(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-19
(54)【発明の名称】モジュール式低床バス
(51)【国際特許分類】
B62D 23/00 20060101AFI20221212BHJP
B62D 31/02 20060101ALI20221212BHJP
B62D 29/04 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
B62D23/00
B62D31/02 Z
B62D29/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523135
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 CA2020000119
(87)【国際公開番号】W WO2021072527
(87)【国際公開日】2021-04-22
(32)【優先日】2019-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522154744
【氏名又は名称】レテンダ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ルテンドル
(72)【発明者】
【氏名】ジョナタン・ボーリュー
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA18
3D203CA09
3D203CB17
3D203CB43
3D203DA13
3D203DA15
3D203DB05
3D203DB07
(57)【要約】
例えば旅客バスの形態である低床路面走行車両は、前方に前方荷重支持車軸を含む前方モジュールと、後方荷重支持車軸を含む後方モジュールと、平坦な床と横側部壁とを有する中央モジュールであって、横側部壁が、前方モジュール取付部分及び後部モジュール取付部分を画成するように平坦な床の両方の長手方向端部を越えて長手方向に延在する、中央モジュールと、床を前方及び後方の両方に越えて延在し構造全体に剛性をもたらすように、両方の横側部壁に搭載される、ルーフと、を含む。車両がモジュール式であることで、中央モジュールは、例えばその長さを変化させることによって特定の用途に合わせて構成され得る一方で、前方モジュール及び後方モジュールの同じ構成が、全ての用途で使用され得る。また、前方車軸が前方モジュールの前方に配置されることで、平坦な床によって画成される乗客エリアへのアクセスが改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方モジュールであって、前方側部と後部側部とを有し、且つ前記前方モジュールの前記前方側部の付近にある前方荷重支持車軸を含む、前方モジュールと、
前方側部と後部側部とを有し且つ後方荷重支持車軸を含む、後方モジュールと、
中央モジュールであって、
i)前方側部、後部側部、及び2つの横側部を有する平坦な床と、ii)第1の横壁及び第2の横壁であって、前記第1の横壁及び前記第2の横壁の各々が、前記平坦な床のそれぞれの横側部から垂直に延在するように前記平坦な床に搭載された、第1の横壁及び第2の横壁と、iii)前記第1の横壁と前記第2の横壁との間で、前記第1の横壁及び前記第2の横壁に搭載されたルーフと、を含み、
前記平坦な床は、前記平坦な床の前記前方側部で前記前方モジュールの前記後部側部に取り付けられ、前記平坦な床の前記後部側部で前記後方モジュールの前記前方側部に取り付けられ、
前記第1の横壁及び前記第2の横壁は、a)前記前方モジュールと接続する前方モジュール取付部分を画成するように、前記平坦な床の前記前方側部を越えて長手方向に延在し、且つb)前記第1の横壁及び前記第2の横壁の間に前記後方モジュールを受ける後方モジュール取付部分を画成するように、前記平坦な床の前記後部側部を越えて長手方向に延在する、
中央モジュールと、を備える、低床路面走行車両。
【請求項2】
前記前方モジュールは、前記前方荷重支持車軸を含むノーズセクションと、前記ノーズセクションから前記前方モジュールの前記後部側部へと延在する運転手セクションと、を有する、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項3】
前記運転手セクションは、第1の横側部にある上方プラットフォームと、長手方向において前記上方プラットフォームと隣接し第2の横側部にある下方プラットフォームと、を含み、前記下方プラットフォームは、前記平坦な床と同じ高さにされる、請求項2に記載の低床路面走行車両。
【請求項4】
前記運転手セクションは、前記上方プラットフォーム上の、前記第1の横壁と隣接する運転席と、前記運転席と位置合わせされ且つ前記第2の横壁と隣接するドアと、を含む、請求項3に記載の低床路面走行車両。
【請求項5】
前記後方モジュールは、少なくとも2つの横ホイールアーチを含み、前記後方モジュール取付部分は、前記第1の横壁及び前記第2の横壁の各々にクリアランスを含み、前記クリアランスは、前記少なくとも2つの横ホイールアーチのそれぞれ1つと位置合わせされる、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項6】
前記前方モジュール及び前記後方モジュールのうち少なくとも一方は、前記前方荷重支持車軸及び前記後方荷重支持車軸のうちそれぞれ一方と結合されたステアリングシステムを含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項7】
前記前方モジュール及び前記後方モジュールは、独立したステアリングシステムを各々含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項8】
前記後方モジュールは、前記後方荷重支持車軸と動作可能に結合された駆動モータを含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項9】
前記平坦な床は、多層構造を有し、前記多層構造は、前記多層構造内にアルミニウム及び発泡体のうち少なくとも一方を含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項10】
前記多層構造は、前記多層構造内にアルミニウム及び発泡体の両方を含む、請求項9に記載の低床路面走行車両。
【請求項11】
前記ルーフは、多層構造を有し、前記多層構造は、前記多層構造内にアルミニウム及び発泡体のうち少なくとも一方を含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項12】
前記多層構造は、前記多層構造内にアルミニウム及び発泡体の両方を含む、請求項11に記載の低床路面走行車両。
【請求項13】
前記ルーフは、前記前方モジュール取付部分及び前記後方モジュール取付部分の両方の上を含む前記第1の横壁及び前記第2の横壁の全長に沿って延在する、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項14】
前記前方モジュール及び前記後部モジュールのうちの少なくとも一方は、鋼フレームを含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項15】
前記中央モジュールの前記第1の横壁及び前記第2の横壁は、アルミニウムフレームを各々含む、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項16】
前記低床路面走行車両は、電動式であり、前記低床路面走行車両は、バッテリーモジュールを更に備える、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項17】
前記バッテリーモジュールは、前記後方モジュール上に搭載される、請求項16に記載の低床路面走行車両。
【請求項18】
前記バッテリーモジュールは、前記後方モジュール上に取外し可能に搭載される、請求項17に記載の低床路面走行車両。
【請求項19】
旅客バスとして構成される、請求項1に記載の低床路面走行車両。
【請求項20】
低床路面走行車両を組み立てる方法であって、
前方側部と後部側部とを有し、且つ第1の鋼フレームと前記前方側部の付近にある前方荷重支持車軸とを含む、前方モジュールを提供するステップと、
前方側部と後部側部とを有し、且つ第2の鋼フレームと後方荷重支持車軸とを含む、後方モジュールを提供するステップと、
互いに反対側の前方側部及び後部側部、並びに互いに反対側の2つの横側部を有する平坦な床を提供するステップであって、前記平坦な床は、各々が長さによって規定される複数の平坦な床から選択される、ステップと、
前記前方モジュールを前記平坦な床の前記前方側部に搭載し、前記後方モジュールを前記平坦な床の前記後部側部に搭載するステップと、
2つの横壁を提供するステップと、
前記平坦な床から上向きに延在するように、前記平坦な床のそれぞれの横側部において前記2つの横壁の各々を前記平坦な床に搭載するステップであって、前記2つの横壁は、それぞれ前方モジュール接続部分及び後方モジュール接続部分を画成するように、前記平坦な床の前記前方側部及び前記後部側部を越えて延在するように適合するそれぞれの長さを有する、ステップと、
前記前方モジュール接続部分及び前記後方モジュール接続部分を前記前方モジュール及び前記後方モジュールへとそれぞれ取り付けるステップと、
ルーフを提供するステップと、
前記ルーフを前記2つの横壁の間で前記2つの横壁上に取り付けるステップと、を含む方法。
【請求項21】
前記前方モジュールを前記平坦な床の前記前方側部に搭載し、前記後方モジュールを前記平坦な床の前記後部側部に搭載するステップは、少なくとも1つのスペーサを前記平坦な床と前記前方モジュール及び前記後方モジュールのうち少なくとも一方との間に搭載するステップを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前方モジュールであって、前方側部と後部側部とを有し、且つ前記前方側部上のノーズセクションと、前記ノーズセクション内の前方荷重支持車軸と、前記ノーズセクションから前記前方モジュールの前記後部側部へと延在する運転手セクションと、を含み、前記運転手セクションは、第1の横側部にある上方プラットフォームと、前記上方プラットフォーム上の運転席と、長手方向において前記上方プラットフォームと隣接し第2の横側部にある下方プラットフォームと、を含む、前方モジュールと、
前方側部と後部側部とを有し且つ後方荷重支持車軸を含む、後方モジュールと、
中央モジュールであって、
i)前方側部、後部側部、及び2つの横側部を有し且つ前記前方モジュールの前記下方プラットフォームと同じ高さにされる平坦な床と、ii)第1の横壁及び第2の横壁であって、各々が、アルミニウムフレームを含み且つ前記平坦な床のそれぞれの横側部から垂直に延在するように前記平坦な床に搭載された、第1の横壁及び第2の横壁と、iii)前記第1の横壁と前記第2の横壁との間で、前記第1の横壁及び前記第2の横壁に搭載されたルーフと、を含み、
前記平坦な床は、前記平坦な床の前記前方側部で前記前方モジュールの前記後部側部に取り付けられ、前記平坦な床の前記後部側部で前記後方モジュールの前記前方側部に取り付けられ、
前記第1の横壁及び前記第2の横壁は、a)前記前方モジュールと接続する前方モジュール取付部分を画成するように、前記平坦な床の前記前方側部を越えて長手方向に延在し、且つb)前記第1の横壁及び前記第2の横壁の間に前記後方モジュールを受ける後方モジュール取付部分を画成するように、前記平坦な床の前記後部側部を越えて長手方向に延在し、
前記第1の横壁及び前記第2の横壁のうちの一方の前記前方モジュール取付部分は、前記運転席と位置合わせされるドアを含む、
中央モジュールと、を備える低床バス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、バスに関し、より具体的には低床バスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の低床バスでは、乗客エリア又は積荷区画は、2つの前方ホイールケースと乗客区画の後方端部に向かう2段の階段構造とによって制限されている。
【0003】
乗客の通行のため、従来の構造は、乗客に不都合をもたらし、また、車両の運行時間を短くする。また、この構造は、車椅子エリアの数を制限する。
【0004】
また、従来の低床バス構造は、特定の車両の長さで設計されている。現在、バス製造業者が異なる長さのバスを提供しようとする場合、全く新しい構造を作らなければならない。このプロセスは、時間及び費用がかかり、バス製造業者に不都合をもたらす。
【0005】
アンダーソンら(Anderson et al.)名義の「自動車モジュール構造」と題された特許文献1は、上記の欠点を解決しようとする自動車モジュール構造を説明しており、モジュール性は、複数のサブアセンブリによって形成されたベースシャーシと、ユニット化フレームを有する車両ボディと、動力伝達系モジュールと、を含む、複数のシャーシ及びボディ部品に基づく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0114995号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1によって提案された車両の欠点は、そのモジュール性が非常に複雑であり、車両の長さに基づいていないことである。これは、車両の長さを変化させると共に構造を変化させることを複雑にする。
【0008】
また、選択されたモジュール性は、前方車軸が運転手エリアの後に配置されることになり、乗客エリアのアクセスを制限する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
現在の低床バスのモジュール性の欠如と乗客エリアへのアクセシビリティの欠如との組み合わせの問題は、前方に前方荷重支持車軸を含む前方モジュールと、後方荷重支持車軸を含む後方モジュールと、平坦な床と横側部壁とを有する中央モジュールであって、横側部壁が、前方モジュール取付部分及び後部モジュール取付部分を画成するように平坦な床を越えて長手方向に延在する、中央モジュールと、を有する低床バス構造を提供することによって解決される。
【0010】
例示的な実施形態によると、低床路面走行車両が提供され、低床路面走行車両は、
前方モジュールであって、前方側部と後部側部とを有し、且つ前方モジュールの前方側部の付近にある前方荷重支持車軸を含む、前方モジュールと、
前方側部と後部側部とを有し且つ後方荷重支持車軸を含む、後方モジュールと、
中央モジュールであって、
i)前方側部、後部側部、及び2つの横側部を有する平坦な床と、ii)第1の横壁及び第2の横壁であって、第1の横壁及び第2の横壁の各々が、平坦な床のそれぞれの横側部から垂直に延在するように平坦な床に搭載された、第1の横壁及び第2の横壁と、iii)第1の横壁と第2の横壁との間で、第1の横壁及び第2の横壁に搭載されたルーフと、を含み、
平坦な床は、平坦な床の前方側部で前方モジュールの後部側部に取り付けられ、平坦な床の後部側部で後方モジュールの前方側部に取り付けられ、
第1の横壁及び第2の横壁は、a)前方モジュールと接続する前方モジュール取付部分を画成するように、平坦な床の前方側部を越えて長手方向に延在し、且つb)第1の横壁及び第2の横壁の間に後方モジュールを受ける後方モジュール取付部分を画成するように、平坦な床の後部側部を越えて長手方向に延在する、
中央モジュールと、を備える。
【0011】
別の実施形態によると、低床路面走行車両を組み立てる方法が提供され、方法は、
前方側部と後部側部とを有し、且つ第1の鋼フレームと前方側部の付近にある前方荷重支持車軸とを含む、前方モジュールを提供するステップと、
前方側部と後部側部とを有し、且つ第2の鋼フレームと後方荷重支持車軸とを含む、後方モジュールを提供するステップと、
互いに反対側の前方側部及び後部側部、並びに互いに反対側の2つの横側部を有する平坦な床を提供するステップであって、平坦な床は、各々が長さによって規定される複数の平坦な床から選択される、ステップと、
前方モジュールを平坦な床の前方側部に搭載し、後方モジュールを平坦な床の後部側部に搭載するステップと、
2つの横壁を提供するステップと、
平坦な床から上向きに延在するように、平坦な床のそれぞれの横側部において2つの横壁の各々を平坦な床に搭載するステップであって、2つの横壁は、それぞれ前方モジュール接続部分及び後方モジュール接続部分を画成するように、平坦な床の前方側部及び後部側部を越えて延在するように適合するそれぞれの長さを有する、ステップと、
前方モジュール接続部分及び後方モジュール接続部分を前方モジュール及び後方モジュールへとそれぞれ取り付けるステップと、
ルーフを提供するステップと、
ルーフを2つの横壁の間で2つの横壁上に取り付けるステップと、を含む。
【0012】
さらなる例示的な実施形態によると、低床バスが提供され、低床バスは、
前方側部と後部側部とを有し、且つ前方側部上のノーズセクションと、ノーズセクション上の前方荷重支持車軸と、ノーズセクションから前方モジュールの後部側部へと延在する運転手セクションと、を含む、前方モジュールであって、運転手セクションは、第1の横側部にある上方プラットフォームと、上方プラットフォーム上の運転席と、長手方向において上方プラットフォームと隣接し第2の横側部にある下方プラットフォームと、を含む、前方モジュールと、
前方側部と後部側部とを有し且つ後方荷重支持車軸を含む、後方モジュールと、
中央モジュールであって、
i)前方側部、後部側部、及び2つの横側部を有し且つ前方モジュールの下方プラットフォームと同じ高さにされる平坦な床と、ii)第1の横壁及び第2の横壁であって、各々が、アルミニウムフレームを含み且つ平坦な床のそれぞれの横側部から垂直に延在するように平坦な床に搭載された、第1の横壁及び第2の横壁と、iii)第1の横壁と第2の横壁との間で、第1の横壁及び第2の横壁に搭載されたルーフと、を含み、
平坦な床は、平坦な床の前方側部で前方モジュールの後部側部に取り付けられ、平坦な床の後部側部で後方モジュールの前方側部に取り付けられ、
第1の横壁及び第2の横壁は、a)前方モジュールと接続する前方モジュール取付部分を画成するように、平坦な床の前方側部を越えて長手方向に延在し、且つb)第1の横壁及び第2の横壁の間に後方モジュールを受ける後方モジュール取付部分を画成するように、平坦な床の後部側部を越えて長手方向に延在し、
第1の横壁及び第2の横壁のうちの一方の前方モジュール取付部分は、運転席と位置合わせされるドアを含む、
中央モジュールと、を備える。
【0013】
低床車両がモジュール式であることで、中央モジュールは、例えばその長さを変化させることによって特定の用途に合わせて構成され得る一方で、前方モジュール及び後方モジュールの同じ構成が、全ての用途で使用され得る。これは、バスの製造を合理化することを可能にする。
【0014】
平坦な床という表現は、明細書及び特許請求の範囲において、少なくとも床の上方領域全体にわたって一般に滑らかであり同じ高さにされた床構造を含むとして解釈されることに留意すべきである。
【0015】
また、前方車軸が前方モジュールの前方に配置されることで、平坦な床によって画成される乗客エリアへのアクセスが改善される。
【0016】
代表的な実施形態が図面に例示され以下に説明されるが、本開示の原理は、現在知られているか否かにかかわらず、任意の数の技術を使用して実施され得ることが、最初に理解されるべきである。本開示は、決して、図面に例示され以下に説明される代表的な実施形態及び技術に限定されるべきではない。
【0017】
特に明記されない限り、図面に描かれたものは、必ずしも縮尺通りに描かれない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1の例示的な実施形態による低床バスの左側立面分解概略図であり、低床バスのモジュール性を例示する。
【
図3】
図1のバスの主要構造の分解前方左側斜視図であり、組み立て前のバスの前方モジュール、後部モジュール及び中央モジュールを例示する。
【
図4】前方右側斜視図であり、中央モジュールの平坦な床への前方モジュール及び後方モジュールの組み付けを例示する。
【
図5】
図2の主要構造の前方左側斜視図であり、ルーフパネルの組み立て前が図示される。
【
図6】
図2の主要構造の左側斜視図であり、主要構造の両方の横壁へのルーフパネルの組み付けを例示する。
【
図7】
図2の主要構造の右側拡大斜視図であり、主要構造の両方の側壁への行先標の組み付けを図示する。
【
図8】第2の例示的な実施形態による低床バスの側方立面分解概略図であり、低床バスのモジュール性を例示する。
【
図9】低床バスの組み立て方法の第1の例示的な実施形態を要約するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明において、図面中の同様の特徴には同様の参照数字が付与され、図面を圧迫しないために、いくつかの要素は、先行図面で既に識別された場合、いくつかの図面では参照されない。ここで、本発明を不明瞭にする不必要な詳細を避けるために、本発明によるスキームに密接に関連する装置構造及び/又は処理ステップのみが添付図面に図示され、一方で本発明にあまり関連しない他の詳細を省略していることが、更に留意されなければならない。
【0020】
特許請求の範囲及び/又は明細書において用語「備える/含む(comprising)」と共に使用される場合、単語「a」又は「an」の使用は、「1つ」を意味し得るが、また、「1つ以上」、「少なくとも1つ」、及び「1つ又は1つより多い」という意味とも一致する。同様に、「別の(another)」という単語は、少なくとも2番目以上を意味し得る。
【0021】
本明細書及び請求項(複数可)で使用される場合、単語「備える/含む(comprising)」(並びに「comprise」及び「comprises」等のcomprisingの任意の形式)、「有する(having)」(並びに「have」及び「has」等のhavingの任意の形式)、「含む(including)」(並びに「include」及び「includes」等のincludingの任意の形式)又は「含有する(containing)」(並びに「contain」及び「contains」等のcontainingの任意の形式)は、包括的又は開放的であり、追加の記載されていない要素を排除しない。
【0022】
次に、低床路面走行車両10の第1の例示された実施形態が、
図1~
図4を参照して説明される。低床路面走行車両は、旅客バスの形態である。
【0023】
低床バス10は、前方モジュール12と、後方モジュール14と、前方モジュール12と後方モジュール14との間の中央モジュール16と、を備える。
【0024】
以下の説明を読むことでより明らかになるように、低床バス10の構成は、中央モジュール16を、より具体的には中央モジュール16の長さを、特定の需要に適合させることを可能にし、ひいては前方モジュール12及び後方モジュール14に対するいかなる変更も必要としない。
【0025】
例えば、
図1は、30フィート(約9.14m)長のバス10を図示し、一方で
図8は、40フィート(約12.19m)長のバス18を図示し、バス10とバス18とは、それらの中央モジュール16と中央モジュール20との長さによってのみ異なる。
【0026】
図1及び
図8は、低床バスの例示的な実施形態10、18のモジュール性と、低床バスの中央モジュール16、20を、より具体的には中央モジュールの長さを、特定の需要に適合させる低床バスのキャパシティと、を例示するためにのみ提供されることが留意されるべきである。中央モジュール16の前方モジュール12及び後方モジュール14への接続特徴は、図を見やすくし、上記の特徴を強調するために、省略されている。
【0027】
他の利点の中で、例示的な実施形態による低床バスのモジュール構成は、低床バスの製造を合理化することを可能にする。
【0028】
前方モジュール12は、前方側部22と、後部側部24と、を有し、前方モジュールの前方側部22の付近にある前方荷重支持車軸25と、前方荷重支持車軸に回転可能に搭載された2つの前方路面走行ホイール26(1つのみ図示される)と、を含む。
【0029】
より具体的には、前方モジュール12は、i)前方側部22と前方モジュール12の長手方向中央付近に配置される概ね矩形で平面状のフレーム構造29との間に延在するノーズセクション28と、ii)フレーム構造29と後部側部24との間に延在する運転手セクション30と、を有する。
【0030】
ノーズセクション28は、前方モジュール12の前方部品を画成し、フレーム構造29に固定された第1のフレームアセンブリ32と、第1のフレームアセンブリに動作可能に搭載された前方荷重支持車軸25(
図3には図示されず)と、各々が車軸25のそれぞれの端部に回転可能に搭載された2つのホイール26と、伝達要素(図示されず)と、第1のフレームアセンブリ32に固定されて2つの前方路面走行ホイール26と動作可能に結合された前方ステアリングシステム(図示されず)と、前方ボディ34と、他の従来の車両部品(図示されず)と、を含む。このような他の従来の部品は、図を見やすくするために図示されておらず、簡潔にするために、また本開示の範囲を超えると考えられることを考慮して、本明細書ではより詳細に説明されない。
【0031】
運転手セクション30は、フレーム構造29を介して第1のフレームアセンブリ32に一体的に搭載された第2のフレームアセンブリ36を含む。第2のフレームアセンブリ36は、前方乗客入口を画成する下方プラットフォーム38と、下方プラットフォーム38と横方向に位置合わせされ、運転手エリアを画成する上部プラットフォーム40と、を画成するように構成される。
【0032】
運転手セクション30は、一般に、運転手(図示されず)のためのコックピットを画成するように構成され、このようなものとして、上部プラットフォーム40に搭載された運転席42と、限定されないが、オンボード制御装置(図示されず)と結合された、ステアリングホイール44、アクセルペダル及びブレーキペダル(図示されず)等を含むコマンド及び制御システムと、を含み、すなわち、順に、ステアリングホイール44は、後方車軸及び前方車軸とそれぞれ結合された後方ステアリングシステム及び前方ステアリングシステムと結合され、アクセルペダル及びブレーキペダルは、後方モジュール内に配置される駆動システム(全て図示されず)と結合される。
【0033】
運転手セクション30は、ドアフレーム46を更に含み、ドアフレームは、下方プラットフォーム38上に位置し、従って、上部プラットフォーム40、ひいては運転席42と整列される。これは、前方車軸25が運転席42の前方にあることによって許容される。以下でより詳細に説明されるように、ドアフレーム46の下方端部は、また、中央モジュール16によって画成される乗客区画の床50と同じ高さにされる。
【0034】
別の実施形態(図示されず)によると、前方ドア46は、運転席42と整列されないか、又は省略される。
【0035】
フレーム構造29、第1のフレームアセンブリ32及び第2のフレームアセンブリ36は、鋼で作られるが、このような材料に限定されない。
【0036】
運転手セクション30は、第1のフレームアセンブリ32及び第2のフレームアセンブリ36に固定されるベイウィンドウ48と、図を見やすくするために図示されておらず、簡潔にするために、また本開示の範囲を超えると考えられることを考慮して、本明細書ではより詳細に説明されない他の従来部品と、を更に含む。
【0037】
図2~
図5を参照して、次に、中央モジュール16がより詳細に説明される。
【0038】
中央モジュール16は、i)前方側部52、後部側部54、及び2つの横側部56、58を有する平坦な床50と、ii)第1の横壁60及び第2の横壁62であって、第1の横壁60及び第2の横壁62の各々が、平坦な床50のそれぞれの横側部56、58から垂直に延在するように平坦な床50に搭載された、第1の横壁60及び第2の横壁62と、iii)第1の横壁60と第2の横壁62との間で、第1の横壁60及び第2の横壁62に搭載されたルーフ63と、を含む。
【0039】
平坦な床50は、剛性を有し且つ軽量である、アルミニウムと発泡体との多層構造を有する。平坦な床50の構造は、ガルバニック腐食を制限するために設けられたインサート(図示されず)を更に含む。別の実施形態によると、平坦な床50は、他の材料で作られ、且つ/又は別の構造を有する。
【0040】
床50の表面とその上の容積とは、乗客エリアを画成する。中央乗客モジュール16に単一高さの低床を設けることが、バス10及びパラトランジットへの乗客のアクセスを改善することが判明している。
【0041】
矩形フレーム64は、多層構造を取り囲んでおり、矩形フレームは、横壁60、62と前方モジュール12及び後方モジュール14とを矩形フレームに固定することを可能にする。より具体的には、フレーム64は、前方モジュール12の後部側部24に対応する運転手セクション30上の後部横断ブラケット68に接続する前方ブラケット66を含む。2つのスペーサ70、72が、ブラケット66とブラケット68との間に搭載されており、スペーサは全てファスナー(図示されず)を使用して取り付けられている。
【0042】
矩形フレーム64は、後方モジュール14上の対応する前方横断ブラケット76に接続するための後方ブラケット74を更に含む。
【0043】
矩形フレーム64は、また、2つの横フレーム要素75によって画成され、横フレーム要素は、後方モジュール受容インタースペース78を規定するように、前方ブラケット66から後方ブラケット74を短い距離だけ越えて延在する。スペーサ80、82は、ブラケット74とブラケット76との間に設けられ、スペーサは全てファスナー(図示されず)を使用して取り付けられる。
【0044】
スペーサ70、72、80、82は、床50と前方モジュール12及び後方モジュール14との正確な接触のために設けられている。
【0045】
平坦な床50の前方モジュール12への組み付けは、平坦な床50が、前方モジュール12の下方プラットフォーム38と同じ高さにされるようにする。これは、乗客、特に移動が不自由な乗客にとってバス10へのアクセスを容易にする。
【0046】
別の実施形態(図示されず)によると、床50と前方モジュール12及び後方モジュール14との間の取付は、図示されたもの以外のブラケットを使用して、又は他の接続要素を使用して実現される。
【0047】
第1の横壁60及び第2の横壁62は、押出アルミニウムで作られ、ブラケット81及びファスナー83を使用して、2つの横フレーム要素75のそれぞれ1つを介して平坦な床50に固定される。
【0048】
第1の横壁60及び第2の横壁62の各々は、それぞれの中央セクション84、86と、それぞれの前方セクション88及び後部セクション90並びに前方セクション92及び後部セクション94と、を含む。中央セクション84、86は、平坦な床50の長さに沿って延在し、前方セクション88、92及び後部セクション90、94は、前方モジュール取付部分及び後方モジュール取付部分をそれぞれ画成するように、中央セクション84、86から床50を越えて長手方向に延在する。
【0049】
第1の横壁60及び第2の横壁62の各々は、横壁の上方縁を画成する長手方向梁96を含む。また、以下でより詳細に説明されるように、長手方向梁96は、その上にルーフ63を受ける。
【0050】
中央セクション84、86は、バス10の様々な構成要素(図示されず)のための搭載要素を画成する、フレーム要素98及びパネル100と、窓開口部102、及び床50と同じ高さにされた下方側部を有する乗客ドアフレーム104等と、を含む。
【0051】
バス10の第1の側の前方セクション88は、中央セクション84と一体であり、且つブラケット107及びファスナーを介してフレーム構造29及び前方モジュール12の他の部品に取り付けられる、ドアフレーム106を含む。ドアフレーム106は、下方プラットフォームとともに前方乗客入口を規定するように、下方プラットフォーム38と位置合わせされている。
【0052】
第2の側の前方セクション92は、中央セクション86と一体であり、且つブラケット109及びファスナーを介してフレーム構造29及び前方モジュール12の他の部品に取り付けられる、窓フレーム108を含む。
【0053】
後部セクション90、94の両方は、同一であり、それぞれ中央セクション84、86と一体である様々なフレーム要素によって画成され、後部セクションは中央部分16の後方モジュール搭載部分を画成する。
【0054】
床50と同様に、ルーフ63は、剛性を有し且つ軽量である、アルミニウムと発泡体との多層パネル構造を有する。別の実施形態によると、ルーフ63は、他の材料で作られ、且つ/又は別の構造を有する。
【0055】
以上で説明されたように、ルーフ63は、第1の横壁60と第2の横壁62との間で、第1の横壁60及び第2の横壁62に搭載され、ファスナー(図示されず)を使用して第1の横壁60及び第2の横壁62に取り付けられる。
【0056】
もちろん、中央モジュール16は、一般に乗客(図示されず)を収容するように構成され、複数列の座席110、及びハンドルバー112等を含み、図を見やすくするために図示されておらず、簡潔にするために本明細書ではより詳細に説明されない様々な他の内部及び外部の要素及び部品を更に含む。
【0057】
乗客及び運転手のための内部のバスの特徴及び設備は、当技術分野において周知であると考えられるので、それらは、簡潔にするために本明細書ではより詳細に説明されない。
【0058】
横壁60、62、並びに床50及びルーフ63の剛性部品にアルミニウムを使用すること又は任意のそのような軽量材料を使用することは、車両全体を軽量化することと、従来のバスと比較して低い運用コストがもたらすことと、を可能にする。
【0059】
別の実施形態(図示されず)によると、中央モジュール16の横壁は、図示されたものとは異なる。
【0060】
後方モジュール14は、2つのホイールアーチ116を画成するように構成され且つ寸法付けられた鋼フレーム114と、後方モジュール14を中央モジュール16に取り付けるための、横断ブラケット76を含む接続部分118と、バスの様々な部品を受け且つ支持する他のフレーム要素と、を含む。
【0061】
後方モジュール14のフレーム114は、平坦な床50を越えて長手方向に延在する両方の横壁60、62の部分によって画成される後方モジュール取付部分内に収まり、後方モジュール取付部分と一体化するように、構成されかつ寸法付けられる。
【0062】
後方モジュール14の鋼フレーム114と中央モジュール16の両方の横壁60、62との両方は、ファスナーを使用して後方モジュール14を中央モジュール16に更に固定するために、ホイールアーチ116に対応する複数の場所に配置された対応するブラケット120、121(片側のみ図示される)を備える。
【0063】
後方モジュールは、また、後方荷重支持車軸122と、後方荷重支持車軸122に回転可能に搭載された2つの後方路面走行ホイール123(1つのみ図示される)と、を含む。横壁60、62の後部セクション90、94の両方は、ホイール123を収容するためにホイールアーチ116と位置合わせされているホイール受け部分124、126を含む。
【0064】
後方モジュール16は、また、鋼フレームアセンブリ114に固定され且つ2つの後方路面走行ホイール123と動作可能に結合された後方ステアリングシステム(図示されず)と、フレームアセンブリ114に固定され且つ2つの後方路面走行ホイール123と動作可能に結合された駆動モータ(図示されず)と、を含む。
【0065】
低床が中央モジュール16の全長に沿うことを可能にすることに加えて、前方モジュール12及び後方モジュール14に独立したステアリングシステムを提供することは、回転半径を最小化することを可能にし、ひいては、バス停(図示されず)へのアクセスを容易にする。
【0066】
後方モジュール16は、本体部品128と、窓(図示されず)と、図を見やすくするために図示されておらず、簡潔にするために、また本開示の範囲を超えると考えられることを考慮して、本明細書ではより詳細に説明されない他の従来部品と、を更に含む。
【0067】
第1の例示的な実施形態によると、後方モジュール16の構造部品は、鋼で作られる。別の実施形態によると、後方モジュール16の構造部品は、鋼とは別の材料で作られ、且つ/又は図示されたものとは別の構成を有している。
【0068】
図4~
図6に図示されるステップの順序は、低床バス10、より具体的には低床バスの主要構造の組立を要約する。また、
図9は、低床バス10の組立方法150を要約する。
【0069】
図4で見られ且つ以上で説明されたように、前方モジュール12及び後方モジュール14は、平坦な床50と接合される。
【0070】
図5及び以上の説明を参照すると、2つの横壁60、62は、次に、2つの横壁60、62の前方セクション88及び後部セクション90並びに前方セクション92及び後部セクション94を介して、平坦な床50と前方モジュール12及び後方モジュール14との両方に取り付けられる。
【0071】
次に、
図6に図示されるように、ルーフ63は、両方の横壁60、62に搭載され、取り付けられる(矢印130参照)。図示されるようなルーフ63のこのような搭載は、2つの横壁60、62の間とバス10の構造全体とに剛性をもたらす。
【0072】
最後に、
図3及び
図7の両方を参照して、行先標フレーム132は、ブラケット134~138(2つのみ図示される)及びファスナー139を使用して、ルーフ63の前方で両方の横壁60、62に搭載される。
【0073】
例示的な実施形態によると、バス10は電動式であり、バッテリー又は燃料電池モジュール140を更に含み、バッテリー又は燃料電池モジュールは、例えばバッテリー又は燃料電池モジュールの充電のために、後方モジュールから容易に取り外して別のモジュール(図示されず)と交換できるように後方モジュール14に取り外し可能に搭載される。このようなモジュール140は、駆動モータと結合される。
【0074】
別の例示的な実施形態によると、エネルギーモジュール又は燃料電池モジュールは、後方モジュール14上に固定的に搭載される。
【0075】
電気自動車の動作及び部品は、当技術分野において周知であると考えられるので、簡潔にするために本明細書ではより詳細に説明されない。
【0076】
オンボード制御装置、コマンド及び制御システム、並びに前方ステアリングシステム及び後方ステアリングシステムは、ワイヤレスで、並びに/又はケーブル及びワイヤを介して相互接続されることが留意されるべきである。
【0077】
別の実施形態(図示されず)によると、駆動モータはガスエンジンであり、後方モジュール14は燃料タンクを格納する。
【0078】
当業者は、中央モジュール16がモノコックであることを理解するであろう。
【0079】
その上、ルーフ63は、前方及び後部の両方に向かって床50を越えて延在し、構造全体に剛性をもたらす。
【0080】
中央モジュール16の全長に沿った低床構造とバス10のモジュール性とを提供することは、共に、中央モジュール16にホイール、モータ、伝達部、又はいかなる機械的動力伝達機構も存在しないことによって、促進される。
【0081】
本開示にとって関心の低いバスの多くの従来の構成要素は、図を見やすくするために図面に図示されていない、又は図示されているが、簡潔にするために本明細書では説明されないことが留意されるべきである。
【0082】
以上で説明され、添付図面に例示された低床バス10に、多くの変更が加えられ得ることが留意されるべきである。例えば:
- バス10は後輪駆動であるとして説明されてきたが、駆動システムが前方モジュール12に配置されるように、又は部分的に前方モジュール12及び後方モジュール14に配置されるように変更され得る。
- 本モジュール車両は、単一の動力源を有することに限定されない。
- 本低床バスの例示的な実施形態は、自律走行であるように適合され得る。
- 前方モジュール12及び後方モジュール14の各々は、複数の車軸を備え得、且つ/又は、各車軸は、2つよりも多い路面走行ホイールを備え得る。
- 上記車両の構成は、1階建てバス以外の他の種類の車両、例えば、2階建てバス、スクールバス、救急車、消防車、配送車等に適合され得る。
- また、駆動システム、前方荷重支持車軸及び後部荷重支持車軸、並びにホイールは、モータホイールで代用され得る。これを考慮すると、前方荷重支持車軸及び後部荷重支持車軸という表現は、特許請求の範囲において、また、前方モータホイールの複合車軸部分及び後部モータホイールの複合車軸部分をそれぞれ含むものとして解釈されるべきである。
- 本開示は、30フィート及び40フィートの長さである低床バスを提示したが、中央モジュール16の長さは、別の長さを有する低床バスをもたらすように適合され得る。
- 搭載ブラケットの形態、数及び位置は、例示されたものとは異なり得ることが留意されるべきである。
- フレーム要素、スナップフィット、溶接、又はそれらの組み合わせ等の、ブラケット及びファスナー以外の他の取付要素が、前方モジュール12及び後方モジュール14を中央モジュール16と相互接続するために使用され得る。
【0083】
低床バスがその例示的な実施形態によって以上に説明されてきたが、それは変更可能である。従って、例示的な実施形態に多数の変更が加えられ得、特許請求の範囲はそれによって限定されるべきでなく、全体として説明と一致する最も広い解釈を付与されるべきであることが理解される。
【符号の説明】
【0084】
12…前方モジュール、
14…後方モジュール、
16…中央モジュール、
22…前方側部、
24…後部側部、
25…前方荷重担持車軸、
28…ノーズ区分、
30…運転手区分、
38…下方プラットフォーム、
40…上方プラットフォーム、
42…運転席、
50…平坦な床、
52…前方側部、
54…後部側部、
56,58…横側部、
60…第1の横壁、
62…第2のルーフ63横壁、
116…横ホイールアーチ、
122…後方荷重担持車軸、
140…バッテリーモジュール
【国際調査報告】