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特表2022-552443擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法
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  • 特表-擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法 図1
  • 特表-擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   D02G 1/18 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
D02G1/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022539758
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2022-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2020095713
(87)【国際公開番号】W WO2021135083
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】201911386309.8
(32)【優先日】2019-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518015734
【氏名又は名称】江蘇恒力化繊股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】范 紅衛
(72)【発明者】
【氏名】王 山水
(72)【発明者】
【氏名】王 麗麗
(72)【発明者】
【氏名】湯 方明
【テーマコード(参考)】
4L036
【Fターム(参考)】
4L036MA05
4L036MA15
4L036MA20
4L036MA24
4L036MA26
4L036MA33
4L036MA40
4L036PA01
4L036PA12
4L036PA28
4L036PA42
4L036RA03
4L036RA04
4L036RA13
4L036UA01
4L036UA07
(57)【要約】
PETをそれぞれPOY工程及びFDY工程に従って紡糸した後、ダブリングし、インターレース、巻取成形及び弛緩熱処理を経て製造される擬綿化ポリエステル繊維の製造方法であって、POY工程の紡糸口金上の吐出孔は円形であり、FDY工程の紡糸口金上の吐出孔は三つ葉型であり、環状吹きによる冷却を用い、全ての三つ葉型吐出孔の三つ葉スリットはT字型を成し、製造される擬綿化ポリエステル繊維は、立体捲縮形態を有し、且つ断面が三つ葉型を成す複数のPETのFDY単糸と断面が円形を成す複数のPETのPOY単糸とにより構成され、巻縮収縮率が20~25%、巻縮安定度が73~75%、巻縮伸長率が50~53、巻縮弾性回復率が78~82%、破断強度が2.3~2.5cN/dtex、破断伸長率が20~30%、沸水収縮率が3.0~4.0%、である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PET(ポリエステル)をそれぞれPOY工程及びFDY工程に従って紡糸した後、ダブリングし、インターレース、巻取成形及び弛緩熱処理を経て製造される擬綿化ポリエステル繊維の製造方法であって、
POY工程に対応する紡糸口金上の吐出孔は円形であり、FDY工程に対応する紡糸口金上の吐出孔は三つ葉型であり、FDY工程は、環状吹きによる冷却を用い、
全ての三つ葉型吐出孔の三つ葉スリットはT字型を成し、2つの横方向スリットと1つの縦方向スリットとからなり、縦方向スリットの中心線と横方向スリットの中心線とがなす角はいずれも90°であり、縦方向スリットと2つの横方向スリットとの長さの比率は1:1.5~2:1.5~2であり、3つのスリットの幅は同一であり、且つ縦方向スリットの長幅比は2.5~3.5:1であり、
すべての三つ葉型吐出孔は同心円を成すように位置し、各三つ葉型吐出孔の縦方向スリットの中心線は円心を通り、且つ円心から離れる方向に配向する、
ことを特徴とする擬綿化ポリエステル繊維の製造方法。
【請求項2】
PETの固有粘度は0.60~0.65dL/gである、
ことを特徴とする請求項1に記載の擬綿化ポリエステル繊維の製造方法。
【請求項3】
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が280~285°C、冷却温度が20~22℃、冷却風速度が1.8~2.3m/s、インターレースノズル圧力が3.5~4.5bar、第1ローラ速度が2500~3000m/min、第1ローラ温度が85~95℃、第2ローラ速度が3600~3800m/min、第2ローラ温度が150~170℃、ガイドローラー速度が3600~3800m/min、巻取速度が3530~3710m/minとし、POY工程のパラメータは、冷却風速度が0.3~0.5m/sである、
ことを特徴とする請求項2に記載の擬綿化ポリエステル繊維の製造方法。
【請求項4】
POY工程に従って製造されたPOYと、FDY工程に従って製造されたFDYの質量比は、30:70~50:50である、
ことを特徴とする請求項1に記載の擬綿化ポリエステル繊維の製造方法。
【請求項5】
前記弛緩熱処理の温度は90~120℃、時間は20~30minである、
ことを特徴とする請求項1に記載の擬綿化ポリエステル繊維の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の擬綿化ポリエステル繊維の製造方法により製造された擬綿化ポリエステル繊維であって、
立体捲縮形態を有し、且つ断面が三つ葉型を成す複数のPET(ポリエステル)FDY単糸と断面が円形を成す複数のPET(ポリエステル)POY単糸とにより構成される、
ことを特徴とする擬綿化ポリエステル繊維。
【請求項7】
巻縮収縮率が20~25%、巻縮安定度が73~75%、巻縮伸長率が50~53、巻縮弾性回復率が78~82%である、
ことを特徴とする請求項6に記載の擬綿化ポリエステル繊維。
【請求項8】
破断強度が2.3~2.5cN/dtex、破断伸長率が20~30%、沸水収縮率が3.0~4.0%、単糸繊度が1.5~1.7dtexである、
ことを特徴とする請求項6に記載の擬綿化ポリエステル繊維。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してポリエステル繊維製造技術に関し、より詳しくは、一種の擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(以下PETまたはポリエステルと略記する)繊維はその登場から優れた特性を活かして急速な発展を遂げできて、生産量が合成繊維のトップとなっている。高強度・高弾性率、適度な伸縮性、優れた熱可塑性、良い耐熱・耐光性及び好ましい耐酸・耐アルカリ・耐腐食性などの機能を持つポリエステル繊維は、生地にした時に防シワ性とハリコシある風合いが出せることもあって、服地やホームテキスタイルやなどの分野に広く使われている。
【0003】
PET擬綿化異収縮複合糸は、良い嵩高性と柔らかい手触りがしており、潜在収縮性の異なるフィラメントすなわち高収縮率の半延伸糸(Partially Oriented Yarn, POY)及び低収縮率の延伸糸(Fully Drawn Yarn, FDY)の混繊工程によってなる複合繊維である。その外観は、熱処理前に、通常のポリエステル長繊維に似ており、熱に当たると熱収縮の大きな方の繊維が収縮しながら縮み方の少ない繊維が膨らむため、変形糸のようになる。膨らんだ部分がコイル状捲縮形態をして艶消しの効果が出せるので、PET擬綿化異収縮複合糸は柔らかい光沢感がある一方、嵩高く空気をたくさん含むため、優れた保温性も現れる。
【0004】
つまり、従来技術に基づいてもっと良い擬綿化効果があるポリエステル繊維の開発は意味深い課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、手触りと光沢からポリエステル繊維の擬綿化効果のさらに高めることを目指して、一種の擬綿化ポリエステル繊維及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため本発明は、PETをそれぞれPOY工程及びFDY工程に従って紡糸した後、ダブリングし、インターレース、巻取成形及び弛緩熱処理を経て製造される擬綿化ポリエステル繊維の製造方法であって、
POY工程に対応する紡糸口金上の吐出孔は円形であり、FDY工程に対応する紡糸口金上の吐出孔は三つ葉型であり、FDY工程は、環状吹きによる冷却を用い、
全ての三つ葉型吐出孔の三つ葉スリットはT字型を成し、2つの横方向スリットと1つの縦方向スリットとからなり、縦方向スリットの中心線と横方向スリットの中心線とがなす角はいずれも90°であり、縦方向スリットと2つの横方向スリットとの長さの比率は1:1.5~2:1.5~2であり、3つのスリットの幅は同一であり、且つ縦方向スリットの長幅比は2.5~3.5:1であり、
すべての三つ葉型吐出孔は同心円を成すように位置し、各三つ葉型吐出孔の縦方向スリットの中心線は円心を通り、且つ円心から離れる方向に配向する。
【0007】
本発明に係る好適態様を以下に示す。
【0008】
前記擬綿化ポリエステル繊維の製造方法において、PETの固有粘度は0.60~0.65dL/gである。
【0009】
前記擬綿化ポリエステル繊維の製造方法において、FDY工程のパラメータは、紡糸温度が280~285°C、冷却温度が20~22℃、冷却風速度が1.8~2.3m/s、インターレースノズル圧力が3.5~4.5bar、第1ローラ速度が2500~3000m/min、第1ローラ温度が85~95℃、第2ローラ速度が3600~3800m/min、第2ローラ温度が150~170℃、ガイドローラー速度が3600~3800m/min、巻取速度が3530~3710m/minとし、POY工程のパラメータは、冷却風速度が0.3~0.5m/sである。
【0010】
前記擬綿化ポリエステル繊維の製造方法において、POY工程に従って製造されたPOYと、FDY工程に従って製造されたFDYの質量比は、30:70~50:50である。
【0011】
前記擬綿化ポリエステル繊維の製造方法において、前記弛緩熱処理の温度は90~120℃、時間は20~30minである。
【0012】
前記好適態様のいずれか一項に記載する方法により製造された擬綿化ポリエステル繊維は、立体捲縮形態を有し、且つ断面が三つ葉型を成す複数のPET(ポリエステル)FDY単糸と断面が円形を成す複数のPET(ポリエステル)POY単糸とにより構成される。
【0013】
好ましくは、前記擬綿化ポリエステル繊維について、
巻縮収縮率が20~25%、巻縮安定度が73~75%、巻縮伸長率が50~53、巻縮弾性回復率が78~82%であり、
破断強度が2.3~2.5cN/dtex、破断伸長率が20~30%、沸水収縮率が3.0~4.0%、単糸繊度が1.5~1.7dtexである。
【0014】
発明原理としては以下の通りである。
【0015】
本発明における擬綿化ポリエステル繊維はPETをそれぞれPOY工程及びFDY工程に従って紡糸した後、ダブリングして製造され、POY工程に用いる吐出孔は円形、FDY工程に用いる吐出孔は三つ葉(T字型を成す三つ葉)型である。さらにT字型吐出孔は同心円を成すように位置し、各三つ葉型吐出孔の縦スリットの中心線は円心を通り、円心の反対方向へ配向するとともに、環状吹きによる冷却を用いる。冷却風に直面する三つ葉型の縦スリットは、最前で冷却風に当たる。従って、当該スリットの冷却速度はより速く、繊維が自発吐出した後、断面の溶融体の冷却速度が異なるため、主に、以下のように現れる。即ち、FDY工程の紡糸時、冷却風速が大きく、風速は、1.80~2.30m/sである。吹き出し口に近い部分は風速がより速く、より速く冷却され、吹き出し口から遠い部分は風速がより遅く、より遅く冷却される。三つ葉型吐出孔の縦スリットが冷却風に当たる際、当該スリットの溶融体は速く冷却され、その他のスリットは冷却が遅い。紡糸張力により、冷却が遅い溶融体は細くなりやすくて内応力が集中する。また、POY工程の繊維とその撚り合わせは、弛緩熱処理後、擬綿化ポリエステル繊維に捲縮が生じる。この種の捲縮は二種の形式があり、一つは、FDYの断面応力と太さが非対称であり、立体自発捲縮の形態を成し、もう一方は、POYとFDYの熱収縮率が異なり、POYの収縮率がより大きいため、FDYが突出し、らせん状の捲縮形態を形成する。
【0016】
つまり、従来技術のPOYとFDYで生成される複合糸と比べると、本発明の擬綿化ポリエステル繊維における表面のらせん状は、断面が三つ葉であり且つ立体自発捲縮の形態で糸が形成され、従来技術では、通常のFDY(非自発捲縮形態)が形成される。両者は光沢、手触りが完全に異なる。具体的には立体自発捲縮の形態による糸で形成された螺旋状は、弾性率が小さく、変形に必要な外力が小さく、手触りがより柔らかい。また、自発捲縮繊維の捲縮形態と三つ葉型の断面が、両方面からポリエステル繊維が元来有している眩しさを除去する。よって、本発明における擬綿化ポリエステル繊維は、より良い擬綿化効果を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の利点としては、
(1)本発明に提出した擬綿化ポリエステル繊維の製造方法においては、FDY工程とPOY工程を採用しながらFDY工程に係る吐出孔はT字型とすることによって、擬綿化ポリエステル繊維にらせん状立体捲縮形態を与える。
(2)本発明に提出した製造方法による擬綿化ポリエステル繊維は、膨らんだ自発捲縮のT形断面FDYによるらせんを持つため、従来技術よりその嵩高性、手触り及び光沢が綿繊維にもっと似て、よい擬綿化効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明におけるT字型吐出孔の見取り図である。
図2】本発明における口金の吐出孔配置概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。なお、本発明の内容を読んだこの分野の技術者のいろいろな本発明を改正することを許されても、それは本発明の等価形として、本発明の請求の範囲内にも限定されている。
なお、本発明におけるT字型吐出孔の見取図は図1、口金の吐出孔配置概念図は図2と示す。T字型吐出孔は2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、さらに、縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.5~2:1.5~2として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.5~3.5:1とする。そのうえに、全部のT字型吐出孔は同心円により位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。図1図2はただ表示のためであって、本発明を限定することがない。
【0020】
実施例1
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.6dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.5:1.6として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.7:1とするものである。そのうえに、すべての24つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.4m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が280°C、環状吹き温度が20℃、環状吹き速度が2m/s、インターレースノズル圧力が3.5bar、第1ローラ速度が3000m/min、第1ローラ温度が85℃、第2ローラ速度が3640m/min、第2ローラ温度が156℃、ガイドローラー速度が3640m/min、巻取速度が3570m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は40:60とする。
(3)弛緩熱処理の温度は92℃、時間は29minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、T形断面の複数のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態であり、その巻縮収縮率が24%、巻縮安定度が73%、巻縮伸長率が52%、巻縮弾性回復率が82%とし、並びに、その破断強度が2.3cN/dtex、破断伸長率が30%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.5dtexとする。
【0021】
実施例2
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.65dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.5:1.5として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は3.5:1とするものである。そのうえに、すべての36つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.5m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が285°C、環状吹き温度が25℃、環状吹き速度が2.3m/s、インターレースノズル圧力が4.5bar、第1ローラ速度が3000m/min、第1ローラ温度が95℃、第2ローラ速度が3800m/min、第2ローラ温度が170℃、ガイドローラー速度が3800m/min、巻取速度が3710m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は50:50とする。
(3)弛緩熱処理の温度は120℃、時間は20minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が25%、巻縮安定度が75%、巻縮伸長率が53%、巻縮弾性回復率が82%とし、並びに、その破断強度が2.3cN/dtex、破断伸長率が29%、沸水収縮率が4%、単糸繊度が1.7dtexとする。
【0022】
実施例3
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.61dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:2:2として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.5:1とするものである。そのうえに、すべての24つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.3m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が282°C、環状吹き温度が21℃、環状吹き速度が2.3m/s、インターレースノズル圧力が4bar、第1ローラ速度が2820m/min、第1ローラ温度が91℃、第2ローラ速度が3680m/min、第2ローラ温度が159℃、ガイドローラー速度が3680m/min、巻取速度が3610m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は30:70とする。
(3)弛緩熱処理の温度は104℃、時間は28minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が20%、巻縮安定度が74%、巻縮伸長率が51%、巻縮弾性回復率が80%とし、並びに、その破断強度が2.4cN/dtex、破断伸長率が28%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.7dtexとする。
【0023】
実施例4
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.62dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.5:2として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は3.1:1とするものである。そのうえに、すべての30つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.4m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が282°C、環状吹き温度が23℃、環状吹き速度が2.1m/s、インターレースノズル圧力が3.8bar、第1ローラ速度が2710m/min、第1ローラ温度が88℃、第2ローラ速度が3610m/min、第2ローラ温度が167℃、ガイドローラー速度が3610m/min、巻取速度が3540m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は40:60とする。
(3)弛緩熱処理の温度は110℃、時間は28minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が25%、巻縮安定度が74%、巻縮伸長率が52%、巻縮弾性回復率が82%とし、並びに、その破断強度が2.5cN/dtex、破断伸長率が26%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.7dtexとする。
【0024】
実施例5
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.65dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:2:1.5として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は3.1:1とするものである。そのうえに、すべての42つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.5m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が283°C、環状吹き温度が24℃、環状吹き速度が2.2m/s、インターレースノズル圧力が4.4bar、第1ローラ速度が2810m/min、第1ローラ温度が95℃、第2ローラ速度が3750m/min、第2ローラ温度が164℃、ガイドローラー速度が3750m/min、巻取速度が3680m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は35:65とする。
(3)弛緩熱処理の温度は112℃、時間は24minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が23%、巻縮安定度が74%、巻縮伸長率が50%、巻縮弾性回復率が81%とし、並びに、その破断強度が2.5cN/dtex、破断伸長率が22%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.6dtexとする。
【0025】
実施例6
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.63dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.7:1.7として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.5:1とするものである。そのうえに、すべての48つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.4m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が283°C、環状吹き温度が23℃、環状吹き速度が2m/s、インターレースノズル圧力が3.9bar、第1ローラ速度が2670m/min、第1ローラ温度が93℃、第2ローラ速度が3700m/min、第2ローラ温度が164℃、ガイドローラー速度が3700m/min、巻取速度が3630m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は40:60とする。
(3)弛緩熱処理の温度は114℃、時間は23minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が23%、巻縮安定度が74%、巻縮伸長率が51%、巻縮弾性回復率が81%とし、並びに、その破断強度が2.5cN/dtex、破断伸長率が21%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.6dtexとする。
【0026】
実施例7
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.6dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.8:2として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.5:1とするものである。そのうえに、すべての36つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.3m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が280°C、環状吹き温度が20℃、環状吹き速度が1.8m/s、インターレースノズル圧力が3.5bar、第1ローラ速度が2500m/min、第1ローラ温度が85℃、第2ローラ速度が3600m/min、第2ローラ温度が150℃、ガイドローラー速度が3600m/min、巻取速度が3530m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は50:50とする。
(3)弛緩熱処理の温度は90℃、時間は30minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が20%、巻縮安定度が73%、巻縮伸長率が50%、巻縮弾性回復率が78%とし、並びに、その破断強度が2.5cN/dtex、破断伸長率が20%、沸水収縮率が3%、単糸繊度が1.5dtexとする。
【0027】
実施例8
擬綿化ポリエステル繊維の製造方法は、固有粘度の0.62dL/gのPETを別々に円形吐出孔を有する口金によりPOYになさせT字型吐出孔を有するによりFDYになさせ、さらにPOYとFDYとを並べ、インターレースし、巻取り、弛緩熱処理することであって、具体的に、以下の通りである。
(1)FDY加工に係る口金の吐出孔は、2つの横スリット及び1つの縦スリットで組みたて、そして縦スリットの中心線と横スリットの2中心線とのなす角は全部90°とし、縦スリットと2つの横スリットとの長さ比率は1:1.5:1.8として幅は同一にし、縦スリットの長幅比は2.9:1とするものである。そのうえに、すべての42つのT字型吐出孔は等間隔で円のように位置し、各吐出孔の縦スリットは円心の反対方向へ配向しながらその中心線は円心を通る。
POY工程のパラメータは、冷却風速度は0.3m/sとする。
FDY工程のパラメータは、紡糸温度が282°C、環状吹き温度が22℃、環状吹き速度が2m/s、インターレースノズル圧力が4.5bar、第1ローラ速度が2580m/min、第1ローラ温度が86℃、第2ローラ速度が3780m/min、第2ローラ温度が151℃、ガイドローラー速度が3780m/min、巻取速度が3710m/minとする。
(2)混ぜた糸の中にPOYとFDYとの質量比は30:70とする。
(3)弛緩熱処理の温度は115℃、時間は22minとする。
得られた擬綿化ポリエステル繊維は、多本のT形断面のポリエステルFDYと円形断面の複数のポリエステルPOYとの混繊糸であってらせん状立体捲縮形態がしており、その巻縮収縮率が20%、巻縮安定度が75%、巻縮伸長率が50%、巻縮弾性回復率が80%とし、並びに、その破断強度が2.5cN/dtex、破断伸長率が20%、沸水収縮率が4%、単糸繊度が1.5dtexとする。
図1
図2
【国際調査報告】