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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】光学レンズシステム、カメラ、端末
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20221215BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20221215BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523038
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(85)【翻訳文提出日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 CN2019111741
(87)【国際公開番号】W WO2021072712
(87)【国際公開日】2021-04-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】二瓶泰英
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA01
2H087PA06
2H087PA17
2H087PB06
2H087QA02
2H087QA06
2H087QA14
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA32
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA46
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA34
2H087RA43
2H087RA44
(57)【要約】
【要約】
6ピース光学レンズシステムは、被写体側表面(O)から画像側表面(I)の順に、正の屈折力を有する第1のレンズ要素(Ll)と、負の屈折力を有する第2のレンズ要素(L2)と、正の屈折力を有する第3のレンズ要素(L3)と、負の屈折力を有する第4のレンズ要素(L4)と、正の屈折力を有し、中央に凸状の画像側表面(50)を有する第5のレンズ要素(L5)と、第6のレンズ要素(L6)とを含む。これは、関係式、1.05<L4ET/L4CT<2.7、および0.23<L6ET/L6CT<0.95を満たす。ここで、L4CTは第4のレンズ要素(L4)の中心厚、L4ETは第4のレンズ要素(L4)のエッジ厚、L6CTは第6のレンズ要素(L6)の中心厚、L6ETは第6のレンズ要素(L6)のエッジ厚である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6つのレンズ要素を含む6ピース光学レンズシステムであって、
被写体側表面から画像側表面に向かって順に、
正の屈折力を有する第1のレンズ要素と、
負の屈折力を有する第2のレンズ要素と、
正の屈折力を有する第3のレンズ要素と、
負の屈折力を有する第4のレンズ要素と、
正の屈折力を有する第5のレンズ要素であって、その中央に凸状の画像側表面を有する、第5のレンズ要素と、を含み、
L4CTは前記第4のレンズ要素の中心厚であり、L4ETは前記第4のレンズ要素のエッジ厚であり、L6CTは前記第6のレンズ要素の中心厚であり、L6ETは前記第6のレンズ要素のエッジ厚であり、
1.05<L4ET/L4CT<2.7 (1)、
および
0.23<L6ET/L6CT<0.95 (2)
の関係式を満たす、6ピース光学レンズシステム。
【請求項2】
1.6<L4ET/L4CT<2.2、および0.3<L6ET/L6CT<0.8である、請求項1に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項3】
主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、前記6ピース光学レンズシステムの総トラック長がTTLであり、
2.2<CRA/TTL<4.0 (3)
の関係式を満たす、請求項1または2に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項4】
2.2<CRA/TTL<3.1である、請求項3に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項5】
主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、
1.2<CRA/f1234<4.0 (4)
の関係式を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項6】
1.9<CRA/f1234<3.3である、請求項5に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項7】
前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、前記6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfaであり、
0.27<fa/f1234<0.77 (5)
の関係式を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項8】
0.4<fa/f1234<0.77である、請求項7に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項9】
前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離は、f56であり、
0.77<f1234/f56<4.5 (6)
の関係式を満たす、請求項1~8のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項10】
1.0<f1234/f56<2.5である、請求項9に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項11】
前記6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfa、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、
0.55<fa/f56<1.4 (7)
の関係式を満たす、請求項1~10のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項12】
0.7<fa/f56<1.4である、請求項11に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項13】
前記6ピース光学レンズシステムの総トラック長はTTLであり、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、
0.55<fa/f56<1.4 (8)
の関係式を満たす、請求項1~12のいずれか一項のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項14】
0.95<TTL/f56<1.75である、請求項13に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の6ピース光学レンズシステムと、光学フィルタと、画像センサと、を備えるカメラであって、前記6ピース光学レンズシステムは、画像を前記画像センサ上へ投影するように構成され、前記光学フィルタは、前記6ピース光学レンズシステムと前記画像センサとの間に配置されて、所定の波長の光を通過させ、前記画像センサは、前記画像をデジタル画像データへ変換するように構成される、カメラ。
【請求項16】
請求項15に記載のカメラと、グラフィック処理ユニット(GPU)と、を備える端末であって、前記GPUは、前記デジタル画像を受信および処理するために前記カメラと接続される、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像を撮影する光学レンズシステムに関し、より詳細には、携帯電話カメラのようなモバイルデバイスカメラに搭載されるように小型化された画像センサに対して低入射角の6ピース光学レンズシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話カメラの普及に伴い、画像撮影用光学レンズシステムがますます薄型化してきており、一般的なデジタルカメラの電子撮像センサは、CCD(電荷結合素子)またはCMOS(相補型金属酸化物膜半導体)センサが主流となっている。半導体製造の進歩により、センサーの画素サイズが絶えず小さくなり、画像を撮る光学レンズの小型化が進んでいます。
【0003】
従って、現在の光学レンズユニットの小型化が強く求められている。同様に、携帯電話の場合には、携帯電話自体のサイズを最小限に抑え、複数の機能を搭載するためのスペースを確保するために、光学レンズユニットの小型化が必要である。
【0004】
厳しいサイズ制限のために、従来のポータブルレンズは、全光学長を短縮するために大きな入射角を有する傾向がある。同時に、画像センサへの入射角の1度の差が、光学設計や画像の品質に顕著に影響し得るので、様々な理由で画像センサへの光の入射角が低い(光軸に対して平行に近い)ことが好ましいことが知られている。画像センサへの入射角は、最適な光学レンズ設計のための主要なファクタであってもよい。
【0005】
しかしながら、光学レンズシステムの小型化は、画像センサへの入射角の低減と矛盾することが知られている。主光線角度(Chief Ray of Angle;CRA)が低い光学レンズシステムは、常に大きくて長く、移動デバイスには適さない。したがって、本開示においては、小型かつ低入射角を同時に備える光学レンズシステムを提供する方法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本開示の主な目的は、過度に長い総トラック長(TTL)を有することなく高品質画像を撮像するための6つの光学レンズ要素を備えた低CRAレンズを提供することである。低CRAレンズシステムは、その高解像度、短TTL、低高さ、および低CRAのために、高解像度モバイルデバイスカメラへ容易に適用することができる。低CRAレンズシステムは、上述のようにセンサカメラにも適している。
【0007】
本開示の6ピース光学レンズシステムは、被写体側表面から画像側表面までの順に、正の屈折力を有する第1のレンズ要素、負の屈折力を有する第2のレンズ要素、正の屈折力を有する第3のレンズ要素、負の屈折力を有する第4のレンズ要素、正の屈折力を有し、中央に凸状の画像側表面を有する第5のレンズ要素、及び第6のレンズ要素を備える。L4CTは第4のレンズ要素の中心厚であり、L4ETは第4のレンズ要素のエッジ厚であり、L6CTは第6のレンズ要素の中心厚であり、L6ETは第6のレンズ要素のエッジ厚であり、1.05<L4ET/L4CT<2.7、および0.23<L6ET/L6CT<0.95の関係式を満たす。L4ET/L4CTは、画像センサへの入射角を下げるための第4のレンズの最適な形状を規定する。L6ET/L6CTは、画像センサへの入射角を下げるための第6のレンズの最適な形状を規定する。L4ET/L4CT、およびL6ET/L6CTは、任意で、1.6<L4ET/L4CT<2.2、および、任意で、0.3<L6ET/L6CT<0.8の範囲がより好ましい。
【0008】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、6ピース光学レンズシステムの総トラック長(TTL:第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までのTTL)はTTLであり、2.2<CRA/TTL<4.0の関係式を満たす。CRA/TTLは、好ましい光学的性能を保証し、画像センサへの入射角および総光学長に対する最適条件を規定する。CRA/TTLは、任意で、2.2<CRA/TTL<3.1の範囲がより好ましい。
【0009】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、1.2<CRA/f1234<4.0の関係式を満たす。CRA/f1234は、画像センサへの入射角を低くし、好ましい光学性能を実現するための条件を規定する。CRA/f1234は、任意で、1.9<CRA/f1234<3.3の範囲がより好ましい。
【0010】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfaであり、0.27<fa/f1234<0.77の関係式を満たす。画像センサへの入射角を低くし、良好な光学性能を保証するために、fa/f1234は、第1のレンズから第4のレンズまでの総屈折力と総光学長との間のバランスを調整する。fa/f1234は、任意で、0.4<fa/f1234<0.77の範囲がより好ましい。
【0011】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、0.77<f1234/f56<4.5の関係式を満たす。f1234/f56は、画像センサへの入射角を低くし、好ましい光学性能を保証するための第5のレンズ及び第6のレンズの屈折力を規定する。f1234/f56は、任意で、1.0<f1234/f56<2.5の範囲がより好ましい。
【0012】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfaであり、第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、0.55<fa/f56<1.4の関係式を満たす。fa/f56は、画像センサへの入射角を低くし、全体の光学長さを短くするために、第5レンズから第6レンズまでの合成屈折力のバランスを規定する。fa/f56は、任意で、0.7<fa/f56<1.4の範囲がより好ましい。
【0013】
本発明の6ピース光学レンズシステムの一態様によれば、6ピース光学レンズシステムの総トラック長(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面まで)はTTLであり、第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、0.75<TTL/f56<2.2の関係式を満たす。TTL/f56は、画像センサへの入射角を低下させる一方で、総光学長の高さを減少させるために第5のレンズから第6のレンズまでの合成屈折力と総光学長との間のバランスを規定する。TTL/f56は、任意で、0.95<TTL/f56<1.75の範囲がより好ましい。
【0014】
第2の態様によれば、カメラが提供される。カメラは、6ピース光学レンズシステムと画像センサを含む。6ピース光学レンズシステムは、第1の態様に記載された如何なる6ピース光学レンズシステムにも従う。特に、6ピース光学レンズシステムは、画像データを搬送するために使用される光を画像センサに入力するように構成されており、画像センサは、画像データに応じて画像を表示するように構成されている。第2の態様では、レンズは、入射角依存性を考慮する必要がないように、非常に低い入射角を有するので、種々の光学フィルタを画像センサの前で使用することができる。
【0015】
第3の態様によれば、端末が提供される。端末は、第2の態様で提供されるカメラであるカメラと、グラフィック処理ユニット(Graphic Processing Unit;GPU)とを備える。カメラはカメラと接続されている。カメラは、画像データを取得し、画像データをGPUへ入力するように構成され、CPUは、カメラから受信した画像データを処理するように構成される。端末は、その高解像度、短TTL、低高さおよび低CRAのために、携帯電話カメラのような高解像度モバイルデバイスカメラに適用することができる。
【0016】
本開示は、以下の説明と添付の図面からさらに詳細に提示され、以下の説明と添付の図面は、例示の目的のためだけに、本開示に従った好ましい実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示は、その非限定的な実施形態の以下の詳細な説明、および添付の図面を検討することにより、より良く理解することができる。
【0018】
図1-1】本開示の第1の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図1-2】本開示の第1の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図1-3】本開示の第1の実施形態の主光線の入射角を示す。
図2-1】本開示の第2の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図2-2】本開示の第2の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図2-3】本開示の第2の実施形態の主光線の入射角を示す。
図3-1】本開示の第3の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図3-2】本開示の第3の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図3-3】本開示の第3の実施形態の主光線の入射角を示す。
図4-1】本開示の第4の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図4-2】本開示の第4の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図4-3】本開示の第4の実施形態の主光線の入射角を示す。
図5-1】本開示の第5の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図5-2】本開示の第5の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図5-3】本開示の第5の実施形態の主光線の入射角を示す。
図6-1】本開示の第6の実施形態による光学レンズシステムの断面図を示す。
図6-2】本開示の第6の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示す。
図6-3】本開示の第6の実施形態の主光線の入射角を示す。
図7】本開示の第2の実装形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の低CRAの6ピース光学レンズシステムの以下の実施形態を、図面および光学データを参照して説明する。このレンズシステムは、携帯電話カメラのような高解像度モバイルデバイスカメラに適用することができる。加えて、レンズ要素の配置は、画像センサに対する低入射角、及び画像センサの前に配置された、IRカットフィルタのような、任意の光学フィルタに対する比較的短い総トラック長を達成するために効果的である。
【0020】
画像センサへの入射角が小さいと、画像センサへの入射角による光学的効果がより少なくなるので、光学系と画像センサの間に配置された光学フィルタを光学設計者が選択することがより容易になる。光学フィルタが要求される効果を実現するために使用される必要がある範囲から、光学系の入射角が外れている場合、光学設計者は、いくつかの光学フィルタを使用することができない。それらの光学フィルタは、ハイパースペクトルカメラのような検知カメラがなんらかの入射角依存性を有する傾向があるため、検知カメラにも使用することができない。
【0021】
画像センサへの入射角が平行に近い場合には、画像センサの光感度が増加し、使用するフィルタの特性に関係なく光学設計を行うことができ、画像センサの位置合わせの感度がより低くなり、レンズシステムを撮像および検知の両方に利用することができる。
【0022】
第1の実施形態
【0023】
図1-1は、6ピース光学レンズシステムの第1の実施形態の断面図を示す。図1-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0024】
第1の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、被写体側Oから画像側Iへ順に、第1のレンズ要素L1、第2のレンズ要素L2、第3のレンズ要素L3、第4のレンズ要素L4、第5のレンズ要素L5、および第6のレンズ要素L6を備える。第1のレンズ要素は、正の屈折力を有し、第2のレンズ要素L2は、負の屈折力を有し、第3のレンズ要素は、正の屈折力を有し、第4のレンズ要素L4は、負の屈折力を有し、第5のレンズ要素L5は、正の屈折力を有し、その中央に凸状の画像側表面50を有し、そして第6のレンズ要素。各レンズ要素は、被写体側Oに前面R1、および画像側Iに後面R2を有する。
【0025】
表1-1は、第1の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。表1-1において、「停止」という用語はアイリス面を表し、IRCFはIRカットフィルタを表す。
【0026】
【表1】

【0027】
表1-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。非球面プロファイルの方程式は、以下のように表される:
【0028】
【数1】
【0029】
ここで、Xは、非球面頂点における接線面に対する光学軸からの距離Yにおける非球面上の点の高さであり、Yは、非球面の曲線上の点から光学軸までの距離であり、kは、円錐係数であり、そしてAは、i次の非球面係数である。
【0030】
【表2】

【0031】
表1-3は、第1の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表1-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示し、ここで、L4CTは第4のレンズ要素の中心厚、L4ETは第4のレンズ要素の辺厚、L6CTは第6のレンズ要素の中心厚、L6ETは第6レンズ要素のエッジ厚、CRAは主光線の画像センサへの最大入射角、TTLは6ピース光学レンズシステムの総トラック長、f1234は第1のレンズ要素から第4のレンズ要素への合成焦点距離、f56は第5のレンズ要素から第6のレンズ要素への合成焦点距離、そしてfaは6ピース光学レンズシステムの焦点距離である。これらは、本開示の光学条件を規定するために使用されるパラメータである。
【0032】
【表3】

【0033】
図1-2は、本開示の第1の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは画像の品質を示す。
【0034】
図1-3は、本開示の第1の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は10度未満であり、一方、従来の光学レンズシステムは画像センサへの入射角は35度未満である。従来の低入射角光学レンズシステムは、画像センサへの入射角が20度未満であってもよい。
【0035】
第2の実施形態
【0036】
図2-1は、6ピース光学レンズシステムの第2の実施形態の断面図を示す。図2-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0037】
第2の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、第1の実施形態と同じ要素を含み、第1の実施形態のTTLよりも長いTTLを提供する。
【0038】
表2-1は、第2の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。
【0039】
【表4】

【0040】
表2-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。
【0041】
【表5】

【0042】
表2-3は、第2の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表2-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示す。
【0043】
【表6】

【0044】
図2-2は、本開示の第2の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは画像の品質を示す。
【0045】
図2-3は、本開示の第2の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は16度未満であることを示す。
【0046】
第3の実施形態
【0047】
図3-1は、6ピース光学レンズシステムの第3の実施形態の断面図を示す。図3-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0048】
第3の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、第1の実施形態と同じ要素を含み、第1の実施形態のF数よりも小さいF数を提供する。
【0049】
表3-1は、第3の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。
【0050】
【表7】

【0051】
表3-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。
【0052】
【表8】

【0053】
表3-3は、第3の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表3-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示す。
【0054】
【表9】

【0055】
図3-2は、本開示の第3の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは画像の品質を示す。
【0056】
図3-3は、本開示の第3の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は11度未満であることを示す。
【0057】
第4の実施形態
【0058】
図4-1は、6ピース光学レンズシステムの第4の実施形態の断面図を示す。図4-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0059】
第4の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、第1の実施形態と同じ要素を含み、第1の実施形態のF数よりも小さいF数を提供する。
【0060】
表4-1は、第4の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。
【0061】
【表10】

【0062】
表4-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。
【0063】
【表11】

【0064】
表4-3は、第4の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表4-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示す。
【0065】
【表12】

【0066】
図4-2は、本開示の第4の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは画像の品質を示す。
【0067】
図4-3は、本開示の第4の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は15度未満であることを示す。
【0068】
第5の実施形態
【0069】
図5-1は、6ピース光学レンズシステムの第5の実施形態の断面図を示す。図5-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0070】
第5の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、第1の実施形態と同じ要素を含み、第1の実施形態のF数よりも小さいF数、および第1の実施形態のTTLよりも長いTTLを提供する。
【0071】
表5-1は、第5の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。
【0072】
【表13】

【0073】
表5-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。
【0074】
【表14】

【0075】
表5-3は、第5の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表5-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示す。
【0076】
【表15】

【0077】
図5-2は、本開示の第5の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは画像の品質を示す。
【0078】
図5-3は、本開示の第5の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は20度未満であることを示す。
【0079】
第6の実施形態
【0080】
図6-1は、6ピース光学レンズシステムの第6の実施形態の断面図を示す。図6-1はまた、画像センサ表面Iの前方のフィルタも示す。
【0081】
第6の実施形態では、6ピース光学レンズシステムは、第1の実施形態と同じ要素を含み、第1の実施形態のF数よりも小さいF数、および第1の実施形態のTTLよりも長いTTLを提供する。
【0082】
表6-1は、第6の実施形態の6ピース光学レンズシステムの、光学面の各々に対する曲率半径(r)、及び厚さあるいは間隔(d)、およびレンズ要素の各々に対する屈折率(N)、及びアッベ数(v)を示す。
【0083】
【表16】

【0084】
表6-2は、6ピース光学レンズシステムの光学面の各々の非球面係数を示し、数字3、4、5、・・・、10は高次の非球面係数を表す。
【0085】
【表17】

【0086】
表6-3は、第6の実施形態の6ピース光学レンズシステムの画角(FOV)、F数(Fno)、および6ピース光学レンズシステムの(第1のレンズ要素の被写体側表面から撮像表面までの)総トラック長(TTL)を示す。また、表6-3は、L4ET/L4CT、L6ET/L6CT、CRA/TTL、CRA/f1234、fa/f1234、f1234/f56、fa/f56、およびTTL/f56の各値も示す。
【0087】
【表18】

【0088】
図6-2は、本開示の第6の実施形態の縦球面収差曲線、非点像面曲線、および歪み曲線を示し、それらは好ましい画像の品質を示す。
【0089】
図6-3は、本開示の第6の実施形態の主光線の入射角を示しており、主光線の画像センサへの最大入射角は20度未満であることを示す。
【0090】
光学データから分かるように、本開示による6ピース光学レンズシステムは、画像センサに対して低い入射角と短いTTLを有しつつ画像の品質を示す。これは、次の関係式を満たす場合に達成される。
【0091】
(1) : 1.05<L4ET/L4CT<2.7
【0092】
ここで、L4ETは第4のレンズ要素のエッジ厚、L4CTは第4のレンズ要素の中心厚である。
【0093】
(2) : 0.23<L6ET/L6CT<0.95
【0094】
ここで、L6ETは第6のレンズ要素のエッジ厚、L6CTは第6のレンズ要素の中心厚である。
【0095】
(3) : 2.2<CRA/TTL<4.0
【0096】
ここで、CRAは主光線の画像センサへの最大入射角であり、TTLは6ピース光学レンズシステムの総トラック長である。
【0097】
(4) : 1.2<CRA/f1234<4.0
【0098】
ここで、CRAは主光線の画像センサへの最大入射角であり、f1234は第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離である。
【0099】
(5) : 0.27<fa/f1234<0.77
【0100】
ここで、faは6ピース光学レンズシステムの焦点距離であり、f1234は第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離である。
【0101】
(6) : 0.77<f1234/f56<4.5
【0102】
ここで、f1234は第1のレンズ要素から第4のレンズ要素までの合成焦点距離であり、f56は第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離である。
【0103】
(7) : 0.55<fa/f56<1.4
【0104】
ここで、faは6ピース光学レンズシステムの焦点距離であり、f56は第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離である。
【0105】
(8) : 0.75<TTL/f56<2.2
【0106】
ここで、TTLは6ピース光学レンズシステムの総トラック長であり、f56は第5のレンズ要素から第6のレンズ要素までの合成焦点距離である。
【0107】
関係式(1)は、画像センサへの入射角を下げるための第4のレンズの最適形状を規定する。L4ET/L4CTが下限値よりも小さい場合、画像センサへの入射角を下げる効果は減少する。反対に、L4ET/L4CTが上限値を超えると、極めて不均一な形状が形成され、成形性が大きく損なわれる。
【0108】
この観点から、L4ET/L4CTは以下の範囲がより好ましい。
【0109】
(1)-2 : 1.6<L4ET/L4CT<2.2
【0110】
関係式(2)は、画像センサへの入射角を下げるための第6のレンズの最適な形状を指定する。L6ET/L6CTが下限値より小さくなると、極めて不均一な形状が形成され、成形性が大きく損なわれる。反対に、L6ET/L6CTが上限値を超えると、画像センサへの入射角を下げることの効果は小さくなる。
【0111】
この観点から、L6ET/L6CTは以下の範囲がより好ましい。
【0112】
(2)-2 : 0.3<L6ET/L6CT<0.8
【0113】
関係式(3)は、好ましい光学的性能を保証し、画像センサへの入射角と総光学長に対する最適条件を規定する。CRA/TTLが下限値よりも小さい場合、光学性能は満足されてもよいが、総光学長はが長すぎになる。CRA/TTLが上限値を超えると、総光学長が短縮され、光学性能が大きく損なわれる。
【0114】
この観点から、CRA/TTLは以下の範囲がより好ましい。
【0115】
(3)-2 : 2.2<CRA/TTL<3.1
【0116】
式(4)は、画像センサへの入射角を低くし、好ましい光学性能を実現するための条件を規定する。f1234が下限値よりも小さく設計される場合、第1のレンズから第4のレンズへの屈折力は小さすぎて、光学性能を保証したり、高さを低減することができない。f1234が上限値を超えると、L4を通過する光ビームの角度が急角度になりすぎて、画像センサへの入射角を下げることができない。
【0117】
この観点から、f1234は以下の範囲がより好ましい。
【0118】
(4)-2 : 1.9<CRA/f1234<3.3
【0119】
関係式(5)は、画像センサへの入射角を低くし、良好な光学性能を保証するために、第1のレンズから第4のレンズまでの総屈折力と総光学長との間のバランスを調整する。fa/f1234が下限値よりも小さい場合、第1のレンズから第4のレンズまでの屈折力が小さくなりすぎて、総光学長を減少させることができない。fa/f1234が上限値を超えると、屈折力はレンズの被写体側へ偏向し、画像センサへの入射角を下げることが困難になる。
【0120】
この観点から、fa/f1234は以下の範囲がより好ましい。
【0121】
(5)-2 : 0.4<fa/f1234<0.77
【0122】
関係式(6)は、画像センサへの入射角を下げて、好ましい光学性能を保証するために、第5のレンズと第6のレンズの屈折力を規定する。f1234/f56が下限値よりも小さい場合、第5のレンズ及び第6のレンズの屈折力は小さくなりすぎて、画像センサへの入射角を下げることができなくなる。f1234/f56が上限値を超えると、屈折力は、第5のレンズ及び第6のレンズへ過度に偏向され、好ましい光学性能を保証することが困難になる。
【0123】
この観点から、f1234/f56は以下の範囲がより好ましい。
【0124】
(6)-2 : 1.0<f1234/f56<2.5
【0125】
関係式(7)は、画像センサへの入射角を低くし、全体の光学長を減少させるために、第5のレンズから第6のレンズまでの合成屈折力のバランスを規定する。fa/f56が下限値よりも小さい場合、第5のレンズ及び第6のレンズの屈折力は小さくなりすぎて入射角を下げることができない。fa/f56が上限値を超えると、屈折力が強すぎて全体の光学長を減少させることができない。
【0126】
この観点から、fa/f56は以下の範囲がより好ましい。
【0127】
(7)-2 : 0.7<fa/f56<1.4
【0128】
関係式(8)は、画像センサへの入射角を低くしつつ総光学長の高さを減少させるために、第5レンズから第6レンズまでの合成屈折力と総光学長との間のバランスを規定する。TTL/f56が下限値よりも小さくなると、画像センサへの入射角を下げることの効果は小さくなる。TTL/f56が上限値を超えると、総光学長を減少させることは困難となる。
【0129】
この観点から、TTL/f56は以下の範囲がより好ましい。
【0130】
(8)-2 : 0.95<TTL/f56<1.75
【0131】
さらに、カメラが提供される。本開示のカメラは、本開示の6ピース光学レンズシステム、光学フィルタ、および画像センサを含む。6ピース光学レンズシステムは、光を入力するように構成され、その光は画像を画像センサへ投影するために使用される。画像センサは、画像をデジタル画像データへ変換するように構成される。別の実施形態では、種々の光学フィルタを画像センサの前で使用することができる。なぜならば、6ピース光学レンズシステムでは、画像センサに対する入射角が非常に小さく、カメラが移動装置に搭載するのに十分短いTTLを有する一方で、カメラが様々な入射角依存性を有する多くの種類の光学フィルタを使用することができるからである。
【0132】
図7は、本開示において開示される端子1000を示す。端末1000は、上述の実装形態で提供されるカメラ100と、グラフィック処理ユニット(Graphic Processing Unit;GPU)200とを含む。カメラ100は、本開示の6ピース光学レンズシステムを介して画像をデジタル画像データに変換し、そのデジタル画像データをGPU200へ入力するように構成され、GPU200は、カメラから受信した画像データを処理するように構成される。
【0133】
図7において、端末は、2つのカメラ100を含む。しかしながら、端末は、単一の、または3つ以上のカメラを含んでもよく、それ(またはそれら)は、単一のGPU200に接続され得る。端末1000は、その高解像度、短TTL、低い高さ、および低CRAのために、携帯電話カメラのような高解像度の携帯デバイスカメラに適用され得る。
【0134】
当業者であれば、画像センサへの入射角を低くすることと、TTLを短くすることは互いに矛盾することを理解するであろう。本開示は、上述の関係式を満たすことにより、二重の要件を満たす。
【0135】
用語「低CRA」は、レンズが画像センサに対する低入射角を有し、より具体的には、画像センサに対する主光線の最大入射角が10°未満であることとして理解されるべきである。
【0136】
本開示によるレンズシステムは、特に携帯電話カメラに適用することができるが、タブレット型デバイスおよびウェアラブルデバイスのような任意の移動デバイスのカメラ、またはなんらかの角度依存構造を有するハイパースペクトルカメラのような任意のセンサカメラにも適用することができる。
【0137】
本開示の好ましい実施形態を例示の目的で開示したが、当業者は、添付の特許請求の範囲に開示された開示の範囲および精神から逸脱することなく、種々の修正、追加、および置換が可能であることを理解するであろう。
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6つのレンズ要素を含む6ピース光学レンズシステムであって、
被写体側表面から画像側表面に向かって順に、
正の屈折力を有する第1のレンズ要素と、
負の屈折力を有する第2のレンズ要素と、
正の屈折力を有する第3のレンズ要素と、
負の屈折力を有する第4のレンズ要素と、
正の屈折力を有する第5のレンズ要素であって、その中央に凸状の画像側表面を有する、第5のレンズ要素と、
第6のレンズ要素と、を含み、
L4CTは前記第4のレンズ要素の中心厚であり、L4ETは前記第4のレンズ要素のエッジ厚であり、L6CTは前記第6のレンズ要素の中心厚であり、L6ETは前記第6のレンズ要素のエッジ厚であり、
1.05<L4ET/L4CT<2.7 (1)
および、
0.23<L6ET/L6CT<0.95 (2)
の関係式を満たす、6ピース光学レンズシステム。
【請求項2】
1.6<L4ET/L4CT<2.2、および0.3<L6ET/L6CT<0.8である、請求項1に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項3】
主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、前記6ピース光学レンズシステムの総トラック長がTTLであり、
2.2<CRA/TTL<4.0 (3)
の関係式を満たす、請求項1または2に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項4】
2.2<CRA/TTL<3.1である、請求項3に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項5】
主光線の画像センサへの最大入射角はCRAであり、前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、
1.2<CRA/f1234<4.0 (4)
の関係式を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項6】
1.9<CRA/f1234<3.3である、請求項5に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項7】
前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、前記6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfaであり、
0.27<fa/f1234<0.77 (5)
の関係式を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項8】
0.4<fa/f1234<0.77である、請求項7に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項9】
前記第1のレンズ要素から前記第4のレンズ要素までの合成焦点距離はf1234であり、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離は、f56であり、
0.77<f1234/f56<4.5 (6)
の関係式を満たす、請求項1~8のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項10】
1.0<f1234/f56<2.5である、請求項9に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項11】
前記6ピース光学レンズシステムの焦点距離はfa、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、
0.55<fa/f56<1.4 (7)
の関係式を満たす、請求項1~10のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項12】
0.7<fa/f56<1.4である、請求項11に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項13】
前記6ピース光学レンズシステムの総トラック長はTTLであり、前記第5のレンズ要素から前記第6のレンズ要素までの合成焦点距離はf56であり、
0.55<fa/f56<1.4 (8)
の関係式を満たす、請求項1~12のいずれか一項のいずれか一項に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項14】
0.95<TTL/f56<1.75である、請求項13に記載の6ピース光学レンズシステム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の6ピース光学レンズシステムと、光学フィルタと、画像センサと、を備えるカメラであって、前記6ピース光学レンズシステムは、画像を前記画像センサ上へ投影するように構成され、前記光学フィルタは、前記6ピース光学レンズシステムと前記画像センサとの間に配置されて、所定の波長の光を通過させ、前記画像センサは、前記画像をデジタル画像データへ変換するように構成される、カメラ。
【請求項16】
請求項15に記載のカメラと、グラフィック処理ユニット(GPU)と、を備える端末であって、前記GPUは、前記デジタル画像を受信および処理するために前記カメラと接続される、端末。
【国際調査報告】