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特表2022-552935製造制約に基づくカスタム製品の役割ベースかつ帰属追跡共同設計のためのシステムおよび方法
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  • 特表-製造制約に基づくカスタム製品の役割ベースかつ帰属追跡共同設計のためのシステムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】製造制約に基づくカスタム製品の役割ベースかつ帰属追跡共同設計のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221214BHJP
   G06F 3/048 20220101ALI20221214BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06F3/048
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022510991
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(85)【翻訳文提出日】2022-04-21
(86)【国際出願番号】 US2020053585
(87)【国際公開番号】W WO2021080756
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】62/924,275
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510116679
【氏名又は名称】ザズル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ビーヴァー,ロバート アイ ザ サード
(72)【発明者】
【氏名】ビーヴァー,ジェフリー ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ナーヴァサ,ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ハーヴィル,レスリー ヤング
(72)【発明者】
【氏名】イヴァノフ,ペーター エス
(72)【発明者】
【氏名】ボージャー,パーカー エイチ
(72)【発明者】
【氏名】コレット,クリストファー
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA79
5E555BA02
5E555BB02
5E555BD01
5E555BD06
5E555CB44
5E555CB45
5E555CC11
5E555DB41
5E555DB53
5E555DC35
5E555DC43
5L049BB21
(57)【要約】
幾つかの実施形態において、製造制約に基づく役割ベースかつ帰属追跡共同設計のためのコンピュータ実装方法が開示される。方法は、インタラクティブ設計のためのものであり、複数の可変製品属性によるカスタム製造可能な物理的製品のグラフィック視覚表現を生成するためのデータを含む製品記述データを受信するステップと、製品記述データを構文解析して、製品記述データ内にジャーナリングされ、貢献者に関連付けられた複数のグローバルキー値ペアを識別するステップと、複数のグローバルキー値ペアに基づいて所有権-帰属ツリーを構築するステップと、所有権-帰属ツリーに基づき、物理的製品をカスタマイズするための製造命令を生成するステップと、製造命令を製品カスタマイズサーバに送信して、製造エンティティに、製造命令に基づくカスタマイズ製品の生成を進行させるステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理的製品の共同カスタマイズのための、かつ前記共同カスタマイズ中に共同帰属を追跡するための方法であって、
コンピュータ共同サーバにおいて、複数の可変製品属性によるカスタム製造が可能な物理的製品のグラフィック視覚表現を生成するためのデータを含む、インタラクティブ設計についての製品記述データを受信するステップと、
前記共同サーバにより、前記製品記述データを構文解析して、前記製品記述データ内にジャーナリングされかつ複数の貢献者に関連付けられた複数のグローバルキー値ペアを識別するステップと、
少なくとも部分的に前記複数のグローバルキー値ペアに基づいて所有権-帰属ツリーを構築するステップと、
少なくとも部分的に前記所有権-帰属ツリーに基づき、前記複数の可変製品属性に従って前記物理的製品をカスタマイズするための製造命令を生成するステップと、
前記製造命令を製品カスタマイズサーバに送信して、製造エンティティに、前記製造命令に基づくカスタマイズ製品の生成を進行させるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数のグローバルキー値ペアが、
年齢制限キーおよび年齢値を含む年齢制限キー値;
コンテンツロックキーおよびコンテンツロックキー値を含むコンテンツロックキー値;
ブラックリストキーおよびブラックリストを含むブラックリストキー値;
ホワイトリストキーおよびホワイトリストを含むホワイトリストキー値;
所有権キーおよびユーザ汎用一意識別子(ユーザID)を含む所有権キー値;
著作権キーおよびユーザIDを含む著作権キー値;
所有者もしくは一次設計者とコンピュータ共同サーバとの間で保持される特定のライセンス契約についてのライセンスキーおよび汎用一意識別子を含むライセンスキー値;
サポートキーおよびサポートエージェント契約識別子を含むカスタマサポートキー値;または
製造のためのソフトウェア命令のセットを参照して、著作権もしくはライセンス契約による指示がなされうるように製品にマーキングを適用する帰属キーおよび汎用一意識別子を含む帰属キー値、
のうちの1つ以上を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記インタラクティブ設計についての製品記述データは、前記インタラクティブ設計に対する1つ以上の修正が1つ以上のユーザインタフェースから受信されて前記インタラクティブ設計の更新に使用されるときに生成される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、前記インタラクティブ設計をカスタマイズするためのカスタマイズセッションが開始されるときに開始される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、有効なライセンスが付与されて前記カスタマイズセッションに参加している貢献者が前記インタラクティブ設計に修正を提供するごとに更新される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、前記カスタマイズセッションおよび前記インタラクティブ設計に固有のライセンス契約情報および制限情報を有する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記インタラクティブ設計に対する更なる修正が提供されていないことの検出に応答して、前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアがグローバルキー値データベースに記憶される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、
画像タイプ、ベクトルグラフィックス、3Dモデルまたは他の属性のうちの1つ以上に従って、前記製品記述に記憶された前記複数のグローバルキー値ペアおよび関連データのそれぞれにタグ付けするステップと、
編集操作を拡張して、タグに従ったオブジェクトの編集を可能にするステップと
をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、
テキスト、色、表面品質またはグループ属性のうちの1つ以上に従って、前記製品記述に記憶された前記複数のグローバルキー値ペアおよび関連データのそれぞれにタグ付けするステップと、
編集操作を拡張して、タグに従ったオブジェクトの編集を可能にするステップと
をさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記複数のグローバルキー値ペアは、帰属追跡、カスタマイズセッション内の所有権の追跡、前記カスタマイズセッションに参加している共同者のライセンス契約の追跡、前記セッション中に使用されて修正された資産に関する著作権およびアクセス権の追跡、または前記セッションに参加している共同者の帰属追跡、のうちの1つ以上を実行するために使用される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
1つ以上の命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記1つ以上の命令は、1つ以上のプロセッサにより実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
コンピュータ共同サーバにおいて、複数の可変製品属性によるカスタム製造が可能な物理的製品のグラフィック視覚表現を生成するためのデータを含む、インタラクティブ設計についての製品記述データを受信するステップ、
前記共同サーバにより、前記製品記述データを構文解析して、前記製品記述データ内にジャーナリングされかつ複数の貢献者に関連付けられた複数のグローバルキー値ペアを識別するステップ、
少なくとも部分的に前記複数のグローバルキー値ペアに基づいて所有権-帰属ツリーを構築するステップ、
少なくとも部分的に前記所有権-帰属ツリーに基づき、前記複数の可変製品属性に従って前記物理的製品をカスタマイズするための製造命令を生成するステップ、および
前記製造命令を製品カスタマイズサーバに送信して、製造エンティティに、前記製造命令に基づくカスタマイズ製品の生成を進行させるステップ
を実行させるためのものである、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記複数のグローバルキー値ペアが、
年齢制限キーおよび年齢値を含む年齢制限キー値;
コンテンツロックキーおよびコンテンツロックキー値を含むコンテンツロックキー値;
ブラックリストキーおよびブラックリストを含むブラックリストキー値;
ホワイトリストキーおよびホワイトリストを含むホワイトリストキー値;
所有権キーおよびユーザ汎用一意識別子(ユーザID)を含む所有権キー値;
著作権キーおよびユーザIDを含む著作権キー値;
所有者もしくは一次設計者とコンピュータ共同サーバとの間で保持される特定のライセンス契約についてのライセンスキーおよび汎用一意識別子を含むライセンスキー値;
サポートキーおよびサポートエージェント契約識別子を含むカスタマサポートキー値;または
製造のためのソフトウェア命令のセットを参照して、著作権もしくはライセンス契約による指示がなされうるように製品にマーキングを適用する帰属キーおよび汎用一意識別子を含む、帰属キー値、
のうちの1つ以上を含む、請求項11記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記インタラクティブ設計についての製品記述データは、前記インタラクティブ設計に対する1つ以上の修正が1つ以上のユーザインタフェースから受信されて、前記インタラクティブ設計の更新に使用されるときに生成される、請求項11記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、前記インタラクティブ設計をカスタマイズするためのカスタマイズセッションが開始されるときに開始される、請求項11記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記製品記述データ内のジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、有効なライセンスが付与されて前記カスタマイズセッションに参加している貢献者が前記インタラクティブ設計に修正を提供するごとに更新される、請求項14記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアは、前記カスタマイズセッションおよび前記インタラクティブ設計に固有のライセンス契約情報および制限情報を有する、請求項15記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記インタラクティブ設計に対する更なる修正が提供されていないことの検出に応答して、前記製品記述データ内にジャーナリングされた前記複数のグローバルキー値ペアがグローバルキー値データベースに記憶される、請求項16記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
画像タイプ、ベクトルグラフィックス、3Dモデル、または他の属性のうちの1つ以上に従って、前記製品記述に記憶された前記複数のグローバルキー値ペアおよび関連データのそれぞれにタグ付けし、
編集操作を拡張して、タグに従ったオブジェクトの編集を可能にする
ための更なる命令が記憶されている、請求項16記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
テキスト、色、表面品質またはグループ属性のうちの1つ以上に従って、前記製品記述に記憶された前記複数のグローバルキー値ペアおよび関連データのそれぞれにタグ付けし、
編集操作を拡張して、タグに従ったオブジェクトの編集を可能にする
ための更なる命令が記憶されている、請求項17記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記複数のグローバルキー値ペアは、帰属追跡、カスタマイズセッション内の所有権の追跡、前記カスタマイズセッションに参加している共同者のライセンス契約の追跡、前記セッション中に使用されて修正された資産に関する著作権およびアクセス権の追跡、または前記セッションに参加している共同者の帰属追跡、のうちの1つ以上を実行するために使用される、請求項11記載の1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の1つの技術分野は、製造前にカスタマイズが可能な物理的製品のマルチユーザコンピュータ支援視覚設計に適用される帰属追跡である。別の技術分野は、製造前にカスタマイズが可能な物理的製品のマルチユーザコンピュータ支援視覚設計をサポートするシステムに同時に受信される共同入力の同期、調整および所有権持続性追跡である。さらに別の技術分野は、製造制約を強制することを含む、製造前にカスタマイズが可能な物理的製品のマルチユーザコンピュータ支援視覚設計をサポートするシステムへのデータ入力の検証である。
【背景技術】
【0002】
何年にもわたって、コンピュータ実装共同アプリケーションがますます普及してきている。コンピュータ実装共同アプリケーションの初期の例は、共同でのテキスト編集、テキストメッセージングおよび共有カレンダープランニングを提供するツールを含む。他の共同アプリケーションは、共有スプレッドシート、ビデオ会議、画像共有アプリケーションを提供する。
【0003】
情報技術および製造における近年のイノベーションにより、共同アプリケーションの開発が刺激されてきた。例えば、多くの近年の技術的進歩のために、製品が製造業者から注文され製造される前に、注文システムにインタラクティブユーザ入力を提供することにより、多くの物理的製品をオンラインでカスタマイズすることができる。製品のカスタマイズは、製品についての属性を定義するデジタルユーザ入力を受信し、その属性を使用して、例えば製品の外観をカスタマイズすることを含むことができる。ただし、無数の属性のセットをナビゲートし、例えばカスタマイズを完了するための無数のクリックを扱うことは、非常に困難かつ面倒なこととなりうる。
【0004】
その結果、多くの場合に、コンピュータユーザは、製品のカスタマイズの複雑さに対処せず、デフォルト設定に表示されるカスタマイズの機会および注文製品をスキップする傾向がある。
【発明の概要】
【0005】
添付の特許請求の範囲が本開示の概要としての役割を果たしうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】役割ベースの共同プラットフォームを提供するための例示的なコンピュータシステムを示すブロック図である。
図2A】共同の例を示すブロック図である。
図2B】グローバルキー値の例を示すブロック図である。
図2C】例示的な帰属ツリーを示すブロック図である。
図2D】役割ベースの共同および帰属追跡を実装した例示的な方法を示すフロー図である。
図3】製造制約に基づいて、カスタム製品の役割ベースの共同設計を可能にするように構成された例示的なグラフィカルユーザインタフェースを示す。
図4】カスタマとカスタマサポートエージェントとの間の役割ベースの共同を実装した例示的な方法を示すフロー図である。
図5】カスタマとカスタマピアとの間の役割ベースの共同を実装した例示的な方法を示すフロー図である。
図6】本アプローチの実施形態を実装可能なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、説明の目的で、本明細書に記載する方法の完全な理解を提供するための多数の具体的な詳細が記載される。ただし、本アプローチがこれらの具体的な詳細なしに実施されうることは明らかであろう。幾つかの例では、本アプローチを不必要に曖昧にすることを回避するために、周知の構造およびデバイスはブロック図の形式で示される。実施形態は、以下の概要に従ったセクションにおいて開示される:
1. 一般概要
2. 役割ベースの共同プラットフォーム
2.1. ユーザの役割
2.2. 共同データ
2.2.1. ユーザプロファイル
2.2.2. 製品定義
2.2.3. 属性表現
2.2.4. グローバルキー値
2.2.4.1. 制約
2.2.4.2. 処理
2.2.5. 帰属ツリー
2.2.6. 共同コンポーネント
2.2.6.1. ユーザインタフェース要素
2.2.6.2. 設計領域のためのユーザインタフェース要素
2.2.6.3. カスタマイズ製品
2.2.6.4. カスタマイズ段階中の製品
2.2.6.5. 製品ビューの表現
2.3. 製品オプションフレームワーク
2.4. 属性エンジン
2.5. ユーザデバイス
3. 帰属追跡
3.1. 初期化
3.2. 共同のための他者の招待
3.3. グローバルキー値の更新
3.4. フレームワークへの修正の送信
3.5. グローバルキー値の記憶
4. 例示的なグラフィカルユーザインタフェース
4.1. 共同要求セレクタ
4.2. GUIの例示的なコンポーネント
4.3. GUI機能
4.4. インタラクティブ設計の作成および修正
5. 共同の例
5.1. カスタマ-エージェント共同
5.2. カスタマ-ピア共同
5.3. 教育および管理の共同
5.4. 直列化ストリームを使用した共同
5.5. 公開
5.6. 再生の共同
5.7. ジャーナリングされるリスト共同
5.8. タグ付け
6. カスタムデジタル製品の製造
7. 物理的製品のトークンとしてのデジタル製品
8. 物理的製品を得るためのトークンとしてのデジタル製品
9. 特定の実施形態により提供される改善
10. 実装のメカニズム
【0008】
1. 一般概要
幾つかの実施形態では、コンピュータ実装データ処理方法、コンピュータシステムまたはコンピュータプログラムは、製品のインタラクティブ設計をカスタマイズする際に、コンピュータユーザ間の共同を容易にし、自動化するために実行される。実施形態において、物理的製品の共同カスタマイズのための、かつカスタマイズ中に共同帰属を追跡するための方法は、コンピュータ共同サーバにおいて、インタラクティブ設計についての製品記述データを受信するステップを含む。インタラクティブ設計についての製品記述データは、複数の可変製品属性によるカスタム製造が可能な物理的製品のグラフィック視覚表現を生成するためのデータを含むことができる。
【0009】
共同サーバにより、製品記述データを構文解析して、製品記述データ内にジャーナリングされた、複数の貢献者についての複数のグローバルキー値ペアを識別することができる。グローバルキー値ペアは、通常、キーおよびキーに関連付けられた値を含む。グローバルキー値ペアは、グローバルと称される。現在の共同セッションに対してグローバルであるためである。キーは、全ての処理にわたって持続的な意味を有するが、値は、特定の共同セッションに範囲設定される。少なくとも部分的に、複数のグローバルキー値ペアに基づいて、所有権-帰属ツリーが構築される。少なくとも部分的に所有権-帰属ツリーに基づき、複数の可変製品属性に従って、物理的製品をカスタマイズするための製造命令が生成される。この製造命令が製品カスタマイズサーバに送信され、製造エンティティに、製造命令に基づくカスタマイズ製品の生成を進行させることができる。
【0010】
グローバルキー値ペアの例は、年齢制限キーおよび年齢値を含む年齢制限キー値;コンテンツロックキーおよびコンテンツロックキー値を含むコンテンツロックキー値;ブラックリストキーおよびブラックリストを含むブラックリストキー値;ホワイトリストキーおよびホワイトリストを含むホワイトリストのキー値;所有権キーおよびユーザ汎用一意識別子(ユーザID)を含む所有権キー値;著作権キーおよびユーザIDを含む著作権キー値;所有者もしくは一次設計者とコンピュータ共同サーバとの間で保持される特定のライセンス契約についてのライセンスキーおよび汎用一意識別子を含むライセンスキー値;サポートキーおよびサポートエージェント契約識別子を含むカスタマサポートキー値;製造のためのソフトウェア命令のセットを参照して、著作権もしくはライセンス契約により指示がなされうるように製品にマーキングを適用する帰属キーおよび汎用一意識別子を含む帰属キー値を含むことができる。他のグローバルキー値、例えば製品を実装し、またはラインに固有のキー値を実装することもできる。
【0011】
幾つかの実施形態では、インタラクティブ設計についての製品記述データは、インタラクティブ設計に対する1つ以上の修正が1つ以上のユーザインタフェースから受信されてインタラクティブ設計の更新に使用されるときに生成される。
【0012】
製品記述データ内にジャーナリングされた複数のグローバルキー値ペアは、インタラクティブ設計をカスタマイズするためのカスタマイズセッションが開始されるときに開始されることができる。複数のグローバルキー値ペアは、有効なライセンスが付与されてカスタマイズセッションに参加している貢献者がインタラクティブ設計に修正を提供するごとに更新されることができる。複数のグローバルキー値ペアは、カスタマイズセッションおよびインタラクティブ設計に固有のライセンス契約情報および制限情報を有することができる。
【0013】
幾つかの実施形態では、インタラクティブ設計に対する更なる修正が提供されていないことの検出に応答して、製品記述データ内にジャーナリングされた複数のグローバルキー値ペアがグローバルキー値データベースに記憶される。
【0014】
2. 役割ベースの共同プラットフォーム
図1は、役割ベースかつ帰属追跡共同プラットフォームを提供するための例示的なコンピュータ共同システムを示すブロック図である。図1および他の図面ならびに本開示における説明および特許請求の範囲は全て、専用分散コンピュータシステム設計を使用する特別にプログラミングされたコンピュータが以前には利用可能でなかった機能を実行して、機械学習モデル開発、検証および展開の課題にコンピューティング技術の実用的なアプリケーションを提供する、技術システムおよび技術方法を提示し、開示し、特許請求することを意図している。このように、本開示は技術的課題に対する技術的解決策を提示するものであり、特許適格性に対する法上の除外、例えば抽象的アイデア、精神的プロセス、人間活動を組織化する方法または数学的アルゴリズムに該当するかのごとく本開示または特許請求の範囲を解釈することは、この開示における裏付けを有しておらず、誤りである。
【0015】
図1に示されている実施形態を含む幾つかの実施形態では、コンピュータ共同システム100は、ユーザプロファイルデータベース102、製品データ定義データベース104、グローバルキー値データベース103、帰属ツリーデータベース105、共同コンポーネント106、製品オプションフレームワーク110、属性エンジン108、1つ以上のプロセッサ120、1つ以上のメモリユニット122、および1つ以上のフレームワーク129~136を含む。コンピュータ共同システム100は、直接にまたは1つ以上の通信ネットワーク130を介して1つ以上のユーザデバイス140A、140B、140C、140Dと通信することができる。
【0016】
図1に示されているコンピュータ共同システム100は、本明細書において明確な例を示すために提供されるものであり、限定のためのものと見なされるべきではない。他のコンピュータ共同システムは、追加のコンポーネント、例えば、コンピュータサーバ、種々の入出力装置および図1に示されていない追加のソフトウェアおよび/またはハードウェアコンポーネントを含むことができる。他のコンピュータ共同システムを、クラウドベースのシステム、分散型コンピュータネットワーク等で実装することができる。他のコンピュータ共同システムは、図1に示されている例示的なコンピュータ共同システム100よりも少ないコンポーネントを含むことができる。
【0017】
2.1. ユーザの役割
種々の役割が、ユーザデバイス140A~140Dを介してコンピュータ共同システム100とのインタラクションを行うユーザに割り当てられうる。役割の例は、カスタマの役割、カスタマサポートエージェントの役割、グラフィック設計者の役割、カスタマピアの役割、およびカスタマ製品アーティストの役割を含むことができる。割り当てられた役割に基づいて、ユーザには、編集者、閲覧者、管理者等として、インタラクティブ設計についての製品記述へのアクセス許可が付与される場合がある。
【0018】
カスタマの役割は、カスタマであって、プラットフォーム10により提供される1つ以上のインタラクティブ設計をカスタマイズしたいユーザに割り当てられうる。カスタマは、例えば、インタラクティブオブジェクトの属性を編集し/修正し、カスタマイズされた設計のレンダリングを閲覧し、カスタマイズされた設計を公開し、別のユーザ(設計者またはカスタマサポートエージェント)がユーザの記述に従ってインタラクティブ設計を修正するように要求し、ユーザがインタラクティブ設計に対して提案した修正のリストを要求し、かつ/またはこのリストに含まれる修正の一部を削除しもしくは元に戻すことができる。
【0019】
カスタマサポートエージェントの役割は、他のユーザによるインタラクティブ設計のカスタマイズを支援できるユーザに割り当てられうる。カスタマサポートエージェントは、例えば、インタラクティブ設計の修正を助け、レンダリングされた設計の様々なビューを提供し、ユーザに代わってレンダリングされた設計を公開する等をすることができる。
【0020】
グラフィック設計者の役割は、インタラクティブ設計についての属性の定義、設計についての属性のためのデフォルト値の定義、設計についての属性のための値の範囲の定義および/またはインタラクティブ設計のカスタマイズを支援することができるユーザに割り当てられうる。例えば、グラフィック設計者は、属性-デフォルト値ペアのセットを定義し、そのペアを製品データ定義104に記憶させることができる。また、グラフィック設計者は、ユーザに割り当てることができる役割のセットを定義し、その役割のセットをユーザプロファイル102に記憶させることもできる。
【0021】
カスタマピアの役割は、他のユーザによりカスタマイズされたインタラクティブ設計を閲覧することができるユーザに割り当てられうる。カスタマピアは、例えば、カスタマが設計をカスタマイズするときにインタラクティブ設計のビューを形成し、設計に関するコメントまたはフィードバックをカスタマに提供することができる。カスタマピアには、カスタマイズされた設計についての製品記述へのアクセス許可が付与され、幾つかの実施形態では、カスタマピアがその設計に関連付けられた帰属を修正することができる。
【0022】
カスタマ製品アーティストの役割を、インタラクティブ設計をカスタマイズする際に、チュートリアルおよびオンラインヘルプを提供することができるユーザに割り当てることができる。カスタマ製品アーティストは、設計についての属性を定義し、属性についてのデフォルト値を決定し、属性についての値の範囲を決定し、インタラクティブ設計のカスタマイズが許可されうるユーザの役割を決定し、かつ/またはカスタマイズ機能の使用手法をデモンストレーションすることができる。ユーザの役割およびユーザ間のインタラクションの詳細は、図2Aを参照して後述する。
【0023】
2.2. 共同データ
コンピュータ共同システム100は、共同セッションを容易にし、実施し、保存することに使用される情報の記憶に使用される1つ以上のデータベース102~105を含むことができる。共同システム100に含まれるデータベースのタイプを変更することができ、プラットフォーム10の実現形態により定めることができる。図1に示されている例では、データベース102~105は、例えば、帰属情報、ライセンス情報、制限情報、ユーザプロファイル、グローバルキー値、およびカスタマイズセッションに参加している貢献者の帰属追跡に使用される他のデータ、ならびに製品定義およびカスタマイズ製品の複数の表現の生成に使用される他のデータを記憶するように構成された記憶装置コンポーネントを含む。
【0024】
2.2.1. ユーザプロファイル
コンピュータ共同システム100は、ユーザプロファイルデータベース102を記憶するための1つ以上の記憶装置を含むことができる。ユーザプロフィールデータベース102は、個々のユーザに割り当てられた役割、ユーザに割り当てられたアクセスコードまたはキー、ユーザに割り当てられた識別子およびパスワード等を示す情報の記憶に使用することができる。ユーザに割り当てることができる役割の例は上記した。
【0025】
2.2.2. 製品定義
コンピュータ共同システム100は、製品データ定義データベース104を記憶するための1つ以上の記憶装置をさらに含むことができる。製品データ定義データベース104は、コンピュータ共同システム100により提供される1つ以上のインタラクティブ設計の製品記述を含むことができる。インタラクティブ設計の製品記述は、例えば、グローバルキー値セット、設計に関連付けられた属性のセットおよび設計の属性に割り当てることができるデフォルト値を含むことができる。
【0026】
2.2.3. 属性表現
共同コンポーネント106は、インタラクティブ設計の属性表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。属性は、製品の特性に対応する場合があり、製品の製造業者により選択しまたは提供することができる。属性にはデフォルト値を割り当てることができ、デフォルト値は、先に記載したように、製造業者、コンピュータ共同システム100もしくはプラットフォーム10を管理するシステム管理者またはアート設計者のいずれかにより割り当てられうる。
【0027】
各インタラクティブ設計または設計群についての属性の記述は、共同コンポーネント106の一部としてまたは共同コンポーネント106にアクセス可能なデータテーブルもしくは記憶スペースとして編成することができる別個のデータ構造となるように記憶することができる。製品に関連付けられる属性および属性の値の記述は、後述のコンピュータ共同システム100の他のコンポーネント、例えば製品オプションフレームワーク110により提供されかつ/または要求されうる。
【0028】
プラットフォーム10を使用したカスタマイズに利用可能な各インタラクティブ設計について、製品に関連付けられた属性のデフォルト値は、ユーザに割り当てられた役割に従ってかつ製造業者により提供された製造制約に従って、ユーザにより修正されうる。例えば、カスタマイズ製品がTシャツである場合、そのデフォルト色は赤色でありうるが、ユーザは、Tシャツに対して3色(例えば、赤色、緑色または青色)のいずれかを選択することにより、色を修正することができる。この修正は、例えば製品データ定義104に記憶することができる。
【0029】
インタラクティブ設計は、カスタム製品製造の目的で変更し、追加し、製造しまたは装飾することができるカスタム製品属性のサブセットとして定義可能である。製品属性は製品固有であるが、これは、製品の領域に対する基材の色もしくは材料の選択、製品のトリム材料もしくは色、印刷され彫刻されもしくは刺繍された装飾、および/または設計に適用されたカラーパレットを含むことができる。
【0030】
属性の定義およびタイプならびにインタラクティブ設計の属性についてのデフォルト値は、設計の製造業者または設計者により提供されうる。その属性およびデフォルト値は、例えばユーザに割り当てられた役割に従って、ユーザが変更可能である。例えば、アート設計者の役割が割り当てられたユーザには、設計に関連付けられた属性の編集/変更、属性のデフォルト値の編集、および属性に割り当てられうる値の範囲の編集が許可されうる。
【0031】
インタラクティブ設計がマグについて行われるものとする。この場合、アート設計者がマグについての複数の属性を定義し、属性についてのデフォルト値を定義しうる。属性は、色、サイズ、ラベルおよびマグに刻印される装飾設計を含むことができる。属性についてのデフォルト値は、色については赤色、サイズについては大、ラベルについてはhello、および装飾設計については白いストライプを含むことができる。また、アート設計者は、カスタマが赤色または青色のいずれかを選択することによりマグの色を修正でき、大または小のいずれかを選択することによりマグのサイズを修正できることを定義することもできる。
【0032】
幾つかの実施形態では、製品記述は、インタラクティブ設計についてユーザにより提出された修正のジャーナリングされたリストを含むことができ、またはこのリストに関連付けられることができる。また、このリストは、他の情報、例えば、修正を提供したユーザの識別子、カスタマイズ製品上で共同した共同者として生成されたグローバルキー値、受け入れられた修正、戻された修正または削除された修正の履歴ログ、ユーザにより提供されたコメント等を含むこともできる。例えば、リストに記憶された1つ以上の修正は、従来のカスタマイズプラットフォームのようにカスタマイズを取り消しまたはやり直すための無数のクリックの実行によることなく、数回のクリックを使用することにより取り消しまたはやり直すことができる。
【0033】
また、ジャーナリングされたリストは、次のセクションに記載されるグローバルキー値も含むことができる。
【0034】
2.2.4. グローバルキー値
コンピュータ共同システム100は、グローバルキー値データベース103を記憶するための1つ以上の記憶装置を含むことができる。グローバルキー値データベース103は、共同セッションにおける各共同者の寄与を追跡し、共同セッション中に開発されたカスタマイズ製品についての著作権および所有権の公平な確立に使用されるグローバルキー値セットを記憶することができる。
【0035】
特定の共同セッション中に作成され修正される全てのグローバルキー値ペアは、その特定の共同セッションの範囲がグローバルである。キーは全ての処理にわたる持続的な意味を有するが、値は特定の共同セッションに対して範囲設定されている。グローバルキー値は、キーおよび値を有するタプルまたはペアに対応することができる。キーは属性識別子/キーを示すことができるが、値はキーについての特定の値を示すことができる。例えば、「所有者」と称される属性についてのグローバルキー値は、キーとして「所有者」を含み、値として特定の「ユーザ識別子」を含むことができる。グローバルキー値の詳細な例は後述する。
【0036】
各カスタマイズプロジェクトについて、少なくとも1つのグローバルキー値セットが生成される。例えば、カスタマイズプロジェクトが開始され、プロジェクト所有者が共同カスタマイズセッションを開始すると、共同システム100は、グローバルキー値を開始して、例えば、所有者の識別、所有者のライセンスの識別等を示すことができる。このため、初期のグローバルキー値セットは、次のペア、すなわち{所有者,ユーザID1}、{ライセンス,ユーザID1}を含むことができる。所有者が例えば所有者によるカスタマイズを支援するように設計者を招待した場合、共同システム100は、例えば設計者の識別を示すために追加のグローバルキー値ペアを追加することにより、グローバルキー値のセットを更新する。このため、追加のグローバルキー値ペアは、{設計者,ユーザID2}を含むことができる。所有者が、共同カスタマイズセッションを終了することを決定すると、共同システム100は、例えば、後述するように、関連するグローバルキー値ペアを組み合わせ、ペアの処理を開始することができる。
【0037】
グローバルキー値の例は、製品カスタマイズプロセスに対する規則および規則の適用性を指定する制約、ならびに製品をカスタマイズするためのエンティティおよびカスタマイズ命令を指定する処理を含むことができる。制約グローバルキー値の例は、12歳未満の個人が製品をカスタマイズすることを禁止する年齢制限制約を含むことができる。処理グローバルキー値の例は、製品カスタマイズのためのカスタマイズ命令を含むキー値ペアを含むことができる。制約グローバルキー値および処理グローバルキー値についての詳細は、本明細書で後述する。
【0038】
図2Bは、グローバルキー値280の例を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、グローバルキー値280は、カスタマイズ製品および/またはカスタマイズプロセスに適用される特定の規則の指定に使用される。幾つかの実施形態では、グローバルキー値280を、2つのグループ、すなわち制約グローバルキー値282および処理グローバルキー値284に分割することができる。制約グローバルキー値282は、カスタマイズ製品および/または製品カスタマイズプロセスに対する制約の表明に使用することができ、一方、処理グローバルキー値284は、製品カスタマイズプロセスに参加している共同者により表明されるカスタマイズ命令のキャプチャとカスタマイズ製品を生成するための製造命令の導出とに使用することができる。
【0039】
2.2.4.1. 制約
幾つかの実施形態では、制約グローバルキー値282を、製品カスタマイズセッション中に、所有者、設計者等により指定することができ、製品カスタマイズプロセスに適用される1つ以上の制約の指定に使用することができる。制約グローバルキー値282の例は、キー値ペア{年齢,12}として表現することができる年齢制約282Aを含むことができる。年齢制限制約282Aは、例えば、カスタム製品を購入することができるカスタマの最低年齢を示すことができる。特定の製品は児童にとって不適切である場合があるため、制約グローバルキー値ペア{年齢,12}を使用することにより、少なくとも12歳のカスタマのみがその製品を購入することができることを示すことができる。
【0040】
制約グローバルキー値282の別の例は、コンテンツロック制約282Bであり、これは、キー値またはキー値セットが修正されてはならないことを指定できる。コンテンツロック282Bは、完全ロック、部分ロックまたは特定のロックとすることができる。例えば、ユーザは、第1の設計が完全にロックされていることを指定することができ、一方、第2の設計は、設計の特定の部分を修正しようとする場合にのみロックされる(部分ロックまたは特定のロック)。
【0041】
また、制約グローバルキー値282の例は、ブラックリストコンテンツ制限制約282Cも含むことができる。この制約は、コンテンツ、例えば画像、テキスト、色または材料組成のリストに関係する場合がある。ブラックリスト制約282Cは、{ブラックリスト,氏名1,語1,...}を形成するためのブラックリストキー「ブラックリスト」および氏名、語等を含むことができる。
【0042】
制約グローバルキー値282の追加の例は、ホワイトリストコンテンツ制限制約282Dを含むことができる。この制約は、コンテンツ、例えば画像、テキスト、色または材料組成のリストに関係する場合がある。このリストは、後述されまたはキー値入力がカスタム製品に適用されるときに、製品記述の保存データ内のキー値またはキー値のセットの修正に使用可能である。ホワイトリスト制約282Dは、{ホワイトリスト,氏名1,語1,...}を形成するためのホワイトリストキー「ホワイトリスト」および1つ以上の氏名、語等を含むことができる。制約グローバルキー値の更なる詳細は本明細書で後述する。
【0043】
2.2.4.2. 処理
幾つかの実施形態では、処理グローバルキー値284は、製品カスタマイズセッションに参加している共同者により表明されるカスタマイズ命令のキャプチャに使用される。処理グローバルキー値284を、カスタマイズ製品を生成するための製造命令の導出に使用することができる。処理グローバルキー値284は、おそらく共同プラットフォーム10で最も頻繁に使用されるキー値であり、したがって、説明を簡潔にするために、グローバルキー値284と称されることが多い。
【0044】
グローバルキー値セットは、1つ以上のキー値ペアを含むことができ、各キー値ペアは、キーおよび値を含むことができる。各新たなペアは、別の貢献者がカスタマイズプロジェクトに寄与したときに追加される。キー値ペアの例は、所有権キーおよびユーザ汎用一意識別子(ユーザID)を含む所有者キー値ペア284A;著作権キーおよびユーザIDを含む著作権キーペア284B;所有者もしくは一次設計者とコンピュータ共同サーバ間で保持される特定のライセンス契約についてのライセンスキーおよび汎用一意識別子を含むライセンスキー値ペア284C;サポートキーおよびサポートエージェント契約識別子を含むカスタマサポートキー値ペア(図示せず)ならびに製造のためのソフトウェア命令のセットを参照して著作権もしくはライセンス契約による指示がなされうるように製品にマーキングを適用する帰属キーおよび汎用一意識別子を含む帰属キー値284Dを含む。グローバルキー値についての更なる詳細は後述する。
【0045】
2.2.5. 帰属ツリー
再度図1を参照すると、コンピュータ共同システム100は、帰属ツリーデータベース105を記憶するための1つ以上の記憶装置をさらに含むことができる。帰属ツリーデータベース105は、カスタマイズプロジェクトに参加している各共同者の寄与の追跡に使用されるグローバルキー値セットの順序付けられたキー値ペアを記憶することができる。帰属ツリーは、共同プロジェクト中に生成されたグローバルキー値ペアに基づいて導出することができる。これは、ツリー構造または任意の他の構造、例えばテーブル等の形式で表現されうる。
【0046】
図2Cは、例示的な帰属ツリー290を示すブロック図である。図示の帰属ツリー290はツリーベースの図として示されているが、他の実現形態では、帰属ツリーは、製品カスタマイズプロセス中に生成されたグローバルキー値ペアのシーケンスをキャプチャするように構成されたテーブル、マッピングまたは他の任意のデータ構造として表現されてもよい。
【0047】
図示の例では、帰属ツリー290は、4つのノード、すなわちノードA、ノードB、ノードC、およびノードDを含む。ノードAは開始ノードであり、所有者ノードに対応する。ノードBはノードAおよびノードCに接続されており、設計者ノードである。ノードCはノードBに接続されており、ピアノードである。ノードDはノードAに接続されている。他の例では、帰属ツリーは、より少数のまたはより多数のノードを含むことができ、これらの互いに対する特別な関係は、図2Cに示されているものとは異なっていてもよい。
【0048】
所有者により開始されたカスタマイズプロジェクトについてのグローバルキー値セットが、3つのキー値ペア、例えば{所有者,ユーザID1}、{ライセンス,ユーザID1}、{帰属,UUI1}、{コンテンツ制限}を含むものとする。ノードAについての対応するグローバルセット値は、図2Cにおいて292として示されている。
【0049】
所有者が、カスタマイズプロジェクトに共同してもらうように設計者を招待したとする。ここで、設計者がカスタマイズプロジェクトに参加したことで、別のキー値セットが、カスタマイズプロジェクトに関連付けられたグローバルキー値セットに追加された。このキー値セットペアは、{設計者,ユーザID2}、{帰属,UUI2}を含みうる。ノードBについての対応するグローバルセット値は、図2Cにおいて294として示されている。
【0050】
設計者が、カスタマイズプロジェクトに共同するようにピアを招待したとする。ここで、ピアがカスタマイズプロジェクトに参加したことで、他のキー値セットが、カスタマイズプロジェクトに関連付けられたグローバルキー値セットに追加された。このキー値ペアは、{ピア,ユーザID3}を含みうる。ノードCについての対応するグローバルセット値は、図2Cにおいて296として示されている。
【0051】
その後、カスタマイズプロジェクトが終了したとする。このため、プロジェクト中に収集されたグローバルキー値から構築された例示的な帰属ツリーは、次の各ペア、すなわち、ノードAについての{所有者,ユーザID1}、{ライセンス,ユーザID}、{帰属,UUI1}、{コンテンツ制限};ノードBについての{設計者,ユーザID2}、{帰属,UUI2}、およびノードCについての{ピア,ユーザID3}を含むことができる。
【0052】
図2Cに示されているグローバルキー値セットが、カスタマイズセッションに参加している共同者の帰属追跡、ならびにプロジェクトの完了に必要なカスタマイズ製品およびライセンスについての製造命令の生成に使用されうる。製造命令は、UUI1およびUUI2から導出することができ、一方、ライセンスは、{ライセンス,ユーザID1}ペアから導出することができる。帰属ツリーについての更なる詳細は本明細書で後述する。
【0053】
2.2.6. 共同コンポーネント
再度図1を参照すると、コンピュータ共同システム100は、共同コンポーネント106を実装するように構成された1つ以上のソフトウェアアプリケーションを含むことができる。共同コンポーネント106は、ユーザ間の役割ベースの共同の実装に使用されるモジュールを含むことができる。共同コンポーネント106に含まれるモジュールのタイプは変化する場合があり、プラットフォーム10の実現形態により定められうる。図1に示した例では、共同コンポーネント106は、複数の表現を生成するように構成されたコンポーネントを含む。表現の例は図1には示されておらず、これについては以下で説明する。
【0054】
2.2.6.1. ユーザインタフェース要素
共同コンポーネント106は、ユーザが互いに共同し、インタラクティブ設計のカスタマイズに使用することができるユーザインタフェース要素(図示せず)の表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。
【0055】
ユーザは、ユーザのためにユーザインタフェースに提示され表示されるユーザインタフェース要素を使用することにより、インタラクティブ設計について定義された属性の値を修正することができる。ユーザインタフェースの例は、グラフィカルユーザインタフェース、コマンドラインインタフェース等を含むことができる。ユーザは、ユーザインタフェース要素を使用して、インタラクティブ設計のスタイル、色、サイズ、ラベル、装飾設計、表面品質、材料タイプ等をカスタマイズする/修正することができる。さらに、ユーザは、カスタマイズ可能な製品の個々の部分またはカスタマイズ可能な製品の部分群をカスタマイズすることができる。
【0056】
ユーザに提供されるユーザインタフェース要素のタイプおよび選択は、ユーザに割り当てられた役割により定められうる。例えば、ユーザがカスタマである場合、ユーザは、自身のインタラクティブ設計を編集することができ、このため、カスタマは、ユーザが設計を編集し、閲覧することを可能にし、他のユーザを招待して、ユーザによる設計の編集を助け、他のユーザを招待して設計の閲覧等を可能にするインタフェース要素を含むユーザインタフェースを提供することができる。
【0057】
ユーザインタフェース要素は、ユーザに割り当てられた役割にとってだけでなく、インタラクティブ設計自体にとっても固有である場合がある。例えば、プラットフォーム10がカスタマイズ可能なタイおよびカスタマイズ可能なスカーフを提供し、ユーザについてのユーザプロファイルが、ユーザが男性であることを示す情報を含む場合には、ユーザがスカーフではなくタイのカスタマイズを望みうることが想定される。さらに、ユーザがタイの色、材料および形状をカスタマイズしようとするかもしれないことが想定されうる。この情報に基づいて、共同コンポーネント106は、タイおよびタイ属性の選択に固有のユーザインタフェース要素を選択することができる。
【0058】
2.2.6.2. 設計領域のためのユーザインタフェース要素
共同コンポーネント106は、カスタマイズ可能な製品の設計領域に関連付けられたグラフィカルユーザインタフェース要素(図示せず)の表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。設計領域は、ユーザがカスタマイズするかつ/または修正することができるカスタマイズ製品内に定義された1つ以上の領域を含むことができる。例えば、プラットフォーム10がカスタマイズ可能なマグを提供する場合には、設計領域は、マグの外側表面を示すための領域、マグの内側表面を示すための領域、およびマグのハンドルの表面を示すための領域を含むことができる。設計についての製品記述により、ユーザが各表面の外観を別々に修正しうること、またはユーザが表面をグループ化し、そのグループを修正しうることを指定することができる。
【0059】
2.2.6.3. カスタマイズ製品
共同コンポーネント106は、完全にレンダリングされた画像としての完成したカスタマイズ製品(図示せず)の表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。画像のレンダリングは、設計共同中にユーザにより提供される全ての修正を順次適用する効果を反映することができる。完成したカスタマイズ製品の表現は、カスタマイズプロセスが完了した後の製品が呈するカスタマイズ製品のレンダリングを含むことができる。
【0060】
2.2.6.4. カスタマイズ段階中の製品
共同コンポーネント106は、ユーザがインタラクティブ設計をカスタマイズする際に、カスタマイズ段階中の製品の表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。例えば、ユーザが設計に関連付けられた属性を修正する場合、この修正を直列化されたカスタマイズアクションに変換し、対応する直列化されたカスタマイズデータをジャーナリングされた修正リストに記憶することができる。この修正は、製品のカスタマイズが進行するにつれて、設計の1つ以上の表現のレンダリングに使用可能となる。レンダリングされた表現は、ユーザのために生成されたユーザインタフェースに表示することができる。
【0061】
2.2.6.5. 製品ビューの表現
共同コンポーネント106は、設計がユーザにより更新されるとき、インタラクティブ設計の1つ以上のビューの1つ以上の表現の記憶に使用されるコンポーネントを含むことができる。また、ビューは、ユーザが実行しているタスクに従ってかつ/またはユーザに割り当てられた役割に従ってフィルタリングされた1つ以上の製品属性群の特定のビューも含むことができる。
【0062】
2.3. 製品オプションフレームワーク
幾つかの実施形態では、製品オプションフレームワーク110は、1つ以上のプロセッサ120により実行される際に、このプロセッサに、カスタム製品の役割ベースかつ帰属追跡共同設計のための方法を実装させる、複数のモジュールおよびアプリケーションを備える。製品オプションフレームワーク110は、帰属フレームワーク129、レンダリングフレームワーク130、アクセサリフレームワーク132、バンドリングフレームワーク134、およびデフォルトフレームワーク136と通信するように構成されていてよい。
【0063】
帰属フレームワーク129は、例えば、カスタマイズセッション中に収集されたグローバルキー値に基づいて、図2Cに示したツリーのような帰属ツリーを生成するように構成されていてよい。また、フレームワーク129は、帰属ツリーを使用して、カスタマイズセッションに参加したユーザ/共同者についての対応するライセンスおよび著作権特権を決定し、検証するように構成されていてもよい。さらに、帰属フレームワーク129は、共同者の寄与を追跡し、セッション中に収集されたグローバルキー値から製造命令を導出するように構成されていてもよい。
【0064】
製品オプションフレームワーク110は、レンダリングフレームワーク130からの入力を受信して、少なくとも部分的に、共同コンポーネント106に記憶された現在の表現に基づいて、インタラクティブ設計のレンダリングを生成するように構成されていてよい。また、製品オプションフレームワーク110は、アクセサリフレームワーク132からの入力を受信して、インタラクティブ設計についての1つ以上のアクセサリを決定し、決定されたアクセサリを製品のカスタマイズに含めるように構成されていてもよい。
【0065】
さらに、製品オプションフレームワーク110は、バンドリングフレームワーク134からの入力を受信して、インタラクティブ設計をカスタマイズするための制約を決定するように構成されていてもよい。これは、設計に関連付けられ、ユーザがカスタマイズすることができる1つ以上の属性を決定することを含む。また、これは、決定された属性にデフォルト値を割り当てること、属性についての値の範囲を決定すること、および/または属性に割り当てることができる値のセットを決定することを含むこともできる。
【0066】
また、製品オプションフレームワーク110は、デフォルトフレームワーク116からの入力を受信して、インタラクティブ設計についてのデフォルト設計を決定し、ユーザに割り当てることができるデフォルトの役割を決定し、設計および共同セッションに関連付けられた種々のパラメータおよび属性についての初期値を決定するように構成されていてもよい。
【0067】
2.4. 属性エンジン
属性エンジン108は、ユーザに割り当てられた役割に従ってかつ製品について記載された製造制約に従って、カスタマイズ可能な製品の役割ベースの共同を容易にするように構成されていてよい。
【0068】
属性エンジン108は、例えば、共同コンポーネント106、製品オプションフレームワーク110、フレームワーク130~136およびユーザデバイス140A~140Dとインタラクションして、デバイス140A~140Dを使用しているユーザが、プラットフォーム10により提供されるインタラクティブ設計をカスタマイズする際に協同することを可能にするように構成されていてよい。
【0069】
幾つかの実施形態では、属性エンジン108は、ユーザデバイス140A~140Dのユーザとの直接のインタラクションを行うように構成されていてよい。他の実施形態では、帰属エンジン108は、図1に示されているように、コンピュータネットワーク130を介して、ユーザデバイス140A~140Dのユーザとのインタラクションを行うように構成されていてよい。
【0070】
コンピュータネットワーク130は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ネットワーク、セキュアバーチャルLAN(vLAN)、セキュアバーチャルWAN(vWAN)等を含む任意のタイプの通信ネットワークとして実装することができる。
【0071】
2.5. ユーザデバイス
ユーザデバイス140A~140Dは、ユーザデバイス140A~140Dのユーザとコンピュータ共同システム110との間の通信を容易にするように構成された任意のタイプの通信デバイスを含むことができる。図1に示した例では、ユーザデバイス140Aはラップトップであり、ユーザデバイス140Bはパーソナルコンピュータであり、ユーザデバイス140Cはパーソナルアシスタントデバイスであり、ユーザデバイス140Dはモバイルデバイス、例えばスマートフォンである。ユーザデバイス140A~140Dのタイプおよび数は、図1に示した例に限定されない。例えば、図1には、1つのラップトップ140A、1つのパーソナルコンピュータ140B、1つのパーソナルアシスタント140C、および1つのスマートフォン140Dのみが示されているが、プラットフォーム10は、複数のラップトップ140A、複数のパーソナルコンピュータ140B、複数のパーソナルアシスタント140C、および/または複数のスマートフォン140Dを含むことができる。他の例では、ユーザデバイスは、図1に示されているものより少ないデバイスを含むことができる。
【0072】
3. 帰属追跡
幾つかの実施形態では、役割ベースの共同および帰属追跡は、カスタマイズセッション内の所有権の追跡、カスタマイズセッションに参加している共同者のライセンス契約の追跡、セッション中に使用されて修正された資産に関する著作権およびアクセス権の追跡、セッションに参加している共同者の帰属追跡を含む。帰属追跡をサポートし、各共同者の寄与を追跡することにより、カスタマイズおよびカスタマイズされた資産の権利および所有権を確立することが可能となる。
【0073】
幾つかの実施形態では、帰属追跡は、所有権キーおよび著作権キーに関連付けられたグローバルキー値を、いわゆるキー値ペアのジャーナリングされたリストに適用することにより促進される。後述するように、キー値ペアのジャーナリングされたリストは、カスタマイズセッション中に収集されたグローバルキー値ペアのリストであり、帰属ツリー、例えば図2Cに示したようなツリーの形式で連続的に編成される。キー値ペアのジャーナリングされたリストは、所有権の追跡に使用することができる手段を提供する。カスタマイズセッション中のインタラクションを示す例示的な方法は、図2Dに示されている。ただし、本明細書に記載されたもの以外の他の著作権またはライセンス契約も使用できることを理解されたい。
【0074】
図2Dは、役割ベースの共同および帰属追跡を実装した例示的な方法を示すフロー図である。
【0075】
3.1. 初期化
ステップ22において、共同プラットフォームとの単一ユーザインタラクションが、ユーザにより開始される。共同プラットフォームとのインタラクションは、本明細書においてはセッションとも称される。セッションを開始することにより、ユーザは、共同セッション中に生成された作業成果物についての著作権および所有権を有することに同意することができる。また、ユーザは、後に作業成果物に基づいて生成されたカスタム製品の製造のために、その著作権のライセンスの許可に同意することもできる。これらの同意は、暗黙的もしくは明示的またはその両方であってよい。本明細書においては、ユーザを、所有者またはユーザ1と称することができる。
【0076】
同意に続いて、製品記述が、作業成果物について開始され、ついでユーザ1の所有権キー値、著作権キー値、およびライセンス契約のライセンスキー値を含むように修正される。例えば、以下のグローバルキー値セット、すなわち{所有者,ユーザID1}、{著作権,ユーザID1}、{ライセンス,ユーザID1}を生成することができる。
【0077】
3.2. 共同のための他者の招待
ステップ24において、ユーザ2を共同セッションに招待するためのユーザ1からの招待要求が検出される。ユーザ1が、ユーザインタフェース要素を選択して、ユーザ2を設計における共同へと招待すると、招待要求を生成することができる。招待要求に応答して招待が生成され、ユーザ2に送信される。この招待は、ユーザ2がインタラクションすなわちカスタマイズセッションに参加することを可能にする符号化された鍵を有する場合がある。ユーザ2には、ユーザ2が割り当てられた役割を定義し、確認することが可能となるインタフェースが表示される場合がある。ユーザ2は、閲覧者の役割を割り当てられるものとする。
【0078】
ユーザ2の招待に続いて、ユーザ2が、閲覧者として作業成果物についての製品記述に追加される。
【0079】
招待を受け入れた時点で、ユーザ2は、ユーザ1のライセンス契約に同意し、ユーザ1の作業成果物および著作権に貢献することに同意する。
【0080】
3.3. グローバルキー値の更新
続いて、作業成果物についての製品記述が、ユーザ2の著作権キー値およびユーザ2のライセンス契約のライセンスキー値を含むように修正される。
【0081】
ステップ26において、ユーザ1のUIの能力、カスタマイズ製品についての位置ベースの属性群を使用して、ユーザ1が選択されたかどうか、また選択されていればユーザ1がいずれかの属性に修正を加えているかどうかを判定するためのテストが実行される。
【0082】
修正が検出された場合、ステップ28が実行される。検出されなかった場合、ステップ26においてテストが繰り返され、またはステップ30において異なるテストが実行される。
【0083】
ステップ28において、修正が、直列化されたキー値ペアおよび関連付けられたバイナリデータとして、製品オプションフレームワークに送信される。製品オプションフレームワークの例は、図1に記載されたフレームワーク110である。
【0084】
再度図2Dを参照すると、修正の受信に応答して、フレームワークにより、カスタマイズセッションについての製品記述が更新される。さらに、フレームワークは、ユーザ1のジャーナリングされたアクションを生成し、これにユーザ1の所有権トークンをタグ付けする。
【0085】
また、このステップにおいて、製品記述により、全ての共同者、すなわちユーザ1およびユーザ2のGUIが更新される。
【0086】
続いて、ユーザ1が、ユーザ1のユーザインタフェース要素を選択して、ユーザ1を閲覧者から編集者に変更し、ユーザ2がカスタマイズセッションについての製品記述を編集することを可能にするものとする。ユーザ2の新たな役割についての情報が保存され、ユーザ2の所有権がタグ付けされる。
【0087】
ユーザ2がカスタマイズ製品の属性の変更を開始するものとする。ユーザ2が、自身のGUIの能力を使用して、カスタマイズ製品についての正面設計領域属性群を選択し、属性に修正を加えるものとする。
【0088】
ステップ30において、ユーザ2のUIの能力、カスタマイズ製品についての属性群を使用して、ユーザ2が選択したかどうか、また選択していればユーザ2がいずれかの属性に修正を加えているかどうかを判定するためのテストが実行される。
【0089】
修正が検出された場合、ステップ32が実行される。検出されなかった場合、ステップ26においてテストが繰り返される。
【0090】
3.4. フレームワークへの修正の送信
ステップ32において、修正が、直列化されたキー値ペアおよび関連付けられたバイナリデータとして、製品オプションフレームワークに送信される。修正をアップロードし、例えば、ユーザ2の作業成果物として表示されるJPEG画像として表すことができる。ただし、ユーザ1は、依然として金銭的な責任を負う。ユーザ1がセッションを開始したためである。
【0091】
修正の受信に応答して、フレームワークは、ユーザ2のジャーナリングされたアクションを生成し、これにユーザ1の所有権トークンをタグ付けする。JPEG画像に、ユーザ2の著作権情報をタグ付けすることができる。ジャーナリングされたアクションには、ユーザ1との共同の作業成果物での使用のために、ユーザ2の著作権のライセンスがタグ付けされる。このため、ユーザ2は、ユーザ1にライセンスを使用させる。チェーンに組み込まれているのは、共同を開始したときにユーザ2が署名してユーザ1に与えた、ユーザ2のライセンスである。ついで、フレームワークは、カスタマイズセッションについての製品記述を更新する。
【0092】
また、このステップにおいて、製品記述は、全ての共同者すなわちユーザ1およびユーザ2のGUIにつき更新される。
【0093】
3.5. グローバルキー値の記憶
ユーザ1またはユーザ2のいずれによっても修正が提供されず、このためにカスタマイズセッションの終了時に実行されるステップ34において、共同の作業成果物に対する修正が、例えば図1に示されているグローバルキー値データベース103内にジャーナリングされたキー値(キー値ジャーナル)として記憶される。さらに、共同セッションが終了し、その作業成果物および所有権が記録される。
【0094】
幾つかの実施形態では、ジャーナル自体が汎用一意識別子(UUI)を有する。さらに、キー値ジャーナルに、汎用一意識別子コード(UUID)を割り当てることができる。
【0095】
4. 例示的なグラフィカルユーザインタフェース
役割ベースの共同の文脈において、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を、インタラクティブ設計上でユーザ間の共同をサポートするように設計することができる。GUIを使用して、例えば製品カスタマイズプロセスを向上させることを可能にする機能を提供することにより、カスタマ、ピア、カスタマサポートエージェント、設計者および他のユーザ間の共同を容易にすることができる。GUIの構成および外観は可変であり、実現形態により定められうる。共同を容易にするように設計されたGUIの例については以下に記載する。
【0096】
図3に、製造制約に基づいて、カスタム製品の役割ベースの共同設計を可能にするように構成された例示的なグラフィカルユーザインタフェース300が示されている。GUI300は、設計領域310、製品属性領域320、トリムおよび詳細領域330、タブ領域340ならびに役割ベースの共同設計のサポートを提供するように構成された1つ以上の機能要求セレクタ350~362を含む。他の実現形態では、GUI300は、追加の領域、要求セレクタ、スライダ、テキストボックス、ならびに他のインタラクティブオブジェクトおよび要素を含むことができる。他の実施形態では、GUI300は、図3に示されているものとは異なるインタフェースコンポーネントの配置を示してもよい。
【0097】
4.1. 共同要求セレクタ
1つ以上の機能要求セレクタ350~362は、ユーザ間の共同を容易にするように構成されていてよい。要求セレクタ350~362の配置および外観は変更可能である。要求セレクタの幾つかは押しボタンとして実装することができ、他のものはタッチセンシティブオブジェクト、タッチスクリーン領域、選択可能オブジェクト、トグルまたはスイッチとして実装することができる。
【0098】
明確な例を提供するために、図3に示した要求セレクタ350~362は、選択可能オブジェクトとして実装され、カスタマサポートエージェントまたは設計者との共同を要求するための要求セレクタ350、カスタマピアとの共同を要求するための要求セレクタ352、他のユーザと通信するために直列化されたチャネルを要求するための要求セレクタ354、公開機能を要求するための要求セレクタ356、再生機能を要求するための要求セレクタ358、ジャーナリングされたリスト上での共同を要求するための要求セレクタ360、タグ付け機能を要求するための要求セレクタ362を含むものとする。GUI300の他の実現形態は、追加の要求セレクタおよび追加の要求セレクタ機能を含むことができる。
【0099】
4.2. GUIの例示的なコンポーネント
設計領域310は、インタラクティブ設計の1つ以上の2次元(2D)ビューを表示するための1つ以上の領域を含むことができる。また、設計領域310は、インタラクティブ設計の1つ以上の3Dビューおよび/またはインタラクティブ設計のコンポーネントの1つ以上の2D/3Dビューを含むことができる。図3に示した例は、シューズのインタラクティブ設計の部品コンポーネントを示すための領域およびシューズの種々のビューを示すための領域を有する設計領域310を示す。
【0100】
製品属性領域320は、インタラクティブ設計について定義された各種の属性を表示するための1つ以上の領域、属性についての値を選択するための対応するセレクタ、およびインタラクティブ設計をカスタマイズするための異なるインタラクティブオブジェクトを含むことができる。
【0101】
トリムおよび詳細領域330は、例えば、設計領域310に示されているインタラクティブ設計に対応する製品を注文するための各種のオプションを表示するための1つ以上の領域を含むことができる。トリムおよび詳細領域330は、例えば、製品を注文するため、出荷指示を指定するため等のインタラクティブボタンを表示する領域を含むことができる。
【0102】
タブ領域340は、ユーザがGUIの機能の異なるセットを選択することを可能にするように構成された1つ以上のインタラクティブタブオブジェクトを含むことができる。図3に示したタブ領域340は3つのタブオブジェクトを示しているが、タブオブジェクトの数およびタイプは図3に示されているものに限定されない。第1のタブオブジェクトにより、例えば、ユーザがインタラクティブ設計を作成し修正するための機能を選択することが可能となる。第2のタブオブジェクトにより、ユーザがインタラクティブ設計に対応する製品のビューを表示するための機能を選択することが可能となりうる。第3のタブオブジェクトにより、ユーザがGUIの機能を検索することが可能となり、第4のタブオブジェクトにより、ユーザが新しい設計を選択しまたはデフォルト設計への修正を開始することが可能となりうる。
【0103】
4.3. GUI機能
GUI300は、インタラクティブ設計について定義された属性セットを表示し、属性値を修正するためのサポートを提供することができる。幾つかの実施形態では、属性および属性値を、例えば図3に示されている製品属性領域320に表示することができる。
【0104】
属性の例は、基材選択(例えば、基材の色、基板のテクスチャおよび基板のサイズ)、カスタマイズプロセス選択(例えば、プロセス制約、プロセス製造情報構造)、および設計領域選択(例えば、設計領域制約および設計領域マッピング)を含むことができる。
【0105】
GUI300により、設計インタラクションのための各種の選択のためのサポートを提供することができる。選択は、製品選択、プロセスおよび設計領域の制約、設計領域選択ならびにグラフィック選択によりフィルタリングされうる。グラフィック選択は、画像、ベクトル、形状(例えば円、長方形、多角形および曲線)、線(例えば太さおよび色)、および塗りつぶし(例えば色およびテクスチャ)を含むことができる。また、グラフィック選択は、切断領域、エンボス/デボス、および表面特性(例えば色、反射率、屈折、回折、透明度およびテクスチャ)に基づいた選択を含むことができる。
【0106】
GUI300により、ユーザがインタラクティブオブジェクトに関して実行することができる各種の編集アクションについてのサポートを提供することができる。編集アクションは、設計にグラフィックまたは装飾的なエンティティを追加し、設計におけるグラフィックまたは装飾的なエンティティを修正することを含むことができる。これは、変換(例えば、平行移動、回転、拡大縮小、せん断、ミラーリング、変形、および投影)を含むことができる。また、編集アクションは、ベクトル変更、切断領域変更、エンボス領域変更、および表面変更も含むことができる。幾つかの実施形態では、編集機能を、構造データストリームとして符号化することができる。
【0107】
幾つかの実施形態では、編集されたインタラクティブ設計が、アクティブデータモデルおよび関連付けられた編集データの形式で表現される。このモデルにより、設計に制約を課し、基材選択に基づいて編集をフィルタリングし、カスタマイズプロセスに基づいて編集をフィルタリングし、入力設計領域ビューに基づいて編集を再マッピングすることができる。
【0108】
アクティブデータモデルを、GUI300で利用可能な各共有ビューについて更新することができる。所定のビューについての更新を、デバイスタイプ、ユーザの役割、および/または設計ビューに基づいてレンダリングしまたはフィルタリングすることができる。
【0109】
幾つかの実施形態では、符号化された編集データおよびアクティブデータモデルをジャーナリングすることができる。ジャーナリングは、特定のカスタム製品に関係するアクション、特定の共有セッションに関係するアクション、およびカスタム製品の設計に関係するアクションに従って実行することができる。
【0110】
インタラクティブ設計についての符号化された編集データおよびアクティブデータモデルを、ユーザ間で共有することができる。この共有は、リアルタイムまたは擬似リアルタイムで実行することができる。設計についての編集状態をアーカイブするために、インタラクティブ設計についての符号化された編集データおよびアクティブデータモデルを使用できる。例えば、ジャーナリングされたデータおよびモデルにより、削除操作、共有設計セッション操作のバージョン制御、共有設計セッション操作の再生等を提供することができる。
【0111】
4.4. インタラクティブ設計の作成および修正
図3に示されている例示的なGUI300を、インタラクティブ設計をカスタマイズする方法におけるユーザ間の共同のサポートに使用することができる。インタラクティブ設計のカスタマイズは、その設計の作成およびその設計の修正を含むことができる。設計をカスタマイズ可能にするために、カスタマは、インタラクティブ設計に関連付けられた製品記述データへのアクセスを要求することができる。他のもの、例えばピア、カスタマサポートエージェント、グラフィック設計者等との共同を可能にするために、カスタマは、例えば図3に示した要求セレクタ350~362の機能を使用して、共同セッションを要求することができる。
【0112】
修正セッションを開始するために、コンピュータ共同システムは、ユーザのためのユーザインタフェースを生成することができる。このインタフェースは、少なくとも部分的に、ユーザプロファイルに記憶された情報に基づいて生成することができる。当該情報は、ユーザの役割を示す情報を含むことができる。ユーザインタフェースはユーザに固有の各機能、すなわち、ユーザが他のユーザと共同し、インタラクティブ設計の属性を修正し、この修正をインタラクティブ設計に関連付けられた製品記述に記憶し、この修正をインタラクティブ設計についての修正のジャーナリングされたリストに記憶し、ジャーナリングされたリストを整理して並べ替え、修正されたインタラクティブ設計のレンダリングを公開することを可能にする機能を含む。
【0113】
幾つかの実施形態では、コンピュータ共同システムにより、属性、属性群および属性が適用される設計内の位置を表す注釈と共に、ユーザのユーザデバイスで実行中のユーザインタフェースにインタラクティブ設計を表示させることができる。属性、属性についてのデフォルト値、および属性値についてのデフォルト範囲を、コンピュータ共同システムの一部であってよい属性エンジンにより提供することができる。属性エンジンにより、製造業者、設計者またはシステム管理者により提供される制約に従って、属性を定義しかつ/またはフィルタリングすることができる。
【0114】
ユーザインタフェースにおいて、注釈を伴うインタラクティブ設計のレンダリングを受信することに応答して、ユーザは、ユーザインタフェースの機能を使用して、インタラクティブ設計の描写内の特定の位置にある特定の属性または特定の属性群を選択し、属性に関連付けられた値を選択しまたは調整することができる。例えば、ユーザは、幅属性を選択し、ユーザインタフェースにより提供されるスライダオブジェクトを使用して、幅パラメータについての新たな値を設定することができる。パラメータの新たな値は、直列化されたキー値ペアとして製品オプションフレームワークに送信可能となる。
【0115】
直列化されたキー値ペアの受信に応答して、製品オプションフレームワークは、直列化されたキー値ペアを、インタラクティブ設計についての修正のジャーナリングされたリストに記憶することができる。
【0116】
ユーザからのジャーナリングされたリストを閲覧する要求の受信に応答して、属性エンジンが、ジャーナリングされたリストをユーザデバイス上で実行されているユーザインタフェースに提供し、ユーザインタフェースに、ジャーナリングされたリストを表示させることができる。この時点で、ユーザは、ジャーナリングされたリストに含まれる修正をレビューし、リストに含まれる修正を順序変更し、リストから幾つかの修正を削除し、かつ/またはリストに含まれる修正のインタラクティブオブジェクトへの適用を要求することができる。また、ユーザは、現在のインタラクティブ設計のレンダリングの生成を要求することもできる。現在のインタラクティブ設計のレンダリングが完了した場合、ユーザは、複数の利用可能なビューのいずれかにおいてこのレンダリングを閲覧することができる。
【0117】
幾つかの実施形態では、ユーザは、修正された設計のレンダリングされた表示を受け入れ、カスタマイズされた設計が製造業者または流通業者に送られることを要求することができる。ついで、ユーザは、製造業者または流通業者に提供されたカスタマイズされた設計に基づく実際の製品の注文を行うことができる。
【0118】
5. 共同の例
共同プラットフォーム10は、各種の共同セッションをサポートすることができる。共同セッションは、2名以上のユーザ間で確立することができる。共同セッションのタイプは、セッションに参加するユーザに割り当てられた役割により定められうる。例えば、カスタマは、カスタマサポートエージェントと共同し、グラフィック設計者とクリエイティブな作業を行い、カスタム製品テンプレートの修正を助けるようにエージェントまたは設計者に依頼し、カスタマピアと共同し、カスタム製品設計者によるリアルタイムでの設計の作成を視聴し、カスタム製品設計者による設計のオフラインでの作成手法のデモンストレーションを視聴し、特定のカスタム製品の作成手法のプレビューを視聴し、かつ/または特定の設計問題を解決する方法を学習するためにグラフィックアーティストにより実行される、編集されかつジャーナリングされたアクションセットを視聴することができる。
【0119】
5.1. カスタマ-エージェントの共同
カスタマは、カスタマサポートエージェントおよび/または設計者と共同することができる。例えば、カスタマは、カスタマによるインタラクティブ設計のカスタマイズをカスタマサポートエージェントが助け、カスタマが見たい設計の達成のために、エージェントがインタラクティブ設計をどのように修正するかをカスタマに示すように要求することができる。
【0120】
カスタマとカスタマサポートエージェントおよび/または設計者との間の共同セッションの例は、カスタマが市場サイト内の製品ウェブページを探索しており、設計、例えばパーティ招待、マグ設計等の微調整を助けてもらう必要があるという状況を含むことができる。別の例は、カスタマがマグの写真を描写する市場サイト内の製品ウェブページを探索しており、設計を微調整したいという状況を含むことができる。他の例は、カスタマが結婚招待の興味深い設計、ホリデーカード、カスタムブランケット等を見つけたが、設計を変更する方法が分からないという状況を含むことができる。他の幾つかの状況では、カスタマは、カスタマサービスへのコンタクトを取りまたはヘルプデスクに電話し、共同ツールを使用する際の支援を求めることを望む。
【0121】
図2Aは、共同の例を示すブロック図である。図2Aにおいて、カスタマ-エージェント共同セッションの例は、カスタマ202とカスタマサポートエージェント216との間のセッション252、カスタマ208とカスタマサポートエージェント210との間のセッション254、カスタマ214と設計者212との間のセッション264、カスタマ208と設計者212との間のセッション266、カスタマ214と設計者212との間のセッション268、カスタマ214とカスタマサポートエージェント216との間のセッション270、およびカスタマ202と設計者212との間のセッション272を含む。
【0122】
幾つかの実施形態では、カスタマは、自身が達成したい設計をカスタマサポートエージェントに説明するために、電子メール、テキスト、電話、および任意の他のタイプの通信を使用することができる。カスタマが所望の設計をエージェントに説明すると、カスタマは、エージェントがカスタマのためにインタラクティブ設計を編集できるよう、エージェントへの編集者の役割の設定を可能にするユーザインタフェース要素を自身のユーザインタフェースから選択することができる。これは、編集者としてのインタラクティブ設計に関連付けられた製品記述へのアクセス許可をエージェントに付与することを含む。
【0123】
これに応答して、エージェントには、更新されたユーザインタフェースまたはエージェントによるインタラクティブ設計の修正を可能にする新たなユーザインタフェースが提供されうる。例えば、エージェントは、自身のユーザインタフェースから、位置ベースの属性(または属性群)を選択し、この属性に関連付けられた値を修正し、別の属性を選択し、これを修正する等を行うことができる。各修正は、直列化されたキー値ペアとして自動的に保存することができ、これにより、無数の属性セットをナビゲートし、例えば従来のカスタマイズプラットフォームで要求されるようなカスタマイズを完了するための無数のクリックの処理という技術的問題が解決される。当該ペアは、インタラクティブ設計についての製品記述を更新する製品オプションフレームワークに送信することができる。ついで、製品オプションフレームワークにより、インタラクティブ設計の修正された表示をレンダリングし、このレンダリングを、対応するユーザインタフェースでのレンダリングのためにユーザデバイスに伝達することができる。カスタマとカスタマサポートエージェント(または設計者)との間の共同の例については図4に詳細に記載する。
【0124】
幾つかの実施形態では、インタラクティブ設計をカスタマイズしようとするカスタマは、カスタマサポートエージェントまたはグラフィック設計者からの支援を求めることができる。カスタマが設計の特定の外観を達成するためにインタラクティブ設計の幾つかの属性を修正しようとしているが、このカスタマは設計を修正する際の助けをカスタマサポートエージェントに依頼することを望んでいるものとする。本明細書においては、カスタマを第1のユーザと称し、エージェントを第2のユーザと称する。
【0125】
図4は、カスタマとカスタマサポートエージェントとの間の役割ベースの共同を実装した例示的な方法を示すフロー図である。図4および本明細書における他の各フロー図は、本開示が属する技術分野における当業者がプログラミングを使用してアルゴリズムを記述し実装するために互いに伝達する機能レベルでの例示であると意図される。フロー図は、作業プログラムのあらゆる態様のプログラミングに必要とされるあらゆる命令、メソッドオブジェクトまたはサブステップを示すことを意図するものではなく、開発中の作業プログラムの基礎を伝達するために、高度な知見を有する当業者において通常使用されているのと同じ機能レベルでの例示として提供される。
【0126】
ステップ402において、コンピュータ共同システムは、第1のユーザに関連付けられた第1のユーザデバイス上で実行される第1のインタフェースから編集招待を受信する。編集招待は、第2のユーザに、編集者としてインタラクティブ設計に共同してもらうよう招待するために送ることができる。また、招待は、第1のユーザがコンピュータ共同システムに対し、インタラクティブ設計に固有のデータへのアクセス許可を第2のユーザに付与することを望んでいることを示すこともできる。このデータを、例えば、図1に示されている製品データ定義104に、製品記述の製品記述データとして記憶することができる。
【0127】
ステップ404において、共同システムは、インタラクティブ設計についての製品記述データへのアクセス許可を第2のユーザに付与し、製品記述データを第2のユーザのユーザデバイスに送信する。幾つかの実施形態では、共同システムはまた、アクセスキーを第2のユーザに送信して、インタラクティブ設計に関連付けられた製品記述データへの第2のユーザのアクセスを可能にすることもできる。さらに、第2のユーザは、インタラクティブ設計を編集するように招待されたので、共同システムは、ユーザプロファイルデータ102にアクセスして、第2のユーザに割り当てられた役割を検証し、必要に応じて第2のユーザについてのユーザプロファイルデータ102を更新することができる。
【0128】
第2のユーザに編集者としてインタラクティブ設計についての製品記述データへのアクセス許可が付与されると、第2のユーザは、インタラクティブ設計の属性を修正することが可能となるだけでなく、この修正をジャーナリングされたリストに保存することも可能となる。例えば、第2のユーザがインタラクティブ設計を修正した場合、この修正を、インタラクティブ設計の製品記述に関連付けられたジャーナリングされたリストに記憶することができる。
【0129】
典型的には、インタラクティブ設計の単一の製品属性を修正するために、修正が使用される。ただし、第2のユーザが複数の属性を修正した場合には、各キー値ペアがジャーナリングされたリストに追加される場合がある。キー値ペアおよび関連付けられたデータは、時系列順に、またはユーザにより定義された任意の他の順序に従って、ジャーナリングされたリストに記憶されうる。
【0130】
ジャーナリングされたリストは、例えばカスタマ、カスタマサポートエージェントまたは設計者として役割を割り当てられたユーザにより修正される場合がある。彼らは、修正を削除し、対応するキー値ペアおよび修正に関連付けられた対応するデータを、インタラクティブ設計についての製品記述から削除することができる。
【0131】
ステップ406において、共同システムは、インタラクティブ設計についての何らかの修正が第2のユーザから受信されたかどうかを判定する。第2のユーザからの修正が受信された場合には、共同システムはステップ408を実行する。受信されなかった場合には、共同システムはステップ406を実行する。
【0132】
ステップ408において、共同システムは、第2のユーザから受信された修正を構文解析し、構文解析された情報に基づいて、インタラクティブ設計についての製品記述の更新された製品記述データを生成する。
【0133】
ステップ410において、共同システムは、更新された製品記述データを、第1のユーザおよび第2のユーザのユーザデバイス上で実行中のユーザインタフェースに伝達し、ユーザインタフェースに、修正されたインタラクティブ設計の対応するレンダリングを生成させかつ表示させる。
【0134】
5.2. カスタマ-ピア共同
カスタマは、カスタマピアと共同することができる。例えば、カスタマは、カスタマが作業しているインタラクティブ設計をピアが閲覧し、例えばカスタマにフィードバックを提供することを要求することができる。図2Aを参照すると、このタイプの共同セッションの例は、カスタマ202とピア204との間のセッション256、カスタマ202とピア206との間のセッション260、およびカスタマ208とピア206との間のセッション262を含む。
【0135】
共同セッションにピアを関与させるために、カスタマは、自身のユーザインタフェースから、カスタマが設計を修正するときに、ピアがインタラクティブ設計を閲覧することができるよう、ピアへの閲覧者の役割の設定を可能にするユーザインタフェース要素を選択することができる。これは、閲覧者としての、インタラクティブ設計に関連付けられた製品記述へのアクセス許可をピアに付与することを含む。
【0136】
これに応答して、ピアには、更新されたユーザインタフェースまたはピアによるインタラクティブ設計の閲覧を可能にする新たなユーザインタフェースが提供されうる。カスタマが、自身のユーザインタフェースから位置ベースの属性(または属性群)を選択し、属性に関連付けられた値を修正する等を行うと、各修正は、ピアに表示されるユーザインタフェースに反映される。カスタマにより実行された各修正は直列化されたキー値ペアとして保存することができ、このペアを、インタラクティブ設計についての製品記述を更新することができる製品オプションフレームワークに送信することができる。ついで、製品オプションフレームワークが、インタラクティブ設計の修正された表示をレンダリングし、このレンダリングを、対応するユーザインタフェースでのレンダリングのためにユーザデバイスに伝達することができる。
【0137】
ピアが、ピアのユーザインタフェースにおいて、インタラクティブ設計のレンダリングを閲覧する機会を有すると、ピアは、自身のフィードバックおよびコメントをカスタマに提供することができる。ピアは、自身のフィードバック/コメントを、電子メール、テキスト、電話等により、カスタマに提供することができる。カスタマとピアとの間の共同の例は、図5に詳細に記載されている。
【0138】
幾つかの実施形態では、カスタマは、インタラクティブ設計上で自身のピアからフィードバックを求めることができる。カスタマが、設計の特定の外観を達成するためにインタラクティブ設計の幾つかの属性を修正しようとし、カスタマイズについて自身のピアに意見を求めることを望んでいるものとする。本明細書においては、カスタマを第1のユーザと称し、一方、ピアを第2のユーザと称する。
【0139】
図5は、カスタマとカスタマピアとの間の役割ベースの共同を実装した例示的な方法を示すフロー図である。ステップ502において、コンピュータ共同システムは、第1のユーザに関連付けられた第1のユーザデバイス上で実行中の第1のインタフェースから閲覧者招待を受信する。閲覧者招待は、第2のユーザに対し、閲覧者としてインタラクティブ設計に共同してもらうよう招待するために送信することができる。また、招待は、第1のユーザがコンピュータ共同システムに、インタラクティブ設計についての製品記述データへのアクセス許可を第2のユーザに付与することを望むことを示すこともできる。
【0140】
ステップ504において、共同システムが、インタラクティブ設計についての製品記述データへのアクセス許可を第2のユーザに付与し、製品記述データを第2のユーザのユーザデバイスに送信する。幾つかの実施形態では、共同システムは、アクセスキーを第2のユーザに送信して、第2のユーザがインタラクティブ設計に関連付けられた製品記述データにアクセスすることを可能にすることもできる。
【0141】
ステップ506において、共同システムは、インタラクティブ設計についての何らかの修正が第1のユーザから受信されたかどうかを判定する。第2のユーザからの修正が受信された場合には、共同システムはステップ508を実行する。受信されなかった場合、共同システムはステップ506を実行する。
【0142】
ステップ508において、共同システムは、第1のユーザから受信された修正を構文解析し、構文解析された情報に基づいて、インタラクティブ設計についての製品記述についての更新された製品記述を生成する。このステップにおいて、共同システムは、インタラクティブ設計についての製品記述についての更新された製品記述データも生成する。
【0143】
ステップ510において、共同システムは、更新された製品記述データを、第1のユーザおよび第2のユーザのユーザデバイス上で実行中のユーザインタフェースに伝達して、ユーザインタフェースに、修正されたインタラクティブ設計のレンダリングを生成させ表示させる。
【0144】
ステップ512において、共同システムは、修正されたインタラクティブ設計についてのコメントを第2のユーザから受信し、このコメントを第1のユーザに渡す。当該コメントは、例えば別個のチャネル、例えば上記のストリームチャネルを介して受信することができる。コメントは、設計の承認および/または設計を改善するための提案を含むことができる。
【0145】
また、共同システムは、ストリームチャネルを介して、第1のユーザからコメントを受信することもでき、これらのコメントを第2のユーザに通信することができる。第1のユーザがインタラクティブ設計を修正すると、ユーザは互いに通信を続けることができる。
【0146】
5.3. 教育および管理の共同
設計者、アーティストおよびカスタマサービスエージェントは、製品のカスタマイズに関連するチュートリアルおよび講義ならびに製品をカスタマイズするように構成されたツールを準備し、ブロードキャストすることができる。例えば、設計者は、チュートリアル共同セッションをユーザグループに告知し、ユーザが所定の日および所定の時間に自身の共同セッションに参加することを可能にすることができる。
【0147】
市場ウェブサイトの管理および製品カスタマイズサイトの開発者は、サイトにアクセスしたユーザ間で確立された共同セッションを監視することができる。例えば、サイト管理者は、カスタマサポートチームがカスタマにサポートを提供するために使用する共同セッションをタップすることにより、カスタマサポートチームの質を監視する場合がある。
【0148】
市場ウェブサイトの管理者と開発者とは共同セッションを介して互いに通信して、各自のサイト、カスタマサービスおよび製品取扱いの代替案に対する改善を検討することができる。
【0149】
ソーシャルメディアコーディネータは、製品の設計についてのアドバイス、例えばイベントチラシ、イベント招待、プロモーション資料、ブランドパラフェルナリア、およびインシニアならびに他の製品を求めるために、共同セッションを介して、市場ウェブサイトの管理者および開発者と接触することができる。また、コーディネータは、共同セッションを介して、市場ウェブサイト、カスタマサービスおよび潜在的な改善についてのフィードバックを提供することもできる。
【0150】
5.4. 直列化ストリームを使用した共同
2名以上のユーザが、直列化ストリーム、例えばサイドチャネルを使用して互いに通信し、共同することができる。直列化ストリームは、マルチパーティ通信、例えば、テキストメッセージング、音声通信、およびビデオ通信をサポートするように構成されていてよい。図2Aを参照すると、このタイプの共同セッションの例は、ピア204とピア206との間のセッション258、および設計者212とカスタマサポートエージェント210との間のセッション274を含む。
【0151】
例えば、カスタマは、インタラクティブ設計の初期バージョンを設計し、上記のアプローチを使用して、自身のピアに当該設計を閲覧するように招待することができる。追加の通信側チャネルを使用して、ピアは、設計についてのコメントを提供し、設計に対する変更を提案し、または設計についての質問を行うことができる。カスタマは、同じサイドチャネルを使用して、コメント、質問および/または提案をピアに提供することができる。カスタマとピアとは、テキストメッセージ、音声メッセージおよび/またはビデオ通信を交換することにより、サイドチャネルを介して互いに通信することができる。
【0152】
5.5. 公開
ユーザは、自身のインタラクティブ設計を共同チームに公開することができる。例えば、ユーザインタフェースの機能を使用して、ユーザは、自身の共同チームへの共同招待を公開するように構成されたユーザインタフェース要素を選択することができる。この招待は、共同チームのユーザが自身のインタラクティブ設計に対して行ってきた一連の編集を閲覧することを可能にするキーで符号化することができる。共同チームは、設計プロセスをリアルタイムで受動的に視聴することができ、例えば、上記の追加の通信チャネルを使用して、設計についてコメントすることができる。
【0153】
大まかに言うと、公開は、他のユーザが命令を閲覧できるように編集命令のリストを公開すること、および他のユーザが編集命令のリストに対して編集アクションを順に行えるように編集命令のリストを公開することを含むことができる。例えば、ユーザは、命令のリストにおいて、容易な置き換えのためにタグ付けされた幾つかのキー値ペアまたは群を変更することができる。
【0154】
5.6. 再生の共同
ユーザは、共同プラットフォームを使用して、インタラクティブ設計に対して行われた修正をジャーナリングし、ジャーナリングされた修正を再生することができる。例えば、ユーザは、ジャーナリングされたリスト内の開始点をマークするように構成されたユーザインタフェース要素をユーザインタフェースから選択することができる。ユーザがインタラクティブ設計に対して一連の編集を実行すると、キー値ペアを含む修正は、ジャーナリングされたリストにキー値ペアを記憶する製品オプションフレームワークに送信される。ユーザがインタラクティブ製品の修正を終了すると、ユーザは、ジャーナリングされたリストのエンドポイントをマークするように、製品オプションフレームワークに命令する別のユーザインタフェース要素を選択することができる。ついで、ユーザは、ユーザインタフェースアイテムを選択して、ジャーナリングされた命令を開始点から終了点まで再生し、インタラクティブ設計に対してユーザにより実行された一連の修正を閲覧することができる。
【0155】
5.7. ジャーナリングされたリストの共同
ユーザは、ジャーナリングされたリストを修正するために、他のユーザと共同することができる。例えば、ユーザは、ユーザがインタラクティブ設計を修正するときに、ユーザインタフェースから製品オプションフレームワークにキー値ペアを送信するように構成されたユーザインタフェース要素セットを選択することができる。このペアを受信すると、製品オプションフレームワークは、ジャーナリングされたリストにこのペアを記憶し、ユーザおよび自身のピアがリストに対して編集または変換操作を実行することを可能にすることができる。
【0156】
ジャーナリングされたリストに対して実行可能な編集または変換操作のタイプは、このリストに記憶されている特定のキー値ペア内の値の修正、およびインタラクティブ設計に関連付けられた製品記述内の単一の製品属性の修正を含むことができる。また、この操作は、このリストから特定のキー値ペアを削除すること;インタラクティブ設計の最終的な形式に直接に寄与しない全てのキー値ペアおよび関連付けられたデータを削除すること;キー値ペアおよび関連付けられたデータの並べ替えを行い、これによりインタラクティブ設計の最終的な形式が保持されるようにすること;特定の属性群に適用される編集を順次に実行すること;ならびに編集操作および並べ替え操作を拡張し、ついで特定の属性群、設計領域もしくは位置ベースの属性に関連する特定のキー値ペアをグループ化し、これにより単一のグループとしての編集を可能にすること、を含むこともできる。また、この操作は、上記の列挙された編集操作を拡張し、これにより、キー値ペア群を後に使用するためにメモリに保存できるようにすることも含むことができる。
【0157】
5.8. タグ付け
ユーザは、タグの作成および使用において、他のユーザと共同することができる。例えば、ユーザは、画像、ベクトルグラフィックス、3Dモデル、または他の媒体をインタラクティブ設計に適用するキー値ペアにタグ付けすることができ、これにより、タグ付けされたオブジェクトを、将来の編集において容易に置き換えることができる。また、この操作は、テキスト、色、表面品質または他の属性群を適用するキー値ペアをタグ付けすることを含むことができ、これにより、この属性を、将来の編集において容易に置き換えることができる。これにより、カスタマイズを完了するために従来のプラットフォームにより必要とされるような無数のクリックがナビゲートされるのではなく、数回のクリックを使用してインタラクティブ設計をカスタマイズすることが可能となりうる。
【0158】
また、タグ付けは、テキスト、音声および/または動画像の注釈を、ジャーナリングされたリスト内の特定のキー値ペアまたはキー値群に関連付けることも含むことができる。また、タグ付けは、別の互換性のあるソースからの編集操作をアップロードすること、変換すること、構文解析および/または転換すること、ならびにインタラクティブ設計に関連付けられた製品記述に対して編集操作を適用することを含むこともできる。
【0159】
6. カスタムデジタル製品の製造
カスタムデジタル製品がカスタマイズされるグリーティングカードであるものとする。さらに、1つ以上の共同セッションの過程で、共同者がカスタマイズされたグリーティングカードのインタラクティブデジタル設計を開発するものとする。上記のプロセスを、カスタマイズされたグリーティングカードのデジタル印刷に利用することができる。
【0160】
幾つかの実施形態では、デジタル形式で提供されるカスタム製品の製造を取り扱うための種々の手段が提供される。この文脈において、デジタル製品は、ソフトウェアおよびデジタル媒体において完全に実現することができる製品である。このような製品は、物理的製品の機能に類似した機能を有することができる。例えば、本明細書に記載された方法を使用して、物理的なカスタムグリーティングカードを製造することが可能であり、また、きわめて類似した手段を使用してデジタルグリーティングカードを製造することも可能である。印刷プロセスを使用してグリーティングカードを発行する代わりに、特定のデジタルサービスにより閲覧することができるデジタル形式のデジタルグリーティングカードを発行することによって製造することができる。
【0161】
デジタルのグリーティングカードを生成するための制約と物理的なグリーティングカードを生成するための制約とは同様でありうる。この制約は、上記の製品オプションフレームワークにより管理することができる。さらに、デジタルのグリーティングカードおよび物理的なグリーティングカードの生成は、解像度の制約を有しうる。これは、カードの視覚的プレゼンテーションの最適な品質のために、各カード生成プロセスが必要とされるピクセル数/インチ数に制約を有する場合があることを意味する。
【0162】
さらに、デジタルのグリーティングカードおよび物理的なグリーティングカードの生成は、サイズおよびアスペクト比の制約を有する場合もある。物理的な場合の用紙サイズおよびデジタルの場合の画面サイズに基づいて、グリーティングカードについての設計要素のフォーマットおよび配置に制約がある。
【0163】
さらに、両方とも色の制約を有する。それぞれ、製品を製造するために特定の色域を課すターゲットICCカラープロファイルを有する場合がある。物理的製品の場合、これは、CMYKプロファイル、例えば、U.S. Web Coated(SWOP)v2でありうる。デジタル版の場合、これは、sRGB IEC61966-2.1でありうる。各製品を出版するには、制約に適合するように各設計要素をレンダリングする必要がある。
【0164】
さらに、両方とも、特定のデジタル標準を満たす製造命令を使用して発行される。それぞれ、制約を満たす特定の製造命令セットとして表現されなければならない。最後に、それぞれのカスタマイズおよび共同は通常同じである。
【0165】
幾つかの実施形態では、デジタル製品のサポートは、グリーティングカード、招待状、ビジネス記事(例えば、ロゴ、電子メールおよびソーシャルメディアタグ)、誕生アナウンス、個人識別、企業コミュニケーションおよび仮想製品を、物理的製品のトークンまたは表現として含むことができるが、これらに限定されない。
【0166】
7. 物理的製品のトークンとしてのデジタル製品
カスタムデジタル製品を、1つまたは多くのカスタム物理的製品のためのトークンとして使用することができる。この製品タイプを、デジタル製品トークンと称することができる。このタイプの製品についてジャーナリングされたグローバルキー値を、デジタル製品トークンのサポートに使用することができる。製品についてジャーナリングされたグローバルキー値は、キー値ジャーナルと称される。
【0167】
幾つかの実施形態では、製造システムは、インタラクティブ設計の作成に使用される設計セッションからキー値ジャーナルを受け入れるように構築される。また、製造システムは、システムにより生成された出力の修正に使用することができる追加のキー値を受け入れるように構成されることもできる。
【0168】
1つの使用事例は、物理的製品または物理的製品セットに適用することができる共同を完了した設計者が、キャプチャされたキー値ジャーナルを使用して、作成された設計のプレゼンテーションまたはデモンストレーションを作成することである。任意のユーザがカスタム製品の作成に参加することができるため、設計者は、設計のキー値ジャーナルから構築することができる異なる形式のプレゼンテーションをブラウズすることができる。設計者は、デジタル製品を選択し、そのキー値ジャーナルセッションのうちの1つを選択して、製品に適用することができる。
【0169】
任意の他のカスタム製品と同様に、製品オプションフレームワークにより、インタフェースを生成し、カスタマイズ製品をインタフェースに提示することができる。また、フレームワークにより、意図されたカスタムデジタルプレゼンテーションに適用することができる他のキー値ペアについてのインタフェースを生成することもできる。
【0170】
例えば、製品オプションフレームワークが、出力スタイルと称されるキーについてのインタフェースを構築することができる。出力スタイルキーについてのインタフェースにより、プレゼンテーションが行われるべき媒体についての値を選択することが設計者に可能となる場合がある。この選択は、JPEG_画像、GIFF_画像、またはH264_動画像を含むことができる。設計者がGIFF_画像オプションを選択した場合、製品オプションフレームワークにより、この命令が製造システムに送信されて、以下のアクション、すなわち、キー値ジャーナル内の各キー値をトラバースすること、各キー値について、ユーザ製品レンダラを使用して、sRGB 32ビットRGBAフォーマットの画像として、当該修正を加えたカスタム物理的製品の状態をレンダリングすることが実行される。
【0171】
以下の命令、すなわち、ローカル画像キャッシュ内の各レンダリングを記憶すること;ローカル画像キャッシュ内の画像をトラバースし、画像の当該収集のための最適カラーパレットを決定すること;ローカル画像キャッシュ内の画像を32ビットRGBAフォーマットから8ビットインデックスカラーへ変換すること;入力キー値ジャーナルのUUIDを符号化するデジタル透かしを8ビットインデックスカラー画像キャッシュ内に埋め込むこと;gifファイルの符号化を開始すること;ヘッダバイトを書き込むこと;論理画面記述子バイトを書き込むこと;見いだされたカラーパレットをGifグローバルカラーテーブルとして書き込むこと;gif8ビット文字アプリケーション名、例えば「ZazzleCo」を書き込むこと;入力キー値ジャーナルのUUIDを符号化するコメントとしてメタデータを埋め込むこと;およびフレームカウントを1に設定すること、が含まれうる。
【0172】
8ビットインデックスカラー画像キャッシュに画像がある場合、画像を記憶するためのステップに進む。画像がない場合には、フレームカウントについてのgifグラフィック制御記述を書き込み、第1の8ビットインデックスカラー画像キャッシュを255 LZW 圧縮バイトのブロックへと処理し、この圧縮バイトを書き込み、8ビットインデックスカラー画像キャッシュから第1の画像を削除し、フレームカウントを増加させ、ファイルターミネータを書き込み、製造されたGif製品を出力する。
【0173】
幾つかの実施形態では、修正中のキー値のより大きなセットにより、デジタル製品トークン製造システムが、多くの異なるスタイルのデジタル製品トークンを出力するように指示される。デジタル製品の各スタイルは、メタデータとして埋め込まれたキー値ジャーナルのUUIDおよびデジタル透かしを含むことができる。
【0174】
8. 物理的製品を得るためのトークンとしてのデジタル製品
上記の例では、設計者は、カスタム物理的製品のカスタムデジタルプレゼンテーションを生成するために、共同プラットフォームの能力を使用した。デジタル製品トークンの形態でのプレゼンテーションは、物理的製品をカスタマイズし、カスタム物理的製品を選択して購入する手段を提供するために、ユーザインタフェースの使用を消費者に示すために使用されうる。
【0175】
この形態のデジタル製品トークンについての使用事例の例は、製造システムによりカスタムデジタルプレゼンテーションを生成すること、ならびにカスタムデジタルプレゼンテーションを閲覧し、レビュー可能な設計者にカスタムデジタルプレゼンテーションを提供することを含むことができる。
【0176】
設計者がカスタムデジタルプレゼンテーションの修正を決定した場合には、製品オプションフレームワークを起動して、その製品記述からカスタムデジタルプレゼンテーションを修正し、これを設計者に提示するように構成されたユーザインタフェースを生成して表示する。
【0177】
設計者がユーザインタフェースの機能を使用して色選択属性を変更することを決定した場合には、カスタムデジタルプレゼンテーションの製品記述についてのキー値が更新され、記憶される。
【0178】
設計者が製造のためにデジタル製品の提出を決定した場合には、製品記述およびキー値が製造エンティティに送信される。
【0179】
後に、設計者は、修正されたカスタムデジタルプレゼンテーションを受け取ることができ、これをユーザインタフェースでレビューすることができる。
【0180】
設計者がカスタムデジタルプレゼンテーションを受け入れると、カスタムデジタルプレゼンテーションの処理が完了され、記憶装置に記憶される。さらに、セキュアURIが作成されて設計者に送信され、この設計者に、埋め込まれたプレゼンテーションが自身の選択したウェブサイト内のどこに保存されているかを示す。
【0181】
消費者がカスタムデジタルプレゼンテーションを閲覧し、これを選択した場合、その選択により、消費者のブラウザは、カスタムデジタルプレゼンテーションサービスへのリンクを形成して、物理的製品についての問い合わせを行う。ついで、このサービスにより、カスタム物理的製品の完全な説明を表すキー値ジャーナルのUUIDが復旧される。
【0182】
幾つかの実施形態では、製品オプションフレームワークにより、参照されたカスタム物理的製品についての消費者についてのユーザインタフェースが構築される。これにより、消費者が、カスタム製品の制約された属性を修正することが可能となる。ついで、ユーザ製品レンダラによりレンダリングされた更新版のカスタム物理的製品が、ユーザインタフェースに表示可能となる。
【0183】
表示された製品を検査した後、消費者が、カスタム物理的製品を購入することを決定し、インタフェース上に表示された特定のボタンまたはアイコンを選択することにより、購入する意思を示したとする。
【0184】
この選択に応答して、システムは、カスタム製品の作成に使用されたキー値ジャーナルについて記録された所有権およびライセンスの形式を判定することができる。
【0185】
キー値ジャーナルに基づいて、システムは、キー値ジャーナルに記録された設計の所有権に対して、設計者がどのような形式でどのように補償されるべきかを判定する。
【0186】
ついで、物理的製品に関連付けられた製造方法を使用して、キー値ストアに記憶された製品属性情報により供給される命令に基づき、製品が製造される。物理的製品が製造されると、物理的製品はカスタマへと出荷される。ここで、インタラクティブ設計に関連付けられたキー値ジャーナルをトークンとして使用して対応する物理的製品を取得するプロセスが終了する。
【0187】
9. 特定の実施形態により提供される改善
幾つかの実施形態では、システムおよびコンピュータ実装方法により、製造制約に基づくカスタム製品の役割ベースかつ帰属追跡共同設計が可能となる。このシステムおよび方法により、多くのユーザ、アプリケーションおよびウェブサイト間での共同が可能となり、例えば、カスタマおよび設計者が製品カスタマイズタスクに関する作業、貢献、ライセンスおよび知識を共有することが可能となる。このアプローチにより、カスタマが、例えば、多くのアプリケーションおよびウェブサイトにアクセスして、スペシャリストおよびエキスパートを関与させ、特定のタスクおよび設計についての支援を提供させることが可能となる。
【0188】
幾つかの実施形態では、システムおよびコンピュータ実装方法により、従来の製品カスタマイズプラットフォームを使用して理解困難な無数の属性および選択セットをナビゲートする際の困難を克服することが可能となる。この方法およびシステムは、製品の所望のカスタマイズを効率的かつ効果的に達成するために、無数の属性をナビゲートする問題に対する解決策を提供する。
【0189】
コンピュータ共同システムは、ユーザに割り当てられた役割に従って、ユーザ間のインタラクションを調整するように構成されていてよい。ユーザに割り当てられた役割についての情報を、ユーザおよびユーザの役割に固有の改善されたユーザインタフェースの生成に使用することができる。
【0190】
10. 実装のメカニズム
本願のフロー図は特定の順序で特定のステップセットを示しているが、他の実現形態では、同じまたは異なる順序で、図に示されているものより少数のまたは多数のステップを使用することができる。
【0191】
一実施形態によれば、本明細書に記載された技術は、1つ以上の専用コンピューティングデバイスにより実装される。専用コンピューティングデバイスは、その技術を実行するためにハードウェアにより実現することができ、またはデジタル電子デバイス、例えばその技術を実行するように永続的にプログラミングされた1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むことができ、またはファームウェア、メモリ、他の記憶装置もしくは組み合わせ内のプログラム命令に従って、その技術を実行するようにプログラミングされた1つ以上の汎用ハードウェアプロセッサを含むことができる。また、このような専用コンピューティングデバイスは、カスタムハードワイヤードロジック、ASIC、またはFPGAを、カスタムプログラミングと組み合わせて、その技術を達成することもできる。専用コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータシステム、ポータブルコンピュータシステム、ハンドヘルドデバイス、ネットワークデバイス、またはその技術を実装するためにハードワイヤードロジックおよび/またはプログラムロジックを組み込んだ任意の他のデバイスであってもよい。
【0192】
図6は、実施形態を実装することができる例示的なコンピュータシステム600を示すブロック図である。コンピュータシステム600は、情報を通信するためのバス602または他の通信メカニズムおよび情報を処理するためのバス602と接続されたプロセッサ604を含む。また、コンピュータシステム600は、メインメモリ606、例えば、プロセッサ604により実行される情報および命令を記憶するためのバス602に接続された、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミック記憶装置も含む。また、メインメモリ606を、プロセッサ604により実行される命令の実行中、一時的な変数または他の中間情報の記憶にも使用することができる。コンピュータシステム600は、プロセッサ604のための静的情報および命令を記憶するためのバス602に接続された読み出し専用メモリ(ROM)608または他の静的記憶装置をさらに含む。情報および命令を記憶するための記憶装置610、例えば、磁気ディスクまたは光学ディスクが提供され、バス602に接続される。
【0193】
コンピュータシステム600は、コンピュータユーザに情報を表示するためのディスプレイ612、例えば陰極線管(CRT)にバス602を介して接続することができる。バス602は単一のバスとして示されているが、バス602は1つ以上のバスを備えることができる。例えば、バス602は、プロセッサ604がコンピュータシステム600内の他のデバイスを制御する制御バス、プロセッサ604が実行のための命令のメモリ位置を指定するアドレスバス、またはコンピュータシステム600のコンポーネント間でデータもしくは信号を転送するための任意の他のタイプのバスを含むことができるが、これらに限定されない。
【0194】
英数字および他のキーを含む入力装置614は、情報およびコマンド選択をプロセッサ604と通信するために、バス602に接続されている。別のタイプのユーザ入力装置は、方向の情報およびコマンド選択をプロセッサ604に通信しかつディスプレイ612上のカーソルの動きを制御するためのカーソルコントロール616、例えばマウス、トラックボールまたはカーソル方向キーである。この入力装置は、典型的には、装置が平面内の位置を指定することを可能にする2つの軸線、すなわち第1の軸線(例えばx軸)および第2の軸線(例えばy軸)における2つの自由度を有する。
【0195】
コンピュータシステム600は、カスタマイズされたハードワイヤードロジック、1つ以上のASICもしくはFPGA、ファームウェアおよび/またはプログラムロジックもしくはコンピュータシステムと組み合わされてコンピュータシステム600を専用マシンとするかもしくはプログラミングするコンピュータソフトウェアを使用して、本明細書に記載する技術を実装することができる。一実施形態によれば、これらの技術は、プロセッサ604がメインメモリ606に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステム600により実行される。このような命令は、別のコンピュータ可読媒体、例えば記憶装置610からメインメモリ606へ読み出すことができる。メインメモリ606に含まれる命令のシーケンスの実行により、プロセッサ604が、本明細書に記載されたプロセスステップを実行する。代替的な実施形態では、実施形態を実装するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路を使用することができる。このため、実施形態は、ハードウェア回路およびソフトウェアの何らかの特定の組み合わせに限定されない。
【0196】
本明細書で使用する場合、「コンピュータ可読媒体」なる用語は、コンピュータに特定の方法で動作を行わせるためのデータを提供する際に関与する任意の媒体を指す。コンピュータシステム600を使用して実装される実施形態では、例えば実行のためにプロセッサ604に命令を提供する際に、種々のコンピュータ可読媒体が関与する。このような媒体は、不揮発性媒体および揮発性媒体を含むがこれらに限定されない多くの形態をとることができる。不揮発性媒体は、例えば光学ディスクまたは磁気ディスク、例えば記憶装置610を含む。揮発性媒体は、動的メモリ、例えばメインメモリ606を含む。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えばフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または他の任意の磁気媒体、CD-ROM、他の任意の光学媒体、RAM、PROMおよびEPROM、FLASH(登録商標)-EPROM、他の任意のメモリチップもしくはメモリカートリッジまたはコンピュータが読み出すことができる他の任意の媒体を含む。
【0197】
コンピュータ可読媒体の種々の形態は、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ604に搬送することに関与することができる。例えば、命令は、最初に、リモートコンピュータの磁気ディスクに搬送されうる。リモートコンピュータはその動的メモリに命令をロードし、モデムを使用して電話回線を介して命令を送信することができる。コンピュータシステム600に対してローカルなモデムは、電話回線上でデータを受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器は赤外線信号において搬送されるデータを受信することができ、適切な回路はデータをバス602上に配置することができる。バス602はデータをメインメモリ606へ搬送し、そこからプロセッサ604が命令を検索して実行する。メインメモリ606により受信された命令は、場合により、プロセッサ604による実行の前または後のいずれかで、記憶装置610に記憶することができる。
【0198】
また、コンピュータシステム600は、バス602に接続された通信インタフェース618も含む。通信インタフェース618は、ローカルネットワーク622に接続されているネットワークリンク620に対して、双方向データ通信接続を提供する。例えば、通信インタフェース618は、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カードまたはモデムであり、対応するタイプの電話回線へのデータ通信接続を提供することができる。別の例として、通信インタフェース618は、互換性のあるLANにデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであることができる。また、無線リンクを実装することもできる。任意のこのような実現形態において、通信インタフェース618は、種々のタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号または光信号を送信し、受信する。
【0199】
ネットワークリンク620は、典型的には、1つ以上のネットワークを介して、他のデータデバイスにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク620は、ローカルネットワーク622を介して、ホストコンピュータ624またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)626により管理されているデータ機器に対する接続を提供することができる。次に、ISP626は、現在一般に「インターネット」628と称されているワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介して、データ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク622およびインターネット628は、両方とも、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号または光信号を使用する。
【0200】
コンピュータシステム600は、ネットワーク、ネットワークリンク620および通信インタフェース618を介してメッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ630は、インターネット628、ISP626、ローカルネットワーク622および通信インタフェース618を介して、アプリケーションプログラムのための要求されたコードを伝送することができる。受信されたコードは、受信された際にプロセッサ604により実行されるためかつ/または後に実行されるために、記憶装置610または他の不揮発性記憶装置に記憶可能である。
【0201】
前述の明細書において、各実施形態は、実現形態ごとに変化しうる多数の具体的な詳細を参照して記載されている。このため、出願人が意図している唯一かつ排他的な指標であるアプローチは、任意の後の訂正を含む、このような特許請求の範囲に由来する具体的な形式で本願に由来する特許請求の範囲のセットである。したがって、特許請求の範囲に明示的に言及されていない限定、要素、特性、特徴、利点または属性が、このような特許請求の範囲の範囲を限定するものであってはならない。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考えられるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】