(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-20
(54)【発明の名称】金属製ホワイトボード用の用具ホルダ
(51)【国際特許分類】
B43K 23/00 20060101AFI20221213BHJP
B43L 19/00 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
B43K23/00 100K
B43L19/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022504189
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(85)【翻訳文提出日】2022-03-22
(86)【国際出願番号】 IB2020056685
(87)【国際公開番号】W WO2021014289
(87)【国際公開日】2021-01-28
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500587539
【氏名又は名称】ポリビジョン,ナームローゼ フェンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】パレディス,マティス
(72)【発明者】
【氏名】ロクス,バルバラ
(72)【発明者】
【氏名】ドリーコニンゲン,イェルン
(72)【発明者】
【氏名】トムシン,ステイン アンリ ジェィ.
(72)【発明者】
【氏名】ゲキエール,ルーカス アンドレアス ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】コピエテルス,アレクサンダー イェルーン エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ブルック,ヴァウト バート カー.
(57)【要約】
ホワイトボード(9)用の用具(10,11)のホルダ(2)において、前記ホルダ(2)がカバープレート(3)を備え、前記カバープレート(3)の、使用時に隠れる側に一つ又は複数の支持部(4,5)が設けられ、その自由端の少なくとも一方に、ホルダ(2)をホワイトボード(9)の所望の位置に位置決めすることができる磁石(7,8)が設けられ、
カバープレート(3)の使用時に隠れる同じ側に、弾性ポリマで形成された複数のブラシ毛(13)を備えたブラシ(12)が設けられ、前記ブラシ毛(13)が、その頂部がホワイトボード(9)の表面に対して傾斜又は垂直になるよう配向されていることを特徴とする金属製ホワイトボード用の用具ホルダ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホワイトボード(9)用の用具(10,11)のホルダ(2)において、
前記ホルダ(2)がカバープレート(3)を備え、
前記カバープレート(3)の、使用時に隠れる側に一つ又は複数の支持部(4,5)が設けられ、その自由端の少なくとも一方に、ホルダ(2)をホワイトボード(9)の所望の位置に位置決めすることができる磁石(7,8)が設けられ、
カバープレート(3)の使用時に隠れる同じ側に、弾性ポリマで形成された複数のブラシ毛(13)を備えたブラシ(12)が設けられ、
前記ブラシ毛(13)が、その頂部がホワイトボード(9)の表面に対して傾斜又は垂直になるよう配向されている
ことを特徴とする金属製ホワイトボード用の用具ホルダ。
【請求項2】
カバープレートが矩形カバープレート(3)から成り、カバープレート(3)の両短辺で二つの壁(4,5)によって、カバープレート(3)の一方の長辺で閉鎖後壁(6)によって支持され、他方の長辺の前側壁は無く、
ホルダ(2)をホワイトボード(9)の所望の位置に保持するための二つの磁石(7,8)が、矩形カバープレート(3)の前記二つの壁(4,5)の下に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項3】
前記弾性ポリマがゴムである
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項4】
ブラシ(12)のブラシ毛(13)がカバープレート(3)に対して傾けられ、前記傾きによって、ブラシ毛(13)がハウジング下でスライド方向に配向され、用具(10)のスライドを容易にし、かつ、用具(10)の取り出し又は落下を若干困難にする
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項5】
ブラシ(12)のブラシ毛(13)が、矩形カバープレート(3)の両側に対して傾斜するブラシ毛の列(14)を成すよう埋め込まれている
ことを特徴とする請求項2に記載の用具ホルダ。
【請求項6】
カバープレート(3)の縁部に凹部(11')が設けられ、
前記凹部(11')の形態が、そこに配置され得るボード消し部材(11)の形態と相補的な形態である
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項7】
カバープレート(3)の縁部に設けられた凹部(11')が、円弧状の形態である
ことを特徴とする請求項6に記載の用具ホルダ。
【請求項8】
円弧状の形態の凹部(11')と相補的であるボード消し部材(11)が円形の形態である
ことを特徴とする請求項7に記載の用具ホルダ。
【請求項9】
ボード消し部材(11)の形態と相補的な形態である凹部(11')に、縁部(11')の縁部に沿う、弾性ポリマで形成された緩衝部材(11'')が設けられ、それにより、金属製ボード消し部材(11)をホルダ(2)に入れる時に、ボード消し部材(11)の金属製構成要素が、金属製カバープレート(3)を損傷することを防ぐようにした
ことを特徴とする請求項6に記載の用具ホルダ。
【請求項10】
円形ボード消し部材(11)が、消し布(25)用の円筒形ホルダ(17)と、クランプリング(26)によって円筒形ホルダにクランプ留めされる消し布(25)とから成る
ことを特徴とする請求項8に記載の用具ホルダ。
【請求項11】
円筒形ホルダ(17)が、相補的な下側部材(20)内にスライドされ得る円形上側部材(16)と、下側部材(20)の周囲に配置され得るクランプリング(26)とを備え、少なくとも一つの弾性閉鎖部材(21)によって下側部材が上側部材(16)にクリック留めされるように構成され、
下側部材(20)に、発泡プラスチック又は他の弾性材料で形成された圧縮性リング(23)が設けられ、前記圧縮性リング(23)の周囲に、クランプリング(26)によって消し布(25)が配置されてクランプ留めされ得、かつ、
下側部材(20)に、円筒形ホルダ(17)を、金属製ホワイトボード(9)の所望の位置、常に保持し得る円形磁石(19)が設けられている
ことを特徴とする請求項10に記載の用具ホルダ。
【請求項12】
円形上側部材(16)に、中心中空シリンダ(18)が設けられ、前記中空シリンダ(18)によって、発泡プラスチックから成る圧縮性リング(23)及びその下の消し布(25)に圧力が及ぼされ得る
ことを特徴とする請求項11に記載の用具ホルダ。
【請求項13】
消し布(25)が、マイクロファイバクロスである
ことを特徴とする請求項10~12の何れか一項に記載の用具ホルダ。
【請求項14】
ホルダ(2)に保持される用具(10)が、フェルトペン、鉛筆又はマーカー等の筆記用具及びボード消し部材(11)から成る
ことを特徴とする請求項4に記載の用具ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホワイトボード用の用具ホルダに関する。特に、本発明は、金属製ホワイトボードに用いられる用具を適切な位置に保持することを目的としている。
【背景技術】
【0002】
会議室や教室で使用されるホワイトボードは、エナメル加工金属から成ることが多いことは公知である。白エナメル層は、例えば、様々な色のフェルトペンで書き込むのに適しており、書き込まれた後、ホワイトボードは適切な消し部材(イレーザ)を用いて拭き取られ得、次の説明のために再び使用され得る。
【0003】
従来、これらのエナメル加工金属製ボードは、それらを壁に掛けるためにフレームによって囲まれている。また、これらのホワイトボードの下には、筆記用具、消し部材、スポンジ、又は、ボードにメッセージを貼り付けるためのマグネットディスクのような用具を置くことができる棚が設けられている。
【0004】
このような棚の欠点は、ボードから落ちる埃や消しカスを全て集めてしまい、棚が汚れやすく、棚上の用具も汚してしまうことにある。
【0005】
別の欠点は、通常、棚は狭く、複数の用具を保管するのに適していないことにあり、棚が用具を雑然と収容するトラフの形態を採ることがあり、利用できる用具を全体として整頓することができないことにある。
【0006】
米国特許第9969208号には、金属製ホワイトボードに磁力で吊り下げられる用具ホルダが開示されている。このホルダは、前壁、後壁及び側壁を相互に連結する底部によって画定された開放内部空間を有する。ホルダは、同じ高さ及び深さの複数の垂直な円筒形チューブを、それらが取り付けられる中央箱型チャンバとして備え、前記チャンバは、その背面がホワイトボードに磁力で取り付けられる。
【0007】
前記円筒形チューブの底部は、マーカーをスライドして入れられるように少なくとも部分的にテーパ状に形成されており、マーカーをチューブから引き出す時にマーカーのキャップを保持するように構成されている。このクランプ動作は、円筒形チューブに適合する直径を有するマーカーに限られる。
【0008】
米国特許公開第1819225号には、湾曲した側壁によって直立端部が相互に連結され、底部が閉鎖底部によって底部が連結された前壁及び後壁から成り、頂部が解放されたペンホルダが開示されている。開放頂部の近くには、ブラシ毛が設けられた背部を有するブラシが取り付けられており、前記背部は、一方の直立前壁又は後壁に取り付けられている。幾つかのブラシ毛がペンホルダに挿入されたペンを、ブラシの背部と反対側の壁に押し付け、他のブラシ毛がペンの横方向の動きを防止する。
【0009】
開示された用具ホルダ及びペンホルダは、何れも、マーカーの部品や、筆記用具の繊維や部品等のホルダ内に落ちたり、挟まったりした物を、ホルダを損傷させたり分解したりすることなく回収することが困難であるという欠点を有する。
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、前記した問題点及び他の問題点を解決するために、金属製ホワイトボードのあらゆる所望の選択した場所で、用具を整然と収容することができるホルダを提供することにある。
【0011】
上記した目的のために、本発明は、ホワイトボード用の用具ホルダであって、前記ホルダがカバープレートを備え、前記カバープレートの、使用時に隠れる側に一つ又は複数の支持部を設け、その自由端の少なくとも一方に、ホルダをホワイトボードの所望の位置に位置決めすることができる磁石を設け、カバープレートの使用時に隠れる同じ側に、弾性ポリマで形成された複数のブラシ毛を備えたブラシを設け、前記ブラシ毛を、その頂部がホワイトボードの表面に対して傾斜又は垂直になるよう配向した金属製ホワイトボード用の用具ホルダに関する。
【0012】
好ましくは、前記ホルダは、矩形カバープレートを備え、前記カバープレートが、その両短辺で二つの壁によって、かつ、その一方の長辺で閉鎖後壁によって支持され、他方の長辺の前側壁は無く、ホルダをホワイトボードの所望の位置に保持するための二つの磁石が、矩形カバープレートの前記二つの壁の下に配置されている。
【0013】
ブラシのブラシ毛は弾性ポリマ、好ましくは、ゴムによって形成され、ブラシ毛は、カバープレートに対して傾けられ、その傾きによって、ブラシ毛がスライド方向に配向され、用具のスライドを容易にし、かつ、用具の取り出し又は落下を若干困難にする。このようなブラシ毛の配置の利点は、用具のスライドが非常に効率的に行われるが、用具が一度所定の位置に保持されると、使用者が意図的に一定の力でホルダから用具を引き抜こうとするまでは用具がホルダから落ちることがないことにある。
【0014】
好ましくは、ブラシのブラシ毛は、矩形カバープレートの両側に対して傾斜するブラシ毛の列を成すよう埋め込まれる。このような埋め込みの利点は、用具をホルダの開放端の後側に垂直に挿入した時に、用具が複数の整列されていないブラシ毛によって所定の位置に保持され、用具が、ブラシ毛によって、より早く、良好に把持されるようになることにある。
【0015】
矩形カバープレートの両短辺下の二つの壁に設けられた磁石は、使用者の好みや、金属製ホワイトボードの空きスペースに応じて、垂直方向、水平方向又は斜め方向のあらゆる所望の方向で、矩形カバープレート全長をホワイトボードに対して固定する。
【0016】
好ましくは、カバープレートの縁部には、そこに配置され得るボード消し部材の形状に対して相補的な形状である凹部が設けられる。
【0017】
このような凹部の利点は、使用者にとって非常に直感的であり、かつ、使用後にこの凹部にボード消し部材を戻すことを促すことにある。
【0018】
カバープレートの縁部に設けられた凹部は、使用されるボード消し部材と相補的なあらゆる形態を採ることができるが、好ましくは、円弧状の形態であり得、円弧状凹部と相補的な形態であるボード消し部材は円形であり得る。
【0019】
ボード消し部材の形態と相補的な形態である凹部には、凹部の縁に沿った弾性ポリマから成る緩衝部材が設けられ得、それにより、ホルダに金属製ボード消し部材を収容する時に、ボード消し部材の金属製ハウジングとお金属製カバープレートとが相互に損傷することが防止される。
【0020】
このような円形ボード消し部材は、消し布(イレーザクロス)用の円筒形ホルダと、クランプリングによって円筒形ホルダにクランプ留めされる消し布とを有し得る。円筒形ホルダは、相補的な下側部材に滑り込ませることができる円形上側部材と、前記下側部材の周囲に配置され得るクランプリングとを備え、少なくとも一つの弾性閉鎖部材によって下側部材が上側部材にクリック留めされるように構成され、下側部材には、発泡プラスチック又は他の弾性材料から成る圧縮性リングが設けられ、前記圧縮性リングの周囲に消し布が配置され、緩いリングによってクランプ留めされるように構成され得、さらに、下側部材には、円筒形ホルダをホワイトボードのあらゆる所望の位置に保持することができる円形磁石が設けられ得る。
【0021】
このような構成の利点は、消し布を効率的に新しい消し布に交換することができ、また、例えば、消し布が飽和状態になった時に、使用した消し布を洗浄して、消し布を新しくすることができることにある。
【0022】
円形上側部材には、中心中空シリンダが設けられ、それによって、発泡プラスチックで形成された圧縮性リングと、その下の消し布に圧力を及ぼし得る。
【0023】
好ましくは、消し布は、マイクロファイバクロスである。
【0024】
ホルダに保管される用具は、フェルトペン、鉛筆又はマーカー等の筆記用具及びボード消し部材であり得る。
以下に、本発明の特徴をより良く示すことを目的として、本発明によるホワイトボード用の用具ホルダの好ましい実施形態を、限定性のない実施例を用いて、添付図面を参照して説明していく。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、本発明に係る用具ホルダの概略斜視図である。
【
図2】用具を取り除いた状態の
図1の底面図である。
【
図3】本発明によるボード消し部材の分解図である。
【
図4】本発明による組立後のボード消し部材の縦断面を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、ホワイトボード用の用具を収容したホルダ2の斜視図を示している。本発明によるホルダ2は、矩形ハウジングを備え、該矩形ハウジングはカバープレート3を備え、カバープレート3は、その両短辺の下の二つの壁4及び5及びその一方の長辺の下の閉鎖後壁6によって支持されており、他方の長辺の前壁は欠落している。ハウジングにおける前記二つの壁4及び5には、ホルダ1を金属製ホワイトボード9の任意の場所、この実施例では垂直位置に保持するための磁石7及び8が設けられている。この実施例では、用具は、フェルトペン10及びボード消し部材11から成る。
【0027】
図2は、
図1の用具ホルダ2を底面から見た斜視図である。ホルダ2には弾性ポリマから成るブラシ毛13を有するブラシ12が設けられており、前記ブラシ12は、カバープレート3の底部に固定され、そのブラシ毛13の頂部はホワイトボード9の表面に向けられている。前記ブラシ毛13は、カバープレート3に対して傾斜しており、前記傾斜により、ブラシ毛13はハウジングの下で後壁6に向けられている。また、前記ブラシ毛は、ハウジングの矩形カバープレート3の側面に対して傾斜した列14で埋め込まれている。この実施例では、カバープレート3には、円形のボード消し部材11を置くための円弧状凹部11'が設けられており、前記凹部11'は、ゴム製の円弧状緩衝部材11''によって保護されている。
【0028】
図3は、本発明によるボード消し部材11の構成部材の分解図を示しており、該ボード消し部材11は、頂部ディスク15を有し、頂部ディスク15は、円形ハンドル部17の上側部材16に嵌められる。前記上側部材16には、中心円筒形突起部18が設けられており、該突起部18により、下側部材20に円形磁石プレート19を保持する。前記下側部材20は、上側部材16の縁部に係合する弾性フック21によって上側部材16にクリック留めされ得る。
【0029】
下側部材20の下側には円筒形凹部22が設けられており、前記凹部22には、発泡プラスチック等の圧縮性材料から成る中央凹部24を備えた弾性ディスク23が配置され得る。弾性ディスク23の外側には、消し布25、好ましくは、マイクロファイバクロスが巻かれており、弾性ディスク23の下側及び外側が消し布25によって覆われるようにされている。消し布25は、クランプリング26によって所定の位置に張力をかけて保持されている。前記クランプリング26は下側部材20の周囲に沿って上向きにスライドされ、下側部材20とクランプリング26との間で消し布25をクランプする。クランプリング26は下側部材20の突起部に後ろから係合し、クランプリング26を所定の位置に維持する。
【0030】
図4は、本発明による組立後のボード消し部材11の中心縦断面の斜視図である。
【0031】
頂部ディスク15が設けられた上側部材16は、その中心円筒突起18によって下側部材20の底部の所定の位置に円形磁石プレート19を保持し、下側部材20は、三つの弾性フック21を上側部材16の縁部21'に係合することで上側部材16にクリック留めされる。
【0032】
圧縮可能な材料から成る弾性ディスク23は、下側部材20の下側に設けられた円筒形凹部22に配置され、弾性ディスク23の外側を囲むように折り畳まれた消し布25によって所定の位置に保持される。消し布25は、係合歯を用いて下側部材20の縁部に外側から係合するクランプリング26によって所定の位置に維持される。
【0033】
ホワイトボード用の用具ホルダ2の作用は非常に簡単であり、以下に説明するようになる。
【0034】
ホワイトボード9での説明や授業の開始時に、使用者は、ホルダ1をホワイトボード9の所望の位置にスライドし得る。右利きの人の場合には、ホルダ1は、例えば、ボードの右側に、使用者の選択に応じて垂直、水平又は斜めに配置され得、左利きの人の場合には、好ましくは、例えば、ボードの左側に位置決めされ得る。
【0035】
使用者は、ホワイトボード9に書き込みをしたいと思ったら直ぐに、適切な筆記用具、例えば、所望の色のフェルトペン10をホルダ1から選択し得、ホルダから所望のフェルトペンを引出し得る。使用者は、何時でも、筆記用具10をホルダ1にスライドさせて戻すことができ、ホルダ1のカバープレート3の下に斜めに配置されたブラシ毛13が筆記用具を素早く掴み、それを次に使用する時のために所望の位置に保持する。
【0036】
ボード上の文字を拭き取る必要がある場合、使用者は、ホルダ1にあるボード消し部材11を直感的に見つけることができる。ボード消し部材11は、その下側の磁石19によってボード表面に磁気的に保持されており、使用しない時には、この実施例では、円筒形ボード消し部材11が補完的にそこに収まる、ホルダのカバープレートにある円弧状形状の凹部11'に配置され得る。この実施例では、凹部11'は、弾性緩衝部材11''によって保護されており、金属製カバープレート及び/又はボード消し部材11の損傷が防止される。
【0037】
使用者は、ボード消し部材11によってファイバクロス25をホワイトボード9に対して押し付け、ホワイトボード9上のインクが、ファイバクロス25に吸収されるまで、金属製ホワイトボード9の表面上でボード消し部材11を直感的に円運動させることになる。ボード消し部材11は、ファイバクロス25が飽和状態になるまで再利用され得、その後、新しい消し布又は洗濯された消し布に交換する必要がある。
【0038】
使用者は、上部部材16を手動でクランプリング26から引き抜くことによってボード消し部材11を分解することができ、それにより、消し布25が解放され、それを取り外して、新しい消し布又は洗濯された消し布に交換することができ、逆の動作によって消し布を再びクランプすることができる。
【0039】
ホルダ1、利用可能な用具10、即ち、例えば、数色のフェルトペンや他の筆記用具を、何時でも、良好に見ることができ、これらの筆記用具を用いて、所望の文字や画像を描くことができる。
【0040】
ホルダ1のカバープレート3の両端にある二つの磁石7及び8は、何時でも、ホルダ1を金属製ホワイトボード9の表面に対して押し付けた状態で維持する。
【0041】
勿論、図示された実施形態の変形も可能である。
【0042】
従って、ボード消し部材11の形態も、円形ではなく、楕円形、四角形又は多角形の形態をとることができ、かつ、取っ手を設けることもできる。好ましい実施形態は、使用者が直感的に回転動作させることができ、それによって、消し部材の操作を最適にできることから円形消し部材である。
【0043】
また、ボード消し部材用の凹部11'だけでなく、カバープレートの全長に亘って弾性緩衝部材11''を設けることもでき、それにより、カバープレート3の損傷を防止することができる。
【0044】
本発明は、実施例として説明された図示実施例に限定されるものではなく、本発明によるホワイトボード9用の用具ホルダ1は、特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲を逸脱することなく、あらゆる種類の形態及び寸法で実現することができる。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
米国特許公開第1819225号には、湾曲した側壁によって直立端部が相互に連結され、底部が閉鎖底部によって底部が連結された前壁及び後壁から成り、頂部が解放されたペンホルダが開示されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
開示された用具ホルダ及びペンホルダは、何れも、関連するボード消し部材の形状と相補的な形状を有する凹部を設け、使用後に、相補的凹部に対してボード消し部材を滑り込ませることができ、次の使用迄の間、ホルダ内の固定位置に、ボードワイパー、即ち、ボード消し部材を維持するようにすることを開示していない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の目的は、前記した問題点及び他の問題点を解決するために、金属製ホワイトボードのあらゆる所望の選択した場所で、用具を整然と収容することができ、かつ、関連するボード消し部材を次の使用迄の間、ホルダにおける固定位置に維持し得るホルダを提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記した目的のために、本発明は、ホワイトボード用の用具ホルダであって、前記ホルダがカバープレートを備え、前記カバープレートの、使用時に隠れる側に一つ又は複数の支持部を設け、その自由端の少なくとも一方に、ホルダをホワイトボードの所望の位置に位置決めすることができる磁石を設け、カバープレートの使用時に隠れる同じ側に、弾性ポリマで形成された複数のブラシ毛を備えたブラシを設け、前記ブラシ毛を、その頂部がホワイトボードの表面に対して傾斜又は垂直になるよう配向し、カバープレートの縁部に凹部が設けられ、前記凹部の形状が関連するボード消し部材の形状と相補的であり、使用後に、ボード消し部材を前記相補的凹部に滑り込ませることができ、次の使用迄、ボード消し部材をホルダの固定位置に維持することができるようにした金属製ホワイトボード用の用具ホルダに関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホワイトボード(9)用の用具(10,11)のホルダ(2)において、
前記ホルダ(2)がカバープレート(3)を備え、
前記カバープレート(3)の、使用時に隠れる側に一つ又は複数の支持部(4,5)が設けられ、その自由端の少なくとも一方に、ホルダ(2)をホワイトボード(9)の所望の位置に位置決めすることができる磁石(7,8)が設けられ、
カバープレート(3)の使用時に隠れる同じ側に、弾性ポリマで形成された複数のブラシ毛(13)を備えたブラシ(12)が設けられ、
前記ブラシ毛(13)が、その頂部がホワイトボード(9)の表面に対して傾斜又は垂直になるよう配向され、
カバープレート(3)の縁部に凹部(11')が設けられ、前記凹部の形状が関連するボード消し部材(11)の形状と相補的であり、使用後に、ボード消し部材を前記相補的凹部(11')に滑り込ませることができ、次の使用迄、ボード消し部材をホルダの固定位置に維持することができるようにした
ことを特徴とする金属製ホワイトボード用の用具ホルダ。
【請求項2】
カバープレートが矩形カバープレート(3)から成り、カバープレート(3)の両短辺で二つの壁(4,5)によって、カバープレート(3)の一方の長辺で閉鎖後壁(6)によって支持され、他方の長辺の前側壁は無く、
ホルダ(2)をホワイトボード(9)の所望の位置に保持するための二つの磁石(7,8)が、矩形カバープレート(3)の前記二つの壁(4,5)の下に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項3】
前記弾性ポリマがゴムである
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項4】
ブラシ(12)のブラシ毛(13)がカバープレート(3)に対して傾けられ、前記傾きによって、ブラシ毛(13)がハウジング下でスライド方向に配向され
、前記傾きによって、用具(10)を滑り込ませることは容易になるが、弾性ポリマから形成されたブラシ毛のクランプ作用によって、滑り込ませる方向と反対方向の用具の引出し又は脱落方向に対抗するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の用具ホルダ。
【請求項5】
ブラシ(12)のブラシ毛(13)が、矩形カバープレート(3)の両側に対して傾斜するブラシ毛の列(14)を成すよう埋め込まれている
ことを特徴とする請求項2に記載の用具ホルダ。
【請求項6】
円弧状の形態の凹部(11')と相補的であるボード消し部材(11)が円形の形態である
ことを特徴とする請求項
1に記載の用具ホルダ。
【請求項7】
ボード消し部材(11)の形態と相補的な形態である凹部(11')に、縁部(11')の縁部に沿う、弾性ポリマで形成された緩衝部材(11'')が設けられ、
前記弾性ポリマにより、金属製ボード消し部材(11)をホルダ(2)に入れる時に
、前記弾性ポリマが金属製カバープレートに対するボード消し部材の衝撃を吸収して、ボード消し部材(11)の金属製構成要素が、金属製カバープレート(3)を損傷することを防ぐようにした
ことを特徴とする請求項
1に記載の用具ホルダ。
【請求項8】
円形ボード消し部材(11)が、消し布(25)用の円筒形ホルダ(17)と、クランプリング(26)によって円筒形ホルダにクランプ留めされる消し布(25)とから成る
ことを特徴とする請求項
7に記載の用具ホルダ。
【請求項9】
円筒形ホルダ(17)が、相補的な下側部材(20)内にスライドされ得る円形上側部材(16)と、下側部材(20)の周囲に配置され得るクランプリング(26)とを備え、少なくとも一つの弾性閉鎖部材(21)によって下側部材が上側部材(16)にクリック留めされるように構成され、
下側部材(20)に、発泡プラスチック又は他の弾性材料で形成された圧縮性リング(23)が設けられ、前記圧縮性リング(23)の周囲に、クランプリング(26)によって消し布(25)が配置されてクランプ留めされ得、かつ、
下側部材(20)に、円筒形ホルダ(17)、
従って、円形ボード消し部材(11)を、金属製ホワイトボード(9)の所望の位置、常に保持し得る円形磁石(19)が設けられている
ことを特徴とする請求項
8に記載の用具ホルダ。
【請求項10】
円形上側部材(16)に、中心中空シリンダ(18)が設けられ、前記中空シリンダ(18)によって、発泡プラスチックから成る圧縮性リング(23)及びその下の消し布(25)に圧力が及ぼされ得る
ことを特徴とする請求項
9に記載の用具ホルダ。
【請求項11】
消し布(25)が、マイクロファイバクロスである
ことを特徴とする請求項
8~10の何れか一項に記載の用具ホルダ。
【請求項12】
ホルダ(2)に保持される用具(10)が、フェルトペン、鉛筆又はマーカー等の筆記用具及びボード消し部材(11)から成る
ことを特徴とする請求項4に記載の用具ホルダ。
【国際調査報告】