(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸の調製のための方法
(51)【国際特許分類】
C07D 401/04 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
C07D401/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521270
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 US2020055894
(87)【国際公開番号】W WO2021076838
(87)【国際公開日】2021-04-22
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391022452
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
(71)【出願人】
【識別番号】518259165
【氏名又は名称】エフエムシー アグロ シンガポール プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ユーヂォン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ハーバート・フロイデンバーガー
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・ライト
【テーマコード(参考)】
4C063
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB02
4C063CC22
4C063DD12
4C063EE03
(57)【要約】
本明細書に記載されるのは、ピラゾール又はピラゾール誘導体から5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を合成する新規な方法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式VI
【化1】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式V
【化2】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式III
【化3】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化4】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化5】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化6】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)前記混合物を有機化合物と反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;及び
B)金属水酸化物
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物を反応させることと
を含む方法。
【請求項2】
前記金属水酸化物は、水酸化アルカリ、アルカリ土類金属水酸化物及びこれらの組合せから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記混合物を反応させる前記方法ステップII)は、約0℃~約90℃の範囲の反応温度において起こる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
金属を含む前記化合物は、グリニャール試薬である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のアミン塩基及び前記第2のアミン塩基は、iPr
2NH、TMP、ヘキサメチルジシラザン、Et
2NH、c-ヘキシル
2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記溶媒b)は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記混合物を反応させる前記方法ステップii)は、約0℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化7】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
【化8】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、請求項30に記載の方法。
【請求項10】
式VI
【化9】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式III
【化10】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式II
【化11】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化12】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化13】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
D)任意選択で、添加物;及び
E)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物をカルボニル含有化合物と反応させることと
を含む方法。
【請求項11】
金属を含む前記化合物は、グリニャール試薬である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
式II
【化14】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式VIII
【化15】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
B)溶媒;及び
C)酸
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物を反応させることと
を含む方法。
【請求項13】
前記溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
式VII
【化16】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物を反応させることと
を含む方法。
【請求項15】
式VIII
【化17】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式VII
【化18】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)前記混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法。
【請求項16】
金属を含む前記化合物は、グリニャール試薬である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
式V
【化19】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物を調製する方法であって、
i)混合物であって、
a)式III
【化20】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化21】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化22】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化23】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)前記混合物を有機化合物と反応させることと
を含む方法。
【請求項18】
金属を含む前記化合物は、グリニャール試薬である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
式III
【化24】
(式中、R
4は、水素であり;及び
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物を調製する方法であって、
i)混合物であって、
a)式II
【化25】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化26】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)前記混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化27】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)前記混合物を反応させることと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月18日に出願された米国仮特許出願第62/916,827号明細書の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を合成する新規な方法を対象とする。本明細書において開示される方法によって調製される化合物は、殺虫剤、例えば殺虫剤であるクロラントラニリプロール及びシアントラニリプロールとしての、目的とする特定のアントラニルアミド化合物の調製のために有用である。
【背景技術】
【0003】
本開示は、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸及びその誘導体の調製に有用な新規な方法を提供する。従前の方法と比較した本開示の方法の利点は、多数であり、全収率の改善、コストの低減、廃棄物の低減、操作の複雑さの単純化及び直線工程におけるより少ないステップ(すなわちより高度に収束的な合成)を含む。
【0004】
開示される方法は、市販であり且つ容易に取り扱われる試薬により約50%の全収率を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本明細書において提供するのは、式VI
【化1】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
I)混合物であって、
A)式V
【化2】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式III
【化3】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化4】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化5】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化6】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を有機化合物と反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;及び
B)金属水酸化物
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む。
【0006】
一態様において、本明細書において提供するのは、式VI
【化7】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
I)混合物であって、
A)式III
【化8】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式II
【化9】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化10】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化11】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
D)任意選択で、添加物;及び
E)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をカルボニル含有化合物と反応させることと
を含む。
【0007】
一態様において、本明細書において提供するのは、式II
【化12】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
I)混合物であって、
A)式VIII
【化13】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
B)溶媒;及び
C)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む。
【0008】
一態様において、本明細書において提供するのは、式VII
【化14】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む。
【0009】
一態様において、本明細書において提供するのは、式VIII
【化15】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化16】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む。
【0010】
一態様において、本明細書において提供するのは、式V
【化17】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
i)混合物であって、
a)式III
【化18】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化19】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化20】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化21】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を有機化合物と反応させることと
を含む。
【0011】
一態様において、本明細書において提供するのは、式III
【化22】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物を調製する方法であり、この方法は、
i)混合物であって、
a)式II
【化23】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化24】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化25】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を反応させることと
を含む。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において使用する場合、用語「含む」、「含んでいる」、「包含する」、「包含している」、「有する」、「有している」、「含有する」、「含有している」、「~によって特徴付けられる」又はそれらの任意の他の変化形は、明示的に示される限定があることを前提として、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセス又は方法は、必ずしもそれらの要素のみに限定されないが、明確に列挙されていないか、又はこのような組成物、混合物、プロセス若しくは方法に固有の他の要素を含み得る。
【0013】
移行句「からなる」は、特定されていない任意の要素、ステップ又は成分を除外する。特許請求の範囲において、これは、特許請求の範囲がそれと通常関連する不純物を除いて列挙したもの以外の材料を含むことを排除する。語句「からなる」が、前文の直後よりむしろ、特許請求の範囲の特徴部分において出現するとき、これは、その部分において記載した要素のみを限定し;他の要素は、特許請求の範囲から全体として除外されない。
【0014】
移行句「から本質的になる」は、文字通り開示されるものに加えて、材料、ステップ、特色、構成要素又は要素を含む組成物又は方法を定義するために使用されるが、ただし、これらのさらなる材料、ステップ、特色、構成要素又は要素は、特許請求される本発明の基本的で新規な特徴に実質的に影響を与えない。用語「から本質的になる」は、「含む」及び「からなる」の間の中間を占める。
【0015】
発明又はその部分がオープンエンド用語、例えば「含む」と共に定義される場合、(他に記述しない限り)この記載は、用語「から本質的になる」又は「からなる」を使用してもこのような発明が説明されると解釈すべきであることが容易に理解されるべきである。
【0016】
さらに、特に明示的に逆の記載がない限り、「又は」は、包括的な又はを指し、排他的な又はを指さない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれかの1つによって満たされる:Aは、真であり(又は存在し)、Bは、偽(又は非存在)であること、Aは、偽(又は非存在)であり、Bは、真である(又は存在する)こと、A及びBの両方は、真である(又は存在する)こと。
【0017】
また、本発明の要素又は構成要素に先行する不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、要素又は構成要素の実例(すなわち出現)の数に関して非限定的であることが意図される。したがって、「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、1つ又は少なくとも1つを含むと読むべきであり、要素又は構成要素の単数語形は、数が明らかに単数であることを意味しない限り、複数も含む。
【0018】
本明細書において使用する場合、用語「約」は、値のプラス又はマイナス10%を意味する。
【0019】
用語「ハロゲン」は、単独で又は複合語、例えば「ハロアルキル」中においてフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を含む。さらに、複合語、例えば「ハロアルキル」において使用されるとき、前記アルキルは、同じ又は異なり得るハロゲン原子で部分的に又は完全に置換され得る。
【0020】
基が、水素、例えばR4であり得る置換基を含有するとき、次いでこの置換基が水素と見なされるとき、これは、前記基が非置換であると等しいと認識される。
【0021】
用語「有機塩基」は、これらに限定されないが、アミン化合物(例えば、第一級、第二級及び第三級アミン)、窒素含有複素環を含めた複素環及び水酸化アンモニウムを含む。
【0022】
用語「無機塩基」は、これらに限定されないが、酸と反応するか又は酸を中和して、水酸化物、炭酸、炭酸水素及びリン酸の塩、例えば金属塩を形成することができる無機化合物を含む。
【0023】
用語「ハロゲン化試薬」は、これらに限定されないが、ハロゲン及び無機化合物、例えば臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せを含む。
【0024】
用語「相間移動触媒」は、1つの相から、反応が起こる別の相への反応剤の移行を促進する化合物を含む。相間移動触媒作用は、相間移動触媒の添加による反応の促進を指す。
【0025】
用語「エステル」は、これらに限定されないが、エステル結合(C(=O)-O-)を含む官能基を含む。いくつかの態様において、エステル結合を含む官能基は、1~8個の炭素原子を有するアルキル(又はシクロアルキル)、例えばメチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、1-メチルヘプチル(メプチル)などである。
【0026】
用語「エーテル」は、これらに限定されないが、エーテル結合(C-O-C)を含む官能基を含む。
【0027】
用語「ニトリル」は、これらに限定されないが、ニトリル結合(-C≡N)を含む官能基を含む。
【0028】
用語「カルボン酸」は、これらに限定されないが、カルボン酸結合(C(=O)-OH)を含む官能基を含む。
【0029】
用語「有機酸」は、これらに限定されないが、酸性度を与え、且つ炭素、窒素、酸素及び水素から選択される原子からなる官能基を含む。
【0030】
用語「炭素環」は、これらに限定されないが、環骨格を形成する原子が炭素のみから選択される、環又は環系を含む官能基を含む。
【0031】
用語「複素環」は、これらに限定されないが、環骨格を形成する少なくとも1個の原子が炭素でなく、例えば窒素、酸素又は硫黄である、環又は環系を含む官能基を含む。
【0032】
用語「飽和」は、単結合によって互いに連結している原子からなる骨格を含む官能基を指し;他に特定しない限り、残りの原子の原子価は、水素原子によって占有されている。
【0033】
用語「不飽和」は、少なくとも1個の二重結合を含む骨格を含む官能基を指す。他に記述しない限り、「不飽和」官能基は、部分不飽和又は完全不飽和であり得る。
【0034】
用語「シクロアルケン」は、これらに限定されないが、環骨格を形成する原子が炭素のみから選択され、且つ環又は環系が少なくとも1個の二重結合を含む、環又は環系を含む官能基を含む。
【0035】
用語「ヘテロシクロアルケン」は、これらに限定されないが、環骨格を形成する少なくとも1個の原子が炭素でなく、例えば窒素、酸素又は硫黄であり、且つ環又は環系が少なくとも1個の二重結合を含む、環又は環系を含む官能基を含む。
【0036】
本発明の特定の化合物は、1種又は複数の立体異性体として存在することができる。様々な立体異性体は、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体及び幾何異性体を含む。1つの立体異性体は、他の立体異性体と比べて濃縮されるとき又は他の立体異性体から分離されるとき、より活性であり得、且つ/又は有益な効果を示し得ることを当業者は認識する。さらに、当業者は、前記立体異性体をどのように分離し、濃縮し、且つ/又は選択的に調製するかを知っている。
【0037】
本開示の実施形態は、以下を含む。
【0038】
実施形態1.式VI
【化26】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式V
【化27】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式III
【化28】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化29】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化30】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化31】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を有機化合物と反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;及び
B)金属水酸化物
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法。
【0039】
実施形態2.金属水酸化物は、水酸化アルカリ、アルカリ土類金属水酸化物及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0040】
実施形態3.水酸化アルカリは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される、実施形態2に記載の方法。
【0041】
実施形態4.アルカリ土類金属水酸化物は、水酸化カルシウム及び水酸化バリウムから選択される、実施形態2に記載の方法。
【0042】
実施形態5.混合物を反応させる方法ステップII)は、約0℃~約90℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態1に記載の方法。
【0043】
実施形態6.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態1に記載の方法。
【0044】
実施形態7.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0045】
実施形態8.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、ヘキサメチルジシラザン、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態1に記載の方法。
【0046】
実施形態9.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して化学量論量又は触媒量で存在する、実施形態1に記載の方法。
【0047】
実施形態10.塩基は、iPr2NMgClである、実施形態1に記載の方法。
【0048】
実施形態11.塩基は、MeMgCl及びiPr2NHを含む、実施形態1に記載の方法。
【0049】
実施形態12.溶媒b)は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0050】
実施形態13.有機化合物は、炭酸ジメチル、N,N-ジメチルアセトアミド及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0051】
実施形態14.有機化合物は、炭酸ジメチルである、実施形態13に記載の方法。
【0052】
実施形態15.添加物d)は、LiCl、TMEDA及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0053】
実施形態16.混合物を反応させる方法ステップii)は、約0℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態1に記載の方法。
【0054】
実施形態17.混合物を反応させる方法ステップii)は、約0℃~約30℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態16に記載の方法。
【0055】
実施形態18.混合物を反応させる方法ステップii)は、約10℃~約25℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態17に記載の方法。
【0056】
実施形態19.式IIIのR5及びR6は、それぞれ独立に、水素である、実施形態1に記載の方法。
【0057】
実施形態20.無機塩基DD)は、粉末水酸化ナトリウム、粉末水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、粉末ナトリウムメトキシド、粉末カリウムt-ブトキシド及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0058】
実施形態21.溶媒CC)は、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0059】
実施形態22.添加物EE)は、ヨウ化カリウム、相間移動触媒及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0060】
実施形態23.相間移動触媒は、ブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、aliquat-336、18-クラウン-6及びこれらの組合せから選択される、実施形態22に記載の方法。
【0061】
実施形態24.混合物を反応させる方法ステップIIA)は、約100℃~約200℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態1に記載の方法。
【0062】
実施形態25.溶媒bb)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0063】
実施形態26.酸cc)は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0064】
実施形態27.混合物を反応させる方法ステップiia)は、約20℃~約150℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態1に記載の方法。
【0065】
実施形態28.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態1に記載の方法。
【0066】
実施形態29.R12は、エステル及びニトリルから選択される、実施形態1に記載の方法。
【0067】
実施形態30.式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化32】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態1に記載の方法。
【0068】
実施形態31.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態30に記載の方法。
【0069】
実施形態32.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態30に記載の方法。
【0070】
実施形態33.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態30に記載の方法。
【0071】
実施形態34.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態30に記載の方法。
【0072】
実施形態35.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態30に記載の方法。
【0073】
実施形態36.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態30に記載の方法。
【0074】
実施形態37.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態36に記載の方法。
【0075】
実施形態38.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態37に記載の方法。
【0076】
実施形態39.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態30に記載の方法。
【0077】
実施形態40.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態39に記載の方法。
【0078】
実施形態41.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態30に記載の方法。
【0079】
実施形態42.
【化33】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態30に記載の方法。
【0080】
実施形態43.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態30に記載の方法。
【0081】
実施形態44.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態30に記載の方法。
【0082】
実施形態45.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態44に記載の方法。
【0083】
実施形態46.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態44に記載の方法。
【0084】
実施形態47.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態44に記載の方法。
【0085】
実施形態48.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態44に記載の方法。
【0086】
実施形態49.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態44に記載の方法。
【0087】
実施形態50.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態49に記載の方法。
【0088】
実施形態51.式VI
【化34】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
13は、有機酸である)
を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式III
【化35】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
i)混合物であって、
a)式II
【化36】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化37】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化38】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
B)カルボニル含有化合物;
C)溶媒;
D)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
E)任意選択で、添加物;及び
F)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法。
【0089】
実施形態52.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態51に記載の方法。
【0090】
実施形態53.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0091】
実施形態54.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、ヘキサメチルジシラザン、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態51に記載の方法。
【0092】
実施形態55.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して化学量論量又は触媒量で存在する、実施形態51に記載の方法。
【0093】
実施形態56.塩基は、iPr2NMgClである、実施形態51に記載の方法。
【0094】
実施形態57.塩基は、MeMgCl及びiPr2NHを含む、実施形態51に記載の方法。
【0095】
実施形態58.溶媒C)は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0096】
実施形態59.カルボニル含有化合物は、炭酸ジメチル、N,N-ジメチルアセトアミド、二酸化炭素及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0097】
実施形態60.カルボニル含有化合物は、二酸化炭素である、実施形態59に記載の方法。
【0098】
実施形態61.添加物E)は、LiCl、TMEDA及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0099】
実施形態62.混合物を反応させる方法ステップII)は、約0℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態51に記載の方法。
【0100】
実施形態63.混合物を反応させる方法ステップII)は、約0℃~約30℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態62に記載の方法。
【0101】
実施形態64.混合物を反応させる方法ステップII)は、約10℃~約25℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態63に記載の方法。
【0102】
実施形態65.無機塩基d)は、粉末水酸化ナトリウム、粉末水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、粉末ナトリウムメトキシド、粉末カリウムt-ブトキシド及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0103】
実施形態66.溶媒c)は、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0104】
実施形態67.添加物e)は、ヨウ化カリウム、相間移動触媒及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0105】
実施形態68.相間移動触媒は、ブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、aliquat-336、18-クラウン-6及びこれらの組合せから選択される、実施形態67に記載の方法。
【0106】
実施形態69.混合物を反応させる方法ステップii)は、約100℃~約180℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態51に記載の方法。
【0107】
実施形態70.溶媒BB)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0108】
実施形態71.酸CC)は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態51に記載の方法。
【0109】
実施形態72.混合物を反応させる方法ステップIIa)は、約20℃~約150℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態51に記載の方法。
【0110】
実施形態73.式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化39】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態51に記載の方法。
【0111】
実施形態74.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態73に記載の方法。
【0112】
実施形態75.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態73に記載の方法。
【0113】
実施形態76.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態73に記載の方法。
【0114】
実施形態77.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態73に記載の方法。
【0115】
実施形態78.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態73に記載の方法。
【0116】
実施形態79.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態73に記載の方法。
【0117】
実施形態80.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態79に記載の方法。
【0118】
実施形態81.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態80に記載の方法。
【0119】
実施形態82.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態73に記載の方法。
【0120】
実施形態83.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態82に記載の方法。
【0121】
実施形態84.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態73に記載の方法。
【0122】
実施形態85.
【化40】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態73に記載の方法。
【0123】
実施形態86.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態73に記載の方法。
【0124】
実施形態87.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態73に記載の方法。
【0125】
実施形態88.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態87に記載の方法。
【0126】
実施形態89.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態87に記載の方法。
【0127】
実施形態90.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態87に記載の方法。
【0128】
実施形態91.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態87に記載の方法。
【0129】
実施形態92.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態87に記載の方法。
【0130】
実施形態93.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態92に記載の方法。
【0131】
実施形態94.式II
【化41】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式VIII
【化42】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
B)溶媒;及び
C)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法。
【0132】
実施形態95.溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、実施形態94に記載の方法。
【0133】
実施形態96.酸は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態94に記載の方法。
【0134】
実施形態97.混合物を反応させる方法ステップは、約20℃~約150℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態94に記載の方法。
【0135】
実施形態98.式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化43】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態94に記載の方法。
【0136】
実施形態99.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態98に記載の方法。
【0137】
実施形態100.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態98に記載の方法。
【0138】
実施形態101.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態98に記載の方法。
【0139】
実施形態102.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態98に記載の方法。
【0140】
実施形態103.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態98に記載の方法。
【0141】
実施形態104.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態98に記載の方法。
【0142】
実施形態105.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態104に記載の方法。
【0143】
実施形態106.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態105に記載の方法。
【0144】
実施形態107.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態98に記載の方法。
【0145】
実施形態108.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態107に記載の方法。
【0146】
実施形態109.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態98に記載の方法。
【0147】
実施形態110.
【化44】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態98に記載の方法。
【0148】
実施形態111.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態98に記載の方法。
【0149】
実施形態112.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態98に記載の方法。
【0150】
実施形態113.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態112に記載の方法。
【0151】
実施形態114.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態112に記載の方法。
【0152】
実施形態115.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態112に記載の方法。
【0153】
実施形態116.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態112に記載の方法。
【0154】
実施形態117.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態112に記載の方法。
【0155】
実施形態118.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態117に記載の方法。
【0156】
実施形態119.式VII
【化45】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法。
【0157】
実施形態120.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態119に記載の方法。
【0158】
実施形態121.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態119に記載の方法。
【0159】
実施形態122.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態119に記載の方法。
【0160】
実施形態123.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態119に記載の方法。
【0161】
実施形態124.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態119に記載の方法。
【0162】
実施形態125.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態124に記載の方法。
【0163】
実施形態126.式VIII
【化46】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物を調製する方法であって、
I)混合物であって、
A)式VII
【化47】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法。
【0164】
実施形態127.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態126に記載の方法。
【0165】
実施形態128.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態126に記載の方法。
【0166】
実施形態129.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態126に記載の方法。
【0167】
実施形態130.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態126に記載の方法。
【0168】
実施形態131.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態126に記載の方法。
【0169】
実施形態132.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態126に記載の方法。
【0170】
実施形態133.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態132に記載の方法。
【0171】
実施形態134.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態133に記載の方法。
【0172】
実施形態135.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態126に記載の方法。
【0173】
実施形態136.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態135に記載の方法。
【0174】
実施形態137.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態126に記載の方法。
【0175】
実施形態138.
【化48】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態126に記載の方法。
【0176】
実施形態139.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態126に記載の方法。
【0177】
実施形態140.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態126に記載の方法。
【0178】
実施形態141.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態140に記載の方法。
【0179】
実施形態142.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態140に記載の方法。
【0180】
実施形態143.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態140に記載の方法。
【0181】
実施形態144.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態140に記載の方法。
【0182】
実施形態145.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態140に記載の方法。
【0183】
実施形態146.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態145に記載の方法。
【0184】
実施形態147.式V
【化49】
(式中、R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;及び
R
12は、エーテル、エステル及びニトリルから選択される)
の化合物を調製する方法であって、
i)混合物であって、
a)式III
【化50】
(式中、R
4は、水素であり;
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式II
【化51】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
ia)混合物であって、
aa)式VIII
【化52】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
bb)溶媒;及び
cc)酸
を含む混合物を形成することと;
iia)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
BB)式IV
【化53】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
CC)溶媒;
DD)無機塩基;及び
EE)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
IIA)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)溶媒;
c)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;
d)任意選択で、添加物;及び
e)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を有機化合物と反応させることと
を含む方法。
【0185】
実施形態148.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態147に記載の方法。
【0186】
実施形態149.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0187】
実施形態150.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、ヘキサメチルジシラザン、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態147に記載の方法。
【0188】
実施形態151.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して化学量論量又は触媒量で存在する、実施形態147に記載の方法。
【0189】
実施形態152.塩基は、iPr2NMgClである、実施形態147に記載の方法。
【0190】
実施形態153.塩基は、MeMgCl及びiPr2NHを含む、実施形態147に記載の方法。
【0191】
実施形態154.溶媒b)は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0192】
実施形態155.有機化合物は、炭酸ジメチル、N,N-ジメチルアセトアミド及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0193】
実施形態156.有機化合物は、炭酸ジメチルである、実施形態155に記載の方法。
【0194】
実施形態157.添加物d)は、LiCl、TMEDA及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0195】
実施形態158.混合物を反応させる方法ステップii)は、約0℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態147に記載の方法。
【0196】
実施形態159.混合物を反応させる方法ステップii)は、約0℃~約30℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態158に記載の方法。
【0197】
実施形態160.混合物を反応させる方法ステップii)は、約10℃~約25℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態159に記載の方法。
【0198】
実施形態161.式IIIのR5及びR6は、それぞれ独立に、水素である、実施形態147に記載の方法。
【0199】
実施形態162.無機塩基DD)は、粉末水酸化ナトリウム、粉末水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、粉末ナトリウムメトキシド、粉末カリウムt-ブトキシド及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0200】
実施形態163.溶媒CC)は、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0201】
実施形態164.添加物EE)は、ヨウ化カリウム、相間移動触媒及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0202】
実施形態165.相間移動触媒は、ブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、aliquat-336、18-クラウン-6及びこれらの組合せから選択される、実施形態164に記載の方法。
【0203】
実施形態166.混合物を反応させる方法ステップIIA)は、約100℃~約200℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態147に記載の方法。
【0204】
実施形態167.溶媒bb)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0205】
実施形態168.酸cc)は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0206】
実施形態169.混合物を反応させる方法ステップiia)は、約20℃~約150℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態147に記載の方法。
【0207】
実施形態170.R12は、エステル及びニトリルから選択される、実施形態147に記載の方法。
【0208】
実施形態171.式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化54】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態147に記載の方法。
【0209】
実施形態172.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態171に記載の方法。
【0210】
実施形態173.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態171に記載の方法。
【0211】
実施形態174.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態171に記載の方法。
【0212】
実施形態175.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態171に記載の方法。
【0213】
実施形態176.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態171に記載の方法。
【0214】
実施形態177.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態171に記載の方法。
【0215】
実施形態178.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態177に記載の方法。
【0216】
実施形態179.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態178に記載の方法。
【0217】
実施形態180.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態171に記載の方法。
【0218】
実施形態181.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態180に記載の方法。
【0219】
実施形態182.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態171に記載の方法。
【0220】
実施形態183.
【化55】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態171に記載の方法。
【0221】
実施形態184.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態171に記載の方法。
【0222】
実施形態185.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態171に記載の方法。
【0223】
実施形態186.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態185に記載の方法。
【0224】
実施形態187.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態185に記載の方法。
【0225】
実施形態188.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態185に記載の方法。
【0226】
実施形態189.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態188に記載の方法。
【0227】
実施形態190.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態185に記載の方法。
【0228】
実施形態191.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態190に記載の方法。
【0229】
実施形態192.式III
【化56】
(式中、R
4は、水素であり;及び
R
5~R
10のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物を調製する方法であって、
i)混合物であって、
a)式II
【化57】
(式中、R
4、R
5及びR
6のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
4、R
5及びR
6の少なくとも1つは、水素である)
の化合物であって、
IA)混合物であって、
AA)式VIII
【化58】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択され;
R
15、R
16及びR
17のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択され;
R
15、R
16及びR
17の少なくとも1つは、ハロゲンである)
の化合物;
BB)溶媒;及び
CC)酸
を含む混合物を形成することと;
IIa)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、化合物;
b)式IV
【化59】
(式中、R
7~R
11のそれぞれは、水素及びハロゲンから独立に選択される)
の化合物;
c)溶媒;
d)無機塩基;及び
e)任意選択で、添加物
を含む混合物を形成することと;
ii)混合物を反応させることと
を含む方法。
【0230】
実施形態193.式IIIのR5及びR6は、それぞれ独立に、水素である、実施形態192に記載の方法。
【0231】
実施形態194.無機塩基d)は、粉末水酸化ナトリウム、粉末水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、粉末ナトリウムメトキシド、粉末カリウムt-ブトキシド及びこれらの組合せから選択される、実施形態192に記載の方法。
【0232】
実施形態195.溶媒c)は、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニトリル及びこれらの組合せから選択される、実施形態192に記載の方法。
【0233】
実施形態196.添加物e)は、ヨウ化カリウム、相間移動触媒及びこれらの組合せから選択される、実施形態192に記載の方法。
【0234】
実施形態197.相間移動触媒は、ブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、aliquat-336、18-クラウン-6及びこれらの組合せから選択される、実施形態196に記載の方法。
【0235】
実施形態198.混合物を反応させる方法ステップii)は、約100℃~約180℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態192に記載の方法。
【0236】
実施形態199.溶媒BB)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びこれらの組合せから選択される、実施形態192に記載の方法。
【0237】
実施形態200.酸CC)は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態192に記載の方法。
【0238】
実施形態201.混合物を反応させる方法ステップIIa)は、約20℃~約150℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態192に記載の方法。
【0239】
実施形態202.式VIIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)式VII
【化60】
(式中、R
14は、置換又は非置換炭素環及び置換又は非置換複素環から選択される)
の化合物;
B)溶媒;
C)塩基であって、
金属を含む化合物;及び
任意選択で、第1のアミン塩基
を含む塩基;及び
D)任意選択で、第2のアミン塩基
を含む混合物を形成することと;
II)混合物をハロゲン化試薬と反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態192に記載の方法。
【0240】
実施形態203.ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される、実施形態202に記載の方法。
【0241】
実施形態204.溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される、実施形態202に記載の方法。
【0242】
実施形態205.金属を含む化合物は、グリニャール試薬である、実施形態202に記載の方法。
【0243】
実施形態206.金属を含む化合物は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択される、実施形態202に記載の方法。
【0244】
実施形態207.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基は、iPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せからそれぞれ独立に選択される、実施形態202に記載の方法。
【0245】
実施形態208.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約1mol%~約90mol%の範囲の量で存在する、実施形態202に記載の方法。
【0246】
実施形態209.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約5mol%~約50mol%の範囲の量で存在する、実施形態208に記載の方法。
【0247】
実施形態210.第1のアミン塩基及び第2のアミン塩基の少なくとも1つは、金属を含む化合物に対して約10mol%~約20mol%の範囲の量で存在する、実施形態209に記載の方法。
【0248】
実施形態211.混合物を反応させる方法ステップは、約0℃~約60℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態202に記載の方法。
【0249】
実施形態212.混合物を反応させる方法ステップは、約40℃~約50℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態211に記載の方法。
【0250】
実施形態213.式VIIIの化合物の混合物を生成する、実施形態202に記載の方法。
【0251】
実施形態214.
【化61】
から選択される化合物及びこれらの組合せを生成する、実施形態202に記載の方法。
【0252】
実施形態215.R14は、テトラヒドロピラニルである、実施形態202に記載の方法。
【0253】
実施形態216.式VIIの化合物は、
I)混合物であって、
A)ピラゾール又はピラゾール誘導体;
B)シクロアルケン又はヘテロシクロアルケン;
C)任意選択で、溶媒;及び
D)酸
を含む混合物を形成することと;
II)混合物を反応させることと
を含む方法によって調製される、実施形態202に記載の方法。
【0254】
実施形態217.シクロアルケン又はヘテロシクロアルケンは、3,4-ジヒドロピラン、3,6-ジヒドロピラン、シクロヘキセン及びこれらの組合せから選択される、実施形態216に記載の方法。
【0255】
実施形態218.溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される、実施形態216に記載の方法。
【0256】
実施形態219.酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態216に記載の方法。
【0257】
実施形態220.酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される、実施形態216に記載の方法。
【0258】
実施形態221.混合物を反応させる方法ステップは、約25℃~約120℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態216に記載の方法。
【0259】
実施形態222.混合物を反応させる方法ステップは、約60℃~約95℃の範囲の反応温度において起こる、実施形態221に記載の方法。
【0260】
一態様において、式VIの化合物は、スキーム1によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化62】
【0261】
一態様において、式VIの化合物は、スキーム2によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化63】
【0262】
一態様において、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸は、スキーム3によって表される方法によって調製される。
【化64】
【0263】
一態様において、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸は、スキーム4によって表される方法によって調製される。
【化65】
【0264】
一態様において、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸は、スキーム5によって表される方法によって調製される。
【化66】
【0265】
一態様において、5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸は、スキーム6によって表される方法によって調製される。
【化67】
【0266】
一態様において、式VIIの化合物は、スキーム7によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化68】
【0267】
この態様は、酸の存在下及び任意選択で有機溶媒中においてピラゾールを3,4-ジヒドロピラン(DHP)と反応させることを含む。一実施形態では、有機溶媒は、トルエン、キシレン、ヘプタン及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、有機溶媒は、トルエンである。一実施形態では、酸は、有機酸、無機酸及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、酸は、トリフルオロ酢酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸及びこれらの組合せから選択される。一実施形態では、酸は、触媒量で使用される。別の実施形態では、酸は、約1mol%~約10mol%の範囲の触媒量で使用される。別の実施形態では、酸は、触媒量のトリフルオロ酢酸又は硫酸である。一実施形態では、反応温度は、約25℃~約120℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約60℃~約95℃の範囲である。
【0268】
一態様において、式VIIIの化合物は、スキーム8によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化69】
【0269】
この態様は、有機溶媒中で式VIIの化合物をベース試薬と、それに続いてハロゲン化試薬と反応させることを含む。一実施形態では、式VIIの化合物、有機溶媒及びベース試薬を最初に混合し、メタル化中間体を形成し、次いでこのように得られた混合物をハロゲン化試薬と反応させる。一実施形態では、ハロゲン化試薬は、Br2、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、DBTCE及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、ハロゲン化試薬は、臭素、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,2-ジブロモテトラクロロエタン、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、三臭化物の第四級アンモニウム塩、1,2-ジブロモトリクロロエタン、ジブロモマロン酸ジエチル及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、ハロゲン化試薬は、DBTCEである。一実施形態では、溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、2-Me-THF及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、溶媒は、THFである。一実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgClである。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬、例えばMeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せと、アミン塩基、例えばiPr2NH、TMP、Et2NH、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せとの組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択され、ここで、触媒量のアミン塩基は、約1mol%~約90mol%の範囲である。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択され、ここで、触媒量のアミン塩基は、約5mol%~約50mol%の範囲である。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択され、ここで、触媒量のアミン塩基は、約10mol%~約20mol%の範囲である。別の実施形態では、ベース試薬は、MeMgCl及び触媒量のiPr2NHの組合せである。一実施形態では、反応温度は、約0℃~約60℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約40℃~約50℃の範囲である。一実施形態では、この態様は、式VIIIの2つの別個の化合物を生成する。別の実施形態では、この態様は、式VIIIの2つの別個の化合物を生成し、ここで、式VIIIの別個の化合物は、異性体である。別の実施形態では、式VIIIの2つの別個の化合物は、5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール及び3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールである。
【0270】
一態様において、式IIの化合物は、スキーム9によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化70】
【0271】
この態様は、有機溶媒中において式VIIIの化合物を酸と反応させることを含む。一実施形態では、有機溶媒は、MeOH、EtOH、iPrOH、トルエン、1,4-ジオキサン、THF及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、溶媒は、MeOHである。一実施形態では、酸は、塩酸、硫酸、リン酸、メチルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、酸は、MeSO3Hである。一実施形態では、反応温度は、約20℃~150℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約20℃~50℃の範囲である。一実施形態では、この態様は、式VIIIの少なくとも2つの別個の化合物を反応させることを含む。別の実施形態では、この態様は、5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール及び3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを反応させることを含む。
【0272】
一態様において、式IIIの化合物は、スキーム10によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化71】
【0273】
この態様は、溶媒中、無機塩基及び任意選択で添加物の存在下において式IIの化合物を式IVの化合物と混合することを含む。一実施形態では、無機塩基は、粉末水酸化ナトリウム、粉末水酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、粉末ナトリウムメトキシド、粉末カリウムt-ブトキシド及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、無機塩基は、粉末状リン酸カリウムである。一実施形態では、溶媒は、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、アセトニトリル及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、溶媒は、アセトニトリルである。一実施形態では、反応温度は、約100℃~約200℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約100℃~約180℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約130℃~約180℃の範囲である。別の実施形態では、温度は、約145℃~約160℃の範囲である。別の実施形態では、温度は、約135℃~約145℃の範囲である。
【0274】
一態様において、式VIの化合物は、スキーム11によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化72】
【0275】
この態様は、溶媒中、ベース試薬及び任意選択で添加物の存在下において式IIIの化合物をCO2と混合することを含む。一実施形態では、式IIIの化合物、溶媒、ベース試薬及び任意選択で添加物を最初に混合し、メタル化中間体を形成し、次いでこのように得られた混合物をCO2と反応させる。一実施形態では、式IIIの化合物、溶媒、ベース試薬、任意選択で添加物及びCO2を併行的に混合し、それに続いて反応させる。一実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgClである。一実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及びアミン塩基の組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択されるグリニャール試薬並びにiPr2NH、TMP、Et2NH、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せから選択される触媒量のアミン塩基の組合せから選択される。他の実施形態では、ベース試薬は、MeMgCl及びiPr2NHの組合せである。一実施形態では、溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、溶媒は、THFである。別の実施形態では、溶媒は、THFである。一実施形態では、反応温度は、約0℃~約60℃の範囲である。別の実施形態では、温度は、約0℃~約30℃の範囲である。別の実施形態では、温度は、約10℃~約20℃の範囲である。一実施形態では、添加物は、LiCl、TMEDA及びこれらの組合せから選択される。
【0276】
一態様において、式Vの化合物は、スキーム12によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化73】
【0277】
この態様は、溶媒中、ベース試薬及び任意選択で添加物の存在下において式IIIの化合物を炭酸ジメチル(DMC)と混合することを含む。一実施形態では、式IIIの化合物、溶媒、ベース試薬及び任意選択で添加物を最初に混合し、メタル化中間体を形成し、次いでこのように得られた混合物を炭酸ジメチルと反応させる。一実施形態では、式IIIの化合物、溶媒、ベース試薬、任意選択で添加物及び炭酸ジメチルを併行的に混合し、それに続いて反応させる。
【0278】
一実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgCl、iPr2NMgBr、Et2NMgCl、TMPMgCl、TMPMgCl・LiCl、iPr2NMgCl・LiCl、iPr2NMgBr・LiCl及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、iPr2NMgClである。一実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及びアミン塩基の組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、グリニャール試薬及び触媒量のアミン塩基の組合せから選択される。別の実施形態では、ベース試薬は、MeMgCl、MeMgBr、iPrMgCl、iPrMgBr、nBuMgCl、nBuMgBr、tBuMgCl及びこれらの組合せから選択されるグリニャール試薬並びにiPr2NH、TMP、Et2NH、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、c-ヘキシル2NH及びこれらの組合せから選択される触媒量のアミン塩基の組合せから選択される。他の実施形態では、ベース試薬は、MeMgCl及びiPr2NHの組合せである。一実施形態では、溶媒は、THF、トルエン、1,4-ジオキサン、Me-THF及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、溶媒は、THFである。一実施形態では、反応温度は、約0℃~約50℃の範囲である。別の実施形態では、温度は、約10℃~約25℃の範囲である。一実施形態では、添加物は、LiCl、TMEDA及びこれらの組合せから選択される。
【0279】
一態様において、式VIの化合物は、スキーム13によって表される方法によって調製される。R基は、本開示のいずれかに定義した通りである。
【化74】
【0280】
この態様は、式Vの化合物を金属水酸化物水溶液と反応させることを含む。一実施形態では、金属水酸化物は、水酸化アルカリ、アルカリ土類金属水酸化物及びこれらの組合せから選択される。一実施形態では、水酸化アルカリは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び組合せから選択される。一実施形態では、アルカリ土類金属水酸化物は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム及びこれらの組合せから選択される。別の実施形態では、金属水酸化物は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである。一実施形態では、反応温度は、約0℃~約90℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約30℃~約60℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約60℃~約80℃の範囲である。別の実施形態では、反応温度は、約40℃~約70℃の範囲である。
【実施例】
【0281】
さらなる詳述を伴わずに、前述の説明を使用する当業者は、本発明をその最も完全な程度まで利用することができると考えられる。したがって、下記の実施例は、単に例示的なものと解釈され、本開示を決して限定するものではない。下記の実施例のための出発材料は、その手順が他の実施例において記載される特定の調製操作によって必ずしも調製されていなくてもよい。本明細書において列挙した任意の数値域は、より低い値からより高い値までの全ての値を含むことも理解される。例えば、ある範囲が10~50と記述される場合、12~30、20~40又は30~50などの値が本明細書において明確に列挙されることが意図される。これらは、特に意図されるものの単に例であり、列挙される(最も低い値及び最も高い値を含めた)最も低い値及び最も高い値間の数値の全ての可能な組合せは、本出願において明確に記述されていると考えられる。
【0282】
実施例1.保護反応。
0.2mLのトリフルオロ酢酸(TFA)を23.2gのピラゾール及び31.5gのDHPの混合物に1分にわたり加えた。このように得られた混合物を130℃超に最初に自己加熱した。反応物を130℃において1時間保持した。淡褐色の粗油を減圧下で蒸留によって精製した。47グラムの透明な液体を90℃において集めた。
【0283】
実施例2.保護反応。
1.46グラムのp-トルエンスルホン酸一水和物を104.7gのピラゾール及び350mLのトルエンの混合物に加え、それに続いて87℃に加熱した。次に、145gの3,4-ジヒドロ-2H-ピランを30分にわたり加えた。このように得られた混合物を90~95℃で2.5時間撹拌した。30℃に冷却した後、溶液を300mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、黄色の油(242g)に濃縮した。
【0284】
実施例3.ハロゲン化。
THF中の5mLのiPr2NH及び120mLのiPrMgCl/LiCl(1.3M)を1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(19.4g)のTHF(225mL)溶液に1時間にわたり室温において加えた。添加中、温度を19℃~27℃の温度で維持した。このように得られた混合物を室温において一晩撹拌した。5℃に冷却した後、1,2-ジブロモテトラクロロエタン(100mLのTHF中51g)の溶液を30分にわたり加え、その間、温度を10℃未満に維持した。室温に温めた後、飽和NH4Cl(水溶液)を加えた。有機層を分離し、濃縮し、5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール及び3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを含む色の濃い油を得た。
【0285】
実施例4.ハロゲン化。
THF中の2.0mLのiPr2NH及び50mLのMeMgCl(3M)を1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(18.3g)のTHF(210mL)溶液に10分にわたり室温において加えた。このように得られた混合物を50℃において2時間撹拌した。10℃に冷却した後、1,2-ジブロモテトラクロロエタン(70mLのTHF中43g)の溶液を20分にわたり加えた。室温に温めた後、300mLの水及び20mLのHCl(2N)を加えた。有機層を分離し、濃縮し、5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール及び3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを含む茶色の油を得た。
【0286】
実施例5.ハロゲン化。
6.2mLのiPr2NHを1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(71g)のTHF(800mL)溶液に室温において加えた。次いで、THF中の200mLのMeMgCl(3M)を30分にわたり加えた。このように得られた混合物を室温において20時間撹拌した。6℃に冷却した後、148gの1,2-ジブロモテトラクロロエタン固体を30分にわたり少しずつ加え、その間、温度を15℃未満に維持した。次に、混合物を15℃において1時間撹拌し、次いでNaOAc(60g)の水(300mL)溶液を加えた。有機層を分離し、主要構成要素として5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール及び微量構成要素として3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを含む122.7gの濃褐色の油に濃縮した。室温において3日間静置した後、5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールに異性化した。カラムクロマトグラフィーによる精製後、85.2gの3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを得た。
【0287】
実施例6.保護基の除去。
12gの原油(3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを含有する5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール)にMeOh中の50mLのMeOH及び50mLのHCl(3M)を加えた。このように得られた混合物を室温において4時間撹拌し、次いでrotavapor上で濃縮した。残渣を100mLのEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3で洗浄し、濃縮し、11gの粗3-ブロモ-1H-ピラゾールを得た。
【0288】
実施例7.保護基の除去。
2gの原油(5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール)に20mLのMeOH及び1mLのMeSO3Hを加えた。このように得られた混合物を室温において2時間撹拌し、次いでrotavapor上で濃縮した。残渣を20mLのEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3で洗浄し、濃縮し、1.6gの粗3-ブロモ-1H-ピラゾールを得た。
【0289】
実施例8.保護基の除去。
原油(109.7g)(3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾールを含有する5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール)のMeOH(8000mL)溶液に96.2gのMeSO3Hを加えた。このように得られた混合物を室温において2時間撹拌し、次いで色の濃い油に濃縮した。撹拌しながら、pHが約8となるまで3NのNaOHを加えた。次に、飽和となるまでNaCl固体を加え、次いで300mLのEtOAcで抽出した。有機層を分離し、濃縮し、64.6gの粗3-ブロモ-1H-ピラゾールを茶色の油として得た。
【0290】
実施例9.カップリング反応。
151gの2,3-ジクロロピリジン(151g)、135.9gの3-ブロモ-1H-ピラゾール、210gの粉末状K3PO4及び700mLのCH3CNをオートクレーブに充填した。混合物を密封し、140℃において8時間撹拌した。室温に冷却した後、400mLの水を加え、有機層を分離した。溶媒を蒸留によって除去し、220gの2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジンを固体として得た。
【0291】
実施例10.グリニャール試薬の存在下での反応。
THF中の9.3mLの1.0MのTMPMgCl・LiCl溶液を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(2.04g)のTHF(28mL)溶液に8℃において30分にわたり加えた。このように得られた混合物を10℃において2時間撹拌した。気体CO2を溶液中に5分間導入し、次いで100mLの水を加え、1NのNaOH水溶液を加えることによってpHを約9に調節した。このように得られた溶液を50mLのトルエンで洗浄し、水層を2NのHCl(水溶液)によって約3のpHに酸性化し、それに続いて50mLのEtOAcで抽出した。有機相を分離し、濃縮し、1.9gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸をオフホワイト色の固体として得た。
【0292】
実施例11.グリニャール試薬の存在下での反応。
THF中の22mLのiPr2NMgCl・LiCl溶液(0.4M)(THF中のiPr2NH及びiPrMgCl・LiClから室温において一晩新たに調製)を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(2.0g)のTHF(20mL)溶液に2℃において10分にわたり加えた。このように得られた混合物を5℃において3時間撹拌した。気体CO2を溶液中に5分間導入し、次いで50mLの水を加え、1NのNaOH水溶液によってpHを約9に調節した。30mLのトルエンによる抽出により、1.23gの回収された2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジンを得た。水層を2NのHCl(水溶液)によって約2のpHに酸性化し、それに続いて50mLのEtOAcで抽出し、0.82gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸をベージュ色の固体として得た。
【0293】
実施例12.グリニャール試薬の存在下での反応。
THF中の4.0mLのMeMgCl溶液(3M)を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(2.0g)のトルエン(20mL)、HMDS(0.39mL)及びTMEDA(1.3mL)溶液に7.5℃において10分にわたり加えた。このように得られた混合物を7℃において一晩(17時間)撹拌した。気体CO2を溶液中に5分間導入し、次いで50mLの水を加え、pHを約9に調節した。有機相を分離し、濃縮し、0.71gの回収された2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジンを黄色の固体として得た。水層を2NのHCl(水溶液)によって約2のpHに酸性化し、それに続いて20mLのEtOAcで抽出し、0.77gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を得た。
【0294】
実施例13.グリニャール試薬の存在下での反応。
THF中のiPr2NMgClの混合物(THF中の8mLのiPr2NH及び18mLの3MのMeMgCl溶液から調製)を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(10.0g)のトルエン(40mL)及びTMEDA(6.0mL)溶液に0℃において10分にわたり加えた。このように得られた混合物を0℃において3時間撹拌した。気体CO2を溶液中に10分間導入し、次いで100mLの水を加え、pHを約9に調節した。有機相を分離し、濃縮し、6.6gの回収された2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジンを得た。水層を2NのHCl(水溶液)によって約2のpHに酸性化し、スラリーを濾過し、乾燥させ、3.2gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を黄色の固体として得た。
【0295】
実施例14.グリニャール試薬の存在下での反応。
THF中のiPr2NMgClの混合物(THF中の32gのiPr2NH及び98mLの3MのMeMgCl溶液から調製)を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(60.0g)及びLiCl(11g)のTHF(300mL)及びトルエン(50mL)溶液に5℃において45分にわたり加えた。このように得られた混合物を8℃~15℃において6時間撹拌した。気体CO2を溶液中に15分間導入し、次いで100mLの水を加え、pHを2NのHClで約1に調節した。有機相を分離し、ロータリーエバポレーションによって濃縮した。残渣を200mLのNaOH(2N)で処理し、100mLのトルエンで抽出し、17.2gの回収された2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジンを得た。水層を2NのHCl(水溶液)によって約1のpHに酸性化し、スラリーを濾過し、乾燥させ、46gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を得た。
【0296】
実施例15.グリニャール試薬の存在下での反応及び加水分解。
THF中のiPr2NMgClの混合物(50mLのTHF中の10.9gのiPr2NH及び35mLのMeMgCl溶液(3M)を50℃において3時間混合することから調製)を2-(3-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-3-クロロピリジン(20.1g)及びLiCl(3.6g)のTHF(100mL)溶液に5℃において30分にわたり加えた。このように得られた混合物を10℃において3時間撹拌し、次いで60mLの炭酸ジメチルを加えた。このように得られた混合物を45℃において3時間撹拌した。200mLのHCl(1N)を加え、有機相を分離し、27gの粗メチル3-ブロモ-1-(3-クロロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートに濃縮した。80mLのトルエン及び200mLのNaOH(1N)を加え、混合物を60℃において3時間撹拌した。水相を分離し、濃HCLで約1のpHに酸性化し、次いで固体を濾過し、乾燥させ、16.1gの5-ブロモ-2-(3-クロロ-ピリジン-2-イル)-2H-ピラゾール-3-カルボン酸を固体として得た。
【0297】
この記述した記載内容は、実施例を使用して最良の態様を含めた本開示を例示し、また任意の当業者が、任意の装置又はシステムを作製及び使用し、任意の組み込まれた方法を行うことを含めて本開示を実行することを可能にする。本開示の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含み得る。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文章の言語と異ならない構造要素を有する場合又は特許請求の範囲の文章の言語からの実体のない差異を有する等しい構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
【国際調査報告】