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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】洗濯用付着助剤ポリマー
(51)【国際特許分類】
   C08G 65/333 20060101AFI20221214BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
C08G65/333
C11D3/37
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514717
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(85)【翻訳文提出日】2022-03-04
(86)【国際出願番号】 US2020052217
(87)【国際公開番号】W WO2021061773
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】62/905,500
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】特許業務法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベロウィチ、マシュー イー.
(72)【発明者】
【氏名】レイター、デイヴィッド エス.
(72)【発明者】
【氏名】プルッコディ、ランダーラ
(72)【発明者】
【氏名】ワッサーマン、エリック
【テーマコード(参考)】
4H003
4J005
【Fターム(参考)】
4H003AB19
4H003AB31
4H003AC08
4H003BA12
4H003DA01
4H003EB04
4H003EB08
4H003EB25
4H003EB28
4H003ED02
4H003FA21
4J005AA04
4J005AA10
4J005BA00
4J005BB01
4J005BB02
4J005BB04
4J005BC00
4J005BD05
(57)【要約】
50超~99重量%の式(I)の構造単位であって、式中、Rが、水素、-C1-4アルキル、および-CHORから選択され、Rが、-C1-12アルキルおよびフェニルから選択される、式(I)の構造単位と、1~50重量%未満の式(II)の構造単位であって、式中、Rが、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分から選択され、Aが、N上でカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり、Rが、水素、-C1-12アルキル、およびフェニルから選択され、Rが、水素および-C1-8アルキルから選択される、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーが、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーは、分子当たり少なくとも2つの式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする、洗濯用付着助剤ポリマーが提供される。
【化1】
【選択図】なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯用付着助剤ポリマーであって、
(a)前記付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%の式(I)の構造単位であって、
【化1】
式中、各Rが、水素、-C1-4アルキル基、および-CHOR基からなる群から独立して選択され、各Rが、-C1-12アルキル基およびフェニル基からなる群から独立して選択される、式(I)の構造単位と、
(b)前記付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満の式(II)の構造単位であって、
【化2】
式中、各Rが、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分からなる群から独立して選択され、
【化3】
式中、Aが、N上でカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり、各Rが、水素、-C1-12アルキル基、およびフェニル基からなる群から独立して選択され、各Rが、水素および-C1-8アルキル基からなる群から独立して選択される、式(II)の構造単位と、を含み、
前記付着助剤ポリマーが、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有するが、
前記付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つの式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする、付着助剤ポリマー。
【請求項2】
前記付着助剤ポリマーが、検出可能限界未満のアゼチジニウム部分を含有する、請求項1に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項3】
前記付着助剤ポリマーが、前記検出可能限界未満のエポキシド部分を含有する、請求項2に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項4】
前記付着助剤ポリマーが、前記検出可能限界未満のハロメチル部分を含有する、請求項3に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項5】
前記付着助剤ポリマーが、前記検出可能限界未満のカルボン酸部分を含有する、請求項4に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項6】
前記付着助剤ポリマーが、前記検出可能限界未満のカルボニル部分を含有する、請求項5に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項7】
前記付着助剤ポリマーが、5,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項6に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項8】
前記付着助剤ポリマーが
(a)前記付着助剤ポリマーの重量に基づいて、82~96重量%の式(I)の構造単位であって、式中、各Rが、水素および-C1-4アルキル基から独立して選択される、式(I)の構造単位と、
(b)前記付着助剤ポリマーの重量に基づいて、4~18重量%の式(II)の構造単位であって、式中、各Rが、式(III)の部分および式(IV)の部分からなる群から独立して選択される、式(II)の構造単位と、を有する、請求項7に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項9】
各Rが、水素およびメチル基から独立して選択され、
各Rが、-CH基である、請求項8に記載の付着助剤ポリマー。
【請求項10】
各Rが、水素であり、
各Rが、式(IV)の部分である、請求項9に記載の付着助剤ポリマー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯用付着助剤ポリマーに関する。具体的には、本発明は、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%の式(I)の構造単位であって、
【化1】
式中、Rが、水素、-C1-4アルキル、および-CHORから選択され、Rが、-C1-12アルキルおよびフェニルから選択される、式(I)の構造単位と、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満の式(II)の構造単位であって、
【化2】
式中、Rが、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分から選択され、
【化3】
式中、Aが、N上でカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり、Rが、水素、-C1-12アルキル、およびフェニルから選択され、Rが、水素および-C1-8アルキルから選択される、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーが、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つの式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする、付着助剤ポリマーに関する。
【0002】
洗濯による布地の洗浄は、染み、臭い、および汚れを取り除くのに有用である。それにもかかわらず、洗濯プロセスは、繊維に機械的かつ化学的損傷を引き起こす傾向があり、しわ、退色、毛玉、毛羽立ち、染料移動、ごわつき、布地の傷み、繊維の劣化、および消費者が望ましくないと感じる他の問題がもたらされる。したがって、洗濯製品(例えば、洗剤、柔軟剤)は、望ましくない洗濯の問題のいくつかを減らすために、布地ケア有益剤を含むように配合されることが多い。
【0003】
多くの布地ケア有益剤は、洗濯プロセス中の布地への送達効率が不十分であることから、ほんの限られた利益を提供することが見出されている。布地ケア有益剤と布地との間の親和性は、典型的には、布地ケア有益剤と布との間の自然引力の欠如によって損なわれる。これは、洗浄の欠点をもたらし得る洗濯製品配合物に典型的に含有されるアニオン性界面活性剤との望ましくない相互作用を回避するために、ほとんどの布地ケア有益剤がアニオン性または非イオン性であることに由来する。布地に使用されるほとんどの繊維(例えば、綿、羊毛、絹、およびナイロン)が洗濯溶液中でわずかにアニオン性の電荷を帯びていることを考えると、布地ケア有益剤と布地との間に反発力が存在し、顕著な送達効率の低下がもたらされる。
【0004】
布地ケア有益剤の送達を増強するための1つのアプローチは、米国特許第7,056,879号においてWangらによって説明されている。Wangらは、a)組成物の約0.1重量%~約10重量%の少なくとも1つの非水溶性シリコーン誘導体布地ケア有益剤であって、約1nm~100ミクロンの粒径を有する、シリコーン誘導体布地ケア有益剤シリコーン誘導体と、b)組成物の約0.01重量%~約5重量%の少なくとも1つのカチオン性セルロース送達増強剤と、c)組成物の約1重量%~約80重量%の界面活性剤と、d)組成物の約3.96重量%~約80重量%のビルダーと、e)リパーゼ酵素、プロテアーゼ酵素、またはそれらの混合物から選択される、組成物の約0.001重量%~約5重量%の相溶性酵素と、を含み、送達増強剤対布地ケア有益剤の比率が、約1:50~約1:1である、洗濯製品組成物を開示する。
【0005】
それにもかかわらず、洗濯製品に組み込まれた布地ケア有益剤の送達効率を改善するための付着助剤の継続的な必要性が残っている。
【0006】
本発明は、(a)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%の式(I)の構造単位であって、
【化4】
式中、各Rが、水素、-C1-4アルキル基、および-CHOR基からなる群から独立して選択され、各Rが、-C1-12アルキル基およびフェニル基からなる群から独立して選択される、式(I)の構造単位と、(b)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満の式(II)の構造単位であって、
【化5】
式中、各Rが、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分からなる群から独立して選択され、
【化6】
式中、Aが、N上でカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり、各Rが、水素、-C1-12アルキル基、およびフェニル基からなる群から独立して選択され、各Rが、水素および-C1-8アルキル基からなる群から独立して選択される、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーが、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つの式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする、洗濯用付着助剤ポリマーを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
驚くべきことに、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有する本明細書に記載の付着助剤ポリマーは、布地ケア有益剤(例えば疎水性ポリ(ジメチルシロキサン)布地調整剤)の付着効率を著しく高めるのに有効であることが見出されている。
【0008】
別途指示がない限り、比、百分率、部などは、重量による。組成物中の重量百分率(または重量%)は、乾燥重量の百分率であり、すなわち、組成物中に存在し得る一切の水を排除している。
【0009】
本明細書で使用される場合、別途指示がない限り、「重量平均分子量」および「M」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびポリスチレン標準物などの従来の標準物を用いる従来の様式で測定された場合の重量平均分子量を指すのに互換的に使用される。GPC技術については、Modern Size Exclusion Liquid Chromatography:Practice of Gel Permeation and Gel Filtration Chromatography,Second Edition,Striegel,et al.,John Wiley & Sons,2009で詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0010】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「構造単位」という用語は、所定の原材料のレムナントを指し、したがって、エチレンオキシドの構造単位は、以下で示され、
【化7】
式中、点線は、ポリマー骨格への結合点を表し、Rは、水素である。
【0011】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、(a)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位であって、
【化8】
式中、各Rが、水素、-C1-4アルキル基、および-CHOR基(好ましくは、水素、-C1-4アルキル基、およびそれらの混合物、より好ましくは、水素、-C1-2アルキル基、およびそれらの混合物、さらにより好ましくは、水素、メチル基、およびそれらの混合物、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択され、各Rが、-C1-12アルキル基およびフェニル基からなる群から独立して選択される、式(I)の構造単位と、(b)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満(好ましくは、2~40重量%、より好ましくは、3~25重量%、さらにより好ましくは、4~18重量%、最も好ましくは、5~10重量%)の式(II)の構造単位であって、
【化9】
式中、各Rが、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分からなる群から独立して選択され、
【化10】
式中、Aが、Nでカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり、各Rが、水素、-C1-12アルキル基、およびフェニル基(好ましくは、水素および-C1-12アルキル基、より好ましくは、水素および-C1-4アルキル基、さらにより好ましくは、水素および-C1-2アルキル基、最も好ましくは、水素およびメチル基)からなる群から独立して選択され、各Rが、水素および-C1-8アルキル基(好ましくは、水素および-C1-4アルキル基、より好ましくは、水素およびメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択される、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーは、100,000ダルトン未満の重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。
【0012】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、100,000ダルトン未満の重量平均分子量、Mを有する。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、2,000~90,000ダルトンの重量平均分子量を有する。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、2,500~75,000ダルトンの重量平均分子量を有する。またさらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、3,000~50,000ダルトンの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、12,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0013】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位を含み、式中、各Rは、水素、-C1-4アルキル基、および-CHOR基からなる群から独立して選択され、各Rは、-C1-12アルキル基およびフェニル基からなる群から独立して選択される。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位を含み、式中、各Rは、水素、-C1-4アルキル基、およびそれらの混合物からなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位を含み、式中、各Rは、水素、-C1-2アルキル基、およびそれらの混合物からなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位を含み、式中、各Rは、水素、メチル基、およびそれらの混合物からなる群から独立して選択される。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、50超~99重量%(好ましくは、60~98重量%、より好ましくは、75~97重量%、さらにより好ましくは、82~96重量%、最も好ましくは、90~95重量%)の式(I)の構造単位を含み、式中、各Rは、水素からなる群から独立して選択される。
【0014】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満(好ましくは、2~40重量%、より好ましくは、3~25重量%、さらにより好ましくは、4~18重量%、最も好ましくは、5~10重量%)の式(II)の構造単位を含み、式中、各Rは、式(III)の部分、式(IV)の部分、および式(V)の部分からなる群から独立して選択され、Aは、N上でカチオン電荷のバランスをとる対アニオンであり(好ましくは、Aは、Cl、F、Br、およびI、より好ましくは、ClおよびBr、最も好ましくは、Clからなる群から選択される)、各Rは、水素、-C1-12アルキル基、およびフェニル基(好ましくは、水素および-C1-12アルキル基、より好ましくは、水素および-C1-4アルキル基、さらにより好ましくは、水素および-C1-2アルキル基、最も好ましくは、水素およびメチル基)からなる群から独立して選択され、各Rは、水素および-C1-8アルキル基(好ましくは、水素および-C1-4アルキル基、より好ましくは、水素およびメチル基、最も好ましくは、水素)からなる群から独立して選択されるが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満(好ましくは、2~40重量%、より好ましくは、3~25重量%、さらにより好ましくは、4~18重量%、最も好ましくは、5~10重量%)の式(II)の構造単位を含み、式中、各Rは、式(III)の部分および式(IV)の部分からなる群から独立して選択され、各Rは、水素、-C1-12アルキル基(好ましくは、-C1-8アルキル基、より好ましくは、-C1-4アルキル基、最も好ましくは、メチル基)およびフェニル基からなる群から独立して選択されるが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。好ましくは、Rが式(III)の部分である場合、R基のうちの少なくとも1つ(好ましくは、少なくとも2つ、より好ましくは、3つ全部)は、-C1-12アルキル基(好ましくは、-C1-4アルキル基、より好ましくは、-C1-2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)である。好ましくは、Rが式(IV)の部分である場合、R基のうちの少なくとも1つ(好ましくは、両方)は、-C1-12アルキル基(好ましくは、-C1-4アルキル基、より好ましくは、-C1-2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)である。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1~50重量%未満(好ましくは、2~40重量%、より好ましくは、3~25重量%、さらにより好ましくは、4~18重量%、最も好ましくは、5~10重量%)の式(II)の構造単位を含み、式中、各Rは、式(IV)の部分であり、R基のうちの少なくとも1つ(好ましくは、両方)は、-C1-12アルキル基(好ましくは、-C1-4アルキル基、より好ましくは、-C1-2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)であるが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。
【0015】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.5重量%以下の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.2重量%以下の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.1重量%以下の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。またさらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%以下の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満の、セルロース(例えば、アゼチジニウム基、エポキシド基、ハロメチル基(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分))と共有結合を形成することができる活性部分を含む。
【0016】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下のカルボン酸部分を含む。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.5重量%以下のカルボン酸部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.2重量%以下のカルボン酸部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.1重量%以下のカルボン酸部分を含む。またさらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%以下のカルボン酸部分を含む。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満のカルボン酸部分を含む。
【0017】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、1重量%以下のカルボニル部分を含む。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.5重量%以下のカルボニル部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.2重量%以下のカルボニル部分を含む。さらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.1重量%以下のカルボニル部分を含む。またさらにより好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、付着助剤ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%以下のカルボニル部分を含む。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満のカルボニル部分を含む。
【0018】
好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、(a)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、82~96重量%の式(I)の構造単位であって、式中、各Rが、水素および-C1-4アルキル基からなる群から独立して選択される、式(I)の構造単位と、(b)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、4~18重量%の式(II)の構造単位であって、式中、各Rが、式(III)の部分および式(IV)の部分からなる群から独立して選択され、各Rが、水素および-C1-8アルキル基からなる群から独立して選択される、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満のアゼチジニウム部分、カルボン酸部分、カルボニル部分、およびハロメチル部分(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分)を含有し、付着助剤ポリマーは、5,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。より好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、(a)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、82~96重量%の式(I)の構造単位であって、式中、各Rが、水素およびメチル基から独立して選択される、式(I)の構造単位と、(b)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、4~18重量%の式(II)の構造単位であって、式中、各Rが、式(III)の部分および式(IV)の部分からなる群から独立して選択され、各Rが、メチル基である、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満のアゼチジニウム部分、カルボン酸部分、カルボニル部分、およびハロメチル部分(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分)を含有し、付着助剤ポリマーは、5,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。最も好ましくは、本発明の洗濯用付着助剤ポリマーは、(a)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、82~96重量%の式(I)の構造単位であって、式中、各Rが、水素である、式(I)の構造単位と、(b)付着助剤ポリマーの重量に基づいて、4~18重量%の式(II)の構造単位であって、式中、各Rが、式(IV)の部分であり、各Rが、メチル基である、式(II)の構造単位と、を含み、付着助剤ポリマーは、検出可能限界未満のアゼチジニウム部分、カルボン酸部分、カルボニル部分、およびハロメチル部分(例えば、クロロメチル部分、フルオロメチル部分を含有し、付着助剤ポリマーは、5,000~30,000ダルトンの量平均分子量を有するが、付着助剤ポリマーが、分子当たり少なくとも2つ(好ましくは、2.5~300、より好ましくは、3~50、さらにより好ましくは、3~20、最も好ましくは、3.5~15)の式(II)の構造単位の平均を有することを条件とする。
【0019】
本発明のいくつかの実施形態をこれより以下の実施例において詳細に説明する。
【0020】
以下の表に列挙されている略称を実施例で使用する。
【表1】
分析法:
エピクロロヒドリンコポリマーの分子量分析:
【表2】
【0021】
アミン官能化コポリマーの分子量分析:
すべての試料を、GPC移動相で5mg/mLで調製した。各試料の正確な濃度を記録した。試料を水平振とう機において周囲温度で少なくとも2時間振とうして、溶解プロセスを促進した。次に、調製した試料を、45μmナイロンシリンジフィルターを使用してオートサンプラバイアルにろ過してから注入した。例示されたアミン官能化ポリマーのいずれについても、ろ過プロセス中に抵抗は観察されなかった。
【0022】
使用したGPC機器のセットアップは、Waters Alliance 2690分離モジュール(デガッサ、ポンプ、オートサンプラ、カラムオーブン)およびWyatt Optilab UT-rEX屈折率検出器(RI)で構成されていた。Waters e-SAT/INモジュールを使用して、RI検出器からのアナログ信号をデータ収集用のデジタル信号に変換した。データを取得およびプロセスにEmpower 3を使用した。
【0023】
GPC条件:


【表3】
【0024】
ECHコポリマーのNMR分析:
すべての試料を、GPC移動相で5mg/mLで調製した。各試料の正確な濃度を記録した。試料を水平振とう機において周囲温度で少なくとも2時間振とうして、溶解プロセスを促進した。次に、調製した試料を、45μmナイロンシリンジフィルターを使用してオートサンプラバイアルにろ過してから注入した。例示されたアミン官能化ポリマーのいずれについても、ろ過プロセス中に抵抗は観察されなかった。
【0025】
アミン官能化コポリマーの分子量分析:
試料調製:500mgの試料を、5mM緩和剤を含有する2.2mLのアセトン-dに溶解して均一な溶液を形成し、10mmNMRチューブに移した。定量的13C NMR分光法を、以下のパラメータを使用して、10mm極低温プローブを備えたBruker 600 MHz分光計で行った。パルス磁場勾配NMRによって、拡散測定により、2mM緩和剤を含有するCDCl中の0.1重量%溶液を使用して分子量を定量化することが可能になった。拡散測定を、5mmのBBOプローブを備えた400MHz機器で行った。繰り返し時間:7秒、スキャン数:128、90°パルス:12μs、T:25℃、スペクトル幅:240ppm、スペクトル中心:90ppm。
綿布地のXPS分析:

【表4】
【0026】
実施例P1:EO-ECHポリマー
シリンジに不活性雰囲気下でECH(4.63mL)およびトルエン(150mL)を装入し、密封されたGCバイアルで蓋をしてから、ガス巻き込みインペラブレードを利用する撹拌器を備えた300mLステンレス鋼圧力反応器に添加した。温度を、リサーチ制御バルブを使用して内部冷却ループを介して供給される抵抗加熱および冷却水を介して、マントルで制御した。反応器を100℃で乾燥させ、窒素で完全にパージした。反応器を約15psigの窒素で加圧し、続いてCamille反応器制御システムを使用してEO(8.85mL)を添加した。反応混合物を40℃まで加熱した。トルエン(6mL)中の触媒混合物を、TiBA(トルエン中25%、2.48g)およびトリエチルアミン(79mg)からグローブボックス内で調製し、シリンジに取り込み、蓋をしてボックスから取り出した。触媒混合物をショットタンクに添加し、反応器に装入した。
【0027】
約4℃の即時発熱が観察され、約1時間にわたって圧力を維持するためにさらに約9mLのEOを添加した。次に、ショットタンクを介してエタノール(6mL)を添加することにより混合物をクエンチした。RTまで冷却し、窒素でパージした後、混合物を反応器から取り出し、回転蒸発器で濃縮した。混合物をジャーに移し、グローブボックス真空ポンプを使用して50℃でさらに乾燥させた。生成物ポリマー(12.2g)を単離した。ポリマーのECH含有量は、定量的13C NMRによって16重量%であることがわかった。GPCによるポリマーMおよびMは、それぞれ11.9および2.9kDaであった。
【0028】
実施例P2:EO-ECHポリマー
シリンジに不活性雰囲気下でECH(1.54mL)およびトルエン(150mL)を装入し、密封されたGCバイアルで蓋をしてから、ガス巻き込みインペラブレードを利用する撹拌器を備えた300mLステンレス鋼圧力反応器に添加した。温度を、リサーチ制御バルブを使用して内部冷却ループを介して供給される抵抗加熱および冷却水を介して、マントルで制御した。反応器を100℃で乾燥させ、窒素で完全にパージした。反応器を約15psigの窒素で加圧し、続いてCamille反応器制御システムを使用してEO(8.85mL)を添加した。反応混合物を40℃まで加熱した。トルエン(8mL)中の触媒混合物を、TiBA(トルエン中25%、1.86g)およびテトラオクチルアンモニウムブロミド(427mg)からグローブボックス内で調製し、シリンジに取り込み、蓋をしてボックスから取り出した。触媒混合物をショットタンクに添加し、反応器に装入した。
【0029】
約3℃の即時発熱が観察され、約1時間にわたって圧力を維持するためにさらに約9mLのEOを添加した。次に、ショットタンクを介してエタノール(6mL)を添加することにより混合物をクエンチした。RTまで冷却し、窒素でパージした後、混合物を反応器から取り出し、回転蒸発器で濃縮した。混合物をジャーに移し、グローブボックス真空ポンプを使用して50℃でさらに乾燥させた。生成物ポリマー(14.0g)を単離した。ポリマーのECH含有量は、定量的13C NMRによって6.4重量%であることがわかった。GPCによるポリマーMおよびMは、それぞれ25.6および9.3kDaであった。
【0030】
実施例P3:EO-ECHポリマー
シリンジに不活性雰囲気下でECH(3.09mL)およびトルエン(150mL)を装入し、密封されたGCバイアルで蓋をしてから、ガス巻き込みインペラブレードを利用する撹拌器を備えた300mLステンレス鋼圧力反応器に添加した。温度を、リサーチ制御バルブを使用して内部冷却ループを介して供給される抵抗加熱および冷却水を介して、マントルで制御した。反応器を100℃で乾燥させ、窒素で完全にパージした。反応器を約15psigの窒素で加圧し、続いてCamille反応器制御システムを使用してEO(8.85mL)を添加した。反応混合物を40℃まで加熱した。トルエン(8mL)中の触媒混合物を、TiBA(トルエン中25%、3.71g)およびテトラオクチルアンモニウムブロミド(853mg)からグローブボックス内で調製し、シリンジに取り込み、蓋をしてボックスから取り出した。触媒混合物をショットタンクに添加し、反応器に装入した。
【0031】
約3℃の即時発熱が観察され、約1時間にわたって圧力を維持するためにさらに約9mLのEOを添加した。次に、ショットタンクを介してエタノール(6mL)を添加することにより混合物をクエンチした。RTまで冷却し、窒素でパージした後、混合物を反応器から取り出し、回転蒸発器で濃縮した。混合物をジャーに移し、グローブボックス真空ポンプを使用して50℃でさらに乾燥させた。生成物ポリマー(7.4g)を単離した。ポリマーのECH含有量は、定量的13C NMRによって10.6重量%であることがわかった。GPCによるポリマーMおよびMは、それぞれ9.9および3.1kDaであった。
【0032】
実施例P4:EO-ECHポリマー
シリンジに不活性雰囲気下でECH(9.26mL)およびトルエン(150mL)を装入し、密封されたGCバイアルで蓋をしてから、ガス巻き込みインペラブレードを利用する撹拌器を備えた300mLステンレス鋼圧力反応器に添加した。温度を、リサーチ制御バルブを使用して内部冷却ループを介して供給される抵抗加熱および冷却水を介して、マントルで制御した。反応器を100℃で乾燥させ、窒素で完全にパージした。反応器を約15psigの窒素で加圧し、続いてCamille反応器制御システムを使用してEO(8.85mL)を添加した。反応混合物を40℃まで加熱した。トルエン(8mL)中の触媒混合物を、TiBA(トルエン中25%、3.71g)およびテトラオクチルアンモニウムブロミド(853mg)からグローブボックス内で調製し、シリンジに取り込み、蓋をしてボックスから取り出した。触媒混合物をショットタンクに添加し、反応器に装入した。
【0033】
約3℃の即時発熱が観察され、約1時間にわたって圧力を維持するためにさらに約9mLのEOを添加した。次に、ショットタンクを介してエタノール(6mL)を添加することにより混合物をクエンチした。RTまで冷却し、窒素でパージした後、混合物を反応器から取り出し、回転蒸発器で濃縮した。混合物をジャーに移し、グローブボックス真空ポンプを使用して50℃でさらに乾燥させた。生成物ポリマー(19.2g)を単離した。ポリマーのECH含有量は、定量的13C NMRによって27.8重量%であることがわかった。
【0034】
実施例P5:EO-PO-ECHポリマー
シリンジに不活性雰囲気下でECH(3.09mL)、PO(8.26mL)、およびトルエン(150mL)を装入し、密封されたGCバイアルで蓋をしてから、ガス巻き込みインペラブレードを利用する撹拌器を備えた300mLステンレス鋼圧力反応器に添加した。温度を、リサーチ制御バルブを使用して内部冷却ループを介して供給される抵抗加熱および冷却水を介して、マントルで制御した。反応器を100℃で乾燥させ、窒素で完全にパージした。反応器を約15psigの窒素で加圧し、続いてCamille反応器制御システムを使用してEO(8.85mL)を添加した。反応混合物を40℃まで加熱した。トルエン(8mL)中の触媒混合物を、TiBA(トルエン中25%、3.71g)およびテトラオクチルアンモニウムブロミド(853mg)からグローブボックス内で調製し、シリンジに取り込み、蓋をしてボックスから取り出した。触媒混合物をショットタンクに添加し、反応器に装入した。
【0035】
発熱は観察されず、反応器の圧力は一定に保たれた。混合物を60℃まで加熱し、72時間保持した。混合物を冷却し、排気し、窒素でパージした。混合物をジャーに移し、グローブボックス真空ポンプを使用して60℃でさらに乾燥させた。生成物ポリマー(12.0g)を単離した。
【0036】
実施例P6:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P1に従って調製された8.64gのコポリマーおよび7.81mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、20mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーを褐色の油(9.55g)として単離した。定量的13C NMRにより、コポリマーは、77重量%のEOおよび23重量%のN,N,N-トリメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0037】
実施例P7:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P2に従って調製された5.00gのコポリマーおよび3.25mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、15mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーをオフホワイトの粉末(4.44g)として単離した。SECによるポリマーMおよびMは、それぞれ25.9および13.5kDaであった。定量的13C NMRにより、コポリマーは、93重量%のEOおよび7重量%のN,N,N-トリメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0038】
実施例P8:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P2に従って調製された5.00gのコポリマーおよび2.72mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、15mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーをオフホワイトの粉末(4.77g)として単離した。SECによるポリマーMおよびMは、それぞれ37.4および17.9kDaであった。定量的13C NMRにより、コポリマーは、92重量%のEOおよび8重量%のN,N-ジメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0039】
実施例P9:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P3に従って調製された5.32gのコポリマーおよび5.67mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、15mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーを薄茶色の油(5.12g)として単離した。SECによるポリマーMおよびMは、それぞれ14.9および7.7kDaであった。定量的13C NMRにより、コポリマーは、83重量%のEOおよび17重量%のN,N,N-トリメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0040】
実施例P10:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P4に従って調製された5.56gのコポリマーおよび15.5mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、10mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーを薄茶色の油(6.01g)として単離した。SECによるポリマーMおよびMは、それぞれ16.9および6.9kDaであった。定量的13C NMRにより、コポリマーは、62重量%のEOおよび38重量%のN,N,N-トリメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0041】
実施例P11:アミン反応EO-ECHポリマー
PTFE被覆磁気撹拌棒を含有するFisher Porterチューブに、実施例P5に従って調製された5.50gのターポリマーおよび10.5mLのトリメチルアミンの45重量%溶液を装入した。溶液を撹拌し、15mLの蒸留水を添加して、ポリマーの濃度を調整した。Fisher Porterチューブを密封し、混合物を125℃で16時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷却し、圧力チューブを排気した。窒素を溶液に1時間バブリングして、過剰のアミンを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗ポリマーを最小量のメタノールに取り込んだ。激しく撹拌しながら溶液をジエチルエーテル(10倍量のメタノール)に添加して、ポリマーを沈殿させた。ポリマーを薄茶色の油(6.13g)として単離した。SECによるポリマーMおよびMは、それぞれ2.1および1.5kDaであった。定量的13C NMRにより、コポリマーは、62重量%のEO、13重量% のPO、および25重量%のN,N,N-トリメチル-2-オキシランメタンアミニウムクロリドを含有していた。
【0042】
比較実施例C1および実施例1~4:液体洗濯洗剤
後続の実施例の付着試験で使用される液体洗濯洗剤配合物を、表1に記載される一般的な配合物に、表2に示される付着助剤ポリマーを加えて調製し、標準的な液体洗濯配合物の調製手順によって調製した。
【表5】
【表6】
【0043】
シリコーン付着
比較実施例C1 および実施例1~4の液体洗濯洗剤配合物のシリコーン付着を、SR Lab Instrumentsから入手可能なTerg-o-tometerモデルTOM-52-A(6×1Lウェル)において、毎分90サイクルで撹拌し、表3に示される条件で評価した。

【表7】
【0044】
次に、布地見本を乾燥させ、X線光電子分光法(XPS)によって分析して、表面に付着したシリコーンを定量化した。Siの重量%付着のXPS結果を表4に提供する。
【0045】
次に、Kalihari et al., Rev.Sci.Instrum. 2013, 84, 035104に記載されている摩擦計装置を使用して、布地見本の摩擦測定値を得た。布地見本を、両面テープを使用してガラス基板に接着させ、一方向のスライドデッキに固定した。3/8インチの剛性ナイロン球を、加えられた垂直力で布地表面と接触させて配置し、布で覆われたガラス基板が球の表面を横切って一方的に引っ張られたときに横力を測定した。このプロセスを、複数の複製を用いて3つの力で実行した。摩擦係数を、測定された横力と加えられた垂直力との間の勾配を計算することによって決定した。結果を表4に報告する。
【表8】

【国際調査報告】