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特表2022-552634電気メータソケット接続のための電気アーク検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-19
(54)【発明の名称】電気メータソケット接続のための電気アーク検出
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/12 20200101AFI20221212BHJP
【FI】
G01R31/12 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022519182
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 US2020049153
(87)【国際公開番号】W WO2021061363
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】16/586,200
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100221556
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】クラウス,マシュー イー
(72)【発明者】
【氏名】ブードロー,フランク ジェイ,ジュニア
【テーマコード(参考)】
2G015
【Fターム(参考)】
2G015AA30
2G015BA04
2G015CA01
2G015CA21
(57)【要約】
電気メータとソケットとの間の電気接続における電気アーク検出のための方法が提供される。本方法は、振動センサからの振動信号、及びアーク検出器からのアーク検出信号を受信するステップを含むことができる。振動信号は、アーク検出信号と時間的に相関させることができる。振動信号をアーク検出信号と相関させるステップに基づいて、電気アークを検出することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気メータとソケットとの間の電気接続における電気アークの検出のための方法であって、
前記電気メータのプロセッサによって、振動センサから振動信号を受信するステップと、
前記プロセッサによって、アーク検出器からアーク検出信号を受信するステップと、
前記プロセッサによって、前記振動信号を前記アーク検出信号と時間的に相関させるステップと、
前記プロセッサによって、前記振動信号を前記アーク検出信号と相関させるステップに基づいて、電気アークが検出されたと判定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記電気アークが検出されたと判定するステップは、前記振動信号と前記アーク検出信号との相関が、所定の期間にわたって持続していると判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記振動信号は、第1の振動信号を含み、
前記第1の振動信号は、前記電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アーク検出信号は、前記第1の振動信号が前記電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する前記第1の振動信号の一部と相関する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記振動信号は第2の振動信号を含み、
前記第2の振動信号は、電力線信号の周波数とは異なる周波数を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の振動信号は、前記電力線信号のゼロ交差における前記電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アーク検出信号は、前記第2の振動信号と相関する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記振動信号は、第1の振動信号及び第2の振動信号を含み、
前記第1の振動信号は、前記電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号であり、
前記第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における前記電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる前記電力線信号の周波数とは異なる周波数を有し、
前記アーク検出信号は、前記第1の振動信号が前記電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する前記第1の振動信号の一部、及び前記第2の振動信号、と相関する、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記プロセッサによって、前記電気アークが検出されたという通知を生成するステップと、
前記通知を電力事業者に送信するステップと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電気メータであって、
電気アークによって発生する無線周波数(RF)放射を検出するように構成されたアーク検出器と、
振動を検出するように構成された振動センサと、
通信信号を送受信するように構成された通信モジュールと、
実行可能命令及びデータを格納するように構成されたメモリと、
前記アーク検出器、前記振動センサ、前記通信モジュール、及び前記メモリと通信するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記振動センサから振動信号を受信し、
前記アーク検出器からアーク検出信号を受信し、
前記振動信号を前記アーク検出信号と時間的に相関させ、
前記振動信号を前記アーク検出信号と相関させることに基づいて、前記電気アークが検出されたと判定する
ように構成される、
電気メータ。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記振動信号と前記アーク検出信号との相関が所定の期間にわたって持続していると判定することによって、前記電気アークが検出されたと判定するように更に構成される、請求項10に記載の電気メータ。
【請求項12】
前記振動センサは、第1の振動信号を検出するように構成され、前記1の振動信号は、前記電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号である、請求項10に記載の電気メータ。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記アーク検出信号を、前記第1の振動信号が前記電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する前記第1の振動信号の一部に相関させるように更に構成される、請求項12に記載の電気メータ。
【請求項14】
前記振動センサは、第2の振動信号を検出するように構成され、前記第2の振動信号は、電力線信号の周波数とは異なる周波数を有する、請求項10に記載の電気メータ。
【請求項15】
前記第2の振動信号は、前記電力線信号のゼロ交差における前記電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる、請求項14に記載の電気メータ。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記アーク検出信号を前記第2の振動信号と相関させるように更に構成される、請求項14に記載の電気メータ。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記アーク検出信号を、前記第1の振動信号が前記電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する第1の振動信号の一部、及び第2の振動信号、と相関させるように更に構成され、
前記第1の振動信号は、前記電気メータの外部にあるソースに起因する低周波振動信号であり、
前記第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における前記電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる前記電力線信号の周波数とは異なる周波数を有する、
請求項10に記載の電気メータ。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記電気アークが検出されたという通知を生成し、前記通知を電力事業者に送信するように更に構成されている、請求項10に記載の電気メータ。
【請求項19】
1以上のプロセッサに、電気メータとソケットとの間の電気接続における電気アークの検出のための方法を実行させるための命令が格納された非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記プロセッサが実行可能な命令は、
振動センサから振動信号を受信するステップと、
アーク検出器からアーク検出信号を受信するステップと、
前記振動信号を前記アーク検出信号と時間的に相関させるステップと、
前記振動信号を前記アーク検出信号と相関させるステップに基づいて、前記電気アークが検出されたと判定するステップと、
を含む動作を実行するための命令を含む、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記電気アークが検出されたと判定するステップは、前記振動信号と前記アーク検出信号との相関が所定の期間にわたって持続していると判定することを含み、
前記非一時的コンピュータ可読媒体は、前記電気アークが検出されたと判定するステップを含む動作を実行するための命令を更に含む、
請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で特に指示しない限り、このセクションに記載された内容は、本出願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、かつ、このセクションに含まれることによって先行技術になるとは認められない。
【背景技術】
【0002】
電気メータは、電力事業者の顧客が消費する電力を測定する。電気メータは、建物又は他の構造上の筐体に取り付けられたメータソケットに差し込まれる。電気メータとソケットとの間の電気接続は、「ブレード」と呼ばれることもある一連のオスコネクタで形成され、「ブレード」は、レセプタクルとも呼ばれる対応する一連のメスコネクタによって受け入れられる。
【0003】
場合によっては、例えば、摩耗又は汚染に起因して、メータとソケットとの間の接続が断続的になることがある。「ホットソケット」は、電気メータのブレードとメータソケット内の対応するレセプタクルとの間の断続的な電気接続を表すために使用される用語であり、接続部で電気アーク放電をもたらす。電気アーク放電は、火災を引き起こす程度まで接続部を加熱することがある。ソケットアーク放電の事象よって生成される無線周波数(RF)信号を検出することによって、ホットソケット状態が検出され得る。しかしながら、電気メータの環境内のRF信号は、例えば、他の近くの電気機器からの電磁干渉(EMI)として他のソースによって生成され、電気メータでホットソケット状態の誤検出を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
電気メータソケット接続用の電気アーク検出のための装置及び方法が提供される。
【0005】
様々な態様によれば、電気メータとソケットとの間の電気接続における電気アーク検出のための方法が提供される。いくつかの態様では、本方法は、電気メータのプロセッサによって、振動センサから振動信号を受信するステップと、プロセッサによって、アーク検出器からアーク検出信号を受信するステップと、プロセッサによって、振動信号をアーク検出信号と時間的に相関させるステップと、プロセッサによって、振動信号をアーク検出信号と相関させるステップに基づいて電気アークが検出されたと判定するステップと、を含む。電気アークが検出されたと判定するステップは、振動信号とアーク検出信号との相関が所定の期間にわたって持続していると判定することを含んでもよい。
【0006】
振動信号は、第1の振動信号を含んでもよい。第1の振動信号は、電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号である。アーク検出信号は、第1の振動信号が電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する第1の振動信号の一部と相関してもよい。
【0007】
振動信号は、第2の振動信号を含んでもよい。第2の振動信号は、電力線信号の周波数とは異なる周波数を有してもよい。第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における電気アークの開始及び消滅によって引き起こされてもよい。アーク検出信号は、第2の振動信号と相関してもよい。
【0008】
振動信号は、第1の振動信号及び第2の振動信号を含んでもよい。第1の振動信号は、電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号であってもよい。第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる電力線信号の周波数とは異なる周波数を有してもよい。アーク検出信号は、第1の振動信号が電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する第1の振動信号の一部、及び第2の振動信号、と相関してもよい。
【0009】
本方法は、プロセッサによって、電気アークが検出されたという通知を生成するステップと、通知を電力事業者に送信するステップと、を更に含んでもよい。
【0010】
様々な態様によれば、電気メータが提供される。いくつかの態様では、電気メータは、電気アークによって発生する無線周波数(RF)放射を検出するように構成されたアーク検出器と、振動を検出するように構成された振動センサと、通信信号を送受信するように構成された通信モジュールと、実行可能命令及びデータを格納するように構成されたメモリと、アーク検出器、振動センサ、通信モジュール、及びメモリ、と通信するプロセッサと、を含む。
【0011】
プロセッサは、振動センサから振動信号を受信し、アーク検出器からアーク検出信号を受信し、振動信号をアーク検出信号と時間的に相関させ、振動信号をアーク検出信号と相関させることに基づいて、電気アークが検出されたと判定するように構成される。プロセッサは、振動信号とアーク検出信号との相関が所定の期間にわたって持続していると判定することによって、電気アークが検出されたと判定するように更に構成されてもよい。
【0012】
振動センサは、第1の振動信号を検出するように構成されてもよい。第1の振動信号は、電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号であってもよい。プロセッサは、アーク検出信号を、第1の振動信号が電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する第1の振動信号の一部に相関させるように更に構成されてもよい。
【0013】
振動センサは、第2の振動信号を検出するように構成されてもよい。第2の振動信号は、電力線信号の周波数とは異なる周波数を有してもよい。第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における電気アークの開始及び消滅によって引き起こされてもよい。プロセッサは、アーク検出信号を第2の振動信号と相関させるように更に構成されてもよい。
【0014】
プロセッサは、アーク検出信号を、第1の振動信号が電気アークを持続させるのに必要な値を超える振幅を有する第1の振動信号の一部、及び第2の振動信号、と相関させるように、更に構成されてもよい。第1の振動信号は、電気メータの外部にあるソースによって引き起こされる低周波振動信号であってもよい。第2の振動信号は、電力線信号のゼロ交差における電気アークの開始及び消滅によって引き起こされる電力線信号の周波数とは異なる周波数を有してもよい。
【0015】
プロセッサは、電気アークが検出されたという通知を生成し、通知を電力事業者に送信するように、更に構成されてもよい。
【0016】
様々な態様によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、振動センサから振動信号を受信するステップと、アーク検出器からアーク検出信号を受信するステップと、振動信号をアーク検出信号と時間的に相関させるステップと、振動信号をアーク検出信号と相関させるステップに基づいて、電気アークが検出されたと判定するステップと、を含む動作を、1以上のプロセッサにさせる命令を含んでもよい。
【0017】
非一時的コンピュータ可読媒体は、振動信号とアーク検出信号との相関が所定の期間にわたって持続していると判定するステップを含む、電気アークが検出されたと判定するための動作を実行するための命令、を更に含んでもよい。
【0018】
多くの利点が、従来の技術よりも様々な実施形態によって達成される。例えば、様々な実施形態は、電気メータ接続のホットソケット状態の予測における誤警報の低減に使用できる装置及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、振動検出と相関する無線周波数(RF)信号検出は、ホットソケット状態を引き起こす電気アークを検出する精度を高めることができる。これら及び他の実施形態は、その利点及び特徴の多くと共に、以下の本文及び添付の図面と併せてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
様々な実施形態の態様及び特徴は、添付の図面を参照して例を説明することによってより明らかになるであろう。
【0020】
図1】本開示のいくつかの態様による、電気メータ及びメータソケットへの電気接続を示すブロック図である。
図2】本開示のいくつかの態様による、電気メータ及びメータソケット用の電気コネクタの一例を示す図である。
図3】本開示の態様による、ゼロ交差を示す交流波形の一例を示す図である。
図4】本開示の態様による、電気メータにおける電気アーク検出回路の例示的な実装形態を示すブロック図である。
図5】本開示の態様による、外部振動波形と、コネクタのアーク放電によって引き起こされる振動波形と、アーク検出信号と、の間の相関の一例を示す図である。
図6】本開示の態様による、電気メータソケット接続用の電気アーク検出のための方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
特定の実施形態が説明されているが、これらの実施形態は例としてのみ提示されており、保護の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記載された装置、方法、及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得る。さらに、保護の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の例示的な方法及びシステムの形態の様々な省略、置換、及び変更が行われてもよい。
【0022】
電気メータは、電力事業者の顧客が消費する電力を測定する。電気メータは、建物又は他の構造上の筐体に取り付けられ、電気事業者によって供給される電力と顧客との間の接続を提供する、メータソケットに差し込まれる。図1は、本開示のいくつかの態様による、電気メータ及びメータソケットへの電気接続を示すブロック図100である。電気メータ及びメータソケットは、顧客施設に配置される。電気メータは、送電系統を介して顧客施設に供給される電力を測定し、制御する。電気メータは、メータが他のメータ及びユーティリティと通信することを可能にするために通信モジュールと組み合わされてもよい。
【0023】
図1に示すように、送電系統110(すなわち、配電網)からの電力は、電気配線L1及びL2を介してメータソケット120に供給される。電気配線L1及びL2は、送電系統の2つの相から電力を供給することができる。中性線Nは、接地(グランド)と呼ばれることもあり、例えば、電気サービスパネルにおいて、送電系統110と電気サービス140との間に接続される。場合によっては、電力は送電系統の3相から供給され、適切な配線及び接続部(図示せず)が設けられてもよい。
【0024】
電気サービス140はまた、対応する電気配線L1及びL2を介してメータソケット120に接続される。電気メータ130は、メータソケット120への電気接続を提供するための電気コネクタを有する絶縁ベースを含む。メータソケット120は、電気コネクタを有する絶縁ベースを含み、電気メータ130がメータソケット120に差し込まれたときに、電気メータ130への電気接続を提供する。電気メータ130がメータソケット120に差し込まれると、送電系統110と電気サービス140との間の電気接続が、電気メータ130を介して形成される。電気メータ130内で、送電系統110によって電気サービス140に供給される電圧及び電流は、測定装置135(例えば、変圧器及び変流器)によって測定又は計量される。電気サービス140に供給される電力は、電圧及び電流の測定値に基づいて計算されてもよい。
【0025】
図2は、本開示のいくつかの態様による、電気メータ及びメータソケット用の電気コネクタの一例を示す図である。図2を参照すると、電気メータ130は、メータソケット120内の対応するメスコネクタ(例えば、レセプタクル)220と嵌合するいくつかのオスコネクタ(例えば、ブレード)210を含むことができる。メスコネクタ220のばね張力は、オスコネクタ210とメスコネクタ220との間の締まり嵌めを引き起こして、電気メータ130とメータソケット120との間の電気接続を形成する。
【0026】
オス型接点とメス型接点との間の締まり嵌め(すなわち、接続部の機械的強度)は、例えば、疲労、取り外し及び挿入からの摩耗、不適切な挿入、汚染などに起因して弱くなる可能性がある。接続が弱まると、例えば近くの電気機械、通過する車両交通などによって引き起こされる外部振動が、オス型接点とメス型接点との間に小さなエアギャップを形成させる可能性がある。電気アークは、接点の領域230のエアギャップを横切って発生し、電気回路を完成させることができる。接点のアーク放電によって引き起こされる電気的放射は、電気アーク検出器によって検出することができる帯域幅内で、RF周波数を含む広範囲の周波数にわたって発生する。
【0027】
「ホットソケット」状態は、電気メータのブレードとメータソケット内の対応するレセプタクルとの間の断続的な電気接続から生じ得る。断続的な接続は、火災を引き起こす程度まで接続部を加熱する可能性がある接続部において、電気アーク放電を引き起こす場合がある。メータとソケットとを接続する電気コネクタの機械的強度が弱まると、外部振動源(一般に低周波振動、例えば約50Hz未満)が、メータとソケットとのインタフェースの不良に起因するアーク放電を引き起こす可能性がある。振動を生成する外部ソースは、例えば、ワッシャ機、空気圧縮機、他の近くの機械、又は近くの交通に起因して伝播され、構造を通って伝達される振動であり得る。
【0028】
ソケットにおける断続的な接続によって引き起こされるアーク放電は、交流(AC)電力線波形のゼロ交差中に電気コネクタ間のアークを発生させ、次いで消滅させる可能性がある。このアーク発生及び消滅の周期は、電力線の周波数とは異なる周波数を有する振動を発生させることができる。生成された周波数は、電力線周波数に調和的に関連してもよく、電力線周波数の低調波周波数又はより高い高調波周波数であってもよい。一例として、電力線周波数周期の2倍の周波数(周期中の2点で電流が0になるため)が生成されてもよい。60Hzシステムの場合、振動は120Hzで発生し得る。図3は、本開示の態様による、ゼロ交差を示す交流波形の一例を示す図である。
【0029】
図3を参照すると、AC波形310は、60Hzに等しい周波数fを有することができる。AC波形の周波数は、世界の様々な地域で異なり得る。例えば、いくつかの国における電力線周波数は、50Hz又は別の周波数であってもよい。周波数にかかわらず、波形のゼロ交差320では、波形がゼロ交差320を通過するときにアークが消滅し、再開される。ゼロ交差320は各周期中に2回発生するため、結果として生じる振動は電力線周波数の2倍の周波数を有することができる。例えば、60Hzの電力線周波数の場合、結果として生じる振動は120Hzで発生する。50Hzの電力線周波数の場合、結果として生じる振動は100Hzで発生する。上述したように、アーク放電の結果として他の振動周波数が生成されてもよい。
【0030】
ソケットのアーク放電事象によって生成される無線周波数(RF)信号を検出するように設計されたアーク検出器を使用して、電気メータの接点とメータソケットとの間のアーク放電状態が検出されてもよい。電気接点アーク検出器は、接点のアーク放電によって生成された信号を検出するために、電気メータのブレードコネクタに近接して設置された広帯域検出器回路であってもよい。検出器は、RF帯域の周波数範囲にわたって動作してもよい。最小閾値信号振幅を設定して、それより下では検出器が応答せず、それより上では検出器がその出力で検出信号を生成して電気アーク放電の発生を示すことができる。電気接点アーク検出器は、他の電磁干渉(EMI)源(例えば、近くの電気機器、市民帯域(CB)無線機など)によって生成されたRF信号を検出することによって、アーク放電状態の誤検出の影響を受けやすい可能性がある。
【0031】
本開示の態様によれば、電気メータソケット接続用の電気アーク検出のための装置及び方法が提供される。いくつかの実装形態は、アーク検出器によって検出されたEMI事象を、電気メータの外部にあるソースによって発生した低周波振動と相関させてもよい。いくつかの実装形態では、アーク生成及び消滅に起因して電力線の周波数の2倍で発生する振動周波数を検出して、誤検知(フォールスポジティブ)検出を低減することができる。場合によっては、生成された周波数は、電力線周波数の低調波周波数又はより高い高調波周波数であってもよい。
【0032】
図4は、本開示の態様による、電気メータにおける電気アーク検出回路の例示的な実装形態を示すブロック図である。図4を参照すると、電気メータ410は、アーク検出器420と、加速度計430と、プロセッサ440と、メモリ450と、通信モジュール460と、を含むことができる。
【0033】
アーク検出器420は、電気アークによって生成されるRF帯域の周波数範囲内の特定振幅を超える周波数を検出できる広帯域検出器であってもよい。アーク検出器420は、電気アーク放電の発生を示すために、その出力で検出信号を生成することができる。
【0034】
加速度計430は、2軸加速度計、3軸加速度計、全方向傾斜及び振動センサ、又は振動を検出することができる他の加速度計もしくは感震センサであってもよい。加速度計は、数ヘルツから数百ヘルツの範囲の振動を検出するように動作可能であり得る。したがって、加速度計430は、外部ソースによって引き起こされる低周波振動、並びに、電気メータ接続部におけるアークの開始及び消滅によって発生する振動を検出することができる。
【0035】
通信モジュール460は、当分野で知られているような様々な有線又は無線プロトコルを介して通信するように動作可能な有線又は無線トランシーバであってもよい。通信モジュール460は、電気メータ410が他のメータ及び電力事業者と通信することを可能にできる。通信モジュール460は、データ及び警報信号を電力事業者に送信し、更新されたプログラム命令、ファームウェア更新、他の設定への更新、又は他の通信、のいずれかを受信することができる。
【0036】
メモリ450は、固体記憶装置又は他の記憶装置などの記憶装置であってもよく、揮発性及び不揮発性の記憶装置又はメモリの組み合わせであってもよい。いくつかの実装形態では、メモリの一部がプロセッサ440に含まれてもよい。メモリ450は、プロセッサ440によって実行可能な命令、並びに、アーク検出器420及び加速度計430によって生成されたデータを含むがこれに限定されない電気メータ410の様々なセンサによって生成されたデータを格納するように構成されてもよい。
【0037】
プロセッサ440は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイスであってもよい。プロセッサ440は、アーク検出器420、加速度計430、メモリ450、及び通信モジュール460と電気的に通信可能であり、電気メータ410の全体的な動作を制御してもよい。プロセッサ440は、アーク検出器420及び加速度計430によって生成されたデータを含むがこれらに限定されない電気メータ410の様々なセンサによって生成されたデータを受信することができ、データに対する動作又はデータの処理を実行することができる。いくつかの実装形態では、アーク検出器420及び加速度計430によって生成されたデータは、それぞれアーク検出器420及び加速度計430によってタイムスタンプされてもよい。いくつかの実装形態では、アーク検出器420及び加速度計430によって生成されたデータは、プロセッサ440によってタイムスタンプされてもよい。いくつかの実装形態では、加速度計データ及びアーク検出器データは、タイムスタンプを含まなくてもよい。
【0038】
本開示の態様によれば、電気メータ410がメータソケットに設置されると、加速度計430は、振動、例えば、電気メータ410が経験する外部ソースによって引き起こされる低周波振動、を監視することができる。プロセッサ440は、加速度計430からタイムスタンプ付きデータを受信することができ、又は加速度計データを受信してタイムスタンプを付けることができる。いくつかの実装形態では、プロセッサ440は、タイムスタンプ付き加速度計データを、例えばメモリ450又は他の記憶装置に格納させることができる。加速度計データは、指定された期間(例えば、10秒又は別の時間間隔)にわたって格納されてもよい。
【0039】
低周波振動は、コネクタにおいてアーク放電を引き起こす可能性がある。低周波振動の振幅がコネクタにエアギャップを生じさせるのに十分な値に達したときにアークが開始される場合があり、振動の大きさがエアギャップを維持するのに十分な大きさを下回ったときにアークが消滅する場合がある。外部振動及び結果として生じるアーク放電は、それぞれ加速度計430及びアーク検出器420によって検出されてもよい。
【0040】
図5は、本開示の態様による、外部振動波形と、コネクタのアーク放電によって引き起こされる振動波形と、アーク検出信号と、の間の相関の一例を示す図である。図5を参照すると、低周波外部振動信号510が、加速度計430によって検出され得る。低周波外部振動信号510は、例えば、これらに限定されないが、ワッシャ機、空気圧縮機、他の近くの機械、又は、近くの交通に起因して伝播され構造を通って伝達される振動、によって引き起こされ得る。低周波振動の振幅が十分に高くなると、低周波振動は、メータとソケットとの間の断続的な接続を引き起こし、電気メータのブレードとメータソケット内の対応するレセプタクルとの間の電気接続において、アーク放電を引き起こす可能性がある。ソケットでの断続的な接続はまた、交流(AC)電力線波形のゼロ交差の間(すなわち、各周期の間に2回のゼロ交差があるので電力線周波数の2倍で)アークが発生しその後消滅するときに、振動520を引き起こす可能性がある。場合によっては、生成された周波数は、電力線周波数の低調波周波数又はより高い高調波周波数であってもよい。アーク検出器420は、アーク放電によって放出されたRF信号を検出し、アーク放電状態に対応する検出信号530を生成することができる。
【0041】
低周波振動信号510の各半周期について、振幅は、半周期の一部の間にコネクタでアーク放電を引き起こすのに十分に高くてもよい。半周期のその部分の間、電力線周波数における電流波形の振幅がアークを持続させるのに必要な値を超えて低下すると、アークが発生して消滅する。電力線周波数(例えば、50Hz又は60Hzで)は、最初にアーク放電を引き起こす低周波振動信号510よりもはるかに高くなり得る。したがって、高周波アーク放電は、低周波振動の全周期の間に2回(すなわちアーク放電を引き起こす低周波振動の各半周期の部分の間に1回)発生する。したがって、低周波振動信号510のこれらの部分の間、電力線周波数の2倍(例えば、60Hzの電力線周波数の場合は120Hz、50Hzの電力線周波数の場合は100Hz)のアーク放電が、低周波振動の周波数に基づいて周期的に発生する。アーク放電によって引き起こされるRF放射は、アーク検出器420によって検出することができる。アーク検出信号530は、アーク放電状態を引き起こす低周波振動信号510の部分に対応する、外部低周波510の2倍で生成され得る。場合によっては、アーク放電によって生成される周波数は、電力線周波数に調和的に関連していてもよく、電力線周波数の低調波周波数又は高次高調波周波数であってもよい。場合によっては、アーク放電は、低周波振動の数周期中に1回又は複数回発生することがある。
【0042】
プロセッサ440は、アーク検出信号530を、加速度計430によって検出された外部振動510と相関させることができる。加えて、外部振動510はアーク放電によって引き起こされる振動信号520よりも低い周波数であるため、外部振動510の振幅がコネクタのアーク放電を引き起こす値を超えると、外部振動510の各半周期中にアーク放電振動信号520の数周期が発生する可能性がある。
【0043】
図5に示すように、実質的に周期的な外部振動510は、外部ソースによって引き起こされる振動510の周波数の2倍で、又は別の周波数で、周期的なアーク放電を引き起こす可能性がある。したがって、周期的に持続するRF及び振動特性が生じ、ホットソケット状態の発生を判定するために、ある期間(例えば、10秒又は別の時間間隔)にわたって検出することができる。
【0044】
プロセッサ440は、加速度計430によって検出された振動の周波数を、同じ期間中にアーク検出器420によって生成されたアーク検出信号の周波数と相関させることで、アーク放電が発生していると判定することができる。外部振動と相関する周期的なアーク放電が、指定された期間(例えば、10秒又は別の時間間隔)で持続すると、プロセッサ440は、ホットソケット状態が存在すると判定し、通信モジュール460を介して通知を電力事業者に送信することができる。アーク検出器のみがホットソケット状態を検出するために使用される場合、振動とアーク検出信号との相関関係が、外部EMI源によって引き起こされる誤検出のインシデントを低減することができる。
【0045】
さらに、低周波振動内において、アークがゼロ交差で開始及び消滅することによって引き起こされる電力線周波数の2倍の高周波振動を、加速度計430で検出することができる。したがって、アーク放電を引き起こすのに十分な振幅を有する低周波振動の各部分内で、電力線周波数の2倍の振動を検出することができる。電力線周波数の2倍の振動を検出することにより、コネクタのアーク放電判定の精度を更に高めることができる。場合によっては、アーク放電によって発生する振動周波数は、電力線周波数に調和的に関連していてもよく、電力線周波数の低調波周波数又は高次高調波周波数であってもよい。
【0046】
当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、これらの構成及び開示された構成の他の変形が使用され得ることを理解するであろう。
【0047】
図6は、本開示の態様による、電気メータソケット接続用の電気アーク検出のための方法600の一例を示すフローチャートである。図6を参照すると、ブロック610において、アーク検出器からの信号を監視することができる。プロセッサ(例えば、プロセッサ440)は、アーク検出器(例えば、アーク検出器420)と電気的に通信して、アーク検出器によって生成されたアーク検出信号を受信できる。
【0048】
ブロック620において、アーク検出器によってアークが検出されたか否かが判定されてもよい。プロセッサは、アーク検出器から受信したアーク検出信号が、アークの発生を示しているか否かを判定するための命令を実行できる。例えば、プロセッサは、アーク検出器から受信したアーク検出信号が所定の閾値を超えているか否かを判定してもよい。
【0049】
アークが検出されなかった、例えば、アーク検出器から受信したアーク検出信号が所定の閾値を超えていない(620のN)と判定したことに応答して、プロセスは、ブロック610においてアーク検出器からの信号を監視し続けてもよい。
【0050】
アークが検出された、例えば、アーク検出器から受信したアーク検出信号が所定の閾値を超えた(620のY)と判定したことに応答して、ブロック630において、振動が検出されたか否かを判定できる。プロセッサは、加速度計(例えば、加速度計430)と電気的に通信することができ、加速度計から受信した信号を処理するための命令を実行できる。
【0051】
振動が検出されていない、例えば、加速度計から受信した振動信号が所定の閾値を超えていない(630のN)と判定したことに応答して、プロセッサは、アーク検出信号が外部EMI源(例えば、近くの電気機器、市民バンド(CB)無線など)によって引き起こされたものであると判定し、ブロック610において、プロセスに、アーク検出器からの信号を監視させ続けることができる。
【0052】
振動が検出された、例えば加速度計から受信した振動信号が所定の閾値を超えた(630のY)と判定したことに応答して、ブロック640において、振動をアーク検出信号と相関させることができるか否かを判定できる。プロセッサは、加速度計から受信した信号を処理するための命令を実行できる。例えば、プロセッサは、周波数成分を判定するために、くし型フィルタ、高速フーリエ変換(FFT)分析、又は別の方法を使用して、加速度計信号を処理することができる。プロセッサは、近くの機械などの外部ソースによって引き起こされる振動に、又は、近くの交通によって伝播されて構造を介して伝達される振動に対応し得る加速度計信号の低周波数成分を判定することができる。低周波振動の外部ソースは、メータソケットにおけるアーク放電を開始させてもよい。
【0053】
プロセッサは、低周波振動をアーク検出信号と相関させるための命令を実行できる。例えば、プロセッサは、例えば図5に示すように、アーク検出信号及び加速度計信号をリアルタイム又はほぼリアルタイムで受信し続け、アーク検出信号が加速度計信号の一部に周期的に対応するか否かを判定できる。いくつかの実装形態では、プロセッサは、タイムスタンプされたアーク検出信号及び加速度計信号を格納し、その後に処理できる。
【0054】
振動がアーク検出信号と相関していない(640のN)と判定したことに応答して、プロセスは、ブロック610においてアーク検出器からの信号を監視し続けることができる。
【0055】
振動がアーク検出信号と相関している(640のY)と判定したことに応答して、任意選択のブロック650において、振動が電力線周波数の2倍にほぼ等しい周波数の振動を含むか否かを判定できる。プロセッサは、任意選択的に、加速度計信号の周波数成分が電力線周波数の2倍にほぼ等しい周波数を含むか否かを判定するための命令を実行できる。加速度計信号に含まれる電力線周波数の2倍にほぼ等しい周波数は、電力線周波数の2倍で振動を生成するアーク発生及び破壊の周期を示すことができる。例えば、60Hzシステムの場合、振動は120Hzで発生し得る。電力線周波数の2倍にほぼ等しい周波数の任意選択検出は、実際のホットソケット状態が検出された確率を高めることができる。アーク検出信号と相関する振動は、電力線周波数に調和的に相関していてもよく、電力線周波数の低調波周波数又は高次高調波周波数であってもよいことを理解されたい。
【0056】
ブロック660において、ホットソケット状態が存在することが判定されてもよい。プロセッサは、ホットソケット状態の発生を判定するために、周期的に持続するアーク検出器信号が、ある期間(例えば、10秒又は別の時間間隔)にわたって、振動特性と時間的に相関することを判定するための命令を実行できる。例えば、図5を参照すると、低周波振動信号510及びアーク検出信号530を経時的に相関させて、電気メータとメータソケットとの間の接続部にホットソケット(例えば、アーク放電)状態が存在すると判定できる。いくつかの実装形態では、コネクタでのアーク放電によって引き起こされる振動信号520は、追加的又は代替的に、アーク検出信号と相関して、ホットソケット状態が存在することを判定してもよい。
【0057】
ブロック670において、通知が生成されてもよい。ホットソケット状態が存在するという判定に基づいて、プロセッサは、通知を生成してもよい。例えば、プロセッサは、電気メータとメータソケットとの間の接続にホットソケット状態が存在するという通知を、(例えば、通信モジュール460を介して)中央システムに通信するための命令を実行してもよい。通知は、無線又は有線通信リンクを介して、電力事業者の中央システムに通信されてもよい。いくつかの実装形態では、ホットソケット状態が存在すると判定されると、プロセッサは、電力スイッチ(図示せず)に建物から電力線を切断させる信号を生成してもよい。
【0058】
図6に示す特定の動作は、本発明の一実施形態による電気メータソケット接続用の電気アーク検出のための特定の方法を提供することを理解されたい。代替の実施形態によれば、他の一連の動作も実行することができる。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説した動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、図6に示す個々の動作は、個々の動作に適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブ動作を含むことができる。さらに、特定の用途に応じて、追加の動作を追加又は削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、及び代替を認識するであろう。
【0059】
方法600は、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、これらに限定されないが、プロセッサ、コンピュータ、又は他のプログラマブルデバイスに方法の動作を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含むプログラムが格納された、メモリ450又は当業者に知られている他の非一時的コンピュータ可読媒体上で実施されてもよい。
【0060】
本開示の態様によれば、アーク検出/振動特性のライブラリを蓄積できる。例えば、電気メータのプロセッサは、ホットソケット検出をもたらす相関振動及びアーク検出信号の特性を、例えばメモリ450に格納させ、中央ライブラリ(例えば、電力事業者のサーバ)に記憶させるために、電力事業者の中央システムに送信させることができる。いくつかの実装形態では、電気メータのメモリに収集及び格納された特性は、ホットソケット状態を判定するために、新たに取得された振動及びアーク検出信号と比較されてもよい。いくつかの実装形態では、新たに取得された振動及びアーク検出信号は、電力事業者の中央システムに送信され、中央ライブラリに格納された特性と比較されて、ホットソケット状態を判定できる。いくつかの実装形態では、特性は中央ライブラリからダウンロードされ、電気メータのメモリに格納されてもよい。
【0061】
本明細書に記載の例及び実施形態は、例示のみを目的としている。それに照らして様々な修正又は変更が当業者には明らかであろう。これらは、本出願の精神及び範囲、並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】