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特表2022-553016対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラム
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  • 特表-対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラム 図1
  • 特表-対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221214BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20221214BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06K7/10 436
G06K7/10 252
B65D25/20 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523125
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2020078397
(87)【国際公開番号】W WO2021074026
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】102019000018992
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102019000020442
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102020000002728
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522154412
【氏名又は名称】バッジョ,ジョバンニ
【氏名又は名称原語表記】BAGGIO, GIOVANNI
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バッジョ,ジョバンニ
【テーマコード(参考)】
3E062
5L049
【Fターム(参考)】
3E062AA03
3E062AA20
3E062AC02
3E062AC06
3E062BA07
3E062BB06
3E062BB10
3E062DA07
3E062JB01
3E062MA04
3E062MA05
5L049AA06
(57)【要約】
少なくとも1つの対象物(11)を管理するためのシステム(10)であって、システムは、少なくとも1つの対象物(11)を識別するための要素(13)を有する、少なくとも1つの対象物(11)を収容するための少なくとも1つの容器(12)と、制御要素(22)と、制御要素(22)に接続された、および/または接続可能な、識別要素(13)を読取るための要素(19)と、制御要素(22)に接続された、および/または接続可能な、データ(D1,D2,D3)の入力および/または更新のためのインターフェイス(25)とを備える。本発明はさらに、システム(10)の容器(12)と、システム(10)を実行するためのコンピュータプログラムとに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの対象物(11)を管理するためのシステム(10)であって、
前記少なくとも1つの対象物(11)を識別するための識別要素(13)を有する、前記少なくとも1つの対象物(11)を収容するための少なくとも1つの容器(12)と、
制御要素(22)と、
前記制御要素(22)に接続された、および/または接続可能な、前記識別要素(13)を読取るための読取要素(19)と、
前記制御要素(22)に接続された、および/もしくは接続可能な、データ(D1,D2,D3)の入力ならびに/または更新のためのインターフェイス(25)とを備えることを特徴とする、システム(10)。
【請求項2】
前記読取要素(19)は、
前記識別要素(13)を読取る読取手段(20)と、
前記データ(D1,D2,D3)を表示する表示手段(21)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項3】
前記識別要素(13)の前記読取手段(20)は、光学リーダおよび/またはRFIDアンテナおよび/またはNFCアンテナであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項4】
前記読取要素(19)は、スマートフォンおよび/またはタブレットおよび/または専用のユーザインターフェイスであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項5】
前記制御要素(22)はサーバであり、前記サーバは、
前記データ(D1,D2,D3)のプロセッサ(23)と、
前記データ(D1,D2,D3)のためのメモリユニット(24)とを含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項6】
前記データ(D1,D2,D3)の入力および/または更新のための前記インターフェイス(25)は、コンピュータおよび/またはタブレットおよび/または専用コンピュータであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項7】
前記識別要素(13)は、二重周波数NFCタグであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記NFCタグの前記二重周波数は、
高周波(HF)タイプの第1の動作周波数と、
超高周波(UHF)タイプの第2の動作周波数とを含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項9】
前記第1の周波数は約13MHzであり、前記第2の周波数は860MHz~960MHzで構成されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記NFCタグは四角形のプロファイルを有し、その辺の寸法は実質的に30mm~60mmで構成されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のシステム(10)。
【請求項11】
先行する請求項のいずれか1項に記載の前記対象物(11)の管理のためのシステム(10)の容器(12)であって、少なくとも1つの対象物(11)を含み、前記少なくとも1つの対象物(11)の識別要素(13)を有し、前記容器(12)は密閉されることを特徴とする、容器(12)。
【請求項12】
前記識別要素(13)は、バーコードおよび/またはQRコードおよび/またはRFIDタグおよび/またはNFCタグなどが付されたラベルであることを特徴とする、請求項11に記載の容器(12)。
【請求項13】
前記識別要素(13)は、二重周波数NFCタグであることを特徴とする、請求項11に記載の容器(12)。
【請求項14】
予脆弱化部(14)を有し、前記識別要素(13)は前記予脆弱化部(14)に、および/または予脆弱化部(14)にまたがって配置されていることを特徴とする、請求項11または12に記載の容器(12)。
【請求項15】
前記識別要素(13)は、前記識別要素(13)を修復不能に破損させずに前記容器(12)を破損させる/開封することができないように配置されていることを特徴とする、請求項11~14のいずれか1項に記載の容器(12)。
【請求項16】
前記識別要素(13)は、前記容器(12)にしっかりと関連付けられていることを特徴とする、請求項11~15のいずれか1項に記載の容器(12)。
【請求項17】
前記識別要素(13)は、前記容器(12)の内容物に一義的に対応付けられていることを特徴とする、請求項11~16のいずれか1項に記載の容器(12)。
【請求項18】
請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム(10)によって、少なくとも1つの対象物(11)を専用に管理するためのコンピュータプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサ(23)にインストールされている、および/またはインストール可能であり、前記コンピュータプログラムは、
前記データ(D1,D2,D3)の入力および/または更新のための前記インターフェイス(25)によって入力および/または更新された前記データ(D1,D2,D3)を受信するステップと、
前記データ(D1,D2,D3)を前記メモリユニット(24)に格納するステップと、
前記読取要素(19)から、前記データ(D1,D2,D3)の要求を受信するステップと、
前記メモリユニット(24)において前記読取要素(19)から前記データ(D1,D2,D3)を取得するステップと、
要求された前記データ(D1,D2,D3)を、前記読取要素(19)に提供するステップと、のうちの少なくとも1つのための命令を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項19】
前記読取手段(20)によって読取られた前記識別要素(13)に含まれる一義的なコードを受信するステップと、
受信された前記一義的なコードに関連付けられた前記少なくとも1つの対象物(11)にリンクされている1つの情報に関する1つ以上のデータ(D1,D2,D3)を、前記メモリユニット(24)から選択的かつ自動的に抽出するステップと、
前記1つ以上のデータ(D1,D2,D3)を、前記表示手段(21)に自動的に送信するステップと、を順次行うための命令を含むことを特徴とする、請求項18に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記インターフェイス(25)によって購入者であるユーザのアイデンティティのデータが入力された後に、購入者であるユーザによる前記少なくとも1つの対象物(11)の購入を管理するステップと、
前記少なくとも1つの対象物(11)に関連付けられた前記一義的なコードを含む前記識別要素(13)が読取られると、前記表示手段(21)が前記少なくとも1つの対象物(11)の最後の所有者および/または最初の所有者として前記購入者であるユーザの前記アイデンティティを示すように、前記少なくとも1つの対象物(11)の購入時に、前記購入者であるユーザの前記アイデンティティの前記データを、前記メモリユニット(24)に含まれる前記データ(D1,D2,D3)に自動的に追加するステップと、を行うための命令を含むことを特徴とする、請求項18または19に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムに関する。
また、本発明は、そのようなシステムで使用可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、かなりの経済的価値さえ認められる物が世界中に普及している。
たとえば、
-トランプ、絵札、コミック、および/または著名人のかつての所有物など、収集する関心のある物、
-美術品、
-たとえばワインボトルなどの高級品、
のような場合である。
【0003】
これらの品物の中にはかなりの経済的価値を有するものがあり、経済的価値はたとえば、
-希少性、
-完全性、
-以前の所有者の数および/またはアイデンティティ、
-以前の取引におけるそのような品物の相場、
などのさまざまな要素によって判断される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在のところ、対象物の価値の確定、および/または上述した要因に関する情報の取得は、常に可能とは限らない、またはいずれにせよ容易ではない。
【0005】
そのため、購入者が、関心のある対象物の価値の判断を支援するツールを使用する必要性が生じる。
【0006】
このような必要性は、犯罪者によって特注され、原物の価格で被害者に販売される、原物に酷似した模造品の氾濫によって、より一層高まっている。
【0007】
本発明の目標は、上述した側面の1つ以上において背景技術を改善することが可能な、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供することである。
【0008】
このような目標の範囲で、本発明の目的は、ユーザが対象物の価値を一義的かつ即座に確定することを可能にする、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、容易かつ迅速に提供される、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、既存のいかなる解決策にも代わる態様で、背景技術の欠点を克服することである。
【0011】
本発明の他の目的は、信頼性が高く、比較的容易に提供でき、かつ競争力のあるコストで対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目標、ならびに以下でより明らかになるこれらおよび他の目的は、少なくとも1つの対象物を管理するためのシステムによって実現され、このシステムは、
-前記少なくとも1つの対象物を識別するための要素を有する、前記少なくとも1つの対象物を収容するための少なくとも1つの容器と、
-制御要素と、
-前記制御要素に接続された、および/または接続可能な、前記識別要素を読取るための要素と、
-前記制御要素に接続された、および/もしくは接続可能な、データの入力および/または更新のためのインターフェイスと、
を備える。
【0013】
この目標、ならびに以下でより明らかになるこれらおよび他の目的は、システムによって少なくとも1つの対象物を管理するためのコンピュータプログラムによって実現され、前記プログラムは、プロセッサにインストールされている、および/またはインストール可能であり、前記コンピュータプログラムは、
-そのようなデータの入力および/または更新のためのインターフェイスによって、入力および/または更新されたデータを受信する動作、
-メモリユニットに前記データを格納する動作、
-読取要素から、前記データの要求を受信する動作、
-前記メモリユニットにおいて前記読取要素によって要求された前記データを取得する動作、
-要求された前記データを前記読取要素に提供する動作、
のうちの少なくとも1つのための命令を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面に非限定的な例として示される、本発明に係る対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムの好ましいが非排他的な複数の実施形態の説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る、対象物を管理するためのシステムを示す図である。
図2図1の対象物を管理するためのシステムの構成要素の第1の実施形態を示す図である。
図3】異なる状態の、図2の対象物を管理するためのこのようなシステムの構成要素を示す図である。
図4図1の対象物を管理するためのシステムの構成要素の第2の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図を参照して、本発明に係る対象物を管理するためのシステムが、参照番号10によって一般に示されている。
【0017】
システム10は、1つ以上の対象物11を管理するように適合されている。
図示された例では、対象物11はコレクションカードであるが、対象物11は、関心のある分野および領域に応じて、どのようなものでもよい。
【0018】
システム10は、各々が1つ以上の対象物11を収容するように適合された1つ以上の容器12を含む。
【0019】
特に、対象物11は、たとえばスリーブおよび/または箱などの当該容器12内に収容され、密閉される。
【0020】
本明細書において、「密閉される」という用語は、当該容器を破損させずに対象物11を容器12から取り出すことができないことを意味する。
【0021】
たとえば、図2および図3を参照すると、スリーブのような形状の容器12内に対象物11を密閉するために、対象物は、3つの縁で熱溶着(heat seal)されたプラスチック材料からなる2つの対向するフラップによって構成される基本スリーブの内部にその元の開口部から挿入され、次に、当該スリーブは、最後の縁に沿ってこれらの2つのフラップを熱溶着することによって閉じられる。
【0022】
図4に示す箱状の容器12の場合、たとえば、基部17と4つの側壁18とで構成されるトレイ15に対象物11を挿入し、その後、基部17と一体となる縁と反対側の縁に沿って、側壁18にカバー部材16を熱溶着することによって、トレイ15を閉じる。
【0023】
容器12は、たとえば、少なくとも一部が透明なプラスチック材料および/またはガラスで構成されている。
【0024】
特に、容器12には、その内部に収容される1つまたは複数の対象物11を識別するための要素13が設けられている。
【0025】
識別要素13は、たとえば、バーコードおよび/またはQRコード(登録商標)(クイックレスポンスコード)および/またはRFID(無線自動識別)タグおよび/またはNFC(近距離無線通信)タグ等が付されたラベルである。
【0026】
本発明の好ましいが非排他的な実施形態において、識別要素13は、二重(dual)周波数NFCタグである。
【0027】
特に、このNFCタグの二重周波数は、
-高周波(HF)タイプの第1の動作周波数、
-超高周波(UHF)タイプの第2の動作周波数、
を含む。
【0028】
たとえば、第1の周波数は約13MHzであり、第2の周波数は860MHz~960MHzで構成されている。
【0029】
さらに、このNFCタグは、長方形のプロファイルを有し、その辺の寸法は、実質的に30mm~60mmで構成されている。
【0030】
このようなNFCタグは、たとえば、オランダのSmartrac社製のWEB DF,EM4423という商品名で知られているものである。
【0031】
タグの二重周波数は、2つの周波数のうち一方を識別要素13の管理に使用する一方で、他方の周波数を後述の読取要素19との通信、およびアプリによる操作に使用できるため、有利である。
【0032】
容器12は予脆弱化部(preweakening)14を有し、識別要素13は、予脆弱化部14に、および/または予脆弱化部14にまたがって配置されている。
【0033】
具体的には、図3に示すように、識別要素13を修復不能に破損させずに容器12を破損させる/開封することができないように、識別要素13が予脆弱化部14に配置されている。
【0034】
本明細書における「修復不能に破損させる」という表現は、識別要素13を一度破損させると、修復したとしても容器12の内容物のデータD1,D2,D3を提供することができなくなることを意味すると理解される。
【0035】
これは、たとえば、NFCタグのアンテナが破損して、このタグがデータ送信ができなくなるために発生する。
【0036】
そのようなコンテンツデータD1,D2,D3は、容器12内に配置された対象物11(複数ある場合は複数の対象物11)を参照し、たとえば、
-当該対象物11の希少性、
-当該対象物11の完全性、
-当該対象物11の以前の所有者の数および/またはアイデンティティ、
-以前の取引における当該対象物11の相場、
に関する情報を提供する。
【0037】
このような識別要素13は、容器12にしっかりと関連付けられている。
本明細書における「しっかりと関連付けられている」という表現は、識別要素13が取り外し不可能な固定手段(接着剤など)により塗布および/もしくは固定され、ならびに/または容器12を形成する材料内に埋め込まれ、修復不可能に破損させずに容器から取り外すことができないことを意味すると理解される。
【0038】
このように、対象物11を製造する企業または認定されている認証機関が容器12および/もしくは識別要素13を提供ならびに/または構成するため、識別要素13の完全性は、容器12の内容物の真正性、およびそこから推測可能なデータの信憑性を保証する。
【0039】
図示された例では、識別要素13は、予脆弱化部14の延長部に部分的にのみ対応する延長部を有するが、図示しない容器12の構成的な変形例では、識別要素13は、予脆弱化部14の延長部に実質的に等しい延長部を有する。すなわち、図4に示すもののような箱状の容器の場合、それゆえ、識別要素13は箱の4辺に延在して、対象物11を完全に囲むことが可能である。
【0040】
図示しない他の構成的な変形例では、識別要素13は、予脆弱化部14を有さず、容器12の周縁に実質的に等しい延長部を有する。
【0041】
たとえば、スリーブの場合、識別要素13は、実質的にその全周縁に沿って延在するアンテナを有し、四角形のプロファイルを有する。この態様では、スリーブの全周縁に沿ったどのような破損および/または損傷でも、識別要素13を修復不能に破損させる。
【0042】
識別要素13は、それが適用される容器12の内容物、すなわち容器12内の1つの対象物11(または複数の対象物11)と一義的に対応付けられている。
【0043】
特に、システム10は、当該識別要素13を読取るための少なくとも1つの要素19を含む。
【0044】
読取要素19は、
-識別要素13を読取る手段20、たとえば光学リーダおよび/またはRFIDアンテナおよび/またはNFCアンテナなど、
-識別要素13に関連付けられたデータD1,D2,D3を表示する手段21、
を含む。
【0045】
読取要素19は、たとえば、スマートフォンおよび/またはタブレットおよび/または専用のユーザインターフェイスである。
【0046】
システム10は、たとえばサーバのような制御要素22を含み、制御要素22は、
-CPU(中央処理装置)といった、データD1,D2,D3のためのプロセッサ23、
-データD1,D2,D3のためのメモリユニット24、
を含む。
【0047】
システム10は、制御要素22におけるデータD1,D2,D3の入力および/または更新のためのインターフェイス25を備える。
【0048】
データD1,D2,D3の入力および/または更新のためのインターフェイス25は、たとえば、コンピュータおよび/またはタブレットおよび/または専用コンピュータである。
【0049】
データD1,D2,D3の入力および/または更新のためのインターフェイス25は、
-物理的な接続、たとえば電気的な接続による、制御要素22に対する直接接続、
-Wi-Fi(ワイヤレスフィデリティ)および/またはBluetooth(登録商標)リンクによる、たとえばクラウド内での制御要素22に対する遠隔接続、
が可能である。
【0050】
データD1,D2,D3を管理するための専用のコンピュータプログラムまたはソフトウェアが、データD1,D2,D3のプロセッサ23にインストールされる、および/またはインストール可能である。
【0051】
本明細書の続きにおいて、当該コンピュータプログラムは、「ソフトウェア」という用語で参照される場合もある。
【0052】
ソフトウェアは、
-インターフェイス25によって入力および/または更新されたデータD1,D2,D3の受信(矢印26)、
-データD1,D2,D3のメモリユニット24への格納(矢印27)、
-読取手段20が識別要素13を復号した後の、読取要素19からのデータD1,D2,D3の要求の受信(矢印28)、
-メモリユニット24内の読取要素19により要求されたデータD1,D2,D3の取得(矢印29)、
-データD1,D2,D3の読取要素19への提供(矢印30)、
に好適である。
【0053】
データD1,D2,D3が受信されると、表示要素19は、表示手段21により、当該データをユーザに対して表示する。
【0054】
読取要素19は、
-物理的な接続、たとえば電気的な接続による、制御要素22に対する直接接続、
-Wi-Fiおよび/またはBluetooth接続による、制御要素22に対する遠隔接続、
が可能である。
【0055】
また、プロセッサ23に存在するソフトウェアは、対象物11の取引を管理することができる。
【0056】
この場合、購入者は、インターフェイス25によって、たとえば自分のアイデンティティと取引の見積もりとに関連付けられたデータを入力することによって、購入を行うことができる。
【0057】
したがって、データD1,D2,D3は、制御要素22に含まれるソフトウェアを用いて、プロセッサ23によって自動的に更新される。
【0058】
特に、当該ソフトウェアは、システム10の動作を制御するための命令を含む。
ソフトウェアに含まれる命令は、
-読取手段20によって読取られた識別要素13に含まれる一義的なコードを受信するステップ、
-受信した一義的なコードに関連付けられた対象物11にリンクされている1つの情報に関連する1つ以上のデータD1,D2,D3を、メモリユニット24から選択的かつ自動的に抽出するステップ、
-これらの1つ以上のデータD1,D2,D3を表示手段21に自動送信するステップ、
を順次実行するように、プロセッサ23を制御する。
【0059】
ソフトウェア23に含まれる命令は、さらに、
-インターフェイス25によって、購入者であるユーザのアイデンティティのデータが入力された後で、購入者であるユーザによる少なくとも1つの関心のある対象物11の購入を管理するステップ、
-対象物11に一義的に関連付けられたコードを含む識別要素13が読取られると、表示手段21が対象物11の最後の所有者または最初の所有者として購入者のアイデンティティを表示するように、関心のある対象物11の購入時に、購入者であるユーザのアイデンティティのデータを、メモリユニット24に含まれるデータD1,D2,D3に自動的に追加するステップ、
を実行するように、プロセッサ23を制御する。
【0060】
なお、本発明により、読取要素19を識別要素13に近づけることによって、その完全性を維持する密閉容器に収容された価値ある対象物に関連する情報を、迅速かつ簡単に取得可能である。
【0061】
また、これにより、容器12を開封することなく情報を取得することができる。
実際には、本発明は、提案された目標および目的を実現して、ユーザが対象物の価値を一義的かつ即座に確定することが可能になる、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供することが見出された。
【0062】
本発明は、容易かつ迅速に提供可能な、対象物を管理するためのシステムおよびコンピュータプログラムを提供する。
【0063】
このようになされた本発明は、多数の修正および変形が可能であり、それらのすべては添付の特許請求の範囲内であり、すべての詳細は、さらに他の技術的に同等の要素に置き換えることができる。
【0064】
実際には、特定の用途に適合する限り、使用される材料、ならびに付随する形状および寸法は、要件および技術水準に応じて任意であり得る。
【0065】
本出願が優先権を主張するイタリア特許出願第102019000018992号、第102019000020442号および第102020000002728号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
請求項に記載された技術的特徴の後に参照符号が付されている場合、それらの参照符号は、請求項の理解度を深める目的でのみ付されており、したがって、そのような参照符号は、それらの参照符号によって例示的に特定される各要素の解釈に対して何ら制限的な効果を有していない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】