(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】モータ及び洗濯機
(51)【国際特許分類】
H02K 5/04 20060101AFI20221215BHJP
H02K 11/30 20160101ALI20221215BHJP
H02K 1/18 20060101ALI20221215BHJP
D06F 37/30 20200101ALI20221215BHJP
【FI】
H02K5/04
H02K11/30
H02K1/18 A
D06F37/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513594
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2020137616
(87)【国際公開番号】W WO2022057129
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】202010969965.7
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022023467.1
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022024611.3
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521084884
【氏名又は名称】佛山市威▲霊▼洗▲滌▼▲電▼机制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN WELLING WASHER MOTOR MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】21th Gangqian Road, Beijiao Industrial Park, Shunde, Foshan, Guangdong 528311, CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】521084895
【氏名又は名称】淮安威▲霊▼▲電▼机制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAI’AN WELLING MOTOR MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 36, Yingbin Avenue, Economic and Technological Development Zone, Huai’an, Jiangsu 223005, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】郭 丙春
(72)【発明者】
【氏名】于 明湖
【テーマコード(参考)】
3B165
5H601
5H605
5H611
【Fターム(参考)】
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA23
3B165BA24
3B165BA82
3B165BA83
3B165BA86
3B165GA02
5H601AA09
5H601CC01
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD18
5H601EE18
5H601FF04
5H601FF15
5H601GA02
5H601GA23
5H601GA33
5H601GA50
5H601GB05
5H601GB33
5H601GB48
5H601GC12
5H601GD02
5H601GD09
5H601JJ04
5H601KK14
5H601KK18
5H605AA04
5H605AA05
5H605BB05
5H605CC01
5H605CC02
5H605CC03
5H605CC10
5H605DD05
5H605EA02
5H605FF06
5H605GG06
5H611AA03
5H611BB01
5H611TT01
5H611UA04
5H611UB01
(57)【要約】
本願はモータ及び洗濯機を開示し、該モータは第一エンドカバー、第二エンドカバー、前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーを接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリを含み、前記ステータアセンブリと前記ロータアセンブリは前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーで囲まれた空間内に設置され、前記第一エンドカバーに第一フランジ部が設置され、前記第二エンドカバーに第二フランジ部が設置され、前記第一フランジ部と前記第二フランジ部との間に支持取付部が設置され、前記締結具は前記第一フランジ部、前記支持取付部及び前記第二フランジ部を固定する。本願の提供するモータ及び洗濯機は、支持取付部を設置することにより、第一エンドカバーが組み立てる時に押圧して変形することを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータであって、第一エンドカバー、第二エンドカバー、前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーを接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリを含み、前記ステータアセンブリと前記ロータアセンブリは前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーで囲まれた空間内に設置され、前記第一エンドカバーに第一フランジ部が設置され、前記第二エンドカバーに第二フランジ部が設置され、前記第一フランジ部と前記第二フランジ部との間に支持取付部が設置され、前記締結具は前記第一フランジ部、前記支持取付部及び前記第二フランジ部を固定することを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記第一エンドカバーの内壁は第一嵌合面を有し、前記ステータアセンブリの外周は第二嵌合面を有し、前記第一嵌合面は前記第二嵌合面に当接することを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記第一フランジ部の前記支持取付部に面する端面は第三嵌合面であり、前記支持取付部の前記第三嵌合面に面する表面は第四嵌合面であり、前記ステータアセンブリの前記第一エンドカバー内部での端面と前記第三嵌合面との間の距離はH1であり、前記ステータアセンブリの厚さはH2であり、H1>2mmであり、H2<60mmであり、かつH1<H2であることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項4】
前記ステータアセンブリは中部鉄芯、それぞれ前記中部鉄芯の対向する両側に設置された第一側部鉄芯及び第二側部鉄芯を含み、前記中部鉄芯はその径方向に沿って外向きに延伸して前記支持取付部を形成することを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項5】
前記第一側部鉄芯は前記第一エンドカバー内に設置され、前記第二側部鉄芯は前記第二エンドカバー内に設置され、かつ前記第二側部鉄芯の外周は円弧状の第五嵌合面を有し、前記第二エンドカバーの内壁は円弧状の第六嵌合面を有し、前記第五嵌合面と前記第六嵌合面の中心軸は互いに重なり合うことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記第一フランジ部に第一接続孔が開設され、前記支持取付部に第二接続孔が開設され、前記第二フランジ部に第三接続孔が開設され、前記締結具は前記第一接続孔、前記第二接続孔及び前記第三接続孔に挿入して設置されることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
【請求項7】
前記支持取付部の数は三つであり、前記支持取付部の前記第一フランジ部に面する一側が位置する平面において、二つの隣接する前記第二接続孔の中心と前記ステータアセンブリの円心で形成された二つの接続線の間の夾角は順にA1、A2、A3であり、A1+A2+A3=360°であり、10°<A1<175°であり、60°<A2<200°であることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項8】
三つの前記第二接続孔の中心の接続線で形成された三角形が不等辺三角形であることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
【請求項9】
A1=90±5°、A2=A3=135±5°であることを特徴とする請求項8に記載のモータ。
【請求項10】
前記支持取付部の外縁と前記ステータアセンブリの中心との間の最大距離はD1であり、前記第二接続孔の中心と前記ステータアセンブリの中心との間の距離はD2であり、0.5<D2/D1<1であることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項11】
前記第二エンドカバーの外側に外部構造と接続するための第一取付脚が設けられ、一部の前記第二フランジ部は前記第一取付脚と一体成形され、前記第三接続孔は前記第一取付脚に開設されることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
【請求項12】
前記第二エンドカバーの外側に遮水用の遮水板が設置され、前記遮水板は前記第一取付脚の側壁に接続されることを特徴とする請求項11に記載のモータ。
【請求項13】
前記支持取付部の前記第二フランジ部に面する一側に第一位置決め部を有し、前記第二フランジ部に第二位置決め部が設置され、前記第一位置決め部と前記第二位置決め部は互いに挿着されることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
【請求項14】
前記支持取付部が前記第一フランジ部又は前記第二フランジ部と一体成形されることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項15】
前記支持取付部が前記第一フランジ部及び前記第二フランジ部と別体で成形されることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項16】
支持ブロックの前記第二フランジ部に面する一側に第三位置決め部を有し、前記第二フランジ部に第四位置決め部が設置され、前記第三位置決め部と前記第四位置決め部は互いに挿着されることを特徴とする請求項15に記載のモータ。
【請求項17】
前記第一エンドカバーが金属材料、バルクモールディングコンパウンド又は樹脂材料で製造されることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項18】
前記モータはさらにコントローラ及びコントローラカバーを含み、前記コントローラは前記コントローラカバーの内部に設置され、前記コントローラカバーは前記第一エンドカバーに固定接続され、前記コントローラカバーの前記第一エンドカバーに背向する一側に外部構造と接続するための第二取付脚を有することを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項19】
請求項1-18のいずれか一項に記載のモータを含むことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年9月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が202010969965.7であり、発明名称が「モータ及び洗濯機」である中国特許出願の優先権を要求し、さらに2020年9月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が202022023467.1であり、発明名称が「モータ及び洗濯機」である中国特許出願の優先権を要求し、さらに2020年9月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が202022024611.3であり、発明名称が「モータ及び洗濯機」である中国特許出願の優先権を要求し、上記三つの出願の全ての内容は引用により本願に組み込んでいる。
【0002】
本願は家電製品の技術分野に関し、具体的にはモータ及び洗濯機に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、モータのコストが高く、モータのコストを低減するために、鋳造されたエンドカバーの代わりに引張又は射出成形されたエンドカバーを採用することができ、原材料コストを低減することができるだけでなく、製造プロセスコストを低減することができる。しかしながら引張又は射出成形されたエンドカバーはその壁厚が薄いため、組み立てる時に圧力を受けて変形しやすく、エンドカバーの接続構造が堅固ではないことをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例の目的の一つは、モータ及び洗濯機を提供し、引張又は射出成形されたモータのエンドカバーが圧力を受けて変形しやすいという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本願の実施例が採用する技術的解決手段は以下のとおりである。
第一態様では、モータを提供し、第一エンドカバー、第二エンドカバー、前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーを接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリを含み、前記ステータアセンブリ及び前記ロータアセンブリは前記第一エンドカバーと前記第二エンドカバーで囲まれた空間内に設置され、前記第一エンドカバーに第一フランジ部が設置され、前記第二エンドカバーに第二フランジ部が設置され、前記第一フランジ部と前記第二フランジ部との間に支持取付部が設置され、前記締結具は前記第一フランジ部、前記支持取付部及び前記第二フランジ部を固定する。
一つの実施例において、前記第一エンドカバーの内壁は第一嵌合面を有し、前記ステータアセンブリの外周は第二嵌合面を有し、前記第一嵌合面は前記第二嵌合面に当接する。
一つの実施例において、前記第一フランジ部の前記支持取付部に面する端面は第三嵌合面であり、前記支持取付部の前記第三嵌合面に面する表面は第四嵌合面であり、前記ステータアセンブリの前記第一エンドカバー内部での端面と前記第三嵌合面との間の距離はH1であり、前記ステータアセンブリの厚さはH2であり、H1>2mmであり、H2<60mmであり、かつH1<H2である。
一つの実施例において、前記ステータアセンブリは中部鉄芯、それぞれ前記中部鉄芯の対向する両側に設置された第一側部鉄芯及び第二側部鉄芯を含み、前記中部鉄芯はその径方向に沿って外向きに延伸して前記支持取付部を形成する。
一つの実施例において、前記第一側部鉄芯は前記第一エンドカバー内に設置され、前記第二側部鉄芯は前記第二エンドカバー内に設置され、かつ前記第二側部鉄芯の外周は円弧状の第五嵌合面を有し、前記第二エンドカバーの内壁は円弧状の第六嵌合面を有し、前記第五嵌合面と前記第六嵌合面の中心軸は互いに重なり合う。
一つの実施例において、前記第一フランジ部に第一接続孔が開設され、前記支持取付部に第二接続孔が開設され、前記第二フランジ部に第三接続孔が開設され、前記締結具は前記第一接続孔、前記第二接続孔及び前記第三接続孔に挿入して設置される。
一つの実施例において、前記支持取付部の数は三つであり、前記支持取付部の前記第一フランジ部に面する一側が位置する平面において、二つの隣接する前記第二接続孔の中心と前記ステータアセンブリの円心で形成された二つの接続線の間の夾角は順にA1、A2、A3であり、A1+A2+A3=360°であり、10°<A1<175°であり、60°<A2<200°である。
一つの実施例において、三つの前記第二接続孔の中心の接続線で形成された三角形は不等辺三角形である。
一つの実施例において、A1=90±5°、A2=A3=135±5°。
一つの実施例において、前記支持取付部の外縁と前記ステータアセンブリの中心との間の最大距離はD1であり、前記第二接続孔の中心と前記ステータアセンブリの中心との間の距離はD2であり、0.5<D2/D1<1である。
一つの実施例において、前記第二エンドカバーの外側に外部構造に接続するための第一取付脚が設置され、一部の前記第二フランジ部は前記第一取付脚と一体成形され、前記第三接続孔は前記第一取付脚に開設される。
一つの実施例において、前記第二エンドカバーの外側に遮水用の遮水板が設置され、前記遮水板は前記第一取付脚の側壁に接続される。
一つの実施例において、前記支持取付部の前記第二フランジ部に面する一側に第一位置決め部を有し、前記第二フランジ部に第二位置決め部が対応して設置され、前記第一位置決め部と前記第二位置決め部が互いに挿着される。
一つの実施例において、前記支持取付部は前記第一フランジ部又は前記第二フランジ部と一体成形される。
一つの実施例において、前記支持取付部は前記第一フランジ部及び前記第二フランジ部と別体で成形される。
一つの実施例において、前記支持ブロックの前記第二フランジ部に面する一側に第三位置決め部を有し、前記第二フランジ部に第四位置決め部が設置され、前記第三位置決め部と前記第四位置決め部は互いに挿着される。
一つの実施例において、前記第一エンドカバーは金属材料、バルクモールディングコンパウンド又は樹脂材料で製造される。
一つの実施例において、前記モータはさらにコントローラ及びコントローラカバーを含み、前記コントローラは前記コントローラカバーの内部に設置され、前記コントローラカバーは前記第一エンドカバーに固定接続され、前記コントローラカバーの前記第一エンドカバーに背向する一側に外部構造に接続するための第二取付脚を有する。
第二態様において、上記モータを含む洗濯機を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本願の実施例が提供するモータの有益な効果は以下のとおりである。本願のモータは第一エンドカバー、第二エンドカバー、第一エンドカバーと第二エンドカバーを接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリを含み、第一エンドカバーを引張又は射出成形する時、その壁厚が薄く、強度が低く、第一エンドカバーに締結具を接続するための第一フランジ部が設置され、第二エンドカバーに締結具を接続するための第二フランジ部が設置される。第一フランジ部と第二フランジ部との間に支持取付部を設置することにより、第一エンドカバーが組み立てる時に押圧して変形することを防止することができる。
【0007】
本願の実施例が提供する洗濯機の有益な効果は以下のとおりである。本願の洗濯機は上記モータを使用し、モータは第一エンドカバー、第二エンドカバー、第一エンドカバーと第二エンドカバーを接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリを含み、第一エンドカバーを引張又は射出成形する時、その壁厚が薄く、強度が低く、第一エンドカバーに締結具を接続するための第一フランジ部が設置され、第二エンドカバーに締結具を接続するための第二フランジ部が設置される。第一フランジ部と第二フランジ部との間に支持取付部を設置することにより、第一エンドカバーが組み立てる時に押圧して変形することを防止することができる。
【0008】
本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は例示的な技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に記載の図面は本願のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的な工夫をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の実施例が提供する第一種のモータの立体構造図である。
【
図2】本願の実施例が提供する第一種のモータの断面図である。
【
図5】本願の実施例が提供する第二種のモータの断面図である。
【
図6】本願の実施例が提供する第三種のモータの立体構造図である。
【
図7】本願の実施例が提供する第三種のモータの断面図である。
【
図8】本願の実施例が提供する第四種のモータの正面図である。
【
図9】本願の実施例が提供する第四種のモータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に図面及び実施例を参照しながら、本願をさらに詳細に説明する。ここで説明された具体的な実施例は本願を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではないことを理解すべきである。
【0011】
なお、ある部品が他の部品に「固定される」又は「設置される」場合、それが直接的に他の部品に位置するか又は間接的に該部品に位置してもよい。ある部品が他の部品に「接続される」場合、それがこの他の部品に直接的に又は間接的に接続されてもよい。用語「上」、「下」、「左」、「右」等が指示した方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づいて説明しやすいためのものに過ぎず、装置又は部品が特定の方位を有しそして特定の方位で構築する又は操作する必要があることを指す又は暗示するためのものではないため、本願を限定するためのものではないことを理解すべきである。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の具体的な意味を理解することができる。また、「第1」、「第2」という用語は説明の目的だけに用いられ、比較的重要性を指示又は暗示するか、あるいは技術的特徴の数を黙示的に指示するためのものと理解してはいけない。別途明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」とは、二つ以上を意味する。
【0012】
本願の提供する技術的解決手段を説明するために、以下に具体的な図面及び実施例を参照して詳細に説明する。
【0013】
実施例1:
図1~
図3に示すとおり、本願の実施例1において、モータは第一エンドカバー1、第二エンドカバー2、締結具、ステータアセンブリ3a及びロータアセンブリ4を含み、第一エンドカバー1と第二エンドカバー2は締結具により固定接続され、ステータアセンブリ3aはロータアセンブリ4の外周に設けられ、かつステータアセンブリ3a及びロータアセンブリ4はいずれも第一エンドカバー1と第二エンドカバー2で囲まれた空間内に設けられる。第一エンドカバー1の第二エンドカバー2に近接する一端に径方向に外向きに延伸して第一フランジ部11が形成され、第二エンドカバー2の第一エンドカバー1に近接する一端に径方向に外向きに延伸して第二フランジ部21aが形成され、第一フランジ部11と第二フランジ部21aが対向設置される。好ましくは、第一エンドカバー1は引張又は射出成形され、その壁厚が薄く、強度が低く、組み立てる時に、第一エンドカバー1は押圧されて変形しやすい。第一フランジ部11と第二フランジ部21aとの間に支持取付部331が設けられ、支持取付部331の設置は第一エンドカバー1の第一フランジ部11に対して支持作用を有し、第一フランジ部11が押圧されて変形することを防止することができる。締結具は第一フランジ部11、支持取付部331、第二フランジ部21aを締結することができ、それにより第一エンドカバー1と第二エンドカバー2への締結を実現する。ここで、締結具はネジ、ピン等として選択することができる。
【0014】
好ましくは、第一エンドカバー1の内壁は第一嵌合面12を有し、ステータアセンブリ3aの外周は第二嵌合面311を有し、第一嵌合面12と第二嵌合面311は互いに当接することにより、第一エンドカバー1はステータアセンブリ3aの外周に包まれ、ステータアセンブリ3aに対して支持作用を有し、ステータアセンブリ3aの強度を間接的に補強することができ、モータが動作する時、ステータアセンブリ3aが振動して騒音を生成することを防止し、それによりモータの騒音を低減することができる。
【0015】
該実施例において、
図2及び
図4に示すとおり、第一フランジ部11の支持取付部331に対向する端面は第三嵌合面111であり、支持取付部331の第一フランジ部11に対向する表面は第四嵌合面3311であり、第三嵌合面111と第四嵌合面3311は互いに貼り合わせることにより、支持取付部331の第一フランジ部11に対する支持を実現する。ここで、ステータアセンブリ3aの第一エンドカバー1の内部の端面と第三嵌合面111との間の距離はH1であり、ステータアセンブリ3aの厚さはH2であり、H1>2mmであり、H2<60mmであり、ステータアセンブリ3aは少なくとも2mmの軸方向長さで第一エンドカバー1と嵌合し、すなわち第一嵌合面12と第二嵌合面311との嵌合長さは少なくとも2mmであり、それにより第一エンドカバー1のステータアセンブリ3aに対する被覆ノイズ低減効果を保証する。かつ、H1<H2であり、ステータアセンブリ3aの一部が第一エンドカバー1内に位置し、一部が第二エンドカバー2内に位置し、このように、第一エンドカバー1及び第二エンドカバー2はステータアセンブリ3aに対していずれも被覆効果を発揮する。
【0016】
該実施例において、ステータアセンブリ3aは中部鉄芯33、第一側部鉄芯31及び第二側部鉄芯32を含み、第一側部鉄芯31及び第二側部鉄芯32はそれぞれ中部鉄芯33の対向する両側に設置される。中部鉄芯33、第一側部鉄芯31及び第二側部鉄芯32はいずれも複数のパンチングシートを積層して形成される。中部鉄芯33は径方向に延伸して上記支持取付部331を形成し、支持取付部331は第一フランジ部11と第二フランジ部21aとの間に挟まれ、中部鉄芯33により第一フランジ部11を支持し、第一フランジ部11の変形を防止する。第一フランジ部11及び第二フランジ部21aの数は複数であってもよく、それぞれ第一エンドカバー1及び第二エンドカバー2の外周に周方向に分布し、それに応じて、支持取付部331の数も複数である。
【0017】
ここで、第一側部鉄芯31は第一エンドカバー1内に設置され、第一側部鉄芯31の外周に上記第二嵌合面311を有し、第一エンドカバー1の内壁に第一嵌合面12が設置され、第一嵌合面12と第二嵌合面311はいずれも円弧状を呈し、かつ第一嵌合面12と第二嵌合面311の中心軸は互いに重なり合うことにより、第一嵌合面12と第二嵌合面311は完全に貼り合わせる。第一嵌合面12と第二嵌合面311は締り嵌めされることにより、第一エンドカバー1は第一側部鉄芯31に対して支持作用を有する。好ましくは、第一嵌合面12と第二嵌合面311は多段間隔円弧面で構成された環状面又は環状面全体であり、第一嵌合面12と第二嵌合面311の具体的な構造はここで限定されない。他の実施例において、第一嵌合面12及び第二嵌合面311は方形、腰円形、多角形等の形状の表面であってもよい。
【0018】
第二側部鉄芯32は第二エンドカバー2内に位置し、第二側部鉄芯32の外周に円弧状の第五嵌合面321を有し、第二エンドカバー2の内部に円弧状の第六嵌合面24を有し、第五嵌合面321と第六嵌合面24の中心軸が互いに重なり合うことにより、第五嵌合面321と第六嵌合面24が完全に貼り合わせる。第五嵌合面321と第六嵌合面24は締り嵌めされることにより、第二エンドカバー2は第二側部鉄芯32に対して支持作用を有する。好ましくは、第五嵌合面321及び第六嵌合面24は多段間隔円弧面で構成された環状面又は環状面全体であり、第五嵌合面321及び第六嵌合面24の具体的な構造はここで限定されない。他の実施例において、第五嵌合面321及び第六嵌合面24は方形、腰円形、多角形等の形状の表面であってもよい。
【0019】
好ましくは、第一フランジ部11に第一接続孔110が開設され、支持取付部331に第二接続孔3310が開設され、第二フランジ部21aに第三接続孔210が開設され、第一接続孔110、第二接続孔3310及び第三接続孔210が正対して設置され、締結具が第一接続孔110、第二接続孔3310及び第三接続孔210に伸びて設置されることにより、第一エンドカバー1、中部鉄芯33及び第二エンドカバー2が互いに固定される。締結具はネジとして選択することができ、ネジは第一接続孔110、第二接続孔3310を貫通しかつ第三接続孔210にネジ接続される。締結具はピンとして選択することができ、ピンは順に第一接続孔110、第二接続孔3310及び第三接続孔210を貫通する。
【0020】
好ましくは、
図4に示すとおり、支持取付部331の数は複数であり、周方向に中部鉄芯33の周縁に設置される。例えば、支持取付部331の数は三つであり、それに応じて、第一フランジ部11と第二フランジ部21aの数も三つであり、又は第一フランジ部11は環状であり、第一フランジ部11の数は一つであり、第二フランジ部21aは環状であり、第二フランジ部21aの数は一つである。各第二接続孔3310の中心とステータアセンブリ3aの円心はいずれも一つの接続線を形成することができ、二つの隣接する接続線の間の夾角は順にA1、A2、A3であり、A1+A2+A3=360°であり、すなわち三つの支持取付部331は中部鉄芯33の周縁に周方向に設置される。ここで、10°<A1<175°、60°<A2<200°であり、A1、A2、A3の間の差値をできるだけ小さくし、すなわち各支持取付部331をより均一に分布させる。好ましくは、A1、A2、A3は等しく、各支持取付部331は周方向に中部鉄芯33の周縁に均一に設置される。
【0021】
好ましくは、三つの第二接続孔3310の中心の接続線で形成された三角形は不等辺三角形であり、すなわち三つの第二接続孔3310はステータパンチングシートに周方向に均一に設置されない。ステータパンチングシートを成形する時、その供給材料は一つのテープであり、同じ幅位置に、少なくとも二つのステータパンチングシートをパンチングすることができ、第二接続孔3310が非対称に設置されると、テープ上の廃棄物を十分に利用することができ、テープを広げる必要がなく支持取付部331を有するステータパンチングシートをパンチングすることができ、材料を節約することができる。
【0022】
好ましくは、A1=90±5°、A2=A3=135±5°。テープの幅方向に二つのステータパンチングシートを設計することができ、A1=90±5°、A2=A3=135±5°である場合、支持取付部331は各ステータパンチングシートの間の残りのテープを十分に利用することができ、残りのテープに支持取付部331を形成する。
【0023】
好ましくは、支持取付部331の外縁とステータアセンブリ3aの中心との間の最大距離はD1であり、第二接続孔3310の中心とステータアセンブリ3aの中心との間の距離はD2である。ここで、第二接続孔3310の中心とステータアセンブリ3aの中心との接続線は支持取付部331の外縁まで延び、該接続線と支持取付部331の外縁との交点とステータアセンブリ3aの中心との間の距離はD1である。0.5<D2/D1<1、D2/D1は0.6、0.7、0.8、0.9等でである。D2/D1が小さすぎると、第二接続孔3310と支持取付部331の外縁との間の材料が少なすぎて、第二接続孔3310の孔壁がより割れやすくなり、D2/D1が大きすぎると、支持取付部331の面積が大きすぎて、占用する必要があるテープの面積が大きすぎて、原材料コストを向上させる可能性があり、したがって、D2/D1を0.5-1の間に設置する。
【0024】
好ましくは、支持取付部331の第二フランジ部21aに面する一側に第一位置決め部を有し、第二フランジ部21aに第二位置決め部が対応して設置され、第一位置決め部と第二位置決め部が互いに挿着されることにより、支持取付部331と第二フランジ部21aの周方向相対位置が固定され、ステータアセンブリ3aの回転を防止する。第一位置決め部と第二位置決め部とは、外郭形状が適合している。第一位置決め部は凹溝、貫通孔として選択することができ、第二位置決め部は凸リブ、凸柱等として選択することができ、又は、第二位置決め部は凹溝、貫通孔として選択することができ、第一位置決め部は凸リブ、凸柱等として選択することができる。
【0025】
ここで、第一エンドカバー1は金属材料、バルクモールディングコンパウンド又は樹脂材料で製造されてもよい。第一エンドカバー1が金属材料で製造される場合、第一エンドカバー1は引張成形することができ、第一エンドカバー1がバルクモールディングコンパウンド、樹脂材料等の材料で製造される場合、第一エンドカバー1は射出成形することができる。バルクモールディングコンパウンドはBMCプラスチックと略称することができ、BMCプラスチックは熱硬化性プラスチックであり、ここで様々な不活性充填材、繊維強化材料、触媒、安定剤及び顔料を混合し、圧縮成形又は射出成形のための接着「パテ状」の複合材料を形成する。
【0026】
該実施例において、
図1及び
図2に示すとおり、第二エンドカバー2の外壁に第一取付脚23が延伸して形成され、第一取付脚23は貯水タンク等の外部構造に固定接続されるために用いられる。一部の第二フランジ部21aは第一取付脚23と一体成形され、第三接続孔210は第一取付脚23に開設される。
【0027】
好ましくは、第二エンドカバー2の外側に第一取付脚23を有し、さらに遮水板22を有し、第一取付脚23及び遮水板22はいずれも第二エンドカバー2の外壁に接続され、かつ遮水板22はさらに第一取付脚23の側壁に接続され、遮水板22、第二エンドカバー2の外壁、第一取付脚23に三角形に類似する構造を形成させ、それにより遮水板22、第一取付脚23の構造をより安定させる。第一取付脚23の作用としては貯水タンクなどの外部構造に固定接続されることである。第一取付脚23に取付孔等の構造を設置することができ、外部構造と接続しやすい。遮水板22に端子ボックス取付部220が開設され、端子ボックスを取り付けるために用いられる。端子ボックス取付部220は、貫通孔又は溝構造としてもよい。
【0028】
実施例2:
図5及び
図6に示すとおり、実施例2と実施例1との相違点は以下のとおりである:支持取付部は第一フランジ部又は第二フランジ部と一体成形され、即ち、支持取付部は実施例1における第二フランジ部21aから第一フランジ部11に向かって延伸して形成され、実施例2における支持取付部(第二フランジ部21b)を形成し、即ち支持取付部は第二フランジ部21 bと一体成形され、同時に第一フランジ部11を支持し、又は、支持取付部は実施例1における第一フランジ部11から第二フランジ部21aに向かって延伸して形成され、実施例2における支持取付部を形成し、即ち支持取付部は第一フランジ部11と一体成形される。該実施例において、ステータアセンブリ3bの中部鉄芯は径方向に延在する必要がない。
【0029】
好ましくは、第二エンドカバー2に出線ポート25が開設され、コントローラ又は洗濯機に接続するために用いられる。出線ポート25は第二エンドカバー2に開設され、第二エンドカバー2の強度を減少させない。出線ポート25が第一エンドカバー1に設置される場合、第一エンドカバー1が薄いため、出線ポート25での強度に影響を与える可能性がある。
【0030】
実施例3:
図7に示すとおり、実施例3と実施例2との相違点は以下のとおりである:支持取付部6は第一フランジ部11及び第二フランジ部21aと別体で成形され、それにより支持取付部6は支持スリーブ又はパッドブロックであり、第一フランジ部11と第二フランジ部21aとの間に介装される。支持スリーブ又はパッドブロックに第二接続孔3310が開設され、締結具が貫通するために用いられる。支持取付部6を支持スリーブ又はパッドブロックとすることも、第一フランジ部11を支持する効果を果たすことができる。
【0031】
好ましくは、支持ブロック6の第二フランジ部21に面する一側に第一位置決め部を有し、第二フランジ部21aに第二位置決め部が対応して設置され、第一位置決め部と第二位置決め部が互いに挿着されることにより、支持ブロック6と第二フランジ部21aの周方向の相対位置が固定され、ステータアセンブリ3の回転を防止する。第一位置決め部と第二位置決め部とは、外郭形状が適合している。第一位置決め部は凹溝、貫通孔として選択することができ、第二位置決め部は凸リブ、凸柱等として選択することができ、又は、第二位置決め部は凹溝、貫通孔として選択することができ、第一位置決め部は凸リブ、凸柱等として選択することができる。
【0032】
実施例4:
図8及び
図9に示すとおり、実施例4と実施例1との相違点は以下のとおりである:モータはさらにコントローラ及びコントローラカバー5を含み、コントローラカバー5は第一エンドカバー1に固定され、コントローラはコントローラカバー5内に設置され、コントローラは第一エンドカバー1に固定され、コントローラカバー5に固定されるか又はコントローラカバー5により第一エンドカバー1に押し付けられる。コントローラカバー5の外側に第二取付脚51が設置され、このように、モータを貯水タンク等の外部構造に固定する場合、第一エンドカバー1に取付構造を設置する必要がなく、第一エンドカバー1は引張、射出成形等のプロセスを採用することができ、第一エンドカバー1の構造を簡略化し、第二取付脚51をコントローラカバー5に移転して設置し、コントローラとモータを一体化構造に形成するだけでなく、第一エンドカバー1の構造を簡略化し、第一エンドカバー1のコストを節約することができる。第一取付脚23及び第二取付脚51は共に外部構造に取り付けられ、モータの取付をより安定させる。第一取付脚23及び第二取付脚51に取付孔を開設することができ、ネジ等の接続部品を取り付けるために用いられる。
【0033】
好ましくは、コントローラカバー5の表面に放熱リブを有することにより、コントローラカバー5の放熱を補強する。
【0034】
好ましくは、コントローラカバー5と第二取付脚51は別体で成形されるか又は一体成形される。コントローラカバー5は、バルクモールディングコンパウンド、樹脂材料等の材料で射出成形することができる。第二取付脚51は、アルミニウム合金、バルクモールディングコンパウンド、樹脂材料等の材料で制作することができる。
【0035】
本願はさらに洗濯機を提供し、上記いずれかの実施例におけるモータを含む。モータは第一エンドカバー1、第二エンドカバー2、第一エンドカバー1と第二エンドカバー2を接続するための締結具、ステータアセンブリ及びロータアセンブリ4を含み、第一エンドカバー1は引張又は射出成形され、その壁厚が薄く、強度が低く、第一エンドカバー1に締結具を接続するための第一フランジ部11が設置され、第二エンドカバー2に締結具を接続するための第二フランジ部が設置される。第一フランジ部11と第二フランジ部との間に支持取付部を設置することにより、第一エンドカバー1が組み立てる時に押圧して変形することを防止することができる。また、第一エンドカバー1の内壁の第一嵌合面12とステータアセンブリの外周の第二嵌合面311を当接して嵌合することにより、ステータアセンブリを包むことができ、ステータアセンブリの強度を補強し、モータが動作する時にステータアセンブリでの騒音を低減する。
【0036】
好ましくは、洗濯機はさらに貯水タンクを含み、モータは上記第一取付脚23及び第二取付脚51により貯水タンクに固定される。
【0037】
以上は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願は様々な修正及び変更が可能である。本願の精神及び原則内で、行われるいかなる修正、同等置換、改善等は、いずれも本願の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0038】
1…第一エンドカバー、11…第一フランジ部、110…第一接続孔、111…第三嵌合面、12…第一嵌合面、2…第二エンドカバー、21a、21b…第二フランジ部、210…第三接続孔、22…遮水板、220…端子ボックス取付部、23…第一取付脚、24…第六嵌合面、25…出線ポート、3a、3b…ステータアセンブリ、31…第一側部鉄芯、311…第二嵌合面、32…第二側部鉄芯、321…第五嵌合面、33…中部鉄芯、331…支持取付部、3310…第二接続孔、3311…第四嵌合面、4…ロータアセンブリ、5…コントローラカバー、51…第二取付脚、6…支持ブロック。
【国際調査報告】