IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションの特許一覧

特表2022-552470制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体
<>
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図1A
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図1B
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図2
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図3
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図4
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図5
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図6
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図7
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図8
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図9
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図10
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図11
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図12
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図13
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図14
  • 特表-制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-16
(54)【発明の名称】制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/52 20110101AFI20221209BHJP
   H01R 43/02 20060101ALI20221209BHJP
【FI】
H01R12/52
H01R43/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520350
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(85)【翻訳文提出日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 IB2020058613
(87)【国際公開番号】W WO2021074713
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】16/601,799
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】ドラモンド、ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ロンバルディ、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】オストランダー、スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】アラード、ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】デュフォール、キャサリン
【テーマコード(参考)】
5E051
5E223
【Fターム(参考)】
5E051KA02
5E051KB05
5E223AB08
5E223AB25
5E223AB76
5E223BA70
5E223BB01
5E223CB01
5E223CD15
5E223DA05
5E223DB11
(57)【要約】
制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体が提供され、1つまたは複数の第1の接点を含む基板とコンポーネントと接着剤とを含む。コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点と、1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離に配置されたリブとを含む。コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点が1つまたは複数の第1の接点と連通し、基板とリブの対応する表面が、充填空間を画定するように制御された間隙高さで互いに対向するように配置される。接着剤は、個別点において供給され、それによって接着剤が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体であって、
1つまたは複数の第1の接点を含む基板と、
1つまたは複数の第2の接点、および前記1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離に配置されたリブを含むコンポーネントであって、前記1つまたは複数の第2の接点が前記1つまたは複数の第1の接点と連通し、前記基板と前記リブの対応する表面が、充填空間を画定するように制御された間隙高さで互いに対向するように配置された、前記コンポーネントと、
個別点において供給され、それによって毛細管作用により前記充填空間を満たすように引き込まれる接着剤とを含む、構造体。
【請求項2】
前記接着剤は毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記1つまたは複数の第2の接点のそれぞれが前記1つまたは複数の第1の接点のうちの対応する1つの第1の接点とそれによって電気的に連通するはんだをさらに含む、請求項1に記載の構造体。
【請求項4】
前記制御された間隙高さと、前記接着剤の流体特性と、前記リブの構成とが、前記毛細管作用の圧力を確立する、請求項1に記載の構造体。
【請求項5】
前記リブは、面取り面、不連続部、先細部および段付き部のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の構造体。
【請求項6】
前記リブはハードストップ要素を含む、請求項1に記載の構造体。
【請求項7】
前記リブが前記制御された間隙高さの一部に延びる引留め要素を含むことと、
前記リブが前記毛細管作用により前記接着剤の柱が引き込まれる開放部を画定することと、
のうちの少なくとも一方である、請求項1に記載の構造体。
【請求項8】
前記個別点は前記充填空間内にあり、前記接着剤は前記毛細管作用により前記充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれ、または、
前記個別点は前記充填空間に隣接し、前記接着剤は前記毛細管作用により前記充填空間の全体を満たすように引き込まれる、請求項1に記載の構造体。
【請求項9】
前記接着剤は、前記コンポーネントを貫通して画定されたスルーホールを介して供給されるか、または、前記接着剤は前記基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給される、請求項1に記載の構造体。
【請求項10】
制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を組み立てる方法であって、
コンポーネントの1つまたは複数の接点が基板の1つまたは複数の接点と連通するように位置づけられ、前記コンポーネントのリブが前記基板の表面に対向するように、前記コンポーネントを配置することと、
充填空間を画定するように制御された間隙高さで前記リブが前記表面に対向するように、前記コンポーネントの前記1つまたは複数の接点を前記基板の前記1つまたは複数の接点にはんだ付けすることと、
毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を個別点において供給し、それによって前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数が毛細管作用により前記充填空間を満たすように引き込まれることとを含む、方法。
【請求項11】
前記制御された間隙高さを設定することと、流体特性のために前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数を選択することと、前記リブを前記毛細管作用の圧力を確立するように構成することとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記個別点は前記充填空間内にあり、前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数は前記毛細管作用により前記充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれるか、または、
前記個別点は前記充填空間に隣接し、前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数は前記毛細管作用により前記充填空間の全体を満たすように引き込まれる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数の前記供給は、前記コンポーネントを貫通して画定されたスルーホールを介して供給することを含むか、または、
前記毛細管作用接着剤、前記グルー、前記エポキシおよび前記アンダーフィルのうちの前記1つまたは複数の前記供給は、前記基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給することを含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には表面実装電気コンポーネントに関し、より詳細には、制御された毛細管作用適用範囲を有する表面実装電気コンポーネント構造に関する。
【背景技術】
【0002】
表面実装電気コンポーネントは、典型的には、プリント回路板(PCB)を貫通して画定されたスルーホール内に挿入されるピンを使用してPCBに機械的に取り付けられる。表面実装電気コンポーネントは、ハウジングを含むことができ、ピンはこのハウジングの一部であるか、またはハウジングが成形された後でハウジング内に圧入することもできる。ピンは、多くの場合、接着剤またははんだを使用して回路板に接着される。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施形態は、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を対象とする。構造体は、1つまたは複数の第1の接点を含む基板と、コンポーネントと、接着剤とを含む。コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点と、1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離に配置されたリブとを含む。コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点が1つまたは複数の第1の接点と連通し、基板とリブの対応する表面が充填空間を画定するように制御された間隙高さで互いに対向するように配置されている。接着剤は、個別点において供給され、それによって接着剤が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれる。
【0004】
制御された間隙高さと接着剤の流体特性とリブの構成とが、毛細管作用の圧力を確立し得る。
【0005】
リブは、面取り面、不連続部、先細部および段付き部のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0006】
リブは、ハードストップ要素を含み得る。
【0007】
リブは制御された間隙高さの一部に延びる引留め(anchor)要素を含んでもよく、また、リブは毛細管作用により接着剤の柱が引き込まれる開放部を画定するように形成されてもよい。
【0008】
個別点は充填空間内にあってもよく、接着剤は毛細管作用により充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれてもよく、または個別点は充填空間に隣接してもよく、接着剤は毛細管作用により充填空間の全体を満たすように引き込まれてもよい。
【0009】
接着剤は、コンポーネントの本体を貫通して画定されたスルーホールを介して、または基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給されてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態は、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を対象とする。構造体は、1つまたは複数の第1の接点を含む基板と、コンポーネントと、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数とを含む。コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点と、1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離に配置されたリブとを含む。リブは、ハードストップ要素を含み、コンポーネントは、1つまたは複数の第2の接点が1つまたは複数の第1の接点と連通し、基板とリブの対応する表面が、充填空間を画定するようにハードストップ要素によって確立された制御された間隙高さで互いに対向するように配置されている。毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は個別点において供給され、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれる。
【0011】
制御された間隙高さと、毛細管作用接着剤、グルー、エピキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数の流体特性と、リブの構成とが、毛細管作用の圧力を確立し得る。
【0012】
リブは、面取り面、不連続部、先細部、および段付き部のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0013】
リブは、制御された間隙高さの一部に延びる引留め要素を含み、リブは、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数の柱が毛細管作用により引き込まれることが可能な開放部を画定するように形成されてもよい。
【0014】
個別点は、充填空間内にあってもよく、毛細管作用接着剤、UF、グルーおよびエポキシのうちの1つまたは複数は、毛細管作用により充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれてもよく、または個別点は充填空間に隣接してもよく、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルは、毛細管作用により充填空間全体を満たすように引き込まれてもよい。
【0015】
毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は、コンポーネントの本体を貫通して画定されたスルーホールを介して、または基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給されてもよい。
【0016】
本発明の一実施形態は、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を対象とする。構造体は、1つまたは複数の第1の接点を含む基板と、第1および第2のコンポーネントと、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数とを含む。第1および第2のコンポーネントはそれぞれ、1つまたは複数の第2の接点と、1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離にあるリブとを含む。第1および第2のコンポーネントはそれぞれ、それぞれの1つまたは複数の第2の接点が1つまたは複数の第1の接点のそれぞれの部分と連通し、基板とそれぞれのリブのそれぞれの対応する表面が第1および第2の充填空間を画定するように制御された間隙高さで互いに対向するように、直に隣接して配置される。毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は、第1および第2の個別点において供給され、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が、毛細管作用によりそれぞれ第1および第2の充填空間に引き込まれる。
【0017】
本発明の一実施形態は、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を組み立てる方法を対象とする。この方法は、コンポーネントの接点が基板の接点と連通するように位置決めされ、コンポーネントのリブが基板の表面に対向するように、コンポーネントを配置することと、リブが充填空間を画定するように制御された間隙高さで表面と対向するように、コンポーネントの接点を基板の接点にはんだ付けすることと、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を個別点において供給し、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれることとを含む。
【0018】
この方法は、制御された間隙高さを設定することと、流体特性のために毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を選択することと、毛細管作用の圧力を確立するようにリブを構成することとをさらに含む。
【0019】
個別点は充填空間内にあってもよく、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は、毛細管作用により充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれてもよく、または、個別点は充填空間に隣接してもよく、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は、毛細管作用により充填空間の全体を満たすように引き込まれてもよい。
【0020】
毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数の供給は、コンポーネントを貫通して画定されたスルーホールを介して供給すること、または基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給することを含み得る。
【0021】
本発明の一実施形態は、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を組み立てる方法を対象とする。この方法は、コンポーネントの接点が基板の接点と連通するように位置決めされ、コンポーネントのリブが基板の表面と対向するように、コンポーネントを配置することと、コンポーネントの接点を基板の接点にはんだ付けすることと、リブが充填空間を画定するようにハードストップによって確立された制御された間隙高さで表面に対向するように、はんだ付け時にリブと表面との間でハードストップを設定することと、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を個別点において供給し、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれることとを含む。
【0022】
この方法は、制御された間隙高さを設定することと、流体特性のために毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を選択することと、毛細管作用の圧力を確立するようにリブを構成することとをさらに含む。
【0023】
個別点は充填空間内にあってもよく、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は毛細管作用により充填空間の残りの部分を満たすように引き込まれてもよく、または、個別点は充填空間に隣接してもよく、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数は毛細管作用により充填空間の全体を満たすように引き込まれてもよい。
【0024】
毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数の供給は、コンポーネントを貫通して画定されたスルーホールを介して供給することを含んでもよく、または基板を貫通して画定されたスルーホールを介して供給することを含んでもよい。
【0025】
その他の技術的特徴および利点も、本発明の技術により実現される。本発明の実施形態は本明細書で詳細に説明され、特許請求される主題の一部とみなされる。よりよく理解することができるように、詳細な説明および図面を参照されたい。
【0026】
本明細書に記載の排他的権利の細目については、本明細書の末尾の特許請求の範囲に具体的に示され、明確に特許請求されている。本発明の実施形態の上記およびその他の特徴および利点は、添付図面とともに以下の詳細な説明を読めば明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1A】本発明の実施形態による、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を示す斜視図である。
図1B図1Aの円で囲まれた部分の詳細を示す拡大側面図である。
図2】本発明の実施形態による、図1Aの構造体のコンポーネントの接点とリブとを示す概略図である。
図3図2の線3-3に沿って切り取られた図2の詳細を示す断面図である。
図4】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとを示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとを示す斜視図である。
図6】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとを示す斜視図である。
図7】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとを示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとを示す斜視図である。
図9】本発明の実施形態による、コンポーネントと接点とリブとハードストップ要素とを示す斜視図である。
図10図9のハイライトされた部分の詳細を示す拡大斜視図である。
図11】本発明の実施形態による、毛細管作用により毛細管作用接着剤がその周囲に流される引留め要素を示す側面概略図である。
図12】本発明の実施形態による、毛細管作用により毛細管作用接着剤を毛細管作用接着剤柱として流入させる空の空間を示す側面概略図である。
図13】本発明の実施形態による、コンポーネントを介して供給される毛細管作用接着剤を示す側面概略図である。
図14】本発明の実施形態による、基板を介して供給される毛細管作用接着剤を示す側面概略図である。
図15】本発明の実施形態による、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を組み立てる方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書で図示される図は例示である。本発明の範囲から逸脱することなく、図、または図中に記載されている動作には多くの変形があり得る。例えば、アクションは異なる順序で行われてもよく、またはアクションが追加、削除または変更されてもよい。また、「結合される」という用語およびその変形は、2つの要素間に連通経路を有することを記述するものであり、それらの要素間に介在要素/接続部がない、要素間の直接接続を含意しない。これらの変形はすべて本明細書の一部とみなされる。
【0029】
添付図面および開示する実施形態の以下の詳細な説明では、図面に示されている様々な要素に2桁または3桁の参照番号が付されている。わずかな例外はあるが、各参照番号の左端の桁は、その要素が最初に示されている図面に対応する。
【0030】
プロセッサ・パッケージは、典型的には、プロセッサ・チップと個別コンポーネントと積層上に取り付けられた覆いとを含み、積層の底部は多くの場合、ボール・グリッド・アレイ(BGA)またはランド・グリッド・アレイ(LGA)を含む。BGAまたはLGAは、プリント回路板(PCB)との電気接続および通信を提供する。
【0031】
LGAとBGAの両方の適用例で、積層は、底面のほぼ全部を覆う接点の配列をさらに含むことができる。これらの接点は、データの送受信と、プロセッサ・チップへの電力供給のために使用される。したがって、積層を貫通するいかなる穴も、それがなければ入力/出力(I/O)動作または電力伝達あるいはその両方のために使用することができるはずの面積をその分だけなくすかまたは減少させ、システムの全体的性能特性にとって不利になり得る。この理由で、スルーホール穴を必要とするピンは望ましいとは言えないとみなされる場合がある。
【0032】
さらなる問題として、高速電子コンポーネントの場合、隣接する電気リード線間の材料の誘電性能がシステムの全体的性能特性にとって重要である場合が多い。特定のアンダーフィル(UF)材料は誘電体であり、良好な誘電性能を示すが、隣接する電気リード線間の空間を空気が占めることができるようにすることが、最高品質のシグナル・インテグリティを得られるようにするために典型的には好ましい。したがって、性能を犠牲にせずに表面実装電気コンポーネントに可能な限り多数のコンポーネントを収めるために、接着剤またはUFに要する面積を最小限にすることが多くの場合、望ましい。
【0033】
上記を念頭に置いて、電気コンポーネントを取り付けるためにサイドフィル・エポキシを使用することができるが、接着剤フィレットのためにデバイス占有面積の外部にかなりの面積を必要とする。
【0034】
本発明の実施形態は、選択的にアンダーフィルされる電子デバイスの構造体を提供する。この構造体は、毛細管作用アンダーフィルが特定の領域のみを流れるように促し、それによってデバイスと基板との間の間隙全体を封止することなく下にある基板にデバイスを機械的に取り付ける機構を備える。この構造体は、制御された間隙高さ(間隙高さが低いほど毛細管作用圧が高くなる)と、特定の局所材料(アンダーフィルまたはUFが好ましくはより高い表面エネルギーの材料の下を流れることになる)と、局所的に粗面化または活性化された表面特徴またはメッシュとを備えることができる。
【0035】
本発明の1つまたは複数の実施形態は、はんだピンが不要にされ、それによって所与のコンポーネントの占有面積におけるより高い信号密度を可能にする構造体を提供することによって従来技術の上述の欠点のうちの1つまたは複数の欠点に対処する。さらに、はんだリード線が接合された後で毛細管作用接着剤を供給することができるため、構造体のコンポーネントをリフロー時に自己中央位置合わせさせることができる。また、サイドフィルされるのとは異なり、毛細管作用接着剤はコンポーネントの下を流れることができる。これは毛細管作用接着剤のために利用可能な面積を増やし、サイドフィル・フィレットをなくすことにより隣接するコンポーネント間の距離が縮小される。
【0036】
次に図1Aおよび図1Bを参照すると、構造体101が制御された毛細管作用適用範囲を備え、基板110と、中央処理領域120と、1つまたは複数のコンポーネント130と、接着剤140とを含む。基板110は積層で形成可能である。基板110は、基板110に沿って1つまたは複数のグループをなして配列された1つまたは複数の第1の接点(以下、「第1の接点」と呼ぶ)112を含む。1つまたは複数のコンポーネント130は、中央処理領域120の周囲に配置され、各コンポーネント130は、本体131と、本体上で支持された1つまたは複数の第2の接点(以下、「第2の接点」と呼ぶ)132と、第2の接点132のそれぞれから一定の距離D(図2および図3参照)にあるリブ133とを含む。第2の接点132は、リード線、電気リード線、(ボール・グリッド・アレイにおけるような)ボール、はんだボール、パッドなどとして設けることができる。リブ133は、本体131と一体に接続または成形されるか、または本体131上に形成されたフィーチャ、または本体131から材料を除去して形成されたフィーチャ、または本体131とは異なる材料からなり、本体131に取り付けられたフィーチャとすることができる。
【0037】
図1Aおよび図1Bに示すように、各コンポーネント130は、各コンポーネント130の第2の接点132が第1の接点112の対応する部分と連通するように、および、基板110と各コンポーネント130のリブ133の対応する表面部分が、充填空間150を画定するように制御された間隙高さHで対向するように、基板110に近接して配置される(図1B参照)。接着剤140は、毛細管作用接着剤、グルー、低粘度エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数として設けることができ、各コンポーネント130のための1つまたは複数の個別点141(図1A参照)において供給することができ、それによって接着剤140(以下、「毛細管作用接着剤140」と呼ぶ)が充填空間150を満たすように毛細管作用により引き込まれる。毛細管作用接着剤140が硬化すると、毛細管作用接着剤140はコンポーネント130のそれぞれを基板110に機械的に貼り付ける。
【0038】
各コンポーネント130はリード線付きコンポーネントとして図示されているが、他の実施形態も存在することを理解されたい。例えば、各コンポーネント130は、段付きシリコン・ダイとして、またはリード線なし電気コンポーネントとして設けられてもよい。しかし、説明をわかりやすくし、簡潔にするために、以下の説明は各コンポーネントがリード線付きコンポーネントとして設けられる場合に関する。
【0039】
毛細管作用接着剤140が各コンポーネント130のための充填空間150を満たすように毛細管作用により引き込まれた状態で、毛細管作用接着剤140の最終場所はリブ133の場所に対応する。リブ133は第2の接点132(および、第1の接点112と第2の接点132のそれぞれの配置が対応するため、第1の接点112も)のそれぞれから距離Dに配置されているため、毛細管作用接着剤140は第2の接点132および第1の接点112から一定の距離に維持される。このような場合またはその他の場合、第2の接点132および第1の接点112の周囲に空気が供給される。その結果として構造体101の誘電性能が向上する。
【0040】
毛細管作用接着剤140の流れを駆動する毛細管作用の圧力を確立するために、制御された間隙高さHと、毛細管作用接着剤140の流体特性と、各コンポーネント130のリブ133の構成とが協調的に決定され、確立され、または設定され、あるいはこれらの組合せが行われることができることを理解されたい。例えば、毛細管作用接着剤140を変えずに、制御された間隙高さHを低くすると、その結果として毛細管作用圧が上昇し、充填空間150の長さを増大または増加させることができる。
【0041】
構造体101は、第2の接点132のそれぞれを第1の接点112のうちの対応する1つと電気的に連通させるはんだ160(図1B参照)をさらに含むことができる。各コンポーネント130がはんだリフロー処理中に実質的に自己中央位置合わせされるように、毛細管作用接着剤140の供給の前にはんだ160のリフローを行うことができる。
【0042】
本発明の実施形態によると、コンポーネント130は、構造体101内で互いに直に隣接して位置決めすることができる(図1B参照)。これは、コンポーネント130が基板110に毛細管作用接着剤140によって機械的に貼り付けられ、サイドフィル・フィレットまたはその他の類似したフィーチャを形成するサイドフィル接着剤によって取り付けられないことによる。そのようなサイドフィル・フィレットがない場合、コンポーネント130は、互いに直に隣接することができ、それによって基板110の表面領域を他の動作要素または機能要素による使用のために残すことができる。
【0043】
図2および図3を参照すると、本発明のある特定のコンポーネント130の実施形態が示されている。図2に示すように、コンポーネント130は、リブ133が中央部材201と対向端部材202とを有するH字形状構成と、対向端部材202の間の中央部材201の両側に直線配列203および204に配列された第2の接点132とを有する(上述のように、第1の接点112も同様の配置を有することになると想定されている)。図3に示すように、第2の接点132は、リブ133の両側で第1の接点112のうちの対応する第1の接点112と接触するように本体131を貫通して延び、本体131によって支持される。毛細管作用接着剤140は、リブ133と基板110の間の充填空間150を占めるが、第2の接点132または第1の接点112とは接触しない。
【0044】
図4から図8を参照すると、本発明の実施形態により、各コンポーネント130のリブ133は、複数の矩形、円形および不規則な幾何形状のうちの1つまたは複数の形状を有することができ、面取り面、不連続部、先細部および段付き部のうちの1つまたは複数の部分を含むことができる。例えば、図4(および図2)に示すように、コンポーネント130のリブ133はH字形構成401を有することができる。図示されていないが、別の実施形態によると、リブ133はプラス形構成、丸い、または角のあるS字形構成、梯子形構成、(対向端部材の間と外側とに接点が設けられている)短いH字形構成、U字形構成、内側に延びる拡張部を有するU字形構成、部材が接点配列を両断するように長手方向部材から延びる2分構成、接点がリブによって画定される1つまたは複数の空洞内に完全にまたは部分的に囲われた包囲構造、および接点が放射状部材の周囲に円周方向に配列されている環状または円形構成を有することができる。
【0045】
ある特定のコンポーネント130のリブ133の以下の説明は、図4のH字形構成を有するリブ133の場合に関する。これはわかりやすく簡潔にするために行うものであり、この説明は任意の構成のリブ133に適用されることを理解されたい。
【0046】
図4に示すように、リブ133の下面410は実質的に平らであり、平坦化されている。それに対して、図5に示すように、リブ133の下面410は面取り面501を有する。図6に示すように、リブ133の面取りされた下面410は不連続であり、断絶部601を形成し、一方、図7および図8のリブ133の面取りされた下面410は先細部701(図7参照)および段付き構造体801(図8参照)を備える。それぞれの場合において、リブ133の構造は毛細管作用圧の発生および対応する充填空間150を満たすことができる毛細管作用接着剤140の能力における重要因子である。具体的には、図5の面取り面501は、毛細管作用接着剤140が接触する表面積を縮小し、特定量の毛細管作用接着剤140が充填空間150の長さに沿ってさらに延びることができるようにすることに留意されたい。一方、図6図7および図8の断絶部601、先細部701および段付き構造体は、それぞれ、毛細管作用接着剤140が毛細管作用により流れ続ける能力を低下または停止させやすく、これらおよびその他の場合において、完全な毛細管作用適用範囲を得るには2つ以上の個別点141が必要である場合がある。
【0047】
図9および図10を参照し、本発明の実施形態によると、ある特定のコンポーネント130のリブ133はハードストップ要素901を含むことができる。ハードストップ要素901はそれぞれ、対応する充填空間150の制御された間隙高さHの下限を確立するハードストップ高さを有する。すなわち、コンポーネント130は、第2の接点132を第1の接点112に接続するためのはんだリフロー処理の開始時に基板110の上方の初期高さに配置可能であり、はんだリフロー処理が続くにつれて基板110に向かって下方に移動することができ、コンポーネント130のさらなる移動を防止するようにハードストップ要素901が最終的に基板110と接触することができる。ハードストップ要素901のそれぞれのハードストップ高さは、毛細管作用の圧力が選択された毛細管作用接着剤140を充填空間150の全体にわたって流れさせるのに十分な圧力である高さまたはその付近に設定されることになることを理解されたい。
【0048】
図11および図12を参照すると、ある特定のコンポーネント130のリブ133は、制御された間隙高さHの一部に延びる引留め要素1101を含むことができるか(図11参照)、または、ある特定のコンポーネント130のリブ133は、毛細管作用接着剤140の柱が毛細管作用により引き込まれる開放部1201を画定するように形成することができる(図12参照)。これらまたはその他の場合において、引留め要素1101および開放部1201は、毛細管作用接着剤140の指定された流れパターンを促し、容易にする役割を果たす。
【0049】
図1および図4から図8を参照すると、ある特定のコンポーネント130のための個別点141は、充填空間150内に、または充填空間150に隣接して画定することができる。前者の場合、図4から図8に示すように、毛細管作用接着剤140は毛細管作用により充填空間150の残りの部分を満たすように個別点141から引き込まれる。後者の場合、図1に示すように、毛細管作用接着剤140は毛細管作用により充填空間150の全体を満たすように引き込まれる。
【0050】
図13および図14を参照すると、毛細管作用接着剤140をコンポーネント130または基板110を介して供給することができる。すなわち、図13に示すように、毛細管作用接着剤140は、コンポーネント130の本体131を貫通して画定されているスルーホール1301を介して基板110に向かって供給することができる。あるいは、図14に示すように、毛細管作用接着剤140は、基板110を貫通して画定されているスルーホール1401を介してコンポーネント130に向かって供給することができる。これらおよびその他の場合において、個別点141は充填空間150内に画定可能であるが、必ずしもその必要はない。
【0051】
図15を参照すると、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体101を組み立てる方法が示されている。図15に示すように、この方法は、第2の接点132が第1の接点112と連通するように位置決めされ、リブ133が基板110の表面に対向するように、コンポーネント130を配置すること(1501)を含む。この方法は、リブ133が、充填空間150を画定するように制御された間隙高さHで基板110の表面に対向するように、第2の接点132を第1の接点112にはんだ付けすること(1502)と、毛細管作用接着剤40を個別点141において供給し、それによって毛細管作用接着剤140が毛細管作用により充填空間150を満たすように引き込まれること(1503)をさらに含む。この方法は、充填空間150を画定するようにハードストップによって実質的に確立される制御された間隙高さHでリブ133が基板110の表面に対向するように、はんだ付け動作1502時にリブ133と基板110の表面との間でハードストップを設定することをさらに含むことができる。
【0052】
本明細書では本発明の様々な実施形態について関連する図面を参照しながら説明している。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の他の実施形態も考案することができる。以下の説明および図面では、要素間の様々な接続および位置関係(例えば、上、下、隣接など)が記載されている。これらの接続または位置関係あるいはその両方は、特に明記されていない限り、直接的または間接的とすることができ、本発明はこの点に関して限定的であることが意図されていない。したがって、実体の結合は、直接結合または間接結合を指す場合があり、実体間の位置関係は、直接的位置関係または間接的位置関係であり得る。また、本明細書に記載の様々な作業およびプロセス・ステップは、本明細書で詳細に記載していない追加のステップまたは機能を有する、より包括的な手順またはプロセスに組み込むことができる。
【0053】
本明細書に記載の方法のうちの1つまたは複数の方法は、データ信号に対する論理関数を実装するための論理ゲートを有する個別論理回路、適切な組合せ論理ゲートを有する特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル・ゲート・アレイ(PGA)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)など、それぞれが当技術分野でよく知られている技術のいずれかまたは組合せで実装可能である。
【0054】
簡潔にするために、本発明の態様の製作および使用に関する従来技術については本明細書で詳細に説明している場合もしていない場合もある。具体的には、本明細書に記載の様々な技術的特徴を実装するためのコンピューティング・システムおよび具体的なコンピュータ・プログラムの様々な態様はよく知られている。したがって、簡潔にするために、本明細書では多くの従来の実装の詳細については、よく知られているシステムまたはプロセスあるいはその両方の詳細を示さずに、簡単に言及するにとどめるか、完全に省略している。
【0055】
実施形態によっては、様々な機能または動作が、ある特定の場所で、または1つまたは複数の装置またはシステムの動作に関連して、あるいはその両方で行われることが可能である。実施形態によっては、ある特定の機能または動作の一部が第1のデバイスまたは場所で行われ、機能または動作の残りの部分が1つまたは複数の追加のデバイスまたは場所で行われることも可能である。
【0056】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態について説明することを目的としているに過ぎず、例示の実施形態の限定であることは意図されていない。本明細書で使用されている単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に別の解釈を示していない限り、複数形も含むことが意図されている。「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」あるいはこの組合せは、本明細書で使用されている場合、記載されている特徴、整数、ステップ、動作、要素またはコンポーネントあるいはこれらの組合せの存在を明記するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素またはコンポーネントまたはこれらのグループあるいはこれらの組合せを排除しないことをさらに理解するであろう。
【0057】
以下の特許請求の範囲におけるすべてのミーンズまたはステップ・プラス・ファンクション要素の対応する構造体、材料、動作、および均等物は、具体的に特許請求されている他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するためのあらゆる構造体、材料または動作を含むことが意図されている。実施形態は、例示と説明を目的として提示されており、網羅的であることまたは開示されている形態に限定されることは意図されていない。本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には多くの変更および変形が明らかであろう。実施形態は、本発明の原理および実際の適用を最もよく説明するためと、当業者が企図された特定の用途に適するように様々な変更を加えた様々な実施形態のために本発明を理解することができるように選択され、説明されている。
【0058】
本明細書に示す図面は例示である。本発明の範囲から逸脱することなく、図面または本明細書に記載のステップ(または動作)には多くの変形があり得る。例えば、アクションは異なる順序で行うことができ、またはアクションを追加、削除または変更することが可能である。また、「結合される」という用語は、2つの要素間に信号経路を有することを記述しており、間に介在要素/接続のない要素間の直接接続を含意しない。これらの変形はすべて本発明の一部とみなされる。
【0059】
特許請求の範囲および本明細書の解釈のために以下の定義および略語を使用するものとする。本明細書で使用する「備える(comprises)」、「備えている(comprising)、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contains)」、または「含有している(containing)」という用語またはこれらの任意のその他の変形は、非排他的包含を含むものと意図されている。例えば、列挙されている要素を含む組成物、混合物、プロセス、方法、物、または装置は、必ずしもそれらの要素のみには限定されず、明示的に記載されていないかまたはそのような組成物、混合物、プロセス、方法、物または装置に固有の他の要素を含み得る。
【0060】
さらに、本明細書では「例示の」という用語を使用して、「例、事例または例示となる」ことを意味する。「例示の」として本明細書に記載されているいずれの実施形態または設計も、必ずしも他の実施形態または設計よりも好ましいかまたは有利であるものと解釈されるべきではない。「少なくとも1つの」および「1つまたは複数の」という用語は、1以上の任意の整数、すなわち1、2、3、4などを含むものと理解される。「複数の」という用語は、2以上の任意の整数、すなわち、2、3、4、5などを含むものと理解される。「接続」という用語は、間接的な「接続」と直接的な「接続」とを含み得る。
【0061】
「約」、「実質的に」、「ほぼ」という用語およびこれらの変形は、本出願の時点で利用可能な装置に基づく特定の数量の測定に付随する程度の誤差を含むことが意図されている。例えば、「約」は、記載されている値の±8%または5%、または2%の範囲を含み得る。
【0062】
本発明は、任意の可能な統合の技術詳細度のシステム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品あるいはこれらの組合せとすることができる。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実施させるためのコンピュータ可読プログラム命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。
【0063】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持し、記憶することができる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学式ストレージ・デバイス、電磁ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、またはこれらの任意の適切な組合せであってよいが、これらには限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、可搬コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、可搬コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピィ・ディスク、パンチカードまたは命令が記録された溝内の隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、およびこれらの任意の適切な組合せが含まれる。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体とは、電波またはその他の自由に伝播する電磁波、導波路またはその他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば光ファイバ・ケーブルを通る光パルス)、あるいはワイヤを介して伝送される電気信号などの、一過性の信号自体であると解釈すべきではない。
【0064】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、あるいは、ネットワーク、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、もしくは無線ネットワークまたはこれらの組合せを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバあるいはこれらの組合せを含み得る。各コンピューティング/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースが、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への記憶のために転送する。
【0065】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、あるいは、SMALLTALK(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語、または同様のプログラム言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つもしくは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソース・コードまたはオブジェクト・コードとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして全体がユーザのコンピュータ上でまたは一部がユーザのコンピュータ上で、一部がユーザのコンピュータ上で一部がリモート・コンピュータ上で、あるいは全体がリモート・コンピュータまたはリモート・サーバ上で実行されてもよい。後者の場合、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、あるいは接続は(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに対して行ってもよい。実施形態によっては、本発明の態様を実行するために、例えばプログラマブル・ロジック回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路が、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用して電子回路をパーソナライズすることにより、コンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい
【0066】
本発明の態様について、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品を示すフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら説明している。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の図の各ブロックおよび、フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の図のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装可能であることはわかるであろう。
【0067】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、またはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサにより実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで規定されている機能/動作を実装する手段を形成するようなマシンを実現するように、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに供給することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで規定されている機能/動作の態様を実装する命令を含む製造品を含むように、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置、またはその他の装置あるいはこれらの組合せに対して特定の方式で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶することもできる。
【0068】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、その他のプログラマブル装置またはその他のデバイス上で実行される命令がフローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで規定されている機能/動作を実装するように、コンピュータ、その他のプログラマブル装置、またはその他のデバイス上で一連の動作が実行されてコンピュータ実装プロセスを実現するようにするために、コンピュータ、その他のプログラマブル・データ処理装置、またはその他のデバイスにロードすることもできる。
【0069】
図面中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能および動作を示す。これに関連して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、規定されている論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表すことがある。一部の別の実装形態では、ブロックに記載されている機能は、図に記載されている順序とは異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、関与する機能に応じて、実際には、実質的に並行して実行されてもよく、またはそれらのブロックは場合によっては逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の図の各ブロック、およびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の図のブロックの組合せは、規定されている機能または動作を実行する専用ハードウェア・ベースのシステムによって実装可能であるか、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実施することができることにも留意されたい。
【0070】
例示のために本発明の様々な実施形態に関する説明を示したが、網羅的であること、または本明細書に記載の実施形態に限定することを意図したものではない。記載されている実施形態の範囲から逸脱することなく、当業者には多くの変更および変形が明らかであろう。本明細書で使用されている用語は、実施形態の原理、実際の適用、または市場にある技術に対する技術的改良を最もよく説明するため、あるいは当業者が本明細書に記載の実施形態を理解することができるようにするために選択されている。
【0071】
本明細書に記載の本発明の好ましい実施形態では、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体であって、1つまたは複数の第1の接点を含む基板と、それぞれが1つまたは複数の第2の接点、および1つまたは複数の第2の接点のそれぞれから一定の距離に配置されたリブを含む第1および第2のコンポーネントであって、それぞれの1つまたは複数の第2の接点が1つまたは複数の第1の接点のそれぞれの部分と連通し、基板とそれぞれのリブのそれぞれの対応する表面が第1および第2の充填空間を画定するように制御された間隙高さで互いに対向するように、第1および第2のコンポーネントがそれぞれ互いに直に隣接して配置されているコンポーネントと、第1および第2の個別点において供給され、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が毛細管作用によりそれぞれ第1および第2の充填空間を満たすように引き込まれる、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数とを含む構造体が提供される。
【0072】
本明細書に記載の本発明の好ましい実施形態では、制御された毛細管作用適用範囲を有する構造体を組み立てる方法であって、コンポーネントの1つまたは複数の接点が基板の1つまたは複数の接点と連通するように位置決めされ、コンポーネントのリブが基板の表面に対向するように、コンポーネントを配置することと、コンポーネントの1つまたは複数の接点を基板の1つまたは複数の接点にはんだ付けすることと、充填空間を画定するようにハードストップによって確立される制御された間隙高さでリブが表面に対向するように、はんだ付け時にリブと表面との間でハードストップを設定することと、毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数を個別点において供給し、それによって毛細管作用接着剤、グルー、エポキシおよびアンダーフィルのうちの1つまたは複数が毛細管作用により充填空間を満たすように引き込まれることとを含む方法が提供される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】