(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20221214BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20221214BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508589
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(85)【翻訳文提出日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 KR2021010523
(87)【国際公開番号】W WO2022065679
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2020-0123960
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0156917
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チュン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AC13
4B162AC18
4B162AC27
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4B162AD03
4B162AD06
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保存する保存槽;保存槽に保存されたエアロゾル生成物質を吸収する芯;超音波振動を発生させて芯に吸収されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させる振動子;エアロゾルがエアロゾル生成装置の外部に排出される排出通路;及び排出通路の一端部(one end)に位置し、芯と振動子との接触が保持されるように、振動子に向かって芯を加圧する構造体を含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を保存する保存槽と、
前記保存槽に保存されたエアロゾル生成物質を吸収する芯と、
超音波振動を発生させて前記芯に吸収されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させる振動子と、
前記エアロゾルが前記エアロゾル生成装置の外部に排出される排出通路と、
前記排出通路の一端部に位置し、前記芯と前記振動子との接触が保持されるように、前記振動子に向かって前記芯を加圧する構造体と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記構造体は、弾性を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記構造体は、前記芯と隣接した前記排出通路の一端に結合される、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記構造体によって前記芯が加圧された状態における前記構造体と前記振動子との距離は、前記構造体によって加圧されていない状態の前記芯の厚さよりも薄いか、同一である、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記構造体によって前記芯が加圧された状態における前記構造体と前記振動子との距離は、前記構造体によって加圧されていない状態の前記芯の厚さの半分よりも厚いか同一である、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記構造体は、
前記排出通路の前記一端部を取り囲むように配置されるフランジと、
前記振動子に向かって前記芯を加圧するように、前記フランジから前記芯に向かって延びる少なくとも1つの加圧部分と、
前記少なくとも1つの加圧部分と前記フランジによって前記構造体に形成され、前記エアロゾルが前記排出通路に向かって流動する少なくとも1つのホールと、を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記フランジは、前記排出通路と面接触する、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの加圧部分は、前記フランジの一地点から全期フランジの他地点まで延び、前記芯の方向に湾曲された部分を含む、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記構造体は、
前記少なくとも1つの加圧部分に位置し、前記芯と面接触する接触部分をさらに含む、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記接触部分は、前記排出通路に向かって流動する前記エアロゾルを通過させる少なくとも1つの貫通ホールを含む、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記排出通路は、前記排出通路の外周面から突出し、前記少なくとも1つのホールに挿入されて前記構造体と接触することで、前記構造体を支持する少なくとも1つの突出部材を含む、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記排出通路は、前記構造体の前記芯から遠くなる方向の移動を制限する固定部材をさらに含む、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記排出通路に配置され、排出通路を通過するエアロゾルに香味を付け加えるための媒質をさらに含み、
前記構造体は、少なくとも1つの加圧部分から前記少なくとも1つのホールに向かって突出し、前記少なくとも1つのホールを通過するエアロゾルと接触することにより、渦流を生成する突出部分をさらに含む、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記構造体は、前記芯に向かって延びる第1部分及び前記芯と接触するように前記第1部分を基準に折り曲げられた第2部分を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、芯を振動子に向かうように加圧して芯と振動子との接触を保持させうる構造体を含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼する代りに、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に対する需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近、超音波振動を用いてエアロゾル生成物質を霧化させてエアロゾルを発生させるエアロゾル生成装置が提案された。例えば、超音波振動方式のエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯、及び芯と接触する振動子を含み、超音波振動を通じて芯に吸収されたエアロゾル生成物質を霧化させてエアロゾルを生成することができる。
【0004】
但し、既存の超音波振動方式のエアロゾル生成装置は、振動子の超音波振動によって振動子と芯とが離隔される場合が発生し、その結果、振動子にエアロゾル生成物質が円滑に供給されず、エアロゾル生成装置の霧化能が低下しうる。
【0005】
本発明の実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、振動子に向かう方向に芯を加圧して超音波振動が発生する過程でも振動子と芯との接触を持続的に保持することができるエアロゾル生成装置を提供することで、上述した問題を克服しようとする。
【0007】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保存する保存槽;前記保存槽に保存されたエアロゾル生成物質を吸収する芯;超音波振動を発生させて前記芯に吸収されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させる振動子;前記エアロゾルが前記エアロゾル生成装置の外部に排出される排出通路;及び前記排出通路の一端部(one end)に位置し、前記芯と前記振動子との接触が保持されるように、前記振動子に向かって前記芯を加圧する構造体;を含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係わるエアロゾル生成装置は、振動子に向かって芯を加圧することで、振動子から超音波振動が発生している状況でも、振動子と芯との接触を安定して保持することができる。
【0009】
また、実施例に係わるエアロゾル生成装置は、振動子と芯との接触を安定して保持することで、振動子にエアロゾル生成物質を円滑に供給することができ、その結果、霧化能を向上させうる。
【0010】
本発明による効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【
図2】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図である。
【
図3】
図2のエアロゾル生成装置の一部構成を拡大して示す拡大図である。
【
図4A】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路を示す側面図である。
【
図4B】
図4Aに図示された構造体及び排出通路の斜視図である。
【
図4C】
図4Aに図示された構造体及び排出通路の底面図である。
【
図5A】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路の斜視図である。
【
図5B】
図5Aに図示された構造体及び排出通路の底面図である。
【
図6A】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路の斜視図である。
【
図6B】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路の斜視図である。
【
図7A】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図である。
【
図7B】
図7Aのエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路を示す斜視図である。
【
図8】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図である。
【
図9A】
図8に図示されたエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路を示す側面図である。
【
図9B】
図9Aに図示された構造体及び排出通路の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施例で使用される用語は、実施例の機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、発明が属する技術分野の通常の知識を有する者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該説明部分においてその意味を詳細に記載する。したがって、実施例の説明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0013】
本発明において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0014】
ここで、使用された「少なくとも1つ」のような表現は、全体構成リスト(list)を修飾し、リストの個別構成を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0015】
あるエレメントまたはあるレイヤが他のエレメントまたは他のレイヤの「上方に」、「上に」、「連結された」または「結合された」と言及されるとき、これは、他のエレメントまたは他のレイヤに直接連結されるか、直接結合されるか、または別途の結合されたエレメントまたはレイヤが存在することができる。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結されて」または「直接結合されて」いると言及されたときには、中間に別途のエレメントが存在していないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0016】
本発明において「実施例」は、発明を容易に説明するための任意の区分であり、実施例それぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施例に開示された構成は、他の実施例に適用及び/または具現され、本発明の範囲を外れない限度で変更されて適用及び/または具現されうる。
【0017】
また、本発明において「エアロゾル生成装置」は、エアロゾル生成物質を用いてエアロゾルを生成する装置でもある。エアロゾルは、ユーザの口を通じてユーザの肺に直接吸入されうる。
【0018】
本発明で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本実施例を制限しようとするものではない。本発明において単数形は、特に言及しない限り、複数形も含む。
【0019】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について当該技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態としても具現され、本発明で説明する実施例に限定されない。
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0021】
【0022】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1000は、プロセッサ110、バッテリ120、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150及び霧化器400を含んでもよい。一実施例において、霧化器400は、超音波振動を生成してエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させるための振動子を含んでもよい。しかし、エアロゾル生成装置1000の内部構造は、
図1に図示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置1000の設計によって、
図1に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうることを、本実施例と係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0023】
一例として、エアロゾル生成装置1000は、本体を含んでもよく、その場合、エアロゾル生成装置1000に含まれたハードウェア要素は、本体に位置する。
【0024】
他の実施例として、エアロゾル生成装置1000は、本体及びカートリッジを含んでもよく、エアロゾル生成装置1000に含まれたハードウェア要素は、本体及びカートリッジに分けられて位置しうる。または、エアロゾル生成装置1000に含まれたハードウェア要素のうち、少なくとも一部は、本体及びカートリッジそれぞれに位置してもよい。
【0025】
以下、エアロゾル生成装置1000に含まれた各要素が位置する空間を限定せず、各要素の動作について説明する。
【0026】
プロセッサ110は、エアロゾル生成装置1000の全般的な動作を制御する。プロセッサ110は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサ110が異なる形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0027】
プロセッサ110は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果を分析し、後続して遂行される処理を制御する。
【0028】
プロセッサ110は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器400の動作が開始または終了されるように、霧化器400に供給される電力を制御することができる。また、プロセッサ110は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器400が適量のエアロゾルを発生させるように、霧化器400に供給される電力の量、及び電力が供給される時間を制御することができる。例えば、プロセッサ110は、霧化器400の振動子が所定の周波数で振動するように振動子に供給される電流または電圧を制御することができる。
【0029】
一実施例において、プロセッサ110は、エアロゾル生成装置1000に対するユーザ入力を受信した後、霧化器400の動作を開始する。また、プロセッサ110は、パフ感知センサを用いてユーザのパフを感知した後、霧化器400の動作を開始する。また、プロセッサ110は、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、霧化器400に電力供給を中断させうる。
【0030】
プロセッサ110は、少なくとも1つのセンサ130によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース140を制御することができる。例えば、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、プロセッサ110は、ランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザに、エアロゾル生成装置1000がすぐ終了するということを予告することができる。
【0031】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置1000の動作に用いられる電力を供給する。すなわち、バッテリ120は、霧化器400がエアロゾル生成物質を霧化させるように電力を供給することができる。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置1000内に備えられた他のハードウェア要素、すなわち、センサ130、ユーザインターフェース140、メモリ150、及びプロセッサ110の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ120は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。
【0032】
例えば、バッテリ120は、ニッケル系バッテリ(例えば、ニッケル金属ハイドライドバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ)、またはリチウム系バッテリ(例えば、リチウムコバルトバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、チタン酸リチウムバッテリ、リチウムイオンバッテリまたはリチウムポリマーバッテリ)を含んでもよい。但し、エアロゾル生成装置1000に使用されるバッテリ120の種類は、上述したところによって制限されない。必要によって、バッテリ120は、アルカリンバッテリ、またはマンガンバッテリを含んでもよい。
【0033】
エアロゾル生成装置1000は、少なくとも1つのセンサ130を含んでもよい。少なくとも1つのセンサ130でセンシングされた結果は、プロセッサ110に伝達され、センシング結果によって、プロセッサ110は、霧化器400の動作制御、喫煙の制限、カートリッジ(または、シガレット)の挿入有/無判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置1000を制御することができる。
【0034】
例えば、少なくとも1つのセンサ130は、パフ感知センサを含んでもよい。パフ感知センサは、外部から流入される気流の流量(flow)変化、圧力変化、及び音の検出のうち、少なくとも1つに基づいて、ユーザのパフを感知することができる。パフ感知センサは、ユーザのパフの開始タイミング及び終了タイミングを検出し、プロセッサ110は、検出されたパフの開始タイミング及び終了タイミングによってパフ期間(puff period)及び非パフ(non-puff)期間を判断することができる。
【0035】
また、少なくとも1つのセンサ130は、ユーザ入力センサを含んでもよい。ユーザ入力センサは、スイッチ、物理的ボタン、タッチセンサのようにユーザの入力を受信することができるセンサでもある。例えば、ユーザ入力センサは、静電容量型センサ(capacitive sensor)でもある。その場合、ユーザが金属材質によって形成された所定の領域をタッチする場合、キャパシタンス(capacitance)の変化が発生し、静電容量型センサは、キャパシタンスの変化を検出することで、ユーザの入力を感知することができる。プロセッサ110は、静電容量型センサから受信したキャパシタンスの変化の前後値を比較することで、ユーザの入力が発生したか否かを決定することができる。キャパシタンスの変化前後値が既設定のしきい値を超過した場合、プロセッサ110は、ユーザの入力が発生したと決定することができる。
【0036】
また、少なくとも1つのセンサ130は、モーションセンサを含んでもよい。モーションセンサを通じてエアロゾル生成装置1000の傾度(tilting angle)、移動速度及び加速度のようなエアロゾル生成装置1000の動きに係わる情報を獲得することができる。例えば、モーションセンサは、エアロゾル生成装置1000が動く状態、エアロゾル生成装置1000の停止状態、パフのためにエアロゾル生成装置1000が所定範囲内の角度に傾いた状態、及びパフ動作の角度範囲と異なる角度にエアロゾル生成装置1000が傾いた状態を検出(detect)することができる。モーションセンサは、当該技術分野で知られた多様な方法を用いてエアロゾル生成装置1000の運動情報を獲得することができる。例えば、モーションセンサは、x軸、y軸、及びz軸3方向の加速度を測定することができる加速度センサ及び3方向の角速度を測定することができるジャイロセンサを含んでもよい。
【0037】
また、少なくとも1つのセンサ130は、近接センサを含んでもよい。近接センサは、機械的接触なしに電磁場または赤外線に基づいて物体の存在または接近する物体の距離を検出するセンサを意味し、それを通じて、エアロゾル生成装置1000にユーザが接近するか否かを検出することができる。
【0038】
また、少なくとも1つのセンサ130は、イメージセンサを含んでもよい。イメージセンサは、例えば、物体のイメージを獲得するためのカメラを含んでもよい。イメージセンサは、カメラによって獲得されたイメージに基づいて物体を認識することができる。プロセッサ110は、イメージセンサを通じて獲得されたイメージを分析し、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用しようとするか否かを決定することができる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用するために、エアロゾル生成装置1000を唇近傍に接近させるとき、イメージセンサは、唇のイメージを獲得することができる。プロセッサ110は、獲得されたイメージを分析し、イメージが唇と判断される場合、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用しようとするか否かを決定することができる。それを通じて、エアロゾル生成装置1000は、霧化器400を予め動作させるか、ヒータを予熱させうる。
【0039】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置1000に使用されうる消耗品(例えば、カートリッジ、シガレットなど)の装着または脱去を感知することができる消耗品脱着センサを含んでもよい。例えば、消耗品脱着センサは、イメージセンサを通じて消耗品がエアロゾル生成装置1000に結合されるか、またはエアロゾル生成装置1000から脱着されたか否かを検出することができる。また、消耗品脱着センサは、消耗品のマーカーと相互作用することができるコイルのインダクタンス値の変化を感知するインダクティブセンサ(inductive sensor)であるか、消耗品のマーカーと相互作用することができるキャパシタのキャパシタンス値の変化を感知するキャパシティブセンサ(capacitive sensor)でもある。
【0040】
また、少なくとも1つのセンサ130は、温度センサを含んでもよい。温度センサは、霧化器400のヒータ(または、エアロゾル生成物質)の温度を感知することができる。エアロゾル生成装置1000は、ヒータの温度を感知する別途の温度センサを含んでもよい。または、別途の温度センサを含む代わりに、ヒータ自体が温度センサの役割を遂行することができる。また、温度センサは、ヒータだけではなく、エアロゾル生成装置1000の印刷回路基板(PCB)、バッテリのような内部部品の温度を感知することもできる。
【0041】
また、少なくとも1つのセンサ130は、エアロゾル生成装置1000の周辺環境の情報を測定する多様なセンサを含んでもよい。例えば、少なくとも1つのセンサ130は、周辺環境の温度を測定することができる温度センサ、周辺環境の湿度を測定する湿度センサ、周辺環境の圧力を測定する大気圧センサなどを含んでもよい。
【0042】
センサ130は、上述した種類に限定されず、多様なセンサをさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1000は、ユーザ認証及び保安のために、ユーザの指から指紋情報を獲得することができる指紋センサ、瞳の虹彩パターンを分析する虹彩認識センサ、手の平を撮影したイメージから静脈内還元ヘモグロビンの赤外線の吸収量を感知する静脈認識センサ、目、鼻、口及び顔面輪郭などの特徴点を2Dまたは3D方式で認識する顔面認識センサ及びRFID(Radio-Frequency Identification)センサなどを含んでもよい。
【0043】
エアロゾル生成装置1000は、前述したセンサのうち、少なくとも1つ以上のセンサでセンシングされる情報を組み合わせて活用することができる。
【0044】
ユーザインターフェース140は、ユーザにエアロゾル生成装置1000の状態に係わる情報を提供することができる。ユーザインターフェース140は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI, WI-FI Direct, Bluetooth(登録商標), NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0045】
但し、エアロゾル生成装置1000には、前記例示された多様なユーザインターフェース140の例示のうち、一部だけが取捨選択されて具現されうる。
【0046】
メモリ150は、エアロゾル生成装置1000内で処理される各種データを保存するハードウェアとして、メモリ150は、プロセッサ110で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ150は、DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によって具現されうる。
【0047】
メモリ150には、エアロゾル生成装置1000の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0048】
霧化器400は、プロセッサ110の制御によってバッテリ120から電力を供給される。霧化器400は、バッテリ120から電力を供給されてエアロゾル生成装置1000に保存されたエアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0049】
エアロゾル生成装置1000が本体及びカートリッジを含む場合、霧化器400は、カートリッジに位置するか、本体及びカートリッジにわたって位置することができる。霧化器400がカートリッジに位置する場合、霧化器400は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ120から電力を供給されうる。また、霧化器400が本体及びカートリッジにわたって位置する場合、霧化器400において電力供給が必要な部品は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ120から電力を供給されうる。
【0050】
霧化器400は、カートリッジに含まれたエアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させる。本発明において「エアロゾル」は、気体中に微細液体及び/または固体粒子が分散されている浮遊物を意味する。すなわち、霧化器400から発生するエアロゾルは、空気とエアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子の混合物を意味することができる。例えば、霧化器400は、エアロゾル生成物質の相(phase)を気化及び/または昇華を通じて気相に変換させうる。また、霧化器400は、液体及び/または固相のエアロゾル生成物質を微細粒子として霧化させることで、エアロゾルを生成することができる。
【0051】
一実施例において、霧化器400は、超音波振動方式を用いることで、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味することができる。
【0052】
一方、
図1には図示されていないが、エアロゾル生成装置1000は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムに含まれうる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1000のバッテリ120を充電するのに用いられうる。例えば、エアロゾル生成装置1000は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給されてエアロゾル生成装置1000のバッテリ120を充電することができる。
【0053】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含んでもよい。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0054】
図2は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図である。
【0055】
図2を参照すれば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、ハウジング100、保存槽200、芯300、振動子400、排出通路500、及び構造体600を含む。
【0056】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置1000の構成要素のうち、少なくとも1つは、
図1のエアロゾル生成装置1000の構成要素のうち、少なくとも1つと同一または類似しており、以下、重複説明は省略する。
【0057】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置1000の全般的な外観を形成し、ハウジング100の内部空間には、エアロゾル生成装置1000の構成要素が配置されうる。実施例によれば、ハウジング100の内部には、エアロゾルを生成するための構成要素(例えば、保存槽200、芯300、振動子400、排出通路500及び/または、構造体600)だけではなく、エアロゾル生成装置1000の駆動のための追加的な構成要素が配置されうる。
【0058】
一例示において、ハウジング100の内部には、エアロゾル生成装置1000の全般的な動作を制御するプロセッサ110及び/またはエアロゾル生成装置1000の構成要素に電力を供給するバッテリ120が配置されうるが、ハウジング100の内部に配置される構成要素がそれに限定されるものではない。
【0059】
一実施例において、ハウジング100は、ユーザの口部と接触した状態でエアロゾル生成装置1000で生成されたエアロゾルをユーザに供給するためのマウスピース部(mouthpiece portion)100mを含んでもよい。
【0060】
マウスピース部100mは、ハウジング100の一端に位置し、ユーザの口部と容易に接触可能な形状に形成されうる。例えば、マウスピース部100mは、ハウジング100の一端(例えば、
図2のz軸に向かう方向)に行くほど端部が徐々に狭くなる形状に形成されうるが、マウスピース部100mの形状が図示された実施例に限定されるものではない。
【0061】
一実施例において、マウスピース部100mは、エアロゾルをユーザに供給するための排出口100eを含んでもよい。例えば、振動子400によって霧化されたエアロゾルは、排出通路500を通過した後、排出口100eを通じてエアロゾル生成装置1000の外部に排出され、ユーザは、マウスピース部100mと口部とが接触したとき、排出口100eを通じて排出されるエアロゾルを吸い込むことができる。
【0062】
保存槽200は、内部空間を含む中空柱状に形成され、保存槽200の内部空間には、エアロゾル生成物質が保存されうる。保存槽200の内部空間に保存されたエアロゾル生成物質は、例えば、液状組成物を含んでもよい。
【0063】
液状組成物は、ニコチン、プロピレングリコール(propylene glycol)、及びグリセリン(glycerin)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。ニコチンは、タバコ葉を成形するか、再構成することで獲得されるタバコ物質に含まれうる。また、ニコチンは、自然なニコチン(natural nicotine)または合成ニコチンでもある。例えば、ニコチンは、フリーベースニコチン(free base nicotine)、ニコチン塩(nicotine salt)またはそれらの組合わせを含んでもよい。
【0064】
液状組成物には、ニコチンまたはニコチン塩が含まれうる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0065】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置1000の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される酸の混合でもあるが、それらに限定されない。
【0066】
液状組成物に含まれたプロピレングリコール及びグリセリンは、エアロゾル形成剤であって、プロピレングリコール及びグリセリンが霧化される場合、エアロゾルが生成されうる。例えば、液状組成物は、ニコチンが添加された任意の重量比のグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含んでもよい。
【0067】
また、液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味要素、及びビタミン混合物のうち、いずれか1つの成分や、それらの成分の混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味要素は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されない。
【0068】
一実施例において、保存槽200は、エアロゾル生成装置1000の長手方向に沿って延びてエアロゾルが流動する排出通路500を覆い包むように配置されうるが、それに限定されるものではない。本発明において「長手方向」は、
図2のz軸と平行な方向を意味し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0069】
芯300は、保存槽200からエアロゾル生成物質を供給されうる。一実施例において、芯300の少なくとも一部領域が保存槽200の内部空間に挿入され、保存槽200に保存されたエアロゾル生成物質と接触することができる。保存槽200の内部空間に保存されたエアロゾル生成物質は、直接接触によって芯300に吸収されうる。これにより、芯300は、保存槽200からエアロゾル生成物質を供給されうる。
【0070】
芯300は、例えば、保存槽200の内部空間に保存された液状またはゲル(gel)状のエアロゾル生成物質を吸収するように吸湿性の綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維及び多孔性セラミックのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0071】
振動子400は、芯300の少なくとも一部領域と接触し、保存槽200から芯300に供給されたエアロゾル生成物質を霧化させてエアロゾルを生成することができる。
【0072】
一実施例において、振動子400は、芯300の下に位置して芯300の少なくとも一部領域と接触し、短周期の振動を発生させて芯300に吸収されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに霧化させうる。この際、振動子400で発生する振動は、超音波振動でもあり、超音波振動の周波数は、例えば、約100kHZ~3.5MHzでもあるが、その限りではない。
【0073】
芯300に吸収されたエアロゾル生成物質の相(phase)は、振動子400から生成される超音波振動によって気相に変換され、これにより、エアロゾルが生成されうる。すなわち、振動子400は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。本発明において「超音波振動方式」は、超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味し、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0074】
振動子400によって生成または霧化されたエアロゾルは、ハウジング100の内部空間とエアロゾル生成装置1000の外部とを連結する排出通路500を通じてエアロゾル生成装置1000の外部に排出されうる。ユーザは、排出通路500を経てエアロゾル生成装置1000の外部に排出されるエアロゾルを吸い込むことができる。
【0075】
一実施例において、振動子400は、支持部材410を通じてハウジング100の内部空間に固定されうる。また、振動子400の外周面の少なくとも一領域は、エアロゾル生成物質がエアロゾル生成装置1000の他の構成要素に流入されることを防止するシーリング部材420によって覆い包まれうる。その結果、エアロゾル生成装置1000の故障または誤作動が防止されうる。
【0076】
一実施例において、排出通路500は、エアロゾル生成装置1000の長手方向に沿って延びてハウジング100の内部空間とエアロゾル生成装置1000の外部とを連結することができるが、排出通路500の形s状がそれに限定されるものではない。
【0077】
構造体600は、排出通路500に配置されて芯300の少なくとも一領域と接触し、振動子400に対して芯300に向かう圧力(例えば、
図2の-z方向)を加えることで、芯300と振動子400との接触を持続的に保持させうる。
【0078】
芯300を、振動子400に向かって加圧するための構造体のないエアロゾル生成装置の場合、振動子400で生成される超音波振動によって芯300が振動子400から離隔されうる。芯300が振動子400から離隔される場合、振動子400にエアロゾル生成物質の円滑な供給がなされず、その結果、エアロゾル生成装置のエアロゾル生成効率(すなわち、「霧化能」)が低下してしまう。
【0079】
そのような点から、一実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、芯300を振動子400に向かって加圧することができる構造体600を用いて芯300と振動子400との持続的な接触を保持することができる。これにより、エアロゾル生成装置1000は、振動子400で振動が発生している間にも、振動子400にエアロゾル生成物質が円滑に供給されるようにし、振動発生によるエアロゾル生成効率の低下を防止させうる。
【0080】
一実施例において、構造体600は、芯300と隣接した排出通路500の一領域(すなわち、一端部)に結合されて芯300を振動子400に向かう方向に加圧することができる。例えば、構造体600は、螺合、嵌合のような多様な結合方式で一領域に結合されうる。他の例示において、構造体600は、排出通路500に形成された突出部材によっても支持されるが、実施例がそれに限定されるものではない。
【0081】
図2に図示されたように、構造体600は、少なくとも一部領域が湾曲された形状(curved shape)に形成され、芯300と接触し、芯300を振動子400に向かって加圧することができる。例えば、構造体600は、排出通路500から芯300に向かって曲がった凸状にも形成されるが、構造体600の形状がそれに限定されるものではない。
【0082】
一実施例において、構造体600は、弾性を有する材質を含み、振動子400で生成される振動が芯300を振動子400に向かって加圧する構造体600によって影響されることを防止しうる。構造体600は、例えば、弾性特性を有するゴム、プラスチック及び金属のうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0083】
構造体600が弾性のない材質によって形成される場合、芯300を振動子400に向かって加圧する構造体600によってエアロゾル生成装置1000の霧化能低下を引き起こす振動子400から生成される振動が減衰するか、振動の波形が変形されうる。
【0084】
そのような点から、一実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、芯300を振動子400に向かって加圧する構造体600が弾性特性を有することで、振動子400で発生する振動を減衰させるか、振動の波形を変化させない。以下では、
図3を参照して構造体600によって芯300が振動子400に向かう方向に加圧される過程について具体的に説明する。
【0085】
図3は、
図2のエアロゾル生成装置の一部構成を拡大して示す拡大図である。
図3は、
図2に図示された芯300及び構造体600の拡大図であり、以下、重複説明は省略する。
【0086】
図3を参照すれば、構造体600は、排出通路500に配置されて芯300の少なくとも一領域と接触し、芯300を振動子400に向かって加圧することができる。
【0087】
一実施例において、構造体600は、芯300と隣接した排出通路500の一端に結合され、構造体600の少なくとも一領域は、芯300に向かって湾曲された形状に形成されうる。例えば、
図3に図示されたように構造体600は、側面視、芯300に向かって凸状に形成されうる。構造体600の湾曲された形状の曲率は、実施例によって異なりうる。構造体600の湾曲された領域は、芯300の少なくとも一領域と接触し、芯300と構造体600との接触によって芯300は、振動子400に向かって加圧されうる。
【0088】
芯300が構造体600によって振動子400に向かって加圧されることにより、振動子400と構造体600との距離が縮まる。構造体600によって芯300が圧縮された状態における振動子400と構造体600との距離と、加圧されていない状態における芯300の厚さとの関係は、下記数式1のように表現されうる。
【0089】
[数式1]
b≧a
【0090】
数式1において、「a」は、構造体600によって芯300が加圧された状態における振動子400と構造体600との距離を指称し、「b」は、構造体600によって加圧されていない状態の芯300の厚さを指称する。
【0091】
本発明において、「振動子と構造体との距離」は、振動子400と構造体600との最短距離を指称し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0092】
また、芯300は、振動子400と接触する第1部分300a及び第1部分300aと保存槽200の内部空間とを連結する第2部分300bに区分されうる。本発明において、「芯の厚さ」は、第1部分300aの厚さを指称し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0093】
数式1のように、芯300が構造体600によって振動子400に向かって圧縮されることにより、振動子400と構造体600との距離は縮まりうる。その結果、振動子400と構造体600との距離aは、構造体600によって加圧されていない状態における芯300の厚さb以下でもある。
【0094】
さらに望ましくは、数式2のように、振動子400と構造体600との距離aは、加圧されていない状態における芯300の厚さb以下であり、加圧されていない状態における芯300の厚さの長さの半分(b/2)よりは大きいか同一である。
【0095】
[数式2]
b≧a≧b/2
【0096】
芯300に特定値以上の圧力が加えられる場合、構造体600から芯300に加えられる圧力が振動子400に伝達されて振動子400で発生する振動が減衰するか、振動の波形が変形される場合が発生しうる。その結果、エアロゾル生成装置1000の霧化能が低下してしまう。例えば、振動子400が一般に、約2.7MHzの振動を発生させる条件において、芯300に圧力が加えられる場合、振動周波数がエアロゾル生成装置100の霧化能を低下させる約2.5MHzまで減衰しうる。
【0097】
本発明において「指定された値」は、構造体600において芯に300に圧力が加えられるとき、振動子400で生成された振動が減衰するか、振動の波形が変形され始める圧力値を意味しうる。指定された値は、実験を通じて導出され、指定された値は、構造体600の形状及び/または材質によって変形されうる。
【0098】
芯300に指定された値以上の圧力が加えられることにより、句振動子400と構造体600との距離aが芯300の厚さの長さの半分(b/2)よりも短くなる。その結果、振動子400で発生する振動の減衰ないし波形の変形が発生して霧化能が低下してしまう。
【0099】
そのような点から、一実施例による構造体600は、構造体600と振動子400との距離aが芯300の厚さの半分(b/2)よりも縮まらないほどに芯300を加圧することができる。これにより、一実施例によるエアロゾル生成装置100は、芯300と振動子400との接触を持続的に保持しながらも、振動子400から発生する振動を変形させない。
【0100】
図4Aは、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の芯を加圧する構造体及び排出通路を示す側面図であり、
図4Bは、
図4Aに図示された構造体及び排出通路の斜視図であり、
図4Cは、
図4Aに図示された構造体及び排出通路の底面図である。
【0101】
また、
図5Aは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の芯を加圧する構造体及び排出通路の斜視図であり、
図5Bは、
図5Aに図示された構造体及び排出通路の底面図である。
【0102】
図4Aないし
図4C及び/または
図5Aないし
図5Bの排出通路500及び構造体600は、
図2ないし
図3に図示されたエアロゾル生成装置1000に適用される排出通路500及び構造体600の一例示であり、以下、重複説明は省略する。
【0103】
図4Aないし
図4C及び
図5Aないし
図5Bを参照すれば、一実施例に係わる構造体600は、フランジ610、少なくとも1つの加圧部分620及び少なくとも1つのホール600hを含んでもよい。
【0104】
フランジ610は、芯300と隣接した排出通路500の一領域を取り囲むように配置されうる。実施例によって、排出通路500は、多様な形状に形成され、排出通路500の形状によって構造体600のフランジ610も多様な形状に形成されうる。
【0105】
図4Aないし
図4Cを参照すれば、一例として排出通路500は、中空円柱状に形成され、フランジ610は、円柱形状の排出通路500の外周面を取り囲むように配置されうる。すなわち、フランジ610は、底面視、ドーナツ状に形成され、排出通路500の外周面を取り囲むように配置されうる。
【0106】
図5Aないし
図5Bを参照すれば、他の例として、排出通路500は、中空四角柱状にも形成され、フランジ610は、四角柱状の排出通路500の外周面を取り囲むように配置されうる。すなわち、フランジ610は、底面視、四角帯状に形成され、排出通路500の外周面を取り囲むように配置されうる。
【0107】
但し、排出通路500及びフランジ610の形状が上述した実施例に限定されるものではなく、他の実施例において排出通路500及びフランジ610は、他の形状に形成されうる。
【0108】
一実施例において、フランジ610は、排出通路500の外周面の少なくとも面接触(surface contact)することで、排出通路500と構造体600との間隔を狭くし、構造体600を排出通路500に堅固に固定することができる。
【0109】
例えば、排出通路500とフランジ610とが点接触及び/または線接触する場合、排出通路500とフランジ610との間隔が存在し、構造体600の排出通路500への堅固な固定が不可能である。その結果、エアロゾル生成装置1000の使用過程で構造体600が排出通路500から分離されて芯300を振動子(例えば、
図2、
図3の振動子400)に向かって加圧できない場合が発生しうる。
【0110】
一方、一実施例に係わるエアロゾル生成装置(例えば、
図2、
図3のエアロゾル生成装置1000)は、フランジ610と排出通路500との面接触を通じて排出通路500と構造体600との間隔を最小化することで、エアロゾル生成装置の内部で構造体600の実装空間または配置空間を最小化することができる。これにより、エアロゾル生成装置の設計便宜性が向上し、エアロゾル生成装置を小型化することができる。
【0111】
また、フランジ610と排出通路500との面接触を通じて構造体600が排出通路500に堅固に固定されうるので、エアロゾル生成装置の使用過程で構造体600が排出通路500から分離されることが防止されうる。
【0112】
少なくとも1つの加圧部分620は、湾曲された形状に形成され、芯300の一領域と接触して芯300を特定方向に加圧することができる。
【0113】
例えば、少なくとも1つの加圧部分620は、フランジ610から芯300に向かって凸状に形成され、芯300を振動子に向かう方向(例えば、
図2のz方向)に加圧することができる。
【0114】
一実施例において、少なくとも1つの加圧部分620は、フランジ610の一地点からフランジ610の他地点に延び、側面視、指定された曲率を有する形状に形成されうる。例えば、少なくとも1つの加圧部分620は、側面視、「U」字状に形成されうる。この際、少なくとも1つの加圧部分620の芯300に向かって凸状になった部分は、排出通路500に向かう芯300の一面と接触することで、芯300を振動子に向かって加圧することができる。
【0115】
図面上に図示されていないが、他の実施例において、少なくとも1つの加圧部分620は、湾曲された形態にフランジ610の一地点から芯300に向かって延びて形成されうる。すなわち、他の実施例に係わる少なくとも1つの加圧部分620は、フランジ610の一地点から他の地点まで延びず、フランジ610から芯300に向かって湾曲された形状に突設されうる。
【0116】
図4Aないし
図4Cでは、互いに異なる加圧部分620が直角に交差するように配置されるが、実施例がそれに限定されるものではない。実施例によって、互いに異なる加圧部分620が平行に配置されるか、異なる角度をなしつつ、交差するように配置されうる。
【0117】
また、
図4Aないし
図5Bには、構造体600が2個の加圧部分620を含むことが図示されているが、加圧部分620の個数がそれに限定されるものではない。例えば、構造体600は、1つの加圧部分620のみ含むか、3個以上の加圧部分620を含んでもよい。
【0118】
少なくとも1つのホール600hは、構造体600の少なくとも一領域を貫通して形成され、エアロゾルが排出通路500に流動する通路として動作することができる。
【0119】
一実施例において、少なくとも1つのホール600hは、フランジ610と少なくとも1つの加圧部分620との間に配置され、少なくとも1つのホール600hの上述した配置によって少なくとも1つの加圧部分620の弾性特性が向上しうる。これにより、少なくとも1つの加圧部分620は、芯300と振動子との接触を保持しながら、振動子で発生する振動が減衰するか、波形が変形されることを最小化することができる。
【0120】
少なくとも1つのホール600hの形状及び/または個数が図面上に図示された実施例に限定されるものではなく、実施例によって、少なくとも1つのホール600hの形状及び/または個数が変更されうる。
【0121】
一実施例において、構造体600は、排出通路500の芯300と隣接した一領域に結合されうる。
【0122】
例えば、排出通路500は、排出通路500の外周面から半径(radial)方向に突出する突出部材510を含んでもよく、突出部材510が少なくとも1つのホール600hに挿入されて構造体600の少なくとも一領域を支持することで、排出通路500と構造体600とが結合されうる。突出部材510は、少なくとも1つのホール600hに挿入された状態で排出通路500と面接触するフランジ610の一領域を支持することができるが、それに限定されるものではない。
【0123】
他の実施例において、排出通路500は、構造体600の特定方向の移動を制限するための固定部材520をさらに含んでもよい。例えば、
図4Aに図示されたように、固定部材520は、構造体600の上端方向(up ward)の移動を防止するために、排出通路500の外周面に沿って放射状に配置されうるが、実施例がそれに限定されるものではない。
【0124】
突出部材510によって構造体600の芯300に向かう移動が制限されるにしても、構造体600は、振動子から発生する振動によって他の方向に移動することができる。例えば、構造体600が芯300から遠くなるように移動する場合(すなわち、構造体600が上端方向に移動する場合)、構造体600と芯300との離隔が発生して、芯300が振動子に向かって加圧されない。
【0125】
これにより、一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、排出通路500に形成された固定部材520を通じて構造体600が芯300の反対方向に移動することを制限することができる。すなわち、固定部材520を通じて構造体600が排出通路500に堅固に固定されうるので、エアロゾル生成装置の使用過程で構造体600が芯300から離隔されることが防止されうる。
【0126】
図面上に図示されていないが、他の実施例において、構造体600は、排出通路500に螺合または嵌合方式で結合され、排出通路500に固定されうる。例えば、構造体600と排出通路500との螺合のために、構造体600及び排出通路500が互いに結合する部位に円形のネジ面が形成されうる。
【0127】
図6Aは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路の斜視図であり、
図6Bは、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路の斜視図である。
【0128】
図6A及び
図6Bを参照すれば、エアロゾル生成装置の構造体600は、排出通路500の一領域に結合され、少なくとも1つのホール600h、フランジ610、少なくとも1つの加圧部分620及び接触部分630を含んでもよい。
【0129】
図4Aないし
図5Bの実施例と比較するとき、
図6A及び/または
図6Bの構造体600は、接触部分630をさらに含んでもよい。これにより、以下では、他の構成要素に係わる重複説明は省略する。
【0130】
構造体600の接触部分630は、少なくとも1つの加圧部分620の一領域に位置して排出通路500に向かう芯300の一面と接触することができる。例えば、接触部分630は、芯300の一領域と接触し、芯300を振動子(例えば、
図2、
図3の振動子400)に向かって加圧することができる。
【0131】
一実施例において、接触部分630は、芯300と面接触するように配置され、接触部分630と芯300との面接触によって、構造体600は、芯300をさらに効果的に加圧することができる。
【0132】
図6Aを参照すれば、接触部分630は、少なくとも1つの加圧部分620の交点(intersection)に配置されうる。但し、接触部分630の配置位置が上述した実施例に限定されるものではない。
【0133】
図6Bを参照すれば、接触部分630は、一加圧部分620の一地点と、他の加圧部分620の一地点とを連結するように配置され、これにより、接触部分630は、芯300を振動子に向かって加圧することもできる。
【0134】
また、接触部分630は、実施例によって、
図6Aに図示されたように円形状に形成されるか、
図6Bに図示されたように多角形(例えば、四角形)にも形成されるが、接触部分630の形状が、図示された実施例に限定されるものではない。
【0135】
一実施例において、接触部分630は、接触部分630の一領域を貫通する少なくとも1つの貫通ホール631を含んでもよい。少なくとも1つの貫通ホール631は、振動子によって霧化されたエアロゾルが排出通路500に向かって移動する通路として動作することができる。
【0136】
例えば、振動子によって霧化されたエアロゾルは、少なくとも1つのホール600h及び/または少なくとも1つの貫通ホール631を通過して排出通路500に移動または流動し、エアロゾルは、エアロゾル生成装置の外部に排出されてユーザに供給されうる。
【0137】
図7Aは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図であり、
図7Bは、
図7Aのエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路を示す斜視図である。
図7Bは、
図7Aのエアロゾル生成装置1000のA領域を拡大して示す。
【0138】
図7A及び
図7Bを参照すれば、エアロゾル生成装置1000は、ハウジング100、プロセッサ110、バッテリ120、保存槽200、芯300、振動子400、排出通路500、構造体600及び媒質700を含んでもよい。
【0139】
図2及び
図4Bと比較するとき、
図7A及び
図7Bのエアロゾル生成装置1000は、突出部分640及び媒質700をさらに含んでもよい。これにより、以下では、他の構成要素に係わる重複説明は省略する。
【0140】
ハウジング100の内部空間とエアロゾル生成装置1000の外部を連結する排出通路500には、排出通路500を通過するエアロゾルに香味を供給または付け加えるための媒質700が配置されうる。
【0141】
媒質700は、ユーザに多様な香味及び/または風味を提供することができる成分を含んでもよい。一例示において、媒質700は、固状でもあり、粉末状または顆粒状のような小粒子に形成されてエアロゾルが媒質を通過することができる。他の例示において、媒質700は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含むか、添加物質(例えば、風味剤、湿潤剤または有機酸(organic acid))加香物質(例えば、メントール)、保湿剤、植物抽出物、香味剤、ビタミン混合物、またはそれらの混合物を含んでもよい。
【0142】
エアロゾルが外部に排出される前に排出通路500にある媒質700を通過することにより、エアロゾルには、香味及び/または風味が供給され、その結果、ユーザは、香味及び/または風味が供給されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0143】
一実施例において、構造体600は、少なくとも1つのホール600hに渦流(vortex)を発生させる突出部分640をさらに含んでもよい。例えば、突出部分640は、少なくとも1つの加圧部分620で少なくとも1つのホール600hに向かって突設されうる。
【0144】
図7Bに図示された突出部分640の位置及び形状は、一例示に過ぎず、突出部分640の位置及び/または形状が図示された実施例に限定されるものではない。
【0145】
振動子400によって霧化されたエアロゾルは、少なくとも1つのホール600hを通過して排出通路500に向かって移動する過程で突出部分640と接触し、その結果、排出通路500及び/または少なくとも1つのホール600hの内部には渦流が生成されうる。
【0146】
排出通路500及び/または少なくとも1つのホール600hの内部に生成された渦流によって少なくとも1つのホール600hと排出通路500を通過するエアロゾルは、排出通路500の全般にわたって均一に拡散されうる。
【0147】
エアロゾルが排出通路500の全般にわたって均一に拡散することにより、排出通路500を通過するエアロゾルと媒質700との接触面積、接触時間及び/または接触回数が増加し、その結果、媒質700を通過するエアロゾルの香味及び/または風味が向上しうる。結果として、構造体600の突出部分640及び媒質700によってユーザの喫煙感が向上しうる。
【0148】
図8は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦方向断面図であり、
図9Aは、
図8に図示されたエアロゾル生成装置の構造体及び排出通路を示す側面図であり、
図9Bは、
図9Aに図示された構造体及び排出通路の斜視図である。
【0149】
図8、
図9A及び
図9Bを参照すれば、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、ハウジング100、プロセッサ110、バッテリ120、保存槽200、芯300、振動子400、排出通路500及び構造体600を含んでもよい。上述した他の実施例と比較するとき、
図8のエアロゾル生成装置1000は、構造体600が異なる形状を有してもよい。これにより、以下で他の構成要素に係わる重複説明は省略する。
【0150】
構造体600は、芯300と隣接した排出通路500の一端に配置され、一領域が折り曲げられた形状(bent shape)に形成されうる。一実施例において、少なくとも1つの加圧部分620は、芯300に向かって延びる第1部分、及び第1部分を基準に折り曲げられて芯300と接触する第2部分を含んでもよい。
【0151】
これにより、構造体600の折り曲げられた領域(すなわち、第2部分)は、芯300と面接触し、芯300を振動子400に向かって(例えば、
図2の-z方向)に加圧することができる。その結果、芯300と振動子400との接触が安定して保持されうる。
【0152】
一例示において、構造体600は、弾性材質によって形成されうる。これにより、構造体600は、芯300を振動子400に向かって加圧する間にも、振動子400で発生する振動が減らない。
【0153】
構造体600の材料は、例えば、弾性特性を有するゴム、プラスチック、及び金属を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。結果として、構造体600によって振動子400で発生する振動の減衰または変形が防止されうる。一実施例によれば、構造体600は、フランジ610、少なくとも1つの加圧部分620及び少なくとも1つのホール600hを含み、排出通路500の少なくとも一領域に結合されうる。
【0154】
フランジ610は、芯300と隣接した排出通路500の一領域を取り囲むように配置されることで、排出通路500と面接触することができる。フランジ610の形状は、排出通路500の形状と対応しうる。すなわち、実施例によって、フランジ610は、円柱形状の排出通路500の外周面を取り囲むように配置されるか、多角柱形状の排出通路500の外周面を取り囲むように配置されうる。排出通路500及び/またはフランジ610の形状が上述した実施例に限定されるものではない。
【0155】
一実施例において、フランジ610は、排出通路500と構造体600との間隔を狭くしうる。そのために、フランジ610は、排出通路500の外周面と面接触(surface contact)することで、排出通路500に堅固に固定されうる。
【0156】
排出通路500とフランジ610とが点接触及び/または線接触する場合、排出通路500とフランジ610との間隔が発生し、構造体600の排出通路500への堅固な固定が不可能である。その結果、エアロゾル生成装置1000の使用過程で構造体600が排出通路500から分離されて芯300を振動子400に向かって加圧することができない場合が発生する。
【0157】
一方、一実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、排出通路500と面接触するフランジ610を通じて排出通路500と構造体600との間隔を狭くすることができる。その結果、エアロゾル生成装置の内部で構造体600の実装空間または配置空間を最小化することができる。
【0158】
また、フランジ610によって構造体600が排出通路500に堅固に固定されることにより、エアロゾル生成装置の使用過程において構造体600が排出通路500から分離されることが防止されうる。
【0159】
少なくとも1つの加圧部分620は、折り曲げられた一部分を含んでもよく、折り曲げられた部分は、芯300と面接触し、芯300を振動子400に向かって加圧することができる。一例として、少なくとも1つの加圧部分620は、フランジ610の一地点からフランジ610の他の一地点に延びうるが、それに限定されるものではない。他の例として、少なくとも1つの加圧部分620は、フランジ610の一地点から他の地点まで延びず、フランジ610から芯300に向かって突設されうる。その場合、少なくとも1つの加圧部分620は、折り曲げられた形状を有することができる。
【0160】
図9A及び
図9Bには、直角に交差する互いに異なる加圧部分620が図示されているが、加圧部分620の配置構造に図示された実施例に限定されるものではない。実施例によって、互いに異なる加圧部分620が平行に配置されるか、所定の角度をなしつつ、交差するように配置されうる。
【0161】
また、
図9A及び
図9Bには、図示された構造体600は、互いに交差する2個の加圧部分620を含むが、加圧部分の個数がそれに限定されるものではない。実施例によって構造体600は、1つの加圧部分620のみ含むか、3個以上の加圧部分620を含んでもよい。
【0162】
少なくとも1つのホール600hは、構造体600の少なくとも一領域を貫通して形成され、エアロゾルが排出通路500に流動する通路として動作することができる。
【0163】
一実施例において、少なくとも1つのホール600hは、フランジ610と少なくとも1つの加圧部分620との間に配置され、少なくとも1つのホール600hの上述した配置によって少なくとも1つの加圧部分620の弾性特性が向上することができる。これにより、少なくとも1つの加圧部分620は、芯300と振動子の接触を保持しながら、振動子で発生する振動の減衰または変形を最小化することができる。
【0164】
少なくとも1つのホール600hの形状及び/または個数が図面上に図示された実施例に限定されるものではなく、実施例によって少なくとも1つのホール600hの形状及び/または個数が変更されうる。
【0165】
前述したように、構造体600は、少なくとも1つの加圧部分620の一領域に位置して芯300の一領域と面接触する接触部分(例えば、
図6A、
図6Bの接触部分630)をさらに含んでもよい。
【0166】
エアロゾル生成装置1000は、構造体600の上述した接触部分を通じて芯300と振動子400との接触をさらに効果的に保持することができる。これにより、振動子400にエアロゾル生成物質が円滑に供給され、エアロゾル生成装置1000の霧化能が向上しうる。
【0167】
すなわち、上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置1000は、芯300を振動子400に向かって加圧する構造体600を通じて、振動子400から振動が発生する過程で、芯300と振動子400との接触を安定して保持することができる。
【0168】
その結果、芯300と振動子400との離隔による霧化能の低下が防止されうる。また、構造体600は、面接触によって排出通路500に堅固に固定され、構造体600の配置空間または実装空間を最小化し、エアロゾル生成装置1000を小型化し、設計自由度を向上させうる。
【0169】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態にも具現されるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれると解釈されねばならない。
【国際調査報告】