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特表2022-553047併用療法を用いた統合失調症性障害の治療
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】併用療法を用いた統合失調症性障害の治療
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/46 20060101AFI20221214BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20221214BHJP
   A61K 31/4995 20060101ALI20221214BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221214BHJP
   A61K 31/4748 20060101ALI20221214BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20221214BHJP
   A61K 31/137 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
A61K31/46
A61P25/18
A61K31/4995
A61P43/00 121
A61K31/4748
A61K31/551
A61K31/137
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523483
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(85)【翻訳文提出日】2022-06-13
(86)【国際出願番号】 EP2020079651
(87)【国際公開番号】W WO2021078810
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】62/924,114
(32)【優先日】2019-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520143786
【氏名又は名称】ケンブリッジ コグニション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】グレンジャー,キリ
(72)【発明者】
【氏名】バーネット,ジェニファー ヘレン
【テーマコード(参考)】
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC55
4C086CB05
4C086CB09
4C086CB16
4C086DA28
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA18
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
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4C206NA14
4C206ZA18
4C206ZC75
(57)【要約】
本明細書は、統合失調症性障害の治療に使用するために、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む組み合わせ療法、ならびに5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む組み合わせ療法を投与することによる、統合失調症性障害の治療方法を開示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、組み合わせ療法。
【請求項2】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組み合わせ療法。
【請求項3】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項2に記載の組み合わせ療法。
【請求項4】
前記5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項5】
5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項6】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性も有する、請求項5に記載の組み合わせ療法。
【請求項7】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)である、請求項5または6に記載の組み合わせ療法。
【請求項8】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が治療有効量で提供される、請求項1~7のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項9】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、請求項2~7のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項10】
前記治療有効量が、単独で投与される場合、前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単独で投与される場合、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または単独で投与される場合、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストの次善の治療量である、請求項8または9に記載の組み合わせ療法。
【請求項11】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、請求項1に記載の組み合わせ療法。
【請求項12】
トロピセトロンおよびバレニクリンが治療有効量で提供される、請求項11に記載の組み合わせ療法。
【請求項13】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項12に記載の組み合わせ療法。
【請求項14】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、請求項2~3または5~10のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項15】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項14に記載の組み合わせ療法。
【請求項16】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項15に記載の組み合わせ療法。
【請求項17】
前記併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項18】
前記併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項19】
前記併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、請求項2~18のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項20】
前記併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、請求項2~18のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項21】
5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む組み合わせ療法を投与することによって、統合失調症性障害を治療する方法。
【請求項22】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項24】
前記5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、請求項21~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストもまた、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)を含む、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、治療有効量で提供される、請求項21~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、請求項22~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記治療有効量が、単独で投与される場合、前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単独で投与される場合、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または単独で投与される場合、前記1つ以上の5-HT3受容体アゴニストの次善の治療量である、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、請求項22、23または25~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、請求項21~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、請求項21~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態22~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、請求項22~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記統合失調症性障害が、統合失調症、統合失調症様障害、統合失調感情障害、または統合失調型パーソナリティ障害である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組み合わせ療法または請求項21~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記統合失調症が、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、妄想型統合失調症、型分類困難な統合失調症、または残遺型統合失調症である、請求項41に記載の組み合わせ療法または請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記統合失調症が、精神病、初回エピソード精神病、慢性治療応答統合失調症、治療抵抗性統合失調症または認知機能障害のある統合失調症の超高リスク(UHR)またはリスク精神状態(ARMS)である、請求項41に記載の組み合わせ療法または請求項41に記載の方法。
【請求項44】
統合失調症性障害を治療する方法であって、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、方法。
【請求項45】
治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、統合失調症を治療する方法。
【請求項46】
治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、治療抵抗性統合失調症を治療する方法。
【請求項47】
治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法。
【請求項48】
統合失調症性障害の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【請求項49】
統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【請求項50】
治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【請求項51】
認知機能障害のある統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【請求項52】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項44~47のいずれか一項に記載の方法または請求項48~51のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
統合失調症性障害は、一般に症候群、おそらく精神障害のグループと見なされ、思考、感情、行動間の関係の崩壊を伴い、認知、知覚、現実性検査(reality testing)、行為、感覚、気分、個人間関係、社会的相互作用、および職業的機能における多様な障害となる。慢性的で重度の機能障害となる精神障害である統合失調症性障害は、世界人口の0.5%~1%に影響を及ぼす。男性および女性はどちらも、この脳障害を発症するリスクが等しく、これは世界中のすべての民族グループにおいて、同様の割合で発生する。疾患の発症は、性差を示し、男性が通常10代後半から20代前半に症状を示し、女性が通常20代半ばから30代前半に症状を発症する。
【0002】
統合失調症性障害は、ヒトに様々な影響を及ぼし、症状は、ヒトによって異なる。一部のヒトは、症状が多く、他方では、いくつかのみ症状を有するヒトもいる。統合失調症性障害の臨床的特徴は、陽性症状、陰性症状、および認知症状の3つの症状群に分けることができる。陽性症状は、真実であり得るが、妄想、幻覚、妄想症、思考障害(解体的思考、発話または行動、造語症)および運動障害(ぎこちない、協調的でない、反復運動、緊張病)など、精神病の単なる症状である、現実の状況に伴う固定された誤った感情または行動として分類される。陰性症状は、例えば、情動障害(不動の表現、単調な声)、日常生活での関心の低下または喜びの欠如(うつ病などの無快感症)、意欲欠如(喪失)、計画された活動を開始および維持する能力の低下、会話の貧困(アロギー)、会話の減少(相互作用を強要された場合であっても)、および社会的ひきこもりなど、正常な感情および行動の欠如または低下として分類される。認知症状は、例えば、選択的注意、作業記憶、実行機能、エピソード記憶、言語理解、および社会的感情的処理の問題など、理解、判断、記憶、および推論の精神的プロセスの欠陥として分類される。この疾患はまた、脳構造内のいくつかの量的異常、例えば、脳室の拡大および側頭葉の体積の減少にも関連するが、これらの異常は、統合失調症性障害に特有のものではない。成人期初期での陽性症状の出現は最も顕著な臨床的特徴であるが、認知障害は、この障害の中心的特徴であり、精神病の発症前に存在し、長期的な機能的転帰の唯一かつ最良の予測因子である。
【0003】
現在、統合失調症性障害の治療法はなく、この精神疾患と診断された個人は、慢性治療を必要とする。統合失調症性障害の主な治療は、抗精神病医薬品であり、多くの場合、心理的および社会的支援と組み合わせられる。臨床試験によると、抗精神病薬を使用する早期治療は、重篤な合併症が発症する前に精神病の症状を管理し、このような治療を受けた個人の長期的な見通しを改善するのに効果的であり得る。このため、抗精神病薬治療は、統合失調症性障害治療の重要な要素と見なされており、National Institute of Health and Care Excellence(NICE)、American Psychiatric Association、およびBritish Society for Psychopharmacologyによって推奨されている。
【0004】
現在、承認されているすべての抗精神病薬は、D2ドーパミン受容体に拮抗することにより、比較的同じように機能する。残念なことに、ドーパミン作動性ベースの抗精神病薬は、統合失調症性障害の陽性症状を管理する場合にのみ有効である。こうした医薬品は、陰性症状または認知症状には、ほとんどまたはまったく影響を有さないが、これらの症状は、通常の生活を送る上で個人にとって最大の機能不全での障害となり(disabling impairment)、彼らの生活の質に最も影響を与える。ドーパミン作動性ベースの抗精神病薬の効果がないことは、十分でない社会的および機能的結果となる要因であり、統合失調症性障害に罹患している個人にとって、高い個人的および社会的費用となる。製薬業界による近年のかなりの努力にもかかわらず、統合失調症性障害に関連する認知症状および陰性症状に対処するための新規機構はまだ承認されておらず、多くの後期段階の失敗があった。したがって、統合失調症性障害の治療のために、新しい治療アプローチを特定することが最も重要である。
【0005】
本明細書は、統合失調症性障害の効果的な治療に有用な、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストと、セロトニンアゴニストと、を含む併用療法を開示している。開示されたセロトニンアゴニストは、任意により、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性をさらに含み得る。このような併用療法は、胃腸の副作用をうまく軽減し、この精神疾患の陽性症状、陰性症状、および認知症状を効果的に改善する長期治療を促進し、可能にする。
【発明の概要】
【0006】
本明細書の態様は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む組み合わせ療法を投与することによって、統合失調症性障害を治療する方法を開示する。
【0007】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療に使用するための組み合わせ療法を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む。
【0008】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療における組み合わせ療法の使用を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む。
【0009】
本明細書の態様は、統合失調症性障害を治療するための医薬品の製造における、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子の使用を開示する。
【0010】
本明細書の態様は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法を投与することによって、統合失調症性障害を治療する方法を開示する。
【0011】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療に使用するための組み合わせ療法を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む。
【0012】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療における組み合わせ療法の使用を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む。
【0013】
本明細書の態様は、統合失調症性障害を治療するための医薬品の製造における、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子の使用を開示する。
【0014】
本明細書の態様は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法を投与することによって、統合失調症性障害を治療する方法を開示する。
【0015】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療に使用するための組み合わせ療法を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む。
【0016】
本明細書の態様は、統合失調症性障害の治療における組み合わせ療法の使用を開示し、組み合わせ療法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む。
【0017】
本明細書の態様は、統合失調症性障害を治療するための医薬品の製造における、5-HT3受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子の使用を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
すべてのファミリーメンバーと同様に、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7 nAChR)は、神経伝達物質であるアセチルコリンに反応するため、コリン作動性受容体と見なされる。α7 nAChRは、完全にα7サブユニットからなる五量体ポリペプチドである[すなわち、(α7)化学量論]。脳内に位置するα7 nAChRは、記憶、作業記憶、学習、および注意に重要であると考えられている。
【0019】
α7 nAChRのアゴニストは、神経認知へのプラスの効果により、統合失調症に関連する認知機能障害を軽減する際に使用するための潜在的な治療薬として開発された。しかし、これまでのところ、このようなすべての候補薬は、臨床試験中、典型的には、第2相または第3相で失敗した(例えば、Abbvie、Forum Pharmaceuticals、Roche)。これらのα7 nAChRアゴニストの安全性プロファイルは一般的に良好であったが、それらの使用に関連する1つの有害な結果は、これらのα7 nAChRアゴニストの5-HT受容体アンタゴニスト活性によって引き起こされる腸通過の減少および便秘などの胃腸(GI)副作用であった。
【0020】
5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)またはセロトニンは、気分、不安、睡眠、食欲、体温、摂食行動、性行動、運動、および胃腸の運動性に多様な影響を有する、個人の資源の認識を媒介するモノアミン神経伝達物質である。この神経伝達物質は、胃腸管内にある腸管神経系内で主に生成されるが、中枢神経系(CNS)、特に脳幹にある縫線核内にも見られる。
【0021】
セロトニンは、セロトニン受容体(5-HT受容体)を介してその作用を媒介する。セロトニン受容体は、そのリガンドに結合したときに、グルタミン酸、GABA、ドーパミン、エピネフリン/ノルエピネフリン、およびアセチルコリンなどの多くの神経伝達物質、ならびにオキシトシン、プロラクチン、バソプレシン、コルチゾール、コルチコトロピン、およびサブスタンスPなどの多くのホルモンの放出を調節する。セロトニン受容体は、興奮性神経伝達物質と抑制性神経伝達物質の両方を媒介し、攻撃性、不安、食欲、認知、学習、記憶、気分、悪心、睡眠、および温度調節など、様々な生物学的および神経学的プロセスに影響を与える。セロトニン受容体は、7つのファミリーに分け、中枢神経系および末梢神経系中に見られる。
【0022】
セロトニン3型(5-HT)受容体を除いて、他のすべての5-HT受容体は、細胞内のセカンドメッセンジャーカスケードを活性化するGタンパク質共役型受容体である。
【0023】
5-HT受容体は、アセチルコリン、γ-アミノ酪酸-A型(GABA)A、およびグリシンの受容体を含むリガンドゲーティングイオンチャネル(LGIC)のCys-ループスーパーファミリーに属しており、そのため、他のすべての5-HT受容体とは構造的および機能的に異なる。このイオンチャネルは、陽イオン選択的であり、ナトリウムおよび/またはカリウムイオンの内向き電流によって運ばれる急速なニューロンの脱分極および興奮を主に媒介する。5-HT受容体は、嗅内皮質、海馬CA1領域、扁桃体、黒質、および脳幹、および末梢神経系など、CNSの多くの領域に見られ、様々な生理学的機能を媒介する。細胞レベルでは、シナプス後5-HT受容体が、新皮質介在ニューロン、扁桃体、および海馬、および視覚野での高速興奮性シナプス伝達を媒介することが示されている。5-HT受容体は、シナプス前神経終末にも存在する。5-HT受容体は、腸管神経系においても重要な役割を果たす。
【0024】
他のリガンドゲーティングイオンチャネルと同様に、機能的な5-HT受容体は、中央のイオン伝導性細孔を取り囲む5つの疑似対称に配置されたサブユニットの五量体を形成する。現在、5つの5-HT受容体サブユニットが知られている(5-HT3A~5-HT3E)。機能チャネルは、5つの同一の5-HT3Aサブユニット(ホモ五量体)または5-HT3Aと他の4つの5-HT3B、5-HT3C、5-HT3D、または5-HT3Eサブユニットのうちの1つ(ヘテロ五量体)の混合物で構成され得る。各サブユニットは、オルソステリックリガンド結合部位を含む細胞外N末端ドメイン;ゲーティング機構に関与している細胞外M2~M3ループを有する4つの相互接続されたアルファヘリックス(M1~M4)からなる膜貫通ドメイン;受容体の輸送および調節に関与するM3とM4との間の大きい細胞質ドメイン;および短い細胞外C末端を含む。細胞外ドメインは、アゴニストおよび競合的アンタゴニストの作用部位であるが、膜貫通ドメインには、中央のイオン細孔、受容体ゲート、およびイオンが細胞膜を通過できるようにする主要な選択性フィルタが含まれている。
【0025】
その内因性リガンドセロトニンに加えて、5-HT受容体によって媒介される下流の活性は、例えば、5-HT受容体アゴニスト、5-HT受容体アンタゴニストまたは5-HT受容体逆アゴニストなどの外因性化合物によって調節することができる。5-HT3受容体アゴニストおよび逆のアゴニストは、主に前臨床試薬として使用されており、何らかの臨床的重要性があるとは考えられない。その一方で、5-HT受容体アンタゴニストは、術後または化学療法誘発性の悪心および嘔吐の予防、ならびに下痢型過敏性腸症候群の療法の一部の剤に使用される強力な制吐薬である。制吐効果は、セロトニン活性の中枢および末梢の両方の阻害の結果であると考えられ、迷走神経活性の低下、ならびに化学受容器引き金帯および脳幹の孤束核における経路の遮断を伴う。
【0026】
本明細書は、統合失調症性障害を治療する方法を部分的に開示している。一実施形態では、本明細書に開示される統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。一実施形態では、本明細書に開示される統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT3受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT3受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。一実施形態では、本明細書に開示される統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。好ましい実施形態では、本明細書に開示される統合失調症性障害を治療する方法は、トロピセトロンおよびバレニクリンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。上記に開示する実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、5-HT受容体活性の活性化因子、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体アゴニスト、バレニクリンおよび/またはトロピセトロンの量は、治療有効量である。
【0027】
本明細書は、統合失調症性障害の治療に使用するための組み合わせ療法を部分的に開示している。一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。好ましい実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するためのトロピセトロンおよびバレニクリンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。上記に開示する実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、5-HT受容体活性の活性化因子、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体アゴニスト、バレニクリンおよび/またはトロピセトロンの量は、治療有効量である。
【0028】
本明細書は、部分的に、併用療法を開示している。併用療法は、第1の組成物および第2の組成物の別個の使用または投与を含み、第1の組成物は、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これから本質的になる、またはこれからなり、第2の組成物は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これから本質的になる、またはこれからなり、または5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる単一組成物の使用または投与を含む。この実施形態の一態様では、併用療法は、第1の組成物および第2の組成物の別個の使用または投与であって、第1の組成物は、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなり、第2の組成物は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなる、使用もしくは投与、または、1つ以上の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなる単一の組成物の使用もしくは投与を含む。本実施手形態の別の態様では、併用療法は、第1の組成物および第2の組成物の別個の使用または投与を含む、第1の組成物は、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなり、第2の組成物は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなり、または1つ以上の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、もしくはこれらからなる単一組成物の使用もしくは投与を含む。好ましい実施形態では、併用療法は、第1の組成物および第2の組成物の別個の使用もしくは投与を含む、第1の組成物は、バレニクリンを含む、これから本質的になる、もしくはこれからなり、第2の組成物は、およびトロピセトロンを含む、またはバレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、もしくはこれらからなる単一の組成物の使用もしくは投与を含む。上記に開示する実施形態では、5-HT受容体活性の阻害因子、5-HT受容体活性の活性化因子、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、5-HT受容体アゴニスト、バレニクリンおよび/またはトロピセトロンの量は、治療有効量である。上記に開示されたすべての実施形態において、第1および第2の組成物は、任意の順序でまたは同時に順次使用または投与され得る。
【0029】
一実施形態では、本明細書に開示される併用療法は、5-HT受容体活性の単一の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の単一の活性化因子、5-HT受容体活性の複数の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の単一の活性化因子、5-HT受容体活性の単一の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の複数の活性化因子、または、5-HT受容体活性の複数の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の複数の活性化因子を含むことができる。この実施形態の態様では、併用療法は、5-HT受容体活性の1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の単一の活性化因子を含むことができる。本実施形態の他の態様では、併用療法は、5-HT受容体活性の単一の活性化因子、および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の活性化因子を含むことができる。この実施形態のさらに他の態様では、併用療法は、5-HT受容体活性の1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の活性化因子および5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の活性化因子を含むことができる。
【0030】
一実施形態では、本明細書に開示される併用療法は、単一の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、複数の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単一の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する複数のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、または複数の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する複数のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。この実施形態の態様では、併用療法は、1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。本実施形態の他の態様では、併用療法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。この実施形態のさらに他の態様では、併用療法は、1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。
【0031】
一実施形態では、本明細書に開示される併用療法は、単一の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、複数の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単一の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する複数のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、または複数の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する複数のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。この実施形態の態様では、併用療法は、1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する単一のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。本実施形態の他の態様では、併用療法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。この実施形態のさらに他の態様では、併用療法は、1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5の5-HT受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1-2、1-3、1-4、1-5、2-3、2-4、2-5、3-4、3-5、または4-5のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含むことができる。
【0032】
本明細書は、部分的に、5-HT受容体活性の活性化因子を開示している。5-HT受容体活性の活性化因子は、5-HT受容体の活性の増加、増強、または他の方法での活性化を開始する任意の分子である。5-HT受容体活性の活性化因子の非限定的な例としては、5-HT受容体アゴニストが挙げられる。
【0033】
本明細書は、部分的に、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子を開示している。5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体の活性の増加、増強、または他の方法での活性化を開始する任意の分子であり、これはまた、5-HT受容体の活性を減少、抑制、防止、または他の方法で阻害する。5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の非限定的な例としては、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが挙げられる。
【0034】
本明細書は、部分的に、5-HT受容体アゴニストを開示している。5-HT受容体アゴニストは、5-HT受容体に結合し、受容体を活性化または誘発して生物学的応答を引き起こす化合物である。本明細書に開示される5-HT受容体アゴニストは、完全アゴニスト、部分アゴニスト、共アゴニストまたは超アゴニストであり得る。5-HT完全受容体アゴニストは、5-HT受容体に結合して活性化し、アゴニストが受容体において誘発できる最大の応答を有する。5-HT部分受容体アゴニストは、特定の5-HT受容体に結合して活性化するが、受容体占有率が最大であっても、完全アゴニストと比較して、受容体において誘発される効果は、部分的なもののみである。これらはアゴニストであるが、5-HT受容体部分アゴニストは、受容体占有率について完全アゴニストと競合するため、5-HT受容体完全アゴニストの存在下で競合的アンタゴニストとして作用し得、完全アゴニスト単独で観察されたものと比較して、それによって受容体活性化の正味の減少がもたらされる。5-HT共アゴニストは、他の5-HT受容体共アゴニストと一緒に作動して、所望の生物学的応答を生み出す。本明細書に開示される5-HT受容体アゴニストは、セロトニンよりもその受容体においてより大きい生物学的応答を生み出すことができる5-HT受容体超アゴニストであり得る。
【0035】
本明細書に開示される5-HT受容体アゴニストは、汎アゴニストまたは選択的アゴニストであり得る。5-HT受容体汎アゴニストは、サブユニット組成に関係なく、任意の5-HT-受容体に結合し、この受容体から生物学的応答を誘発する。5-HT受容体選択的アゴニストは、特定のタイプの5-HT3受容体に選択的に結合し、これらの特定の5-HT受容体を介して生物学的応答を誘発する。例えば、5-HT選択的アゴニストは、5-HTホモ五量体受容体のみ、または5-HTヘテロ五量体受容体のみ、または特定のサブユニット組成の5-HTヘテロ五量体受容体のみ、例えば、5-HT3ACヘテロ五量体受容体、5-HT3ADヘテロ五量体受容体、または5-HT3AEヘテロ五量体受容体などと結合し、これらから生物学的応答を誘発することができる。
【0036】
本明細書に開示される5-HT受容体アゴニストとしては、これらに限定されないが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン(5-HT)、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)が挙げられる。5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコールの非限定的な例としては、ブタノール、エタノール、およびトリクロロエタノールが挙げられる。5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジンの非限定的な例としは、ベンジルピペラジン、メタクロロフェニルピペラジン、およびキパジンが挙げられる。5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミンの非限定的な例としては、2-メチル-5-ヒドロキシトリプタミン、α-メチルトリプタミン、5-カルボキサミドトリプタミン、N,N-ジメチル-5-ヒドロキシトリプタミン(ブフォテニン)、および5-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチルトリプタミン(ブフォテニジン)が挙げられる。5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガスの非限定的な例としては、ハロタン、イソフルラン、トルエン、およびトリクロロエタンが挙げられる。
【0037】
本明細書は、部分的に、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを開示している。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、この受容体を活性化または誘起して生物学的応答を生じさせる化合物である。本明細書に開示されるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、完全アゴニスト、部分アゴニスト、共アゴニストまたは超アゴニストであり得る。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン完全受容体アゴニストは、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体に結合して活性化し、アゴニストが受容体において誘発できる最大の応答を有する。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン部分受容体アゴニストは、特定のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体に結合して活性化するが、受容体占有率が最大であっても、完全アゴニストと比較して、受容体において誘発される効果は、部分的なもののみである。これらはアゴニストであるが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体部分アゴニストは、受容体占有率について完全アゴニストと競合するため、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体完全アゴニストの存在下で競合的アンタゴニストとして作用し得、完全アゴニスト単独で観察されたものと比較して、それによって受容体活性化の正味の減少がもたらされる。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体共アゴニストは、他のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体共アゴニストと一緒に作動して、所望の生物学的応答を生み出す。本明細書に開示されるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、セロトニンよりもその受容体においてより大きい生物学的応答を生み出すことができるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体超アゴニストであり得る。
【0038】
本明細書に開示されるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、汎アゴニストまたは選択的アゴニストであり得る。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体汎アゴニストは、サブユニット組成に関係なく、任意のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、この受容体から生物学的応答を誘発する。アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体選択的アゴニストは、特定のタイプのアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、これらの特定のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体を介して生物学的応答を誘発する。例えば、5-HT選択的アゴニストは、α7 nAChRホモ五量体受容体のみまたはα7 nAChRヘテロ五量体受容体のみに結合して、これらのみから生物学的応答を誘発することができる。
【0039】
本明細書に開示されるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストとしては、これらに限定されないが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538が挙げられる。
【0040】
本明細書は、部分的に、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子を開示している。5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、本明細書に開示されるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであり、このアゴニストもまた、5-HT受容体に結合し、5-HT受容体によって媒介される生物学的応答を抑制、阻害、または他の方法で防止する。したがって、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、親和性を有するが、その同族の5-HT受容体に対する有効性は有さない。しかし、一旦結合すると、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、アゴニスト、逆アゴニスト、および部分アゴニストの機能を阻害する。本明細書に開示される5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、活性オルソステリック部位に結合することによって、または5-HT受容体のアロステリック部位に結合することによってその効果を媒介することができる。または本明細書に開示される5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、5-HT受容体活性の生物学的調節に通常は関与しない独特の結合部位において相互作用し得る。本明細書に開示される5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、アンタゴニスト-受容体複合体の寿命に応じて可逆的または不可逆的であり得、これは、アンタゴニスト-受容体結合の性質に依存する。
【0041】
本明細書に開示される5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、5-HT受容体での完全なアンタゴニスト活性、5-HT受容体での部分的アンタゴニスト活性、または5-HT受容体での共アゴニストアンタゴニスト活性を有し得る。5-HT受容体において5-HT完全受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、所与の5-HT受容体によって媒介される最大の生物学的応答に結合して阻害する。5-HT受容体において5-HT部分受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、受容体占有率が最大であっても、特定の5-HT受容体によって媒介される生物学的応答に結合して抑制するが、完全に阻害することはない。5-HT受容体において5-HT完全受容体共アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、他の5-HT受容体共アンタゴニストと一緒に作動して、生物学的応答の所望の遮断効果を生み出す。
【0042】
本明細書に開示される5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、5-HT受容体において5-HT完全受容体汎アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子または5-HT受容体において5-HT選択的受容体汎アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子であり得る。5-HT汎受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、サブユニット組成に関係なく、任意の5-HT-受容体によって媒介される生物学的応答に結合し、それを抑制、阻害、または他の方法で防止する。5-HT選択的受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、特定のタイプの5-HT受容体に選択的に結合し、これらの特定の5-HT受容体を介した生物学的応答を抑制、阻害、または他の方法で防止する。例えば、5-HT選択的受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化因子は、5-HTホモ五量体受容体のみ、または5-HTヘテロ五量体受容体のみ、または特定のサブユニット組成の5-HTヘテロ五量体受容体のみ、例えば、5-HT3ACヘテロ五量体受容体、5-HT3ADヘテロ五量体受容体、または5-HT3AEヘテロ五量体受容体などと結合し、これらから生物学的応答を抑制、阻害、または他の方法で防止することができる。
【0043】
本明細書に開示される5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子としては、これらに限定されないが、抗うつ性5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、制吐性5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、抗マラリア性5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、抗精神病性5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、および胃運動促進性5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子が挙げられる。
【0044】
本明細書は、部分的に、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子を開示している。5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子は、5-HT受容体に結合し、5-HT受容体の構成的活性を低減、阻害、または他の方法で防止する化合物である。したがって、5-HT受容体アゴニスト活性を有する分子は、生物学的応答を引き起こすが、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する分子は、5-HT受容体アゴニストによって誘発される生物学的応答を遮断し、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する分子は、アゴニスト活性で見られるような生物学的応答がないのみでなく、5-HT受容体アゴニストの生物学的応答とは反対の応答を発揮する。5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子としては、これらに限定されないが、5-HT受容体完全逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、5-HT受容体部分逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、および5-HT受容体共逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子が挙げられる。5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子としては、これらに限定されないが、5-HT受容体汎逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体選択的逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子が挙げられる。
【0045】
本明細書は、部分的に、治療有効量を開示している。上記に開示する併用療法に関しては、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子、5-HT受容体アゴニスト、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子(これらは、まとめて「活性剤」と称する)は、それぞれが治療有効量で使用または投与される。併用療法中に存在する治療有効量の活性剤は、統合失調症性障害または病状を治療するのに十分な量である。この実施形態の態様では、併用療法中に存在する治療有効量の活性剤は、統合失調症性障害もしくは病状に関連する1つ以上の生理学的状態もしくは症状を軽減するのに十分な量、または統合失調症性障害もしくは病状に関連する1つ以上の生理学的な状態もしくは症状に対して個人を保護するのに十分な量である。本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、「十分な量」、「治療的に十分な量」、「有効量」、「有効用量」、または「治療有効用量」という用語を含み、所望の治療効果を達成するために必要な本明細書に開示される併用療法中に存在する、本明細書に開示されている活性物質の最小量を指し、統合失調症性障害または病状に関連する1つ以上の生理学的状態または症状を軽減または阻害するのに十分な量を含む。
【0046】
この実施形態の態様では、本明細書に開示される併用療法中に存在する本明細書に開示される治療有効量の活性剤は、統合失調症性障害または病状に関連する1つ以上の生理学的状態または症状を、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも100%低減または阻害する。この実施形態の他の態様では、本明細書に開示される併用療法中に存在する本明細書に開示される有効量の活性剤は、統合失調症性障害または病状に関連する1つ以上の生理学的状態または症状を、例えば、最大10%、最大20%、最大30%、最大40%、最大50%、最大60%、最大70%、最大80%、最大90%、または最大100%低減または阻害する。この実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される併用療法中に存在する本明細書に開示される有効量の活性剤は、統合失調症性障害または病状に関連する1つ以上の生理学的状態または症状を、例えば、約10%~約100%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約20%~約100%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約20%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約40%、約30%~約100%、約30%~約90%、約30%~約80%、約30%~約70%、約30%~約60%、または約30%~約50%低減または阻害する。この実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される併用療法中に存在する本明細書に開示される有効量の活性剤は、統合失調症性障害または病状に関連する1つ以上の生理学的状態または症状を、例えば、少なくとも1週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも7ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも11ヶ月、または少なくとも12ヶ月低減または阻害する。
【0047】
いくつかの実施形態では、治療有効量は、約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量である。これらの実施形態の態様では、治療有効量は、約0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量である。
【0048】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体アゴニストを含む。これらの実施形態の態様では、組み合わせ療法の治療有効量は、約0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および約0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体アゴニストを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および約0.1mg~約1,000mgの5-HT受容体アゴニストを含む。これらの実施形態の態様では、組み合わせ療法の治療有効量は、約0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および0.25mg~約750mg、約0.5mg~約500mg、約0.75mg~約250mg、または約1mg~約250mgの5-HT受容体アゴニストを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、約1mg~約100mgのトロピセトロンおよび約0.1mg~約5mgのバレニクリンを含む。いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、約2mg~約75mgのトロピセトロンおよび約0.25mg~約4mgのバレニクリンを含む。いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、約5mg~約50mgのトロピセトロンおよび約0.5mg~約2mgのバレニクリンを含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、活性剤の1つ、いくつか、またはすべてが最適な治療量であるものであり得る。最適な治療量は、許容可能な毒性の範囲内にとどまりながら、所望の治療効果を最も効果的に生み出す活性剤の量である。
【0052】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、活性剤の1つ、いくつか、またはすべてが次善の治療量であるものであり得る。次善の治療量は、その活性剤の最適な治療量を下回るが、依然としてある程度の望ましい治療効果をもたらす活性剤の量である。これらの実施形態の態様では、活性剤の次善の治療量は、活性剤の最適治療量の、例えば、80%未満、75%未満、70%未満、60%未満、55%未満、50%未満である。これらの実施形態の態様では、活性剤の次善の治療量は、活性剤の最適治療量の、例えば、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、または、約50%~約80%である。
【0053】
いくつかの実施形態では、組み合わせ療法の治療有効量は、活性剤の1つ、いくつか、またはすべてが非治療量であるものであり得る。非治療量は、その活性剤に対して次善の治療量であるが、治療効果をもたらす活性剤の量である。これらの実施形態の態様では、活性剤の非治療量は、活性剤の次善治療量の、例えば、80%未満、75%未満、70%未満、60%未満、55%未満、50%未満である。これらの実施形態の態様では、活性剤の非治療量は、活性剤の次善治療量の、例えば、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、または、約50%~約80%である。
【0054】
いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、または3)5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、非治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、または3)5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0055】
いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、または3)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、非治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、または3)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0056】
いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、または3)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、または3)5-HT受容体アンタゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0057】
いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、または3)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子および5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量は、単独で投与される場合、非治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、または3)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の活性化因子の量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0058】
いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、次善の治療量である、または3)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、5-HT受容体逆アゴニストト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび5-HT受容体アゴニストを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下の量である;1)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、2)5-HT受容体アゴニストの量は、単独で投与される場合、非治療量である、または3)5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの量および5-HT受容体アゴニストの量は、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0059】
いくつかの実施形態では、トロピセトロンおよびバレニクリンを含む組み合わせ療法の治療有効量は、以下のいずれかである;1)トロピセトロンの量は、単独で投与される場合、次善の治療量であるか、2)バレニクリンの量は、単独で投与される場合、次善の治療量であるか、または3)トロピセトロンの量およびバレニクリンの量は、それぞれが単独で投与される場合、いずれも次善の治療量である。これらの実施形態の態様では、トロピセトロンおよびバレニクリンを含む組み合わせ療法の治療有効量は、1)トロピセトロンの量が、単独で投与される場合、非治療量であるか、2)バレニクリンの量が、単独で投与される場合、非治療量であるか、または3)トロピセトロンの量およびバレニクリンの量が、それぞれが単独で投与される場合、両方とも非治療量である。
【0060】
個体に使用または投与される、本明細書に開示される併用療法中に存在する本明細書に開示される活性剤の実際の治療有効量は、これらに限定されないが、以下の要因を考慮に入れることにより、当業者が決定することができる;統合失調症性障害または病状のタイプ、統合失調症性障害または病状に関連する特定の生理学的状態または症状、統合失調症性障害または病状の原因、統合失調症性障害または症状の重症度、統合失調症性障害または症状に望まれる緩和の程度、統合失調症性障害または症状に望まれる緩和の持続時間、併用療法で使用される特定の活性剤、併用療法で使用される特定の活性剤の排泄速度、併用療法中に存在する使用される特定の活性剤の薬物動態、併用療法に含まれる他の化合物の性質、使用される特定の投与経路、個人の特定の特徴、病歴および危険因子、例えば、年齢、体重、全身健康など、またはそれらの任意の組み合わせ。さらに、本明細書に開示される併用療法の反復投与が使用される場合、実際の治療有効量は、これらに限定されないが、投与の頻度、併用療法中に存在する本明細書に開示される活性剤の半減期、またはそれらの任意の組み合わせなどの要因にさらに依存する。併用療法中に存在する本明細書に開示される活性剤の有効量は、ヒトへの投与前に動物モデルを使用するin vitroアッセイおよびin vivo投与試験から推定できることが当業者によって知られている。様々な投与経路の効率の差異を考慮すると、必要な有効量には広範なばらつきが予測される。例えば、経口使用または投与は、一般に、静脈内または硝子体内注射による使用または投与よりも高い投与量レベルを必要とすることが予測される。これらの投与量レベルの変動は、当業者に周知である標準的な経験的最適化ルーチンを使用して調整することができる。正確な治療有効投与量レベルおよびパターンは、好ましくは、上記で特定された要因を考慮して、担当の医療専門家によって決定される。
【0061】
投薬は、単回投与または累積的(順次投与)であり得、当業者によって容易に決定され得る。例えば、統合失調症性障害または病状の治療は、本明細書に開示される併用療法の1回の投与を含み得る。非限定的な例として、併用療法は、例えば、単回注射または沈着として、個体に一度投与することができる。あるいは、統合失調症性障害または病状の治療は、例えば、毎日、数日に1回、毎週、毎月、または毎年などの範囲の期間にわたって実施される、本明細書に開示される併用療法の複数回投与を含み得る。非限定的な例として、併用療法は、個体に年に1回、2回、3回、4回、5回または6回投与できる。投与の時期は、個体の症状の重症度などの要因に応じて、個体ごとに異なり得る。例えば、併用療法は、3ヶ月に1回、期限なく、または個体が治療を必要としなくなるまで、個体に投与できる。当業者は、個体の状態が治療の過程を通して監視され得、本明細書に開示される併用療法の使用または投与がそれに応じて調整され得ることを認識するであろう。
【0062】
本明細書は、部分的に、統合失調症性障害を開示している。統合失調症性障害は、思考、感情、および行動の間の機能的相互作用の悪化を特徴とする精神障害のグループであり、認知、知覚、および気分の様々な障害につながる。特徴的に、統合失調症性障害を有する個体は、現実のひどい歪み、言語および認知機能の重大な障害、社会的相互作用からの広範な離脱、混乱、および思考の断片化、知覚の変化、および不適切な感情的反応を呈する。
【0063】
統合失調症性障害の臨床的特徴は、陽性症状、陰性症状、および認知症状の3つの症状群に分けることができる。陽性症状は、真実であり得るが、妄想、幻覚、妄想症、思考障害(解体的思考、発話または行動、造語症)および運動障害(ぎこちない、協調的でない、反復運動、緊張病)など、精神病の単なる症状である、現実の状況に伴う固定された誤った感情または行動として分類される。陰性症状は、例えば、情動障害(不動の表現、単調な声)、日常生活での関心の低下または喜びの欠如(うつ病などの無快感症)、意欲欠如(喪失)、計画された活動を開始および維持する能力の低下、会話の貧困(アロギー)、会話の減少(相互作用を強要された場合であっても)、および社会的ひきこもりなど、正常な感情および行動の欠如または低下として分類される。認知症状は、例えば、選択的注意、作業記憶、実行機能、エピソード記憶、言語理解、および社会的感情的処理の問題など、理解、判断、記憶、および推論の精神的プロセスの欠陥として分類される。
【0064】
統合失調症性障害の非限定的な例としては、統合失調症、統合失調症性様障害、統合失調感情障害、および統合失調型パーソナリティ障害が挙げられる。統合失調症とは、個体が、6ヶ月以上継続する統合失調症の症状を有する障害である。統合失調感情障害は、個体が統合失調症およびうつ病または双極性障害などの気分障害の両方の症状を有する障害である。統合失調症様障害は、個体に統合失調症の症状が有するが、症状が6ヶ月未満継続している障害である。統合失調症型パーソナリティ障害は、統合失調症様状態であり、対人関係の欠陥、および統合失調症の臨床基準を満たすほど深刻ではない思考パターン、外観、行動の障害を特徴とする。
【0065】
統合失調症は、陽性症状および陰性症状の種類および頻度に基づいて、5つのサブタイプ、すなわち、解体型、緊張型、妄想型、型分類困難、および残遺型に分けることができる。解体型(破瓜型)統合失調症は、解体型の、一貫性のない思考、状況に対する浅い、平板的であり、不適切であり、および/または無力な感情応答(影響);論理的妄想のない退行行動を有する個体を特徴とする。緊張型統合失調症は、昏迷、硬直、興奮、否定的姿勢、または奇妙な姿勢、またはこれらの行動の変化を伴う可能性のある精神運動障害を有する個人を特徴とする。関連する特徴として、無言症、常同症、および蝋屈症が挙げられる。妄想型統合失調症は、被害妄想または誇大妄想、妄想嫉妬、または被害妄想または誇大妄想を伴う幻覚を有する個体を特徴とする。型分類困難統合失調症は、統合失調症の陽性および陰性症状を有するが、妄想型、解体型、または緊張病のサブタイプの特定の基準を満たさない個体を特徴とする。残遺型統合失調症は、以前に統合失調症のエピソードがあったが、現在は陽性症状を示さない個体を特徴とするが、陰性症状が継続する場合もある。
【0066】
これらの5つの症候性サブタイプに加えて、感受性、初期事象、期間、抗精神病薬耐性、および認知症状など、他の基準に基づいて個体を分類することもできる。例えば、精神病の症状をある程度経験し始めたが、これらの症状は、統合失調症性障害を発症しないであろうヒトにも発生し得るため、精神病の超高リスク(UHR)またはリスクのある精神状態(ARMS)に分類される。精神病の症状または統合失調症性障害のエピソードを初めて経験する個体は、初回エピソード精神病(FEP)に分類される。統合失調症性障害に罹患し、その陽性症状および陰性症状が抗精神病薬を含む治療法でうまく管理されている個体は、慢性治療応答性統合失調症を有するとして分類される。統合失調症性障害に罹患し、治療の初期期間の成功後に抗精神病医薬品に抵抗性を有するようになった個体は、治療抵抗性統合失調症性障害(TRS)を有するとして分類される。統合失調症性障害に罹患している個体で、その陽性症状および陰性症状が抗精神病医薬品を含む治療法でうまく管理されているが、それでも認知症状を有する個体は、統合失調症に関連する認知機能障害(CIAS)を有するとして分類される。
【0067】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の一態様では、統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。この実施形態のさらに他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。
【0068】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、治療有効量の5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症性を治療する方法は、治療有効量の5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、治療有効量の5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態のさらなる他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、治療有効量の5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0069】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。この実施形態のさらに他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。
【0070】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症性を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態のさらなる他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0071】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症性を治療する方法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。この実施形態のさらに他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。
【0072】
一実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態のさらなる他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0073】
好ましい実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、バレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症を治療する方法は、バレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、バレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態のさらなる他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、バレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。
【0074】
より好ましい実施形態では、統合失調症性障害を治療する方法は、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の態様では、統合失調症を治療する方法は、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症を治療する方法は、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。本実施形態のさらなる他の態様では、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法は、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量であり、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0075】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0076】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および治療有効量の、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子の治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0077】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の一態様では、統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0078】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体アンタゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0079】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の一態様では、統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0080】
一実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらなる他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための、治療有効量の、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび治療有効量の1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、5-HT受容体逆アゴニスト活性を有する1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0081】
好ましい実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するためのバレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するためのバレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するためのバレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらに他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するためのバレニクリンおよびトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0082】
より好ましい実施形態では、統合失調症性障害の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の態様では、統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態の他の態様では、治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。本実施形態のさらに他の態様では、統合失調症に関連する認知機能障害の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量であり、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の次善の治療量である量である。いくつかの実施形態では、トロピセトロンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量であり、バレニクリンの治療有効量は、単独で投与される場合の非治療量である量である。
【0083】
本明細書の態様は、以下のように説明することもできる:
【0084】
項目1.5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む組み合わせ療法を投与することによって、統合失調症性障害を治療する方法。
【0085】
項目2.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む、実施形態1に記載の方法。
【0086】
項目3.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体完全アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体部分アゴニスト、またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体共アゴニストを含む、実施形態2に記載の方法。
【0087】
項目4.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体汎アゴニストまたはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体選択的アゴニストを含む、実施形態2または3に記載の方法。
【0088】
項目5. 1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態2に記載の方法。
【0089】
項目6.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子が、A-867744、AVL-3288、ガランタミン、イベルメクチン、ネフィラセタム、NS-1738、PNU-120,596、またはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態2に記載の方法。
【0090】
項目7.5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態1~6のいずれかに記載の方法。
【0091】
項目8.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、5-HT受容体完全アンタゴニスト活性、5-HT受容体部分アンタゴニスト活性、または5-HT受容体共アンタゴニスト活性である、実施形態7に記載の方法。
【0092】
項目9.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、5-HT受容体汎アンタゴニスト活性または5-HT受容体選択的アンタゴニスト活性である、実施形態7または8に記載の方法。
【0093】
項目10.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、抗うつ性5-HT受容体アンタゴニスト活性、制吐性5-HT受容体アンタゴニスト活性、抗マラリア性5-HT受容体アンタゴニスト活性、抗精神病性、5-HT受容体アンタゴニスト活性、胃運動促進性5-HT受容体アンタゴニスト活性、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態7~9のいずれかに記載の方法。
【0094】
項目11.5-HT受容体逆アゴニスト活性が、5-HT受容体完全逆アゴニスト活性、5-HT受容体部分逆アゴニスト活性、または5-HT受容体共逆アゴニスト活性である、実施形態2に記載の方法。
【0095】
項目12.5-HT受容体逆アゴニスト活性が、5-HT受容体汎逆アゴニスト活性または5-HT受容体選択的逆アゴニスト活性である、実施形態2または11に記載の方法。
【0096】
項目13.5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子が1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、実施形態1~12のいずれかに記載の方法。
【0097】
項目14.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体完全アゴニスト、5-HT受容体部分アゴニスト、5-HT受容体共アゴニストまたは5-HT受容体超アゴニストを含む、実施形態13に記載の方法。
【0098】
項目15.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体汎アゴニストまたは5-HT受容体選択的アゴニストを含む、実施形態13または14に記載の方法。
【0099】
項目16.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性を有する、実施形態13~15のいずれかに記載の方法。
【0100】
項目17.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)を含む、実施形態13~16のいずれかに記載の方法。
【0101】
項目18.5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコールは、ブタノール、エタノール、およびトリクロロエタノールを含む、実施形態17に記載の方法。
【0102】
項目19.5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジンが、ベンジルピペラジン、メタクロロフェニルピペラジン、またはキパジンを含む、実施形態17に記載の方法。
【0103】
項目20.5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミンは、2-メチル-5-ヒドロキシトリプタミン、α-メチルトリプタミン、5-カルボキサミドトリプタミン、N,N-ジメチル-5-ヒドロキシトリプタミン(ブフォテニン)、または5-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチルトリプタミン(ブフォテニジン)を含む、実施形態17に記載の方法。
【0104】
項目21.5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガスが、ハロタン、イソフルラン、トルエン、またはトリクロロエタンを含む、実施形態17に記載の方法。
【0105】
項目22.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、実施形態1に記載の方法。
【0106】
項目23.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、実施形態2~4および13~16のいずれかに記載の方法。
【0107】
項目24.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子が治療有効量で提供される、実施形態1~23のいずれかに記載の方法。
【0108】
項目25.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または1つ以上の5-HT3受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、実施形態2~23のいずれかに記載の方法。
【0109】
項目26.併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態1~25のいずれかに記載の方法。
【0110】
項目27.併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、実施形態1~25のいずれかに記載の方法。
【0111】
項目28.併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態2~25のいずれかに記載の方法。
【0112】
項目29.併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT3受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、実施形態2~25のいずれかに記載の方法。
【0113】
項目30.統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、組み合わせ療法。
【0114】
項目31.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、またはこれらの組み合わせを含む、実施形態30に記載の組み合わせ療法。
【0115】
項目32.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体完全アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体部分アゴニスト、またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体共アゴニストを含む、実施形態31に記載の組み合わせ療法。
【0116】
項目33.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体汎アゴニストまたはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体選択的アゴニストを含む、実施形態31または32に記載の組み合わせ療法。
【0117】
項目34.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態31に記載の組み合わせ療法。
【0118】
項目35.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子が、A-867744、AVL-3288、ガランタミン、イベルメクチン、ネフィラセタム、NS-1738、PNU-120,596、またはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態31に記載の組み合わせ療法。
【0119】
項目36.5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態30~35のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0120】
項目37.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、5-HT受容体完全アンタゴニスト活性、5-HT受容体部分アンタゴニスト活性、または5-HT受容体共アンタゴニスト活性である、実施形態36に記載の組み合わせ療法。
【0121】
項目38.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、5-HT受容体汎アンタゴニスト活性または5-HT受容体選択的アンタゴニスト活性である、実施形態36または37に記載の組み合わせ療法。
【0122】
項目39.5-HT受容体アンタゴニスト活性が、抗うつ性5-HT受容体アンタゴニスト活性、制吐性5-HT受容体アンタゴニスト活性、抗マラリア性5-HT受容体アンタゴニスト活性、抗精神病性5-HT受容体アンタゴニスト活性、胃運動促進性5-HT受容体アンタゴニスト活性、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態36~38のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0123】
項目40.5-HT受容体逆アゴニスト活性が、5-HT受容体完全逆アゴニスト活性、5-HT受容体部分逆アゴニスト活性、または5-HT受容体共逆アゴニスト活性である、実施形態30に記載の組み合わせ療法。
【0124】
項目41.5-HT受容体アゴニスト活性が、5-HT受容体汎逆アゴニスト活性または5-HT受容体選択的逆アゴニスト活性である、実施形態30または40に記載の組み合わせ療法。
【0125】
項目42.5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子が、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、請求項30~41のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0126】
項目43.5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体完全アゴニスト、5-HT受容体部分アゴニスト、5-HT受容体共アゴニストまたは5-HT受容体超アゴニストである、実施形態42に記載の組み合わせ療法。
【0127】
項目44.5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体汎アゴニストまたは5-HT受容体選択的アゴニストである、実施形態42または43に記載の組み合わせ療法。
【0128】
項目45.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性を有する、実施形態42~44のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0129】
項目46.1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)である、実施形態42~45のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0130】
項目47.5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコールは、ブタノール、エタノール、およびトリクロロエタノールを含む、実施形態46に記載の組み合わせ療法。
【0131】
項目48.5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジンが、ベンジルピペラジン、メタクロロフェニルピペラジン、またはキパジンを含む、実施形態46に記載の組み合わせ療法。
【0132】
項目49.5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミンは、2-メチル-5-ヒドロキシトリプタミン、α-メチルトリプタミン、5-カルボキサミドトリプタミン、N,N-ジメチル-5-ヒドロキシトリプタミン(ブフォテニン)、または5-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチルトリプタミン(ブフォテニジン)を含む、実施形態46に記載の組み合わせ療法。
【0133】
項目50.5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガスが、ハロタン、イソフルラン、トルエン、またはトリクロロエタンを含む、実施形態46に記載の組み合わせ療法。
【0134】
項目51.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、実施形態30に記載の組み合わせ療法。
【0135】
項目52.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、実施形態31~33および42~45のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0136】
項目53.アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子が治療有効量で提供される、実施形態30~52のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0137】
項目54.1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または1つ以上の5-HT3受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、実施形態31~52のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0138】
項目55.併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態30~54のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0139】
項目56.併用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT3受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、実施形態30~54のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0140】
項目57.併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態31~54のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0141】
項目58.併用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、実施形態31~54のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0142】
項目59.統合失調症性障害が、統合失調症、統合失調症様障害、統合失調感情障害、または統合失調型パーソナリティ障害である、実施形態1~29のいずれか1つに記載の方法または実施形態30~58のいずれかに記載の組み合わせ療法。
【0143】
項目60.統合失調症が、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、妄想型統合失調症、型分類困難な統合失調症、または残遺型統合失調症である、実施形態69に記載の方法または実施形態69の組み合わせ療法。
【0144】
項目61.統合失調症が、精神病、初回エピソード精神病、慢性治療応答統合失調症、治療抵抗性統合失調症または認知機能障害のある統合失調症の超高リスク(UHR)またはリスク精神状態(ARMS)である、実施形態69に記載の方法または実施形態69に記載の組み合わせ療法。
【0145】
項目62.統合失調症性障害を治療する方法であって、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、方法。
【0146】
項目63.治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、統合失調症を治療する方法。
【0147】
項目64.治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、治療抵抗性統合失調症を治療する方法。
【0148】
項目65.治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法を投与することを含む、投与することから本質的になる、または投与することからなる、認知機能障害のある統合失調症を治療する方法。
【0149】
項目66.統合失調症性障害の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0150】
項目67.統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0151】
項目68.治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【0152】
項目69.認知機能障害のある統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる組み合わせ療法。
【実施例
【0153】
以下の非限定的な例は、現在企図されている代表的な実施形態のより完全な理解を容易にするためにのみ、例示の目的で提供されている。これらの実施例は、本明細書に開示される統合失調症性障害を治療する活性剤、併用療法、または方法もしくは使用に関するものなど、本明細書に記載される実施形態のいずれかを限定するものと解釈されるべきではない。
【0154】
実施例1
In vivo有効性試験
【0155】
この実施例は、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む併用療法の有効性を示す。
【0156】
トロピセトロンは、5-HT3受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性である。強力な制吐剤として、トロピセトロンは主に、化学療法誘発性または術後の悪心および嘔吐を有する患者の治療において使用される。認知にとって重要な多くの脳領域(海馬および前頭皮質など)内に位置するアルファ‐7ニコチン性アセチルコリン受容体により、トロピセトロンのアルファ‐7ニコチン性アセチルコリン受容体活性は、脳活動の調節を補助し得る。統合失調症を有する患者にいくつかの認知促進効果が見られたが、認知障害におけるトロピセトロンの治療的有用性は、実現可能ではない。第1に、トロピセトロンは、消化管からほぼ完全に吸収されるため、末梢の用量応答有効成分である。第2に、トロピセトロンは、トロピセトロンの5-HT受容体阻害活性による腸通過の減少および便秘など、標的外の胃腸活性の副作用のために、慢性投与には好適ではない。理論によって制限されることを望むものではないが、追加により、消化管での5-HTの刺激を介して、末梢の副作用を相殺することにより、トロピセトロンの忍容性が大幅に改善され得る。さらに、バレニクリン自体は、トロピセトロンの治療効果を大幅に高めることができるアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性を有する。したがって、これらの化合物の両方の組み合わせ投与は、望ましくないセロトニン誘発性胃腸の副作用を最小限に抑えながら、認知にプラスの影響を与えるであろう。
【0157】
正常な雄のlister-hoodedラットを使用して、報酬付きレバー押し応答の条件付き抑制をベースにした潜在抑制を調査する。動物は最初に2週間にわたってハンドリング処置および馴化を受け、その後、軽度の餌制限およびレバー押し応答の初期トレーニングを行う。10日後、潜在抑制アッセイを使用して、レバートレーニング動物をテストする。これは、次のように4日間連続して実施する。1日目は、動物に対して事前曝露(PE)段階または対照非事前曝露(NPE)段階を実施することを含む。2日目は、フットショック条件付けレジメ(0.3mA、1秒の曝露)を使用して動物の馴化を行うことを含む;3日目は、動物の再ベースラインを含む;4日目は、動物のテスト段階を実施することを含む。
【0158】
次に、アンフェタミン誘発潜在抑制試験が実施される。前臨床潜在抑制アッセイは、2019年3月19日に出願された米国仮特許出願番号62/820,490、主題「Method and Uses of Diagnosing and Recommending Treatment for a Psychotic Disorder」に記載のとおり実施される。これは、アッセイが本明細書中で論じられるように動物評価のために修正されることを除いて、その全体を援用する。この試験では、対照(NPE)動物を、ビヒクルまたはアンフェタミン治療後にフットショック条件付け手がかり(cue)に事前に曝露させた動物と比較する(n=8/群、4群)。この試験では、新規化合物と組み合わせたその後のテストのために最適な潜在抑制効果を誘発するために必要なアンフェタミンの用量を確認する。
【0159】
アンフェタミン誘発潜在抑制試験後、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性または5-HT受容体アゴニストを使用する用量反応試験を実施する。この12週間の試験では、アンフェタミン誘発潜在抑制不足を軽減する単一の薬剤の能力をテストする。各活性剤は、現在の薬物動態および臨床データに基づいて3回の投与で評価し、ビヒクル対照と比較する。各活性剤テスト群は、次のように4つの治療群(n=12)に分けた:1)5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性による治療群、プラセボ/プラセボ動物を含む。;プラセボ/トロピセトロン用量1匹;プラセボ/トロピセトロン用量2匹;プラセボ/トロピセトロン用量3匹;および2)5-HT受容体アゴニスト治療群、プラセボ/プラセボ動物を含む。プラセボ/バレニクリン用量1匹;プラセボ/バレニクリン用量2匹;プラセボ/バレニクリン用量3匹を含む。
【0160】
用量反応試験後に、用量反応試験で決定した、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および5-HT受容体アゴニストの最適な治療有効量を使用して、併用療法試験を実施する。この6週間の試験では、いずれかの活性剤単独と比較して、5-HT受容体阻害活性有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性および5-HT受容体アゴニストを使用した併用療法の有効性を実証する。各治療群(n=12)は、アンフェタミン治療動物において単回投与でテストし、次のアンフェタミンおよびビヒクル治療群(n=12)と比較する:1)単一の最適な有効治療量のトロピセトロンで治療された動物を含む、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性のみで治療された群;2)単一の最適な有効治療量のバレニクリンで治療された動物を含む5-HT受容体アゴニスト単独治療群;3)単一の最適な有効治療量のトロピセトロンおよびバレニクリンの両方で治療された動物を含む併用療法治療群;4)アンフェタミンおよびビヒクルで治療された動物を含む対照群。
【0161】
実施例2
In vivo有効性試験

この実施例は、統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む併用療法の有効性を示す。
【0162】
C57BL/6マウスは、例えば、以下に記載されるとおり、マウスの飲水モデルの潜在抑制(LI)条件付き感情応答停止を調べるために使用される;Bay-Richterら、Enhanced Latent Inhibition in Dopamine Receptor-Deficient Mice is Sex-Specific for the D1 but not D2 Receptor Subtype:Implications for Antipsychotic Drug Action,Int.J.Neuropsychopharmacol.12(3):403-414(2009);Bay-Richterら、D-Amphetamine and Antipsychotic Drug Effects on Latent Inhibition in Mice Lacking Dopamine D2 Receptors,Neuropsychopharmacology 38(8):1512-1520(2013);O’Callaghan,et al.,Potentiation of Latent Inhibition by Haloperidol and Clozapine is Attenuated in Dopamine D2 Receptor(Drd-2)-Deficient Mice:Do Antipsychotics Influence Learning to Ignore Irrelevant Stimuli via Both Drd-2 and Non-Drd-2 Mechanisms?,J.Psychopharmacol.28(10):973-977(2014)。これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。動物は、最初に1週間にわたってハンドリング処置および馴化を受け、ここでは、マウスは、1日23時間水を制限され、1時間は水を自由に摂取できる。1日目~6日目まで、動物は舐めるトレーニングを受ける。このトレーニングでは、マウスは15分間チャンバ内の水を摂取でき、動物1匹あたりの舐め回数を記録する。7日目(曝露前)に、マウスを試験チャンバに入れ、取り入れた水を摂取できるようにする。1つの群には、刺激間15秒間隔で、5秒の85 dBの音を20回提示[対照においてLIの低下を生じさせるために以前の実験から決定した]させる(事前曝露群、PE);非事前曝露(NPE)対照群マウスは、同じ期間、取り入れた水を摂取できる試験チャンバに入れられるが、音の事前曝露は行わない。8日目に、(馴化)マウスを試験チャンバに入れ、取り入れた水を摂取できるようにする。2分後、2つの音‐フットショックの組み合わせを提示させる。音の持続時間は5秒であり、その後に1秒の0.38 mAのフットショックを行い、試行間隔を2.5分とする。2回目のショック提示後、マウスを2.5分間チャンバ内に留まらせる。16~17日目(再ベースライン)に、マウスを15分間試験チャンバに入れ、安定した舐めを再度行うように水を自由に摂取できるようにする。基準は、300回を超える舐めを完了しなかったマウスには、テスト段階を継続しないものとする。18日目に、(テスト)マウスは、水を自由に摂取できる試験チャンバ内に入れる。各動物の舐めの数を記録し、80~90回の舐め(A)および90~100回の舐め(B)の記録が完了するまでに要する時間を記録する。90回の舐めの完了後、動物が100回の舐めに達するか、600秒が経過するまで、5秒の85dBの音を提示する。抑制率(SR)は、式A/(A+B)に従って計算され、0~0.5のスケールが得られる。SRが低い場合は、飲水の抑制の増大を示し、SRが高い場合は、飲水の抑制の低下を示す。LIは、PE群およびNPE群において、SRが高いことが確認される。
【0163】
一連の実験では、トロピセトロンおよびバレニクリンの認知促進用量は、マウスでの標準的な注意の潜在抑制テスト(上記のとおり)を使用して設定する。動物は、それぞれ15匹の8つの群(合計120匹のマウス)に分け、実験ごとに60匹の動物の2つのシリーズの実験を行なう。1番目の実験シリーズでは、潜在抑制に対するトロピセトロン(Tropisteron)の効果を3つの異なる用量で評価する(表1)。2番目の実験シリーズでは、潜在抑制に対するバレニクリンの効果を3つの異なる用量で評価する(表2)。これらの実験結果では、低レベルの潜在抑制を強化するトロピセトロン(Tropisteron)およびバレニクリンの認知促進用量を設定する。これらの結果により、トロピセトロンおよび/またはバレニクリンの次善の用量の特定も可能になる。腸運動性も安全の目的のために評価する。
【表1】
【表2】
【0164】
第3の一連の実験では、潜在抑制における認知促進効果を増強するトロピセトロンおよびバレニクリンの組み合わせ治療を決定する。動物は、それぞれ15匹の動物の8つの群(合計120匹のマウス)に分け、60匹の動物の2つの一連の実験を、上記で論じられる18日間の潜在抑制プロトコルを使用して実施する。両方の実験シリーズにおいて、潜在抑制に対するトロピセトロン(Tropisteron)単独、バレニクリン単独、およびトロピセトロンとバレニクリンとの組み合わせ治療の効果を評価する(表3)。これらの実験の結果は、各薬剤によるトロピセトロン(Tropisteron)およびバレニクリンの組み合わせ治療により、いずれかの薬物を単独で投与される場合と比較して、潜在抑制における認知促進効果が増強されることを立証するものである。腸運動性も安全の目的のために評価する。
【表3】
【0165】
第4の一連の実験では、トロピセトロンおよびバレニクリンの組み合わせ治療を使用して、D-アンフェタミン誘発潜在抑制の破壊の逆転を評価する。動物は、それぞれ15匹の動物の10の群(合計150匹のマウス)に分け、72匹の動物の2つの一連の実験を、上記で論じられる18日間の潜在抑制プロトコルを使用して実施する。両方の実験シリーズにおいて、潜在抑制に対するトロピセトロン(Tropisteron)単独、バレニクリン単独、およびD-アンフェタミンの存在下でのトロピセトロンとバレニクリンとの組み合わせ治療の効果を評価する(表4)。これらの実験の結果は、トロピセトロンとバレニクリンとの組み合わせ治療が、D-アンフェタミン誘発潜在抑制の破壊を逆転させることを立証するであろう。腸運動性も安全の目的のために評価する。
【表4】
【0166】
第5の一連の実験では、異常に持続する潜在抑制を生み出し得るMK801の最適用量を評価する。動物はそれぞれ15匹の動物の8つの群(合計120匹のマウス)に分け、低LIを生じさせるために4つの音ショックのペアリングが施されることを除いて、上記で論じられている潜在抑制プロトコルを使用する(その後、MK801により逆転および増強される)。潜在抑制に対するMK801の効果は、2つの異なる用量、およびクロザピンの存在下で評価する(表5)。実験5の結果により、実験6に進む前に、異常に持続的な潜在抑制を生み出すことができるMK801の最適用量を設定する。
【表5】
【0167】
第6の一連の実験では、MK801誘発の異常に持続する潜在抑制効果を逆転させるための、トロプシエトロンとバレニクリンとの組み合わせ治療の能力を評価する。動物をそれぞれ15匹の動物の10の群(合計150匹のマウス)に分け、実験5に従って、上記で論じられている潜在抑制プロトコルを使用して、低LIを生み出すために4つの音ショックのペアリングを施す。潜在抑制に対するトロピセトロン(Tropisteron)単独、バレニクリン単独、およびMK801の存在下でのトロピセトロンとバレニクリンとの組み合わせ治療の効果を評価する(表6)。この実験の結果は、トロピセトロンとバレニクリンの組み合わせ治療が、MK801誘発の潜在抑制の異常に持続する効果を逆転させることを立証するであろう。腸運動性も安全の目的のために評価する。
【表6】
【0168】
最後に、本明細書の態様は特定の実施形態を参照することによって強調されるが、当業者は、これらの記載された実施形態が本明細書に開示される主題の原理の例示にすぎないことを容易に理解するであろう。特定の実施形態は、網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。したがって、開示される主題は、そのように明示的に述べられていない限り、本明細書に記載される特定の化合物、組成物、物品、装置、方法論、プロトコル、および/または試薬などに決して限定されないことを理解されたい。さらに、当業者は、本明細書の趣旨から逸脱することなく、本明細書の教示に従って、それらの特定の変更、修正、順列、変更、追加、減算、およびサブコンビネーションを行うことができることを認識するであろう。したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によって限定されないことが意図されている。さらに、以下の添付の特許請求の範囲および以下に導入される特許請求の範囲は、それらの真の趣旨および範囲内にあるすべてのこのような変更、修正、順列、変更、追加、減算、およびサブコンビネーションを含むと解釈されることが意図される。
【0169】
本発明を実施するために発明者に知られている最良の様式を含む、本発明の特定の実施形態が本明細書に記載されている。当然のことながら、これらの記載された実施形態の変形は、前述の説明を読んだときに、当業者には明らかになるであろう。本発明者は、当業者がそのような変形を適切に使用することを期待し、本発明は、本発明が本明細書に具体的に記載されている以外の方法で実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法によって許可されるように、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載された主題のすべての修正および同等物を含む。さらに、そのすべての可能な変形における上記の実施形態の任意の組み合わせは、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明に含まれる。
【0170】
本発明の代替の実施形態、要素、またはステップのグループ化は、制限として解釈されるべきではない。各グループメンバーは、個別に、または本明細書に開示される他のグループメンバーとの任意の組み合わせで参照および特許請求することができる。グループの1つ以上のメンバーは、利便性および/または特許性の理由から、グループに含まれるか、グループから削除され得ることが予測させる。このような包含または削除が発生した場合、明細書には改変されたグループが含まれていると見なされ、添付の特許請求の範囲で使用されるすべてのマーカッシュグループの書面による説明が補完される。
【0171】
現在知られている、または後で考案された、当業者によって見られる、特許請求された主題からの実質的でない変更は、同等に特許請求の範囲内であることが明確に企図される。したがって、現在または後に当業者によって知られている明らかな置き換えは、定義された要素の範囲内にあるものと定義される。
【0172】
特に明記しない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される特徴、項目、数量、パラメータ、特性、用語などを表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。本明細書で使用される「約」という用語は、そのように制限された特徴、項目、数量、パラメータ、特性、または用語が、記載された特徴、項目、数量、パラメータ、特性、または用語の値の上下プラスマイナス10パーセントの範囲を含むことを意味する。したがって、反対の指示がない限り、明細書および添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、変動する可能性のある近似値である。例えば、質量分析装置は、特定の分析物の質量を決定する際にわずかに変化し得るため、イオンの質量またはイオンの質量/電荷比の文脈での「約」という用語は、+/-0.50原子質量単位を指す。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値表示は、少なくとも報告された有効桁数に照らして、通常の丸め法を適用することによって解釈されるべきである。
【0173】
本発明の広い範囲を示す数値範囲および値は近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値範囲および値は、可能な限り正確に報告される。しかし、あらゆる数値範囲または値には、それぞれのテスト測定で発見された標準偏差に必然的に起因する特定の誤差が本質的に含まれている。本明細書における値の数値範囲の列挙は、単に、その範囲内にある個々の個別の数値を個別に言及するための簡略化方法として役立つことを意図している。本明細書で別段の指示がない限り、数値範囲の個々の値は、本明細書で個別に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。
【0174】
実施形態または実施形態の態様に関する「し得る(may)」または「できる(can)」という用語の使用はまた、それと共に、「し得ない(may not)」または「できない(cannot)」という代替の意味を伴う。したがって、本明細書が、実施形態または実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれ得る、または含まれることができること開示する場合、負の制限または排他的条件も明示的に意味され、実施形態または実施形態の態様は、本発明の主題の一部として含まれ得ないか、または含まることができないことを意味する。同様の方法で、実施形態または実施形態の態様に関する「任意による(optionally)」という用語の使用は、そのような実施形態または実施形態の態様が、本発明の主題の一部として含まれ得るか、または本発明の主題の一部として含まれ得ないことを意味する。このような負の制限または排他的条件が適用されるか否かは、この負の制限または排他的条件が特許請求された主題内に記載されているか否かに基づく。
【0175】
本発明を説明する文脈で(特に以下の特許請求の範囲で)使用される用語「a」、「an」、「the」および同様の言及は、別段の本明細書に記載がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方を網羅すると解釈されるべきである。さらに、特定された要素の序数標識(例えば、「第1」、「第2」、「第3」など)は、要素を区別するために使用され、このような要素の必要な数または制限された数を示すまたは暗示するものではなく、また特に明記されていない限り、このような要素の特定の位置または順序を示すものではない。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施され得る。本明細書で提供される任意のすべての例または例示的言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく例示することを意図するものであり、他の方法で特許請求される本発明の範囲を制限するものではない。本明細書のいかなる言語も、本発明の実施に不可欠な特許請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0176】
特許請求の範囲で使用される場合、補正ごとに提出または追加されるか否かにかかわらず、オープンエンド移行用語「含む(comprising)」、その変形、例えば、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」など、および「含む(including)」「含む(containing)」および「有する(having)」などの同等のオープンエンドの移行句は、明示的に記載されたすべての要素、制限、ステップ、整数、および/または機能を単独で、または記載されていない主題と組み合わせて包含する。名前の付いた要素、制限、ステップ、整数、および/または機能は、必須であるが、他の名前のない要素、制限、ステップ、整数、および/または機能を追加してもよく、特許請求の範囲内で、任意の構成を形成してもよい。本明細書に開示される特定の実施形態は、「からなる(comprising)」)の代わりに、または「含む(comprising)」の修正として、クローズエンド移行句「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」(または、例えば、「からなる(consist of)」、「からなる(consists of)」、および「から本質的になる(consists essentially of)」などのその変形)を使用する特許請求の範囲においてさらに限定され得る。特許請求の範囲において使用される場合、出願されたものまたは補正ごとに追加されたものは、クローズドエンド移行句「からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲に明示的に記載されていないあらゆる要素、制限、ステップ、整数、または機能を除外するものである。クローズドエンド移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲を、明示的に記載された要素、制限、ステップ、整数、および/または機能、ならびに特許請求された主題の基本的かつ新規特徴(複数可)に実質的に影響を与えない他の要素、制限、ステップ、整数、および/または機能に限定するものである。したがって、オーブンエンド移行句「含む(comprising)」の意味は、具体的に記載されたすべての要素、制限、ステップ、および/または機能、ならびに任意の追加の不特定のものを包含するものとして定義される。クローズドエンド移行句「からなる(consisting of)」の意味は、特許請求の範囲に具体的に記載されている要素、制限、ステップ、整数、および/または特徴のみを含むものとして定義されているが、クローズドエンドの移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」の意味は、特許請求の範囲に具体的に記載されている要素、制限、ステップ、整数、および/または特徴、ならびに特許請求された主題の基本的および新規特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさない要素、制限、ステップ、整数、および/または特徴のみを含むものとして定義される。したがって、「含む(comprising)」というオープンエンドの移行句(およびその同等のオープンエンドの移行句)は、その意味内で、限定的な場合として、「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」というクローズドエンドの移行句によって指定される特許請求された主題を含む。したがって、本明細書に記載されている、または「含む(comprising)」という句で特許請求されている実施形態は、「から本質的になる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」という句の説明、有効化、およびサポートを明示的かつ明確に提供する。
【0177】
本明細書内で引用および特定されたすべての特許、特許刊行物、および他の参考文献は、例えば、本発明に関連して使用され得るこのような刊行物に記載された組成物および方法論を説明および開示する目的で、参照によりその全体が個別にかつ明示的に本明細書に組み込まれる。これらの刊行物は、本出願の出願日より前の開示のためにのみ提供されている。この点に関して、発明者が先行発明またはその他の理由によりそのような開示に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。これらの文書の日付に関するすべての記述または内容に関する提示は、出願者が入手できる情報に基づいており、これらの文書の日付または内容の正確性についての承認を構成するものではない。
【0178】
最後に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、本発明は、正確に示され、記載されたものに限定されない。

【手続補正書】
【提出日】2022-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合失調症性障害の治療に使用するための、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む、組み合わせ療法。
【請求項2】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組み合わせ療法。
【請求項3】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項2に記載の組み合わせ療法。
【請求項4】
前記5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項5】
5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項6】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性も有する、請求項5に記載の組み合わせ療法。
【請求項7】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)である、請求項5または6に記載の組み合わせ療法。
【請求項8】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が治療有効量で提供される、請求項1~7のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項9】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、請求項2~7のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項10】
前記治療有効量が、単独で投与される場合、前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単独で投与される場合、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または単独で投与される場合、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストの次善の治療量である、請求項8または9に記載の組み合わせ療法。
【請求項11】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、請求項1に記載の組み合わせ療法。
【請求項12】
トロピセトロンおよびバレニクリンが治療有効量で提供される、請求項11に記載の組み合わせ療法。
【請求項13】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項12に記載の組み合わせ療法。
【請求項14】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、請求項2~3または5~10のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項15】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項14に記載の組み合わせ療法。
【請求項16】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合に、次善の治療量である、請求項15に記載の組み合わせ療法。
【請求項17】
用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項18】
用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項19】
用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、請求項2~18のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項20】
用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、請求項2~18のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項21】
統合失調症性障害の治療のための医薬の製造における、5-HT受容体阻害活性を有するアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子の使用
【請求項22】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、またはそれらの組み合わせを含む、請求項21に記載の使用
【請求項23】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、(+)-N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)ベンゾ[b]フラン-2-カルボキサミド、A-582941、アセチルコリン、アミロイドベータ、アナバシン、AR-R17779、ブラダニクリン、コリン、エンセニクリン、エピボキシジン、GTS-21、ICH-3、ニコチン、PHA-543,613、PHA-709829、PNU-282,987、SSR-180,711、TC-1698、チロロン、トロピセトロン、およびWAY-317,538、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項22に記載の使用
【請求項24】
前記5-HT受容体阻害活性が、5-HT受容体アンタゴニスト活性、5-HT受容体逆アゴニスト活性、またはそれらの組み合わせを含む、請求項21~23のいずれか一項に記載の使用
【請求項25】
5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の使用
【請求項26】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト活性有する、請求項25に記載の使用
【請求項27】
前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、5-HT受容体アゴニスト活性を有するアルコール、メタ-クロロフェニルビグアニド(1-(3-クロロフェニルビグアニド))、イボゲイン、フェニルビグアニド、5-HT受容体アゴニスト活性を有するピペラジン、RS-56812(N-(1-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル)-2-(1-メチルインドール-3-イル)-2-オキソアセトアミド)、セロトニン、SR-57227(1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-アミン)、SR-57227A(4-アミノ-1-(6-クロロ-2-ピリジル)-ピペリジン塩酸塩)、5-HT受容体アゴニスト活性を有するトリプタミン、バレニクリン、5-HT受容体アゴニスト活性を有する揮発性ガス、およびYM-31636(2-(1H-イミダゾール-4-イルメチル)-8H-インデノ[1,2-d]チアゾール)を含む、請求項25または26に記載の使用
【請求項28】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、治療有効量で提供される、請求項21~27のいずれか一項に記載の使用
【請求項29】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、治療有効量で提供される、請求項22~27のいずれか一項に記載の使用
【請求項30】
前記治療有効量が、単独で投与される場合前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、単独で投与される場合アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子、および/または単独で投与される場合前記1つ以上の5-HT3受容体アゴニストの次善の治療量である、請求項28または29に記載の使用
【請求項31】
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、トロピセトロンであり、5-HT受容体活性の前記1つ以上の活性化因子が、バレニクリンである、請求項21に記載の使用
【請求項32】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項31に記載の使用
【請求項33】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合の次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合の次善の治療量である、請求項32に記載の使用
【請求項34】
前記1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが、トロピセトロンであり、前記1つ以上の5-HT受容体アゴニストが、バレニクリンである、請求項22、23または25~30のいずれか一項に記載の使用
【請求項35】
トロピセトロンおよびバレニクリンが、治療有効量で提供される、請求項34に記載の使用
【請求項36】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合次善の治療量である、請求項35に記載の使用
【請求項37】
用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第1の組成物および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む第2の組成物を投与することを含む、請求項21~36のいずれか一項に記載の使用
【請求項38】
用療法が、アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の活性化因子および5-HT受容体活性の1つ以上の活性化因子を含む単一の組成物を投与することを含む、請求項21~36のいずれか一項に記載の使用
【請求項39】
用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子を含む第1の組成物および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む第2の組成物を投与することを含む、実施形態22~38のいずれか一項に記載の使用
【請求項40】
用療法が、1つ以上のアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストおよび/またはアルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体活性の1つ以上の正のアロステリック調節因子および1つ以上の5-HT受容体アゴニストを含む単一の組成物を投与することを含む、請求項22~38のいずれか一項に記載の使用
【請求項41】
前記統合失調症性障害が、統合失調症、統合失調症様障害、統合失調感情障害、または統合失調型パーソナリティ障害である、請求項1~20のいずれか一項に記載の組み合わせ療法または請求項21~40のいずれか一項に記載の使用
【請求項42】
前記統合失調症が、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、妄想型統合失調症、型分類困難な統合失調症、または残遺型統合失調症である、請求項41に記載の組み合わせ療法または請求項41に記載の使用
【請求項43】
前記統合失調症が、精神病、初回エピソード精神病、慢性治療応答統合失調症、治療抵抗性統合失調症または認知機能障害のある統合失調症の超高リスク(UHR)またはリスク精神状態(ARMS)である、請求項41に記載の組み合わせ療法または請求項41に記載の使用
【請求項44】
統合失調症性障害の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、組み合わせ療法。
【請求項45】
統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、組み合わせ療法。
【請求項46】
治療抵抗性統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、組み合わせ療法。
【請求項47】
認知機能障害のある統合失調症の治療に使用するための治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンを含む、組み合わせ療法。
【請求項48】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合次善の治療量である、請求項44~47のいずれか一項に記載の組み合わせ療法。
【請求項49】
統合失調症性障害の治療のための医薬の製造における、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンの使用。
【請求項50】
統合失調症の治療のための医薬の製造における、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンの使用。
【請求項51】
治療抵抗性統合失調症の治療のための医薬の製造における、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンの使用。
【請求項52】
認知機能障害のある統合失調症の治療のための医薬の製造における、治療有効量のバレニクリンおよび治療有効量のトロピセトロンの使用。
【請求項53】
トロピセトロンおよびバレニクリンの前記治療有効量は、トロピセトロンの前記量が、単独で投与される場合の次善の治療量であり、バレニクリンの前記量が、単独で投与される場合の次善の治療量である、請求項49~53のいずれか一項に記載の使用。
【国際調査報告】