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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】折り畳み可能な装置及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/04 20060101AFI20221208BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20221208BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20221208BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B32B27/04 Z
H05B33/14 A
H05B33/02
H05B33/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522616
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(85)【翻訳文提出日】2022-06-13
(86)【国際出願番号】 US2020055187
(87)【国際公開番号】W WO2021076432
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】62/914,733
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/958,106
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/022,748
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ナイゴン
(72)【発明者】
【氏名】ゴヤル,サスミット スニール クマール
(72)【発明者】
【氏名】グロス,ティモシー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ジェイソン トーマス
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェニー
(72)【発明者】
【氏名】キテルソン,アンドリュー ピーター
(72)【発明者】
【氏名】カラウシュ,ユスフ カイエド
(72)【発明者】
【氏名】タンドン,プシュカル
(72)【発明者】
【氏名】ウィークス,ウェンデル ポーター
(72)【発明者】
【氏名】ワイケル,アーリン リー
(72)【発明者】
【氏名】シュィ,ティンガァ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,イン
【テーマコード(参考)】
3K107
4F100
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB07
3K107BB08
3K107CC41
3K107DD17
3K107FF02
3K107FF15
3K107GG56
4F100AG00A
4F100AK01A
4F100AK01D
4F100AK04D
4F100AK04J
4F100AK25D
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4F100AR00B
4F100AR00D
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4F100BA01A
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4F100BA10A
4F100BA10C
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4F100JK07B
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4F100YY00
4F100YY00B
4F100YY00D
(57)【要約】
折り畳み可能な装置は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域との間に画成された第1の端面を含む第1の部分を含みうる。折り畳み可能な装置は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域との間に画成された第2の端面を含む第2の部分を含みうる。第1の鈍角の端面と第2の鈍角の端面との間にポリマーをベースとした部分を配置することができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分は、第2の表面領域及び/又は第1の表面領域から測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含みうる。幾つかの実施形態では、第1の端面及び/又は第2の端面は、鈍角の端面を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上に、コーティングを配置することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な装置であって、
第1の表面領域及び該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域、前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成された第1の端面、並びに前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成された第1の厚さを含む、第1の部分、
第3の表面領域及び該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域、前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成された第2の端面、並びに前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成された第2の厚さを含む、第2の部分、及び
前記第1の端面と前記第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分であって、該ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第2の表面領域及び前記第2の部分の前記第4の表面領域と接触し、前記ポリマーをベースとした部分が第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含み、かつ前記ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第2の表面領域から前記第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む、ポリマーをベースとした部分
を含む、折り畳み可能な装置。
【請求項2】
第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む第1の接着層をさらに含み、前記第2の接触面が前記第1の表面領域及び前記第3の表面領域に面しており、前記第1の接触面と前記第2の接触面との間に画成された前記第1の接着層の厚さが約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、請求項1に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項3】
前記ポリマーをベースとした部分の前記第3の接触面が前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触しており、前記第1の部分の前記第1の表面領域が前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触しており、前記第2の部分の前記第3の表面領域が前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触している、請求項2に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項4】
前記第1の接着層が約0.001メガパスカルから約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む;又は、前記第1の接着層が約250メガパスカルから約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む
のうちの少なくとも一方である、請求項2又は請求項3に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項5】
第1の主面と該第1の主面とは反対側の第2の主面との間に画成された第1の基板厚さを含む第1の基板をさらに含み、前記第1の基板の前記第2の主面が前記第1の部分の前記第1の表面領域及び前記第2の部分の前記第3の表面領域に面している、請求項1から4のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項6】
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記ポリマーをベースとした部分の上に配置されたコーティングをさらに含み、前記コーティングが約0.1マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項7】
前記コーティングが、エチレン-酸コポリマー、ポリウレタン系ポリマー、アクリレート樹脂、又はメルカプトエステル樹脂のうちの1つ以上を含む、請求項6に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項8】
前記折り畳み可能な装置が、約20ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、請求項1から7のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項9】
前記第1の部分の前記第1の端面と前記第2の部分の前記第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約60ミリメートルまでの範囲にある、請求項1から8のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項10】
前記第1の部分の前記第1の端面と前記第2の部分の前記第2の端面との間の最小距離が、約1ミリメートル~約100ミリメートルの範囲にある、請求項1から9のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項11】
前記ポリマーをベースとした部分がエラストマーを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項12】
前記第1の端面が第1の鈍角の端面を含み、前記第2の端面が第2の鈍角の端面を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項13】
前記折り畳み可能な装置が、前記第1の部分の位置から15センチメートルのペン落下高さで故障に耐える、請求項1から12のいずれか一項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項14】
折り畳み可能な装置を製造する方法において、該方法が、
第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程であって、前記第1の部分が第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含み、前記第1の部分の第1の端面が前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成され、前記第2の部分が第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域を含み、かつ前記第2の部分の第2の端面が前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成されている、工程、
前記第1の部分と前記第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程であって、前記ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第1の表面領域及び前記第2の部分の前記第3の表面領域の少なくとも一部を覆い、前記ポリマーをベースとした部分が、前記第1の部分の前記第1の表面領域から前記第1の部分の第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む、工程
を含む、方法。
【請求項15】
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記ポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程をさらに含み、前記コーティングが、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2020年05月11日出願の米国仮特許出願第63/022748号、2020年1月7日出願の米国仮特許出願第62/958106号、及び2019年10月14日出願の米国仮特許出願第62/914733号の米国法典第35編特許法119条に基づく優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、折り畳み可能な装置及び製造方法に関し、より詳細には、部分を含む折り畳み可能な装置、及び折り畳み可能な装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラスをベースとした基板は、例えば、ディスプレイデバイス、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などにおいて一般的に使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
折り畳み可能なディスプレイ、並びに折り畳み可能なディスプレイに取り付けるための折り畳み可能な保護カバーを開発することが望まれている。折り畳み可能なディスプレイ及びカバーは、良好な耐衝撃性及び穿刺抵抗性を備えている必要がある。同時に、折り畳み可能なディスプレイ及びカバーは、小さい最小曲げ半径(例えば、約10ミリメートル(mm)以下)を備えている必要がある。しかしながら、小さい最小曲げ半径を有するプラスチックのディスプレイ及びカバーは、耐衝撃性及び/又は穿刺抵抗性が不十分な傾向がある。さらには、一般通念では、小さい最小曲げ半径を有する、極めて薄いガラスをベースとしたシート(例えば、約75マイクロメートル(μm又はミクロン)以下の厚さ)は、不十分な耐衝撃性及び/又は穿刺抵抗性を有する傾向があることが示唆されている。さらには、良好な耐衝撃性及び/又は穿刺抵抗性を有する、より厚いガラスをベースとしたシート(例えば、125マイクロメートル超)は、比較的大きい最小曲げ半径(例えば、約30ミリメートル以上)を有する傾向がある。したがって、低い最小曲げ半径並びに良好な耐衝撃性及び穿刺抵抗性を有する、折り畳み可能な装置を開発することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】

本明細書には、第1の部分及び第2の部分を含む折り畳み可能な装置、並びに折り畳み可能な装置の製造方法が記載されている。部分は、ガラスをベースとした部分、セラミックをベースとした部分、及び/又はポリマーをベースとした部分を含むことができ、これにより、折り畳み可能な装置に良好な耐衝撃性及び/又は良好な穿刺抵抗を提供することができる。第1の部分及び/又は第2の部分は、1つ以上の圧縮応力領域を含むガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含むことができ、これにより、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗をさらに提供することができる。ガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含む基板を提供することにより、良好な折り畳み性能を同時に促進しつつ、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗を提供することもできる。
【0006】
第1の部分の第1の端面及び第2の部分の第2の端面は、鈍角の端面を含むことができ、これにより、例えば、第1の部分及び/又は第2の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面での応力集中を最小化することができる。第1の部分及び/又は第2の部分に鈍角の端面を提供することにより、ポリマーをベースとした部分と第1の部分及び/又は第2の部分との間の接着に基づく故障(例えば、剥離)の発生を低減することができる。他の実施形態では、第1の端部及び/又は第2の端部は、鈍角にする必要がない。
【0007】
第1の部分と第2の部分との間の領域は、ポリマーをベースとした部分を含むことができ、これにより、良好な折り畳み性能(例えば、約1mm~約20mm、例えば約5mm~約10mmの範囲の有効最小有効曲げ半径)を提供することができる。第1の部分と第2の部分との間に小さい最小距離(例えば、約30mm以下、例えば、約5mm~約20mm、又は5mm~約10mm)を提供することにより、良好な折り畳み性能をさらに提供することができるだけでなく、折り畳み可能な装置の耐衝撃性の低い領域(例えば、第1の部分及び/又は第2の部分を含む折り畳み可能な装置の部分と比較した、ポリマーをベースとした部分を含む折り畳み可能な装置の部分)を最小限に抑えることができる。幾つかの実施形態では、コーティングは、少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置することができる。
【0008】
第1の部分及び/又は第2の部分の表面領域と接触するポリマーをベースとした部分を提供することにより、例えば、コーティング及び/又は基板の中立軸をコーティング及び/又は基板のミッドプレーンよりもポリマーをベースとした部分の近くにシフトさせることによって、コーティング及び/又は基板における折り畳みによって誘発される応力を低減することができる。第1の部分及び第2の部分の両方に接触するポリマーをベースとした部分をさらに提供することにより、画像を見るときの光学的歪み(例えば、ディスプレイデバイス又は他の電子デバイスからの)を低減することができる。同じ方向に面している一対の表面領域と接触するポリマーをベースとした部分をさらに提供することにより、第1の部分及び第2の部分を覆う接触面を提供して、構成要素(例えば、基板、コーティング、剥離ライナ、ディスプレイデバイス)を結合するためのその長さ及び/又は幅にわたって一貫した特性を備えた接触面を提示することができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分及び/又は接着層(例えば、第1、第2、第3)は、第1の部分及び/又は第2の部分の屈折率と実質的に一致しうる屈折率(例えば、約0.1以下の差の大きさ)を含むことができ、これにより、光学的歪みを最小限に抑えることができる。
【0009】
第1の部分の第1の表面領域と第2の部分の第3の表面領域、及び/又は第1の部分の第2の表面領域と第2の部分の第4の表面領域に接触するポリマーをベースとした部分を提供することにより、折り畳み可能な装置の信頼性をさらに高めることができる。例えば、対応する端面を超えて延びる第1の部分及び/又は第2の部分との間の一貫した界面を提供することにより、界面の歪み及び/又は応力を低減し、対応する部分への応力集中を低減することができる。さらなる実施形態では、機械的不安定性の発生は、第1の部分の第1の表面領域、第1の部分の第2の表面領域、第2の部分の第3の表面領域、及び/又は第2の部分の第4の表面領域のうちの1つ以上からポリマーをベースとした部分の小さい厚さ(例えば、約5ミリメートル以下、約1ミリメートル~約5ミリメートル)を提供することによって低減することができる。さらなる実施形態では、第1の部分から第2の部分まで延びるポリマーをベースとした部分及び/又は接着剤部分の接触面を提供することにより、他の構成要素が接着するための均一な界面を提供することができ、これにより、応力集中を低減し、折り畳みによって誘発される故障の発生を低減することができる。
【0010】

少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置された無機層(例えば、ガラスをベースとした基板、セラミックをベースとした基板、サファイア)を提供することにより、良好な折り畳み性能を同時に促進しつつ、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗を提供することもできる。例えば、無機層は、折り畳み可能な装置がポリマーをベースとした部分を含む折り畳み可能な装置の中央部分が耐えることができるペン落下高さを増加させることができる。無機層の幅を制限すること(例えば、第1の部分と第2の部分との間の最小距離の約100%~約200%)により、ペン落下性能の増加をもたらすことができ、基板内の材料の量を最小限に抑えることができる。さらなる実施形態では、無機層は、例えば、基板を受け入れるように構成された第1の部分及び/又は第2の部分の凹み部分を提供することにより、折り畳み可能な装置の残りの部分と一致した主面を提供することができる。第1の部分、第2の部分、及び無機層を含む一致した主面を提供することにより、光学的歪みを低減することができる折り畳み可能な装置の滑らかな表面を可能にすること、及び/又は折り畳み可能な装置のユーザのための知覚される連続表面を可能にすることができる。
【0011】
折り畳み可能な装置が曲がった構成にあるときに中立応力構成を提供することにより、折り畳み可能な装置を所定の平行平板距離まで折り畳む力を低減することができる。さらには、折り畳み可能な装置が曲がった状態にあるときに中立応力構成を提供することにより、通常の使用条件中にポリマーをベースとした部分が経験する最大応力及び/又は最大歪みを低減することができ、これにより、例えば、折り畳み可能な装置の耐久性の向上及び/又は疲労の低減を可能にすることができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分は、低い(例えば、実質的にゼロ及び/又は負の)熱膨張係数を含むことができ、これにより、ポリマーをベースとした部分の硬化中の体積変化によって生じる反りを軽減することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、硬化の結果として膨張するポリマーをベースとした部分を提供することによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、ポリマーをベースとした部分を曲がった構成で硬化させることによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、リボンを高温で折り畳むことによって生成することができる(例えば、リボンが約10パスカル秒及び約10パスカル秒の範囲の粘度を含む場合)。
【0012】
コーティングを提供することにより、第1の部分、第2の部分、及び/又はポリマーをベースとした部分の折り畳みによって誘発される応力を低減することができる。コーティングを提供することにより、小さい平行平板距離を達成するための力を低減することができる(例えば、10mmの平行平板距離を達成するために約10ニュートン(N)以下、約3mmの平行平板距離を達成するために約3N以下)。コーティングを提供することにより、同時に良好な折り畳み性能を促進しつつ、折り畳み可能な装置の耐スクラッチ性、耐衝撃性、及び/又は穿刺抵抗も向上させることができる。幾つかの実施形態では、基板は、少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置することができる。コーティングがガラスをベースとした基板の弾性率より小さい弾性率を有する場合、及び/又はコーティングが約200μm以下の厚さを有する場合、コーティングは、例えば、ポリマーをベースとした部分の中立軸をコーティング(例えば、ユーザに面した表面)から遠ざかるようにシフトさせることによって、小さい力で小さい平行平板距離の達成を可能にすることができる。さらには、基板上にコーティングを提供することにより、折り畳み可能な装置の故障時(例えば、設計限界を超えて押された場合)に破片の低速放出をもたらすことができる、及び/又は約3以下のアスペクト比を含む破片を含むことができる。
【0013】
本開示の幾つかの例となる実施態様は、さまざまな実施態様の特徴のいずれかが単独で又は互いに組み合わせて使用されうることを理解して、以下に説明される。
【0014】
実施態様1.折り畳み可能な装置は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む第1の部分を含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の端面が画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の厚さが画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の端面が画成される。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の端面と第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分を含む。ポリマーをベースとした部分は、第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含む。ポリマーをベースとした部分は、屈折率を含む。折り畳み可能な装置が曲がった構成にあるとき、折り畳み可能な装置は中立応力構成を含む。
【0015】
実施態様2.平らな構成から中立応力構成への折り畳み可能な装置の動きが、約1%~約8%の範囲のポリマーをベースとした部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、実施態様1に記載の折り畳み可能な装置。
【0016】
実施態様3.偏差歪みの最大の大きさが約2%~約6%の範囲にある、実施態様2に記載の折り畳み可能な装置。
【0017】
実施態様4.ポリマーをベースとした部分が負の熱膨張係数を含む、実施態様1から3のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0018】
実施態様5.ポリマーをベースとした部分が、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域と接触する、実施態様1から4のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域から第1の厚さの方向に測定して、約50マイクロメートル以下のポリマー厚さをさらに含む。
【0019】
実施態様6.ポリマーをベースとした部分が、第1の部分の第1の表面領域及び第2の部分の第3の表面領域と接触する、実施態様1から4のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の表面領域から第1の厚さの方向に測定して、約50マイクロメートル以下のポリマー厚さをさらに含む。
【0020】
実施態様7.折り畳み可能な装置は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む第1の部分を含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の端面が画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む第2の部分を含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の端面が画成される。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の端面と第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域と接触する。ポリマーをベースとした部分は、第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域から第1の厚さの方向に測定して、約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む。
【0021】
実施態様8.折り畳み可能な装置は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む第1の部分を含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の端面が画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む第2の部分を含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の端面が画成される。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の端面と第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の表面領域及び第2の部分の第3の表面領域と接触する。ポリマーをベースとした部分は、第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含む。ポリマーをベースとした部分は、屈折率と、第1の部分の第1の表面領域から第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さとを含む。
【0022】
実施態様9.ポリマーの厚さが、約10マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様5から8のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0023】
実施態様10.ポリマーの厚さが約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様5から8のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0024】
実施態様11.第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む第1の接着層をさらに含む、実施態様1から6のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の接触面は、第1の表面領域及び第3の表面領域に面している。
【0025】
実施態様12.第1の接触面と第2の接触面との間に画成された第1の接着層の厚さが、約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様11に記載の折り畳み可能な装置。
【0026】
実施態様13.第1の接着層の厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様12に記載の折り畳み可能な装置。
【0027】
実施態様14.ポリマーをベースとした部分の第3の接触面が、第1の接着層の第2の接触面と接触する、実施態様11から13のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0028】
実施態様15.第1の部分の第1の表面領域が、第1の接着層の第2の接触面と接触する、実施態様11から14のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分の第3の表面領域は、第1の接着層の第2の接触面と接触する。
【0029】
実施態様16.第1の接着層が、約0.001メガパスカル~約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様11から15のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0030】
実施態様17.第1の接着層が、約250メガパスカル~約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様11から15のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0031】
実施態様18.第1の接着層が、アクリレート系ポリマー、エポキシをベースとした材料、及び/又はポリウレタンをベースとした材料を含む、実施態様17に記載の折り畳み可能な装置。
【0032】
実施態様19.第1の接着層の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが約0.1以下である、実施態様11から18のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0033】
実施態様20.第5の接触面と該第5の接触面とは反対側の第6の接触面とを含む第2の接着層をさらに含む、実施態様1から4及び実施態様7から8のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第5の接触面は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域に面している。
【0034】
実施態様21.第5の接触面と第6の接触面との間に画成された第2の接着層の厚さが、約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様20に記載の折り畳み可能な装置。
【0035】
実施態様22.第2の接着層の厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様21に記載の折り畳み可能な装置。
【0036】
実施態様23.ポリマーをベースとした部分の第4の接触面が、第2の接着層の第5の接触面と接触する、実施態様20から22のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0037】
実施態様24.第1の部分の第2の表面領域が、第2の接着層の第5の接触面と接触する、実施態様20から23のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分の第4の表面領域は、第2の接着層の第5の接触面と接触する。
【0038】
実施態様25.第2の接着層が、約0.001メガパスカル~約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様20から24のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0039】
実施態様26.第2の接着層が、約250メガパスカル~約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様20から24のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0040】
実施態様27.第2の接着層が、約1ギガパスカル以上の弾性率を含む、実施態様20から24のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0041】
実施態様28.第2の接着層が、アクリレート系ポリマー、エポキシをベースとした材料、及び/又はポリウレタンをベースとした材料を含む、実施態様26又は27に記載の折り畳み可能な装置。
【0042】
実施態様29.第2の接着層の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが約0.1以下である、実施態様20から28のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0043】
実施態様30.第1の主面と該第1の主面とは反対側の第2の主面との間に画成された第1の基板厚さを含む第1の基板をさらに含む、実施態様1から29のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第1の基板の第2の主面は、第1の部分の第1の表面領域及び第2の部分の第3の表面領域に面している。
【0044】
実施態様31.折り畳み可能な装置は、第1の主面と該第1の主面とは反対側の第2の主面との間に画成された第1の基板厚さを含む、第1の基板を含む。折り畳み可能な装置は、第1の基板の第1の主面に面する第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む、第1の接着層を含む。折り畳み可能な装置は、第1の接着層の第2の接触面に面する第1の表面領域を含む第1の部分を含む。第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域との間に第1の端面が画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の接着層の第2の接触面に面する第3の表面領域を含む第2の部分を含む。第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域との間に第2の端面が画成される。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の基板の第1の主面に面する第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含むポリマーをベースとした部分を含む。ポリマーをベースとした部分は、屈折率を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間に位置づけられる。
【0045】
実施態様32.ポリマーをベースとした部分の第3の接触面が、第1の接着層の第2の接触面と接触する、実施態様31に記載の折り畳み可能な装置。
【0046】
実施態様33.第1の部分の第1の表面領域が、第1の接着層の第2の接触面と接触する、実施態様31から32のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分の第3の表面領域は、第1の接着層の第2の接触面と接触する。
【0047】
実施態様34.第1の基板の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが約0.1以下である、実施態様31から33のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0048】
実施態様35.第1の基板厚さが約10マイクロメートル~約60マイクロメートルの範囲にある、実施態様30から34のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0049】
実施態様36.第1の基板が、セラミックをベースとした基板を含む、実施態様30から35のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0050】
実施態様37.第1の基板が、ガラスをベースとした基板を含む、実施態様30から35のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0051】
実施態様38.第1の基板の第1の主面における第5の圧縮応力領域及び第1の基板の第2の主面における第6の圧縮応力領域をさらに含む、実施態様30から37のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0052】
実施態様39.第5の圧縮応力領域が、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第5の最大圧縮応力を含む、実施態様38に記載の折り畳み可能な装置。第6の圧縮応力領域は、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第6の最大圧縮応力を含む。
【0053】
実施態様40.第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の上に配置された第2の基板をさらに含む、実施態様1から39のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0054】
実施態様41.第2の基板がガラスをベースとした基板を含む、実施態様40に記載の折り畳み可能な装置。
【0055】
実施態様42.第2の基板がセラミックをベースとした基板を含む、実施態様40に記載の折り畳み可能な装置。
【0056】
実施態様43.第2の基板が、約10マイクロメートル~約60マイクロメートルの範囲の第2の基板厚さを含む、実施態様40から42のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0057】
実施態様44.第1の基板の第2の主面の上に配置されたコーティングをさらに含む、実施態様30から43のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0058】
実施態様45.第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上に配置されたコーティングをさらに含む、実施態様1から43のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0059】
実施態様46.折り畳み可能な装置は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む第1の部分を含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の端面が画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む第2の部分を含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の端面が画成される。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の厚さが画成される。折り畳み可能な装置は、第1の端面と第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分を含む。ポリマーをベースとした部分は、屈折率を含む。折り畳み可能な装置は、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上に配置されたコーティングを含む。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0060】
実施態様47.コーティング厚さが、約5マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様44から46のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0061】
実施態様48.コーティングが、エチレン-酸コポリマー、ポリウレタン系ポリマー、アクリレート樹脂、又はメルカプトエステル樹脂のうちの1つ以上を含む、実施態様44から47のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0062】
実施態様49.ポリマーをベースとした部分の第3の接触面の上に配置された無機層をさらに含む、実施態様1から48のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0063】
実施態様50.無機層がサファイアを含む、実施態様49に記載の折り畳み可能な装置。
【0064】
実施態様51.無機層が、約1マイクロメートル~約70マイクロメートルの範囲の厚さを含む、実施態様49又は実施態様50に記載の折り畳み可能な装置。
【0065】
実施態様52.折り畳み可能な装置の長さ方向の無機層の長さが、第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離の約100%~約200%の範囲にある、実施態様49から51のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0066】
実施態様53.折り畳み可能な装置が、約20ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様1から51のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0067】
実施態様54.折り畳み可能な装置が、約10ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様1から51のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0068】
実施態様55.折り畳み可能な装置が、約6ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様1から51のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0069】
実施態様56.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約60ミリメートルまでの範囲にある、実施態様53から55のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0070】
実施態様57.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約30ミリメートルまでの範囲にある、実施態様53から55のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0071】
実施態様58.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、約1ミリメートル~約100ミリメートルの範囲にある、実施態様1から55のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0072】
実施態様59.最小距離が約10ミリメートル~約60ミリメートルの範囲にある、実施態様58に記載の折り畳み可能な装置。
【0073】
実施態様60.最小距離が、約2ミリメートル~約30ミリメートルの範囲にある、実施態様58に記載の折り畳み可能な装置。
【0074】
実施態様61.最小距離が約5ミリメートル~約20ミリメートルの範囲にある、実施態様58から60のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0075】
実施態様62.ポリマーをベースとした部分がエラストマーを含む、実施態様1から61のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0076】
実施態様63.ポリマーをベースとした部分が、約0.01メガパスカル~約10ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様1から62のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0077】
実施態様64.ポリマーをベースとした部分の弾性率が、約0.01メガパスカル~約1,000メガパスカルである、実施態様63に記載の折り畳み可能な装置。
【0078】
実施態様65.ポリマーをベースとした部分の弾性率が、約20メガパスカル~約3ギガパスカルである、実施態様63に記載の折り畳み可能な装置。
【0079】
実施態様66.ポリマーをベースとした部分が、ポリスチレン、ポリジクロロホスファゼン、及びポリ(5-エチリデン-2-ノルボルネン)のうちの1つ以上を含むブロックコポリマーを含む、実施態様63から65のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0080】
実施態様67.ポリマーをベースとした部分が、約200メガパスカル以上の弾性率を含む、実施態様1から62のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0081】
実施態様68.ポリマーをベースとした部分の弾性率が、約1ギガパスカル~約5ギガパスカルの範囲にある、実施態様67に記載の折り畳み可能な装置。
【0082】
実施態様69.ポリマーをベースとした部分の弾性率が第1の部分の弾性率より小さく、ポリマーをベースとした部分の弾性率が第2の部分の弾性率よりも小さい、実施態様62から68のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0083】
実施態様70.ポリマーをベースとした部分が、少なくとも0%~約10%の歪みにわたって線形弾性を示す、実施態様63から69のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0084】
実施態様71.ポリマーをベースとした部分が、少なくとも0%~約20%の歪みにわたって線形弾性を示す、実施態様63から69のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0085】
実施態様72.第1の部分の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが、約0.1以下である、実施態様1から71のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0086】
実施態様73.第1の端面が第1の鈍角の端面を含む、実施態様1から72のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の端面は第2の鈍角の端面を含む。
【0087】
実施態様74.第1の端面の第1の鈍角の端面が曲面端面を含む、実施態様73に記載の折り畳み可能な装置。第2の端面の第2の鈍角の端面は、曲面端面を含む。
【0088】
実施態様75.第1の鈍角の端面の曲面端面が楕円形の端面を含む、実施態様74に記載の折り畳み可能な装置。楕円形の端面は、第1の厚さ方向の長軸と該長軸に垂直な方向の短軸とによって画成される。長軸の長さは短軸の長さより大きい。
【0089】
実施態様76.長軸の長さの短軸の長さに対する比が、1超~約4の範囲にある、実施態様75に記載の折り畳み可能な装置。
【0090】
実施態様77.第1の端面の第1の鈍角の端面の曲面端面が、約10マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲の曲率半径をさらに含む、実施態様75に記載の折り畳み可能な装置。
【0091】
実施態様78.第1の端面の第1の鈍角の端面の曲面端面が、第1の厚さの約30%~約70%の範囲の曲率半径をさらに含む、実施態様75に記載の折り畳み可能な装置。
【0092】
実施態様79.第1の鈍角の端面の曲面端面が、第1の曲率半径より小さい第2の曲率半径をさらに含む、実施態様77又は実施態様78に記載の折り畳み可能な装置。
【0093】
実施態様80.第1の端面の曲面端面が、第1の端面全体を含む、実施態様74から79のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0094】
実施態様81.ポリマーをベースとした部分が、折り畳み可能な装置の折り畳み軸の方向の幅を含む、実施態様1から80のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。ポリマーをベースとした部分の幅は、折り畳み軸の方向の折り畳み可能な装置の幅に実質的に等しい。
【0095】
実施態様82.第1の部分が第1のポリマーをベースとした部分を含む、実施態様1から81のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分は、第2のポリマーをベースとした部分を含む。
【0096】
実施態様83.第1の部分が第1のセラミックをベースとした部分を含む、実施態様1から81のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分は、第2のセラミックをベースとした部分を含む。
【0097】
実施態様84.第1の部分が第1のガラスをベースとした部分を含む、実施態様1から81のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分は、第2のガラスをベースとした部分を含む。
【0098】
実施態様85.第1の部分の弾性率が約5ギガパスカル以上である、実施態様1から84のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第2の部分の弾性率は約5ギガパスカル以上である。
【0099】
実施態様86.第1の厚さが、約10マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲にある、実施態様1から85のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0100】
実施態様87.第1の厚さが、約25マイクロメートル~約60マイクロメートルの範囲にある、実施態様86に記載の折り畳み可能な装置。
【0101】
実施態様88.第2の厚さが第1の厚さに実質的に等しい、実施態様86又は実施態様87に記載の折り畳み可能な装置。
【0102】
実施態様89.第1の部分が、第1の表面領域に第1の圧縮応力領域を含む、実施態様1から88のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。第1の部分は、第2の表面領域に第2の圧縮応力領域を含む。第2の部分は、第3の表面領域に第3の圧縮応力領域を含む。第2の部分は、第4の表面領域に第4の圧縮応力領域を含む。
【0103】
実施態様90.第1の圧縮応力領域が、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第1の最大圧縮応力を含む、実施態様89に記載の折り畳み可能な装置。第2の圧縮応力領域は、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第2の最大圧縮応力を含む。第3の圧縮応力領域は、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第3の最大圧縮応力を含む。第4の圧縮応力領域は、約100メガパスカル~約1,500メガパスカルの範囲の第4の最大圧縮応力を含む。
【0104】
実施態様91.折り畳み可能な装置が、第1の部分の位置から15センチメートルのペン落下高さで故障に耐える、実施態様1から90のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0105】
実施態様92.折り畳み可能な装置が、第1の部分の位置から20センチメートルのペン落下高さで故障に耐える、実施態様1から90のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0106】
実施態様93.折り畳み可能な装置が、第1の部分と第2の部分との間のポリマーをベースとした部分の位置にわたり、5センチメートルのペン落下高さで故障に耐える、実施態様1から90のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0107】
実施態様94.折り畳み可能な装置を平らな構成から約10ミリメートルの平行平板距離まで曲げる幅あたりの力が、約0.010ニュートン/メートル以下である、実施態様1から93のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。折り畳み可能な装置の幅は、折り畳み軸の方向に延在する。
【0108】
実施態様95.折り畳み可能な装置を平らな構成から約3ミリメートルの平行平板距離まで曲げる幅あたりの力が、約0.003ニュートン/メートル以下である、実施態様1から93のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。折り畳み可能な装置の幅は、折り畳み軸の方向に延在する。
【0109】
実施態様96.消費者向け電子製品は、前面、背面、及び側面を含む筐体を含む。消費者向け電子製品は、少なくとも部分的に筐体内にある電気部品を含む。電気部品は、コントローラ、メモリ、及びディスプレイを含む。ディスプレイは、筐体の前面にあるか又はそれに隣接している。消費者向け電子製品は、ディスプレイの上に配置されたカバー基板を含む。筐体の一部又はカバー基板のうちの少なくとも一方は、実施態様1から95のいずれかに記載の折り畳み可能な装置を含む。
【0110】
実施態様97.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の厚さが画成される。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。該方法は、第1の部分、ポリマーをベースとした部分、及び第2の部分の上に第1の接着層を配置する工程を含む。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。該方法は、第1の接着層の上に第1の基板を配置する工程を含む。
【0111】
実施態様98.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の少なくとも一部を覆う。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域から第1の部分の第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む。
【0112】
実施態様99.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の表面領域及び第2の部分の第3の表面領域の少なくとも一部を覆う。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の表面領域から第1の部分の第1の厚さの方向に測定して、約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む。
【0113】
実施態様100.ポリマーの厚さが、約10マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様98又は実施態様99に記載の方法。
【0114】
実施態様101.ポリマーの厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様98から100のいずれかに記載の方法。
【0115】
実施態様102.第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程をさらに含む、実施態様97から101のいずれかに記載の方法。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0116】
実施態様103.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。該方法は、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程を含む。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0117】
実施態様104.領域に充填する工程が、領域に液体を充填し、液体を硬化させて、ポリマーをベースとした部分を形成することを含む、実施態様97から103のいずれかに記載の方法。ポリマーをベースとした部分は、硬化の結果として膨張する。
【0118】
実施態様105.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に液体を充填する工程を含む。該方法は、液体を硬化させて、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。ポリマーをベースとした部分は、硬化の結果として膨張する。
【0119】
実施態様106.ポリマーをベースとした部分が負の熱膨張係数を含む、実施態様104又は実施態様105に記載の方法。
【0120】
実施態様107.ポリマーをベースとした部分が、酸化銅、ベータ石英、タングステン酸塩、バナジン酸塩、ピロリン酸塩、又はニッケル-チタン合金のうちの1つ以上の粒子を含む、実施態様106に記載の方法。
【0121】
実施態様108.ポリマーをベースとした部分を硬化する工程が、開環メタセシス重合を含む、実施態様104又は実施態様105に記載の方法。
【0122】
実施態様109.領域に充填する工程が、領域に液体を充填し、液体を硬化させて、ポリマーをベースとした部分を形成することを含む、実施態様97から103のいずれかに記載の方法。折り畳み可能な装置は、硬化中、曲がった構成となっている。平らな構成から中立応力構成への折り畳み可能な装置の動きは、約1%~約8%の範囲のポリマーをベースとした部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する。
【0123】
実施態様110.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分と第2の部分との間に画成された領域に液体を充填する工程を含む。該方法は、液体を硬化させて、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程を含む。折り畳み可能な装置は、硬化中、曲がった構成となっている。平らな構成から中立応力構成への折り畳み可能な装置の動きは、約1%~約8%の範囲のポリマーをベースとした部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する。
【0124】
実施態様111.第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程が、第1の基板の上に第1の接着層を配置することを含む、実施態様104又は実施態様110に記載の方法。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。配置する工程は、第1の接着層の上に第1の部分を配置することを含む。配置する工程は、第1の接着層の上に第2の部分を配置することを含む。
【0125】
実施態様112.第1の部分、ポリマーをベースとした部分、及び第2の部分の上に第1の接着層を配置する工程をさらに含む、実施態様104又は実施態様110に記載の方法。該方法は、第1の接着層の上に第1の基板を配置する工程をさらに含む。
【0126】
実施態様113.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の基板の上に第1の接着層を配置する工程を含む。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。該方法は、第1の接着層の上に第1の部分を配置する工程を含む。該方法は、第1の接着層の上に第2の部分を配置する工程を含む。該方法は、第1の部分と第2の部分との間の第1の接着層の上にポリマーをベースとした部分を配置する工程を含む。ポリマーをベースとした部分は、屈折率を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。
【0127】
実施態様114.第1の基板の上に第1の接着層を配置する前に第1の基板が約10パスカル秒から約10パスカル秒の範囲の粘度を含む一方で、第1の基板を曲がった構成へと曲げる工程をさらに含む、実施態様113に記載の方法。
【0128】
実施態様115.折り畳み可能な装置を製造する方法は、第1の基板が約10パスカル秒から約10パスカル秒の範囲の粘度を含む一方で、第1の基板を曲がった構成へと曲げる工程を含む。該方法は、第1の基板の上に第1の接着層、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分を配置する工程を含む。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分と第2の部分との間に位置づけられる。ポリマーをベースとした部分は、屈折率を含む。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。
【0129】
実施態様116.配置する工程が、第1の基板の上に第1の接着層を配置することを含む、実施態様115に記載の方法。配置する工程は、第1の接着層の上に第1の部分を配置することを含む。配置する工程は、第1の接着層の上に第2の部分を配置することを含む。配置する工程は、ポリマーをベースとした部分を第1の部分と第2の部分との間に配置することを含む。
【0130】
実施態様117.配置する工程が、ポリマーをベースとした部分に第1の部分を接着させることを含む、実施態様115に記載の方法。配置する工程は、ポリマーをベースとした部分に第2の部分を接着させることを含む。配置する工程は、第1の接着層の上に第1の部分、ポリマーをベースとした部分、及び第2の部分を配置することを含む。
【0131】
実施態様118.平らな構成から中立応力構成への折り畳み可能な装置の動きが、約1%~約8%の範囲のポリマーをベースとした部分の偏差歪みの最大の大きさに対応する、実施態様114から117のいずれかに記載の方法。
【0132】
実施態様119.偏差歪みの最大の大きさが約2%~約6%の範囲にある、実施態様118に記載の方法。
【0133】
実施態様120.折り畳み可能な装置を製造する方法は、屈折率を含むポリマーをベースとした部分に第1の部分を接着させる工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。該方法は、第2の部分をポリマーをベースとした部分に接着させる工程を含む。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分、ポリマーをベースとした部分、及び第2の部分の上に第1の接着層を配置する工程を含む。該方法は、第1の接着層の上に第1の基板を配置する工程を含む。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。
【0134】
実施態様121.折り畳み可能な装置を製造する方法は、屈折率を含むポリマーをベースとした部分に第1の部分を接着させる工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。該方法は、第2の部分をポリマーをベースとした部分に接着させる工程を含む。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の少なくとも一部を覆う。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域から第1の部分の第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む。
【0135】
実施態様122.折り畳み可能な装置を製造する方法は、屈折率を含むポリマーをベースとした部分に第1の部分を接着させる工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。該方法は、第2の部分をポリマーをベースとした部分に接着させる工程を含む。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の少なくとも一部を覆う。ポリマーをベースとした部分は、第1の部分の第1の表面領域から第1の部分の第1の厚さの方向に測定して、約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む。
【0136】
実施態様123.ポリマーの厚さが、約10マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様121又は実施態様122に記載の方法。
【0137】
実施態様124.ポリマーの厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様121から122のいずれかに記載の方法。
【0138】
実施態様125.第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程をさらに含み、該コーティングが、約0.1マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む、実施態様121から124のいずれかに記載の方法。
【0139】
実施態様126.折り畳み可能な装置を製造する方法は、屈折率を含むポリマーをベースとした部分に第1の部分を接着させる工程を含む。第1の部分は、第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含む。第1の表面領域と第2の表面領域との間に第1の部分の第1の端面が画成される。該方法は、第2の部分をポリマーをベースとした部分に接着させる工程を含む。第2の部分は、第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域とを含む。第3の表面領域と第4の表面領域との間に第2の部分の第2の端面が画成される。該方法は、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程を含む。コーティングは、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む。
【0140】
実施態様127.コーティング厚さが約5マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様125又は実施態様126に記載の方法。
【0141】
実施態様128.コーティングが、エチレン-酸コポリマー、ポリウレタン系ポリマー、アクリレート樹脂、又はメルカプトエステル樹脂のうちの1つ以上を含む、実施態様125から127のいずれかに記載の方法。
【0142】
実施態様129.コーティングを配置する工程が、第1の接着層を使用して、第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分にコーティングを接着させることを含む、実施態様125から128のいずれかに記載の方法。第1の接着層は、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む。
【0143】
実施態様130.折り畳み可能な装置が、第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む第1の接着層をさらに含む、実施態様125から128のいずれかに記載の方法。第2の接触面は第1の表面領域に面している。第2の接触面は第3の表面領域に面している。
【0144】
実施態様131.第1の接触面と第2の接触面との間に画成された第1の接着層の第1の接着厚さが、約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様97及び実施態様111から130のいずれかに記載の方法。
【0145】
実施態様132.第1の接着層の第1の接着厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様131に記載の方法。
【0146】
実施態様133.第1の接着層の弾性率が約1ギガパスカル以上である、実施態様129から132のいずれかに記載の方法。
【0147】
実施態様134.第1の接着層が、約0.001メガパスカル~約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様129から132のいずれかに記載の方法。
【0148】
実施態様135.第1の接着層が、約250メガパスカル~約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様129から132のいずれかに記載の方法。
【0149】
実施態様136.第1の接着層が、アクリレート系ポリマー、エポキシをベースとした材料、及び/又はポリウレタンをベースとした材料を含む、実施態様135に記載の方法。
【0150】
実施態様137.第1の部分の屈折率と第1の接着層の屈折率との間の差の大きさが、約0.1以下である、実施態様111から136のいずれかに記載の方法。
【0151】
実施態様138.第1の部分の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが、約0.1以下である、実施態様97から136のいずれかに記載の方法。
【0152】
実施態様139.ポリマーをベースとした部分がエラストマーを含む、実施態様97から138のいずれかに記載の方法。
【0153】
実施態様140.ポリマーをベースとした部分が、ポリスチレン、ポリジクロロホスファゼン、又はポリ(5-エチリデン-2-ノルボルネン)のうちの1つ以上を含むブロックコポリマーを含む、実施態様97から139のいずれかに記載の方法。
【0154】
実施態様141.ポリマーをベースとした部分が、約0.01メガパスカル~約10ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様97から140のいずれかに記載の方法。
【0155】
実施態様142.ポリマーをベースとした部分の弾性率が、約0.01メガパスカル~約1,000メガパスカルである、実施態様141に記載の方法。
【0156】
実施態様143.ポリマーをベースとした部分が、約20メガパスカル~約3ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様141に記載の方法。
【0157】
実施態様144.ポリマーをベースとした部分が、約200メガパスカル以上の弾性率を含む、実施態様141から143のいずれかに記載の方法。
【0158】
実施態様145.ポリマーをベースとした部分の弾性率が、第1の部分の弾性率よりも小さい、実施態様141から144のいずれかに記載の方法。ポリマーをベースとした部分の弾性率は、第2の部分の弾性率よりも小さい。
【0159】
実施態様146.第1の部分の弾性率が約5ギガパスカル以上である、実施態様145に記載の方法。第2の部分の弾性率は約5ギガパスカル以上である。
【0160】
実施態様147.ポリマーをベースとした部分が、少なくとも0%~約10%の歪みにわたって線形弾性を示す、実施態様97から146のいずれかに記載の方法。
【0161】
実施態様148.ポリマーをベースとした部分が、少なくとも0%~約20%の歪みにわたって線形弾性を示す、実施態様97から146のいずれかに記載の方法。
【0162】
実施態様149.ポリマーをベースとした部分の第3の接触面の上に配置された無機層をさらに含む、実施態様97から148のいずれかに記載の方法。
【0163】
実施態様150.無機層がサファイアを含む、実施態様149に記載の方法。
【0164】
実施態様151.無機層が、約1マイクロメートル~約70マイクロメートルの範囲の厚さを含む、実施態様149又は実施態様150に記載の方法。
【0165】
実施態様152.折り畳み可能な装置の長さ方向の無機層の長さが、第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離の約100%~約200%の範囲にある、実施態様149から151のいずれかに記載の方法。
【0166】
実施態様153.折り畳み可能な装置が、約20ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様97から151のいずれかに記載の方法。
【0167】
実施態様154.折り畳み可能な装置が、約10ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様97から151のいずれかに記載の方法。
【0168】
実施態様155.折り畳み可能な装置が、約6ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施態様97から151のいずれかに記載の方法。
【0169】
実施態様156.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約60ミリメートルまでの範囲にある、実施態様153から155のいずれかに記載の方法。
【0170】
実施態様157.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約30ミリメートルまでの範囲にある、実施態様153から155のいずれかに記載の方法。
【0171】
実施態様158.第1の部分の第1の端面と第2の部分の第2の端面との間の最小距離が、約1ミリメートル~約100ミリメートルの範囲にある、実施態様97から151及び実施態様153から155のいずれかに記載の方法。
【0172】
実施態様159.最小距離が、約2ミリメートル~約30ミリメートルの範囲にある、実施態様158に記載の方法。
【0173】
実施態様160.最小距離が、約5ミリメートル~約20ミリメートルの範囲にある、実施態様158又は159に記載の方法。
【0174】
実施態様161.ポリマーをベースとした部分が、折り畳み可能な装置の折り畳み軸の方向の幅を含む、実施態様97から160のいずれかに記載の方法。ポリマーをベースとした部分の幅は、折り畳み軸の方向の第1の基板の幅に実質的に等しい。
【0175】
実施態様162.第1の厚さが、約10マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲にある、実施態様97から161のいずれかに記載の方法。
【0176】
実施態様163.第1の厚さが、約10~約60マイクロメートルの範囲にある、実施態様162に記載の方法。
【0177】
実施態様164.第2の部分の第4の表面領域と第2の部分の第3の表面領域との間に画成された第2の厚さが、第1の厚さに実質的に等しい、実施態様163に記載の方法。
【0178】
実施態様165.第1の端面が第1の鈍角の端面を含み、第2の端面が第2の鈍角の端面を含む、実施態様97から164のいずれかに記載の方法。
【0179】
実施態様166.第1の端面の第1の鈍角の端面が、曲面端面を含む、実施態様165に記載の方法。第2の端面の第2の鈍角の端面は、曲面端面を含む。
【0180】
実施態様167.第1の鈍角の端面の曲面端面が、楕円形の端面を含む、実施態様166に記載の方法。楕円形の端面は、第1の厚さ方向の長軸と該長軸に垂直な方向の短軸とによって画成される。長軸の長さは短軸の長さより大きい。
【0181】
実施態様168.長軸の長さの短軸の長さに対する比が、1超~約4の範囲にある、実施態様167に記載の方法。
【0182】
実施態様169.第1の端面の第1の鈍角の端面の曲面端面が、約10マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲の曲率半径をさらに含む、実施態様167に記載の方法。
【0183】
実施態様170.第1の端面の第1の鈍角の端面の曲面端面が、第1の厚さの約30%~約70%の範囲の曲率半径をさらに含む、実施態様167に記載の方法。
【0184】
実施態様171.第1の鈍角の端面の曲面端面が、第1の曲率半径より小さい第2の曲率半径をさらに含む、実施態様169又は170に記載の方法。
【0185】
実施態様172.第1の端面の曲面端面が、第1の端面全体を含む、実施態様166から171のいずれかに記載の方法。
【0186】
実施態様173.第1の部分が、ガラスをベースとした材料を含む、実施態様97から172のいずれかに記載の方法。第2の部分は、ガラスをベースとした材料を含む。
【0187】
実施態様174.第1の部分が、セラミックをベースとした材料を含む、実施態様97から172のいずれかに記載の方法。第2の部分は、セラミックをベースとした材料を含む。
【0188】
実施態様175.第1の部分が、ポリマーをベースとした材料を含む、実施態様97から172のいずれかに記載の方法。第2の部分は、ポリマーをベースとした材料を含む。
【0189】
実施態様176.第5の接触面と該第5の接触面とは反対側の第6の接触面とを含む第2の接着層をさらに含む、実施態様97から175のいずれかに記載の方法。第5の接触面は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域に面している。
【0190】
実施態様177.第5の接触面と第6の接触面との間に画成された第2の接着層の第2の接着厚さが、約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施態様176に記載の方法。
【0191】
実施態様178.第2の接着層の第2の接着厚さが、約1マイクロメートル~約5マイクロメートルの範囲にある、実施態様177に記載の方法。
【0192】
実施態様179.ポリマーをベースとした部分の第4の接触面が、第2の接着層の第5の接触面と接触する、実施態様176から178のいずれかに記載の方法。
【0193】
実施態様180.第1の部分の第2の表面領域が、第2の接着層の第5の接触面と接触する、実施態様176から179のいずれかに記載の方法。第2の部分の第4の表面領域は、第2の接着層の第5の接触面と接触する。
【0194】
実施態様181.第2の接着層が、約0.001メガパスカル~約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様176から180のいずれかに記載の方法。
【0195】
実施態様182.第2の接着層が、約250メガパスカル~約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施態様176から180のいずれかに記載の方法。
【0196】
実施態様183.第2の接着層が、約1ギガパスカル以上の弾性率を含む、実施態様176から180のいずれかに記載の方法。
【0197】
実施態様184.第2の接着層が、アクリレート系ポリマー、エポキシをベースとした材料、及び/又はポリウレタンをベースとした材料を含む、実施態様182又は183に記載の方法。
【0198】
実施態様185.第2の接着層の屈折率とポリマーをベースとした部分の屈折率との間の差の大きさが、約0.1以下である、実施態様176から184のいずれかに記載の方法。
【0199】
実施態様186.第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の上に配置された第2の基板をさらに含む、実施態様97から185のいずれかに記載の方法。
【0200】
実施態様187.第2の基板がガラスをベースとした材料を含む、実施態様186に記載の方法。
【0201】
実施態様188.第2の基板がセラミックをベースとした材料を含む、実施態様186に記載の方法。
【0202】
実施態様189.第2の基板が、約25マイクロメートル~約60マイクロメートルの範囲の第2の基板厚さを含む、実施態様186から188のいずれかに記載の方法。
【0203】
本開示の実施形態の上記及び他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明が添付の図面を参照して読まれるときに、よりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0204】
図1】幾つかの実施形態による、平らな構成の例となる折り畳み可能な装置の概略図(折り畳まれた構成の概略図は図9に示されるように表すことができる)
図2】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図3】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図4】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図5】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図6】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図7】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図8】幾つかの実施形態による、図1の線2-2に沿った折り畳み可能な装置の断面図
図9】本開示の実施形態の例となる折り畳み可能な装置の概略図(平らな構成の概略図は図1に示されるように表すことができる)
図10図9の線9-9に沿った例となる修正された折り畳み可能な装置の有効最小曲げ半径を決定するための試験装置の断面図
図11】幾つかの実施形態による例となる消費者向け電子デバイスの概略的な平面図
図12図11の例となる消費者向け電子デバイスの概略的な斜視図
図13】中立応力構成における、図10の試験用の折り畳み可能な装置に似た、折り畳み可能な装置の概略図
図14】折り畳み可能な装置が平らな構成にある場合のポリマーをベースとした部分の概略図
図15】折り畳み可能な装置が中立応力構成にある場合のポリマーをベースとした部分の概略図
図16】本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する例となる方法を示すフロー図
図17】本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する例となる方法を示すフロー図
図18】本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する例となる方法を示すフロー図
図19】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図20】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図21】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図22】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図23】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図24】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図25】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図26】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図27】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図28】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図29】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図30】折り畳み可能な装置を製造する方法における工程を概略的に示す図
図31】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図32】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図33】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図34】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図35】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図36】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図37】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図38】本開示の幾つかの実施形態についての実験結果を示すプロット
図39】ペン落下装置の概略的な斜視図
【発明を実施するための形態】
【0205】
本開示全体を通して、図面は、ある特定の態様を強調するために用いられている。したがって、特に明記されていない限り、図面に示されている異なる領域、部分、及び基板の相対的なサイズが実際の相対的なサイズに比例すると想定すべきではない。
【0206】
これより、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、実施形態をより詳細に説明する。可能な場合はいつでも、同一又は類似した部分についての言及には、図面全体を通して同じ参照番号が用いられる。しかしながら、特許請求の範囲は、さまざまな実施形態の多くの異なる態様を包含しうるものであり、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0207】
図1~10は、本開示の実施形態による、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901の図を示している。特に断りのない限り、1つの折り畳み可能な装置の実施形態の特徴についての考察は、本開示のいずれかの対応する特徴に等しく適用することができる。例えば、本開示全体を通して同一の部品番号は、幾つかの実施形態では、識別された特徴が互いに同一であり、また、一実施形態の識別された特徴についての考察は、特に断りのない限り、本開示の他の実施形態のいずれかの識別された特徴に等しく適用することができることを示しうる。
【0208】
図1~8は、折り畳まれていない(例えば、平らな)構成における本開示の実施形態による折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801の例となる実施形態を概略的に示しており、一方、図9~10は、折り畳まれた構成における本開示の実施形態による折り畳み可能な試験装置901を示している。図2~8及び図10に示されるように、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241を含みうる。幾つかの実施形態では、図4~6に示されるように、折り畳み可能な装置401、501、及び601は、コーティング411を含みうる。幾つかの実施形態では、図2~3及び図10に示されるように、折り畳み可能な装置101及び301及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、第1の基板203を含みうる。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、折り畳み可能な装置701は、ポリマーをベースとした部分241の上に配置された無機層737を含みうる。幾つかの実施形態では、図5に示されるように、折り畳み可能な装置501は剥離ライナ503を含みうるが、さらなる実施形態では、図示される剥離ライナ503ではなく、他の基板(例えば、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の基板)を使用してもよい。幾つかの実施形態では、図6~8に示されるように、折り畳み可能な装置601、701、及び801は、ディスプレイデバイス603を含みうる。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、折り畳み可能な装置701は、第2の基板703を含みうる。コーティング411は、バッキング基板421の有無にかかわらず存在してよく、第1の基板203は、その上にコーティング411が配置されてもよいものと理解されたい。本開示の折り畳み可能な装置のいずれかは、第1の基板203、コーティング411、及び/又はバッキング基板421を含みうるものと理解されたい。本開示の折り畳み可能な装置のいずれかは、第2の基板(例えば、第1の基板203と同様又は同一の第2の基板703)、剥離ライナ503、及び/又はディスプレイデバイス603を含みうるものと理解されたい。
【0209】
本開示全体を通して、図1に関して、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901の幅103は、折り畳み可能な装置の折り畳み軸102の方向104において折り畳み可能な装置の対向する端部間で取得された折り畳み可能な装置の寸法と見なされ、ここで、方向104は幅103の方向も含む。さらには、本開示全体を通して、折り畳み可能な装置の長さ105は、折り畳み可能な装置の折り畳み軸102に垂直な方向106において折り畳み可能な装置の対向する端部間で取得された折り畳み可能な装置の寸法と見なされる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置は、幅103の方向104に延びる折り畳み軸102を中心に方向111で折り畳まれて(例えば、図1参照)、折り畳まれた構成を形成することができる(例えば、図9~10参照)。示されるように、折り畳み可能な装置は、折り畳み可能な装置が二つ折りを含むことができるように、単一の折り畳み軸を含むことができ、ここで、例えば、折り畳み可能な装置は二つに折り畳むことができる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置は、2つ以上の折り畳み軸を含むことができ、各折り畳み軸は、本明細書で論じられるポリマーをベースとした部分241と同様又は同一の対応するポリマーをベースとした部分を含む。例えば、2つの折り畳み軸を提供することにより、折り畳み可能な装置が三つ折りを含むことを可能にし、例えば、折り畳み可能な装置は、第1の部分221、第2の部分231、並びに第1の部分又は第2の部分と同様又は同一の第3の部分を含む3つの部分をともなって折り畳むことができる。
【0210】
図2~8及び図10に示されるように、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、第1の部分221を含みうる。第1の部分221のこのような説明は、特に明記しない限り、本開示の実施形態のいずれか、例えば、図3~8及び図10に示される折り畳み可能な装置301、401、501、601、701、及び801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901にも適用することができるという理解に基づいて、これより、図2の折り畳み可能な装置101を参照して、第1の部分221について説明する。図2に示されるように、第1の部分221は、第1の表面領域223を含みうる。図2~8に示されるように、第1の部分221は、第1の表面領域223とは反対側の第2の表面領域225を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の部分221の第2の表面領域225は、平面を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の表面領域225は、第1の表面領域223に平行になりうる。第1の厚さ227は、第1の部分221の第1の表面領域223と第1の部分221の第2の表面領域225との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227は、第1の表面領域223全体にわたって実質的に均一でありうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227は、約10マイクロメートル(μm)以上、25μm以上、約30μm以上、約50μm以上、80μm以上、約100μm以上、約125μm以上、約2ミリメートル(mm)以下、約500μm以下、約400μm以下、約200μm以下、又は約125μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227は、約10μm~約2mm、25μm~約2mm、約30μm~約2mm、約50μm~約2mm、約80μm~約2mm、約125μm~約2mm、約10μm~約500μm、約25μm~約500μm、約30μm~約500μm、約50μm~約500μm、約80μm~約500μm、約80μm~約400μm、約80μm~約200μm、約80μm~約125μm、約100μm~約500μm、約100μm~約400μm、約100μm~約200μm、約100μm~約125μm、約125μm~約500μm、約125μm~約400μm、約125μm~約200μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227は、約10μm~約200μm、約25μm~約200μm、約25μm~約125μm、約25μm~約60μm、約25μm~約50μm、約30μm~約200μm、約30μm~約125μm、約30μm~約50μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221の第1の厚さ227は、その対応する長さにわたり(すなわち、折り畳み可能な装置の長さ105の方向)、及び/又はその対応する幅にわたり(すなわち、折り畳み可能な装置の幅103の方向)、第1の表面領域223と第2の表面領域225との間で実質的に均一でありうる。
【0211】
幾つかの実施形態では、第1の部分221は光学的に透明でありうる。本明細書で用いられる場合、「光学的に透明」又は「光学的に透明」とは、厚さ1.0mmの材料片を通る400nm~700nmの波長範囲で70%以上の平均透過率を意味する。幾つかの実施形態では、「光学的に透明な材料」又は「光学的に透明な材料」は、厚さ1.0mmの材料片を通る400nm~700nmの波長範囲で、75%以上、80%以上、85%以上、又は90%以上、92%以上、94%以上、96%以上の平均透過率を有しうる。400nm~700nmの波長範囲での平均透過率は、約400nm~約700nmの整数波長の透過率を測定し、その測定値を平均することによって計算される。
【0212】
幾つかの実施形態では、第1の部分221はガラスをベースとした部分を含みうる。本明細書で用いられる場合、「ガラスをベースとした」には、ガラスとガラスセラミックの両方が含まれ、ガラスセラミックは、1つ以上の結晶相と、非晶質の残留ガラス相とを有する。ガラスをベースとした材料は、冷却することができるか、又はガラス、ガラス-セラミックへとすでに冷却されており、及び/又はさらに処理するとガラスセラミック材料となる。ガラスをベースとした材料(例えば、ガラスをベースとした基板)は、非晶質の材料(例えば、ガラス)、及び任意選択的に1つ以上の結晶性材料(例えば、セラミック)を含みうる。非晶質の材料及びガラスをベースとした材料は、強化することができる。本明細書で用いられる場合、「強化された」という用語は、例えば、以下に論じられるように、基板の表面において、より大きなイオンをより小さなイオンへとイオン交換することを通じて化学的に強化されている材料を指しうる。しかしながら、他の強化方法、例えば、熱焼き戻し、又は基板の部分間の熱膨張係数の不一致を利用することによって圧縮応力領域及び中心張力領域を生成することを利用して、強化された基板を形成することができる。例示的なガラスをベースとした材料には、それらがリチアを含んでいるか、いないかにかかわらず、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有アルミノボロケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホスホケイ酸塩ガラス、及びアルカリ含有アルミノホスホケイ酸塩ガラスが含まれうる。1つ以上の実施形態では、ガラスをベースとした材料は、モルパーセント(モル%)で、次を含むことができる:約40モル%~約80%の範囲のSiO、約10モル%~約30モル%の範囲のAl、0モル%~約10モル%の範囲のB、0モル%~約5モル%の範囲のZrO、0モル%~約15モル%の範囲のP、0モル%~約2モル%の範囲のTiO、0モル%~約20モル%の範囲のRO、及び、0モル%~約15モル%の範囲のRO。本明細書で用いられる場合、ROは、アルカリ金属酸化物、例えば、LiO、NaO、KO、RbO、及びCsOを指すことができる。本明細書で用いられる場合、ROは、MgO、CaO、SrO、BaO、及びZnOを指すことができる。幾つかの実施形態では、ガラスをベースとした基板は、任意選択的に、NaSO、NaCl、NaF、NaBr、KSO、KCl、KF、KBr、As、Sb、SnO、Fe、MnO、MnO、MnO、Mn、Mn、Mnのそれぞれを、0モル%~約2モル%の範囲でさらに含むことができる。「ガラスセラミック」は、ガラスの制御された結晶化を通して製造された材料を含む。幾つかの実施形態では、ガラスセラミックは約1%~約99%の結晶化度を有する。適切なガラスセラミックの例には、LiO-Al-SiO系(すなわち、LAS系)のガラスセラミック、MgO-Al-SiO系(すなわち、MAS系)のガラスセラミック、ZnO×Al×nSiO(すなわち、ZAS系)、及び/又は、β-石英固溶体、β-スポジュメン、コージエライト、ペタライト、及び/又は二ケイ酸リチウムを含む主結晶相を含むガラスセラミックが含まれうる。ガラスセラミック基板は、本明細書に記載される強化プロセスを使用して強化することができる。1つ以上の実施形態では、MAS系のガラスセラミック基板は、LiSO溶融塩中で強化することができ、それによって、2LiからMg2+への交換が起こりうる。
【0213】
幾つかの実施形態では、第1の部分221は、8H以上、例えば、9H以上の鉛筆硬度を有する、ガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、強化されていても強化されていなくてもよい、セラミックをベースとした部分を含みうる。本明細書で用いられる場合、「セラミックをベースとした」には、ガラスとガラスセラミックの両方が含まれ、ガラスセラミックは、1つ以上の結晶相と、非晶質の残留ガラス相とを有する。幾つかの実施形態では、セラミックをベースとした材料は、ガラスをベースとした材料を加熱してセラミック(例えば、結晶性)部分を形成することによって、形成することができる。さらなる実施形態では、セラミックをベースとした材料は、(一又は複数の)結晶相の形成を促進することができる、1つ以上の核形成剤を含みうる。幾つかの実施形態では、セラミックをベースとした材料は、1つ以上の酸化物、窒化物、酸窒化物、炭化物、ホウ化物、及び/又はケイ化物を含みうる。セラミック酸化物の例となる実施形態には、ジルコニア(ZrO)、ジルコン(ZrSiO)、アルカリ金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム(NaO))、アルカリ土類金属酸化物(例えば、酸化マグネシウム(MgO))、チタニア(TiO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化イットリウム(Y)、酸化鉄、酸化ベリリウム、酸化バナジウム(VO)、溶融石英、ムライト(酸化アルミニウムと二酸化ケイ素との組合せを含む鉱物)、及びスピネル(MgAl)が含まれる。セラミック窒化物の例となる実施形態には、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化ベリリウム(Be)、窒化ホウ素(BN)、窒化タングステン(WN)、窒化バナジウム、アルカリ土類金属窒化物(例えば、窒化マグネシウム(Mg))、窒化ニッケル、及び窒化タンタルが含まれる。酸窒化セラミックの例となる実施形態には、酸窒化ケイ素、酸窒化アルミニウム、及びSiAlON(アルミナと窒化ケイ素との組合せであり、例えば、Si12-m-nAlm+n16-n、Si6-nAl8-n、又はSi2-nAl1+n2-nの化学式を有することができ、式中、m、n、及び得られる下付き文字はすべて負ではない整数である)が含まれる。炭化物及び炭素含有セラミックの例となる実施形態には、炭化ケイ素(SiC)、炭化タングステン(WC)、炭化鉄、炭化ホウ素(BC)、アルカリ金属炭化物(例えば、炭化リチウム(Li))、アルカリ土塁金属炭化物(例えば、炭化マグネシウム(Mg))、及びグラファイトが含まれる。ホウ化物の例となる実施形態には、ホウ化クロム(CrB)、ホウ化モリブデン(Mo)、ホウ化タングステン(W)、ホウ化鉄、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム(ZrB)、ホウ化ハフニウム(HfB)、ホウ化バナジウム(VB)、ホウ化ニオブ(NbB)、及びホウ化ランタン(LaB)が含まれる。ケイ化物の例となる実施形態には、二ケイ化モリブデン(MoSi)、二ケイ化タングステン(WSi)、二ケイ化チタン(TiSi)、ケイ化ニッケル(NiSi)、アルカリ土類ケイ化物(例えば、ケイ化ナトリウム(NaSi))、アルカリ金属ケイ化物(例えば、ケイ化マグネシウム(MgSi))、二ケイ化ハフニウム(HfSi)、及びケイ化白金(PtSi)が含まれる。
【0214】
幾つかの実施形態では、第1の部分221は、第1のポリマーをベースとした部分を含みうる。第1のポリマーをベースとした部分は、硬質ポリマー(例えば、25℃で約3ギガパスカル(GPa)以上、約8GPa以上、約9GPa以上、又は約10GPa以上の弾性率を含む)を含みうる。硬質ポリマーの例となる実施形態には、スチレン系ポリマー(例えば、ポリスチレン(PS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、スチレン無水マレイン酸(SMA))、フェニレン系ポリマー(例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS))、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスルホン(PSU)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリ乳酸(PLA)、ポリイミド類(PI)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリグリコリド類(PGA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び/又はポリカーボネート(PC)のうちの1つ以上のブレンド、ナノ粒子、及び/又は繊維複合材料が含まれるが、これらに限定されない。
【0215】
本開示全体を通して、ポリマー材料(例えば、接着剤、ポリマーをベースとした部分)の引張強度、極限伸び(例えば、故障時の歪み)、及び降伏点は、引張試験機、例えば、Instron3400又はInstron6800を使用して、25℃及び50%の相対湿度で、タイプIのドッグボーン形状の試料を使用して、ASTM D638を使用して決定される。本開示全体を通して、弾性率(例えば、ヤング率)及び/又はポアソン比は、ISO 527-1:2019を使用して測定される。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、約1ギガパスカル(GPa)以上、約3GPa以上、約5GPa以上、約10GPa以上、約100GPa以下、約80GPa以下、約60GPa以下、又は約20GPa以下の弾性率を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、約1GPa~約100GPa、約1GPa~約80GPa、約3GPa~約80GPa、約3GPa~約60GPa、約5GPa~約60GPa、約5GPa~約20GPa、約10GPa~約20GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の弾性率を含みうる。さらなる実施形態では、第1の部分221は、約10GPa~約100GPa、約40GPa~約100GPa、約60GPa~約100GPa、約60GPa~約80GPa、約80GPa~約100GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の弾性率を含む、ガラスをベースとした部分又はセラミックをベースとした部分を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、約1GPa~約20GPa、約3GPa~約20GPa、約3GPa~約10GPa、約3GPa~約5GPa、約1GPa~約10GPa、約1GPa~約5GPa、約1GPa~約3GPa、約5GPa~約20GPa、約5GPa~約10GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の弾性率を含むポリマーをベースとした部分を含みうる。
【0216】
第1の部分221は、第1の表面領域223と第2の表面領域225との間に画成された第1の端面229を含みうる。第1の端面229は、外周部245を含む。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の端面229は、鈍角の端面を含みうる。本明細書で用いられる場合、部分は、端部の表面が第1の表面領域と端部の表面との交点において第1の表面領域と鈍角の内角を形成する場合、及び/又は端部の表面が第2の表面領域と端部の表面との交点において第2の表面領域と鈍角の内角を形成する場合に、鈍角の端面を有すると見なされる。本明細書で用いられる場合、内角は、部分の内部で測定される。本明細書で用いられる場合、鈍角は、90度より大きく180度より小さい角度として定義される。
【0217】
図2を参照すると、第1の端面229は、第1の表面領域223と第1の面取りされた端面249との交点において、第1の表面領域223と鈍角である内角「A」を形成する第1の面取りされた端面249を含むことから、鈍角の端面である。加えて又は代替として、第1の端面229はまた、第2の表面領域225と第2の面取りされた端面250との交点において、第2の表面領域225と鈍角である内角「A」を形成する第2の面取りされた端面250を含むことから、鈍角の端面である。部分の端面が部分の表面領域と曲面との交点において曲面を含む場合、端面は、交点において曲面に接する平面が部分の表面領域との鈍角の内角を含む場合、鈍角の端面である。本明細書で用いられる場合、曲面に接する平面は、曲面が第1の表面領域(例えば、平面)から外れた場所で取得される。例えば、図3~7に示される曲面は、180度未満の角度を含む。
【0218】
図3に関して、第1の部分221の第1の端面229は、少なくとも、交点において第1の部分221の曲面端面303に接する平面が第1の部分221の第1の表面領域223と90度超かつ180度以下の内角「A」を含むため、鈍角の端面である。示されるように、曲面端面303は、外向きに凸状の表面を含みうるが、さらなる実施形態では、鈍角の端面は、外向きに凹状の表面を含みうる。
【0219】
図4~7を参照すると、第1の部分221の第1の端面229は、鈍角の端面である。例えば、図4において、交点で第1の部分221の丸みを帯びた端面403に接する平面は、鈍角である、第1の部分221の第1の表面領域223との内角「A」を含む。示されるように、丸みを帯びた端面403は、外向きに凸状の表面を含みうる。図7の第1の端面229は、図4に示される丸みを帯びた端面403に類似している。同様に、図5に示されるように、交点で第1の部分221の楕円形の端面502に接する平面は、鈍角である、第1の部分221の第1の表面領域223との内角「A」を含む。また、図6に示されるように、交点において第1の部分221の上部603aを含む複合端面に接する平面は、鈍角である、第1の部分221の第1の表面領域223との内角「A」を含む。
【0220】
幾つかの実施形態では、図8に示されるように、第1の部分221の第1の端面229は鈍角でない端面821を含んでよく、及び/又は第2の部分231の第2の端面239は、鈍角でない端面831を含みうる。鈍角でない端面は、第1の部分の第1の表面領域223及び/又は第2の部分631の第3の表面領域233と90度の角度を形成するため、鈍角ではない。
【0221】
幾つかの実施形態では、図2~6について上で論じたように、第1の端面229全体及び/又は第2の端面239全体は、鈍角の端面を含みうる。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、第1の端面229の一部及び/又は第2の端面239の一部は、鈍角の端面を含みうる。例えば、図7に示されるように、第1の表面領域223と第2の表面領域225との間の第1の端面229の一部は、図4のように鈍角の端面である。同様に、図7に示されるように、第3の表面領域233と第4の表面領域235との間の第2の端面239の一部は、図4のように鈍角の端面である。しかしながら、第1の部分221は、それが90°の内角を含むことから、第1の外面751と第1の表面領域223との間に鈍角ではない第1の外側端面741を含む。同様に、第2の部分は、それが90°の内角を含むことから、第2の外面753と第3の表面領域233との間に鈍角ではない第2の外側端面743を含む。幾つかの実施形態では、図8に示されるように、第1の端面229及び/又は第2の端面239は、鈍角ではない端面を含みうる。
【0222】
前に論じたように、幾つかの実施形態では、図2に示されるように、第1の端面229の鈍角の端面は、第1の面取りされた端面249及び/又は第2の面取りされた端面250を含みうる。さらなる実施形態では、面取りされた端面250は、長さの方向106に、約20μm以上、50μm以上、約100μm以上、約200μm以上、約5ミリメートル(mm)以下、約2mm以下、約1mm以下、約500μm以下、又は約200μm以下の距離で延在しうる。幾つかの実施形態では、図3に示されるように、第1の端面229の鈍角の端面は、曲面端面303、例えば、外向きに凸状の曲面端面303を含みうる。さらなる実施形態では、曲面端面303は、長さの方向106に、約20μm以上、50μm以上、約100μm以上、約200μm以上、約5ミリメートル(mm)以下、約2mm以下、約1mm以下、約500μm以下、又は約200μm以下の距離で延在しうる。幾つかの実施形態では、凸状の曲面端面303は、楕円の形状である端面に垂直に取得された断面プロファイルを含みうる。例えば、図5に示されるように、第1の端面229の鈍角の端面は、楕円形の端面502を含む。さらなる実施形態では、示されるように、楕円形の端面502は、第1の厚さ227の方向202に延びる長軸521aと、第1の厚さ227の方向202に実質的に垂直な方向106に延びる短軸521bとによって画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、長軸521aの長さは短軸の長さより長くなりうる。別のさらなる実施形態では、示されるように、長軸521aの長さは、第1の厚さ227に実質的に等しくなりうる。別のさらなる実施形態では、楕円形の端面502は、第1の端面229全体を含みうる。別のさらなる実施形態では、長軸521aの短軸521bに対する比は、1超(例えば、約1.01以上)、約1.5以上、約2以上、約3以上、約4以上、約5以上、約100以下、約50以下、約20以下、約10以下、約5以下、約4以下、又は約3以下でありうる。別のさらなる実施形態では、長軸521aの短軸521bに対する比は、1超~約4、約1.01~約100、約1.01~約50、約1.01~約20、約1.01~約10、約1.01~約5、約1.5~約100、約1.5~約50、約1.5~約20、約1.5~約10、約1.5~約5の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらにまた別の実施形態では、長軸521aの短軸521bに対する比は、約1.5~約4、約2~約4、約3~約4、約3.5~約4、約2~約5、約3~約5、約4~約5、約1.5~約3、約1.5~約2の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、示されてはいないが、長軸及び短軸の位置は、入れ替えることができる。
【0223】
幾つかの実施形態では、図3に示される凸状の曲面端面303は、平らな表面領域を含みうる外周部245に第1の表面領域223を接合する、丸みを帯びた端面を含みうる。さらに示されるように、凸状の曲面端面303と同様の別の丸みを帯びた端面もまた、図示された平らな表面領域を含む外周部245に第2の表面領域225を接合するように、提供することができる。代替的な実施形態では、第1の端面229は、円弧の形状である、端面に垂直に取得された断面プロファイルを含みうる。例えば、図4に示されるように、第1の端面229の鈍角の端面は、幾つかの実施形態では、第1の表面領域223から第2の表面領域225まで第1の端面229全体に延びる凸状の丸みを帯びた端面403を含むが、さらなる実施形態では、凸状の丸みを帯びた端面403は、第1の端面229全体よりも少なく延在してもよい。さらなる実施形態では、示されるように、丸みを帯びた端面403は、曲率半径407を含む。さらに別の実施形態では、示されるように、曲率半径407は第1の厚さ227の約50%でありうる。第1の端面229は、約30%以上、約40%以上、約45%以上、約49%以上、約70%以下、約60%以下、約55%以下、又は約51%以下でありうる第1の厚さ227のパーセンテージとしての曲率半径407を含む、円弧の形をした、さらに丸みを帯びた端面を含みうる。さらに別の実施形態では、第1の厚さ227のパーセンテージとしての曲率半径407は、約30%~約70%、約30%~約60%、約30%~約55%、約30%~約51%、約40%~約70%、約40%~約60%、約40%~約55%、約40%~約51%、約45%~約70%、約45%~約60%、約45%~約55%、約45%~約51%、約49%~約70%、約49%~約60%、約49%~約55%、約49%~約51%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。別のさらなる実施形態では、示されるように、丸みを帯びた端面403は、折り畳み軸に平行な線に沿って延び、かつ第1の端面229の丸みを帯びた端面403を二等分する外周部245を含みうる。
【0224】
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、鈍角の端面は、複合端面プロファイルを含みうる。さらなる実施形態では、複合端面プロファイルは、面取りしたプロファイル、湾曲したプロファイル(例えば、丸みを帯びた、円形、楕円形)、他の曲線設計、及び/又はそれらの組合せのうちの1つ以上を含みうる。さらに別の実施形態では、図6に示されるように、第1の端面は、第1の曲率半径407aを含む上部603a、並びに上部603aとは異なる端面プロファイルを含む下部603bを含みうる。別のさらなる実施形態では、示されるように、下部603bは、第1の曲率半径407aよりも小さい第2の曲率半径407bを含みうる。別のさらなる実施形態では、示されるように、下部603bは、第2の表面領域225と交差して第2の表面領域225と鈍角の内角「A’」を形成する、平らな(例えば、線形の、面取りされた)部分606を含みうる。さらにまた別の実施形態では、示されるように、平らな部分は、該平らな部分が第1の厚さ227の方向202に延びる第2の距離609より大きい、長さ105の方向の方向106に第1の距離だけ延びうる。さらにまた別の実施形態では、示されてはいないが、平らな部分は、該平らな部分が第1の厚さ227の方向202に延びうる第2の距離609よりも小さい、長さ105の方向の方向106に第1の距離だけ延びうる。図6の平らな部分の説明は、図2の面取りされた端面にも適用可能であるものと理解されたい。別のさらなる実施形態では、複合端面は、第1の端面229全体を含みうる。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、曲面端面は、他の曲線表面プロファイルを含みうる。
【0225】
幾つかの実施形態では、図7に示されるように、第1の端面229の部分は、図4に示される第1の端面229のような鈍角の端面を含みうる。しかしながら、第1の部分221は、それが90°の内角を含むことから、第1の外面751と第1の表面領域223との間に、鈍角ではない第1の外側端面741を含む。
【0226】
幾つかの実施形態では、図2及び図8に示されるように、第1の部分221の外周部245は実質的に平らな表面を含みうるが、さらなる実施形態では、他の表面が提供されてもよい(例えば、凸状及び/又は凹状を含む、直線、曲線)。幾つかの実施形態では、図2及び図8に示されるように、第1の部分221の外周部245の平らな表面は、第1の部分221の第1の厚さ227の方向202に延びうる。
【0227】
第1の端部に鈍角の端面を提供することにより、第1の部分221とポリマーをベースとした部分241との間の界面における応力は、応力集中を低減すること及び/又は界面歪みを低減することによって、低減(例えば、最小化、減少)することができる(図23~26参照)。第1の端部に丸みを帯びた端面を提供することにより、応力集中をさらに低減することができる。同様に、第1の端部全体を含む鈍角の端面(例えば、丸みを帯びた、湾曲した)を提供することにより、応力集中をさらに低減することができる。理論に縛られることは望まないが、応力及び/又は応力集中を低減することにより、折り畳み可能な装置の故障を低減(例えば、低下、減少、防止)することができ、及び/又は他の端部プロファイルで達成可能であろうよりも低い有効曲げ半径を促進することがでる。
【0228】
図2~8及び図10に示されるように、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、第2の部分231を含みうる。第2の部分231のこのような説明は、特に明記しない限り、本開示のいずれかの実施形態、例えば、図3~8及び図10に示される折り畳み可能な装置301、401、501、601、701、及び801及び/又は折り畳み可能な試験装置901にも適用することができるという理解に基づいて、これより、図2の折り畳み可能な装置101を参照して、第2の部分231について説明する。図2に示されるように、第2の部分231は、第3の表面領域233を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の部分231の第3の表面領域233は平面でありうる。さらなる実施形態では、第2の部分231の第3の表面領域233は、第1の部分221の第1の表面領域223と共通平面内にありうる。図2~8に示されるように、第2の部分231は、第3の表面領域233とは反対側の第4の表面領域235を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の部分231の第4の表面領域235は平面を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、第4の表面領域235は、第3の表面領域233に平行になりうる。さらなる実施形態では、第2の部分231の第4の表面領域235は、第1の部分221の第2の表面領域225と共通平面内にありうる。
【0229】
幾つかの実施形態では、図7~8に示されるように、第1の部分221は、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含みうる。さらなる実施形態では、凹部深さ749は、約5μm以上、約10μm以上、約20μm以上、約40μm以上、約60μm以上、約500μm以下、約200μm以下、約160μm以下、約120μm以下、又は約80μm以下でありうる。さらなる実施形態では、凹部深さ749は、約5μm~約500μm、約10μm~約500μm、約10μm~約200μm、約20μm~約200μm、約20μm~約160μm、約40μm~約160μm、約40μm~約120μm、約60μm~約120μm、約60μm~約80μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、図7~8に示されるように、第1の外側端面741は、第1の表面領域223と第1の外面751との間に画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、第1の外側端面741は鈍角ではない表面を含みうるが、他の実施形態では、鈍角の表面が提供されてもよい。
【0230】
第2の厚さ237は、第2の部分231の第3の表面領域233と第2の部分231の第4の表面領域235との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、第2の厚さ237は、第1の厚さ227に関して上で論じた範囲内でありうる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の厚さ237は、第1の厚さ227に実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、第1の厚さ227及び/又は第2の厚さ237より小さいか、又は実質的に等しくなりうる第1の基板厚さ209を含みうる。幾つかの実施形態では、第2の部分231の第2の厚さ237は、第3の表面領域233と第4の表面領域235との間で実質的に均一でありうる。幾つかの実施形態では、第2の部分231は、光学的に透明でありうる。幾つかの実施形態では、第2の部分231は、第1の部分(例えば、第1のガラスをベースとした部分、第1のセラミックをベースとした部分、第1のポリマーをベースとした部分)について上で論じた1つ以上の範囲内の弾性率を含みうる。第2の部分231は、上で論じた第1の部分221の材料組成物のいずれかを含みうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、第2の部分231と同じ材料組成物を含みうる。
【0231】
図1~2に示されるように、本開示の実施形態のいずれかの折り畳み可能な装置は、折り畳み可能な装置が平らな構成にある場合に(例えば、図1参照)、折り畳み軸102及び第1の部分221の第1の厚さ227の方向202を含む、折り畳み平面109を含みうる。図2~8に示されるように、本開示の実施形態は、折り畳み平面109を中心として第1の端面229の鏡像でありうる第2の端面239を有する第2の部分231を提供することができる;しかしながら、さらなる実施形態では、第2の端面239は第1の端面229の鏡像でなくてもよい。
【0232】
図2~8に示されるように、第2の部分231の第2の端面239は、第3の表面領域233と第4の表面領域235との間に画成されうる。第2の端面239は、外周部247を含む。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の端面239は、第1の端面229に関して上で定義したように、鈍角の端面を含むことができる。
【0233】
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、第1の端面229の面取りされた端面249と同様又は同一でありうる面取りされた端面251を含みうる。図2にさらに示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、第1の端面229の面取りされた端面250と同様又は同一でありうる面取りされた端面252を含みうる。図2に示されるように、面取りされた端面250は、面取りされた端面249の鏡像を含むことができ、この鏡像は、第1の表面領域223と第2の表面領域225との間の距離の半分に位置づけられ、かつ第1の表面領域223に平行な平面を中心として取得される。同様に、面取りされた端面252は、面取りされた端面251の鏡像を含むことができ、この鏡像は、第3の表面領域233と第4の表面領域235との間の距離の半分に位置づけられ、かつ第3の表面領域233に平行な平面を中心として取得される。
【0234】
幾つかの実施形態では、図3に示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、上で論じた第1の端面229の曲面端面303と同様又は同一でありうる曲面端面305を含む。図3に示されるように、第1の端面229と第2の表面領域225との間の界面は、曲面端面303の鏡像を含むことができ、この鏡像は、第1の表面領域223と第2の表面領域225との間の距離の半分に位置づけられ、かつ第1の表面領域223に平行な平面を中心として取得される。同様に、第2の端面239と第4の表面領域235との間の界面は、曲面端面305の鏡像を含むことができ、この鏡像は、第3の表面領域233と第4の表面領域235との間の距離の半分に位置づけられ、かつ第3の表面領域233に平行な平面を中心として取得される。
【0235】
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、上で論じた第1の端面229の丸みを帯びた端面403と同様又は同一でありうる、丸みを帯びた端面405を含む。幾つかの実施形態では、第2の端面239の曲率半径409は第1の端面229の曲率半径407に実質的に等しくなりうるが、他の実施形態では、他の関係が提供されてもよい。
【0236】
幾つかの実施形態では、図5に示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、上で論じた第1の端面229の楕円形の端面502と同様又は同一でありうる楕円形の端面504を含む。図5に示されるように、第1の端面229の長軸521a及び短軸521bによって画成された楕円形の端面502の鏡像は、第2の端面239の長軸523a及び短軸523bによって画成された楕円形の端面504であってよく、この鏡像は折り畳み平面109を中心として取得される。幾つかの実施形態では、第2の端面239の長軸523a及び短軸523bは、それぞれ、第1の端面229の長軸521a及び短軸521bに実質的に等しくなりうるが、他の実施形態では、他の構成が提供されてもよい。
【0237】
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、第2の端面239の鈍角の端面は、それぞれ、上で論じた第1の端面229の複合端面の上部603a及び下部603bと同様又は同一でありうる、上部604a及び下部604bを含む複合端面を含む。幾つかの実施形態では、第2の端面239は、第1の端面229の第1の曲率半径407aに実質的に等しくなりうる、第1の曲率半径409aを含む上部604aを含みうる。幾つかの実施形態では、第2の端面239は、第1の端面229の第2の曲率半径407bに実質的に等しくなりうる、第2の曲率半径409bを含む下部604bを含みうる。幾つかの実施形態では、第2の端面239は、第1の端面229の平らな部分606に実質的に等しくなりうる、平らな部分607を含む下部604bを含みうる。幾つかの実施形態では、図2~3に示されるように、第1の部分221の外周部245及び/又は第2の部分231の外周部247は、実質的に平らな表面を含みうるが、さらなる実施形態では、他の表面が提供されてもよい(例えば、凸状及び/又は凹状を含む、直線、曲線)。
【0238】
幾つかの実施形態では、図7に示されるように、第2の端面239の部分は、図4に示される第2の端面239のような鈍角の端面を含みうる。しかしながら、第2の部分231は、それが90°の内角を含むことから、鈍角ではない、第2の外面753と第3の表面領域233との間の第2の外側端面743を含む。
【0239】
幾つかの実施形態では、図2及び図8に示されるように、第2の部分231の外周部247は、実質的に平らな表面を含みうるが、さらなる実施形態では、他の表面が提供されてもよい(例えば、凸状及び/又は凹状を含む、直線、曲線)。幾つかの実施形態では、図2及び図8に示されるように、第2の部分231の外周部247の平らな表面は、第1の厚さ227の方向202に延在してもよい。
【0240】
幾つかの実施形態では、図7~8に示されるように、第2の部分231は、第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含みうる。さらなる実施形態では、図7~8に示されるように、第2の外側端面743は、第3の表面領域233と第2の外面753との間に画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、第2の外側端面743は、鈍角ではない表面を含みうるが、他の実施形態では、鈍角の表面が提供されてもよい。
【0241】
幾つかの実施形態では、第2の部分231は、ガラスをベースとした部分を含みうる。さらなる実施形態では、第2の部分231は、第1の部分221に関してガラスをベースとした材料について上で論じた範囲内の組成物を含みうる。例えば、第1の部分221及び第2の部分231はいずれも、ガラスをベースとした部分を含みうる。例えば、第1の部分221は、ガラスをベースとした部分を含むことができ、一方、第2の部分231は、セラミックをベースとした部分を含むことができる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、セラミックをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、第2の部分231は、第1の部分221に関してセラミックをベースとした材料について上で論じた範囲内の組成物を含みうる。例えば、第1の部分221及び第2の部分231はいずれも、セラミックをベースとした部分を含みうる。例えば、第1の部分221は、セラミックをベースとした部分を含むことができ、一方、第2の部分231は、ガラスをベースとした部分を含むことができる。幾つかの実施形態では、第2の部分231はポリマーをベースとした部分を含みうる。さらなる実施形態では、第2の部分231は、第1の部分221に関してポリマーをベースとした材料について上で論じた材料のうちの1つ以上を含みうる。例えば、第1の部分221及び第2の部分231はいずれも、ポリマーをベースとした部分を含みうる。
【0242】
図2~8及び図10に示されるように、幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221と第2の部分231との間に位置づけることができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第1の端面229(例えば、第1の鈍角の端面)と第2の部分231の第2の端面239(例えば、第2の鈍角の端面)との間に位置づけることができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第1の端面229と接触することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の端面229の外周部245と接触することができる。別のさらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の端面229の端面全体と接触することができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の部分231の第2の端面239と接触することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の端面239の外周部247と接触することができる。別のさらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の端面239の端面全体と接触することができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は折り畳み可能な装置の幅103の方向104の幅を含むことができ、ポリマーをベースとした部分241の幅は、折り畳み可能な装置の幅103と実質的に等しくなりうる。
【0243】
図2~8に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第3の接触面255と該第3の接触面255とは反対側の第4の接触面257とを含みうる。幾つかの実施形態では、第3の接触面255は平面を含みうる。幾つかの実施形態では、図2~4及び図6~8に示されるように、第3の接触面255は、第1の表面領域223及び第3の表面領域233と実質的に同一平面でありうる(例えば、共通の平面に沿って延びる)。幾つかの実施形態では、第1の表面領域223及び第3の表面領域233と実質的に同一平面である第3の接触面255に加えて、図2~3及び図6~8に示されるように、第4の接触面257は、第2の表面領域225及び第4の表面領域235と実質的に同一平面でありうる(例えば、共通の平面に沿って延びる)。図2~3及び図6~8に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第1の厚さ227と実質的に同一の(例えば、等しい)広がりを有する、第1の部分221の第1の厚さ227の方向202に延びうる。さらなる実施形態では、図4に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の表面領域225と第4の表面領域235とによって画成された平面を超えて延びうる。幾つかの実施形態では、第4の接触面257は平面を含みうる。幾つかの実施形態では、図2~3及び図5~8に示されるように、第4の接触面257は、第2の表面領域225及び第4の表面領域235と実質的に同一平面でありうる(例えば、共通の平面に沿って延びる)。さらなる実施形態では、図2~3及び図6~8に示されるように、第3の接触面255は、第1の表面領域223及び第3の表面領域233と実質的に同一平面でありうる(例えば、共通の平面に沿って延びる)。さらなる実施形態では、図5に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の表面領域223と第3の表面領域233とによって画成された平面を超えて延びうる。さらなる実施形態では、実質的に、図4~5に示されるポリマーをベースとした部分241の組合せである、ポリマーをベースとした部分241は、第1の表面領域223及び第3の表面領域233によって画成された平面を超えて延在することができるだけでなく、第2の表面領域225と第4の表面領域235とによって画成された平面を超えて延在することもできる。
【0244】
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の表面領域225に面する第1の内表面領域431を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の内表面領域431は、第2の表面領域225と接触することができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第4の表面領域235に面する第2の内表面領域429を含みうる。さらに別の実施形態では、第2の内表面領域429は、第4の表面領域235と接触することができる。さらなる実施形態では、第1の部分221の第2の表面領域225とポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257との間に、ポリマーの厚さ415が画成されうる。さらに別の実施形態では、ポリマーの厚さ415は、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約20μm以上、約30μm以上、約80μm以下、約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、又は約10μm以下でありうる。さらに別の実施形態では、ポリマーの厚さ415は、約1μm~約80μm、約1μm~約60μm、約1μm~約50μm、約1μm~約40μm、約1μm~約30μm、約1μm~約20μm、約1μm~約10μm、約5μm~約60μm、約5μm~約50μm、約5μm~約40μm、約5μm~約30μm、約5μm~約20μm、約5μm~約10μm、約10μm~約60μm、約10μm~約50μm、約10μm~約40μm、約10μm~約30μm、約10μm~約20μm、約20μm~約60μm、約20μm~約50μm、約20μm~約40μm、約20μm~約30μm、約30μm~約60μm、約30μm~約50μm、約30μm~約40μm、約40μm~約50μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらに別の実施形態では、実施例II~KKを参照して以下で論じられるように、約5μm以下(例えば、約1μm~約5μm)のポリマー厚さ415を提供することにより、折り畳みにおける機械的不安定性の開始を低減(例えば、軽減、遅延、排除)することができる。
【0245】
幾つかの実施形態では、図2~8に示されるように、平らな向きで、第1の部分221の第2の表面領域225及び第2の部分231の第4の表面領域235は、共通平面253に沿って延在しうる(図2参照)。さらなる実施形態では、図2に示されるように、凹部は、第1の部分221の第1の端面229、第2の部分231の第2の端面239、共通平面253、及び第1の接着層211の第2の接触面215の間に画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、凹部には、ポリマーをベースとした部分241(後述される)が充填されうる。さらに別の実施形態では、図示されてはいないが、例えば、電子デバイス及び/又は機械デバイスのための余地を残すために、凹部は完全には満たされていなくてもよい。
【0246】
幾つかの実施形態では、図5に示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の表面領域223に面する第1の内表面領域527を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の内表面領域527は第1の表面領域223と接触することができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第3の表面領域233に面する第2の内表面領域529を含みうる。さらに別の実施形態では、第2の内表面領域529は、第3の表面領域233と接触することができる。さらなる実施形態では、ポリマーの厚さ525は、第1の部分221の第1の表面領域223とポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255との間に画成されうる。さらに別の実施形態では、ポリマーの厚さ525は、ポリマーの厚さ415に関して上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。
【0247】
第1の部分221及び/又は第2の部分231の表面領域(例えば、第1の表面領域223、第2の表面領域225、第3の表面領域233、第4の表面領域235)と接触するポリマーをベースとした部分241を提供することにより、例えば、コーティング及び/又は基板の中立軸をコーティング及び/又は基板のミッドプレーンよりもポリマーをベースとした部分241の近くににシフトさせることによって、コーティング(例えば、コーティング411)及び/又は基板(例えば、第1の基板203、バッキング基板421)に曲げによって誘起される応力を低減することができる。さらには、第1の部分221の表面領域(例えば、第1の表面領域223、第2の表面領域225)及び第2の部分231の表面領域(例えば、第3の表面領域233、第4の表面領域235)と接触するポリマーをベースとした部分241を提供することにより、(例えば、ディスプレイデバイス又は他の電子デバイスから)画像を見るときの光学的歪みを低減することができる。さらには、第1の部分221の第1の表面領域223及び第2の部分231の第3の表面領域233と接触するポリマーをベースとした部分241を提供することにより、第3の接触面255を提供することができ、この第3の接触面255は、第1の部分221及び第2の部分231を覆っており、コーティング(例えば、コーティング411)及び/又は基板(例えば、第1の基板203、バッキング基板421)を結合するためにその長さ及び/又は幅にわたって一貫した特性を備えた第3の接触面255を提示する。さらには、第1の部分221の第2の表面領域225及び第2の部分231の第4の表面領域235と接触するポリマーをベースとした部分241を提供することにより、第4の接触面257を提供することができ、この第4の接触面257は、第1の部分221及び第2の部分231を覆っており、基板(例えば、第2の基板)、剥離ライナ503、及び/又はディスプレイデバイス603を結合するためにその長さ及び/又は幅にわたって一貫した特性を備えた第4の接触面257を提示する。
【0248】
幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、ポリマー(例えば、光学的に透明なポリマー)を含む。さらなる実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、光学的に透明な、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、エポキシ、シリコーン、及び/又はポリウレタンのうちの1つ以上を含みうる。エポキシの例には、ビスフェノールをベースとしたエポキシ樹脂、ノボラックをベースとしたエポキシ、脂環式をベースとしたエポキシ、及びグリシジルアミンをベースとしたエポキシが含まれる。さらなる実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、ポリオレフィン、ポリアミド、ハロゲン化物含有ポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル又はフッ素含有ポリマー)、エラストマー、ウレタン、フェノール樹脂、パリレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び/又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうちの1つ以上を含みうる。ポリオレフィンの例となる実施形態には、低分子量ポリエチレン(LDPE)、高分子量ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、及びポリプロピレン(PP)が含まれる。フッ素含有ポリマーの例となる実施形態には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロスルホン酸(PFSA)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)ポリマー、及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)ポリマーが含まれる。エラストマーの例となる実施形態には、ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム)、ポリウレタン、並びにポリスチレン、ポリジクロロホスファゼン、及び/又はポリ(5-エチリデン-2-ノルボルネン)のうちの1つ以上を含むブロックコポリマー(例えば、スチレンブタジエン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリジクロロホスファゼン)が含まれる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、ナノ粒子、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、シリカナノ粒子、又はポリマーを含むナノ粒子をさらに含むことができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分は、ポリマー-繊維複合体を形成するための繊維をさらに含むことができる。
【0249】
幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、負の熱膨張係数(CTE)を含みうる。本明細書で用いられる場合、熱膨張係数は、-20℃から40℃の間でPicoscale Michelson Interferometerを使用して、ASTM E289-17に準拠して測定される。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、酸化銅、ベータ石英、タングステン酸塩、バナジン酸塩、ピロリン酸塩、及び/又はニッケル-チタン合金のうちの1つ以上の粒子を含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、約-20×10-7-1以上、約-10×10-7-1以上、約-5×10-7-1以上、約-2×10-7-1以上、約10×10-7-1以下、約5×10-7-1以下、約2×10-7-1以下、約1×10-7-1以下、又は0℃-1以下のCTEを含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、約-20×10-7-1~約10×10-7-1、約-20×10-7-1~約5×10-7-1、約-10×10-7-1~約5×10-7-1、約-10×10-7-1~約2×10-7-1、約-10×10-7-1~0℃-1、約-5×10-7-1~0℃-1、約-2×10-7-1~約0℃-1の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲のCTEを含みうる。低い(例えば、負の)熱膨張係数を含むポリマーをベースとした部分を提供することにより、該ポリマーをベースとした部分の硬化中の体積変化によって生じる反りを軽減することができる。
【0250】
本開示全体を通して、ポリマー材料(例えば、接着剤、ポリマーをベースとした部分)の引張強度、極限伸び(例えば、故障時の歪み)、及び降伏点は、引張試験機、例えば、Instron3400又はInstron6800を使用して、25℃及び50%の相対湿度で、タイプIのドッグボーン形状の試料を使用して、ASTM D638を使用して決定される。本開示全体を通して、弾性率(例えば、ヤング率)及び/又はポアソン比は、ISO 527-1:2019を使用して測定される。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、約0.01メガパスカル(MPa)以上、約1MPa以上、約10MPa以上、約20MPa以上、約100MPa以上、約10,000MPa以下、約3,000MPa以下、約1,000MPa以下、約500MPa以下、又は約300MPa以下の弾性率を含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、約0.01MPa~約10,000MPa、約0.01MPa~約3,000MPa、約1MPa~約3,000MPa、約10MPa~約3,000MPa、約20MPa~約3,000MPa、約20MPa~約1,000MPa、約20MPa~約300MPa、約100MPa~約300MPa、約200MPa~約300MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の弾性率を含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の弾性率は、約0.01MPa~約1,000MPa、約0.01MPa~約500MPa、約0.01MPa~約300MPa、約1MPa~約300MPa、約10MPa~約300MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の弾性率は、約1GPa~約20GPa、約1GPa~約18GPa、約1GPa~約10GPa、約1GPa~約5GPa、約1GPa~約3GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。約0.01MPa~約3,000MPaの範囲(例えば、約20MPa~約3GPaの範囲)の弾性率を有するポリマーをベースとした部分241を提供することにより、折り畳み可能な装置を支障なく折り畳むことが容易になりうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211は、ポリマーをベースとした部分の弾性率241より大きい弾性率を含み、この配置は、改善された穿刺抵抗性能を提供する。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分の弾性率241は、第1の部分221及び/又は第2の部分231の弾性率より小さくなりうる。
【0251】
幾つかの実施形態では、第1の接着層211は、ポリマーをベースとした部分241の弾性率の1つ以上の範囲内の弾性率を含みうる。さらなる実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、及び/又は第3の接着層717は、ポリマーをベースとした部分の弾性率241と実質的に同じ弾性率を含みうる。さらなる実施形態では、実施例LL~OOに見られるように、第1の接着層211、第2の接着層507、及び/又は第3の接着層717の弾性率は、約250MPa~約20GPa、1GPa~約20GPa、約1GPa~約18GPa、約1GPa~約10GPa、約1GPa~約5GPa、約1GPa~約3GPa、約3GPa~約10GPa、約5GPa~約10GPa、約5GPa~約8GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、及び/又は第3の接着層717の弾性率は、約250MPa~約5GPa、約250MPa~約4GPa、約400MPa~約4GPa、約400MPa~約1GPa、約500MPa~約1GPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、実施例AA~QQに見られるように、ポリマーをベースとした部分241、第1の接着層211、第2の接着層507、及び/又は第3の接着層717の弾性率は、約0.001MPa~約50MPa、約0.01MPa~約50MPa、約0.01MPa~約20MPa、約0.05MPa~約20MPa、約0.05MPa~約10MPa、約0.1MPa~約5MPa、約0.5MPa~約5MPa、約1MPa~約5MPa、約0.001MPa~約0.5MPa、約0.01MPa~約0.5MPa、約0.01MPa~約0.1MPa、約0.05MPa~約0.1MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0252】
本開示全体を通して、試料の永久伸びは、試料が指定された歪みへと引き伸ばされた後のゼロ応力での歪みとして、ASTMD-412を使用して測定される。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、25℃で毎分10%歪みの歪み速度で、40%の歪みへと伸ばされた後の永久伸びを含みうる。さらなる実施形態では、永久伸びは、約2%以下、約1%以下、約0.5%以下、又は0%以上でありうる。さらなる実施形態では、永久伸びは、0%~約2%、0%~約1%、0%~約0.5%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、25℃で毎分10%歪みの歪み速度で、40%の歪みへと伸ばされた後に、完全に回復することができる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、0℃で毎分10%歪みの歪み速度で、40%の歪みへと伸ばされた後に、完全に回復することができる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、25℃で毎分10%歪みの歪み速度で、ポリマーをベースとした部分を40%の歪みへと200サイクル伸ばした後の永久伸びを含みうる。さらなる実施形態では、永久伸びは、約2%以下、約1%以下、約0.5%以下、又は0%以上でありうる。さらなる実施形態では、永久伸びは、0%~約2%、0%~約1%、0%~約0.5%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0253】
本明細書で用いられる場合、材料は、応力と0歪みから所定の歪みに変化する歪みとの関係が実質的に線形である場合に、所定の歪みに対して線形弾性を示す。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、約5%以上、約8%以上、約10%以上、約12%以上、約15%以上、約18%以上、約20%以上、約22%以上、約25%以上、約30%以上、又は約50%以上の歪みに対する線形弾性を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、公称使用条件下で(例えば、対応する(一又は複数の)接着層及び/又はポリマーをベースとした部分を含む折り畳み可能な装置を少なくとも10mm、5mm、3mmなどの平行平板距離に折り畳む)、弾性変形レジーム内に維持されうる。本明細書で用いられる場合、弾性変形レジームには、材料がその変形体へと変形された後、元の寸法の99%を回復することができる、変形の範囲が含まれる(例えば、約1%以下の永久歪み)。理論に縛られることは望まないが、第1の材料の厚さを折り畳み可能な装置の有効最小曲げ半径で割った商が第1の材料の降伏歪みよりも小さい場合に、第1の材料の引張強度が第1の材料の弾性率と第1の材料の厚さの積を第1の材料の体積分率の2倍の積で割ったものよりも小さい場合、第1の材料は、その弾性変形レジーム内に維持されうる。本明細書で用いられる場合、引張強度は、降伏時の材料における応力である。本明細書で用いられる場合、降伏歪みは降伏時の材料の歪みである。本明細書で用いられる場合、第1の材料の体積分率とは、中央表面領域と砕かれたペインの外周によって囲まれた第2の材料表面との間の領域にある第1の材料の体積の合計の中央表面領域と砕かれたペインの外周によって囲まれた第2の材料表面との間の領域の総体積に対する比を意味する。例えば、第1の材料の降伏歪みが0.1であり、第1の材料の引張強度が第1の材料の弾性率の10倍を超える限り、第1の材料の厚さは100μmであるため、有効最小曲げ半径が折り畳み可能な装置内にある場合、第1の材料がその弾性変形レジーム内にあるであろう。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、約5%以上、約8%以上、約10%以上、約12%以上、又は約20%以上の降伏歪みを含みうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211、第2の接着層507、第3の接着層717、及び/又はポリマーをベースとした部分241は、約5%~約10,000%、約5%~約5,000%、約8%~約1,000%、約8%~約500%、約10%~約300%、約10%~約100%、約12%~約100%、約20%~約100%、約20%~約50%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の降伏歪みを含みうる。後述されるように、折り畳み可能な装置は、折り畳まれていない構成と折り畳まれた構成との間で降り畳まれ、これにより、第1の材料をその弾性変形レジーム内に保ちつつ、より多くの材料を使用することができることから、材料を曲がった構成で硬化させることにより、第1の材料の有効最大歪みを低減することができる。
【0254】
幾つかの実施形態では、図4~6に示されるように、折り畳み可能な装置401、501、及び601は、コーティング411を含むことができる。示されるように、コーティング411は、第3の主面419と該第3の主面419とは反対側の第4の主面417とを含みうる。コーティング厚さ413は、第3の主面419と第4の主面417との間に画成されうる。さらなる実施形態では、コーティング厚さは、約0.1μm以上、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約15μm以上、約20μm以上、約25μm以上、約40μm以上、約50μm以上、約60μm以上、約70μm以上、約80μm以上、約90μm以上、約200μm以下、約100μm以下、又は約50μm以下、約30μm以下、約25μm以下、約20μm以下、約20μm以下、約15μm以下、又は約10μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、コーティング厚さ413は、約0.1μm~約200μm、約1μm~約200μm、約10μm~約200μm、約50μm~約200μm、約0.1μm~約100μm、約1μm~約100μm、約10μm~約100μm、約20μm~約100μm、約30μm~約100μm、約40μm~約100μm、約50μm~約100μm、約60μm~約100μm、約70μm~約100μm、約80μm~約100μm、約90μm~約100μm、約0.1μm~約50μm、約1μm~約50μm、約10μm~約50μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、コーティング厚さ413は、約0.1μm~約50μm、約0.1μm~約30μm、約0.1μm~約25μm、約0.1μm~約20μm、約0.1μm~約15μm、約0.1μm~約10μmの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、コーティング厚さ413は、約1μm~約30μm、約1μm~約25μm、約1μm~約20μm、約1μm~約15μm、約1μm~約10μmの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、コーティング厚さ413は、約5μm~約30μm、約5μm~約25μm、約5μm~約20μm、約5μm~約15μm、約5μm~約10μm、約10μm~約30μm、約10μm~約25μm、約10μm~約20μm、約10μm~約15μm、約15μm~約30μm、約15μm~約25μm、約15μm~約20μm、約20μm~約30μm、約20μm~約25μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、コーティング厚さ413は、約5μm~約30μm、約5μm~約25μm、約10μm~約25μm、約10μm~約20μm、約10μm~約15μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0255】
幾つかの実施形態では、図4~6に示されるように、コーティング411は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、コーティング411は、第1の部分221の第1の表面領域223、第2の部分231の第3の表面領域233、及びポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255の上に配置することができる。さらに別の実施形態では、図5に示されるように、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255は、コーティング411の第4の主面417と接触することができる。
【0256】
本明細書で用いられる場合、第1の層及び/又は構成要素が、第2の層及び/又は構成要素「の上に配置された」と記載される場合、他の層は、第1の層及び/又は構成要素と第2の層及び/又は構成要素との間に存在していても、存在していなくてもよい。さらには、本明細書で用いられる場合、「~の上に配置された」は、重力に関する相対位置を指すものではない。例えば、第1の層及び/又は部品は、例えば、第1の層及び/又は部品が第2の層及び/又は部品の下、上、又は片側に配置されている場合に、第2の層及び/又は部品「の上に配置された」と見なすことができる。本明細書で用いられる場合、第2の層及び/又は構成要素「に結合された」と記載される第1の層及び/又は構成要素は、その層及び/又は構成要素が、2つの層及び/又は構成要素間の直接接触及び/又は結合のいずれかによって、若しくは接着剤層を介して、互いに結合されることを意味する。
【0257】
幾つかの実施形態では、コーティング411は、ポリマーハードコーティングを含みうる。さらなる実施形態では、ポリマーハードコーティングは、エチレン-酸コポリマー、ポリウレタン系ポリマー、アクリレート樹脂、及び/又はメルカプトエステル樹脂のうちの1つ以上を含みうる。エチレン-酸コポリマーの例となる実施形態には、エチレン-アクリル酸コポリマー、エチレン-メタクリル酸コポリマー、及びエチレン-アクリル-メタクリル酸ターポリマー(例えば、DuPont社製のNucrel)、エチレン-酸コポリマーのアイオノマー(例えば、DuPont社製のSurlyn)、及びエチレン-アクリル酸コポリマーアミン分散液(例えば、BYK社製のAquacer)が含まれる。ポリウレタン系ポリマーの例となる実施形態には、水性修飾ポリウレタン分散液(例えば、Axalta社製のEleglas(登録商標))が含まれる。UV硬化性でありうるアクリレート樹脂の例となる実施形態には、アクリレート樹脂(例えば、Allnex社製造のUvekol(登録商標)樹脂)、シアノアクリレート接着剤(例えば、Krayden社製造のPermabond(登録商標)UV620)、及びUVラジカルアクリル樹脂(例えば、Ultrabondフロントガラス補修用樹脂、例えばUltrabond(45CPS))が含まれる。メルカプトエステル樹脂の例となる実施形態には、メルカプトエステルトリアリルイソシアネート類(例えば、Norland光学接着剤NOA61)が含まれる。さらなる実施形態では、ポリマーハードコーティングは、エチレン-アクリル酸コポリマー及びエチレン-メタクリル酸コポリマーを含むことができ、これは、典型的にはアルカリ金属イオン、例えばナトリウム及びカリウム、並びに亜鉛でカルボン酸残基を中和することにより、アイオノマー化されてアイオノマー樹脂を形成しうる。このようなエチレン-アクリル酸アイオノマー及びエチレン-メタクリル酸アイオノマーは、水中に分散され、基板上にコーティングされて、アイオノマーコーティングを形成しうる。あるいは、このような酸コポリマーは、アンモニアで中和することができ、これにより、コーティング及び乾燥後に、アンモニアを遊離して、酸コポリマーをポリマーハードコーティングとして再形成する。ポリマーハードコーティングを含むコーティングを提供することにより、折り畳み可能な装置は、低エネルギー破壊を含みうる。
【0258】
幾つかの実施形態では、コーティング411は、光学的に透明なポリマーハードコート層を含むポリマーコーティングを含みうる。光学的に透明な高分子ハードコート層に適した材料には、次のものが含まれるが、これらに限定されない:硬化アクリル樹脂材料、無機-有機ハイブリッド高分子材料、脂肪族又は芳香族六官能性ウレタンアクリレート、シロキサンをベースとしたハイブリッド材料、及びナノ複合材料、例えば、ナノケイ酸塩を含むエポキシ及びウレタン材料。幾つかの実施形態では、光学的に透明な高分子ハードコート層は、本質的にこれらの材料のうちの1つ以上で構成されうる。幾つかの実施形態では、光学的に透明な高分子ハードコート層は、これらの材料のうちの1つ以上で構成されうる。本明細書で用いられる場合、「無機-有機ハイブリッド高分子材料」とは、無機及び有機成分を有する、モノマーを含む高分子材料を意味する。無機-有機ハイブリッドポリマーは、無機基を有するモノマーと有機基を有するモノマーとの間の重合反応によって得られる。無機-有機ハイブリッドポリマーは、例えば、有機マトリクス内に分散された無機粒子を含むナノ複合材料などの別個の無機及び有機の構成成分又は相ではない。より具体的には、光学的に透明なポリマー(OTP)ハードコート層に適した材料には、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、有機ポリマー材料、無機-有機ハイブリッド高分子材料、及び脂肪族又は芳香族六官能性ウレタンアクリレートが含まれるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、本質的に、有機ポリマー材料、無機-有機ハイブリッド高分子材料、若しくは脂肪族又は芳香族六官能性ウレタンアクリレートで構成されうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、ポリイミド、有機ポリマー材料、無機-有機ハイブリッド高分子材料、若しくは脂肪族又は芳香族六官能性ウレタンアクリレートで構成されうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、ナノ複合材料を含みうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、エポキシ及びウレタン材料のうちの少なくとも一方のナノケイ酸塩を含みうる。このようなOTPハードコート層に適した組成物は、ここに参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0110990号明細書に記載されている。本明細書で用いられる場合、「有機ポリマー材料」とは、有機成分のみを有するモノマーを含むポリマー材料を意味する。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、グンゼ株式会社が製造した、例えば、グンゼ社の「高耐久性透明膜」などの9Hの高度を有する有機ポリマー材料を含みうる。本明細書で用いられる場合、「無機-有機ハイブリッド高分子材料」とは、無機及び有機成分を有する、モノマーを含む高分子材料を意味する。無機-有機ハイブリッドポリマーは、無機基を有するモノマーと有機基を有するモノマーとの間の重合反応によって得られる。無機-有機ハイブリッドポリマーは、例えば、有機マトリクス内に分散された無機粒子を含むナノ複合材料などの別個の無機及び有機の構成成分又は相ではない。幾つかの実施形態では、無機-有機ハイブリッド高分子材料は、無機ケイ素をベースとした基を含む重合モノマー、例えば、シルセスキオキサンポリマーを含みうる。シルセスキオキサンポリマーは、例えば、次の化学構造を有する、アルキルシルセスキオキサン、アリールシルセスキオキサン、又はアリールアルキルシルセスキオキサンでありうる:(RSiO1.5、式中、Rは、限定はしないが、例えばメチル又はフェニルなどの有機基である。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、例えば、新日鐵化学株式会社が製造したSILPLUSなどの有機マトリクスと組み合わせたシルセスキオキサンポリマーを含みうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、90質量%~95質量% の芳香族六官能性ウレタンアクリレート(例えば、Miwon Specialty Chemical Co.社製のPU662NT(芳香族六官能性ウレタンアクリレート))、及び10質量%~5質量%の光開始剤(例えば、Ciba Specialty Chemicals Corporation社製のDarocur1173)(8H以上の高度を有する)を含みうる。幾つかの実施形態では、脂肪族又は芳香族六官能性ウレタンアクリレートで構成されるOTPハードコート層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板上に層をスピンコーティングし、ウレタンアクリレートを硬化させ、かつPET基板からウレタンアクリレート層を除去することにより、独立型の層として形成することができる。OTPハードコート層は、部分範囲を含めて、1μm~150μmの範囲のコーティング厚さ413を有することができる。例えば、コーティング厚さ413は、10μm~140μm、20μm~130μm、30μm~120μm、40μm~110μm、50μm~100μm、60μm~90μm、70μm、80μm、2μm~140μm、4μm~130μm、6μm~120μm、8μm~110μm、10μm~100μm、10μm~90μm、10μm、80μm、10μm、70μm、10μm、60μm、10μm、50μmの範囲、又はこれらの値のいずれか2つを端点として有する範囲内でありうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、単一のモノリシック層でありうる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、部分範囲を含めた、80μm~120μmの厚さを有する無機-有機ハイブリッドポリマー材料層又は有機ポリマー材料層でありうる。例えば、無機-有機ハイブリッドポリマー材料又は有機ポリマー材料を含むOTPハードコート層は、80μm~110μm、90μm~100μm、又はこれらの値のいずれか2つを端点として有する範囲内の厚さを有することができる。幾つかの実施形態では、OTPハードコート層は、部分範囲を含めた、10μm~60μmの厚さを有する、脂肪族又は芳香族の六官能性ウレタンアクリレート材料層でありうる。例えば、脂肪族又は芳香族の六官能性ウレタンアクリレート材料を含むOTPハードコート層は、10μm~55μm、10μm~50μm、10μm~40μm、10μm~45μm、10μm~40μm、10μm~35μm、10μm~30μm、10μm~25μm、10μm~20μm、又はこれらの値のいずれか2つを端点として有する範囲内の厚さを有することができる。
【0259】
幾つかの実施形態では、コーティング411はまた、提供される場合には、洗浄が容易なコーティング、低摩擦コーティング、疎油性コーティング、ダイヤモンド様コーティング、耐スクラッチ性コーティング、及び/又は耐摩耗性コーティングのうちの1つ以上を含みうる。耐スクラッチ性コーティングは、約500マイクロメートル以上の厚さを有する、酸窒化物、例えば、酸窒化アルミニウム又は酸窒化ケイ素を含みうる。このような実施形態では、耐摩耗性の層は、耐スクラッチ性の層と同じ材料を含みうる。幾つかの実施形態では、低摩擦コーティングは、高度にフッ素化されたシランカップリング剤、例えば、ケイ素原子にぶら下がったオキシメチル基を有するアルキルフルオロシランを含みうる。このような実施形態では、洗浄が容易なコーティングは、低摩擦コーティングと同じ材料を含みうる。他の実施形態では、洗浄が容易なコーティングは、プロトン化可能な基、例えばアミン、又はケイ素原子にぶら下がったオキシメチル基を有するアルキルアミノシランを含みうる。このような実施形態では、疎油性コーティングは、洗浄が容易なコーティングと同じ材料を含みうる。幾つかの実施形態では、ダイヤモンド様コーティングは炭素を含み、炭化水素プラズマの存在下で高電圧電位を印加することによって生成することができる。
【0260】
図4に示されるように、本開示の実施形態のバッキング基板421は、第1の主面425と該第1の主面425とは反対側の第2の主面427とを含みうる。バッキングの厚さ423が第1の主面425と第2の主面427との間に画成されうる。さらなる実施形態では、バッキングの厚さ423は、約5μm以上、約10μm以上、約25μm以上、約125μm以下、約100μm以下、約75μm以下、又は約50μm以下でありうる。さらなる実施形態では、バッキングの厚さ423は、約5μm~約125μm、約5μm~約100μm、約10μm~約100μm、約25μm~約100μm、約25μm~約75μm、約25μm~約50μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0261】
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、バッキング基板421の第1の主面425は、コーティング411の第4の主面417に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、バッキング基板421の第1の主面425は、コーティング411の第4の主面417と接触する(例えば、結合する)ことができる。さらなる実施形態では、示されるように、バッキング基板421の第2の主面427は、ポリマーをベースとした部分の第3の接触面255に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、バッキング基板421の第2の主面427は、第1の部分221の第1の表面領域223に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、バッキング基板421の第2の主面427は、第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。さらなる実施形態では、バッキング基板421は、コーティング411の第4の主面417とポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255との間に位置づけることができる。さらなる実施形態では、示されてはいないが、バッキング基板421は、図4に示される配置と同様に、図5のコーティング411と第3の接触面255との間に配置することができる。
【0262】
幾つかの実施形態では、バッキング基板421はガラスをベースとした基板を含みうる。幾つかの実施形態では、バッキング基板421はセラミックをベースとした基板を含みうる。幾つかの実施形態では、バッキング基板421はポリマーをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、バッキング基板421は、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、エポキシ、シリコーン、ポリイミド、及び/又はポリウレタンのうちの1つ以上を含みうる。エポキシの例には、ビスフェノールをベースとしたエポキシ樹脂、ノボラックをベースとしたエポキシ、脂環式をベースとしたエポキシ、及びグリシジルアミンをベースとしたエポキシが含まれる。さらなる実施形態では、バッキング基板421は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ハロゲン化物含有ポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル又はフッ素含有ポリマー)、エラストマー、ウレタン、フェノール樹脂、パリレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び/又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうちの1つ以上を含みうる。ポリオレフィンの例となる実施形態には、低分子量ポリエチレン(LDPE)、高分子量ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、及びポリプロピレン(PP)が含まれる。フッ素含有ポリマーの例となる実施形態には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロスルホン酸(PFSA)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)ポリマー、及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)ポリマーが含まれる。エラストマーの例となる実施形態には、ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム)、及びブロックコポリマー(例えば、スチレンブタジエン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリ(ジクロロホスファゼン)が含まれる。
【0263】
幾つかの実施形態では、図2~3に示されるように、折り畳み可能な装置101及び301は、第1の基板203を含みうる。幾つかの実施形態では、ガラスをベースとした基板を含む第1の基板203は、光学的に透明でありうる。示されるように、第1の基板203は、第1の主面205と該第1の主面205とは反対側の第2の主面207とを含みうる。示されるように、第1の主面205は第1の平面に沿って延在しうる。第2の主面207は第2の平面に沿って延在しうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の平面は、第1の平面に平行になりうる。図2に示されるように、第1の基板厚さ209は、第2の主面207と第1の主面205との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、第1の基板厚さ209は、第1の平面と第2の平面との間の最小距離に実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の基板厚さ209は、折り畳み可能な装置の長さ105(例えば、図1参照)及び/又は折り畳み可能な装置の幅103(例えば、図1参照)にわたって実質的に均一でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、ガラスをベースとした基板を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、セラミックをベースとした基板を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203がガラスをベースとした材料及び/又はセラミックをベースとした材料を含む場合、第1の基板厚さ209は、約10μm~約100μm、約10μm~約80、約10μm~約60μm、約20μm~約60μm、約25μm~約60μm、約40μm~約60μm、約20μm~約50μm、約25μm~約50μm、約40μm~約50μm、約20μm~約40μm、約25μm~約40μm、約20μm~約30μm、約25μm~約30μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、ポリマーをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板203は、バッキング基板421に関してポリマーをベースとした基板について上で論じた材料のうちの1つ以上を含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板203がポリマーをベースとした材料を含む場合、第1の基板厚さ209は、約10μm以上、約20μm以上、約40μm以上、約80μm以上、約125μm以上、約500μm以上、約2mm以下、約1mm以下、約500μm以下、約125μm以下、又はabout、又は約60μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板厚さ209は、約10μm~約2mm、約20μm~約2mm、約40μm~約2mm、約80μm~約2mm、約125μm~約2mm、約500μm~約2mmの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板厚さ209は、約20μm~約1mm、約40μm~約1mm、約80μm~約1mm、約125μm~約1mm、約500μm~約1mmの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板厚さ209は、約20μm~約500μm、約40μm~約500μm、約80μm~約500μm、約125μm~約500μm、約20μm~約125μm、約40μm~約125μm、約80μm~約125μm、約10μm~約60μm、約20μm~約60μm、約40μm~約60μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0264】
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、第1の基板203は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の基板203は、第1の部分221の第1の表面領域223の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の基板203の第2の主面207は、第1の部分221の第1の表面領域223に面することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の基板203は、第2の部分231の第3の表面領域233の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の基板203の第2の主面207は、第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、コーティングは、第1の基板203の第1の主面205の上に配置することができる。コーティングは、コーティング411に関して上で論じたように、コーティング、洗浄が容易なコーティング、低摩擦コーティング、疎油性コーティング、ダイヤモンド様コーティング、耐スクラッチ性コーティング、及び/又は耐摩耗性コーティングのうちの1つ以上を含みうる。
【0265】
幾つかの実施形態では、図7又は8に示されるように、折り畳み可能な装置701及び801は、ポリマーをベースとした部分241の上に配置された無機層737を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、無機層は、第1の部分221の一部及び/又は第2の部分231の一部の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、無機層737は、第7の主面733及び該第7の主面733とは反対側の第8の主面735を含みうる。無機層の厚さ739は、第7の主面733と第8の主面735との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、無機層の厚さ739は、第1の基板の第1の基板厚さ209及び/又はコーティング411のコーティング厚さ413について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。幾つかの実施形態では、無機層の厚さ739は、約1μm~約70μm、約1μm~約60μm、約5μm~約60μm、約5μm~約50μm、約10μm~約50μm、約10μm~約30μm、約15μm~約30μm、約15μm~約20μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、無機層737は、ガラスをベースとした材料及び/又はセラミックをベースとした材料を含みうる。さらなる実施形態では、無機層737は、1つ以上のセラミック酸化物(例えば、ジルコニア、ジルコン、チタニア、酸化インジウムスズ、スピネル、溶融石英)、セラミック窒化物(例えば、窒化ケイ素、窒化タングステン)、無機酸窒化物(例えば、酸窒化ケイ素、 酸窒化アルミニウム、SiAlON)、又はそれらの組合せを含みうる。幾つかの実施形態では、無機層737は、石英、ダイヤモンド、ダイヤモンド様コーティング、サファイア、溶融シリカ、又はそれらの組合せを含みうる。無機層737の例示的な実施形態は、30μmの厚さのサファイア片である。
【0266】
幾つかの実施形態では、図7~8に示されるように、無機層の第8の主面735は、第1の部分221の第1の表面領域223及び/又は第2の部分231の第3の表面領域233の上に配置することができる。さらなる実施形態では、図8に示されるように、無機層737の第8の主面735は、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255と接触することができる。さらに別の実施形態では、図8に示されるように、無機層737の第8の主面735は、第1の部分221の第1の表面領域223及び/又は第2の部分231の第3の表面領域233と接触することができる。さらなる実施形態では、図7に示されるように、無機層737の第8の主面735は、第1の接着層211(例えば、第1の接触面213)と接触することができる。さらなる実施形態では、図7~8に示されるように、第8の主面735は平面を含みうる。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、ポリマーをベースとした部分241は、例えば、ポリマーをベースとした部分の第3の接触面255が無機層737の第8の主面735と接触することができるように、図7に示される第1の接着層211内へと延在する(例えば、置き換える)ことができる。
【0267】
幾つかの実施形態では、図7~8に示されるように、無機層737の第7の主面733は、第1の部分221の第1の外面751及び/又は第2の部分231の第2の外面753と共面でありうる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の部分221は、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含むことができ、及び/又は第2の部分231は、第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含むことができる。さらに別の実施形態では、示されるように、第1の外面751、第2の外面753、及び/又は第7の主面733は、平面を含みうる。さらに別の実施形態では、図8に示されるように、凹部深さ749は、無機層の厚さ739に実質的に等しくなりうる。さらに別の実施形態では、図7に示されるように、凹部深さ749は、第1の接着厚さ217と無機層の厚さ739との合計に実質的に等しくなりうる。さらに別の実施形態では、図7~8に示されるように、第1の部分221は、第1の外面751と第1の表面領域223との間に画成された第1の外側端面741を含むことができ、及び/又は第2の部分231は、第2の外面753と第3の表面領域233との間に画成された第2の外側端面743を含むことができる。別のさらなる実施形態では、示されるように、無機層737は、第1の外側端面741と第2の外側端面743との間に位置づけることができる。さらにまた別の実施形態では、示されるように、無機層737は、第1の外側端面741及び第2の外側端面743と接触することができる。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、接着層は、無機層と第1の外側端面及び/又は第2の外側端面との間に延在することができる。第1の部分の第1の外面及び第2の部分の第2の外面と実質的に同一平面である無機層の第7の主面を提供することにより、光学的歪みを低減することができる折り畳み可能な装置の滑らかな表面を可能にする、及び/又は折り畳み可能な装置のユーザのための知覚される連続表面を可能にすることができる。
【0268】
図7~8に示されるように、無機層737の無機層幅755は、折り畳み可能な装置701の長さ105の方向106に画成されうる。幾つかの実施形態では、示されるように、無機層の幅755は、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、最小距離243のパーセンテージとしての無機層の幅755は、約100%以上、約105%以上、約110%以上、約120%以上、約130%以上、又は約140%以上、約500%以下、約300%以下、約200%以下、約180%以下、約160%以下、約150%以下、又は約140%以下でありうる。幾つかの実施形態では、最小距離243のパーセンテージとしての無機層の幅755は、約100%~約500%、約100%~約300%、約100%~約200%、約105%~約200%、約105%~約180%、約110%~約180%、約110%~約160%、約120%~約160%、約120%~約150%、約130%~約150%、約130%~約140%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、無機層の幅755は、約5mm以上、約10mm以上、約20mm以上、約30mm以上、約40mm以上、約200mm以下、約100mm以下、約80mm以下、約60mm以下、又は約50mm以下でありうる。幾つかの実施形態では、無機層の幅755は、約5mm~約200mm、約5mm~約100mm、約10mm~約100mm、約10mm~約80mm、約20mm~約80mm、約20mm~約60mm、約30mm~約60mm、約30mm~約50mm、約40mm~約50mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。ポリマーをベースとした部分の上に配置された無機層を提供することにより、折り畳み可能な装置の耐衝撃性及び/又は穿刺抵抗を増加させることができる。
【0269】
図2~4及び図6~7に示されるように、折り畳み可能な装置101、301、401、601、及び701は、第1の接着層211を含みうる。示されるように、第1の接着層211は、第1の接触面213と該第1の接触面213とは反対側の第2の接触面215とを含みうる。幾つかの実施形態では、図2~4及び図6~7に示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、平面を含みうる。第1の接着層211の第1の接着厚さ217は、第1の接触面213と第2の接触面215との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第1の接着厚さ217は、約1μm以上、約5μm以上、約10μm以上、約100μm以下、約60μm以下、約30μm以下、又は約20μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第1の接着厚さ217は、約1μm~約100μm、約5μm~約100μm、約10μm~約100μm、約1μm~約60μm、約5μm~約60μm、約10μm~約60μm、約1μm~約30μm、約5μm~約30μm、約10μm~約30μm、約1μm~約20μm、約5μm~約20μm、約10μm~約20μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、実施例II~JJに実証されるように、約5μm以下(例えば、約1μm~約5μm)の第1の接着厚さ217を提供することにより、折り畳みにおける機械的不安定性の開始を低減(例えば、軽減、遅延、排除)することができる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第2の接着厚さ537(図7~8参照)及び/又は第3の接着層717の第3の接着厚さ727(図7参照)は、第1の接着厚さ217に関してこの段落において上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。
【0270】
幾つかの実施形態では、図2~3に示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、第1の基板203の第2の主面207に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、第1の基板203の第2の主面207と接触することができる。幾つかの実施形態では、図4及び6に示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、コーティング411に面することができる。さらなる実施形態では、第1の接触面213は、コーティング411の第4の主面417に面することができる。さらに別の実施形態では、図6に示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、コーティング411の第4の主面417と接触することができる。さらに別の実施形態では、図4に示されるように、バッキング基板421は、コーティング411と第1の接着層211との間に位置づけることができる。さらに別の実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、バッキング基板421の第2の主面427に面することができる。さらに別の実施形態では、第1の接着層211の第1の接触面213は、バッキング基板421の第2の主面427と接触することができる。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、無機層737の第8の主面735に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、無機層737の第8の主面735と接触することができる。
【0271】
次に、図3~4、図6~7、及び図10に示される折り畳み可能な装置301、401、601、及び/又は701及び/又は折り畳み可能な試験装置901にも適用することができるという理解に基づいて、図2の折り畳み可能な装置101を参照して、第1の接着層211について説明する。幾つかの実施形態では、図2に示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、第1の部分221の第1の表面領域223に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、第1の部分221の第1の表面領域223と接触することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、第2の部分231の第3の表面領域233と接触することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255に面することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第2の接触面215は、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255と接触することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、第1の接着層211は、破線部分253a~c及び第1の基板203の第2の主面207によって画成された中央領域219を占めることができる。幾つかの実施形態では、図2の破線で示されるように、示されてはいないが、ポリマーをベースとした部分241は中央領域219を占めることができる。さらなる実施形態では、第3の接触面255は、破線部分253a、253cと、第1の基板203の第2の主面207に面するポリマーをベースとした部分241の一部とによって画成されうる。例えば、幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255は、部分253a及び253cを介して第1の接着層211に面することができ、同時に第1の基板203の第2の主面207に面することができる。幾つかの実施形態では、図5に示されるように、第1の接着層211は存在しなくてもよく、代わりに、ポリマーをベースとした部分241は、図2~4及び図6に示される第1の接着層211が占める領域を占めることができる。幾つかの実施形態では、図4には示されていないが、第1の接着層211が占める領域は、例えば、第1の接着層211が占めると示されている領域を占めるようにポリマーをベースとした部分241を延ばすことによって、又はポリマーをベースとした部分241と同じ材料を含む第1の接着層211を選択することによって、ポリマーをベースとした部分241と同じ材料を含むことができる。幾つかの実施形態では、図5及び図8に示されるように、第1の接着層211は存在しなくてもよい。
【0272】
幾つかの実施形態では、第1の接着層211は、ポリオレフィン、ポリアミド、ハロゲン化物含有ポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル又はフッ素含有ポリマー)、エラストマー、ウレタン、フェノール樹脂、パリレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び/又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうちの1つ以上を含みうる。ポリオレフィンの例となる実施形態には、低分子量ポリエチレン(LDPE)、高分子量ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、及びポリプロピレン(PP)が含まれる。フッ素含有ポリマーの例となる実施形態には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロスルホン酸(PFSA)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)ポリマー、及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)ポリマーが含まれる。エラストマーの例となる実施形態には、ゴム(例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム)、及びブロックコポリマー(例えば、スチレンブタジエン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリ(ジクロロホスファゼン)が含まれる。さらなる実施形態では、第1の接着層211は、光学的に透明な接着剤を含みうる。さらなる実施形態では、第1の接着層211は、光学的に透明な接着剤を含みうる。さらに別の実施形態では、光学的に透明な接着剤は、次の1つ以上の光学的に透明なポリマーを含みうる:アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、エポキシ、シリコーン、及び/又はポリウレタン。エポキシの例には、ビスフェノールをベースとしたエポキシ樹脂、ノボラックをベースとしたエポキシ、脂環式をベースとしたエポキシ、及びグリシジルアミンをベースとしたエポキシが含まれる。さらに別の実施形態では、光学的に透明な接着剤は、アクリル接着剤、例えば、3M8212接着剤、又は光学的に透明な液体接着剤、例えば、LOCTITEという光学的に透明な液体接着剤を含みうるが、これらに限定されない。光学的に透明な接着剤の例示的な実施形態は、透明なアクリル、エポキシ、シリコーン、及びポリウレタンを含む。例えば、光学的に透明な液体接着剤は、すべてHenkel社から入手可能なLOCTITE AD 8650、LOCTITE AA 3922、LOCTITE EA E-05MR、LOCTITE UK U-09LVのうちの1つ以上を含みうる。
【0273】
図5~8に示されるように、第2の接着層507は、第5の接触面513と該第5の接触面513とは反対側の第6の接触面511とを含みうる。第5の接触面513と第6の接触面511との間に第2の接着厚さ537が画成されうる。幾つかの実施形態では、第2の接着厚さ537は、第1の接着層211の第1の接着厚さ217に関して上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。さらなる実施形態では、第2の接着厚さ537は、第1の接着厚さ217に実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507は、第1の接着層211に関して上で論じた材料のうちの1つ以上を含みうる。さらなる実施形態では、第2の接着層507は、第1の接着層211と同じ(一又は複数の)材料及び/又は組成物を含みうる。
【0274】
幾つかの実施形態では、図5~8に示されるように、第2の接着層507は、第1の部分221の第2の表面領域225の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の接着層507の第5の接触面513は、第1の部分221の第2の表面領域225と接触することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の接着層507は、第2の部分231の第4の表面領域235の上に配置することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の接着層507の第5の接触面513は、第2の部分231の第4の表面領域235と接触することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の接着層507の第5の接触面513は、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257と接触することができる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の接着層507は、破線部分509a~cと剥離ライナ503の第2の主面505とによって画成された中央領域517(図5参照);破線部分509a~cとディスプレイデバイス603の第2の主面605とによって画成された中央領域517(図6及び8参照);及び/又は、破線部分509a~cと第2の基板703の第5の主面705とによって画成された中央領域517(図7参照)を占めうる。幾つかの実施形態では、図5~8に示されるように、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257は、第2の接着層507に面することができる。さらなる実施形態では、図5~8には示されてはいないが、ポリマーをベースとした部分241は、中央領域517を占めることができ、ここで、剥離ライナ503の第2の主面505の一部に面する(例えば、接触する)か(例えば、図5参照)、ディスプレイデバイス603の第2の主面605の一部に面する(例えば、接触する)か(例えば、図6及び8参照)、及び/又は第2の基板703の第5の主面705の一部に面する(例えば、接触する)(図7参照)と同時に、第4の接触面257は、中央領域517の周りに画成され、かつ第2の接着層507の破線部分509a及び509cに面する(例えば、接触する)ことができる。さらなる実施形態では、図5~8には示されてはいないが、第2の接着層507が占める領域は、例えば、第2の接着層507が占めると示されている領域を占めるようにポリマーをベースとした部分241を延ばすことによって、又はポリマーをベースとした部分241と同じ材料を含む第2の接着層507を選択することによって、ポリマーをベースとした部分241と同じ材料を含むことができる。
【0275】
幾つかの実施形態では、図7に示されるように、折り畳み可能な装置701は、第2の基板703を含みうる。さらなる実施形態では、示されるように、第2の基板703は、第2の接着層507の上に配置することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、第2の基板703は、第2の接着層507の第6の接触面511に直接接触することができる(例えば、結合することができる)。さらに別の実施形態では、例えば、ポリマーをベースとした部分が中央領域517を占める場合、第2の基板703は、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257と接触することができる。第2の基板703は、第5の主面705と該第5の主面705とは反対側の第6の主面715とを含みうる。第5の主面705と第6の主面715との間に第2の基板厚さ707が画成されうる。幾つかの実施形態では、第2の基板厚さ707は、第1の基板厚さ209に関して上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第5の主面705は平面を含むことができ、及び/又は第6の主面715は平面を含むことができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第2の基板703は、第2の接着層507の第6の接触面511を第2の基板703の第5の主面705に接着することによって、第2の接着層507上に配置することができる。
【0276】
さらなる実施形態では、図7に示されるように、折り畳み可能な装置701は、第2の基板703の上に配置された第3の接着層717を含みうる。示されるように、第3の接着層717は、第7の接触面721と該第7の接触面721とは反対側の第8の接触面719とを含みうる。第3の接着厚さ727は、第7の接触面721と第8の接触面719との間に画成されうる。幾つかの実施形態では、第3の接着厚さ727は、第1の接着厚さ217及び/又は第2の接着厚さ537に関して上で論じた1つ以上の範囲内でありうる。幾つかの実施形態では、第3の接着層717は、第1の接着層211に関して上で論じた材料のうちの1つ以上を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第8の接触面719は、第2の基板703の第6の主面715に面する(例えば、接触する)ことができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第8の接触面719は平面を含むことができ、及び/又は第2の基板703の第6の主面715は平面を含むことができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第7の接触面721は、ディスプレイデバイス603の第2の主面605に面する(例えば、接触する)ことができる。幾つかの実施形態では、示されるように、第7の接触面721は平面を含むことがで、及び/又はディスプレイデバイス603の第2の主面605は平面を含むことができる。
【0277】
幾つかの実施形態では、図5に示されるように、折り畳み可能な装置501は、剥離ライナ503を含みうるが、さらなる実施形態では、図示された剥離ライナ503ではなく、他の基板(例えば、上で論じた第2の基板703、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の別の基板)を使用することができる。さらなる実施形態では、示されるように、剥離ライナ503、又は他の基板は、第2の接着層507の上に配置することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、剥離ライナ503又は他の基板は、第2の接着層507の第6の接触面511に直接接触する(例えば、結合する)ことができる。さらに別の実施形態では、例えば、ポリマーをベースとした部分が中央領域517を占める場合、剥離ライナ503又は他の基板は、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257と接触することができる。剥離ライナ503、又は他の基板は、第1の主面515と該第1の主面515とは反対側の第2の主面505とを含みうる。示されるように、剥離ライナ503又は他の基板は、第2の接着層507の第6の接触面511を剥離ライナ503又は他の基板の第2の主面505に接着させることによって、第2の接着層507上に配置することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、剥離ライナ503又は他の基板の第1の主面515は、平面を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、剥離ライナ503又は他の基板の第2の主面505は、平面を含みうる。さらなる実施形態では、示されてはいないが、剥離ライナは、図7に示されるディスプレイデバイスと同様の第2の基板及び/又は第3の接着層の上に配置することができる。剥離ライナ503を含む折り畳み可能な装置は、紙及び/又はポリマーを含みうる。紙の例示的な実施形態には、クラフト紙、マシン仕上げ紙、ポリコート紙(例えば、ポリマーコーティング、グラシン紙、シリコーン処理紙)、又はクレーコート紙が含まれる。ポリマーの例示的な実施形態には、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))及びポリオレフィン(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP))が含まれる。
【0278】
幾つかの実施形態では、図6~8に示されるように、折り畳み可能な装置601は、ディスプレイデバイス603を含みうる。さらなる実施形態では、図6~8に示されるように、ディスプレイデバイス603は、第2の接着層507の上に配置することができる。さらなる実施形態では、図6及び8に示されるように、ディスプレイデバイス603は、第2の接着層507の第6の接触面511と接触する(例えば、結合する)ことができる。さらなる実施形態では、図6~8に示されるように、ディスプレイデバイス603は、ポリマーをベースとした部分241(例えば、第4の接触面257)の上に配置することができる。さらに別の実施形態では、示されてはいないが、例えば、ディスプレイデバイスが図4に示されるポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257に接着した場合、ディスプレイデバイス603は、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257と接触することができる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置601の製造は、3(例えば、図5の折り畳み可能な装置501の)剥離ライナ503を取り外し、ディスプレイデバイス603を接着剤層507の第2の接触面511に接着させることによって達成することができる。あるいは、折り畳み可能な装置601は、例えば、剥離ライナ503が第2の接着層507の第6の接触面511に施されていない場合に、ディスプレイデバイス603を第2の接着層507の第6の接触面511に接着させる前に剥離ライナ503を除去する追加の工程なしに、製造することができる。ディスプレイデバイス603は、第1の主面615及び該第1の主面615とは反対側の第2の主面605を含みうる。幾つかの実施形態では、図6及び図8に示されるように、ディスプレイデバイス603は、第2の接着層507の第6の接触面511をディスプレイデバイス603の第2の主面605に接着することによって第2の接着層507上に配置することができる。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、ディスプレイデバイス603は、例えば、ディスプレイデバイス603の第2の主面605が第2の基板703の第6の主面715に面するように、第2の基板703の上に配置することができる。さらなる実施形態では、図7に示されるように、ディスプレイデバイス603は、第3の接着層717の第7の接触面721をディスプレイデバイス603の第2の主面605に接着することによって第3の接着層717上に配置することができる。幾つかの実施形態では、示されるように、ディスプレイデバイス603の第1の主面615は、平面を含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、ディスプレイデバイス603の第2の主面605は、平面を含みうる。ディスプレイデバイス603は、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、又はプラズマディスプレイパネル(PDP)を含みうる。幾つかの実施形態では、ディスプレイデバイス603は、携帯用電子機器、例えば、消費者向け電子製品、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、又はラップトップの一部でありうる。消費者向け電子製品は、前面、背面、及び側面を含む筐体を含みうる。消費者向け電子製品は、少なくとも部分的に筐体内にある電気部品を含むことができる。電気部品は、コントローラ、メモリ、及びディスプレイを含みうる。ディスプレイは、筐体の前面にあるか、又は隣接していてよい。折り畳み可能な装置は、ディスプレイの上に配置されたカバー基板を含むことができ、筐体の一部又はカバー基板のうちの少なくとも一方は、本明細書に記載される折り畳み可能な装置を含む。
【0279】
幾つかの実施形態では、第1の部分221及び/又は第2の部分231は、上で論じたように、ガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含みうる。さらなる実施形態では、第1の部分221は第1のガラスをベースとした部分を含み、第2の部分231は第2のガラスをベースとした部分を含む。さらなる実施形態では、第1の部分221は第1のセラミックをベースとした部分を含み、第2の部分231は第2のセラミックをベースとした部分を含む。幾つかの実施形態では、第1の部分及び/又は第2の部分の1つ以上の部分は、圧縮応力領域を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、存在する場合には、圧縮応力領域を含みうる。幾つかの実施形態では、バッキング基板421は、存在する場合には、圧縮応力領域を含みうる。幾つかの実施形態では、第2の基板は、存在する場合には、圧縮応力領域を含みうる。
【0280】
幾つかの実施形態では、圧縮応力領域は、化学的に強化することによって生成されうる。化学的に強化することは、表面層のイオンが同じ原子価又は酸化状態を有するより大きいイオンによって置き換えられるか、又は交換される、イオン交換プロセスを含みうる。化学的に強化する方法については、後で論じる。理論に縛られることは望まないが、第1の部分221、第2の部分231、第1の基板203、バッキング基板421、及び/又は第2の基板703を化学的に強化することにより、良好な耐衝撃性及び/又は良好な穿刺抵抗を可能にすることができる(例えば、10センチメートル(cm)以上、15cm以上、20cm以上、又はさらに50cmのペン落下高さで故障に耐える)。理論に縛られることは望まないが、化学的強化による圧縮応力が基板の最外面に生じる曲げにより誘起される引張応力を打ち消すことができることから、第1の部分221、第2の部分231、第1の基板203、バッキング基板421、及び/又は第2の基板703を化学的に強化することにより、小さい(例えば、約10mm以下)曲げ半径を可能にすることができる。圧縮応力領域は、圧縮深さと呼ばれる深さで、第1の部分及び/又は第2の部分の一部に延びうる。本明細書で用いられる場合、圧縮深さとは、本明細書に記載される化学的に強化された基板及び/又は部分の応力が圧縮応力から引張応力へと変化する深さを意味する。圧縮深さは、イオン交換処理及び測定される物品の厚さに応じて、表面応力計又は散乱光偏光計(SCALP(ここに報告されている値は、エストニア国所在のGlasstress Co.社製造のSCALP-5を使用して作成された))によって測定することができる。カリウムイオンを基板内へと交換することによって基板及び/又は部分に応力が生じる場合は、表面応力計、例えばFSM-6000(折原製作所(日本))を使用して圧縮深さを測定する。特に指定のない限り、圧縮応力(表面CSを含む)は、例えば折原製のFSM-6000などの市販の機器を使用して表面応力計(FSM)で測定される。表面応力測定は、ガラスの複屈折に関連する応力光学係数(SOC)の正確な測定に依拠している。特に指定のない限り、SOCは、その内容全体がここに参照することによって本明細書に組み込まれる、「ガラス応力-光学係数の測定のための標準試験方法(Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient)」と題されたASTM規格C770-16に記載される手順C(ガラスディスク法)に準拠して測定される。ナトリウムイオンを基板内へと交換することによって応力が生じ、かつ測定される物品が約400μmより厚い場合には、SCALPを使用して圧縮深さ及び中心張力(CT)を測定する。カリウムイオン及びナトリウムイオンの両方を基板及び/又は部分内へと交換することによって基板及び/又は部分に応力が生じ、かつ測定される物品が約400mより厚い場合には、圧縮深さ及びCTはSCALPによって測定される。理論に拘束されることは望まないが、ナトリウムの交換深さは圧縮深さを示し、カリウムイオンの交換深さは圧縮応力の大きさの変化(ただし、圧縮から引張への応力の変化ではない)を示しうる。屈折近視野(RNF;このRNF法は、その全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、「ガラス試料のプロファイル特性を測定するためのシステム及び方法(Systems and methods for measuring a profile characteristic of a glass sample)」と題された米国特許第8,854,623号明細書に記載されている)法を使用して、応力プロファイルのグラフ表示を導出することもできる。RNF法を利用して応力プロファイルのグラフ表示を導出する場合、SCALPによって提供される最大中心張力値がRNF法に利用される。RNFによって導出される応力プロファイルのグラフ表示は、力のバランスがとられ、SCALP測定によって提供される最大中心張力値へと較正される。本明細書で用いられる場合、「層深さ」は、イオンが基板及び/又は部分内へと交換された深さを意味する(例えば、ナトリウム、カリウム)。本開示を通じて、中心張力をSCALPで直接測定することができない場合(測定される物品が約400μmより薄い場合など)、最大中心張力は、最大圧縮応力と圧縮深さとの積を基板の厚さと圧縮深さの2倍との差で割った商によって概算することができ、ここで、圧縮応力と圧縮深さはFSMによって測定される。
【0281】
幾つかの実施形態では、第1のガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第1の部分221は、第1の表面領域223から第1の圧縮深さまで延びうる、第1の表面領域223における第1の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第1の圧縮応力領域は、第1の端面229を含むことができ、第1の端面229から第1の圧縮深さまで延びうる。幾つかの実施形態では、第1のガラスをベースとした及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第1の部分221は、第2の表面領域225から第2の圧縮深さまで延びうる第2の表面領域225における第2の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第2の圧縮応力領域は、第1の端面229を含むことができ、第1の端面229から第2の圧縮深さまで延びうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227のパーセンテージとしての第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の厚さ227のパーセンテージとしての第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さは、約1%~約30%、約1%~約25%、約5%~約25%、約5%~約20%、約10%~約20%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第1の圧縮深さは、第2の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、又は約100μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さは、約1μm~約200μm、約1μm~約150μm、約10μm~約150μm、約10μm~約100μm、約50μm~約100μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。第1の厚さの約1%~約30%の範囲の第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さを含む第1のガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第1の部分を提供することにより、良好な耐衝撃性、良好な穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0282】
幾つかの実施形態では、第1の圧縮応力領域は第1の最大圧縮応力を含みうる。幾つかの実施形態では、第2の圧縮応力領域は第2の最大圧縮応力を含みうる。さらなる実施形態では、第1の最大圧縮応力及び/又は第2の最大圧縮応力は、約100メガパスカル(MPa)以上、約200MPa以上、約300MPa以上、約400MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、約600MPa以下、又は約400MPa以下でありうる。さらなる実施形態では、第1の最大圧縮応力及び/又は第2の最大圧縮応力は、約100MPa~約1,500MPa、約100MPa~約1,200MPa、約100MPa~約1,100MPa、約100MPa~約1,000MPa、約100MPa~約900MPa、約100MPa~約800MPa、約100MPa~約700MPa、約100MPa~約600MPa、約100MPa~約500MPa、約100MPa~約400MPa、約100MPa~約300MPa、約100MPa~約200MPaの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第1の最大圧縮応力及び/又は第2の最大圧縮応力は、約100MPa~約1,500MPa、約200MPa~約1,500MPa、約200MPa~約1,200MPa、約300MPa~約1,200MPa、約300MPa~約1,000MPa、約700MPa~約1,000MPa、約700MPa~約900MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。約100MPa~約1,500MPaの範囲の第1の最大圧縮応力及び/又は第2の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性、良好な穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0283】
幾つかの実施形態では、第2のガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第2の部分231は、第3の表面領域233から第3の圧縮深さまで延びうる第3の表面領域233における第3の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第3の圧縮応力領域は、第2の端面239を含むことができ、第2の端面239から第3の圧縮深さまで延びうる。幾つかの実施形態では、第2のガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第2の部分231は、第4の表面領域235から第4の圧縮深さまで延びうる第4の表面領域235における第4の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第4の圧縮応力領域は、第2の端面239を含むことができ、第2の端面239から第4の圧縮深さまで延びうる。幾つかの実施形態では、第2の厚さ237のパーセンテージとしての第3の圧縮深さ及び/又は第4の圧縮深さは、約1%以上、約5%以上、約10%以上、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下でありうる。幾つかの実施形態では、第2の厚さ237のパーセンテージとしての第3の圧縮深さ及び/又は第4の圧縮深さは、約1%~約30%、約1%~約25%、約5%~約25%、約5%~約20%、約10%~約20%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第3の圧縮深さは第4の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第3の圧縮深さ及び/又は第4の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、又は約100μm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の圧縮深さ及び/又は第2の圧縮深さは、約1μm~約200μm、約1μm~約150μm、約10μm~約150μm、約10μm~約100μm、約50μm~約100μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。第1の厚さの 約1%~約30%の範囲の第3の圧縮深さ及び/又は第4の圧縮深さを含むガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含む第2の部分を提供することにより、良好な耐衝撃性、良好な穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0284】
幾つかの実施形態では、第3の圧縮応力領域は第3の最大圧縮応力を含みうる。幾つかの実施形態では、第4の圧縮応力領域は第4の最大圧縮応力を含みうる。さらなる実施形態では、第3の最大圧縮応力及び/又は第4の最大圧縮応力は、約100メガパスカル(MPa)以上、約200MPa以上、約300MPa以上、約400MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、約600MPa以下、又は約400MPa以下でありうる。さらなる実施形態では、第3の最大圧縮応力及び/又は第4の最大圧縮応力は、約100MPa~約1,500MPa、約100MPa~約1,200MPa、約100MPa~約1,100MPa、約100MPa~約1,000MPa、約100MPa~約900MPa、約100MPa~約800MPa、約100MPa~約700MPa、約100MPa~約600MPa、約100MPa~約500MPa、約100MPa~約400MPa、約100MPa~約300MPa、約100MPa~約200MPaの範囲でありうる。幾つかの実施形態では、第3の最大圧縮応力及び/又は第4の最大圧縮応力は、約100MPa~約1,500MPa、約200MPa~約1,500MPa、約200MPa~約1,200MPa、約300MPa~約1,200MPa、約300MPa~約1,000MPa、約700MPa~約1,000MPa、約700MPa~約900MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。約100MPa~約1,500MPaの範囲の第3の最大圧縮応力及び/又は第4の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性、穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0285】
幾つかの実施形態では、第1の圧縮深さは第3の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の圧縮深さは第4の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の最大圧縮応力は第3の最大圧縮応力に実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の最大圧縮応力は第4の最大圧縮応力に実質的に等しくなりうる。
【0286】
幾つかの実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421は、上で論じたように、ガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421は、第1の主面205又は425から第5の圧縮深さまで延びうる第1の主面205又は425における第5の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421は、第2の主面207又は427から第6の圧縮深さまで延びうる第2の主面207又は427 における第6の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板厚さ209又はバッキングの厚さ423のパーセンテージとしての第5の圧縮深さ及び/又は第6の圧縮深さは、それぞれ、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下でありうる。さらなる実施形態では、第1の基板厚さ209又はバッキングの厚さ423のパーセンテージとしての第5の圧縮深さ及び/又は第6の圧縮深さは、それぞれ、約10%~約30%、約10%~約25%、約10%~約20%、約15%~約30%、約15%~約25%、約15%~約20%、約20%~約30%、約20%~約25%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第5の圧縮深さは第6の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。さらなる実施形態では、第5の圧縮深さ及び/又は第6の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、又は約100μm以下でありうる。さらなる実施形態では、第5の圧縮深さ及び/又は第6の圧縮深さは、約1μm~約200μm、約1μm~約150μm、約10μm~約150μm、約10μm~約100μm、約50μm~約100μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。第1の厚さの約1%~約30%の範囲の第5の圧縮深さ及び/又は第6の圧縮深さを含むガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含む基板を提供することにより、良好な耐衝撃性、良好な穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。さらなる実施形態では、第5の圧縮応力領域は第5の最大圧縮応力を含みうる。幾つかの実施形態では、第6の圧縮応力領域は第6の最大圧縮応力を含みうる。さらなる実施形態では、第5の最大圧縮応力及び/又は第6の最大圧縮応力は、約500メガパスカル(MPa)以上、約700MPa以上、約1,000MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、約700MPa以下でありうる。さらなる実施形態では、第5の最大圧縮応力及び/又は第6の最大圧縮応力は、約500MPa~約1,500MPa、約500MPa~約1,200MPa、約500MPa~約1,000MPa、約500MPa~約900MPa、約500MPa~約800MPa、約500MPa~約700MPa、約700MPa~約1,500MPa、約700MPa~約1,200MPa、約700MPa~約1,000MPa、約1,000MPa~約1,500MPa、約1,000MPa~約1,200MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。約500MPa~約1,500MPaの範囲の第5の最大圧縮応力及び/又は第6の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性、良好な穿刺抵抗、及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0287】
幾つかの実施形態では、第2の基板703は、上で論じたように、ガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、第2の基板703は、第5の主面705から第7の圧縮深さまで延びうる第5の主面705における第7の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第2の基板703は、第6の主面715から第8の圧縮深さまで延びうる第6の主面715における第8の圧縮応力領域を含みうる。さらなる実施形態では、第2の基板厚さ707のパーセンテージとしての第7の圧縮深さ及び/又は第8の圧縮深さは、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約30%以下、約25%以下、又は約20%以下でありうる。さらなる実施形態では、第2の基板厚さ707のパーセンテージとしての第7の圧縮深さ及び/又は第8の圧縮深さは、約1%~約30%、約1%~約25%、約5%~約25%、約5%~約20%、約10%~約20%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。さらなる実施形態では、第7の圧縮深さは第8の圧縮深さに実質的に等しくなりうる。さらなる実施形態では、第7の圧縮深さ及び/又は第8の圧縮深さは、約1μm以上、約10μm以上、約50μm以上、約200μm以下、約150μm以下、又は約100μm以下でありうる。さらなる実施形態では、第7の圧縮深さ及び/又は第8の圧縮深さは、約1μm~約200μm、約1μm~約150μm、約10μm~約150μm、約10μm~約100μm、約50μm~約100μmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。第1の厚さの約1%~約30%の範囲の第7の圧縮深さ及び/又は第8の圧縮深さを含むガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含む第2の基板を提供することにより、良好な耐衝撃性及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。さらなる実施形態では、第7の圧縮応力領域は第7の最大圧縮応力を含みうる。幾つかの実施形態では、第8の圧縮応力領域は第8の最大圧縮応力を含みうる。さらなる実施形態では、第7の最大圧縮応力及び/又は第8の最大圧縮応力は、約500メガパスカル(MPa)以上、約700MPa以上、約1,000MPa以上、約1,500MPa以下、約1,200MPa以下、約1,000MPa以下、約700MPa以下でありうる。さらなる実施形態では、第7の最大圧縮応力及び/又は第8の最大圧縮応力は、約500MPa~約1,500MPa、約500MPa~約1,200MPa、約500MPa~約1,000MPa、約500MPa~約900MPa、約500MPa~約800MPa、約500MPa~約700MPa、約700MPa~約1,500MPa、約700MPa~約1,200MPa、約700MPa~約1,000MPa、約1,000MPa~約1,500MPa、約1,000MPa~約1,200MPaの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。約500MPa~約1,500MPaの範囲の第7の最大圧縮応力及び/又は第8の最大圧縮応力を提供することにより、良好な耐衝撃性及び/又は良好な折り畳み性能を可能にすることができる。
【0288】
幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、光学的に透明でありうる。ポリマーをベースとした部分241は、第1の屈折率を含みうる。第1の屈折率は、光学的に透明な接着剤を通過する光の波長の関数でありうる。第1の波長の光では、材料の屈折率は、真空中の光速と対応する材料内の光速との比として定義される。理論に縛られることは望まないが、光学的に透明な接着剤の屈折率は、第1の角度の正弦の第2の角度の正弦に対する比を使用して決定することができ、ここで、第1の波長の光は、第1の角度で、空気から光学的に透明な接着剤の表面に入射し、光学的に透明な接着剤の表面で屈折して、第2の角度で光学的に透明な接着剤内で光を伝播する。第1の角度及び第2の角度は両方とも、光学的に透明な接着剤の表面の法線に対して測定される。本明細書で用いられる場合、屈折率はASTM E1967-19に準拠して測定され、第1の波長は589nmを含む。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率は、約1以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.45以上、約1.49以上、約3以下、約2以下、約1.7以下、約1.6以下、又は約1.55以下でありうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率は、約1~約3、約1~約2、約1~約1.7、約1.3~約3、約1.3~約2、約1.3~約1.7、約1.4~約2、約1.4~約1.7、約1.45~約1.7、約1.45~約1.6、約1.49~約1.55の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0289】
幾つかの実施形態では、第1の部分221は第2の屈折率を含みうる。第1の部分221の第2の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第1の部分221の第2の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221の第2の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0290】
幾つかの実施形態では、第2の部分231は第3の屈折率を含みうる。幾つかの実施形態では、例えば、第1の部分221及び第2の部分231が同じ組成物を含む場合、第2の部分231の第3の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率に実質的に等しくなりうる。第2の部分231の第3の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の部分231の第3の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の部分231の第3の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0291】
幾つかの実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421は第4の屈折率を含みうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率に実質的に等しくなりうる。第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0292】
幾つかの実施形態では、第1の接着層211は、ポリマーをベースとした部分241について上で指定された範囲の第5の屈折率を含みうる。第1の接着層211の第5の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0293】
第1の接着層211の第5の屈折率と第1の部分221の第2の屈折率又は第2の部分231の第3の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率より小さくなりうる。
【0294】
第1の接着層211の第5の屈折率と第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第1の接着層211の第5の屈折率は、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率より小さくなりうる。
【0295】
幾つかの実施形態では、第2の接着層507は、ポリマーをベースとした部分241について上で指定された範囲の第6の屈折率を含みうる。第2の接着層507の第6の屈折率と第1の部分221の第2の屈折率又は第2の部分231の第3の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率より小さくなりうる。
【0296】
第2の接着層507の第6の屈折率及びポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0297】
第2の接着層507の第6の屈折率と第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率より小さくなりうる。
【0298】
第2の接着層507の第6の屈折率と第1の接着層211の第5の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の接着層507の第6の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率より小さくなりうる。
【0299】
幾つかの実施形態では、第2の基板703は第7の屈折率を含みうる。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率及び/又は第2の部分231の第3の屈折率に実質的に等しくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率に実質的に等しくなりうる。第2の基板703の第7の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0300】
第2の基板703の第7の屈折率と第1の接着層211の第5の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率より小さくなりうる。
【0301】
第2の基板703の第7の屈折率と第2の接着層507の第6の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第2の接着層507の第6の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第2の基板703の第7の屈折率は、第2の接着層507の第6の屈折率より小さくなりうる。
【0302】
幾つかの実施形態では、第3の接着層717は第8の屈折率を含みうる。幾つかの実施形態では、第3の接着層717の第8の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率、第2の接着層507の第6の屈折率、及び/又はポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率に実質的に等しくなりうる。第3の接着層717の第8の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第3の接着層717の第8の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第3の接着層717の第8の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0303】
第3の接着層717の第8の屈折率と、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、第3の接着層717の第8の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、第3の接着層717の第8の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率より小さくなりうる。
【0304】
幾つかの実施形態では、コーティング411は第9の屈折率を含みうる。コーティング411の第9の屈折率とポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率以上になりうる。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、ポリマーをベースとした部分241の第1の屈折率より小さくなりうる。
【0305】
コーティング411の第9の屈折率と、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率より大きくなりうる。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、第1の部分221の第2の屈折率、第2の部分231の第3の屈折率、第1の基板203又はバッキング基板421の第4の屈折率、及び/又は第2の基板703の第7の屈折率より小さくなりうる。
【0306】
コーティング411の第9の屈折率と、第1の接着層211の第5の屈折率、第2の接着層507の第6の屈折率、及び/又は第3の接着層717の第8の屈折率との間の差の絶対値に等しい差は、約0.1以下、約0.07以下、約0.05以下、約0.001以上、約0.01以上、又は約0.02以上でありうる。幾つかの実施形態では、差は、約0.001~約0.1、約0.001~約0.07、約0.001~約0.05、約0.01~約0.1、約0.01~約0.07、約0.01~約0.05、約0.02~約0.1、約0.02~約0.07、約0.02~約0.05の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲にある。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率、第2の接着層507の第6の屈折率、及び/又は第3の接着層717の第8の屈折率以上でありうる。幾つかの実施形態では、コーティング411の第9の屈折率は、第1の接着層211の第5の屈折率、第2の接着層507の第6の屈折率、及び/又は第3の接着層717の第8の屈折率未満でありうる。
【0307】
図9~10は、折り畳まれた構成での本開示の実施形態による折り畳み可能な試験装置901の幾つかの実施形態を概略的に示している。示されるように、折り畳み可能な試験装置901は、第1の基板203の第1の主面205が折り畳まれた折り畳み可能な試験装置901の内側になるように折り畳まれる。図9~10はいずれも、ユーザが第1の基板203を通じてディスプレイデバイス603を見るであろうことから、第1の主面205の側面に位置付けられよう。幾つかの実施形態では、折り畳まれた構成で示されてはいないが、図5と同様の折り畳み可能な装置は、ポリマーをベースとした部分241の上に配置されたコーティング411、(剥離ライナ503の代わりに第1の基板203と同様の)第2の基板の上に配置されたポリマーをベースとした部分、及びユーザがコーティング411の第3の主面419を通してディスプレイデバイス603を見るようにディスプレイデバイス603の上に配置された第2の基板を含みうる。
【0308】
本明細書で用いられる場合、「折り畳み可能」には、完全な折り畳み、部分的な折り畳み、曲げ、屈曲、又は複数の機能が含まれる。本明細書で用いられる場合、「故障」、「不具合」などの用語は、破損、破壊、層間剥離、又は亀裂伝播を指す。折り畳み可能な装置が半径「X」で約85℃及び約85%の相対湿度で24時間保持したときに故障に耐えられる場合に、折り畳み可能な装置は、有効曲げ半径「X」を実現するか、又は有効曲げ半径「X」を有するか、又は「X」の有効曲げ半径を含む。同様に、折り畳み可能な装置が平行平板距離「X」で約85℃及び約85%の相対湿度で24時間保持したときに故障に耐えられる場合に、折り畳み可能な装置は、平行平板距離「X」を達成するか、又は平行平板距離「X」を有するか、又は平行平板距離「X」を含む。
【0309】
本明細書で用いられる場合、折り畳み可能な装置の「有効最小曲げ半径」及び「平行平板距離」は、第1の剛性ステンレス鋼板1003及び第2の剛性ステンレス鋼板1005を含む一対の平行剛性ステンレス鋼板1003、1005を含む平行平板装置1001(図10参照)を使用して、次の試験構成及びプロセスで測定される。「有効最小曲げ半径」又は「平行平板距離」を測定する場合、試験接着層1009は、試験接着層1009の第5の接触面101と試験接着層1009の第6の接触面1021との間に50μmの厚さを含む。試験接着層は、0.1MPaの弾性率を含む光学的に透明な接着剤を含む。「有効最小曲げ半径」又は「平行平板距離」を測定する場合には、試験は、図5の剥離ライナ503又は図6~8に示されるディスプレイデバイス603ではなく、100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)のシート1007を使用して実施される。したがって、折り畳み可能な装置の一構成の「有効最小曲げ半径」又は「平行平板距離」を決定する試験中に、折り畳み可能な試験装置901は、図5の剥離ライナ503又は図6~8に示されるディスプレイデバイス603ではなく、100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)のシート1007を使用して製造される。図2~4に示される折り畳み可能な装置101、301、又は401のための折り畳み可能な試験装置を準備する場合、試験接着層1009の第6の接触面1021は、第1の部分221の第2の表面領域225、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257、及び第2の部分の第4の表面領域235の上に配置され、次に、PETシート1007は試験接着層1009の第5の接触面1019の上に配置される。図5~6及び図8に示される折り畳み可能な装置501、601、又は801のための折り畳み可能な試験装置を準備する場合、第2の接着層507及びその上に配置された任意の剥離ライナ503又はディスプレイデバイス603は除去され、上で論じたように、試験接着層1009及びPETシート1007に置き換えられる。図7に示される折り畳み可能な装置701のための折り畳み可能な試験装置を準備する場合、第3の接着層717及びその上に配置された任意の剥離ライナ503又はディスプレイデバイス603は除去され、試験接着層1009及びPETシート1007に置き換えられる。折り畳み可能な装置701の折り畳み可能な試験装置は、第2の接着層507及び第2の基板703を依然として含みうるが、試験接着層1009の第6の接触面1021は第2の基板703の第6の主面715の上に配置される。概して、折り畳み可能な試験装置901を準備する場合には、剥離ライナ503が図5の第2の接着層507の第6の接触面511に接着される、ディスプレイデバイス603が図6及び図8の第2の接着層507の第6の接触面511に接着される、又はディスプレイデバイス603が図7の第3の接着層717の第7の接触面721に接着されるのと同じ方法で、100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)のシート1007が、試験接着層1009の第5の接触面1019に接着される。折り畳み可能な試験装置901は、図9~10に示される構成と同様に、第1の基板203が屈曲部の内側になるように、一対の平行剛性ステンレス鋼板1003、1005間に配置される。「平行平板距離」を決定するために、平行平板間の距離は、平行平板距離1011が試験される「平行平板距離」と等しくなるまで低減される。次に、平行平板は、約85℃及び約85%の相対湿度で24時間、試験される「平行平板距離」で保持される。本明細書で用いられる場合、「最小平行平板距離」とは、折り畳み可能な装置が上記条件及び構成下で支障なく耐えることができる、最小の平行平板距離である。「有効最小曲げ半径」を決定するため、平行平板間の距離は、試験される「有効最小曲げ半径」の2倍に等しくなるまで、50μm/秒の速度で減少する。次に、平行平板は、有効最小曲げ半径の2倍で保持され、約85℃及び約85%の相対湿度で24時間、試験される。本明細書で用いられる場合、「有効最小曲げ半径」とは、折り畳み可能な装置が上述した条件及び構成下で故障することなく耐えることができる最小の有効曲げ半径である。
【0310】
幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、100mm以下、50mm以下、20mm以下、10mm以下、5mm以下、又は3mm以下の平行平板距離を実現することができる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、50ミリメートル(mm)、又は20mm、又は10mm、又は5mm、又は3mm、又は2mm、又は1mmの平行平板距離を実現することができる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、約40mm以下、約20mm以下、約10mm以下、約5mm以下、約3mm以下、約1mm以上、約2mm以上、約3mm以上、約5mm以上、又は約10mm以上の最小平行平板距離を含みうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、約1mm~約40mm、約1mm~約20mm、約1mm~約10mm、約1mm~約5mm、約1mm~約3mm、約3mm~約40mm、約3mm~約40mm、約3mm~約20mm、約3mm~約10mm、約3mm~約5mm、約5mm~約10mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲の有効最小曲げ半径を含みうる。
【0311】
図2に示されるように、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243が、第1の端面229と第2の端面239との間に画成されうる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置が図1に示される構成である場合、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243は、第1の端面229の外周部245と第2の端面239の外周部247との間の最小距離に等しい。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、第1の部分221から最小距離243だけ離間された第2の部分231とは物理的に異なる構造であってもよい。幾つかの実施形態では、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243は、折り畳み可能な装置の最小平行平板距離の約1倍以上、約1.4倍以上、約1.5倍以上、約2倍以上、約3倍以下、約2.5倍以下、又は約2倍以下でありうる。幾つかの実施形態では、最小平行平板距離の倍数としての最小距離243は、約1.4倍~約3倍、約1.4倍~約2.5倍、約1.4倍~約2倍、約1.5倍~約3倍、約1.5倍~約2.5倍、約1.5倍~約2倍、約2倍~約3倍、約2倍~約2.55倍の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。理論に縛られることは望まないが、平行板間の円形構成における屈曲部分の長さは、平行平板距離1011の約0.8倍になりうる。幾つかの実施形態では、最小距離243は、約1mm以上、約2mm以上、約4mm以上、約5mm以上、約10mm以上、約20mm以上、約40mm以上、約200mm以下、約100mm以下、又は約60mm以下でありうる。幾つかの実施形態では、最小距離243は、約1mm~約200mm、約5mm~約200mm、約10mm~約175mm、約20mm~約150mm、約30mm~約125mm、約40mm~約100mm、約50mm~約90mm、約60mm~約80mm、約5mm~約60mm、約10mm~約60mm、約20mm~約60mm、約40mm~約60mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、最小距離243は、約1mm~約100mm、約1mm~約60mm、約1mm~約40mm、約1mm~約30mm、約2mm~約30mm、約2mm~約20mm、約5mm~約20mm、約10mm~約20mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、最小距離243は、約1mm~約20mm、約1mm~約10mm、約2mm~約10mm、約2mm~約5mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、最小距離243は、約最小平行平板距離~約200mm、約最小平行平板距離~約100mm、約最小平行平板距離~約60mm、約最小平行平板距離~約40mm、約最小平行平板距離~約30mm、約最小平行平板距離~約20mm、最小平行平板距離の約1.5倍~約200mmの範囲、最小平行平板距離の約1.5倍~約100mm、最小平行平板距離の約1.5倍~約60mm、最小平行平板距離の約1.5倍~約40mm、最小平行平板距離の約1.5倍~約30mm、最小平行平板距離の約1.5倍~約30mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。第1の部分と第2の部分との間の最小距離を提供することにより、折り畳み可能な装置を支障なく折り畳むことが容易になりうる。
【0312】
折り畳み可能な装置は、低エネルギー故障又は高エネルギー故障として説明することができる、故障モードを有しうる。折り畳み可能な装置の故障モードは、図10に示される平行平板装置1001を使用して測定することができる。有効最小曲げ半径について上で論じたように、平行剛性ステンレス鋼板1003、1005は、目標の平行平板距離1011が達成されるまで、50μm/秒の速度で一緒に移動する。目標の平行平板距離1011は、4mm又は折り畳み可能な装置の有効最小曲げ半径の2倍のうち、大きい方である。次に、炭化タングステンの鋭い接触プローブは、折り畳み可能な試験装置901.の最外周から30mmの距離1013である衝突位置1015において第1の基板203に衝突する。本明細書で用いられる場合には、粒子が、破壊中に1メートル/秒(m/秒)以上で折り畳み可能な試験装置901から放出され、破壊が2つより多くの亀裂分岐をもたらす場合、破壊は高エネルギーである。本明細書で用いられる場合には、破壊が2つ以下の亀裂分岐をもたらすか、又は破壊中に1m/秒以上の折り畳み可能な試験装置901の粒子の放出をもたらさない場合、破壊は低エネルギーである。放出された粒子の平均速度は、鋭い接触プローブが衝突位置に接触したときから5,000マイクロ秒後までの折り畳み可能な装置の高速ビデオをキャプチャすることによって測定することができる。
【0313】
折り畳み可能な装置は、「ペン落下試験」に従って測定した場合に、ペン落下高さ(例えば、5センチメートル(cm)以上、10センチメートル以上、20cm以上)での故障を回避するための折り畳み可能な装置の領域(例えば、第1の部分221を含む領域、第2の部分231を含む領域、ポリマーをベースとした部分241を含む領域)の能力によって定義された耐衝撃性を有しうる。本明細書で用いられる場合、「ペン落下試験」は、折り畳み可能な装置の試料が、(例えば、図6に示されるディスプレイデバイス603の代わりに)試験接着層1009の第5の接触面1019に接着した100μmの厚さのPETのシート1007を用いた平行平板試験のように構成された折り畳み可能な装置の外面(例えば、第1の主面205、第3の主面419、又は第7の主面733)に加えられる(すなわち、ある特定の高さから落とされたペンからの)荷重で試験されるように実施される。このように、ペン落下試験におけるPET層は、可撓性の電子ディスプレイデバイス(例えば、OLEDデバイス)をシミュレートすることを意図している。試験中、PET層に結合された折り畳み可能な装置は、PET層がアルミニウム板と接触した状態でアルミニウム板(6063アルミニウム合金、400グリット紙で、ある表面粗さに研磨されたもの)上に配置される。アルミニウム板に載っている試料の側面には、テープは使用されていない。
【0314】
図39に示されるように、ペン落下装置3901はボールペン3903を含む。ペン落下試験に用いられるペンは、直径0.7mm(0.68mm)、キャップを含めた重量5.73グラム(g)(キャップなしで4.68g)の炭化タングステンボールペンチップ3905を含む、BIC Easy Glide Pen,Fineである。ボールペン3903は、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の外面(例えば、第1の主面205、第3の主面419、又は第7の主面733)から所定の高さ3909に保持される。折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の外面に導くために、ペン落下試験にチューブ(明確にするために図示せず)を使用し、該チューブは、該チューブの長手方向軸が折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の外面と実質的に垂直になるように、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の外面と接触して配置される。チューブの外径は1インチ(2.54cm)であり、内径は9/16インチ(1.4cm)であり、長さは90cmである。アクリロニトリルブタジエン(「ABS」)シムを使用して、各試験でボールペン3903を所定の高さ3909に保持する。各落下後、チューブは、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901上の異なる衝撃位置に導くために、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901に対して再配置される。ペン落下試験は、本開示の実施形態の折り畳み可能な装置のいずれかに使用することができるものと理解されたい。
【0315】
チューブは、折り畳み可能な装置の外面にペンを導くためにペン落下試験に用いられる。図2~3に示される折り畳み可能な装置101又は301では、ペンは第1の基板203の第1の主面205に導かれ、チューブは、該チューブの長手方向軸が第1の主面205に実質的に垂直であり、チューブの長手方向軸が重力の方向に延びるように、第1の基板203の第1の主面205と接触して配置される。図4~6に示される折り畳み可能な装置401、501、又は601では、ペンはコーティング411の第3の主面419に導かれ、チューブは、該チューブの長手方向軸が第3の主面419に実質的に垂直であり、かつチューブの長手方向軸が重力の方向に延びるように、コーティング411の第3の主面419と接触して配置される。図4~6に示される折り畳み可能な装置401、501、601では、ペンはコーティング411の第3の主面419に導かれ、チューブは、該チューブの長手方向軸が第3の主面419に実質的に垂直であり、かつチューブの長手方向軸が重力の方向に延びるように、コーティング411の第3の主面419と接触して配置される。図7~8に示される折り畳み可能な装置701又は801のポリマーをベースとした部分241を含む領域を試験するために、ペンは、チューブの長手方向軸が第7の主面733に実質的に垂直であり、かつチューブの長手方向軸が重力の方向に延びるように、無機層737の第7の主面733に導かれる。図7~8に示される折り畳み可能な装置701又は801のポリマーをベースとした部分241を含まない領域を試験するために、ペンは、チューブの長手方向軸が第1の外面751及び/又は第2の外面753に実質的に垂直であり、かつチューブの長手方向軸が重力の方向に延びるように、第1の外面751及び/又は第2の外面753に導かれる。
【0316】
ペン落下試験では、ボールペン3903は、ボールペンチップ3905が折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の外面(例えば、第1の主面205、第3の主面419、又は第7の主面733)と相互作用することができるように、キャップが上端(すなわち、先端とは反対側の端)に取り付けられた状態で落下される。ペン落下試験による落下シーケンスでは、1回のペン落下が最初の高さ1cmで行われ、続いて0.5cm刻みで20cmまで連続して落下させ、次に、20cmの後は2cm刻みで、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901が破損するまで連続して落下される。各落下が行われた後、破壊、故障、又は折り畳み可能な基板801又はリボン901への損傷の観察可能な他の証拠のいずれかの存在が、ペン落下のための特定の所定の高さ3909とともに記録される。折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901に対する観察可能な破壊、故障、又は他の損傷の証拠の存在が、ペン落下のための特定の所定の高さ3909とともに記録される。ペン落下試験を使用することにより、複数の折り畳み可能な装置(例えば、試料)を同じ落下シーケンスに従って試験して、統計精度が向上した母集団を生成することができる。ペン落下試験では、ボールペン3903は、5回の落下ごとに新しいペンに交換され、各新しい折り畳み可能な装置(例えば、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901)が試験される。加えて、ペン落下はすべて、特に明記しない限り、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の中心又はその近くの折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901上のランダムな位置で行われ、折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、又は801、若しくは折り畳み可能な試験装置901の端部又はその近くではペン落下はない。
【0317】
ペン落下試験の目的では、「故障」とは、積層体における、目に見える機械的欠陥の形成を意味する。機械的欠陥は、亀裂又は塑性変形(例えば、表面押込)でありうる。亀裂は、表面亀裂又は貫通亀裂でありうる。亀裂は、積層体の内面又は外面に形成されうる。亀裂は、第1の基板203、コーティング411、無機層737、第1の部分221、及び/又は第2の部分231の全て又は一部を通って延びうる。目に見える機械的欠陥の最小寸法は0.2ミリメートル以上である。
【0318】
幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置は、10センチメートル(cm)、12cm、14cm、15cm、16cm、又は20cmのペン落下高さでの第1の部分221又は第2の部分231を含む領域におけるペン落下について故障に耐えることができる。幾つかの実施形態では、第1の部分221又は第2の部分231を含む領域にわたって、折り畳み可能な装置が故障することなく耐えることができる最大ペン落下高さは、約10cm以上、約12cm以上、約14cm以上、約16cm以上、約40cm以下、又は約30cm以下、約20cm以下、約18cm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221又は第2の部分231を含む領域にわたって、折り畳み可能な装置が故障することなく耐えることができる最大ペン落下高さは、約10cm~約40cm、約12cm~約40cm、約12cm~約30cm、約14cm~約30cm、約14cm~約20cm、約16cm~約20cm、約18cm~約20cmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0319】
幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置は、1cm、2cm、3cm、4cm、又は5cmのペン落下高さでの第1の部分221と第2の部分231との間のポリマーをベースとした部分241を含む領域におけるペン落下について故障に耐えることができる。幾つかの実施形態では、第1の部分221と第2の部分231との間のポリマーをベースとした部分241を含む領域にわたって、折り畳み可能な装置が故障することなく耐えることができる最大ペン落下高さは、約1cm以上、約2cm以上、約3cm以上、約4cm以上、約20cm以下、約10cm以下、約8cm以下、又は約6cm以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1の部分221と第2の部分231との間のポリマーをベースとした部分241を含む領域にわたって、折り畳み可能な装置が故障することなく耐えることができる最大ペン落下高さは、約1cm~約20cm、約2cm~約20cm、約2cm~約10cm、約3cm~約10cm、約3cm~約8cm、約4cm~約8cm、約4cm~約6cmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0320】
最小の力を使用して、折り畳み可能な装置で所定の平行平板距離を達成することができる。上述した図10の平行平板装置は、本開示の実施形態の折り畳み可能な装置の「閉鎖力」を測定するために用いられる。平らな構成(例えば、図1参照)から所定の平行平板距離を含む、曲がった(例えば、折り畳まれた)構成(例えば、図10参照)へと移行する力が測定される。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離10mmまで曲げる力は、約20ニュートン(N)以下、15N以下、約12N以下、約10N以下、約0.1N以上、約0.5N以上、約1N以上、約2N以上、約5N以上でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離10mmまで曲げる力は、約0.1N~約20N、約0.5N~約20N、約0.5N~約15N、約1N~約15N、約1N~約12N、約2N~約12N、約2N~約10N、約5N~約10Nの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離3mmまで曲げる力は、約10N以下、約8N以下、約6N以下、約4N以下、約3N以下、約0.05N以上 約0.1N以上、約0.5N以上、約1N以上、約2N以上、約3N以上でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離3mmまで曲げる力は、約0.05N~約10N、約0.1N~約10N、約0.1N~約8N、約0.5N~約8N、約0.5N~約6N、約1N~約6N、約1N~約4N、約2N~約4N、約2N~約3Nの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0321】
幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離10mmまで曲げる折り畳み可能な装置の幅103あたりの力は、約20ニュートン/ミリメートル(N/mm)以下、0.15N/mm以下、約0.12N/mm以下、約0.10N/mm以下、約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.05N/mm以上でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離10mmまで曲げる折り畳み可能な装置の幅103あたりの力は、約0.001N/mm~約0.20N/mm、約0.005N/mm~約0.20N/mm、約0.005N/mm~約0.15N/mm、約0.01N/mm~約0.15N/mm、約0.01N/mm~約0.12N/mm、約0.02N/mm~約0.12N/mm、約0.02N/mm~約0.10N/mm、約0.05N/mm~約0.10N/mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離3mmまで曲げる折り畳み可能な装置の幅103あたりの力は、約0.10N/mm以下、約0.08N/mm以下、約0.06N/mm以下、約0.04N/mm以下、約0.03N/mm以下、約0.0005N/mm以上 約0.001N/mm以上、約0.005N/mm以上、約0.01N/mm以上、約0.02N/mm以上、約0.03N/mm以上でありうる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離3mmまで曲げる折り畳み可能な装置の幅103あたりの力は、約0.0005N/mm~約0.10N/mm、約0.001N/mm~約0.10N/mm、約0.001N/mm~約0.08N/mm、約0.005N/mm~約0.08N/mm、約0.005N/mm~約0.06N/mm、約0.01N/mm~約0.06N/mm、約0.01N/mm~約0.04N/mm、約0.02N/mm~約0.04N/mm、約0.02N/mm~約0.03N/mmの範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0322】
折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801、及び/又は折り畳み可能な試験装置901は、中立応力構成を含みうる。本開示全体を通して、「中立応力構成」は、次の試験構成及びプロセスを用いて測定される。「中立応力構成」を測定する場合、図13に示される折り畳み可能な試験装置1301は、上で論じた折り畳み可能な試験装置901と同様に、図5の剥離ライナ503又は図6~8に示されるディスプレイデバイス603ではなく、試験接着層1009の第6の接触面1021と試験接着層1009の第5の接触面1019の間の0.1MPaの弾性率及び50μmの厚さを有する光学的に透明な接着剤を含む試験接着層1009と、100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)のシート1007とを含む。例えば、第1の基板203及び/又はコーティング411を含む図2~8に示される折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801、「中立応力構成」を測定するための図13に示されるような折り畳み可能な試験装置1301は、図10に示される「有効曲げ半径」を測定するための折り畳み可能な試験装置901に類似しうる。折り畳み可能な試験装置1301を試験するために、折り畳み可能な試験装置1301は、重力の方向に垂直な断面が図13に類似するように、その側面に配置される。折り畳み可能な試験装置1301は、3μm以下(例えば、2.40μm、ミル仕上げ番号3)の表面の算術平均偏差表面(表面粗さ(Ra))を有する、SAEグレード304(例えば、ISO A2)ステンレス鋼を含む表面に置かれる。示されるように、折り畳み可能な装置の第1の厚さ227の方向202及び長さ105の方向106を実質的に含む平面は、重力の方向に実質的に垂直であり、折り畳み軸102の方向104(図1参照)もまた重力の方向である。次に、試験用の折り畳み可能な装置を、図13に示されるように、1時間緩和させて、平衡構成を実現する。
【0323】
幾つかの実施形態では、図13に示されるように、中立応力構成は曲がった構成を含みうる。本明細書で用いられる場合、曲がった構成は、(図1~8に示される平らな構成とは対照的に)平坦ではない構成である。さらなる実施形態では、図13に示されるように、第1の主面205及び/又は第1の基板203の第2の主面207は、平面の形状から実質的に逸脱していてもよい。幾つかの実施形態では、平らな構成からの中立応力構成の偏差は、偏差歪みの最大の大きさを使用して定量化することができる。本明細書で用いられる場合、「偏差歪み」とは、歪みテンソルの形状変化成分を意味する(例えば、歪みテンソルから静的歪み(歪みテンソルの対角成分の平均)をマイナスしたもの)。歪みテンソルは、折り畳まれた装置の一部(例えば、ポリマーをベースとした部分)のデジタル画像認識及び/又はトポグラフィーを使用して測定することができ、平らな構成と中立応力構成との間の形状及び寸法を比較することができる。例えば、図14に示されるように、例となるポリマーをベースとした部分241が平らな構成で示されている。この平らな構成では、ポリマーをベースとした部分の長さ1401(例えば、折り畳み可能な装置の長さの方向106に測定)は、第3の接触面255及び第4の接触面257において測定した場合、実質的に等しい。例えば、図15に示されるように、例となるポリマーをベースとした部分241が中立応力構成で示されている。理解を容易にするために、図14~15のポリマーをベースとした部分241の体積は同じであり、これは、デジタルでキャプチャされた中立応力構成の形状及び寸法から静的歪みを除いた後の事例である。図15に示されるように、第3の接触面255に沿って測定した第1の長さ1503は、第4の接触面257に沿って測定した第2の長さ1501とは異なっている(例えば、より大きい)。本明細書で用いられる場合、歪みとは、平らな構成と中立応力構成との間の部分の長さの差を、平らな構成からの基準長さで割った商を意味する。例えば、第3の接触面255で測定された図14~15間の歪み(例えば、静的歪みが上で論じたように除かれた場合の偏差歪み)は、中立応力構成の第1の長さ1503と平らな構成の長さ1401との差を平らな構成の長さ1401で割った商に等しくなるであろう。例えば、第4の接触面257で測定された図14~15間の歪み(例えば、静的歪みが上で論じたように除かれた場合の偏差歪み)は、中立応力構成の第2の長さ1501と平らな構成の長さ1401との差を平らな構成の長さ1401で割った商に等しくなるであろう。本明細書で用いられる場合、値(例えば、スカラ値)の大きさは、その値の絶対値である。本明細書で用いられる場合、テンソル(例えば、歪みテンソル、偏差歪みテンソル)の最大の大きさとは、最も大きい(例えば、最大)値を有するテンソル(例えば、偏差歪みテンソル)の成分を意味する。本明細書で用いられる場合、ポリマーをベースとした部分241の偏差歪みの最大の大きさとは、ポリマーをベースとした部分の第3の接触面255及び第4の接触面257で計算した偏差歪みの最大の大きさの最大値を意味する。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の偏差歪みの最大の大きさは、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約10%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、又は約5%以下でありうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241の偏差歪みの最大の大きさは、約1%~約10%、約1%~約8%、約1%~約7%、約2%~約7%、約2%~約6%、約2%~約5%、約3%~約5%、約3%~約4%、約2%~約10%、約2%~約8%、約3%~約8%、約4%~約8%、約4%~約7%、約4%~約6%の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0324】
幾つかの実施形態では、平らな構成からの中立応力構成の偏差は、第1の部分から長さ方向に延びる第1の線と第2の部分から長さ方向に延びる第2の線との間で測定される角度「B」を使用して定量化することができる。例えば、図13を参照すると、角度「B」は、第1の線1302と第2の線1304との間で測定される。第1の線1302は、第1の部分221の上に配置された(例えば、第1の表面領域223の上に配置された)第1の基板203の第1の主面205の一部において、又はそこから、折り畳み可能な試験装置1301の長さの方向106に延びる。幾つかの実施形態では、図13に示されるように、第1の線1302は、第1の表面領域223が沿って延びる平面に平行になりうる。第2の線1304は、第2の部分231の上に配置された(例えば、第3の表面領域233の上に配置された)第1の基板203の第1の主面205の一部において、又はそこから、折り畳み可能な試験装置1301の長さの方向106に延びる。幾つかの実施形態では、図13に示されるように、第2の線1304は、第3の表面領域233が沿って延びる平面に平行になりうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成及び平らな構成にある角度「B」間の差の大きさ(例えば、180°)は、約1°以上、約2°以上、約5°以上、約10°以上、約40°以下、約20°以下、約15°以下、又は約8°以下でありうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成及び平らな構成にある角度「B」間の差の大きさ(例えば、180°)は、約1°~約40°、約1°~約20°、約2°~約20°、約5°~約20°、約5°~約15°、約10°~約15°、約2°~約15°、約5°~約15°、約5°~約8°、約1°~約8°、約2°~約8°の範囲、若しくはそれらの間のいずれかの範囲又は部分範囲でありうる。
【0325】
折り畳み可能な装置が曲がった構成にあるときに中立応力構成を提供することにより、折り畳み可能な装置を所定の平行平板距離まで曲げる力を低減することができる。さらには、折り畳み可能な装置が曲がった状態にあるときに中立応力構成を提供することにより、通常の使用条件中にポリマーをベースとした部分が経験する最大応力及び/又は歪みを低減することができ、これにより、例えば、折り畳み可能な装置の耐久性の向上及び/又は疲労の低減を可能にすることができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、硬化の結果として膨張するポリマーをベースとした部分を提供することによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、ポリマーをベースとした部分を曲がった構成で硬化させることによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、リボンを高温で曲げることによって生成することができる(例えば、リボンが約10パスカル秒及び約10パスカル秒の範囲の粘度を含む場合)。
【0326】
本開示の実施形態は、消費者向け電子製品を含みうる。消費者向け電子製品は、前面、背面、及び側面を含みうる。消費者向け電子製品は、少なくとも部分的に筐体内にある電気部品をさらに含みうる。電気部品は、コントローラ、メモリ、及びディスプレイを含みうる。ディスプレイは、筐体の前面にあるか、又は隣接していてよい。消費者向け電子製品は、ディスプレイの上に配置されたカバー基板を含みうる。幾つかの実施形態では、筐体の一部又はカバー基板のうちの少なくとも一方は、本開示全体を通して論じられる折り畳み可能な装置を含む。
【0327】
本明細書に開示される折り畳み可能な装置は、例えば、ディスプレイを備えた(一又は複数の)物品(例えば、携帯電話、タブレット、コンピュータ、ナビゲーションシステム、ウェアラブルデバイス(例えば、時計)などを含む、消費者向け電化製品)、建築用品、輸送用品(例えば、自動車、列車、航空機、船舶など)、家電機器用品、又は透明度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、又はそれらの組合せから恩恵を受けうる任意の物品などの別の物品に組み込むことができる。本明細書に開示される折り畳み可能な装置のいずれかを組み込んだ例示的な物品が、図11及び図12に示されている。具体的には、図11及び図12は、前面1104、背面1106、及び側面1108を有する筐体1102を含む消費者向け電子デバイス1100を示している。消費者向け電子デバイス1100は、少なくとも部分的に筐体内にあるか、又は完全に筐体内にある電気部品(図示せず)を含むことができる。消費者向け電子デバイス1100は、少なくとも、コントローラ、メモリ、並びに筐体の前面にあるか又は筐体の前面に隣接しているディスプレイ1110を含むことができる。消費者向け電子デバイス1100は、それがディスプレイの上になるように、筐体の前面又はその上にカバー基板1112を含みうる。幾つかの実施形態では、カバー基板1112又は筐体1102の一部のうちの少なくとも一方は、本明細書に開示される折り畳み可能な装置のいずれかを含むことができる。
【0328】
本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する方法の実施形態は、図16~18のフロー図及び図19~30に示される例となる方法工程を参照して説明される。
【0329】
図19~22及び図17のフロー図を参照して、図1~8に示される折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801を製造する例となる実施形態について論じる。図17のフロー図について、第1の基板203を参照して論じる。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、第1の基板203は、バッキング基板421を含むことができる、及び/又はその第1の主面の上に配置されたコーティング411を有することができるものと理解されたい。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、第1の基板203は、コーティング411で置き換えることができるものと理解されたい。示されてはいないが、図17のフロー図及び関連する方法は、例えば、下に図29~30に関して論じられる工程をさらに含む、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含む第1の部分221、及び/又は第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含む第2の部分231に適用可能であるものと理解されたい。示されてはいないが、該方法は、例えば、図7に示されるように、第2の基板及び/又は第3の接着層を含む折り畳み可能な装置を製造することができるものと理解されたい。
【0330】
本開示の方法の第1の工程1701において、第1の基板203を提供することから方法を始めることができる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、基板を購入又は他の方法で入手することによって、若しくは基板を形成することによって提供することができる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、ガラスをベースとした基板を含みうる。さらなる実施形態では、ガラスをベースとした基板は、さまざまなリボン成形プロセス、例えば、スロットドロー、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、アップドロー、プレスロール、リドロー、又はフロートでそれらを成形することによって提供することができる。第1の基板203は、第1の平面に沿って延在しうる第2の主面207を含みうる。第2の主面207は、第1の主面205とは反対側に存在しうる。第1の基板203は、コーティング411の有無にかかわらずバッキング基板421と交換することができ、及び/又は第1の基板203は無機層737と交換することができるものと理解されたい。
【0331】
工程1701の後、図19に示されるように、該方法は、第1の基板203の上に第1の接着層211を配置することを含む工程1703へと進めることができる。第1の接着層211は、第1の接触面213と該第1の接触面213とは反対側の第2の接触面215とを含みうる。幾つかの実施形態では、示されるように、第1の接着層211の第1の接触面213は、第1の基板203の第2の主面207に面することができる。さらなる実施形態では、第1の接着層211の第1の接触面213は、第1の基板203の第2の主面207と接触することができる。
【0332】
工程1703の後、図20に示されるように、該方法は、第1の接着層211の第2の接触面215の上に第1の部分221を配置することを含む工程1705へと進めることができる。幾つかの実施形態では、第1の部分221は、第1の接着層211の第2の接触面215に面する第1の表面領域223を含みうる。さらなる実施形態では、第1の部分221の第1の表面領域223は、第1の接着層211の第2の接触面215と接触することができる。
【0333】
工程1705の後、図21に示されるように、該方法は、第1の接着層211の第2の接触面215の上に第2の部分231を配置することを含む工程1707へと進めることができる。幾つかの実施形態では、第2の部分231は、第1の接着層211の第2の接触面215に面する第3の表面領域233を含みうる。さらなる実施形態では、第2の部分231の第3の表面領域233は、第1の接着層211の第2の接触面215と接触することができる。幾つかの実施形態では、第1の部分221の第1の端面229は、第2の部分231の第2の端面239に面しうる。さらなる実施形態では、示されるように、第1の部分221の第1の端面229と第2の部分231の第2の端面239との間に、凹部2101が画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、凹部2101は、第1の接着層211の第2の接触面215によってさらに画成されうる。さらに別の実施形態では、示されるように、第1の部分221の第2の表面領域225及び第2の部分231の第4の表面領域235は、共通平面253を含んでよく、凹部2101は、共通平面253によってさらに画成されうる。
【0334】
工程1707の後、図22に示されるように、該方法は、第1の部分221と第2の部分231との間の第1の接着層211の上にポリマーをベースとした部分241を配置することを含む工程1709へと進めることができる。幾つかの実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241を配置することは、容器2203から凹部2101内に液体2201を分注することを含みうる。幾つかの実施形態では、固液レベル線によって開示されるように、液体2201は、該液体2201の自由表面が第1の部分221の第2の表面領域225及び第2の部分231の第4の表面領域235との共通平面253に沿って延びるように配置されうる。さらなる実施形態では、破線の液体レベルラインで示されるように、液体2201は、液体レベルが第2の表面領域225及び/又は第4の表面領域235の上に配置されるように分注されうる。さらに別の実施形態では、液体レベルとは、ポリマーの厚さ415について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる、第2の表面領域225及び/又は第4の表面領域235の上の距離でありうる。さらなる実施形態では、液体2201は、ポリマーをベースとした部分241を含む材料又は材料の前駆体のいずれかを含むことができ、任意選択的に溶媒を含むことができる。前駆体は、モノマー、促進剤、硬化剤、エポキシ、及び/又は無機粒子のうちの1つ以上を含みうるが、これらに限定されない。溶媒の例となる実施形態は、極性溶媒(例えば、水、アルコール、酢酸塩、アセトン、ギ酸、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキソン、ニトロメタン、炭酸プロピレン、ポリエーテルエーテルケトン)、及び非極性溶媒(例えば、ペンタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン)を含む。ポリマーをベースとした部分241を配置する工程1709は、液体2201を硬化させて、一対の部分221及び231をともに接続する工程をさらに含みうる。幾つかの実施形態では、液体2201を硬化させることは、加熱、紫外線(UV)照射、及び/又は所定の期間の待機を含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、上で論じたように、負の熱膨張係数を含みうる。幾つかの実施形態では、(一又は複数の)前駆体は、環状モノマー(例えば、ノルボルネン、シクロペンテン)を含むことができ、(一又は複数の)前駆体の硬化は、液体2201からポリマーをベースとした部分241への体積の増加をもたらしうる開環メタセシス重合を含む。
【0335】
幾つかの実施形態では、該方法は、工程1711へと進めることができる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置は、工程1709の後に完了してよく、図1~3のうちの1つに類似しうる。さらなる実施形態では、工程1711は、第1の基板203の第2の主面207にコーティング(例えば、コーティング411、ポリマーコーティング)を配置することを含んでよく、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、工程1711は、第2の接着層507及び任意選択的に剥離ライナ503又は他の基板(例えば、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の基板)又はディスプレイデバイス603を配置して、折り畳み可能な装置(例えば、図5~6の1つに類似している)を形成することを含みうる。さらに別の実施形態では、図6に示される折り畳み可能な装置は、第1の工程1701において第1の基板203がコーティング411で置き換えられた場合に製造することができる。さらなる実施形態では、工程1711は、第2の基板703を第2の接着層507又はポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257の上に配置することを含みうる。さらに別の実施形態では、第3の接着層717は、第2の基板703の上に配置することができ、これは、次に、その上に剥離ライナ503及び/又はディスプレイデバイスが配置されうる。さらなる実施形態では、第1の基板203は、第2の基板と交換することができ、液体は、図22の破線まで伸びて、図5に似た折り畳み可能な装置を製造することができる。
【0336】
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する方法は、上で論じたように、順次、工程1701、1703、1705、1707、1709、及び1711に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、方法は、図16のフロー図に示されるように、矢印1702、矢印1704、及び矢印17066を順にたどって、第1の部分221を配置する前に第2の部分231を配置することによって、工程1705と工程1707を入れ替えることができる。幾つかの実施形態では、該方法は、第1の基板203、コーティング411、又は無機層737の上に配置された第1の接着層211が購入又は他の方法で得られる場合は、工程1705又は1707から開始することができる。上記選択肢のいずれかを組み合わせて、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造することができる。
【0337】
図25~28及び図16のフロー図を参照して、図1~8に示される折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801を製造する例となる実施形態について論じる。幾つかの実施形態では、本開示の方法の第1の工程1601は、ポリマーをベースとした部分241を提供することを含みうる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、ポリマーをベースとした部分241を購入又は他の方法で入手することによって、若しくはポリマーをベースとした部分241を形成することによって、提供することができる。さらなる実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、硬化したポリマーをベースとした物品を含んでもよく、該物品は、それを購入又は他の方法で調達するか、あるいは前駆体材料を形成及び硬化してポリマーをベースとした部分241を形成することによって得ることができる。さらなる実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、図25に示されるポリマーをベースとした部分241に類似しうるが、他の実施形態では、図26に示されるポリマーをベースとした部分241又は他の形状に類似していてもよい。示されてはいないが、図16のフロー図及び関連する方法は、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含む第1の部分221、及び/又は第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含む第2の部分231に適用可能であるものと理解されたい。例えば、無機層737及び第1の接着層211は、ポリマーをベースとした部分241を配置する前に層2301上に配置することができるが、幾つかの実施形態では、接着層は省略されてもよい。示されてはいないが、該方法は、例えば、図7に示されるように、第2の基板及び/又は第3の接着層を含む折り畳み可能な装置を製造することができるものと理解されたい。
【0338】
工程1601の後、図25に示されるように、該方法は、第1の部分221をポリマーをベースとした部分241に接着させることを含む工程1603へと進めることができる。工程1603の後、図25にさらに示されるように、該方法は、第2の部分231をポリマーをベースとした部分241に接着させることを含む工程1605へと進めることができる。さらなる実施形態では、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221と第2の部分231との間に位置づけることができる。さらなる実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第1の端面229と接触することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第2の表面領域225の少なくとも一部を覆うことができる(例えば、その上に配置することができる)。別のさらなる実施形態では、第2の表面領域225から測定したポリマーをベースとした部分の厚さは、ポリマーの厚さ415について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第2の部分231の第4の表面領域235の少なくとも一部を覆うことができる(例えば、その上に配置することができる)。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、第1の部分及び第2の部分は、ポリマーをベースとした部分が第1の部分の第1の表面領域の少なくとも一部及び/又は第2の部分の第3の表面領域の少なくとも一部を覆うように、180度回転させることができる。さらなる実施形態では、第1の表面領域から測定したポリマーをベースとした部分の厚さは、ポリマーの厚さ525について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。
【0339】
工程1605の後、図26に示されるように、該方法は、工程1607へと進めることができる。工程1607は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に第1の接着層211を配置することを含みうる。第1の接着層211の第2の接触面215は、第1の部分221の第1の表面領域223及び第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、第1の接着層211は、第3の接触面255の代わりに、ポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257の上に配置することができる。
【0340】
工程1607の後、該方法は、工程1609へと進めることができる。工程1609は、第1の基板203を第1の接着層211の上に配置することを含みうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203の第2の主面207は、第1の接着層211の第1の接触面213に面しうる。幾つかの実施形態では、図28に示されるように、バッキング基板421は、例えば、バッキング基板421の第2の主面427が第1の接着層211の第1の接触面213に面するように、第1の基板203の代わりに、第1の接着層211の上に配置することができる。さらなる実施形態では、図28に示されるように、コーティング411(例えば、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置する前に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、コーティング411(例えば、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421を第1の接着層211の上に配置した後に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。幾つかの実施形態では、コーティング411は、第1の接着層211の上に配置することができる。
【0341】
さらなる実施形態では、工程1609は、第2の接着層507及び任意選択的に剥離ライナ503又は他の基板(例えば、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の基板)又はディスプレイデバイス603を配置し、折り畳み可能な装置(例えば、図5~6の1つに類似している)を形成することをさらに含みうる。さらに別の実施形態では、工程1609は、第2の基板703を第2の接着層507又はポリマーをベースとした部分241の第4の接触面257の上に配置することを含みうる。別のさらなる実施形態では、第3の接着層717は、第2の基板703の上に配置することができ、これは、次に、その上に剥離ライナ503及び/又はディスプレイデバイスが配置されうる。
【0342】
幾つかの実施形態では、工程1609は、無機層737をポリマーをベースとした部分の第3の接触面255の上に配置することを含みうる。例えば、図29~30を参照して以下で論じられるように、第1の接着層211は、無機層737を第1の接着層211に接着する前に、第1の外側端面741と第2の外側端面743の間に配置された接着液3003を硬化することによって、ポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。さらに別の実施形態では、無機層737は、第1の接着層211によってポリマーをベースとした部分241に接着させることができるが、他の実施形態では、無機層737は、ポリマーをベースとした部分241と接触していてもよい。幾つかの実施形態では、該方法は工程1609の後に完了しうる。
【0343】
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する方法は、上で論じたように、順次、工程1601、1603、1605、1607、及び1609に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、方法は、図16のフロー図に示されるように、矢印1602、矢印1604、及び矢印1606を順にたどって、第1の部分221を接着する前に、第2の部分231をポリマーをベースとした部分241に接着することによって、工程1603と工程1605を入れ替えることができる。幾つかの実施形態では、方法は、図16のフロー図に示されるように矢印1602、矢印1604、及び矢印1608を順にたどって、図27に示されるように、少なくとも、ポリマーをベースとした部分の上にコーティング411を配置することによって、工程1607を省略し、工程1603と1605を入れ替えることができる。さらなる実施形態では、コーティング411は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。さらなる実施形態では、コーティング411は、硬化されてコーティング411を形成する第2の液体を配置することによって、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。幾つかの実施形態では、該方法は、第1の部分221及び/又は第2の部分231に接着したポリマーをベースとした部分241が購入又は他の方法で得られる場合は、工程1603、1605、又は1607から開始することができる。幾つかの実施形態では、第1の基板及び/又はコーティングは、例えば、第1の部分221が第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含む場合、及び/又は第2の部分231が第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含む場合、無機層で置き換えることができる。上記選択肢のいずれかを組み合わせて、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造することができる。
【0344】
図23~30及び図16のフロー図を参照して、図1~8に示される折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び801を製造する例となる実施形態について論じる。図16のフロー図について、第1の基板203を参照して論じる。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、第1の基板203は、バッキング基板421を含むことができる、及び/又はその第1の主面の上に配置されたコーティング411を有することができるものと理解されたい。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、第1の基板203は、コーティング411で置き換えることができるものと理解されたい。示されてはいないが、幾つかの実施形態では、第1の基板203は無機層735で置き換えることができるものと理解されたい。図23~28には示されていないが、図16のフロー図及び関連する方法は、例えば、図29~30に示されるように、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含む第1の部分221、及び/又は第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含む第2の部分231に適用可能であるものと理解されたい。示されてはいないが、該方法は、例えば、図7に示されるように、第2の基板及び/又は第3の接着層を含む折り畳み可能な装置を製造することができるものと理解されたい。
【0345】
幾つかの実施形態では、本開示の方法の第1の工程1611は、図23に示されるように、第1の部分221を第2の部分231から離間して配置することを含みうる。さらなる実施形態では、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離2305は、最小距離243に関して上で論じた範囲内でありうる。さらなる実施形態では、示されるように、層2301は、第1の部分221及び第2の部分231に接着させることができる。さらに別の実施形態では、示されてはいないが、層2301は、第1の部分221の第2の表面領域225及び/又は第2の部分231の第4の表面領域235に面しうる接触面2303を含みうる。さらに別の実施形態では、図23~24に示されるように、層2301は、第1の部分221の第1の表面領域223及び/又は第2の部分231の第3の表面領域233に面しうる接触面2303を含みうる。さらに別の実施形態では、層2301は、可撓性層(例えば、可撓膜)を含みうる。さらに別の実施形態では、層2301は、広範囲にわたる技法、例えば、層を剥離する、層を加熱する、層を光に曝露する、又は他の技法によって除去することができる、除去可能な層を含みうる。別のさらなる実施形態では、層2301はポリマーを含みうるが、さらなる実施形態では、層2301は他の材料から形成されてもよい。別のさらなる実施形態では、層2301は、例えば、テープを含みうる、先に形成された層を適用することを含みうる。別のさらなる実施形態では、層2301は、ポリマー感圧接着剤、例えば、ブロックコポリマー(例えば、スチレンゴムブロックコポリマー)を含みうる。さらにまた別の実施形態では、感圧接着剤は、高温剥離フィルムを含んでよく、これは、例えば、ポリプロピレン、PVF、ETFE、FEP、ポリイミド、及び/又はポリメチルペンテンを含みうるポリマー接着剤の接着が、所定の温度(例えば、100℃、150℃、200℃、300℃、400℃)を超えると低下することを意味する。さらにまた別の実施形態では、感圧接着剤は、低温剥離フィルムを含んでよく、これは、ポリマー接着剤の接着が所定の温度(例えば、100℃、50℃、30℃)を下回ると低下することを意味する。感温性の剥離フィルム(例えば、高温剥離フィルム、低温剥離フィルム)を含む感圧接着剤を提供することにより、処理コストを削減することができ、層2301の除去に関連する折り畳み可能な装置への潜在的な損傷を低減することができる。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、工程1611は、無機層737及び/又は第1の接着層211が第1の部分221と第2の部分231との間に位置づけられるように、例えば、第1の部分221及び第2の部分231を層2301に接着させる前に、無機層737及び/又は第1の接着層211を層2301の上に配置することをさらに含むことができる。
【0346】
工程1611の後、図24に示されるように、該方法は、第1の部分221と第2の部分231との間の凹部2101に液体2201を充填して、ポリマーをベースとした部分241を形成することを含む工程1613へと進めることができる。幾つかの実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241を形成することは、容器2203から凹部2101内に液体2201を分注することを含みうる。実線の液体ラインで示されるように、幾つかの実施形態では、液体レベルが第1の部分221の第2の表面領域225及び第2の部分231の第4の表面領域235と同一平面上になるまで、液体2201を凹部2101に満たすことができる。さらなる実施形態では、破線の液体レベルラインで示されるように、液体2201は、液体レベルが第2の表面領域225及び第4の表面領域235の上に配置されるように注ぐことができる。さらに別の実施形態では、液体レベルは、ポリマーの厚さ415について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる、第2の表面領域225の上の距離 及び/又は第4の表面領域235の上の距離でありうる。さらなる実施形態では、液体2201は、材料及び/又は溶媒の前駆体を含む、図22に関して上で論じた材料のいずれかを含みうる。幾つかの実施形態では、該方法は、液体2201を硬化させて、一対の部分221及び231をともに接続する工程をさらに含みうる。幾つかの実施形態では、液体2201を硬化させることは、加熱、紫外線(UV)照射、及び/又は所定の期間の待機を含みうる。幾つかの実施形態では、層2301は、図25に示されるように、ポリマーをベースとした部分241を形成した後に除去することができる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第2の表面領域225の少なくとも一部を覆うことができる(例えば、その上に配置することができる)。別のさらなる実施形態では、第2の表面領域225から測定したポリマーをベースとした部分の厚さは、ポリマーの厚さ415について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。さらに別の実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分221の第4の表面領域235の少なくとも一部を覆うことができる(例えば、その上に配置することができる)。幾つかの実施形態では、示されてはいないが、第1の部分及び第2の部分は、ポリマーをベースとした部分が第1の部分の第1の表面領域の少なくとも一部及び/又は第2の部分の第3の表面領域の少なくとも一部を覆うように、180度回転させることができる。さらなる実施形態では、第1の表面領域から測定したポリマーをベースとした部分の厚さは、ポリマーの厚さ525について上で論じた1つ以上の範囲内にありうる。
【0347】
工程1613の後、図26に示されるように、該方法は、工程1607へと進めることができる。工程1607は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に第1の接着層211を配置することを含みうる。第1の接着層211の第2の接触面215は、第1の部分221の第1の表面領域223及び第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。
【0348】
工程1607の後、該方法は、工程1609へと進めることができる。幾つかの実施形態では、工程1609は、第1の基板203を第1の接着層211の上に配置することを含みうる。さらなる実施形態では、第1の基板203の第2の主面207は、第1の接着層211の第1の接触面213に面しうる、及び/又はそれと接触しうる。幾つかの実施形態では、工程1609は、バッキング基板421を第1の接着層211の上に配置することを含みうる。さらなる実施形態では、バッキング基板421の第2の主面427は、第1の接着層211の第1の接触面213に面しうる、及び/又はそれと接触しうる。さらなる実施形態では、コーティング411(例えば、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置する前に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、コーティング411(例えば、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421を第1の接着層211の上に配置した後に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、工程1609は、第2の接着層507及び任意選択的に剥離ライナ503又は他の基板(例えば、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の基板)又はディスプレイデバイス603を配置し、折り畳み可能な装置(例えば、図5~6の1つに類似している)を形成することをさらに含みうる。さらに別の実施形態では、図6に示される折り畳み可能な装置は、第1の工程1601において第1の基板203がコーティング411で置き換えられた場合に製造することができる。さらなる実施形態では、第1の基板203は、第2の基板と交換することができ、液体は、図22の破線まで伸びて、図5に似た折り畳み可能な装置を製造することができる。幾つかの実施形態では、該方法は工程1609の後に完了しうる。
【0349】
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する方法は、上で論じたように、順次、工程1611、1613、1607、及び1609に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、層2301は、存在する場合には、工程1613、1607、又は1609のいずれかにおいて除去することができる。幾つかの実施形態では、方法は、図16のフロー図に示されるように矢印1610をたどって、図27に示されるように、少なくとも、ポリマーをベースとした部分の上にコーティング411を配置することによって、工程1607を省略することができる。さらなる実施形態では、コーティング411は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。さらなる実施形態では、コーティング411は、硬化されてコーティング411を形成する第2の液体を配置することによって、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に配置することができる。幾つかの実施形態では、該方法は、第1の部分221及び/又は第2の部分231に接着したポリマーをベースとした部分241が購入又は他の方法で得られる場合は、工程1613又は1607から開始することができる。幾つかの実施形態では、折り畳み可能な装置は、層2301を除去した後、図25に示される構成に対して180度回転して、図4の代わりに図5に類似しているポリマーをベースとした部分241を製造することができる。上記選択肢のいずれかを組み合わせて、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造することができる。
【0350】
図24~30及び図18のフロー図を参照して、図1~8に示される折り畳み可能な装置101、301、401、501、601、701、及び/又は801を製造する例となる実施形態について論じる。本開示の方法の第1の工程1801において、第1の部分221を第2の部分231から離間して配置することから方法を始めることができる。さらなる実施形態では、図23に示されるように、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離2305は、最小距離243に関して上で論じた範囲内でありうる。さらなる実施形態では、示されるように、層2301は、第1の部分221及び第2の部分231に接着させることができる。さらに別の実施形態では、示されるように、層2301は、第1の部分221の第2の表面領域225及び/又は第2の部分231の第4の表面領域235に面しうる接触面2303を含みうる。さらに別の実施形態では、示されてはいないが、層2301は、第1の部分221の第1の表面領域223及び/又は第2の部分231の第3の表面領域233に面しうる接触面2303を含みうる。さらに別の実施形態では、層2301は、可撓性層(例えば、可撓膜)を含みうる。さらに別の実施形態では、層2301は、広範囲にわたる技法によって除去することができる除去可能な層を含むことができ、及び/又は層2301に関して上で論じた材料のいずれかを含むことができる。
【0351】
工程1801の後、本開示の方法は、第1の部分221と第2の部分231との間の凹部2101に液体2201を充填し、該液体を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成することを含む、工程1803又は1805へと進めることができる。工程1803は、図24に示されるように、第1の基板が平らな構成にある間に、液体を硬化させてポリマーをベースとした部分を形成することを含み、一方、工程1805は、示されてはいないが、第1の基板が曲がった構成にある間に、液体を硬化させてポリマーをベースとした部分を形成することを含む。工程1805は、図13に示されている曲がった構成と同様でありうる。幾つかの実施形態では、層2301は、接触面2303が屈曲部の外側にあるように、曲がった構成でありうる。幾つかの実施形態では、第1の基板203は、接触面2303が屈曲部の内側にあるように、曲がった構成でありうる。
【0352】
工程1803及び工程1805の両方に共通である、凹部に充填し、液体を硬化させてポリマーをベースとした部分を形成することについて、これより、工程1803のこのような説明は、特に明記しない限り、工程1805にも適用することができるという理解の下で、工程1803に関して論じる。凹部に充填し、液体を硬化させてポリマーをベースとした部分を形成することは、工程1609及び図22に関して上で論じた材料及び/又は方法と同様又は同一でありうる。幾つかの実施形態では、示されるように、ポリマーをベースとした部分241を形成することは、容器2203から凹部2101内に液体2201を注ぐことを含みうる。幾つかの実施形態では、該方法は、液体2201をポリマーをベースとした部分241へと硬化させて、一対の部分221及び231をともに接続する工程をさらに含みうる。幾つかの実施形態では、液体2201を硬化させることは、加熱、紫外線(UV)照射、及び/又は所定の期間の待機を含みうる。幾つかの実施形態では、層2301は、図25に示されるように、ポリマーをベースとした部分241を形成した後に除去することができる。工程1803は、液体2201を凹部2101内に堆積させることを含みうる。液体2201を硬化させて、ポリマーをベースとした部分241を形成することができる。上で論じたように、ポリマーをベースとした部分241は、負の熱膨張係数を含みうる。上で論じたように、液体2201を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成することにより、体積の増加をもたらすことができる。
【0353】
工程1803又は1805の後、図26に示されるように、該方法は、工程1807へと進めることができる。工程1807は、第1の部分221、第2の部分231、及びポリマーをベースとした部分241の上に第1の接着層211を配置することを含みうる。第1の接着層211の第2の接触面215は、第1の部分221の第1の表面領域223及び第2の部分231の第3の表面領域233に面することができる。
【0354】
工程1807の後、該方法は、第1の基板203を第1の接着層211の上に配置することを含む工程1809又は1811へと進めることができる。工程1811は、第1の接着層211の上に平らな(例えば、曲がっていない)第1の基板203を配置することを含み、一方、工程1809は、第1の接着層211の上に曲がった第1の基板203を配置することを含む。工程1809は、第1の接着層211の第1の接触面213の上に曲がった第1の基板203を配置することを含みうる。幾つかの実施形態では、曲がった第1の基板203は、第1の基板203を曲がった構成へと曲げることによって得ることができ、一方、第1の基板203は、約10パスカル秒から約10パスカル秒の範囲の粘度を含む(例えば、第1の基板203の動作範囲において、第1の基板203の軟化点と第1の基板203の作用点との間)。幾つかの実施形態では、例えば、第1の部分221が第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含む場合、及び/又は第2の部分231が第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含む場合、第1の基板203は、無機層737で置き換えることができる。
【0355】
工程1809及び工程1811の両方に共通である、第1の接着層211の上に第1の基板203及び/又は無機層737を配置することについて、工程1811のこのような説明は、特に明記しない限り、工程1809にも適用することができるという理解に基づいて、工程1811に関して論じる。幾つかの実施形態では、図2~3に示されるように、第1の基板203の第2の主面207は、第1の接着層211の第1の接触面213に面しうる。幾つかの実施形態では、図4及び図28に示されるように、バッキング基板421の第2の主面427は、第1の接着層211の第1の接触面213に面しうる。さらなる実施形態では、コーティング(例えば、コーティング411、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置する前に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、示されるように、コーティング411(例えば、ポリマーコーティング)は、バッキング基板421を第1の接着層211の上に配置した後に、バッキング基板421の第1の主面425の上に配置することができ、これにより、図4に類似している折り畳み可能な装置を製造することができる。さらなる実施形態では、工程1809は、ポリマーをベースとした部分241の上に第2の接着層507を配置することをさらに含みうる。さらに別の実施形態では、工程1809は、ポリマーをベースとした部分241及び/又は第2の接着層507の上に第2の基板703及び/又は任意選択的な第3の接着層717を配置することをさらに含みうる。さらなる実施形態では、工程1809は、剥離ライナ503又は他の基板(例えば、本願全体を通して論じられる第1の基板203と類似した又は同一の基板)又はディスプレイデバイス603を配置して、折り畳み可能な装置(例えば、図5~8の1つに類似している)を形成することをさらに含みうる。
【0356】
幾つかの実施形態では、図29~30に示されるように、第1の部分221は、第1の表面領域223から凹部深さ749だけ高くなっている第1の外面751を含むことができ、及び/又は第2の部分231は、第3の表面領域233から凹部深さ749だけ高くなっている第2の外面753を含むことができる。さらなる実施形態では、図29~30に示されるように、第1の外面751及び/又は第2の外面753は、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255から高くなっていてもよい。さらなる実施形態では、図30に示されるように、方法は、例えば、容器3001から、その後に硬化して第1の接着層211を生成することができる第1の外側端面741と第2の外側端面743との間の領域内へと接着液3003を分注することによって、ポリマーをベースとした部分241の第3の接触面255の上に第1の接着層を配置することを含みうる。接着液は、液体2201に関して上で論じたように、第1の接着層及び/又は溶媒の(一又は複数の)前駆体を含みうる。さらに別の実施形態では、無機層737は、ポリマーをベースとした部分241及び/又は第1の接着層211の上に配置されて、折り畳み可能な装置(例えば、図7~8の1つに類似している)を形成することができる。図18のフロー図の終わり(例えば、工程1813)において、折り畳み可能な装置が完成する。
【0357】
幾つかの実施形態では、工程1813の後の折り畳み可能な装置は、該折り畳み可能な装置が曲がった構成にあるとき、中立応力構成を含みうる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置は、中立応力構成における上で論じた範囲(例えば、約1%~約8%の範囲、約2%~約6%)のうちの1つ以上に、ポリマーをベースとした部分の偏差歪みの最大の大きさを含みうる。さらなる実施形態では、折り畳み可能な装置は、中立応力構成において上で論じた1つ以上の範囲内の角度を含みうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、第1の基板203を曲げた結果としての曲がった構成に対応しうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、層2301が曲げられている間に、液体2201を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成した結果としての曲がった構成に対応しうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、液体2201を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成する際の体積の増加の結果としての曲がった構成に対応しうる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、負の熱膨張係数を含むポリマーをベースとした部分241の結果としての曲がった構成に対応しうる。
【0358】
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造する方法は、上で論じたように、順次、図18のフロー図の工程1801、1803、1807、1811、及び1813に沿って進めることができる。幾つかの実施形態では、図18に示されるように、矢印1802をたどって、工程1801を、液体2201を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成することを含む工程1805に置き換えることができ、一方、層2301が平らな構成にある間に液体2201を硬化させてポリマーをベースとした部分241を形成する工程1803の代わりに、層2301は曲がった構成にある;次に、矢印1804をたどって工程1807へと続けることができる。幾つかの実施形態では、図18に示されるように、第1の接着層211の上に平らな第1の基板203を配置することを含む工程1811の代わりに、矢印1806をたどって、第1の接着層211の上に曲がった第1の基板203を配置することを含む工程1809に置き換えることができる;次に、矢印1808をたどって工程1813へと続けることができる。上記選択肢のいずれかを組み合わせて、本開示の実施形態による折り畳み可能な装置を製造することができる。
【実施例
【0359】
以下の実施例によって、さまざまな実施形態がさらに明らかになるであろう。Dassault Systems Simulia社のAbaqusソフトウェア有限要素解析と、界面強度(接着剤、基板、及び第1及び第2の部分の間)、接着剤の降伏強度、第1及び第2の部分の端部の形状、並びにポリマーをベースとした部分のヤング率のパラメータとを使用して、実施例をモデル化した。これらの例では、変更された唯一の変数は、端部の形状であった。実施例A~Gは異なる端面を含んでおり、図31~34を参照して論じられる。実施例H~I及びQ-Rについては、図35~38及び表1を参照して論じられる。実施例V~Zについては、表2を参照して論じられる。実施例AA~QQについては、表3~5を参照して論じられる。実施例はすべて、第2の接着層507、剥離ライナ503、及び/又は存在する場合にはディスプレイデバイス603の代わりに、折り畳み可能な試験装置901のように試験接着層1009及びPETシート1007を含んでいた。端面は、機械研磨とそれに続く鉱酸浴中でのエッチングによって生成され、約50ナノメートル(nm)以下の表面粗さ(Ra)が得られた。
【0360】
実施例A~Eの基板の最大引張応力が図31に報告されており、一方、実施例F~Gは、図10に示される方向と反対に、基板が屈曲部の外側にある場合に(例えば、図10の平行平板に面する基板)、図33に報告されている。実施例A~Eの第1の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面での最大歪みが図32に報告されており、一方、実施例F~Gは図34に報告されている。実施例A~Gはすべて、ガラスをベースとした基板を含めた基板を含む、第1の基板203(モル%単位での公称組成を有する組成1:63.6のSiO;15.7のAl2O;10.8のNaO;6.2のLiO;1.16のZnO;0.04のSnO;及び2.5のP)、及び30μmの第1の基板厚さ209、第1のガラスをベースとした部分221を含む第1の部分(モル%単位での名目上の組成2を有する:69.1のSiO;10.2のAl2O;15.1のNaO;0.01のKO;5.5のMgO;0.09のSnO)及び150μmの第1の厚さ227、並びに第2のガラスをベースとした部分231(組成物2)及び150μmの第2の厚さ237を含む第2の部分を含んでおり、第1の接着層211は、ポリマーをベースとした部分241と同じ材料を含んでおり、該接着層は、25μmの第1の接着厚さ217を含んでおり、第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243は20mmであり、500メガパスカル(MPa)の弾性率を有するポリマーをベースとした部分241が充填されていた。
【0361】
実施例Aは、直角を含めた鈍角ではない端面を含む、第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Bは、対応する部分221、231の厚さ(例えば、第1の厚さ227、第2の厚さ237)の方向に30mmにわたって延びる、150度の内角「A」を含む、図2と同様の面取りされた端面を含む、第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Cは、約75μmの曲率半径を含む、図4と同様の丸みを帯びた端面を含む第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Dは、第1の厚さに等しい長軸、及び4の長軸の短軸に対する比を含む、図5と同様の楕円形の端面を含む第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Eは、第1の厚さに等しい長軸、及び2の長軸の短軸に対する比を含む、図5と同様の楕円形の端面を含む第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Fは、約75μmの第1の曲率半径を含む上部及び約25μmの第2の曲率半径を含む下部、並びに約150μmの水平距離にわたって約50μmの垂直距離(例えば、第2の距離609)を含む平らな部分を含む、図6と同様の複合端面を含む第1の端部及び第2の端部を含んでいた。実施例Gは、約75μmの第1の曲率半径を含む上部及び約25μmの第2の曲率半径を含む下部、並びに約250μmの水平距離にわたって約50μmの垂直距離(例えば、第2の距離609)を含む平らな部分を含む、図6と同様の複合端面を含む第1の端部及び第2の端部を含んでいた。
【0362】
図31において、横軸3101(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3103(例えば、y軸)は、メガパスカル(MPa)単位での基板(例えば、第1の基板)の最大引張応力である。実施例Aの結果は曲線3105で示され、実施例Bの結果は曲線3107で示され、実施例Cの結果は曲線3109で示され、実施例Dの結果は曲線3111で示され、実施例Eの結果は曲線3113で示されている。示されるように、直角の端面を含む実施例Aは、すべての平行平板距離に対して最大の最大引張応力を有している。面取りされた端面を含む実施例Bは、実施例Aよりもわずかに低い最大引張応力を有する。実施例C~Eは互いにスーパーインポーズされている。丸みを帯びた端面又は楕円形の端面を含む実施例C~Eは、実施例A~Bより低い最大引張応力を含む。例えば、約20mmの平行平板距離において、実施例C~Eの各々の最大引張応力は、実施例A~Bの最大引張応力よりも約30%小さい。また、実施例C~Eの各々は、約15mm以上の平行平板距離に対して少なくとも20MPaの応力低減をもたらす。このように、丸みを帯びた端面又は楕円形の端面を含む第1の部分及び/又は第2の部分を提供することにより、折り畳み中の基板に低減された最大引張応力を提供することができ、これは、より低い有効曲げ半径を促進し、及び/又は基板の破損及び/又は疲労の発生を低減する(例えば、減らす)ことができる。加えて、湾曲した端部プロファイル(例えば、図3参照)は、実施例C~Eと同様の最大引張応力の低減をもたらすと予想される。
【0363】
図32において、横軸3201(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3203(例えば、y軸)は、第1の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面における最大歪みである。実施例Aの結果は曲線3207で示され、実施例Bの結果は曲線3205で示され、実施例Cの結果は曲線3209で示され、実施例Dの結果は曲線3211で示され、実施例Eの結果は曲線3213で示されている。直角の端面を含む実施例Aは、すべての平行平板距離に対して最大の界面歪みを有している。面取りされた端面を含む実施例Bは、実施例Aよりもわずかに低い最大歪みを有する。例えば、20mmの平行平板距離において、実施例Bの界面歪みは、実施例Aの界面歪みよりも約25%小さい。丸みを帯びた端面を含む実施例Cは、他のどの実施例よりも低い界面歪みを含む。例えば、約20mmの平行平板距離において、実施例Cの界面歪みは、実施例Aの界面歪みよりも約50%小さく、実施例Bの界面歪みよりも約30%小さい。楕円形の端面を含む実施例D及びEは、実施例Aと実施例Cの中間の界面歪みの低減をもたらす。2の長軸の短軸に対する比を含む実施例Eは、4の長軸の短軸に対する比を含む実施例Dよりも低い界面歪みを含む。したがって、より円形の端部プロファイルを含む端面(例えば、別の楕円形の設計よりも1に近い長軸の短軸に対する比を有する楕円形の設計)は、楕円形ではない端面及び丸みを帯びていない端面(例えば、実施例A~B)よりも界面歪みをより良好に低減すると予想される。湾曲した、楕円形の、及び/又は丸みを帯びた端面を含む第1の部分及び/又は第2の部分を提供することにより、より低い界面歪みをさらに提供することができ、これにより、一又は複数のポリマーをベースとした部分の破損を低減(例えば、減少)し、より低い有効曲げ半径、及び/又は基板の破損及び/又は疲労の発生の低減(例えば、低下)を促進することができる。
【0364】
図33において、横軸3101(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3103(例えば、y軸)は、メガパスカル(MPa)単位での基板の最大引張応力であり、これらは図31と同じである。実施例A~Cの結果は図31と同じである。実施例Fの結果は曲線3311で示されており、実施例Gの結果は曲線3313で示されている。実施例Gは、実施例Fよりも大きい応力の低減を提供し、これは、実施例A及びBと比較して依然として応力の低減をもたらす。実施例G(250μm)と比較して実施例F(150μm)のより短い水平距離が応力の低減をもたらすことを所与とすれば、水平距離をさらに小さくすると、さらに応力の低減をもたらすことが予想される。例えば、水平距離を排除することにより、第1の曲率半径及び該第1の曲率半径より小さい第2の曲率半径を含む端面を生成することができる。
【0365】
図34において、横軸3201(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3203(例えば、y軸)は、第1の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面における最大歪みであり、これらは図32と同じである。実施例A~Cの結果は図32と同じである。実施例Fの結果は曲線3411で示されており、実施例Gの結果は曲線3413で示されている。図34では、実施例Gは、実施例Fよりも大きい歪みの低減を提供し、これは、実施例A~Bと比較して依然として歪みの低減をもたらす。図34の実施例F及びGのこの傾向は、図33に示されている傾向とは反対である。これは、基板表面での実施例Gと比較した実施例Fの図33の低減した応力が、ポリマーをベースとした部分と第1の部分及び/又は第2の部分との間の増加した歪みの結果であることを示唆している。一方では、これらの結果は、実施例Gの水平距離をさらに増加させて、界面歪みを低減することができることを示唆している。他方では、これらの結果は、折り畳み可能な装置が、実施例Gよりも実施例Fのような設計を使用することによって、基材及び/又はコーティングに関する問題を補償するために、より強いポリマーをベースとした部分を用いて設計することができることを示している。
【0366】
実施例H~Pの基板の最大引張応力は図35に報告されており、一方、実施例H~I及び実施例Q~Rは、図10に示される方向と反対に、基板又はコーティングが屈曲部の外側にある場合に(例えば、図10の平行平板に面する基板又はコーティング)、図36に報告されている。実施例H~Pはすべて、第1のガラスをベースとした部分221を含む第1の部分(組成物2)、第2のガラスをベースとした部分231を含む第2の部分(組成物2)、及び第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243を含み、該最小距離243には、40MPaの弾性率を含むポリマーをベースとした部分241が充填された。実施例Rは、ポリマーをベースとした部分241が100MPaの弾性率を含むことを除き、実施例Jと同じである。実施例Qは、図8と同様に鈍角ではない端面を含み、ポリマーをベースとした部分241は、38MPaの弾性率を含む。実施例H~P及びRはすべて、第1の部分及び第2の部分に丸みを帯びた端面を含み、曲率半径は、図4と同様に、第1の厚さの半分に等しかった。存在する場合、第1の基板は、ガラスをベースとした基板(組成物1)を含む。第1の接着層211は、第1の基板又はコーティングを第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分に接着させる、25μmの厚さのポリウレタンをベースとした接着剤(Henkel社から入手可能なTeroson PU 92)を含んでいた。存在する場合、コーティングは、エチレン-酸コポリマーを含んでいた。表1は、実施例H~Qの特性をまとめたものである。
【0367】
【表1】
【0368】
図35において、横軸3501(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3503(例えば、y軸)は、メガパスカル(MPa)単位での第1の部分221の最大引張応力である。実施例H~Pの結果は、表1に示されている曲線の参照番号とともに示されている。50μmの第1の厚さを含む実施例Hは、150μmの第1の厚さを含む実施例Iと比較して、追加の応力を経験する。30μmの第1の基板を含む実施例Iの応力は、30μmのコーティングを含む実施例Pに匹敵する。実施例I及びPの応力は、実施例Iは150μmの第1の厚さを含み、一方、実施例Pは100μmの第1の厚さを含むことを所与としたものと同じくらい近いことに注目すべきである。このように、コーティングを提供することにより、ガラスをベースとした第1の基板と比較して、第1の部分及び第2の部分にかかる応力が低減するという予想外の利益を提供することができる(コーティングは、150μmの厚さを含む第1の部分と組み合わせて第1の基板に対して第1の部分の応力を増加させることなく、第1の部分の厚さの150μmから100μmへの低下を促進するため)。
【0369】
30μmのコーティングを維持しつつ、第1の部分と第2の部分との間の最小距離を20mm(実施例P)から10mm(実施例O)へ、5mm(実施例L)へと減少させることにより、応力が増加するが、折り畳み可能な装置はより短い平行平板距離を達成する。この傾向は、10μmと20μmのコーティングにも当てはまるように見える。このように、第1の部分と第2の部分との間の最小距離を短くすることにより、より小さい平行平板距離の達成を容易にするという技術的利益を提供することができる。
【0370】
コーティング厚さを30μm(実施例L)から20μm(実施例K)へと低減することにより、応力を5倍以上低減することができる。同じ傾向が、それぞれ実施例O及び実施例Nにも当てはまる。しかしながら、コーティング厚さを20μm(実施例K)から10μm(実施例J)へとさらに低減すると、応力は約20%だけ低減する。30μmから20μmの間の応力減少と比較して、20μmから10μmの間の応力減少は最小である。このように、30μm未満のコーティングを提供することにより、第1の部分及び第2の部分が遭遇する応力を最小限に抑えることができる。
【0371】
図36において、横軸3601(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3603(例えば、y軸)は、第1の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面における最大歪みである。実施例Hの結果は曲線3605で示され、実施例Iの結果は曲線3607で示され、実施例Qの結果は曲線3609で示され、実施例Rの結果は曲線3615で示されている。実施例Q及びRは、5mm未満の平行平板距離を達成することができる。実施例Iは、実施例Hと比較して歪みを低減する。10μmのコーティング及び100MPaのポリマーをベースとした部分の弾性率を含む実施例Rは、30μmのコーティング及び38MPaのポリマーをベースとした部分の弾性率を含む実施例Qと比較して歪みを低減する。30μm未満のコーティング(エチレン-酸コポリマー)を提供することにより、界面歪みを低減することができる。また、平行平板距離が約15mm以上の実施例Rの歪みは、実施例H及びIの歪みの中間である。図35の応力結果を図36の歪み結果と一緒に表示すると、30μm未満(例えば、約10μm~約20μmの範囲)のコーティングを提供することにより、小さい平行平板距離(例えば、約5mm以下)への折り畳み、より厚いコーティング又は第1の基板と比較して第1の部分の低減した歪み、及びポリマーをベースとした部分と第1の部分との間の同等の界面歪みを可能にすることができる。
【0372】
実施例J~Pの所定の平行平板距離を得るための力が図37に報告されており、一方、実施例H~I、L、及びOは、基板又はコーティングが図10に示されている方向と反対に、屈曲部の外側にある場合に(例えば、基板又はコーティングは図10の平行平板に面している)、図38に報告されている。実施例H~Pの詳細が表1に提供されている。
【0373】
図37において、横軸3701(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3703(例えば、y軸)はニュートン(N)単位での力である。実施例J-Pの結果は、表1に提供されている曲線の参照番号とともに示されている。図37の曲線はすべて、10N未満、実際には1N未満の力を使用して、5mm以下の平行平板距離を達成することができることを示している。また、図37の曲線はすべて、2N未満の力を使用して、3mm以下の平行平板距離を達成することができることを示している。曲線3705、3707、3709、3711、3713、及び3715は、実施例J-Oが、2.5N未満の力で、3mmの平行平板距離及び2.4mmの平行平板距離を実現することができることを示している。
【0374】
30μmのコーティングを維持しつつ、第1の部分と第2の部分との間の最小距離を20mm(実施例P)から10mm(実施例O)へ、5mm(実施例L)へと短くすることにより、12mm以下(20mmでは10mm又は5mmへ)又は5mm以下(10mmでは5mmへ)の平行平板距離を達成するための力の減少をもたらす。実際、実施例J~Lの5mmの平行平板距離を達成する力は約0.1N以下に見える。コーティング厚さを30μm(実施例L)から20μm(実施例K)へ、10μm(実施例J)へと短くすることにより、約5mm以下の平行平板距離を達成するための力が減少する。コーティング厚さを30μm(実施例O)から20μm(実施例N)へ、10μm(実施例M)へと短くすることにより、約7mm以下の平行平板距離を達成するための力が減少する。
【0375】
図38において、横軸3701(例えば、x軸)は平行平板距離(mm単位)であり、縦軸3703(例えば、y軸)は、ニュートン(N)単位での力であり、これは図37と同じである。図38の曲線はすべて、10N未満の力を使用して、5mm以下の平行平板距離を達成することができることを示している。また、曲線3709、3715、及び3805は、7N未満の力で、3mm以下の平行平板距離を達成することができる。実施例H~I、L、及びOの結果は、表1に示されている曲線の参照番号とともに示されている。図38の縦軸3703には、それぞれ、実施例L及びOに対応する曲線3709及び3715は、完全に重なっているように見える(例えば、スーパーインポーズ)。実施例H(曲線3805)と比較して、実施例L及びOの力は、5mm未満の平行平板距離では3倍以上減少している。実施例I(曲線3807)と比較して、実施例L及びOの力は、5mm以下の平行平板距離では約5倍以上減少している。第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分の上に配置されたコーティングを提供することにより、第1の基板を含む折り畳み可能な装置と比較して、約5mm以下の平行平板距離を達成する力を3倍以上低減することができる。コーティングを提供することにより、第1の基板を含む折り畳み可能な装置と比較して、折り畳み可能な装置の可撓性の改善を促進することができる。
【0376】
ペン落下試験を実施例V~Zで実施した。実施例V~Zはすべて、第1のガラスをベースとした部分221を含む第1の部分(組成物2)、第2のガラスをベースとした部分231を含む第2の部分(組成物2)、及び第1の部分221と第2の部分231との間の最小距離243を含み、該最小距離243は20mmであり、ポリマーをベースとした部分241が充填された。実施例V~Zはすべて、第1の部分及び第2の部分に丸みを帯びた端面を含み、曲率半径は、ポリマーの厚さ415なし、コーティング411なしの図4と同様、第1の厚さの半分に等しかった。第1の基板は、ガラスをベースとした基板(組成物1)を含む。第1の接着層211は、第1の基板又はコーティングを第1の部分、第2の部分、及びポリマーをベースとした部分に接着する、25μmの厚さのポリウレタンをベースとした接着剤(Henkel社から入手可能なTeroson PU 92)を含んでいた。実施例V~Zはいずれも、コーティングを含んでいなかった。表2は、実施例V~Zの特性をまとめたものである。
【0377】
【表2】
【0378】
表2に報告されているように、実施例W及び実施例Xは、約20cm以上(それぞれ、20.5cm及び21.7cm)のペン落下に耐えることができる。実施例Vは、約14.5cmのペン落下に耐えることができる。実施例Vを実施例W~Xと比較すると、弾性率を約2.39MPaから700MPa超(それぞれ、705MPa及び710MPa)に増加させることにより、折り畳み可能な装置が耐えることができるペン落下高さが増加した。同様の傾向が、実施例Z(2.39MPaの弾性率で9.8cmのペン落下)及び実施例Y(710MPaの弾性率で18.4cmのペン落下)の間にも見られる。実施例Y(30μmの第1の厚さ)を実施例X(150μmの第1の厚さ)と比較すると、第1の厚さを増加させることにより、折り畳み式装置が耐えることができるペン落下高さが増加する。同様の傾向が、実施例Z(50μmの第1の厚さ)と実施例V(150μmの第1の厚さ)の間にも見られるが、第1の厚さの差が実施例Yと実施例Xとの間ほど大きくないことを所与とすれば、それほどではない。実施例V~Yは、約10cm以上のペン落下に支障なく耐えることができる。表2には示されていないが、ペン落下試験は、第1の基板、コーティング、及び/又はポリマーをベースとした部分を含むが第1の部分又は第2の部分のいずれも含まないバッキング基板の領域にわたって実施された。実施例V~Xは、ポリマーをベースとした部分を含むが第1の部分又は第2の部分のいずれも含まない部分の上にペンを落下させた場合に、約4cm以上のペン落下に支障なく耐えることができた。
【0379】
実施例AA~QQを平行平板装置内に配置し(例えば、図10参照)、平行平板距離を60mmから、肉眼での検査で機械的不安定性(例えば、リンクル、バックリング)が基板に観察されるまで、又は3mmの平行平板距離が得られるまで減少させた。実施例AA~QQは、ポリマーをベースとした部分、第1の部分(例えば、第2の表面領域)、及び第2の部分(例えば、第4の表面領域)の上に配置された第2の接着剤に接着した、3,300MPaの弾性率を含む、100μmの厚さのPETシートを含んでいた。実施例AA~QQは、71,000MPaの弾性率及び表3~5に記載される第1の厚さ227を備えた、組成物2を含む、第1の部分221及び第2の部分231を含む。実施例AA~QQでは、第1の端面及び第2の端面は、曲率半径が第1の厚さ227の半分に等しい、円形の端面(例えば、図4と同様)を含んでいた。実施例AA~QQでは、基板は、71,000MPaの弾性率及び表3~5に記載される基板厚さを備えた組成物1を含む。特に指定のない限り、基板は、25μmの厚さで2.4MPaの弾性率を含み、8%未満の歪みまで線形弾性を示した第1の接着剤によって、第1の部分の第1の表面領域及び第2の部分の第3の表面領域に接着される。特に指定のない限り、PETシートに接着する第2の接着剤は、50μmの厚さ及び0.1MPaの弾性率を含んでいた。特に指定のない限り、ポリマーをベースとした部分241は、第1の部分の第2の表面領域及び第2の部分の第4の表面領域の上に20μmの厚さを含んでおり、2.4MPaの弾性率を含み、8%未満の歪みまで線形弾性を示した。
【0380】
実施例AA~DDの特性が表3に提示されている。実施例AAは、25mmの平行平板距離でリンクルを示したが、実施例BBは、16mmの平行平板距離でリンクルを示した。実施例CC~DDは、機械的不安定性を示さなかった。第1の部分の厚さを100μm(実施例AA)から75μm(実施例BB)へと減少させると、機械的不安定性の開始は、より小さい平行平板距離まで遅れ、第1の部分の厚さをさらに減少させると(実施例CC~DD)、試験した平行平板距離の範囲で機械的不安定性が排除された。
【0381】
【表3】
【0382】
実施例EE~HHの特性が表4に提示されている。実施例EE~HHでは、ポリマーをベースとした部分及び第1の接着剤は、4MPaの弾性率を含んでおり、少なくとも20%の歪みに対して線形弾性を示した。実施例EEは、15mmの平行平板距離でリンクルを示し、一方、実施例FF-HHは機械的不安定性を示さなかった。表3の実施例AA~DDと同様に、第1の部分の厚さを減少させると(例えば、実施例EEの100μmから実施例FFの75μmまで)、機械的不安定性の開始は、より小さい平行平板距離まで遅れ、及び/又は試験した平行平板距離の範囲で機械的不安定性が排除された(実施例GG-HH)。実施例AAを実施例EEと比較すると(両方とも100μmの第1の部分の厚さを含む)、ポリマーをベースとした部分と線形弾性のより大きい領域(8%未満から少なくとも20%まで)を含む第1の接着剤とを交換し、弾性率(2.4MPaから4MPaまで)を増加させると、機械的不安定性の開始がより小さい平行平板距離へと遅延した。同様に、実施例BBを実施例FFと比較すると(いずれも75μmの第1の部分の厚さを含む)、ポリマーをベースとした部分及び第1の接着剤を、線形弾性のより大きい領域を含むものと置換し、弾性率を増加させると、実施例BBの機械的不安定性は実施例FFでは観察されなかった。
【0383】
【表4】
【0384】
実施例II~KKの特性が表5に提示されている。実施例II~KKでは、第1の接着厚さは5μmであり、ポリマーをベースとした部分は、第2の表面領域及び第4の表面領域にわたり5μmの厚さを含んでいた。実施例KKでは、ポリマーをベースとした部分及び第1の接着剤は、4MPaの弾性率を含んでおり、少なくとも20%の歪みに対して線形弾性を示した。実施例IIは、12mmの平行平板距離でリンクルを示し、一方、実施例JJ~KKは機械的不安定性を示さなかった。実施例AAを実施例IIと比較すると(いずれも100μmの第1の部分の厚さを含む)、第1の接着剤及びポリマーをベースとした部分の厚さを低減することにより(25μmから5μmまで)、機械的不安定性の開始を遅延させた(25mm~12mmの平行平板距離から)。実施例BBを実施例JJと比較すると(いずれも75μmの第1の部分の厚さを含む)、第1の接着剤及びポリマーをベースとした部分の厚さを低減することにより、16mmにおける機械的不安定性の開始は実施例JJでは観察されなかった。実施例IIを実施例KKと比較すると(いずれも100μmの第1の部分の厚さを含む)、ポリマーをベースとした部分及び第1の接着剤を線形弾性のより大きい領域を含むものと置換し、弾性率を増加させることにより、実施例IIの機械的不安定性は実施例KKでは観察されなかった。
【0385】
【表5】
【0386】
実施例LL~OOの特性もまた表5に提示されている。実施例LL及び実施例NNでは、第1の接着剤は、1,000GPaの弾性率を含んでいた。実施例MM及び実施例OOでは、5,000GPaの弾性率を含んでいた。実施例NN~OOでは、第1の接着剤は、少なくとも20%の歪みに対して線形弾性を示した。実施例NN~OOでは、ポリマーをベースとした部分は、4MPaの弾性率を含んでおり、少なくとも20%の歪みに対して線形弾性を示した。実施例LLは、27mmの平行平板距離でリンクルを示したが、機械的不安定性は、実施例MM~OOでは観察されなかった。実施例LLを実施例MMと比較して、第1の接着剤の弾性率を増加させると(1,000MPaから5,000まで)、27mmでの機械的不安定性の開始は実施例MMでは観察されなかった。実施例LLを実施例NNと比較して、ポリマーをベースとした部分を線形弾性のより大きい領域を含むものと交換し、弾性率を増加させることにより、実施例LLの機械的不安定性は実施例NNでは観察されなかった。
【0387】
実施例PP~QQの特性もまた表5に提示されている。実施例PP~QQは、第1の接着剤及びポリマーをベースとした部分を含んでおり、少なくとも20%の歪みに対する線形弾性、及び4MPaの弾性率を示した。実施例PPでは、第2の接着剤は、0.1MPaの弾性率及び50μmの厚さを含んでいた。実施例QQでは、第2の接着剤は、0.05MPaの弾性率及び50μmの厚さを含んでいた。実施例PPは、15mmの平行平板距離でリンクルを示したが、機械的不安定性は、実施例QQでは観察されなかった。実施例PPを実施例QQと比較して、第2の接着剤の弾性率を低下させると、実施例PPの機械的不安定性は実施例QQでは観察されなかった。
【0388】
上記の観察結果を組み合わせて、第1の部分及び第2の部分を含み、かつ低い有効最小曲げ半径、高い耐衝撃性、低い閉鎖力、及び低速故障を含む折り畳み可能な装置を提供することができる。折り畳み可能な装置は、ガラスをベースとした部分、セラミックをベースとした部分及び/又はポリマーをベースとした部分を含む第1の部分及び第2の部分を含むことができ、これにより、折り畳み可能な装置に良好な耐衝撃性及び/又は良好な穿刺抵抗を提供することができる。第1の部分及び/又は第2の部分は、1つ以上の圧縮応力領域を含むガラスをベースとした部分及び/又はセラミックをベースとした部分を含むことができ、これにより、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗をさらに提供することができる。ガラスをベースとした基板及び/又はセラミックをベースとした基板を含む基板を提供することにより、良好な折り畳み性能を同時に促進しつつ、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗を提供することもできる。第1の部分の第1の端面及び/又は第2の部分の第2の端面は、鈍角の端面を含むことができ、これは、例えば、第1の部分及び/又は第2の部分とポリマーをベースとした部分との間の界面での応力集中を最小化することができる。第1の部分及び/又は第2の部分に鈍角の端面を提供することにより、ポリマーをベースとした部分と第1の部分及び/又は第2の部分との間の接着に基づく故障(例えば、剥離)の発生を低減することができる。他の実施形態では、第1の端部及び/又は第2の端部は、鈍角にする必要がない。
【0389】
第1の部分と第2の部分との間の領域は、ポリマーをベースとした部分を含むことができ、これにより、良好な折り畳み性能(例えば、約1mm~約20mm、例えば約5mm~約10mmの範囲の有効最小有効曲げ半径)を提供することができる。第1の部分と第2の部分との間に小さい最小距離(例えば、約30mm以下、例えば、約5mm~約20mm、又は5mm~約10mm)を提供することにより、良好な折り畳み性能をさらに提供することができるだけでなく、折り畳み可能な装置の耐衝撃性の低い領域(例えば、第1の部分及び/又は第2の部分を含む折り畳み可能な装置の部分と比較した、ポリマーをベースとした部分を含む折り畳み可能な装置の部分)を最小限に抑えることができる。幾つかの実施形態では、コーティングは、少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置することができる。第1の部分及び/又は第2の部分の表面領域と接触するポリマーをベースとした部分を提供することにより、例えば、コーティング及び/又は基板の中立軸をコーティング及び/又は基板のミッドプレーンよりもポリマーをベースとした部分の近くにシフトさせることによって、コーティング及び/又は基板における折り畳みによって誘発される応力を低減することができる。第1の部分及び第2の部分の両方に接触するポリマーをベースとした部分をさらに提供することにより、画像を見るときの光学的歪み(例えば、ディスプレイデバイス又は他の電子デバイスからの)を低減することができる。同じ方向に面している一対の表面領域と接触するポリマーをベースとした部分をさらに提供することにより、第1の部分及び第2の部分を覆う接触面を提供して、構成要素(例えば、基板、コーティング、剥離ライナ、ディスプレイデバイス)を結合するためのその長さ及び/又は幅にわたって一貫した特性を備えた接触面を提示することができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分及び/又は接着層(例えば、第1、第2、第3)は、第1の部分及び/又は第2の部分の屈折率と実質的に一致しうる屈折率(例えば、約0.1以下の差の大きさ)を含むことができ、これにより、光学的歪みを最小限に抑えることができる。第1の部分の第1の表面領域と第2の部分の第3の表面領域及び/又は第1の部分の第2の表面領域と第2の部分の第4の表面領域に接触するポリマーをベースとした部分を提供することにより、折り畳み可能な装置の信頼性をさらに高めることができる。例えば、対応する端面を超えて延びる第1の部分及び/又は第2の部分との間の一貫した界面を提供することにより、界面の歪み及び/又は応力を低減し、対応する部分への応力集中を低減することができる。さらなる実施形態では、機械的不安定性の発生は、第1の部分の第1の表面領域、第1の部分の第2の表面領域、第2の部分の第3の表面領域、又は第2の部分の第4の表面領域のうちの1つ以上からポリマーをベースとした部分の小さい厚さ(例えば、約5ミリメートル以下、約1ミリメートル~約5ミリメートル)を提供することによって低減することができる。さらなる実施形態では、第1の部分から第2の部分まで延びるポリマーをベースとした部分及び/又は接着剤部分の接触面を提供することにより、他の構成要素が接着するための均一な界面を提供することができ、これにより、応力集中を低減し、折り畳みによって誘発される故障の発生を低減することができる。
【0390】
少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置された無機層(例えば、ガラスをベースとした基板、セラミックをベースとした基板、サファイア)を提供することにより、同時に良好な折り畳み性能を促進しつつ、増加した耐衝撃性及び/又は増加した穿刺抵抗を提供することもできる。例えば、無機層は、折り畳み可能な装置がポリマーをベースとした部分を含む折り畳み可能な装置の中央部分が耐えることができるペン落下高さを増加させることができる。無機層の幅を制限すること(例えば、第1の部分と第2の部分との間の最小距離の約100%~約200%)により、ペン落下性能の増加をもたらすことができ、基板内の材料の量を最小限に抑えることができる。さらなる実施形態では、無機層は、例えば、基板を受け入れるように構成された第1の部分及び/又は第2の部分の凹み部分を提供することにより、折り畳み可能な装置の残りの部分と一致した主面を提供することができる。第1の部分、第2の部分、及び無機層を含む一致した主面を提供することにより、光学的歪みを低減することができる折り畳み可能な装置の滑らかな表面を可能にすること、及び/又は折り畳み可能な装置を強くするユーザのための知覚される連続表面を可能にすることができる。
【0391】
折り畳み可能な装置が曲がった構成にあるときに中立応力構成を提供することにより、折り畳み可能な装置を所定の平行平板距離まで折り畳む力を低減することができる。さらには、折り畳み可能な装置が曲がった状態にあるときに中立応力構成を提供することにより、通常の使用条件中にポリマーをベースとした部分が経験する最大応力及び/又は最大歪みを低減することができ、これにより、例えば、折り畳み可能な装置の耐久性の向上及び/又は疲労の低減を可能にすることができる。幾つかの実施形態では、ポリマーをベースとした部分は、低い(例えば、実質的にゼロ及び/又は負の)熱膨張係数を含むことができ、これにより、ポリマーをベースとした部分の硬化中の体積変化によって生じる反りを軽減することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、硬化の結果として膨張するポリマーをベースとした部分を提供することによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、ポリマーをベースとした部分を曲がった構成で硬化させることによって生成することができる。幾つかの実施形態では、中立応力構成は、リボンを高温で折り畳むことによって生成することができる(例えば、リボンが約10パスカル秒及び約10パスカル秒の範囲の粘度を含む場合)。
【0392】
コーティングを提供することにより、第1の部分、第2の部分、及び/又はポリマーをベースとした部分の折り畳みによって誘発される応力を低減することができる。コーティングを提供することにより、小さい平行平板距離を達成するための力を低減することができる(例えば、10mmの平行平板距離を達成するために約10ニュートン(N)以下、約3mmの平行平板距離を達成するために約3N以下)。コーティングを提供することにより、同時に良好な折り畳み性能を促進しつつ、折り畳み可能な装置の耐スクラッチ性、耐衝撃性、及び/又は穿刺抵抗も向上させることができる。幾つかの実施形態では、基板は、少なくともポリマーをベースとした部分の上(例えば、ポリマーをベースとした部分とユーザとの間)に配置することができる。コーティングがガラスをベースとした基板の弾性率より小さい弾性率を有する場合、及び/又はコーティングが約200μm以下の厚さを有する場合、コーティングは、例えば、ポリマーをベースとした部分の中立軸をコーティング(例えば、ユーザに面した表面)から遠ざかるようにシフトさせることによって、小さい力で小さい平行平板距離の達成を可能にすることができる。さらには、基板上にコーティングを提供することにより、折り畳み可能な装置の故障時(例えば、設計限界を超えて押された場合)に破片の低速放出をもたらすことができる、及び/又は約3以下のアスペクト比を含む破片を含むことができる。
【0393】
本明細書で用いられる方向用語(例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部)は、描かれた図を参照してのみ作られており、絶対的な方向を意味することは意図していない。
【0394】
さまざまな開示される実施形態は、その実施形態に関連して記載される特徴、要素、又は工程を包含しうることが認識されよう。また、特徴、要素、又は工程は、一実施形態に関連して説明されているが、図示されていないさまざまな組合せ又は順列での代替的な実施形態と交換すること又は組み合わせることができることも認識されよう。
【0395】
本明細書で用いられる場合、用語「the」、「a」、又は「an」は、「少なくとも1つ」を意味し、明示的に反対の指示がない限り、「1つのみ」に限定されるべきではないことが理解されるべきである。例えば、「ある1つの(a)構成要素」への言及は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、そのような構成要素を2つ以上有する実施形態を含む。同様に、「複数」は、「1つより多い」ことを示すことを意図している。
【0396】
本明細書で用いられる場合、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータ、及び他の量及び特性が正確ではなく、かつ、正確である必要はなく、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、並びに当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて近似及び/又はより大きく又はより小さくてもよいことを意味する。本明細書では、範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。このような範囲が表現される場合、実施形態は、その1つの特定の値から及び/又は他方の特定の値までを含む。同様に、例えば先行詞「約」の使用によって、値が近似値として表される場合、その特定の値は別の実施形態を形成することが理解されよう。明細書の範囲の数値又は端点が「約」を記載しているかどうかにかかわらず、範囲の数値又は端点は、「約」によって修飾されたものと、修飾されていないものの2つの実施形態を含むことが意図されている。さらには、範囲の各々の端点は、他の端点に関連して及び他の端点とは独立してのいずれにおいても重要であることが理解されよう。
【0397】
本明細書で用いられる用語「実質的な」、「実質的に」、及びそれらの変形は、記載された特徴が値又は説明に等しいか又はほぼ等しいことを示すことが意図されている。例えば、「実質的に平坦な」表面は、平坦な又はほぼ平坦な表面を示すことが意図されている。さらには、上記に定義されるように、「実質的に同様」は、2つの値が等しいかほぼ等しいことを示すことが意図されている。幾つかの実施形態では、「実質的に同様」とは、互いの約10%以内、例えば、互いの約5%以内、又は互いの約2%以内などの値を意味しうる。
【0398】
特に明記しない限り、本明細書に記載の任意の方法は、その工程が特定の順序で実行されることを必要とすると解釈されることは、決して意図していない。したがって、方法クレームがその工程が従うべき順序を実際に列挙していないか、又は工程が特定の順序に限定されるべきであることが特許請求の範囲又は明細書に具体的に述べられていない場合には、いかなる特定の順序も、推測されることは、決して意図していない。
【0399】
特定の実施形態のさまざまな特徴、要素、又は工程は、「含む」という移行句を使用して開示されうるが、「~からなる」又は「~から実質的になる」という移行句を使用して説明されうるものを含む代替的な実施形態態が暗示されることが理解されるべきである。したがって、例えば、A+B+Cを含む装置の暗黙の代替的な実施形態には、装置がA+B+Cからなる実施形態と、装置が実質的にA+B+Cからなる実施形態とが含まれる。本明細書で用いられる場合、「含む」及び「包含する」という用語、並びにそれらの変形は、特に明記しない限り、同義であり、オープンエンドであるものとして解釈されたい。
【0400】
上記実施形態、並びにそれらの実施形態の特徴は例示であり、本開示の範囲から逸脱することなく、単独で、又は本明細書に提供されている他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせて、提供することができる。
【0401】
本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示に対してさまざまな修正及び変形がなされうることは、当業者にとって明白であろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある限り、本明細書の実施形態の修正及び変形を包含することが意図されている。
【0402】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0403】
実施形態1
折り畳み可能な装置において、
第1の表面領域及び該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域、前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成された第1の端面、並びに前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成された第1の厚さを含む、第1の部分、
第3の表面領域及び該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域、前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成された第2の端面、並びに前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成された第2の厚さを含む、第2の部分、及び
前記第1の端面と前記第2の端面との間に位置づけられたポリマーをベースとした部分であって、該ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第2の表面領域及び前記第2の部分の前記第4の表面領域と接触し、前記ポリマーをベースとした部分が第3の接触面と該第3の接触面とは反対側の第4の接触面とを含み、かつ前記ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第2の表面領域から前記第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む、ポリマーをベースとした部分
を含む、折り畳み可能な装置。
【0404】
実施形態2
第1の接触面と該第1の接触面とは反対側の第2の接触面とを含む第1の接着層をさらに含み、前記第2の接触面が前記第1の表面領域及び前記第3の表面領域に面している、実施形態1に記載の折り畳み可能な装置。
【0405】
実施形態3
前記第1の接触面と前記第2の接触面との間に画成された前記第1の接着層の厚さが、約1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲にある、実施形態2に記載の折り畳み可能な装置。
【0406】
実施形態4
前記ポリマーをベースとした部分の前記第3の接触面が、前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触する、実施形態2又は3に記載の折り畳み可能な装置。
【0407】
実施形態5
前記第1の部分の前記第1の表面領域が前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触し、かつ前記第2の部分の前記第3の表面領域が前記第1の接着層の前記第2の接触面と接触する、実施形態2から4のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0408】
実施形態6
前記第1の接着層が、約0.001メガパスカル~約0.5メガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施形態2から5のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0409】
実施形態7
前記第1の接着層が、約250メガパスカル~約4ギガパスカルの範囲の弾性率を含む、実施形態2から5のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0410】
実施形態8
第1の主面と該第1の主面とは反対側の第2の主面との間に画成された第1の基板厚さを含む第1の基板をさらに含み、前記第1の基板の前記第2の主面が、前記第1の部分の前記第1の表面領域及び前記第2の部分の前記第3の表面領域に面している、実施形態1から7のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0411】
実施形態9
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記ポリマーをベースとした部分の上に配置されたコーティングをさらに含み、前記コーティングが、約0.1マイクロメートル~約200マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む、実施形態1から8のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0412】
実施形態10
前記コーティングが、エチレン-酸コポリマー、ポリウレタン系ポリマー、アクリレート樹脂、又はメルカプトエステル樹脂のうちの1つ以上を含む、実施形態9に記載の折り畳み可能な装置。
【0413】
実施形態11
前記折り畳み可能な装置が、約20ミリメートルの有効曲げ半径を実現する、実施形態1から10のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0414】
実施形態12
前記第1の部分の前記第1の端面と前記第2の部分の前記第2の端面との間の最小距離が、有効最小曲げ半径の約2倍から約60ミリメートルまでの範囲にある、実施形態1から11のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0415】
実施形態13
前記第1の部分の前記第1の端面と前記第2の部分の前記第2の端面との間の最小距離が、約1ミリメートル~約100ミリメートルの範囲にある、実施形態1から12のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0416】
実施形態14
前記ポリマーをベースとした部分がエラストマーを含む、実施形態1から13のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0417】
実施形態15
前記第1の端面が第1の鈍角の端面を含み、前記第2の端面が第2の鈍角の端面を含む、実施形態1から14のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0418】
実施形態16
前記第1の端面の前記第1の鈍角の端面が曲面端面を含み、前記第2の端面の前記第2の鈍角の端面が曲面端面を含む、実施形態15に記載の折り畳み可能な装置。
【0419】
実施形態17
前記折り畳み可能な装置が、前記第1の部分の位置から15センチメートルのペン落下高さで故障に耐える、実施形態1から16のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0420】
実施形態18
前記折り畳み可能な装置を平らな構成から平行平板距離約10ミリメートルまで曲げる力が、約10ニュートン以下である、実施形態1から17のいずれかに記載の折り畳み可能な装置。
【0421】
実施形態19
折り畳み可能な装置を製造する方法において、該方法が、
第1の部分を第2の部分から離間して配置する工程であって、前記第1の部分が第1の表面領域と該第1の表面領域とは反対側の第2の表面領域とを含み、前記第1の部分の第1の端面が前記第1の表面領域と前記第2の表面領域との間に画成され、前記第2の部分が第3の表面領域と該第3の表面領域とは反対側の第4の表面領域を含み、かつ前記第2の部分の第2の端面が前記第3の表面領域と前記第4の表面領域との間に画成されている、工程、
前記第1の部分と前記第2の部分との間に画成された領域に充填して、屈折率を含むポリマーをベースとした部分を形成する工程であって、前記ポリマーをベースとした部分が前記第1の部分の前記第1の表面領域及び前記第2の部分の前記第3の表面領域の少なくとも一部を覆い、前記ポリマーをベースとした部分が、前記第1の部分の前記第1の表面領域から前記第1の部分の第1の厚さの方向に測定して約50マイクロメートル以下のポリマー厚さを含む、工程
を含む、方法。
【0422】
実施形態20
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記ポリマーをベースとした部分の上にコーティングを配置する工程をさらに含み、前記コーティングが、約0.1マイクロメートル~約30マイクロメートルの範囲のコーティング厚さを含む、実施形態19に記載の方法。
【符号の説明】
【0423】
101、301、401、501、601、701、801 折り畳み可能な装置
102 折り畳み軸
103 幅
105 長さ
203 第1の基板
221 第1の部分
223 第1の表面領域
225 第2の表面領域
227 第1の厚さ
231 第2の部分
241 ポリマーをベースとした部分
411 コーティング
421 バッキング基板
503 剥離ライナ
603 ディスプレイデバイス
703 第2の基板
737 無機層
901 折り畳み可能な試験装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11
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図33
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図35
図36
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図38
図39
【国際調査報告】