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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-20
(54)【発明の名称】表示方法及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06V 40/60 20220101AFI20221213BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221213BHJP
【FI】
G06V40/60
G06T7/00 530
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523255
(86)(22)【出願日】2020-10-23
(85)【翻訳文提出日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 CN2020123322
(87)【国際公開番号】W WO2021078272
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201911019848.8
(32)【優先日】2019-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲ハン▼玉
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA09
5B043AA10
5B043BA02
5B043DA06
(57)【要約】
表示方法、電子機器及びコンピュータ可読記憶媒体であって、この方法は、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定すること(101)と、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することであって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有すること(102)と、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示すること(103)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に用いられる表示方法であって、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定することと、
前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することであって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、前記赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であることと、
前記ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示することと、を含む、表示方法。
【請求項2】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第一のパラメータである場合、前述した、前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することは、
前記第一のパラメータに対応する第一の光スポットを決定することを含み、そのうち、前記第一の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第一の比率であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第二の比率であり、前記予め設定される最大成分は赤緑青RGBのそれぞれのチャンネルの輝度値の最大値である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第二のパラメータである場合、前述した、前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することは、
前記第二のパラメータに対応する第二の光スポットを決定することを含み、そのうち、前記第二の光スポットの赤色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第三の比率であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第四の比率であり、そのうち、前記第三の比率は前記第一の比率よりも大きく、前記第四の比率は前記第二の比率よりも大きい、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第三のパラメータである場合、前述した、前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することは、
前記第三のパラメータに対応する第三の光スポットを決定することを含み、そのうち、前記第三の光スポットの赤色光成分は前記予め設定される最大成分であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第五の比率であり、そのうち、前記第五の比率は前記第二の比率よりも大きい、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記応用シーンに対応するターゲットパラメータが第四のパラメータである場合、前述した、前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することは、
前記第四のパラメータに対応する第四の光スポットを決定することを含み、そのうち、前記第四の光スポットの赤色光成分は前記予め設定される最大成分であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分は前記予め設定される最大成分である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
電子機器であって、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定するための応用シーン決定モジュールと、
前記応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定するためのターゲット光スポット決定モジュールであって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、前記赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であるターゲット光スポット決定モジュールと、
前記ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示するための表示モジュールと、を含む、電子機器。
【請求項7】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第一のパラメータである場合、前記ターゲット光スポット決定モジュールは、
前記第一のパラメータに対応する第一の光スポットを決定するための第一の決定サブモジュールを含み、そのうち、前記第一の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第一の比率であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第二の比率であり、前記予め設定される最大成分はRGBのそれぞれのチャンネルの輝度値の最大値である、請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第二のパラメータである場合、前記ターゲット光スポット決定モジュールは、
前記第二のパラメータに対応する第二の光スポットを決定するための第二の決定サブモジュールを含み、そのうち、前記第二の光スポットの赤色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第三の比率であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第四の比率であり、そのうち、前記第三の比率は前記第一の比率よりも大きく、前記第四の比率は前記第二の比率よりも大きい、請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記応用シーンのターゲットパラメータが第三のパラメータである場合、前記ターゲット光スポット決定モジュールは、
前記第三のパラメータに対応する第三の光スポットを決定するための第三の決定サブモジュールを含み、そのうち、前記第三の光スポットの赤色光成分は前記予め設定される最大成分であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分が前記予め設定される最大成分に占める比率は第五の比率であり、そのうち、前記第五の比率は前記第二の比率よりも大きい、請求項7に記載の電子機器。
【請求項10】
前記応用シーンに対応するターゲットパラメータが第四のパラメータである場合、前記ターゲット光スポット決定モジュールは、
前記第四のパラメータに対応する第四の光スポットを決定するための第四の決定サブモジュールを含み、そのうち、前記第四の光スポットの赤色光成分は前記予め設定される最大成分であり、緑色光成分は前記予め設定される最大成分であり、青色光成分は前記予め設定される最大成分である、請求項7に記載の電子機器。
【請求項11】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~5のいずれか1項に記載の表示方法のステップを実現させる、移動端末。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~5のいずれか1項に記載の移動端末の制御方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
請求項1~5のいずれか1項に記載の表示方法を実行するために用いられる、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年10月24日に中国で提出された中国特許出願番号No.201911019848.8の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本出願は、端末表示分野に関し、特に表示方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器のインタラクティブロック解除方案では、生体認証技術は、新たなインタラクティブ技術となっており、そのうち、光学指紋認識技術は、すでに非常に便利かつ迅速な指紋認識方案となっている。光学指紋認識技術は、画面下隠し指紋デザインを採用しており、画面に表示された指紋アイコン領域を指で直接押すだけでロックを解除できる。
【0003】
関連技術では、画面上の指紋アイコン領域を指で押すと、指紋アイコン領域は、画面がサポートできる最も明るいレベル、即ち、HBM(High Bright Mode、ハイライトモード)モードで点灯する。指紋認識結果を返すと、システムは、HBMモードをオフにして通常の輝度に戻す。HBMモードでは、画面による有機材料の損失が速いことで、指紋アイコン領域の画面輝度が減衰し、画面焼き付き現象が発生し、さらに、画面の信頼性が低下し、画面の使用寿命に影響を及ぼす。しかしながら、HBMモードでは、画面輝度が非常に明るいため、指紋センサによって収集された指紋画像の明瞭度を向上させ、指紋画像の認識率を向上させるのに役立つ。
【0004】
なお、上記光学指紋認識技術は、偽造防止のために赤色光を使用し、有機発光ダイオードから発する光線は、指紋アイコンを形成し、そのうち、含まれる赤色光は、偽造又はコピーされた指紋情報を認識でき、赤色光が多いほど、偽造防止効果が高い。しかしながら、光のある環境では、環境光に含まれる赤色光も指紋センサによって受信され結像されることで、指紋センサの結像の正確度が低下し、ユーザの指紋が認識されにくくなり、指紋の認識率が低下した。
【0005】
上記内容は、既存の指紋アイコン表示技術には、画面の使用寿命が短縮し、指紋認識率が低下するという問題が存在することを説明している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、既存の指紋アイコン表示技術において画面の使用寿命が短縮し、指紋認識率が低下するという問題を解決するための表示方法及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の方面によれば、本出願の実施例は、電子機器に用いられる表示方法を提供する。方法は、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定することと、
応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定することであって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であることと、
ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示することと、を含む。
【0008】
第二の方面によれば、本出願の実施例は、電子機器を提供する。電子機器は、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定するための応用シーン決定モジュールと、
応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定するためのターゲット光スポット決定モジュールであって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であるターゲット光スポット決定モジュールと、
ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示するための表示モジュールと、を含む。
【0009】
第三の方面によれば、本出願の実施例は、移動端末を提供する。プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載の表示方法のステップを実現させる。
【0010】
第四の方面によれば、本出願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載の表示方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0011】
本出願の実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0012】
本出願の実施例では、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定し、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定し、そのうち、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。上記方法では、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有し、つまり、対応する赤色光の輝度値、緑色光の輝度値、青色光の輝度値が異なるため、異なるターゲット光スポットは、異なる指紋認識率を有し、画面内の有機材料への損失程度も異なる。応用シーンのターゲットパラメータに従って最適な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するターゲット光スポットを選択することで、ターゲット光スポットは、異なる応用シーンによる指紋認識率、画面の使用寿命への影響程度に対する異なる需要を満たすことにより、画面の使用寿命を延長し、指紋アイコンの指紋認識率を向上させる。
【0013】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本出願の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願の実施例による表示方法のフローチャートのその一を示す。
図2】本出願の実施例によるターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する概略図を示す。
図3】本出願の実施例による表示方法のフローチャートのその二を示す。
図4】本出願の実施例による電子機器の構造ブロック図のその一を示す。
図5】本出願の実施例による電子機器の構造ブロック図のその二を示す。
図6】本出願の各実施例を実現する移動端末のハードウェア構造概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本出願の実施例における添付図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0016】
図1を参照すると、本出願の実施例による表示方法のフローチャートのその一を示している。方法は電子機器に用いられ、本出願の実施例に記述された電子機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、ポータブルメディアプレーヤー(Portable Media Player、PMP)、ナビゲーションデバイス、ウェアラブルデバイス、スマートウォッチ、歩数計などのような移動端末、及びデジタルTV、デスクトップコンピュータなどのような固定端末を含んでもよい。
【0017】
この表示方法は、具体的には、以下のステップを含んでもよい。
【0018】
ステップ101、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定する。
【0019】
既存の光学指紋認識技術は、光電反射技術を利用して指紋認識を実現し、OLED(OrganicLight-Emitting Diode、有機発光ダイオード)画面に特に適合した電子機器が光学指紋認識を実現する原理は、電子機器のOLED画面内の有機発光ダイオードが光線を発することで、電子機器の画面上の指紋アイコン領域が自動的に点灯して指紋アイコンを表示することである。ユーザが指紋アイコン領域を指で押すと、有機発光ダイオードから発する光線が指の指紋に当たって反射し、光線が光学指紋センサを通過することで、チップ上に指紋画像を形成し、この指紋画像を予め設定される指紋画像と照合し、照合に成功した場合、認識に成功する。
【0020】
指紋アイコン領域のOLED画面内の有機発光ダイオードが光線を発することで、指紋アイコン領域は、画面がサポートできる最も明るいレベル、即ち、HBM(High Bright Mode、ハイライトモード)モードで点灯する。指紋認識結果を返すと、システムは、HBMモードをオフにし、指紋アイコン領域を通常の輝度に戻す。OLED画面内の発光ダイオードから発する光線は、赤色光、緑色光、青色光の三つの原色で構成され、赤色光、緑色光、青色光の三つの色チャンネルの輝度値の数値を調整し、また、それらを相互に積み重ねることによって様々な色を得ることができる。指紋アイコン領域をHBMモードで点灯させるために、三つの原色を使用して白色光を合成する必要がある。白色光を合成する時に必要な青色光が最も多いが、青色光による有機発光材料への損失が最も速く、赤色光と緑色光による有機発光材料への損失が比較的少ないことによって、指紋アイコン表示領域の画面内の有機発光材料の損失が異なる一方、指紋センサによって収集された指紋画像の明瞭度を向上させ、指紋の認識率を向上させるために、白色光を用いて指紋アイコン領域の輝度を上げる必要があるため、指紋アイコン領域で画面を通過する電流が増加し、指紋アイコン領域の画面内の有機発光材料の損失が速くなり、さらに画面の経年劣化が加速され、これらの二つの原因により、画面焼き付き現象が発生し、ユーザの感覚では指紋アイコン領域の画面輝度の減衰として表れる。そのため、画面焼き付き現象を減少させるために、画面輝度を適宜低下させ、指紋アイコン領域の画面内の有機発光ダイオードから発する光線のうちの青色光成分を適宜減少させる必要がある。
【0021】
しかしながら、青色光成分と緑色光成分は指紋認識率に影響を及ぼす。原因については、有機発光ダイオードから発する光線が指の指紋に当たって反射し、光線が光学指紋センサを通過することで、チップ上に指紋画像を形成し、また、発する光線の輝度が大きいほど、光線が指の指紋に当たって反射する効果が明らかになり、チップ上に形成された指紋画像がより明瞭になり、明瞭な指紋画像により、予め設定される指紋画像と照合する時の正確度を向上させ、指紋認識率を向上させることができる。光線の色が白色に近いほど、輝度が大きく、白色の光線を合成するために、より多くの青色光成分と緑色光成分を必要とする。そのほか、緑色光はさらに、指紋画像をチップ上に結像するために用いられる。
【0022】
関連技術では、光学指紋認識技術は、赤色光により偽造防止認識を実現し、その原理は、赤色光の人間の皮膚への透過率が高く、有機発光ダイオードから発する光線のうちの赤色光が指を透過する時、指の内部の血管が鼓動及び拡張過程で形成する血液流量に差があることによって、赤色光に対する反射エネルギーが変化しているが、コピーされた非生体指紋は、人間の皮膚及び血管の生物学的特性を持たないため、赤色光に対する反射エネルギーが固定されている。そのため、電子機器に内蔵された赤外線受信センサを利用して皮膚、指紋が赤色光に対して生成した異なる反射エネルギーを受信し、これを利用して指紋が生体指紋であるかどうかを検出し、偽造防止の目的を達成することができる。また、光線のうちの赤色光が多いほど、偽造防止効果が高く、安全性も高い。
【0023】
しかしながら、光のある環境では、環境光にも大量の赤色光成分が含まれているため、環境光のうちの赤色光成分も光学指紋センサによって受信されてもよく、それにより、指紋による有機発光ダイオードから発する光線の通常の反射及び結像が妨害され、指紋センサによる指紋の検出の正確度が低下するため、有機発光ダイオードから発する光線のうちの赤色光は指紋認識率に影響を及ぼす。指紋認識率を優先させるために、指紋センサにおける光線フィルタを使用して赤色光をフィルタリングし、青色光と緑色光のみを受ければよい。しかしながら、指紋の偽造防止性能との両立のために、赤色光を使用しなければならないため、異なる応用シーンでは、赤色光成分が光線に占める比率はバランスをとることしかできない。
【0024】
有機発光ダイオードから発する光線は、画面の指紋アイコン領域に投影されて指紋光スポットを形成し、指紋光スポットの色は、有機発光ダイオードから発する光線のうちの赤色光、緑色光、青色光の含有量によって決定される。
【0025】
そのため、既存の光学指紋認識技術に存在する画面の使用寿命が短縮し、指紋認識率が低下するという問題を解決するために、異なる応用シーンに従って、この応用シーンに適した色の指紋光スポットを使用して、画面の焼き付き及び経年劣化現象を最小限に抑え、画面の使用寿命を延長し、指紋認識率を向上させることができる。
【0026】
本出願の実施例では、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定する。決定された、指紋アイコンにおけるターゲットパラメータで構成された応用シーンは、電子機器の画面のロックを解除するシーン、ユーザがソフトウェア又はウェブサイトにログインする時の身分認証シーン、ユーザがプライベートファイルを暗号化や復号化する時の身分認証シーン、ユーザがアリペイ、ウィーチャット、オンラインバンキングなどで支払い、振替などの行為を行うシーンなどを含んでもよい。そのため、指紋アイコンの表示をトリガーする入力は、電子機器の画面のロック解除をトリガーする入力を含んでもよい。例えば、ユーザが電子機器の側面にある画面オンボタンを押すと、指紋認識を使用して画面のロックを解除するようユーザに提示するために、画面に指紋アイコンが表示される。そのため、ユーザが電子機器の側面にある画面オンボタンを押すことは、指紋アイコンの表示をトリガーする入力である。指紋アイコンの表示をトリガーする入力は、ユーザがソフトウェア又はウェブサイトにログインする時の身分認証をトリガーする入力をさらに含んでもよい。例えば、ユーザがターゲットソフトウェア又はターゲットウェブサイトを開いた後、ホームページのログインボタンをクリックすると、指紋認識を使用してログインするようユーザに提示するために、ユーザの身分を認証するための指紋アイコンが表示される。そのため、ユーザがログインボタンをクリックすることは、指紋アイコンの表示をトリガーする入力である。
【0027】
指紋認識用の指紋アイコンが表示されると、ユーザは、指紋アイコン領域を指で押し、この時、電子機器の指紋アイコン領域は、ターゲット指紋を受信し、このターゲット指紋を予め設定される指紋と照合して、指紋認識を行う。既存の指紋アイコン表示技術に存在する問題を解決するために、電子機器は、指紋アイコンの表示をトリガーする入力の現在の応用シーンを決定してもよい。
【0028】
前述したように、指紋アイコンの表示をトリガーする入力の応用シーンは、一般的に、電子機器の画面のロックを解除するシーン、ユーザがソフトウェア又はウェブサイトにログインする時の身分認証シーン、ユーザがプライベートファイルを暗号化や復号化する時の身分認証シーン、ユーザがアリペイ、ウィーチャット、オンラインバンキングなどで支払い、振替などの行為を行うシーンを含んでもよい。
【0029】
選択的に、前述した、現在の応用シーンを決定することは、以下のステップA1~ステップA2を含む。
【0030】
ステップA1、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信するアプリケーションプログラム及び/又はアプリケーションプログラムのインターフェースを決定する。
【0031】
本出願の実施例では、現在の応用シーンを決定するために、この指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信するアプリケーションプログラム及びアプリケーションプログラムのインターフェースを検出してもよい。
【0032】
ステップA2、アプリケーションプログラム及び/又はアプリケーションプログラムのインターフェースにおける特徴データに従って、現在の応用シーンを決定する。
【0033】
本出願の実施例では、決定されたアプリケーションプログラムが単一の機能を備えたアプリケーションプログラムである場合、アプリケーションプログラムに従って、現在の応用シーンを直接決定してもよい。例えば、決定されたアプリケーションプログラムがシステム画面ロックアプリケーションプログラムである場合、現在の応用シーンが電子機器の画面のロックを解除するシーンであると決定し、決定されたアプリケーションプログラムがファイルを暗号化や復号化するアプリケーションプログラムである場合、現在の応用シーンが、ユーザがプライベートファイルを暗号化や復号化する時の身分認証シーンであると決定する。
【0034】
決定されたアプリケーションプログラムが複数の機能を備えたアプリケーションプログラムである場合、アプリケーションプログラムのインターフェースの特徴データに従って、現在の応用シーンを決定する。具体的には、アプリケーションプログラムのインターフェースでの特徴データを抽出することができ、特徴データは、少なくとも、文字、画像を含み、例えば、ユーザによって入力された入力領域の文字、画像を受信し、この文字、画像に従って、現在の応用シーンを決定してもよい。例えば、決定されたアプリケーションプログラムがアリペイであり、抽出されたインターフェースでの特徴データが「指紋パスワードを入力してください」、「支払いを確認」などの文字を含む場合、現在の応用シーンが、ユーザがアリペイで支払い、振替などの行為を行うシーンであると決定し、決定されたアプリケーションプログラムがアリペイであり、抽出されたインターフェースでの特徴データが「アリペイアカウント」、「ログインパスワード」などの文字と、ログイン用の認証画像とを含む場合、現在の応用シーンが、ユーザがアリペイでログインの行為を行うシーンであると決定する。
【0035】
ステップ102、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定し、そのうち、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値である。
【0036】
本出願の実施例では、応用シーンのターゲットパラメータは、応用シーンに対応する特徴パラメータ、例えば、応用シーンの出現頻度、応用シーンのセキュリティに対する需要レベルなどを指す。つまり、ターゲットパラメータは、応用シーンのセキュリティに対する需要レベル及び/又は応用シーンの出現頻度によって決定される。応用シーンのセキュリティに対する需要レベルは、セキュリティ環境が侵害された場合にユーザが受けるリスクと損失によって決定される。
【0037】
異なる指紋認識の応用シーン(即ち、異なる指紋認識シーン)によって、セキュリティに対する需要レベルが異なり、異なる応用シーンによって出現頻度も異なる。例えば、様々な応用シーンのうち、電子機器の画面のロックを解除する応用シーンの出現頻度が比較的高いが、セキュリティに対する需要レベルが比較的低く、支払い、振替の応用シーンの出現頻度が画面のロック解除よりも低いが、セキュリティに対する需要レベルが比較的高い。
【0038】
光指紋認識技術が赤色光によって偽造防止の認識を実現するため、セキュリティに対する需要レベルが比較的高い応用シーンに対して、指紋光スポットに含まれる赤色光を比較的高成分に設定して、偽造防止効果を向上させることができ、出現頻度が比較的高い応用シーンに対して、指紋光スポットに含まれる青色光を比較的低成分に設定して、青色光による画面内の有機発光材料の損失を減少させ、それを利用して画面の輝度を低下させ、画面の使用寿命を延長することができる。具体的には、ここでの成分は、この色の光に対応する輝度値を指し、0、1、2…255のうちのいずれか一つの数値で表される。
【0039】
選択的に、応用シーンのセキュリティに対する需要レベル及び/又は応用シーンの出現頻度によってターゲットパラメータを決定することは、以下のステップA3とステップA4を含む。
【0040】
ステップA3、応用シーンのセキュリティに対する需要レベル及び/又は応用シーンの出現頻度に従って、応用シーンのターゲットタイプを決定する。
【0041】
本出願の実施例では、ターゲットパラメータは、応用シーンのセキュリティに対する需要レベル及び/又は応用シーンの出現頻度を含み、異なる指紋認識の応用シーンによってセキュリティに対する需要レベルが異なり、異なる応用シーンによって出現頻度も異なる。電子機器に係る可能性のあるすべての指紋認識の応用シーンを予めリストアップし、これらの応用シーンのセキュリティに対する需要レベル、応用シーンの出現頻度に従って応用シーンを分類し、応用シーンのセキュリティに対する需要レベルの格付け、応用シーンの出現頻度の格付けの相違によって配列組み合わせを行い、応用シーンのタイプを決定する。例えば、応用シーンのセキュリティに対する需要レベルを、レベル1、レベル2、レベル3、レベル4のように高い順に配列し、応用シーンの出現頻度を、レベル1、レベル2、レベル3、レベル4のように高い順に配列する。実際の応用によれば、応用シーンのタイプを四つに分類してもよい。第一のタイプは、レベル4のセキュリティに対する需要レベル、レベル1の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが高くないが、ユーザが指紋認識を使用する頻度が最も多いシーン、例えば、画面のロックを解除するシーンである。第二のタイプは、レベル3のセキュリティに対する需要レベル、レベル3の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが普通であり、侵害された場合、ユーザにもたらすリスクが比較的低く、一般的には、経済的損失が発生しないが、使用の頻度が画面のロック解除よりも低いシーン、例えば、ユーザがソフトウェア又はウェブサイトにログインする時の身分認証のシーンである。第三のタイプは、レベル2のセキュリティに対する需要レベル、レベル4の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが比較的高く、一旦侵害されると、ユーザに比較的大きなリスクをもたらすが、使用の頻度が比較的低いシーン、例えば、ユーザがプライベートファイルを暗号化や復号化する時の身分認証のシーンである。第四のタイプは、レベル1のセキュリティに対する需要レベル、レベル2の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが極めて高く、一旦侵害されると、ユーザに極めて大きなリスク、ひいては、経済的損失をもたらし、使用の頻度も比較的高いシーン、例えば、端末による支払い、銀行振替などのシーンである。
【0042】
現在の応用シーンのセキュリティに対する需要レベル、出現頻度に従って、上記分類から現在の応用シーンに対応するターゲットタイプを決定してもよい。
【0043】
無論、出現頻度とセキュリティに対する需要を組み合わせることで、より多くの応用シーンを得て、この応用シーンに対応するターゲットタイプを設定してもよい。
【0044】
無論、実際の応用によれば、単独して応用シーンのセキュリティに対する需要レベルに従って、ターゲットタイプを決定してもよく、又は、単独して応用シーンの出現頻度に従って、ターゲットタイプを決定してもよい。ここではこれ以上詳細な例を示していない。
【0045】
ステップA4、応用シーンのターゲットタイプに従って、応用シーンのターゲットパラメータを決定する。
【0046】
本出願の実施例では、上記ターゲットタイプに従って、応用シーンのターゲットパラメータを決定してもよい。例えば、応用シーンの属するターゲットタイプが第一のタイプである場合、ターゲットパラメータを第一のパラメータとして決定し、属するターゲットタイプが第二のタイプである場合、ターゲットパラメータを第二のパラメータとして決定し、属するターゲットタイプが第三のタイプである場合、ターゲットパラメータを第三のパラメータとして決定し、属するターゲットタイプが第四のタイプである場合、ターゲットパラメータを第四のパラメータとして決定する。
【0047】
各ターゲットパラメータに対してターゲット光スポットを予め設計してもよく、このターゲット光スポットは、応用シーンのセキュリティに対する需要レベルに応じて赤色光成分の比率を設定し、応用シーンの出現頻度に応じて青色光成分の比率を設定する。各応用シーンのターゲットパラメータとターゲット光スポットとの対応関係を記録する。ターゲット光スポットを予め設計することにより、ターゲットパラメータを決定した後、対応するターゲット光スポットを直接決定できるため、比較的に高速かつ効率的である。
【0048】
無論、各ターゲットパラメータに対してターゲット光スポットを予め設計しなくてもよく、応用シーンのターゲットパラメータを決定した後、具体的なターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを直接リアルタイムで設計して、表示してもよい。このように、ターゲット光スポットを予め設計する場合に比べて、現在のターゲットパラメータに従って現在の需要にさらに適したターゲット光スポットを設計でき、ねらいがさらにはっきりしている。
【0049】
ステップ103、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。
【0050】
本出願の実施例では、ターゲット光スポットを決定した後、有機発光ダイオードは、指紋アイコン領域の画面下で指紋アイコンパターンを形成できる光線(即ち、光)を発し、この光線は、ターゲット光スポットと同様な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有するため、画面上の指紋アイコン領域にターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示してもよい。
【0051】
図2を参照すると、本出願の実施例によるターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する概略図を示している。図2では、ユーザが画面上の指紋アイコン領域を指で押し、電子機器は、応用シーンに従ってターゲット光スポットを決定した後、指紋アイコン領域にターゲット光スポットで構成された指紋アイコンS1を表示する。
【0052】
指紋光スポットで構成された指紋アイコンを表示した後、指紋アイコンを利用してユーザの指紋を認識することができる。具体的には、電子機器のOLED画面内の有機発光ダイオードは、ターゲット光スポットと同様な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有する、指紋アイコンパターンを形成できる光線を発する。この光線のうちの青色光、赤色光、緑色光は合成を行い、画面をHBMモードで点灯させる。この光線のうちの赤色光は、ユーザの指の皮膚を透過し、指の内部の血管が鼓動及び拡張過程で形成する血液流量に差があることで、赤色光に対する反射エネルギーが変化しており、電子機器に内蔵された光学指紋センサによってこの変化している反射エネルギー(例えば、反射光)を受信する。非生体の指の赤色光に対する反射エネルギーが固定されているため、赤色光を利用して、ユーザの実際の指の指紋と非生体指紋を識別して区別し、偽造防止の目的を達成することができる。
【0053】
無論、非生体指紋の識別は、指紋認識の第一歩にすぎず、非生体指紋であると認識した場合、認識に失敗したことを提示し、生体指紋であると認識した場合、光学指紋センサは、緑色光の結像機能を介してセンサのチップ上にユーザの指紋画像を形成する。システムは、ユーザの指紋画像を電子機器に予め入力された指紋画像と照合し、照合に成功した場合、認識に成功し、照合に成功しなかった場合、認識に失敗する。
【0054】
以上をまとめると、本出願の実施例では、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定し、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定し、そのうち、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であり、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。上記方法では、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するため、異なるターゲット光スポットは、異なる指紋認識率を有し、画面内の有機材料への損失程度も異なる。応用シーンのターゲットパラメータに従って最適な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するターゲット光スポットを選択することで、ターゲット光スポットは、異なる応用シーンによる指紋認識率、画面の使用寿命への影響程度に対する異なる需要を満たすことにより、画面の使用寿命を延長し、指紋アイコンの指紋認識率を向上させる。
【0055】
図3を参照すると、図3は、本出願の実施例による表示方法のフローチャートのその二を示している。方法は、電子機器に用いられ、具体的には、以下のステップを含んでもよい。
【0056】
ステップ201、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定する。
【0057】
本出願の実施例では、ステップ201はステップ101を参照すればよく、ここではこれ以上説明しない。
【0058】
ステップ202、応用シーンのターゲットパラメータが第一のパラメータである場合、第一のパラメータに対応する第一の光スポットを決定し、そのうち、第一の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第一の比率であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第二の比率であり、予め設定される最大成分は赤緑青RGBのそれぞれのチャンネルの輝度値の最大値である。
【0059】
周知のように、RGBカラーモードは、工業界の色標準の一種であり、R(Red、赤)、G(Green、緑)、B(Blue、青)の三つの色チャンネルの変化及びそれらの相互の積み重ねによって様々な色を得ることができる。RGBは、赤、緑、青の三つのチャンネルを代表する色である。有機発光ダイオードから発する光線も、異なる比率の赤色光、緑色光、青色光で合成されたものである。具体的には、RGBはそれぞれ、256レベルの輝度を有し、0、1、2…255の数字で表される。最大成分をRGBの各チャンネルの輝度値の最大値として予め設定し、即ち、最大成分を255として予め設定する。
【0060】
各ターゲットパラメータの応用シーンに対してターゲット光スポットを設計することができ、このターゲット光スポットは、応用シーンのセキュリティに対する需要レベルに応じて赤色光成分の比率を設定し、応用シーンの出現頻度に応じて青色光成分の比率を設定する。このように、現在の応用シーンのターゲットパラメータに従って、適切な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有するターゲット光スポットを決定することができる。具体的には、ここでの赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光成分の輝度値、青色光成分の輝度値、緑色光成分の輝度値であり、0、1、2…255のうちのいずれか一つの数値で表される。
【0061】
本出願の実施例では、現在の応用シーンに対応するターゲットパラメータが第一のパラメータであると決定した場合、第一のパラメータに適した第一の光スポットをこの応用シーンに対応するターゲット光スポットとして決定してもよい。
【0062】
第一のパラメータがレベル4のセキュリティに対する需要レベル、レベル1の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが高くないが、ユーザが指紋認識を使用する頻度が比較的多いシーン、例えば、画面のロックを解除するシーンである場合、好ましくは、第一の比率は70%であり、即ち、赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は70%であり、第二の比率は50%であり、即ち、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は50%であると決定してもよいが、緑色光成分が結像するためのものであるため、有機発光材料への損失影響が大きくなく、且つ、緑色光が指紋認識の正確度を向上させるのに役立つため、緑色光成分は、予め設定される最大成分であってもよい。具体的には、予め設定される最大成分は255であり、赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は70%、即ち、255*70%=179であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は255*50%=128であるため、第一の光スポットのRGB値は179:255:128である。
【0063】
ステップ203、応用シーンのターゲットパラメータが第二のパラメータである場合、第二のパラメータに対応する第二の光スポットを決定し、そのうち、第二の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第三の比率であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第四の比率であり、そのうち、第三の比率は第一の比率よりも大きく、第四の比率は第二の比率よりも大きい。
【0064】
本出願の実施例では、現在の応用シーンに対応するターゲットパラメータが第二のパラメータであると決定した場合、第二のパラメータに適した第二の光スポットをこの応用シーンに対応するターゲット光スポットとして決定してもよい。
【0065】
第二のパラメータがレベル3のセキュリティに対する需要レベル、レベル3の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが普通であり、侵害された場合、ユーザにもたらすリスクが比較的低く、一般的には、経済的損失が発生しないが、使用の頻度が画面のロック解除よりも低いシーン、例えば、ユーザがソフトウェア又はウェブサイトにログインする時の身分認証のシーンである場合、第二のパラメータのセキュリティに対する需要レベルが第一のパラメータよりも高いため、第二の光スポットのうちの赤色光成分の比率を向上させることで、偽造防止認識能力を向上させてもよい。第二のパラメータの使用頻度が第一のパラメータよりも低いため、青色光成分の比率を適宜向上させても画面の損失を増加させず、また、青色光成分の比率を向上させることは、HBMモードでの画面の輝度を向上させるのに役立つ。
【0066】
そのため、第三の比率が第一の比率よりも大きく、第四の比率が第二の比率よりも大きいように設定してもよい。例えば、好ましくは、第三の比率を80%として設定し、即ち、赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は80%であり、第四の比率を80%として設定し、即ち、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は80%である。具体的には、赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は80%、即ち、255*80%=204であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は255*80%=204であるため、第二の光スポットのRGB値は204:255:204である。
【0067】
ステップ204、応用シーンのターゲットパラメータが第三のパラメータである場合、第三のパラメータに対応する第三の光スポットを決定し、そのうち、第三の光スポットの赤色光成分は予め設定される最大成分であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第五の比率であり、そのうち、第五の比率は第二の比率よりも大きい。
【0068】
本出願の実施例では、現在の応用シーンに対応するターゲットパラメータが第三のパラメータであると決定した場合、第三のパラメータに適した第三の光スポットをこの応用シーンに対応するターゲット光スポットとして決定してもよい。
【0069】
第三のパラメータがレベル2のセキュリティに対する需要レベル、レベル4の出現頻度であり、即ち、セキュリティに対する需要レベルが比較的高く、一旦侵害されると、ユーザに比較的大きなリスクをもたらすが、使用の頻度が比較的低いシーン、例えば、ユーザがプライベートファイルを暗号化や復号化する時の身分認証のシーンである場合、第三のパラメータのセキュリティに対する需要レベルが高いため、第三の光スポットのうちの赤色光成分の比率を最高に設定して、偽造防止認識能力を向上させてもよい。第三のパラメータの使用頻度が第一のパラメータよりも低いため、青色光成分の比率を適宜向上させても画面の損失を増加させず、また、青色光成分の比率を向上させることは、HBMモードでの画面の輝度を向上させるのに役立つため、青色光成分が占める第五の比率は第二の比率よりも大きい。具体的には、第五の比率が第四の比率に等しく、即ち、青色光成分が予め設定される最大成分に占める最適な比率が80%であるように設定してもよい。以上をまとめると、赤色光成分は予め設定される最大成分、即ち、255であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は255*80%=204であるため、第二の光スポットのRGB値は255:255:204である。
【0070】
ステップ205、応用シーンに対応するターゲットパラメータが第四のパラメータである場合、第四のパラメータに対応する第四の光スポットを決定し、そのうち、第四の光スポットの赤色光成分は予め設定される最大成分であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分は予め設定される最大成分である。
【0071】
本出願の実施例では、現在の応用シーンに対応するターゲットパラメータが第四のパラメータであると決定した場合、第四のパラメータに適した第四の光スポットをこの応用シーンに対応するターゲット光スポットとして決定してもよい。
【0072】
第四のパラメータがレベル1のセキュリティに対する需要レベル、レベル2の出現頻度のシーン、即ち、セキュリティに対する需要レベルが極めて高く、一旦侵害されると、ユーザに極めて大きなリスク、さらに、経済的損失をもたらし、使用の頻度も比較的高く、例えば、端末支払い、銀行振替などのシーンであってもよい。第四のパラメータのセキュリティに対する需要レベルが極めて高いため、第四の光スポットのうちの赤色光成分の比率を最高に設定して、偽造防止認識能力を向上させてもよい。既存のデータによって推計した結果、ユーザが日常的に画面のロックを解除する回数は支払い用の回数の約10倍であるため、画面の寿命に影響を及ぼすのは、支払いシーンではなく、主に日常的なロック解除シーンである。支払いの安全性と指紋認識の正確度を考慮すると、青色光成分の比率を最高に設定してもよい。具体的には、第四の光スポットのRGB値は255:255:255である。
【0073】
理解できるように、第一の比率、第二の比率、第三の比率、第四の比率、第五の比率はいずれも、上記最適値に対応しているが、実際の応用では、最適値を基礎として適宜調整してもよい。
【0074】
ステップ206、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。
【0075】
本出願の実施例では、ステップ206はステップ103を参照すればよく、ここではこれ以上説明しない。
【0076】
以上をまとめると、本出願の実施例による表示方法は、図1における表示方法の有益な効果を有する以外、シーンのセキュリティに対する需要レベルと出現頻度に従って、各ターゲットタイプに対応する光スポットのうちの赤光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を詳細に設計する。具体的には、セキュリティに対する需要レベルが比較的高いシーンに対して、赤色光成分の比率を向上させ、出現頻度が比較的高いシーンでは、青色光成分の比率を低下させ、ターゲット光スポットを応用シーンと正確に照合させることにより、画面の使用寿命を延長し、指紋認識率を向上させる。
【0077】
図4を参照すると、図4は、本出願の実施例による電子機器の構造ブロック図のその一であり、この電子機器300は、具体的には、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定するための応用シーン決定モジュール301と、
応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定するためのターゲット光スポット決定モジュール302であって、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分はそれぞれ、赤色光の輝度値、青色光の輝度値、緑色光の輝度値であるターゲット光スポット決定モジュール302と、
ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示するための表示モジュール303と、を含んでもよい。
【0078】
本出願の実施例による電子機器は、図1の方法の実施例において実現された各プロセスを実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0079】
このように、本出願の実施例による電子機器は、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定し、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定し、そのうち、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。上記方法では、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有し、つまり、対応する赤色光の輝度値、緑色光の輝度値、青色光の輝度値が異なるため、異なるターゲット光スポットは、異なる指紋認識率を有し、画面内の有機材料への損失程度も異なる。応用シーンのターゲットパラメータに従って最適な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するターゲット光スポットを選択することで、ターゲット光スポットは、異なる応用シーンによる指紋認識率、画面の使用寿命への影響程度に対する異なる需要を満たすことにより、画面の使用寿命を延長し、指紋アイコンの指紋認識率を向上させる。
【0080】
図5を参照すると、図5は、図4を基礎として、本出願の実施例による電子機器の構造ブロック図のその二を示している。応用シーンのターゲットパラメータが第一のパラメータである場合、ターゲット光スポット決定モジュール302は、
第一のパラメータに対応する第一の光スポットを決定するための第一の決定サブモジュール3021を含み、そのうち、第一の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第一の比率であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第二の比率であり、予め設定される最大成分は赤緑青RGBのそれぞれのチャンネルの輝度値の最大値である。
【0081】
応用シーンのターゲットパラメータが第二のパラメータである場合、ターゲット光スポット決定モジュール302は、
第二のパラメータに対応する第二の光スポットを決定するための第二の決定サブモジュール3022を含み、そのうち、第二の光スポットの赤色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第三の比率であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第四の比率であり、そのうち、第三の比率は第一の比率よりも大きく、第四の比率は第二の比率よりも大きい。
【0082】
応用シーンのターゲットパラメータが第三のパラメータである場合、ターゲット光スポット決定モジュール302は、
第三のパラメータに対応する第三の光スポットを決定するための第三の決定サブモジュール3023を含み、そのうち、第三の光スポットの赤色光成分は予め設定される最大成分であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分が予め設定される最大成分に占める比率は第五の比率であり、そのうち、第五の比率は第二の比率よりも大きい。
【0083】
応用シーンに対応するターゲットパラメータが第四のパラメータである場合、ターゲット光スポット決定モジュール302は、
第四のパラメータに対応する第四の光スポットを決定するための第四の決定サブモジュール3024を含み、そのうち、第四の光スポットの赤色光成分は予め設定される最大成分であり、緑色光成分は予め設定される最大成分であり、青色光成分は予め設定される最大成分である。
【0084】
本出願の実施例による電子機器は、図3の方法の実施例において実現された各プロセスを実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0085】
本出願の実施例に記載の電子機器は、図4における電子機器の有益な効果を有する以外、シーンのセキュリティに対する需要レベルと出現頻度に従って、各ターゲットタイプに対応する光スポットのうちの赤光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を詳細に設計する。具体的には、セキュリティに対する需要レベルが比較的高いシーンに対して、赤色光成分の比率を向上させ、出現頻度が比較的高いシーンでは、青色光成分の比率を低下させ、ターゲット光スポットを応用シーンと正確に照合させることにより、画面の使用寿命を延長し、指紋認識率を向上させる。
【0086】
図6は、本出願の各実施例を実現する移動端末のハードウェア構造概略図である。
【0087】
この移動端末400は、無線周波数ユニット401、ネットワークモジュール402、音声出力ユニット403、入力ユニット404、センサ405、表示ユニット406、ユーザ入力ユニット407、インターフェースユニット408、メモリ409、プロセッサ410、及び電源411などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図6に示される移動端末の構造は、移動端末に対する限定を構成せず、移動端末は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、またはなんらかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。本出願の実施例では、移動端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0088】
そのうち、プロセッサ410は、
指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、ターゲット指紋に対応する応用シーンを決定すること、
応用シーンのターゲットパラメータに従って、予め設定される複数の候補光スポットからターゲット光スポットを決定することであって、複数の候補光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有すること、
指紋アイコン領域にターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示するように表示ユニット406を制御すること、
指紋アイコンを利用してターゲット指紋を認識することに用いられる。
【0089】
本出願の実施例では、指紋アイコンの表示をトリガーする入力を受信した場合、現在の応用シーンを決定し、応用シーンのターゲットパラメータに従ってターゲット光スポットを決定し、そのうち、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の比率を有し、ターゲット光スポットで構成された指紋アイコンを表示する。上記方法では、異なるターゲットパラメータに対応するターゲット光スポットはそれぞれ、異なる赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するため、異なるターゲット光スポットは、異なる指紋認識率を有し、画面内の有機材料への損失程度も異なる。応用シーンのターゲットパラメータに従って最適な赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を有するターゲット光スポットを選択することで、ターゲット光スポットは、異なる応用シーンによる指紋認識率、画面の使用寿命への影響程度に対する異なる需要を満たすことにより、画面の使用寿命を延長し、指紋アイコンの指紋認識率を向上させる。
【0090】
理解すべきことは、本出願の実施例では、無線周波数ユニット401は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ410に処理させてもよい。また、上りリンクデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット401は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット401は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0091】
移動端末は、ネットワークモジュール402によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0092】
音声出力ユニット403は、無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402によって受信されたまたはメモリ409に記憶された音声データを音声信号に変換して、音声として出力することができる。そして、音声出力ユニット403はさらに、移動端末400によって実行された特定の機能に関連する音声出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。音声出力ユニット403は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0093】
入力ユニット404は、音声またはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット404は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)4041とマイクロホン4042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ4041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット406に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ4041によって処理された画像フレームは、メモリ409(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402を介して送信されてもよい。マイクロホン4042は、音声を受信することができるとともに、このような音声を音声データとして処理することができる。処理された音声データは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット401を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0094】
移動端末400は、少なくとも一つのセンサ405、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル4061の輝度を調整することができ、接近センサは、移動端末400が耳元に移動した時、表示パネル4061又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、移動端末姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ405は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0095】
表示ユニット406は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット406は、表示パネル4061を含んでもよい。液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル4061を配置してもよい。
【0096】
ユーザ入力ユニット407は、入力された数字または文字情報の受信、移動端末のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット407は、タッチパネル4071および他の入力機器4072を含む。タッチパネル4071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル4071上またはタッチパネル4071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル4071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ410に送信し、プロセッサ410から送信されてきた指令を受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル4071を実現してもよい。タッチパネル4071以外、ユーザ入力ユニット407は、他の入力機器4072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器4072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0097】
さらに、タッチパネル4071は、表示パネル4061上に覆われてもよい。タッチパネル4071は、その上または付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ410に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ410は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル4061上で相応な視覚出力を提供する。図6では、タッチパネル4071と表示パネル4061は、二つの独立した部材として移動端末の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル4071と表示パネル4061を集積して移動端末の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0098】
インターフェースユニット408は、外部装置と移動端末400との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、音声入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット408は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を移動端末400内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または移動端末400と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0099】
メモリ409は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ409は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、音声データ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ409は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0100】
プロセッサ410は、移動端末の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって移動端末全体の各部分に接続され、メモリ409内に記憶されたソフトウェアプログラム又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ409内に記憶されたデータを呼び出し、移動端末の各種の機能を実行し、データを処理することにより、移動端末全体をモニタリングする。プロセッサ410は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ410は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ110に集積されなくてもよい。
【0101】
移動端末400はさらに、各部材に電力を供給する電源411(例えば、電池)を含んでもよい。好ましくは、電源411は、電源管理システムによってプロセッサ410にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0102】
また、移動端末400は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここではこれ以上説明しない。
【0103】
好ましくは、本出願の実施例は、移動端末をさらに提供する。プロセッサ410と、メモリ409と、メモリ409に記憶され、且つ上記プロセッサ410上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ410によって実行される時、上記表示方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0104】
上記移動端末のハードウェア構造に基づき、以下では、本出願の各実施例を詳細に説明する。
【0105】
本出願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記表示方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。そのうち、上記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROMと略称される)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称される)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0106】
なお、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0107】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質にはまたは従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0108】
以上は、添付図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆を基にして、本出願の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらは、いずれも本出願の請求範囲に入っている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0087】
この移動端末400は、無線周波数ユニット401、ネットワークモジュール402、オーディオ出力ユニット403、入力ユニット404、センサ405、表示ユニット406、ユーザ入力ユニット407、インターフェースユニット408、メモリ409、プロセッサ410、及び電源411などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図6に示される移動端末の構造は、移動端末に対する限定を構成せず、移動端末は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、またはなんらかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。本出願の実施例では、移動端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
オーディオ出力ユニット403は、無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402によって受信されたまたはメモリ409に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、オーディオとして出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット403はさらに、移動端末400によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット403は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0093】
入力ユニット404は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット404は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)4041とマイクロホン4042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ4041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット406に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ4041によって処理された画像フレームは、メモリ409(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402を介して送信されてもよい。マイクロホン4042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット401を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
インターフェースユニット408は、外部装置と移動端末400との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット408は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を移動端末400内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または移動端末400と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
メモリ409は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ409は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ409は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0100
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0100】
プロセッサ410は、移動端末の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって移動端末全体の各部分に接続され、メモリ409内に記憶されたソフトウェアプログラム又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ409内に記憶されたデータを呼び出し、移動端末の各種の機能を実行し、データを処理することにより、移動端末全体をモニタリングする。プロセッサ410は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ410は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ410に集積されなくてもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【国際調査報告】