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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】高感度非接触式色度測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/50 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
G01J3/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523087
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(85)【翻訳文提出日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 KR2020015835
(87)【国際公開番号】W WO2021096234
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0144961
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515179417
【氏名又は名称】エイエヌアイ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ANI.Co.Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】オ,ビョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ,キュホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,キュソク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヒョンホ
(72)【発明者】
【氏名】ナ,キボム
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ソンヒョク
【テーマコード(参考)】
2G020
【Fターム(参考)】
2G020AA08
2G020DA13
2G020DA24
2G020DA33
2G020DA63
(57)【要約】
本発明による高感度非接触式色度測定装置は、測定対象から出射された光を受光するレンズユニット、前記レンズユニットを通過した光を一側から受光し、受光された光をn個の経路を通じて分配して他側に出力し、開口数が既設定された基準値より大きく形成される光ファイバーと、前記光ファイバーの他側に出力された光の入射角を目標角度以下に減少させる集光レンズと、前記集光レンズを通過した光の相異なる波長を透過させるn個のカラーフィルターを含む光分配ユニット及び前記光分配ユニットから伝達された光を電気的信号に変換するフォトダイオードを含む信号変換ユニットを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象から出射された光を受光するレンズユニット;
前記レンズユニットを通過した光を一側から受光し、受光された光をn個の経路を通じて分配して他側に出力し、開口数が既設定された基準値より大きく形成される光ファイバーと、前記光ファイバーの他側に出力された光の入射角を目標角以下に減少させる集光レンズと、前記集光レンズを通過した光の相異なる波長を透過させるn個のカラーフィルターを含む光分配ユニット;及び
前記光分配ユニットから伝達された光を電気的信号に変換するフォトダイオードを含む信号変換ユニット;
を含む高感度非接触式色度測定装置。
【請求項2】
前記光分配ユニットは、
前記集光レンズと前記カラーフィルターの間に備えられ、前記集光レンズを通過した光に対して分光透過率が変動されないように補償するマイクロアレイレンズをさらに含む請求項1に記載の高感度非接触式色度測定装置。
【請求項8】
前記信号変換ユニットによって変換された電気的信号を増幅して外部システムに伝送する信号増幅ユニットをさらに含む請求項1に記載の高感度非接触式色度測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非接触式色度測定装置に係り、より詳細には、光の入射角を減少させる集光レンズが備えられて開口数の高い光ファイバーを適用させることによって極低輝度を持つ測定対象に対する色度を測定可能にする高感度非接触式色度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、世界中のモニター市場は、CRTからLCDモニターに、LCDからLEDモニターに急変化している。特に、大型LEDモニターの需要が増加することによって生産量が急激に増えている。
【0003】
このようなディスプレイ生産量が増加することによって生産品質も重要な要因の一つとして作用し、これに対する不良有無を判断する装置が開発されてきた。特に、LCDやLEDなどのディスプレイで表現される色が実際に出力しようとする色をよく示すかどうかを測定する色度測定装置が開発されている。
【0004】
一般的な色度測定装置はフォトダイオードで構成された感知センサーを通じて入射される光の色相を測定するように構成され、測定対象物と接触することで色相を測定する。
【0005】
しかし、このように測定対象物と色度測定装置をいちいち接触して色相を測定する場合、測定時間が長くなって生産性が低下する問題がある。
【0006】
したがって、このような問題を改善するために測定対象物と非接触された状態で遠距離から色度を測定する非接触式色度測定装置が開発された。
【0007】
非接触式色度測定装置の場合、測定対象物が遠距離で離隔された状態で測定するので測定速度が早いという長所があるが、相対的に低輝度に対する測定正確度が落ちる問題がある。
【0008】
このような問題点を改善するためには非接触式色度測定装置の内部に入射される光量をもっと増加しなければならない。
【0009】
このための方案としては、非接触式色度測定装置の内部に備えられる光ファイバーの開口数(N/A、Numerical Aperture)を増加させて広範囲の角度で光を受光して光量を増加させる方法と、光ファイバーの入射部の面積を増加させて光量を増加させる方法があり得る。
【0010】
電子のように光ファイバーの開口数を増加させる場合、非接触式色度測定装置に備えられるカラーフィルターが干渉フィルター(Dichroic)であるため、入射角度によって透過率が短波長帯に移動する現象が発生する。これはカラーフィルターのXYZ分光特性に影響を及ぼすようになって、測定結果に誤差が発生する問題がある。
【0011】
また、後者のように光ファイバーの入射部の面積を増加させる場合、光ファイバーの出射部の面積がフォトダイオードより大きくなって光損失が発生し、測定光源の一地点当たり測定角度が増加するようになって色度測定に問題が発生するようになる。
【0012】
したがって、前記のような問題点を解決するための方法が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2018-0012362号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するために案出された発明として、入射される光量を大きく増加させて極低輝度を持つ測定対象物に対する色度測定ができるようにするが、測定結果に誤差が発生しないように補正することができる構造を持つ非接触式色度測定装置を提供するための目的を持つ。
【0015】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するための本発明の高感度非接触式色度測定装置は、測定対象から出射された光を受光するレンズユニット、前記レンズユニットを通過した光を一側から受光し、受光された光をn個の経路を通じて分配して他側に出力し、開口数が既設定された基準値より大きく形成される光ファイバーと、前記光ファイバーの他側に出力された光の入射角を目標角度以下に減少させる集光レンズと、前記集光レンズを通過した光の相異なる波長を透過させるn個のカラーフィルターとを含む光分配ユニット及び前記光分配ユニットから伝達された光を電気的信号に変換するフォトダイオードを含む信号変換ユニットを含む。
【0017】
そして前記光分配ユニットは、前記集光レンズと前記カラーフィルターの間に備えられ、前記集光レンズを通過した光に対して分光透過率が変動されないように補償するマイクロアレイレンズをさらに含むことができる。
【0018】
また、前記マイクロアレイレンズは前記光ファイバーのn個の経路それぞれに対応されるようにn個が備えられることができる。
【0019】
そして前記マイクロアレイレンズは前記光ファイバーのn個の経路全体の出力面積に対応される面積を持つように形成されることができる。
【0020】
同時に、前記集光レンズは前記光ファイバーのn個の経路それぞれに対応されるようにn個が備えられることができる。
【0021】
一方、前記光ファイバーの開口数基準値は0.2以上と形成されることができる。
【0022】
そして前記レンズユニットは平行光のみを受光するテレセントリックレンズに形成されることができる。
【0023】
また、本発明は前記信号変換ユニットによって変換された電気的信号を増幅して外部システムに伝送する信号増幅ユニットをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
前記課題を解決するための本発明の高感度非接触式色度測定装置は、輝度及び色度測定の際に高い開口数を持つ光ファイバーへ入射される光の高い入射角度による透過率の差を集光レンズ及びマイクロアレイレンズを通じて補償することができるので、輝度及び色度測定の正確度を大きく向上させることができるし、また極低輝度を持つ測定対象に対しても色度を精密に測定できる長所がある。
【0025】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は請求範囲の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置を通じて測定対象の色度を測定する姿を示す図面。
図2】本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置の各構成要素を分解して示す図面。
図3】本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置の内部構造を簡略に示す図面。
図4】本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置において、光分配ユニット及び信号変換ユニットの要部を示す図面。
図5】光ファイバーに入射される光の経路を示す図面。
図6】入射角による中心波長の移動量を示す図面。
図7】同一光学系にマイクロアレイレンズの有無による分光プロファイルの差を示す図面。
図8】本発明の第2実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面。
図9】本発明の第3実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面。
図10】本発明の第4実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の目的が具体的に実現されることができる本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して説明する。本実施例を説明するにあたり、同一構成に対しては同一名称及び同一符号が使われ、これによる付加的説明は省略する。
【0028】
図1は本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置を通じて測定対象Dの色度を測定する姿を示す図面で、図2は本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置の各構成要素を分解して示す図面である。
【0029】
図1に示されたように、本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置は測定対象物Dと離隔された状態で配置され、前記測定対象物Dから出射される光を感知してこれに対する色度を測定する。
【0030】
そして、図2に示されたように、本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置は、内部に収容空間が形成されたケース100と、前記ケースの一側に装着されて測定対象Dから出射された光を受光するレンズユニット200と、前記レンズユニット200を通過した光を分配及び補正する光分配ユニット400と、光分配ユニットから伝達された光を電気的信号に変換する信号変換ユニット300と、前記信号変換ユニットによって変換された電気的信号を増幅して外部システムに伝送する信号増幅ユニット500とを含む。
【0031】
この時、前記レンズユニット200はテレセントリックレンズ部210及びレンズ連結部220を含み、視準光線、すなわち光軸に平行な平行光のみを受光するように形成されることができる。
【0032】
そして、本実施例において、前記光分配ユニット400、信号変換ユニット300及び信号増幅ユニット500は前記ケース100内部の収容空間に備えられ、前記レンズユニット200は前記ケースの一側に露出された状態で備えられた形態を持つ。ただし、これは一つの実施例に過ぎず、本発明による高感度非接触式色度測定装置の外観及び連結構造は多様に形成されることができることは勿論である。
【0033】
図3は本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置の内部構造を簡略に示す図面で、図4は本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置において、光分配ユニット400及び信号変換ユニット300の要部を示す図面である。
【0034】
図3及び図4に示されたように、本発明の第1実施例による高感度非接触式色度測定装置は、レンズユニット200と、光分配ユニット400と、信号変換ユニット300と、信号増幅ユニット500とが順次配置される。
【0035】
前記レンズユニット200は測定対象Dから出射された光を受光して前記光分配ユニット400に伝達する。
【0036】
そして、前記光分配ユニット400は、光ファイバー410、集光レンズ440、マイクロアレイレンズ450及びカラーフィルター460を含む。
【0037】
前記光ファイバー410は前記レンズユニット200を通過した光を一側から受光し、受光された光をn個の経路を通じて分配して他側に出力する構成要素である。このために前記光ファイバー410の一側には光入力部420が形成され、前記光ファイバー410の他側には光出力部430が形成される。
【0038】
そして、本実施例の場合、前記光ファイバー410は受光された光を3つの経路に分配して出力する形態を持つものの、分配される経路の個数はこれに制限されず、多様に決まることができる。
【0039】
このように、本実施例は前記光分配ユニット400に光ファイバー410を適用することで消失される光を最小化することができるし、柔軟にしなうことができる光ファイバー410の特徴によって光分配ユニット400と信号変換ユニット300を必ず一直線上に配置する必要がないので、空間の活用度を増加させることができる。
【0040】
また、前記光ファイバー410は、開口数(N/A、Numerical Aperture)が既設定された基準値より大きく形成されることができる。このようにする理由は非接触式色度測定装置の内部に入射される光量をさらに増加させて、低輝度に対する測定正確度を向上させるためのである。
【0041】
例えば、前記光ファイバー410の開口数の基準値は0.2以上であってもよく、本実施例では開口数が0.5の光ファイバー410を適用するものとして例示した。
【0042】
ただし、このように光ファイバー410の開口数の基準値を0.2以上に形成する場合、後述するカラーフィルター460が干渉フィルター(Dichroic)であるため、入射角度の増加によって透過率が短波長帯に移動する現象が発生することがある(図5及び図6参照)。これはカラーフィルター460のXYZ分光特性に影響を及ぼして測定結果に誤差が発生する問題がある。
【0043】
このため、本実施例の場合、前記光ファイバー410の他側に出力された光の入射角を目標角度以下に減少させる集光レンズ440と、前記集光レンズ440と前記カラーフィルター460の間に備えられ、前記集光レンズ440を通過した光に対して分光透過率が変動されないように補償するマイクロアレイレンズ450を備えた。
【0044】
前記集光レンズ440は光が高い入射角度で伝達される光ファイバー410によって発散される光を集めて目標角度以下の入射角で補正するようになり、前記マイクロアレイレンズ450は前記集光レンズ440を通じて収斂された光を補償して波長別透過率が変わることを防ぐことになる。ここで前記集光レンズ440の目標角度は5°である。
【0045】
一方、前記集光レンズ440及び前記マイクロアレイレンズ450は前記光ファイバー310のn個の経路それぞれに対応されるようにn個が備えられることができる。本実施例の場合、前記光ファイバー310は3つの経路で光を分配するので、前記集光レンズ440及び前記マイクロアレイレンズ450も総3個が備えられ、前記光ファイバー310の各光出力部430ごとに対応されるように備えられた形態を持つ。
【0046】
ただし、これは本実施例で適用された形態であって、前記集光レンズ440及び前記マイクロアレイレンズ450の個数及び面積は本実施例以外の他の形態でも適用されることができる。
【0047】
もし本実施例と違って前記マイクロアレイレンズ450と光ファイバー束が1:1でマッチングされない場合は、光の分散が発生して高角で入射される光の偏差を減らすことができる効果を得られる。
【0048】
そして前記光分配ユニット400は、前記集光レンズ440及び前記マイクロアレイレンズ450を通過した光の相異なる波長を透過させるn個のカラーフィルター460をさらに含む。
【0049】
具体的に、前記カラーフィルター460は伝達される光を受光して特定波長の光のみ透過させ、前述したように本実施例のカラーフィルター460は干渉フィルターであることにした。
【0050】
前記干渉フィルターは薄い膜の上で起こる干渉現象を利用して特定波長の波動を選別するフィルターであり、望む波動を得る方式とフィルター材質の種類によって幾つかの種類に分けることができる。
【0051】
信号変換ユニット300は前記光分配ユニット400から伝達された光を電気的信号に変換するフォトダイオード310を含む。
【0052】
前記フォトダイオード310は前記光分配ユニット400から伝達された光を通じて色相を感知する構成であって、少なくとも一つ以上で構成されることができる。
【0053】
具体的に、前記フォトダイオード310は光を受光して電気的信号に変換する一種のセンサーとして、前記カラーフィルター460を経由した光を受光して電気的信号に変換する。このように受光された電気的信号は別途外部システムによって受光された光の色相を測定するために利用される。
【0054】
そして、前記信号増幅ユニット500は前記信号変換ユニット300によって変換された電気的信号を増幅して外部システムに伝送する構成要素であり、これは当業者にとって自明な事項なので前記信号増幅ユニット500についた説明は省略する。
【0055】
以上のように、本発明は輝度及び色度測定の際、高い開口数を持つ光ファイバー410に入射される光の高い入射角度による透過率の差を集光レンズ440及びマイクロアレイレンズ450を通じて補償することができるので、輝度及び色度測定の正確度を大きく向上させることができるし、また極低輝度を持つ測定対象についても色度を精密に測定することができる。
【0056】
一方、CIE 1931 XYZ色空間(あるいは、CIE 1931色空間)は人間の色彩認知に対する研究に基づいて数学的に定義された最初色空間の一つである。
【0057】
人間の目には短波長、中波場、長波長の3つの光を受け入れる受容器の円錐細胞が存在し、これによって原則的に、3つの変数で人間の色感覚を表現することができる。
【0058】
三色刺激値は加算混合モデルで三原色を組み合わせて所望の色と同じ色を作ることができる組み合わせを示し、このような三色刺激値は主にCIE 1931色空間でX、Y、Z値で表される。
【0059】
すなわち、多様なディスプレイ装置は結局人間が使うものであって、人の目を基準にして色度を評価するようになり、色差計の出力値は人の目の基準であるCIE 1931グラフに近いほど優れる装備と言える。
【0060】
本発明において、レンズユニット200の中心を通る光は光ファイバーに0°で入射されるが、レンズユニット200の外郭を通る光は所定高角(例えば、30°)で入射される。つまり、測定しようとする試料が大きいほど入射される光の角度が増加する。この時、前記マイクロアレイレンズ450は高い角度で入射される光を0°に近く変えたり、0°と30°の光を広角で分散させる。
【0061】
結果的に、試料の大きさによって光の角度の差が消えて、光の角度の差がないため分光プロファイル(CIE 1931)の変化量が少なくなる。
【0062】
そして、このような事実を検証するために、次のような過程を遂行することができる。
【0063】
先ず、単色波長を出すことができる装備(例:400nm、401nmの光のみ出力)を準備(以下、モノクロメーター)と、モノクロメーターで380nmから780nmまでの光を
1nm間隔で出力する(例:380nm光出力、1秒後381nm光出力)。
【0064】
以後、本願発明の色度測定装置を通じて出力される光を毎回測定して記録した後、記録された値をグラフで表現してCIE 1931グラフと比べる。
【0065】
図7は同一光学系にマイクロアレイレンズ450の有無による分光プロファイル差を示す図面である。
【0066】
前記のような過程を通じて導出された図7に示されたグラフを参照すれば、同一光学系にマイクロアレイレンズ450を追加する場合、マイクロアレイレンズ450が備えられていない状態の光学系に比べて基準となるYグラフにもっと近くなったことを確認することができる。
【0067】
以下では、本発明の他の実施例について説明する。
【0068】
図8は本発明の第2実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面である。
【0069】
図8に示された本発明の第2実施例による高感度非接触式色度測定装置の場合、マイクロアレイレンズ1450が前記光ファイバー310のn個の経路全体の出力面積に対応される面積を持つように形成される点が前述の第1実施例と異なる。
【0070】
すなわち、本実施例において、前記マイクロアレイレンズ1450は一個が前記光ファイバー310の3つの経路全体の出力面積に対応される面積を持ち、このような場合、前記マイクロアレイレンズ1450は領域ごとに異なる透過特性を持つように形成されることもできる。
【0071】
また、前記マイクロアレイレンズ1450と同様、前記集光レンズ440も前記光ファイバー310のn個の経路全体の出力面積に対応される面積を持つように形成されることもできることは勿論である。
【0072】
図9は本発明の第3実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面である。
【0073】
図9に示された本発明の第3実施例の場合、光ファイバー310の光出力部430とマイクロアレイレンズ450の間の離隔距離が集光レンズ440の厚さより大きく形成され、前記集光レンズ440は線形移動モジュール442によって光ファイバー310の光出力部430とマイクロアレイレンズ450の間で線形移動できるように形成される。
【0074】
こうする場合、前記光ファイバー310の開口数によって前記集光レンズ440の位置を調節して光の集光度を調節させることができるので、状況に適した光ファイバー310を入れ替えて適用できる長所を持つようになる。
【0075】
図10は本発明の第4実施例による高感度非接触式色度測定装置の姿を示す図面である。
【0076】
図10に示された本発明の第4実施例の場合、集光レンズ440a、440bが多段で配置されるという特徴を持つ。
【0077】
具体的に、本実施例は光ファイバー310の光出力部430とマイクロアレイレンズ450の間で前記光出力部430に接して第1群を形成する第1集光レンズ440aと、前記マイクロアレイレンズ450に接して第2群を形成する第2集光レンズ440bを含む。
【0078】
このようにする場合、多段構造で配列される集光レンズ440a、440bによって光の入射角度をさらに減少させることができるので、開口数がより高い光ファイバー410を適用することができる長所を持つ。
【0079】
以上のように、本発明による好ましい実施例を詳察し、前述した実施例以外にも本発明がその趣旨や範疇から逸脱することがなく他の特定形態で具体化されることができるという事実は該当技術に通常の知識を有する人々には自明である。したがって、上述された実施例は制限的なものではなく例示的なものとして思われなければならず、これによって本発明は上述した説明に限定されずに添付された請求項の範疇及びそれ同等の範囲内で変更されることもできる。
【符号の説明】
【0080】
100:ケース
200:レンズユニット
300:信号変換ユニット
310:フォトダイオード
400:光分配ユニット
410:光ファイバー
440:集光レンズ
450:マイクロアレイレンズ
460:カラーフィルター
500:信号増幅ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】