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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】地中エンクロージャシステム
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/06 20060101AFI20221208BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20221208BHJP
   H02B 1/015 20060101ALN20221208BHJP
【FI】
H05K5/06 A
H05K7/20 B
H02B1/015 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521984
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-19
(86)【国際出願番号】 US2020054981
(87)【国際公開番号】W WO2021072191
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】16/841,120
(32)【優先日】2020-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/599,671
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】519350317
【氏名又は名称】ボブスボックス,エルエルシー.
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エイコック,ケヴィン,ティー.
(72)【発明者】
【氏名】グラハム,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドシュタイン,ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】トレス,マルセラ
【テーマコード(参考)】
4E360
5E322
【Fターム(参考)】
4E360AA03
4E360AB02
4E360AB31
4E360AB33
4E360AB54
4E360AB70
4E360BA01
4E360BB22
4E360BC05
4E360CA10
4E360EA12
4E360EB10
4E360ED02
4E360ED07
4E360GB21
4E360GC04
5E322AA01
5E322BA01
5E322FA04
(57)【要約】
電気部品を収容するための地中エンクロージャが提供される。地中エンクロージャは、リフトシステムを収容する内部区画を定めるシェルと、リフトシステムに接続された機器ラック構造と、内部区画にアクセスするための区画開口部を備えた上部パネルと、区画開口部を覆い区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合されたエンクロージャーカバーとを含むことができる。特定の用途において、電気通信基地局も提供されてもよい。電気通信基地局は、地中エンクロージャとセルラー基地局を含んでいてもよく、セルラー基地局は、信号処理装置に結合されたアンテナと電源とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部区画を定めるシェルと、
前記内部区画にアクセスするための内部区画開口部を備えた上部パネルと、
前記内部区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、
前記区画カバーと前記内部区画のベースの両方に結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックと、
前記内部区画内の環境条件を制御するための空気処理システムと
を備え、
前記機器リフトシステムは、前記区画カバーが前記内部区画開口部を密閉する格納位置と、前記機器ラックが前記区画開口部を通って伸長し前記機器ラックへの地上アクセスを提供する伸長位置との間を移動するように適合された、
地中設置に適合された、電気部品を収容するためのエンクロージャ。
【請求項2】
前記空気処理システムは、空気処理装置と凝縮器を備えたスプリットエアコンを備え、前記空気処理装置は、前記内部区画内に配置され、前記凝縮器は、前記内部区画の外側の地上に配置されている、請求項1のエンクロージャ。
【請求項3】
前記凝縮器を収容する地上の垂直要素をさらに備える、請求項2のエンクロージャ。
【請求項4】
前記地上の垂直要素は、街灯柱、キオスク、ソーラーパネルポール、または広告看板からなるグループから選択される、請求項3のエンクロージャ。
【請求項5】
前記空気処理システムは地熱ヒートポンプである、請求項1のエンクロージャ。
【請求項6】
前記地熱ヒートポンプは、閉ループの作動流体循環システムを使用する、請求項5のエンクロージャ。
【請求項7】
前記地熱ヒートポンプは、開ループの作動流体循環システムを使用する、請求項5のエンクロージャ。
【請求項8】
前記空気処理システムは、パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムを組み込んでいる、請求項1のエンクロージャ。
【請求項9】
地上の垂直要素をさらに備え、前記パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムの凝縮器は、前記地上の垂直要素内に配置される、請求項8のエンクロージャ。
【請求項10】
前記エンクロージャのシェルに結合された少なくとも1つの熱電発電機と、少なくとも1つの電池をさらに含み、前記少なくとも1つの熱電発電機によって生成された電気は、前記少なくとも1つの電池に蓄えられる、請求項1のエンクロージャ。
【請求項11】
前記熱電発電機の外面に熱的に結合された冷却フィンをさらに備える、請求項10のエンクロージャ。
【請求項12】
少なくとも1つの熱電発電機のそれぞれの内面は、シェル内の空気に熱的に接触するように配置され、少なくとも1つの熱電発電機のそれぞれの外面は、エンクロージャが埋め込まれている材料に熱的に接触するように配置される、請求項10のエンクロージャ。
【請求項13】
内部区画を定める外側シェルと、
前記内部区画にアクセスするための区画開口部を備えた上部パネルと、
前記区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、
前記区画カバーと前記内部区画のベースの両方に結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックと、
前記内部区画内の環境条件を制御するための空気処理システムと
を備えた、電気部品を収容するためのエンクロージャと、
信号処理装置に結合されたアンテナを備えたセルラー基地局と、バッテリー、外部電源への接続、またはその両方を備えた電源とを備え、
前記信号処理装置と前記バッテリーは、前記機器ラックに結合され、
保管位置において、前記信号処理装置と前記バッテリーは、前記内部区画内に収容され、伸長位置において、前記機器ラックは、前記区画開口部を通って伸長し、
電気部品を収容するための前記エンクロージャは、地下設置に適合された、電気通信基地局。
【請求項14】
前記アンテナが接続される地上の垂直要素をさらに備えた、請求項13の電気通信基地局。
【請求項15】
地上の前記垂直要素は、街灯柱、キオスク、ソーラーパネルポール、トーテムポール、または広告看板のうちの1つである、請求項14の電気通信基地局。
【請求項16】
前記空気処理システムは、空気処理装置と凝縮器を備えたスプリットエアコンを備え、前記空気処理装置は、前記内部区画内に配置され、前記凝縮器は、内部区画の外側の地上に配置される、請求項13の電気通信基地局。
【請求項17】
前記凝縮器を収容する地上の垂直要素をさらに備える、請求項13の電気通信基地局。
【請求項18】
前記空気処理システムは、地熱ヒートポンプである、請求項13の電気通信基地局。
【請求項19】
前記空気処理システムは、パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムを組み込んでいる、請求項13の電気通信基地局。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年4月6日に出願された米国非仮出願第16/841,120号、および2019年10月11日に出願された米国非仮出願第16/599,671号、現在は2020年4月7日に発行された米国特許第10,615,583号、の優先権を主張するPCT出願であり、その両方は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本開示は、広くはエンクロージャに関し、より具体的には電気通信機器を含むがこれに限定されない様々な電子機器のための地下エンクロージャに関する。
【背景技術】
【0003】
セルタワー(「セルサイト」とも呼ばれる)は、アンテナと電子通信機器が配置されている携帯電話サイトである。セルタワーの動作範囲は、例えば、周囲の地形に対するタワーの高さ、電磁エネルギーを反射または吸収する可能性のある建物や植生の存在、無線送信に使用される周波数のスペクトル、その地域の携帯電話のトラフィック、気象条件などのいくつかの要因に依存することがある。不動産のサイズとニーズの観点から、セルタワーは、タワーまたはポール、1つ以上の機器構造または小屋、柵を含む広大な構造であり、最大10,000平方フィート(約1/4エーカー)の土地を必要とすることがある。セルラーカバレッジの需要のため、最も多くの潜在的なユーザーがタワーを利用できるように、人口密度の高いエリアの近くにセルタワーが必要とされる。しかし、各セルサイトは、限られた数の通話またはデータトラフィックしか処理できない。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態において、電気部品を収容するための地中エンクロージャが提供される。電気部品を収容するための地中エンクロージャは、内部区画を定めるシェルと、内部区画にアクセスするための区画開口部を備えた上部パネルと、区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーに結合され、さらに内部区画のベースに結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックとを含んでいてもよく、機器リフトシステムは、区画カバーが内部区画開口部を密閉する格納位置と、機器ラックが区画開口部を通って伸長して機器ラックへの地上アクセスを提供する伸長位置との間を移動するように適合されている。上部パネルは、シェルに取り付けられ、および/または、シェルと一体的に形成されていてもよい。
【0005】
いくつかの実施形態において、電気部品を収容するための地中エンクロージャが提供される。電気部品を収容するための地中エンクロージャは、内部区画を定めるシェルを含んでいてもよく、外側シェルは、相互に接続されてシェル(密閉されたシェルであってもよい)を形成する複数のパネルと、内部区画にアクセスするための開口部を備えた上部パネルと、内部区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーに結合され、さらに内部区画のベースに結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックとを備え、機器リフトシステムは、区画カバーが内部区画開口部を密閉する格納位置と、機器ラックが区画開口部を通って伸長して機器ラックへの地上アクセスを提供する伸長位置との間を移動するように適合されている。上部パネルは、シェルに取り付けられ、および/または、シェルと一体的に形成されていてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態において、電気部品を収容するための地中エンクロージャが提供される。電気部品を収容するための地中エンクロージャは、内部区画を定め内部区画にアクセスするための区画開口部を有する円筒形のシェルと、区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーに結合され、さらに内部区画のベースに結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックとを含んでいてもよく、機器リフトシステムは、区画カバーが内部区画開口部と円筒形のシェルを密閉する格納位置と、機器ラックが上部開口部を通って伸長して機器ラックへの地上アクセスを提供する伸長位置との間を移動するように適合されている。
【0007】
いくつかの実施形態において、電気通信基地局が提供される。電気通信基地局は、内部区画を定める外側シェルと、内部区画にアクセスするための区画開口部を備えた上部パネルと、区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーに結合され、さらに内部区画のベースに結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックとを備えた、電気部品を収容するための地中エンクロージャを含んでいてもよく、そして、信号処理装置に結合されたアンテナを備えたセルラー基地局と、バッテリー、外部電源への接続、またはその両方を備えた電源とを含んでいてもよく、保管位置において、信号処理装置とバッテリーは、内部区画内に収容されている。上部パネルは、シェルに取り付けられ、および/または、シェルと一体的に形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の特徴と利点は、以下の実施形態の詳細な説明に完全に開示され、または、以下の実施形態の詳細な説明によって明らかにされ、それらは、同様の番号が同様の部分を参照する添付の図面と一緒に考慮されるべきである。
図1】本明細書に記載の電気通信基地局の一部として組み込まれた地中エンクロージャの周辺図を示す。
図2】本明細書に記載のガス処理システムを含む地中エンクロージャの制御概略図である。
図3】本明細書に記載の地中エンクロージャの第1の区画開口部と第2の区画開口部の上面斜視図である。
図4】本明細書に記載の外部導管を示す地中エンクロージャの側面斜視図である。
図5】本明細書に記載の第2の区画に延びる外部導管と内部導管を示す第2の区画の上面斜視図である。
図6】本明細書に記載の側壁ギャップ、ならびに、導管と導管カプラーで塞がれた外部導管を示すエンクロージャの側壁の断面図である。
図7】本明細書に記載の外側シェルに挿入される前の第1の区画の部分分解図である。
図8】本明細書に記載の外側シェルに挿入される前の第2の区画の部分分解図である。
図9】本明細書に記載の互いに隣接して配置され、外側シェルを上に配置するための準備がされている第1の区画と第2の区画を示す部分分解図である。
図10】本明細書に記載の第1の区画と第2の区画が外側シェルに挿入されてスペーサーが第1の区画のベースと第2の区画のベースに取り付けられた図9の底面図である。
図11】本明細書に記載の互いに隣接して配置され、外側シェルを上に配置して外側ベースによって外側シェル中に密閉するための準備がされている第1の区画と第2の区画を示す部分分解図である。
図12】二重壁の地中エンクロージャの斜視図である。
図13】切断線13-13に沿った図12の部分断面図である。
図14A】本明細書に記載の機器ラックと機器リフトシステムの斜視図である。
図14B】本明細書に記載のバッテリーラックとバッテリーリフトシステムの斜視図である。
図15】本明細書に記載のロックアウトシステムを示すラックとリフトシステムの斜視図である。
図16A】本明細書に記載の機器ラックとバッテリーラックに関連して使用されることができるディフューザーの正面図である。
図16B】本明細書に記載の機器ラックとバッテリーラックに関連して使用されることができるディフューザーの端面図である。
図17】本明細書に記載の開位置にあるロッキングアームを示す第1の区画カバーの底面図である。
図18】本明細書に記載のロック位置にあるロッキングアームを示す第1の区画カバーの底面図である。
図19】本明細書に記載の開位置にあるロッキングアームを示す第2の区画カバーの底面図である。
図20】本明細書に記載のロック位置にあるロッキングアームを示す第2の区画カバーの底面図である。
図21】本明細書に記載のカバーロックリセスに配置されたカバーロックの半透視図である。
図22】本明細書に記載の(明確にするためにカバーロックがない)ロック位置にある区画開口部と区画カバーとの間の接合部分の断面図である。
図23】本明細書に記載の地下地上リングを含む、電気通信基地局の一部として組み込まれた地中エンクロージャの周辺図を示す。
図24】本明細書に記載の伸縮セクションを有するアンテナポールの例示的な実施形態の側面図である。
図25】地中エンクロージャの外周の熱伝達粒子の配置を示す地中エンクロージャの側面断面図である。
図26】本明細書に記載の単一壁、複数パネルの地中エンクロージャの斜視図である。
図27】切断線27-27に沿った図26の部分断面図である。
図28】本明細書に記載の円筒形の地中エンクロージャの斜視図である。
図29】本明細書に記載の地上の垂直要素に配置された凝縮器を有する空調システムを含む、電気通信基地局の一部として組み込まれた地中エンクロージャの周辺図を示す。
図30】本明細書に記載の1つ以上の地上の垂直要素に配置された凝縮器を有する空調システムを含む、電気通信基地局の一部として組み込まれた地中エンクロージャの周辺図を示す。
図31】本明細書に記載の地熱ヒートポンプ環境制御システムを組み込んだ地中エンクロージャの実施形態の側面断面図である。
図32】本明細書に記載の作動流体相変化ヒートパイプ環境制御システムを組み込んだ地中エンクロージャの実施形態の側面断面図である。
図33】本明細書に記載の熱電発電機の例示的な構成レイアウトを有するエンクロージャのシェルの側部とベースのパネルを示す地中エンクロージャの実施形態の側面断面図である。
図34】本明細書に記載の熱電発電機を組み込んだ冷却フィンの構成例を示す地中エンクロージャの実施形態の部分的な側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
好ましい実施形態の説明は、本発明の説明全体の一部と見なされるべき添付の図面に関連して読まれることを意図している。図面は必ずしも縮尺どおりではなく、本発明の特定の特徴は、明確さと簡潔さのために、縮尺が誇張されて、またはいくらか概略的な形で示されることがある。この説明では、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上部」、「下部」などの相対的な用語、それらの派生語(例えば、「水平に」、「下向きに」、「上向きに」、など)は、その時点で説明されている方向、または説明中の図面に示されている方向を指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は説明の便宜上のものであり、通常は特定の方向を要求することを意図したものではない。「内向き」対「外向き」、「縦方向」対「横方向」などを含む用語は、必要に応じて、相互に対して、あるいは、伸長軸、または回転の軸または中心に対して解釈されるべきである。「接続された」と「相互接続された」などの取り付け、結合などに関する用語は、特に明記されていない限り、構造が、直接的または介在する構造を介して間接的に互いに固定または取り付けられている関係、ならびに、可動式または固定式の両方の取り付けまたは関係を指し、「直接」結合され、固定されるなどの用語が含まれる。「動作可能に結合された」という用語は、関連する構造がその関係によって意図されたように動作することを可能にするような取り付け、結合、または接続である。
【0010】
図1図28に示されるように、様々な実施形態において、電気部品を収容するための地中エンクロージャ10が開示されている。エンクロージャ10は設置前、設置中、設置後のいつでも「地中エンクロージャ」とみなすことができるため、本明細書で使用される「地中エンクロージャ」という用語は、「地中設置に適合された」「エンクロージャ」という語句と交換可能に使用される。地中エンクロージャ10は、外側シェル12、外側シェル12内に配置された第1の区画14、外側シェル12内に配置された第2の区画16、第1の区画14にアクセスするための第1の区画開口部20と第2の区画16にアクセスするための第2の区画開口部22を備えた上部パネル18を含んでいてもよい。地中エンクロージャ10は、第1の区画14を第2の区画16から分離する仕切り壁24を含んでいてもよい。地中エンクロージャはまた、第1の区画開口部14を取り外し可能に密閉するように適合された第1の区画カバー26、第2の区画開口部16を取り外し可能に密閉するように適合された第2の区画カバー28、またはその両方26、28を含んでいてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態において、図3図6に示されるように、1つ以上の外部導管30が地中エンクロージャ10の外部から第1の区画14または第2の区画16の内部まで延びている。そのような実施形態において、外部導管30は、ラインが地中エンクロージャ10の外側から第1の区画14または第2の区画に通じることを可能にしている。外部導管30を通る可能性のあるラインの例としては、電力供給、通信回線(光ファイバー、同軸ケーブルなど)、エアホース、ワイヤ(例えば、外部コントロールパネルを内部電子機器に接続するためのもの)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、外部導管30は、耐食性パイプであってもよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1の外部導管30aは、通信回線(例えば、光ファイバーケーブル)のために使用されてもよく、第2の外部導管30bは、電力供給のために使用されてもよく、第3の外部導管30cは、エアホースに使用されてもよい。外部導管30を通過するラインは、導管カプラー32で固定されて、外部導管30と水密シールと気密シールを形成してもよい。例えば、導管カプラー32は、ロックスシステムズ(Roxsystems)によって製造されROXTEC(登録商標)の商標で販売されているようなプラグタイプのシーリングシステムであってもよい。導管カプラー32は、外部導管30の外側端34、外部導管30の内側端36、またはその両方34、36に配置されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、1つ以上の内部導管38が仕切り壁24を通って延び、ラインが第1の区画14から第2の区画16まで通じることを可能にしている。いくつかの実施形態において、第1の内部導管38aは、通信回線(例えば、光ファイバーケーブル)のために使用されてもよく、第2の内部導管38bは、電力供給のために使用されてもよく、第3の内部導管38cは、エアホースに使用されてもよい。内部導管38を通過するラインは、導管カプラー32で固定されて、内部導管38と水密シールと気密シールを形成してもよい。例えば、図4図6に示されるように、導管カプラー32は、ロックスシステムズ(Roxsystems)によって製造されROXTEC(登録商標)の商標で販売されているようなプラグタイプのシーリングシステムであってもよい。導管カプラー32は、内部導管38の第1の区画側40、内部導管38の第2の区画側42、またはその両方40、42に配置されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26が第1の区画開口部20を密閉し、第2の区画カバー28が第2の区画開口22を密閉するとき、第1の区画14と第2の区画16は、制御可能にまたは恒久的に、互いに気密的に隔離されることができる。以下でより詳細に議論されるように、第1と第2の区画14、16が制御可能に密閉されている場合、ガス交換は、ガス処理システム78の該当するバルブが閉じられたときにガスが交換されないように、そしてガス処理システム78の該当するバルブが開いたときにガスが交換されるように制御されることができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、図2図6図13に示されるように、地中エンクロージャ10の側壁46は、側壁ギャップ52によって分離された内側側壁48と外側側壁50からなり、側壁ギャップ52は、熱伝達粒子54で満たされている。いくつかの実施形態において、内側側壁48の一部は、第1の区画14の外側側壁と第2の区画16の外側側壁からなり、一方、外側側壁50は、外側シェル12の外側側壁である。
【0016】
いくつかの実施形態において、図2図13に示されるように、仕切り壁24の第1の側面58と第2の側面60との間に仕切り壁ギャップ56が存在する。いくつかの実施形態において、仕切り壁ギャップ56は、熱伝達粒子54で満たされている。いくつかの実施形態において、仕切り壁24の第1の側面58は、第1の区画14の外側壁からなり、仕切り壁24の第2の側面60は、第2の区画16の外側壁からなる。
【0017】
いくつかの実施形態において、図13に最もよく示されているように、地中エンクロージャ10のベース62は、ベースギャップ68によって分離された内側ベース64と外側ベース66を備え、ベースギャップ68は、熱伝達粒子54で満たされ、側壁ギャップ内の熱伝達粒子のかさ密度は、熱伝達粒子の密度の少なくとも75%である。いくつかの実施形態において、内側ベース64の一部は、第1の区画14のベースと第2の区画16のベースからなり、一方、外側ベース66は、外側シェル12のベースである。
【0018】
いくつかの実施形態において、ギャップ52、56、68のそれぞれは、独立して、0.5インチから5インチの範囲である。いくつかの実施形態において、ギャップ52、56、68のそれぞれは、独立して、0.75インチから4インチ、または1インチから3.5インチの範囲である。いくつかの実施形態において、ギャップ52、56、68のそれぞれは、独立して、1.25インチから2.5インチの範囲(例えば、1.5インチ、1.75インチ、2.0インチ、2.25インチ)である。いくつかの実施形態において、側壁ギャップ52は、1インチから3インチであってもよく、一方、仕切り壁ギャップ56は、2インチから5インチであってもよく、ベースギャップ68は、0.5インチから3インチであってもよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、図7図13に示されるように、地中エンクロージャ10は、外側シェル12に挿入された第1の区画14と第2の区画16から形成されることができる。ギャップ52、56は、補強要素としても機能することのできるスペーサー15によって維持されることができる。いくつかの実施形態において、スペーサー15は、第1の区画14、第2の区画16、または両方14、16の外側に溶接されることができる。いくつかの実施形態において、第1の区画14と第2の区画16は、外側シェル12の下端に固定されることができる外側ベース66によって、外側シェル12内に密閉されることができる。側面と同様に、第1の区画14と第2の区画16のベース64と外側ベース66との間のギャップは、スペーサー15によって維持されることができる。第1の区画14と第2の区画16の上部は、第1の区画14と第2の区画16のそれぞれにおいて陽圧を維持できるように、上部パネル18または外側シェル12の部分に気密方式で密閉されるべきである。同様に、熱伝達粒子54をそれらの最適な状態に保つために、外側ベース66は、外側シェル12に防水方式で密閉されるべきである。
【0020】
図7図13に示されるように、外側シェル12の側面50は、外側シェル12が上部パネル18の近位よりもベース66において広く長くなるように、角度が付けられている。この設計は、特に周囲の土壌が水で飽和している場合に、地中エンクロージャ10を地面の中に維持し、それが「浮く」のを防ぐことを目的としている。いくつかの実施形態において、第1の区画14と第2の区画16の側面もまた、それらが外側シェル12の隣接する外側側壁50と平行のままであるように角度が付けられている。いくつかの実施形態において、外側側壁50、そして任意選択で内側側壁48は、垂直に対して2.5度から30度、または5度から20度、または5度から15度の角度(θ)に維持されている。
【0021】
外側シェル12、第1の区画14、第2の区画16は、耐食性材料から形成されてもよい。例えば、外側シェル12、第1の区画14、第2の区画16は、耐食性である金属合金で形成されてもよく、および/または、腐食を防止するために追加の材料でコーティングされてもよい。さらに、または代替として、外側シェル12、第1の区画14、第2の区画16の腐食は、陰極防食によって低減または防止されてもよい。いくつかの実施形態において、外側シェル12、第1の区画14、第2の区画16は、商標COR-TEN(登録商標)の下でUSスチール(United States Steel Corporation)によって販売されているような耐候性鋼から形成されてもよく、追加の保護を受けることができる。例えば、鋼鉄は、洗浄、亜鉛リン酸化、プライマーによるコーティング、カチオン性エポキシエレクトロコートによるコーティング、ポリエステル塗料によるコーティング、硬化などを受けることができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、側壁ギャップ52、仕切り壁ギャップ56、ベースギャップ68のうちの1つ以上における熱伝達粒子54のかさ密度は、熱伝達粒子54の密度の少なくとも75%である。いくつかの実施形態において、側壁ギャップ52、隔壁ギャップ56、ベースギャップ68のうちの1つ以上における熱伝達粒子54のかさ密度は、熱伝達粒子54の密度の少なくとも77.5%、または少なくとも80%、または少なくとも82.5、または少なくとも85%、または少なくとも87.5%、または少なくとも90%である。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54は、少なくとも70W/mK(~40BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも100W/mK(~58BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも200W/mK(~115.6BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも300W/mK(~173.3BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも400W/mK(~231.1BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも450W/mK(~260BTU-ft/hr/ft°F)、または少なくとも500W/mK(~288.9BTU-ft/hr/ft°F)の熱伝導率を有する材料で作られてもよい。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54は、少なくとも300μΩ-in、または少なくとも400μΩ-in、または少なくとも425μΩ-inの電気抵抗率を有する材料で作られてもよい。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54は、1.25g/cmから2.00g/cmの範囲または1.30g/cmから1.88g/cmの範囲の密度を有する材料で作られてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、50ミクロンから1,000ミクロン、または75ミクロンから750ミクロン、または100ミクロンから500ミクロン、または125ミクロンから400ミクロンの最大寸法を有する。いくつかの実施形態では、最大寸法の最小サイズは、少なくとも10ミクロンである。いくつかの実施形態において、中央値(D50)の粒子サイズは、75ミクロンと180ミクロンの間である。いくつかの実施形態において、粒子の最大30重量%、または粒子の25重量%、または粒子の20重量%は、80メッシュ(180ミクロン)のスクリーンを通過しない。いくつかの実施形態において、粒子の最大50重量%、または粒子の45重量%、または粒子の40重量%は、100メッシュ(150ミクロン)のスクリーンを通過しない。いくつかの実施形態において、粒子の最大30重量%、または粒子の25重量%、または粒子の20重量%は、325メッシュ(44ミクロン)のスクリーンを通過する。これにより、粉塵の問題が防止され、軽量で高性能な熱伝達材料が提供される。
【0024】
いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54はフレークである。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、グラファイト粒子(例えば、フレーク)を含む。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、膨張したグラファイト粒子(例えば、フレーク)を含む。膨張したグラファイト粒子の例としては、POCO(登録商標)グラファイトの商標の下でエンターグリス社(Entergris,Inc.)が販売しているものや、カーボングラファイトマテリアル社(Carbon Graphite Materials,Inc.)が販売しているものが含まれる。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、天然または合成のグラファイトフレークを含む。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、結晶性グラファイトフレークを含む。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、少なくとも90%の炭素、または少なくとも94%の炭素、または少なくとも96%の炭素、または少なくとも99%の炭素を有するグラファイトフレークを含む。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子は、5%未満の水分、または2%未満の水分、または1%未満の水分、または0.5%未満の水分を含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54の所望のかさ密度レベルは、外側シェル12がシェーカー上にある間に、側壁ギャップ52と、任意選択で隔壁ギャップ56とベースギャップ68を熱伝達粒子54で満たすことによって得られてもよい。振とう作用は、熱伝達粒子54の密な充填を容易にする。いくつかの実施形態において、外側シェル12は、ベース側から充填されることができ、所望の充填レベルに達したら、外側シェルのベース13を外側シェル12の下部に固定することができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54の所望のかさ密度レベルは、側壁ギャップ52と、任意選択で、仕切り壁ギャップ56とベースギャップ68を、溶媒に懸濁された熱伝達粒子54を含むスラリーで満たし、その後、溶媒を加熱して除去することによって得られてもよい。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54は、側壁ギャップ52と、任意選択で、仕切り壁ギャップ56とベースギャップ68を部分的または完全に満たし、次いで、揮発性液体を噴霧して密な充填を容易にすることができる。場合によっては、これは、ギャップ52、56、および/または68の一部が熱伝達粒子54で満たされ、次に揮発性液体が噴霧され、このプロセスが適用可能なギャップ52、および/または68が熱伝達粒子54で満たされるまで繰り返される、反復プロセスであってもよい。このプロセスは、一般に、適用可能なギャップ52、56、68を定める対向する表面と密接に接触している熱伝達粒子54が十分に充填された層をもたらす。このプロセスで使用できる溶媒の例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、水、および/またはそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。結晶性グラファイトなどのいくつかの実施形態において、粒子は水を吸収せず、溶媒は水であってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態において、例えば、スラリーは、ミキサー(例えば、セメントミキサー)で調製されてもよく、それによって熱伝達粒子54が溶媒と混合される。熱伝達粒子54と溶媒は、スラリーの所望の粘度または他の特性に基づいて選択されてもよい。例えば、多数のグラファイト粒子は、ギャップ52、56、および/または68に充填される前にセメントミキサー内で5~60分間、水と混合されてもよい。ギャップ52、56、および/または68を満たした後、外側シェルは、熱伝達粒子の密な充填を容易にするための充填工程に供されてもよい。振とう、連打、振動、超音波処理など、任意の適切な充填が使用されてもよい。所望の充填が達成されたら、溶媒を蒸発させ、または他の方法で除去し(例えば、オーブンで加熱)、充填された熱伝達粒子を残すことができる。溶媒除去後に追加の粒子および/または粉体塗装が追加されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、図1図2図14図15に示されるように、地中エンクロージャ10は、第1の区画14内のベース65aに結合された機器リフトシステム72を含む機器ラック70を含む。機器リフトシステム72は、機器ラック70が第1の区画14内に完全に含まれる格納位置と、機器ラック70が第1の区画開口部20を通って伸長して地中エンクロージャ10の外側に立っているユーザーがアクセス可能である伸長位置との間で、機器ラック70を移動させるように適合されている。例えば、機器ラック70は、地中エンクロージャ10の片側に沿って立っているユーザーが機器ラック70にアクセスできるように配置されている。
【0029】
いくつかの実施形態において、図1図22に最もよく示されているように、第1の区画カバー26は、機器ラック70の上部に結合され、機器リフトシステム72は、第1の区画カバー26が第1の区画開口部20を密閉する格納位置と、機器ラック70の大部分または全体が第1の区画開口部20を通って上部パネル18の上面19の上方に伸長する伸長位置との間を移動するように適合されている。
【0030】
いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、第2の区画16内のベース65bに結合されたバッテリーリフトシステム76を含むバッテリーラック74を含む。バッテリーリフトシステム76は、バッテリーラック74が第2の区画16内に完全に含まれる格納位置と、バッテリーラック74が第2の区画開口部22を通って伸長して地下エンクロージャ10の外側に立っているユーザーがアクセスできる伸長位置との間で、バッテリーラック74を移動されるように適合されている。例えば、バッテリー74は、地下エンクロージャ10の片側に立っているユーザーがバッテリーラック74にアクセスできるように配置されている。
【0031】
いくつかの実施形態でにおいて、図1図14図15図22に最もよく示されているように、第2の区画カバー28は、バッテリーラック74の上部に結合され、バッテリーリフトシステム76は、第2の区画カバー28が第2の区画開口部22を密閉する格納位置と、バッテリーラック74の大部分または全体が第2の区画開口部22を通って上部パネル18の上面19の上方に伸長する伸長位置との間を移動するように適合されている。
【0032】
いくつかの実施形態において、機器リフトシステム72、バッテリーリフトシステム76、またはその両方72、76は、独立して、空気圧、油圧、電気、機械、またはそれらの組み合わせで動作されることができる。いくつかの実施形態において、機器リフトシステム72、バッテリーリフトシステム76、またはその両方72、76は、地中エンクロージャ10内のガス処理システム78によって制御される。
【0033】
いくつかの実施形態において、図2図17~21に示されるように、第1の区画カバー26は、複数のカバーロック80を含む。例えば、いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26は、少なくとも4つのカバーロック80または少なくとも6つのカバーロック80を含む。いくつかの実施形態において、第2の区画カバー28は、複数のカバーロック80を含む。例えば、いくつかの実施形態において、第2の区画カバー28は、少なくとも4つのカバーロック80を含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、それぞれのカバーロック80は、ロッキングアーム82とシーリングハブ84を含む。いくつかの実施形態において、ロッキングアーム82は、区画カバー26、28が該当する区画開口部20、22から取り外されるのを防ぐためにロッキングアーム82の一部が第1または第2の区画開口部20、22のエッジ86a、86bの下に延びるロック位置と、区画カバー26、28を該当する区画開口部20、22から取り外すことができる開位置との間で回転するように適合されている。
【0035】
いくつかの実施形態において、例えば、図17~21に示されるように、シーリングハブ84は、ロッキングアーム82に結合され、シーリングハブ84は、ロッキングアーム82と、該当する区画カバー26、28の底面27、29との間の距離を調整するように適合されている。したがって、区画カバー26、28が該当する区画開口部20、22を覆うと、ロッキングアーム82は、ロック位置に回転することができ、シーリングハブ84は、ロッキングアーム82と、該当する区画カバー26、28の底面27、29との間の距離を減らすことができる。最終的に、ロッキングアーム82は、該当する区画開口部20、22のエッジ86a、86bに接触し、これにより、該当する区画カバー26、28が所定の位置にロックされる。
【0036】
いくつかの実施形態において、図17~21に示されるように、それぞれのシーリングハブ84は、部分的に、該当する区画カバー26、28の底面27、29のそれぞれのカバーロックリセス88内に配置されている。いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、制御可能に加圧空気を供給し、それぞれのシーリングハブ84を第1の方向に回転させて該当する区画カバー26、28の底面27、29とロッキングアーム82との間の距離を減らすとともに、制御可能に加圧空気を供給し、シーリングハブ84を第1の方向とは反対の第2の方向に回転させて該当する区画カバー26、28の底面27、29とロッキングアーム82との間の距離を増すように適合されたガス処理システム78を含む。例えば、ガス処理システム78は、第1のロックリセス入口90に結合された第1のラインと、第2のロックリセス入口92に結合された第2のラインとを有していてもよく、ここで、加圧ガスが第1のロックリセス入口90(第2のロックリセス入口92ではない)に供給されると、シーリングハブ84は第1の方向に回転し、加圧ガスが第2のロックリセス入口92(第1のロックリセス入口90ではない)に供給されると、シーリングハブ84は第2の方向に回転する。
【0037】
いくつかの実施形態において、加圧ガスは、それぞれのカバーロック80の第1のロックリセス入口90に供給されて、ロッキングアーム82とシーリングハブ84をロック位置に回転させる。動作不良が発生した場合、それぞれのカバーロック80は、それぞれのアクセスパネル81を取り外すことによって地中エンクロージャの外側からアクセスされることができ、これにより、オペレータは、シーリングハブ84を手動で回してカバーロック80をロック解除位置に移動することができる。いくつかの実施形態において、加圧ガスは、シールハブ84内に留まるか、または連続的に供給されて、カバーロック80をロック位置に維持し、シーリングハブ84の手動回転に抵抗する。そのような場合、制御パネル154を使用して、加圧ガスをロッキングハブ84から手動で解放することが可能であってもよく、これにより、オペレータは、シーリングハブ84を手動で回して、カバーロック80をロック解除位置に移動させることができる。いくつかの実施形態において、シーリングハブ84は、アクセスパネル81を介してアクセスされるときにロッキングハブ84を回転させるために、特別なカップリング(例えば、ダブルDソケットレンチ)を必要としてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、図21図22に示されるように、第1の区画開口部20のエッジ86aは、第1の区画挿入棚94aを含み、第1の区画カバー26がロック位置にあるとき、第1の区画カバー26の外側リップ96aは、第1の区画挿入棚94a上に載っており、第1の区画カバー26の上面98aは、上部パネル18の上面19とほぼ同じ高さである。いくつかの実施形態において、シーリング材料95aは、第1の区画挿入棚94a、外側リップ96a、またはその両方94a、96aに結合されてもよく、その結果、第1の区画カバー26がロック位置にあるとき、外側リップ96aは、シーリング材料95a上に載っている。いくつかの実施形態において、第1の区画挿入棚94aは、第1のアバットメント100aを定めるエッジを有する垂直方向の厚さを含む。いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26は、第1の区画外側リップ96aからその底面27まで延びる第1の垂直面102aを備えている。いくつかの実施形態において、第1の膨張式シール104aは、第1の垂直面102aから外向きに延びており、第1の膨張式シール104aは、第1の区画カバー26がロック位置にあって第1の膨張式シール104aがガス処理システム78によって膨張されるとき、第1のアバットメント100aに対して力を及ぼす。理解されるように、第1の膨張式シール104aは、第1のインフレータブルシール104aの第1の膨張式シールバルブ106aを開くことによって収縮されることができる。第1の膨張式シールバルブ106aは、電子的に操作されることができる(例えば、電磁弁)。
【0039】
いくつかの実施形態において、第2の区画開口部22のエッジ86bは、第2の区画挿入棚94bを含み、第2の区画カバー28がロック位置にあるとき、第2の区画カバー28の外側リップ96bは、第2の区画挿入棚94b上に載っており、第2の区画カバー28の上面98bは、上部パネル18の上面19とほぼ同じ高さである。いくつかの実施形態において、シーリング材料95bは、第2の区画挿入棚94b、外側リップ96b、またはその両方94b、96bに結合されてもよく、その結果、第2の区画カバー28がロック位置にあるとき、外側リップ96bは、シーリング材料95b上に載っている。いくつかの実施形態において、第2の区画挿入棚94bは、第2のアバットメント100bを定めるエッジを有する垂直方向の厚さを含む。いくつかの実施形態において、第2の区画カバー28は、第2の区画外側リップ96bからその底面29まで延びる第2の垂直面102bを備えている。いくつかの実施形態において、第2の膨張式シール104bは、第2の垂直面102bから外向きに延びており、第2の膨張式シール104bは、第2の区画カバー28がロック位置にあって第2の膨張式シール104bがガス処理システム78によって膨張されるとき、第2のアバットメント100bに対して力を及ぼす。理解されるように、第2の膨張式シール104bは、第2の膨張式シール104bの第2の膨張式シールバルブ106bを開くことによって収縮されることができる。第2の膨張式シールバルブ106bは、電子的に操作されることができる(例えば、電磁弁)。
【0040】
いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方26、28は、連続相に埋め込まれた少なくとも1枚の補強シートを含む。いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方26、28は、連続相に埋め込まれた鉄筋を含む。いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方26、28は、連続相に埋め込まれた鉄筋と少なくとも1枚の補強シートを含む。いくつかの実施形態において、連続相は、不浸透性構造を形成することができる不浸透性コンクリート、ポリマー、またはセラミックであってもよい。例えば、連続相は、高分子コンクリート材料であってもよい。いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方は、該当する区画開口部20、22上に載っている第1または第2の区画カバー26、28上に駐車された車、トラック、またはバンを支持することができてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方は、第1または第2の区画カバー26、28が該当する区画開口部20、22上にロックされているとき、少なくとも20,000ポンド、少なくとも30,000ポンド、または少なくとも40,000ポンドを支持することができてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方26、28は、連続相に埋め込まれた少なくとも2枚の補強シートを含む。いくつかの実施形態において、2枚の補強シートの主要な繊維は、相互に10度から80度、または15度から75度、または20度から70度、または30度から60度の角度にある。本明細書で使用されてもよい補強シートの例には、HARDWIRE(登録商標)の商標の下でハードワイヤー社(Hardwire,LLC)によって販売されているものなどの真ちゅうと亜鉛メッキ鋼テープ/布が含まれる。いくつかの実施形態において、1枚以上の補強シートは、電磁(EM)放射を遮断することができる。いくつかの実施形態において、区画カバー26、28に埋め込まれた1枚以上の補強シートは、ドリルビットが該当する区画カバー26、28を貫通するのを防ぐことができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、ファラデーシールド(ケージとしても知られている)を区画カバー26、28に埋め込んで、特定の電磁場がカバーを貫通するのを阻止することができる。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドは、近くの無線送信機からの電波などの、電磁干渉(EMI)または無線周波数干渉(RFI)が、地中エンクロージャ内の機器に干渉するのを阻止することができる。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドは、落雷や静電放電などの電流が、地中のエンクロージャ内の機器に干渉し、および/または、損傷を与えるのを阻止することができる。EMI/RFIをシールドすることにより、ファラデーシールドは、地中エンクロージャを介して接続された電話の盗聴や傍受を防ぐことができる。ファラデーシールドは、任意の適切な材料で構成されることができる。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドは、金属または金属材料から構成されることができる。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドは、金属ハードワイヤーグリッドまたはメッシュ、あるいは複数のグリッドおよび/またはメッシュから構成されることができる。2つ以上のグリッドまたはメッシュが使用される場合、最初のグリッドまたはメッシュは、南北方向に配置され、2番目のグリッドまたはメッシュは、最初のグリッドまたはメッシュの上に配置されて同じ方向または異なる方向に向けられてもよい。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドに高調波の違いを与えるために、第2のグリッドまたはメッシュは、第1のグリッドに対してある角度で固定されてもよい。いくつかの実施形態において、第2のグリッドまたはメッシュは、10~80度、25~70°、20~60°、25~50°、25~45°、25~35°、または30~35°の間の角度で配置されてもよい。いくつかの実施形態において、グリッドまたはメッシュは、電気通信産業で知られ利用されているボンディングと接地の仕様ごとにCAD溶接された撚り線フレックス接地線から構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、ファラデーシールドは、可撓性の金属布、微細な金属メッシュ、または任意の他の適切な材料から構成されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、図2に概略的に示されているように、地中エンクロージャ10は、除湿機110、外側シェル12内(例えば、第1の区画14内または第2の区画16内)に配置された空気圧縮機112を備えたガス処理システム78を含む。いくつかの実施形態において、周囲空気取り入れライン114は、外側シェル12の外側の周囲空気と流体連絡している空気取り入れライン入口116と、圧縮機入口120と流体連絡している空気取り入れライン出口118を有する。いくつかの実施形態において、フィルタ121は、空気取り入れライン出口118と圧縮機入口120の間に配置されてもよいが、これは、空気取り入れライン出口118と圧縮機入口120の間の流体連絡を依然として示している。いくつかの実施形態において、フィルタ121は、圧縮機112の前に配置されてもよく、別のフィルタ123は、除湿機110の後に配置されてもよい。ガス処理システム78は、第1の区画14の内部、第2の区画16の内部、またはその両方14、16に高圧の空気を供給するように適合されていてもよい。本明細書で使用される場合、「高圧」は、1平方インチゲージあたり少なくとも1ポンドの圧力を指す。本明細書で使用される場合、「除湿空気」は、除湿機110を通過したガス(例えば、空気)を指すために使用される。
【0044】
いくつかの実施形態において、ガス処理システム78は、除湿器によって除去された、またはガス処理システム78によって凝縮された水を収集するように適合された水トラップ122を含む。いくつかの実施形態において、ガス処理システム78は、地中エンクロージャ10から水をパージするための水パージライン124を含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、ガス処理システム78は、高圧の除湿された空気を第1の区画14と第2の区画16の両方の内部に供給するように適合されている。したがって、区画カバー26、28がロック位置にあるとき、第1の区画14、第2の区画16、またはその両方14、16は、大気圧よりも高い圧力で維持されることができる。これは、水蒸気と水の両方が、区画開口部20、22または侵入の可能性のある他の場所を通過するかどうかにかかわらず、該当する区画14、16に浸透するのを防ぐための別の予防策である。いくつかの実施形態において、区画カバー26、28がロック位置にあるとき、第1の区画14、第2の区画16、またはその両方14、16は、少なくとも1psig、または少なくとも2psig、または少なくとも3psigの正圧に維持される。
【0046】
ガス処理システム78は、多数のセンサー138、144、146、スイッチ136、バルブ140、142、電子デバイス112からの情報を処理し、ガス処理システム78を制御し、パワーペデスタル150の制御パネル154または遠隔に配置されたデバイス(例えば、安全なアプリを使用するモバイルデバイスまたはデスクトップまたはラップトップコンピュータ)などの接続されたデバイスと通信するためのプロセッサ108を含むことができる。プロセッサ108は、特定の電気機械デバイスに接続されて示されていないが、プロセッサ108が当技術分野で知られている任意の技術(例には、ハードワイヤー、WiFi、ブルートゥース、RFなどが含まれるが、これらに限定されない)を介して地中エンクロージャ10または電気通信基地局300を操作するために必要な任意またはすべての電気機械デバイスと通信することができることが理解される。
【0047】
いくつかの実施形態において、空気圧縮機112は、吸入空気を除湿機110に通して加圧された除湿された空気を加圧貯蔵タンク126に供給する前に、吸気を加圧する。いくつかの実施形態において、貯蔵タンク126は、様々な圧力の除湿された空気を供給するために、複数のレギュレーター128と流体連絡している。
【0048】
例えば、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの貯蔵タンク126は、少なくとも100psigの圧力の除湿された空気を貯蔵することができ、少なくとも1つの貯蔵タンク126は、以下のうちの少なくとも3つに結合されることができる:
第1の区画14、第2の区画16、またはその両方14、16の内部を加圧するために第1の圧力の空気を供給する第1のレギュレーター128a;
第1の区画カバー26、第2の区画カバー28、またはその両方26、28に配置されたカバーロック80のシーリングハブ84に第2の圧力の空気を供給する第2のレギュレーター128b;および
機器リフトシステム72、バッテリーリフトシステム76、またはその両方72、76に第3の圧力の空気を供給する第3のレギュレーター128c;
第1の膨張式シール104a、第2の膨張式シール104b、またはその両方104a、104bに第4の圧力の空気を供給する第4のレギュレーター128d、
機器冷却ディフューザー73、バッテリー冷却ディフューザー77、またはその両方に第5の圧力の空気を供給する第5のレギュレーター128e。
【0049】
いくつかの実施形態において、第1の圧力、第2の圧力、第3の圧力は異なる。いくつかの実施形態において、第1の圧力と第2の圧力は異なる。いくつかの実施形態において、第1と第3の圧力は異なる。いくつかの実施形態において、第2と第3の圧力は同じであってもよく、同じレギュレーターによって供給されてもよい。いくつかの実施形態において、第4と第5の圧力は同じであってもよく、同じレギュレーターによって供給されてもよい。いくつかの実施形態において、第1の圧力、第2の圧力、第3の圧力、第4の圧力、第5の圧力は異なる。
【0050】
いくつかの実施形態において、ロッキングエアライン132とアンロッキングエアライン134に分割されるマスターロックエアライン130が存在する。ロッキングエアライン132とアンロッキングエアライン134の間の加圧空気の流れは、ロック制御スイッチ136によって制御される。ロッキングエアライン132は、それぞれのカバーロック80の第1のロックリセス入口90に結合されていてもよく、一方、アンロッキングエアライン134は、それぞれのカバーロック80の第2のロックリセス入口92に結合されていてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、第1の圧力は、1から9psig、または1.5psigから7psig、または2から5psigの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、第2の圧力は、40から150psig、または60から135psig、または70から120psigの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、第3の圧力は、50から300psig、または75から250psig、または100から200psigの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、第4の圧力は、10から80psig、または12.5から70psig、または15から60psig、または17.5から50psigの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、第5の圧力は、2から25psig、または3から22.5psig、または5から20psigの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、除湿されたガスは、加圧貯蔵タンク126に貯蔵されてもよく、少なくとも125psigの圧力で貯蔵されることができる。いくつかの実施形態において、第1の圧力は3psig、第2の圧力は100psig、第3の圧力は125psig、第4の圧力は25psig、第5の圧力は10psigであってもよい。理解されるように、いずれの場合においても、第2の圧力から第5の圧力までのそれぞれは、第1と第2の区画がロックされているときの有効周囲圧力である第1の圧力よりも大きくなる。
【0052】
いくつかの実施形態において、図2、14、16に示されるように、ガス処理システム78は、機器ラック70に格納された機器とバッテリーラック74に格納された少なくとも1つのバッテリーにそれぞれ空気を吹き付けるように適合されている、少なくとも1つの機器冷却ディフューザー73、少なくとも1つのバッテリー冷却ディフューザー77、またはその両方73、77に第4の圧力の空気を供給するように適合されている。冷却ディフューザー73、77は、熱伝達粒子と接触している、機器および/またはバッテリー上と、内側側壁48に向かって空気を吹き付ける。したがって、冷却ディフューザー73、77は、熱放散を促進し、第1と第2の区画14、16を機器と電池にとって望ましい動作温度に維持するのに役立つ。いくつかの実施形態において、冷却ディフューザー73、77は、冷却オリフィス75とエンドキャップ79を出る加圧空気を分配するための複数の冷却オリフィス75をその中に備えたパイプの形態を有していてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態において、ガス処理システム78はまた、第1の区画14に第1の湿度センサー138を含む。ガス処理システム78は、第1の湿度センサー138が第1の区画内の湿度が所定のレベルを超えたことを検出したとき、第1の区画14内の空気が外気に排出されて高圧の除湿された空気と交換されるように適合されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の区画16のパージベント140を開き、区画移送ベント142を介して第1の区画14から第2の区画16に空気を排出する。このプロセスは、第1の区画14と第2の区画16の両方の圧力を下げるので、パージベント140が閉じられると、ガス処理システム78は、第1の区画14と第2の区画16の両方に加圧された除湿空気を供給することができる。区画移送ベント142は、第1の区画14と第2の区画16が(例えば、第1の圧力で)再加圧される前または後のいずれかで閉じられてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、ガス処理システム78は、第2の区画16に第2の湿度センサー144を含む。ガス処理システム78は、第2の湿度センサー144が第2の区画16内の湿度が所定のレベルを超えたことを検出したとき、第2の区画16内の空気が外気に排出されて高圧の除湿された空気と交換されるように適合されてもよい。例えば、第2の区画内の空気は、パージベント140を通して排出されることができ、その後、第2の区画16が(例えば、第1の圧力で)再加圧される前に閉じられてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、水素を放散するために、パージベント140は、水素センサー146の湿度センサー138、144の読み取り値に関係なく、規則的な間隔で開けられてもよい。いくつかの実施形態において、安全な状態を維持するために、パージベント140を開くための規則的な間隔は、15から120分ごとに1から60秒であってもよい。いくつかの実施形態において、パージベント140は、2から45秒または3から30秒、または4から20秒、または5から15秒間、開けられてもよい。いくつかの実施形態において、パージベント140は、20から90分ごと、または25から60分ごと、または30から45分ごとに開けられてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、ガス処理システム78は、第2の区画16に水素センサー146を含む。ガス処理システム78は、水素センサー146が第2の区画16内の水素濃度が所定のレベルを超えたことを検出したとき、第2の区画16内の空気が外気に排出されて高圧の除湿された空気と交換されるように適合されてもよい。例えば、第2の区画内の空気は、パージベント140を通して排出されることができ、その後、第2の区画16が(例えば、第1の圧力で)再加圧される前に閉じられてもよい。いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、水素の読み取り値が上昇していない場合、水素を排出するためにパージベント140が30分ごとに10秒間、開かれるように操作されてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10はまた、パワーペデスタル150を含む。パワーペデスタル150は、ロックボックス152を含んでいてもよく、それは、地中エンクロージャ10を操作し地中エンクロージャ10の状態を監視するための外部制御パネル154へのオペレータのアクセスを提供する。例えば、オペレータは、外部制御パネルを使用して区画カバー26、28のロックを解除し、機器ラック70、バッテリーラック74、またはその両方70、74にアクセスするために、機器リフトシステム72、バッテリーリフトシステム76、またはその両方72、76を作動させることができる。リフトシステム72、76のそれぞれは、それぞれのリフトシステム72、76を伸長位置に維持するためのロックアウトシステム156を含むことができ、そのため、オペレータは、格納位置に戻るリフトシステム72、76によって押しつぶされるリスクなしに、第1の区画14および/または第2の区画16の内部にアクセスすることができる。
【0058】
そのようなロックシステム156の例が図15に示されており、ベースプレートの上部の穴が中間プレートの下部の穴と整列しているため、ピン156が穴を通過することができ、空気圧が失われた場合でもリフトシステム72、76を伸長位置に維持することができる。いくつかの実施形態において、リフトシステム72、76のそれぞれの側部は、ロックアウトシステム156を含んでいてもよい。この配置により、オペレータは、ラック70、74が閉位置に後退してオペレータを傷つけないことを確信して、第1の区画14または第2の区画16に自信を持って入ることができる。
【0059】
いくつかの実施形態において、図1図2に示されるように、制御パネル154は、ユーザーが地中エンクロージャ10とそこに含まれる機器のパフォーマンスを監視することができるインターフェースを提供することができる。例えば、いくつかの実施形態において、制御パネル154は、第1と第2の区画14、16内の現在および/または過去の温度、湿度、圧力、水素レベルを表示することができる。いくつかの実施形態において、制御パネル154はまた、ガス処理システム76に取り付けられた構成要素(例えば、カバーロック80、膨張式シール104a、104b、ディフューザー73、77、加圧貯蔵タンク126)のそれぞれの現在の状態を表示することができる。いくつかの実施形態において、制御パネル154はまた、地中エンクロージャに収容された機器の現在と過去のパフォーマンスデータ(例えば、データ需要、切断された通話、通信エラー、通信停止)を表示することができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、図1図2に示されるように、空気取り入れライン入口116は、パワーペデスタル150の一部であってもよい。いくつかの実施形態において、パージベント140は、パワーペデスタル150に排気することができる。もちろん、空気取り入れライン入口116とパージベント排気は、他の保護された位置に配置されてもよい。
【0061】
別の実施形態において、図1図23に示されるように、電気通信基地局300が記載されている。電気通信基地局300は、本明細書に記載の地中エンクロージャ10、信号処理装置304に結合されたアンテナ302、電池308からなる電源306を含んでいてもよく、格納位置では、信号処理装置304は、第1の区画14内に配置され、電池308は、第2の区画16内に配置される。図23に示されるように、アンテナ302は、効率的な信号伝送のためにアンテナ302を所望のまたは必要な高さまで上昇させるために、垂直要素またはポール320に取り付けられてもよい。図23では単一の垂直ポール320に取り付けられているアンテナ302が示されているが、アンテナ302は、その代わりに、街灯柱、ソーラーパネルポール、トーテムポール、キオスク、様々な自立型広告看板、またはアンテナ302の適切な配置を可能にするための他のほとんどのタイプの垂直要素320に取り付けられてもよい。
【0062】
アンテナ302の適切な垂直配置に関して、図24に示されるような別の実施形態では、垂直ポール320は、複数の相互接続された伸縮セクション320a、320b、320cから構築されてもよい。このような構造では、アンテナ302が取り付けられた垂直ポール320は、1つ以上の伸縮セクションを伸ばすことによって上げることができ、同様に、1つ以上の伸縮セクションを縮めることによって下げることができる。
【0063】
図23にも示されるように、地中エンクロージャ10の電気的接地と、地中エンクロージャ10に収容されたすべての信号処理装置304の適切な接地を確実にするため、導電性接地要素330は、地面(土壌、砂など)と直接接触している地中エンクロージャ10に電気的に結合された少なくとも1つの電気的接地要素または金属接地要素を含む。いくつかの実施形態において、導電性接地要素330は、導電性リングであり、複数の余分な接地部分を有している。例として、そのような導電性接地要素330の2つの部分が図23に示されている。いくつかの実施形態において、導電性接地要素330は、地中エンクロージャ10の下に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、導電性接地要素330は、裸の銅要素であり、地下少なくとも3フィートで地面に埋められている。
【0064】
信号処理装置304は、地上電気通信ネットワークに接続するための電気通信ケーブル310に接続されることができる。アンテナ302は、限定されるものではないが、スマートフォン、タブレットコンピュータ、自動車、またはラップトップコンピュータを含む無線デバイスとの間でデータを送受信するように適合されることができる。
【0065】
動作中、本明細書で説明される地下エンクロージャ10は、セルラープロバイダーが、スペースの制約のために以前は利用できなかった場所に電気通信基地局300を配置することを可能にする。本明細書に記載の地中エンクロージャ10は、道路と線路に隣接するような従来の権利設定地に設置されることができる。さらに、地中エンクロージャ10は、駐車場に設置されることができ、地中エンクロージャがロック位置にあるときに駐車スポットとして使用されることができる。この開発により、通信アンテナは、人口密度の高いエリア、または何らかの理由で地上設置が実用的でないエリアに配置されることができる。これにより、セルラープロバイダーの機能が大幅に強化され、追加の帯域幅が必要な場合はいつでも目立たない方法で適用範囲が強化される。
【0066】
いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、他の様々な用途で使用されることができる。例えば、いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、第1および/または第2の区画14、16に複数の電池を囲んでいてもよく、そこではバッテリーがソーラーアレイによって充電され、エネルギーを必要とする構造物(例えば、住宅、オフィスビル、小売ビル、倉庫、掘削現場など)にエネルギーを供給するように適合される。他の実施形態において、地中エンクロージャ10は、第1の区画14に燃料電池を、第2の区画16に燃料(水素タンク)を囲んでいてもよい。燃料電池は、エネルギーを必要とする構造物(例えば、住宅、オフィスビル、小売ビル、倉庫、掘削現場など)にエネルギーを供給するように適合されることができる。他の実施形態では、地中エンクロージャ10は、データ信号装置を含む信号装置を収容することができる。例として、そのような信号装置は、交通信号装置および/または鉄道信号装置を含んでいてもよい。理解されるように、リフトシステム72、76、カバーロック80、処理システム78を含む地中エンクロージャ10は、円形エンクロージャ10に配置された機器を保護するために、本明細書に記載されるように動作することができる。ソーラーアレイと燃料電池について記載されたものなどのいくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、単一の区画を含むことができる。
【0067】
いくつかのさらなる実施形態において、図25~27に示されるように、地中エンクロージャ10は、単一の内部区画14を定める単一のシェル12で構築されることができ、仕切り壁24を含まない。このような単一シェル構成は、単一の内部区画14を有する。そのような構成では、同じ寸法の地中エンクロージャ10内により多くの内部空間が存在するだろう。したがって、単一のシェル12のエンクロージャは、2区画の実施形態と比較して、より小さな設置面積でより多くの機器の保管を容易にする。
【0068】
いくつかの実施形態において、地中エンクロージャのシェル12は、相互接続されて地中エンクロージャシェル12を形成する複数のパネル12a、12bなどから製造されてもよい。複数のパネルを使用して地中エンクロージャのシェルを形成することにより、製造プロセスが簡素化されるほか、分解された地中エンクロージャのシェル12の輸送がより簡単かつより安価になる。そのような構成では、地中エンクロージャのシェル12の組み立てまたは製造は、地中エンクロージャが設置され配備される場所で完成されてもよい。例えば、パネル12a、12bなどは、それらが水密、気密、またはその両方であるシェル12を形成することを可能にする方法で、一緒に溶接、一緒にボルト締め、または一緒に別の方法で固定されることができる。そのような組み立て中に、水密および/または気密の構成を確実にするために、接着剤またはシーラント材料(図示せず)を使用してもよい。
【0069】
直線または台形の垂直断面で示されているが(例えば、図13において)、地中エンクロージャのシェル12は、正方形または長方形を含む他の垂直断面形状で製造されてもよい。また、図28に示されるように、製造および設置における特定の効率のために、地中エンクロージャのシェル12は、円筒(長方形の垂直断面および円形の水平断面)として製造されてもよい。そのような形状は、円筒の深さまで地面内に穴を掘削し、次に円筒形の地中シェル12を穴の中に配置することによって、比較的容易な設置を可能にする。上記のように、円筒形の地下エンクロージャのシェル12は、相互接続して地中エンクロージャのシェルを形成する複数のパネルを使用して製造されてもよい。そのようなパネルは、地中エンクロージャのシェル12の形状が維持され構造的に安定していることを確実にするために、湾曲した形状であってもよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、図26図27に示されるように、地中エンクロージャ10は、単一のシェル12と単一の内部区画14で形成されてもよい。地中エンクロージャ10は、内部区画開口部20と区画カバー26を含むことができる。いくつかの実施形態において、図26から明らかなように、シェル12は、相互接続されたいくつかのシェルのパネル12a、12bなどから形成されてもよい。内部区画14は、限定されるものではないが、機器ラック、機器リフトシステム、空気処理システム、センサーアレイ、導管カプラー32でシールされることができる複数の外部導管30などの、本明細書で論じられる機器と機能のすべてを含むことができる。
【0071】
単一のシェルを有する地中エンクロージャ10の実施形態の熱伝達を促進するために、図25に示されるように、熱伝達粒子54の層は、熱伝達粒子をシェルの外側と直接接触させて配置または充填し、路床である地中エンクロージャシェル12のすべての外面を取り囲むことによって形成されてもよい。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子54の層は、地中エンクロージャシェル12のベース66が載る基礎として堆積されてもよい。いくつかの実施形態において、熱伝達粒子の層は、乾燥粒子を堆積させるか、またはそれらを地中エンクロージャシェル12の側面の周りにスラリーとして注ぐことによって、地中エンクロージャシェルの側面50の周りに形成されてもよい。上記のように、熱伝達粒子54が地中エンクロージャシェル12の周りに注がれるか配置されると、熱伝達粒子54の層は、地中エンクロージャの外部の側面と周囲の地面(土壌、砂、岩など)の均一な接触を確実にするために高密度化されてもよい。上記の2区画の実施形態に関して記載された多数の熱伝達粒子54について記載された特性と技術は、熱伝達粒子の層が地中エンクロージャシェル12の下および/または周囲に配置される実施形態に等しく適用可能である。
【0072】
分析は、地中シェル12を少なくとも10から12インチの熱伝達粒子54で囲むことは、地中エンクロージャ10から熱を引き出すのを促進することを示している。いくつかの実施形態において、地中シェル12の側面50を取り囲む熱伝達粒子54の層の厚さは、約1インチから少なくとも18インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、地中シェル12の外側ベース66の下の熱伝達粒子54の層の厚さは、少なくとも9インチ、または少なくとも12インチ、または少なくとも15インチ、または少なくとも18インチであってもよい。
【0073】
上記のように、機器リフトシステム72、バッテリーリフトシステム76、またはその両方72、76は、油圧、機械、またはその両方の組み合わせで動作されてもよい。例として、機器リフトシステム72またはバッテリーリフトシステム76は、油圧駆動のシザーリフトシステムを使用して動作されてもよい。いくつかの実施形態において、機器リフトシステム72またはバッテリーリフトシステム76は、機械的ばねシステムを使用して動作されてもよい。ねじりばねシステムを含むそのようなばねシステムを使用することにより、機器リフトシステム72またはバッテリーリフトシステム76の動作は、外部の空気圧、油圧、または電気の動力なしで達成されてもよい。そのようなシステムは、機器リフトシステム72および/またはバッテリーリフトシステム76の本質的に受動的な動作を可能にする。さらに、リフトシステム72、76のそのような受動的制御は、空気圧、油圧、または電気駆動システムのうちの1つ以上を介した外部入力と制御によって増強されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態において、図2に関連して上で示され、説明されているように、地中エンクロージャ10は、除湿機110、外側シェル12内に配置された空気圧縮機112を備えたガス処理システム78を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、除湿機110は、ヒートポンプまたはエアコンとして構成されてもよい。そのような実施形態において、ガス処理システム78はまた、地中エンクロージャ10の内部の空気を除湿し調整するための空気処理システム78として正確に説明されることができる。さらに、空気処理システム78として、システムの動作は、外側シェル12の外側の周囲空気と流体連絡している空気取り入れライン入口116と、圧縮機入口120と流体連絡している空気取り入れライン出口118を有する、周囲空気取り入れライン114を含むことができる。
【0075】
上記のように、ガス処理システム78は、様々なセンサー138、144、146、スイッチ136、バルブ140、142、電子デバイス112からの情報を処理し、ガス処理システム78を制御し、ハンドヘルドデバイス、タブレット、またはラップトップコンピュータなどの遠隔に位置するデバイスなどの接続されたデバイスと通信するための、プロセッサ108を含むかプロセッサ108に接続されることができる。さらに説明すると、センサーは、1つ以上の温度、湿度、圧力、水素、音響、振動、または他の環境条件センサーを含んでいてもよい。
【0076】
プロセッサ108は、特定の電気機械装置に接続されて示されてはいないが、プロセッサ108は、当技術分野で知られている任意の技術(例には、限定されるものではないが、ハードワイヤー、WiFi、ブルートゥース、RFなどが含まれる)を介して、地中エンクロージャ10または電気通信基地局300を操作するために必要な、任意またはすべての電気機械装置と通信することができることが理解される。さらに、プロセッサ108は、1つ以上のバルブ140、142、1つ以上の電子デバイス112を操作して、地中エンクロージャ10内で検出された状態が通気することを正当化する場合に、地中エンクロージャ10の内部を通気してもよい。例として、地中エンクロージャ内の湿度センサーが所定のレベルを超える湿度レベルを検出した場合、地中エンクロージャ内の空気を外気に排出し、除湿または空調された空気と交換されてもよい。
【0077】
同様に、地中エンクロージャ内の温度センサーが所定のレベルを超える温度レベルを検出した場合、プロセッサ108は、エアコン110の温度レベルを下げるか設定して、地中エンクロージャ内の空気の温度を下げてもよい。
【0078】
様々なセンサー138、144、146のうちの1つ以上からデータを受信すると、プロセッサ108は、ハンドヘルドデバイス(スマートフォンなど)、タブレット、またはラップトップなどの1つ以上の遠隔デバイス370にアラート通知を送信することができる。プロセッサ108によって提供されるアラート通知は、プロセッサ108によって受信されたセンサーデータに基づいており、センサーデータの1つ以上が所定のレベルを超えているか、異常な状態に近づいていることを示している。
【0079】
いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、様々な電気部品と電気機器を収容するように設計されており、それは次第に地中エンクロージャ10内で熱を発生する。いくつかの実施形態において、地中エンクロージャ10は、地中エンクロージャ10内から過剰な熱を放散または除去するための能動的手段と受動的手段のうちの少なくとも1つを含むように適合されている。上述のように、地中エンクロージャ10のそのような内部温度を制御する1つの能動的な手段は、ミニスプリットシステムなどの空調システム110の使用によるものである。図29に示されるように、空調システムは、地中エンクロージャ10内に配置された空気処理装置111と、地中エンクロージャ10の外側で地上に配置された凝縮器115により実行されてもよい。
【0080】
一実施形態において、凝縮器115は、図30に示されるように、保管用のハウジング、街頭設置物、ベンチ、プランター、または電柱ベースなどの地上要素321内に分離して収容されてもよい。地中エンクロージャ10が、デジタルディスプレイを有するキオスクなどの地上要素321と電子的に結合されているさらなる実施形態において、凝縮器115は、キオスク321内に分離して配置されてもよい。凝縮器115が地面よりも十分に高い地上要素321内に配置されている場合、凝縮器115と空調システム110は両方とも洪水または水害から保護される。現在のテストでは、約12,000BTU/時から36,000BTU/時の能力を有する空調ユニットが、キオスク321内に分離して収容されるように構成されることのできる凝縮器115を有することが示されている。
【0081】
別の実施形態において、図31に示されるように、地熱ヒートポンプ190は、地中エンクロージャ10の内部温度を制御するために、地中エンクロージャに組み込まれ、地中エンクロージャと結合されてもよい。地熱ヒートポンプシステム190は、典型的には、ヒートポンプ圧縮機ユニット191、ヒートポンプ循環ファン192、1つ以上の冷媒ループ193、およびループポンプ194を含む。冷媒ループは、周囲の地面と熱を交換できるように、少なくとも部分的に、地中エンクロージャ10の外側に配置されている。地中エンクロージャ10を有する地熱システム190の典型的な設置は、地中エンクロージャ10内に配置された、ヒートポンプ圧縮機ユニット191、ヒートポンプ循環ファン192、およびループポンプ194を有し、地下の冷媒ループ193が地中エンクロージャ10の下に展開されているか、そうでなければ地中エンクロージャ10に(例えば、地中エンクロージャ10の10から100フィート以内で)隣接している。典型的な空調110に対する地熱システム190の1つの利点は、地熱システム190が地上要素を必要としないことである。電気通信の実施形態などの特定の機器の展開と設置において、アンテナ以外の地上要素を有することに制限がある場合、地熱システム190は特に有利である可能性がある。
【0082】
閉ループまたは開ループの地熱システムのいずれかが使用され、地中エンクロージャと結合されてもよい。図31には単一の地下ボアを有するものとして示されているが、代替の実施形態では、システムは複数のボアを使用してもよい。このような複数のボアまたはループを使用すると、1つの非常に深いボアの代わりに、複数のより浅いボアを使用して同じ長さのループを熱交換させることができる。例えば、4つの150フィートの深さのループは、1つの600フィートの深さのループを置き換えることができる。地理的な場所と地質、地中エンクロージャに近接する地面の構造と密度に応じて、地熱ボアは、地下少なくとも200フィート、または地下少なくとも300フィート、または地下少なくとも400フィート、または地下少なくとも500フィート、または地下少なくとも600フィートにある必要がある。
【0083】
地中エンクロージャ10内の温度を制御するさらなる手段は、図32に示されるようなパッシブ型ヒートパイプ技術を使用する。ヒートパイプシステム210は、作動流体の相変化特性を使用して、熱を高温の表面から凝縮器などのより低温の領域に移動させる。図32に示される構成において、ヒートパイプシステム210の下端は、電気機器の動作のために内部温度が上昇する地中エンクロージャ10内に設置されている。ヒートパイプシステム210内の作動流体211は、相を液体から気体に変化させ、ヒートパイプシステム210を通って垂直要素またはポール320に上昇し、そこで作動流体211は、地中エンクロージャ10から吸収された熱を放出し、その後、相を液体に戻す。次に、作動流体211は、重力によって地中エンクロージャに戻り、熱伝達と相変化のサイクルを繰り返す。図32に示されるように、ヒートパイプの上部または低温セクションは、街灯柱または他の垂直要素320内に配置されてもよい。
【0084】
熱伝達にヒートパイプ技術を使用する1つの利点は、システムの受動的な性質である。システムの動作のために個別のポンプや電源システムは必要とされない。ヒートパイプ技術とヒートパイプシステムの1つの欠点は、そのようなシステムが、地中エンクロージャ10の内部温度を外気温度にしか下げることができないことである。したがって、外気温が高い場所において、ヒートパイプシステムは、適用が限られる。しかしながら、中程度の場所またはより涼しい場所においては、ヒートパイプシステムは、地中エンクロージャ10を冷却するために非常に効果的である可能性がある。
【0085】
地中エンクロージャ10のさらなる実施形態および設計において、図33~34に示されるように、複数の熱電発電機(「TEG」)またはゼーベック発電機240は、エンクロージャのシェル12の壁とエンクロージャのベースのパネルに組み込まれてもよい。TEGの使用は、エンクロージャのシェル12の内面が通常、エンクロージャのシェル12の外面よりも高い温度を有するという事実を利用する。TEGは、温度勾配に基づいて直流電源として保存または使用される電圧を生成することのできるソリッドステートの半導体デバイスである。図33に示されるように、複数のTEGは、シェル12の壁とベース66の部分を含む、エンクロージャのシェル12内に埋め込まれてもよく、または形成されてもよい。地中エンクロージャ10の内部からエンクロージャの外部への熱伝達をさらに強化するために、図34に示されるように、一連の冷却フィン241がTEGの外面から周囲の地面に延びていてもよい。そのようなクーラーフィン241の使用は、TEG240を通る熱伝達を増加させ、それによって、発電も増加させる。
【0086】
熱伝達とエネルギー効率を考慮すると、TEGは、(エンクロージャ10の外側と比較したエンクロージャ10の内側の)最大の温度差が予想されるシェル12内に埋め込まれる。地中エンクロージャ10の下部が最も低い温度を有する可能性がある、中程度またはより暖かい地域において、その時にはTEGはベース66に組み込まれる。同様に、地表面温度が地下の地熱よりも低い可能性がある、より寒い地域において、TEGは、シェル12の側面に組み込まれることができる。場合によっては、TEGは、シェル12の側面、シェル66のベース、またはその両方にあってもよい。
【0087】
図33に示されるように、複数のTEGは、電池74または電池74のセットに並列に電気的に接続されてもよい。地中エンクロージャ10の内部と周囲の土壌との間に永続的な温度差があるという事実は、システム電池74に蓄えられることができるかなりのレベルの「自由な」電力を提供することができる。そして、そのような電力は、バックアップ電力として、または機器のニーズのために使用されてもよい。
【特定の実施形態】
【0088】
第1の特定の実施形態は、電気部品を収容するためのエンクロージャを備える。電気部品を収容するためのエンクロージャは、内部区画を定めるシェルと、内部区画にアクセスするための内部区画開口部を備えた上部パネルと、内部区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーと内部区画のベースの両方に結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックと、前記内部区画内の環境条件を制御するための空気処理システムを備える。機器リフトシステムは、区画カバーが内部区画開口部を密閉する格納位置と、機器ラックが区画開口部を通って伸長し機器ラックへの地上アクセスを提供する伸長位置との間を移動するように適合されている。エンクロージャは、地中設置に適合されることができる。
【0089】
第2の特定の実施形態は、第1の特定の実施形態を含み、空気処理システムは、空気処理装置と凝縮器を備えたスプリットエアコンを備え、前記空気処理装置は、前記内部区画内に配置され、前記凝縮器は、内部区画の外側の地上に配置されている。
【0090】
第3の特定の実施形態は、第1または第2の特定の実施形態を含み、前記凝縮器を収容する地上の垂直要素をさらに備える。
【0091】
第4の特定の実施形態は、第1から第3の特定の実施形態のいずれか1つを含み、上記の地上の垂直要素は、街灯柱、キオスク、ソーラーパネルポール、または広告看板からなるグループから選択される。
【0092】
第5の特定の実施形態は、第1から第4の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記空気処理システムは地熱ヒートポンプである。
【0093】
第6の特定の実施形態は、第1から第5の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記地熱ヒートポンプは、閉ループの作動流体循環システムを使用する。
【0094】
第7の特定の実施形態は、第1から第6の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記地熱ヒートポンプは、開ループの作動流体循環システムを使用する。
【0095】
第8の特定の実施形態は、第1から第7の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記空気処理システムは、パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムを組み込んでいる。
【0096】
第9の特定の実施形態は、第1から第8の特定の実施形態のいずれか1つを含み、地上の垂直要素をさらに備え、前記パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムの凝縮器は、前記地上の垂直要素内に配置される。
【0097】
第10の特定の実施形態は、第1から第9の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記エンクロージャのシェルに結合された少なくとも1つの熱電発電機と、少なくとも1つの電池をさらに含み、前記少なくとも1つの熱電発電機によって生成された電気は、前記少なくとも1つの電池に蓄えられる。
【0098】
第11の特定の実施形態は、第1から第10の特定の実施形態のいずれか1つを含み、熱電発電機の外面に熱的に結合された冷却フィンをさらに備える。
【0099】
第12の特定の実施形態は、第1から第11の特定の実施形態のいずれか1つを含み、少なくとも1つの熱電発電機のそれぞれの内面は、シェル内の空気に熱的に接触するように配置され、少なくとも1つの熱電発電機のそれぞれの外面は、エンクロージャが埋め込まれている材料に熱的に接触するように配置される。
【0100】
第13の特定の実施形態は、電気通信基地局を備える。電気通信基地局は、内部区画を定める外側シェルなど、第1から第17の特定の実施形態のいずれかの電気部品を収容するためのエンクロージャと、内部区画にアクセスするための区画開口部を備えた上部パネルと、区画開口部を取り外し可能に密閉するように適合された区画カバーと、区画カバーと内部区画のベースの両方に結合された機器リフトシステムを備えた機器ラックと、前記内部区画内の環境条件を制御するための空気処理システムと、信号処理装置に結合されたアンテナとバッテリー、外部電源への接続、またはその両方を備えた電源を備えたセルラー基地局を含むことができる。信号処理装置とバッテリーは、機器ラックに結合され、保管位置において、信号処理装置と電池は、内部区画内に収容され、伸長位置において、機器ラックは、区画開口部を通って伸長し、電気部品を収容するための前記エンクロージャは、地下設置に適合されている。
【0101】
第14の特定の実施形態は、第13の特定の実施形態を含み、アンテナが接続される地上の垂直要素をさらに備える。
【0102】
第15の特定の実施形態は、第13または第14の特定の実施形態を含み、地上の垂直要素は、街灯柱、キオスク、ソーラーパネルポール、トーテムポール、または広告看板のうちの1つである。
【0103】
第16の特定の実施形態は、第13から第15の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記空気処理システムは、空気処理装置と凝縮器を備えたスプリットエアコンを備え、前記空気処理装置は、前記内部区画内に配置され、前記凝縮器は、内部区画の外側の地上に配置される。
【0104】
第17の特定の実施形態は、第13から第16の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記凝縮器を収容する地上の垂直要素をさらに備える。
【0105】
第18の特定の実施形態は、第13から第17の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記空気処理システムは、地熱ヒートポンプである。
【0106】
第19の特定の実施形態は、第13から第18の特定の実施形態のいずれか1つを含み、前記空気処理システムは、パッシブ型ヒートパイプ作動流体相変化システムを組み込んでいる。
【0107】
主題は例示的な実施形態に関して記載されてきたが、それに限定されない。図面は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、図面の特定の寸法は限定を意図したものではないことが注意されなければならない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、当技術分野の当業者によって行われるかもしれない他の変形例と実施形態を含むように広く解釈されるべきである。
図1
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【国際調査報告】