IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ウーシー ハイスカイ メディカル テクノロジーズ カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2022-553117組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体
<>
  • 特表-組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図1
  • 特表-組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図2
  • 特表-組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図3
  • 特表-組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506601
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(85)【翻訳文提出日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2020105023
(87)【国際公開番号】W WO2021018109
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】201910706603.6
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515182532
【氏名又は名称】ウーシー ハイスカイ メディカル テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WUXI HISKY MEDICAL TECHNOLOGIES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B401, 530 Plaza, University Science Park, Taihu International Science & Technology Park, Xinwu District Wuxi, Jiangsu 214000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ハー,チオン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ,ジンファー
(72)【発明者】
【氏名】スン,ジン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン,ホウリー
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE09
4C601EE11
4C601JC11
4C601JC37
(57)【要約】
本発明は、組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。本発明の方法は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得し、前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去し、それにより干渉領域が小さい場合、干渉信号を除去することができ、それにより関心領域を自己適応的に位置決めし、干渉信号を除去した後の信号を使用して関心領域に関連する信号処理と情報抽出とを行うことができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域の超音波エコー信号を取得することと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定することと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去することと、を含む、
ことを特徴とする組織関心領域の位置決め方法。
【請求項2】
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定した後、さらに、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、超音波プローブの位置を調整するように指示し、更新後の検出領域の超音波エコー信号を取得し、判断処理を行うことを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することは、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び関心組織と干渉組織の特性パラメータ閾値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、超音波プローブの位置を調整するように指示することは、
前記検出領域内の干渉領域と関心領域の位置分布及び情報ライブラリから関心領域を検出するときの検出領域内における関心領域の最適な位置分布に基づいて、前記超音波プローブを調整する角度と距離を決定することと、
前記超音波プローブを調整する角度と距離を指示することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定することは、
前記関心領域に対する前記干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さいか否かを判定することと、
前記関心領域に対する前記干渉領域の比率が前記干渉比率の閾値より小さい場合、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定することと、
前記関心領域に対する前記干渉領域の比率が前記干渉比率の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定することは、
前記干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さいか否かを判定することと、
前記検出領域に対する前記干渉領域の面積が前記干渉面積の閾値より小さい場合、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定することと、
前記検出領域に対する前記干渉領域の面積が前記干渉面積の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記超音波パラメータは、
散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布の1つ又は複数を含む、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得するための測定モジュールと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識するための領域認識モジュールと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去するための位置決め処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とする組織関心領域の位置決め装置。
【請求項9】
前記位置決め処理モジュールは、さらに、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、超音波プローブの位置を調整するように指示し、更新後の検出領域の超音波エコー信号を取得し、判断処理を行うことに用いられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記領域認識モジュールは、さらに、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び関心組織と干渉組織の特性パラメータ閾値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することに用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記位置決め処理モジュールは、さらに、
前記検出領域内の干渉領域と関心領域の位置分布及び情報ライブラリから関心領域を検出するときの検出領域内における関心領域の最適な位置分布に基づいて、前記超音波プローブを調整する角度と距離を決定することと、
前記超音波プローブを調整する角度と距離を指示することに用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
メモリ、プロセッサ及び前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、
前記プロセッサで前記コンピュータプログラムを実行するときに請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とする組織関心領域の位置決めデバイス。
【請求項13】
コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるときに請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波検出技術分野に関し、特に組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、組織の減衰特性を測定する場合、組織の関心領域を位置決めする必要がある。肝臓スキャンを例にすると、肝臓画像における血管、胆管、肝臓の近くの腎臓及び腸管はいずれも信号に干渉する。従来技術において、関心領域をリアルタイムで自己適応的に位置決めすることができず、検出された組織画像には関心領域外の様々な干渉情報を含み、検出効果が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術において、関心領域をリアルタイムで自己適応的に位置決めすることができず、検出された組織画像には関心領域外の様々な干渉情報を含むため、関心領域の検出結果が正確でないという問題を解決するために、組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、
超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得することと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域を認識することと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定することと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去することと、
を含む、組織関心領域の位置決め方法を提供することである。
【0005】
本発明の別の態様は、
超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得するための測定モジュールと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識するための領域認識モジュールと、
前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去するための位置決め処理モジュールと、
を含む、組織関心領域の位置決め装置を提供することである。
【0006】
本発明の別の態様は、
メモリ、プロセッサ及び前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、
前記プロセッサで前記コンピュータプログラムを実行するときに前述の組織関心領域の位置決め方法を実現する、組織関心領域の位置決めデバイスを提供することである。
【0007】
本発明の別の態様は、コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に前述の組織関心領域の位置決め方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0008】
本発明により提供される組織関心領域の位置決め方法、装置、デバイス及び記憶媒体は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得し、前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、前記検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、前記干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、前記超音波エコー信号における前記干渉領域に対応する干渉信号を除去し、それにより干渉領域が小さい場合、干渉信号を除去することができ、それにより関心領域を自己適応的に位置決めし、干渉信号を除去した後の信号を使用して関心領域に関連する信号処理と情報抽出を行うことができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例1により提供される組織関心領域の位置決め方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例2により提供される組織関心領域の位置決め方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施例3により提供される組織関心領域の位置決め装置の構成図である
図4】本発明の実施例5により提供される組織関心領域の位置決めデバイスの構成図である。
【0010】
上記図面により、本発明の明らかな実施例が示されており、以下により詳細に説明する。これらの図面やテキストの説明は任意の方式により本発明の思想や範囲を限定するものではなく、特定の実施例を参照することによって、当業者のために本発明の概念を説明することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明するが、その例は図面に示されている。下記の説明で図面に言及する場合、別に説明がない限り、異なる図面における同じ数字は、同様又は類似の要素を示す。下記の例示的な実施例に記載される実施形態は、本発明に該当する実施形態の全てを表すものではない。むしろ、それらは単に、添付される特許請求の範囲に詳述されるような本発明の幾つかの態様に該当する装置と方法の例に過ぎない。
【0012】
本発明にかかる用語「第1」、「第2」等は説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を示したり暗示したり、示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。以下の各実施例の説明において、別に具体的な限定がない限り、「複数」の意味は2つ以上を指す。
【0013】
以下の幾つかの具体的な実施例は、互いに組み合わせることができ、同じ又は類似の概念又はプロセスは、幾つかの実施形態ではその説明を省略する。以下、図面に合わせて本発明の実施例を説明する。
【0014】
実施例1
図1は本発明の実施例1により提供される組織関心領域の位置決め方法のフローチャートである。本発明の実施例は、従来技術において、関心領域をリアルタイムで自己適応的に位置決めすることができず、検出された組織画像には関心領域外の様々な干渉情報を含むため、関心領域の検出結果が正確でないという問題に対して、組織関心領域の位置決め方法を提供する。
【0015】
図1に示すように、該方法の具体的なステップは以下のとおりである。
【0016】
ステップS101において、検出領域の超音波エコー信号を取得する。
【0017】
超音波プローブは、被検体の組織領域へ検出波を送信すると同時に、該検出波の該組織領域の異なる組織により生成された超音波エコー信号を受信することに用いられる。
【0018】
該ステップにおいて、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得する。
【0019】
ステップS102において、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識する。
【0020】
ここで、超音波パラメータは、少なくとも、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布を含み、超音波パラメータは、そのうちの1つ又は複数であってもよい。また、超音波パラメータは、異なる組織の異なる反射又は透過特性を検出波に反映することができる他のパラメータであってもよく、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0021】
本実施例において、関心領域は、超音波検出方法によって検出できる人体の任意の組織領域であってもよい。干渉領域は、1つ又は複数の組織に対応する干渉領域であってもよい。様々な場面に適用される場合、関心領域及び干渉領域は変化する。
【0022】
例えば、肝臓スキャンを例にすると、関心領域は肝臓領域であってもよく、干渉領域は肝臓の近くの血管と胆管、肝臓の近くの腎臓と腸管等の組織臓器、及び肋骨の音干渉と影干渉領域、肺又は腸管のガス干渉領域等が含まれてもよい。
【0023】
また、関心領域が甲状腺である場合、干渉領域は血管、気管、食道及び筋肉組織等である可能性がある。関心領域が乳腺である場合、干渉領域は筋肉、脂肪組織等である可能性がある。関心領域が脾臓である場合、干渉領域は肺、肋骨、腸管及び血管等である可能性がある。関心領域が特定の筋肉組織又は筋肉群である場合、干渉領域は周辺の他の場所における筋肉、近くの脂肪組織又は近くの骨骼等である可能性がある。
【0024】
様々な場面に適用される場合、関心領域及び干渉領域は変化する。本実施例は、関心領域及び関心領域に対応する干渉領域を具体的に限定しない。
【0025】
検出波に対する各組織の反射又は透過特性が異なるため、検出波の超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、各組織の特性パラメータ閾値を満たす超音波エコー信号を分割することができ、それにより各組織に対応する関心領域又は干渉領域を決定する。
【0026】
例えば、特定の領域内における超音波エコー信号の反射振幅が閾値Cを超え、且つ信号振幅の上下が均一である場合、例えば、該領域内の上境界と下境界の局所領域の反射振幅の変化する標準偏差と平均値との比が予め設定された比(例えば、予め設定された比が200%等)より小さい場合、血管信号と見なされる。特定の領域内における超音波エコー信号の反射振幅が閾値Dより低い場合、肋骨の音干渉と影干渉とがあるとみなされる。組織の散乱特性の反映信号が肺又は腸管のガスにおける多重反射の信号特性である場合、肺又は腸管干渉があるとみなされる。ここで、閾値Cは、技術者が検出波に対する血管の反射特性又は経験に従って設定することができ、閾値Dは、技術者が検出波に対する肋骨の反射特性又は経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0027】
ステップS103において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定する。
【0028】
検出領域内の干渉領域と関心領域とを決定した後、超音波画像における検出領域内の各干渉領域の大きさを計算して得ることができる。
【0029】
本実施例において、予め設定された条件は、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去することができるか否かを判定することに用いられる。予め設定された条件は、目標領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さいか否か、又は、検出領域に対する干渉領域の比率が総比率の閾値より小さいか否か、又は、干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さいか否か等であってもよい。
【0030】
ここで、干渉比率の閾値、総比率の閾値及び干渉面積の閾値は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。例えば、干渉比率の閾値の値の範囲は[5%、20%]であってもよい。
【0031】
また、予め設定された条件は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0032】
ステップS104において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去する。
【0033】
干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さく、干渉信号を除去しても関心領域の最終的な信号処理に影響を与えない場合、検出した干渉領域の位置に基づいて干渉信号を除去し、干渉信号を除去した後の信号を使用し、関心領域に関連する信号処理と情報抽出とを継続することができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【0034】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、計算時に超音波エコー信号における干渉領域に対応する信号を直接除去することができ、干渉領域に対応する信号は後続の計算処理に関与しない。
【0035】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、計算時に超音波エコー信号における干渉領域に対応する信号を除去した後、干渉領域を除いた他の領域の信号に基づいて、補間法により干渉領域に対応する信号を均一信号に復元し、さらに後続の計算処理を行うこともできる。
【0036】
ここで、指定領域周辺の信号により、補間法を用いて指定領域の信号を復元する方法は、従来技術における任意の類似する方法により実現してもよく、本実施例はここではその説明を省略する。
【0037】
本実施例の別の実施形態において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、干渉領域の信号を直接無視してもよい。
【0038】
本発明の実施例は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去し、それにより干渉領域が小さい場合、干渉信号を除去することができ、それにより関心領域を自己適応的に位置決めし、干渉信号を除去した後の信号を使用して関心領域に関連する信号処理と情報抽出とを行うことができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【0039】
実施例2
図2は本発明の実施例2により提供される組織関心領域の位置決め方法のフローチャートである。上記実施例1に基づいて、本実施例において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、超音波プローブの位置を調整するように指示し、更新後の検出領域の超音波エコー信号を取得し、判断処理を行う。図2に示すように、該方法の具体的なステップは以下のとおりである。
【0040】
ステップS101において、検出領域の超音波エコー信号を取得する。
【0041】
超音波プローブは、被検体の組織領域へ検出波を送信すると同時に、該検出波の該組織領域の異なる組織により生成された超音波エコー信号を受信することに用いられる。
【0042】
該ステップにおいて、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得する。
【0043】
ステップS102において、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識する。
【0044】
ここで、超音波パラメータは、少なくとも、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布を含み、超音波パラメータは、そのうちの1つ又は複数であってもよい。また、超音波パラメータは、異なる組織の異なる反射又は透過特性を検出波に反映することができる他のパラメータであってもよく、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0045】
本実施例において、関心領域は、超音波検出方法によって検出できる人体の任意の組織領域であってもよい。干渉領域は、1つ又は複数の組織に対応する干渉領域であってもよい。様々な場面に適用される場合、関心領域及び干渉領域は変化する。
【0046】
例えば、肝臓スキャンを例にすると、関心領域は肝臓領域であってもよく、干渉領域は肝臓の近くの血管と胆管、肝臓の近くの腎臓と腸管等の組織臓器、及び肋骨の音干渉と影干渉領域、肺又は腸管のガス干渉領域等が含まれてもよい。
【0047】
また、関心領域が甲状腺である場合、干渉領域は血管、気管、食道及び筋肉組織等である可能性がある。関心領域が乳腺である場合、干渉領域は筋肉、脂肪組織等である可能性がある。関心領域が脾臓である場合、干渉領域は肺、肋骨、腸管及び血管等である可能性がある。関心領域が特定の筋肉組織又は筋肉群である場合、干渉領域は周辺の他の場所における筋肉、近くの脂肪組織又は近くの骨骼等である可能性がある。
【0048】
様々な場面に適用される場合、関心領域及び干渉領域は変化する。本実施例は、関心領域及び関心領域に対応する干渉領域を具体的に限定しない。
【0049】
検出波に対する各組織の反射又は透過特性が異なるため、検出波の超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、各組織の特性パラメータ閾値を満たす超音波エコー信号を分割することができ、それにより各組織に対応する関心領域又は干渉領域を決定する。
【0050】
具体的には、該ステップにおいて、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び関心組織と干渉組織の特性パラメータ閾値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識する。
【0051】
ここで、各組織の特性パラメータ閾値は各組織の反射又は透過特性を示すものであり、技術者が大量の実験結果や経験に基づいて設定することができ、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0052】
例えば、特定の領域内における超音波エコー信号の反射振幅が閾値Cを超え、且つ信号振幅の上下が均一である場合、例えば、該領域内の上境界と下境界の局所領域の反射振幅の変化する標準偏差と平均値との比が予め設定された比(例えば、予め設定された比が200%等)より小さい場合、血管信号と見なされる。特定の領域内における超音波エコー信号の反射振幅が閾値Dより低い場合、肋骨の音干渉と影干渉があるとみなされる。組織の散乱特性の反映信号が肺又は腸管のガスにおける多重反射の信号特性である場合、肺又は腸管干渉があるとみなされる。ここで、閾値Cは、技術者が検出波に対する血管の反射特性又は経験に従って設定することができ、閾値Dは、技術者が検出波に対する肋骨の反射特性又は経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0053】
ステップS103において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定する。
【0054】
検出領域内の干渉領域と関心領域とを決定した後、超音波画像における検出領域内の各干渉領域の大きさを計算して得ることができる。
【0055】
本実施例において、予め設定された条件は、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去することができるか否かを判定することに用いられる。予め設定された条件は、目標領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さいか否か、又は、検出領域に対する干渉領域の比率が総比率の閾値より小さいか否か、又は、干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さいか否か等であってもよい。
【0056】
具体的には、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定する実行可能な実施形態は、以下のとおりである。
【0057】
関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さいか否かを判定し、関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定し、関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定する。
【0058】
ここで、干渉比率の閾値は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。例えば、干渉比率の閾値の値の範囲は[5%、20%]であってもよい。
【0059】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定する別の実行可能な実施形態は、以下のとおりである。
【0060】
干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さいか否かを判定し、検出領域に対する干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定し、検出領域に対する干渉領域の面積が干渉面積の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定する。
【0061】
ここで、干渉面積の閾値は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0062】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定する別の実行可能な実施形態は、以下のとおりである。
【0063】
検出領域に対する干渉領域の比率が総比率の閾値より小さいか否かを判定し、検出領域に対する干渉領域の比率が総比率の閾値より小さい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定し、検出領域に対する干渉領域の比率が総比率の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定する。
【0064】
ここで、総比率の閾値は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0065】
また、予め設定された条件は、技術者が実際の適用場面や経験に従って設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0066】
該ステップにおいて、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを判定した場合、干渉領域が十分に小さいことを示し、ステップS104を実行し、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去する。
【0067】
該ステップにおいて、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを判定した場合、干渉領域が大きいことを示し、ステップS105~S106を実行し、超音波プローブの位置を自動的に調整し、ステップS101へ進んで実行し、超音波プローブを用いて新しい検出領域の超音波エコー信号を取得し、組織関心領域を改めて位置決めする
【0068】
ステップS104において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去する。
【0069】
干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さく、干渉信号を除去しても関心領域の最終的な信号処理に影響を与えない場合、検出した干渉領域の位置に基づいて干渉信号を除去し、干渉信号を除去した後の信号を使用し、関心領域に関連する信号処理と情報抽出を継続することができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【0070】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、計算時に超音波エコー信号における干渉領域に対応する信号を直接除去することができ、干渉領域に対応する信号は後続の計算処理に関与しない。
【0071】
オプションとして、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、計算時に超音波エコー信号における干渉領域に対応する信号を除去した後、干渉領域を除いた他の領域の信号に基づいて、補間法により干渉領域に対応する信号を均一信号に復元し、さらに後続の計算処理を行うこともできる。
【0072】
ここで、指定領域周辺の信号により、補間法を用いて指定領域の信号を復元する方法は、従来技術における任意の類似する方法により実現してもよく、本実施例はここではその説明を省略する。
【0073】
本実施例の別の実施形態において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、干渉領域が小さいため、干渉領域の信号を直接無視してもよい。
【0074】
ステップS105において、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、検出領域内の干渉領域と関心領域の位置分布及び情報ライブラリから関心領域を検出するときの検出領域内における関心領域の最適な位置分布に基づいて、超音波プローブを調整する角度と距離を決定する。
【0075】
干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、干渉領域が大きいことを示し、干渉領域に対応する干渉信号を除去すると、関心領域の検出結果に与える影響が大きい。本実施例において、ステップS105~S106により、超音波プローブの位置を自己適応的に調整する。
【0076】
本実施例において、事前に、複数の異なる角度と位置から各組織領域に対して超音波検出を行うときの超音波エコー信号に基づいて、情報ライブラリに保存する。
【0077】
該ステップにおいて、プリセットモデルによって、検出領域の超音波エコー信号と情報ライブラリに保存された超音波エコー信号とを比較すると、情報ライブラリから関心領域を検出するときの検出領域内における関心領域の最適な位置分布、現在の検出領域内の干渉領域と関心領域の位置分布から離れた角度と距離を決定することができ、それにより最適なプローブ位置に対する現在の超音波プローブの位置における偏向する角度と距離を決定し、さらに超音波プローブを調整する角度と距離を決定することができる。
【0078】
ステップS106において、超音波プローブを調整する角度と距離を指示する。
【0079】
超音波プローブを調整する角度と距離を決定した後、超音波プローブを調整する角度と距離を指示する。
【0080】
例示的には、超音波プローブを調整する角度と距離を指示した後、指示情報に基づいて超音波プローブの位置を自動的に制御し調整することができる。具体的には、超音波プローブが角度と距離に基づいて位置を調整するように、超音波プローブ制御装置により制御されるために、超音波プローブを調整する角度と距離を含む制御命令を超音波プローブ制御装置へ送信することができる。
【0081】
例示的には、超音波プローブを調整する角度と距離を指示した後、操作者が指示情報に従って超音波プローブを調整することもできる。
【0082】
上記ステップS105~S106は、超音波プローブの位置を調整するように指示する実行可能な実施形態である。超音波プローブの位置を調整した後、ステップS101及びその後のステップへ進んで実行し、超音波プローブを用いて更新後の検出領域の超音波エコー信号を取得し、判断処理を行い、改めて組織関心領域を位置決めする。
【0083】
本実施例において、現在の検出領域について、検出領域内の干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、検出領域内の干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすまで、超音波プローブの位置を徐々に調整し、新しい検出領域内の干渉領域を徐々に減少させ、この場合、干渉領域は十分に小さいため、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去する。
【0084】
本発明の実施例は、検出領域内の干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすまで、超音波プローブの位置を徐々に調整し、新しい検出領域内の干渉領域を徐々に減少させる。この場合、干渉領域は十分に小さいため、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去し、それにより関心領域を自己適応的に位置決めすることができ、関心領域の位置決めの正確性を向上させ、関心領域の検出結果の正確性を向上させる。
【0085】
実施例3
図3は本発明の実施例3により提供される組織関心領域の位置決め装置の構成図である。本発明の実施例により提供される組織関心領域の位置決め装置は、組織関心領域の位置決め方法の実施例により提供される処理フローを実行することができる。図3に示すように、該組織関心領域の位置決め装置30は、測定モジュール301、領域認識モジュール302及び位置決め処理モジュール303を含む。
【0086】
具体的には、測定モジュール301は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得することに用いられる。
【0087】
領域認識モジュール302は、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することに用いられる。
【0088】
位置決め処理モジュール303は、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去することに用いられる。
【0089】
本発明の実施例により提供される装置は、具体的には、上記実施例1により提供される方法の実施例を実行することに用いられ、具体的な機能については、ここではその説明を省略する。
【0090】
本発明の実施例は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去し、それにより干渉領域が小さい場合、干渉信号を除去することができ、それにより関心領域を自己適応的に位置決めし、干渉信号を除去した後の信号を使用して関心領域に関連する信号処理と情報抽出とを行うことができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【0091】
実施例4
上記実施例3に基づいて、本実施例において、位置決め処理モジュールは、さらに、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさない場合、超音波プローブの位置を調整するように指示し、更新後の検出領域の超音波エコー信号を取得し、判断処理を行うことに用いられる。
【0092】
オプションとして、領域認識モジュールは、さらに、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び関心組織と干渉組織の特性パラメータ閾値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識することに用いられる。
【0093】
オプションとして、位置決め処理モジュールは、さらに、検出領域内の干渉領域と関心領域の位置分布及び情報ライブラリから関心領域を検出するときの検出領域内における関心領域の最適な位置分布に基づいて、超音波プローブを調整する角度と距離を決定し、超音波プローブを調整する角度と距離を指示することに用いられる。
【0094】
オプションとして、位置決め処理モジュールは、さらに、関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さいか否かを判定し、関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より小さい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定し、関心領域に対する干渉領域の比率が干渉比率の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定することに用いられる。
【0095】
オプションとして、位置決め処理モジュールは、さらに、干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さいか否かを判定し、検出領域に対する干渉領域の面積が干渉面積の閾値より小さい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすことを決定し、検出領域に対する干渉領域の面積が干渉面積の閾値より大きいか又はそれと等しい場合、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たさないことを決定する。
【0096】
本実施例において、超音波パラメータは、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布の1つ又は複数を含む。
【0097】
本発明の実施例により提供される装置は、具体的には、上記実施例2により提供される方法の実施例を実行することに用いられ、具体的な機能については、ここではその説明を省略する。
【0098】
本発明の実施例は、検出領域内の干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすまで、超音波プローブの位置を徐々に調整し、新しい検出領域内の干渉領域を徐々に減少させる。この場合、干渉領域は十分に小さいため、干渉領域に対応する干渉信号を直接除去し、それにより関心領域を自己適応的に位置決めすることができ、関心領域の位置決めの正確性を向上させ、関心領域の検出結果の正確性を向上させる。
【0099】
実施例5
図4は本発明の実施例5により提供される組織関心領域の位置決めデバイスの構成図である。図4に示すように、該組織関心領域の位置決めデバイス40は、プロセッサ401、メモリ402及びメモリ402に記憶され、プロセッサ401で実行可能なコンピュータプログラムを含む。
【0100】
プロセッサ401は、メモリ402に記憶されたコンピュータプログラムを実行するときに上記任意の方法の実施例により提供される組織関心領域の位置決め方法を実現する。
【0101】
本発明の実施例は、超音波プローブを用いて検出領域の超音波エコー信号を取得し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、検出領域内の干渉領域と関心領域とを認識し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たすか否かを判定し、干渉領域の大きさが予め設定された条件を満たす場合、超音波エコー信号における干渉領域に対応する干渉信号を除去し、それにより干渉領域が小さい場合、干渉信号を除去することができ、それにより関心領域を自己適応的に位置決めし、干渉信号を除去した後の信号を使用して関心領域に関連する信号処理と情報抽出とを行うことができ、関心領域に関連する信号分析の正確性とロバストネスを向上させ、検出結果の正確性を向上させることができる。
【0102】
また、本発明の実施例は、コンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるときに上記任意の方法の実施例により提供される組織関心領域の位置決め方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0103】
理解すべきであることは、本発明により提供される幾つかの実施例において、開示された装置と方法とは、他の方式により実現されてもよい。例えば、上記に説明された装置の実施例は単に例示的なものである。例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに他の分割方法がある。例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせるか、又は、別のシステムに集積するか、又は、一部の特徴を無視するか、又は、実行しないこともできる。一方では、表示又は検討されている相互結合又は直接結合又は通信接続は、幾つかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形態であってもよい。
【0104】
前述の個別のコンポーネントとして記述されているユニットは、物理的に分離されている場合と分離されていない場合がある。ユニットとして表示されているコンポーネントは、物理ユニットである場合とそうでない場合がある。1つの場所に配置されてもよく、又は、複数のネットワークに分散されてもよい。実際の必要に応じて、一部又は全てのユニットを使用して本実施例の方法の目的を実現することができる。
【0105】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが単独で物理的に存在していてもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。上記の集積ユニットは、ハードウェアの形で実現されてもよく、ハードウェアにソフトウェアを加えた機能ユニットの形で実現されてもよい。
【0106】
上記のソフトウェア機能ユニットの形で実現された集積ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー又はネットワークデバイス等)又はプロセッサ(processor)に本発明の各実施例に記載の方法におけるステップの一部を実行させる幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体には、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等、プログラムコードを格納可能な様々な媒体が含まれる。
【0107】
説明の便宜及び簡潔さのために、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、当業者は、実際の用途では、必要に応じて上記機能が様々な機能モジュールにより実行され、即ち上記に説明された全て又は一部の機能を完了させるために装置の内部構造を様々な機能モジュールに分割することを明確に理解することができる。上記装置の具体的な動作プロセスは前述の方法の実施例に対応するプロセスを参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0108】
当業者は、本明細書に開示された発明の説明及び実施例を考慮すれば、本発明の他の実施態様を容易に想到することができる。本発明は、本発明の任意の変形、用途又は適応変化をカバーすることを意図している。これらの変形、用途又は適応変化は本発明の一般原則に従い、本発明により開示されていない当該技術分野における公知常識又は従来の技術的手段を含む。明細書及び実施例は単に例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲と精神は、下記の特許請求の範囲によって示される。
【0109】
理解すべきであることは、本発明は、上記に説明され、図面に示されている正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができる。本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって制限される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】