(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】温度データを格納及び収集するための方法、システム、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20221215BHJP
H04L 9/32 20060101ALI20221215BHJP
H04L 9/08 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
H04L9/32 200F
H04L9/32 200A
H04L9/08 B
H04L9/08 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518851
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2020120002
(87)【国際公開番号】W WO2021068891
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】201910949277.1
(32)【優先日】2019-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518040828
【氏名又は名称】シャンハイ・ウェイリアン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120846
【氏名又は名称】吉川 雅也
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【氏名又は名称】鳥野 正司
(72)【発明者】
【氏名】シャン,シュエジャオ
(72)【発明者】
【氏名】リュー,フイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヨウヨン
(72)【発明者】
【氏名】ク,ジェンリャン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC52
(57)【要約】
温度データを格納及び収集する方法、システム、電子機器及び記憶媒体が開示される。格納方法は、温度記録期間に対応する開始時間データを取得し、かつ、各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するステップと、実際の温度データを圧縮することによって温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るステップと、温度記録計の格納スペースに、温度記録期間に対応する開始時間データ及び標的圧縮データを格納するステップと、を含む。本開示では、温度データの複数の部分は、圧縮データの1つの部分(例えば、1ビット)に対応し得、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースしか占有せず、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ、温度データの迅速な収集を達成する。収集された温度データについてのブロックチェーンベースの検証によって、温度データ収集の安全性及び信頼性を保証し、かつ、データの改ざんが阻止される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度記録計に温度データを格納する方法であって、
S11:温度記録期間に対応する開始時間データを取得し、かつ、前記温度記録計の前記温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するステップと、
S12:前記実際の温度データを圧縮することによって前記温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るステップであって、
前記標的圧縮データの各部分は前記実際の温度データの複数の部分に対応する、得るステップと、
S13:前記温度記録計の格納スペースに、前記温度記録期間に対応する前記開始時間データ及び前記標的圧縮データを格納するステップと、を含む、温度記録計に温度データを格納する方法。
【請求項2】
ステップS12は、
前記実際の温度データを中間温度データに変換するステップであって、
前記中間温度データはバイナリ形式のデータである、変換するステップと、
前記中間温度データを圧縮して前記標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るステップであって、
前記標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する、得るステップと、をさらに含む、請求項1に記載の温度記録計に温度データを格納する方法。
【請求項3】
前記標的圧縮データの各部分が1ビットに対応する、及び/又は
前記標的圧縮データの各部分に対応する前記実際の温度データの部分の数は、前記温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している、請求項2に記載の温度記録計に温度データを格納する方法。
【請求項4】
前記格納スペースは第1格納スペース及び第2格納スペースを含み、
ステップS13は、
前記第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、前記第1格納スペースがいっぱいでない場合、前記実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを得、かつ、前記第1温度データを前記第1格納スペースに格納するステップと、
前記第1格納スペースがいっぱいである場合、前記第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、前記第2格納スペースがいっぱいでない場合、前記第1格納スペースのすべての前記第1温度データを圧縮し、前記温度記録期間に対応する前記標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、前記第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、前記標的圧縮データを時系列で前記第2格納スペースに順次格納するステップと、
前記第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であるメッセージを生成するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の温度記録計に温度データを格納する方法。
【請求項5】
前記格納スペースは第3格納スペースをさらに含み、
前記方法は:
前記温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーションへのバインディングプロセス中にバインドされたとき、前記バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を前記第3格納スペースに格納するステップと、
前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない出来事が初めて前記温度記録計に生じたとき、事前に圧縮されたすべての前記第1温度データを前記第1格納スペースで解凍して、対応の前記実際の温度データを取得するステップと、
前記実際の温度データ及び前記秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得るステップと、
前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない出来事がN回目に生じたとき、前記実際の温度データ、前記秘密鍵及び前記第1署名値に対してハッシュ計算を実行して新たな第1署名値を得るステップであって、N≧2で、Nは整数である、得るステップと、
前記温度記録計が温度データの記録を終了したとき、前記第1格納スペースにデータがない場合、前記第1署名値を標的署名値として使用するステップと、及び/又は
前記温度記録計が温度データの記録を終了したとき、前記第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない場合、前記実際の温度データ、前記秘密鍵及び以前の対応の前記第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得るステップと、
前記標的署名値を前記第3格納スペースに格納するステップと、をさらに含む、請求項4に記載の温度記録計に温度データを格納する方法。
【請求項6】
温度データを収集する方法であって、前記収集する方法は、請求項1~5のいずれか1項に記載の温度記録計に温度データを格納する前記方法に基づいて実装され、
前記収集する方法は:
S21:アプリケーションによって、前記温度記録計に温度収集リクエストを送信するステップと、
S22:前記温度記録計によって、前記温度収集リクエストに従って、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を前記アプリケーションに送信するステップと、
S23:前記アプリケーションによって、前記標的圧縮データを解凍して、前記温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するステップと、を含む、温度データを収集する方法。
【請求項7】
ステップS21の前に、前記方法は、
前記アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号を取得するステップと、
前記アプリケーションの前記名称、前記バージョン番号及び前記識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第1ハッシュ値を得るステップと、
前記第1ハッシュ値をブロックチェーンサーバにアップリンクするステップと、
前記温度記録計の第1識別データ及び前記アプリケーションの第2識別データを取得するステップと、
前記第1識別データ及び前記第2識別データに対してハッシュ計算を実行して公開鍵を得るステップと、
前記公開鍵を前記ブロックチェーンサーバにアップリンクして、前記公開鍵に従って前記ブロックチェーンサーバでハッシュ計算を実行して秘密鍵を得るステップであって、
前記公開鍵及び前記秘密鍵の両方が前記温度記録計に格納される、得るステップと、をさらに含み、
ステップS21の前に、前記方法は、
前記アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号を取得するステップと、
前記アプリケーションの前記第1名称、前記第1バージョン番号及び前記第1識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第2ハッシュ値を得るステップと、
前記第2ハッシュ値及び前記第1ハッシュ値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、前記アプリケーションが有効であると判断し、そうでない場合、前記アプリケーションが無効であると判断するステップと、をさらに含む、請求項6に記載の温度データを収集する方法。
【請求項8】
ステップS22は、
前記温度記録計によって、前記温度収集リクエストに従って前記アプリケーションに標的署名値を送信するステップをさらに含み、
ステップS23の後に、前記方法は、
S24:前記アプリケーションによって、前記標的署名値及び前記実際の温度データを前記ブロックチェーンサーバに送信するステップと、
S25:前記ブロックチェーンサーバによって、前記秘密鍵及び前記実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと、
S26:前記第2署名値及び前記標的署名値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、前記実際の温度データが改ざんされていないと判断するステップと、をさらに含む、請求項7に記載の温度データを収集する方法。
【請求項9】
前記温度記録計の前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、前記ブロックチェーンサーバによって、前記秘密鍵及び前記実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップは、
前記温度記録期間に対応する温度データの部分の数が前記第1設定量以下であるとき、前記秘密鍵及び前記実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して前記第2署名値を得るステップと、
前記温度記録期間に対応する前記温度データの部分の数が前記第1設定量よりも多いとき、前記秘密鍵及び実際の温度データの前記第1設定量の第1グループに対して時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を得るステップと、
前記秘密鍵、実際の温度データの前記第1設定量の第Mグループ及び以前のグループに対応する前記第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を得るステップであって、M≧2で、Mは整数である、得るステップと、
前記温度記録期間の温度データの残りの部分の数が前記第1設定量以下であるとき、前記秘密鍵、残りの前記実際の温度データ及び前記以前のグループに対応する前記第5署名値に従ってハッシュ計算を実行して前記第2署名値を得るステップと、を含み、及び/又は
ステップS24の前に、前記方法は、
前記温度記録計によって、前記温度記録計に格納されている第1温度データの部分の総数を、前記温度収集リクエストに従って前記アプリケーションに送信するステップと、
前記アプリケーションによって、前記実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算するステップと、
前記第1温度データの部分の総数及び前記第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、ステップS24を実行すると判断することと、をさらに含む、請求項8に記載の温度データを収集する方法。
【請求項10】
温度記録計に温度データを格納するシステムであって、時間データ取得モジュール、温度データ取得モジュール、圧縮データ取得モジュール及び格納モジュールを含み、
前記時間データ取得モジュールは、温度記録期間に対応する開始時間データを取得するように構成され、
前記温度データ取得モジュールは、前記温度記録計の前記温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するように構成され、
前記圧縮データ取得モジュールは、前記実際の温度データを圧縮することによって、前記温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され、
前記標的圧縮データの各部分は前記実際の温度データの複数の部分に対応し、
前記格納モジュールは、前記温度記録期間に対応する前記開始時間データ及び前記標的圧縮データを前記温度記録計の格納スペースに格納するように構成される、温度記録計に温度データを格納するシステム。
【請求項11】
前記圧縮データ取得モジュールはデータ変換ユニット及び圧縮ユニットを含み、
前記データ変換ユニットは、前記実際の温度データを中間温度データに変換するように構成され、
前記中間温度データはバイナリ形式のデータであり、
前記圧縮ユニットは、前記中間温度データを圧縮して前記標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され、
前記標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する、請求項10に記載の温度記録計に温度データを格納するシステム。
【請求項12】
前記標的圧縮データの各部分が1ビットに対応し、及び/又は
前記標的圧縮データの各部分に対応する前記実際の温度データの部分の数は、前記温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している、請求項11に記載の温度記録計に温度データを格納するシステム。
【請求項13】
前記格納スペースは第1格納スペース及び第2格納スペースを含み、
前記格納モジュールは、前記第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、前記第1格納スペースがいっぱいでない場合、前記実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを得、前記第1温度データを前記第1格納スペースに格納し、
前記第1格納スペースがいっぱいである場合、前記第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、前記第2格納スペースがいっぱいでない場合、前記第1格納スペースのすべての前記第1温度データを圧縮し、前記温度記録期間に対応する前記標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、前記第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、前記標的圧縮データを時系列で前記第2格納スペースに順次格納し、
前記第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であるメッセージを生成するように構成される、請求項10に記載の温度記録計に温度データを格納するシステム。
【請求項14】
前記格納スペースは第3格納スペースをさらに含み、
前記格納モジュールは、前記温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーションにバインドされているとき、バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を前記第3格納スペースに格納し、
前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない出来事が初めて温度記録計に生じたとき、事前に圧縮されたすべての前記第1温度データを前記第1格納スペースで解凍して対応の前記実際の温度データを取得し、
前記実際の温度データ及び前記秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得、
前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない出来事がN回目に生じたとき、前記実際の温度データ、前記秘密鍵及び前記第1署名値に対してハッシュ計算を実行し、前記温度記録計が温度データの記録を終了したとき、対応の標的署名値を取得して新たな第1署名値を得、N≧2で、Nは整数であり、
前記温度記録計が温度データの記録を終了したとき、前記第1格納スペースにデータがない場合、前記第1署名値を標的署名値として使用し、及び/又は
前記温度記録計が温度データの記録を終了したとき、前記第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、前記第2格納スペースがいっぱいでない場合、前記実際の温度データ、前記秘密鍵及び以前の対応の前記第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得、
前記標的署名値を前記第3格納スペースに格納するようにさらに構成される、請求項13に記載の温度記録計に温度データを格納するシステム。
【請求項15】
温度データを収集するシステムであって、前記収集システムは、請求項10~14のいずれか1項に記載の温度記録計に温度データを格納するシステムに基づいて実装され、
前記収集システムは、リクエスト送信モジュール、データフィードバックモジュール及び解凍モジュールを含み、
アプリケーションは、前記リクエスト送信モジュールに従って温度収集リクエストを前記温度記録計に送信し、
前記温度記録計は、前記データフィードバックモジュールを使用して、前記温度収集リクエストに従って前記温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を前記アプリケーションに送信し、
前記アプリケーションは、前記解凍モジュールに従って前記標的圧縮データを解凍して、前記温度記録期間の各タイムスタンプに対応する前記実際の温度データを取得する、温度データを収集するシステム。
【請求項16】
プログラムデータ取得モジュール、第1ハッシュ値取得モジュール、アップリンクモジュール、第1判断モジュール、識別データ取得モジュール、第2ハッシュ計算モジュール及び秘密鍵計算モジュールをさらに含み;
前記プログラムデータ取得モジュールは、前記アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号を取得するように構成され、
前記第1ハッシュ計算モジュールは、前記アプリケーションの前記名称、前記バージョン番号及び前記識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第1ハッシュ値を得るように構成され、
前記アップリンクモジュールは、前記第1ハッシュ値をブロックチェーンサーバにアップリンクするように構成され、
前記識別データ取得モジュールは、前記温度記録計の第1識別データ及び前記アプリケーションの第2識別データを取得するように構成され、
前記第2ハッシュ計算モジュールは、前記第1識別データ及び前記第2識別データに対してハッシュ計算を実行して公開鍵を得るように構成され、
前記秘密鍵計算モジュールは、前記公開鍵を前記ブロックチェーンサーバにアップリンクし、かつ、前記公開鍵に従って前記ブロックチェーンサーバでハッシュ計算を実行して秘密鍵を得るように構成され、
前記公開鍵及び前記秘密鍵の両方が前記温度記録計に格納され、
前記プログラムデータ取得モジュールは、前記アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号を取得するように構成され、
前記第1ハッシュ計算モジュールは、前記アプリケーションの前記第1名称、前記第1バージョン番号及び前記第1識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第2ハッシュ値を得るように構成され、
前記第1判断モジュールは、前記第2ハッシュ値及び前記第1ハッシュ値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、前記アプリケーションが有効であると判断し、そうでない場合、前記アプリケーションが無効であると判断するように構成される、請求項15に記載の温度データを収集するシステム。
【請求項17】
前記温度記録計は、前記データフィードバックモジュールを使用して、前記温度収集リクエストに従って前記標的圧縮データに対応する標的署名値を前記アプリケーションに送信し、
前記収集システムは、データ送信モジュール、署名値計算モジュール及び第2判断モジュールをさらに含み、
前記アプリケーションは、前記データ送信モジュールを使用して、前記標的署名値及び前記実際の温度データを前記ブロックチェーンサーバに送信し、
前記ブロックチェーンサーバは、前記署名値計算モジュールを使用して、前記秘密鍵及び前記実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得、
前記第2判断モジュールは、前記第2署名値及び前記標的署名値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、前記実際の温度データが改ざんされていないと判断するように構成される、請求項16に記載の温度データを収集するシステム。
【請求項18】
前記温度記録計の前記第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、前記署名値計算モジュールは、前記温度記録期間に対応する温度データの部分の数が前記第1設定量以下であるとき、前記秘密鍵及び前記実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して前記第2署名値を得、
前記温度記録期間に対応する温度データの部分の数が前記第1設定量よりも多いとき、前記秘密鍵及び前記実際の温度データの第1設定量の第1グループに対して時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を得、
前記秘密鍵、実際の温度データの前記第1設定量の第Mグループ及び前記第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を得、M≧2で、Mは整数であり、
前記温度記録期間の温度データの残りの部分の数が前記第1設定量以下であるとき、前記秘密鍵、残りの前記実際の温度データ及び前記以前のグループに対応する前記第5署名値に従ってハッシュ計算を実行して前記第2署名値を得るように構成され、及び/又は
前記収集システムは、温度量取得モジュール、温度量計算モジュール及び第3判断モジュールをさらに含み、
前記温度記録計は、前記温度量取得モジュールを使用して、前記温度記録計に格納されている第1温度データの部分の総数を、前記温度収集リクエストに従って前記アプリケーションに送信し、
前記アプリケーションは、前記温度量計算モジュールを使用して、前記実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算し、
前記第3判断モジュールは、前記第1温度データの部分の総数及び前記第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、前記データ送信モジュールを呼び出すように構成される、請求項17に記載の温度データを収集するシステム。
【請求項19】
メモリ、プロセッサ、及び、前記メモリに格納されて前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含む電子機器であって、前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記プロセッサは、請求項1~5のいずれか1項に記載の温度記録計に温度データを格納する方法を実装し、及び/又は、請求項6~9のいずれか1項に記載の温度データを収集する方法を実装する、電子機器。
【請求項20】
コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されたとき、請求項1~5のいずれか1項に記載の温度記録計に温度データを格納する方法のステップを実装し、及び/又は、請求項6~9のいずれか1項に記載の温度データを収集する方法を実装する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コールドチェーン管理の技術分野に関し、特に、温度データを格納及び収集するための方法、システム、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コールドチェーン輸送の需要は、人々の日常生活のあらゆる側面に浸透している。新鮮で生きた製品(野菜、果物及び肉など)、若しくは、冷蔵される必要のある薬又は設備は、新鮮で有効に保つために特定の温度範囲内に維持される必要がある。すなわち、温度変化は、商品輸送の品質の重要な明示である。したがって、コールドチェーン輸送プロセスの温度を正確に記録することは極めて重要であり、及びしたがって、コールドチェーン輸送プロセスの温度データの格納及び収集も特に重要になる。
【0003】
しかしながら、既存のデータ収集スキームでは、より多くの温度データを格納するため、大容量の格納スペースを有する装置が必要とされ、その結果、コストが増大する。格納された温度データを読み取るため、ユニバーサルシリアルバス(USB)ベースのコンピュータ接続と通信すなわちBluetooth(登録商標)通信とが採用される必要があり、このことは、近距離無線通信(NFC)を使用したデータ伝送用に構成された温度記録計などの他の構成と比較して、温度記録計のサイズ及び価格を増大させる。NFCがデータ伝送に採用されている場合、対応の一定の伝送速度及び伝送容量に起因して、単位時間あたりに伝送されるデータ量が小さくなる可能性がある。データ量が大きい場合、データ伝送に長い時間がかかる。
【発明の概要】
【0004】
本開示によって解決される技術的課題は、大容量の格納スペースを有する温度記録計が選択されたときにデータ格納のコストが増大し、USB又はBluetooth通信が採用されたときにデータ収集のサイズが増加し、データ量が大きいときにNFCデータ伝送に長い時間がかかるなどの従来技術の欠点を克服するため、温度データを格納及び収集するための方法、システム、電子機器及び記憶媒体を提供することである。
【0005】
本開示は、以下の技術的解決策を通じて上記技術的課題を解決する。
【0006】
本開示は、温度記録計に温度データを格納するための方法を提供する。格納方法は:
S11:温度記録期間に対応する開始時間データを取得し、温度記録計の温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するステップと;
S12:実際の温度データを圧縮することによって、温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分(piece)を得るステップであって、
標的圧縮データの各部分は実際の温度データの複数の部分に対応する、得るステップと;
S13:温度記録計の格納スペースに、温度記録期間に対応する開始時間データ及び標的圧縮データを格納するステップと、を含む。
【0007】
ある例では、ステップS12は:
実際の温度データを中間温度データに変換するステップであって、
中間温度データはバイナリ形式のデータである、変換するステップと;
中間温度データを圧縮して、標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るステップであって、
標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する、得るステップと、をさらに含む。
【0008】
ある例では、標的圧縮データの各部分が1ビットに対応する;及び/又は
標的圧縮データの各部分に対応する実際の温度データの部分の数は、温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している。
【0009】
ある例では、格納スペースは第1格納スペース及び第2格納スペースを含み;
データ格納プロセスでは、ステップS13は;
第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第1格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを得、第1温度データを第1格納スペースに格納することと;
第1格納スペースがいっぱいである場合、第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第2格納スペースがいっぱいでない場合、第1格納スペースのすべての第1温度データを圧縮し、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、標的圧縮データを時系列で第2格納スペースに順次格納するステップと;
第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であることを通知するリマインダメッセージを生成するステップと、をさらに含む。
【0010】
ある例では、格納スペースは第3格納スペースをさらに含み;
格納方法は:
温度記録計がデータ収集機器のアプリケーションにバインドされているとき、バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を第3格納スペースに格納するステップと;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況が初めて温度記録計に現れたとき、事前に圧縮されたすべての第1温度データを第1格納スペースで解凍して、対応の実際の温度データを取得するステップと;
実際の温度データ及び秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得るステップと;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況がN回目に現れたとき、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行して新たな第1署名値を得るステップであって、N≧2で、Nは整数である、得るステップと;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースにデータがない場合、第1署名値を標的署名値として使用するステップと;及び/又は
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得るステップと;
標的署名値を第3格納スペースに格納するステップと、をさらに含む。
【0011】
本開示は、温度データを収集するための方法も提供し、収集方法は、温度記録計に温度データを格納するための上記方法に基づいて実装され;
収集方法は:
S21:アプリケーションによって、温度記録計に温度収集リクエストを送信するステップと;
S22:温度記録計によって、温度収集リクエストに従って、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分をアプリケーションに送信するステップと;
S23:アプリケーションによって、標的圧縮データを解凍して、温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するステップと、を含む。
【0012】
ある例では、ステップS21の前に、方法は:
アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号を取得するステップと;
アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第1ハッシュ値を得るステップと;
第1ハッシュ値をブロックチェーンサーバにアップリンクするステップと;
温度記録計の第1識別データ及びアプリケーションの第2識別データを取得するステップと;
第1識別データ及び第2識別データに対してハッシュ計算を実行して公開鍵を得るステップと;
公開鍵をブロックチェーンサーバにアップリンクして、公開鍵に従ってブロックチェーンサーバでハッシュ計算を実行して秘密鍵を得るステップであって、
公開鍵及び秘密鍵の両方が温度記録計に格納される、得るステップと;をさらに含み、ステップS21の前に、方法は:
アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号を取得するステップと;
アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第2ハッシュ値を得るステップと;
第2ハッシュ値及び第1ハッシュ値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、アプリケーションが有効であると判断し、そうでない場合、アプリケーションが無効であると判断するステップと、をさらに含む。
【0013】
ある例では、ステップS22は;
温度記録計によって、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに標的署名値を送信するステップをさらに含み;
ステップS23の後に、方法は:
S24:アプリケーションによって、標的署名値及び実際の温度データをブロックチェーンサーバに送信するステップと;
S25:ブロックチェーンサーバによって、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと;
S26:第2署名値及び標的署名値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、実際の温度データが改ざんされていないと判断するステップと、をさらに含む。
【0014】
ある例では、温度記録計の第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、ブロックチェーンサーバによって、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップは:
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと;
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量よりも多いとき、秘密鍵及び実際の温度データの第1設定量の第1グループに対して時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を得るステップと;
秘密鍵、実際の温度データの第1設定量の第Mグループ及び以前のグループに対応する第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を得るステップであって、M≧2で、Mは整数である、得るステップと;
温度記録期間内の温度データの残りの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵、残りの実際の温度データ及び以前のグループに対応する第5署名値に従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと;を含み、及び/又は
ステップS24の前に、方法は:
温度記録計によって、温度記録計に格納されている第1温度データの部分の総数を、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに送信するステップと;
アプリケーションによって、実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算するステップと;
第1温度データの部分の総数及び第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、ステップS24を実行すると判断するステップと、をさらに含む。
【0015】
本開示は、温度記録計に温度データを格納するためのシステムも提供し、格納システムは、時間データ取得モジュール、温度データ取得モジュール、圧縮データ取得モジュール及び格納モジュールを含み;
時間データ取得モジュールは、温度記録期間に対応する開始時間データを取得するように構成され;
温度データ取得モジュールは、温度記録計の温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するように構成され;
圧縮データ取得モジュールは、実際の温度データを圧縮することによって、温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され;
標的圧縮データの各部分は実際の温度データの複数の部分に対応し;
格納モジュールは、温度記録期間に対応する開始時間データ及び標的圧縮データを温度記録計の格納スペースに格納するように構成される。
【0016】
ある例では、圧縮データ取得モジュールはデータ変換ユニット及び圧縮ユニットを含み;
データ変換ユニットは、実際の温度データを中間温度データに変換するように構成され;
中間温度データはバイナリ形式のデータであり;
圧縮ユニットは、中間温度データを圧縮して標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され;
標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する。
【0017】
ある例では、標的圧縮データの各部分が1ビットに対応し;及び/又は
標的圧縮データの各部分に対応する実際の温度データの部分の数は、温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している。
【0018】
ある例では、格納スペースは第1格納スペース及び第2格納スペースを含み;
データ格納プロセスでは、格納モジュールは、第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第1格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを得、第1温度データを第1格納スペースに格納し;
第1格納スペースがいっぱいである場合、第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第2格納スペースがいっぱいでない場合、第1格納スペースのすべての第1温度データを圧縮し、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、標的圧縮データを時系列で第2格納スペースに順次格納し;
第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であることを通知するリマインダメッセージを生成するように構成される。
【0019】
ある例では、格納スペースは第3格納スペースをさらに含み;
格納モジュールは、温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーションにバインドされているとき、バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を第3格納スペースに格納し;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況が初めて温度記録計に現れたとき、事前に圧縮されたすべての第1温度データを第1格納スペースで解凍して対応の実際の温度データを取得し;
実際の温度データ及び秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況がN回目に現れたとき、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行し、温度記録計が温度データの記録を終了したとき、対応の標的署名値を取得して新たな第1署名値を取得し、N≧2で、Nは整数であり;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースにデータがない場合、第1署名値を標的署名値として使用し;及び/又は
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得;
標的署名値を第3格納スペースに格納するようにさらに構成される。
【0020】
本開示は、温度データを収集するためのシステムも提供し、収集システムは、温度記録計に温度データを格納するための上記システムに基づいて実装され;
収集システムは、リクエスト送信モジュール、データフィードバックモジュール及び解凍モジュールを含み、
アプリケーションは、リクエスト送信モジュールに従って温度収集リクエストを温度記録計に送信し;
温度記録計は、データフィードバックモジュールを使用して、温度収集リクエストに従って温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分をアプリケーションに送信し;
アプリケーションは、解凍モジュールに従って標的圧縮データを解凍して、温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得する。
【0021】
ある例では、収集システムは、プログラムデータ取得モジュール、第1ハッシュ値取得モジュール、アップリンクモジュール、第1判断モジュール、識別データ取得モジュール、第2ハッシュ計算モジュール及び秘密鍵計算モジュールをさらに含み;
プログラムデータ取得モジュールは、アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号を取得するように構成され;
第1ハッシュ計算モジュールは、アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第1ハッシュ値を得るように構成され;
アップリンクモジュールは、第1ハッシュ値をブロックチェーンサーバにアップリンクするように構成され;
識別データ取得モジュールは、温度記録計の第1識別データ及びアプリケーションの第2識別データを取得するように構成され;
第2ハッシュ計算モジュールは、第1識別データ及び第2識別データに対してハッシュ計算を実行して公開鍵を得るように構成され;
秘密鍵計算モジュールは、公開鍵をブロックチェーンサーバにアップリンクし、かつ、公開鍵に従ってブロックチェーンサーバでハッシュ計算を実行して秘密鍵を得るように構成され、
公開鍵及び秘密鍵の両方が温度記録計に格納され;
プログラムデータ取得モジュールは、アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号を取得するように構成され;
第1ハッシュ計算モジュールは、アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第2ハッシュ値を得るように構成され;
第1判断モジュールは、第2ハッシュ値及び第1ハッシュ値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、アプリケーションが有効であると判断し、そうでない場合、アプリケーションが無効であると判断するように構成される。
【0022】
ある例では、温度記録計は、データフィードバックモジュールを使用して、温度収集リクエストに従って標的圧縮データに対応する標的署名値をアプリケーションに送信し;
収集システムは、データ送信モジュール、署名値計算モジュール及び第2判断モジュールをさらに含み;
アプリケーションは、データ送信モジュールを使用して、標的署名値及び実際の温度データをブロックチェーンサーバに送信し;
ブロックチェーンサーバは、署名値計算モジュールを使用して、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得;
第2判断モジュールは、第2署名値及び標的署名値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、実際の温度データが改ざんされていないと判断するように構成される。
【0023】
ある例では、温度記録計の第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、署名値計算モジュールは:温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得;
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量よりも多いとき、秘密鍵及び実際の温度データの第1設定量の第1グループに対して時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を得;
秘密鍵、実際の温度データの第1設定量の第Mグループ及び以前のグループに対応する第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を得、M≧2で、Mは整数であり;
温度記録期間の温度データの残りの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵、残りの実際の温度データ及び以前のグループに対応する第5署名値に従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るように構成され;及び/又は
収集システムは、温度量取得モジュール、温度量計算モジュール及び第3判断モジュールをさらに含み;
温度記録計は、温度量取得モジュールを使用して、温度記録計に格納されている第1温度データの部分の総数を、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに送信し;
アプリケーションは、温度量計算モジュールを使用して、実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算し;
第3判断モジュールは、第1温度データの部分の総数及び第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、データ送信モジュールを呼び出すように構成される。
【0024】
本開示は、メモリ、プロセッサ、及び、メモリに格納されてプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含む電子機器も提供し、コンピュータプログラムを実行するとき、プロセッサは、温度記録計に温度データを格納するための上記方法を実装し、及び/又は、温度データを収集するための上記方法を実装する。
【0025】
本開示は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されたとき、温度記録計に温度データを格納するための上記方法のステップを実装し、及び/又は、温度データを収集するための上記方法を実装する。
【0026】
本開示の好ましくて革新的な効果は以下のとおりである。
【0027】
本開示では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、温度データが圧縮される。したがって、温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し得、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースのみを占有し、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させる。一方で、アプリケーションが温度記録計から温度データを収集するとき、圧縮データを直接収集することを通じて、数十万の温度データが迅速に収集されることができ、それによって、温度データを迅速に収集する効果を達成する。さらに、収集された温度データに対するブロックチェーン技術ベースの検証により、温度データ収集の安全性及び信頼性が保証され、データの改ざんが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】温度記録計に温度データを格納するための一例の方法のフローチャートである。
【
図2】温度データを収集するための一例の方法のフローチャートである。
【
図3】温度データを格納するための一例のシステムの機能ブロック図である。
【
図4】温度データを収集するための一例のシステムの機能ブロック図である。
【
図5】温度データを格納するための一例の電子機器の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示は、本明細書で説明され、かつ、添付の図に示されている例によってさらに説明されるが、本開示は、説明される例の範囲に限定されない。
【0030】
第1実施例
図1は、温度記録計に温度データを格納する方法の一例を示している。図示する例では、方法は以下のステップを含む。
【0031】
S1101:温度記録期間に対応する開始時間データが取得され、かつ、温度記録計の温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データが取得される。
【0032】
S1102:実際の温度データを圧縮することによって、温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分が取得される。
【0033】
標的圧縮データの各部分は実際の温度データの複数の部分に対応し、
具体的には、一例では、実際の温度データは中間温度データに変換され、
中間温度データはバイナリ形式のデータであり、及び
中間温度データは圧縮されて標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得、
標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する。
【0034】
設定量の値は、温度データの効果的な圧縮を実現することができる限り、実際の状況に従って判断及び調整され得る。
【0035】
一例では、標的圧縮データの各部分が1ビットに対応する。
【0036】
さらに、標的圧縮データの各部分に対応する実際の温度データの部分の数は、温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している。以下の表は一例を示している。
【表1】
【0037】
すなわち、ある格納精度の条件下で、温度データの各部分が占めるBIT(ビット)は、ユーザによって構成された温度変化範囲に従って自動的に切り替えられる。
【0038】
S1103:温度記録期間に対応する開始時間データ及び標的圧縮データが温度記録計の格納スペースに格納される。
【0039】
本実施形態では、温度格納プロセスの開始時間データのみが格納され、及びその後、温度データの各部分が、圧縮され、ビットに従って開始時間データとともに格納される。
【0040】
コールドチェーン輸送中のデータ格納状況は以下の具体例を通じて示されている。
【0041】
一例として、0℃~7℃の冷蔵輸送温度変化範囲を取り上げると、128個のタイムスタンプに対応する温度データの128個の部分が収集されることが想定される。
【0042】
タイムスタンプ+温度データの従来の格納プロセスでは、4バイト+2バイト(合計6バイト)が、温度データの1つの部分を格納するために必要とされ、すなわち、温度データの128個の部分が768バイトの格納スペースを占有する必要がある。
【0043】
開始時間データ+標的圧縮データの複数の部分を含み得る、本明細書に開示されているデータ格納モードの例では、7ビットのみの格納スペースが占有され、かつ、7ビットは温度データの128個の部分に対応し、このことが、温度データの各部分が1バイト未満しか占有せず、それによって、温度データに対応する格納スペースを大幅に削減する。
【0044】
本実施形態では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの各部分が非常に小さい格納スペースのみを占有するように温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し、かつ、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ得る。
【0045】
第2実施例
一例では、格納スペースは、第1格納スペース、第2格納スペース及び第3格納スペースを含む。
【0046】
図1に示すデータ格納プロセスでは、ステップS1103は:
第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第1格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを取得し、かつ、第1温度データを第1格納スペースに格納するステップと;
第1格納スペースがいっぱいである場合、第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第2格納スペースがいっぱいでない場合、第1格納スペースのすべての第1温度データを圧縮し、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、標的圧縮データを時系列で第2格納スペースに順次格納するステップと;
第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であることを通知するリマインダメッセージを生成するステップと、を含み得る。
【0047】
ある例では、格納方法は:
温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーションにバインドされているとき、バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を第3格納スペースに格納するステップであって、
温度記録計及びデータ収集デバイスのアプリケーションは、Bluetooth又はNFC(近距離無線通信)を通じてなど、有線又は無線通信プロトコルを使用して別のコンピューティングデバイスにデータを送信する、格納するステップと;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状態が初めて温度記録計に現れるとき、第1格納スペースで事前に圧縮されたすべての第1温度データを解凍して対応の実際の温度データを取得するステップと;
実際の温度データ及び秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得るステップであって、
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状態がN回目に現れるとき、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行し、N≧2で、Nは整数である、取得するステップと;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースにデータがない場合、第1署名値を標的署名値として使用するステップと;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得るステップと;
標的署名値を第3格納スペースに格納するステップと、をさらに含み得る。
【0048】
すなわち、温度記録計が温度データを収集するとき、温度データは最初に第1格納スペースに格納され、第1格納スペースがいっぱいであるとき、第1格納スペースのすべてのデータは、例えば、本明細書で説明される圧縮技術のいずれに従って圧縮されて第2格納スペースに格納され、かつ、第1格納スペースのデータが消去される。一方で、新たに収集された温度データを第1格納スペースに格納することは継続され、第1格納スペース及び第2格納スペースの両方がいっぱいになるまで上記格納プロセスが繰り返され、その後、方法は、その格納が続行不可能である判断を行う及び/又は通知を送信することを含み得る。
【0049】
さらに、署名値は、温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーション及び第1格納スペースの温度データにバインドされたときに得られた秘密鍵に従った計算を通じて得られ、以前の署名値は、新たな署名値を得るためのハッシュ計算用の第1格納スペースの秘密鍵及び温度データに追加される。温度データの格納が終了したとき、ハッシュ計算が実行されて、温度データが改ざんされているかどうかを検証するために使用され得る最終標的署名値を得て温度データの妥当性を保証する。一例では、第3格納スペースは、温度記録計の消去不可能領域に配置されている。
【0050】
一例では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの各部分が非常に小さな格納スペースのみを占有するように温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ得る。
【0051】
第3実施例
図2は、以下のステップを含む温度データを収集するための一例の方法を示している:
S2101:アプリケーションは、温度収集リクエストを温度記録計に送信する。
S2102:温度記録計は、温度収集リクエストに従って、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分をアプリケーションに送信する。
S2103:アプリケーションは、標的圧縮データを解凍し、かつ、温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得する。
【0052】
ある既存の従来の温度収集モードでは、NFCなどの通信手段の制限に起因して、アプリケーションが温度データを収集するとき、伝送可能なデータの量が限られており、例えば、毎回、温度データの約250の部分しか伝送されることができず、温度データの50,000の部分を読み取るのに少なくとも1分かかる。対照的に、本開示のデータ収集モードでは、圧縮データは、同じ例を続けて、温度収集リクエストを通じて迅速に収集されることができ、温度データの同じ50,000の部分に対応する圧縮データを読み取るのに約10秒しかかからず、それによって、データ収集の速度及び効率を効果的に向上させ得る。
【0053】
一例では、アプリケーションが温度収集リクエストを温度記録計に送信する前に、その妥当性が検証され、一例では、ブロックチェーンサーバを使用する。妥当性検証プロセスの一例は以下のステップを含み得る:
1)アプリケーションの情報をブロックチェーンサーバにアップリンクする
アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号が取得される;
アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号に従ってハッシュ計算が実行されて第1ハッシュ値を得る;
第1ハッシュ値はブロックチェーンサーバに送信される。
2)ブロックチェーンサーバに基づいて温度記録計及びアプリケーションをバインドする
温度記録計の第1識別データ及びアプリケーションの第2識別データが取得される;
第1識別データ、第2識別データ及びソルト値に対してハッシュ計算が実行されて公開鍵を得る;
公開鍵はブロックチェーンサーバに送信され、公開鍵及びソルト値に従ってブロックチェーンサーバでハッシュ計算が実行されて秘密鍵を得る;
公開鍵及び秘密鍵の両方が温度記録計に格納される。
3)ブロックチェーンサーバによってアプリケーションの情報の妥当性を検証する
アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号が取得される;
アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号に従ってハッシュ計算が実行されて第2ハッシュ値を得る;
第2ハッシュ値及び第1ハッシュ値が同じであるかどうかが判断され、それらが同じである場合、アプリケーションが有効であり、そうでない場合、アプリケーションが無効であると判断される。
【0054】
ある例では、ステップS2102はさらに:
温度収集リクエストに従って、温度記録計によってアプリケーションに標的署名値を送信するステップをさらに含み得る。
ステップS2103の後に、方法は以下のステップをさらに含み得る:
S2104:アプリケーションは、標的署名値及び実際の温度データをブロックチェーンサーバに送信する。
S2105:ブロックチェーンサーバは、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得る。
【0055】
具体的には、温度記録計の第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、ブロックチェーンサーバが秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップは:
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと;
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量よりも多いとき、秘密鍵及び実際の温度データの第1設定量の第1グループに時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を取得するステップと;
秘密鍵、実際の温度データの第1設定量の第Mグループ及び以前のグループに対応する第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を得ることであって、M≧2で、Mは整数である、取得するステップと;
温度記録期間内の温度データの残りの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵、残りの実際の温度データ及び以前のグループに対応する第5署名値に対してハッシュ計算を実行して第2署名値を得るステップと、を含み;
すなわち、第2署名値を計算する上記プロセスは、温度記録計で標的署名値を計算するプロセスに対応する。
【0056】
温度記録計の格納構成が比較的高い場合、署名値は、複数の反復計算を行わずに、秘密鍵及び温度データに従った直接のハッシュ計算を通じて直接的に得られ得る。
【0057】
S2106:第2署名値及び標的署名値が一致しているかどうかが判断され、それらが一致している場合、実際の温度データが改ざんされていないと判断される。
【0058】
さらに、ステップS2104の前に、方法は:
温度記録計によって、温度記録計に格納されている第1温度データの部分の総数を、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに送信するステップと;
アプリケーションによって、実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算するステップと;
第1温度データの部分の総数及び第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、ステップS2104を実行すると判断するステップと、をさらに含み得る。
【0059】
すなわち、実際に格納された温度データの部分の数が、収集された温度データの数と比較され、温度データの妥当性検証プロセスをさらに支援して、温度データ検証結果の精度を向上させる。
【0060】
当技術分野で既知の様々なハッシュアルゴリズムのいずれかはユーザであり得る。非限定的な例として、SHA256アルゴリズム(ハッシュ値計算アルゴリズム)が1以上のハッシュ計算に使用される。
【0061】
一例では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し得、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースのみを占有し、かつ、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させる。一方で、アプリケーションが、圧縮データを直接収集することを通じて温度記録計から温度データを収集するとき、数十万の温度データが迅速に収集され、それによって、温度データを迅速に収集する効果を達成する。さらに、収集された温度データに対するブロックチェーン技術ベースの検証により、温度データ収集の安全性及び信頼性が保証され、データの改ざんが阻止される。
【0062】
第4実施例
図3は、本開示に従って作成された温度記録計に温度データを格納するためのシステムの一例の機能ブロック図である。図示する例では、システムは、時間データ取得モジュール1、温度データ取得モジュール2、圧縮データ取得モジュール3及び格納モジュール4を含み、
時間データ取得モジュール1は、温度記録期間に対応する開始時間データを取得するように構成され;
温度データ取得モジュール2は、温度記録計の温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得するように構成され;
圧縮データ取得モジュール3は、実際の温度データを圧縮することによって、温度記録期間に対応する標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され;
標的圧縮データの各部分は実際の温度データの複数の部分に対応し;
具体的には、圧縮データ取得モジュール3はデータ変換ユニット5及び圧縮ユニット6を含み;
データ変換ユニット6は、実際の温度データを中間温度データに変換するように構成され;
中間温度データはバイナリ形式のデータであり;
圧縮ユニット6は、中間温度データを圧縮して、標的圧縮データの少なくとも1つの部分を得るように構成され;
標的圧縮データの各部分はビット又はバイトの設定量に対応する。
【0063】
設定量の値は、温度データの効果的な圧縮を実現することができる限り、実際の状況に従って判断及び調整され得る。
【0064】
ある例では、標的圧縮データの各部分が1ビットに対応する。
【0065】
さらに、標的圧縮データの各部分に対応する実際の温度データの部分の数は、温度記録期間に対応する温度変化範囲と正の相関を有している。詳細については以下の表を参照のこと。
【表2】
【0066】
すなわち、ある格納精度の条件下で、温度データの各部分が占有するBITは、ユーザによって構成された温度変化範囲に従って自動的に切り替えられる。
【0067】
格納モジュール4は、温度記録期間に対応する開始時間データ及び標的圧縮データを温度記録計の格納スペースに格納するように構成される。
【0068】
本実施形態では、温度格納プロセスの開始時間データのみが格納され、及びその後、温度データの各部分が、圧縮され、かつ、ビットに従って開始時間データとともに格納される。
【0069】
コールドチェーン輸送中のデータ格納状況は、以下の具体的な例を通じて示される。
【0070】
一例として、0℃~7℃の冷蔵輸送温度変化範囲を取り上げると、128のタイムスタンプに対応する温度データの128の部分が収集されることが想定される。タイムスタンプ+温度データの既存の従来の格納モードでは、温度データの1つの部分を格納するために4バイト+2バイト(合計6バイト)が必要とされ、すなわち、温度データの128の部分は768バイトの格納スペースを占有する必要がある。
【0071】
本実施形態の開始時間データ+標的圧縮データの複数の部分のデータ格納モードでは、7ビットのみの格納スペースが占有され、かつ、7ビットは温度データの128の部分に対応し、これは、温度データの各部分が1バイト未満しか占有せず、それによって、温度データに対応する格納スペースを大幅に削減する。
【0072】
本実施形態では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し得、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースのみを占有し、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ得る。
【0073】
第5実施例
一例では、温度記録計に温度データを格納するためのシステムは以下の特性のうちの1以上を有し得る:
格納スペースは、第1格納スペース、第2格納スペース及び第3格納スペースを含む。
【0074】
データ格納プロセスでは、格納モジュール4は、第1格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第1格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データを事前に圧縮して第1温度データを得、かつ、第1格納スペースに第1温度データを格納し;
第1格納スペースがいっぱいである場合、第2格納スペースがいっぱいであるかどうかを判断し、第2格納スペースがいっぱいでない場合、第1格納スペースのすべての第1温度データを圧縮し、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を取得し、かつ、第1格納スペースのすべてのデータを削除するとともに、第2格納スペースに時系列で標的圧縮データを順次格納し;
第2格納スペースがいっぱいである場合、格納が続行不可能であることを通知するリマインダメッセージを生成するように構成される。
【0075】
格納モジュール4は、温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーションにバインドされているとき、バインディングプロセスで生成された公開鍵及び秘密鍵を第3格納スペースに格納し、
温度記録計及びデータ収集デバイスのアプリケーションはNFCを通じてデータを伝送し;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況が初めて温度記録計に現れたとき、事前に圧縮されたすべての第1温度データを第1格納スペースで解凍して対応の実際の温度データを取得し;
実際の温度データ及び秘密鍵に対してハッシュ計算を実行して第1署名値を得;
第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない状況がN回目に現れたとき、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行し、かつ、温度記録計が温度データの記録を終了したとき、対応の標的署名値を取得して新たな第1署名値を得、N≧2で、Nは整数であり;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースにデータがない場合、第1署名値を標的署名値として使用し;
温度記録計が温度データの記録を終了したとき、第1格納スペースがいっぱいでなく、かつ、第2格納スペースがいっぱいでない場合、実際の温度データ、秘密鍵及び以前の対応の第1署名値に対してハッシュ計算を実行して標的署名値を得;
標的署名値を第3格納スペースに格納するようにさらに構成される。
【0076】
すなわち、温度記録計が温度データを収集するとき、温度データは最初に第1格納スペースに格納され、第1格納スペースがいっぱいであるとき、第1格納スペースのすべてのデータが上記圧縮モードに従って圧縮されて第2格納スペースに格納され、かつ、第1格納スペースのデータが削除される。一方で、新たに収集された温度データを第1格納スペースに格納することは継続され、かつ、第1格納スペース及び第2格納スペースの両方がいっぱいになるまで上記格納プロセスが繰り返され、その後、格納が続行不可能であることが通知される。
【0077】
さらに、署名値は、温度記録計がデータ収集デバイスのアプリケーション及び第1格納スペースの温度データにバインドされているときに得られた秘密鍵に従った計算を通じて得られ、かつ、以前の署名値がハッシュ計算のための秘密鍵及び第1格納スペースの温度データに追加されて新たな署名値を得る。温度データの格納が終了したとき、ハッシュ計算が実行されて、温度データの妥当性を確認するために温度データが改ざんされているかどうかを検証するために使用され得る最終標的署名値を得る。第3格納スペースは温度記録計の消去不可能領域に属する。
【0078】
本例では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースのみを占有し、かつ、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ得る。
【0079】
第6実施例
図4は、温度データを収集するためのシステムの一例の機能ブロック図である。
【0080】
図示する収集システムは、リクエスト送信モジュール7、データフィードバックモジュール8及び解凍モジュール9を含み、
アプリケーションは、リクエスト送信モジュール7に従って温度収集リクエストを温度記録計に送信し;
温度記録計は、データフィードバックモジュール8を使用して、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに、温度記録期間に対応する標的圧縮データの複数の部分を送信し;
アプリケーションは、解凍モジュール9に従って標的圧縮データを解凍し、温度記録期間の各タイムスタンプに対応する実際の温度データを取得する。
【0081】
具体的には、既存の温度収集モードに基づいて、アプリケーションが温度データを収集するとき、NFCの制限に起因して、毎回、温度データの約250の部分しか伝送されることができず、かつ、温度データの50,000の部分を読み取るのに少なくとも1分かかる。本実施形態のデータ収集モードでは、対応の圧縮データが温度収集リクエストを通じて迅速に収集され、その結果、温度データの50,000の部分を読み取るのに約10秒しかかからず、それによって、データ収集の速度及び効率を効果的に向上させる。
【0082】
一例では、アプリケーションが温度収集リクエストを温度記録計に送信する前に、ブロックチェーンサーバを使用した妥当性プロセスが実行される。一例では、妥当性プロセスは以下のとおりである。
【0083】
収集システムは、プログラムデータ取得モジュール、第1ハッシュ値取得モジュール、アップリンクモジュール、第1判断モジュール、識別データ取得モジュール、第2ハッシュ計算モジュール及び秘密鍵計算モジュールをさらに含む。
1)アプリケーションの情報をブロックチェーンサーバに送信する
プログラムデータ取得モジュールは、アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号を取得するように構成される;
第1ハッシュ計算モジュールは、アプリケーションの名称、バージョン番号及び識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第1ハッシュ値を得るように構成される;
アップリンクモジュールは第1ハッシュ値をブロックチェーンサーバに伝送するように構成される;
2)ブロックチェーンサーバに基づいて温度記録計及びアプリケーションをバインドする
識別データ取得モジュールは、温度記録計の第1識別データ及びアプリケーションの第2識別データを取得するように構成される;
第2ハッシュ計算モジュールは、第1識別データ及び第2識別データに対してハッシュ計算を実行して公開鍵を得るように構成される;
秘密鍵計算モジュールは、公開鍵をブロックチェーンサーバにアップリンクし、かつ、公開鍵に従ってブロックチェーンサーバでハッシュ計算を実行して秘密鍵を得るように構成される;
公開鍵及び秘密鍵の両方が温度記録計に格納される。
3)ブロックチェーンサーバによってアプリケーションの情報の妥当性を検証する
プログラムデータ取得モジュールは、アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号を取得するように構成される;
第1ハッシュ計算モジュールは、アプリケーションの第1名称、第1バージョン番号及び第1識別番号に従ってハッシュ計算を実行して第2ハッシュ値を得るように構成される;
第1判断モジュールは、第2ハッシュ値及び第1ハッシュ値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、アプリケーションが有効であると判断し、そうでない場合、アプリケーションが無効であると判断するように構成される。
【0084】
温度記録計は、データフィードバックモジュールを使用して、温度収集リクエストに従って標的圧縮データに対応する標的署名値をアプリケーションに送信する。
【0085】
収集システムは、データ送信モジュール10、署名値計算モジュール11及び第2判断モジュール12をさらに含み、
アプリケーションは、データ送信モジュール10を使用して、標的署名値及び実際の温度データをブロックチェーンサーバに送信する;
ブロックチェーンサーバは、署名値計算モジュール11を使用して、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得る;
第2判断モジュール12は、第2署名値及び標的署名値が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、実際の温度データが改ざんされていないと判断するように構成される。
【0086】
具体的には、温度記録計の第1格納スペースがいっぱいであり、かつ、温度データの部分の対応の数が第1設定量であるとき、署名値計算モジュールは、温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵及び実際の温度データに従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を得;
温度記録期間に対応する温度データの部分の数が第1設定量よりも多いとき、秘密鍵及び実際の温度データの第1設定量の第1グループに対して時系列でハッシュ計算を実行して第4署名値を得;
秘密鍵、実際の温度データの第1設定量の第Mグループ及び以前のグループに対応する第4署名値に対してハッシュ計算を実行し続けて第5署名値を取得し、M≧2で、Mは整数であり;
温度記録期間内の温度データの残りの部分の数が第1設定量以下であるとき、秘密鍵、残りの実際の温度データ及び以前のグループに対応する第5署名値に従ってハッシュ計算を実行して第2署名値を取得するように構成され;
すなわち、第2署名値を計算する上記プロセスは、温度記録計で標的署名値を計算するプロセスに対応する。
【0087】
温度記録計の格納構成が比較的高い場合、署名値は、複数の反復計算を行わずに、秘密鍵及び温度データに従った直接のハッシュ計算を通じて直接的に得られ得る。
【0088】
収集システムは、温度量取得モジュール13、温度量計算モジュール14及び第3判断モジュール15をさらに含み、
温度記録計は、温度量取得モジュール13を使用して、温度記録計に格納されている第1温度データの総数を、温度収集リクエストに従ってアプリケーションに送信し;
アプリケーションは、温度量計算モジュール14を使用して、実際の温度データに対応する第2温度データの部分の総数を計算し;
第3判断モジュール15は、第1温度データの部分の総数及び第2温度データの部分の総数が一致しているかどうかを判断し、それらが一致している場合、データ送信モジュールを呼び出すように構成される。
【0089】
すなわち、実際に格納された温度データの部分の数は、収集された温度データの数と比較され、温度データの妥当性検証プロセスをさらに支援して温度データ検証結果の精度を向上させる。
【0090】
SHA256アルゴリズムがハッシュ計算に使用され得る。
【0091】
本実施形態では、コールドチェーン輸送プロセスの全体について、輸送プロセスの各タイムスタンプに対応する開始時間データ及び温度データが取得され、かつ、温度データが圧縮される。したがって、温度データの複数の部分が圧縮データの1つの部分に対応し得、その結果、温度データの各部分は非常に小さな格納スペースのみを占有し、かつ、開始時間データ及び圧縮データの複数の部分が温度記録計にともに格納され、それによって、温度記録計の格納性能を効果的に向上させ得る。一方で、アプリケーションが温度記録計から温度データを収集するとき、圧縮データを直接的に収集することを通じて、数十万の温度データが迅速に収集され、それによって、温度データを迅速に収集する効果を達成する。さらに、収集された温度データに対するブロックチェーン技術ベースの検証により、温度データ収集の安全性及び信頼性が保証され、かつ、データの改ざんが阻止される。
【0092】
第7実施例
図5は、本開示に従って作成された例示の電子機器の機能ブロック図である。電子機器は、メモリ、プロセッサ、及び、メモリに格納されてプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含む。プロセッサは、プログラムを実行するとき、本明細書で説明するように、温度記録計に温度データを格納するための方法を実装する。
図5に示す電子機器30は、単なる一例であり、かつ、本開示の実施形態の機能及び適用範囲を制限するものではない。
【0093】
図5に示すように、電子機器30は、一般的なコンピューティングデバイスの形態であり得る。例えば、電子機器30はサーバデバイスであり得る。電子機器30のコンポーネントは、上述した少なくとも1つのプロセッサ31、上述した少なくとも1つのメモリ32、及び、異なるシステムコンポーネント(メモリ32及びプロセッサ31を含む)を接続するバス33を含み得るが、これらに限定されない。
【0094】
バス33は、データバス、アドレスバス及び制御バスを含む。
【0095】
メモリ32は、ランダムアクセスメモリ(RAM)321及び/又はキャッシュメモリ322などの揮発性メモリを含み得、かつ、読み取り専用メモリ(ROM)323をさらに含み得る。
【0096】
メモリ32は、(少なくとも1つの)プログラムモジュール324のグループを有するプログラム/ユーティリティツール325をさらに含み得る。このようなプログラムモジュール324は、オペレーティングシステム、1以上のアプリケーション、他のプログラムモジュール及びプログラムデータを含むが、これらに限定されない。例の各々又は一部の組み合わせはネットワーク環境の実装を含み得る。
【0097】
プロセッサ31は、メモリ32に格納されたコンピュータプログラムを実行することによって、様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、例えば、本開示の実施形態1又は2のいずれか1つの温度記録計に温度データを格納する方法を実行する。
【0098】
電子機器30は、1以上の外部機器34(キーボード及びポインティングデバイスなど)と通信し得る。この通信は、入出力(I/O)インタフェース35を通じて実行され得る。さらに、モデルによって生成された機器30は、ネットワークアダプタ36を通じて1以上のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又は、インターネットなどのパブリックネットワーク)と通信し得る。
図5に示すように、ネットワークアダプタ36は、バス33を通じてモデルによって生成された機器30の他のモジュールと通信する。図には示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールが、モデルによって生成された機器30と組み合わせて使用され得、これには、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長プロセッサ、外部ディスクドライブアレイ、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)システム、テープドライブ及びデータバックアップ格納システムなどを含むが、これらに限定されないことを理解すべきである。
【0099】
電子機器のいくつかのユニット/モジュール又はサブユニット/モジュールが上記の詳細な説明で言及されているが、この分割は単なる一例であり、必須ではないことに留意されたい。実際、本開示の実施によれば、上述した2以上のユニット/モジュールの特徴及び機能は1つのユニット/モジュールで具体化され得る。逆に、上述した1つのユニット/モジュールの特徴及び機能はさらに複数のユニット/モジュールにさらに分割されて具体化され得る。
【0100】
第8実施例
別の例では、電子機器は、メモリ、プロセッサ、及び、メモリに格納されてプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み得る。プロセッサは、プログラムを実行するとき、本明細書で説明されているように、例えば、第3実施例で説明されているように、温度データを収集するための方法を実装する。電子機器の特定の構造については、
図5の電子機器を参照し得る。
【0101】
第9実施例
一例では、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体が提供される。プログラムがプロセッサによって実行されるとき、本明細書で説明されているように、温度記録計に温度データを格納する方法のステップが実装される。
【0102】
可読記憶媒体は、より具体的には、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、消去可能でプログラム可能な読み取り専用メモリ、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス又は上記の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0103】
あり得る実装では、本開示は、プログラムコードを含むプログラム製品の形態で実装され得る。プログラム製品が端末デバイス上で実行されるとき、プログラムコードが使用されて、端末デバイスに、本明細書で説明される方法のいずれかに従って、温度記録計に温度データを格納する方法のステップを実行させる。
【0104】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。プログラムコードは、ユーザ機器で完全に実行され得る、ユーザ機器で部分的に実行され得る、独立したソフトウェアパッケージとして実行され得る、ユーザ機器で部分的に実行されてリモート機器で部分的に実行され得る、又は、リモート機器で完全に実行され得る。
【0105】
第10実施例
一例では、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体が提供される。プログラムがプロセッサによって実行されるとき、本明細書で説明されるように、例えば、第3実施例で説明されるように、温度データを収集するための方法のステップが実装される。
【0106】
可読記憶媒体は、より具体的には、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、消去可能でプログラム可能な読み取り専用メモリ、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス又は上記の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0107】
あり得る実装では、本開示は、プログラムコードを含むプログラム製品の形態で実装され得る。プログラム製品が端末デバイス上で実行されるとき、プログラムコードが使用されて、端末デバイスに、本明細書で説明される温度データを収集する方法のステップを実行させる。
【0108】
本開示を実行するためのプログラムコードは1以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。プログラムコードは、ユーザ機器で完全に実行され得る、ユーザ機器で部分的に実行され得る、独立したソフトウェアパッケージとして実行され得る、ユーザ機器で部分的に実行されてリモート機器で部分的に実行され得る、又は、リモート機器で完全に実行され得る。
【0109】
本開示の特定の実装について上述したが、当業者は、これが単なる一例であり、かつ、本開示の保護範囲が添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解すべきである。当業者は、本開示の原理及び本質から逸脱することなく、これらの実装に様々な変更又は修正を加え得るが、それらの変更及び修正はすべて本開示の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】