(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-16
(54)【発明の名称】高強度極薄生分解性フィルムおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C08G 63/12 20060101AFI20221209BHJP
C08L 67/02 20060101ALI20221209BHJP
C08K 5/00 20060101ALI20221209BHJP
【FI】
C08G63/12
C08L67/02
C08K5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022515876
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(85)【翻訳文提出日】2022-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2020115783
(87)【国際公開番号】W WO2021052397
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201910878788.9
(32)【優先日】2019-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503191287
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】510016575
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司北京化工研究院
【氏名又は名称原語表記】BEIJING RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL INDUSTRY,CHINA PETROLEUM & CHEMICAL CORPORATION
【住所又は居所原語表記】NO.14,BEISANHUAN EAST ROAD,CHAOYANG DISTRICT,BEIJING 100013,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】祝桂香
(72)【発明者】
【氏名】張▲タオ▼毅
(72)【発明者】
【氏名】呂明福
(72)【発明者】
【氏名】鄭萃
(72)【発明者】
【氏名】張偉
(72)【発明者】
【氏名】韓▲リン▼
(72)【発明者】
【氏名】計文希
(72)【発明者】
【氏名】許寧
(72)【発明者】
【氏名】郭鵬
【テーマコード(参考)】
4J002
4J029
【Fターム(参考)】
4J002CF051
4J002DJ019
4J002DJ049
4J002EF058
4J002EG038
4J002EJ017
4J002EJ037
4J002EK026
4J002EK036
4J002EK046
4J002EP018
4J002EW047
4J002EW067
4J002FD077
4J002FD146
4J002FD178
4J002FD209
4J002GA00
4J029AA03
4J029AB01
4J029AC02
4J029AE01
4J029AE03
4J029BA03
4J029BA05
4J029CA04
4J029CA06
4J029CB06A
4J029FC02
4J029JB171
4J029JF321
4J029KB05
4J029KB13
4J029KD02
4J029KE03
(57)【要約】
本発明は、生分解性フィルムの分野に属し、生分解性フィルムおよびその製造方法を開示する。生分解性フィルムは、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルを含む組成物から製造される。当該フィルムは、天然または堆肥化条件下で、二酸化炭素、水などの小分子生成物に、完全に分解することができる。さらに、当該フィルムは、必要に応じて4~50μmの厚さを有するように製造することができ、その機械的特性は、LDPEフィルムと同じ段階か、またはLDPEフィルムよりもさらに良好な段階に達することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルを含む組成物から製造される生分解性フィルムであって、
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;
前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、生分解性フィルム。
【請求項2】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3)
3である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4は、C
1-C
30のアルキル基である、請求項1に記載の生分解性フィルム。
【請求項3】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3の前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項2に記載の生分解性フィルム。
【請求項4】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項2に記載の生分解性フィルム。
【請求項5】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項4に記載の生分解性フィルム。
【請求項6】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項1~5のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項7】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項8】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項1~7のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項9】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項10】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項1~9のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項11】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項10に記載の生分解性フィルム。
【請求項12】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項1~11のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項13】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項14】
前記組成物は、添加剤をもまた含み、前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤および核剤を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項15】
前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である、請求項14に記載の生分解性フィルム。
【請求項16】
前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物である、請求項14または15に記載の生分解性フィルム。
【請求項17】
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択され;
前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択される、請求項16に記載の生分解性フィルム。
【請求項18】
前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであり;
前記ステアリン酸塩は、好ましくはステアリン酸カルシウムであり;および
前記有機カルボン酸アミドは、好ましくはエルカミドまたはオレアミドであり;
前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクであり;
前記核剤は、超分岐状ポリアミド、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される、請求項14または15に記載の生分解性フィルム。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載の生分解性フィルムの製造方法であって、以下の工程を含む方法:
工程1)単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によってコポリエステルを製造する工程であって;
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である工程;
工程2)前記工程1)で得られた前記コポリエステルを、押出し、かつ粒状にして組成物を得る工程;および
工程3)前記組成物に送風して前記生分解性フィルムを得る工程。
【請求項20】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3)
3である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4は、C
1-C
30のアルキル基である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3の前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項19~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項19~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項19~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項19~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記工程1)の前記押出温度は、130~190℃、好ましくは150~180℃、より好ましくは160~180℃である、請求項19~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項19~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項19~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項19~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記工程2)において、前記コポリエステルは、添加剤ともまた混合され、前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤および核剤を含む、請求項19~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物である、請求項33または34に記載の方法。
【請求項36】
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択され;
前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであり;
前記ステアリン酸塩は、好ましくはステアリン酸カルシウムであり;および
前記有機カルボン酸アミドは、好ましくはエルカミドまたはオレアミドであり;
前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクであり;
前記核剤は、超分岐状ポリアミド、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される、請求項33または34に記載の方法。
【請求項38】
単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルであって、
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;
前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、コポリエステル。
【請求項39】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3)
3である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4は、C
1-C
30のアルキル基である、請求項38に記載のコポリエステル。
【請求項40】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3である前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項39に記載のコポリエステル。
【請求項41】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項39に記載のコポリエステル。
【請求項42】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項41に記載のコポリエステル。
【請求項43】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項38~42のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項44】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項38~43のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項45】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項38~44のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項46】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項38~45のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項47】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項38~46のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項48】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項47に記載のコポリエステル。
【請求項49】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項38~48のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項50】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項38~49のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、生分解性フィルムの分野に属し、特に、高強度極薄生分解性フィルムおよびその製造方法、ならびに、前記生分解性フィルムを製造するためのコポリエステルに関する。
【0002】
〔背景技術〕
去る70年代の終わりに、マルチングフィルムカバー栽培技術が中国で導入された。当該技術は、中国において農作物の収量を大幅に改善し、目覚ましい経済効果をもたらし、人々から農業における「白色革命」と称賛された。マルチングフィルム技術は、最初の植物の植え付けから、綿、トウモロコシ、ビート、サトウキビ、トマト、サツマイモ、メロンなどを含む、20を超える農作物に普及している。しかしながら、マルチングフィルムの広範な使用は、新しい問題をもたらす。現在、伝統的な農業マルチングフィルム材料は、主にポリエチレン(PE)であるが、ポリエチレンは、自然環境条件下で分解することが困難であり、有効な処理方法を欠いている。その結果、農地土壌中の廃マルチングフィルムが年々増加し、汚染が継続的に深刻化している。統計によれば、中国の農地には、毎年200トン~30万トンの分解不能な残留マルチングフィルムが新しく追加されている。その結果、土壌環境が悪化し、土壌の含水量が低下し、土壌が硬化し、肥沃度が低下し、最終的に農作物の収量が減少する。さらに、土壌中で長時間破壊され蓄積されたマルチングフィルム断片は、完全に制御不能であり、最終的に地下水系に浸透するか、または大気のちり中に浮遊する。その結果、持続的で破壊的な災害が人々にもたらされる。したがって、代替の完全に生分解性であるマルチングフィルム材料の開発が急務である。
【0003】
現在開発され、および使用されている生分解性マルチングフィルム材料は、主なフィルム形成材料として脂肪族-芳香族共重合体を含むポリエステル材料である。当該材料は、ポリエチレンマルチングフィルムに最も類似した性能を有し、例えば、ポリ(テレフタル酸-アジピン酸-ブタンジオール)エステル(PBAT)である、BASF社によって開発されたEcoflex(登録商標)がその例である。文献(Chemosphere、44(2001)、289-299)において、Ecoflex(登録商標)が小分子生成物である二酸化炭素および水を生成し得ることが詳細に証明されている。二酸化炭素および水は、土壌中に広く存在する細菌により分解された後は、土壌および大気に対して完全に無害である。しかしながら、Ecoflex(登録商標)およびEcovoi(登録商標)(Ecoflex(登録商標)とPLAとの混合物)というフィルム製品、ならびにいくつかの国内製造業者によって提供されるPBAT製品はすべて、マルチングフィルムとして実際に使用される場合に、簡単かつ早期にフィルムが壊れる、機械的特性が不十分である、分解周期がそぐわないなどの欠点を有し、マルチングフィルム商品として、完全には市場へと広げることができない。
【0004】
〔発明の内容〕
従来技術の上記課題を解決するために、本発明の目的は、高強度極薄生分解性フィルムおよびその製造方法を提供することにある。当該フィルム製品は、サービス周期(service cycle)と調和した経年変化性能ならびに優れた保温および保水性能とともに、優れた機械的性質を有している。その結果、様々な地域において使用が普及する生分解性マルチングフィルム製品として完全に使用することができ、生分解性包装材料としてもまた使用することができる。
【0005】
本発明の第1の特徴は、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステル(branched aliphatic-aromatic copolyester)と、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルを含む組成物から製造される生分解性フィルムであって、前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性(functionality)を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、生分解性フィルム、を提供することである。
【0006】
本発明の第2の特徴は、前記生分解性フィルムを製造する方法、すなわち、以下の工程を含む方法を提供することである:
工程1)単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によってコポリエステルを製造する工程であって;前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である工程;
工程2)前記工程1)で得られた前記コポリエステルを、押出し、かつ粒状にして組成物を得る工程;および、
工程3)前記組成物に送風(blowing)して前記生分解性フィルムを得る工程。
【0007】
本発明の第3の特徴は、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルであって、前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、コポリエステル、を提供することである。
【0008】
本発明のフィルムは、主材料である、分岐状、特に長分岐状の脂肪族-芳香族コポリエステルを、鎖延長および粘着付与のための押出に供し、分岐鎖の長さ、分岐鎖の数および分岐鎖の絡み合い度(entanglement degree)をさらに増加させ、対応する加工助剤の使用と共に、メルトインデックスを減少させながら溶融強度を増加させることによって、製造される高強度フィルム製品である。当該フィルムは、天然または堆肥化条件下で、二酸化炭素、水などの小分子生成物に、完全に分解することができる。さらに、当該フィルムは、必要に応じて、4~50μmの厚さを有するように製造することができ、その機械的特性は、同じ厚さを有するLDPEポリエチレンフィルムの機械的特性と同じ段階にまで達することができる。さらに、長枝の相互の絡み合いにより、当該フィルムは優れた遮水性をもまた有し、マルチングフィルムおよび包装フィルムの分野において、ポリエチレンに完全に取って代わることが期待されている。
【0009】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明において述べられる。
【0010】
以下は、本発明の特定の実施形態の詳細な説明である。本明細書に記載される特定の実施形態は本発明を例示し、説明するためだけのものであり、限定するためのものではないことを理解されたい。
【0011】
本発明の第1の実施形態によれば、本発明は、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルを含む組成物から製造される生分解性フィルムであって、前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、生分解性フィルム、を提供する。
【0012】
本発明において、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られる。前記第2の触媒は、RE(R3)3である化合物であり、REは、希土類金属元素であり、R3は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR4COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、R4は、C1-C30のアルキル基である。好ましくは、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C3-C6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R4は、C1-C20のアルキル基である。さらに好ましくは、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジムまたはスカンジウムから選択され、前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基における前記アルキル基は、イソプロピル基、n-ブチル基またはイソペンチル基であり、前記アリールオキシ基における前記アリール基は2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル基または4-ブチルフェニル基であり、R4はC3-C18のアルキル基である。より好ましくは、前記第2の触媒は、ランタンアセチルアセトネート、ネオジムアセチルアセトネート、ネオジムイソプロポキシド、ランタンイソプロポキシド、スカンジウムイソプロポキシド、ステアリン酸ランタン、ステアリン酸ネオジム、塩化ランタン、トリス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)ランタン、およびそれらの水和物からなる群から選択される1つ以上である。
【0013】
本発明において、前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含む。
【0014】
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR1)nおよびM(OOCR2)mからなる群から選択される1つ以上であり、Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、R1は、C1-C10のアルキル基であり、および、R2は、C1-C20のアルキル基である。好ましくは、前記第1の触媒は、チタンアルコキシド、酢酸アンチモン、酢酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよび酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1つである。より好ましくは、前記第1の触媒は、テトラブチルチタネート(Ti(OC4H9)4)、チタンイソプロポキシド、二酸化チタン、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンおよび酢酸亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つである。
【0015】
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である。好ましくは、前記第3の触媒は、ジブチルスズオキシド、メチルフェニルスズオキシド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルスズオキシド、ヘキサシクロヘキシルジチンオキシド(hexacyclohexylditin oxide)、ジドデシルスズオキシド、トリエチルヒドロキシスズ、トリフェニルヒドロキシスズ、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロリド、トリブチルスズクロリド、ジブチルスズスルフィド、ブチルヒドロキシスズオキシド、スズ酸メチル(methyl stannic acid)、スズ酸エチル(ethyl stannic acid)およびスズ酸ブチル(butyl stannic acid)からなる群から選択される少なくとも1つである。さらに好ましくは、前記第3の触媒は、ジブチルスズオキシド、テトラエチルスズ、トリフェニルヒドロキシスズ、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロリド、トリブチルスズクロリド、ジブチルスズスルフィド、ブチルヒドロキシスズオキシド、スズ酸メチル、スズ酸エチルおよびスズ酸ブチルからなる群から選択される少なくとも2つの混合物である。この場合、前記第3触媒の各成分の量は、10~90モル%、好ましくは30~70モル%であり得る。
【0016】
本発明の前記触媒は、当技術分野で従来使用されている量で使用することができ、好ましくは、前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である。
【0017】
前記単量体aは、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、フタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、好ましくはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択することができ;前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、好ましくはエチレングリコール、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択することができ;前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、1,5-グルタル酸、アジピン酸、1,10-セバシン酸、またはそのエステル誘導体、好ましくはコハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチル、特に好ましくは、1,4-コハク酸、コハク酸無水物、コハク酸ジメチル、1,6-アジピン酸、または1,6-アジピン酸ジメチルから選択することができ;前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩など、好ましくは、ピロメリト酸二無水物、グリセロールまたはペンタエリスリトールから選択することができる。
【0018】
各単量体は、対応するメルトインデックスを有する分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルが得られる限り、従来の量で使用することができ、好ましくは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dの量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である。
【0019】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される。
【0020】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する。好ましくは、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、長鎖状である。
【0021】
本発明によれば、有機過酸化物は、処理温度領域において、0.2~10分、好ましくは0.2~2分の半減期を有する有機過酸化物から選択される。
【0022】
さらに好ましくは、前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択され;前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される。
【0023】
本発明において、前記有機過酸化物は、従来の量で使用することができ、例えば、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用することができる。好ましくは、前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~1重量%の量で使用される。
【0024】
好ましくは、前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する。
【0025】
本発明によれば、前記組成物は、添加剤をもまた含む。前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤(slipping agent)、ブロッキング防止剤(anti-blocking agent)および核剤(nucleating agent)を含む。前記添加剤は、UV防止剤(anti-UV agent)、遮水剤(water-blocking agent)などをもまた含むことができる。
【0026】
前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である。
【0027】
より良好な性能を有するフィルム発泡材料(film blowing material)を得るために、好ましくは、前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~2部であり、前記滑り剤の量は0.05~2部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~2部であり、前記核剤の量は0.5~5部である。
【0028】
本発明によれば、当技術分野で従来使用されている任意の酸化防止剤を、酸化防止剤として使用することができる。好ましくは、前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物であり;
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択することができ;
前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択することができる。
【0029】
本発明において、前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであってもよく;前記ステアリン酸塩は、好ましくはステアリン酸カルシウムなどであってもよく;および、前記有機カルボン酸アミドは、エルカミドまたはオレアミドであってもよい。
【0030】
好ましくは、前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクである。
【0031】
好ましくは、前記核剤は、超分岐状ポリアミド(hyperbranched polyamides)、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される。
【0032】
本発明の第2の特徴によれば、本発明は、前記生分解性フィルムを製造する方法、すなわち、以下の工程を含む方法を提供する:
工程1)単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によってコポリエステルを製造する工程であって;
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である工程;
工程2)前記工程1)で得られた前記コポリエステルを、押出し、かつ粒状にして組成物を得る工程であり;好ましくは、前記組成物は、フィルム発泡材料である工程;および
工程3)前記組成物に送風して前記生分解性フィルムを得る工程。
【0033】
本発明において、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られる。前記第2の触媒は、RE(R3)3である化合物であり、REは、希土類金属元素であり、R3は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR4COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、R4は、C1-C30のアルキル基である。好ましくは、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C3-C6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R4は、C1-C20のアルキル基である。さらに好ましくは、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジムまたはスカンジウムから選択され、前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基における前記アルキル基は、イソプロピル基、n-ブチル基またはイソペンチル基であり、前記アリールオキシ基における前記アリール基は、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル基または4-ブチルフェニル基であり、R4はC3-C18のアルキル基である。より好ましくは、前記第2の触媒は、ランタンアセチルアセトネート、ネオジムアセチルアセトネート、ネオジムイソプロポキシド、ランタンイソプロポキシド、スカンジウムイソプロポキシド、ステアリン酸ランタン、ステアリン酸ネオジム、塩化ランタン、トリス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)ランタン、およびそれらの水和物からなる群から選択される1つ以上である。
【0034】
本発明において、前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含む。
【0035】
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR1)nおよびM(OOCR2)mからなる群から選択される1つ以上であり、Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、R1は、C1-C10のアルキル基であり、および、R2は、C1-C20のアルキル基である。好ましくは、前記第1の触媒は、チタンアルコキシド、酢酸アンチモン、酢酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよび酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1つである。より好ましくは、前記第1の触媒は、テトラブチルチタネート(Ti(OC4H9)4)、チタンイソプロポキシド、二酸化チタン、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンおよび酢酸亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つである。
【0036】
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である。好ましくは、前記第3の触媒は、ジブチルスズオキシド、メチルフェニルスズオキシド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルスズオキシド、ヘキサシクロヘキシルジチンオキシド、ジドデシルスズオキシド、トリエチルヒドロキシスズ、トリフェニルヒドロキシスズ、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロリド、トリブチルスズクロリド、ジブチルスズスルフィド、ブチルヒドロキシスズオキシド、スズ酸メチル、スズ酸エチルおよびスズ酸ブチルからなる群から選択される少なくとも1つである。さらに好ましくは、前記第3の触媒は、ジブチルスズオキシド、テトラエチルスズ、トリフェニルヒドロキシスズ、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロリド、トリブチルスズクロリド、ジブチルスズスルフィド、ブチルヒドロキシスズオキシド、スズ酸メチル、スズ酸エチルおよびスズ酸ブチルからなる群から選択される少なくとも2つの混合物である。この場合、前記第3触媒の各成分の量は、10~90モル%、好ましくは30~70モル%であり得る。
【0037】
本発明において、前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である。
【0038】
前記単量体aは、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、フタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、好ましくはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択することができ;前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、好ましくは1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択することができ;前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、1,5-グルタル酸、アジピン酸、1,10-セバシン酸、またはそのエステル誘導体、好ましくはコハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチル、特に好ましくは、1,4-コハク酸、コハク酸無水物、コハク酸ジメチル、1,6-アジピン酸、または1,6-アジピン酸ジメチルから選択することができ;前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環、6員環の炭酸塩など、好ましくは、ピロメリト酸二無水物、グリセロールまたはペンタエリスリトールから選択することができる。
【0039】
より良好な性能を有する分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを得るために、好ましくは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dの量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比(molar ratio of (a + c) to d)が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40であり、a+cは、前記単量体aおよび前記単量体cの総量を表す。
【0040】
本発明において、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される。
【0041】
本発明において、前記エステル化またはエステル交換反応および前記重縮合反応の条件は、従来技術に従って慣例的に選択することができる。例えば、前記エステル化またはエステル交換反応の温度は、150~230℃、好ましくは150~220℃であってもよく、前記反応は、常圧またはわずかな負圧下で2~4時間行われてもよく;前記重縮合反応条件は、温度が230~270℃、好ましくは235~260℃、より好ましくは250~270℃、圧力が20~1000Pa、時間が2~6時間、好ましくは2~3時間であることを含む。
【0042】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する。
【0043】
好ましくは、前記工程1)における前記押出温度は、前記押出機の様々な区域において低温から高温まで130~190℃であり、好ましくは、前記押出温度は、150~180℃であり、より好ましくは、前記押出温度は、160~180℃である。
【0044】
好ましくは、前記工程1)で得られた前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する。
【0045】
本発明において、前記コポリエステルは、前記工程2)において添加剤ともまた混合され、前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤、および核剤を含む。前記添加剤は、UV防止剤、遮水剤などをもまた含むことができる。
【0046】
本発明において、前記酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤、および核剤は、当該技術分野で従来使用されている量を使用することができる。前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である。好ましくは、前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~2部であり、前記滑り剤の量は0.05~2部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~2部であり、前記核剤の量は0.5~5部である。
【0047】
本発明によれば、当技術分野で従来使用されている任意の酸化防止剤を、酸化防止剤として使用することができる。好ましくは、前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物であり;前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択され;前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択することができる。
【0048】
本発明において、前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであってもよく;前記ステアリン酸塩は、ステアリン酸カルシウムなどであってもよく;および、前記有機カルボン酸アミドは、エルカミドまたはオレアミドであってもよい。
【0049】
好ましくは、前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクである。
【0050】
好ましくは、前記核剤は、超分岐状ポリアミド、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される。
【0051】
好ましくは、前記工程2)において、前記押出温度は、130~190℃であり、好ましくは150~190℃であり、より好ましくは160~180℃である。
【0052】
好ましくは、前記工程3)において、前記ブローアップ比は3~8であり、前記フィルムブロー温度(film blowing temperature)は150~180℃である。
【0053】
好ましくは、本発明は、前記生分解性フィルムを製造する方法、すなわち、以下の工程を含む方法を提供する:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造し:触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dをエステル化もしくはエステル交換反応のために混合するか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、を、共重縮合反応のために混合する工程であって;
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、または2を超える官能性を有する無水物のうちの1つ以上である工程;
工程2)前記工程1)で製造された前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと有機過酸化物との押出反応を行ってコポリエステルを製造する工程;
工程3)前記工程2)で得られた前記コポリエステルを、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤および核剤と混合し、押出および造粒を行ってフィルム発泡材料を調製する工程;および
工程4)前記フィルム発泡材料をブロー成形し、前記生分解性フィルムを得る工程。
【0054】
本発明の第3の特徴によれば、本発明は、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルであって、
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体bは、C2-C10の脂肪族二価アルコールまたはC3-C10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;
前記単量体cは、C4-C20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上である、コポリエステルを提供する。前記コポリエステルの前記特徴は、前記生分解性フィルムの前記コポリエステルに関する第1の特徴において上述した通りである。
【0055】
本発明の前記生分解性フィルムは、以下の特性の1つ以上を有する高強度極薄生分解性フィルムである:
a)厚さ4~50μm;
b)密度1.20~1.26g/cm3;
c)ヘイズ40%~90%;
d)表面ヘイズ39%~89%;
e)内部ヘイズ1%~50%;
f)光透過率80%~95%;
g)透水率100~3000g/m2/日;
h)ダート衝撃(dart impact)20~600N;
i)降伏点4%~60%;
j)引張荷重1~50N;
k)降伏点引張強度(tensile strength at yield)4~25MPa;
l)破断点引張強度6~200MPa;
m)破断点伸び20%~2000%;および
n)直角引裂荷重(right angle tear load)0.04~10N。
【0056】
本発明において定義されていないパラメータは、当該技術分野における全ての一般的な技術的手段である。
【0057】
本発明は、本実施例に関連して以下にさらに記載される。しかしながら、本発明は、これらの実施例に限定されない。
【0058】
以下の実施例および比較例におけるデータは、以下の方法に従って決定される:
ポリマーの分子量および分子量分布は、Waters-208機器(Waters 2410 RI検出器付き、流速1.5mL/分、30℃)を用いて、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定され、分子量はスチレン標準で換算される。
【0059】
ポリマーの結晶化温度(Tc)、融解温度(Tm)およびガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)によって決定される。各々の試料は、パーキンエルマーPyris 1試験器を用いて-100℃から250℃に加熱され、2回の加熱走査(heating scans)および1回の冷却走査(cooling scan)に供され、20℃/分の傾斜速度(ramping rate)で、TmおよびTgは、第2の加熱走査から得られ、Tcは冷却走査から得られる。
【0060】
ポリマーのメルトインデックス(MI)は、American Scientific Instruments社製のCS-127型メルトインデックス試験器を用いて、190℃、2.16kgの荷重下、標準ISO1133-2005「熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレートおよびメルトボリュームフローレートの測定」に従って決定される。
【0061】
密度は、方法GB/T4472-2011に従って決定される。
【0062】
光透過率、総ヘイズ、および内部ヘイズは、すべて、標準GB/T2410-2008に従って、Shanghai Shenguang Instrument Co.Ltd.製のWGT-S型光透過率/ヘイズ試験器を使用して決定され、表面ヘイズは総ヘイズから内部ヘイズを引いたものに等しい。
【0063】
透水率は、MOCON社製のPermatran-W3/34型水蒸気透過性試験器を用いて、標準GB/T26253-2010に従って決定される。
【0064】
ダート衝撃強度は、Noselabats社製のダート衝撃試験器を用いて、標準ASTM D1709に従って決定される。
【0065】
降伏点、引張荷重、降伏点引張強度、破断点引張強度および破断点伸びは、Shimadzu社製のAGS-X型引張試験器を用いて、標準GBT 13022-1991に従って決定される。
【0066】
直角引裂荷重は、Shimadzu社製のAGS-X型引張試験器を用いて、標準QB/T1130-1991に従って決定される。
【0067】
キセノンランプ経年変化試験には、X-65型キセノンランプ晴雨表示箱(weathering box)を用いる。ランプ源は340nm UV-Aであり、期間は4時間、0.80W/m2、55℃;2時間、暗露(dark dew)、45℃である。試験は、標準GB/T16422.2-2014に従って実施され、総試験時間は208時間である。
【0068】
以下の実施例および比較例において使用した化学物質の供給源を表aに示す。
【0069】
【0070】
*ステアリン酸ランタンは、中国特許出願第ZL 200510135517.2号に従って製造される。具体的には、実施例A5に記載されているように、計算量のLn2O3をビーカー中で秤量し、適正量の蒸留水を添加し、次いで、過剰量のHClを添加し、加熱して前記化合物を溶解させ透明な溶液s3とした;過剰量のステアリン酸を別のビーカー中で秤量し、適正量の無水エタノールを添加し、加熱して透明な溶液s4を形成した;前記溶液s4およびs3を100ml丸底フラスコに連続的に添加し、次いで、相間移動触媒テトラブチルアンモニウムブロミド10mgおよび磁子を添加した。復水管を前記フラスコの頂部に接続し、これを窒素ガスで保護した。前記システムを、100℃未満の温度の油浴中で、磁気撹拌しながら約5時間加熱した。前記フラスコを取り出し、前記反応液を分液ロートで分離した後、下部の透明な液を回収し、蒸発乾固した。
【0071】
実施例1~8は、本発明の前記生分解性フィルムおよびその製造方法を例示するために用いられる。
【0072】
(実施例1)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)、および、1g(0.01mol)の単量体d グリセロールを混合して、反応窯中で反応させ(150~230℃でのエステル化および230~260℃での重縮合)、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で23g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシドおよび0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、German Kekuron zsk25二軸押出機中で押出反応に供した工程であって、種々の区域は、130~150~170℃の温度にしてコポリエステルを製造し、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2.2g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、German Kekuron zsk25二軸押出機中での溶融押出および造粒に供した工程であって、種々の区域は、130~150~170℃の温度にして、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、German Collin ep30フィルムブロー機(film blowing machine)で、150~190℃のフィルムブロー温度、5~8のブローアップ比で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0073】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0074】
(実施例2)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、570.8g(7.5mol)の単量体b 1,3-プロパンジオール、438.4g(3mol)の単量体c コハク酸ジメチル、および、1g(0.0046mol)の単量体d ピロメリト酸二無水物を混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で15g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシドおよび0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で1.8g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0075】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0076】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0077】
(実施例3)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、679.6g(3.5mol)の単量体a テレフタル酸ジメチル、570.8g(7.5mol)の単量体b 1,3-プロパンジオール、657.6g(4.5mol)の単量体c アジピン酸、および、0.7g(0.005mol)の単量体d ペンタエリスリトールを混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で40g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシドおよび0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2.8g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0078】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0079】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0080】
(実施例4)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)、および、1g(0.01mol)の単量体d グリセロールを混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で40g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.174gのテトラブチルチタネート、0.071gのジブチルスズオキシド、0.099gのトリフェニルヒドロキシスズ、および0.22gのステアリン酸ランタンを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、5gの過酸化ラウロイルとを、180℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2.6g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、180℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0081】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0082】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0083】
(実施例5)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸、570.8g(7.5mol)の単量体b 1,3-プロパンジオール、438.4g(3mol)の単量体c コハク酸ジメチル、および、1g(0.0046mol)の単量体d ピロメリト酸二無水物を混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で80g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、0.5gの過酸化ベンゾイルとを、160℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で1.5g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、160℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0084】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0085】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0086】
(実施例6)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)、および、1g(0.01mol)の単量体d グリセロールを混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で25g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で1.8g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1.5gの酸化防止剤246、1.5gのリン酸トリフェニル、1gの滑り剤ステアリン酸カルシウム、1gのブロッキング防止剤タルク、および5gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0087】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0088】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0089】
(実施例7)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)および650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)をエステル化反応に供し、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)および1g(0.01mol)の単量体d グリセロールをエステル化反応に供し、次いで、前記2つのエステル化生成物を混合して共重縮合反応を実施した工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で42g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2.4g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0090】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0091】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0092】
(実施例8)
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)および650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)をエステル化反応に供し、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)および1g(0.01mol)の単量体d グリセロールをエステル化反応に供し、次いで、前記2つのエステル化生成物を混合して共重縮合反応を実施した工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で80g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.62gのステアリン酸ランタンであった工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、3.6gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で3.2g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0093】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0094】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0095】
(比較例1)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)および1g(0.01mol)の単量体d グリセロールを混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で20g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程3)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0096】
上記工程1)~3)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0097】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0098】
(比較例2)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)および330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)を混合して反応させた工程であって、前記製造した、脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で30g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.31gのステアリン酸ランタン、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で5g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0099】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0100】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0101】
(比較例3)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)および650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)をエステル化反応に供し、続いて、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)および1g(0.01mol)の単量体d グリセロールの反応を行った工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で100g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.45gのテトラブチルチタネートであった工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で5g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0102】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0103】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0104】
(比較例4)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)および330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)を混合して反応させた工程であって、前記製造した、脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で60g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.62gのステアリン酸ランタンであった工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程であって、前記製造したコポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で5g/10分のメルトインデックスを有していた工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0105】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0106】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0107】
(比較例5)
前記生分解性フィルムを製造する方法であって、当該方法は以下の工程を含む:
工程1)分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルを製造する工程:触媒の作用下で、423.8g(2.55mol)の単量体a テレフタル酸(PTA)、650g(7.21mol)の単量体b 1,4-ブタンジオール(BDO)、330g(2.79mol)の単量体c コハク酸(SA)および1g(0.01mol)の単量体dグリセロールを混合して反応させた工程であって、前記製造した、分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で20g/10分のメルトインデックスを有し、前記触媒は、0.245gのテトラブチルチタネート、0.1gのジブチルスズオキシド、および0.14gのトリフェニルヒドロキシスズを含んでいた工程;
工程2)前記工程1)で製造した500gの前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、2.5gの過酸化ベンゾイルとを、170℃の温度で押出機中で押出反応に供することによってコポリエステルを製造した工程;
工程3)前記工程2)で製造した500gの前記コポリエステルを、1gの酸化防止剤1010、1gの酸化防止剤168、2.25gの滑り剤エルカミド、2.25gのブロッキング防止剤シリカ、および10gの核剤Dupont Surlyn8920樹脂と混合し、170℃の温度で二軸押出機中での溶融押出および造粒に供することによって、フィルム発泡材料を得た工程;
工程4)前記フィルム発泡材料を、フィルムブロー機で吹き付け、厚さ10μmのフィルムを得た工程。
【0108】
上記工程1)~4)の条件および装置については、実施例1の対応する工程を参照されたい。
【0109】
得られたフィルムを性能試験に供し、光学特性、熱特性、バリア特性、および経年変化特性の試験結果を表1に示し、機械特性を表2に示した。
【0110】
【0111】
【0112】
表1および表2のデータから、鎖延長および粘着付与工程を含まない比較例1、および3種の単量体のみを用いて製造した脂肪族-芳香族コポリエステルを含む比較例2と比較して、本発明の実施例1~7で製造したフィルムはすべて、比較例1および2のフィルムよりも良好な光学特性、基本的に比較例1および2のフィルムと同等の熱特性、基本的に比較例1および2のフィルムよりも良好なバリア性および経年変化特性、ならびに比較例1および2のフィルムよりも良好な全般的な機械特性を有することが分かる。さらに、第1の触媒のみを用いて製造した脂肪族-芳香族コポリエステルを含む比較例3、および、3つの単量体のみを用いて製造した脂肪族-芳香族コポリエステルを含む比較例4と比較して、本発明の実施例8において製造されたフィルムは、比較例3および4のフィルムよりも良好な光学特性、基本的に比較例3および4のフィルムと同等の熱特性、比較例3および4のフィルムよりも良好なバリア性および経年変化特性、ならびに比較例3および4のフィルムよりも基本的に良好な機械特性を有する。その上、第1の触媒および第3の触媒のみを用いて製造した脂肪族-芳香族コポリエステルを含む比較例5と比較して、本発明の実施例1~8で製造したフィルムは、比較例5のフィルムよりも良好な光学特性、比較例5のフィルムと基本的に同等の熱特性、ならびに比較例5のフィルムよりも良好なバリア性、経年変化特性、および全般的な機械特性を有する。
【0113】
以上、本発明の実施例を説明したが、上記の説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、本発明は当該実施例に限定されるものではない。本実施例の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変更が当業者にとって明らかである。
【手続補正書】
【提出日】2021-03-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルを含む組成物から製造される生分解性フィルムであって、
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;
前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上であ
り;
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3
)
3
である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3
は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4
COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4
は、C
1
-C
30
のアルキル基である、生分解性フィルム。
【請求項2】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3の前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項
1に記載の生分解性フィルム。
【請求項3】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項
1に記載の生分解性フィルム。
【請求項4】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項
3に記載の生分解性フィルム。
【請求項5】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項1~
4のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項6】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項1~
5のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項7】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項1~
6のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項8】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1~
7のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項9】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項1~
8のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項10】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項
9に記載の生分解性フィルム。
【請求項11】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項1~
10のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項12】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項1~
11のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項13】
前記組成物は、添加剤をもまた含み、前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤および核剤を含む、請求項1~
12のいずれか1項に記載の生分解性フィルム。
【請求項14】
前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である、請求項
13に記載の生分解性フィルム。
【請求項15】
前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物である、請求項
13または
14に記載の生分解性フィルム。
【請求項16】
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択され;
前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択される、請求項
15に記載の生分解性フィルム。
【請求項17】
前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであり;
前記ステアリン酸塩は、好ましくはステアリン酸カルシウムであり;および
前記有機カルボン酸アミドは、好ましくはエルカミドまたはオレアミドであり;
前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクであり;
前記核剤は、超分岐状ポリアミド、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される、請求項
13または
14に記載の生分解性フィルム。
【請求項18】
請求項1~
17のいずれか1項に記載の生分解性フィルムの製造方法であって、以下の工程を含む方法:
工程1)単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によってコポリエステルを製造する工程であって;
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上であ
り;
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3
)
3
である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3
は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4
COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4
は、C
1
-C
30
のアルキル基である工程;
工程2)前記工程1)で得られた前記コポリエステルを、押出し、かつ粒状にして組成物を得る工程;および
工程3)前記組成物に送風して前記生分解性フィルムを得る工程。
【請求項19】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3の前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項
18に記載の方法。
【請求項21】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項
18~
21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項
18~
22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項
18~
23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項
18~
24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記工程1)の前記押出温度は、130~190℃、好ましくは150~180℃、より好ましくは160~180℃である、請求項
18~
25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項
18~
26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項
27に記載の方法。
【請求項29】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項
18~
28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項
18~
29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記工程2)において、前記コポリエステルは、添加剤ともまた混合され、前記添加剤は、酸化防止剤、滑り剤、ブロッキング防止剤および核剤を含む、請求項
18~
30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記コポリエステル100重量部に基づいて、前記酸化防止剤の量は0.05~5部であり、前記滑り剤の量は0.05~5部であり、前記ブロッキング防止剤の量は0.05~5部であり、前記核剤の量は0.1~20部である、請求項
31に記載の方法。
【請求項33】
前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール酸化防止剤と亜リン酸塩酸化防止剤との質量比1:1の混合物である、請求項
31または
32に記載の方法。
【請求項34】
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤は、酸化防止剤1010、酸化防止剤1076、酸化防止剤245または酸化防止剤246から選択され;
前記亜リン酸塩酸化防止剤は、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチルまたは酸化防止剤168から選択される、請求項
33に記載の方法。
【請求項35】
前記滑り剤は、ステアリン酸塩または有機カルボン酸アミドであり;
前記ステアリン酸塩は、好ましくはステアリン酸カルシウムであり;および
前記有機カルボン酸アミドは、好ましくはエルカミドまたはオレアミドであり;
前記ブロッキング防止剤は、シリカまたはタルクであり;
前記核剤は、超分岐状ポリアミド、低密度ポリエチレンまたはエチレン-メタクリル酸イオノマーから選択される、請求項
31または
32に記載の方法。
【請求項36】
単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dから誘導される分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルと、有機過酸化物との押出反応によって得られるコポリエステルであって、
前記単量体aは、芳香族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体bは、C
2-C
10の脂肪族二価アルコールまたはC
3-C
10の脂環式二価アルコールの1つ以上であり;
前記単量体cは、C
4-C
20の脂肪族二塩基酸またはそのエステル誘導体であり;
前記単量体dは、2を超える官能性を有するポリオール、2を超える官能性を有するポリカルボン酸、2を超える官能性を有する無水物、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基を有するエポキシ化合物または無水物、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシドール、ヒドロキシル側基もしくはカルボキシル側基を有するラクトンまたは環状カーボネートのうちの1つ以上であ
り、
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、単量体a、単量体b、単量体c、および単量体dを、第2の触媒を含む触媒系の作用の下で反応させることによって得られ、
前記第2の触媒は、RE(R
3
)
3
である化合物であり、
REは、希土類金属元素であり、R
3
は、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、アセチルアセトン基およびR
4
COO-基からなる群から選択される少なくとも1つであり、
R
4
は、C
1
-C
30
のアルキル基である、コポリエステル。
【請求項37】
前記第2の触媒としてのRE(R
3)
3である前記化合物において、REは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウムまたはスカンジウムであり;
前記ハロゲンは、塩素または臭素であり、前記アルコキシ基は、C
3-C
6のアルコキシ基であり、前記アリールオキシ基は、少なくとも1つのベンゼン環および/またはナフタレン環を含むアリールオキシ基であり、R
4は、C
1-C
20のアルキル基である、請求項
36に記載のコポリエステル。
【請求項38】
前記触媒系は、第1の触媒および/または第3の触媒をさらに含み;
前記第1の触媒は、Mの酸化物、M(OR
1)
nおよびM(OOCR
2)
mからなる群から選択される1つ以上であり、
Mは、チタン、アンチモンまたは亜鉛であり、
nおよびmは、それぞれ独立してMの原子価であり、
R
1は、C
1-C
10のアルキル基であり、および、
R
2は、C
1-C
20のアルキル基であり;
前記第3の触媒は、少なくとも1つの有機スズ化合物である、請求項
36に記載のコポリエステル。
【請求項39】
前記単量体(a+c)に対する、前記触媒の全体のモル比は、1:1000~20000であり、
前記第1の触媒、対前記第2の触媒、対前記第3の触媒のモル比は、0~20:0.1~10:0~1、好ましくは0.1~20:0.1~10:1である、請求項
38に記載のコポリエステル。
【請求項40】
種々の単量体の量は、(a+c)のbに対するモル比が、1:0.8~3であり、(a+c)のdに対するモル比が、100~2000:1であり、aのcに対するモル比が、0:100~95:5であり、好ましくは0:100~60:40である、請求項
36~
39のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項41】
前記単量体aは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルから選択され;
前記単量体bは、エチレングリコール、1,3-プロパンジオールまたは1,4-ブタンジオールから選択され;
前記単量体cは、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、アジピン酸またはアジピン酸ジメチルから選択され;
前記単量体dは、ピロメリト酸二無水物、グリセロール、ペンタエリスリトール、コハク酸グリシジル、アジピン酸グリシジル、テレフタル酸グリシジル、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、グリシド酸、グリシドール、3-ヒドロキシフタル酸無水物、4-ヒドロキシフタル酸無水物、3-ヒドロキシメチルカプロラクトン、アルキルヒドロキシ基またはアルキルカルボキシル基を有する、5員環または6員環の炭酸塩から選択される、請求項
36~
40のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項42】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、
触媒系の前記作用の下で、単量体a、単量体b、単量体cおよび単量体dがエステル化もしくはエステル交換反応のために混合されるか、または、単量体aおよび単量体bの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、単量体cおよび単量体dの前記エステル化もしくはエステル交換生成物と、が、共重縮合反応のために混合されるように製造される、請求項
36~
41のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項43】
前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で2~100g/10分、好ましくは5~100g/10分のメルトインデックスを有する、請求項
36~
42のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項44】
前記有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシドまたはペルオキシ酸エステルから選択される、請求項
36~
43のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項45】
前記ジアルキルペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンから選択され;
前記ジアシルペルオキシドは、過酸化ベンゾイルまたは過酸化ラウロイルから選択される、請求項
44に記載のコポリエステル。
【請求項46】
前記有機過酸化物は、前記分岐状脂肪族-芳香族コポリエステルの量に基づいて、0.01~5重量%の量で使用される、請求項
36~
45のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【請求項47】
前記コポリエステルは、2.16kgの荷重下、190℃で0.1~10g/10分のメルトインデックスを有する、請求項
36~
46のいずれか1項に記載のコポリエステル。
【国際調査報告】