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特表2022-553078リチウムイオン電池、電池モジュール、電池パック及び自動車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】リチウムイオン電池、電池モジュール、電池パック及び自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/645 20210101AFI20221214BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20221214BHJP
   H01M 50/51 20210101ALI20221214BHJP
   H01M 50/522 20210101ALI20221214BHJP
   H01M 50/224 20210101ALI20221214BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20221214BHJP
【FI】
H01M50/645
H01M50/289
H01M50/51
H01M50/522
H01M50/224
H01M50/249
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523858
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 CN2019124079
(87)【国際公開番号】W WO2021077565
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201911011713.7
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】王▲傳▼福
(72)【発明者】
【氏名】何▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼▲華▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】朱建▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼志佩
(72)【発明者】
【氏名】朱燕
(72)【発明者】
【氏名】胡世超
【テーマコード(参考)】
5H023
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H023CC11
5H023CC14
5H040AA06
5H040AS07
5H040AY10
5H040LL01
5H040NN01
5H043AA13
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA05
5H043FA22
5H043LA02
(57)【要約】
リチウムイオン電池(10)は、ハウジング(100)と、ハウジング(100)内に配置されたセパレータ(300)とを含み、上記セパレータ(300)は、上記ハウジング(100)の内部を複数の収容キャビティ(400)に分割し、少なくとも1つの電極体(201)を含む電極体セット(200)が上記収容キャビティ(400)内に設けられ、上記電極体セット(200)が直列に接続され、少なくとも1つの上記セパレータ(300)に液体注入孔(301)が設けられ、上記液体注入孔(301)は、上記セパレータ(300)の両側にある2つの隣接する収容キャビティ(400)を連通させるために使用され、リチウムイオン電池(10)は、ハウジング(100)内に配置され、液体注入孔(301)を、開状態と閉状態とを含む設定状態にすることができるブロック機構(302)をさらに含む。上記リチウムイオン電池(10)を使用する電池モジュール、電池パック及び自動車をさらに提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、ハウジング内に配置されたセパレータとを含み、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、
少なくとも1つの電極体を含む電極体セットが前記収容キャビティ内に設けられ、前記電極体セットが直列に接続され、
少なくとも1つの前記セパレータに電解液が通過するための液体注入孔が設けられ、前記液体注入孔は、前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、
ハウジング内に配置され、液体注入孔を、開状態と閉状態とを含む設定状態にすることができるブロック機構をさらに含むことを特徴とする、リチウムイオン電池。
【請求項2】
前記ブロック機構が第1の状況にあるとき、前記液体注入孔は開状態にあり、前記ブロック機構が第2の状況にあるとき、前記液体注入孔は閉状態にあり、前記ブロック機構は、第1の状況と第2の状況との間で切り替え可能であることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン電池。
【請求項3】
前記リチウムイオン電池の液体注入前又は液体注入中に、前記ブロック機構が第1の状況にあり、前記液体注入孔が開状態にあり、前記液体注入孔は前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、前記リチウムイオン電池の液体注入後に、前記ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、前記ブロック機構が前記液体注入孔を閉じて、前記液体注入孔を閉状態にすることを特徴とする、請求項2に記載のリチウムイオン電池。
【請求項4】
前記第1の状況は、前記ブロック機構が前記ハウジング内の第1の位置に配置される状況を指し、前記第2の状況は、前記ブロック機構が前記ハウジング内の第2の位置に配置される状況を指し、
前記セパレータにブロック機構配置空間が形成され、前記ブロック機構が前記ブロック機構配置空間内に配置され、前記ブロック機構配置空間内に前記第1の位置及び前記第2の位置が形成され、かつ、前記ブロック機構は、外力の作用下で第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記ブロック機構が第1の位置に配置されると、前記液体注入孔は、開状態にあり、2つの隣接する収容キャビティを連通させ、前記ブロック機構が第2の位置に配置されると、前記ブロック機構が前記液体注入孔を閉じ、前記液体注入孔が閉状態にあることにより、前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断することを特徴とする、請求項2又は3に記載のリチウムイオン電池。
【請求項5】
前記外力は、重力、電磁力、慣性力又は熱力から選択される1種又は複数種であることを特徴とする、請求項4に記載のリチウムイオン電池。
【請求項6】
前記ハウジングは、端部に開口部を有するハウジング本体と、前記ウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記開口部は、前記ハウジングの第1の方向に沿う端部に設けられ、前記カバープレートに液体注入チャネルが設けられ、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を第1の方向に沿って複数の収容キャビティに分割し、電極体セットは第1の方向に沿って配置されて直列に接続され、
各前記電極体セットは、電流を引き出すための第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材を含み、少なくとも1つの電極体セットの前記第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、該電極体セットの対向し合う両側にそれぞれ第1の方向に沿って設けられ、該電極体セットの長さ方向は第1の方向に沿って延び、
前記第1の方向は前記リチウムイオン電池の長さ方向であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項7】
前記電池は電極体コネクタを含み、電極体セットは前記電極体コネクタによって直列に接続され、
2つの隣接する電極体セットは、電極体コネクタによって直列に接続され、電極体コネクタは、2つの隣接する電極体セットの間のセパレータを貫通し、
前記電極体コネクタは、前記セパレータと一体的に形成され、
前記電極体コネクタは、銅接続部と、銅接続部に接続されたアルミニウム接続部とを含み、前記銅接続部とアルミニウム接続部との接続位置は前記セパレータ内にあることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項8】
前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜をさらに含み、前記分離膜は、前記電極体セットとハウジングとの間に配置され、前記分離膜とセパレータは前記収容キャビティを形成し、
前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜バッグをさらに含み、前記電極体セットは前記分離膜バッグ内に配置され、前記セパレータは前記分離膜バッグの内部を複数の収容キャビティに分割することを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項9】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割するセパレータと、
前記収容キャビティ内に設けられ、少なくとも1つの電極体を含む電極体セットと、を含み、前記電極体セットが直列に接続され、少なくとも1つの前記セパレータに電解液が通過するための液体注入孔が設けられ、前記液体注入孔は、前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、
前記液体注入孔に少なくとも部分的に配置され、前記液体注入孔を閉じて前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断するブロック機構をさらに含む、リチウムイオン電池。
【請求項10】
前記ハウジング内に複数のセパレータが設けられ、2つの隣接する電極体セットの間に1つのセパレータが設けられ、複数の前記セパレータは前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、各収容キャビティ内に少なくとも1つの電極体セットが設けられることを特徴とする、請求項9に記載のリチウムイオン電池。
【請求項11】
少なくとも1つの前記セパレータにブロック機構配置空間が形成され、前記ブロック機構が前記ブロック機構配置空間内に配置され、前記ブロック機構を収容するための第1の位置及び第2の位置が前記ブロック機構配置空間内に形成され、前記ブロック機構は、第2の位置に配置され、外力の作用下で第2の位置から第1の位置に切り替わるか又は第1の位置から第2の位置に切り替え可能であることを特徴とする、請求項9又は10に記載のリチウムイオン電池。
【請求項12】
前記ブロック機構配置空間と前記液体注入孔が交差して設けられ、前記液体注入孔は、前記ブロック機構配置空間によって第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔に分割され、前記第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔は、前記ブロック機構配置空間と連通し、
前記ブロック機構は、予め設定された圧力で破断する切り目が付いたシートであることを特徴とする、請求項11に記載のリチウムイオン電池。
【請求項13】
前記ハウジングは、端部に開口部を有するハウジング本体と、前記ウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記開口部は、前記ハウジングの第1の方向に沿う端部に設けられ、前記カバープレートに液体注入チャネルが設けられ、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を第1の方向に沿って複数の収容キャビティに分割し、電極体セットは第1の方向に沿って配置されて直列に接続されることを特徴とする、請求項9~12のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項14】
各前記電極体セットは、電流を引き出すための第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材を含み、少なくとも1つの電極体セットの前記第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、該電極体セットの対向し合う両側にそれぞれ第1の方向に沿って設けられ、該電極体セットの長さ方向は第1の方向に沿って延び、
前記第1の方向は前記リチウムイオン電池の長さ方向であり、前記リチウムイオン電池は略直方体であり、前記リチウムイオン電池は長さL、幅H及び厚さDがあり、長さLは幅Hよりも大きく、幅Hは厚さDよりも大きく、前記リチウムイオン電池の長さLは400~2500mmであることを特徴とする、請求項9~13のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項15】
前記電池は電極体コネクタを含み、電極体セットは前記電極体コネクタによって直列に接続され、
2つの隣接する電極体セットは、電極体コネクタによって直列に接続され、電極体コネクタは、2つの隣接する電極体セットの間のセパレータを貫通し、
前記電極体コネクタは、前記セパレータと一体的に形成されることを特徴とする、請求項9~14のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項16】
前記電極体コネクタは、銅接続部と、銅接続部に接続されたアルミニウム接続部とを含み、前記銅接続部とアルミニウム接続部との接続位置は前記セパレータ内にあることを特徴とする、請求項15に記載のリチウムイオン電池。
【請求項17】
前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜をさらに含み、前記分離膜は、前記電極体セットとハウジングとの間に配置され、前記分離膜とセパレータは前記収容キャビティを形成することを特徴とする、請求項9~16のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池を複数含むことを特徴とする、電池パック。
【請求項19】
請求項18に記載の電池パックを含むことを特徴とする、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、「ビーワイディー カンパニー リミテッド」が2019年10月23日に提出した、名称「リチウムイオン電池、電池モジュール、電池パック及び自動車」の中国特許出願第「201911011713.7」号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、電池の分野に関し、特に、リチウムイオン電池、電池モジュール、電池パック及び自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
新エネルギー自動車の普及が進むにつれて、新エネルギー自動車の動力電池の使用に対する要件はますます高まっている。特に、新エネルギー自動車の耐久走行距離に対するユーザの要件がますます高まっているため、新エネルギー自動車で使用される電池パックの全体的な容量を継続的に増やす必要がある。また、動力電池パックを使用する場合、内部抵抗による内部消費量を最小限に抑える必要がある。
【0004】
一般的な新エネルギー自動車は、通常、幅が1メートル以上であり、長さが数メートルである。新エネルギー自動車の動力電池パックは、通常、新エネルギー自動車の底部に配置される。現在、市販されている動力電池パックについて、通常、幅は、新エネルギー自動車の幅と略一致し、約1メートル以上である。長さは、新エネルギー自動車の底部の保留空間に基づいて決定され、通常、2メートル以上である。全体として、動力電池パックは、長さと幅の両方が1メートルを超える。しかしながら、現在、市場に出回っている電池セルの長さが、通常、約0.3メートルであるため、少なくとも3つ、更にそれ以上の電池セルを動力電池パックに並設する必要がある。
【0005】
複数の電池セルが並設されると、各電池セルに固定構造を追加する必要があると共に、隣接する2つの電池セルが、外付けされる動力コネクタを介して動力接続される必要がある。その結果として、電池セルの取り付け構造が多いため、コストが向上するだけでなく、全体重量も増加する。さらに、単一パックの体積について、取り付け構造が比較的大きなパック内部空間を占めるため、動力電池パックの全体容量が低下し、並設される電池セルが多いほど、無駄になった空間が大きくなる。また、動力接続のために複数の外部動力コネクタを設ける必要があるため、内部抵抗が増加して、動力電池パックの使用中の内部消費量が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、各キャビティに電解液を注入するだけでなく、各キャビティの分離を確保することができる電池、電池モジュール、電池パック及び自動車を提供して、上記液体注入問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本開示の技術的解決手段は以下のとおりである。
【0008】
本開示に係るリチウムイオン電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されたセパレータとを含み、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、少なくとも1つの電極体を含む電極体セットが前記収容キャビティ内に設けられ、前記電極体セットが直列に接続され、少なくとも1つの前記セパレータに電解液が通過するための液体注入孔が設けられ、前記液体注入孔は、前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、ハウジング内に配置され、液体注入孔を、開状態と閉状態とを含む設定状態にすることができるブロック機構をさらに含む。
【0009】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構が第1の状況にあるとき、前記液体注入孔は開状態にあり、前記ブロック機構が第2の状況にあるとき、前記液体注入孔は閉状態にあり、前記ブロック機構は、第1の状況と第2の状況との間で切り替わることができる。
【0010】
本開示の一実施例では、前記リチウムイオン電池の液体注入前又は液体注入中に、前記ブロック機構が第1の状況にあり、前記液体注入孔が開状態にあり、前記液体注入孔は前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、前記リチウムイオン電池の液体注入後に、前記ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、前記ブロック機構が前記液体注入孔を閉じて、前記液体注入孔を閉状態にする。
【0011】
本開示の一実施例では、前記リチウムイオン電池の液体注入後かつ化成中に、前記ブロック機構が第1の状況にあり、前記液体注入孔が開状態にあり、前記液体注入孔は前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、前記リチウムイオン電池の液体注入後かつ化成後に、前記ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、前記ブロック機構が前記液体注入孔を閉じて、前記液体注入孔を閉状態にする。
【0012】
本開示の一実施例では、前記リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、前記ブロック機構が第2の状況から第1の状況に切り替わり、前記ブロック機構が前記液体注入孔を開状態にし、前記液体注入孔は前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させる。
【0013】
本開示の一実施例では、前記液体注入孔が閉状態にあると、前記ブロック機構は、前記液体注入孔に少なくとも部分的に配置され、前記液体注入孔を閉じて前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断する。
【0014】
本開示の一実施例では、前記ハウジング内に複数のセパレータが設けられ、2つの隣接する電極体セットの間に1つのセパレータが設けられ、複数の前記セパレータは前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、各収容キャビティ内に少なくとも1つの電極体セットが設けられる。少なくとも1つの前記セパレータに液体注入孔が設けられ、前記ブロック機構は、前記液体注入孔に少なくとも部分的に配置され、前記液体注入孔を閉じて、前記液体注入孔を閉状態にすることにより、前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断する。
【0015】
本開示の一実施例では、前記第1の状況は、前記ブロック機構が前記ハウジング内の第1の位置に配置される状況を指し、前記第2の状況は、前記ブロック機構が前記ハウジング内の第2の位置に配置される状況を指す。
【0016】
本開示の一実施例では、前記セパレータにブロック機構配置空間が形成され、前記ブロック機構が前記ブロック機構配置空間内に配置され、前記ブロック機構配置空間内に前記第1の位置及び前記第2の位置が形成され、かつ前記ブロック機構は、外力の作用下で第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記ブロック機構が第1の位置に配置されると、前記液体注入孔は、開状態にあり、2つの隣接する収容キャビティを連通させ、前記ブロック機構が第2の位置に配置されると、前記ブロック機構が前記液体注入孔を閉じ、前記液体注入孔が閉状態にあることにより、前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断する。
【0017】
本開示の一実施例では、前記外力は、重力、電磁力、慣性力又は熱力から選択される1種又は複数種である。
【0018】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構配置空間は前記液体注入孔と連通する。
【0019】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構配置空間と前記液体注入孔が交差して設けられ、前記液体注入孔は、前記ブロック機構配置空間によって第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔に分割され、前記第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔は、いずれも前記ブロック機構配置空間と連通する。
【0020】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構は、円柱体、楕円柱、シート又は球体のうちの1種である。
【0021】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構は、前記ブロック機構配置空間の内壁と締り嵌めにより接続される。
【0022】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構は、磁性を有する磁性体である。
【0023】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構の外部に弾性スリーブが被覆される。
【0024】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは、端部に開口部を有するハウジング本体と、前記ウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記開口部は、前記ハウジングの第1の方向に沿う端部に設けられ、前記カバープレートに液体注入チャネルが設けられ、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を第1の方向に沿って複数の収容キャビティに分割し、前記電極体セットは第1の方向に沿って配置されて直列に接続される。
【0025】
本開示の一実施例では、各前記電極体セットは、電流を引き出すための第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材を含み、少なくとも1つの電極体セットの前記第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、該電極体セットの対向し合う両側にそれぞれ第1の方向に沿って設けられ、該電極体セットの長さ方向は第1の方向に沿って延びる。
【0026】
本開示の一実施例では、前記第1の方向は前記リチウムイオン電池の長さ方向である。
【0027】
本開示の一実施例では、前記リチウムイオン電池は略直方体であり、前記リチウムイオン電池は長さ、幅及び厚さがあり、長さは幅よりも大きく、幅は厚さよりも大きく、前記リチウムイオン電池の長さは400~2500mmである。
【0028】
本開示の一実施例では、前記電池は電極体コネクタを含み、電極体セットは前記電極体コネクタによって直列に接続される。
【0029】
本開示の一実施例では、2つの隣接する電極体セットは、電極体コネクタによって直列に接続され、電極体コネクタは、2つの隣接する電極体セットの間のセパレータを貫通する。
【0030】
本開示の一実施例では、前記電極体コネクタは、前記セパレータと一体的に形成される。
【0031】
本開示の一実施例では、前記電極体コネクタは、銅接続部と銅接続部に接続されたアルミニウム接続部とを含み、前記銅接続部とアルミニウム接続部との接続位置は前記セパレータ内にある。
【0032】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜をさらに含み、前記分離膜は、前記電極体セットとハウジングとの間に配置され、前記分離膜とセパレータは前記収容キャビティを形成する。
【0033】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜バッグをさらに含み、前記電極体セットは前記分離膜バッグ内に配置され、前記セパレータは前記分離膜バッグの内部を複数の収容キャビティに分割する。
【0034】
本開示の一実施例では、前記電極体セットをサンプリングするためのサンプリングラインが前記ハウジング内に配置される。
【0035】
本開示の一実施例に係るリチウムイオン電池は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割するセパレータと、前記収容キャビティ内に設けられ、少なくとも1つの電極体を含む電極体セットと、を含み、前記電極体セットが直列に接続され、少なくとも1つの前記セパレータに電解液が通過するための液体注入孔が設けられ、前記液体注入孔は、前記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、前記液体注入孔に少なくとも部分的に配置され、前記液体注入孔を閉じて前記液体注入孔による2つの隣接する収容キャビティの連通を遮断するブロック機構をさらに含む。
【0036】
本開示の一実施例では、前記ハウジング内に複数のセパレータが設けられ、2つの隣接する電極体セットの間に1つのセパレータが設けられ、複数の前記セパレータは前記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、各収容キャビティ内に少なくとも1つの電極体セットが設けられる。
【0037】
本開示の一実施例では、少なくとも1つの前記セパレータにブロック機構配置空間が形成され、前記ブロック機構が前記ブロック機構配置空間内に配置され、前記ブロック機構を収容するための第1の位置及び第2の位置が前記ブロック機構配置空間内に形成され、前記ブロック機構は、第2の位置に配置され、外力の作用下で第2の位置から第1の位置に切り替わるか又は第1の位置から第2の位置に切り替わることができる。
【0038】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構配置空間と前記液体注入孔が交差して設けられ、前記液体注入孔は、前記ブロック機構配置空間によって第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔に分割され、前記第1の液体注入孔及び第2の液体注入孔は、前記ブロック機構配置空間と連通する。
【0039】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構は、円柱体、楕円柱、シート又は球体のうちの1種である。
【0040】
本開示の一実施例では、前記ブロック機構は、予め設定された圧力で破断する切り目が付いたシートである。
【0041】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは、端部に開口部を有するハウジング本体と、前記ウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記開口部は、前記ハウジングの第1の方向に沿う端部に設けられ、前記カバープレートに液体注入チャネルが設けられ、前記セパレータは、前記ハウジングの内部を第1の方向に沿って複数の収容キャビティに分割し、電極体セットは第1の方向に沿って配置されて直列に接続される。
【0042】
本開示の一実施例では、各前記電極体セットは、電流を引き出すための第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材を含み、少なくとも1つの電極体セットの前記第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、該電極体セットの対向し合う両側にそれぞれ第1の方向に沿って設けられ、該電極体セットの長さ方向は第1の方向に沿って延びる。
【0043】
本開示の一実施例では、前記第1の方向は前記リチウムイオン電池の長さ方向であり、前記リチウムイオン電池は略直方体であり、前記リチウムイオン電池は長さ、幅及び厚さがあり、長さは幅よりも大きく、幅は厚さよりも大きく、前記リチウムイオン電池の長さは400~2500mmである。
【0044】
本開示の一実施例では、前記電池は電極体コネクタを含み、電極体セットは前記電極体コネクタによって直列に接続される。
【0045】
本開示の一実施例では、2つの隣接する電極体セットは、電極体コネクタによって直列に接続され、電極体コネクタは、2つの隣接する電極体セットの間のセパレータを貫通する。
【0046】
本開示の一実施例では、前記電極体コネクタは、前記セパレータと一体的に形成される。
【0047】
本開示の一実施例では、前記電極体コネクタは、銅接続部と銅接続部に接続されたアルミニウム接続部とを含み、前記銅接続部とアルミニウム接続部との接続位置は前記セパレータ内にある。
【0048】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜をさらに含み、前記分離膜は、前記電極体セットとハウジングとの間に配置され、前記分離膜とセパレータは前記収容キャビティを形成する。
【0049】
本開示の一実施例では、前記ハウジングは金属ハウジングであり、前記電池は分離膜バッグをさらに含み、前記電極体セットは前記分離膜バッグ内に配置され、前記セパレータは前記分離膜バッグの内部を複数の収容キャビティに分割する。
【0050】
本開示に係る電池セットは、本開示に係るリチウムイオン電池を複数含む。
【0051】
本開示に係る電池パックは、本開示に係るリチウムイオン電池を複数含むか又は本開示に係る電池モジュールを複数含む。
【0052】
本開示に係る自動車は、本開示に係る電池モジュール又は本開示に係る電池パックを含む。
【0053】
従来技術と比較して、本開示の有益な効果は以下のとおりである。
【0054】
本開示に係る電池では、液体注入孔がセパレータに設けられ、液体注入孔は、2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、液体注入中に、収容キャビティは液体注入孔を介して連通し、電解液が特定の収容キャビティから注入された場合でも、電解液が液体注入孔を介して他の収容キャビティに流れて、電解液を各収容キャビティにうまく注入できるように保証することができる。また、セパレータにブロック機構が設けられ、ブロック機構は、液体注入孔を設定状態にすることができ、液体注入終了後に、ブロック機構は液体注入孔を閉じて、2つの隣接する収容キャビティが互いに分離され、電解液が隣接する収容キャビティ間に流れなくなり、隣接する収容キャビティの相互の影響を回避し、高電圧差による分解も回避することで、リチウムイオン電池の安全性と耐用年数を確保する。さらに、リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、ブロック機構は、上記液体注入孔を開いて開状態にして、ガスの排出と圧力の解放を行う。
【0055】
本願の付加的な態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか、又は、本願の実践により把握される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本開示の一実施例に係るリチウムイオン電池の全体構造の断面図である。
図2】本開示の一実施例に係る電極体セットの概略構成図である。
図3】本開示の一実施例に係るシールリングを有するセパレータの概略構成図である。
図4】本開示の一実施例に係るセパレータ及び電極体接続片の一体型射出成形構造の概略図である。
図5】本開示の一実施例に係るセパレータの構造分解図である。
図6】本開示の他の実施例に係るリチウムイオン電池の構造の部分断面概略図である。
図7図6のC部分の部分拡大図である。
図8】ブロック機構を取り除いた後の図6のリチウムイオン電池の構造の部分断面概略図である。
図9図8のD部分の部分拡大図である。
図10】本開示の一実施例に係るハウジング及び電極体セットの組立方法の分解図である。
図11】本開示の一実施例に係る電池パックの概略構成図である。
図12】本開示の一実施例に係るリチウムイオン電池の全体構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
上記技術的課題を解決するために、特許CN201110021300.4は、電池ハウジングと、電池ハウジング内に設けられ、直列に接続された複数の電極体セットを含み、2つの隣接する電極体セットがセパレータによって分離される、内部直列接続式電池セットを提供する。したがって、複数の電池セルを並設する場合と比較して、複数の電極体セットを1つの電池ハウジングに設けることで、ハウジング及び外部取り付け構造を削減し、空間利用率を向上させ、動力電池パックの全体容量を保証する。また、外部動力コネクタの使用の代わりにハウジング内の隣接する電極体セットを直接直列に接続することで、動力コネクタの接続安定性及び信頼性を考慮する必要がなくなり、接続部件を削減して、動力電池パックの使用中の内部消費量を削減することができる。
【0058】
上記特許では、複数の電極体セットが並んで直列に接続されるため、その前端と後端の間の電位差が大きく、直列に接続された複数の電極体セットが1つのキャビティ内の電解液を共有すると、前端と後端との間の電位差が大きいために電解液が分解され、電池セルが故障する可能性がある。したがって、上記問題を解決するために、上記特許では、2つの隣接する電極体セットの間にセパレータが設けられ、各電極体セットは、セパレータによってそれぞれのキャビティ内に分割され、各キャビティに単一の電解液がある。
【0059】
しかしながら、CN201110021300.4では、ハウジングの内部がセパレータによって複数の個別のキャビティに分割されるため、2つの隣接するキャビティの分離を保証しながら、それぞれの個別のキャビティに電解液を注入する方法はCN201110021300.4が考慮していない問題になり、CN201110021300.4に開示された解決手段の中心的な問題にもなる。
【0060】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、上記実施例の例が図面において示されるが、一貫して同一又は類似の符号は、同一又は類似の部品、或いは、同一又は類似の機能を有する部品を表す。以下、図面を参照しながら説明される実施例は、例示的なものであり、本開示を解釈するためのものであり、本開示を限定するものとして理解してはならない。
【0061】
なお、本開示の説明において、用語「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本開示を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位において構成されて操作されなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本開示を限定するものとして理解してはならない。
【0062】
また、用語「第1」、「第2」は、説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を示すか又は示唆し、或いは示された技術的特徴の数を示唆するものとして理解してはならない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、1つ以上の該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本開示の説明において、「複数」とは、明確で具体的な限定がない限り、2つ以上を意味する。
【0063】
本開示において、別に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などは、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であっても、電気的な接続であってもよく、直接的な連結であってもよく、中間媒体を介した連結であってもよく、2つの部品内部の連通、又は2つの部品の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本開示における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0064】
本開示に係るリチウムイオン電池は、ハウジングと、ハウジング内に配置されたセパレータとを含み、上記セパレータは、上記ハウジングの内部を複数の収容キャビティに分割し、少なくとも1つの電極体を含む電極体セットが上記収容キャビティ内に設けられ、上記電極体セットが直列に接続され、少なくとも1つの上記セパレータに電解液が通過するための液体注入孔が設けられ、上記液体注入孔は、上記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、リチウムイオン電池は、ハウジング内に配置され、液体注入孔を、開状態と閉状態とを含む設定状態にすることができるブロック機構をさらに含む。
【0065】
従来技術と比較して、本開示の有益な効果は以下のとおりである。
【0066】
本開示に係る電池では、液体注入孔がセパレータに設けられ、液体注入孔は、2つの隣接する収容キャビティを連通させるために使用され、液体注入中に、収容キャビティは液体注入孔を介して連通し、電解液が特定の収容キャビティから注入された場合でも、電解液が液体注入孔を介して他の収容キャビティに流れて、電解液を各収容キャビティにうまく注入できるように保証することができる。また、セパレータにブロック機構が設けられ、ブロック機構は、液体注入孔を設定状態にすることができ、液体注入終了後に、ブロック機構は液体注入孔を閉じて、2つの隣接する収容キャビティが互いに分離され、電解液が隣接する収容キャビティ間に流れなくなり、隣接する収容キャビティの相互の影響を回避し、高電圧差による分解も回避することで、リチウムイオン電池の安全性と耐用年数を確保する。さらに、リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、ブロック機構は、上記液体注入孔を開いて開状態にして、ガスの排出と圧力の解放を行う。
【0067】
本開示のいくつかの実施例では、液体注入孔は液体注入中に電解液を通過させるという機能を有するため、電解液は、1回注入されると、異なる収容キャビティに流れることができる。また、液体注入終了後に、使用中に、正常状態では、ブロック機構は、液体注入孔を閉じて閉状態にする。さらに、いくつかの好ましい実施例では、リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、リチウムイオン電池の液体注入孔を開き、ブロック機構は、ガス排出のために、液体注入孔を閉じず、液体注入孔を開く。
【0068】
いくつかの実施例では、液体注入孔は、液体注入中に電解液を通過させるために使用される。液体注入前に、液体注入孔が開状態にある。液体注入中に、電解液は、該液体注入孔を通して1つの収容キャビティから他の収容キャビティに流れて、より少ない回数の液体注入によって、ハウジング内部のすべての収容キャビティに液体を注入するという目的を達成する。液体注入後に、ブロック機構が該液体注入孔を閉じ、液体注入孔が閉状態になり、2つの隣接する収容キャビティ内の電解液を分離する。電解液をそれぞれの所在する収容キャビティにのみ収容する。
【0069】
他のいくつかの実施例では、液体注入孔は、電解液を通過させるという作用を有するだけでなく、異常な条件下でガスを排出するという作用も有する。液体注入前に、液体注入孔が開状態にある。液体注入中に、電解液は、該液体注入孔を通して1つの収容キャビティから他の収容キャビティに流れて、より少ない回数の液体注入によって、ハウジング内部のすべての収容キャビティに液体を注入するという目的を達成する。液体注入後に、ブロック機構が液体注入孔を閉じ、液体注入孔が閉状態になり、2つの隣接する収容キャビティ内の電解液を分離する。また、リチウムイオン電池が通常使用される場合、ブロック機構は、液体注入孔を閉じて、2つの隣接する収容キャビティを分離する。リチウムイオン電池が過充電又は短絡状態にあるとき(言い換えると、リチウムイオン電池内の特定の収容キャビティの内圧が特定の設定値に達するとき)、ブロック機構が上記液体注入孔を開いて、液体注入孔が開状態になる。したがって、過剰な内圧を伴う収容キャビティ内のガスは、液体注入孔を介して他の収容キャビティに排出されてもよく、リチウムイオン電池の外部に排出されてもよい。いくつかの実施例では、ブロック機構は、切り目が付いたシート構造である。該切り目が空気圧の作用下で破断できることにより、ブロック機構は、上記液体注入孔を開く。該切り目の配置により、圧力に対するシート構造のブロック機構の反応の感度を向上させ、収容キャビティ内の空気圧が高すぎる場合、ブロック機構が液体注入孔を開く精度を向上させることができる。
【0070】
本開示では、セパレータは、ハウジングを複数の収容キャビティに分割し、各収容キャビティは、1つの電極体セットを収容することができ、並列及び/又は直列に接続された複数の電極体セット、すなわち、並列に接続された複数の電極体セット、直列に接続された複数の電極体セット、又は並列及び直列に接続された複数の電極体セットを収容することもできる。また、ハウジングを複数の収容キャビティに分割するセパレータについて、そのうちの1つ又は複数のセパレータに液体注入孔が設けられてもよく、すべてのセパレータに液体注入孔が設けられてもよい。いくつかの実施例では、液体注入チャネルを有するカバープレートが長さ方向の一端に設けられると、該液体注入チャネルを介してハウジング内のすべての収容キャビティに液体を注入する。該実施例では、すべてのセパレータに液体注入孔を設けることにより、一度にすべての収容キャビティに液体を注入することができる。他のいくつかの実施例では、液体注入チャネルを有するカバープレートが長さ方向の両端に設けられると、両端の液体注入チャネルを介してハウジング内のすべての収容キャビティに液体を注入することができる。該実施例では、2つの液体注入チャネルが設けられるため、その間に位置するセパレータのうちの少なくとも1つに液体注入孔が設けられなくてもよい。すなわち、2つの液体注入チャネルは、2つの完全に分離されたキャビティにそれぞれ液体を注入することができ、そのうちの1つのセパレータに液体注入孔が設けられていないが、2つの液体注入チャネルを介してすべての収容キャビティに液体を注入することもできる。
【0071】
本開示の一実施例では、ブロック機構が第1の状況にあるとき、液体注入孔は開状態にあり、ブロック機構が第2の状況にあるとき、液体注入孔は閉状態にある。
【0072】
なお、本開示では、ブロック機構の第1の状況及び第2の状況は、ブロック機構の2つの構造状態であってもよく、ブロック機構がハウジング内の2つの異なる位置にある状況であってもよい。例えば、いくつかの実施例では、ブロック機構が第1の位置にある状況を第1の状況と見なし、ブロック機構が第2の位置にある状況を第2の状況と見なす。他のいくつかの実施形態では、ブロック機構がメッシュ構造である状況を第1の状況と見なし、該状況では、液体注入孔は開状態にある。高温又は高圧下で、ブロック機構のメッシュ構造が熱溶融し、熱溶融によりメッシュ構造のブロック機構のメッシュ状の孔をすべて閉じる状況を第2の状況と見なす。該状況では、ブロック機構が液体注入孔を閉じ、液体注入孔が閉状態にある。
【0073】
本開示では、開状態は、液体注入孔が2つの隣接する収容キャビティを連通させることができ、2つの隣接する収容キャビティの間に液体が流れることができることを指す。閉状態は、2つの隣接する収容キャビティがブロック機構によって分離され、液体が液体注入孔を介して2つの隣接する収容キャビティ間に流れることができないことを指す。なお、液体注入孔が電解液の流れに使用される場合(液体注入状況)、いわゆる閉状態は、完全な閉状態であってもよく、液体(電解液)が流動しやすい開状態から液体が流動しにくい状態への切り替えであってもよい。いわゆる液体が流動しにくい状態は、使用条件では、液体(電解液)が該液体注入孔を介して流れにくいが、少量のガスが流れる可能性があることを指す。
【0074】
本開示のいくつかの実施例では、リチウムイオン電池の液体注入前又は液体注入中に、ブロック機構が第1の状況にあり、液体注入孔が開状態にあり、該液体注入孔はセパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、リチウムイオン電池の液体注入後に、ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、ブロック機構が第2の状況にあり、ブロック機構が上記液体注入孔を閉じて、上記液体注入孔を閉状態にする。
【0075】
該実施例では、液体注入終了後に、リチウムイオン電池の使用中に電解液が異なる収容キャビティ間に流れるのを防ぐために、液体注入孔がブロック機構によって閉じられて閉状態になる。
【0076】
他のいくつかの実施例では、上記リチウムイオン電池の液体注入後かつ化成中に、上記ブロック機構が第1の状況にあり、上記液体注入孔が開状態にあり、上記液体注入孔は上記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、上記リチウムイオン電池の液体注入後かつ化成後に、上記ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、上記ブロック機構が上記液体注入孔を閉じて、上記液体注入孔を閉状態にする。
【0077】
本開示の他のいくつかの実施例では、上記ブロック機構が第2の状況にあるとき、上記液体注入孔は閉状態にあり、上記ブロック機構が第1の状況にあるとき、上記ブロック機構は、上記液体注入孔を開状態にすることができ、上記ブロック機構は、第2の状況から第1の状況に切り替わることができる。
【0078】
例えば、いくつかの実施例では、上記リチウムイオン電池が通常使用される場合、上記ブロック機構が第2の状況にあり、上記液体注入孔が閉状態にあり、上記リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、上記ブロック機構が第2の状況から第1の状況に切り替わり、上記ブロック機構が上記液体注入孔を開状態にし、上記液体注入孔は上記セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させる。
【0079】
本開示のいくつかの実施例では、上記ブロック機構が第1の状況にあるとき、上記ブロック機構は、上記液体注入孔を開状態にすることができ、上記ブロック機構が第2の状況にあるとき、上記ブロック機構は上記液体注入孔を閉状態にすることができ、上記ブロック機構は、第1の状況と第2の状況との間で切り替わることができる。
【0080】
例えば、いくつかの実施例では、上記リチウムイオン電池の液体注入前又は液体注入中に、上記ブロック機構が第1の状況にあり、上記液体注入孔が開状態にあり、上記リチウムイオン電池の液体注入後に、上記ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わり、上記ブロック機構が上記液体注入孔を閉じて、上記液体注入孔が閉状態になる。上記リチウムイオン電池が過充電されるか又は短絡されると、上記ブロック機構が第2の状況から第1の状況に切り替わり、上記ブロック機構が上記液体注入孔を開状態にする。
【0081】
本開示では、液体注入及び密封の要件のみを満たすために、ブロック機構が第1の状況から第2の状況に切り替わることができればよい。リチウムイオン電池の特性を総合的に向上させると共に、液体注入及び密封の要件を満たし、ガス排出の要件も満たすために、ブロック機構を、第1の状況と第2の状況との間で切り替えることができるように設計することができる。すなわち、液体注入中(開放)から液体注入後(密封)まで、第1の状況から第2の状況に切り替わる。通常の使用状態から過充電状態又は短絡状態に変更すると、密封状態から開放状態に変更し、すなわち、第2の状況から第1の状況に切り替わる必要がある。
【0082】
本開示では、外力は、重力、電磁力、慣性力又は熱力から選択される1種又は複数種である。本開示のいくつかの実施例では、ブロック機構は、重力、電磁力又は慣性力の個別の作用下又は総合的な作用下で、第1の位置から第2の位置に切り替わることができる。他のいくつかの実施例では、ブロック機構は、熱力の作用下で、熱溶融の方式で上記液体注入孔を閉じることができる。
【0083】
本開示のいくつかの実施例では、まず、上記液体注入孔は、電解液を通過させるために使用される。次に、特別な状況では、上記液体注入孔を防爆型ガス排出チャネルとして開くことができる。
【0084】
いくつかの実施例では、液体注入の場合では、ブロック機構は、液体注入孔内に設けられた液体注入孔用密封部材であるのに対し、他のいくつかの実施例では、ブロック機構は薄板状であってよく、その表面に切り目が付き、通常の状態では、薄板状のブロック機構は、液体注入孔(液体注入孔)を閉じ、過充電されるか又は短絡される場合、空気圧が上昇して、ブロック機構の表面に付いた切り目が圧壊されて、液体注入孔を開状態にして、ガスの流通を実現する。
【0085】
本開示に係るリチウムイオン電池10は、図1図2及び図10に示すように、ハウジング100と、電極体セット200とを含み、上記電極体セット200は、ハウジング100内に配置され、少なくとも1つの電極体201を含み、電極体セット200が直列に接続される。図1及び図10に示すように、3つの電極体セット200は、リチウムイオン電池10のハウジング100内に収容され、リチウムイオン電池10の長さ方向に配置されて直列に接続される。図1の左右方向は、第1の方向、すなわち、リチウムイオン電池10の長さ方向である。当然しながら、他のいくつかの実施例では、電極体セット200の数は、2つ、4つ又はそれ以上であってもよい。
【0086】
図1に示すように、セパレータ300は、ハウジング100内に配置され、電極体セット200の間に配置され、ハウジング100の内部をいくつかの収容キャビティ400に分割し、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させる液体注入孔301がセパレータ300に設けられる。本開示の一実施例では、図1に示すように、2つのセパレータ300は、ハウジング100内に設けられ、ハウジング100の内部を3つの収容キャビティ400に分割すると共に、各収容キャビティ400内に1つの電極体セット200が設けられ、電極体セット200が順次直列に接続される。本開示の他の実施例では、セパレータ300の数は、1つ又は3つ以上であってもよく、また、図1に示すように、各収容キャビティ400内に1つの電極体セット200のみが収容されてもよく、1つの収容キャビティ400内に2つ又は3つのような複数の電極体セット200が並んで収容されてもよい。本開示では、1つの収容キャビティ400内に1つの電極体セット200が収容されることは、最も理想的な状態であり、最良の分離効果を達成することができる。
【0087】
図5図6及び図7に示すように、本開示に係るリチウムイオン電池10は、ハウジング100内に配置され、液体注入孔301を、開状態と閉状態とを含む設定状態にすることができるブロック機構302をさらに含む。
【0088】
該ブロック機構302は、第2の状況では、液体注入孔301を閉じる。図6は、液体注入後のリチウムイオン電池10の状態を示す。このとき、ブロック機構302は、第2の状況にあり、リチウムイオン電池10の通常の使用状態と同じであり、該状態では、ブロック機構302は液体注入孔301を閉じる。
【0089】
本開示のいくつかの実施例では、隣接する収容キャビティ400間の電解液を分離できる限り、ブロック機構302は、上記液体注入孔301を完全に閉じてもよく、液体注入孔301を部分的に閉じてもよい。リチウムイオン電池10の通常の使用条件では、収容キャビティ400間は完全に閉じられて分離されていないが、液体注入孔301が特定の高さを有するため、使用中に電解液の相互流動を引き起こすことは困難である。当然しながら、念のために、そして最良の効果を達成するために、ブロック機構302が液体注入孔301を完全に閉じることは好ましい。
【0090】
本開示の一実施例では、リチウムイオン電池の液体注入前に、液体注入孔は、セパレータの両側にある2つの隣接する収容キャビティを連通させ、その結果として、そのうちの1つの収容キャビティに対して真空引き操作を行う場合に隣接するもう1つの収容キャビティ内の空気が液体注入孔を通して該収容キャビティに流れることができることで、各収容キャビティに対してそれぞれ真空引き操作を行う必要がないため、作業効率を向上させて、コストを節約する。
【0091】
本開示の一実施例では、リチウムイオン電池10の液体注入中に、液体注入孔301は、図8及び図9に示すように、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させる。リチウムイオン電池10の液体注入後に、又は通常の使用状態では、ブロック機構302は、図6及び図7に示すように、液体注入孔301を閉じる。
【0092】
他のいくつかの実施例では、リチウムイオン電池10の過充電状態又は短絡状態では、リチウムイオン電池10内のガスをできるだけ早く排出する必要がある。方法の1つは、各収容キャビティ400を連通させて、その中のガスをできるだけ早くハウジング100の外部に排出することである。したがって、リチウムイオン電池10が過充電状態又は短絡状態にあるとき、ブロック機構302は、第1の状況にあり、液体注入孔301を開き、液体注入孔301は、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させる。
【0093】
一実施例では、図6及び図7に示すように、リチウムイオン電池10が液体注入後の状態又は通常の使用状態にあり、ブロック機構302は、第2の状況にあり、液体注入孔301を閉じて、液体注入孔301による2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断する。したがって、2つの隣接する収容キャビティ400を完全に分離する。
【0094】
本開示では、言及される電極体201は、動力電池10の分野で一般的に使用される電極体201であり、電極体201と電極体セット200は、リチウムイオン電池10のハウジング100内の構成要素であり、リチウムイオン電池10自体として理解してはならず、リチウムイオン電池10が電池セルである。電極体201は、巻回して形成された電極体201であってもよく、積層によって製造された電極体201であってもよく、通常、少なくとも正極板、セパレータフィルム及び負極板を含む。なお、本開示で言及されるリチウムイオン電池10は、独立した電池セルであり、複数の電極体201を含むため、電池モジュール又は電池セットとして簡単に理解してはならない。
【0095】
本開示では、電極体セット200は、単一の電極体セット200で構成されてもよく、少なくとも2つの電極体201を含んでもよく、かつ少なくとも2つの電極体201が並列に接続されて上記電極体セット200を構成する。図2に示すように、2つの電極体201が並列に接続されて電極体セット200を構成するか又は4つの電極体201が並列に接続されて電極体セット200を構成する。
【0096】
少なくとも1つのセパレータ300がハウジング100の内部に設けられ、セパレータ300の数は、1つ、2つ、3つ又はそれ以上であってもよく、通常、好ましくは2つ以上である。
【0097】
本開示では、リチウムイオン電池10が長すぎると、大きな圧力差によりその中の電解液が分解され、電池10の性能に影響を与えるという問題を解決するために、隣接する収容キャビティ400の間にセパレータ300が設けられる。好ましくは、絶縁分離の役割をよりうまく果たすために、セパレータ300自体が絶縁材料で製造されてもよく、すなわち、セパレータ300が絶縁セパレータ300である。このようにして、他の操作を行わずに2つの収容キャビティ400をセパレータ300によって直接分離することができ、かつ両者の間の絶縁性を維持することができる。
【0098】
セパレータ300は、ハウジング100の内部を少なくとも2つの収容キャビティ400に分割し、電極体セット200が収容キャビティ400に収容される。通常、図1に示すように、1つの収容キャビティ400に1つの電極体セット200が収容される。少なくとも2つの電極体セット200が直列に接続される。通常、直列に接続された電極体セット200の数は、各電極体セット200の出力電圧、電池パックの幅及び電池パックの全体的な電圧要件に従って決定される。例えば、ある車両には、電池10のシステムによって出力される電圧が300Vである必要があり、従来の鉄リチウム電池10の電圧が3.2Vであり、従来技術では、要件を満たすために、電池パックにおいて100個のリチウムイオン電池10を直列に接続する必要がある。しかしながら、本開示に係る電池パックでは、1つの電池10内に2つの電極体セット200が直列に接続されると、50個の電池10のみを配置する必要がある。電池パック全体の設計及び電池10の配置を大幅に向上させ、空間を効果的に利用し、空間利用率を向上させることができる。
【0099】
当然しながら、1つの収容キャビティ400内に複数の電極体セットが収容されてもよく、各収容キャビティ内の複数の電極体セットが並列に接続される。例えば、1つの収容キャビティ内の電極体セットの数は2つ又は3つであり、2つの電極体セットが並列に接続されるか又は3つの電極体セットが並列に接続される。実際の使用ニーズに応じて、各収容キャビティに収容される電極体セットの数は、同じであっても異なっていてもよいことが理解され得る。
【0100】
少なくとも2つの電極体セット200が直列に接続される。
【0101】
なお、2つの隣接する収容キャビティ内の電極体セットの直列接続は、直接的な直列接続であってもよく、ミドルウェアによる直列接続のような間接的な直列接続であってもよい。
【0102】
本開示の一実施例では、図3及び図4に示すように、リチウムイオン電池は、電極体コネクタ500を含み、2つの隣接する電極体セット200は、上記電極体コネクタ500を介して直列に接続される。本開示では、2つの隣接する電極体セット200が1つのハウジング100内に配置されるため、2つの電極体セット200間の距離が大幅に短縮され、2つのリチウムイオン電池10が動力コネクタを介して連結されることに比べて、後続の電池パックの組立プロセスが簡略化される。そして、材料の使用量が減少し、重量が減少する。また、2つの電極体セット200が同じハウジング100に取り付けられることにより、電極体コネクタ500の安定性及び堅牢性の要件が大幅に低下する。接続信頼性を考慮する必要がないため、電極体コネクタ500により大きな設計空間を与えることができることで、流れ面積が増加し、電池10の内部抵抗が低減される。
【0103】
電極体コネクタ500について、本開示の一実施例は、電極体コネクタ500とセパレータ300との接続及び位置関係を開示する。図3に示すように、セパレータ300に接続用液体注入孔301が開設され、電極体コネクタ500が接続用液体注入孔301内に接続用液体注入孔301の一側から反対側へ穿設される。すなわち、電極体コネクタ500は、上記接続用液体注入孔301を貫通し、電極体コネクタ500の一端は、セパレータ300の一側にある電極体セット200に接続され、電極体コネクタ500の他端は、セパレータ300の反対側にある電極体セット200に接続される。セパレータ300の両側の収容キャビティ400を分離するために、接続用液体注入孔301内にパッケージ構造305が設けられる。該パッケージ構造305は、電極体コネクタ500を接続用液体注入孔301内にパッケージ化すると共に、接続用液体注入孔301を閉じて、セパレータ300の両側にある隣接する収容キャビティ400を分離することができる。
【0104】
上記内容は、本開示の一実施例に係る具体的な電極体コネクタ500の取り付け方法である。しかしながら、該方法では、接続用液体注入孔301を2回パッケージ化する必要があり、操作が不便である。また、2回パッケージ化するとき、パッケージ構造305に使用される材料の選択は複雑であり、電池10内の電解液に影響を与える可能性がある。このことを考慮して、本開示の他の実施例は、図4に示すように、電極体コネクタ500がセパレータ300と一体的に形成される方法を提供する。該方法では、電極体コネクタ500をセパレータ300と一体的に形成する。具体的には、まず電極体コネクタ500を製造し、次にセパレータ300を電極体コネクタ500の外部に射出成形する。組立中に、電極体セット200を電極体コネクタ500に直接連結すればよく、液体注入孔301をパッケージ化する必要がないため、プロセスが簡略化されると共にリスクが低下する。
【0105】
本開示の具体的な実施例では、図3及び図4に示すように、電極体コネクタ500は、銅接続部501及びアルミニウム接続部502を含み、銅接続部501及びアルミニウム接続部502が電気的に接続され、その電気的接続位置が上記セパレータ300内にある。該実施例では、銅接続部501は、セパレータ300の一側にある電極体セット200の銅製ピグテールに接続され、アルミニウム接続部502は、セパレータ300の反対側にある電極体セット200のアルミニウム製ピグテールに接続される。
【0106】
より具体的には、まず銅接続部501及びアルミニウム接続部502が複合接続されて複合接続部を形成する。次に、セパレータ300が複合接続部の外部に射出成形によって形成される。このようにして、銅接続部501とアルミニウム接続部502が接触する位置(複合接続部)がセパレータ300の内部に密封されることにより、それが電池10の内部空間に露出することを回避し、特に、それが電解液と接触することで、銅とアルミニウムとの接続位置が腐食されることを回避する。
【0107】
2つの隣接する収容キャビティ400を連通させるための液体注入孔301がセパレータ300に設けられる。セパレータ300の数が2つ以上である場合、セパレータ300に設けられた液体注入孔301が複数の収容キャビティ400間の連通を実現して、一度に電解液を各収容キャビティ400に注入するという目的を達成することができる。
【0108】
本開示の一実施例では、電極体セット200の銅接続部501及びアルミニウム接続部502は、電極体セット200の対向し合う両側に第1の方向に沿って設けられ、ハウジング内のすべての電極体セットが第1の方向に沿って配列され、第1の方向がリチウムイオン電池の長さ方向である。すなわち、電極体セットは、端部が接続されるという配列方式を採用し、このような配列方式は、電極体セット間の直列接続がより便利であり、接続方式、加工、組立プロセスが比較的簡単である。
【0109】
本開示の一実施例では、電池10は、ブロック機構302を含み、ブロック機構302は、少なくとも一部が液体注入孔301内に配置され、液体注入孔301を閉じて、液体注入孔301による2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断する。該実施例では、ブロック機構302がセパレータ300に設けられる。
【0110】
本開示では、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させるための液体注入孔301がセパレータ300に設けられる。液体注入中に、各収容キャビティ400は液体注入孔301を介して連通し、電解液が特定の収容キャビティ400から注入された場合でも、電解液が液体注入孔301を通して他の収容キャビティ400に流れて、電解液を各収容キャビティ400にうまく注入できるように保証することができる。また、ブロック機構302がセパレータ300に設けられ、ブロック機構302は、少なくとも一部が液体注入孔301内に配置され、液体注入孔301を閉じて、液体注入孔301による2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断する。すなわち、液体注入終了後に、ブロック機構302は液体注入孔301を閉じて、2つの隣接する収容キャビティ400が互いに分離され、電解液が隣接する収容キャビティ400間に流れなくなり、隣接する収容キャビティの相互の影響を回避し、高電圧差による分解も回避することで、電池10の安全性と耐用年数を確保する。
【0111】
本開示の一実施例では、図10に示すように、ハウジング100は、アルミニウム製ハウジングのような金属ハウジング100である。当然しながら、必要に応じて他の金属で製造されてもよい。該実施例では、直列に接続された複数の電極体セット200が電池10内に設けられるため、異なる電極体セット200が配置される収容キャビティ400の外側にあるハウジング100は、帯びている電圧が異なる。場合によっては、アルミニウム製ハウジングの一部の位置での電位が低すぎて、リチウムイオンがアルミニウム製ハウジングに埋め込まれてリチウムアルミニウム合金を形成して、電池10の耐用年数に影響を与える可能性がある。これに基づいて、本開示の一実施例では、電池10は、分離膜600をさらに含み、該分離膜600は電極体セット200とハウジング100との間に配置され、かつ収容キャビティ400は分離膜600内に配置される。具体的には、分離膜600及びセパレータは収容キャビティ400を形成し、分離膜600は、電解液のうちのリチウムイオンをハウジング100から分離するために使用される。リチウムイオンとハウジング100との接触を効果的に防止し、リチウム-アルミニウム反応の可能性を低下させて、電池10の安全性及び使用信頼性を向上させることができる。また、分離膜600は、絶縁の役割を果たすこともできる。
【0112】
分離膜は、一定の絶縁性及び耐電解液腐食性を有し、イオン分離膜の材料は、絶縁性を有し、電解液と反応しない限り、特に限定されない。いくつかの実施例では、イオン分離膜の材料は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)又は多層複合膜を含んでもよく、例えば、分離膜は、内層、外層、及び内層と外層との間の中間層を含み、内層にはプラスチック材料が含まれ、例えば、内層は、電解液との反応性が低く、絶縁特性を有する材料で製造されてもよく、中間層には金属材料が含まれ、電池の外部の水蒸気の侵入を防止すると共に、内部の電解液の漏れを防止することができる。金属層としては、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔、銅箔などが好ましい。成形特性、軽量及びコストを考慮して、アルミニウム箔を使用するのが好ましい。アルミニウム箔の材料としては、純アルミニウム又はアルミニウム-鉄系合金材料を使用するのが好ましい。外層は、保護層であり、主に高融点のポリエステル又はナイロン材料で製造され、機械的特性が高く、外力による電池の損傷を回避して、電池を保護するという役割を果たす。外層は、例えば、アルミニウムプラスチック複合膜である。
【0113】
しかしながら、本開示の他の実施例では、電池は分離膜バッグをさらに含み、電極体セットは分離膜バッグ内に配置され、セパレータは分離膜バッグの内部を複数の収容キャビティに分割する。分離膜バッグは、絶縁の役割を果たし、電解液のうちのリチウムイオンとハウジングとの接触を防止して、電池の耐用年数を向上させることができる。
【0114】
周知のように、安全性及び安定性は動力電池10にとって重要である。従来の電池モジュール及び電池パックの枠組みでは、複数の独立したリチウムイオン電池10が直列/並列に接続されて電池モジュール又は電池パックを形成する。このとき、各リチウムイオン電池10をサンプリングすることができ、リチウムイオン電池10がそれぞれ独立するため、サンプリングラインの設定及び配線も容易である。本開示では、複数の電極体セット200が1つのハウジング100内に配置されるため、各電極体セット200の状態を監視するために、サンプリングラインをハウジング100の内部に設定してサンプリングする。
【0115】
本開示の一実施例では、図1に示すように、ハウジング100は、端部に開口部を有するハウジング100と、ハウジング100の開口部に設けられたカバープレート102とを含み、開口部は、ハウジング100の第1の方向(図面の左右方向)に沿う端部に位置し、上側及び下側は、ハウジング100の側壁自体である。通常の設計では、カバープレート102に液体注入孔が設けられる。該実施例では、セパレータ300があるため、液体注入孔がカバープレート102の第1の方向の一端又は両端のみに設けられると、セパレータ300の数が2つ以上である場合、電解液を中央の収容キャビティ400に注入することができない。したがって、本開示では、液体注入孔301がセパレータ300に設けられる。このようにして、電池10のカバープレート102の端部から液体を注入することだけで、液体を各収容キャビティ400に導入することができる。この方法は、複数回開口し液体を複数回注入する必要がなく、一度に電解液を各収容キャビティ400に注入することができる。図1に示すように、本開示の一実施例では、第1の方向(左右方向)は、電池10の長さ方向であり、電池10内の電極体セット200の配列方向(直列接続方向)でもある。
【0116】
しかしながら、他の実施例では、液体注入孔の数が2つである場合、液体注入孔は複数のセパレータのうちの1つに設けられなくてもよい。例えば、第1の方向に沿うハウジングの両端にいずれもカバープレートが設けられ、各カバープレートに液体注入チャネルが設けられる。複数のセパレータのうちの1つに液体注入孔が設けられておらず、該セパレータは第1のセパレータとしてマークされる。残りのセパレータにいずれも液体注入孔が設けられ、残りのセパレータは第2のセパレータとしてマークされる。第1のセパレータの第1の側に配置されたカバープレートの液体注入チャネルは、第1の側に配置された収容キャビティに電解液を注入するために使用され、第1のセパレータの第2の側に配置されたカバープレートの液体注入チャネルは、第2の側に配置された収容キャビティに電解液を注入するために使用され、第2のセパレータの液体注入孔は、第2のセパレータの両側に配置された収容キャビティを連通させるために使用される。当然しながら、液体注入チャネルの位置は、実際のニーズに応じてハウジングに設けられてもよい。
【0117】
動力電池10の分野では、各リチウムイオン電池10の動作条件の一致性は、非常に重要であり、電池パック全体の特性に直接的に影響を与える。同様に、本開示では、電池10内の各電極体セット200の動作条件の一致性も、各電池10の全体的な特性に影響を与えて、電池パック全体の特性に影響を与える。電池10の内部では、電解液の量は、容量、活性などの電池10の特性に影響を与える。したがって、本開示では、少なくとも2つのセパレータ300は、ハウジング100の内部を少なくとも3つの収容キャビティ400に分割し、各セパレータ300の液体注入孔301は、上記セパレータ300を第1の方向に貫通する円筒形の孔であり、かつ各セパレータ300の液体注入孔301は同軸に設けられる。このようにして、液体注入孔301の中心軸を基準線として、各収容キャビティ400内の電解液の液面高さをうまく制御して、各収容キャビティ400内の電解液の量の一致性もうまく制御して、各電極体セット200の一致性を保証することができる。
【0118】
さらに、より好ましくは、各液体注入孔301は、内径が同じであり、同軸に設けられるように製造することができる。このようにして、電解液の量の一致性をより容易かつ正確に制御することができる。かつ、電解液の液面高さが一致するか否かを中心軸の軸線以下で判断することができる。一致性が全体的に向上し、一致性判断の難しさが低下し、操作可能性が向上し、電池10の特性が保証される。
【0119】
液体注入を容易にし、注入液体の高さをよりうまく観察して把握するために、本開示の一実施例では、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012はいずれも円筒形の孔であり、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012は同軸に設けられる。該実施例では、少なくとも電解液の液面が第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012の円周方向に同じ高さまで上昇すると、複数の収容キャビティ400内の電解液の液面の高さが等しいことを確認することができる。それによって、液体注入量の一致性が保証されて、電池10の一貫性が保証される。
【0120】
本開示の他の実施例では、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012はいずれも円筒形の孔であり、かつ第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012の内径は同じである。このようにして、液体注入速度を保証することができる。
【0121】
図3図10に示すように、本開示の一実施例では、セパレータ300にブロック機構配置空間303が形成される。上記ブロック機構302を収容するための第1の位置及び第2の位置が上記ブロック機構配置空間303内に形成され、かつ上記ブロック機構302は、外力の作用下で第1の位置から第2の位置へ移動する。上記リチウムイオン電池10の液体注入前に、又は液体注入中に、又は液体注入後かつ化成前に、又は過充電/短絡時に、上記ブロック機構302が第1の位置にあり、すなわち、上記ブロック機構302が第1の状況にあり、上記液体注入孔301は、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させる。上記リチウムイオン電池10の液体注入後に、又は通常の使用状態で、又は液体注入後かつ化成後に、上記ブロック機構302が第2の位置にあり、すなわち、上記ブロック機構302が第2の状況にあり、上記ブロック機構302は、上記液体注入孔301を閉じて、上記液体注入孔301による2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断する。
【0122】
図8又は図9に示すように、ブロック機構配置空間303は液体注入孔301と連通する。
【0123】
上記実施例では、ブロック機構配置空間303は、セパレータ300の内部に形成された空間であり、すなわち、ブロック機構配置空間303は、セパレータ300の円周方向に開口部を有さない。ブロック機構302は、ブロック機構配置空間303に配置される。液体注入前に、ブロック機構302は、ブロック機構配置空間303内の第1の位置に配置される。このとき、ブロック機構302は、液体注入孔301を閉じない。液体注入後に、ブロック機構302に外力を印加して、それをブロック機構配置空間303内の第1の位置から第2の位置に移動させ、かつ上記液体注入孔301を閉じて、上記液体注入孔301による2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断する。
【0124】
本開示の一実施例では、図8に示すように、ブロック機構配置空間303と液体注入孔301が交差して設けられ、液体注入孔301は、ブロック機構配置空間303によって第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012に分割され、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012は、いずれもブロック機構配置空間303の閉じた空間と連通して、2つの隣接する収容キャビティ400を連通させる。
【0125】
別の実施例では、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012は円筒形の孔であり、かつ第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012は同軸に設けられる。組立中に、特に液体注入中に、電解液の液面高さの一致性をうまく判断することができる。少なくとも電解液の液面レベルが第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012の中心軸まで上昇すると、各収容キャビティ400内の電解液の液面が一致することを判断することができる。
【0126】
さらに、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012の内径が同じであり、また、第1の液体注入孔3011及び第2の液体注入孔3012が同軸に設けられることを維持できることで、液体注入量及び電解液の高さをよりうまく制御する。
【0127】
本開示の上記実施例では、ブロック機構302が球体であり、ブロック機構302の外径が第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012の外径よりも大きいため、球体状のブロック機構302は、第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012をよりうまく閉じて、2つの隣接する収容キャビティ400の連通を遮断することができる。
【0128】
該実施例では、図7に示すように、球体状のブロック機構302が第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012を閉じるとき、球体状のブロック機構302の上側は、第1の空間内に少なくとも部分的に配置され、ブロック機構302の下側は、第2の空間内に少なくとも部分的に配置される。閉じた空間における球体状のブロック機構302の部分が第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012を閉じ、かつ上部及び下部がいずれも閉じた空間の外部に配置される。ブロック機構302は、閉じた空間によりうまく締り嵌めされ、かつ第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012を完全に閉じることができる。
【0129】
本開示では、ブロック機構302による第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012の分離を実現するために、ブロック機構302は、ブロック機構配置空間303の内壁と締り嵌めにより接続されて、第1の液体注入孔3011及び/又は第2の液体注入孔3012の少なくとも1つの、内部が閉じた空間に対応する開口部を密封することができる。
【0130】
本実施例では、ブロック機構302は、セパレータ300に内蔵され、かつハウジング100内に配置される。電池10の組立中に、通常、ブロック機構302を有するセパレータ300を電極体セット200と組み合わせてからハウジング100内に入れる。組立後に、ハウジング100内に液体を注入してからハウジング100を密封する。したがって、どのようにセパレータ300に内蔵されたブロック機構302を非密封位置から密封位置へ調整しながら、密封の信頼性を保証できるかは、ブロック機構302を内蔵する方法の重要な問題である。
【0131】
本開示の一実施例では、磁性を有する磁性密封体は、本開示のブロック機構302として使用されるように選択される。電池10の製造中に、ブロック機構302がセパレータ300内に配置され、かつセパレータ300内にブロック機構配置空間303が形成される。ブロック機構302が磁性を有するため、液体注入後に、ブロック機構302に磁場が印加されて、ブロック機構302に対して吸引力を生成し、それを第1の位置から第2の位置に移動させる。該方法では、外部磁場の作用により、磁力がブロック機構302への外力として使用されることで、セパレータ300に対して他の構造的な設計を行わずにブロック機構302の移動動作をうまく行うことができる。また、ブロック機構302が受けた外力の大きさは、磁場の大きさを制御することによって調整することができる。したがって、受けた力の大きさを異なる適用シナリオに応じて調整して、ブロック機構302の密封作用を保証することができる。
【0132】
通常、磁性を有する磁性体は、硬度及び靱性が高い。セパレータ300は、その接続及び支持作用のために、通常、靱性及び硬度も高い。本開示では、ブロック機構302は、セパレータ300内に締り嵌めによってパッケージ化される必要がある。ブロック機構302とセパレータ300の両方の硬度が高い場合、両者は、効果的な締り嵌めを形成することができず、かつ密封効果が低い。したがって、本開示の一実施例では、ゴム層などの絶縁層が磁性密封体の外側に被覆される。その変形効果が高く、密封体とセパレータ300との締り嵌めを効果的に実現でき、かつ密封効果及び信頼性を保証することができる。
【0133】
本開示の一実施例では、図5又は図6に示すように、ブロック機構302は、円柱体、楕円柱、シート又は球体のうちのいずれか1種である。
【0134】
本開示の一実施例では、リチウムイオン電池10の長さは第1の方向に沿って延び、第1の方向はリチウムイオン電池10の長さ方向である。
【0135】
図12に示すように、リチウムイオン電池10は略直方体であり、リチウムイオン電池10は長さL、幅H及び厚さDがあり、長さLは幅Hよりも大きく、幅Hは厚さDよりも大きく、リチウムイオン電池10の長さは400~2500mmである。
【0136】
リチウムイオン電池10の長さと幅の比は4~21である。
【0137】
なお、電池が略直方体であることは、電池が直方体又は立方体であってもよく、局所に異形があるが、ほぼ直方体又は立方体であってもよく、一部に切り欠き、突起、面取り、弧度、及び屈曲部位があるが、全体的な形がほぼ直方体又は立方体であってもよいことが理解される。
【0138】
図3又は図4に示すように、本開示に係るリチウムイオン電池10では、電極体201のタブ202は電極体コネクタ500に連結され、例えば、両者は、積み重ねられて溶接されて、動力接続領域203を形成することができる。
【0139】
図6及び図7に示すように、本開示の一実施例では、ブロック機構302は、ゴムスリーブ3025を有する金属ボール3026である。該方法では、金属ボール3026は密封の強さを保証し、ゴムスリーブ3025は密封の気密性を向上させる。
【0140】
本開示の1つの具体的な実施例では、各上記電極体セットは、電流を引き出すための第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材を含み、少なくとも1つの電極体セットの上記第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、該電極体セットの対向し合う両側にそれぞれ第1の方向に沿って設けられ、該電極体セットの長さ方向は第1の方向に沿って延びる。第1の電極引出部材及び第2の電極引出部材は、タブ202との組み合わせ及び溶接により形成された引出部材であってもよい。
【0141】
図11に示すように、本開示に係る電池パックは、トレイ700と、トレイ700に配列されたリチウムイオン電池10とを含む。
【0142】
本開示に係る電池モジュールは、本開示に係るリチウムイオン電池10を複数含む。
【0143】
本開示に係る電池パックは、本開示に係るリチウムイオン電池10又は本開示に係る電池モジュールを複数含む。
【0144】
本開示に係る自動車は、本開示に係る電池モジュール又は電池パックを含む。
【0145】
以上から分かるように、本開示は、上記優れた特性を有するため、使用上、従来技術が達成できない効果の向上により実用性を有し、実用的価値の高い製品となる。
【0146】
以上は、本開示の好ましい実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則内で行われたすべての修正、等価置換又は改善などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】