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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-16
(54)【発明の名称】ねじ結合式ホイールリム
(51)【国際特許分類】
   B60B 21/02 20060101AFI20221209BHJP
【FI】
B60B21/02 G
B60B21/02 H
B60B21/02 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521489
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 IB2020059527
(87)【国際公開番号】W WO2021070145
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】62/913,505
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591041738
【氏名又は名称】ハッチンソン ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】HUTCHINSON S0CIETE ANONYME
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】レンソン クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】スタック ラリー ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ノブランク オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ホーブ ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ハートマン マイケル ジー
(72)【発明者】
【氏名】ブルーダー ダニエル
(57)【要約】
第1のホイールフランジ(12)を含む第1のリム部分(4)と、第1のリム部分(4)にねじ結合された第2のリム部分(6)と、第1のリム部分(4)上に保持された第2のホイールフランジ(28)と、を含む車両用ホイールリム(2)。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のホイールフランジを含む第1のリム部分と、
前記第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、
前記第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジと、
を備える、車両用ホイールリム。
【請求項2】
前記第1のリム部分、前記第2のリム部分、及び前記第2のホイールフランジは、別個の部品である、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項3】
前記第1のリム部分は、前記第1のリム部分の外面上にねじ付き部分を含み、前記第2のリム部分は、前記第2のリムの内面上にねじ付き部分を含む、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項4】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分は、前記ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合される、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項5】
前記第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって前記第1のリム部分上に保持される、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項6】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口が形成される、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項7】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分に形成された前記複数の開口に挿入された複数の締結具をさらに備え、前記締結具は、前記第1のリム部分に対する前記第2のリム部分の回転を防止することを補助する、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項8】
前記第1のリム部分と前記第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために前記第1のリム部分上に設けられたシール要素をさらに備える、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項9】
前記第2のホイールフランジは、前記第1のホイールフランジと、前記第1のリム部分と前記第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、前記第1のリム部分上に保持される、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項10】
前記第2のリム部分は、前記第1のリム部分に対する前記第2のリム部分の回転を制限するハードストップを備える、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項11】
前記第2のリム部分を貫通して挿入され、前記第2のホイールフランジの外面に接触する少なくとも1つの締結部材をさらに備える、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項12】
前記第1のリム部分内に配置された組み付けツールをさらに備え、
第1の歯車構成が、前記第2のリム部分上に形成され、
第2の歯車構成が、前記組み付けツール上に形成され、
前記組み付けツールの回転により、前記第2の歯車構成が前記第1の歯車構成を移動させ、前記第2のリム部分が前記第1のリム部分に対して回転するのを補助する、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項13】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入されるキー部材をさらに備える、請求項1に記載のホイールリム。
【請求項14】
空気入りタイヤと、
ホイールリムと、
を備えるホイールリム組立体であって、
前記ホイールリムは、
第1のホイールフランジを含む第1のリム部分と、
前記第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、
前記第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジと、
を含む、ホイールリム組立体。
【請求項15】
前記第1のリム部分、前記第2のリム部分、及び前記第2のホイールフランジは、別個の部品である、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項16】
前記第1のリム部分は、前記第1のリム部分の外面上のねじ付き部分を含み、前記第2のリム部分は、前記第2のリム部分の内面上のねじ付き部分を含む、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項17】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分は、前記ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合される、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項18】
前記第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって前記第1のリム部分上に保持される、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項19】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口が形成される、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項20】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分に形成された前記複数の開口に挿入された複数の締結具をさらに備え、前記締結具は、前記第1のリム部分に対する前記第2のリム部分の回転を防止することを補助する、請求項19に記載のホイールリム組立体。
【請求項21】
前記第1のリム部分と前記第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために前記第1のリム部分上に設けられたシール要素をさらに備える、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項22】
前記第2のホイールフランジは、前記第1のホイールフランジと、前記第1のリム部分と前記第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、前記第1のリム部分上に保持される、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項23】
前記第2のリム部分は、前記第1のリム部分に対する前記第2のリム部分の回転を制限するハードストップを備える、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項24】
前記第2のリム部分を貫通して挿入され、前記第2のホイールフランジの外面に接触する少なくとも1つの締結部材をさらに備える、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項25】
前記第1のリム部分内に配置された組み付けツールをさらに備え、
第1の歯車構成が、前記第2のリム部分上に形成され、
第2の歯車構成が、前記組み付けツール上に形成され、
前記組み付けツールの回転により、前記第2の歯車構成が前記第1の歯車構成を移動させ、前記第2のリム部分が前記第1のリム部分に対して回転するのを補助する、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項26】
前記第1のリム部分及び前記第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入されるキー部材をさらに備える、請求項14に記載のホイールリム組立体。
【請求項27】
ホイールリム組立体を組み立てる方法であって、
第1のホイールフランジを含む第1のリム部分を提供するステップと、
前記第1のリム部分上で第2のホイールフランジを摺動させるステップと、
第2のリム部分を前記第1のリム部分上にねじ結合を介して作動的に結合するステップと、
を含む、方法。
【請求項28】
前記第1のリム部分に対する前記第2のリム部分の回転を防止するために、前記第2のリム部分を通って締結具を挿入するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年10月10日出願の米国特許仮出願第62/913,505号の利益を主張するものであり、この開示内容全体は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般にホイールリムに関し、特に、ねじ結合式ホイールリムリム組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
特定の地上車において、複数のホイールリムは、地上車を地面に沿って移動させるのを助ける空気入りタイヤ又はモビリティデバイス(例えば、ランフラット)組み込み式空気入りタイヤを支持するために設けられる。空気入りタイヤ又はモビリティデバイス(例えば、ランフラット)組み込み式空気入りタイヤは、ホイールリムの外周面上に取り付けられる。これらのホイールリムは、軍用車両、フォークリフト、ゴミ収集車、大型/重量車両及び他の産業用途を含む様々な異なる用途で使用される。典型的なホイールリムの幾何形状は、取付け面、フランジを有する内側リム、及びフランジを有する外側リムを含む。一部の実施例において、取付け面、内側リム、及び外側リムは、一体構造として形成される。他の実施例において、空気入りタイヤ又はランフラットをホイールリム上に取り付けるのを助けるために、内側リム及び外側リムは、互いに結合される2つの別個の部品として製造することができる。現行のホイールリムデザインにおいて、マルチピースのボルト結合デザインが存在し、ここでは、内側リム及び外側リムは、互いに複数の締結具を用いて結合され、締結具は、内側リム又は外側リムの一方の側面に挿入され、さらにマルチピースの取り外し可能なホイールデザインが存在し、ここでは、リムフランジ部分は、固定リム部分の溝の中に組み込まれたロックリングを用いて所定の位置に保持される。
【0004】
従来のホイールリムにおいて、一般にホイールリムを組み立てるために、複数の締結具が内側リムを外側リムに作動的に結合するために使用される。業界のニーズにより、ホイールリムを軽量化するためのデザインが開発されている。ホイールリムを軽量化する現行のデザインは、締結具の数を減らすこと(しかし残りの締結具は大きくなる)、及び/又は、締結具の数を減らすと共に優秀な材料を用いて残りの締結具の強度を高めることを含む。これらの形式の組立体では、ホイールリムの製造コストが増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のホイールデザインに鑑みて、現在、ホイールリムの組み立てを簡素化するホイールリムに対する要望がある。さらに、現在、当技術分野において、より少ない又は皆無の締結具又は溶接により組み立てられるホイールリムに対する要望がある。加えて、現在、当技術分野において、従来のホイールリムと比較して軽量化されたホイールリムに対する要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つの実施例において、車両用ホイールリムは、第1のホイールフランジを含む第1のリム部分と、第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジと、を含むことができる。
【0007】
本開示の別の実施例において、第1のリム部分、第2のリム部分、及び第2のホイールフランジは、別個の部品とすることができる。第1のリム部分は、第1のリム部分の外面上にねじ付き部分を含むことができる。第2のリム部分は、第2のリム部分の内面上にねじ付き部分を含むことができる。第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって第1のリム部分上に保持される。第1のリム部分及び第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口を形成することができる。複数の締結具は、第1のリム部分及び第2のリム部分に形成された複数の開口に挿入することができる。締結具は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止することを補助することができる。第1のリム部分及び第2のリム部分は、ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合することができる。シール要素は、第1のリム部分と第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために第1のリム部分上に設けることができる。第2のホイールフランジは、第1のホイールフランジと、第1のリム部分と第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、第1のリム部分上に保持することができる。第2のリム部分は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を制限するハードストップを含むことができる。少なくとも1つの締結部材は、第2のホイールフランジの外面に接触するように第2のリム部分を貫通して挿入することができる。組み付けツールは、第1のリム部分内に配置することができる。第1の歯車構成は、第2のリム部分上に形成することができる。第2の歯車構成は、組み付けツール上に形成することができる。組み付けツールの回転は、第2のリム部分が第1のリム部分に対して回転するのを補助するために、第2の歯車構成に第1の歯車構成を移動させることができる。キー部材は、第1及び第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入することができる。
【0008】
本開示の別の実施例において、ホイールリム組立体は、空気入りタイヤと、ホイールリムとを含み、ホイールリムは、第1のホイールフランジと、第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジを含む第1のリム部分とを含むことができる。
【0009】
本出願の別の実施例において、第1のリム部分、第2のリム部分、及び第2のホイールフランジは、別個の部品とすることができる。第1のリム部分は、第1のリム部分の外面上にねじ付き部分を含むことができる。第2のリム部分は、第2のリム部分の内面上にねじ付き部分を含むことができる。第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって第1のリム部分上に保持される。第1のリム部分及び第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口を形成することができる。複数の締結具は、第1のリム部分及び第2のリム部分に形成された複数の開口に挿入することができる。締結具は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止することを補助することができる。第1のリム部分及び第2のリム部分は、ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合することができる。シール要素は、第1のリム部分と第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために第1のリム部分上に設けることができる。第2のホイールフランジは、第1のホイールフランジと、第1のリム部分と第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、第1のリム部分上に保持することができる。第2のリム部分は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を制限するハードストップを含むことができる。少なくとも1つの締結部材は、第2のホイールフランジの外面に接触するように第2のリム部分を貫通して挿入することができる。組み付けツールは、第1のリム部分内に配置することができる。第1の歯車構成は、第2のリム部分上に形成することができる。第2の歯車構成は、組み付けツール上に形成することができる。組み付けツールの回転は、第2のリム部分が第1のリム部分に対して回転するのを補助するために、第2の歯車構成に第1の歯車構成を移動させることができる。キー部材は、第1及び第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入することができる。
【0010】
本出願の別の実施例において、ホイールリム組立体を組み立てる方法は、第1のホイールフランジを含む第1のリム部分を提供するステップと、第1のリム部分上に第2のホイールフランジを摺動させるステップと、第2のリム部分を第1のリム部分上にねじ結合を介して作動的に結合するステップとを含むことができる。この方法は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止するために、第2のリム部分を通って締結具を挿入するステップをさらに含むことができる。
【0011】
本発明は、また、以下の条項に従って開示される。
【0012】
(条項1)
第1のホイールフランジを含む第1のリム部分と、第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジとを含む、車両用ホイールリム。
【0013】
(条項2)
第1のリム部分、第2のリム部分、及び第2のホイールフランジは、別個の部品である、条項1に記載のホイールリム。
【0014】
(条項3)
第1のリム部分は、第1のリム部分の外面上のねじ付き部分を含み、第2のリム部分は、第2のリム部分の内面上のねじ付き部分を含む、条項1又は2に記載のホイールリム。
【0015】
(条項4)
第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって第1のリム部分上に保持される、条項1から3のいずれかに記載のホイールリム。
【0016】
(条項5)
第1のリム部分及び第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口が形成される、条項1から4のいずれかに記載のホイールリム。
【0017】
(条項6)
第1のリム部分及び第2のリム部分に形成された複数の開口に挿入された複数の締結具をさらに備え、締結具は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止することを補助する、条項5に記載のホイールリム。
【0018】
(条項7)
第1のリム部分及び第2のリム部分は、ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合される、条項1から6のいずれかに記載のホイールリム。
【0019】
(条項8)
第1のリム部分と第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために第1のリム部分上に設けられたシール要素をさらに備える、条項1から7のいずれかに記載のホイールリム。
【0020】
(条項9)
第2のホイールフランジは、第1のホイールフランジと、第1のリム部分と第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、第1のリム部分上に保持される、条項1から8のいずれかに記載のホイールリム。
【0021】
(条項10)
第2のリム部分は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を制限するハードストップを備える、条項1から9のいずれかに記載のホイールリム。
【0022】
(条項11)
第2のリム部分を貫通して挿入され、第2のホイールフランジの外面に接触する少なくとも1つの締結部材をさらに備える、条項1から10のいずれかに記載のホイールリム。
【0023】
(条項12)
第1のリム部分内に配置された組み付けツールをさらに備え、第1の歯車構成が、第2のリム部分上に形成され、第2の歯車構成が、組み付けツール上に形成され、組み付けツールの回転は、第2のリム部分が第1のリム部分に対して回転するのを補助するために、第2の歯車構成に第1の歯車構成を移動させる、条項1から11のいずれかに記載のホイールリム。
【0024】
(条項13)
第1及び第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入されるキー部材をさらに備える、条項1から12のいずれかに記載のホイールリム。
【0025】
(条項14)
空気入りタイヤと、ホイールリムとを備え、ホイールリムは、第1のホイールフランジを含む第1のリム部分と、第1のリム部分にねじ結合された第2のリム部分と、第1のリム部分上に保持された第2のホイールフランジとを備える、ホイールリム組立体。
【0026】
(条項15)
第1のリム部分、第2のリム部分、及び第2のホイールフランジは、別個の部品である、条項14に記載のホイールリム組立体。
【0027】
(条項16)
第1のリム部分は、第1のリム部分の外面上のねじ付き部分を含み、第2のリム部分は、第2のリム部分の内面上のねじ付き部分を含む、条項14又は15に記載のホイールリム組立体。
【0028】
(条項17)
第2のホイールフランジは、滑り嵌めによって第1のリム部分上に保持される、条項14から16のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0029】
(条項18)
第1のリム部分及び第2のリム部分の各々には、締結具を受け入れるように構成された複数の開口が形成される、条項14から17のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0030】
(条項19)
第1のリム部分及び第2のリム部分に形成された複数の開口に挿入された複数の締結具をさらに備え、締結具は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止することを補助する、条項18に記載のホイールリム組立体。
【0031】
(条項20)
第1のリム部分及び第2のリム部分は、ねじ結合によってのみ互いに作動的に結合される、条項14から19のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0032】
(条項21)
第1のリム部分と第2のホイールフランジとの間のシールを作り出すために第1のリム部分上に設けられたシール要素をさらに備える、条項14から20のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0033】
(条項22)
第2のホイールフランジは、第1のホイールフランジと、第1のリム部分と第2のリム部分との間のねじ結合部との間で、第1のリム部分上に保持される、条項14から21のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0034】
(条項23)
第2のリム部分は、第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を制限するハードストップを備える、条項14から22のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0035】
(条項24)
第2のリム部分を貫通して挿入され、第2のホイールフランジの外面に接触する少なくとも1つの締結部材をさらに備える、条項14から23のいずれかに記載のホイールリム組立体。
【0036】
(条項25)
第1のリム部分内に配置された組み付けツールをさらに備え、第1の歯車構成が、第2のリム部分上に形成され、第2の歯車構成が、組み付けツール上に形成され、組み付けツールの回転は、第2のリム部分が第1のリム部分に対して回転するのを補助するために、第2の歯車構成に第1の歯車構成を移動させる、条項14から24のいずれかに記載のホイールリム。
【0037】
(条項26)
第1及び第2のリム部分に形成された対応するキー開口に取り外し可能に挿入されるキー部材をさらに備える、条項14から25のいずれかに記載のホイールリム。
【0038】
(条項27)
ホイールリム組立体を組み立てる方法であって、第1のホイールフランジを含む第1のリム部分を提供するステップと、第1のリム部分上で第2のホイールフランジを摺動させるステップと、第2のリム部分を第1のリム部分上にねじ結合を介して作動的に結合するステップと、を含む方法。
【0039】
(条項28)
第1のリム部分に対する第2のリム部分の回転を防止するために、第2のリム部分を通って締結具を挿入するステップをさらに含む、条項27に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本開示の1つの実施例によるホイールリムの組立図である。
図2図1のホイールリムの横断面図である。
図3】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図4】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図5】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図6】本開示の1つの実施例によるホイールリムの側面図である。
図7】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図8】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図9】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図10】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図11】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図12】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図13】本開示の1つの実施例によるホイールリムの斜視図である。
図14図13のホイールリムの別の斜視図である。
図15図13のホイールリムの横断面図である。
図16】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
図17】本開示の1つの実施例によるホイールリムの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下の説明の目的上、空間配向用語は、使用される場合、参照する実施形態が添付図面において向きが定められるか、又は、別の方法で以下の詳細な説明で説明される際に、参照する実施形態に関するものとする。しかしながら、以下で説明する実施形態は、多くの別の変形例及び構成を想定できることを理解されたい。また、添付の図面で示すか、又は、他の方法で本明細書に説明する特定の部品、デバイス、特徴部、及び操作順序は、単に例示的であり、制限的ではないことを理解されたい。
【0042】
本開示は、一般にホイールリムに関し、詳細には、マルチピースのホイールリム組立体に関する。ホイールリムの部品の特定の好適かつ非限定的な態様は、図1及び2に示される。
【0043】
ホイールリム2は、互いに作動的に結合される内側リム4及び外側リム6を含む。内側リム4及び外側リム6は、鋳型を用いて、金型を用いて、ツールを用いて、機械加工で、付加製造により、複数の部品を結合することで、又はこれらの組み合わせで作られた製造部品とすることができる。1つの実施例において、リム4、6は、実質的に円形形状である。開口8、10のセットは、各々のリム4、6の外縁の周りに円周パターンで形成される。ホイールリム2は、2つのリム部分4、6を含むと説明されるが、ホイールリム2は、3以上のリム部分を含むこともできることが想定されていることを理解されたい。
【0044】
図1に示すように、内側リム4は、内側リム4の1つの円周端から延びるホイールフランジ12を含むことができる。1つの実施例において、ホイールフランジ12は、内側リム4の本体よりも大きな直径を有する。ホイールフランジ12に対向する内側リム4の端部は、シール要素16を収容する溝14を定めることができる。1つの実施例において、シール要素16は、弾性Oリングとすることができる。別の実施例において、溝14及びシール要素は、外側リム6上に設けることができる。
【0045】
図2に示すように、内側リム4及び外側リム6は、ねじ結合部を使用して作動的に結合することができる。1つの実施例において、内側リム4の円周部分18は、ねじ結合部を含むことができ、外側リム16の対応する円周部分20は、内側リム4及び外側リム6を螺合することによって内側リム4及び外側リム6が作動的に結合することができるようにねじ結合部を含むことができる。1つの実施例において、内側リム4の円周部分18は、内側リム4の外面上に設けることができる。1つの実施例において、外側リム6の円周部分20は、外側リム6の内面上に設けることができる。このねじ結合部を使用して、内側リム4及び外側リム6を螺合することによってホイールリム2を組み立てて、内側リム4と外側リム6との間にしっかりした結合を作り出すことができる。内側リム4と外側リム6と間のねじ結合部は、タイヤ内の空気圧及び/又はホイールリム2上に保持されたランフラットによって生成された横力に抗しながら、内側リム4及び外側リム6を一緒に保持するために必要とされる締付力をもたらす。
【0046】
本開示の別の実施例において、内側リム4及び外側リム6が互いに固定された後に内側リム4に対する外側リム6の回転を防止するために、少なくとも1つの締結具22をホイールリム2上に設けることができる。締結具22を外側リム6に形成された開口10を通って、内側リム4に形成された開口8に挿入することができる。本開示の1つの実施例において、締結具22は、座金付きのボルトである。また、締結具22は、ロックプレート(3ピースの鋼製取り外し可能ホイール上で使用される)、ダウエルピン、コッタピン、安全ワイヤ、又は何らかの他の適切な回転防止締結具とすることができることを理解されたい。1つの実施例において、4つの締結具22は、ホイールリム2上に設けられる。図1に示すように、締結具22は、内側リム4に形成された開口8に入る。従って、内側リム4及び外側リム6が螺合された後、締結具22は、内側リム4に挿入することができ、外側リム6は、内側リム4に対する回転が防止され、外側リム6が内側リム4から外れて外側リム6が内側リム4から分離するリスクが排除される。本開示の1つの実施例において、締結具22は、外側リム6の回転を防止するために内側リム4に作動的に結合されるが、外側リム6を内側リム4に対して押し付けないので、内側リム4と外側リム6との間のねじ結合部の変形が防止される。締結具22は、外側リム6が内側リム4から離れるのを防止することを補助するが、内側リム4と外側リム6とのしっかりした結合は、締結具22を使用することなくねじ結合部によって達成されることを理解されたい。
【0047】
図1を参照すると、ホイールリム2は、内側リム4上に組み付けられる別個のホイールフランジ24を含むこともできる。ホイールフランジ24は、円形とすることができ、内側リム4の本体の外径よりもわずかに小さい内径を有することができる。図2を参照すると、本開示の1つの実施例において、ホイールフランジ24は、滑り嵌めで内側リム4上に保持することができる。シール要素16は、内側リム4上に組み付けられた場合にホイールフランジ24とのシールを作り出すことができる。1つの実施例において、ホイールフランジ24は、本体部分26及び本体部分26から延びる外側フランジ28を含む。外側フランジ28の外径は、内側リム4上のホイールフランジ12の外径に対応することができ、タイヤ又はランフラット(図示せず)をホイールフランジ12と外側フランジ28と間でホイールリム2上に保持することができる。
【0048】
図1及び図2を参照してホイールリム2の組み立て方法を図示及び説明する。ホイールリム2の部品の製造後、シール要素16は、内側リム4上に形成された溝14に挿入される。シール要素16は、内側リム4上に配置され、ホイールフランジ24は、内側リム4上に押し込まれる。1つの実施例において、ホイールフランジ24は、ホイールフランジ12の反対側で内側リム4の端部上に押し込まれ、滑り嵌めによって内側リム4上に保持される。ホイールフランジ24が内側リム4上に保持されると、外側リム6は、外側リム6を内側リム4に固定するために内側リム4上に螺合される。また、外側リム6は、ホイールフランジ24をホイールリム2上に保持することを補助する。随意的なステップにおいて、外側リム6が内側リム4に螺合された後、締結具22は、内側リム4に対する外側リム6の回転を防止するために外側リム6を通って内側リム4に挿入することができる。本開示の1つの実施例において、ホイールリム2を手作業で組み付けることができないので、ホイールリム2の組み立ては、プレス機を使用して行う必要がある。
【0049】
締結具の結合部ではなくねじ結合部を使用してホイールリム2を組み立てることによって、本開示のホイールリム2は、複数の締結具を使用して内側リム及び外側リムが結合される従来のホイールリムと比較して軽量化される。例えば、従来のホイールリムと比較した軽量化は少なくとも10%とすることができるが、軽量化が10%よりもよりもはるかに大きい場合があるので、このことは、本開示を限定するものではないことを理解されたい。さらに、内側リム及び外側リムを作動的に結合するために締結具を使用する必要性を排除することによって、ホイールリム2の部品の数が低減され、ホイールリム2の組み立て時間が著しく短縮され、ハードウェア設置不具合が低減され、人間工学的な問題が改善される。加えて、ねじ結合部を内側リム4と外側リム6との間に設けることによって、残りの締結具22は、ホイール結合部の荷重をもはや支えないので小型化することができる。また、ホイールリム2の安全係数は、ねじ結合部により、従来のホイールリムに比べて大きくなる。締結具22の1つが取り外されると、ホイールリム2上のタイヤは、自動的に空気が抜けてホイールリム2の分解に対して安全な状態になるので、ホイールリム2は一体式の空気抜き安全システムをさらに含むことになる。また、ホイールリム2のねじ結合部は、ホイールリムの幾何学的形状を制限しないことが見込まれる。また、ホイールリム2のモジュール化デザインは、ホイールリム2の部品の共有化を可能にする。本開示の別の実施例において、ホイールリム2のデザインは、ねじ結合部の調整機能を利用してリム幅を変えることを可能にする。
【0050】
図3を参照して本開示によるホイールリム30の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム30のこの実施例は、上述のホイールリム2と類似する。しかしながら、このホイールリム30は、ホイールリム30の内側部分のねじ結合部を含む。例えば、ホイールリム30は、外側リム32、内側リム34、及びホイールフランジ36を含むことができる。本開示のこの実施例において、外側リム32は、内側部分にねじ付き部分38を含み、内側リム34は、対応するねじ付き部分40を含む。従って、ホイールリム30のこの実施例において、外側リム32と内側リム34との間のねじ結合部は、ホイールリム30の内側部分にある。この結合構成を使用することによって、これによって、ねじ結合部を車両の内側に配置することができ、それによって、ホイールリム2が車両から取り外されない限り、外側リム32及び内側リム34の分離が防止される。また、ホイールリム30は、外側リム32に形成された溝に収容さるシール部材42を含むことができる。シール部材42は、外側リム32とホイールフランジ36との間のシールを作り出すことができる。
【0051】
図4を参照して本開示によるホイールリム50の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム50のこの実施例は、上述のホイールリム2と類似する。ホイールリム50は、内側リム52、外側リム54、及びホイールフランジ56を含むことができる。内側リム52及び外側リム54は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム50のこの実施例において、外側リム54は、内側リム52内に保持されたシール部材60と外側リム54との間のビードシート又はシール面の機能を果たす延長部材58を含む。従って、ビードシートは、ホイールリム2に対して行われる場合に、ホイールフランジ56の代わりに、外側リム54に組み込まれる。
【0052】
図5を参照して本開示によるホイールリム70の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム70のこの実施例は、上述のホイールリム2と類似する。ホイールリム70は、内側リム72、外側リム74、及びホイールフランジ76を含むことができる。内側リム72及び外側リム74は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム70のこの実施例において、外側リム74は、ホイールリム70の組み立て時に内側リム72の一部に接触するハードストップの機能を果たす延長部材78を含む。延長部材78は、外側リム74の外側部分から下方に延びることができる。延長部材78は、内側リム72に螺合される場合に外側リム74の過度の回転を防止するハードストップの機能を果たすように構成される。外側リム74が内側リム72の上に螺合される場合、延長部材78は、最終的に内側リム72の一部に接触することになり、これにより、内側リム72上での外側リム74のさらなる回転が防止される。外側リム74のさらなる回転を防止することによって、外側リム74は、ホイールフランジ76が内側リム72上で内方に余計に移動しないように過度に螺合されず、余計に移動すると、結果として、ホイールリム70上でのランフラット又はホイールの過度の圧縮につながる可能性がある。また、延長部材78は、外側リム74が内側リム72に螺合されるたびにホイールフランジ76が同じ位置に配置されることを保証するハードストップの機能を果たすことができる。
【0053】
図6を参照して本開示によるホイールリム80の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム80は、内側リム82、外側リム84、及びホイールフランジ86を含むことができる。内側リム82及び外側リム84は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム80のこの実施例において、不連続の又は断続するねじ山88、90は、それぞれ内側リム82及び外側リム84上に設けられ、外側リム84を内側リム82上で締め付けるために必要な回転数を低減するために内側リム82及び外側リム84上のねじ山の数を低減するようになっている。図6に示すように、間隙92、94は、それぞれ内側リム82及び外側リム84に定められ、これによって、外側リム84が内側リム82上に螺合される前に外側リム84を内側リム82上に配置することができる。
【0054】
図7を参照して本開示によるホイールリム100の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム100は、内側リム102、外側リム104、及びホイールフランジ106を含むことができる。内側リム102及び外側リム104は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム100のこの実施例において、少なくとも1つの締結部材108は、ホイールフランジ106を内側リム102上に保持するのを補助するために外側リム104に挿入される。締結部材108は、ボルトとすることができる。1つの実施例において、複数の締結部材108が、外側リム104上に設けられる。締結部材108は、外側リム104に形成された開口へ螺合することができる。図7に示すように、締結部材108は、外側リム104の開口を貫通して延びてホイールフランジ106の外面に接触する長さを有する。外側リム104が内側リム102上に螺合された後、締結部材108は、ホイールフランジ106と接触するまで外側リム104の開口に螺合することができる。締結部材108は、ホイールフランジ106をホイールリム100上の最終位置に押し込むように締結することができる。締結部材108を設けることによって、ホイールフランジ106がホイールリム100上の正しい最終位置に設けられることを保証するための特別な組み付けツールを使用する必要がもはやなくなる。ホイールリム100の分解時、締結部材108は緩めることができ、これによって、外側リム104上の何らかの荷重が排除され、外側リム104は内側リム102から簡単に外すことができる。
【0055】
図8を参照して本開示によるホイールリム110の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム110は、内側リム112、外側リム114、及びホイールフランジ116を含むことができる。内側リム112及び外側リム114は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム110のこの実施例において、外側リム114は、ユーザーが外側リム114を内側リム112に螺合することを補助するために、内面上に歯車構成118を備える。歯車構成118は、外側リム114の内周面全体の周りに延びる。また、外側リム114を内側リム112に螺合するのを補助するために歯車構成118と共に動作する組み付けツール120は、ホイールリム110に提供することができる。組み付けツール120は、内側リム112に形成された開口122に取り外し可能に挿入するか、又は、開口122と一体形成することができる。組み付けツール120は、開口122内で回転可能とすることができる。組み付けツール120は、外側リム114上の歯車構成118に係合するように構成される歯車構成124を含むことができる。歯車構成118、124が互いと係合すると、組み付けツール120は、回転することができ、組み付けツール120の歯車構成124は外側リム114の歯車構成118を回転させ、それにより、外側リム114は、内側リム112上で回転するようになっている。
【0056】
図9を参照して本開示によるホイールリム130の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム130は、内側リム132、外側リム134、及びホイールフランジ136を含むことができる。内側リム132及び外側リム134は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム130のこの実施例において、内側リム132に形成された溝に設けられるシール部材の代わりに、シール部材138は、ホイールフランジ136の内面上に設けられ、ホイールフランジ136の内面と内側リム132の外面との間にシールをもたらす。1つの実施例において、シール部材138は、Lシールとすることができる。このホイールリム130の一例として、ホイールリム130のタイヤキャビティは、複数の異なる方法を使用してシールすることができることを理解されたい。
【0057】
図10を参照して本開示によるホイールリム140の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム140は、内側リム142、外側リム144、及びホイールフランジ146を含むことができる。内側リム142及び外側リム144は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム140のこの実施例において、キー部材148は、内側リム142に対する外側リム144の回転を防止するために、内側リム142及び外側リム144の一部に挿入することができる。内側リム142及び外側リム144のこの部分は、キー部材148の形状に対応する形状を定める対応する開口150を定めることができる。外側リム144が内側リム142に螺合された後、キー部材148は、外側リム144が内側リム142に対して回転して内側リム142から抜けることができないことを保証するために、開口150に挿入することができる。
【0058】
図11を参照して、本開示によるホイールリム160の別の実施例を図示すると共に説明する。ホイールリム160は、内側リム162、外側リム164、及びホイールフランジ166を含むことができる。内側リム162及び外側リム164は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム160のこの実施例において、外側リム164は、その中に分割線168を定めることができる。図11に示すように、分割線168に隣接して、2つのねじ付き開口170、172が、外側リム164の各々の端部に形成される。開口170、172は、締結部材174を受け入れるように構成される。外側リム164が内側リム162上に螺合された後、締結部材174は、分割線168によって定められた間隙を閉じて、外側リム164の端部を互いに近づけるために締結することができる。締結部材174が外側リム164を締結すると、外側リム164のねじ付き部分のねじ径は増大しかつ外側リム164の内径は減少し、外側リム164のねじ山と内側リム162のねじ山との間に締り嵌めがもたらされて、内側リム162と外側リム164との間による強力なねじ結合がもたらされるようになっている。外側リム164を弛めるために締結部材174が反対方向に回転すると、外側リム164のねじ付き部分のねじ径は減少しかつ外側リム164の内径は増大し、外側リム164は内側リム162から容易に取り外すことができるようになっている。
【0059】
図12を参照して本開示によるホイールリム180の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム180は、内側リム182、外側リム184、及びフランジ186を含むことができる。内側リム182及び外側リム184は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム180のこの実施例において、追加の外側リム188が、内側リム182に螺合される。追加の外側リム188は、ホイールリム180の組み立て後に外側リム184の回転を防止するために、外側リム184との干渉をもたらすことができる。1つの実施例において、2つの外側リム184、188は、内側リム182上の「回り止めナット」の機能を果たす。
【0060】
図13図15を参照して本開示によるホイールリム190の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム190は、内側リム192、外側リム194、及びホイールフランジ196を含むことができる。内側リム192及び外側リム194は、上述したように互いにねじ結合することができる。図14に示すように、外側リム194は、外側リム194の内面上に形成された複数の傾斜部198を含むことができる。図13に示すように、ホイールフランジ196は、ホイールフランジ196の外面上に形成された対応する複数の傾斜部200を含むことができる。本開示の1つの実施例において、傾斜部198、200の角度は、ホイールリム190の組み立て後に内側リム192に対する外側リム194の回転を防止するために、外側リム194のねじ付き部分上に設けられたねじ山のピッチよりも大きいものとすることができる。従って、外側リム194が内側リム192に対して回転し始めた場合、傾斜部198、200は、互いに対して動くことになり、結局、外側リム194及びホイールフランジ196を互いと分離させる。外側リム194及びホイールフランジ196を互いに分離させる場合、外側リム194のねじ付き部分は、外方に移動することになり、内側リム192のねじ付き部分との締り嵌めがもたらされ、内側リム192に対する外側リム194のさらなる回転が防止される。
【0061】
図16を参照して本開示によるホイールリム210の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム210は、内側リム212、外側リム214、及びホイールフランジ216を含むことができる。内側リム212及び外側リム214は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム210のこの実施例において、外側リム214は、内側リム212にねじ結合するねじ付き部分218を含み、ホイールフランジ216は、内側リム212にねじ結合するねじ付き部分220を含む。1つの実施例において、外側リム214のねじ付き部分218は、ホイールフランジ216のねじ付き部分220と異なるピッチを有することができる。別の実施例において、外側リム214のねじ付き部分218は、ホイールフランジ216のねじ付き部分220のねじ方向と異なるねじ方向を有することができる。外側リム214のねじ付き部分218が、ホイールフランジ216のねじ付き部分220と異なるピッチ又は方向のいずれかを有するこの構成を用いることによって、外側リム214及びホイールフランジ216は、内側リム212に固定され、オペレータによって望まれる場合にのみ内側リム212から取り外すことができる。例えば、外側リム214のねじ付き部分218は、ホイールフランジ216のねじ付き部分220と異なるピッチ又はねじ方向を有するので、それら2つの部品は、外側リム214又はホイールフランジ216、又は、外側リム214及びホイールフランジ216のいずれかが隣接する部品に対して回転する場合、互いに対して動かなくなることになる。
【0062】
図17を参照して本開示によるホイールリム230の別の実施例を図示及び説明する。ホイールリム230は、内側リム232、外側リム234、及びホイールフランジ236を含むことができる。内側リム232及び外側リム234は、上述したように互いにねじ結合することができる。ホイールリム230のこの実施例において、空気抜き安全構成は、ホイールリム230に組み込まれる。図17に示すように、バルブ通気口238は、内側リム232の一部に形成することができる。バルブ通気口238は、加圧流体を内側リム232に保持された充填バルブ240からホイールリム230上に配置されたランフラット又はタイヤに供給するように構成される。充填バルブ240は、内側リム232に取り外し可能に保持するか、又は、内側リム232と一体形成することができる。ホイールリム230のこの実施例において、少なくとも1つの回転防止締結具242は、外側リム234が内側リム232に対して回転するのを防止するために、外側リム234及び内側リム232に設けることができる。また、回転防止締結具242は、シールプラグ244を内側リム232にも形成された空気抜き安全通気通路246内に保持するように構成される。1つの実施例において、空気抜き安全通気通路246は、バルブ通気口238と流体連通する。回転防止締結具242が外側リム234から取り外されると、シールプラグ244は外れることができ、それによって、ホイールリム230のランフラット又はタイヤの空気圧は、空気抜き安全通気通路246を通って漏出することができる。回転防止締結具242を取り外すと、ホイールリム230のランフラット又はタイヤ内の空気圧は、シールプラグ244をホイールリム230から外に押し出すことができ、空気圧は、空気抜き安全通気通路246から漏出することができる。
【0063】
ホイールリムのいくつかの態様は、添付の図面に示され本明細書に詳細に説明されるが、他の態様は、当業者には明らかであり、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく当業者によって容易に作ることができる。従って、上記の説明は、制限的ではなくむしろ例示的であることが意図される。上記で説明した本発明は、特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の意味及び均等の範囲に該当する本発明の全ての変更は、それらの範囲に包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】