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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0567 20100101AFI20221208BHJP
   H01M 10/0568 20100101ALI20221208BHJP
   H01M 10/0569 20100101ALI20221208BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20221208BHJP
   H01G 11/62 20130101ALI20221208BHJP
   H01G 11/60 20130101ALI20221208BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20221208BHJP
【FI】
H01M10/0567
H01M10/0568
H01M10/0569
H01M10/052
H01G11/62
H01G11/60
H01G11/84
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522584
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 GB2020052595
(87)【国際公開番号】W WO2021074627
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】62/916,459
(32)【優先日】2019-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】1916221.3
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2006445.7
(32)【優先日】2020-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516030797
【氏名又は名称】メキシケム フロー エセ・ア・デ・セ・ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】100113365
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 雅晴
(74)【代理人】
【識別番号】100209336
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 悠
(74)【代理人】
【識別番号】100218800
【弁理士】
【氏名又は名称】河内 亮
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・シャラット
(72)【発明者】
【氏名】ミオドラグ・オルジャカ
(72)【発明者】
【氏名】アイラ・サクセナ
【テーマコード(参考)】
5E078
5H029
【Fターム(参考)】
5E078AA02
5E078AA03
5E078AA05
5E078AA08
5E078AA11
5E078AA12
5E078AA15
5E078AB02
5E078AB13
5E078BA12
5E078BA26
5E078BA27
5E078BA30
5E078BA44
5E078BA47
5E078BA52
5E078BA54
5E078BA56
5E078BB23
5E078BB26
5E078CA06
5E078CA08
5E078DA03
5E078DA06
5E078DA14
5E078FA02
5E078FA12
5E078FA13
5E078HA12
5E078HA13
5E078JA04
5E078JA05
5H029AJ12
5H029AK03
5H029AK04
5H029AL07
5H029AL11
5H029AL12
5H029AM03
5H029AM07
5H029HJ01
(57)【要約】
非水性電池電解質配合物における式1の化合物の使用であって、式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、使用。
【化1】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非水性電池電解質配合物における式1の化合物の使用であって、
【化1】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、使用。
【請求項2】
電池における式1の化合物を含む非水性電池電解質配合物の使用であって、
【化2】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、使用。
【請求項3】
前記配合物が、前記非水性電解質配合物の総質量に対して0.1~20重量%の量で存在する金属電解質塩を含む、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
前記金属塩が、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛、またはニッケルの塩である、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記金属塩が、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム一水和物(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、リチウムトリフラート(lithium triflate)(LiSOCF3)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Li(FSON)およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CFSON)を含む群から選択されるリチウムの塩である、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記配合物が、前記配合物の液体成分の0.1重量%~99.9重量%の量で、追加の溶媒を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用
【請求項7】
前記追加の溶媒が、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)またはメチルエチルカーボネート(EMC)を含む群から選択される、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
式1の化合物を含む、電池電解質配合物
【請求項9】
金属イオンおよび式1の化合物を任意選択的に溶媒と組み合わせて含む配合物であって、
【化3】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、配合物。
【請求項10】
式1の化合物を含む電池電解質配合物を含む電池であって、
【化4】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、電池。
【請求項11】
前記配合物が、非水性電解質配合物の総質量に対して0.1~20重量%の量で存在する金属電解質塩を含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項12】
前記金属塩が、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛、またはニッケルの塩である、請求項11に記載の配合物。
【請求項13】
前記金属塩が、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム一水和物(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、リチウムトリフラート(lithium triflate)(LiSOCF3)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Li(FSON)およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CFSON)を含む群から選択されるリチウムの塩の塩である、請求項12に記載の配合物。
【請求項14】
前記配合物が、前記配合物の前記液体成分の0.1重量%~99.9重量%の量で、追加の溶媒を含む、請求項8~13のいずれか一項に記載の配合物
【請求項15】
前記追加の溶媒が、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、プロピレンカーボネート(PC)およびエチレンカーボネート(EC)またはメチルエチルカーボネート(EMC)を含む群から選択される、請求項14に記載の配合物。
【請求項16】
式1の化合物を含む配合物の添加を含む、電池および/または電池電解質の可燃性を低減する方法であって、
【化5】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、方法。
【請求項17】
式1の化合物を含む電池電解質配合物を含む電池の使用を含む、物品に電力を供給する方法であって、
【化6】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、方法。
【請求項18】
電池電解質配合物を改良する方法であって、(a)式1の化合物を含む電池電解質配合物との前記電池電解質の少なくとも部分的な置換、および/または(b)式1の化合物を含む電池電解質配合物での前記電池電解質の補充のどちらかを含み、
【化7】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含む、方法。
【請求項19】
式1の化合物を含有する配合物を調製する方法であって、
【化8】
式中、各R~Rが、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つが、Fであるか、またはFを含み、
式2の化合物を、
【化9】
酸化剤と反応させることによるものである、方法。
【請求項20】
式1の化合物をジメチルカーボネート(DMC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、プロピレンカーボネート(PC)およびエチレンカーボネート(EC)またはメチルエチルカーボネート(EMC)およびヘキサフルオロリン酸リチウムと混合することを含む、電池電解質配合物を調製する方法。
【請求項21】
式1の化合物の使用によって、電池容量/電池内の電荷移動/電池寿命/等を改善する、方法。
【請求項22】
前記配合物が、非水性電解質配合物の総質量に対して0.1~20重量%の量で存在する金属電解質塩を含む、請求項16~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記金属塩が、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛、またはニッケルの塩である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記金属塩が、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム一水和物(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、リチウムトリフラート(LiSOCF3)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Li(FSON)およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CF3SON)を含む群から選択されるリチウムの塩の塩である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記配合物が、前記配合物の液体成分の0.1重量%~99.9重量%の量で、追加の溶媒を含む、請求項16~24のいずれか一項に記載の方法
【請求項26】
前記追加の溶媒が、ジメチルカーボネート(DMC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、プロピレンカーボネート(PC)およびエチレンカーボネート(EC)またはメチルエチルカーボネート(EMC)を含む群から選択される、請求項25に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池およびコンデンサを含むエネルギー貯蔵デバイス、特に二次電池およびスーパーコンデンサとして知られるデバイスのための非水性電解液に関する。
【背景技術】
【0002】
電池には、一次および二次の主に2つのタイプが存在する。一次電池は、非充電式電池としても知られている。二次電池は、充電式電池としても知られている。公知のタイプの充電式電池は、リチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は、高いエネルギー密度を有し、メモリー効果がなく、自己放電が少ない。
【0003】
リチウムイオン電池は、携帯用電子機器および電気車両に一般的に使用されている。電池では、リチウムイオンは、放電時に負極から正極に移動し、充電時に戻る。
【0004】
通常、電解液は、非水性溶媒および電解質塩に加えて、添加剤を含む。電解質は通常、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、およびリチウムイオン電解質塩を含有するジアルキルカーボネート等の有機カーボネートの混合物である。多くのリチウム塩が電解質塩として使用され得、一般的な例は、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド「LiFSI」およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を含む。
【0005】
電解液は、電池内でいくつかの個別の役割を実行しなければならない。
【0006】
電解質の主な役割は、カソードとアノードの間の電荷の流れを促進することである。このことは、アノードおよびカソードのうちの一方もしくは両方から、かつまたはそれらへの電池内の金属イオンの輸送によって発生し、そこでは化学還元または酸化によって、電荷が解放/導入される。
【0007】
したがって、電解質は、金属イオンを溶媒和および/または支持することができる媒体を提供する必要がある。
【0008】
リチウム電解質塩の使用、およびリチウムイオンのリチウム金属(これは水と非常に反応性が高く、水に対する他の電池構成要素の感度も同様である)との交換により、電解質は、通常非水性である。
【0009】
追加的に、電池が、曝され、かつ機能することが期待される一般的な作動温度で、電解質は、その中のイオンの流れを可能にする/強化するために好適なレオロジー特性を有しなければならない。
【0010】
その上、電解質は、可能な限り化学的に不活性でなければならない。これは、電池内の内部腐食(例えば、電極およびケーシングの)および電池の漏れの問題に関する電池の予想寿命の文脈において、特に関係がある。また、化学的安定性を考慮する上で重要なものは、可燃性である。残念ながら、一般的な電解質溶媒は、可燃性物質を含むことが多いため、安全上の危険をもたらし得る。
【0011】
これは、作動中、放電しているまたは放電されている際、電池が熱を蓄積し得るため、問題になる可能性がある。これは、リチウムイオン電池等の高密度電池に特に当てはまる。したがって、電解質は、高い引火点等の他の関連する特性とともに、低い可燃性を示すことが望ましい。
【0012】
また、電解質は、使用後の廃棄性に関連する環境問題、または地球温暖化係数等の他の環境問題を起こさないことが望ましい。
【発明の開示】
【0013】
本発明の目的は、従来技術の非水性電解液よりも改善された特性を提供する非水性電解液を提供することである。
【0014】
使用態様
本発明の第1の態様によれば、非水性電池電解質配合物における式1の化合物の使用が提供される。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、電池における式1の化合物を含む非水性電池電解質配合物の使用が提供される。
【0016】
組成物/デバイス態様
本発明の第3の態様によれば、式1の化合物を含む電池電解質配合物が提供される。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、金属イオンおよび式1の化合物を任意選択的に溶媒と組み合わせて含む配合物が提供される。
【0018】
本発明の第5の態様によれば、式1の化合物を含む電池電解質配合物を含む電池が提供される。
【0019】
方法態様
本発明の第6の態様によれば、式1の化合物を含む配合物の添加を含む、電池および/または電池電解質配合物の引火点を低減する方法が提供される。
【0020】
本発明の第7の態様によれば、式1の化合物を含む電池電解質配合物を含む電池の使用を含む、物品に電力を供給する方法が提供される。
【0021】
本発明の第8の態様によれば、電池電解質配合物を改良する方法であって、(a)式1の化合物を含む電池電解質配合物との電池電解質の少なくとも部分的な置換、および/または(b)式1の化合物を含む電池電解質配合物での電池電解質の補充のどちらかを含む、方法が提供される。
【0022】
本発明の第9の態様によれば、式2の化合物を
【化1】
酸化剤と反応させることによって式1の化合物の化合物を調製する方法の化合物を調製する方法が提供される。
【0023】
酸化剤の好ましい例は、空気、酸素、および過酸化物などの酸素含有化合物、過酸基塩(persalt)、および次亜ハロゲン酸塩(hypohalite)等の酸素と他の元素との化合物を含む。好ましくは、酸化剤は、高温高圧での基本的な反応条件下でアルコールROHを有する亜塩素酸塩等の次亜ハロゲン酸塩を含む。
【0024】
式2では、各R~Rは、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つは、Fであるか、またはFを含む。
【0025】
本発明の第10の態様によれば、式1の化合物を含むことをリチウム含有化合物と混合することを含む、電池電解質配合物を調製する方法が提供される。
【0026】
本発明の第11の態様によれば、式1の化合物の使用によって、電池容量/電池内の電荷移動/電池寿命/等を改善する方法が提供される。
【0027】
式1の化合物
本発明のすべての態様に関して、式(1)の好ましい実施形態は以下であり、
【化2】
式中、各R~Rは、F、Cl、H、CF、および少なくとも部分的にフッ素化され得るC~Cアルキルからなる群から選択され、R~Rのうちの少なくとも1つは、Fであるか、またはFを含む。
【0028】
利点
本発明の態様では、電解質配合物が驚くほど有利であることが見出された。
【0029】
電解質溶媒組成物中に式1の化合物を使用することの利点は、いくつかの方法で明らかになる。それらの存在は、電解質組成物の可燃性を低減させる可能性がある(例えば、引火点によって測定される際等)。それらの酸化安定性は、それらを、過酷な条件で作動するために必要とされる電池に役立たせ、それらは、一般的な電極化学と互換性があり、それらとの相互作用を通じてこれらの電極の性能を強化させることさえできる。
【0030】
追加的に、式1の化合物を含む電解質組成物は、低粘度および低融点を含む優れた物理的特性を有するが、使用中のガス生成がほとんどまたは全くないという関連する利点を伴う高沸点を有することが見出されている。電解質配合物は、表面、特にフッ素含有表面の上に非常によく濡れて広がることが見出されており、これは、低い接触角をもたらすために、その接着力と凝集力との間の有益な関係から生じると仮定されている。
【0031】
さらに、式1の化合物を含む電解質組成物は、改善された容量保持、改善されたサイクル性および容量、他の電池構成要素、例えば、セパレータおよび集電体と、かつすべてのタイプのカソードおよびアノード化学(ある範囲の電圧、特に高電圧で作動するシステムを含み、かつシリコン等の添加剤を含むシステムを含む)との改善された適合性を含む、優れた電気化学的特性を有することが見出されている。加えて、電解質配合物は、金属(例えば、リチウム)塩の良好な溶媒和および存在する他の電解質溶媒との相互作用を示す。
【0032】
本発明の態様に関連する好ましい特徴は、以下のとおりである。
【0033】
好ましい化合物
式1の第1の実施形態の化合物の好ましい例
【化3】
は、
がHであり、
がCFであり、
がFまたはCFであり、
がFまたはCFである場合である。
【0034】
電解質配合物
好ましくは、電解質配合物は、式1の化合物の0.1重量%~99.9重量%を含む。任意選択的に、式1の化合物は、1重量%を超える、任意選択的に5重量%を超える、任意選択的に10重量%を超える、任意選択的に15重量%を超える、任意選択的に20重量%を超える、かつ任意選択的に25重量%を超える量で(電解質配合物中に)存在する。任意選択的に、式1の化合物は、1重量%未満、任意選択的に5重量%未満、任意選択的に10重量%未満、任意選択的に15重量%未満、任意選択的に20重量%未満、かつ任意選択的に25重量%未満の量で(電解質配合物中に)存在する。
【0035】
金属塩
非水性電解液は、金属電解質塩をさらに含み、これは、通常、非水性電解質配合物の総質量に対して0.1~20重量%の量で存在する。
【0036】
金属塩は、好ましくは、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛、またはニッケルの塩である。
【0037】
好ましくは、金属塩は、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、リチウムトリフラート(lithium triflate)(LiSOCF)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Li(FSON)およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CFSON)を含む群から選択されるもの等の、リチウムの塩を含む。
【0038】
溶媒
非水性電解液は、溶媒を含み得る。溶媒の好ましい例は、フルオロエチレンカーボネート(FEC)および/またはプロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、またはエチレンカーボネート(EC)を含む。
【0039】
存在する場合、溶媒は、電解質の液体成分の0.1重量%~99.9重量%を構成する。
【0040】
添加剤
非水性電解液は、添加剤を含み得る。
【0041】
好適な添加剤は、正極または負極の表面にイオン透過性膜を形成する表面膜形成剤として役立ち得る。このことは、非水性溶媒の分解反応を先取りし、電解質塩が電極の表面で発生し、それによって、電極の表面での非水性電解液の分解反応を防ぐことができる。
【0042】
膜形成剤添加剤の例は、ビニレンカーボネート(VC)、亜硫酸エチレン(ES)、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)、およびオルトテルフェニル(OTP)を含む。添加剤は単独で使用され得るか、または2つ以上が組み合わせて使用され得る。
【0043】
存在する際、添加剤は、非水性電解質配合物の総質量に対して0.1~3重量%の量で存在する。
【0044】
電池
一次/二次電池
電池は、一次電池(非充電式)または二次電池(充電式)を含み得る。最も好ましくは、電池は二次電池を含む。
【0045】
非水性電解液を含む電池は、一般にいくつかの要素を含むことになる。好ましい非水性電解質二次電池を構成する要素を以下に説明する。他の電池要素(温度センサー等)が存在し得、以下の電池構成要素の一覧が網羅的であるように意図されないことを理解されたい。
【0046】
電極
電池は、一般に正極および負極を含む。通常、電極は、多孔質であり、金属イオン(リチウムイオン)が挿入(インターカレーション)または抽出(デインターカレーション)と呼ばれるプロセスでそれらの構造に出入りすることを可能にする。
【0047】
充電式電池(二次電池)の場合、カソードという用語は、放電サイクル中に還元が行われる電極を示す。リチウムイオンセルの場合、正極(「カソード」)は、リチウム系電極である。
【0048】
正極(カソード)
正極は、一般に、金属箔などの正極集電体で構成され、任意選択的に、正極活物質層が正極集電体上に配置されている。
【0049】
正極集電体は、正極に印加される電位の範囲で安定である金属の箔、または正極に印加される電位の範囲で安定である金属のスキン層を有する膜であり得る。正極に印加される電位範囲で安定である金属として、アルミニウム(Al)が望ましい。
【0050】
正極活物質層は、一般に、正極活物質と、導電剤およびバインダーなどの他の成分と、を含む。これは一般に、溶媒中で成分を混合し、混合物を正極集電体に適用し、続いて乾燥および圧延することによって得られる。
【0051】
正極活物質は、リチウム(Li)含有遷移金属酸化物であり得る。遷移金属元素は、スカンジウム(Sc)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、およびイットリウム(Y)からなる群から選択される少なくとも1つであり得る。これらの遷移金属元素のうち、マンガン、コバルト、およびニッケルが最も好ましい。
【0052】
遷移金属酸化物中の遷移金属原子の一部は、非遷移金属元素の原子によって置き換えられ得る。非遷移元素は、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、およびホウ素(B)からなる群から選択され得る。これらの非遷移金属元素のうち、マグネシウムおよびアルミニウムが最も好ましい。
【0053】
正極活物質の好ましい例は、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、LiNi1-yCo(0<y<1)、LiNi1-y-zCoMn(0<y+z<1)およびLiNi1-y-zCoAl(0<y+z<1)等のリチウム含有遷移金属酸化物を含む。すべての遷移金属に対して50mol%以上の割合でニッケルを含有するLiNi1-y-zCoMn(0<y+z<0.5)およびLiNi1-y-zCoAl(0<y+z<0.5)が、コストおよび比容量の観点から望ましい。これらの正極活物質は、アルカリ成分を大量に含有し、したがって非水性電解液の分解を加速させて、耐久性を減少させる。しかしながら、本開示の非水性電解液は、これらの正極活物質と組み合わせて使用された時でさえ、分解に対して耐性がある。
【0054】
正極活物質は、リチウム(Li)含有遷移金属フッ化物であり得る。遷移金属元素は、スカンジウム(Sc)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、およびイットリウム(Y)からなる群から選択される少なくとも1つであり得る。これらの遷移金属元素のうち、マンガン、コバルト、およびニッケルが最も好ましい。
【0055】
導電剤は、正極活物質層の電子伝導性を増加させるために使用され得る。導電剤の好ましい例は、導電性炭素材料、金属粉末、および有機材料を含む。具体的な例は、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、およびグラファイトなどの炭素材料、アルミニウム粉末などの金属粉末、ならびにフェニレン誘導体などの有機材料を含む。
【0056】
バインダーは、正極活物質と導電剤との間の良好な接触を確実にし、正極集電体の表面に対する正極活物質等の構成要素の接着性を増加させるために使用され得る。結合剤の好ましい例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)エチレン-プロピレン-イソプレンコポリマーおよびエチレン-プロピレン-ブタジエンコポリマー等のフルオロポリマーおよびゴムポリマーを含む。バインダーは、カルボキシメチルセルロース(CMC)またはポリエチレンオキシド(PEO)等の増粘剤と組み合わせて使用され得る。
【0057】
負極(アノード)
負極は、一般に、金属箔等の負極集電体で構成され、任意選択的に、負極活物質層が負極集電体上に配置されている。
【0058】
負極集電体は、金属の箔であり得る。金属としては銅(リチウム非含有)が好適である。銅は、低コストで容易に加工され、良好な電子伝導性を有する。
【0059】
一般に、負極は、グラファイトもしくはグラフェン等の炭素を含む。
【0060】
シリコン系材料もまた、負極のために使用され得る。シリコンの好ましい形態は、ナノワイヤの形態にあり、これは、好ましくは、支持材料上に存在する。支持材料は、金属(鋼等)または非金属(炭素等)を含み得る。
【0061】
負極は、活物質層を含み得る。存在する場合、活物質層は、負極活物質およびバインダー等の他の成分を含む。これは一般に、溶媒中で成分を混合し、混合物を正極集電体に適用し、続いて乾燥および圧延することによって得られる。
【0062】
負極活物質は、リチウムイオンを貯蔵および放出することができれば、特に限定されない。好適な負極活物質の例は、炭素材料、金属、合金、金属酸化物、金属窒化物、ならびにリチウム介在炭素およびシリコンを含む。炭素材料の例は、天然/人工グラファイト、およびピッチ系炭素繊維を含む。金属の好ましい例は、リチウム(Li)、シリコン(Si)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、リチウム合金、シリコン合金、およびスズ合金を含む。
【0063】
正極と同様に、バインダーは、フルオロポリマーまたはゴムポリマーであり得、望ましくは、スチレン-ブタジエンコポリマー(SBR)などのゴム状ポリマーである。バインダーは、増粘剤と組み合わせて使用され得る。
【0064】
セパレータ
セパレータは、好ましくは、正極と負極との間に存在する。セパレータは、絶縁特性を有する。セパレータは、イオン透過性を有する多孔質膜を含み得る。多孔質膜の例は、ミクロポーラス薄膜、織布、および不織布を含む。セパレータに好適な材料は、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィンである。
【0065】
ケース
電池構成要素は、好ましくは、保護ケース内に配置される。
【0066】
ケースは、電池への支持、および電力を供給されているデバイスへの電気的接触を提供するために、弾力性のある任意の好適な材料を含み得る。
【0067】
一実施形態では、ケースは、電池形状に成形された、好ましくはシート形態の金属材料を含む。金属材料は、好ましくは、電池の組み立てにおいて一緒に(例えば、押し嵌めによって)取り付けられるように適合可能ないくつかの部分を含む。好ましくは、ケースは、鉄/鋼系材料を含む。
【0068】
別の実施形態では、ケースは、電池形状に成形されたプラスチック材料を含む。プラスチック材料は、好ましくは、電池の組み立てにおいて一緒に(例えば、押し嵌め/接着によって)接合されるように適合可能ないくつかの部分を含む。好ましくは、ケースは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはポリモノクロロフルオロエチレンなどのポリマーを含む。ケースはまた、フィラーまたは可塑剤などの、プラスチック材料のための他の添加剤を含み得る。電池のためのケースが主にプラスチック材料を含むこの実施形態では、ケーシングの一部は、電池によって電力が供給されるデバイスとの電気的接触を確立するための導電性/金属材料を追加的に含み得る。
【0069】
配置
正極および負極は、セパレータを通して一緒に巻き付けられ得るか、または積み重ねられ得る。非水性電解液と一緒に、それらは外部ケース内に収容される。正極および負極は、外部ケースに、その分離部分において電気的に接続されている。
【0070】
モジュール/パック
いくつかの/複数の電池セルは、電池モジュールに構成され得る。電池モジュールでは、電池セルは、直列および/または並列に編成され得る。通常、これらは機械的構造に収納されている。
【0071】
電池パックは、複数のモジュールを直列または並列に一緒に接続することによって組み立てられ得る。通常、電池パックは、電池管理システムおよび熱管理システムを含むセンサーおよびコントローラーなどのさらなる機能を含む。電池パックは、一般に、最終的な電池パック製品を構成するための収納ハウジング構造を含む。
【0072】
最終用途
本発明の電池は、個々の電池/セル、モジュールおよび/またはパック(およびそのための電解質配合物)の形態で、様々な最終製品のうちの1つ以上で使用されるように意図される。
【0073】
最終製品の好ましい例は、GPSナビゲーションデバイス、カメラ、ラップトップ、タブレット、および携帯電等の携帯用電子デバイスを含む。最終製品の他の好ましい例は、電動自転車およびバイク、ならびに自動車用途(ハイブリッド車両および純粋な電気車両を含む)等の車両デバイス(推進システムおよび/またはそこに存在する任意の電気システムもしくはデバイスのための電力の供給として)を含む。
【0074】
次に、本発明を、以下の非限定的な実施例を参照して説明する。
【0075】
実施例1-フルオロアルケンのエポキシ化のための典型的な手順
1リットルの丸底フラスコには、冷却凝縮器、マグネチックスターラーバー、温度計およびドライアイストラップが装備されていた。
【0076】
フラスコに、NaOCl(500mL、6~14%活性Cl)、Aliquat 336(5mL、0.1mol)およびキシレン(150mL、1.23mol)を入れた。この混合物を、600rpmで撹拌し、約5℃に冷却し、その時点で、Z-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(50g、0.44mol)を20分間かけて滴下した。反応混合物を、24時間撹拌しながら、徐々に室温に温めた。24時間後、混合物を、分液漏斗に移し、分離させた。水層を廃棄し、有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、使用済み乾燥剤を除去した。
【0077】
生成物を、キシレン溶媒から蒸留によって回収した。
【0078】
材料のいくつかのバッチを、準備した。還流ディバイダ(reflux divider)を装備し、Pro-pak 0.16平方インチ316ステンレス鋼蒸留パッキンを充填した真空ジャケット蒸留塔(50cm*2cm)を使用する分留によるさらなる精製のためにそれらを組み合わせる前に、各々を、粗単段蒸留を実行することによってまず濃縮した。
【0079】
リボイラーに、キシレン(251g)中に粗Z-1,3,3,3-テトラフルオロプロペンエポキシドを含む混合物を入れた。混合物を還流させ、生成物を9つの画分に収集する前に、システムを平衡化させた。各画分を、GC-MSによって分析した。画分1~4および9を合わせて、81.8%のZ-1,3,3,3-テトラフルオロプロペンエポキシドを含む60.8gの生成物を得た。画分5~8を合わせて、98.7%のZ-1,3,3,3-テトラフルオロプロペンエポキシドを含む63.7gの生成物を得た。
【化4】
Z-1,3,3,3-テトラフルオロプロペンエポキシド((2R,3R)-2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)オキシラン):沸点54~55℃;MS m/z 130,111,82,80,69,63,60,51,47,45,33;19F NMR(56MHz)δ-70.73(ddd,J 13.0,5.0,2.0Hz,3F),-165.27~-168.36(m,1F)。
【0080】
可燃性および安全性試験
引火点
引火点を、ASTM D6450標準法に従ってGrabner InstrumentsからのMiniflash FLP/Hデバイスを使用して決定した。
【表1】
【0081】
自己消火時間
自己消火時間を、紫外線検出器に接続された自動制御のストップウォッチを含む特注のデバイスで測定した。
・検査される電解質(500μL)を、Whatman GF/D(Φ=24mm)ガラスマイクロファイバーフィルタに塗布した。
・発火源を、試料の下に移し、このその位置に事前設定した時間(1、5、または10秒)保持して、試料に点火した。試料の着火および燃焼を、UV光検出器を使用して検出した。
・評価は、電解質の燃焼時間/重量[s g-1]を点火時間[s]にわたってプロットすることと、点火時間=0sへの線形回帰直線による外挿とによって実施される。
・自己消火時間(s.g-1)は、一度燃え上がって試料が燃焼を止めるまでに必要とされる時間である。
【表2】
【0082】
これらの測定値は、化合物MEXI-3が難燃性を有することを実証する。
【0083】
電気化学的試験
乾燥
試験前に、MEXI-3を、事前に活性化されたタイプ4Aモレキュラーシーブでの処理によって、10ppm未満の水まで乾燥させた。
【0084】
電解質配合物
電解質の調製および保管を、アルゴン充填したグローブボックス(HOおよびO<0.1ppm)において実施した。ベース電解質は、2、5、10および30重量%の濃度のMEXI-3添加剤を有するエチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート(30:70重量%)中の1M LiPFであった。
【0085】
セル化学および構造
各電解質配合物の性能を、50サイクルにわたって多層パウチセル内で試験した(電解質当たり2セル)。
化学1:リチウム-ニッケル-コバルト-マンガン-酸化物(NCM622)正極および人工グラファイト(比容量:350mAh g-1)負極。NMC622およびグラファイトの面積容量は、それぞれ、3.5mAh cm-2および4.0mAh cm-2に達した。N/P比は115%に達した。
化学2:リチウム-ニッケル-コバルト-マンガン-酸化物(NCM622)正極およびSiO/グラファイト(比容量:550mAh g-1)負極。NMC622およびSiO/グラファイトの面積容量は、それぞれ、3.5mAh/cm-2および4.0mAh cm-2に達する。N/P比は115%に達した。
【0086】
試験パウチセルは、以下の特徴を有した。
・公称容量240mAh+/-2%
・標準偏差:
【0087】
容量:±0.6mAh
クーロン効率(CE)第1サイクル:±0.13%
クーロン効率(CE)後続サイクル:±0.1%
正極:NMC-622
・活物質含有量:96.4%
・質量負荷:16.7mg cm-2
【0088】
負極:人工グラファイト
・活物質含有量:94.8%
・質量負荷:10mg cm-2
・セパレータ:PE(16μm)+4μm Al
・4.2Vのカットオフ電圧で均衡が取れた
【0089】
負極:人工グラファイト+SiO
・活物質含有量:94.6%
・質量負荷:6.28mg cm-2
・セパレータ:PE(16μm)+4μm Al
・4.2Vのカットオフ電圧で均衡が取れた
【0090】
組み立て後、次の形成プロトコルを使用した。
1.1.5Vまでステップ充電した後、5時間の休止ステップ(40℃での湿潤ステップ)
2.CCCV(C/10、3.7V(I限界:1時間))(前形成ステップ)
3.休止ステップ(6時間)
4.CCCV(C/10、4.2V(I限界:0.05C))休止ステップ(20分)
5.CC放電(C/10、3.8V)、(セルの脱ガス)
6.CC放電(C/10、2.8V)
【0091】
この形成ステップに続いて、セルを以下のように試験した。
・休止ステップ(1.5V、5時間)、CCCV(C/10、3.7V(1時間))
・休止ステップ(6時間)、CCCV(C/10、4.2V(I限界:0.05C))
・休止ステップ(20分)、CC放電(C/10、3.8V)
・脱ガスステップ
・放電(C/10、2.8V)、休止ステップ(5時間)
・CCCV(C/3、4.2V(I限界:0.05C))、休止ステップ(20分)
・CC放電(C/3、2.8V)
・50サイクル、または40℃で50%SOHに達するまで:
CCCV(C/3、4.2V(I限界:0.02C))、休止ステップ(20分)
CC放電(C/3、3.0V)、休止ステップ(20分)
【0092】
試験結果
【表3】
【表4】
【0093】
各セルケミストリーにおける添加剤MEXI-3のテスト結果を、表1~2および図1~2に要約する。このデータから、両方のセル化学における添加剤が、セル性能に対して正の影響を有し、クーロン効率およびサイクリング安定性の両方を改善したことを確かめることができる。安全性関連の研究と組み合わされたこれらの結果は、本発明の化合物が、それらを含むエネルギー貯蔵デバイスの安全性および性能の両方を同時に改善したことを実証する。
【図面の簡単な説明】
【0094】
図1】各セルケミストリーにおける添加剤ETFMPについての試験結果を示す。
図2】各セルケミストリーにおける添加剤ETFMPについての試験結果を示す。
図1
図2
【国際調査報告】