(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-20
(54)【発明の名称】材料、特にプラスチック材料を処理するための装置
(51)【国際特許分類】
B29C 48/275 20190101AFI20221213BHJP
B29C 48/285 20190101ALI20221213BHJP
B29C 48/25 20190101ALI20221213BHJP
B29C 48/395 20190101ALI20221213BHJP
B29C 48/505 20190101ALI20221213BHJP
B29C 48/92 20190101ALI20221213BHJP
B29B 13/10 20060101ALI20221213BHJP
B29B 7/38 20060101ALI20221213BHJP
B29B 7/54 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
B29C48/275
B29C48/285
B29C48/25
B29C48/395
B29C48/505
B29C48/92
B29B13/10
B29B7/38
B29B7/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022523137
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(85)【翻訳文提出日】2022-06-09
(86)【国際出願番号】 AT2020060365
(87)【国際公開番号】W WO2021072465
(87)【国際公開日】2021-04-22
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522154777
【氏名又は名称】プレループ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトフング
(74)【代理人】
【識別番号】110000095
【氏名又は名称】弁理士法人T.S.パートナーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100082887
【氏名又は名称】小川 利春
(74)【代理人】
【識別番号】100181331
【氏名又は名称】金 鎭文
(74)【代理人】
【識別番号】100183597
【氏名又は名称】比企野 健
(74)【代理人】
【識別番号】100161997
【氏名又は名称】横井 大一郎
(72)【発明者】
【氏名】グラドル-ラミ クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ドーベルスベルガー マンフレート
(72)【発明者】
【氏名】グルーバー フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】フェイヒティンゲル クラウス
【テーマコード(参考)】
4F201
4F207
【Fターム(参考)】
4F201AJ08
4F201AM23
4F201AR07
4F201AR12
4F201BA01
4F201BA04
4F201BC02
4F201BC17
4F201BC25
4F201BD05
4F201BK02
4F201BK13
4F201BK21
4F201BK33
4F201BK34
4F201BK40
4F201BK75
4F201BN31
4F201BP12
4F207AJ08
4F207AM23
4F207AR07
4F207AR12
4F207KA01
4F207KA17
4F207KF01
4F207KF12
4F207KJ08
4F207KK12
4F207KM13
(57)【要約】
材料、特にプラスチック材料を処理するための装置であって、
-材料を細断し、必要に応じて加熱するための細断ユニット(1)、特に単軸シュレッダーであって、
前記細断ユニット(1)は、細断ハウジング(2)を有し、前記細断ハウジング(2)は、特にローラーの形で、その縦軸の周りを回転駆動可能である、ローター本体(4)を備え、前記ローター本体(4)は、その周囲に多数の細断手段(14)を備え、前記細断ユニット(1)は、細断される材料をローター本体(4)に供給することができる供給口(5)を有する、前記細断ユニット(1)、
-細断ユニット(1)の出力領域(6)に隣接する搬送ユニット(19)であって、
前記搬送ユニット(19)は、ハウジング(15)と、その中に取り付けられ、回転駆動が可能であるスクリュー(7)とを有し、前記搬送ユニット(19)は、細断ユニット(1)からの出力材料を運搬し、必要に応じて圧縮するためのものであり、ここで、細断ユニット(1)またはローター本体(4)は、前記材料を、ローター本体(4)の軸方向に沿って、スクリュー(7)の前方の出力領域(6)に、運搬できるように構成されており、ローター本体(4)の縦軸とスクリュー(7)の縦軸(3)は、互いに、実質的に平行に、特に同軸に配向される、前記搬送ユニット(19)、および
-スクリュー(7)に隣接する押出機(9)であって、
前記押出機(9)は、押出機ハウジング(13)と、その中に取り付けられ、回転駆動可能である、少なくとも1つの押出機スクリュー(11)を有し、ここで、前方の吐出口(8)が、ハウジング(15)に形成され、これを介して、前記材料を押出機(9)の吸入口(16)に運び、押出機スクリュー(11)に向かわせることができる、前記押出機(9)、
を備え、
-スクリュー(7)の中心縦軸(3)は、押出機スクリュー(11)の中心縦軸(10)に対してある角度で、特に80°から100°の角度、好ましくは90°の角度で配向されていること、および
-スクリュー(7)の縦軸(3)は、吐出口(8)または吸入口(16)の領域において、押出機スクリュー(11)の回転方向(12)の方向に、押出機スクリュー(11)の縦軸(10)に対して、オフセット(v)だけ、オフセットされていることを特徴とする前記装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料、特にプラスチック材料を処理するための装置であって、
-材料を細断し、必要に応じて加熱するための細断ユニット(1)、特に単軸シュレッダーであって、
前記細断ユニット(1)は、細断ハウジング(2)を有し、前記細断ハウジング(2)は、特にローラーの形で、その縦軸の周りを回転駆動可能である、ローター本体(4)を備え、前記ローター本体(4)は、その周囲に多数の細断手段(14)を備え、前記細断ユニット(1)は、細断される材料をローター本体(4)に供給することができる供給口(5)を有する、前記細断ユニット(1)、
-細断ユニット(1)の出力領域(6)に隣接する搬送ユニット(19)であって、
前記搬送ユニット(19)は、ハウジング(15)と、その中に取り付けられ、回転駆動が可能であるスクリュー(7)とを有し、前記搬送ユニット(19)は、細断ユニット(1)からの出力材料を運搬し、必要に応じて圧縮するためのものであり、ここで、細断ユニット(1)またはローター本体(4)は、前記材料を、ローター本体(4)の軸方向に沿って、スクリュー(7)の前方の出力領域(6)に、運搬できるように構成されており、ローター本体(4)の縦軸とスクリュー(7)の縦軸(3)は、互いに、実質的に平行に、特に同軸に配向される、前記搬送ユニット(19)、および
-スクリュー(7)に隣接する押出機(9)であって、
前記押出機(9)は、押出機ハウジング(13)と、その中に取り付けられ、回転駆動可能である、少なくとも1つの押出機スクリュー(11)を有し、ここで、前方の吐出口(8)が、ハウジング(15)に形成され、これを介して、前記材料を押出機(9)の吸入口(16)に運び、押出機スクリュー(11)に向かわせることができる、前記押出機(9)、
を備え、
-スクリュー(7)の中心縦軸(3)は、押出機スクリュー(11)の中心縦軸(10)に対してある角度で、特に80°から100°の角度、好ましくは90°の角度で配向されていること、および
-スクリュー(7)の縦軸(3)は、吐出口(8)または吸入口(16)の領域において、押出機スクリュー(11)の回転方向(12)の方向に、押出機スクリュー(11)の縦軸(10)に対して、オフセット(v)だけ、オフセットされていることを特徴とする前記装置。
【請求項2】
前記オフセット値(v)が、0<v<Rの範囲にあり、Rは、押出機スクリュー(11)の半径であることを特徴とする、前記請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記装置の操作の準備ができているとき、前記スクリュー(7)の縦軸(3)が、前記押出機スクリュー(11)の縦軸(10)よりも、オフセット(v)分、底部に近いことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
前記押出機(9)の吸入口(16)が、オフセット(v)の方向に、底面(20)を有し、前記底面(20)は、縦軸(3)に対して、角度α傾斜していて、且つ、外側に開いており、前記角度αは、0°<α<20°の範囲にあることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
特に円筒形の細断ハウジング(2)が、特に円筒形のスクリュー(7)のハウジング(15)よりも大きい内径を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ハウジング(15)が、円筒形である、または円錐形空間を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
細断ハウジング(2)およびハウジング(15)が、円錐形変わり目部分(17)によって互いに接続されており、ここで、特に、円錐形スクリュー(18)が、前記材料を運搬し、必要に応じて圧縮するために、円錐形変わり目部分に配置されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
スクリュー(7)が、非圧縮搬送スクリュー、または前記材料を少なくとも部分的に圧縮、可塑化および/または凝集させるスクリュー、特に可塑化させるスクリューであることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記スクリュー(7)が、ローター本体(5)の支持体を形成し、そのコアの延長部が、それに面するローター本体(5)の前方に突き出ていることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
ローター本体(5)が、回転ロック方式で、スクリュー(7)に結合され、場合によっては円錐形スクリュー(18)にも結合されること、およびローター本体(5)が、共通の駆動装置によって動作されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の材料を処理するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
単軸シュレッダーは、細断される材料、特に熱可塑性プラスチック製の材料を処理するときにしばしば使用される。このような単軸シュレッダーは、多くの分野で、特にリサイクル目的で事前に細断されるプラスチック材料を細断するために使用される。このような材料は、通常、フィルムまたは押出成形開始パッド、ボトル、およびその他の容器の形で、ほとんどが汚れた状態で現れる。
【0003】
1つの作業ステップで、部分的に切断された、細断粒子を加熱し、さらにそれらを単軸スクリューとして形成される円錐形変わり目に輸送する単軸シュレッダーがある。これらの粒子は、ほとんどが円錐形の部分でさらに圧縮され、部分的にさらに加熱される。これらの熱可塑性粒子の一部は、この工程において軟化する。そして、押出機は、同じ軸をたどり、これらの粒子をさらに圧縮および加熱し、液体状態に変換する。このような装置は、たとえばAT407971Bから知られている。ただし、特定のサイズを超えると、このような設計は、非常に大きくて長いシステムになり、適切に動作させることができなくなる。
【0004】
さらに、より高いスループットまたはサイズへのスケーリングを可能にするために、単一の駆動装置から離れる必要がある。主に独自の駆動装置を備えた押出機を、主に独自の駆動装置を備えた細断ユニットに直接結合することが可能である。
【0005】
ただし、前処理された材料が押出機に供給される方法は、常に非常に重要なポイントである。好ましくない供給は、押出スクリューにおける不十分で不安定な充填レベルをしばしばもたらす。その結果、効率的または十分な品質の押出が妨げられる。
【0006】
基本的に、全ての押出機へのタンピング工程または充填工程が重要である。多くの場合、材料の方向の変更と、押出機のスクリューのねじ山による吸入口の部分的な閉鎖とを考慮に入れる必要がある。これらは、2つの主要な影響要因である。
【0007】
一部の装置では、材料が粒子状の流体の形である場合、容器内で回転する混合および細断ツールによって、充填圧力の生成が成功する。これには、押出機で吸収できない余分な材料が容器に戻されるという利点もある。しかしながら、これはタンピングスクリューでは非常に困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、一方で、より高いスループットで妥当なサイズを有し、良好に操作することができ、同時に、押出機の有利な充填および効率的または高品質の押出を保証する装置を作成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特徴によって特徴付けられるそのような装置において解決される。したがって、本発明によれば、以下のことが提供される。
-スクリューの中心縦軸は、押出機スクリューの中心縦軸に対してある角度で、特に、80°から100°、好ましくは90°の角度で配向されていること、
-スクリューの縦軸は、吐出口または吸入口の領域において、押出機スクリューの回転方向の方向に、押出機スクリュー(11)の縦軸(10)に対して、オフセット(v)だけ、オフセットされていること。
【0010】
前記材料が押出機に横方向に搬送されるところ、ある角度におけるスクリューの押出機への結合、特に搬送、輸送、または凝集スクリューの押出機への結合によって、高いスループットレートの場合でも装置の寸法がコンパクトであり、システムは容易に操作可能であることが確保される。
【0011】
さらに、押出機スクリューの縦軸に対するスクリューの縦軸の特定のオフセットによって、押出機のより良好でより安定した充填が確保される。特にある角度での配置によって引き起こされる材料の方向の変化は、ここでさらに特別な要件をもたらす。
【0012】
一方で、特定のオフセットにより、前記材料が押出機の吸入口において方向を変えるための一定のスペースが作成される。したがって、ここでわずかな過剰な供給がある場合、これによってある程度緩和することができる。
【0013】
他方、結合領域の特別な形状を考慮に入れる必要がある。したがって、スクリューからの「コルクスクリュー」は、押出機装置に対して、または押出機装置の方向に、つまり押出機スクリューの能動面に対して回転する。特に材料がまだ溶けておらず、スクリューが部分的に充填されている場合には、スクリューは、受動面上よりも能動面上において常に高い密度を有する。このより圧縮された材料は、部分的に互いにくっつき、搬送スクリューを離れた後もスクリューの形状を保持し、したがって押出機スクリューの能動面に押し付けられる。より安定した充填に加えて、これは、いくつかのさらなる圧縮を引き起こす。
【0014】
スクリューの縦軸と押出機スクリューの縦軸は、工程において、同じ高さではない。それらは、ある角度で、有利には実質的に互いに垂直に配向され、x軸およびy軸を規定する。オフセットは、z軸、すなわち、スクリューの縦軸と押出機スクリューの縦軸に垂直な方向に発生する。この工程では、オフセットの方向が重要である。すなわち、オフセットは、押出機スクリューが吐出口の領域またはその真正面で回転する方向に、発生する。押出機のスクリューが反時計回りに回転する場合、例えば、その後ろ、または押出機の駆動装置から見て、スクリューが左から横方向に押出機に入るとき、オフセットは、下向きに発生する。このため、その後ろ、または駆動装置から見た場合、供給は、左から発生する。したがって、z軸におけるスクリューの縦軸のオフセットが意図した方向に発生する限り、スクリューのオフセットが、押出機のスクリューに対して、わずかに上向きまたは下向きに発生するかどうかは、重要ではない。ここで、スクリューのオフセットは、押出機スクリューの回転方向および/または押出機への供給による。
【0015】
特に有利な実施形態によれば、スクリューの縦軸は、押出機の縦軸の下に配置され、すなわち、装置が作動状態にある場合、スクリューは、押出機のスクリューよりもいくらか底部に近い。したがって、押出機の供給は、底部にいくらか近い押出機スクリューの領域で行われる。
【0016】
複数のスクリューを有する押出機、特に二軸スクリュー押出機であっても、スクリューは、好ましくは、押出機の横方向領域に常に広がる。この場合、スクリューは、押出機スクリューの縦軸が架かっている平面におおよそ広がるのが有利である。
【0017】
好ましい実施形態によれば、オフセットは0<v<Rの範囲内にある。ここで、Rは、押出機スクリューの半径である。この場合、特に有利な押出機の供給が可能である。
【0018】
別の好ましい実施形態によれば、押出機の吸入口は、オフセットの方向に、縦軸に対して角度αで傾斜する底面を有し、外向きに開口する。角度αは、0°<α<20°の範囲にある。したがって、前記底面は、押出機に供給される材料のための一種の広い傾斜通路となるように傾斜している。これは、材料が押出機スクリューに近づくにつれて、供給の領域を上昇させ、安定的に減少させる。
【0019】
特に円筒形の細断ハウジングが、特に円筒形のスクリューハウジングよりも大きい内径を有する場合、さらに有利である。これにより、材料を予め圧縮することを簡単に実現できる。設計上の理由からも、細断ハウジングよりも小さい直径のスクリューハウジングを設計することが通常、望ましい。これは、細断ハウジングの大きな保持容量を達成し、一方でスクリューの労力を維持するためである。
【0020】
これに関連して、ハウジングが円筒形であるか、または円錐形空間を有する場合は特に有利である。
【0021】
スクリューのハウジングが、ローター本体のハウジングの吐出口に同軸または等軸に接続される場合、本発明の好ましい実施形態である。ここで、スクリューのハウジングの一方の前面は、スクリューによって運搬または可塑化される材料の吸入口を形成し、特に部分的に可塑化された状態で、このハウジングの反対側の前面に出る。これにより、切断プロセスと摩擦のために細断で起こる熱が、処理された材料の損失を受けずに、可塑化領域に運ばれる。これは、材料の可塑化に効果的であるという利点となる。
【0022】
最も好ましい実施形態によれば、直径が大きい細断ハウジングと、直径が小さいスクリューのハウジングが、したがって細断ユニットとスクリューが、円錐形変わり目部分によって互いに接続されている。材料を運搬し、とりわけ、材料を圧縮するために、円錐形スクリューが、円錐形変わり目部分に配置されることは、特に有利である。円錐形変わり目での圧縮により、この領域で熱が発生する。さらに、材料の部分的な凝集が発生する可能性がある。これにより、最初に、タンピングスクリューへ向かう、事前加熱および事前圧縮された材料が、円錐形変わり目において生成される。これにより、方向転換が簡単になり、押出機スクリューの充填レベルが高く保たれる。材料の圧縮は、スクリューの上流ですでに発生している。これは、単軸シュレッダーの下流で、特別な事前圧縮装置のないタンピングスクリューが、ほとんど圧縮されていない材料を押出機に運ぶか、または押出機に入れる直前にスクリューが圧縮を行うという工場での組み合わせとは対照的である。したがって、材料の圧縮と押出機への供給も位置上、分離される。これにより、押出機スクリューにおいて十分かつ安定した充填レベルがもたらされ、したがって特に効率的で高品質の押出が確保される。
【0023】
さらに好ましい実施形態によれば、材料は、円錐部分を離れて、好ましくは円筒形または円錐形の一軸スクリューへ向かい、その後、材料は、押出機に運ばれる。この間、材料はさらに加熱または強化され、押出機スクリュー側に供給される。
【0024】
スクリューは、好ましくは、非圧縮搬送スクリュー、または前記材料を少なくとも部分的に圧縮、可塑化および/または凝集させるスクリュー、特に特に可塑化させるスクリューとして、設計できる。
【0025】
駆動装置のための構造的に有利な解決策は、スクリューがローター本体の支持体を形成し、そのコアの延長部がそれに面するローター本体の前端に突き出ている場合に生じる。この場合、スクリューのハウジングの内壁に隣接するスクリューのねじ山は、ローター本体の他端のベアリングを形成する。したがって、ローター本体の吐出口側に別のタイプのベアリングは必要ない。
【0026】
これに関連して、ローター本体がスクリューに結合され、場合によっては円錐ねじにも回転ロック方式で結合され、共通の駆動装置によって駆動される場合、特に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図面において、本発明の目的が、概略的に、および実施形態による例示として、示される。
【
図1】本発明による装置の例示的な実施形態を全体図で示す。
【
図3】本発明による装置の断面を側面からの断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1および
図2には、本発明による装置が全体として示されている。この装置は、主な構成要素として、細断ユニット1と、スクリュー7を有し、下流または搬送方向に接続された搬送ユニット19と、さらに下流または搬送方向に接続された押出機9とを含む。
【0029】
細断ユニット1は、供給された材料を細断すること、場合によっては加熱することに寄与する。これは、細断ハウジング2を有する単軸シュレッダーである。前記シュレッダーでは、その縦軸の周りに回転駆動可能であるローラー形状のローター本体4を備える。ローター本体4は、その周囲に多数の細断手段14を備える。これらの刃は、細断ハウジング2の内側に固定配置された対抗する刃と協働する。
【0030】
細断ハウジング2は、実質的に円筒形であり、その円周の大部分にわたってローター本体4を取り囲む。露出した円周領域は、円周の上半分にあり、処理および細断される材料のための供給口5を形成する。前記材料は、供給口5を介してローター本体4に供給され、それによって把持される。このように細断された材料は、細断ハウジング2の前方部に配置された出力領域6の方向に運ばれる。
【0031】
下流または材料搬送方向に進むと、細断ユニット1から出力される材料を搬送するために、場合によっては圧縮するために、ハウジング15およびスクリュー7を有する搬送ユニット19が、細断ユニット1の出力領域6において、配置される。ここで、スクリュー7は、その中に取り付けられ、回転駆動可能である。ローター本体4の縦軸とスクリュー7の縦軸3は、互いに同軸または等軸に整列している。前記材料が、ローター本体4の軸方向に沿って、スクリュー7の前方に位置した出力領域6に運ばれるように、細断ユニット1は、設計されている。この運動成分をローター本体4の軸方向に沿って前記材料に与えるために、ローター本体4の反対側の細断ハウジング2の内壁は、広いリブによって互いに分離された多数のらせん状に延びる広い溝を有する。
【0032】
円筒形の細断ハウジング2は、スクリュー7の円筒形ハウジング15よりも大きな内径を有する。したがって、細断ハウジング2とハウジング15は、円錐形変わり目部分17によって互いに接続される。円錐形スクリュー18は、材料を運搬し、場合によって圧縮するために、円錐形変わり目部分17内に配置される。
【0033】
このような単軸シュレッダー、特に細断ユニットと搬送ユニットの組み合わせは、例えば、AT407971の第4および5頁に記載されており、参照により本開示の主題に組み込まれる。
【0034】
押出機ハウジング13と、その中に取り付けられ、回転駆動可能な押出機スクリュー11とを有する押出機9は、スクリュー7の下流前方に接続されている。前方の吐出口8は、ハウジング15内に形成される。これを介して、前記材料は、押出機9の吸入口16に運ばれ、押出機スクリュー11に向かう。
【0035】
スクリュー7の中心縦軸3は、押出機スクリュー11の中心縦軸10に対して直角に整列している。
【0036】
図3および4に示されるように、スクリュー7の縦軸3は、オフセットvだけ、押出機スクリュー11の縦軸10に対してオフセットされる。つまり、吐出口8の領域において、またはその前から見たとき、特定の方向、すなわち、押出機スクリュー11の回転12の方向に、オフセットされる。
【0037】
したがって、スクリュー7の縦軸3と押出機スクリュー11の縦軸10は、同じ高さではないが、スクリュー7の縦軸3は、底部により近いか、または
図1および2の装置において、押出機スクリュー11の縦軸10の下にある。
【0038】
スクリュー7の縦軸3は、x軸を規定し、押出機スクリュー11の縦軸10は、y軸を規定する。オフセットは、z軸に沿って、すなわち、スクリュー7の縦軸3および押出機スクリュー11の縦軸10に垂直な方向に沿って、発生する。
【0039】
重要なのは、オフセットvの方向である。すなわち、押出機スクリュー11が、吐出口8または押出機の吸入口16の領域において、またはその前において、回転する方向(回転方向12)に沿って、オフセットvは、発生する。図面の装置では、押出機スクリュー11は、その後方または押出機9の駆動装置から見て反時計回りに回転する。スクリュー7は、同じくその後方またはその駆動装置から見たとき、左から横方向に押出機9に開いている。スクリュー7の縦軸3のオフセットvは、下向きに発生する。すなわち、スクリュー7の縦軸3は、底部にいくらかより近い押出機スクリュー11の領域に開いている。
【0040】
押出機9の吸入口16は、オフセットvの方向に沿って、動作中に底部領域に位置する底面20を有し、これは、縦軸3または水平に対して約15°の角度αで傾斜している。
【手続補正書】
【提出日】2021-02-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料、特にプラスチック材料を処理するための装置であって、
-材料を細断し、必要に応じて加熱するための細断ユニット(1)、特に単軸シュレッダーであって、
前記細断ユニット(1)は、細断ハウジング(2)を有し、前記細断ハウジング(2)は、特にローラーの形で、その縦軸の周りを回転駆動可能である、ローター本体(4)を備え、前記ローター本体(4)は、その周囲に多数の細断手段(14)を備え、前記細断ユニット(1)は、細断される材料をローター本体(4)に供給することができる供給口(5)を有する、前記細断ユニット(1)、
-細断ユニット(1)の出力領域(6)に隣接する搬送ユニット(19)であって、
前記搬送ユニット(19)は、ハウジング(15)と、その中に取り付けられ、回転駆動が可能であるスクリュー(7)とを有し、前記搬送ユニット(19)は、細断ユニット(1)からの出力材料を運搬し、必要に応じて圧縮するためのものであり、ここで、細断ユニット(1)またはローター本体(4)は、前記材料を、ローター本体(4)の軸方向に沿って、スクリュー(7)の前方の出力領域(6)に、運搬できるように構成されており、ローター本体(4)の縦軸とスクリュー(7)の縦軸(3)は、互いに、実質的に平行に、特に同軸に配向される、前記搬送ユニット(19)、および
-スクリュー(7)に隣接する押出機(9)であって、
前記押出機(9)は、押出機ハウジング(13)と、その中に取り付けられ、回転駆動可能である、少なくとも1つの押出機スクリュー(11)を有し、ここで、前方の吐出口(8)が、ハウジング(15)に形成され、これを介して、前記材料を押出機(9)の吸入口(16)に運び、押出機スクリュー(11)に向かわせることができる、前記押出機(9)、
を備え、
-スクリュー(7)の中心縦軸(3)は、押出機スクリュー(11)の中心縦軸(10)に対してある角度で、特に80°から100°の角度、好ましくは90°の角度で配向されて
おり、
-スクリュー(7)の縦軸(3)は、吐出口(8)または吸入口(16)の領域において、押出機スクリュー(11)の回転方向(12)の方向に、押出機スクリュー(11)の縦軸(10)に対して、オフセット(v)だけ、オフセットされ
ており、
前記オフセット値(v)が、0<v<Rの範囲にあり、Rは、押出機スクリュー(11)の半径であることを特徴とする前記装置。
【請求項2】
前記装置の操作の準備ができているとき、前記スクリュー(7)の縦軸(3)が、前記押出機スクリュー(11)の縦軸(10)よりも、オフセット(v)分、底部に近いことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項3】
前記押出機(9)の吸入口(16)が、オフセット(v)の方向に、底面(20)を有し、前記底面(20)は、縦軸(3)に対して、角度α傾斜していて、且つ、外側に開いており、前記角度αは、0°<α<20°の範囲にあることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
特に円筒形の細断ハウジング(2)が、特に円筒形のスクリュー(7)のハウジング(15)よりも大きい内径を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジング(15)が、円筒形である、または円錐形空間を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
細断ハウジング(2)およびハウジング(15)が、円錐形変わり目部分(17)によって互いに接続されており、ここで、特に、円錐形スクリュー(18)が、前記材料を運搬し、必要に応じて圧縮するために、円錐形変わり目部分に配置されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
スクリュー(7)が、非圧縮搬送スクリュー、または前記材料を少なくとも部分的に圧縮、可塑化および/または凝集させるスクリュー、特に可塑化させるスクリューであることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記スクリュー(7)が、ローター本体(5)の支持体を形成し、そのコアの延長部が、それに面するローター本体(5)の前方に突き出ていることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
ローター本体(5)が、回転ロック方式で、スクリュー(7)に結合され、場合によっては円錐形スクリュー(18)にも結合されること、およびローター本体(5)が、共通の駆動装置によって動作されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【国際調査報告】