子213と制御ユニット260は、有線または無線方式のいずれか一つの方式を通して連結され得る。
【0132】
即ち、本発明の実施例に係る生体信号感知装置200のセンサ210は、柔軟性を有する軟性印刷回路基板212によって多様な頭の形状に適用でき、頭皮に完全に密着され得る。また、本発明の実施例に係る生体信号感知装置200のセンサ210は、複数の位置で生体信号を感知する複数の活性電極211によって前頭前皮質の領域を全てカバーして前頭前皮質の全領域で生体信号を獲得できる。また、複数の活性電極211は、非常に薄い形態に形成されて皮膚に当たった時に感じがほとんどなく、接触部位CPに接触したとき、接触部位CPに対応する形状に変形可能であって接触部位CPに完璧に密着され得る。これによって、正確な生体信号の測定が可能であり得る。
【0133】
図14は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の第1ブラケットの結合部材が支持板から分離された様子を正面から眺めた状態を示した斜視図であり、図15は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の第1ブラケットの結合部材が支持板から分離された様子を背面から眺めた状態を示した斜視図であり、図16は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のブラケットの第2ブラケットを示した斜視図である。
【0134】
図14図15、および図16を参照すると、生体信号感知装置200は、ブラケット220をさらに含むことができる。
【0135】
ブラケット220は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'と制御ユニット260に結合され、一面にセンサ210が結合された支持パッド230と結合されて支持パッド230を接触部位CPに対向配置させることができる。例えば、ブラケット220は、所定の硬度と弾性力を有するようにプラスチック素材で設けられ得る。しかし、ブラケット220は、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な素材で適用され得る。
【0136】
ブラケット220は、第1ブラケット222及び第2ブラケット224を含むことができる。
【0137】
第1ブラケット222は、支持板222A、掛け台222B及び結合部材222Cを含むことができる。
【0138】
支持板222Aは、支持パッド230と結合され得る。支持板222Aは、結合部材222Cと連結されてヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用したユーザUの顔に対向配置され、掛け台222Bに結合された結合部材222Cに弾性的に支持され得る。従って、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用すると、結合部材222Cに弾性支持される支持板222Aは、支持パッド230を接触部位CP側に加圧できる。
【0139】
支持板222Aは、X軸方向に沿って湾曲した形態を有し得る。従って、支持板222Aは、多様な頭の形状に適用され得る。しかし、支持板222Aは、必ずしもこれに限定されるものではなく、Z軸方向に沿って湾曲した形態にも形成され得る。
【0140】
支持板222Aは、貫通孔222A1及び複数の第1空気排出孔222A2を含むことができる。
【0141】
貫通孔222A1は、支持板222Aの中央に配置され、支持パッド230を貫通しているセンサ210の連結端子213を外部空間に露出させることができる。
【0142】
第1空気排出孔222A2は、支持パッド230に設けられた加圧突起232に対応する位置に形成され、複数の活性電極211を弾性的に支持する複数の加圧突起232と支持板222Aとの間に空気層が形成されることを予防できる。即ち、複数の活性電極211をユーザUの皮膚Sに密着させている複数の加圧突起232が複数の活性電極211が密着された皮膚Sに押されて圧縮される場合、複数の加圧突起232と支持板222Aとの間の空気は、第1空気排出孔222A2を通して排出された後、支持パッド230の結合部231Bと緩衝パッド240との間に形成された第2空気排出孔Hを通過して外部に排出される。従って、複数の加圧突起232と支持板222Aとの間には、複数の加圧突起232の移動を妨害する空気層が除去されるので、ユーザUの皮膚Sに加圧される複数の加圧突起232は自然に圧縮され得、これを通してユーザUの皮膚に加えられる圧力が最小化され得る。
【0143】
掛け台222Bは、支持板222Aの一面に設けられ、結合部材222Cを回転可能に収容することができる。
【0144】
第1ブラケット222は、掛け台222Bに結合された結合部材222Cにより回転し得、掛け台222Bは、接触部位CP側に加圧される支持板222Aを微細に回転させることができる。従って、掛け台222Bは、支持板222Aを回転させて支持パッド230がユーザUの額の任意の部位に対応するように接触し得るように補助できる。
【0145】
結合部材222Cは、第1ブラケット222の掛け台222Bに回転可能に結合され、第2ブラケット224の第1結合部224Aに結合され得る。
【0146】
結合部材222Cは、一端がアーチ形態に形成され、支持板222Aを弾性的に支持することができる。即ち、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用すると、結合部材222Cが支持板222Aにより加圧される。結合部材222Cの一端はアーチ形態に形成されるので、支持板222Aから加えられる荷重の大きさだけ圧縮されて支持板222Aから加えられる荷重を緩衝させ、弾性力を通して支持板222Aを接触部位CP側に加圧してセンサ210の複数の活性電極211をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0147】
第2ブラケット224は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'と制御ユニット260との間に配置され得る。第2ブラケット224は、支持板222Aに結合された結合部材222Cを固定させることができる。また、第2ブラケット224は、制御ユニット260を外部の衝撃にも揺れないことができるように固定させることができる。
【0148】
第2ブラケット224は、第1結合部224A、第2結合部224B及び第3結合部224Cを含むことができる。
【0149】
第1結合部224Aは、結合部材222Cと結合され得る。第1結合部224Aは、結合部材222Cの一端の形状の傾きによって所定角度だけ傾いて形成される。結合部材222Cは、所定角度だけ傾いて形成された第1結合部224Aの内部でガイドされて移動され得る。
【0150】
第2結合部224Bは、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'と結合され得る。第2結合部224Bは、環状に設けられ、第2ブラケット224をヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に固定させることができる。
【0151】
第3結合部224Cは、制御ユニット260を固定させることができる。従って、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用した状態でZ軸方向を中心に左側方向または右側方向に回転しても制御ユニット260がヘッドマウントディスプレイ装置HMD'から離脱されなくて済む。
【0152】
図17は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図であり、図18は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図である。
【0153】
図17及び図18を参照すると、支持パッド230は、緩衝パッド240に結合され、一側に結合されたセンサ210を接触部位CPに対向配置させることができる。そして、支持パッド230は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、接触部位CP側に反力を加える第1ブラケット222に加圧されて一側に結合されたセンサ210をユーザUの皮膚Sに密着させることができる。
【0154】
支持パッド230は、弾性力を有する素材で形成され得る。
【0155】
具体的に、支持パッド230は、第1ブラケット222に結合される場合、支持板222Aの外形に対応する形状を維持し、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、接触部位CPに対応する形状に変形されて一面に結合されたセンサ210を接触部位CPに密着させることができるように、形状の変形が容易なシリコーン素材で形成され得る。
【0156】
即ち、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用したとき、生体信号感知装置200に設けられた複数の活性電極211は、接触部位CPに密着された状態を維持すると同時に、接触部位CPを加圧する力を最小化した状態を維持しなければならない。従って、本発明の実施例に係る生体信号感知装置200は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、一面に結合されたセンサ210を接触部位CPに密着させる支持パッド230をシリコーン素材に採択することで、複数の活性電極211を接触部位CPに完璧に密着させると同時に、複数の活性電極211が接触部位CPを加圧する力を最小限に維持できる。
【0157】
また、支持パッド230は、複数の活性電極211を弾性的に支持する凹凸構造を有し得る。
【0158】
具体的に、支持パッド230は、第1ブラケット222に結合され、緩衝パッド240に対応する形状を維持するように構成されるベース231と、ベース231に設けられる複数の加圧突起232を含むことができる。
【0159】
ベース231は、第1ブラケット222の支持板222Aに対応する形状を有し得る。そして、ベース231には、支持板222Aの縁及び緩衝パッド241の縁と結合可能な結合部231Bが設けられ得る。また、ベース231の中央には、センサ210の連結端子213が配置される貫通孔231Aが形成され得る。
【0160】
複数の加圧突起232は、第1ブラケット222に形成された複数の第1空気排出孔222A2に対応する位置に配置され、一面に配置された複数の活性電極211をベース231の一面から所定の距離だけ離隔された位置に配置させることができる。これを通して、複数の加圧突起232は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用すると、ベース231の一面から離隔配置された複数の活性電極211を全てユーザUの皮膚に密着させることができる。
【0161】
本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置200は、センサ210をユーザUの皮膚Sに密着させる支持パッド230に凹凸構造を適用することで、ユーザUの頭の形状や、大きさが変わる場合にも、支持パッド230が複数の活性電極211をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させて複数の活性電極211と皮膚S間の接触状態を一定に維持できる。従って、感知される生体信号の品質を最上の状態に維持できる。
【0162】
複数の加圧突起232は、複数の活性電極211を弾性的に支持することができる。このとき、複数の加圧突起232は、内部が空いているシェル(shell)構造に形成され得る。
【0163】
複数の活性電極211を支持する複数の加圧突起232は、内部が空いているシェル構造に形成されることで、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、接触部位CPに加圧されて外形が変形され、これを通してユーザUの皮膚Sを加圧する力が最小化されて押されによる疲労を最小化できる。また、複数の加圧突起232は、外形が変形される時に圧縮されて複数の活性電極211を弾性的に支持するようになるので、複数の活性電極211をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0164】
図19は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の緩衝パッドを正面から眺めた状態を示した斜視図であり、図20は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の緩衝パッドを背面から眺めた状態を示した斜視図であり、図21は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の支持パッドがユーザの皮膚にセンサを密着させた時の加圧突起と緩衝突起の変化を概略的に示した図である。
【0165】
図19および図20を参照すると、緩衝パッド240は、支持パッド230の結合部231Bの外面に結合され得る。緩衝パッド240は、X軸方向に沿って湾曲した形態を有し得る。従って、緩衝パッド240は、支持パッド230の結合部231Bの外面に結合され得る。しかし、緩衝パッド240は、必ずしもこれに限定されるものではなく、Z軸方向に沿って湾曲した形態にも形成され得る。
【0166】
緩衝パッド240は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、接触部位CP側から押す力の伝達を受ける支持パッド230のずれを最小化させることができる。
【0167】
緩衝パッド240は、弾性力を有する素材で形成され得る。
【0168】
具体的に、緩衝パッド240は、支持パッド230と結合される場合、支持パッド230の結合部231Bをカバーできるように支持パッド230の外形に対応する形状を維持し、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、支持パッド230と共に接触部位CPに対応する形状に変形されて一面に結合されたセンサ210を接触部位CPに密着させることができるように、形状の変形が容易なシリコーン素材で形成され得る。
【0169】
緩衝パッド240は、支持パッド230に結合され、支持パッド230に対応する形状を維持するように構成される緩衝板241を含むことができる。
【0170】
緩衝板241の中央には、センサ210の連結端子213が配置される貫通孔241Aが形成され得る。貫通孔241Aは、支持パッド230の貫通孔231Aと連通され得る。
【0171】
また、緩衝板241には、第1ブラケット222の掛け台222Bを収容する掛け台収容ホール241Bが形成され得る。掛け台収容ホール241Bは、貫通孔241Aを基準に上部に配置され、複数の個数が貫通孔241Aを基準に離隔配置され得る。
【0172】
図21を参照すると、複数の加圧突起232は、支持板222Aに形成された複数の第1空気排出孔222A2に対応する位置に配置され得る。これを通して、複数の加圧突起232は、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用すると、複数の活性電極211を全てユーザUの皮膚に密着させることができる。
【0173】
複数の加圧突起232は、複数の活性電極211を弾性的に支持することができる。このとき、複数の加圧突起232は、内部が空いているシェル(shell)構造に形成され得る。
【0174】
従って、ユーザUがヘッドマウントディスプレイ装置HMD'を着用する場合、複数の活性電極211を支持している複数の加圧突起232は、接触部位CPに加圧されて圧縮され得る。そして、圧縮された複数の加圧突起232は、接触部位CP側に複数の活性電極211を弾性的に支持して複数の活性電極211をユーザUの皮膚Sに完璧に密着させることができる。
【0175】
図22は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のイヤクリップを正面から眺めた状態を示した斜視図であり、図23は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置のイヤクリップの一部分の断面を示した図である。
【0176】
図22及び図23を参照すると、生体信号感知装置200は、イヤクリップ250をさらに含むことができる。
【0177】
イヤクリップ250は、ユーザUの耳に結合されて複数の活性電極211と電位差を発生させ得る。
【0178】
イヤクリップ250は、第1ボディ251、第2ボディ252、基準電極253及び接地電極254を含むことができる。
【0179】
第1ボディ251は、ユーザの耳たぶの一面に接触し得、内部に基準電極253を収容できる空間が設けられ得る。第1ボディ251の一側には、連結ケーブルを収容できるように収容孔が形成され得る。収容孔には連結ケーブルが連結され、連結ケーブルを通して基準電極253の信号が 制御ユニット260に伝送され得る。
【0180】
第2ボディ252は、ユーザの耳たぶの一面に反対となる他面に接触し得、内部に接地電極254を収容できる空間が設けられ得る。第1ボディ251と第2ボディ252はスプリングで連結され、スプリングを基準に開き、すぼんでユーザUの耳たぶに固定され得る。
【0181】
基準電極253は、第1ボディ251の内部に収容され得る。基準電極253は、信号測定のための基準となり得る。即ち、基準電極253と複数の活性電極211との位置の差を通して信号値の差を測定できる。
【0182】
接地電極254は、第2ボディ252の内部に収容され得る。接地電極254は、基準電極253や複数の活性電極211の信号値に影響を及ぼさない。
【0183】
本実施例においては、基準電極253が第1ボディ251の内部に収容され、接地電極254が第2ボディ252の内部に収容されたが、これに限定されるものではなく、基準電極253が第2ボディ244の内部に収容され得、接地電極254が第1ボディ251の内部に収容され得る。
【0184】
図24は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の制御ユニットを左側面から眺めた状態を示した図であり、図25は、本発明の他の実施例に係る生体信号感知装置の制御ユニットを右側面から眺めた状態を示した図である。
【0185】
図24及び図25を参照すると、生体信号感知装置200は、制御ユニット260をさらに含むことができる。
【0186】
制御ユニット260は、ヘッドマウントディスプレイ装置HMD'に結合される第2ブラケット224の第3結合部224Cに結合されて固定され得る。
【0187】
制御ユニット260は、センサ210と電気的に連結され、センサ210で感知された少なくとも一つの生体信号を受信し、受信された少なくとも一つの生体信号を処理及び変換して外部装置に伝送することができる。
【0188】
制御ユニット260は、第1制御部261及び第2制御部262を含むことができる。
【0189】
第1制御部261は、制御ユニット260の一側に設けられ得る。第1制御部261は、制御ユニット260の電源を管理する電源スイッチ261A、制御ユニット260の再駆動のためのリセットスイッチ261B、及びイヤクリップ250と制御ユニット260が電気的に連結され得るようにイヤクリップ250の連結ケーブルを収容する第1連結端子261Cを含むことができる。
【0190】
第2制御部262は、第1制御部261が設けられた一側と反対となる他側に設けられる。第2制御部262は、第2連結端子262Aを含むことができる。
【0191】
第2連結端子262Aは、デジタル信号を制御ユニット260からユーザ端末、ヘッドマウントディスプレイ装置、サーバ等の外部装置に伝送するために外部装置に設けられた連結ケーブルを収容することができる。
【0192】
また、制御ユニット260は、センサ210を通して感知された少なくとも一つの生体信号を増幅及び処理し、処理された少なくとも一つの生体信号をA/D変換できる。
【0193】
具体的に、制御ユニット260は、センサ部210で感知された生体信号を増幅させるように構成される増幅部、増幅された信号からノイズを除去するように構成される信号処理部、電源を供給するように構成される電源供給部、ノイズが除去された生体信号をデジタル信号に変換するように構成されるA/D変換部、外部装置と有線または無線で連結され、デジタル信号に変換された生体信号を外部装置に伝送するように構成される通信部、及びこれらを制御する制御部を含むことができる。
【0194】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
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【国際調査報告】