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特表2022-553000二重リザーバを有するエアロゾル送達装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】二重リザーバを有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/05 20200101AFI20221214BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20221214BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522897
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-06-10
(86)【国際出願番号】 IB2020059731
(87)【国際公開番号】W WO2021074862
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】16/657,219
(32)【優先日】2019-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘジャジ,バヒド
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA12
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC01
4B162AC16
4B162AC27
(57)【要約】
本開示は、外壁を画定し、電源および制御構成要素をさらに含むハウジングと、エアロゾル出口路を画定するマウスピース部と、第1の液体組成物を収容するように構成された第1のリザーバと、第2の液体組成物を収容するように構成された第2のリザーバと、第1の液体組成物を気化させて、第1のエアロゾル粒径を有する第1のエアロゾルを生成するように構成された第1の噴霧アセンブリと、第2の液体組成物を気化させて、第2のエアロゾル粒径を有する第2のエアロゾルを生成するように構成された第2の噴霧アセンブリと、を備えるエアロゾル送達装置を提供する。第1の液体組成物は第2の液体組成物と異なっていてもよく、第1の粒径は第2の粒径と異なっていてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
外壁を画定し、電源および制御構成要素をさらに含むハウジングと、
エアロゾル出口路を画定するマウスピース部と、
第1の液体組成物を収容するように構成された第1のリザーバと、
第2の液体組成物を収容するように構成された第2のリザーバと、
第1の液体組成物を気化させて、第1のエアロゾル粒径を有する第1のエアロゾルを生成するように構成された第1の噴霧アセンブリと、
第2の液体組成物を気化させて、第2のエアロゾル粒径を有する第2のエアロゾルを生成するように構成された第2の噴霧アセンブリと、
を備え、
第1の液体組成物は、第2の液体組成物とは異なり、第1の粒径は、第2の粒径とは異なるエアロゾル送達装置。
【請求項2】
第1および第2の噴霧アセンブリのうちの1つは、振動アセンブリを備え、
任意で、
第1および第2の振動アセンブリのうちの1つは、メッシュプレートおよび振動構成要素を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
第1および第2の振動アセンブリのうちの1つの振動構成要素は、メッシュプレートに取り付けられ、かつメッシュプレートを実質的に取り囲む圧電リングを備え、および/または、
第1および第2の振動アセンブリのうちの1つのメッシュプレートは、略平坦であり、および/または、
第1および第2の振動アセンブリのうちの少なくとも1つのメッシュプレートの少なくとも一部は、それぞれのリザーバに対して凸状である、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
第1および第2のリザーバならびに第1および第2の噴霧アセンブリは、ハウジング内に収容され、マウスピース部は、ハウジングから取り外し可能かつ交換可能であるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
第1および第2のリザーバは、エアロゾル出口路の両側に配置される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
第1および第2の噴霧アセンブリは、エアロゾル出口路の両側に配置され、
任意で、
第1および第2の噴霧アセンブリは、互いに向かって、およびエアロゾル出口路に向かって傾斜しており、
任意で、
第1および第2の噴霧アセンブリの各々の表面は、エアロゾル出口路に対して角度を形成し、
任意で、
第1および第2の噴霧アセンブリの各々の表面によって形成される角度は、45度よりも大きく180度未満である、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
第1の粒径は、約4ミクロンよりも小さい、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
第2の粒径は、約4ミクロンよりも大きい、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
第2の粒径は、約4ミクロン~約15ミクロンである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
第1および第2の噴霧アセンブリは、第1および第2のエアロゾルを実質的に同時に生成するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
第1の噴霧アセンブリは、第2の噴霧アセンブリが第2のエアロゾルを生成するように構成された後に第1のエアロゾルを生成するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
第1および第2の噴霧アセンブリは、制御構成要素を介して自動的に制御されるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
第1の液体組成物は、ニコチンを含有する水性液体を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
第2の液体組成物は、肺サーファクタントを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Aerosol Delivery Device with Dual Reservoir」と題され、2019年10月18日に出願された米国特許出願第16/657,219号明細書の優先権および利益を主張する。
【0002】
本開示は、エアロゾル送達装置に関し、さらに詳細には、1つ以上のリザーバと、エアロゾルを生成するために電力を利用して1つ以上の液体組成物を気化させ得る1つ以上の噴霧アセンブリと、を含むエアロゾル送達装置に関する。様々な実施形態では、タバコから製造または誘導されることができるか、タバコまたは他の植物を組み込んでもよい材料および/または成分を組み込んでもよく、香味料を含む天然成分または合成成分を含んでもよく、および/または1つ以上の薬用成分を含んでもよい液体組成物は、噴霧アセンブリによって気化されて、人間が摂取するための吸入可能な物質を生成する。
【背景技術】
【0003】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するように設計されているが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないと言われている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動供給源を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2015/0216232号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、機能性が向上したエアロゾル送達装置を提供することが望ましいであろう。これに関して、有利な特徴を有するエアロゾル送達を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法およびそのような装置の要素に関する。本開示は、特に、エアロゾル送達装置に関する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0007】
例示的な実施形態1:外壁を画定し、電源および制御構成要素をさらに含むハウジングと、エアロゾル出口路を画定するマウスピース部と、第1の液体組成物を収容するように構成された第1のリザーバと、第2の液体組成物を収容するように構成された第2のリザーバと、第1の液体組成物を気化させて、第1のエアロゾル粒径を有する第1のエアロゾルを生成するように構成された第1の噴霧アセンブリと、第2の液体組成物を気化させて、第2のエアロゾル粒径を有する第2のエアロゾルを生成するように構成された第2の噴霧アセンブリと、を備えるエアロゾル送達装置であって、第1の液体組成物は、第2の液体組成物とは異なり、第1の粒径は、第2の粒径とは異なるエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的な実施形態2:第1および第2の噴霧アセンブリのうちの少なくとも1つは、振動アセンブリを備える、例示的な実施形態1のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態3:第1および第2の振動アセンブリのうちの1つは、メッシュプレートおよび振動構成要素を備える、例示的な実施形態1~2のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態4:第1および第2の振動アセンブリのうちの1つの振動構成要素が、メッシュプレートに取り付けられ、かつメッシュプレートを実質的に取り囲む圧電リングを備える、例示的な実施形態1~3のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態5:第1および第2の振動アセンブリのうちの1つのメッシュプレートは、略平坦である、例示的な実施形態1~4のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態6:第1および第2の振動アセンブリのうちの少なくとも1つのメッシュプレートの少なくとも一部は、それぞれのリザーバに対して凸状である、例示的な実施形態1~5のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態7:第1および第2のリザーバならびに第1および第2の噴霧アセンブリは、ハウジング内に収容され、マウスピース部は、ハウジングから取り外し可能かつ交換可能であるように構成される、例示的な実施形態1~6のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態8:第1および第2のリザーバは、エアロゾル出口路の両側に配置される、例示的な実施形態1~7のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的な実施形態9:第1および第2の噴霧アセンブリは、エアロゾル出口路の両側に配置される、例示的な実施形態1~8のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的な実施形態10:第1および第2の噴霧アセンブリは、互いに向かって、およびエアロゾル出口路に向かって傾斜している、例示的な実施形態1~9のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的な実施形態11:第1および第2の噴霧アセンブリの各々の表面は、エアロゾル出口路に対して角度を形成する、例示的な実施形態1~10のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的な実施形態12:第1および第2の噴霧アセンブリの各々の表面によって形成される角度は、45度よりも大きく180度未満である、例示的な実施形態1~11のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0019】
例示的な実施形態13:第1の粒径は、約4ミクロンよりも小さい、例示的な実施形態1~12のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0020】
例示的な実施形態14:第2の粒径は、約4ミクロンよりも大きい、例示的な実施形態1~13のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0021】
例示的な実施形態15:第2の粒径の寸法は、約4ミクロン~約15ミクロンである、例示的な実施形態1~14のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0022】
例示的な実施形態16:第1および第2の噴霧アセンブリは、第1および第2のエアロゾルを実質的に同時に生成するように構成される、例示的な実施形態1~15のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0023】
例示的な実施形態17:第1の噴霧アセンブリは、第2の噴霧アセンブリが第2のエアロゾルを生成するように構成された後に第1のエアロゾルを生成するように構成される、例示的な実施形態1~16のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0024】
例示的な実施形態18:第1および第2の噴霧アセンブリは、制御構成要素を介して独立して制御可能であるように構成される、例示的な実施形態1~17のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0025】
例示的な実施形態19:第1の液体組成物は、ニコチンを含む水性液体を含む、例示的な実施形態1~18のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0026】
例示的な実施形態20:第2の液体組成物は、肺サーファクタントを含む、例示的な実施形態1~19のいずれかのエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0027】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本発明は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかにかかわらず、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の上述の実施形態の任意の組合せ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組合せを含む。本開示は、文脈上他に明確に指示されない限り、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0028】
本開示の態様の理解を助けるために、ここで添付の図面を参照するが、添付の図面は必ずしも縮尺通りに描かれておらず、添付の図面では、同様の参照番号は同様の要素を指す。図面は、本開示の態様の理解を助けるために例として提供されており、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の上面概略図を示す。
図2】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の斜視図を示す。
図3A】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図3B】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図3C】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図3D】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図3E】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図3F】本開示の例示的な実施形態による噴霧アセンブリの一部の側面概略図を示す。
図4】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の斜視図を示す。
図5】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の一部の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0031】
以下に説明するように、本開示の実施形態はエアロゾル送達装置または気化装置に関し、前記用語は本明細書では区別なく使用される。本開示によるエアロゾル送達装置は、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用して(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく、および/または材料を著しく化学変化させることなく)材料を気化させ、そのような装置の構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なされるのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、いくつかのエアロゾル送達装置の構成要素を使用しても(すなわち、タバコの燃焼または熱分解の副産物から)煙が生成されず、むしろそれらのシステムを使用すると、エアロゾル前駆体組成物の気化に起因する蒸気が生成される。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込み、ひいてはエアロゾル形態のタバコ由来成分を送達する。ただし、ニコチンおよび/またはタバコ成分以外の活性成分を送達するために、様々な実施形態による装置が使用されることができることが理解されるであろう。他の例には、植物成分(例えば、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ユーカリ、ショウガ、カンナビス、チョウセンニンジン、マカおよびティザーヌ)、刺激剤(例えば、カフェインおよびガラナ)、アミノ酸(例えば、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン)および/または医薬成分、栄養補助食品成分および薬用成分(例えば、ビタミン、例えば、B6、B12およびC、ならびにカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD))のための送達装置が挙げられる。
【0032】
エアロゾル送達装置は、そのいかなる成分も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、視認可能なエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙品を使用するのと同じように、装置を保持し使用し、その装置によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその装置の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0033】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けられてもよい。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的活性成分)を提供するように適合されてもよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であってもよい。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)であってもよい。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、視認可能であるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0034】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電気的な動力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ))、噴霧アセンブリ、液体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、エアロゾルを生じることができるエアロゾル前駆体組成物液)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスピースまたは口元領域(例えば、生成されたエアロゾルが吸引によりそこから引き出され得るように、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを備える。
【0035】
エアロゾル送達装置内の構成要素の位置合わせは可変としてもよい。特定の実施形態では、液体組成物は、装置の2つの対向する端部の間(例えば、特定の状況では交換可能かつ使い捨て可能または再充填可能としてもよい、装置のリザーバ内)に配置されてもよい。ただし、他の構成は除外されない。一般に、構成要素は、噴霧アセンブリからのエネルギーが液体組成物(ならびにユーザへの送達のために同様に提供され得る1つ以上の香料、薬剤など)を気化させ、ユーザに送達するためのエアロゾルを形成するように、互いに対して構成される。噴霧アセンブリがエアロゾル前駆体組成物を気化させると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)、を含むように交換可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。
【0036】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択および配置は、本開示の背景技術の項で参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して理解されよう。
【0037】
図1は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置を示す。特に、図1は、マウスピース部102とハウジング104とを備えるエアロゾル送達装置100の概略図を示す。図示される実施形態では、マウスピース部102は、ハウジング104と機能的な関係で恒久的にまたは取り外し可能に位置合わせされてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、マウスピース部およびハウジングは単一の部品を含んでもよいが、他の実施形態では、それらの間の接続は、例えば、ハウジングおよび/またはマウスピース部が再使用されてもよく、および/または使い捨て可能および/または再充填可能とし得るように解放可能であってよい。他の実施形態では、マウスピース部とハウジングとが並んで配置される実施形態など、マウスピース部は、ハウジングと直線的に位置合わせされなくてもよい。様々な実施形態では、マウスピース部とハウジングとを互いに結合するために、様々な異なる係合手段が使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、マウスピース部とハウジングとは、スナップフィット係合、圧入係合、干渉係合、ねじ係合、バヨネット接続、磁気係合などのうちの1つ以上を介して結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングは、マウスピース部の少なくとも一部を受容するように構成されたチャンバを含んでもよい。他の実施形態では、マウスピース部は、ハウジングの少なくとも一部を受容するように構成されたチャンバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、マウスピース部とハウジングとの間に電気的接続が形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、そのような電気的接続は、結合機構の1つ以上の構成要素を介して存在してもよい。このように、マウスピース部およびハウジング内の対応する電気接点が、電気的接続を提供するために結合後に実質的に位置合わせされてもよい。この図および他の図に図示される構成要素は、ハウジングおよび/またはマウスピース部内に存在し得る構成要素の代表であり、本開示に包含されるハウジングおよび/またはマウスピース部構成要素の範囲を限定することを意図するものではないことに留意されたい。エアロゾル送達装置の構成要素間の機械的接続および電気的接続のいくつかの例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年4月17日に出願され、「Connectors for Forming Electrical and Mechanical Connections Between Interchangeable Units in an Aerosol Delivery System」と題された米国特許出願第16/386,940号明細書に記載されている。他のコネクタは、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。
【0038】
様々な実施形態では、エアロゾル送達装置は、様々な異なる形状を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、略棒状または略管状または略円筒形状であってよい。ただし、他の実施形態では、他の形状および寸法も可能である(例えば、長方形、長円形、六角形、角柱形、正多角形または不規則な多角形、円盤形、立方体形、多面形など)。本開示の目的のために、用語「略」は、当業者によって理解されるように、ほぼ製造公差および/またはある程度の製造公差内を意味すると理解されるべきであることに留意されたい。
【0039】
特定の実施形態では、ハウジングまたはマウスピース部の一方または両方は、使い捨て可能である、または再使用可能であると称されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジングは、電源を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電源は、交換式電池または充電式電池を備えてもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(例えば、シガーソケット、USBポートなど)への接続、そのいずれかがユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)を含み得るコンピュータへの接続、USBコネクタへの接続(例えば、壁コンセント、電子装置、乗り物などに実装可能であるUSB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器、およびUSBコネクタもしくは無線充電器を介して装置を充電するためのモバイル電池などの外部セルのアレイへの接続を含むあらゆる種類の再充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、電源は、光発電システムを備えてもよい。さらなる実施形態では、電源はまた、キャパシタを備えてもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、物品の各使用前に再充電されてもよい。したがって、装置はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に喫煙品に取り付けられ得る充電器構成要素を含んでもよい。スーパーキャパシタを含む電源の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。
【0040】
図1に戻って参照すると、図示される実施形態のハウジング104は、制御構成要素106(例えば、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ部品、マイクロコントローラなど)と、電池108などの電源とを含む。追加の構成要素、例えば、1つ以上のセンサ(例えば、1つ以上の流量センサ)、1つ以上のインジケータ(例えば、1つ以上の発光ダイオード(LED))、1つ以上の入力要素(例えば、1つ以上のボタン)などが含まれてもよい。いくつかの例示的な種類の電子部品、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な操作方法は、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書およびPanの米国特許第8,205,622号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Colletらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書およびAmpoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書ならびにHenryらの米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に記載されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本開示に適用可能となり得る電池のいくつかの例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、LEDに加えて、またはLEDの代替として、追加のインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素など)が含まれてもよい。LED構成要素など、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインジケータの追加の代表的な種類ならびにそれらの構成および使用は、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書、Newtonの米国特許第8,499,766号明細書およびScatterdayの米国特許第8,539,959号明細書、Gallowayらの米国特許出願公開第2015/0020825号明細書ならびにSearsらの米国特許出願公開第2015/0216233号明細書に記載されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、図示された要素のすべてが必要とされるわけではないことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、LEDは、存在しなくても、振動インジケータなどの異なるインジケータに置き換えられてもよい。同様に、流量センサは、例えば、手動で作動される1つ以上のプッシュボタンなどの手動アクチュエータに置き換えられてもよい。
【0041】
図示される実施形態では、ハウジング104はまた、第1の液体組成物112Aを収容するように構成された第1の液体リザーバ110Aと、第2の液体組成物112Bを収容するように構成された第2の液体リザーバ110Bとを含む。いくつかの実施形態では、第1および第2の液体リザーバは、ハウジングの一部(例えば、ハウジングの成形された特徴を含むなど)であってよく、他の実施形態では、第1または第2の液体リザーバの一方または両方は、別個の部分を備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2のリザーバは、1つ以上の再充填可能な液体リザーバを備えてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、第1または第2の液体リザーバの一方または両方は、再使用可能であってもよい。ただし、他の実施形態では、第1または第2の液体リザーバの一方または両方は、使い捨て可能であってよい。いくつかの実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つは、独立した容器(例えば、液体組成物に対して実質的に不透過性の壁から形成される)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つの壁は、可撓性および/または折畳み可能であってよく、他の実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つの壁は、実質的に剛性であってよい。液体組成物を支持するための基材、リザーバまたは他の構成要素の種類のいくつかの例が、Newtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書およびDavisらの米国特許出願公開第2014/0059780号明細書ならびにBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、様々なウィッキング材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のウィッキング材料の構成および操作が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許第8,910,640号明細書に記載されている。
【0042】
いくつかの実施形態では、ハウジングおよび/またはマウスピース部は、さらなる実施形態では少なくとも部分的に透明または半透明とすることができるポリマー材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、そのような材料には、限定する必要はないが、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶質コポリエステル(PETG)、ポリ塩化ビニル(PVC)、液状シリコーンゴム(LSR)、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレン(PE)、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン(PP)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、スチレンメチルメタクリレート(SMMA)、スチレンアクリロニトリル樹脂(SAN)、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)およびそれらの組合せが含まれてもよい。他の材料には、例えば、生分解性ポリマー、例えば、限定するものではないが、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)およびポリブチレンサクシネート(PBS)が含まれ得る。いくつかの実施形態では、ハウジングおよび/またはマウスピース部は、金属または複合材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングおよび/またはマウスピース部は、少なくとも部分的に透明または半透明とすることができる他の材料から作製されてもよい。そのような材料には、例えば、ガラスまたはセラミック材料が含まれてもよい。
【0043】
様々な実施形態では、第1または第2の液体組成物の一方または両方は、エアロゾル前駆体組成物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコまたはタバコ由来成分を組み込んでもよい。ある点では、タバコは、微粉砕されたか、粉砕されたか、粉末化されたタバコ薄片などのタバコの部分または片として提供されてもよい。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書に記載されているようなタバコビーズ、ペレットまたは他の固体形態が含まれてもよい。別の点では、タバコは、タバコの水溶性成分の多くを組み込んだ噴霧乾燥抽出物などの抽出物の形態で提供されてもよい。あるいは、タバコ抽出物は、タバコ由来の少量の他の抽出成分も組み込んだ比較的高濃度のニコチン含有抽出物の形態を有してもよい。別の点では、タバコに由来する特定の香味剤などの比較的純粋な形態で、タバコ由来成分が提供されてもよい。ある点では、タバコに由来し、高度に精製された形態または本質的に純粋な形態で使用され得る成分は、ニコチン(例えば、医薬品グレードのニコチン、USP/EPニコチンなど)である。他の実施形態では、非タバコ材料のみがエアロゾル前駆体組成物を形成してもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ香味または非タバコ香味を有するタバコ抽出ニコチンおよび/またはタバコ香味または非タバコ香味を有する非タバコ抽出ニコチンを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物または蒸気前駆体組成物または「e-リキッド」とも呼ばれることもある第1または第2の液体組成物の一方または両方は、例えば、水、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または香料を含み得る様々な成分を含んでもよい。エアロゾル前駆体成分および配合物の種類のいくつかの例もまた、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,217,320号明細書、およびZhengらの米国特許出願公開第2013/0008457号明細書、Chongらの米国特許出願公開第2013/0213417号明細書、Collettらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、Lipowiczらの米国特許出願公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号に記載され、特徴付けられている。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体には、R.J.Reynolds Vapor Company製のVUSE(R)製品、Fontem Ventures B.V.製のBLU(TM)製品、Mistic Ecigs製のMISTIC MENTHOL製品、Nu Mark LLC製のMARK TEN製品、Juul Labs,Inc.製のJUUL製品およびCN Creative Ltd.製のVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が含まれる。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。さらに別の例示的なエアロゾル前駆体組成物は、BLACK NOTE、COSMIC FOG、THE MILKMAN E-LIQUID、FIVE PAWNS、THE VAPOR CHEF、VAPE WILD、BOOSTED、THE STEAM FACTORY、MECH SAUCE、CASEY JONES MAINLINE RESERVE、MITTEN VAPORS、DR.CRIMMY’S V-LIQUID、SMILEY E LIQUID、BEANTOWN VAPOR、CUTTWOOD、CYCLOPS VAPOR、SICBOY、GOOD LIFE VAPOR、TELEOS、PINUP VAPORS、SPACE JAM、MT.BAKER VAPORおよびJIMMY THE JUICE MANの商標名の下に販売されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成装置が許容可能な感覚および望ましい性能特性を提供するような量である。例えば、多くの点でタバコの煙の出現に似ている目に見える主流エアロゾルを生成するために、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、水、グリセリンおよび/またはプロピレングリコール)が使用されてもよい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成装置当たりの所望の吸煙の数などの要因に応じて決められてもよい。1つ以上の実施形態では、約1ml以上、約2ml以上、約5ml以上または約10ml以上のエアロゾル前駆体組成物が含まれてもよい。
【0046】
上記の例のいくつかでは、エアロゾル前駆体組成物は、グリセロール系液体を含有する。ただし、他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は水性液体であってよい。いくつかの実施形態では、水性液体は、約80%を超える水から構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、水性液体中の水の割合は、約90%~約93%の包括的な範囲内としてもよい。いくつかの実施形態では、水性液体は、最大約10%のプロピレングリコールを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、水性液体中のプロピレングリコールの割合は、約4%~約5%の包括的な範囲内としてもよい。いくつかの実施形態では、水性液体は、最大約10%の香料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、水性液体の香味料の割合は、約3%~約7%の包括的な範囲内としてもよい。いくつかの実施形態では、水性液体は、最大約3%のニコチンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、水性液体中のニコチンの割合は、約0.1%~約0.3%の包括的な範囲内としてもよい。いくつかの実施形態では、水性液体は、最大約10%のシクロデキストリンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、水性液体中のシクロデキストリンの割合は、約3%~約5%の包括的な範囲内としてもよい。さらに他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、グリセロール系液体と水性液体との組合せであってよい。例えば、いくつかの実施形態は、最大約50%の水と約20%未満のグリセロールとを含んでもよい。残りの成分は、プロピレングリコール、香味料、ニコチン、シクロデキストリンなどのうちの1つ以上を含んでもよい。好適となり得る水性液体組成物のいくつかの例は、2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817863.2号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817864.0号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817867.3号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817865.7号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817859.0号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817866.5号明細書;2018年11月1日に出願され、「Gel and Crystalline Powder」と題された英国特許第1817861.6号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolisable Formulation」と題された英国特許第1817862.4号明細書;2018年11月1日に出願され、「Aerosolised Formulation」と題された英国特許第1817868.1号明細書;および2018年11月1日に出願され、「Aerosolised Formulation」と題された英国特許第1817860.8号明細書に開示されており、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0047】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、様々な濃度で存在し得るニコチンを組み込んでもよい。ニコチンの供給源は様々であってよく、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、単一の供給源、または2つ以上の供給源の組合せに由来してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ由来のニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、例えば、ナス科の植物を含む非タバコ植物源などの他の有機植物源に由来するニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、合成ニコチンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、ナス科の他のメンバーなどの非タバコ植物源に由来してもよい。エアロゾル前駆体組成物は、追加的または代替的に、限定するものではないが、植物成分(例えば、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ユーカリ、ショウガ、カンナビス、チョウセンニンジン、マカおよびティザーヌ)、刺激剤(例えば、カフェインおよびガラナ)、アミノ酸(例えば、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン)および/または医薬成分、栄養補助食品成分および薬用成分(例えば、ビタミン、例えば、B6、B12およびC、ならびにカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD))を含む他の活性成分を含んでもよい。
【0048】
上記のように、様々な実施形態では、第1または第2の液体組成物の一方または両方は、香料を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「香料」への言及は、エアロゾル化してユーザに送達されることができ、味および/または芳香に関して感覚的経験を与える化合物または構成要素を指す。例示的な香料には、限定するものではないが、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、チェリー、イチゴ、ピーチならびにライムおよびレモン、マンゴーおよび他のシトラスの香味を含むシトラスの香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、イエルバマテ、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、アマレット、モヒート、イエルバサンタ、チョウセンニンジン、カモミール、ウコン、バコパモニエラ、イチョウ、アシュワガンダ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香料に従来使用される種類および特徴の香料および香味パッケージが含まれる。他の例には、バーレー、オリエンタルタバコ、黄色種タバコなどに由来するか、これらを模倣する香味料が挙げられる。高フルクトースコーンシロップなどのシロップも使用され得る。好適となり得る例示的な植物由来組成物が、ともにDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような追加の成分の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変であり、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかである任意のそのような追加の成分を包含することを意図している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。香味料への言及は、上記のような任意の単一の香味料に限定されるべきではなく、実際、1つ以上の香味料の組合せを表す場合があることに留意されたい。
【0049】
図1に戻って参照すると、図示される実施形態の第1の液体組成物112Aは、第1の噴霧アセンブリ115Aの少なくとも一部と(直接、または1つ以上の追加の構成要素を介して)流体連通している。同様に、図示される実施形態の第2の液体組成物112Bは、第2の噴霧アセンブリ115Bの少なくとも一部と(直接、または1つ以上の追加の構成要素を介して)流体連通している。他の実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリは、様々な異なる構成を有してもよいが、図示される実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリ115A、115Bは、全体的に実質的に平面形状またはドーム形状を有し、各噴霧アセンブリ115A、115Bは、エアロゾル出口路120に対して略直角を形成する表面を含む。様々な実施形態では、噴霧アセンブリは、噴霧アセンブリがそれぞれの液体組成物からエアロゾルを生成するように、液体組成物のそれぞれの部分と流体結合されてもよい。図示される実施形態では、1つ以上の電気的接続116A、116Bは、噴霧アセンブリ115A、115Bを制御構成要素106および/または電池108に接続する。このように、図示される実施形態の噴霧アセンブリ115A、115Bは、電池108および/または制御構成要素106によって通電されてもよい(例えば、噴霧アセンブリの構成要素を比較的高い速度で振動させるために)。本開示に適用可能となり得る電子部品/制御構成要素のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurの米国特許出願公開第2019/0014819号明細書に記載されている。
【0050】
上述のように、いくつかの実施形態では、液体組成物とそれぞれの噴霧アセンブリとの間の流体連通は直接的であってよい。ただし、他の実施形態では、液体組成物とそれぞれの噴霧アセンブリとの間の流体連通は間接的であってもよい。様々な実施形態では、間接的な流体連通は、例えば、液体組成物を噴霧アセンブリの一部に輸送すること(例えば、液体輸送要素を介して)および/または堆積させること(例えば、マイクロポンプまたは噴霧装置を介して)によって生じてもよい。いくつかの実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つは、本明細書に別途記載されている1つ以上の輸送要素を介するなど、液体組成物の通過のために明示的に設けられた任意の特定の開口部または導管を介する以外の液体組成物の通過を防止するために実質的にシールされてもよい。
【0051】
様々な実施形態では、液体輸送要素は、1つの層または複数の層を有してもよく、単一材料または複数の材料から作製されてもよい。様々な実施形態では、液体輸送要素は、任意の形状であってよく、多孔質、半多孔質または非多孔質の吸収材/吸着材であってよい。他の実施形態では、第1の液体輸送要素と液体リザーバとの間に配置された第2の液体輸送要素が存在してもよく、第2の液体輸送要素は、液体リザーバから第1の液体輸送要素に液体を移送するように構成される。このように、第1の液体輸送要素は、液体リザーバ内の液体と直接接触していなくてもよい。様々な実施形態では、第2の液体輸送要素は、第1の液体輸送要素と同じ材料または異なる材料から作製されてもよく、第1の液体輸送要素の形状と同じまたは異なる形状を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、繊維材料(例えば、有機綿、酢酸セルロース、再生セルロース布、ガラス繊維)、ポリマー、絹、粒子、多孔質セラミック(例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、SiC、SiN、AlNなど)、多孔質金属、多孔質炭素、黒鉛、多孔質ガラス、焼結ガラスビーズ、焼結セラミックビーズ、毛細管、多孔質ポリマーなどから作製され得る。いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、開放細孔ネットワーク(すなわち、流体が、要素を通る複数の方向に、1つの細孔から別の細孔へ流れることができるように相互接続された複数の細孔)を含む任意の材料としてもよい。細孔は、ナノ細孔、ミクロ細孔、マクロ細孔またはそれらの組合せとすることができる。本明細書でさらに説明されるように、本開示のいくつかの実施形態は、特に、非繊維輸送要素の使用に関するものとしてもよい。そのため、繊維輸送要素は明示的に除外されてもよい。あるいは、繊維輸送要素と非繊維輸送要素との組合せが利用されてもよい。いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、毛細管作用による吸い上げに必ずしも依存せずに、アパーチャまたはスロットを通して液体を導くように構成された実質的に中実の非多孔質材料、例えば、ポリマーまたは緻密セラミックまたは金属であり得る。そのような固体は、多孔質の吸収パッドと組み合わせて使用され得る。吸収パッドは、シリカ系繊維、有機綿、レーヨン繊維、酢酸セルロース、再生セルロース布、高多孔質セラミックまたは金属メッシュなどから形成されてもよい。エアロゾル前駆体を支持するためのいくつかの代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、Newtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書およびDavisらの米国特許出願公開第2014/0059780号明細書ならびにBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、様々なウィッキング材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のウィッキング材料の構成および操作が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許第8,910,640号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、多孔質セラミック、多孔質ガラスなどのような多孔質モノリスから部分的にまたは完全に形成され得る。本開示の実施形態による使用に適し得る例示的なモノリシック材料は、例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるDavisらの米国特許出願公開第2017/0188626号明細書およびLaMotheの米国特許出願公開第2014/0123989号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、多孔質モノリスは、実質的に中実のウィックを形成してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素の端部は、噴霧アセンブリとリザーバ内の液体組成物とに近接して配置されるように構成されてもよく、その結果、液体輸送要素は、リザーバ内に液体がもはや存在しなくてもメッシュプレートが液体組成物と接触するように、リザーバから液体を吸収または吸着する二次リザーバとして機能する。このように、液体輸送要素は、噴霧アセンブリへの液体組成物の送達を容易にするように構成される。
【0053】
いくつかの実施形態では、液体組成物は、噴霧アセンブリの構成要素を通して押し出され、複数のエアロゾル粒子を生成してもよい。同様に、他の実施形態では、噴霧アセンブリの構成要素の振動は、液体組成物内に超音波および/または液体組成物中に表面音響波を生成してもよく、その結果、液体組成物の表面にエアロゾルが形成される。いくつかの実施形態では、液体組成物は、噴霧アセンブリの構成要素に適用および/または移送されて、エアロゾルを生成してもよい。
【0054】
様々な実施形態では、ハウジングおよび/またはマウスピース部は、1つ以上の吸気口(図示せず)を含んでもよく、1つ以上の吸気口は、ハウジングおよび/またはマウスピース部への周囲空気の通過を可能にする1つ以上の開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、吸気口は、噴霧アセンブリのうちの1つ以上の中および/または周囲に空気を引き込んでもよく、そこで空気が、気化された液体組成物と混合されて、ユーザに送達されるエアロゾルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、吸気口は、ハウジングに隣接する必要はなく、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリのうちの1つ以上の下流に配置されてもよいことに留意されたい。上述のように、いくつかの実施形態では、1つ以上の吸気口は、マウスピース部(例えば、それがハウジングに入らないように)、またはエアロゾル送達装置の他の何らかの部分を通して形成されてもよい。いくつかの実施形態は、マウスピース部を含む必要がなく、および/またはマウスピース部は、ハウジングと一体であってよいことに留意されたい。
【0055】
様々な実施形態では、マウスピース部はまた、集積回路、メモリ部品、センサなどを含み得る少なくとも1つの電子部品を含んでもよいが、そのような部品は必ずしも含まれなくてもよい。そのような部品を含むいくつかの実施形態では、電子部品は、有線または無線手段によって、ハウジングの制御構成要素および/または外部装置と通信するように適合されてもよい。様々な実施形態では、マウスピース部の電子部品は、マウスピース部内のどこに配置されてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、制御構成要素とは異なる構成要素を備えてもよい少なくとも1つの流量センサを含んでもよい。他の実施形態では、制御構成要素および流量センサは、空気流量センサが直接取り付けられた電子回路基板として組み合わせられてもよい。本開示に適用可能としてもよい空気流量センサのいくつかの例は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年1月29日に出願されたSurの米国特許出願番号第16/260,901号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、空気流量センサは、それが取り付けられることができる、それ自体の回路基板または他の基部要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板が利用されてもよい。フレキシブル回路基板は、略管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。例えば、プリント回路基板および圧力センサの構成がWormらの米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。追加の種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な操作方法は、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書およびFlickのPCT国際公開第2010/003480号に記載されており、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0057】
いくつかの実施形態では、ユーザが装置を吸引すると、空気流がセンサによって検出されることができ、噴霧アセンブリ115A、115Bの一方または両方が作動されて、それぞれの液体組成物を気化させてもよい。上記のように、いくつかの実施形態では、装置の吸い口端を吸引すると、周囲空気が装置に入る。次いで、吸引された空気は、形成された蒸気と組み合わさってエアロゾルを形成することができる。次いで、エアロゾルは、噴霧アセンブリから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル出口路120に沿って、装置の吸い口端内の開口部118から出てもよい。他の実施形態では、空気流量センサがない場合、噴霧アセンブリの一方または両方は、例えば、1つ以上のプッシュボタン(図示せず)を介して、手動で作動されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、吸気口は、マウスピース部を介して、および/またはハウジングを介して、および/またはマウスピース部とハウジングとの間に存在してもよい。いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリの一方または両方と装置の吸い口端内の開口部との間に、1つ以上の構成要素が存在してもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の加熱構成要素が、噴霧アセンブリのいずれかまたは両方の下流に配置されてもよい。様々な実施形態では、加熱構成要素は、例えば、1つ以上のコイル加熱構成要素、セラミック加熱構成要素などを含め、生成されたエアロゾルの温度を上昇させるように構成された任意の形状および/または構成を有する任意の装置を備えてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置には、1つ以上の入力要素が含まれてもよい(空気流量センサ、圧力センサまたは手動プッシュボタンを置き換えるか、補完してもよい)。様々な実施形態では、ユーザが装置の機能を制御し、および/またはユーザに対して情報を出力することを可能にするために、入力要素が含まれてもよい。装置の機能を制御するための入力として、任意の構成要素または構成要素の組合せが利用されてもよい。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に記載されているように、1つ以上のプッシュボタンが使用されてもよい。同様に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2016/0262454号明細書に記載されているように、タッチスクリーンが使用されてもよい。さらなる例として、エアロゾル送達装置の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合した構成要素が、入力として使用されてもよい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHenryらの米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたい。さらに別の例として、静電容量センサがエアロゾル送達装置に実装されて、静電容量センサが実装されている装置の表面に触れることなどによって、ユーザが入力を提供できるようにしてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、入力要素は、スマートフォンまたはタブレットなどのコンピュータまたはコンピューティング装置を備えてもよい。具体的には、エアロゾル送達装置は、USBコードまたは類似のプロトコルの使用などを介して、コンピュータまたは他の装置に配線されてもよい。エアロゾル送達装置はまた、無線通信を介して、入力として作用するコンピュータまたは他の装置と通信してもよい。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許出願公開第2016/0007561号明細書に記載されているような読み出し要求を介して装置を制御するためのシステムおよび方法を参照されたい。そのような実施形態では、コンピュータまたは他のコンピューティング装置に関連してアプリケーションまたは他のコンピュータプログラムを使用して、エアロゾル送達装置に制御命令を入力してもよく、そのような制御命令は、例えば、ニコチン含有量および/または含まれる追加の香味の含有量を選択することによって、特定の組成のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0060】
本開示のエアロゾル送達システムに組み込まれ得るさらに他の特徴、制御部または構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの第6,040,560号明細書、Honの第8,365,742号明細書、Fernandoらの第8,402,976号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0163063号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書およびDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261408号明細書に記載されている。
【0061】
様々な実施形態では、噴霧アセンブリの一方または両方は、液体組成物からエアロゾルを生成するように構成された様々な異なる構成要素または装置を備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリは、圧縮空気を利用してエアロゾルを生成するように構成されることができるジェットネブライザアセンブリを備えてもよい。他の実施形態では、噴霧アセンブリは、液体組成物内の超音波の形成を利用してエアロゾルを生成するように構成されることができる超音波アセンブリを備えてもよい。他の実施形態では、噴霧アセンブリは、エアロゾルを生成するために液体組成物内でまたは液体組成物の表面に近接して振動されるメッシュプレート(例えば、微小有孔メッシュプレートなどの有孔板)に取り付けられ、メッシュプレート(例えば、微小有孔メッシュプレートなどの有孔板)を実質的に取り囲む圧電材料(例えば圧電セラミック材料)を具備することができる振動メッシュアセンブリを備えてもよい。さらに他の実施形態では、噴霧アセンブリは、液体組成物の表面にエアロゾルを生成するために表面波特性を利用することができる表面音響波(SAW)アセンブリまたはレイリー波アセンブリを備えてもよい。本出願の目的では、超音波アセンブリは、液体組成物内に超音波を生成するように構成された任意のアセンブリであってもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、例えば、振動メッシュアセンブリはまた、超音波アセンブリとして動作してもよい。
【0062】
図1に戻って参照すると、図示される実施形態では、第1のリザーバ110Aは第1の液体組成物112Aを収容し、第2のリザーバ110Bは第2の液体組成物112Bを収容する。様々な実施形態では、第1および第2の液体組成物は、上記の液体組成物のいずれかまたは液体組成物の任意の組合せを含有してもよいが、図示される実施形態では、第1および第2のリザーバ110A、110Bは、互いに異なるそれぞれの第1および第2の液体組成物112A、112Bを収容する。さらに、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリは、実質的に同じ粒径を有するエアロゾルを生成し得るが、図示される実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリ115A、115Bは、互いに異なる粒径を有するそれぞれのエアロゾルを生成するように構成される。特に、図示される実施形態では、第1の液体組成物112Aは、水およびニコチンを含み、例えば、プロピレングリコール、植物性グリセリン、エチルアルコールなどを含む比較的低濃度の他の成分をさらに含有し得る、風味のない水性液体組成物を含む。図示される実施形態の第1の噴霧アセンブリ115Aは、約4ミクロンよりも小さいエアロゾル粒子を生成するように構成された第1の振動アセンブリを備える。図示される実施形態では、第2の液体組成物112Bは、限定するものではないが、様々なリン脂質、ジパルミトイルホスファチジル塩素(DPPC)、界面活性タンパク質(SP-A、SP-B、SP-C、SP-Dなど)、中性脂質(コレステロール)を含む肺サーファクタントを含み、例えば、水、エチルアルコール、プロピレングリコール、植物性グリセリンなどを含む比較的低濃度の他の成分をさらに含み得る液体組成物を含有する。いくつかの実施形態では、界面活性剤可溶性香味パッケージが、この液体に加えられてもよい。いくつかの実施形態では、液体組成物の粘度および他の特性は、他の適合性溶媒を加えることによって制御および調整されてもよい。図示される実施形態の第2の噴霧アセンブリ115Bは、4ミクロンよりも大きいエアロゾル粒子を生成するように構成された第2の振動アセンブリを備える。例えば、いくつかの実施形態では、第2の振動アセンブリは、約4ミクロン~約10ミクロンのエアロゾル粒子を生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の振動アセンブリは、約4ミクロン~約15ミクロンのエアロゾル粒子を生成するように構成されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では図1に図示される実施形態の噴霧アセンブリの一方または両方を表し得る噴霧アセンブリの例を図2に示す。特に、図2は、振動構成要素217およびメッシュプレート219を備える噴霧アセンブリ215を示す。他の実施形態では、追加の構成要素が含まれてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、振動構成要素とは反対側のメッシュプレートの側面に配置された(例えば、メッシュプレートが支持構成要素と振動構成要素との間に挟まれるように)支持構成要素が含まれてもよい。他の構成も可能であるが、いくつかの実施形態では、支持構成要素は支持リングを備えてもよい。様々な実施形態では、支持構成要素は、限定するものではないが、ポリマー材料、金属材料および/またはセラミック材料を含む任意の好適な材料から作製されてもよい。このように、いくつかの実施形態では、支持構成要素は、メッシュプレートの寿命を延ばし得る。いくつかの実施形態では、支持構成要素は交換可能であってよく、他の実施形態では、支持構成要素はメッシュプレートおよび/または振動構成要素に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、メッシュプレートと振動構成要素との間に配置された補助構成要素が使用されてもよい。他の構成も可能であるが、いくつかの実施形態では、補助構成要素は補助リングを備えてもよい。様々な実施形態では、補助構成要素は、限定するものではないが、ポリマー材料、金属材料および/またはセラミック材料を含む任意の好適な材料から作製されてもよい。このように、補助構成要素は、構成要素の界面接触を容易にし得る。いくつかの実施形態では、補助構成要素は交換可能であってよく、他の実施形態では、補助構成要素はメッシュプレートおよび/または振動構成要素に取り付けられてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、振動構成要素およびメッシュプレートは、例えば、エポキシもしくは他の接着剤などの粘着物を介して構成要素を一緒に固定することによって、または超音波溶接、機械的ファスナなどによって、互いに恒久的に取り付けられてもよいが、他の実施形態では、振動構成要素およびメッシュプレートは、互いに恒久的に取り付けられなくてもよい。むしろ、それらは分離可能であってよく、保持されるか互いに接触させられてもよい。様々な実施形態では、メッシュプレートは、様々な異なる構成を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メッシュプレートは、略平坦な外形を有してもよい。他の実施形態では、メッシュプレートは、リザーバおよび/または液体組成物に対して凹状または凸状とすることができる略ドーム形状を有してもよい。他の実施形態では、メッシュプレートは、略平坦な部分とドーム状部分とを含んでもよい。様々な実施形態では、メッシュプレートは、様々な異なる材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、メッシュプレートは、限定するものではないが、ステンレス鋼、パラジウム-ニッケルまたはチタンなどの金属材料から作製されてもよい。他の実施形態では、メッシュプレートは、例えばポリイミドポリマーなどのポリマー材料から作製されてもよい。さらに他の実施形態では、メッシュプレートは、材料の組合せから作製されてもよい。
【0065】
様々な実施形態では、第1または第2の噴霧アセンブリの一方または両方の構造は変えてもよい。例えば、図3A図3Fは、様々な噴霧アセンブリの例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、図1に図示される実施形態の第1または第2の噴霧アセンブリの一方または両方は、これらの構成のうちの1つを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリの両方が同じ構成を有してもよく、他の実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリが異なる構成を有してもよいことに留意されたい。特に、図3Aは、メッシュプレート219Aに取り付けられ、メッシュプレート219Aを実質的に取り囲む圧電リング217Aを備える噴霧アセンブリを示す。図3Bは、圧電リング217Bの2つの部分の間に挟まれたメッシュプレート219Bを備える噴霧アセンブリを示す。図3Cは、メッシュプレート219Cに取り付けられ、メッシュプレート219Cを実質的に取り囲む圧電リング217Cを備える噴霧アセンブリを示し、メッシュプレート219Cの少なくとも一部は湾曲している。図3Dは、圧電リング217Dの2つの部分の間に挟まれたメッシュプレート219Dを備える噴霧アセンブリを示し、メッシュプレート219Dの少なくとも一部は湾曲している。図3Eは、メッシュプレート219Eの一方の側に取り付けられ、メッシュプレート219Eの一方の側を実質的に取り囲む圧電リング217Eを備える噴霧アセンブリを示し、メッシュプレート219Eの他方の側は、それを実質的に取り囲み、それに取り付けられた金属リング221Eを含む。図3Fは、メッシュプレート219Fを備える噴霧アセンブリを示し、メッシュプレート219Fの一方の側は、それを実質的に取り囲み、それに取り付けられた金属リング221Fを含み、メッシュプレート219Fおよび金属リング221Fは、圧電リング217Fの2つの部分の間に挟まれている。他の実施形態では、本発明の噴霧アセンブリの一方または両方が、これらの構成に限定される必要はないことに留意されたい。
【0066】
図2に戻って参照すると、図示される実施形態のメッシュプレート219は、複数の穿孔を含む。いくつかの実施形態では、穿孔は、プレートの表面の円形開口部によって画定されてもよい。他の実施形態では、穿孔は、プレートの表面の非円形開口部、例えば、長円形、長方形、三角形または正多角形もしくは不規則な多角形の開口部などによって画定されてもよい。様々な実施形態では、穿孔は、限定するものではないが、レーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を介して、または電気めっき(例えば、リソグラフィまたは集束イオンビーム)を介して、または高もしくは低エネルギー集束イオンもしくは電子ビームの使用を介して、を含む様々な異なる方法を使用して作成されてもよい。様々な実施形態では、穿孔によってプレートを貫通して画定される形状は様々であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、穿孔によってプレートを貫通して画定される形状は、略円筒形であってよい。他の実施形態では、穿孔によってプレートを貫通して画定される形状は、略円錐形であってよい(例えば、プレートの一方の表面上の小さい方の開口部と、プレートの反対側の表面上の大きい方の開口部とを画定する円錐台形状を有する)。他の実施形態では、穿孔によってプレートを貫通して画定される形状は、四角形または角錐であってもよい。いくつかの実施形態では、略円錐形の穿孔は、液体組成物を噴霧する際のメッシュの性能を高めることができると考えられる。メッシュプレートの任意の向きが使用されてもよいが、プレートを貫通する実質的に円錐形の形状を画定する穿孔を有するいくつかの実施形態では、大きい方の開口部が液体組成物の表面に近接して配置されてもよく、小さい方の開口部がエアロゾル出口領域を画定してもよい。略円錐形の形状を有する穿孔を有するいくつかの実施形態では、小さい方の開口部は、約1ミクロン~最大約10ミクロンの包括的な範囲のサイズを有してもよく、平均サイズは約2ミクロン~約5ミクロンである。他の実施形態では、小さい方の開口部は、約数百ナノメートル~最大約4ミクロンの包括的な範囲のサイズを有してもよく、平均サイズは約2ミクロン~約3.1ミクロンである。他の実施形態では、小さい方の端部は、約数百ナノメートル~約2ミクロンの包括的な範囲のサイズを有してもよく、平均サイズは約1ミクロンである。いくつかの実施形態では、大きい方の開口部は、約10ミクロン~約60ミクロンの包括的な範囲のサイズを有してもよく、平均サイズは約20ミクロン~約30ミクロンである。他の実施形態では、大きい方の開口部は、約5ミクロン~約20ミクロンの包括的な範囲のサイズを有してもよく、平均サイズは約10ミクロンである。いくつかの実施形態では、穿孔のサイズは、プレートの穿孔部分全体にわたって実質的に均一であってよいが、他の実施形態では、穿孔のサイズは様々なものとしてもよい。このように、形成されたエアロゾルは、異なるサイズのエアロゾル液滴を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、穿孔は、プレートの一部では比較的大きく、プレートの別の部分では比較的小さくてよい。そのような部分は、例えば、プレートの中心およびプレートの周囲を含むか、プレートの中心から半径方向に延在する交互のリングを含んでもよい。
【0067】
様々な実施形態では、メッシュプレートは、任意の数の穿孔を有してもよい。いくつかの実施形態では、例えば、メッシュプレートの穿孔の数は、約200~約6,000の包括的な範囲内であってもよく、穿孔の平均数は、約1,100~約2,500である。他の実施形態では、メッシュプレートの穿孔の数は、約400~約1,000の包括的な範囲内であってもよい。様々な実施形態では、振動構成要素の厚さおよびメッシュプレートの厚さは様々なものとしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メッシュプレートの厚さは、数ミクロン~数ミリメートルの範囲内にあってよい。様々な実施形態では、メッシュプレートの全径は様々なものとしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メッシュプレートの全径は、約数ミリメートル~約30ミリメートルの包括的な範囲内にあってよい。いくつかの実施形態では、振動構成要素の外径は、メッシュプレートの全径よりも大きくてよい。他の実施形態では、振動構成要素の外径は、メッシュプレートの全径と実質的に同じサイズであってよい。さらに他の実施形態では、振動構成要素の外径は、メッシュプレートの全径よりも小さくてよい。様々な実施形態では、穿孔領域の直径は、メッシュプレートの全径よりも小さくてよい。例えば、いくつかの実施形態では、穿孔領域の直径は、約1ミリメートル~約20ミリメートルの包括的な範囲内にあってよく、平均は約4ミリメートル~約12ミリメートルである。いくつかの実施形態では、振動構成要素の内径は、メッシュプレートの穿孔領域の直径よりも大きくてよい。他の実施形態では、振動構成要素の内径は、メッシュプレートの穿孔領域の直径と実質的に同じであってよいか、それよりも小さくてよい。いくつかの実施形態では、振動構成要素の厚さは、数百ミクロン~数十ミリメートルの包括的な範囲内にあってよい。例えば、いくつかの実施形態では、振動構成要素の厚さは、1ミリメートルよりも小さくてよい。
【0068】
様々な実施形態では、振動構成要素は圧電部品を備えてもよい。例えば、様々な実施形態では、振動構成要素は圧電リングを備えてもよく、いくつかの実施形態では、圧電リングは圧電セラミック材料から作製されてもよい。図示される実施形態は圧電リングの形態の圧電部品を説明しているが、他の実施形態では、圧電部品はリング状の物体に限定される必要はないことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、圧電部品は、長方形、長円形、六角形、三角形および正多角形または不規則な多角形の形状を有してもよい。一般に、圧電セラミック材料は、圧電特性(例えば、強誘電特性)を有し、電気刺激にさらされた際にわずかに(例えば、本出願では1~2ミクロン)形状を変化させるように構成される。これは、圧電セラミック材料の結晶構造の変化(例えば、斜方晶系から立方体、または六方晶系から立方体など)に起因して生じる。圧電セラミックリングに関して、形状のそのような変化は、内部歪みをもたらすため、ディスクが収縮し、その結果、その剛性構造に起因してディスクが屈曲する。リングはメッシュプレートに取り付けられているため、リングの屈曲はメッシュ材料に伝達される。電流が圧電リングから切断されると、リングおよびメッシュプレートは元の形状および位置に戻る。したがって、形状および位置の連続的な変化は、振動源として使用され得る揺動運動をもたらす。様々な実施形態では、圧電リングの周波数は、数Hz~数MHzの範囲内にあってよい。例えば、いくつかの実施形態では、圧電リングの周波数は、約50KHz~約150KHzの包括的な範囲内にあり、平均は、一実施形態では約110KHz、別の実施形態では約113KHz、別の実施形態では約117KHz、別の実施形態では約130KHz、別の実施形態では約150KHz、別の実施形態では約170KHz、別の実施形態では約250KHzである。他の実施形態では、圧電リングの周波数は、約1MHz~約5MHzの包括的な範囲内にあり、平均は約3MHz~約3.5MHzである。
【0069】
様々な実施形態では、天然材料または合成材料を含む様々な異なる圧電材料が可能である。天然圧電材料のいくつかの非限定的な例には、例えば、石英、ベルリナイト(AlPO)、スクロース、ロッシェル塩、トパーズ、トルマリン族鉱物、チタン酸鉛(PbTiO)およびコラーゲンが挙げられる。合成材料のいくつかの非限定的な例には、例えば、(LaGaSiO14)、リン酸ガリウム、オルトリン酸ガリウム(GaPO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、AlN、ZnO、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ジルコニウム酸鉛(Pb[ZrTi1-x]O)(別名、PZT)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、タングステン酸ナトリウム(NaWO)、BaNaNb、PbKNb15、酸化亜鉛(ZnO)、ニオブ酸カリウムナトリウム((K,Na)NbO)(別名NKN)、ビスマスフェライト(BiFeO)、ニオブ酸ナトリウムNaNbO、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ビスマスBiTi12、チタン酸ナトリウムおよびチタン酸ビスマスナトリウムNaBi(TiOが挙げられる。他の実施形態では、限定するものではないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含め、圧電特性を示すポリマーが使用されてもよい。
【0070】
様々な実施形態では、噴霧アセンブリのメッシュプレートは、液体組成物の少なくとも一部と接触していてもよく、および/または液体組成物の少なくとも一部に近接していてもよく、および/または液体組成物の少なくとも一部を(例えば、送達機構を介して)受け入れてもよい。このように、プレートの結果として生じる振動は、接触した液体組成物からエアロゾルを生成する。特に、いくつかの実施形態では、液体組成物は、複数の微小穿孔を通して押し出され、複数のエアロゾル粒子を生成する。同様に、例えば、メッシュプレートが液体組成物に浸漬される実施形態などの他の実施形態では、プレートの振動が液体組成物内に超音波を生成し、その結果、液体組成物の表面にエアロゾルが形成される。以下にさらに詳細に説明されるように、他の実施形態では、液体組成物は、噴霧アセンブリに適用および/または移送されて、エアロゾルを生成してもよい。様々な実施形態では、メッシュプレートは、例えば、チタン、ステンレス鋼、パラジウム、ニッケルなどの1つ以上の金属材料、またはポリイミド材料などのようなポリマー材料を含む様々な材料から作製されてもよい。
【0071】
図1に戻って参照すると、図示される実施形態では、第1または第2の噴霧アセンブリ115A、115Bの一方または両方は、制御構成要素106および/または電源108を介して制御されてもよい。このように、第1または第2の噴霧アセンブリ115A、155Bの一方または両方の制御は、自動またはオンデマンドとしてもよい。いくつかの実施形態では、第1および/または第2の噴霧アセンブリの自動作動は、例えば、ユーザによる装置の吸引によってトリガされてもよい。いくつかの実施形態では、第1および/または第2の噴霧アセンブリのオンデマンド作動は、例えば、圧力作動装置(例えば、1つ以上のプッシュボタン)などの入力要素を使用して作動されてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、第1および第2の噴霧アセンブリが互いに独立して動作するように構成されてもよい。したがって、例示的な実施形態のいくつかの例では、第1の液体組成物を含有するエアロゾルのみがユーザに送達されてもよく、例示的な実施形態の他の例では、第2の液体組成物を含有するエアロゾルのみがユーザに送達されてもよく、例示的な実施形態のさらに他の例では、第1の液体組成物を含有するエアロゾルおよび第2の液体組成物を含むエアロゾルの両方がユーザに送達されてもよい。さらに他の実施形態では、ユーザは、ユーザに送達される第1および/または第2の液体組成物を含有するエアロゾルの量を調整することができてもよい。
【0072】
図示される実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリ115A、155Bからのエアロゾル形成のタイミングは異なってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の噴霧アセンブリは、第2の噴霧アセンブリがエアロゾルを生成し始めたある期間の後に、エアロゾルを生成し始めてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、第1の噴霧アセンブリは、第2の噴霧アセンブリがエアロゾルを生成し始めた数分の1秒(例えば2分の1秒)後に、エアロゾルを生成し始めてもよい(またはその逆も同様である)。他の実施形態では、時間の差は、数分の1秒よりも大きくても小さくてもよい。さらに他の実施形態では、第1の噴霧アセンブリと第2の噴霧アセンブリとの間のエアロゾル生成の開始の差は、時間に基づくものでなくてもよく、むしろ、例えば、いくつかの吸煙などの異なる事象に基づくものであってよい。いくつかの実施形態では、第2の噴霧アセンブリがエアロゾルを生成し始めてから数回の吸煙(例えば、1~5回の吸煙)後に、第1の噴霧アセンブリがエアロゾルを生成し始めてもよい(またはその逆も同様である)。いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリのうちの1つがエアロゾルを生成し始めてから数回後に、他の噴霧アセンブリがエアロゾルを生成し始めてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリのうちの1つが最初の数回の吸煙(例えば、1~3回の吸煙)のためのエアロゾルを生成してもよく、その後、両噴霧アセンブリが次々に、または同時にエアロゾルを生成してもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1の噴霧アセンブリは、第2の噴霧アセンブリが第2の液体組成物から第2のエアロゾルを生成した後に、第1の液体組成物から第1のエアロゾルを生成するように構成されてもよく、第2の液体組成物は第1の液体組成物とは異なり、第1のエアロゾルは第2のエアロゾルよりも小さい粒径を有する。そのような実施形態のいくつかでは、これにより、ユーザの肺への第1のエアロゾルの送達が容易となり得る。例えば、図示される実施形態の第2の液体組成物112Bが、一方が親水性であり、他方が疎水性である2つの末端を有するリン脂質性分子を含む場合、一方の末端の親水性および粒子の比較的大きなサイズのために、疎水性末端がユーザの気道に導かれた状態で、粒子の大部分が、ユーザの口および喉の領域に堆積する傾向がある。リン脂質粒子のこの早期送達は、特定の利点を有し得る。例えば、図示される実施形態では、第2の液体組成物112Bは、比較的大きな粒子にエアロゾル化された香料を含むリン脂質性分子を含有し、これがユーザに送達されてから、比較的小さな粒子にエアロゾル化されたニコチンなどの活性成分を含有する水性液体を含む第1の液体組成物112Aが送達される。このように、第2の液体組成物112Bからの粒子は、ユーザの喉および口の領域に堆積することができ、リン脂質分子の疎水性末端は、第1の液体組成物112Aからのニコチンを含む、続いて生成される水性エアロゾル粒子をはじくことができる。これにより、第1の液体組成物からユーザの肺への粒子の送達が増加し得ることとなる。
【0074】
図4は、本開示の別の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置を示し、図5は、図4のエアロゾル送達装置の一部の上面図を示す。特に、図4および図5は、マウスピース部302およびハウジング304を備えるエアロゾル送達装置300を示す。装置の説明を助けるために、ハウジング304の特定の部分が取り外されている。図4では、マウスピース部302およびハウジング304は透明に示されている。図5では、マウスピース部302が取り外されている。様々な実施形態では、マウスピース部302は、ハウジング304と機能的な関係で恒久的にまたは取り外し可能に位置合わせされてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、マウスピース部およびハウジングは単一の部品を備えてもよいが、他の実施形態では、それらの間の接続は、例えば、ハウジングおよび/またはマウスピース部)が再使用されてもよく、および/または使い捨て可能および/または再充填可能となり得るように解放可能であってよい。マウスピース部およびハウジング、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。様々な実施形態では、エアロゾル送達装置300は、様々な異なる形状を有してもよい。エアロゾル送達装置の可能な形状に関する上記の説明も参照されたい。
【0075】
特定の実施形態では、ハウジング304およびマウスピース部302の一方または両方は、使い捨て可能である、または再使用可能であると称されてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、再使用可能な電源を含んでもよい。例えば、図示される実施形態では、ハウジング304は、制御構成要素306および電池308を含む。他の実施形態では、他の電源が使用されてもよい。可能な電源、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。図示される実施形態では、制御構成要素306は、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ部品、マイクロコントローラなどを備えてもよい。追加の構成要素も含まれてもよい。制御構成要素、およびセンサ、インジケータ、入力要素などを含む他の可能な構成要素、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。
【0076】
図示される実施形態では、ハウジング304は、第1の液体組成物312Aを収容するように構成された第1の液体リザーバ310Aと、第2の液体組成物312Bを収容するように構成された第2の液体リザーバ310Bとを含む。いくつかの実施形態では、第1および第2の液体リザーバは、ハウジングの一部(例えば、ハウジングの成形された特徴を具備するなど)であってよく、他の実施形態では、第1または第2の液体リザーバの一方または両方は、別個の部分を具備してもよい。いくつかの実施形態では、本開示のエアロゾル送達装置は、1つ以上の再充填可能な液体リザーバを備えてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、第1または第2の液体リザーバの一方または両方は、再使用可能であってもよい。ハウジングおよび/または第1および第2の液体リザーバ、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。図示される実施形態では、第1または第2の液体組成物312A、312Bの一方または両方は、エアロゾル前駆体組成物を含有する。可能な液体組成物、エアロゾル前駆体組成物および相対量、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。
【0077】
図示される実施形態では、第1の液体リザーバ310Aは、第1の噴霧アセンブリ315Aの少なくとも一部と(直接、または1つ以上の追加の構成要素を介して)流体連通している。同様に、図示される実施形態の第2の液体リザーバ310Bは、第2の噴霧アセンブリ315Bの少なくとも一部と(直接、または1つ以上の追加の構成要素を介して)流体連通している。いくつかの実施形態では、液体リザーバ310A、310Bのうちの少なくとも1つは、独立した容器(例えば、液体組成物に対して実質的に不透過性の壁から形成される)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つの壁は、可撓性および/または折畳み可能としてもよく、他の実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つの壁は、実質的に剛性であってもよい。いくつかの実施形態では、液体リザーバのうちの少なくとも1つは、本明細書に別途記載されている1つ以上の輸送要素を介するなど、液体組成物の通過のために明示的に設けられた、任意の特定の開口部または導管を介する以外の液体組成物の通過を防止するために実質的にシールされてもよい。
【0078】
図示される実施形態では、1つ以上の電気的接続は、噴霧アセンブリ315A、315Bを制御構成要素306および/または電池308に接続する。このように、図示される実施形態の噴霧アセンブリ315A、315Bは、(例えば、噴霧アセンブリの構成要素を比較的高い速度で振動させるために)電池308および/または制御構成要素306によって通電されてもよい。本開示に適用可能としてもよい電子部品/制御構成要素のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurの米国特許出願公開第2019/0014819号明細書に記載されている。
【0079】
様々な実施形態では、噴霧アセンブリは、噴霧アセンブリがそれぞれの液体組成物からエアロゾルを生成するように、液体組成物のそれぞれの部分と流体結合されてもよい。様々な実施形態では、噴霧アセンブリは、それぞれの液体組成物の一部と直接流体結合されるか、1つ以上の液体輸送要素などを介してそれぞれの液体組成物の一部と間接的に流体結合されてもよい。可能な液体輸送要素、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。
【0080】
いくつかの実施形態では、液体組成物は、噴霧アセンブリの構成要素を通して押し出され、複数のエアロゾル粒子を生成してもよい。同様に、他の実施形態では、噴霧アセンブリの構成要素の振動は、液体組成物内に超音波および/または液体組成物中に表面音響波を生成してもよく、その結果、液体組成物の表面にエアロゾルが形成される。いくつかの実施形態では、液体組成物は、噴霧アセンブリの構成要素に適用および/または移送されて、エアロゾルを生成してもよい。
【0081】
様々な実施形態では、ハウジングおよび/またはマウスピース部は、1つ以上の吸気口(図示せず)を含んでもよく、1つ以上の吸気口は、ハウジングおよび/またはマウスピース部への周囲空気の通過を可能にする1つ以上の開口部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、吸気口は、噴霧アセンブリのうちの1つ以上の中および/または周囲に空気を引き込んでもよく、そこで空気が、気化された液体組成物と混合されて、ユーザに送達されるエアロゾルを含有してもよい。いくつかの実施形態では、吸気口は、ハウジングに隣接する必要はなく、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリのうちの1つ以上の下流に配置されてもよいことに留意されたい。上述のように、いくつかの実施形態では、1つ以上の吸気口は、マウスピース部(例えば、それがハウジングに入らないように)、またはエアロゾル送達装置の他の何らかの部分を通して形成されてもよい。いくつかの実施形態は、マウスピース部を含む必要がなく、および/またはマウスピース部は、ハウジングと一体であってよいことに留意されたい。
【0082】
いくつかの実施形態では、ユーザが装置を吸引すると、空気流がセンサによって検出されることができ、噴霧アセンブリ315A、315Bの一方または両方が作動され、これにより、それぞれの液体組成物を気化させてもよい。上記のように、いくつかの実施形態では、装置の吸い口端を吸引すると、周囲空気が装置に入る。次いで、吸引された空気は、形成された蒸気と組み合わさってエアロゾルを形成することができる。次いで、エアロゾルは、噴霧アセンブリから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル出口路320に沿って、装置の吸い口端内の開口部318から出てもよい。他の実施形態では、空気流量センサがない場合、噴霧アセンブリの一方または両方は、例えば、1つ以上のプッシュボタン(図示せず)を介して、手動で作動されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、吸気口は、マウスピース部を介して、および/またはハウジングを介して、および/またはマウスピース部とハウジングとの間に存在してもよい。いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリの一方または両方と装置の吸い口端内の開口部との間に、1つ以上の構成要素が存在してもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の加熱構成要素が、噴霧アセンブリのいずれかまたは両方の下流に配置されてもよい。様々な実施形態では、加熱構成要素は、例えば、1つ以上のコイル加熱構成要素、セラミック加熱構成要素などを含め、生成されたエアロゾルの温度を上昇させるように構成された任意の装置を含んでもよい。
【0083】
様々な実施形態では、噴霧アセンブリの一方または両方は、液体組成物からエアロゾルを生成するように構成された様々な異なる構成要素または装置を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、噴霧アセンブリは、圧縮空気を利用してエアロゾルを生成するように構成されることができるジェットネブライザアセンブリを備えてもよい。他の実施形態では、噴霧アセンブリは、液体組成物内の超音波の形成を利用してエアロゾルを生成するように構成されることができる超音波アセンブリを備えてもよい。他の実施形態では、噴霧アセンブリは、エアロゾルを生成するために液体組成物内でまたは液体組成物の表面に近接して振動されるメッシュプレート(例えば、微小有孔メッシュプレートなどの有孔板)に取り付けられ、メッシュプレート(例えば、微小有孔メッシュプレートなどの有孔板)を実質的に取り囲む圧電材料(例えば圧電セラミック材料)を具備し得る振動メッシュアセンブリを備えてもよい。さらに他の実施形態では、噴霧アセンブリは、液体組成物の表面にエアロゾルを生成するために表面波特性を利用することができる表面音響波(SAW)アセンブリまたはレイリー波アセンブリを備えてもよい。本出願の目的では、超音波アセンブリは、液体組成物内に超音波を生成するように構成された任意のアセンブリであってよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、例えば、振動メッシュアセンブリはまた、超音波アセンブリとして動作してもよい。可能な噴霧アセンブリ、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。
【0084】
他の実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリは、互いに実質的に同一直線上および/または実質的に平行であってよいが、図示される実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリ315A、315Bは、互いに対して傾斜している。特に、図示される実施形態の第1の噴霧アセンブリ315Aおよび第2の噴霧アセンブリ315Bは、互いに向かって、およびエアロゾル出口路320に向かって傾斜している。他の実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリは、様々な異なる構成を有してもよいが、図示される実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリ315A、315Bは、全体的に実質的に平面形状を有し、各噴霧アセンブリ315A、315Bは、それによって形成されたエアロゾルがエアロゾル出口路320に導かれるようにエアロゾル出口路320に対して角度を形成する表面を含む。様々な実施形態では、エアロゾル出口路に対して第1または第2の自動化アセンブリによって形成される角度は変えることができ(例えば、0度~180度)、いくつかの実施形態では、第1および第2の噴霧アセンブリは、エアロゾル出口路に対して異なる角度を形成してもよい。図示される実施形態では、第1の噴霧アセンブリ315Aは、エアロゾル路320に対して角度αを形成し、第2の噴霧アセンブリ315Bは、エアロゾル出口路320に対して角度αを形成する。他の構成も可能であるが、図示される実施形態では、角度αおよびαは、実質的に同じであり、45度よりも大きく180度未満、特に90度未満である。
【0085】
図示される実施形態では、第1のリザーバ310Aは第1の液体組成物312Aを収容し、第2のリザーバ310Bは第2の液体組成物312Bを収容し、第1の液体組成物312Aは第2の液体組成物312Bとは異なる。さらに、第1の噴霧アセンブリ315Aは、第1の粒径を有する第1のエアロゾルを生成するように構成され、第2の噴霧アセンブリ315Bは、第2の粒径を有する第2のエアロゾルを生成するように構成され、第1の粒径は第2の粒径とは異なる。第1および第2の液体組成物、第1および第2の噴霧アセンブリ、それぞれのエアロゾル粒径、およびそのタイミング、ならびにその構成および変形例に関する上記の説明を参照されたい。
【0086】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5
【国際調査報告】