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特表2022-553293ベネトクラックスおよびTIM-3阻害剤を用いた併用療法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】ベネトクラックスおよびTIM-3阻害剤を用いた併用療法
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20221215BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20221215BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221215BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20221215BHJP
   A61K 31/706 20060101ALI20221215BHJP
   A61K 45/06 20060101ALI20221215BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221215BHJP
   A61K 31/63 20060101ALI20221215BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20221215BHJP
【FI】
A61K39/395 T ZNA
A61K45/00
A61P35/00
A61P35/02
A61K31/706
A61K45/06
A61P43/00 121
A61K31/63
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523384
(86)(22)【出願日】2020-10-20
(85)【翻訳文提出日】2022-06-09
(86)【国際出願番号】 IB2020000866
(87)【国際公開番号】W WO2021079188
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】62/923,921
(32)【優先日】2019-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/090,235
(32)【優先日】2020-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/978,261
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】504389991
【氏名又は名称】ノバルティス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100131990
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 玲恵
(72)【発明者】
【氏名】メンセン,ハンス
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルバ セシリオ マルケス ラモス,ペドロ ミゲル
(72)【発明者】
【氏名】ステュガート,マリオ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA17
4C084AA20
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB271
4C084ZC412
4C084ZC751
4C085AA14
4C085BB11
4C085GG02
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB05
4C086EA17
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA05
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC75
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA30
4H045CA40
4H045DA75
4H045EA20
(57)【要約】
TIM-3阻害剤を含む併用療法が開示される。組合せを使用して、血液がんを含む、がん性状態および障害を処置することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象において血液がんの処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびベネトクラックスを含む組合せ。
【請求項2】
対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびベネトクラックスの組合せを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項3】
前記TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子を含む、請求項1に記載の使用するための組合せ、または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記TIM-3阻害剤がMBG453を含む、請求項1もしくは3に記載の使用するための組合せ、または請求項2もしくは3に記載の方法。
【請求項5】
前記TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、請求項1もしくは3~4のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記TIM-3阻害剤が約800mgの用量で投与される、請求項1もしくは3~5のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、請求項1もしくは3~6のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、請求項1もしくは3~7のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、請求項1もしくは3~8のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項1もしくは3~9のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項1もしくは3~10のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
ベネトクラックスが約50mgから約500mgの用量で投与される、請求項1もしくは3~11のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
ベネトクラックスが約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、請求項1もしくは3~12のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
ベネトクラックスが約400mgの用量で投与される、請求項1もしくは3~13のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
ベネトクラックスが1日1回投与される、請求項1もしくは3~14のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
ベネトクラックスが経口的に投与される、請求項1もしくは3~15のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記組合せが低メチル化剤をさらに含む、請求項1もしくは3~16のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、請求項17に記載の使用するための組合せ、または請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記低メチル化剤がアザシチジンを含む、請求項17もしくは18に記載の使用するための組合せ、または請求項17もしくは18に記載の方法。
【請求項20】
前記低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、請求項17~19のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項17~19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、請求項17~20のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項13~17のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記低メチル化剤が1日1回投与される、請求項17~21のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項17~21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、請求項17~22のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項17~19のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、請求項17~23のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項17~23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、請求項17~24のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項17~21のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記血液がんが、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である、請求項1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記血液がんが急性骨髄性白血病(AML)である、請求項1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~25のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記血液がんが骨髄異形成症候群(MDS)である、請求項1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~25のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
対象において急性骨髄性白血病(AML)の処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せ。
【請求項30】
対象において骨髄異形成症候群(MDS)の処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せ。
【請求項31】
対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項32】
対象において骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項33】
前記TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子を含む、請求項29もしくは30に記載の使用するための組合せ、または請求項31もしくは32に記載の方法。
【請求項34】
前記TIM-3阻害剤がMBG453を含む、請求項29~30もしくは33に記載の使用するための組合せ、または請求項31~33に記載の方法。
【請求項35】
前記TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、請求項29~30もしくは33~34のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記TIM-3阻害剤が、約800mgの用量で投与される、請求項29~30もしくは33~35のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~35のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、請求項29~30もしくは33~36のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
前記TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、請求項29~30もしくは33~37のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
前記TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、請求項29~30もしくは33~38のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~38のいずれかに記載の方法。
【請求項40】
前記TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項29~30もしくは33~39のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~39のいずれかに記載の方法。
【請求項41】
前記TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項29~30もしくは33~40のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~40のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記Bcl-2阻害剤が、ベネトクラックス(ABT-199)、ナビトクラクス(ABT-263)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、PNT2258、またはオブリメルセン(G3139)を含む、請求項29~30もしくは33~41のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~41のいずれかに記載の方法。
【請求項43】
前記Bcl-2阻害剤がベネトクラックスを含む、請求項29~30もしくは33~42のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~42のいずれかに記載の方法。
【請求項44】
前記Bcl-2阻害剤が約50mgから約500mgの用量で投与される、請求項29~30もしくは33~43のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~43のいずれかに記載の方法。
【請求項45】
前記Bcl-2阻害剤が、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、請求項29~30もしくは33~44のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~44のいずれかに記載の方法。
【請求項46】
前記Bcl-2阻害剤が約400mgの用量で投与される、請求項29~30もしくは33~45のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~45のいずれかに記載の方法。
【請求項47】
前記Bcl-2阻害剤が1日1回投与される、請求項29~30もしくは33~46のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~46のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
前記Bcl-2阻害剤が経口的に投与される、請求項29~30もしくは33~47のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
前記組合せが低メチル化剤をさらに含む、請求項29~30もしくは33~48のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項31~48のいずれかに記載の方法。
【請求項50】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、請求項49に記載の使用するための組合せ、または請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記低メチル化剤がアザシチジンを含む、請求項49もしくは50に記載の使用するための組合せ、または請求項49もしくは50に記載の方法。
【請求項52】
前記低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、請求項49~51のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~51のいずれかに記載の方法。
【請求項53】
前記低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、請求項49~52のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~52のいずれかに記載の方法。
【請求項54】
前記低メチル化剤が1日1回投与される、請求項49~53のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~53のいずれかに記載の方法。
【請求項55】
前記低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、請求項49~54のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~54のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
前記低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、請求項49~55のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~55のいずれかに記載の方法。
【請求項57】
前記低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、請求項49~56のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項49~56のいずれかに記載の方法。
【請求項58】
対象において血液がんの処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せであって、前記Bcl-2阻害剤が、ナビトクラクス(ABT-263)およびオブリメルセン以外の薬剤である、組合せ。
【請求項59】
対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを前記対象に投与することを含み、前記Bcl-2阻害剤が、ナビトクラクス(ABT-263)およびオブリメルセンナトリウム以外の薬剤である、方法。
【請求項60】
前記TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子を含む、請求項58に記載の使用するための組合せ、または請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記TIM-3阻害剤がMBG453を含む、請求項58もしくは60に記載の使用するための組合せ、または請求項59もしくは60に記載の方法。
【請求項62】
前記TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、請求項58もしくは60~61のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~61のいずれかに記載の方法。
【請求項63】
前記TIM-3阻害剤が約800mgの用量で投与される、請求項58もしくは60~62のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~62のいずれかに記載の方法。
【請求項64】
前記TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、請求項58もしくは60~63のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~63のいずれかに記載の方法。
【請求項65】
前記TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、請求項58もしくは60~64のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~64のいずれかに記載の方法。
【請求項66】
前記TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、請求項58もしくは60~65のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~65のいずれかに記載の方法。
【請求項67】
前記TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項58もしくは60~66のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~66のいずれかに記載の方法。
【請求項68】
前記TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項58もしくは60~67のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~67のいずれかに記載の方法。
【請求項69】
前記Bcl-2阻害剤が、ベネトクラックス(ABT-199)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、またはPNT2258である、請求項58もしくは60~68のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~68のいずれかに記載の方法。
【請求項70】
前記Bcl-2阻害剤がベネトクラックスである、請求項58もしくは60~69のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
前記Bcl-2阻害剤が約50mgから約500mgの用量で投与される、請求項58もしくは60~70のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~70のいずれかに記載の方法。
【請求項72】
前記Bcl-2阻害剤が、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、請求項58もしくは60~71のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~71のいずれかに記載の方法。
【請求項73】
前記Bcl-2阻害剤が約400mgの用量で投与される、請求項58もしくは60~72のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~72のいずれかに記載の方法。
【請求項74】
前記Bcl-2阻害剤が1日1回投与される、請求項58もしくは60~73のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~73のいずれかに記載の方法。
【請求項75】
前記Bcl-2阻害剤が経口的に投与される、請求項58もしくは60~74のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~74のいずれかに記載の方法。
【請求項76】
前記組合せが低メチル化剤をさらに含む、請求項58もしくは60~75のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~75のいずれかに記載の方法。
【請求項77】
前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、請求項76に記載の使用するための組合せ、または請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記低メチル化剤がアザシチジンを含む、請求項76もしくは77に記載の使用するための組合せ、または請求項76もしくは77に記載の方法。
【請求項79】
前記低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、請求項76~78のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~78のいずれかに記載の方法。
【請求項80】
前記低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、請求項76~79のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~79のいずれかに記載の方法。
【請求項81】
前記低メチル化剤が1日1回投与される、請求項76~80のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~80のいずれかに記載の方法。
【請求項82】
前記低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、請求項76~81のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~81のいずれかに記載の方法。
【請求項83】
前記低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、請求項76~82のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~81のいずれかに記載の方法。
【請求項84】
前記低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、請求項76~83のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項76~83のいずれかに記載の方法。
【請求項85】
前記血液がんが白血病である、請求項58もしくは60~84のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~84のいずれかに記載の方法。
【請求項86】
前記血液がんが急性骨髄性白血病(AML)である、請求項58もしくは60~85のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~85のいずれかに記載の方法。
【請求項87】
前記血液がんが骨髄異形成症候群(MDS)である、請求項58もしくは60~85のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項59~85のいずれかに記載の方法。
【請求項88】
前記MDSが、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、中程度のMDS、高リスクMDS、または非常に高リスクのMDSである、請求項87に記載の使用するための組合せまたは方法。
【請求項89】
対象において急性骨髄性白血病(AML)の処置において使用するための、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンを含む組合せ。
【請求項90】
対象において骨髄異形成症候群(MDS)の処置において使用するための、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンを含む組合せ。
【請求項91】
対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項92】
対象において骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項93】
MBG453が約700mgから約900mgの用量で投与される、請求項89もしくは90に記載の使用するための組合せ、または請求項91もしくは92に記載の方法。
【請求項94】
MBG453が約800mgの用量で投与される、請求項89~90もしくは93に記載の使用するための組合せ、または請求項91~93に記載の方法。
【請求項95】
MBG453が4週間ごとに1回投与される、請求項89~90もしくは93~94のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~94のいずれかに記載の方法。
【請求項96】
MBG453が28日サイクルの8日目に投与される、請求項89~90もしくは93~95のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~95のいずれかに記載の方法。
【請求項97】
MBG453が4週間ごとに1回投与される、請求項89~90もしくは93~96のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~96のいずれかに記載の方法。
【請求項98】
MBG453が静脈内に投与される、請求項89~90もしくは93~97のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~97のいずれかに記載の方法。
【請求項99】
MBG453が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項89~90もしくは93~98のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~98のいずれかに記載の方法。
【請求項100】
MBG453が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、請求項89~90もしくは93~99のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~99のいずれかに記載の方法。
【請求項101】
ベネトクラックスが約50mgから約500mgの用量で投与される、請求項89~90もしくは93~100のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~100のいずれかに記載の方法。
【請求項102】
ベネトクラックスが、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、請求項89~90もしくは93~101のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~101のいずれかに記載の方法。
【請求項103】
ベネトクラックスが約400mgの用量で投与される、請求項89~90もしくは93~102のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~102のいずれかに記載の方法。
【請求項104】
ベネトクラックスが1日1回投与される、請求項89~90もしくは93~103のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~103のいずれかに記載の方法。
【請求項105】
ベネトクラックスが経口的に投与される、請求項89~90もしくは93~104のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~104のいずれかに記載の方法。
【請求項106】
アザシチジンが約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、請求項89~90もしくは93~105のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~105のいずれかに記載の方法。
【請求項107】
アザシチジンが約75mg/mの用量で投与される、請求項89~90もしくは93~106のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~106のいずれかに記載の方法。
【請求項108】
アザシチジンが1日1回投与される、請求項89~90もしくは93~107のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~107のいずれかに記載の方法。
【請求項109】
アザシチジンが5~7日間連続して投与される、請求項89~90もしくは93~108のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~108のいずれかに記載の方法。
【請求項110】
アザシチジンが、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、請求項89~90もしくは93~109のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~109のいずれかに記載の方法。
【請求項111】
アザシチジンが皮下にまたは静脈内に投与される、請求項89~90もしくは93~110のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項91~110のいずれかに記載の方法。
【請求項112】
前記対象が化学療法に不適である、請求項1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~111のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~111のいずれかに記載の方法。
【請求項113】
前記対象が強化導入化学療法に不適である、請求項1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~112のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~112のいずれかに記載の方法。
【請求項114】
対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを前記対象に投与することを含み、
a)MBG453が、28日投与サイクルの8日目に4週間ごとに1回、約800mgの用量で投与され;
b)ベネトクラックスが、1日に約400mgの用量で投与され;および
c)アザシチジンが、(i)28日投与サイクルの1~7日目に7日間連続して、(ii)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(iii)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、1日に約75mg/mの用量で投与される、
方法。
【請求項115】
前記組合せが、前記対象において、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満の測定可能残存病変(MRD)レベルをもたらす、請求項1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~113のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~114のいずれかに記載の方法。
【請求項116】
前記組合せが、参照MRDレベル、例えば、前記組合せを受ける前の前記対象におけるMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下の前記対象におけるMRDレベルをもたらす、請求項1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~114のいずれかに記載の方法。
【請求項117】
前記対象が、前記組合せを受けた後、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満のMRDレベルを有する、または有すると同定される、請求項1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~116のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~115のいずれかに記載の方法。
【請求項118】
前記対象が、参照MRDレベル、例えば、前記組合せを受ける前のMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、または100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下のMRDレベルを有する、または有すると同定される、請求項1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~117のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~116のいずれかに記載の方法。
【請求項119】
前記対象からの試料においてMRDレベルを決定することをさらに含む、請求項1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~118のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~117のいずれかに記載の方法。
【請求項120】
前記対象において寛解の持続期間を決定することをさらに含む、請求項1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~119のいずれかに記載の使用するための組合せ、または請求項2~28、31~57、59~88、もしくは91~118のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月21日提出の米国特許仮出願第62/923,921号、2020年2月18日提出の米国特許仮出願第62/978,261号、および2020年10月11日提出の米国特許仮出願第63/090235号の利益を主張するものであり、前記出願の内容は本明細書に参照によりその全体が組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出されている配列表を含有しており、これは本明細書に参照によりその全体が組み込まれる。2020年10月19日に作成された前記ASCIIコピーはC2160-7024WO_SL.txtと命名されており、サイズは59,560バイトである。
【背景技術】
【0003】
ナイーブCD4+Tヘルパー細胞の活性化は、少なくとも2つの別個のエフェクター集団であるTh1細胞およびTh2細胞の発生をもたらす。米国特許第7,470,428号明細書、Mosmann T R et al. (1986) J Immunol 136:2348-57;Mosmann T R et al. (1996) Immunol Today 17:138-46;Abbas A K et al. (1996) Nature 383:787-793を参照。Th1細胞は、細胞内病原体に対する細胞により媒介された免疫応答、遅延型過敏症反応(Sher A et al. (1992) Annu Rev Immunol 10:385-409)、および臓器特異的な自己免疫性疾患の誘発(Liblau R S et al. (1995) Immunol Today 16:34-38)と一般的に関連するサイトカイン(例えば、インターフェロンガンマ、インターロイキン-2、腫瘍壊死因子アルファ、およびリンホトキシン)を産生する。Th2細胞は、細胞外蠕虫感染症の制御に重要でありアトピー性疾患およびアレルギー性疾患を促進するサイトカイン(例えば、IL-4、IL-10、およびIL-13)を産生する(Sher A et al. (1992) Annu Rev Immunol 10:385-409)。疾患におけるこれらの別個の役割に加えて、Th1およびTh2細胞は、互いの拡大および機能を交差調節する。したがって、Th2細胞の優先的な誘発は、自己免疫性疾患を阻害し(Kuchroo V K et al. (1995) Cell 80:707-18;Nicholson L B et al. (1995) Immunity 3:397-405)、Th1細胞の優勢誘発は、喘息、アトピーおよびアレルギーの誘発を調節し得る(Lack G et al. (1994) J Immunol 152:2546-54;Hofstra C L et al. (1998) J Immunol 161:5054-60)。
【0004】
TIM-3は、例えば、IFN-γを分泌するTh1(Tヘルパー1)CD4+細胞および細胞障害性CD8+T細胞上で発現される膜貫通型受容体タンパク質である。TIM-3は、一般的には、ナイーブT細胞上で発現されず、むしろ、活性化されたエフェクターT細胞上で上方調節される。TIM-3は、in vivoでの免疫および寛容の調節において役割を果たす(Hastings et al., Eur J Immunol. 2009; 39(9):2492-501を参照)。それ故、がんなどの疾患を処置するための、抗TIM-3抗体分子を利用する併用療法を含む、TIM-3機能およびTIM-3発現細胞の機能を調節する新規治療アプローチの必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン3(TIM-3)の阻害剤を含む組合せが、少なくとも一部分において、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、組合せは、高い親和性および特異性でTIM-3に結合する抗体分子(例えば、ヒト化抗体分子)を含む。いくつかの実施形態では、組合せはB細胞リンパ腫2(Bcl-2)の阻害剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、組合せは低メチル化剤をさらに含む。本明細書に記載される組合せに関する医薬組成物および投与製剤も提供される。本明細書に記載される組合せは、がん性障害(例えば、血液がん)などの障害を処置または予防するために使用することが可能である。したがって、組合せを使用して様々な障害を処置するための投薬量レジメンを含む方法が本明細書に開示される。
【0006】
したがって、一態様では、本開示は対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびベネトクラックスの組合せを対象に投与することを含む方法を特色とする。
【0007】
いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は抗TIM-3抗体分子を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は抗TIM-3抗体分子を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、MBG453、TSR-022、LY3321367、Sym023、BGB-A425、INCAGN-2390、BMS-986258、RO-7121661、BC-3402、SHR-1702、またはLY-3415244を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤はMBG453を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約700mgから約900mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約800mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約300mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目および22日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは約50mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは経口的に投与される。
【0008】
いくつかの実施形態では、組合せは低メチル化剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤はアザシチジンを含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約75mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は5~7日間連続して投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は皮下にまたは静脈内に投与される。
【0009】
いくつかの実施形態では、血液がんは、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である。いくつかの実施形態では、血液がんは急性骨髄性白血病(AML)である。いくつかの実施形態では、血液がんは慢性リンパ性白血病(CLL)である。いくつかの実施形態では、血液がんは小リンパ性リンパ腫(SLL)である。いくつかの実施形態では、血液がんは多発性骨髄腫(MM)である。
【0010】
いくつかの実施形態では、対象は化学療法に不適である。いくつかの実施形態では、対象は強化導入化学療法に不適である。
【0011】
別の態様では、本開示は、対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを対象に投与することを含む方法を特色とする。いくつかの実施形態では、本開示は、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)を処置する方法を特色とする。
【0012】
いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は抗TIM-3抗体分子を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、MBG453、TSR-022、LY3321367、Sym023、BGB-A425、INCAGN-2390、MBS-986258、RO-7121661、BC-3402、SHR-1702、またはLY-3415244を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤はMBG453を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約700mgから約900mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約800mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約300mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目および22日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ベネトクラックス(ABT-199またはGDC-0199)、ナビトクラクス(ABT-263)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、PNT2258、またはオブリメルセン(G3139)を含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はベネトクラックスを含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は約50mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は経口的に投与される。
【0013】
いくつかの実施形態では、組合せは、低メチル化剤またはシタラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤はアザシチジンを含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約75mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は5~7日間連続して投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤(例えば、アザシチジン)は皮下にまたは静脈内に投与される。
【0015】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤はデシタビンである。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約10mg/mから約20mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約15mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、3日のレジメンに従って投与される、例えば、3日間8時間ごとに繰り返し、連続静脈内注入(例えば、約3時間にわたる)により投与される(例えば、6週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルについて)。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、5日のレジメンに従って、5日間毎日、連続静脈内注入(例えば、約1時間にわたる)により投与される(例えば、4週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルについて)。いくつかの実施形態では、低メチル化剤(例えば、デシタビン)は皮下にまたは静脈内に投与される。
【0016】
いくつかの実施形態では、シタラビンは、静脈内注入または注射により、皮下にまたは髄腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、100mg/m/日の用量で連続IV注入により、または100mg/mの用量で12時間ごとに静脈内に、投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは7日間(例えば、1から7日目に)投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、5から75mg/m体表面積の範囲の用量で髄腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、4日ごとに1回から4日間1日1回、髄腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは4日ごとに30mg/mの用量で投与される。
【0017】
いくつかの実施形態では、対象は化学療法に不適である。いくつかの実施形態では、対象は強化導入化学療法に不適である。
【0018】
別の態様では、本開示は、対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを対象に投与することを含み、Bcl-2阻害剤が、ナビトクラクス(ABT-263)およびオブリメルセン以外の薬剤である、方法を特色とする。
【0019】
いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は抗TIM-3抗体分子を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、MBG453、TSR-022、LY3321367、Sym023、BGB-A425、INCAGN-2390、MBS-986258、RO-7121661、BC-3402、SHR-1702、またはLY-3415244を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤はMBG453を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約700mgから約900mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約800mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約300mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は28日サイクルの8日目および22日目に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。
【0020】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ベネトクラックス(ABT-199またはGDC-0199)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、またはPNT2258である。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はベネトクラックスである。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は約50mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は経口的に投与される。
【0021】
いくつかの実施形態では、組合せは、低メチル化剤またはシタラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤はアザシチジンを含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約75mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は5~7日間連続して投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤(例えば、アザシチジン)は皮下にまたは静脈内に投与される。
【0023】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤はデシタビンである。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約10mg/mから約20mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は約15mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、3日のレジメンに従って投与される、例えば、3日間8時間ごとに繰り返し、連続静脈内注入(例えば、約3時間にわたる)により投与される(例えば、6週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルについて)。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、5日のレジメンに従って、5日間毎日、連続静脈内注入(例えば、約1時間にわたる)により投与される(例えば、4週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルについて)。いくつかの実施形態では、低メチル化剤(例えば、デシタビン)は皮下にまたは静脈内に投与される。
【0024】
いくつかの実施形態では、血液がんは、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である。いくつかの実施形態では、血液がんは急性骨髄性白血病(AML)である。いくつかの実施形態では、血液がんは慢性リンパ性白血病(CLL)である。いくつかの実施形態では、血液がんは小リンパ性リンパ腫(SLL)である。いくつかの実施形態では、血液がんは多発性骨髄腫(MM)である。いくつかの実施形態では、血液がんは、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)である。
【0025】
いくつかの実施形態では、対象は化学療法に不適である。いくつかの実施形態では、対象は強化導入化学療法に不適である。
【0026】
別の態様では、本開示は、対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含む方法を特色とする。別の態様では、本開示は、対象において骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含む方法を特色とする。
【0027】
いくつかの実施形態では、MBG453は約700mgから約900mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約800mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約300mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は28日サイクルの8日目に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は28日サイクルの8日目および22日目に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は4週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453阻害剤は約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、MBG453は約30分の期間にわたり静脈内に投与される。
【0028】
いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは約50mgから約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、ベネトクラックスは経口的に投与される。
【0029】
いくつかの実施形態では、アザシチジンは約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは約75mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは5~7日間連続して投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは皮下にまたは静脈内に投与される。
【0030】
いくつかの実施形態では、対象は化学療法に不適である。いくつかの実施形態では、対象は強化導入化学療法に不適である。
【0031】
別の態様では、本開示は、対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含み、a)MBG453が、28日投与サイクルの8日目に4週間ごとに1回、約800mgの用量で投与され;b)ベネトクラックスが、1日に約400mgの用量で投与され;およびc)アザシチジンが、(i)28日投与サイクルの1~7日目に7日間連続して、(ii)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(iii)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、1日に約75mg/mの用量で投与される、方法を特色とする。
【0032】
別の態様では、本開示は、血液がん細胞の活性(例えば、成長、生存、もしく生存能、またはすべて)を減少させる方法を特色とする。本方法は、細胞を本明細書に記載される組合せに接触させることを含む。本方法は、例えば、治療プロトコールの一部として、対象において実施することが可能である。血液がん細胞は、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL))、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)、リンパ腫(例えば、小リンパ性リンパ腫(SLL))、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))などの本明細書に記載される血液がん由来の細胞であり得る。
【0033】
本明細書に開示される方法のある特定の実施形態では、本方法は、対象において腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)におけるTIM-3発現のレベルを決定することをさらに含む。他の実施形態では、TIM-3発現のレベルは、(例えば、免疫組織化学法を使用して)対象から取得された試料(例えば、液体生検)において決定される。ある特定の実施形態では、対象においてTIM-3の検出可能なレベルまたは上昇したレベルに応答して、組合せが投与される。検出ステップを使用して、例えば、本明細書に記載される治療薬の有効性をモニターすることも可能である。例えば、検出ステップを使用して、組合せの有効性をモニターすることが可能である。
【0034】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載される、TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、および場合により低メチル化剤を含む組成物(例えば、1つもしくは複数の組成物または剤形)を特色とする。TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、および場合により低メチル化剤を含む、製剤、例えば、投薬製剤、およびキット、例えば、治療キットも本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、組成物または製剤を使用して、血液がん、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL))、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)、リンパ腫(例えば、小リンパ性リンパ腫(SLL))、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))を処置する。
【0035】
本明細書に記載される方法、組成物、投薬製剤、およびキットの追加の特徴または実施形態には以下のうちの1つまたは複数が含まれる。
【0036】
TIM-3阻害剤
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは、TIM-3阻害剤、例えば、抗TIM-3抗体を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、表7に示されるアミノ酸配列を含む重鎖および軽鎖可変領域からの(例えば、表7に開示されるABTIM3-hum11またはABTIM3-hum03の重鎖および軽鎖可変領域配列からの)、または表7に示されるヌクレオチド配列によってコードされる、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つもしくは6つの相補性決定領域(CDR)(またはまとめてすべてのCDR)を含む。いくつかの実施形態では、CDRは、Kabatの定義に従う(例えば、表7に提示される通り)。いくつかの実施形態では、CDRは、Chothiaの定義に従う(例えば、表7に提示される通り)。一実施形態では、CDRのうちの1つまたは複数(またはまとめてすべてのCDR)は、表7に示されるか、または表7に示されるヌクレオチド配列によってコードされる、アミノ酸配列に対して、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の変化、例えば、アミノ酸の置換(例えば、保存的アミノ酸置換)または欠失を有する。
【0037】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、表7にそれぞれ開示される、配列番号801のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号802のVHCDR2アミノ酸配列、および配列番号803のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);ならびに配列番号810のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号811のVLCDR2アミノ酸配列、および配列番号812のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、表7にそれぞれ開示される、配列番号801のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号820のVHCDR2アミノ酸配列、および配列番号803のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);ならびに配列番号810のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号811のVLCDR2アミノ酸配列、および配列番号812のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
【0038】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号806のアミノ酸配列、あるいは配列番号806に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号816のアミノ酸配列、あるいは配列番号816に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号822のアミノ酸配列、あるいは配列番号822に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号826のアミノ酸配列、あるいは配列番号826に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号806のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号816のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号822のアミノ酸配列を含むVH、および配列番号826のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0039】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号807のヌクレオチド配列、あるいは配列番号807に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号817のヌクレオチド配列、あるいは配列番号817に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号823のヌクレオチド配列、あるいは配列番号823に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号827のヌクレオチド配列、あるいは配列番号827に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号807のヌクレオチド配列によってコードされるVH、および配列番号817のヌクレオチド配列によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号823のヌクレオチド配列によってコードされるVH、および配列番号827のヌクレオチド配列によってコードされるVLを含む。
【0040】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号808のアミノ酸配列、あるいは配列番号808に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号818のアミノ酸配列、あるいは配列番号818に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号824のアミノ酸配列、あるいは配列番号824に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号828のアミノ酸配列、あるいは配列番号828に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号808のアミノ酸配列を含む重鎖、および配列番号818のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号824のアミノ酸配列を含む重鎖、および配列番号828のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0041】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号809のヌクレオチド配列、あるいは配列番号809に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされる重鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号819のヌクレオチド配列、あるいは配列番号819に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号825のヌクレオチド配列、あるいは配列番号825に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされる重鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号829のヌクレオチド配列、あるいは配列番号829に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いヌクレオチド配列によってコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号809のヌクレオチド配列によってコードされる重鎖、および配列番号819のヌクレオチド配列によってコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号825のヌクレオチド配列によってコードされる重鎖、および配列番号829のヌクレオチド配列によってコードされる軽鎖を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体はMBG453であり、これは国際公開第2015/117002号パンフレットに開示されている。
【0043】
他の例示的TIM-3阻害剤
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はTSR-022(AnaptysBio/Tesaro)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、TSR-022の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、例えば、表8に開示されるAPE5137またはAPE5121の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。APE5137、APE5121、および他の抗TIM-3抗体は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2016/161270号パンフレットに開示されている。
【0044】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、抗体クローンF38-2E2である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、F38-2E2の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0045】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はLY3321367(Eli Lilly)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、LY3321367の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0046】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はSym023(Symphogen)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、Sym023の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0047】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はBGB-A425(Beigene)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、BGB-A425の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0048】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はINCAGN-2390(Agenus/Incyte)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、INCAGN-2390の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0049】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はMBS-986258(BMS/Five Prime)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、MBS-986258の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0050】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はRO-7121661(Roche)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、RO-7121661の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0051】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はLY-3415244(Eli Lilly)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、LY-3415244の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0052】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はBC-3402(Wuxi Zhikanghongyi Biotechnology)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、BC-3402の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0053】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はSHR-1702(Medicine Co Ltd.)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、SHR-1702の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。SHR-1702は、例えば、国際公開第2020/038355号パンフレットに開示されている。
【0054】
さらに、公知の抗TIM-3抗体は、例えば、参照によりそれらの全体が組み込まれる、国際公開第2016/111947号パンフレット、国際公開第2016/071448号パンフレット、国際公開第2016/144803号パンフレット、米国特許第8,552,156号、米国特許第8,841,418号、および米国特許第9,163,087号に記載されるものを含む。
【0055】
一実施形態では、抗TIM-3抗体は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗TIM-3抗体のうちの1つと同じ、TIM-3上のエピトープに結合する抗体である。
【0056】
Bcl-2阻害剤
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せはB細胞リンパ腫2(Bcl-2)の阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、TIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、TIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)および低メチル化剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤を、TIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)と組み合わせて、場合により低メチル化剤とさらに組み合わせて使用して、血液がんを処置する。いくつかの実施形態では、血液がんは、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL))、リンパ腫(例えば、小リンパ性リンパ腫(SLL))、または骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))である。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ベネトクラックス、ナビトクラクス、ABT-737、オブリメルセン、APG-2575、APG-1252、BP1002、SPC2996、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、またはPNT2258である。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はベネトクラックスである。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤(例えば、ベネトクラックス)を抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)と組み合わせて使用して、例えば、化学療法に不適の対象において、急性骨髄性白血病(AML)を処置する。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)に先立って、例えば、抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)の投与に少なくとも30分先立って投与される。
【0057】
低メチル化剤
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは低メチル化剤を含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、TIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)およびBcl-2阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、低メチル化剤をTIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)およびBcl-2阻害剤と組み合わせて使用して、血液がんを処置する。いくつかの実施形態では、血液がんは、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL))、リンパ腫(例えば、小リンパ性リンパ腫(SLL))、または骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))である。いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727である。いくつかの実施形態では、低メチル化剤はアザシチジンである。ある特定の実施形態では、低メチル化剤(例えば、アザシチジン)を抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)およびBcl-2阻害剤(例えば、ベネトクラックス)と組み合わせて使用して、例えば、化学療法に不適の対象において、急性骨髄性白血病(AML)を処置する。ある特定の実施形態では、低メチル化剤(例えば、アザシチジン)は、Bcl-2阻害剤(例えば、ベネトクラックス)の後、例えば、Bcl-2阻害剤(例えば、ベネトクラックス)の投与の少なくとも30分後に投与される。ある特定の実施形態では、低メチル化剤は、抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)に先立って、例えば、抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)の投与に少なくとも30分先立って投与される。ある特定の実施形態では、少なくとも5回(例えば、5、6、7、8、9、10回以上)の用量の低メチル化剤が、抗TIM-3抗体分子(例えば、MBG453)の初回投与の投与に先立って、投与サイクルにおいて投与される。
【0058】
治療使用
理論に縛られたくはないが、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは、TIM-3、Bcl-2、またはDNAメチルトランスフェラーゼのうちの1つまたは複数の活性を、阻害し、減少させ、または中和することが可能であり、例えば、免疫チェックポイント阻害、プログラム細胞死、低メチル化、または細胞障害性のうちの1つまたは複数をもたらすと考えられる。したがって、本明細書に記載される組合せを使用して、対象において免疫応答の増強が望ましい障害(例えば、がん)を処置または予防することが可能である。
【0059】
したがって、別の態様では、対象において免疫応答を調節する方法が提供される。本方法は、対象において免疫応答が調節されるように、例えば、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って、治療有効量の本明細書に記載される組合せを対象に投与することを含む。一実施形態では、組合せは、対象において免疫応答を、増強し、刺激し、または増加させる。対象は哺乳動物、例えば、霊長類、好ましくは高等霊長類、例えば、ヒト(例えば、本明細書に記載される障害を有する、または有するリスクがある患者)であり得る。一実施形態では、対象は免疫応答を増強する必要がある。一実施形態では、対象は本明細書に記載される障害、例えば、本明細書に記載されるがんを有する、または有するリスクがある。ある特定の実施形態では、対象は免疫無防備状態である、またはそのリスクがある。例えば、対象は化学療法的処置および/または放射線療法を受けているところであるまたは受けたことがある。代わりに、または組み合わせて、対象は感染の結果として免疫無防備状態である、またはそのリスクがある。ある特定の実施形態では、対象は、化学療法、例えば、強化導入化学療法に不適である。
【0060】
一態様では、対象においてがんを処置する(例えば、進行を、減少させる、阻害する、または遅延させるうちの1つまたは複数の)方法が提供される。本方法は、例えば、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って、治療有効量の本明細書に開示される組合せを対象に投与し、それによって対象においてがんを処置することを含む。
【0061】
ある特定の実施形態では、組合せで処置されるがんには、血液がん(例えば、白血病、リンパ腫、または骨髄腫)、固形腫瘍、および転移性病変が含まれるが、これらに限定されない。一実施形態では、がんは血液がんである。血液がんの例には、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL))、リンパ腫(例えば、小リンパ性リンパ腫(SLL))、および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))が含まれる。がんは初期、中期、後期または転移性がんの場合がある。
【0062】
ある特定の実施形態では、がんはMSI-highがんである。いくつかの実施形態では、がんは転移性がんである。他の実施形態では、がんは進行がんである。他の実施形態では、がんは再発性または不応性がんである。
【0063】
他の実施形態では、対象は、腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)においてTIM-3発現を有する、または有すると同定される。一実施形態では、がん微小環境は上昇したレベルのTIM-3発現を有する。一実施形態では、がん微小環境は上昇したレベルのPD-L1発現を有する。代わりに、または組み合わせて、がん微小環境は増加したIFNγおよび/またはCD8発現を有することが可能である。
【0064】
いくつかの実施形態では、対象は、高PD-L1レベルもしくは発現のうちの1つもしくは複数を有する腫瘍を有するかまたは有すると同定されるか、あるいは腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)+を有する(例えば、増加した数のTILを有する)かまたは有すると同定されるか、あるいはその両方である。ある特定の実施形態では、対象は、高PD-L1レベルもしくは発現を有し、かつTIL+である腫瘍を有する、あるいは有すると同定される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、高PD-L1レベルもしくは発現のうちの1つもしくは複数を有する腫瘍を有すること、またはTIL+であること、またはその両方に基づいて、対象を同定することをさらに含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される方法は、高PD-L1レベルもしくは発現を有する腫瘍を有すること、およびTIL+であることに基づいて、対象を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、TIL+である腫瘍は、CD8およびIFNγに対して陽性である。いくつかの実施形態では、対象は、PD-L1、CD8および/もしくはIFNγのうちの1つ、2つ以上に対して陽性である高い細胞のパーセンテージを有する、または有すると同定される。ある特定の実施形態では、対象は、PD-L1、CD8、およびIFNγのすべてに対して陽性である高い細胞のパーセンテージを有する、または有すると同定される。
【0065】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、PD-L1、CD8および/またはIFNγのうちの1つ、2つ以上に対して陽性である高い細胞のパーセンテージを有することに基づいて対象を同定することをさらに含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される方法は、PD-L1、CD8、およびIFNγのすべてに対して陽性である高い細胞のパーセンテージを有することに基づいて対象を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象は、PD-L1、CD8、および/もしくはIFNγのうちの1つ、2つ以上、ならびに血液がん、例えば、白血病(例えば、AMLまたはCLL)、リンパ腫(例えば、SLL)、および/もしくは骨髄腫(例えば、MM)のうちの1つもしくは複数を有する、または有すると同定される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される方法は、PD-L1、CD8および/またはIFNγのうちの1つ、2つ以上、ならびに白血病(例えば、AMLまたはCLL)、リンパ腫(例えば、SLL)、および/または骨髄腫(例えば、MM)のうちの1つまたは複数を有することに基づいて対象を同定することをさらに記載する。
【0066】
本明細書に開示される方法、組成物および製剤は、前述のがんに関連する転移性病変を処置するのに有用である。
【0067】
またさらに、本発明は、対象において抗原に対する免疫応答を増強する方法であって、対象において抗原に対する免疫応答が増強されるように、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って、(i)抗原;および(ii)本明細書に記載される組合せを対象に投与することを含む方法を提供する。抗原は、例えば、腫瘍抗原、ウイルス抗原、細菌抗原、または病原体由来の抗原であり得る。
【0068】
本明細書に記載される併用は全身的に(例えば、経口的に、非経口的に、皮下に、静脈内に、直腸に、筋肉内に、腹腔内に、鼻腔内に、経皮的に、または吸入または腔内設置により)、局所的に、または鼻、喉および気管支などの粘膜への適用により対象に施すことが可能である。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、本明細書に記載される固定用量で静脈内に投与される。
【0069】
免疫調節剤
本明細書に記載される組合せ(例えば、治療有効量の本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む組合せ)は、1つまたは複数の免疫調節剤と組み合わせてさらに使用することが可能である。
【0070】
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は免疫チェックポイント分子の阻害剤である。一実施形態では、免疫調節剤は、PD-1、PD-L1、PD-L2、CTLA-4、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4および/またはTGFベータの阻害剤である。一実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1、PD-L1、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、CTLA-4、またはこれらの任意の組合せを阻害する。
【0071】
阻害分子の阻害は、DNA、RNAまたはタンパク質レベルで実施することが可能である。実施形態では、阻害性核酸(例えば、dsRNA、siRNAまたはshRNA)を使用して阻害性分子の発現を阻害することが可能である。他の実施形態では、阻害性シグナルの阻害剤は、阻害性分子に結合するポリペプチド、例えば、可溶性リガンド(例えば、PD-1-IgまたはCTLA-4 Ig)、または抗体分子;例えば、PD-1、PD-L1、PD-L2、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、CTLA-4、LAG-3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4および/またはTGFベータ、あるいはこれらの組合せに結合する抗体分子である。
【0072】
ある特定の実施形態では、組合せは、二重特異性または多特異性抗体分子の形態である抗TIM-3抗体分子を含む。一実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3に対する第1の結合特異性および第2の結合特異性、例えば、PD-1、PD-L1、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、LAG-3、またはPD-L2に対する第2の結合特異性を有する。一実施形態では、二重特異性抗体分子は(i)PD-1またはPD-L1および(ii)TIM-3に結合する。別の実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3およびLAG-3に結合する。別の実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3およびCEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)に結合する。別の実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3およびCEACAM-1に結合する。さらに別の実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3およびCEACAM-3に結合する。さらに別の実施形態では、二重特異性抗体分子はTIM-3およびCEACAM-5に結合する。
【0073】
他の実施形態では、組合せは二重特異性または多特異性抗体分子をさらに含む。別の実施形態では、二重特異性抗体分子はPD-1またはPD-L1に結合する。さらに別の実施形態では、二重特異性抗体分子はPD-1およびPD-L2に結合する。別の実施形態では、二重特異性抗体分子はCEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)およびLAG-3に結合する。
【0074】
前述の分子のいかなる組合せも、多特異性抗体分子として、例えば、TIM-3に対する第1の結合特異性ならびにPD-1、PD-L1、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、LAG-3またはPD-L2のうちの2つ以上に対する第2のおよび第3の結合特異性を含む三重特異性抗体として作製可能である。
【0075】
ある特定の実施形態では、免疫調節剤は、PD-1、例えば、ヒトPD-1の阻害剤である。別の実施形態では、免疫調節剤は、PD-L1、例えば、ヒトPD-L1の阻害剤である。一実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤は、PD-1またはPD-L1に対する抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗PD-1または抗PD-L1抗体分子)である。
【0076】
PD-1またはPD-L1阻害剤と抗TIM-3抗体分子との組合せは、1つまたは複数の追加の免疫調節剤を、例えば、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、またはCTLA-4の阻害剤と組み合わせて、さらに含むことが可能である。一実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1またはPD-L1抗体分子)は、抗TIM-3抗体分子およびLAG-3阻害剤(例えば、抗LAG-3抗体分子)と組み合わせて投与される。別の実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1またはPD-L1抗体分子)は、抗TIM-3抗体分子およびCEACAM阻害剤(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5阻害剤)、例えば、抗CEACAM抗体分子と組み合わせて投与される。別の実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1またはPD-L1抗体分子)は、抗TIM-3抗体分子およびCEACAM-1阻害剤(例えば、抗CEACAM-1抗体分子)と組み合わせて投与される。別の実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1またはPD-L1抗体分子)は、抗TIM-3抗体分子およびCEACAM-5阻害剤(例えば、抗CEACAM-5抗体分子)と組み合わせて投与される。さらに他の実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1またはPD-L1抗体分子)は、抗TIM-3抗体分子、LAG-3阻害剤(例えば、抗LAG-3抗体分子)、およびTIM-3阻害剤(例えば、抗TIM-3抗体分子)と組み合わせて投与される。免疫調節剤と抗TIM-3抗体分子およびPD-1阻害剤(例えば、PD-L2、CTLA-4、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4および/またはTGFベータのうちの1つまたは複数)との他の組合せも本発明内である。当技術分野で公知のまたは本明細書に開示されている抗体分子のいずれも、チェックポイント分子の阻害剤の前述の組合せで使用することが可能である。
【0077】
他の実施形態では、免疫調節剤は、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、例えば、ヒトCEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)の阻害剤である。一実施形態では、免疫調節剤は、CEACAM-1、例えば、ヒトCEACAM-1の阻害剤である。別の実施形態では、免疫調節剤は、CEACAM-3、例えば、ヒトCEACAM-3の阻害剤である。別の実施形態では、免疫調節剤は、CEACAM-5、例えば、ヒトCEACAM-5の阻害剤である。一実施形態では、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)の阻害剤は、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)に対する抗体分子である。CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)阻害剤および抗TIM-3抗体分子の組合せは、1つまたは複数の追加の免疫調節剤を、例えば、LAG-3、PD-1、PD-L1またはCTLA-4の阻害剤と組み合わせて、さらに含むことが可能である。
【0078】
他の実施形態では、免疫調節剤は、LAG-3、例えば、ヒトLAG-3の阻害剤である。一実施形態では、LAG-3の阻害剤はLAG-3に対する抗体分子である。LAG-3阻害剤および抗TIM-3抗体分子の組合せは、1つまたは複数の追加の免疫調節剤を、例えば、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、PD-1、PD-L1またはCTLA-4の阻害剤と組み合わせて、さらに含むことが可能である。
【0079】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される組合せで(例えば、抗原提示組合せから選択される治療薬との組合せで)使用される免疫調節剤は、共刺激分子の活性化因子またはアゴニストである。一実施形態では、共刺激分子のアゴニストは、OX40、CD2、CD27、CD28、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7-H3、またはCD83リガンドのアゴニスト(例えば、アゴニスト抗体もしくはその抗原結合断片、または可溶性融合物)から選択される。
【0080】
他の実施形態では、免疫調節剤はGITRアゴニストである。一実施形態では、GITRアゴニストはGITRに対する抗体分子である。抗GITR抗体分子および抗TIM-3抗体分子は、別々の抗体組成物の形態、または二重特異性抗体分子であり得る。GITRアゴニストと抗TIM-3抗体分子との組合せは、1つまたは複数の追加の免疫調節剤を、例えば、PD-1、PD-L1、CTLA-4、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、またはLAG-3の阻害剤と組み合わせて、さらに含むことが可能である。いくつかの実施形態では、抗GITR抗体分子は、GITRおよびPD-1、PD-L1、CTLA-4、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、またはLAG-3に結合する二重特異性抗体である。他の実施形態では、GITRアゴニストは、共刺激分子の1つまたは複数の追加の活性化因子、例えば、OX40、CD2、CD27、CD28、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7-H3、またはCD83リガンドのアゴニストと組み合わせて投与することが可能である。
【0081】
他の実施形態では、免疫調節剤はOX40アゴニストである。一実施形態では、OX40アゴニストはOX40に対する抗体分子である。OX40抗体分子および抗TIM-3抗体分子は、別々の抗体組成物の形態、または二重特異性抗体分子であり得る。OX40アゴニストと抗TIM-3抗体分子との組合せは、1つまたは複数の追加の免疫調節剤を、例えば、PD-1、PD-L1、CTLA-4、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、またはLAG-3の阻害剤と組み合わせて、さらに含むことが可能である。いくつかの実施形態では、抗OX40抗体分子は、OX40およびPD-1、PD-L1、CTLA-4、CEACAM(例えば、CEACAM-1、-3および/または-5)、またはLAG-3に結合する二重特異性抗体である。他の実施形態では、OX40アゴニストは、他の共刺激分子、例えば、GITR、CD2、CD27、CD28、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7-H3、またはCD83リガンドのアゴニストと組み合わせて投与することが可能である。
【0082】
チェックポイント阻害剤の阻害剤または共刺激分子のアゴニストの例示的組合せのみが本明細書に提供されることは注目される。これらの薬剤の追加の組合せは本発明の範囲内である。
【0083】
バイオマーカー
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法または使用のいずれも、対象(例えば、がん、例えば、本明細書に記載されるがんを有する対象)において、本明細書に記載される療法(例えば、併用療法)の有効性を評価またはモニターすることをさらに含む。本方法は、療法に対する有効性の値を取得することを含み、前記値は、療法の有効性を示す。
【0084】
実施形態では、療法に対する有効性の値は、以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ以上(例えば、すべて)の尺度を含む:
(i)腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)表現型のパラメータ;
(ii)骨髄性細胞集団のパラメータ;
(iii)表面発現マーカーのパラメータ;
(iv)免疫応答のバイオマーカーのパラメータ;
(v)全身性サイトカイン調節のパラメータ;
(vi)循環遊離DNA(cfDNA)のパラメータ;
(vii)全身性免疫調節のパラメータ;
(viii)マイクロバイオームのパラメータ;
(ix)循環免疫細胞における活性化のマーカーのパラメータ;または
(x)循環サイトカインのパラメータ。
【0085】
いくつかの実施形態では、TIL表現型のパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、腫瘍試料)におけるTIL数、CD8、FOXP3、CD4、もしくはCD3についてのヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色のうちの1つ、2つ、3つ、4つ以上(例えば、すべて)のレベルまたは活性を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、骨髄細胞集団のパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、腫瘍試料)におけるCD68もしくはCD163の1つもしくは両方のレベルまたは活性を含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、表面発現マーカーのパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、腫瘍試料)におけるTIM-3、PD-1、PD-L1、もしくはLAG-3のうちの1つ、2つ、3つ以上(例えば、すべて)のレベルまたは活性を含む。ある特定の実施形態では、TIM-3、PD-1、PD-L1、またはLAG-3のレベルは、免疫組織化学(IHC)により決定される。ある特定の実施形態では、TIM-3のレベルが決定される。
【0088】
いくつかの実施形態では、免疫応答のバイオマーカーのパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、腫瘍試料)における1つもしくは複数の核酸に基づくマーカーのレベルまたは配列を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、全身性サイトカイン調節のパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、血液試料、例えば、血漿試料)におけるIL-18、IFN-γ、ITAC(CXCL11)、IL-6、IL-10、IL-4、IL-17、IL-15、もしくはTGF-ベータのうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上(例えば、すべて)のレベルまたは活性を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、cfDNAのパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、血液試料、例えば、血漿試料)における1つもしくは複数の循環腫瘍DNA(cfDNA)分子の配列またはレベルを含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、全身性免疫調節のパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、血液試料、例えば、PBMC試料)における活性化免疫細胞、例えば、CD3発現細胞、CD8発現細胞、またはその両方の表現型特性を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、マイクロバイオームのパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、糞便試料)におけるマイクロバイオーム中の1つもしくは複数の遺伝子の配列または発現レベルを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、循環免疫細胞における活性化のマーカーのパラメータは、試料(例えば、血液試料、例えば、血漿試料)における循環CD8+、HLA-DR+Ki67+、T細胞、IFN-γ、IL-18、もしくはCXCL11(IFN-γ誘導CCK)発現細胞のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上(例えば、すべて)のレベルまたは活性を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、循環サイトカインのパラメータは、対象における、例えば、対象からの試料(例えば、血液試料、例えば、血漿試料)におけるIL-6のレベルまたは活性を含む。
【0095】
本明細書に開示される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、療法は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子、および免疫チェックポイント分子の第2の阻害剤、例えば、PD-1の阻害剤(例えば、抗-PD-1抗体分子)またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-L1抗体分子)の組合せを含む。
【0096】
本明細書に開示される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、(i)~(x)のうちの1つまたは複数の尺度が、対象から取得された試料から得られる。いくつかの実施形態では、試料は、腫瘍試料、血液試料(例えば、血漿試料もしくはPBMC試料)、または糞便試料から選択される。
【0097】
本明細書に開示される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、療法を受ける前、その間、またはその後に評価される。
【0098】
本明細書に開示される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、(i)~(x)のうちの1つまたは複数の尺度が、遺伝子発現、フローサイトメトリーまたはタンパク質発現のうちの1つまたは複数についてのプロファイルを評価する。
【0099】
本明細書に開示される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、対象または試料における、循環CD8+、HLA-DR+Ki67+、T細胞、IFN-γ、IL-18、もしくはCXCL11(IFN-γ誘導CCK)発現細胞のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上(例えば、すべて)のレベルまたは活性の増加の存在、および/あるいはIL-6のレベルまたは活性の減少の存在が、療法の有効性の正の予測因子である。
【0100】
代わりに、または本明細書に開示される方法と組み合わせて、前記値に応答して、以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ以上(例えば、すべて)を実施する:
(i)療法を対象に投与する;
(ii)療法の変更した投与を投与する;
(iii)療法のスケジュールまたは時間経過を変更する;
(iv)療法と組み合わせて追加の薬剤(例えば、本明細書に記載される治療薬)を対象に投与する;または
(v)代替療法を対象に投与する。
【0101】
追加の実施形態
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれも、TIM-3の存在を対象または試料(例えば、がん細胞および/またはTILなどの免疫細胞を含む対象の試料)において同定し、それによってTIM-3についての値を提供することをさらに含む。本方法は、TIM-3値を、参照値、例えば、対照値と比べることをさらに含むことが可能である。TIM-3値が参照値、例えば、対照値より高い場合、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む治療有効量の本明細書に記載される組合せを、対象に、場合により本明細書に記載される、第2の治療薬(例えば、Bcl-2阻害剤、例えば、ベネトクラックス)および/もしくは第3の治療薬(例えば、低メチル化剤、例えば、アザシチジン)、または手順、またはモダリティと組み合わせて投与し、それによってがんを処置する。
【0102】
他の実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれも、PD-L1の存在を対象または試料(例えば、がん細胞および/またはTILなどの免疫細胞を含む対象の試料)において同定し、それによってPD-L1についての値を提供することをさらに含む。本方法は、PD-L1値を、参照値、例えば、対照値と比べることをさらに含むことが可能である。PD-L1値が参照値、例えば、対照値より高い場合、治療有効量の本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を、対象に、場合により本明細書に記載される第2の治療薬、手順、またはモダリティと組み合わせて投与し、それによってがんを処置する。
【0103】
他の実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれも、PD-L1、CD8、またはIFN-γのうちの1つ、2つまたはすべての存在を対象または試料(例えば、がん細胞、および場合によりTILなどの免疫細胞を含む対象の試料)において同定し、それによってPD-L1、CD8、およびIFN-γのうちの1つ、2つ、またはすべてについての値を提供することをさらに含む。本方法は、PD-L1、CD8、および/またはIFN-γ値を、参照値、例えば、対照値と比べることをさらに含むことが可能である。PD-L1、CD8、および/またはIFN-γ値が参照値、例えば、対照値より高い場合、治療有効量の本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を、対象に、場合により本明細書に記載される第2の治療薬、手順、またはモダリティと組み合わせて投与し、それによってがんを処置する。
【0104】
対象は、血液がんまたは固形腫瘍、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、例えば、再発性もしくは不応性AMLまたはデノボAML)、リンパ腫、骨髄腫、卵巣がん、肺がん(例えば、小細胞肺がん(SCLC)または非小細胞肺がん(NSCLC))、中皮腫、皮膚がん(例えば、メルケル細胞癌(MCC)またはメラノーマ)、腎臓がん(例えば、腎細胞癌)、膀胱がん、軟部肉腫(例えば、血管周囲細胞腫(HPC))、骨がん(例えば、骨肉腫)、結腸直腸がん、膵臓がん、上咽頭がん、乳がん、十二指腸がん、子宮内膜がん、腺癌(未知の腺癌)、肝臓がん(例えば、肝細胞癌)、胆管細胞癌、肉腫、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDS、もしくは非常に高リスクのMDS)などの本明細書に記載されるがんを有し得る。対象は、強化化学療法に適切ではない、白血病、例えば、AMLを有し得る。
【0105】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される組合せは、対象において、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満の測定可能残存病変(MRD)レベルをもたらす。他の実施形態では、本明細書に開示される組合せは、参照MRDレベル、例えば、組合せを受ける前の対象におけるMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下の対象におけるMRDレベルをもたらす。他の実施形態では、本明細書に記載される対象は、組合せを受けた後、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満のMRDレベルを有する、または有すると同定される。他の実施形態では、本明細書に開示される対象は、参照MRDレベル、例えば、組合せを受ける前のMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、または100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下のMRDレベルを有する、または有すると同定される。他の実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれも、対象からの試料においてMRDレベルを決定することをさらに含む。他の実施形態では、本明細書に開示される組合せは、対象において寛解の持続期間を決定することをさらに含む。
【0106】
本明細書で言及される刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献はすべて参照によりその全体が組み込まれる。
【0107】
本発明の他の特徴、目的および利点は説明および図から、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
図1図1はTIM3とガレクチン-9との間の相互作用に対するMBG453の影響を描くグラフである。Y軸に示す、TIM-3受容体へのGal9-SULFOTagシグナルを遮断する抗体の能力の測定値として、競合を評価した。抗体の濃度を、X軸に示す。
図2図2はMBG453が、中程度の抗体依存性細胞ファゴサイトーシス(ADCP)を媒介することを示すグラフである。試験した様々な濃度のMBG453、リツキシマブ、および対照hIgG4モノクローナル抗体(mAB)で、ファゴサイトーシスのパーセンテージを定量化した。
図3図3はルシフェラーゼ活性により測定した場合、FcγR1aのMBG453会合を示すグラフである。FcγRIaへのMBG453または抗CD20 MabThera参照対照の結合により誘発されるNFAT依存性レポーター遺伝子発現の活性化を、試験した抗体の様々な濃度でのルシフェラーゼ活性により定量化した。
図4図4はMBG453が、デシタビンで予め処理したAML細胞の免疫により媒介された死滅を増強することを示す。
図5図5はAML患者由来の異種移植片(PDX)モデルであるHAMLX21432におけるデシタビンありおよびなしのMBG453の抗白血病活性を描くグラフである。MBG453を、単剤として、または1mg/kgで、1日1回、計5回投薬(投薬の開始から)、腹腔内に投与したデシタビンとの組合せのいずれかで、10mg/kgで、週1回(投薬6日目に開始)腹腔内に投与した。開始群のサイズ:動物4匹。移植(AML PDXモデル番号21432 2×10細胞/動物)の27日後に開始し、21日間の投薬期間中、毎週、体重を記録した。すべての最終データを、56日目に記録した。FACS解析により、末梢血におけるヒトCD45+細胞のパーセンテージとして、白血病負荷を測定した。
図6図6はAML患者由来の異種移植片(PDX)モデルであるHAMLX5343におけるデシタビンありおよびなしのMBG453の抗白血病活性を描くグラフである。移植(2000000細胞/動物)の32日後に、処置を開始した。MBG453を、単剤として、または1mg/kgで、1日1回、計5回投薬(投薬の開始から)、腹腔内に投与したデシタビンの組合せのいずれかで、10mg/kgで、週1回(投薬6日目に開始)腹腔内に投与した。開始群のサイズ:動物4匹。21日間の投薬期間中、毎週、体重を記録した。すべての最終データを、56日目に記録した。FACS解析により、末梢血におけるCD45+細胞のパーセンテージとして、白血病負荷を測定した。
図7図7はMBG453が、親対照THP-1細胞と比べてTIM-3を過剰発現するように操作したTHP-1 AML細胞の死滅を増強したことを描くグラフである。TIM-3発現THP-1細胞と親THP-1細胞との間の比(グラフのy軸における「倍率」)を計算し、抗CD3/抗CD28ビーズ刺激のない状態に対して標準化した。グラフのx軸は、刺激量を細胞1個あたりのビーズの数として示す。データは、2回の独立した実験のうちの1回を表す。
【発明を実施するための形態】
【0109】
T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(TIM-3;肝炎Aウイルス細胞受容体2としても知られる)は、T細胞の負の制御因子である。TIM-3は、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)を分泌する、活性化Tヘルパー(Th)1 CD4+および細胞障害性CD8+T細胞上で発現する阻害性タンパク質として最初に記載された(Monney et al. Nature. 2002; 415(6871):536-541;Sanchez Fueyo et al. Nat Immunol. 2003; 4(11):1093-101)。TIM-3は、FoxP3+Tregで冨化され、DC、単球/マクロファージ、およびNK細胞上で恒常的に発現される(Anderson et al. Science. 2007; 318(5853):1141-1143;Ndhlovu et al. Blood. 2012; 119(16): 3734-3743)。さらに、TIM-3はまた、正常な造血幹細胞には存在しないが、白血病芽球には存在する、急性骨髄性白血病(AML)幹細胞抗原として同定されており、抗TIM-3抗体処置は、マウス異種移植モデルにおけるAMLの生着の遮断において有効性を示した(Kikushige et al. Cell Stem Cell. 2010; 7(6): 708-717)。前臨床および臨床抗がん活性は、TIM-3遮断について報告されている(Kikushige et al. Cell Stem Cell. 2010; 7(6): 708-717;Sakuishi et al. J Exp Med. 2010; 207(10): 2187-2194;Ngiow et al. Cancer Res. 2011; 71(21): 6567-6571;Sakuishi et al Trends Immunol. 2011; 32(8): 345-349;Jing et al. J Immunother Cancer. 2015; 3(1):2;Asayama et al. Oncotarget. 2017; 8(51): 88904-88917)。
【0110】
本明細書に記載される組合せは、TIM-3阻害剤を含み、がん、例えば、血液がんを処置するために使用することができる。例えば、急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄、末梢血および髄外組織における骨髄系芽球のクローン拡大により特徴付けられる悪性疾患である。AMLは、成人において最も一般的な形態の急性白血病であり、2019年に米国において、21,450件のAMLの新規症例、および疾患が原因の10,920人の死者が推定された(American Cancer Society 2019)。AMLは、主に、高齢の患者の疾患であり、患者のおよそ3分の2が、60歳より上であり、発症の年齢の中央値は67歳である(Noone et al. (eds). SEER Cancer Statistics Review, 1975-2015, National Cancer Institute, 2018)。65歳以上の患者は、典型的には、より高い処置に関連する死亡率およびより短い全生存期間(OS)に加えて、有害な細胞遺伝学的特徴、低い活動指標、およびより低い完全奏効(CR)率を伴ったAMLを有する。
【0111】
第一選択処置の標準ケアである強化化学療法は、より高い毒性のため、多くの高齢AML患者にとって、特に、重大な併存疾患および有害な細胞遺伝学的リスクのAMLを有する患者において不適であるとみなされている。強化化学療法または造血幹細胞移植(HSCT)に不適であるとみなされる、AMLを有する患者の亜集団は、しばしば、不適AMLとして言及される。
【0112】
低用量のシタラビンは、これらの不適AML患者の生存を延し、クオリティ・オブ・ライフを改善することが報告された最初の薬剤であった(Burnett et al. Cancer. 2007; 109(6): 1114-1124)。OSにおいて臨床上意味のある改善を示した第3相臨床試験結果に基づき、標準導入化学療法(またはアザシチジンの場合ではHSCT)の候補ではない、新たに診断された白血病を有する65歳以上の患者について、デシタビンおよびアザシチジンが欧州において承認された(Kantarjian et al. J Clin Oncol. 2012; 30(21):2670-2677;Dombret et al. Blood. 2015; 126(3): 291-299)。加えて、高齢または不適AML患者のためのアザシチジンの使用は、NCCN AML処置ガイドラインバージョン3.2017(O’Donnell et al. J Natl Compr Canc Netw. 2017; 15(7):926-957)に含まれている。
【0113】
BCL-2の過剰発現は、AML細胞の維持および生存に関係付けられ、化学療法剤に対する抵抗性と関連し(Konopleva et al. Cancer Cell. 2006; 10(5): 375-388)、BCL-2の小分子阻害剤であるベネトクラックスは、75歳以上である、または強化導入化学療法に不適である成人における、新たに診断されたAMLの処置について、アザシチジンもしくはデシタビンまたは低用量のシタラビンとの組合せで、FDAによる迅速承認を得た。完全寛解(CR)および不完全な血液学的回復を伴った完全寛解(CRi)率は、アザシチジンまたはデシタビン(decitabline)と組み合わせたベネトクラックスで処置した患者について、それぞれ、37%および30%であり、寛解(CRまたはCRi)の観測時間中央値は、11.3カ月である(95%CI、8.9カ月には達していない)ことが、報告された(DiNardo et al. Blood. 2019; 133(1):7-17)。さらに、寛解にある患者の29%のみが、0.1%未満の測定可能残存病変(MRD)レベルに達し、これは、深い白血病クリアランス(<0.1%)が、患者の多数にとって難題なままであることを示唆している。したがって、これらの結果は、不適AML集団の処置における進歩を表すが、寛解持続期間および0.1%未満のMRDレベルまでの白血病クリアランスは、依然として中程度であり、この患者集団のための新規治療オプションの必要性が依然としてある。
【0114】
HSCTおよびドナーリンパ球注入のデータは、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)の処置における免疫系の役割を示している。TIM-3は、自然および養子免疫応答の負の調節において複雑な役割を果たすチェックポイント阻害剤である。さらに、TIM-3は、白血病幹細胞および白血病前駆細胞上で発現するが、正常な造血幹細胞上では発現しない。これは、TIM-3阻害(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子による)が、免疫調節性を有し、ならびに抗白血病作用を指示し得ることを示す。
【0115】
Bcl-2は、因子欠乏細胞のアポトーシスを阻害するが、免疫細胞により媒介される死滅であるアポトーシスを防がず、これは、異なる機序のアポトーシス誘発を示している(Vaux et al. Int Immunol. 1992; 4(7): 821-824)。理論に縛られたくはないが、いくつかの実施形態では、直接的な白血病細胞アポトーシスを促進するBcl-2、および免疫細胞により媒介される死滅と直接的な白血病幹細胞標的化との両方を促進するTIM-3の両方の阻害が、異なる経路を介してがん細胞排除を誘発し、相乗効果をもたらし得ると考えられている。
【0116】
低メチル化剤は、広範なエピジェネティック作用、例えば、細胞周期、細胞分裂および有糸分裂に関与する遺伝子の下方調節、ならびに細胞分化に関与する遺伝子の上方調節を誘発する。これらの抗白血病作用には、TIM-3ならびにPD-1、PD-L1、PD-L2およびCTLA4の発現の増加が伴い、免疫により媒介される抗白血病作用を潜在的に下方調節する(Yang et al., 2014, Leukemia, 28(6):1280-8;Orskov et al., 2015, Oncotarget, 6(11): 9612-9626)。理論に縛られたくはないが、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せ(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む組合せ)を使用して、免疫抑制性腫瘍微小環境を減少させることができると考えられている。
【0117】
理論に縛られたくはないが、いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含み、場合により、低メチル化剤をさらに含む組合せは、安全に投与することができ、TIM-3阻害剤は、Bcl-2阻害剤および低メチル化剤の有効性を改善し、ならびに/または応答の耐久性を改善し得ると考えられている。
【0118】
したがって、少なくとも一部分において、がん性障害(例えば、血液がん)などの障害を処置または予防するために使用することができる併用療法が本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、組合せは、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、高い親和性および特異性でTIM-3に結合する抗体分子(例えば、ヒト化抗体分子)を含む。いくつかの実施形態では、組合せは、低メチル化剤をさらに含む。本明細書に記載される組合せは、本明細書に記載される投薬量レジメンに従い、使用することができる。本明細書に記載される組合せに関連する医薬組成物および投薬製剤がまた提供される。
【0119】
定義
追加の用語は下におよび出願全体で定義されている。
【0120】
本明細書で使用されるように、冠詞「1つ(a)」および「1つ(an)」とは、冠詞の文法上の対象のうちの1つまたは2つ以上(例えば、少なくとも1つ)を指す。
【0121】
用語「または」は、文脈が他の方法で明確に指示していなければ、用語「および/または」を意味するために本明細書では使用され、これと互換的に使用される。
【0122】
「約(about)」および「おおよそ(approximately)」は、測定の性質または正確さを考慮して測定された量について許容される誤差の程度を一般的には意味するものとする。例示的誤差の程度は、所与の値または値の範囲の20パーセント(%)以内、典型的には10%以内、より典型的には5%以内である。
【0123】
「組合せ」または「と組み合わせて」により、療法または治療剤が、同じ時間に投与され、および/または一緒の送達用に製剤化されなければならないことを暗示することは意図されないが、これらの送達の方法は、本明細書に記載される範囲内である。組合せ中の治療剤は、1つまたは複数の他の追加の療法または治療剤と同時に、前に、または後に投与することができる。治療剤または治療プロトコールは、任意の順で投与することができる。一般に、それぞれの薬剤はその薬剤について決定された用量でおよび/またはタイムスケジュールで投与されることになる。この組合せで利用される追加の治療薬は単一組成物で一緒に投与するまたは異なる組成物で別々に投与してもよいことはさらに認識されるであろう。一般に、組み合わせて利用される追加の治療薬は、それらが個別に利用されるレベルを超えないレベルで利用されると予想される。いくつかの実施形態では、組み合わせて利用されるレベルは個別に利用されるレベルよりも低くなる。
【0124】
実施形態では、追加の治療剤は、治療または治療用量より少ない用量で投与される。ある特定の実施形態では、阻害、例えば、成長阻害を達成するのに必要とされる第2の治療剤の濃度は、第2の治療剤が、第1の治療剤、例えば、抗TIM-3抗体分子と組み合わせて投与されるとき、第2の治療剤が個々に投与されるときより低い。ある特定の実施形態では、阻害、例えば、成長阻害を達成するのに必要とされる第1の治療剤の濃度は、第1の治療剤が、第2の治療剤と組み合わせて投与されるとき、第1の治療剤が個々に投与されるときより低い。ある特定の実施形態では、併用療法では、阻害、例えば、成長阻害を達成するのに必要とされる第2の治療剤の濃度は、単独療法としての第2の治療剤の治療用量より、例えば、10~20%、20~30%、30~40%、40~50%、50~60%、60~70%、70~80%、または80~90%低い。ある特定の実施形態では、併用療法では、阻害、例えば、成長阻害を達成するのに必要とされる第1の治療剤の濃度は、単独療法としての第1の治療剤の治療用量より、例えば、10~20%、20~30%、30~40%、40~50%、50~60%、60~70%、70~80%、または80~90%低い。
【0125】
用語「阻害」、「阻害剤」または「アンタゴニスト」は、ある特定のパラメータ、例えば、所定の分子、例えば、免疫チェックポイント阻害剤の活性の減少を含む。例えば、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%またはそれよりも高い活性、例えば、PD-1またはPD-L1活性の阻害がこの用語には含まれる。したがって、阻害は、100%である必要はない。
【0126】
用語「活性化」、「活性化因子」、または「アゴニスト」は、ある特定のパラメータ、例えば、所定の分子、例えば、共刺激分子の活性の増加を含む。例えば、少なくとも5%、10%、25%、50%、75%またはそれよりも高い活性、例えば、共刺激活性の増加がこの用語には含まれる。
【0127】
用語「抗がん作用」は、非限定的に、例えば、腫瘍体積の減少、がん細胞数の減少、転移の数の減少、平均余命の増長、がん細胞増殖の減少、がん細胞生存の減少、またはがん性状態と関連する様々な生理学的症状の寛解を含む、様々な意味によって示すことができる生物学的作用を指す。「抗がん作用」はまた、最初の場所でのがんの出現の予防におけるペプチド、ポリヌクレオチド、細胞および抗体の能力によって示すことができる。
【0128】
用語「抗腫瘍作用」は、非限定的に、例えば、腫瘍体積の減少、腫瘍細胞数の減少、腫瘍細胞増殖の減少、または腫瘍細胞生存の減少を含む、様々な意味によって示すことができる生物学的作用を指す。
【0129】
用語「がん」は、異常な細胞の迅速かつ制御されていない成長によって特徴付けられる疾患を指す。がん細胞は、局所で、または血流およびリンパ系を通じて身体の他の部分に広がり得る。様々ながんの例が、本明細書に記載され、固形腫瘍、例えば、肺がん、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、皮膚がん、膵臓がん、結腸直腸がん、腎臓がん、肝臓がん、および脳がん、ならびに血液系腫瘍、例えば、リンパ腫および白血病などを含むが、これらに限定されない。用語「腫瘍」および「がん」は、本明細書で互換的に使用され、例えば、両方の用語が、固形および液体、例えば、びまん性または循環腫瘍を包含する。本明細書で使用される場合、用語「がん」または「腫瘍」は、前悪性、ならびに悪性がんおよび腫瘍を含む。
【0130】
用語「抗原提示細胞」または「APC」は、その表面上に主要組織適合複合体(MHC)と複合体を形成した外来性の抗原を提示するアクセサリー細胞(例えば、B細胞、樹状細胞など)などの免疫系細胞を指す。T細胞は、それらのT細胞受容体(TCR)を使用して、これらの複合体を認識し得る。APCは、抗原を処理し、それらをT細胞に提示する。
【0131】
用語「共刺激分子」は、共刺激リガンドと特異的に結合し、これにより、非限定的に、増殖などのT細胞による共刺激応答を媒介する、T細胞上の同族結合パートナーを指す。共刺激分子は、効率的な免疫応答に必要とされる抗原受容体またはそれらのリガンド以外の細胞表面分子である。共刺激分子は、MHCクラスI分子、TNF受容体タンパク質、免疫グロブリン様タンパク質、サイトカイン受容体、インテグリン、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAMタンパク質)、活性化NK細胞受容体、BTLA、Tollリガンド受容体、OX40、CD2、CD7、CD27、CD28、CD30、CD40、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、4-1BB(CD137)、B7-H3、CDS、ICAM-1、ICOS(CD278)、GITR、BAFFR、LIGHT、HVEM(LIGHTR)、KIRDS2、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、NKp44、NKp30、NKp46、CD19、CD4、CD8アルファ、CD8ベータ、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、CD11d、ITGAE、CD103、ITGAL、CD11a、LFA-1、ITGAM、CD11b、ITGAX、CD11c、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA-1、ITGB7、NKG2D、NKG2C、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(触覚)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP-76、PAG/Cbp、CD19a、およびCD83と特異的に結合するリガンドを含むが、これらに限定されない。
【0132】
本明細書で使用される場合、「免疫エフェクター細胞」、または「エフェクター細胞」とは、免疫応答、例えば、免疫エフェクター応答の促進に関与する細胞を指す。免疫エフェクター細胞の例としては、T細胞、例えば、アルファ/ベータT細胞およびガンマ/デルタT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、マスト細胞、ならびに骨髄系由来の貪食細胞が挙げられる。
【0133】
本明細書で使用される場合、「免疫エフェクター」または「エフェクター」、「機能」または「応答」とは、例えば、標的細胞の免疫攻撃を増強する、または促進する免疫エフェクター細胞の機能または応答を指す。例えば、免疫エフェクター機能または応答は、標的細胞の死滅または成長もしくは増殖の阻害を促進するT細胞またはNK細胞の特性を指す。T細胞の場合、一次刺激および共刺激は、免疫エフェクター機能または応答の例である。
【0134】
用語「エフェクター機能」は、細胞の専門機能を指す。T細胞のエフェクター機能は、例えば、サイトカインの分泌を含む、細胞溶解活性またはヘルパー活性であってもよい。
【0135】
本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」は、進行の減少もしくは寛解、障害、例えば、増殖性障害の重症度および/もしくは持続期間、または1つまたは複数の療法の投与から生じた障害の1つまたは複数の症状(好ましくは、1つまたは複数の識別可能な症状)の寛解を指す。特定の実施形態では、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」は、必ずしも、患者により識別可能ではない、腫瘍の成長などの増殖性障害の少なくとも1つ測定可能な身体的パラメータの寛解を指す。他の実施形態では、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」は、例えば、識別可能な症状の安定化によって身体的、例えば、身体的パラメータの安定化によって生理的のいずれかで、または両方での増殖性障害の進行の阻害を指す。他の実施形態では、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」は、腫瘍サイズまたはがん性細胞カウントの減少または安定化を指す。
【0136】
本発明の組成物、製剤、および方法は、特定の配列、または特定の配列に対して実質的に同一もしくは類似の配列、例えば、特定の配列に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%であるかもしくはそれより高い配列を有するポリペプチドおよび核酸を包含する。アミノ酸配列という文脈では、用語「実質的に同一の」は、第1および第2のアミノ酸配列が共通の構造ドメインおよび/または共通の機能活性を有することが可能であるために十分なまたは最小数の、第2のアミノ酸配列中の整列させたアミノ酸残基とi)同一であるまたはii)その保存的置換であるアミノ酸残基を含有する第1のアミノ酸を指すのに本明細書では使用される。例えば、アミノ酸配列は、基準配列、例えば、本明細書に提供される配列に対する同一性が少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%である共通構造ドメインを含有する。
【0137】
ヌクレオチド配列という文脈では、用語「実質的に同一の」は、第1および第2のヌクレオチド配列が共通の機能活性を有するポリペプチドをコードする、または共通の構造ポリペプチドドメインもしくは共通の機能的ポリペプチド活性をコードするのに十分なまたは最小数の、第2の核酸配列中の整列させたヌクレオチドと同一であるヌクレオチドを含有する第1の核酸配列を指すのに本明細書では使用される。例えば、ヌクレオチド配列は、基準配列、例えば、本明細書に提供される配列に対する同一性が少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%である。
【0138】
用語「機能的変異体」とは、天然に存在する配列に対し実質的に同一アミノ酸配列を有する、または実質的に同一のヌクレオチド配列によりコードされており、天然に存在する配列の1つまたは複数の活性を有することができるポリペプチドを指す。
【0139】
配列間の相同性または配列同一性(これらの用語は本明細書では互換的に使用される)の計算は以下の通りに実施される。
【0140】
2つのアミノ酸配列の、または2つの核酸配列のパーセント同一性を決定するため、最適比較目的で配列を整列させる(例えば、最適整列化のために第1および第2のアミノ酸または核酸配列の1つまたは両方にギャップを導入することが可能であり、非相同配列は比較目的では無視することが可能である)。好ましい実施形態では、比較目的で整列された参照配列の長さは基準配列の長さの少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、60%、さらにより好ましくは少なくとも70%、80%、90%、100%である。次に、対応するアミノ酸位またはヌクレオチド位でアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較する。第1の配列の位置が、第2の配列中の対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドで占められている場合、分子はその位置で同一である(本明細書で使用されるように、アミノ酸または核酸「同一性」はアミノ酸または核酸「相同性」と等しい)。
【0141】
2つの配列間のパーセント同一性は、配列により共有される同一位置の数の関数であり、2つの配列の最適整列化のために導入する必要があるギャップの数、およびそれぞれのギャップ長さを考慮に入れる。
【0142】
配列の比較および2つの配列間のパーセント同一性の決定は数学アルゴリズムを使用して達成することが可能である。好ましい実施形態では、2つのアミノ酸配列間のパーセント同一性は、Blossum62マトリックスまたはPAM250マトリックスのいずれか、およびギャップ加重16、14、12、10、8、6、または4および長さ加重1、2、3、4、5、または6を使用し、GCGソフトウェアパッケージのGAPプログラム(www.qcq.comで入手可能)に組み込まれているNeedleman and Wunsch((1970) J. Mol. Biol. 48:444-453)のアルゴリズムを使用して決定される。さらに別の好ましい実施形態では、2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、NWSgapdna.CMPマトリックスおよびギャップ加重40、50、60、70、または80および長さ加重1、2、3、4、5、または6を使用し、GCGソフトウェアパッケージのGAPプログラム(www.qcq.comで入手可能)を使用して決定される。特に好ましいセットのパラメータ(および他の方法で特定されていなければ使用すべきセット)は、ギャップペナルティ12、ギャップ伸長ペナルティ4、およびフレームシフトギャップペナルティ5のBlossum62スコアリングマトリックスである。
【0143】
2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、PAM120加重残基表、ギャップ長さペナルティ12およびギャップペナルティ4を使用し、ALIGNプログラム(2.0版)に組み込まれたE. Meyers and W. Miller ((1989) CABIOS, 4:11-17)のアルゴリズムを使用して決定することが可能である。
【0144】
本明細書に記載される核酸およびタンパク質配列は、例えば、他のファミリーメンバーまたは関連する配列を同定するために、公開データベースに対するサーチを実施ための「問い合わせ配列」として使用することが可能である。そのようなサーチは、Altschul, et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403-10のNBLASTおよびXBLASTプログラム(2.0版)を使用して実施することが可能である。BLASTヌクレオチドサーチは、本発明の核酸分子に相同なヌクレオチド配列を入手するために、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実施することが可能である。BLASTタンパク質サーチは、本発明のタンパク質分子に相同なアミノ酸配列を入手するために、XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長=3を用いて実施することが可能である。比較目的でギャップのある整列化を得るため、Altschul et al., (1997) Nucleic Acids Res. 25:3389-3402に記載されている通りにGapped BLASTを利用することが可能である。BLASTおよびGapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLASTおよびNBLAST)のデフォルトパラメータを使用することが可能である。www.ncbi.nlm.nih.govを参照されたい。
【0145】
本明細書で使用されるように、用語「低厳密度、中間の厳密度、高厳密度、または超高厳密度条件下でハイブリダイズする」はハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件を記載する。ハイブリダイゼーション反応を実施するためのガイダンスはCurrent Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, N.Y. (1989), 6.3.1-6.3.6に見出すことが可能であり、前記文献は参照により組み込まれる。その参考文献には水性および非水性方法が記載されており、いずれも使用することが可能である。本明細書で言及される特定のハイブリダイゼーション条件は以下の、1)低厳密度ハイブリダイゼーション条件では約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、続いて少なくとも50℃で0.2×SSC、0.1%SDSでの2回洗浄(低厳密度条件では洗浄温度は55℃まで増やすことが可能である);2)中間の厳密度ハイブリダイゼーション条件では約45℃で6×SSC、続いて60℃で0.2×SSC、0.1%SDSで1回または複数回の洗浄;3)高厳密度ハイブリダイゼーション条件では約45℃で6×SSC、続いて65℃で0.2×SSC、0.1%SDSで1回または複数回の洗浄;および4)超高厳密度ハイブリダイゼーション条件は65℃で0.5Mリン酸ナトリウム、7%SDS、続いて65℃で0.2×SSC、1%SDSで1回または複数回の洗浄の通りである。超高厳密度条件(4)は好ましい条件であり、他の方法で特定されていなければ使用するべき条件である。
【0146】
本発明の分子は、その機能に実質的な影響がない、追加の保存的または非必須アミノ酸置換を有することができることは理解される。
【0147】
用語「アミノ酸」は、天然であれ合成であれ、アミノ機能性と酸機能性の両方を含み、天然に存在するアミノ酸のポリマーに含まれる得るすべての分子を包含することが意図されている。例示的アミノ酸には、天然に存在するアミノ酸;その類似体、誘導体および同類物、変異体側鎖を有するアミノ酸類似体、ならびに前述のいずれかのすべての立体異性体が含まれる。本明細書で使用されるように、用語「アミノ酸」には、D-またはL-光学異性体およびペプチド模倣薬の両方が含まれる。
【0148】
「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が類似する側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられる置換である。類似する側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野では定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非電荷極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ分岐側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。
【0149】
用語「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」(一本鎖であれば)は本明細書では互換的に使用され、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指す。ポリマーは直鎖でも分岐していてもよく、修飾されたアミノ酸を含むことができ、非アミノ酸により中断されていてもよい。前記用語は修飾されているアミノ酸ポリマー、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質付加、アセチル化、リン酸化、または標識成分でのコンジュゲーションなどの他の任意の操作も包含する。ポリペプチドは天然供給源から単離することが可能であり、真核または原核宿主から組換え技法により産生することが可能であり、または合成手順の産物とすることも可能である。
【0150】
用語「核酸」、「核酸配列」、「ヌクレオチド配列」または「ポリヌクレオチド配列」および「ポリヌクレオチド」は互換的に使用される。前記用語は、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、またはそれらの類似体である、ポリマー形態の任意の長さのヌクレオチドを指す。ポリヌクレオチドは一本鎖または二本鎖でもよく、一本鎖の場合は、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖でもよい。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドなどの修飾されたヌクレオチドおよびヌクレオチド類似体を含むことができる。ヌクレオチドの配列は非ヌクレオチド成分により中断されていてもよい。ポリヌクレオチドは重合化の後、標識化成分を用いたコンジュゲーションによりなどさらに修飾することができる。核酸は組換えポリヌクレオチド、あるいはゲノム起源、cDNA起源、半合成起源または天然には存在しないもしくは非天然配置の別のポリヌクレオチドに連結されている合成起源のポリヌクレオチドでもよい。
【0151】
本明細書で使用される用語「単離された」とは、その最初のまたは天然の環境(天然に存在している場合には自然環境)から取り除かれる物質を指す。例えば、生きた動物中に存在する天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されてはいないが、同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、自然系中で共存する物質の一部またはすべてからヒトの介入により分離されると、単離されている。そのようなポリヌクレオチドはベクターの一部であり得、および/またはそのようなポリヌクレオチドもしくはポリペプチドは組成物の一部であり得るが、それでも、そのようなベクターまたは組成物はそれが天然に見出される環境の一部ではないという点で単離されている。
【0152】
本発明の種々の態様は下でさらに詳細に説明される。追加の定義は明細書全体で提示される。
【0153】
TIM-3阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組合せは、TIM-3阻害剤、例えば、抗TIM-3抗体分子を含む。いくつかの実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、哺乳動物、例えば、ヒトTIM-3に結合する。例えば、抗体分子は、エピトープ、例えば、TIM-3上の直線または立体構造的なエピトープに特異的に結合する。
【0154】
本明細書で使用される場合、用語「抗体分子」は、少なくとも1つの免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む、タンパク質、例えば、免疫グロブリン鎖またはその断片を指す。用語「抗体分子」は、例えば、モノクローナル抗体(免疫グロブリンFc領域を有する全長抗体を含む)を含む。実施形態では、抗体分子は、全長抗体、または全長免疫グロブリン鎖を含む。実施形態では、抗体分子は、全長抗体、または全長免疫グロブリン鎖の抗原結合または機能的断片を含む。実施形態では、抗体分子は、多特異性抗体分子であり、例えば、これは、複数の免疫グロブリン可変ドメイン配列を含み、複数の第1の免疫グロブリン可変ドメイン配列は、第1のエピトープに対する結合特異性を有し、複数の第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列は、第2のエピトープに対する結合特異性を有する。実施形態では、多特異性抗体分子は、二重特異性抗体分子である。
【0155】
実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子であり、単一エピトープに結合する。例えば、単一特異性抗体分子は、複数の免疫グロブリン可変ドメイン配列を有し得、そのそれぞれが、同じエピトープに結合する。
【0156】
実施形態では、抗体分子は、多特異性抗体分子であり、例えば、これは、複数の免疫グロブリン可変ドメイン配列を含み、複数の第1の免疫グロブリン可変ドメイン配列は、第1のエピトープに対する結合特異性を有し、複数の第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列は、第2のエピトープに対する結合特異性を有する。実施形態では、第1および第2のエピトープは、同じ抗原、例えば、同じタンパク質(または多量体タンパク質のサブユニット)上にある。実施形態では、第1および第2のエピトープは重複する。実施形態では、第1および第2のエピトープは重複しない。実施形態では、第1および第2のエピトープは、異なる抗原、例えば、異なるタンパク質(または多量体タンパク質の異なるサブユニット)上にある。実施形態では、多特異性抗体分子は、第3、第4または第5の免疫グロブリン可変ドメインを含む。実施形態では、多特異性抗体分子は、二重特異性抗体分子、三重特異性抗体分子、または四重特異性抗体分子である。
【0157】
実施形態では、多特異性抗体分子は二重特異性抗体分子である。二重特異性抗体は、2つ以下の抗原に対する特異性を有する。二重特異性抗体分子は、第1のエピトープに対する結合特異性を有する第1の免疫グロブリン可変ドメイン配列および第2のエピトープに対する結合特異性を有する第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列によって特徴付けられる。実施形態では、第1および第2のエピトープは、同じ抗原、例えば、同じタンパク質(または多量体タンパク質のサブユニット)上にある。実施形態では、第1および第2のエピトープは重複する。実施形態では、第1および第2のエピトープは重複しない。実施形態では、第1および第2のエピトープは、異なる抗原、例えば、異なるタンパク質(または多量体タンパク質の異なるサブユニット)上にある。実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープに対する結合特異性を有する重鎖可変ドメイン配列および軽鎖可変ドメイン配列ならびに第2のエピトープに対する結合特異性を有する重鎖可変ドメイン配列および軽鎖可変ドメイン配列を含む。実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープに対する結合特異性を有するハーフ抗体および第2のエピトープに対する結合特異性を有するハーフ抗体を含む。実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープに対する結合特異性を有する、ハーフ抗体、またはその断片および第2のエピトープに対する結合特異性を有する、ハーフ抗体、またはその断片を含む。実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープに対する結合特異性を有する、scFv、またはその断片および第2のエピトープに対する結合特異性を有する、scFv、またはその断片を含む。実施形態では、第1のエピトープは、TIM-3に位置し、第2のエピトープは、PD-1、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1および/もしくはCEACAM-5)、PD-L1、またはPD-L2に位置する。
【0158】
多特異性(例えば、二重特異性もしくは三重特異性)またはヘテロダイマー抗体分子を作製するプロトコールは、当技術分野で公知であり、例えば、米国特許第5,731,168号明細書に記載される「ノブ・イン・ホール」アプローチ、例えば、国際公開第09/089004号パンフレット、国際公開第06/106905号パンフレットおよび国際公開第2010/129304号パンフレットに記載される静電気操縦Fc対、例えば、国際公開第07/110205号パンフレットに記載される鎖交換操作ドメイン(SEED)ヘテロダイマー形成、例えば、国際公開第08/119353号パンフレット、国際公開第2011/131746号パンフレット、および国際公開第2013/060867号パンフレットに記載されるFabアーム交換、例えば、米国特許第4,433,059号明細書に記載される、アミン反応基およびスルフヒドリル反応基を有するヘテロ二機能性試薬を使用した二重特異性構造を生じるための抗体架橋結合による二重抗体コンジュゲート、例えば、米国特許第4,444,878号明細書に記載される、2つの重鎖間のジスルフィド結合の還元および酸化のサイクルを通じて、異なる抗体からハーフ抗体(重-軽鎖対またはFab)を組み換えることによって作製された二重特異性抗体決定基、例えば、米国特許第5,273,743号明細書に記載される、例えば、スルフヒドリル(sulfhdryl)反応基を通じて架橋結合した3つのFab’断片である三機能性抗体、例えば、米国特許第5,534,254号明細書に記載される、生合成結合タンパク質、例えば、好ましくは、ジスルフィドまたはアミン反応化学架橋結合を通じて、C末端を通じて架橋結合したscFvの対、例えば、米国特許第5,582,996号明細書に記載される、二機能性抗体、例えば、定常ドメインを置換したロイシンジッパー(例えば、c-fosおよびc-jun)を通じて二量体化された異なる結合特異性を有するFab断片、例えば、米国特許第5,591,828号明細書に記載される、二重特異性およびオリゴ特異性1原子価および少原子価の受容体、例えば、一方の抗体のCH1領域と典型的には関連する軽鎖を有する他の抗体のVH領域の間のポリペプチドスペーサーを通じて連結した2つの抗体(2つのFab断片)のVH-CH1領域、例えば、米国特許第5,635,602号明細書に記載される、二重特異性DNA-抗体コンジュゲート、例えば、DNAの二本鎖片を通じて抗体またはFab断片の架橋結合、例えば、米国特許第5,637,481号明細書に記載される、二重特異性融合タンパク質、例えば、それらと完全な定常領域との間の親水性らせんペプチドリンカーと共に2つのscFvを含有する発現構築物、例えば、米国特許第5,837,242号明細書に記載される、多価および多特異性結合タンパク質、例えば、一般的に、ダイアボディと呼ばれる、Ig重鎖可変領域の結合領域を有する第1のドメイン、およびIg軽鎖可変領域の結合領域を有する第2のドメインを有するポリペプチドの二量体(二重特異性、三重特異性、または四特異性分子を生じる、より高次の構造もまた開示される)、例えば、米国特許第5,837,821号明細書に記載される、二重特異性/多価分子を形成するよう二量体化され得る、抗体ヒンジ領域およびCH3領域にペプチドスペーサーでさらに結合された連結したVLおよびVH鎖を有するミニボディ構築物、二重特異性ダイアボディを形成するように二量体を形成し得る、いずれかの配向での短いペプチドリンカー(例えば、5もしくは10アミノ酸)ありまたはリンカーなしで連結したVHおよびVLドメイン、例えば、米国特許第5,844,094号明細書に記載される、三量体および四量体、例えば、米国特許第5,864,019号明細書に記載される、一連のFV(またはscFv)を形成するようにVLドメインとさらに会合した、C末端で架橋結合可能な基を用いたペプチド連結によって結合された一連のVHドメイン(またはファミリーメンバーのVLドメイン)、および例えば、米国特許第5,869,620号明細書に記載される、両方のscFVまたはダイアボディ型フォーマットを使用して、例えば、ホモ2価、ヘテロ2価、3価、および4価の構造を形成するように、非共有結合または化学架橋結合を通じて、多価構造に組み合わされた、ペプチドリンカーを通じて連結したVHとVLドメインの両方を有する一本鎖結合ポリペプチドを含むが、これらに限定されない。追加の例示的多特異性および二重特異性分子ならびにそれを作製する方法は、例えば、米国特許第5,910,573号明細書、米国特許第5,932,448号明細書、米国特許第5,959,083号明細書、米国特許第5,989,830号明細書、米国特許第6,005,079号明細書、米国特許第6,239,259号明細書、米国特許第6,294,353号明細書、米国特許第6,333,396号明細書、米国特許第6,476,198号明細書、米国特許第6,511,663号明細書、米国特許第6,670,453号明細書、米国特許第6,743,896号明細書、米国特許第6,809,185号明細書、米国特許第6,833,441号明細書、米国特許第7,129,330号明細書、米国特許第7,183,076号明細書、米国特許第7,521,056号明細書、米国特許第7,527,787号明細書、米国特許第7,534,866号明細書、米国特許第7,612,181号明細書、米国特許出願公開第2002/004587号明細書、米国特許出願公開第2002/076406号明細書、米国特許出願公開第2002/103345号明細書、米国特許出願公開第2003/207346号明細書、米国特許出願公開第2003/211078号明細書、米国特許出願公開第2004/219643号明細書、米国特許出願公開第2004/220388号明細書、米国特許出願公開第2004/242847号明細書、米国特許出願公開第2005/003403号明細書、米国特許出願公開第2005/004352号明細書、米国特許出願公開第2005/069552号明細書、米国特許出願公開第2005/079170号明細書、米国特許出願公開第2005/100543号明細書、米国特許出願公開第2005/136049号明細書、米国特許出願公開第2005/136051号明細書、米国特許出願公開第2005/163782号明細書、米国特許出願公開第2005/266425号明細書、米国特許出願公開第2006/083747号明細書、米国特許出願公開第2006/120960号明細書、米国特許出願公開第2006/204493号明細書、米国特許出願公開第2006/263367号明細書、米国特許出願公開第2007/004909号明細書、米国特許出願公開第2007/087381号明細書、米国特許出願公開第2007/128150号明細書、米国特許出願公開第2007/141049号明細書、米国特許出願公開第2007/154901号明細書、米国特許出願公開第2007/274985号明細書、米国特許出願公開第2008/050370号明細書、米国特許出願公開第2008/069820号明細書、米国特許出願公開第2008/152645号明細書、米国特許出願公開第2008/171855号明細書、米国特許出願公開第2008/241884号明細書、米国特許出願公開第2008/254512号明細書、米国特許出願公開第2008/260738号明細書、米国特許出願公開第2009/130106号明細書、米国特許出願公開第2009/148905号明細書、米国特許出願公開第2009/155275号明細書、米国特許出願公開第2009/162359号明細書、米国特許出願公開第2009/162360号明細書、米国特許出願公開第2009/175851号明細書、米国特許出願公開第2009/175867号明細書、米国特許出願公開第2009/232811号明細書、米国特許出願公開第2009/234105号明細書、米国特許出願公開第2009/263392号明細書、米国特許出願公開第2009/274649号明細書、欧州特許出願公開第346087号、国際公開第00/06605号パンフレット、国際公開第02/072635号パンフレット、国際公開第04/081051号パンフレット、国際公開第06/020258号パンフレット、国際公開第2007/044887号パンフレット、国際公開第2007/095338号パンフレット、国際公開第2007/137760号パンフレット、国際公開第2008/119353号パンフレット、国際公開第2009/021754号パンフレット、国際公開第2009/068630号パンフレット、国際公開第91/03493号パンフレット、国際公開第93/23537号パンフレット、国際公開第94/09131号パンフレット、国際公開第94/12625号パンフレット、国際公開第95/09917号パンフレット、国際公開第96/37621号パンフレット、国際公開第99/64460号パンフレットにおいて見られる。上記の引用された出願の内容は、本明細書に参照によりその全体が組み込まれる。
【0159】
他の実施形態では、抗TIM-3抗体分子(例えば、単一特異性、二重特異性、または多特異性抗体分子)は、例えば、融合分子、例えば、融合タンパク質として、別のパートナー、例えば、タンパク質、例えば、1つ、2つ以上のサイトカインに共有結合、例えば、融合される。他の実施形態では、融合分子は、1つまたは複数のタンパク質、例えば、1つ、2つ以上のサイトカインを含む。一実施形態では、サイトカインは、IL-1、IL-2、IL-12、IL-15またはIL-21のうちの1つ、2つ、3つ以上から選択されるインターロイキン(IL)である。一実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1の標的(例えば、PD-1)への第1の結合特異性、第2の標的(例えば、LAG-3またはTIM-3)への第2の結合特異性を有し、場合により、インターロイキン(例えば、IL-12)ドメイン、例えば、全長IL-12またはその部分に連結される。
【0160】
「融合タンパク質」および「融合ポリペプチド」は、部分のそれぞれが、異なる特性を有するポリペプチドである、互いに共有結合された少なくとも2つの部分を有するポリペプチドを指す。特性は、in vitroまたはin vivoでの活性などの、生物学的特性であってもよい。特性はまた、標的分子への結合、反応の触媒作用などのような、単純な化学的または物理的特性であり得る。2つの部分は、単一ペプチド結合により直接またはペプチドリンカーを通じて連結することができるが、互いにリーディングフレームにある。
【0161】
実施形態では、抗体分子は、ダイアボディ、および一本鎖分子、ならびに抗体の抗原結合性断片(例えば、Fab、F(ab’)、およびFv)を含む。例えば、抗体分子は、重(H)鎖可変ドメイン配列(本明細書ではVHと略記される)および軽(L)鎖可変ドメイン配列(本明細書ではVLと略記される)を含むことが可能である。実施形態では、抗体分子は、重鎖および軽鎖(ハーフ抗体として本明細書で言及される)を含む、またはからなる。別の例では、抗体分子は2つの重(H)鎖可変ドメイン配列と2つの軽(L)鎖可変ドメイン配列を含み、それによって、Fab、Fab’、F(ab’)、Fc、Fd、Fd’、Fv、一本鎖抗体(例えば、scFv)、単一可変ドメイン抗体、ダイアボディ(Dab)(二価および二重特異的)、ならびにキメラ(例えば、ヒト化)抗体などの2つの抗原結合部位を形成し、これらの結合部位は全抗体または組換えDNA技術を使用して新規に合成される抗体の改変により産生することができる。これらの機能的抗体断片は、そのそれぞれの抗原または受容体と選択的に結合する能力を保持している。抗体および抗体断片は、IgG、IgA、IgM、IgD、およびIgEを含むがこれらに限定されない、いかなるクラスの抗体由来および抗体のサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4)由来であっても可能である。抗体分子の調製はモノクローナルまたはポリクローナルでも可能である。抗体分子はヒト、ヒト化、CDR-移植、またはin vitroで産生された抗体でも可能である。抗体は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4から選択される重鎖定常領域を有することが可能である。抗体は、例えば、カッパまたはラムダから選択される軽鎖を有することも可能である。用語「免疫グロブリン」(Ig)は、本明細書において用語「抗体」と互換的に使用される。
【0162】
抗体分子の抗原結合断片の例には、(i)Fab断片、VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片;(ii)F(ab’)断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結されている2つのFab断片を含む二価断片;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片;(v)ダイアボディ(dAb)断片、これはVHドメインからなる;(vi)ラクダ科またはラクダ化可変ドメイン;(vii)一本鎖Fv(scFv)、(例えば、Bird et al. (1988) Science 242:423-426;およびHuston et al. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883参照);(viii)単一ドメイン抗体が含まれる。これらの抗体断片は当業者には公知の従来の技法を使用して得られ、断片は無傷の抗体と同じ様式で有用性についてスクリーニングされる。
【0163】
用語「抗体」には、無傷の分子ならびにその機能的断片が含まれる。抗体の定常領域は、抗体の特性を改変する(例えば、Fc受容体結合、抗体グリコシル化、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、または補体機能のうちの1つまたは複数を増加させるまたは減少させる)ように変える、例えば、突然変異させることが可能である。
【0164】
抗体分子は単一ドメイン抗体であることも可能である。単一ドメイン抗体は、その相補性決定領域が単一ドメインポリペプチドの一部である抗体を含むことが可能である。例には、重鎖抗体、天然に軽鎖を欠く抗体、従来の4鎖抗体に由来する単一ドメイン抗体、操作された抗体および抗体に由来するスキャフォールド以外の単一ドメインスキャフォールドが含まれるが、これらに限定されない。単一ドメイン抗体は当技術分野の任意の単一ドメイン抗体または将来の任意の単一ドメイン抗体でもよい。単一ドメイン抗体は、マウス、ヒト、ラクダ、ラマ、魚、サメ、ヤギ、ウサギ、およびウシを含むがこれらに限定されない任意の種由来であってよい。本発明の別の態様に従えば、単一ドメイン抗体は、軽鎖を欠く重鎖抗体として知られる天然に存在する単一ドメイン抗体である。そのような単一ドメイン抗体は、例えば、国際公開第94/04678号パンフレットに開示されている。明確さという理由で、天然に軽鎖を欠く重鎖抗体由来のこの可変ドメインは、これを4鎖免疫グロブリンの従来のVHと区別するために本明細書ではVHHまたはナノボディとして知られる。そのようなVHH分子はラクダ科(Camelidae)種において、例えば、ラクダ、ラマ、ヒトコブラクダ、アルパカおよびグアナコにおいて産生された抗体由来であってよい。ラクダ科(Camelidae)以外の他の種が天然に軽鎖を欠く重鎖抗体を産生することがあり、そのようなVHHは本発明の範囲内である。
【0165】
VHおよびVL領域は、「フレームワーク領域」(FRまたはFW)と名付けられたより保存されている領域で分散された、「相補性決定領域」(CDR)と名付けられた超可変性の領域に細区分することが可能である。
【0166】
フレームワーク領域およびCDRの範囲はいくつかの方法によって正確に定義されてきた(Kabat, E. A., et al. (1991) Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No. 91-3242;Chothia, C. et al. (1987) J. Mol. Biol. 196:901-917;およびthe AbM definition used by Oxford Molecular's AbM antibody modeling software参照)。一般的には、例えば、Protein Sequence and Structure Analysis of Antibody Variable Domains. In: Antibody Engineering Lab Manual (Ed.: Duebel, S. and Kontermann, R., Springer-Verlag, Heidelberg)を参照されたい。
【0167】
本明細書で使用される用語「相補性決定領域」および「CDR」とは、抗原特異性および結合親和性を与える抗体可変領域内のアミノ酸の配列を指す。一般に、それぞれの重鎖可変領域には3つのCDR(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)、およびそれぞれの軽鎖可変領域には3つのCDR(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)が存在する。
【0168】
所与のCDRの正確なアミノ酸配列境界は、Kabat et al. (1991), “Sequences of Proteins of Immunological Interest,” 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD(「Kabat」番号付け方式)、Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273,927-948(「Chothia」番号付け方式)により記載されている方式を含む、いくつかの周知の方式のいずれかを使用して決定することが可能である。本明細書で使用されるように、「Chothia」番号方式に従って定義されるCDRは「超可変ループ」とも呼ばれることがある。
【0169】
例えば、Kabatの下では、重鎖可変ドメイン(VH)中のCDRアミノ酸残基は31~35(HCDR1)、50~65(HCDR2)、および95~102(HCDR3)と番号付けされ、軽鎖可変ドメイン(VL)中のCDRアミノ酸残基は24~34(LCDR1)、50~56(LCDR2)、および89~97(LCDR3)と番号付けされている。Chothiaの下では、VH中のCDRアミノ酸は26~32(HCDR1)、52~56(HCDR2)、および95~102(HCDR3)と番号付けされ、VL中のCDRアミノ酸は26~32(LCDR1)、50~52(LCDR2)、および91~96(LCDR3)と番号付けされている。KabatおよびChothia両方のCDR定義を組み合わせることにより、CDRはヒトVHにおけるアミノ酸残基26~35(HCDR1)、50~65(HCDR2)、および95~102(HCDR3)とヒトVLにおけるアミノ酸残基24~34(LCDR1)、50~56(LCDR2)、89~97(LCDR3)からなる。
【0170】
具体的に示されない限り、一般的に、抗TIM-3抗体分子は、例えば、表7に記載される、1つまたは複数のKabat CDRおよび/またはChothia高頻度可変性ループの任意の組合せを含み得る。一実施形態では、以下の定義が、表7に記載される抗TIM-3抗体分子について使用される:KabatとChothiaの両方の合わせたCDR定義によるHCDR1、ならびにKabatのCDR定義によるHCCDR2~3およびLCCDR1~3。すべての定義において、それぞれのVHおよびVLは、典型的には、以下の順:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4でアミノ末端からカルボキシ末端に配置された、3つのCDRおよび4つのFRを含む。
【0171】
本明細書で使用されるように、「免疫グロブリン可変ドメイン配列」とは、免疫グロブリン可変ドメインの構造を形成することが可能であるアミノ酸配列を指す。例えば、前記配列は天然に存在する可変ドメインのアミノ酸配列のすべてまたは一部を含むことができる。例えば、前記配列は1つ、2つ、もしくはそれよりも多いN-もしくはC-終端アミノ酸を含んでいてもよいし、もしくは含まなくてもよく、またはタンパク質構造の形成に適合する他の変化を含むことができる。
【0172】
用語「抗原結合部位」とは、抗体分子のうち、TIM-3ポリペプチド、またはそのエピトープに結合する境界面を形成する決定基を含む部分を指す。タンパク質(またはタンパク質模倣物)に関して、抗原結合部位は典型的にはTIM-3ポリペプチドに結合する境界面を形成する1つまたは複数のループ(少なくとも4つのアミノ酸またはアミノ酸模倣物の)を含む。典型的には、抗体分子の抗原結合部位は少なくとも1つもしくは2つのCDRおよび/もしくは超可変ループ、またはより典型的には、少なくとも3つ、4つ、5つもしくは6つのCDRおよび/もしくは超可変ループを含む。
【0173】
用語「競合する」または「交差競合する」は、本明細書で互換的に使用して、抗体分子の、抗TIM-3抗体分子、例えば、本明細書で提供される抗TIM-3抗体分子の、標的、例えば、ヒトTIM-3への結合を妨害する能力を指す。結合の妨害は、直接または間接(例えば、抗体分子または標的のアロステリック調節を通じて)であり得る。抗体分子が、別の抗体分子の標的への結合を妨害し得る程度、したがって、競合すると言われ得るかどうかは、競合結合アッセイ、例えば、FACSアッセイ、ELISAまたはBIACOREアッセイを使用して決定することができる。いくつかの実施形態では、競合結合アッセイは定量的競合アッセイである。いくつかの実施形態では、第1の抗体分子の標的への結合が、競合結合アッセイ(例えば、本明細書に記載される競合アッセイ)において10%以上、例えば、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、98%以上、99%以上減少するとき、第1の抗TIM-3抗体分子は、標的への結合について、第2の抗TIM-3抗体分子と競合すると言われる。
【0174】
本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成」とは単一分子組成の抗体分子の製剤を指す。モノクローナル抗体組成は特定のエピトープに対して単一結合特異性および親和性を示す。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ技術によりまたはハイブリドーマ技術を使用しない方法(例えば、組換え法)により作製することが可能である。
【0175】
「効果的なヒト」タンパク質とは、中和抗体応答、例えば、ヒト抗マウス抗体(HAMA)応答を惹起しないタンパク質である。HAMAはいくつかの状況では、例えば、慢性または再発性疾患状態の処置において、例えば、抗体分子が繰り返し投与される場合、問題となることがある。血清からの抗体クリアランスが増加するせいで(例えば、Saleh et al., Cancer Immunol. Immunother. 32:180-190 (1990)参照)、および潜在的アレルギー反応のせいでも(例えば、LoBuglio et al., Hybridoma, 5:5117-5123 (1986)参照)、HAMA応答は繰り返し抗体投与を潜在的に無効にすることがある。
【0176】
抗体分子はポリクローナルまたはモノクローナル抗体でも可能である。他の実施形態では、抗体は組換え的に産生する、例えば、ファージディスプレイによりまたはコンビナトリアル法により産生することが可能である。
【0177】
抗体を産生するためのファージディスプレイおよびコンビナトリアル法は当技術分野では公知である(例えば、Ladner et al.の米国特許第5,223,409号明細書;Kang et al.の国際公開第92/18619号パンフレット;Dower et al.の国際公開第91/17271号パンフレット;Winter et al.の国際公開第92/20791号パンフレット;Markland et al.の国際公開第92/15679号パンフレット;Breitling et al.の国際公開第93/01288号パンフレット;McCafferty et al.の国際公開第92/01047号パンフレット;Garrard et al.の国際公開第92/09690号パンフレット;Ladner et al.の国際公開第90/02 809号パンフレット;Fuchs et al. (1991) Bio/Technology 9:1370-1 372;Hay et al. (1992) Hum Antibody Hybridomas 3:81-85;Huse et al. (1989) Science 246:1275-1281;Griffths et al. (1993) EMBO J 12:725-734;Hawkins et al. (1992) J Mol Biol 226:889-896;Clackson et al. (1991) Nature 352:624-628;Gram et al. (1992) PNAS 89:3576-3580;Garrad et al. (1991) Bio/Technology 9:1373-1377;Hoogenboom et al. (1991) Nuc Acid Res 19:4133-4137;およびBarbas et al. (1991) PNAS 88:7978-7982に記載されており、前記文献すべての内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
【0178】
一実施形態では、抗体は完全ヒト抗体(例えば、ヒト免疫グロブリン配列に由来する抗体を産生するように遺伝的に操作されているマウスにおいて作られる抗体)、または非ヒト抗体、例えば、齧歯類(マウスまたはラット)、ヤギ、霊長類(例えば、サル)、ラクダ抗体である。好ましくは、非ヒト抗体は齧歯類(マウスまたはラット)抗体である。齧歯類抗体を産生する方法は当技術分野では公知である。
【0179】
ヒトモノクローナル抗体は、マウス系ではなくヒト免疫グロブリン遺伝子を担持しているトランスジェニックマウスを使用して産生することが可能である。対象の抗原で免疫されたこれらのトランスジェニックマウス由来の脾細胞を使用して、ヒトタンパク質由来のエピトープに対する特異的親和性を有するヒトmAbを分泌するハイブリドーマを作製する(例えば、Wood et al.の国際公開第91/00906号パンフレット、Kucherlapati et al.のPCT出願国際公開第91/10741号パンフレット;Lonberg et al.の国際公開第92/03918号パンフレット;Kay et al.の国際公開第92/03917号パンフレット;Lonberg, N. et al. 1994 Nature 368:856-859;Green, L.L. et al. 1994 Nature Genet. 7:13-21;Morrison, S.L. et al. 1994 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:6851-6855;Bruggeman et al. 1993 Year Immunol 7:33-40;Tuaillon et al. 1993 PNAS 90:3720-3724;Bruggeman et al. 1991 Eur J Immunol 21:1323-1326参照)。
【0180】
抗体は、可変領域、またはその部分、例えば、CDRが非ヒト生物、例えば、ラットまたはマウスにおいて産生される抗体であってよい。キメラ、CDR移植、およびヒト化抗体は本発明の範囲内である。非ヒト生物、例えば、ラットまたはマウスにおいて産生され、次にヒトにおける抗原性を減少させるために、例えば、可変フレームワークまたは定常領域で改変される抗体は本発明の範囲内である。
【0181】
キメラ抗体は当技術分野で公知の組換えDNA技法により産生することが可能である(Robinson et al.、国際出願PCT/US86/02269;Akira, et al.、欧州特許出願第184,187号明細書;Taniguchi, M.、欧州特許出願第171,496号明細書;Morrison et al.、欧州特許出願第173,494号明細書;Neuberger et al.、国際公開第86/01533号パンフレット;Cabilly et al.の米国特許第4,816,567号明細書;Cabilly et al.、欧州特許出願第125,023号明細書;Better et al. (1988 Science 240:1041-1043);Liu et al. (1987) PNAS 84:3439-3443;Liu et al., 1987, J. Immunol. 139:3521-3526;Sun et al. (1987) PNAS 84:214-218;Nishimura et al., 1987, Canc. Res. 47:999-1005;Wood et al. (1985) Nature 314:446-449;およびShaw et al., 1988, J. Natl Cancer Inst. 80:1553-1559参照)。
【0182】
ヒト化またはCDR移植抗体は、少なくとも1つまたは2つしかし一般的には3つすべてのレシピエントCDR(重および/または軽免疫グロブリン鎖の)がドナーCDRで置き換えられることになる。抗体は少なくとも非ヒトCDRの部分で置き換えられる、またはCDRのいくつかのみが非ヒトCDRで置き換えられる。ヒト化抗体のTIM-3への結合に必要なCDRの数だけを置き換える必要がある。好ましくは、ドナーは齧歯類抗体、例えば、ラットまたはマウス抗体になり、レシピエントはヒトフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークになる。典型的には、CDRを提供する免疫グロブリンは「ドナー」と呼ばれ、フレームワークを提供する免疫グロブリンは「アクセプター」と呼ばれる。一実施形態では、ドナー免疫グロブリンは非ヒト(例えば、齧歯類)である。アクセプターフレームワークは天然に存在する(例えば、ヒト)フレームワークもしくはコンセンサスフレームワーク、またはそれに対する同一性が約85%もしくはそれよりも高い、好ましくは90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列である。
【0183】
本明細書で使用されるように、用語「コンセンサス配列」とは、関連する配列のファミリーの中で最も頻繁に出現するアミノ酸(またはヌクレオチド)から形成される配列を指す(例えば、Winnaker, From Genes to Clones (Verlagsgesellschaft, Weinheim, Germany 1987)参照)。タンパク質のファミリーでは、コンセンサス配列中のそれぞれの位置は、そのファミリー中のその位置に最も頻繁に出現するアミノ酸により占められる。2つのアミノ酸の出現頻度が等しい場合、コンセンサス配列中にはいずれでも含むことが可能である。「コンセンサスフレームワーク」とはコンセンサス免疫グロブリン配列中のフレームワーク領域を指す。
【0184】
抗体は当技術分野で公知の方法によりヒト化することが可能である(例えば、Morrison, S. L., 1985, Science 229:1202-1207、by Oi et al., 1986, BioTechniques 4:214、ならびにby Queen et al.の米国特許第5,585,089号明細書、米国特許第5,693,761号明細書および米国特許第5,693,762号明細書参照、前記文献すべての内容は本明細書に参照により組み込まれる)。
【0185】
ヒト化またはCDR移植抗体は、免疫グロブリン鎖の1つ、2つ、またはすべてのCDRを置き換えることが可能であるCDR移植またはCDR置換により産生することが可能である。例えば、米国特許第5,225,539号明細書;Jones et al. 1986 Nature 321:552-525;Verhoeyan et al. 1988 Science 239:1534;Beidler et al. 1988 J. Immunol. 141:4053-4060;Winter米国特許第5,225,539号明細書を参照されたい。前記文献すべての内容は本明細書に参照によりはっきりと組み込まれる。Winterは本発明のヒト化抗体を調製するのに使用することができるCDR移植法を記載している(1987年3月26日提出の英国特許出願公開第2188638号明細書;Winter米国特許第5,225,539号明細書)。前記文献の内容は参照によりはっきりと組み込まれる。
【0186】
特定のアミノ酸が置換されている、欠失しているまたは付加されているヒト化抗体も本発明の範囲内である。ドナーからアミノ酸を選択するための基準は、米国特許第5,585,089号明細書、例えば、米国特許第5,585,089号明細書の欄12~16に記載されている。前記特許文献の内容は本明細書に参照により組み込まれる。抗体をヒト化するための他の技法は、1992年12月23日に公表されたPadlan et al.の欧州特許出願公開第519596号明細書に記載されている。
【0187】
抗体分子は一本鎖抗体であってよい。一本鎖抗体(scFv)は操作することができる(例えば、Colcher, D. et al. (1999) Ann N Y Acad Sci 880:263-80;およびReiter, Y. (1996) Clin Cancer Res 2:245-52参照)。一本鎖抗体は二量体化または多量体化すれば、同じ標的タンパク質の異なるエピトープに対する特異性を有する多価抗体を産生することが可能である。
【0188】
さらに他の実施形態では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、およびIgEの重鎖定常領域から選択される、特に、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4の(例えば、ヒト)重鎖定常領域から選択される重鎖定常領域を有する。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、カッパまたはラムダの(例えば、ヒト)軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域を有する。定常領域は、抗体の特性を改変する(例えば、Fc受容体結合、抗体グリコシル化、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、および/または補体機能のうちの1つまたは複数を増加させるまたは減少させる)ように変える、例えば、突然変異させることが可能である。一実施形態では、抗体はエフェクター機能を有し、補体を固定することが可能である。他の実施形態では、抗体はエフェクター細胞を動員せず、補体を固定しない。別の実施形態では、抗体はFc受容体に結合する能力が減少しているまたはその能力がない。例えば、抗体はアイソタイプもしくはサブタイプ、断片または他の突然変異体であり、これらはFc受容体への結合を支持しない、例えば、抗体は変異誘発されたまたは欠失したFc受容体結合領域を有する。
【0189】
抗体定常領域を変えるための方法は当技術分野では公知である。変化した機能、例えば、細胞上のFcRなどのエフェクターリガンド、または補体のC1成分に対する変化した親和性を有する抗体は、抗体の定常部分の少なくとも1つのアミノ酸残基を異なる残基で置き換えることにより産生することが可能である(例えば、欧州特許出願公開第388,151号明細書、米国特許第5,624,821号明細書および米国特許第5,648,260号明細書参照。前記特許文献すべての内容は本明細書に参照により組み込まれる)。マウス、または他の種の免疫グロブリンに適用した場合、これらの機能を減少させるまたは除去すると考えられる類似する種類の変更を記載することは可能であろう。
【0190】
抗体分子は誘導体化する、または別の機能的分子(例えば、別のペプチドまたはタンパク質)に連結させることが可能である。本明細書で使用されるように、「誘導体化」抗体分子とは、改変されている抗体分子である。誘導体化の方法には、蛍光部分、放射性ヌクレオチド、毒素、酵素またはビオチンなどの親和性リガンドの付加が含まれるが、これらに限定されない。したがって、本発明の抗体分子は、イヌノアドヘシン分子を含む、本明細書に記載される抗体の誘導体化されたおよび他の方法で改変された形態を含むよう意図されている。例えば、抗体分子は、別の抗体(例えば、二特異性抗体またはダイアボディ)、検出可能薬剤、細胞障害性薬、医薬剤および/または抗体もしくは抗体の部分と別の分子との会合を媒介することができるタンパク質もしくはペプチド(ストレプトアビジンコア領域またはポリヒスチジンタグなどの)などの1つまたは複数の他の分子実体に機能的に連結させる(化学的カップリング、遺伝子融合、非共有会合または他の方法により)ことが可能である。
【0191】
一種類の誘導体化抗体分子は2つ以上の抗体(例えば、二重特異性抗体を作製するため、同じ種類または異なる種類の)を架橋することにより産生される。適切な架橋剤には、ヘテロ二機能性であり、適切なスペーサー(例えば、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシサクシニミドエステル)により分離されている2つの明確な反応基を有する、またはホモ二機能性(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)である架橋剤が含まれる。そのような架橋剤はPierce Chemical Company、Rockford、Illから入手可能である。
【0192】
本発明の抗体分子を誘導体化し得る(または標識し得る)有用な検出可能薬剤は、蛍光化合物、様々な酵素、補欠分子族、発光物質、生物発光物質、蛍光放出金属原子、例えば、ユーロピウム(Eu)、および他のアンタニド、ならびに放射性物質(以下に記載される)を含む。例示的な蛍光検出可能薬剤は、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、5ジメチルアミン-1-ナフタレンスルホニルクロリド、フィコエリトリンなどを含む。抗体はまた、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、グルコース酸化酵素などの、検出可能な酵素で誘導体化されてもよい。抗体が、検出可能な酵素で誘導体化されるとき、これは、酵素が、検出可能な反応産物を生成するために使用する追加の試薬を加えることによって検出される。例えば、検出可能薬剤である西洋ワサビペルオキシダーゼが存在するとき、過酸化水素およびジアミノベンジジンの添加により、検出可能である着色した反応産物が生じる。抗体分子はまた、補欠分子族(例えば、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチン)で誘導体化されてもよい。例えば、抗体は、ビオチンで誘導体化され、アビジンまたはストレプトアビジン結合の間接的な測定を通じて検出されてもよい。適した蛍光物質の例としては、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロリドまたはフィコエリトリンが挙げられ、発光物質の例としては、ルミノールが挙げられ、生物発光物質の例としては、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、およびエクオリンが挙げられる。
【0193】
標識された抗体分子は、例えば、(i)親和性クロマトグラフィーまたは免疫沈降などの標準的技術により予め決定された抗原を単離すること、(ii)タンパク質の発現の存在量およびパターンを評価するために予め決定された抗原(例えば、細胞溶解物または細胞上清中の)を決定すること、(iii)臨床検査手法、例えば、所定の処置レジメンの有効性を決定するための、臨床検査手法の一部として組織におけるタンパク質レベルをモニターすることを含む、多数の状況において診断および/または実験で使用することができる。
【0194】
抗体分子は別の分子実体、典型的には標識または治療(例えば、細胞障害性または細胞分裂阻害)薬もしくは部分にコンジュゲートすることができる。放射性同位元素は診断または治療適用に使用することが可能である。
【0195】
本発明は放射標識された抗体分子および同一物を標識する方法を提供する。一実施形態では、抗体分子を標識する方法が開示される。本方法は、抗体分子をキレート剤と接触させ、それによってコンジュゲート抗体を産生することを含む。
【0196】
上で考察されるように、抗体分子は治療薬にコンジュゲートすることが可能である。治療的に活性な放射性同位元素については既に言及している。他の治療薬の例には、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド(tenoposide)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミスラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシン、マイタンシノイド、例えば、マイタンシノール(例えば、米国特許第5,208,020号明細書参照)、CC-1065(例えば、米国特許第5,475,092号明細書、米国特許第5,585,499号明細書、米国特許第5,846,545号明細書参照)、およびそれらの類似体または相同物が含まれる。治療薬には、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルダカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオテパクロラムブシル、CC-1065、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロトスファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、およびシス-ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前は、ダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前は、アクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミスラマイシン、およびアントラマイシン(AMC))、ならびに有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、タキソールおよびマイタンシノイド)が含まれるが、これらに限定されない。
【0197】
一態様では、本開示は、本明細書に開示される標的、例えば、TIM-3に特異的に結合する標的結合分子を提供する方法を提供する。例えば、標的結合分子は抗体分子である。方法は、ヒト標的タンパク質の(少なくとも70、75、80、85、87、90、92、94、95、96、97、98%同一の)対応する部分に相同であるが、少なくとも1つのアミノ酸(例えば、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、または9つのアミノ酸)が異なる部分である、非ヒトタンパク質の少なくとも部分を含む標的タンパク質を用意すること、抗原に特異的に結合する抗体分子を得ること、および標的タンパク質の活性の調節における結合剤の有効性を評価することを含む。方法は、結合剤(例えば、抗体分子)または誘導体(例えば、ヒト化抗体分子)をヒト対象に投与することをさらに含み得る。
【0198】
本開示は、上記の抗体分子をコードする単離された核酸分子、そのベクターおよび宿主細胞を提供する。核酸分子は、RNA、ゲノムDNAおよびcDNAを含むが、これらに限定されない。
【0199】
例示的TIM-3阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組合せは抗TIM3抗体分子を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、参照によりその全体が組み込まれる、名称「Antibody Molecules to TIM-3 and Uses Thereof」で、2015年8月6日に公開された、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書に開示される。
【0200】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、表7に示されるアミノ酸配列を含む重鎖および軽鎖可変領域由来(例えば、表7に開示されるABTIM3-hum11またはABTIM3-hum03の重鎖および軽鎖可変領域配列由来)、または表7に示されるヌクレオチド配列によりコードされる少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの相補性決定領域(CDR)(またはまとめてすべてのCDR)を含む。いくつかの実施形態では、CDRは、Kabat定義(例えば、表7に記載される)による。いくつかの実施形態では、CDRは、Chothia定義(例えば、表7に記載される)による。一実施形態では、CDRのうちの1つまたは複数(またはまとめてすべてのCDR)は、表7に示される、または表7に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と比べて、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の変化、例えば、アミノ酸置換(例えば、保存的アミノ酸置換)または欠失を有する。
【0201】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、それぞれ表7に開示される、配列番号801のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号802のVHCDR2アミノ酸配列、および配列番号803のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)ならびに配列番号810のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号811のVLCDR2アミノ酸配列、および配列番号812のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、それぞれ表7に開示される、配列番号801のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号820のVHCDR2アミノ酸配列、および配列番号803のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)ならびに配列番号810のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号811のVLCDR2アミノ酸配列、および配列番号812のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
【0202】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号806のアミノ酸配列、あるいは配列番号806に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号816のアミノ酸配列、あるいは配列番号816に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号822のアミノ酸配列、あるいは配列番号822に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれよりも高いアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号826のアミノ酸配列、あるいは配列番号826に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号806のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号816のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号822のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号826のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0203】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号807のヌクレオチド配列、あるいは配列番号807に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号817のヌクレオチド配列、あるいは配列番号817に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号823のヌクレオチド配列、あるいは配列番号823に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号827のヌクレオチド配列、あるいは配列番号827に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号807のヌクレオチド配列によりコードされるVHおよび配列番号817のヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号823のヌクレオチド配列によりコードされるVHおよび配列番号827のヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。
【0204】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号808のアミノ酸配列、あるいは配列番号808に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号818のアミノ酸配列、あるいは配列番号818に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号824のアミノ酸配列、あるいは配列番号824に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号828のアミノ酸配列、あるいは配列番号828に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号808のアミノ酸配列を含む重鎖および配列番号818のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、配列番号824のアミノ酸配列を含む重鎖および配列番号828のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0205】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号809のヌクレオチド配列、あるいは配列番号809に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされる重鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号819のヌクレオチド配列、あるいは配列番号819に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号825のヌクレオチド配列、あるいは配列番号825に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%であるかまたはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされる重鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号829のヌクレオチド配列、あるいは配列番号829に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、もしくは99%またはそれより高いヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号809のヌクレオチド配列によりコードされる重鎖および配列番号819のヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号825のヌクレオチド配列によりコードされる重鎖および配列番号829のヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。
【0206】
本明細書に記載される抗体分子は、ベクター、宿主細胞、および参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2015/0218274号明細書に記載される方法により作製することができる。
【0207】
【表1-1】
【0208】
【表1-2】
【0209】
【表1-3】
【0210】
【表1-4】
【0211】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、ABTIM3、ABTIM3-hum01、ABTIM3-hum02、ABTIM3-hum03、ABTIM3-hum04、ABTIM3-hum05、ABTIM3-hum06、ABTIM3-hum07、ABTIM3-hum08、ABTIM3-hum09、ABTIM3-hum10、ABTIM3-hum11、ABTIM3-hum12、ABTIM3-hum13、ABTIM3-hum14、ABTIM3-hum15、ABTIM3-hum16、ABTIM3-hum17、ABTIM3-hum18、ABTIM3-hum19、ABTIM3-hum20、ABTIM3-hum21、ABTIM3-hum22、ABTIM3-hum23のアミノ酸配列、または米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4に記載されるアミノ酸配列、または表1~4のヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列、または前述の配列のいずれかと実質的に同一(例えば、少なくとも80%、85%、90%、92%、95%、97%、98%、99%またはそれよりも高い同一)の配列を含む、少なくとも1つまたは2つの重鎖可変ドメイン(場合により、定常領域を含む)、少なくとも1つまたは2つの軽鎖可変ドメイン(場合により、定常領域を含む)、または両方を含む。抗TIM-3抗体分子は、場合により、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書に示される重鎖、軽鎖、もしくは両方、またはそれと実質的に同一の配列由来のリーダー配列を含む。
【0212】
さらに別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、本明細書に記載される抗体、例えば、ABTIM3、ABTIM3-hum01、ABTIM3-hum02、ABTIM3-hum03、ABTIM3-hum04、ABTIM3-hum05、ABTIM3-hum06、ABTIM3-hum07、ABTIM3-hum08、ABTIM3-hum09、ABTIM3-hum10、ABTIM3-hum11、ABTIM3-hum12、ABTIM3-hum13、ABTIM3-hum14、ABTIM3-hum15、ABTIM3-hum16、ABTIM3-hum17、ABTIM3-hum18、ABTIM3-hum19、ABTIM3-hum20、ABTIM3-hum21、ABTIM3-hum22、ABTIM3-hum23のいずれかから選択される抗体、または米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4に記載される抗体、または表1~4のヌクレオチド配列によりコードされる抗体、または前述の配列のいずれかと実質的に同一(例えば、少なくとも80%、85%、90%、92%、95%、97%、98%、99%またはそれよりも高い同一)の配列の重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つの相補性決定領域(CDR)を含む。
【0213】
さらに別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDR(またはまとめてすべてのCDR)を含む。一実施形態では、CDRのうちの1つまたは複数(またはまとめてすべてのCDR)は、表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と比べて、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の変化、例えば、アミノ酸置換または欠失を有する。
【0214】
さらに別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDR(またはまとめてすべてのCDR)を含む。一実施形態では、CDRのうちの1つまたは複数(またはまとめてすべてのCDR)は、表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と比べて、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の変化、例えば、アミノ酸置換または欠失を有する。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、軽鎖CDRにおける置換、例えば、軽鎖のCDR1、CDR2および/またはCDR3における1つまたは複数の置換を含む。
【0215】
別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖および軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つのCDR(またはまとめてすべてのCDR)を含む。一実施形態では、CDRのうちの1つまたは複数(またはまとめてすべてのCDR)は、表1~4に示される、または表1~4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列と比べて、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の変化、例えば、アミノ酸置換または欠失を有する。
【0216】
別の実施形態では、抗TIM3抗体分子はMBG453である。理論に縛られたくはないが、典型的には、MBG453は、TIM-3のホスファチジルセリン(PtdSer)への結合を遮断することができる高親和性のリガンド遮断性ヒト化抗TIM-3 IgG4抗体であると考えられる。
【0217】
MBG453は、本明細書においてサバトリマブとしても言及される。
【0218】
他の例示的TIM-3阻害剤
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はTSR-022(AnaptysBio/Tesaro)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、TSR-022の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、例えば、表8に開示される、APE5137またはAPE5121の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。APE5137、APE5121、および他の抗TIM-3抗体は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2016/161270号パンフレットに開示されている。
【0219】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は抗体クローンF38-2E2である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、F38-2E2の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0220】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はLY3321367(Eli Lilly)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、LY3321367の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0221】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はSym023(Symphogen)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、Sym023の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0222】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はBGB-A425(Beigene)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、BGB-A425の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0223】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はINCAGN-2390(Agenus/Incyte)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、INCAGN-2390の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0224】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はMBS-986258(BMS/Five Prime)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、MBS-986258の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0225】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はRO-7121661(Roche)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、RO-7121661の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0226】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はLY-3415244(Eli Lilly)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、LY-3415244の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0227】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はBC-3402(Wuxi Zhikanghongyi Biotechnology)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、BC-3402の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0228】
一実施形態では、抗TIM-3抗体分子はSHR-1702(Medicine Co Ltd.)である。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、SHR-1702の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖可変領域配列および/もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖配列および/もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。SHR-1702は、例えば、国際公開第2020/038355号パンフレットに開示される。
【0229】
さらに公知の抗TIM-3抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2016/111947号パンフレット、国際公開第2016/071448号パンフレット、国際公開第2016/144803号パンフレット、米国特許第8,552,156号明細書、米国特許第8,841,418号明細書、および米国特許第9,163,087号明細書に記載されるものを含む。
【0230】
一実施形態では、抗TIM-3抗体は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗TIM-3抗体のうちの1つと同じ、TIM-3上のエピトープに結合する抗体である。
【0231】
【表2】
【0232】
製剤
本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、本明細書に記載される対象への投与(例えば、静脈内投与)に適した製剤(例えば、投薬製剤または投薬形態)に製剤化することができる。本明細書に記載される製剤は、液体製剤、凍結乾燥製剤、または復元製剤であり得る。
【0233】
ある特定の実施形態では、製剤は液体製剤である。いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、抗TIM-3抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)および緩衝剤を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、25mg/mLから250mg/mL、例えば、50mg/mLから200mg/mL、60mg/mLから180mg/mL、70mg/mLから150mg/mL、80mg/mLから120mg/mL、90mg/mLから110mg/mL、50mg/mLから150mg/mL、50mg/mLから100mg/mL、150mg/mLから200mg/mL、または100mg/mLから200mg/mL、例えば、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg/mL、130mg/mL、140mg/mL、または150mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子を含む。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、80mg/mLから120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する。
【0235】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、ヒスチジンを含む緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)を含む。ある特定の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、1mMから100mM、例えば、2mMから50mM、5mMから40mM、10mMから30mM、15から25mM、5mMから40mM、5mMから30mM、5mMから20mM、5mMから10mM、40mMから50mM、30mMから50mM、20mMから50mM、10mMから50mM、または5mMから50mM、例えば、2mM、5mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、または50mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、15mMから25mM、例えば、20mMの濃度で存在する。他の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)または製剤は、4から7、例えば、5から6、例えば、5、5.5、または6のpHを有する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)または製剤は、5から6、例えば、5.5のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、ヒスチジンおよびヒスチジン-HClを含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子および5から6(例えば、5.5)のpHで15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含む緩衝剤を含む。
【0237】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は炭水化物をさらに含む。ある特定の実施形態では、炭水化物はスクロースである。いくつかの実施形態では、炭水化物(例えば、スクロース)は、50mMから500mM、例えば、100mMから400mM、150mMから300mM、180mMから250mM、200mMから240mM、210mMから230mM、100mMから300mM、100mMから250mM、100mMから200mM、100mMから150mM、300mMから400mM、200mMから400mM、または100mMから400mM、例えば、100mM、150mM、180mM、200mM、220mM、250mM、300mM、350mM、または400mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0238】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含む緩衝剤、および5から6(例えば、5.5)のpHで200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は界面活性剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、界面活性剤はポリソルベート20である。いくつかの実施形態では、界面活性剤またはポリソルベート20は、0.005%から0.1%(w/w)、例えば、0.01%から0.08%、0.02%から0.06%、0.03%から0.05%、0.01%から0.06%、0.01%から0.05%、0.01%から0.03%、0.06%から0.08%、0.04%から0.08%、または0.02%から0.08%(w/w)、例えば、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%(w/w)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含む緩衝剤、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および5から6(例えば、5.5)のpHで0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、20mMの濃度でヒスチジン緩衝剤(例えば、ヒスチジン/ヒスチジン-HCL)を含む緩衝剤、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および5から6(例えば、5.5)のpHで0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0242】
本明細書に記載される製剤は容器において保存することができる。本明細書に記載される製剤のいずれかのため使用される容器は、例えば、バイアル、および場合により、ストッパー、蓋、または両方を含むことができる。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば、6R白色ガラスバイアルである。他の実施形態では、ストッパーは、ゴムストッパー、例えば、灰色のゴムストッパーである。他の実施形態では、蓋は、フリップオフキャップ、例えば、アルミニウムフリップオフキャップである。いくつかの実施形態では、容器は、6R白色ガラスバイアル、灰色のゴムストッパー、およびアルミニウムフリップオフキャップを含む。いくつかの実施形態では、容器(例えば、バイアル)は、使い捨て用容器である。ある特定の実施形態では、25mg/mLから250mg/mL、例えば、50mg/mLから200mg/mL、60mg/mLから180mg/mL、70mg/mLから150mg/mL、80mg/mLから120mg/mL、90mg/mLから110mg/mL、50mg/mLから150mg/mL、50mg/mLから100mg/mL、150mg/mLから200mg/mL、または100mg/mLから200mg/mL、例えば、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg/mL、130mg/mL、140mg/mL、または150mg/mLの抗TIM-3抗体分子は、容器(例えば、バイアル)に存在する。
【0243】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子、組成物、または製剤、ならびに例えば、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って使用するための使用説明書を含む治療キットを特色とする。
【0244】
Bcl-2阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組合せはBcl-2阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ベネトクラックス、オブリメルセン(G3139)、APG-2575、APG-1252、ナビトクラクス(ABT-263)、ABT-737、BP1002、SPC2996、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、またはPNT2258から選択される。
【0245】
例示的Bcl-2阻害剤
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ベネトクラックス(CAS登録番号:1257044-40-8)、または参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第8,546,399号明細書、同第9,174,982号明細書、および同第9,539,251号明細書に開示される化合物を含む。ベネトクラックスは、ベネクレクスタまたはABT-0199または4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-(3-ニトロ-4-{[(オキサン-4-イル)メチル]アミノ}ベンゼンスルホニル)-2-{1H-ピロロ[2,355イリジンジン-5-イルオキシ}ベンズアミドとしても知られる。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤はベネトクラックスである。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤(例えば、ベネトクラックス)は、以下の化学構造:
【0246】
【化1】
、またはその薬学的に許容される塩を有する。
【0247】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、式I:
【0248】
【化2】
(式中、
はC(A)であり;
は、H、F、Br、I、またはClであり;
は、R、OR、NHR、NHC(O)R、F、Br、I、またはClであり;
は、H、F、Br、I、またはClであり;
は、Hであり;
は、H、CN、NO、F、Cl、Br、I、CF、R17、OR17、SR17、SO17、またはC(O)NHであり;
は、RまたはRであり;
は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり;
は、アルキルまたはアルキニルであり、それぞれが、置換されていない、またはR、OR、NHR、N(R、CN、OH、F、Cl、Br、およびIからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つの置換基で置換されており;
は、R、R、R10、またはR11であり;
は、フェニルであり;
は、ヘテロアリールであり;
10は、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはヘテロシクロアルキルであり、それぞれが、融合されていない、またはR10Aと融合されており;R10Aは、ヘテロアレーンであり;
11は、置換されていない、またはR12、OR12、およびCFからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つの置換基で置換されている、アルキルであり;
12は、R14またはR16であり;
14は、ヘテロアリールであり;
16は、アルキルであり;
17は、アルキルまたはアルキニルであり、それぞれが、置換されていない、またはR22、F、Cl、BrおよびIからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つの置換基で置換されており;
22は、ヘテロシクロアルキルであり;
、R、R10、およびR22により表される環状部分は、独立して置換されていない、またはR57A、R27、OR57、SO57、C(O)R57、C(O)OR57、C(O)N(R57、NH、NHR57、N(R57、NHC(O)R57、NHS(O)57、OH、CN、(O)、F、Cl、BrおよびIからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つもしくは4つもしくは5つの置換基で置換されており;
57Aは、スピロアルキルまたはスピロヘテロアルキルであり;
57は、R58、R60、またはR61であり;
58は、フェニルであり;
60は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり;
61は、置換されていない、またはR62、OR62、N(R62、C(O)OH、CN、F、Cl、Br、およびIからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つの置換基で置換されている、アルキルであり;
62は、R65またはR66であり;
65は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり;
66は、置換されていない、またはOR67で置換されている、アルキルであり;
67は、アルキルであり;
57A、R58、およびR60により表される環状部分は、置換されていない、またはR68、F、Cl、Br、およびIからなる群から独立して選択される1つもしくは2つもしくは3つもしくは4つの置換基で置換されており;
68は、R71またはR72であり;
71は、ヘテロシクロアルキルであり;
72は、置換されていない、または1つもしくは2つのFで置換されている、アルキルである)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0249】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、式II:
【0250】
【化3】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピペリジン-4-イル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-メチルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-({[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-モルホリン-4-イルシクロヘキシル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2-メトキシエチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルメチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-(1,4-ジオキサン-2-イルメトキシ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ(2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルメチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,358イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2-メトキシエチル)アミノ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)-N-({4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメトキシ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1,4-ジオキサン-2-イルメチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2S)-1,4-ジオキサン-2-イルメトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
cis-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-メトキシシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2R)-1,4-ジオキサン-2-イルメトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-メトキシシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-{[3-(アミノカルボニル)-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメトキシ)フェニル]スルホニル}-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,359イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
cis-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-モルホリン-4-イルシクロヘキシル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ(2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-5-シアノ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({4-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({2-クロロ-5-フルオロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(3-モルホリン-4-イルプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-モルホリン-4-イルシクロヘキシル)オキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(2-シアノエチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-N-{[4-({4-[ビス(シクロプロピルメチル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-4-(4-{(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(1-メチルピペリジン-4-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(モルホリン-3-イルメチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,360イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-モルホリン-4-イルブタ-2-イニル)オキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
tert-ブチル3-{[4-({[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]アミノ}スルホニル)-2-ニトロフェノキシ]メチル}モルホリン-4-カルボキシレート;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-(モルホリン-3-イルメトキシ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-クロロ-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-4-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-5-フルオロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エチル]ピペリジン-4-イル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[1-(2,2-ジフルオロエチル)ピペリジン-4-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル]-N-({4-[(1-シクロプロピルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(1-モルホリン-4-イルシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,361イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-(ジシクロプロピルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-エチルモルホリン-3-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(4-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルモルホリン-3-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピペリジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1,1-ジオキシドチオモルホリン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-{[(4-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-シアノ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-[(1S,3R)-3-モルホリン-4-イルシクロペンチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(1R,3S)-3-モルホリン-4-イルシクロペンチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(モルホリン-2-イルメチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(テトラヒドロフラン-3-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({1-[cis-3-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル]ピペリジン-4-イル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,362イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアゼチジン-3-イル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(1-テトラヒドロフラン-3-イルアゼチジン-3-イル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[(3R)-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピロリジン-3-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)-4-(4-((2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エニル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(4-((trans-4-ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ)-3-ニトロフェニルスルホニル)ベンズアミド;
2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)-4-(4-((2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エニル)メチル)ピペラジン-1-イル)-N-(4-((cis-4-メトキシシクロヘキシル)メトキシ)-3-ニトロフェニルスルホニル)ベンズアミド;
cis-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-(シクロプロピルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[4-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-メトキシシクロヘキシル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
tert-ブチル4-{[4-({[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]アミノ}スルホニル)-2-ニトロフェノキシ]メチル}-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{(4-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エチル]ピペリジン-4-イル}メトキシ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,363イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3R)-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピロリジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-[(3R)-1-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-64イリジン64ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピロリジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3S)-1-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-64イリジン64ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-メチルモルホリン-2-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(2-メトキシエチル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-{[(4-アセチルモルホリン-2-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-([trans-4-(フルオロメチル)-1-オキセタン-3-イルピロリジン-3-イル]メトキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(1-オキセタン-3-イルピペリジン-4-イル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-シクロブチルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[{4-([1-(2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペリジン-4-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,364イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3S)-1-シクロプロピルピロリジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(1-テトラヒドロフラン-3-イルピペリジン-4-イル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-シクロプロピルピロリジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[(3S)-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピロリジン-3-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[1-(メチルスルホニル)ピペリジン-3-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-{[(1-アセチルピペリジン-3-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(メチルスルホン65イリジン65ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エト65イリジン65ジン-3-イル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[1-(メチルスルホン65イリジン65ネジン-3-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-{[(1-アセチルピロリジン-3-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(4-{[(3R)-1-アセチルピロリジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,365イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(3-メトキシ-2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(1R,3R)-3-ヒドロキシシクロペンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(1S,3S)-3-ヒドロキシシクロペンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(1S,3R)-3-ヒドロキシシクロペンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(1R,3S)-3-ヒドロキシシクロペンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-2-オキソピペリジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド、
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[({1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エト66イリジン66ジン-3-イル}メチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(1-オキセタン-3-イルアゼチジン-3-イル)メチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(1-オキセタン-3-イルピペリジン-4-イル)メチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(1-シクロプロピルピペリジン-4-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(2-フルオロエチル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-{[4-({[4-(2,2-ジフルオロエチル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,366イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロ-1-オキセタン-3-イルピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-オキセタン-3-イルピロリジン-2-イル]メトキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(4-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルモルホリン-3-イル)メチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-シクロブチルモルホリン-3-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(4-テトラヒドロフラン-3-イルモルホリン-3-イル)メチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[({1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エチル]ピペリジン-4-イル}メチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1]-イル)-N-({4-[(1-シクロプロピル-4-フルオロピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-メトキシベンジル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(3-メトキシベンジル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-8-イルアミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-N-[(4-{[4-(アセチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,367イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(2,2-ジフルオロエト68イリジン68ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3S)-1-(2-フルオロエト68イリジン68ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3S)-1-(2,2-ジフルオロエト68イリジン68ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(2-フルオロエト68イリジン68ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-1-オキセタン-3-イルピロリジン-3-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-ヒドロキシベンジル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(3-ヒドロキシベンジル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[3-(ジフルオロメトキシ)ベンジル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[cis-3-モルホリン-4-イルシクロペンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({4-[(メチルスルホニル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-シクロプロピルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(1-オキセタン-3-イルピペリジン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロ-1-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,368イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロ-1-テトラヒドロフラン-3-イルピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-フルオロ-1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[(3R)-1-オキセタン-3-イルピロリジン-3-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
trans-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({4-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]ベンジル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)ベンジル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-({[(E)-4-ヒドロキシ-1-アダマンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(Z)-4-ヒドロキシ-1-アダマンチル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({4-[(1S,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イルメトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-メチル-5-オキソピロリジン-3-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-[(1R,4R,5R,6S)-5,6-ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]メトキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(1R,4R,5S,6R)-5,6-ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]メトキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,369イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-([2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(3-オキソシクロヘキシル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({(3R)-1-[2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エト70イリジン70ネジン-3-イル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[(3S)-1-オキセタン-3-イルピロリジン-3-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3S)-1-オキセタン-3-イルピロリジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[({4-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]モルホリン-2-イル}メチル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(シアノメチル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(N,N-ジメチルグリシル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
(2-{[(4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)アミノ]メチル}モルホリン-4-イル)酢酸;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[4-(オキセタン-3-イル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-シクロプロピルモルホリン-2-イル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,370イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
エチル4-(4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[(3R)-1-(オキセタン-3-71イリジン71ネジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-71イリジン71ネジン-3-イル]アミノ}-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(1-イソプロピルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({4-[(1-tert-ブチルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-4-(4-{(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{4-({[1-(2-メトキシエチル)ピペリジン-3-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[1-(シアノメチル)ピペリジン-3-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
tert-ブチル4-[(4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)アミノ]ピペラジン-1-カルボキシレート;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド,
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(1,3-ジフルオロプロパン-2-71イリジン71ネジン-3-イル]オキシ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,371イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペラジン-1-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-(3R)-テトラヒドロフラン-3-イルアミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({4-[(1-tert-ブチルピペリジン-4-イル)アミノ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-({[4-(オキセタン-3-イル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{(4-({[4-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({(3R)-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エト72イリジン72ネジン-3-イル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(N,N-ジメチルグリク72イリジン72ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-ニトロ-4-{[1-(オキセタン-3-72イリジン72ジン-3-イル]アミノ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(2R)-4-(N,N-ジメチルグリシル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(2S)-4-(N,N-ジメチルグリシル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,372イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(3R)-1-(シアノメト73イリジン73ネジン-3-イル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[2-(テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)エトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(trans-4-シアノシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-(3-フリルメトキシ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-4-([(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロペンチル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-シアノ-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメトキシ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-4-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1エン-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[3-(シクロプロピルアミノ)プロピル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[1-(メトキシアセチル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[1-(N,N-ジメチルグリシル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-シアノ-4-[(4-フルオロテトラヒドロ)-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[trans-4-(モルホリン-4-イル)シクロヘキシル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,373イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({3-[シクロプロピル(1,3-チアゾール-5-イルメチル)アミノ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-4-[(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-クロロ-4-[(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]-3-(トリフルオロメチル)フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({3-(シクロプロピル(2.2.2-トリフルオロエチル)アミノ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3,5-ジフルオロ-4-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({3-(シクロプロピル(オキセタン-3-イル)アミノ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[1-(1-メチル-L-プロリル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-(3,4-ジフルオロ-5-[(4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
メチル2-{[(4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)アミノ]メチル}モルホリン-4-カルボキシレート;
2-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,374イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)アミノ]メチル}-N-エチル-N-メチルモルホリン-4-カルボキサミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(メチルスルホニル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({3-[シクロブチル(シクロプロピル)アミノ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[4-フルオロ-1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-クロロ-4-(テトラヒドロフラン-3-イルメトキシ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(2R)-4-シクロプロピルモルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[(2S)-4-シクロプロピルモルホリン-2-イル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-4-[(4-シクロプロピルモルホリン-2-イル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-[(3-クロロ-4-{[(4-シクロプロピルモルホリン-2-イル)メチル]アミノ}フェニル)スルホニル]-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
2-{[(2-クロロ-4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}フェニル)アミノ]メチル}-N-エチル-N-メチルモルホリン-4-カルボキサミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({4-[(2-シアノエチル)(シクロプロピル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(cis-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキサ)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[4-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)シクロヘキシル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,375イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{(4-({4-[(2,2-ジフルオロシクロプロピル)アミノ]シクロヘキシル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-(2-オキサスピロ[3.5]ノナ-7-イルメトキシ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(trans-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({4-[(4-シクロプロピルモルホリン-2-イル)メトキシ]-3-ニトロフェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[(2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(3-シアノ-4-{[4-フルオロ-1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル]メトキシ}フェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(trans-4-エチル-4-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(cis-4-エチル-4-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[3-ニトロ-4-({[(2S)-4-(オキセタン-3-イル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)フェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-({3-クロロ-4-[(trans-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)メトキシ]フェニル}スルホニル)-4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({4-[(2-シアノエチル)(シクロプロピル)アミノ]-1-フルオロシクロヘキシル}メトキシ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-({3-ニトロ-4-[(2-オキサスピロ[3.5]ノナ-7-イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-[(4-{[(4-シアノ-4-メチルシクロヘキシル)メチル]アミノ}-3-ニトロフェニル)スルホニル]-2-(1H-ピロロ[2,376イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;
N-(4-{[4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,377イリジンジン-5-イルオキシ)ベンゾイル]スルファモイル}-2-ニトロフェニル)モルホリン-4-カルボキサミド;または
4-(4-{[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル]メチル}ピペラジン-1-イル)-N-{[4-({[4-(メトキシメチル)シクロヘキシル]メチル}アミノ)-3-ニトロフェニル]スルホニル}-2-(1H-ピロロ[2,377イリジンジン-5-イルオキシ)ベンズアミド;または
その薬学的に許容される塩から選択される化合物を含む。
【0252】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約10mgから約500mg、例えば、約20mgから約400mg、約50mgから約350mg、約100mgから約300mg、約150mgから約250mg、50mgから約500mg、約100mgから約500mg、約150mgから約500mg、約200mgから約500mg、約250mgから約500mg、約300mgから約500mg、約350mgから約500mg、約400mgから約500mg、約450mgから約500mg、約10mgから約400mg、約10mgから約350mg、約10mgから300mg、約10mgから約250mg、約10mgから約200mg、約10mgから約150mg、約10mgから約100mg、約10mgから約50mg、約50mgから約150mg、約150mgから約250mg、約250mgから約350mg、または約350mgから約400mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約20mg、50mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、または500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、経口的に投与される。
【0253】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約350mgから約450mg(例えば、約400mg)の用量で、経口で、1日1回、例えば、28日サイクルの毎日投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤の用量は、1日あたり約400mgの用量を達成するために、第1のサイクルにおいて4日間の期間にわたり強化される。例えば、サイクル1の1日目、2日目、3日目、および4日目以降の用量は、それぞれ、約100mg、約200mg、約300mg、および約400mgである。
【0254】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、例えば、約5週間の強化サイクルで、続いて、例えば、少なくとも約24カ月間、固定用量で投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約10mgから約30mg(例えば、約20mg)の用量で、1日1回、例えば、約1週間、続いて、約40mgから約60mg(例えば、約50mg)の用量で、1日1回、例えば、約1週間、続いて、約80mgから約120mg(例えば、約100mg)の用量で、1日1回、例えば、約1週間、続いて、約150mgから約250mg(例えば、約200mg)の用量で、1日1回、例えば、約1週間、続いて、約350mgから約450mg(例えば、約400mg)の用量で、1日1回、例えば、約1週間、続いて固定用量、例えば、約350mgから約450mg(例えば、約400mg)で、1日1回、例えば、少なくとも約24カ月間投与される。
【0255】
他の例示的Bcl-2阻害剤
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、オブリメルセン、例えば、オブリメルセンナトリウム(CAS登録番号:190977-41-4)を含む。オブリメルセンまたはオブリメルセンナトリウムはまた、ゲナセンス、オーグメロセン、bcl-2アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドG3139、またはヘプタデカナトリウム;1-[(2R,4S,5R)-5-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1H-プリン-9-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1H-プリン-9-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1H-プリン-9-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1H-プリン-9-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-[[[(2R,3S,5R)-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)-2-[[[(2R,3S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(5-メチル-2,4-ジオキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(6-アミノプリン-9-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(5-メチル-2,4-ジオキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(4-アミノ-2-オキソピリミジン-1-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-5-(6-アミノプリン-9-イル)オキソラン-3-イル]オキシ-オキシドホスフィノチオイル]オキシメチル]-4-ヒドロキシオキソラン-2-イル]-5-メチルピリミジン-2,4-ジオンとしても知られる。オブリメルセンは、C17222162911717の分子式を有する。オブリメルセンナトリウムは、Bcl-2 mRNAの開始コドン領域に標的化され、ここで、これは、Bcl-2 mRNA翻訳を阻害する、ホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドのナトリウム塩であり、例えば、Banerjee Curr Opin Mol Ther. 1999; 1(3):404-408に開示される。
【0256】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はAPG-2575を含む。APG-2575は、Bcl-2阻害剤APG 2575、APG 2575、またはAPG2575としても知られる。APG-2575は、潜在的アポトーシス促進活性および抗腫瘍薬活性を有するBcl-2の選択的阻害剤である。経口投与の際、Bcl-2阻害剤であるAPG 2575は、Bcl-2の活性を標的化し、結合し、阻害する。APG-2575は、例えば、Fang et al. Cancer Res. 2019 (79) (13 Supplement) 2058に開示される。いくつかの実施形態では、APG-2575は、約20mgから約800mg(例えば、約20mg、50mg、100mg、200mg、400mg、600mg、または800mg)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、APG-2575は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、APG-2575は経口的に投与される。
【0257】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はAPG-1252を含む。APG-1252はまた、Bcl-2/Bcl-XL阻害剤であるAPG-1252またはAPG 1252としても知られる。APG-1252は、潜在的アポトーシス促進活性および抗腫瘍薬活性を有する、Bcl-2相同性(BH)-3ミメティックならびにBcl-2およびBcl-XLの選択的阻害剤である。投与の際、APG-1252は、アポトーシスプロセスを回復させ、Bcl-2/Bcl-XL依存性腫瘍細胞における細胞増殖を阻害する、生存促進性タンパク質であるBcl-2およびBcl-XLに結合し、その活性を阻害する。APG-1252は、例えば、Lakhani et al. Journal of Clinical Oncology 2018 36:15_suppl, 2594-2594に開示される。いくつかの実施形態では、APG-1252は、約10mgから約400mg(例えば、約10mg、約40mg、約160mg、または約400mg)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、APG-1252は週2回投与される。いくつかの実施形態では、APG-1252は静脈内に投与される。
【0258】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はナビトクラクスを含む。ナビトクラクスは、ABT-263または4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミドとしても知られる。ナビトクラクスは、合成小分子およびBcl-2タンパク質のアンタゴニストである。これは、がん性細胞において頻繁に過剰発現される、アポトーシス抑制因子タンパク質であるBcl-2、Bcl-XL、およびBcl-wに選択的に結合する。これらのタンパク質の阻害は、アポトーシスプロセスのトリガーとなる、アポトーシスエフェクタータンパク質であるBaxおよびBakへのこれらの結合を妨げる。ナビトクラクスは、例えば、Gandhi et al. J Clin Oncol. 2011 29(7):909-916に開示されている。いくつかの実施形態では、ナビトクラクスは経口的に投与される。
【0259】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はABT-737を含む。ABT-737はまた、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミドとしても知られる。ABT-737は、アポトーシス促進活性および抗腫瘍薬活性を有する、小分子であるBcl-2相同性3(BH3)ミメティックである。ABT-737は、Bcl-2、Bcl-xlおよびBcl-wを含む、抗アポトーシスBcl-2タンパク質ファミリーの複数のメンバーの疎水性溝に結合する。これは、これらの生存促進性タンパク質の活性を阻害し、Bak/Baxにより媒介されたアポトーシスの活性化を介して、腫瘍細胞におけるアポトーシスプロセスを回復させる。ABT-737は、例えば、Howard et al. Cancer Chemotherapy and Pharmacology 2009 65(1):41-54に開示される。いくつかの実施形態では、ABT-737は経口的に投与される。
【0260】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はBP1002を含む。BP1002は、Bcl-2 mRNAに対して標的化された無電荷のP-エトキシアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドからなる、アンチセンス治療である。BP1002は、例えば、Ashizawa et al. Cancer Research 2017 77(13)に開示される。いくつかの実施形態では、BP1002は、投与のためリポソームに取り込まれる。いくつかの実施形態では、BP1002は静脈内に投与される。
【0261】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はSPC2996を含む。SPC2996は、例えば、Durig et al. Leukemia 2011 25(4)638-47に開示されるBcl-2腫瘍タンパク質であるSPC2996のmRNAを標的化するロックド核酸ホスホロチオエートアンチセンス分子である。いくつかの実施形態では、SPC2996は静脈内に投与される。
【0262】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はオバトクラックス、例えば、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)を含む。メシル酸オバトクラックスは、(2E)-2-[(5E)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール;メタンスルホン酸としても知られる。これは、Bcl-2タンパク質ファミリーの合成小分子阻害剤であり、アポトーシス促進活性および抗腫瘍薬活性を有する、オバトクラックスのメシル酸塩である。オバトクラックスは、Bcl-2タンパク質ファミリーのメンバーに結合し、これにより、アポトーシス促進性タンパク質であるBaxおよびBakへのこれらの結合を妨げる。これは、Bcl-2過剰発現細胞におけるアポトーシスの活性化を促進する。メシル酸オバトクラックスは、例えば、O’Brien et al. Blood 2009 113(2):299-305に開示される。いくつかの実施形態では、メシル酸オバトクラックスは静脈内に投与される。
【0263】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤はPNT2258を含む。PNT225は、Bcl-2遺伝子の5’非翻訳領域中のゲノム配列にハイブリダイズし、DNA干渉(DNAi)のプロセスを通じて、その転写を阻害するホスホジエステルDNAオリゴヌクレオチドである。PNT2258は、例えば、Harb et al. Blood (2013) 122(21):88に開示される。いくつかの実施形態では、PNT2258は静脈内に投与される。
【0264】
低メチル化剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組合せは低メチル化剤を含む。低メチル化剤は、DNAメチル化を阻害する、HMAまたは脱メチル化剤としても知られる。ある特定の実施形態では、低メチル化剤は、DNAメチルトランスフェラーゼの活性を遮断する。ある特定の実施形態では、低メチル化剤は、アザシチジン、デシタビン、CC-486(Bristol Meyers Squibb)、またはASTX727(Astex)を含む。
【0265】
例示的低メチル化剤
いくつかの実施形態では、低メチル化剤はアザシチジンを含む。アザシチジンは、5-AC、5-アザシチジン、アザシチジン、ラダカマイシン、5-AZC、AZA-CR、U-18496、4-アミノ-1-ベータ-D-リボフラノシル-1,3,5-トリアジン-2(1H)-オン、4-アミノ-1-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-2-イル]-1,3,5-トリアジン-2-オン、またはVIDAZA(登録商標)としても知られる。アザシチジンは、以下の構造式:
【0266】
【化4】
、またはその薬学的に許容される塩を有する。
【0267】
アザシチジンは、抗腫瘍薬活性を有する、シチジンのピリミジンヌクレオシドアナログである。アザシチジンは、DNAに取り込まれ、ここで、これは、DNAメチルトランスフェラーゼを可逆的に阻害し、これにより、DNAメチル化を遮断する。アザシチジンによるDNAの低メチル化は、高メチル化により発現停止された腫瘍抑制遺伝子を活性化し、これにより、抗腫瘍作用をもたらし得る。アザシチジンはまた、RNAに取り込まれ、これにより、正常なRNA機能を破壊し、tRNAシトシン-5-メチルトランスフェラーゼ活性を損ない得る。
【0268】
いくつかの実施形態では、アザシチジンは、約25mg/mから約150mg/m、例えば、約50mg/mから約100mg/m、約70mg/mから約80mg/m、約50mg/mから約75mg/m、約75mg/mから約125mg/m、約50mg/m、約75mg/m、約100mg/m、約125mg/m、または約150mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは静脈内に投与される。他の実施形態では、アザシチジンは皮下に投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは、約50mg/mから約100mg/m(例えば、約75mg/m)の用量で、例えば、約5~7日間連続して、例えば、28日サイクルで投与される。例えば、アザシチジンは、約75mg/mの用量で、28日サイクルの1~7日目に7日間連続して投与することができる。別の例としては、アザシチジンは、約75mg/mの用量で、28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間中断し、次に8~9日目に2日間連続して投与され得る。さらに別の例としては、アザシチジンは、約75mg/mの用量で、28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて、1日間中断し、次に8日目に1回の投与が許可される。
【0269】
他の例示的低メチル化剤
いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、デシタビン、CC-486、またはASTX727を含む。デシタビンは、5-アザ-dCyd、デオキシアザシチジン、デゾシチジン、5AZA、DAC、2’-デオキシ-5-アザシチジン、4-アミノ-1-(2-デオキシ-ベータ-D-エリスロ-ペントフラノシル)-1,3,5-トリアジン-2(1H)-オン、5-アザ-2’-デオキシシチジン、5-アザ-2-デオキシシチジン、5-アザデオキシシチジン、またはDACOGEN(登録商標)としても知られる。デシタビンは、以下の構造式:
【0270】
【化5】
、またはその薬学的に許容される塩を有する。
【0271】
デシタビンは、潜在的な抗腫瘍薬活性を有する、シチジン代謝拮抗物質アナログである。デシタビンは、DNAに取り込まれ、DNAメチルトランスフェラーゼを阻害し、これにより、DNAの低メチル化およびDNA複製のS期内停止をもたらす。
【0272】
いくつかの実施形態では、デシタビンは、約5mg/mから約50mg/m、例えば、約10mg/mから約40mg/m、約20mg/mから約30mg/m、約5mg/mから約40mg/m、約5mg/mから約30mg/m、約5mg/mから約20mg/m、約5mg/mから約10mg/m、約10mg/mから約50mg/m、約20mg/mから約50mg/m、約30mg/mから約50mg/m、約40mg/mから約50mg/m、約10mg/mから約20mg/m、約15mg/mから約25mg/m、約5mg/m、約10mg/m、約15mg/m、約20mg/m、約25mg/m、約30mg/m、約35mg/m、約40mg/m、約45mg/m、または約50mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態では、デシタビンは静脈内に投与される。ある特定の実施形態では、デシタビンは、3日間のレジメンに従い投与され、例えば、約10mg/mから約20mg/m(例えば、15mg/m)の用量で、連続静脈内注入により、約3時間かけて投与され、8時間ごとに、3日間繰り返される(6週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルの間)。他の実施形態では、デシタビンは、5日間のレジメンに従い投与され、例えば、約10mg/mから約20mg/m(例えば、15mg/m)の用量で、連続静脈内注入により、約1時間かけて、毎日、5日間投与される(4週間ごとの繰り返しサイクル、例えば、最低限4サイクルの間)。
【0273】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、経口アザシチジン(例えば、CC-486)を含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤はCC-486を含む。CC-486は、抗腫瘍薬活性を有する、アザシチジンの経口で生体利用可能な製剤である、シチジンのピリミジンヌクレオシドアナログである。経口投与の際、アザシチジンは、細胞により取り込まれ、5-アザデオキシシチジン三リン酸に代謝される。5-アザデオキシシチジン三リン酸のDNAへの取り込みは、DNAメチルトランスフェラーゼを可逆的に阻害し、DNAメチル化を遮断する。アザシチジンによるDNAの低メチル化は、高メチル化により既に発現停止された腫瘍抑制遺伝子を再活性化し、これにより、抗腫瘍作用をもたらすことができる。5-アザシチジン三リン酸のRNAへの取り込みは、正常なRNA機能を破壊し、tRNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ活性を損ない、これにより、RNAおよびタンパク質合成の阻害をもたらすことができる。CC-486は、例えば、Laille et al. J Clin Pharmacol. 2014; 54(6):630-639;Mesia et al. European Journal of Cancer 2019 123:138-154において記載される。シチジンアナログの経口製剤はまた、例えば、PCT出願国際公開第2009/139888号パンフレットおよび米国特許第8,846,628号明細書に記載される。CC-486はONUREGとしても知られる。いくつかの実施形態では、CC-486は経口的に投与される。いくつかの実施形態では、CC-486は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、CC-486は、約200mgから約500mg(例えば、300mg)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、CC-486は、例えば、21日または28日サイクルの5~15日間連続して(例えば、1~14日間)投与される。いくつかの実施形態では、CC-486は1日1回投与される。
【0274】
いくつかの実施形態では、低メチル化剤は、CDA阻害剤(例えば、セダズリジン/デシタビン組合せ剤(例えば、ASTX727))を含む。いくつかの実施形態では、低メチル化剤はASTX727を含む。ASTX727は、抗腫瘍薬活性を有する、シチジンデアミナーゼ(CDA)阻害剤セダズリジン(E7727としても知られる)およびシチジン代謝拮抗物質デシタビンを含む経口で利用可能な組合せ剤である。ASTX727の経口投与の際、CDA阻害剤E7727は、シチジンおよびシチジンアナログの脱アミノを触媒する、胃腸(GI)管および肝臓において最初に見出された酵素であるCDAに結合し、阻害する。これは、デシタビンの分解を妨げ、これにより、そのバイオアベイラビリティおよび有効性を増加させ、一方、より低い用量のデシタビンの投与によるGI毒性を減少させ得る。デシタビンは、DNAメチルトランスフェラーゼを阻害し、DNAの低メチル化をもたらす、その三リン酸塩形態のDNAへの取り込みを通じて、その抗腫瘍薬活性を発揮する。これは、DNA複製を妨害し得、腫瘍細胞成長を減少させる。ASTX727は、例えば、Montalaban-Bravo et al. Current Opinions in Hematology 2018 25(2):146-153に開示される。いくつかの実施形態では、ASTX727は、セダズリジン、例えば、約50~150mg(例えば、約100mg)、およびデシタビン、例えば、約300~400mg(例えば、345mg)を含む。いくつかの実施形態では、ASTX727は経口的に投与される。いくつかの実施形態では、ASTX727は、例えば、28日サイクルの5~15日間(例えば、1~5日間)連続して投与される。いくつかの実施形態では、ASTX727は1日1回投与される。
【0275】
シタラビン
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せはシタラビンを含む。シタラビンは、シトシンアラビノシドまたは4-アミノ-1-[(2R,3S,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-2-イル]ピリミジン-2-オンとしても知られる。シタラビンは、以下の構造式:
【0276】
【化6】
、またはその薬学的に許容される塩を有する。
【0277】
シタラビンは、改変された糖部分(リボースの場所にアラビノース)を有する、シチジン代謝拮抗物質アナログである。シタラビンは、DNAへの取り込みについてシチジンと競合する、三リン酸塩形態に変換される。アラビノース糖のため、DNA分子の回転は、立体的に障害され、DNA複製が止まる。シタラビンはまた、DNAポリメラーゼを妨害する。
【0278】
いくつかの実施形態では、シタラビンは、約5mg/mから約75mg/m、例えば、30mg/mで投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、約100mg/mから約400mg/m、例えば、100mg/mで投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、静脈内注入もしくは注射、皮下、またはくも膜下腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、100mg/m/日の用量で、連続IV注入により、または100mg/mの用量で、静脈内に、12時間ごとに投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、7日間(例えば、1から7日目に)投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、体表面積あたり5から75mg/mの範囲にある用量でくも膜下腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、4日ごとに1回から1日1回、4日間くも膜下腔内に投与される。いくつかの実施形態では、シタラビンは、30mg/mの用量で、4日ごとに投与される。
【0279】
さらなる組合せ
本明細書に記載される組合せは、1つまたは複数の他の治療剤、手法またはモダリティをさらに含み得る。
【0280】
一実施形態では、本明細書に記載される方法は、対象に、本明細書に記載されるTIM-3阻害剤および本明細書に記載されるBcl-2阻害剤を含む(場合により、本明細書に記載される低メチル化剤をさらに含む)組合せを、治療剤、手法、またはモダリティとの組合せで、本明細書に記載される障害を処置または予防するのに有効な量で、投与することを含む。ある特定の実施形態では、組合せは、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って投与される、または使用される。他の実施形態では、組合せは、本明細書に記載される組成物または製剤として投与される、または使用される。
【0281】
TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、低メチル化剤、および治療剤、手法、またはモダリティは、同時または任意の順で順次投与される、または使用され得る。TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、低メチル化剤、および治療剤、手法、またはモダリティ(例えば、本明細書に記載される)の任意の組合せおよび順序を使用することができる。TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、低メチル化剤、および/または治療剤、手法もしくはモダリティは、活動性の障害期間中、または寛解もしくはあまり活動性でない疾患の期間中、投与される、または使用され得る。TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、または低メチル化剤は、治療剤、手法またはモダリティを用いた処置の前、同時、または後に投与することができる。
【0282】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組合せは、他の抗体分子、化学療法、他の抗がん療法(例えば、標的化抗がん療法、遺伝子療法、ウイルス療法、RNA療法骨髄移植、ナノ療法、もしくは腫瘍溶解性薬物)、細胞傷害剤、免疫ベースの療法(例えば、サイトカインもしくは細胞ベースの免疫療法)、外科手術手法(例えば、乳腺腫瘍摘出術もしくは乳房切除術)または放射線照射手法、あるいは前述のうちのいずれかの組合せのうちの1つまたは複数と共に投与することができる。追加の療法はアジュバンド療法またはネオアジュバンド療法の形態でもよい。いくつかの実施形態では、追加の療法は酵素阻害剤(例えば、小分子酵素阻害剤)、または転移阻害剤である。組合せて投与され得る例示的細胞傷害剤は、微小管阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗物質、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、アントラサイクリン、ビンカアルカロイド、挿入剤、シグナル伝達経路を妨害する能力のある剤、アポトーシスを促進する剤、プロテアソーム阻害剤、および放射線照射(例えば、局所または全身照射(例えば、ガンマ照射)を含む。他の実施形態では、追加の療法は、外科手術もしくは照射、またはこれらの組合せである。他の実施形態では、追加の療法は、PI3K/AKT/mTOR経路、HSP90阻害剤、またはチューブリン阻害剤のうちの1つまたは複数を標的化する療法である。
【0283】
あるいは、または前述の組合せと組合せて、本明細書に記載される組合せは、免疫調節物質(例えば、共刺激分子の活性化因子もしくは阻害性分子の阻害剤、例えば、免疫チェックポイント分子)、ワクチン、例えば、治療がんワクチン、または他の形態の細胞免疫療法のうちの1つまたは複数と共に投与する、または使用することができる。
【0284】
あるいは、または前述の組合せと組合せて、本明細書に記載される組合せは、CD47、CD70、NEDD8、CDK9、MDM2、FLT3、またはKITの阻害剤のうちの1つまたは複数と共に投与する、または使用することができる。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、CD47、CD70、NEDD8、CDK9、MDM2、FLT3、またはKITの阻害剤と共に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、Bcl-2阻害剤、例えば、本明細書に記載されるBcl-2と共に、さらにCD47、CD70、NEDD8、CDK9、MDM2、FLT3、またはKITの阻害剤と組合せて投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、Bcl-2阻害剤、例えば、本明細書に記載されるBcl-2、および低メチル化剤、例えば、本明細書に記載される低メチル化剤と共に、さらにCD47、CD70、NEDD8、CDK9、MDM2、FLT3、またはKITの阻害剤と組合せて投与される。
【0285】
あるいは、または前述の組合せと組合せて、本明細書に記載される組合せは、p53の活性化因子と共に投与する、または使用することができる。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、p53の活性化因子と共に投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、Bcl-2阻害剤、例えば、本明細書に記載されるBcl-2と共に、さらにp53の活性化因子と組合せて投与される。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤は、Bcl-2阻害剤、例えば、本明細書に記載されるBcl-2、および低メチル化剤、例えば、本明細書に記載される低メチル化剤と共に、さらにp53の活性化因子と組合せて投与される。
【0286】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、共刺激分子または阻害性分子のモジュレーター、例えば、共阻害性リガンドまたは受容体と組合せて投与される、または使用される。
【0287】
一実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、モジュレーター、例えば、共刺激分子のアゴニストと共に投与される、または使用される。一実施形態では、共刺激分子のアゴニストは、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7-H3またはCD83リガンドのアゴニスト(例えば、アゴニスト抗体もしくはその抗原結合性断片、または可溶性融合物)から選択される。
【0288】
別の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、GITRアゴニスト、例えば、抗GITR抗体分子と組合せて投与される、または使用される。
【0289】
一実施形態では、本明細書に記載される化合物または組合せは、PD-L1、PD-L2、CTLA-4、TIM-3、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3、および/もしくはCEACAM-5)、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4ならびに/またはTGFベータから選択される阻害性(または免疫チェックポイント)分子の阻害剤と組合せて投与される、または使用される。一実施形態では、阻害剤は、可溶性リガンド(例えば、CTLA-4-Ig)、あるいはPD-1、LAG-3、PD-L1、PD-L2、もしくはCTLA-4に結合する抗体または抗体断片である。
【0290】
別の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、PD-1阻害剤、例えば、抗PD-1抗体分子と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、LAG-3阻害剤、例えば、抗LAG-3抗体分子と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、PD-L1阻害剤、例えば、抗PD-L1抗体分子と組合せて投与される、または使用される。
【0291】
別の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、PD-1阻害剤(例えば、抗PD-1抗体分子)およびLAG-3阻害剤(例えば、抗LAG-3抗体分子)と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、PD-1阻害剤(例えば、抗PD-1抗体分子)およびPD-L1阻害剤(例えば、抗PD-L1抗体分子)と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、LAG-3阻害剤(例えば、抗LAG-3抗体分子)およびPD-L1阻害剤(例えば、抗PD-L1抗体分子)と組合せて投与される、または使用される。
【0292】
別の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、CEACAM阻害剤(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3、および/またはCEACAM-5阻害剤)、例えば、抗CEACAM抗体分子と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、CEACAM-1阻害剤、例えば、抗CEACAM-1抗体分子と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、CEACAM-3阻害剤、例えば、抗CEACAM-3抗体分子と組合せて投与される、または使用される。別の実施形態では、抗PD-1抗体分子は、CEACAM-5阻害剤、例えば、抗CEACAM-5抗体分子と組合せて投与される、または使用される。
【0293】
本明細書に開示される抗体分子の組合せは、別々に、例えば、別々の抗体分子として投与することも、例えば二重特異性分子もしくは三重特異性抗体分子として、連結することもできる。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子および抗PD-1、抗CEACAM(例えば、抗CEACAM-1、CEACAM-3、および/もしくは抗CEACAM-5)、抗PD-L1、または抗LAG-3抗体分子を含む二重特異性抗体が投与される。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体の組合せを使用して、がん、例えば、本明細書に記載されるがん(例えば、固形腫瘍または血液系腫瘍)が処置される。
【0294】
CD47阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、CD47阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はマグロリマブである。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0295】
例示的CD47阻害剤
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は抗CD47抗体分子である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体はマグロリマブを含む。マグロリマブは、ONO-7913、5F9、またはHu5F9-G4としても知られる。マグロリマブは、腫瘍細胞上で発現したCD47に選択的に結合し、CD47の、食細胞上で発現したタンパク質であるそのリガンドシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)との相互作用を遮断する。これは、典型的には、CD47/SIRPaにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるカルレティキュリンにより媒介されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達の誘発を通じて、マクロファージの活性化を可能にし、特異的な腫瘍細胞ファゴサイトーシスをもたらす。加えて、CD47シグナル伝達の遮断は、一般的には、抗腫瘍Tリンパ球免疫応答およびT媒介細胞死滅を活性化する。マグロリマブは、例えば、Sallaman et al. Blood 2019 134(Supplement_1):569に開示される。
【0296】
いくつかの実施形態では、マグロリマブは静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、サイクル1の1、4、8、11、15、および22日目(例えば、28日サイクル)、サイクル2の1、8、15、および22日目(例えば、28日サイクル)、ならびにサイクル3の1および15日目(例えば、28日サイクル)ならびに続くサイクルで投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、例えば、28日サイクルの、少なくとも週2回、毎週、投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、用量漸増レジメンで投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、1~30mg/kg、例えば、週あたり1~30mg/kgで投与される。
【0297】
他のCD47阻害剤
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は、B6H12.2、CC-90002、C47B157、C47B161、C47B222、SRF231、ALX148、W6/32、4N1K、4N1、TTI-621、TTI-622、PKHB1、SEN177、MiR-708、およびMiR-155から選択される阻害剤である。いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は二重特異性抗体である。
【0298】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はB6H12.2である。B6H12.2は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。B6H12.2は、腫瘍細胞上で発現したCD47に結合し、CD47のそのリガンドシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)との相互作用を遮断する、ヒト化抗CD74-IgG4抗体である。
【0299】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はCC-90002である。CC-90002は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。CC-90002は、潜在的ファゴサイトーシス誘発活性および抗腫瘍薬活性を有する、ヒト細胞表面抗原CD47を標的化するモノクローナル抗体である。投与の際、抗CD47モノクローナル抗体CC-90002は、腫瘍細胞上に発現したCD47に選択的に結合し、CD47の、食細胞上で発現するタンパク質であるシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)との相互作用を遮断する。これは、CD47/SIRPaにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、ファゴサイトーシスのCD47/SIRPaにより媒介される阻害を抑止する。これは、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるカルレティキュリン(CRT)の、マクロファージ上で発現される低密度リポタンパク質(LDL)受容体関連タンパク質(LRP)への結合により媒介されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達を誘発する。これは、マクロファージ活性化および腫瘍細胞の特異的なファゴサイトーシスをもたらす。加えて、CD47シグナル伝達の遮断は、CD47発現腫瘍細胞の抗腫瘍Tリンパ球免疫応答とT細胞により媒介される死滅の両方を活性化する。いくつかの実施形態では、CC-90002は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、CC-90002は、28日サイクルで静脈内に投与される。
【0300】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は、C47B157、C47B161、またはC47B222である。C47B157、C47B161、およびC47B222は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。C47B157、C47B161、およびC47B222は、腫瘍細胞上で発現されるCD47に結合し、CD47のそのリガンドシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)との相互作用を遮断するヒト化抗CD74-IgG1抗体である。
【0301】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はSRF231である。SRF231は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。SRF231は、潜在的ファゴサイトーシス誘発活性および抗腫瘍薬活性を有する、ヒト細胞表面抗原CD47を標的化するヒトモノクローナル抗体である。投与の際、抗CD47モノクローナル抗体SRF231は、腫瘍細胞上のCD47に選択的に結合し、CD47の、マクロファージ上で発現される阻害性タンパク質であるシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPアルファ)との相互作用を遮断する。これは、CD47/SIRPアルファにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、ファゴサイトーシスのCD47/SIRPaにより媒介される阻害を抑止する。これは、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるカルレティキュリン(CRT)の、マクロファージ上で発現される低密度リポタンパク質(LDL)受容体関連タンパク質(LRP)への結合により媒介されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達を誘発する。これは、マクロファージ活性化および腫瘍細胞の特異的なファゴサイトーシスをもたらす。加えて、CD47シグナル伝達の遮断は、CD47発現腫瘍細胞の抗腫瘍Tリンパ球免疫応答とT細胞により媒介される死滅の両方を活性化する。
【0302】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はALX148である。ALX148は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。ALX148はCD47アンタゴニストである。これは、潜在的ファゴサイトーシス誘発活性、免疫刺激活性および抗腫瘍薬活性を有する、ヒト細胞表面抗原CD47を拮抗するシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)のバリアントである。投与の際、ALX148は、CD47の、腫瘍細胞上で発現されるCD47に結合し、食細胞上で発現されるタンパク質であるそのリガンドSIRPaとの相互作用を妨げる。これは、CD47/SIRPaにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、ファゴサイトーシスのCD47/SIRPaにより媒介される阻害を抑止する。これは、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達タンパク質カルレティキュリン(CRT)の、マクロファージ上で発現される低密度リポタンパク質(LDL)受容体関連タンパク質(LRP)への結合により媒介されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達を誘発する。これは、マクロファージ活性化および腫瘍細胞の特異的ファゴサイトーシスをもたらす。加えて、CD47シグナル伝達の遮断は、CD47発現腫瘍細胞の抗腫瘍細胞障害性Tリンパ球(CTL)免疫応答とT細胞により媒介される死滅の両方を活性化する。いくつかの実施形態では、ALX148は静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、ALX148は少なくとも週1回投与される。いくつかの実施形態では、ALX148は少なくとも週2回投与される。
【0303】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はW6/32である。W6/32は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。W6/32は、CD47-MHC-1を標的化する抗CD47抗体である。
【0304】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は4N1Kまたは4N1である。4N1Kおよび4N1は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。4N1Kおよび4N1は、CD47-SIRPαペプチドアゴニストである。
【0305】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はTTI-621である。TTI-621は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。TTI-621はまた、SIRPα-IgG1 Fcとしても知られる。TTI-621は、潜在的免疫チェックポイント阻害活性および抗腫瘍薬活性を有する、ヒト免疫グロブリンG1(IgG1)のFcドメインに連結したヒトシグナル調節性タンパク質アルファ(SIRPa)のN末端CD47結合ドメインからなる可溶性組換え抗体様融合タンパク質である。投与の際、SIRPa-Fc融合タンパク質TTI-621は、腫瘍細胞上で発現されるCD47を選択的に標的化し、結合し、CD47の、マクロファージ上で発現される細胞表面タンパク質である内在性SIRPaとの相互作用を遮断する。これは、CD47/SIRPaにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、がん細胞のマクロファージ活性化およびファゴサイトーシスのCD47/SIRPaにより媒介される阻害を抑止する。これは、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるカルレティキュリン(CRT)の、マクロファージ上で発現される低密度リポタンパク質(LDL)受容体関連タンパク質-1(LRP-1)への結合により媒介されるファゴサイトーシス促進性シグナル伝達を誘発し、腫瘍細胞のマクロファージ活性化および特異的ファゴサイトーシスをもたらす。いくつかの実施形態では、TTI-621は腫瘍内に投与される。
【0306】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はTTI-622である。TTI-622は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。TTI-622はSIRPα-IgG1 Fcとしても知られる。TTI-622は、潜在的免疫チェックポイント阻害性活性、ファゴサイトーシス誘発活性および抗腫瘍薬活性を有する、ヒト免疫グロブリンGサブタイプ4(IgG4)由来のFcドメインに連結したヒトシグナル-調節性タンパク質アルファ(SIRPa;CD172a)のN末端CD47結合ドメインからなる可溶性組換え抗体様融合タンパク質である。投与の際、SIRPa-IgG4-Fc融合タンパク質TTI-622は、腫瘍細胞上で発現されるCD47を選択的に標的化し、結合し、CD47の、マクロファージ上で発現される細胞表面タンパク質である内在性SIRPaとの相互作用を遮断する。これは、CD47/SIRPaにより媒介されるシグナル伝達を妨げ、マクロファージ活性化のCD47/SIRPaにより媒介される阻害を抑止する。これは、ファゴサイトーシス促進性シグナル伝達を誘発し、これにより、腫瘍細胞の表面上で特異的に発現されるカルレティキュリン(CRT)の、マクロファージ上で発現される低密度リポタンパク質(LDL)受容体関連タンパク質-1(LRP-1)との結合がもたらされ、マクロファージ活性化および腫瘍細胞の特異的ファゴサイトーシスをもたらす。
【0307】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はPKHB1である。PKHB1は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。PKHB1は、CD47に結合し、SIRPαとの相互作用を遮断するCD47ペプチドアゴニストである。
【0308】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はSEN177である。SEN177は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。SEN177は、CD47におけるQPCTLを標的化する抗体である。
【0309】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はMiR-708である。MiR-708は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。MiR-708は、CD47を標的化し、SIRPαとの相互作用を遮断するmiRNAである。
【0310】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤はMiR-155である。MiR-155は、例えば、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される。MiR-155は、CD47を標的化し、SIRPαとの相互作用を遮断するmiRNAである。
【0311】
いくつかの実施形態では、CD47阻害剤は、Eladl et al. Journal of Hematology & Oncology 2020 13(96) https://doi.org/10.1186/s13045-020-00930-1に開示される、抗CD74、抗PD-L1二重特異性抗体または抗CD47、抗CD20二重特異性抗体である。
【0312】
いくつかの実施形態では、CD74阻害剤は、例えば、Ponce et al. Oncotarget 2017 8(7):11284-11301に開示されるLicMABである。
【0313】
CD70阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、CD70阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、CD70阻害剤はクサツズマブである。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0314】
例示的CD70阻害剤
いくつかの実施形態では、CD70阻害剤は抗CD70抗体分子である。いくつかの実施形態では、抗CD70抗体はクサツズマブを含む。クサツズマブは、ARGX-110またはJNJ-74494550としても知られる。クサツズマブは、CD70発現腫瘍細胞に対する抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)応答も誘発し得る、CD70に選択的に結合し、CD70の活性を中和する。クサツズマブは、例えば、Riether et al. Nature Medicine 2020 26:1459-1467に開示される。
【0315】
いくつかの実施形態では、クサツズマブは静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは皮下に投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは、1~20mg/kg、例えば、1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg、または20mg/kgで投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは、2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは、10mg/kgで、2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは、20mg/kgで、2週間ごとに1回投与される。いくつかの実施形態では、クサツズマブは、例えば、28日サイクルの3日目および17日目に投与される。
【0316】
p53活性化因子
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、p53活性化因子とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、p53活性化因子はAPR-246である。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0317】
例示的p53活性化因子
いくつかの実施形態では、p53活性化因子はAPR-246である。APR-246は、PRIMA-1(過度のアポトーシスのp53再活性化および誘発)のメチル化誘導体および構造アナログである。APR-246は、エプレネタポプト、PRIMA-1METとしても知られる。APR-246は、チオール基のアルキル化を通じて、細胞の腫瘍p53の変異型形態の中心ドメインを共有結合性に改変する。これらの改変は、野生型立体構造と機能との両方を、内在性p53活性を再構成する変異体p53に回復させ、これにより、腫瘍細胞における細胞周期静止およびアポトーシスが生じる。APR-246は、例えば、Zhang et al. Cell Death and Disease 2018 9(439)に開示される。
【0318】
いくつかの実施形態では、APR-246は、例えば、28日サイクルの1~4日目に、例えば、12サイクルの間投与される。いくつかの実施形態では、APR-246は、4~5g、例えば、4.5gで、毎日投与される。
【0319】
NEDD8阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、NEDD8阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、NEDD8阻害剤は、NEDD8活性化酵素(NAE)の阻害剤である。いくつかの実施形態では、NEDD8阻害剤はペボネジスタットである。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0320】
例示的NEDD阻害剤
いくつかの実施形態では、NEDD8阻害剤は小分子阻害剤である。いくつかの実施形態では、NEDD8阻害剤はペボネジスタットである。ペボネジスタットは、TAK-924、NAE阻害剤MLN4924、Nedd8活性化酵素阻害剤MLN4924、MLN4924、または((1S,2S,4R)-4-(4-((1S)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イルアミノ)-7H-ピロロ(2,3-d)ピリミジン-7-イル)-2-ヒドロキシシクロペンチル)メチルスルファメートとしても知られる。ペボネジスタットは、NAEに結合し、阻害し、腫瘍細胞増殖および生存の阻害をもたらし得る。NAEは、ユビキチンプロテアソーム経路(UPP)と類似するが、別個の経路において細胞標的を改変するユビキチン様(UBL)タンパク質であるNedd8(神経前駆細胞発現発生下方制御8)を活性化する。ペボネジスタットは、例えば、Swords et al. Blood (2018) 131(13)1415-1424に開示される。
【0321】
いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、10~50mg/m、例えば、10mg/m、20mg/m、25mg/m、30mg/m、または50mg/mで投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、例えば、28日サイクルの1、3、および5日目に、例えば、最大16サイクルで投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、固定用量を使用して、投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、強化投薬スケジュールで投与される。いくつかの実施形態では、ペボネジスタットは、例えば、それぞれの28日サイクルの、1日目に25mg/mで、8日目に50mg/mで投与される。
【0322】
CDK9阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは、CDK9阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、CDK9阻害剤は、アルボシジブまたはアルボシジブプロドラッグTP-1287から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0323】
例示的CDK9阻害剤
いくつかの実施形態では、CDK9阻害剤はアルボシジブである。アルボシジブは、フラボピリドール、FLAVO、HMR 1275、L-868275、または(-)-2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3R,4S)-3-ヒドロキシ-1-メチル-4-ピペリジニル]-4H-1-ベンゾピラン-4-オンヒドロクロリドとしても知られる。アルボシジブは合成N-メチルピペリジニルクロロフェニルフラボン化合物である。サイクリン依存性キナーゼの阻害剤として、アルボシジブは、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)のリン酸化を妨げることにより、およびサイクリンD1およびD3発現を下方調節することにより、細胞周期静止を誘発し、これにより、G1細胞周期静止およびアポトーシスがもたらされる。この剤はまた、アデノシン三リン酸活性の競合的阻害剤である。アルボシジブは、例えば、Gupta et al. Cancer Sensistizing Agents for Chemotherapy 2019: pp. 125-149に開示される。
【0324】
いくつかの実施形態では、アルボシジブは静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、例えば、28日サイクルの1、2、および/または3日目に投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、固定用量を使用して投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、強化投薬スケジュールで投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、4週間投与され、2週間の休止期間、例えば、最大6サイクル(例えば、28日サイクル)が続く。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、30~50mg/m、例えば、30mg/mまたは50mg/mで投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、30mg/mで、30分の静脈内(IV)注入として、続いて、30mg/mで、4時間の持続点滴として投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、30mg/mで、30分にわたり、続いて、50mg/mで、4時間にわたり投与される。いくつかの実施形態では、アルボシジブは、30mg/mの第1の用量で、30分の静脈内(IV)注入として、続いて、30mg/mで、4時間の持続点滴として、30mg/mの1つまたは複数の続く用量で、30分にわたり、続いて、50mg/mで、4時間にわたり投与される。
【0325】
他のCDK9阻害剤
いくつかの実施形態では、CDK9阻害剤はTP-1287である。TP-1287は、アルボシジブホスフェートTP-1287またはアルボシジブホスフェートとしても知られる。TP-1287は、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、サイクリン依存性キナーゼ-9(CDK9)の強力な阻害剤であるアルボシジブの経口で生体利用可能な高可溶性リン酸塩プロドラッグである。リン酸塩プロドラッグTP-1287の投与の際、プロドラッグは、腫瘍部位で酵素的に切断され、活性部分アルボシジブが放出される。アルボシジブは、CDK9を標的化し、結合し、これにより、抗アポトーシスタンパク質MCL-1などのCDK9標的遺伝子の発現が減少し、CDK9過剰発現がん細胞におけるG1細胞周期静止およびアポトーシスが誘発される。TP-1287は、例えば、Kim et al. Cancer Research (2017) Abstract 5133; Proceedings: AACR Annual Meeting 2017に開示される。いくつかの実施形態では、TP-1287は経口的に投与される。
【0326】
MDM2阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、MDM2阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤は、イダサヌトリン、KRT-232、ミラデメタン、またはAPG-115から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0327】
例示的MDM2阻害剤
いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤は小分子阻害剤である。いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤はイダサヌトリンである。イダサヌトリンは、RG7388またはRO5503781としても知られる。イダサヌトリンは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、MDM2(マウス二重微小染色体2;Mdm2 p53結合タンパク質相同体)の経口で利用可能な小分子であるアンタゴニストである。イダサヌトリンは、MDM2に結合し、これにより、MDM2タンパク質と腫瘍抑制タンパク質p53の転写活性化ドメインとの間の相互作用が遮断される。MDM2-p53相互作用を妨げることにより、p53は酵素的に分解されず、p53の転写活性が回復され、腫瘍細胞アポトーシスのp53により媒介される誘発を導き得る。イダサヌトリンは、例えば、Mascarenhas et al. Blood (2019) 134(6):525-533に開示される。いくつかの実施形態では、イダサヌトリンは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、イダサヌトリンは、例えば、28日サイクルの1~5日目に投与される。いくつかの実施形態では、イダサヌトリンは、400~500mg、例えば、300mgで投与される。いくつかの実施形態では、イダサヌトリンは、1日1回または2回投与される。いくつかの実施形態では、イダサヌトリンは、300mgで、1日2回、サイクル1(例えば、28日サイクル)で、または1日1回、サイクル2および/または3(例えば、28日サイクル)で、例えば、5日間、処置サイクル(例えば、28日サイクル)ごとに投与される。
【0328】
いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤はKRT-232である。KRT-232は、(3R,5R,6S)-5-(3-クロロフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-3-メチル-1-((1S)-2-メチル-1-(((1-メチルエチル)スルホニル)メチル)プロピル)-2-オキソ-3-ピペリジン酢酸、またはAMG-232としても知られる。KRT-232は、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、MDM2(マウス二重微小染色体2)の経口で利用可能な阻害剤である。経口投与の際、MDM2阻害剤KRT-232は、MDM2タンパク質に結合し、その、腫瘍抑制タンパク質p53の転写活性化ドメインへの結合を妨げる。このMDM2-p53相互作用を妨げることにより、p53の転写活性が回復される。KRT-232は、例えば、Garcia-Delgado et al. Blood (2019) 134(Supplement_1): 2945に開示される。いくつかの実施形態では、KRT-232は経口的に投与される。いくつかの実施形態では、KRT-232は1日1回投与される。いくつかの実施形態では、KRT-232は、サイクル、例えば、28日サイクルの1~7日目に投与される。いくつかの実施形態では、KRT-232は、例えば、28日サイクルの4~10および18~24日目に、最大例えば、4サイクル投与される。
【0329】
いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤はミラデメタンである。ミラデメタンは、HDM2阻害剤DS-3032bまたはDS-3032bとしても知られる。ミラデメタンは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、経口で利用可能なMDM2(マウス二重微小染色体2)アンタゴニストである。経口投与の際、ミラデメタントシレートはMDM2タンパク質に結合し、これにより、MDM2タンパク質の、腫瘍抑制タンパク質p53の転写活性化ドメインへの結合が妨げられる。このMDM2-p53相互作用を妨げることにより、p53のプロテオソームにより媒介される酵素分解が阻害され、p53の転写活性が回復される。これにより、p53シグナル伝達の回復がもたらされ、腫瘍細胞アポトーシスのp53により媒介される誘発が生じる。ミラデメタンは、例えば、DiNardo et al. Blood (2019) 134(Supplement_1):3932に開示される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、5~200mg、例えば、5mg、20mg、30mg、80mg、100mg、90mg、および/または200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、単一のカプセル剤または複数のカプセル剤で投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、固定用量で投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、用量漸増レジメンで投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、キザルチニブ(FLT3の阻害剤)とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、ミラデメタンは、5~200mg(例えば、5mg、20mg、80mg、または200mg)で投与され、キザルチニブは、20~30mg(例えば、20mgまたは30mg)で投与される。
【0330】
いくつかの実施形態では、MDM2阻害剤はAPG-115である。APG-115は、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、ヒト相同体微小染色体2(HDM2;マウス二重微小染色体2相同体;MDM2)の経口で利用可能な阻害剤である。経口投与の際、p53-HDM2タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤APG-115はHDM2に結合し、これにより、HDM2タンパク質の、腫瘍抑制タンパク質p53の転写活性化ドメインへの結合が妨げられる。このHDM2-p53相互作用を妨げることにより、p53のプロテアソームにより媒介される酵素分解が阻害され、p53の転写活性が回復される。これは、p53シグナル伝達の回復をもたらし、腫瘍細胞アポトーシスのp53により媒介される誘発を生じ得る。APG-115は、例えば、Fang et al. Journal for ImmunoTherapy of Cancer (2019) 7(327)に開示される。いくつかの実施形態では、APG-115は経口的に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、100~250mg、例えば、100mg、150mg、200mg、および/または250mgで投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、例えば、28日サイクルの1~5日目に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、例えば、28日サイクルの1~7日目に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、平坦用量で投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、用量漸増スケジュールで投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、1日あたり100mgで、28日サイクルの1~5日目に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、1日あたり150mgで、28日サイクルの1~5日目に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、1日あたり200mgで、28日サイクルの1~5日目に投与される。いくつかの実施形態では、APG-115は、1日あたり250mgで、28日サイクルの1~5日目に投与される。
【0331】
FLT3阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、FTL3阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、FLT3阻害剤は、ギルテリチニブ、キザルチニブ、またはクレノラニブから選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0332】
例示的FLT3阻害剤
いくつかの実施形態では、FLT3阻害剤はギルテリチニブである。ギルテリチニブはASP2215としても知られる。ギルテリチニブは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、受容体チロシンキナーゼ(RTK)FMS関連チロシンキナーゼ3(FLT3、STK1、またはFLK2)、AXL(UFOまたはJTK11)および未分化リンパ腫キナーゼ(ALKまたはCD246)の経口で生体利用可能な阻害剤である。ギルテリチニブは、野生型と変異型形態両方のFLT3、AXLおよびALKに結合し、阻害する。これは、これらのRTKを過剰発現するがん細胞型におけるFLT3、AXL、およびALKにより媒介されるシグナル伝達経路の阻害ならびに腫瘍細胞増殖の減少をもたらし得る。ギルテリチニブは、例えば、Perl et al. N Engl J Med (2019) 381:1728-1740に開示される。いくつかの実施形態では、ギルテリチニブは経口的に投与される。
【0333】
いくつかの実施形態では、FLT3阻害剤はキザルチニブである。キザルチニブは、AC220または1-(5-tert-ブチル-1,2-オキサゾール-3-イル)-3-[4-[6-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル]フェニル]ウレアとしても知られる。キザルチニブは、例えば、Cortes et al. The Lancet (2019) 20(7):984-997に開示される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、20~60mg、例えば、20mg、30mg、40mg、および/または60mgで投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは平坦用量で投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、20mgで毎日投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、30mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、40mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは用量漸増レジメンで投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、例えば28日サイクルの1~14日目に30mgで毎日投与され、例えば28日サイクルの15~28日目に60mgで毎日投与される。いくつかの実施形態では、キザルチニブは、例えば28日サイクルの1~14日目に20mgで毎日投与され、例えば28日サイクルの15~28日目に30mgで毎日投与される。
【0334】
いくつかの実施形態では、FLT3阻害剤はクレノラニブである。クレノラニブは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)を標的化する経口で生体利用可能な小分子である。クレノラニブは、PDGFRに結合し、阻害し、PDGFR関連シグナル伝達経路の阻害、ゆえに、腫瘍血管新生および腫瘍細胞増殖の阻害をもたらし得る。クレノラニブはCP-868596としても知られる。クレノラニブは、例えば、Zimmerman et al. Blood (2013) 122(22):3607-3615に開示されている。いくつかの実施形態では、クレノラニブは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、クレノラニブは毎日投与される。いくつかの実施形態では、クレノラニブは、100~200mg、例えば、100mgまたは200mgで投与される。いくつかの実施形態では、クレノラニブは、1日1回、1日2回、または1日3回投与される。いくつかの実施形態では、クレノラニブは、200mgで毎日、3回の等しい用量で、例えば、8時間ごとに投与される。
【0335】
KIT阻害剤
ある特定の実施形態では、場合により、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせた、または場合により、本明細書に記載される低メチル化剤およびBcl-2阻害剤と組み合わせた、本明細書に記載される抗TIM3抗体は、KIT阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、KIT阻害剤は、リプレチニブ、またはアバプリチニブから選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0336】
例示的KIT阻害剤
いくつかの実施形態では、KIT阻害剤はリプレチニブである。リプレチニブは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、腫瘍関連抗原(TAA)マスト/幹細胞因子受容体(SCFR)KITおよび血小板由来増殖因子受容体アルファ(PDGFR-アルファ;PDGFRa)の野生型および変異型形態の経口で生体利用可能なスイッチポケット調節阻害剤である。経口投与の際、リプレチニブは、KITおよびPDGFRaの野生型と変異型形態の両方を、それらのスイッチポケット結合部位で特異的に標的化し、結合し、これにより、これらのキナーゼの不活性な立体構造から活性な立体構造へのスイッチが妨げられ、それらの野生型および変異型形態が不活性化される。これは、KIT/PDGFRa派生のがんにおいて、KIT/PDGFRaにより媒介される腫瘍細胞シグナル伝達を抑止し、増殖を妨げる。DCC-2618は、血管内皮増殖因子受容体タイプ2(VEGFR2;KDR)、アンジオポエチン-1受容体(TIE2;TEK)、PDGFR-ベータおよびマクロファージコロニー刺激因子1受容体(FMS;CSF1R)を含む、いくつかの他のキナーゼも阻害し、これにより、腫瘍細胞成長をさらに阻害する。リプレチニブは、DCC2618、QINLOCK(商標)(Deciphera)、または1-N’-[2,5-ジフルオロ-4-[2-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピリジン-4-イル]オキシフェニル]-1-N’-フェニルシクロプロパン-1,1-ジカルボキサミドとしても知られる。いくつかの実施形態では、リプレチニブは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、リプレチニブは、100~200mg、例えば、150mgで投与される。いくつかの実施形態では、リプレチニブは、3つの50mgの錠剤として投与される。いくつかの実施形態では、リプレチニブは、150mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、リプレチニブは、1日1回摂取される3つの50mgの錠剤として投与される。
【0337】
いくつかの実施形態では、KIT阻害剤はアバプリチニブである。アバプリチニブは、BLU-285またはAYVAKIT(商標)(Blueprint Medicines)としても知られる。アバプリチニブは、潜在的抗腫瘍薬活性を有する、血小板由来の増殖因子受容体アルファ(PDGFRアルファ;PDGFRa)およびマスト/幹細胞因子受容体c-Kit(SCFR)の特異的な変異型形態の経口で生体利用可能な阻害剤である。経口投与の際、アバプリチニブは、PDGFRa D842V変異体および様々なKITエクソン17変異体を含む、PDGFRaおよびc-Kitの特異的な変異型形態に特異的に結合し、阻害する。これは、これらのPDGFRaおよびc-Kit変異体を発現する腫瘍細胞において、PDGFRaおよびc-Kitにより媒介されるシグナル伝達経路の阻害ならびに増殖の阻害をもたらす。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは経口的に投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは毎日投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは、100~300mg、例えば、100mg、200mg、300mgで投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは、300mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは、200mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは、100mgで1日1回投与される。いくつかの実施形態では、アバプリチニブは、例えば、28日サイクルで継続して投与される。
【0338】
PD-1阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組成物および組合せは、PD-1阻害剤と組み合わせてさらに投与される。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、スパルタリズマブ(PDR001、Novartis)、ニボルマブ(Bristol-Myers Squibb)、ペムブロリズマブ(Merck & Co)、ピディリズマブ(CureTech)、MEDI0680(Medimmune)、REGN2810(Regeneron)、TSR-042(Tesaro)、PF-06801591(Pfizer)、BGB-A317(Beigene)、BGB-108(Beigene)、INCSHR1210(Incyte)、またはAMP-224(Amplimmune)から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0339】
例示的PD-1阻害剤
一実施形態では、PD-1阻害剤は抗PD-1抗体分子である。一実施形態では、PD-1阻害剤は、参照によりその全体が組み込まれる、名称「Antibody Molecules to PD-1 and Uses Thereof」で2015年7月30日に公開された、米国特許出願公開第2015/0210769号明細書に記載される抗PD-1抗体分子である。本明細書に記載される抗体分子は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2015/0210769号明細書に記載されるベクター、宿主細胞、および方法により作製することができる。
【0340】
他の例示的PD-1阻害剤
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、MDX-1106、MDX-1106-04、ONO-4538、BMS-936558、またはOPDIVO(登録商標)としても知られる、ニボルマブ(Bristol-Myers Squibb)である。ニボルマブ(クローン5C4)および他の抗PD-1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第8,008,449号明細書および国際公開第2006/121168号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、ニボルマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0341】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、ランブロリズマブ、MK-3475、MK03475、SCH-900475、またはKEYTRUDA(登録商標)としても知られるペムブロリズマブ(Merck & Co)である。ペムブロリズマブおよび他の抗PD-1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる、Hamid, O. et al. (2013) New England Journal of Medicine 369 (2): 134-44、米国特許第8,354,509号明細書、および国際公開第2009/114335号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、ペムブロリズマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0342】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、CT-011としても知られるピディリズマブ(CureTech)である。ピディリズマブおよび他の抗PD-1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる、Rosenblatt, J. et al. (2011) J Immunotherapy 34(5): 409-18,米国特許第7,695,715号明細書、米国特許第7,332,582号明細書、および米国特許第8,686,119号明細書に開示される。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、ピディリズマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0343】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、AMP-514としても知られるMEDI0680(Medimmune)である。MEDI0680および他の抗PD-1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第9,205,148号明細書および国際公開第2012/145493号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、MEDI0680の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0344】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子はREGN2810(Regeneron)である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、REGN2810の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0345】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子はPF-06801591(Pfizer)である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、PF-06801591の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0346】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、BGB-A317またはBGB-108(Beigene)である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、BGB-A317またはBGB-108の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0347】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、INCSHR01210またはSHR-1210としても知られる、INCSHR1210(Incyte)である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、INCSHR1210の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0348】
一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、ANB011としても知られる、TSR-042(Tesaro)である。一実施形態では、抗PD-1抗体分子は、TSR-042の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0349】
さらに公知の抗PD-1抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2015/112800号パンフレット、国際公開第2016/092419号パンフレット、国際公開第2015/085847号パンフレット、国際公開第2014/179664号パンフレット、国際公開第2014/194302号パンフレット、国際公開第2014/209804号パンフレット、国際公開第2015/200119号パンフレット、米国特許第8,735,553号明細書、米国特許第7,488,802号明細書、米国特許第8,927,697号明細書、米国特許第8,993,731号明細書、および米国特許第9,102,727号明細書に記載されるものが含まれる。
【0350】
一実施形態では、抗PD-1抗体は、本明細書に記載される抗PD-1抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗PD-1抗体のうちの1つと同じ、PD-1上のエピトープに結合する抗体である。
【0351】
一実施形態では、PD-1阻害剤は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第8,907,053号明細書に記載される、PD-1シグナル伝達経路を阻害するペプチドである。一実施形態では、PD-1阻害剤は、イムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域)に融合したPD-L1またはPD-L2の細胞外部分またはPD-1結合部分を含むイムノアドヘシン))である。一実施形態では、PD-1阻害剤は、AMP-224(例えば、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2010/027827号パンフレットおよび国際公開第2011/066342号パンフレットに開示される、B7-DCIg(Amplimmune))である。
【0352】
PD-L1阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、PD-L1阻害剤と組合せてさらに投与される。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、FAZ053(Novartis)、アテゾリズマブ(Genentech/Roche)、アベルマブ(Merck SeronoおよびPfizer)、デュルバルマブ(MedImmune/AstraZeneca)、またはBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0353】
例示的PD-L1阻害剤
一実施形態では、PD-L1阻害剤は抗PD-L1抗体分子である。一実施形態では、PD-L1阻害剤は、参照によりその全体が組み込まれる、名称「Antibody Molecules to PD-L1 and Uses Thereof」で、2016年4月21日に公開された、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に開示される抗PD-L1抗体分子である。本明細書に記載される抗体分子は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に記載されるベクター、宿主細胞、および方法により作製することができる。
【0354】
他の例示的PD-L1阻害剤
一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MPDL3280A、RG7446、RO5541267、YW243.55.S70、またはTECENTRIQ(商標)としても知られる、アテゾリズマブ(Genentech/Roche)である。アテゾリズマブおよび他の抗PD-L1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第8,217,149号明細書に開示される。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、アテゾリズマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0355】
一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MSB0010718Cとしても知られる、アベルマブ(Merck SeronoおよびPfizer)である。アベルマブおよび他の抗PD-L1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2013/079174号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、アベルマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0356】
一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MEDI4736としても知られるデュルバルマブ(MedImmune/AstraZeneca)である。デュルバルマブおよび他の抗PD-L1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第8,779,108号明細書に開示される。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、デュルバルマブの、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0357】
一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、MDX-1105または12A4としても知られるBMS-936559(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-936559および他の抗PD-L1抗体は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第7,943,743号明細書および国際公開第2015/081158号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗PD-L1抗体分子は、BMS-936559の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0358】
さらに公知の抗PD-L1抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2015/181342号パンフレット、国際公開第2014/100079号パンフレット、国際公開第2016/000619号パンフレット、国際公開第2014/022758号パンフレット、国際公開第2014/055897号パンフレット、国際公開第2015/061668号パンフレット、国際公開第2013/079174号パンフレット、国際公開第2012/145493号パンフレット、国際公開第2015/112805号パンフレット、国際公開第2015/109124号パンフレット、国際公開第2015/195163号パンフレット、米国特許第8,168,179号明細書、米国特許第8,552,154号明細書、米国特許第8,460,927号明細書、および米国特許第9,175,082号明細書に記載されるものを含む。
【0359】
一実施形態では、抗PD-L1抗体は、本明細書に記載される抗PD-L1抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗PD-L1抗体のうちの1つと同じ、PD-L1上のエピトープに結合する抗体である。
【0360】
LAG-3阻害剤
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、LAG-3阻害剤とさらに組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、LAG-3阻害剤は、LAG525(Novartis)、BMS-986016 (Bristol-Myers Squibb)、またはTSR-033(Tesaro)から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0361】
例示的LAG-3阻害剤
一実施形態では、LAG-3阻害剤は抗LAG-3抗体分子である。一実施形態では、LAG-3阻害剤は、参照によりその全体が組み込まれる、名称「Antibody Molecules to LAG-3 and Uses Thereof」で、2015年9月17日に公開された、米国特許出願公開第2015/0259420号明細書に開示される、抗LAG-3抗体分子である。本明細書に記載される抗体分子は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2015/0259420号明細書に記載されるベクター、宿主細胞、および方法により作製することができる。
【0362】
他の例示的LAG-3阻害剤
一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、BMS986016としても知られるBMS-986016(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-986016および他の抗LAG-3抗体は、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2015/116539号パンフレットおよび米国特許第9,505,839号明細書に開示される。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、BMS-986016の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0363】
一実施形態では、抗LAG-3抗体分子はTSR-033(Tesaro)である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、TSR-033の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0364】
一実施形態では、抗LAG-3抗体分子はIMP731またはGSK2831781(GSKおよびPrima BioMed)である。IMP731および他の抗LAG-3抗体は、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2008/132601号パンフレットおよび米国特許第9,244,059号明細書に開示される。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP731の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、GSK2831781の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0365】
一実施形態では、抗LAG-3抗体分子はIMP761(Prima BioMed)である。一実施形態では、抗LAG-3抗体分子は、IMP761の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0366】
さらに知られる抗LAG-3抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2008/132601号パンフレット、国際公開第2010/019570号パンフレット、国際公開第2014/140180号パンフレット、国際公開第2015/116539号パンフレット、国際公開第2015/200119号パンフレット、国際公開第2016/028672号パンフレット、米国特許第9,244,059号明細書、米国特許第9,505,839号明細書に記載されるものを含む。
【0367】
一実施形態では、抗LAG-3抗体は、本明細書に記載される抗LAG-3抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗LAG-3抗体のうちの1つと同じ、LAG-3上のエピトープに結合する抗体である。
【0368】
一実施形態では、抗LAG-3阻害剤は、可溶性LAG-3タンパク質、例えば、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2009/044273号パンフレットに開示されるIMP321(Prima BioMed)である。
【0369】
GITRアゴニスト
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される組成物および組合せは、GITRアゴニストと組合せて投与される。いくつかの実施形態では、GITRアゴニストは、GWN323(NVS)、BMS-986156、MK-4166もしくはMK-1248(Merck)、TRX518(Leap Therapeutics)、INCAGN1876(Incyte/Agenus)、AMG 228(Amgen)またはINBRX-110(Inhibrx)である。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0370】
例示的GITRアゴニスト
一実施形態では、GITRアゴニストは抗GITR抗体分子である。一実施形態では、GITRアゴニストは、参照によりその全体が組み込まれる、名称「Compositions and Methods of Use for Augmented Immune Response and Cancer Therapy」で、2016年4月14日に公開された、国際公開第2016/057846号パンフレットに記載される、抗GITR抗体分子である。本明細書に記載される抗体分子は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2016/057846号パンフレットに記載されるベクター、宿主細胞、および方法により作製することができる。
【0371】
他の例示的GITRアゴニスト
一実施形態では、抗GITR抗体分子は、BMS 986156またはBMS986156としても知られる、BMS-986156(Bristol-Myers Squibb)である。BMS-986156および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第9,228,016号明細書および国際公開第2016/196792号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗GITR抗体分子は、BMS-986156の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0372】
一実施形態では、抗GITR抗体分子は、MK-4166またはMK-1248(Merck)である。MK-4166、MK-1248、および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第8,709,424号明細書、国際公開第2011/028683号パンフレット、国際公開第2015/026684号パンフレット、およびMahne et al. Cancer Res. 2017; 77(5):1108-1118に開示される。一実施形態では、抗GITR抗体分子は、MK-4166またはMK-1248の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0373】
一実施形態では、抗GITR抗体分子はTRX518(Leap Therapeutics)である。TRX518および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第7,812,135号明細書、米国特許第8,388,967号明細書、米国特許第9,028,823号明細書、国際公開第2006/105021号パンフレット、およびPonte J et al. (2010) Clinical Immunology; 135:S96に開示される。一実施形態では、抗GITR抗体分子は、TRX518の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0374】
一実施形態では、抗GITR抗体分子はINCAGN1876(Incyte/Agenus)である。INCAGN1876および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0368349号明細書および国際公開第2015/184099号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗GITR抗体分子は、INCAGN1876の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0375】
一実施形態では、抗GITR抗体分子はAMG 228(Amgen)である。AMG 228および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第9,464,139号明細書および国際公開第2015/031667号パンフレットに開示される。一実施形態では、抗GITR抗体分子は、AMG 228の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0376】
一実施形態では、抗GITR抗体分子はINBRX-110(Inhibrx)である。INBRX-110および他の抗GITR抗体は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願公開第2017/0022284号明細書および国際公開第2017/015623号パンフレットに開示される。一実施形態では、GITRアゴニストは、INBRX-110の、CDR配列(またはまとめてすべてのCDR配列)、重鎖もしくは軽鎖可変領域配列、または重鎖もしくは軽鎖配列のうちの1つまたは複数を含む。
【0377】
一実施形態では、GITRアゴニスト(例えば、融合タンパク質)は、MEDI1873としても知られる、MEDI 1873(MedImmune)である。MEDI 1873および他のGITRアゴニストは、例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願公開第2017/0073386号明細書、国際公開第2017/025610号パンフレット、およびRoss et al. Cancer Res 2016; 76(14 Suppl): Abstract nr 561に開示される。一実施形態では、GITRアゴニストは、MEDI 1873のグルココルチコイド誘発性TNF受容体リガンド(GITRL)の、IgG Fcドメイン、機能的多量体形成ドメイン、および受容体結合ドメインのうちの1つまたは複数を含む。
【0378】
さらに公知のGITRアゴニスト(例えば、抗GITR抗体)は、例えば、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2016/054638号パンフレットに記載されるものを含む。
【0379】
一実施形態では、抗GITR抗体は、本明細書に記載される抗GITR抗体のうちの1つとの結合について競合する、および/または本明細書に記載される抗GITR抗体のうちの1つと同じ、GITR上のエピトープに結合する抗体である。
【0380】
一実施形態では、GITRアゴニストは、GITRシグナル伝達経路を活性化するペプチドである。一実施形態では、GITRアゴニストは、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列のFc領域)に融合されたイムノアドヘシン結合断片(例えば、GITRLの細胞外部分またはGITR結合部分を含むイムノアドヘシン結合断片)である。
【0381】
IL15/IL-15Ra複合体
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物および組合せは、IL-15/IL-15Ra複合体と組合せてさらに投与される。いくつかの実施形態では、IL-15/IL-15Ra複合体は、NIZ985(Novartis)、ATL-803(Altor)またはCYP0150(Cytune)から選択される。いくつかの実施形態では、これらの組合せを使用して、AMLまたはMDSを含む、本明細書に開示される血液系の適応症を含む、本明細書に開示されるがん適応症が処置される。
【0382】
例示的IL-15/IL-15Ra複合体
一実施形態では、IL-15/IL-15Ra複合体は、ヒトIL-15Raの可溶性形態と複合体を形成したヒトIL-15を含む。複合体は、IL-15Raの可溶性形態に共有結合または非共有結合したIL-15を含み得る。特定の実施形態では、ヒトIL-15は、IL-15Raの可溶性形態に非共有結合している。特定の実施形態では、ヒトIL-15の組成物は、本明細書に参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2014/066527号パンフレットに記載されるアミノ酸配列を含み、可溶性形態のヒトIL-15Raは、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2014/066527号パンフレットに記載されるアミノ酸配列を含む。本明細書に記載される分子は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2007/084342号パンフレットに記載されるベクター、宿主細胞、および方法により作製することができる。
【0383】
他の例示的IL-15/IL-15Ra複合体
一実施形態では、IL-15/IL-15Ra複合体は、ALT-803、IL-15/IL-15Ra Fc融合タンパク質(IL-15N72D:IL-15RaSu/Fc可溶性複合体)である。ALT-803は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2008/143794号パンフレットに開示される。
【0384】
一実施形態では、IL-15/IL-15Ra複合体は、IL-15Ra(CYP0150、Cytune)のスシドメインに融合したIL-15を含む。IL-15Raのスシドメインは、IL-15Raのシグナルペプチド後の第1のシステイン残基で始まり、前記シグナルペプチド後の4番目のシステイン残基で終わるドメインを指す。IL-15Raのスシドメインに融合したIL-15の複合体は、参照によりその全体が組み込まれる、国際公開第2007/04606号パンフレットおよび国際公開第2012/175222号パンフレットに開示される。
【0385】
医薬組成物、製剤、およびキット
別の態様では、本開示は、薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された本明細書に記載される組合せを含む、組成物、例えば、薬学的に許容される組成物を提供する。本明細書で使用されるように、「薬学的に許容される担体」には、生理的に適合するありとあらゆる溶剤、分散媒、等張および吸収遅延剤などが含まれる。担体は静脈内、筋肉内、皮下、非経口、直腸、脊髄または上皮投与(例えば、注射または注入により)に適することが可能である。
【0386】
本明細書に記載される組成物は種々の形態であってよい。これらの形態には、例えば、液状溶液(例えば、注射可能および注入不能溶液)、分散液または懸濁液、リポソームおよび坐薬などの液体、半固体、固形剤形が含まれる。好ましい形態は、意図する投与様式および治療適用に依存する。典型的な好ましい組成物は、注射可能または注入不能溶液の形態である。好ましい投与様式は非経口(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。好ましい実施形態では、抗体は静脈内注入または注射により投与される。別の好ましい実施形態では、抗体は筋肉内または皮下注射により投与される。
【0387】
本明細書で使用される語句「非経口投与」および「非経口的に投与される」は、腸内および局所投与以外の通常は注射による投与様式を意味し、限定せずに、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、関節内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節腔内、嚢下、くも膜下、脊髄内、硬膜内および胸骨内注射および注入が含まれる。
【0388】
治療組成物は典型的には、製造および貯蔵の条件下で無菌であり安定しているべきである。組成物は溶液、マイクロエマルジョン、分散液、リポソーム、または高抗体濃度に適した他の秩序立った構造として処方することが可能である。無菌注射可能溶液は、活性化合物(例えば、抗体または抗体部分)を必要な量で適切な溶剤に必要に応じて、上に列挙した成分のうちの1つまたは組合せと一緒に取り込み、それに続いて無菌化濾過することにより調製することが可能である。一般には、分散液は、活性化合物を基本的な分散媒および上に列挙される成分由来の必要な他の成分を含有する無菌媒体に取り込むことにより調製される。無菌注射液の調製のための無菌粉末の場合には、好ましい調製方法は、活性成分プラスその既に無菌濾過された溶液由来の任意の追加の所望の成分の粉末をもたらす真空乾燥および凍結乾燥である。溶液の適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散液の場合は必要な粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により維持することが可能である。注射可能な組成物の長期の吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを含むことによりもたらすことが可能である。
【0389】
本明細書に記載される組合せまたは組成物は、本明細書に記載される対象への投与(例えば、静脈内投与)に適した製剤(例えば、投薬製剤または投薬形態)に製剤化することができる。本明細書に記載される製剤は、液体製剤、凍結乾燥製剤、または復元製剤であり得る。
【0390】
ある特定の実施形態では、製剤は液体製剤である。いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、TIM-3阻害剤(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)および緩衝剤を含む。
【0391】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、25mg/mLから250mg/mL、例えば、50mg/mLから200mg/mL、60mg/mLから180mg/mL、70mg/mLから150mg/mL、80mg/mLから120mg/mL、90mg/mLから110mg/mL、50mg/mLから150mg/mL、50mg/mLから100mg/mL、150mg/mLから200mg/mL、または100mg/mLから200mg/mL、例えば、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg/mL、130mg/mL、140mg/mL、または150mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子を含む。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、80mg/mLから120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する。
【0392】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、ヒスチジンを含む緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)を含む。ある特定の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、1mMから100mM、例えば、2mMから50mM、5mMから40mM、10mMから30mM、15から25mM、5mMから40mM、5mMから30mM、5mMから20mM、5mMから10mM、40mMから50mM、30mMから50mM、20mMから50mM、10mMから50mM、または5mMから50mM、例えば、2mM、5mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、または50mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、15mMから25mM、例えば、20mMの濃度で存在する。他の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、4から7、例えば、5から6、例えば、5、5.5、または6のpHを有する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、5から6、例えば、5.5のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、ヒスチジンおよびヒスチジン-HClを含む。
【0393】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子および15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤を含む。
【0394】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は炭水化物をさらに含む。ある特定の実施形態では、炭水化物はスクロースである。いくつかの実施形態では、炭水化物(例えば、スクロース)は、50mMから500mM、例えば、100mMから400mM、150mMから300mM、180mMから250mM、200mMから240mM、210mMから230mM、100mMから300mM、100mMから250mM、100mMから200mM、100mMから150mM、300mMから400mM、200mMから400mM、または100mMから400mM、例えば、100mM、150mM、180mM、200mM、220mM、250mM、300mM、350mM、または400mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0395】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤、および200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0396】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は界面活性剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、界面活性剤はポリソルベート20である。いくつかの実施形態では、界面活性剤またはポリソルベート20は、0.005%から0.1%(w/w)、例えば、0.01%から0.08%、0.02%から0.06%、0.03%から0.05%、0.01%から0.06%、0.01%から0.05%、0.01%から0.03%、0.06%から0.08%、0.04%から0.08%、または0.02%から0.08%(w/w)、例えば、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%(w/w)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0397】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0398】
いくつかの実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、20mMの濃度でヒスチジン緩衝剤(例えば、ヒスチジン/ヒスチジン-HCL)を含み、5.5のpHを有する緩衝剤、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0399】
いくつかの実施形態では、液体製剤は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む製剤を希釈することにより調製される。例えば、薬物物質製剤は、1つまたは複数の賦形剤(例えば、濃縮賦形剤)を含む溶液で希釈することができる。いくつかの実施形態では、溶液は、ヒスチジン、スクロース、またはポリソルベート20のうちの1つ、2つ、またはすべてを含む。ある特定の実施形態では、溶液は、薬物物質製剤として同じ賦形剤(複数可)を含む。例示的賦形剤としては、アミノ酸(例えば、ヒスチジン)、炭水化物(例えば、スクロース)、または界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、液体製剤は復元凍結乾燥製剤ではない。他の実施形態では、液体製剤は復元凍結乾燥製剤である。いくつかの実施形態では、製剤は液体として保存される。他の実施形態では、製剤は液体として調製され、次いで、保存前に、例えば、凍結乾燥またはスプレー乾燥により乾燥される。
【0400】
ある特定の実施形態では、0.5mLから10mL(例えば、0.5mLから8mL、1mLから6mL、または2mLから5mL、例えば、1mL、1.2mL、1.5mL、2mL、3mL、4mL、4.5mL、または5mL)の液体製剤が、容器(例えば、バイアル)ごとに充填される。他の実施形態では、抽出可能な体積である少なくとも1mL(例えば、少なくとも1.2mL、少なくとも1.5mL、少なくとも2mL、少なくとも3mL、少なくとも4mL、または少なくとも5mL)の液体製剤が、容器(例えば、バイアル)ごとに取り出すことができるように、液体製剤は、容器(例えば、バイアル)に充填される。ある特定の実施形態では、液体製剤は、臨床部門で希釈することなく、容器(例えば、バイアル)から抽出される。ある特定の実施形態では、液体製剤は、薬物物質製剤から希釈され、臨床部門で容器(例えば、バイアル)から抽出される。ある特定の実施形態では、製剤(例えば、液体製剤)は、例えば、患者への注入が始まる前に、例えば、1時間以内(例えば、45分、30分、または15分以内)に注入バッグに注入される。
【0401】
本明細書に記載される製剤は、容器内で保存することができる。本明細書に記載される製剤のうちのいずれかのため使用される容器は、例えば、バイアル、および場合により、ストッパー、蓋、または両方を含み得る。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば、6R白色のガラスバイアルである。他の実施形態では、ストッパーは、ゴムストッパー、例えば、灰色のゴムストッパーである。他の実施形態では、蓋は、フリップオフキャップ、例えば、アルミニウムフリップオフキャップである。いくつかの実施形態では、容器は、6R白色のガラスバイアル、灰色のゴムストッパー、およびアルミニウムフリップオフキャップを含む。いくつかの実施形態では、容器(例えば、バイアル)は、使い捨て用容器である。ある特定の実施形態では、25mg/mLから250mg/mL、例えば、50mg/mLから200mg/mL、60mg/mLから180mg/mL、70mg/mLから150mg/mL、80mg/mLから120mg/mL、90mg/mLから110mg/mL、50mg/mLから150mg/mL、50mg/mLから100mg/mL、150mg/mLから200mg/mL、または100mg/mLから200mg/mL、例えば、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg/mL、130mg/mL、140mg/mL、または150mg/mLの抗TIM-3抗体分子が、容器(例えば、バイアル)に存在する。
【0402】
いくつかの実施形態では、製剤は凍結乾燥製剤である。ある特定の実施形態では、凍結乾燥製剤は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む液体製剤から凍結乾燥される、または乾燥される。例えば、1から5mL、例えば、1から2mLの液体製剤が、容器(例えば、バイアル)ごとに充填され、凍結乾燥され得る。
【0403】
いくつかの実施形態では、製剤は復元製剤である。ある特定の実施形態では、復元製剤は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む凍結乾燥製剤から復元される。例えば、タンパク質が復元製剤に分散されるように、復元製剤は、凍結乾燥製剤を希釈剤に溶解することにより調製することができる。いくつかの実施形態では、凍結乾燥製剤は、注射用の1mLから5mL、例えば、1mLから2mL、例えば、1.2mLの水または緩衝剤で復元される。ある特定の実施形態では、凍結乾燥製剤は、例えば、臨床部門で、注射用の1mLから2mLの水で復元される。
【0404】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、抗TIM-3抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)および緩衝剤を含む。
【0405】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、25mg/mLから250mg/mL、例えば、50mg/mLから200mg/mL、60mg/mLから180mg/mL、70mg/mLから150mg/mL、80mg/mLから120mg/mL、90mg/mLから110mg/mL、50mg/mLから150mg/mL、50mg/mLから100mg/mL、150mg/mLから200mg/mL、または100mg/mLから200mg/mL、例えば、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg/mL、130mg/mL、140mg/mL、または150mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子を含む。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、80mg/mLから120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する。
【0406】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、ヒスチジン(例えば、ヒスチジン緩衝剤)を含む緩衝剤を含む。ある特定の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、1mMから100mM、例えば、2mMから50mM、5mMから40mM、10mMから30mM、15から25mM、5mMから40mM、5mMから30mM、5mMから20mM、5mMから10mM、40mMから50mM、30mMから50mM、20mMから50mM、10mMから50mM、または5mMから50mM、例えば、2mM、5mM、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、または50mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、15mMから25mM、例えば、20mMの濃度で存在する。他の実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、4から7、例えば、5から6、例えば、5、5.5、または6のpHを有する。いくつかの実施形態では、緩衝剤(例えば、ヒスチジン緩衝剤)は、5から6、例えば、5.5のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する。ある特定の実施形態では、緩衝剤は、ヒスチジンおよびヒスチジン-HClを含む。
【0407】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、および15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤を含む。
【0408】
いくつかの実施形態では、復元製剤は炭水化物をさらに含む。ある特定の実施形態では、炭水化物はスクロースである。いくつかの実施形態では、炭水化物(例えば、スクロース)は、50mMから500mM、例えば、100mMから400mM、150mMから300mM、180mMから250mM、200mMから240mM、210mMから230mM、100mMから300mM、100mMから250mM、100mMから200mM、100mMから150mM、300mMから400mM、200mMから400mM、または100mMから400mM、例えば、100mM、150mM、180mM、200mM、220mM、250mM、300mM、350mM、または400mMの濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0409】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤、および200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロースを含む。
【0410】
いくつかの実施形態では、復元製剤は界面活性剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、界面活性剤はポリソルベート20である。いくつかの実施形態では、界面活性剤またはポリソルベート20は、0.005%から0.1%(w/w)、例えば、0.01%から0.08%、0.02%から0.06%、0.03%から0.05%、0.01%から0.06%、0.01%から0.05%、0.01%から0.03%、0.06%から0.08%、0.04%から0.08%、または0.02%から0.08%(w/w)、例えば、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%(w/w)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0411】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、80から120mg/mL、例えば、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、15mMから25mM(例えば、20mM)の濃度でヒスチジン緩衝剤を含み、5から6(例えば、5.5)のpHを有する緩衝剤、200mMから250mM、例えば、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および0.03%から0.05%、例えば、0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0412】
いくつかの実施形態では、復元製剤は、100mg/mLの濃度で存在する抗TIM-3抗体分子、20mMの濃度でヒスチジン緩衝剤(例えば、ヒスチジン/ヒスチジン-HCL)を含み、5.5のpHを有する緩衝剤、220mMの濃度で存在する炭水化物またはスクロース、および0.04%(w/w)の濃度で存在する界面活性剤またはポリソルベート20を含む。
【0413】
いくつかの実施形態では、抽出可能な体積である少なくとも1mL(例えば、少なくとも1.2mL、1.5mL、2mL、2.5mL、または3mL)の復元製剤が、復元製剤を含有する容器(例えば、バイアル)から取り出され得るように、製剤は復元される。ある特定の実施形態では、製剤は、臨床部門で容器(例えば、バイアル)から復元され、および/または抽出される。ある特定の実施形態では、製剤(例えば、復元製剤)は、患者への注入が始まる前に、例えば、1時間以内(例えば、45分、30分、または15分以内)に注入バッグに注入される。
【0414】
本明細書に記載される製剤において使用され得る他の例示的緩衝剤としては、アルギニン緩衝剤、クエン酸緩衝剤、またはリン酸緩衝剤が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載される製剤において使用され得る他の例示的炭水化物としては、トレハロース、マンニトール、ソルビトール、またはこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載される製剤はまた、等張化剤、例えば、塩化ナトリウム、および/または安定化剤、例えば、アミノ酸(例えば、グリシン、アルギニン、メチオニン、もしくはこれらの組合せ)を含んでもよい。
【0415】
抗体分子は当技術分野で公知の種々の方法によって投与することが可能であるが、多くの治療適用では投与の好ましい経路/様式は静脈内注射または注入である。例えば、抗体分子は、約35から440mg/m、典型的には、約70から310mg/m、より典型的には、約110から130mg/mの用量に達するように、静脈内注入により、20mg/分より速い速度、例えば、20~40mg/分で、典型的には、40mg/分以上で投与することができる。実施形態では、抗体分子は、10mg/分未満、好ましくは5mg/分未満またはこれに等しい速度で、約1から100mg/m、好ましくは約5から50mg/m、約7から25mg/m、より好ましくは約10mg/mの用量に到達する静脈内注入により投与することが可能である。当業者であれば認識するように、投与の経路および/または様式は所望の結果に応じて変更することになる。ある特定の実施形態では、活性化合物は、植込錠、経皮パッチ、およびマイクロカプセル送達系を含む放出制御製剤などの、化合物を急速放出から保護する担体と一緒に調製することができる。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することが可能である。そのような製剤の調製のための多くの方法が特許取得されているまたは一般的に当業者には公知である。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems, J. R. Robinson, ed., Marcel Dekker, Inc., New York, 1978を参照されたい。
【0416】
ある特定の実施形態では、抗体分子は、例えば、不活性希釈剤または同化可能な食用担体と一緒に経口的に投与することが可能である。化合物(および所望であれば、他の成分)は硬または軟シェルゼラチンカプセルに封入する、錠剤に圧縮する、または対象の食事に直接組み込むこともできる。経口治療投与では、化合物は賦形剤と一緒に組み込まれ、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ、ウェーハなどの形態で使用することができる。非経口投与以外により本発明の化合物を投与するためには、化合物をその不活性化を防ぐための材料でコーティングする、または化合物を材料と同時投与する必要がある場合がある。治療組成物は当技術分野で公知の医療機器を用いて投与することも可能である。
【0417】
投与レジメンは最適な所望の応答(例えば、治療応答)を提供するように調整される。例えば、単回ボーラスを施してもよく、数回の分割用量を、時間をかけて投与してもよく、または治療状況における緊急事態の徴候に応じて用量を減らすもしくは増やしてもよい。投与の容易さおよび投与量の均一性のために非経口組成物を投与単位形態で処方することは特に有利である。本明細書で使用される投与単位形態とは、対象を処置するための単位投与量として適した物理的に分離している単位のことであり、それぞれの単位は、必要な医薬担体と共に用いた場合に所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を含有している。本発明の投与単位形態の規格は、(a)活性化合物の特有の特徴および達成するべき特定の治療効果、ならびに(b)個体における感受性の処置のためのそのような活性化合物を調合する技術に固有の限界により規定され、これに直接依存する。
【0418】
抗体分子の治療または予防有効量の例示的な非限定的な範囲は、50mgから1500mg、典型的には、100mgから1000mgである。ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、注射(例えば、皮下または静脈内)により、約300mgから約500mg(例えば、約400mg)または約700mgから約900mg(例えば、約800mg)の用量(例えば、平坦用量)で投与される。投薬スケジュール(例えば、平坦投薬スケジュール)は、例えば、週1回から2、3、4、5、または6週間ごとに1回まで変動し得る。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、約300mgから500mg(例えば、約400mg)の用量で、2週間ごとに1回または4週間ごとに1回投与される。一実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、約700mgから約900mg(例えば、約800mg)の用量で、2週間ごとに1回または4週間ごとに1回投与される。理論に縛られたくはないが、いくつかの実施形態では、平坦または固定用量は、例えば、薬物供給を保全し、調剤エラーを減少させるのに、患者にとって有益であり得る。
【0419】
抗体分子は、約35から440mg/m、典型的には、約70から310mg/m、より典型的には、約110から130mg/mの用量に達するように、静脈内注入により、20mg/分より速い速度、例えば、20~40mg/分、典型的には、40mg/分以上で投与することができる。実施形態では、約110から130mg/mの注入速度は、約3mg/kgのレベルに至る。他の実施形態では、抗体分子は、約1から100mg/m、例えば、約5から50mg/m、約7から25mg/m、または約10mg/mの用量に達するように、静脈内注入により、10mg/分未満の速度、例えば、5mg/分以下で投与することができる。いくつかの実施形態では、抗体は、約30分の期間にわたり注入される。投与量値は、改善すべき状態の種類および重症度によって変化し得ることは注目すべきである。いかなる特定の対象でも、特定の投与レジメンは、個体の必要性および組成物を投与するまたは組成物の投与を監督する者の専門的な判断に従って時間をかけて調整するべきであること、ならびに本明細書に記載される投与量範囲は例にすぎず、主張する組成物の範囲または実行を限定することを意図していないこともさらに理解されるべきである。
【0420】
いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体は、本明細書に記載されるBcl-2阻害剤と組み合わせて投与される。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤は経口的に投与される。Bcl-2阻害剤の治療または予防有効量の例示的非限定的な範囲は、50mgから500mg、典型的には、100mgから450mgである。ある特定の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約50から約150mg(例えば、100mg)、約150から約250mg(例えば、200mg)、約250mgから約350mg(例えば、300mg)、約350mgから約450mg(例えば、400mg)、または約450mgから約500mg(例えば、500mg)の用量(例えば、平坦用量)で、例えば、1日1回経口的に投与される。いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤は、約50から約150mg(例えば、100mg)の用量(例えば、強化用量)で、例えば、1日目に、約150から約250mg(例えば、200mg)の用量で、例えば、2日目に、約250mgから約350mg(例えば、300mg)の用量で、例えば、3日目に、約350mgから約450mg(例えば、400mg)の用量で、例えば、4日目から28日目に投与される。
【0421】
いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体は、本明細書に記載される低メチル化剤と組み合わせて投与される。低メチル化剤の治療または予防有効量の例示的非限定的な範囲は、50mg/mから約100mg/m、典型的には、60mg/mから80mg/mである。ある特定の実施形態では、低メチル化剤は、注射(例えば、皮下または静脈内)により、約50mg/mから約60mg/m(約75mg/m)、約60mg/mから約70mg/m(約75mg/m)、約70mg/mから約80mg/m(約85mg/m)、約80mg/mから約90mg/m(約95mg/m)、または約90mg/mから約100mg/m(約95mg/m)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、投薬スケジュール(例えば、平坦投薬スケジュール)は、28日サイクル中、例えば、1~7日目の間で1日1回、1~5、8および9日目の間で1日1回、または1~6および8日目の間で1日1回、変動し得る。
【0422】
一実施形態では、アザシチジンは、75mg/mで、1から5日目ならびに8および9日目(またはそれぞれ、1~7日目、もしくは1~6日目および8日目)に静脈内または皮下に投与され、ベネトクラックスは、400mgで、毎日(患者の第1のサイクルの1日目に開始する強化後)経口的に投与され、MBG453は、28日サイクルごとの8日目(Q4W)に800mgで、静脈内に投与される。
【0423】
いくつかの実施形態では、完全奏効(CR)を達成し、少なくとも18サイクルの処置を受けた患者について、ベネトクラックスおよびアザシチジンでの処置は中断され、患者は、単剤MBG453のみを継続して受けている。
【0424】
本発明の医薬組成物は、「治療有効量」または「予防有効量」の本発明の抗体または抗体部分を含み得る。「治療有効量」とは、所望の治療結果を達成するのに必要な投与量でのおよび期間での、効果的な量を指す。改変された抗体または抗体断片の治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重などの要因、ならびに個体において所望の応答を誘発する抗体または抗体部分の能力に従って変更することができる。治療有効量は、改変された抗体または抗体断片のいかなる毒性または有害効果よりも治療的に有益な効果が勝る量でもある。「治療有効投与量」は好ましくは、測定可能なパラメータ、例えば、腫瘍成長速度を非処置の対象と比べて少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約40%、さらにより好ましくは少なくとも約60%、さらにより好ましくは少なくとも約80%阻害する。測定可能なパラメータ、例えば、がんを阻害する化合物の能力はヒト腫瘍における効能を予測する動物モデル系において評価することが可能である。代わりに、組成物のこの特性は、化合物の阻害能力、当業者には公知のアッセイによるin vitroでのそのような阻害を調べることにより評価することが可能である。
【0425】
「予防有効量」とは所望の予防結果を達成するのに必要な投与量でのおよび期間での、効果的な量を指す。典型的には、予防用量は疾患に先立ってまたはその初期段階で対象において使用されるので、予防有効量は治療有効量よりも少なくなる。
【0426】
本明細書に記載される組合せ、組成物、または製剤を含むキットはまた、本開示の範囲内である。キットは、使用説明書(例えば、本明細書に記載される投薬量レジメンに従う)、他の試薬、例えば、標識、治療剤、またはキレート、もしくはそうでなければカップリングに有用な剤、標識または治療剤に対する抗体、あるいは放射線防護組成物、投与用抗体を調製するためのデバイスまたは他の材料、薬学的に許容される担体、および対象への投与のためのデバイスまたは他の材料を含む1つまたは複数の他のエレメントを含み得る。
【0427】
組合せの使用
本明細書に記載される組合せを使用して、対象における免疫応答を改変することができる。いくつかの実施形態では、免疫応答は、増強され、刺激され、または上方調節される。ある特定の実施形態では、免疫応答は、阻害され、減少され、または下方調節される。例えば、組合せは、例えば、in vitroもしくはex vivo、または対象において、例えば、in vivoで、培養中の細胞に投与して、がんおよび免疫障害などの、様々な障害を処置、予防、および/または診断することができる。いくつかの実施形態では、組合せは相乗効果をもたらす。他の実施形態では、組合せは相加作用をもたらす。
【0428】
本明細書で使用される場合、用語「対象」とは、ヒトおよび非ヒト動物を含むことが意図される。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト対象、例えば、異常なTIM-3機能により特徴付けられる障害または状態を有するヒト患者である。一般的に、対象は、抗体分子が結合するTIM-3エピトープ、例えば、TIM-3への抗体結合を支持するのに十分高いレベルのタンパク質およびエピトープを含む、少なくともいくつかのTIM-3タンパク質を有する。用語「非ヒト動物」とは、非ヒト霊長類などの、哺乳動物および非哺乳動物が含まれる。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、免疫応答の増強を必要とするヒト患者である。本明細書に記載される組合せは、免疫応答を調節する(例えば、増大させるまたは阻害する)ことにより処置され得る障害を有するヒト患者を処置するのに適している。ある特定の実施形態では、患者は、本明細書に記載される障害、例えば、本明細書に記載されるがんを有する、または有するリスクがある。
【0429】
いくつかの実施形態では、組合せを使用して、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、例えば、再発もしくは抵抗性AMLまたは新規AML、あるいは慢性リンパ性白血病(CLL))、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、または小リンパ球性リンパ腫(SLL))、骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、扁平上皮および/もしくは非扁平上皮組織を有するNSCLC、またはNSCLC腺癌)、あるいは小細胞肺がん(SCLC))、皮膚がん(例えば、メルケル細胞癌または黒色腫(例えば、進行黒色腫))、卵巣がん、中皮腫、膀胱がん、軟部組織肉腫(例えば、血管外皮腫(HPC))、骨がん(骨肉腫)、腎臓がん(例えば、腎臓がん(例えば、腎細胞癌))、肝臓がん(例えば、肝細胞癌)、胆管細胞癌、肉腫、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDSもしくは非常に高リスクのMDS)、前立腺がん、乳がん(例えば、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、またはHer2/neuのうちの1つ、2つまたはすべてを発現しない乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、鼻咽頭がん、十二指腸がん、子宮内膜がん、膵臓がん、頭頸部がん(例えば、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)、肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん(例えば、未分化甲状腺癌)、子宮頸がん、あるいは神経内分泌腫瘍(NET)(例えば、非定型肺カルチノイド腫瘍)が処置される。
【0430】
いくつかの実施形態では、がんは、血液がん、例えば、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である。例えば、本明細書に記載される組合せを使用して、例えば、急性白血病、例えば、B細胞急性リンパ性白血病(BALL)、T細胞急性リンパ性白血病(TALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性白血病、例えば、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、追加血液がんまたは血液の状態、例えば、B細胞前リンパ球性白血病、芽胞性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリーセル白血病、小細胞型または大細胞型濾胞性リンパ腫、悪性リンパ球性増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症および骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDSまたは非常に高リスクのMDS)、非ホジキンリンパ腫、形質芽細胞性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、骨髄線維症、アミロイド軽鎖アミロイドーシス、慢性好中球性白血病、本態性血小板血症、慢性好酸球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、リヒター症候群、混合表現型急性白血病、急性双表型白血病、ならびに骨髄系血液細胞の無効性産生(または異形成)がある点が共通の多様な血液採血状態である「前白血病」などを含むが、これらに限定されない、がん悪性腫瘍、ならびに関連する障害を処置することができる。
【0431】
いくつかの実施形態では、組合せを使用して、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性リンパ性白血病(CLL)が処置される。いくつかの実施形態では、組合せを使用して、リンパ腫、例えば、小リンパ球性リンパ腫(SLL)が処置される。いくつかの実施形態では、組合せを使用して、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDSもしくは非常に高リスクのMDS)が処置される。いくつかの実施形態では、組合せを使用して、骨髄腫、例えば、多発性骨髄腫(MM)が処置される。ある特定の実施形態では、患者は、本明細書に記載される血液がんを有する患者において確立した利点を有する標準的治療レジメンに不適である。いくつかの実施形態では、対象は化学療法に適してない。いくつかの実施形態では、化学療法は強化導入化学療法である。例えば、本明細書に記載される組合せは、慢性リンパ性白血病(CLL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)を有する成人患者の処置のため使用することができる。別の例としては、本明細書に記載される組合せは、75歳以上である、または強化導入化学療法の使用を排除する併存疾患を有する成人において、新たに診断された急性骨髄性白血病(AML)の処置のため使用することができる。
【0432】
本明細書に記載される組合せを使用して、骨髄異形成症候群(MDS)を処置することができる。骨髄異形成症候群(MDS)は、典型的には、骨髄不全、末梢血血球減少によりマークされる臨床症状を有する、形成異常および無効性造血により特徴付けられる不均一な血液系腫瘍の群とみなされる。MDSは、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、中程度のリスクのMDS、高リスクのMDS、または非常に高リスクのMDSを含むが、これらに限定されない、サブグループに分類される。いくつかの実施形態では、MDSは、細胞発生異常、骨髄芽球、および血球減少により特徴付けられる。
【0433】
ある特定の実施形態では、がんは、骨髄異形成症候群、例えば、より低リスクのMDS(例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、もしくは中程度のリスクのMDS)またはより高リスクのMDS(例えば、高リスクのMDSもしくは非常に高リスクのMDS))である。ある特定の実施形態では、がんは、より低リスクの骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS)である。ある特定の実施形態では、がんは、より高リスクの骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、高リスクのMDSまたは非常に高リスクのMDS)である。
【0434】
いくつかの実施形態では、MDSは、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDSである。いくつかの実施形態では、MDSは、より高リスクのMDS、例えば、高リスクのMDSまたは非常に高リスクのMDSである。いくつかの実施形態では、国際予後判定システム(IPSS-R)で1.5点以下のスコアは、非常に低リスクのMDSに分類される。いくつかの実施形態では、国際予後判定システム(IPSS-R)で2点より高いが、3点以下のスコアは、低リスクのMDSに分類される。いくつかの実施形態では、国際予後判定システム(IPSS-R)で3点より高いが、4.5点以下のスコアは、中程度のリスクのMDSに分類される。いくつかの実施形態では、国際予後判定システム(IPSS-R)で4.5点より高いが、6点以下のスコアは、高リスクのMDSに分類される。いくつかの実施形態では、国際予後判定システム(IPSS-R)で6点より高いスコアは、非常に高リスクのMDSに分類される。ある特定の実施形態では、腫瘍浸潤性リンパ球におけるTIM-3発現を有する対象が同定される。他の実施形態では、対象は、腫瘍浸潤性リンパ球における検出可能なレベルのTIM-3発現を有さない。
【0435】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組合せは、対象(例えば、寛解にある患者)において改善した寛解持続期間および/または白血病クリアランスをもたらす。例えば、対象は、処置後に約1%未満、典型的には、0.1%未満の測定可能残存病変(MRD)のレベルを有し得る。例えば、急性骨髄性白血病についての複数のパラメータフローサイトメトリーを含む、測定可能残存病変を決定する方法は、例えば、Schuurhuis et al. Blood. 2018; 131(12): 1275-1291;Ravandi et al., Blood Adv. 2018; 2(11): 1356-1366、DiNardo et al. Blood. 2019; 133(1):7-17に記載される。MRDは、ベースライン(すなわち、処置前)、処置中、処置の終わりに、および/または疾患進行まで、患者において測定することができる。
【0436】
AMLにおける微小残存病変または測定可能残存病変(MRD)は、従来の形態学的方法の域値未満の検出の感度での白血病芽球の存在を指す。形態評価(骨髄中<5%芽球)によるCRを経験した患者は、予後不良となり得る骨髄中の多数の白血病細胞を潜在的に依然として有し得る。AML中のMRDの検出は、いくつかの研究(Freeman et al 2013、Terwijn et al 2013、Ivey et al 2016、Jongen Lavrencic et al 2018、Freeman et al 2018)において予後関連性を示し、これは、白血病クリアランスの程度が、この設定での関連する予後エンドポイントとみなされるべきであることを示している。不適なAMLにおけるHMAとの組合せでのベネトクラックスの有効性を調べる最近の研究は、印象的な割合の形態学的寛解(68%のCR/CRi)に関わらず、寛解にある患者の分画(29%)のみが、複数のパラメータフローサイトメトリー(MFC)により決定した場合、0.1%未満のMRDレベルを有することを示した(DiNardo et al 2019)。全体で、これは、ベネトクラックスのHMAへの添加は、AMLの進行を遅延させながら、多数の応答患者において白血病を有効に根絶しないようであることを示す。
【0437】
白血病クリアランスの程度を詳細に調べるために、本明細書に開示される方法は、表現型方法と分子方法の両方を使用したMRD評価を含む。現在、MFCは、European Leukemia Net (ELN) 2018 MRD guidlines(Schuurhuis et al 2018)において推奨されている、多数のAML患者(約90%)におけるMRDをしっかりモニターするための最も十分に臨床上検証されたテクノロジーを表す。この理由から、MFC-MRDデータは、補助的な有効性エンドポイントとして使用することができる。MRDについての分子方法(分析時に最も十分なマーカーおよびテクノロジーを使用した)はまた、MFCと比べてより高い感度を達成するためのそれらの潜在能力のため、診査バイオマーカープランの一部として調べられ、薬物有効性および/または再発に結び付けられる分子バイオマーカーの同定を可能にする。該当する場合、応答の程度および持続時間を感度よく評価し、再発のリスクについての予後情報をもたらすためのMRDのモニタリングが、ベースライン、処置、およびEOT中ならびに/または疾患進行まで行われる。
【0438】
がんを処置する方法
一態様では、本開示は、がん性腫瘍の成長が阻害される、または減少するように、本明細書に記載される組合せ、または本明細書に記載される組合せを含む組成物もしくは製剤を使用した、in vivoでの対象の処置に関する。
【0439】
ある特定の実施形態では、組合せは、TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、および場合により、低メチル化剤を含む。いくつかの実施形態では、TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害剤、および/または低メチル化剤は、本明細書に開示される投薬量レジメンに従って投与される、または使用される。ある特定の実施形態では、組合せは、がんまたはその症状を処置するのに有効な量で投与される。
【0440】
本明細書に記載される組合せ、組成物、または製剤を単独で使用して、がん性腫瘍の成長を阻害することができる。あるいは、本明細書に記載される組合せ、組成物、または製剤は、本明細書に記載される通り、がんの標準ケア処置、別の抗体もしくはその抗原結合性断片、免疫調節物質(例えば、共刺激分子の活性化因子もしくは阻害性分子の阻害剤、ワクチン、例えば、治療がんワクチン、または他の形態の細胞免疫療法のうちの1つまたは複数と組み合わせて使用することができる。
【0441】
したがって、一実施形態では、本開示は、対象において腫瘍細胞の増殖を阻害する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載される組合せ、例えば、本明細書に記載される投薬量レジメンに従って対象に投与することを含む方法を提供する。実施形態では、組合せは、本明細書に記載される組成物または製剤の形態で投与される。
【0442】
一実施形態では、組合せは、in vivoでのがんの処置に適している。免疫の抗原特異的増強を達成するために、組合せは、目的の抗原と一緒に投与することができる。本明細書に記載される組合せが投与されるとき、組合せは、いずれかの順でまたは同時に投与することができる。
【0443】
別の態様では、対象を処置する、例えば、対象において過剰増殖状態または障害(例えば、がん)、例えば、固形腫瘍、血液がん、軟部組織腫瘍、または転移性病変を減少させるまたは改善する方法が提供される。方法は、本明細書に記載される組合せ、または本明細書に記載される組合せを含む組成物または製剤を、本明細書に開示される投薬量レジメンに従って対象に投与することを含む。
【0444】
本明細書で使用される場合、用語「がん」は、侵襲性の病理組織学的タイプまたはステージに関係なく、がん性成長もしくは発がん性プロセス、転移性組織または悪性にがん化した細胞、組織、もしくは臓器のうちのすべてのタイプを含むことを意味する。がん性障害の例としては、血液がん、固形腫瘍、軟部組織腫瘍、および転移性病変が挙げられるが、これらに限定されない。
【0445】
ある特定の実施形態では、がんは血液がんである。血液がんの例としては、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、前駆Bリンパ性白血病/リンパ腫、B細胞慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫(絨毛リンパ球ありもしくはなし)、ヘアリーセル白血病、形質細胞骨髄腫/形質細胞腫、MALT型の節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、結節性辺縁帯B細胞リンパ腫(単球様B細胞ありもしくはなし)、バーキットリンパ腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、T細胞前リンパ球性白血病、T細胞顆粒リンパ球性白血病、中悪性度NK細胞白血病、成人T細胞リンパ腫/白血病(HTLV 1陽性)、鼻型節外性NK/T細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、肝脾γ-δT細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉腫/セザリー症候群、未分化大細胞リンパ腫(T/ヌル細胞、原発性皮膚型)、未分化大細胞リンパ腫(T/ヌル細胞、原発性全身型)、別段特徴付けられない末梢T細胞リンパ腫、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、真性多血症(PV)、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDSもしくは非常に高リスクのMDS)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、ならびに中悪性度非ホジキンリンパ腫(aNHL)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0446】
いくつかの実施形態では、血液がんは、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)もしくは慢性リンパ性白血病(CLL))、リンパ腫(例えば、小リンパ球性リンパ腫(SLL))、または骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫(MM))である。
【0447】
いくつかの実施形態では、血液がんは、骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、より低リスクのMDS、例えば、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、または中程度のリスクのMDS、またはより高リスクの骨髄異形成症候群、例えば、高リスクのMDSもしくは非常に高リスクのMDS)である。
【0448】
固形腫瘍の例としては、悪性腫瘍、例えば、肉腫、ならびに肝臓、肺、乳房、リンパ系、胃腸(例えば、結腸)、肛門、生殖器および泌尿生殖器(例えば、腎臓、尿路上皮、膀胱)、前立腺、CNS(例えば、脳、神経またはグリア細胞)、頭頸部、皮膚、膵臓、ならびに咽頭に影響するものなどの様々な臓器系の癌(腺癌および扁平上皮癌を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。腺癌は、大部分の結腸がん、直腸がん、腎臓がん(例えば、腎細胞癌(例えば、明細胞または非明細胞腎細胞癌)、肝臓がん、肺がん(例えば、肺の非小細胞癌(例えば、扁平上皮または非扁平上皮非小細胞肺がん))、小腸のがん、および食道のがんなどの悪性腫瘍を含む。扁平上皮癌は、例えば、肺、食道、皮膚、頭頸部領域、口腔、肛門、および子宮頸部における悪性腫瘍を含む。一実施形態では、がんは、黒色腫、例えば、進行ステージの黒色腫である。がんは、早期、中期、後期または転移性がんであってもよい。前述のがんの転移巣は、本明細書に記載される組合せを使用して処置または予防することもできる。
【0449】
ある特定の実施形態では、がんは固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、がんは卵巣がんである。他の実施形態では、がんは、肺がん、例えば、小細胞肺がん(SCLC)または非小細胞肺がん(NSCLC)である。他の実施形態では、がんは中皮腫である。他の実施形態では、がんは、皮膚がん、例えば、メルケル細胞癌または黒色腫である。他の実施形態では、がんは、腎臓がん、例えば、腎細胞癌(RCC)である。他の実施形態では、がんは膀胱がんである。他の実施形態では、がんは、軟部組織肉腫、例えば、血管外皮腫(HPC)である。他の実施形態では、がんは、骨がん、例えば、骨肉腫である。他の実施形態では、がんは結腸直腸がんである。他の実施形態では、がんは膵臓がんである。他の実施形態では、がんは鼻咽頭がんである。他の実施形態では、がんは乳がんである。他の実施形態では、がんは十二指腸がんである。他の実施形態では、がんは子宮内膜がんである。他の実施形態では、がんは、腺癌、例えば、未知の腺癌である。他の実施形態では、がんは、肝臓がん、例えば、肝細胞癌である。他の実施形態では、がんは胆管細胞癌である。他の実施形態では、がんは肉腫である。ある特定の実施形態では、がんは骨髄異形成症候群(MDS)(例えば、高リスクのMDS)である。
【0450】
別の実施形態では、がんは、癌(例えば、進行性もしくは転移性癌)、黒色腫または肺癌、例えば、非小細胞肺癌である。一実施形態では、がんは、肺がん、例えば、非小細胞肺がんまたは小細胞肺がんである。いくつかの実施形態では、非小細胞肺がんは、ステージI(例えば、ステージIaもしくはIb)、ステージII(例えば、ステージIIaもしくはIIb)、ステージIII(例えば、ステージIIIaもしくはIIIb)、またはステージIVの非小細胞肺がんである。一実施形態では、がんはメラノーマ、例えば、進行メラノーマである。一実施形態では、がんは他の療法に応答しない進行または切除不能メラノーマである。他の実施形態では、がんはBRAF突然変異(例えば、BRAF V600突然変異)を有するメラノーマである。別の実施形態では、がんは、肝細胞癌、例えば、ウイルス感染ありまたはなしの進行性肝細胞癌、例えば、慢性ウイルス肝炎である。別の実施形態では、がんは、前立腺がん、例えば、進行前立腺がんである。さらに別の実施形態では、がんは、骨髄腫、例えば、多発性骨髄腫である。さらに別の実施形態では、がんは、腎臓がん、例えば、腎細胞癌(RCC)(例えば、転移性RCC、非明細胞腎細胞癌(nccRCC)、または明細胞腎細胞癌(CCRCC))である。
【0451】
いくつかの実施形態では、がんはMSI高がんである。いくつかの実施形態では、がんは転移性がんである。他の実施形態では、がんは進行性がんである。他の実施形態では、がんは再発または抵抗性がんである。
【0452】
本明細書に開示される組合せ、組成物、または製剤を使用してその成長を阻害することが可能な例示的がんには、典型的には免疫療法に応答性のがんが含まれる。さらに、不応性または再発悪性腫瘍は本明細書に記載される組合せを使用して処置することが可能である。
【0453】
処置することができる他のがんの例としては、基底細胞癌、胆道がん、膀胱がん、骨がん、脳およびCNSがん、原発性CNSリンパ腫、中枢神経系(CNS)の新生物、乳がん、子宮頸がん、絨毛癌、結腸および直腸がん、結合組織がん、消化器系のがん、子宮内膜がん、食道がん、眼がん、頭頸部のがん、胃がん、上皮内新生物、腎臓がん、喉頭がん、白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性または急性白血病を含む)、肝臓がん、肺がん(例えば、小細胞および非小細胞)、ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫、リンパ球性リンパ腫、黒色腫、例えば、皮膚または眼球内悪性黒色腫、骨髄腫、ニューロブラストーマ、口腔がん(例えば、唇、舌、口、および咽頭)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、直腸がん、呼吸器系のがん、肉腫、皮膚がん、胃がん、精巣がん、甲状腺がん、子宮がん、泌尿器系のがん、肝細胞癌、肛門領域のがん、卵管の癌、膣の癌、外陰部の癌、小腸のがん、内分泌系のがん、副甲状腺のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、小児の固形腫瘍、脊椎軸腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮細胞がん、T細胞リンパ腫、アスベストにより誘発されるものを含む環境により誘発されるがん、ならびに他の癌および肉腫、ならびに前記がんの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0454】
本明細書で使用される場合、用語「対象」は、ヒトおよび非ヒト動物を含むことが意図される。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト対象、例えば、異常なTIM-3機能により特徴付けられる障害または状態を有するヒト患者である。一般的に、対象は、抗体分子が結合するTIM-3エピトープ、例えば、TIM-3への抗体結合を支持するのに十分高いレベルのタンパク質およびエピトープを含む、少なくともいくつかのTIM-3タンパク質を有する。用語「非ヒト動物」は、非ヒト霊長類などの、哺乳動物および非哺乳動物を含む。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、免疫応答の増強を必要とするヒト患者である。本明細書に記載される方法および組成物は、免疫応答を調節する(例えば、増大させるまたは阻害する)ことにより処置され得る障害を有するヒト患者を処置するのに適している。
【0455】
本明細書に開示される方法および組成物は、前述のがんと関連する転移性病変を処置するのに有用である。
【0456】
いくつかの実施形態では、方法は、腫瘍試料がPD-L1、CD8、およびIFN-γのうちの1つまたは複数が陽性であるかどうかを決定すること、ならびに腫瘍試料がマーカーのうちの1つまたは複数、例えば、2つ、または3つすべてが陽性である場合、次いで治療有効量の抗TIM-3抗体分子を、場合により、本明細書に記載される1つまたは複数の他の免疫調節物質または抗がん剤と組み合わせて患者に投与することをさらに含む。
【0457】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せを使用して、TIM-3を発現するがんを処置する。TIM-3発現がんは、子宮頸がん(Cao et al., PLoS One. 2013;8(1): e53834)、肺がん(Zhuang et al., Am J Clin Pathol. 2012;137(6):978-985)(例えば、非小細胞肺がん)、急性骨髄性白血病(Kikushige et al., Cell Stem Cell. 2010 Dec 3;7(6):708-17)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、黒色腫(Fourcade et al., JEM, 2010; 207 (10): 2175)、腎臓がん(例えば、腎細胞癌(RCC)、例えば、腎臓明細胞癌、腎乳頭癌、または転移性腎細胞癌)、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、鼻咽頭癌、結腸直腸がん、乳がん(例えば、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、またはHer2/neuのうちの1つ、2つまたはすべてを発現していない乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん)、中皮腫、肝細胞癌、および卵巣がんを含むが、これらに限定されない。TIM-3発現がんは転移性がんであってもよい。
【0458】
他の実施形態では、本明細書に記載される組合せを使用して、マクロファージ活性または高発現のマクロファージ細胞マーカーにより特徴付けられるがんを処置する。実施形態では、組合せを使用して、以下のマクロファージ細胞マーカー:LILRB4(マクロファージ阻害性受容体)、CD14、CD16、CD68、MSR1、SIGLEC1、TREM2、CD163、ITGAX、ITGAM、CD11b、またはCD11cのうちの1つまたは複数の高発現により特徴付けられるがんを処置する。このようながんの例としては、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、神経膠芽腫多形、腎明細胞癌、膵臓腺癌、肉腫、肝臓肝細胞癌、肺腺癌、腎臓の腎乳頭癌、皮膚の皮膚黒色腫、脳のより低グレードのグリオーマ、肺扁平上皮癌、卵巣重度嚢胞腺癌、頭頸部扁平上皮癌、乳浸潤性癌、急性骨髄性白血病、子宮頸部扁平上皮癌、子宮頸管内腺癌、子宮癌、結腸直腸がん、子宮の体子宮内膜癌、甲状腺癌、膀胱尿路上皮性癌、副腎皮質癌、腎臓嫌色素性腺癌、および前立腺癌が挙げられるが、これらに限定されない。
【0459】
本明細書に記載される併用療法は、1つまたは複数の治療剤、例えば、1つまたは複数の抗がん剤、細胞障害性もしくは細胞分裂阻害剤、ホルモン処置、ワクチン、および/または他の免疫療法と共製剤化される、および/または共投与される組成物を含むことができる。他の実施形態では、抗体分子は、手術、放射線照射、凍結手術、および/または温熱療法を含む他の治療処置様式と組み合わせて投与される。そのような併用療法は、投与される治療薬のもっと低い投与量を利用し、したがって、種々の単独療法に関連する起こり得る毒性または合併症を回避することができて有利である。
【0460】
本明細書に記載される組合せ、組成物、および製剤は、他の剤または治療モダリティ、例えば、内容が参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2017/019897号パンフレットの表6に挙げられる剤のうちの1つまたは複数から選択される第2の治療剤と組み合わせてさらに使用することができる。一実施形態では、本明細書に記載される方法は、国際公開第2017/019897号パンフレットに記載される抗TIM-3抗体分子を(場合により、PD-1、PD-L1、LAG-3、CEACAM(例えば、CEACAM-1および/もしくはCEACAM-5)、またはCTLA-4)のうちの1つまたは複数の阻害剤と組み合わせて)対象に投与することを含み、障害、例えば、本明細書に記載される障害、例えば、がんを処置するまたは予防するのに有効な量での、国際公開第2017/019897号パンフレットの表6に挙げられる剤のうちの1つまたは複数から選択される第2の治療剤の投与をさらに含む。組み合わせて投与されるとき、TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害、低メチル化剤、1つまたは複数の追加の剤、またはすべては、個々に、例えば、単独療法として使用されるそれぞれの剤の量または用量より高い、低いまたは同じ量または用量で投与することができる。ある特定の実施形態では、TIM-3阻害剤、Bcl-2阻害、低メチル化剤、1つまたは複数の追加の剤、またはすべての投与される量または用量は、個々に、例えば、単独療法として使用されるそれぞれの剤の量または用量より低い(例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%)。他の実施形態では、所望の作用(例えば、がんの処置)をもたらすTIM-3阻害剤、Bcl-2阻害、低メチル化剤、1つまたは複数の追加の剤、またはすべての量または用量は、より低い(例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%低い)。
【0461】
他の実施形態では、追加の治療剤は、国際公開第2017/019897号パンフレットの表6に挙げられる剤のうちの1つまたは複数から選択される。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、例えば、国際公開第2017/019897号パンフレットの表6に記載される、1)タンパク質キナーゼC(PKC)阻害剤;2)熱ショックタンパク質90(HSP90)阻害剤;3)ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)の阻害剤および/もしくはラパマイシンの標的(mTOR);4)チトクロムP450の阻害剤(例えば、CYP17阻害剤もしくは17アルファ-ヒドロキシラーゼ/C17-20リアーゼ阻害剤);5)鉄キレート剤;6)アロマターゼ阻害剤;7)p53の阻害剤、例えば、p53/Mdm2相互作用の阻害剤;8)アポトーシスインデューサー;9)血管新生阻害剤;10)アルドステロン合成酵素阻害剤;11)スムーズンド(SMO)受容体阻害剤;12)プロラクチン受容体(PRLR)阻害剤;13)Wntシグナル伝達阻害剤;14)CDK4/6阻害剤;15)線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)/線維芽細胞増殖因子受容体4(FGFR4)阻害剤;16)マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)の阻害剤;17)c-KIT、ヒスタミン放出、Flt3(例えば、FLK2/STK1)もしくはPKCのうちの1つまたは複数の阻害剤;18)VEGFR-2(例えば、FLK-1/KDR)、PDGFRベータ、c-KITもしくはRafキナーゼCのうちの1つまたは複数の阻害剤;19)ソマトスタチンアゴニストおよび/もしくは成長ホルモン放出阻害剤;20)未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤;21)インスリン様増殖因子1受容体(IGF-1R)阻害剤;22)P-糖タンパク質1阻害剤;23)血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)阻害剤;24)BCR-ABLキナーゼ阻害剤;25)FGFR阻害剤;26)CYP11B2の阻害剤;27)HDM2阻害剤、例えば、HDM2-p53相互作用の阻害剤;28)チロシンキナーゼの阻害剤;29)c-METの阻害剤;30)JAKの阻害剤;31)DACの阻害剤;32)11β-ヒドロキシラーゼの阻害剤;33)IAPの阻害剤;34)PIMキナーゼの阻害剤;35)Porcupineの阻害剤;36)BRAF、例えば、BRAF V600Eもしくは野生型BRAFの阻害剤;37)HER3の阻害剤;38)MEKの阻害剤;または39)脂質キナーゼの阻害剤のうちの1つまたは複数から選択される。
【0462】
本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を含む併用療法の追加の例は、参照によりその全体が組み込まれる国際公開第2017/019897号パンフレットに記載される。
【0463】
核酸
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは抗TIM-3抗体を含む。本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、本明細書に記載される核酸によりコードされ得る。核酸を使用して、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子を産生することができる。
【0464】
ある特定の実施形態では、核酸は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子の重鎖および軽鎖可変領域ならびにCDRをコードするヌクレオチド配列を含む。例えば、本開示は、本明細書に開示される抗体分子、例えば、米国特許出願公開第2015/0218274号明細書の表1~4の抗体のうちの1つまたは複数から選択される抗TIM-3抗体分子の、それぞれ、重鎖および軽鎖可変領域をコードする第1の核酸および第2の核酸を特色とする。核酸は、本明細書の表中のアミノ酸配列のうちのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列、あるいはそれと実質的に同一の配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列または表1~4に提供される配列と3、6、15、30、もしくは45ヌクレオチド以下で異なる配列)を含むことができる。例えば、例えばABTIM3、ABTIM3-hum01、ABTIM3-hum02、ABTIM3-hum03、ABTIM3-hum04、ABTIM3-hum05、ABTIM3-hum06、ABTIM3-hum07、ABTIM3-hum08、ABTIM3-hum09、ABTIM3-hum10、ABTIM3-hum11、ABTIM3-hum12、ABTIM3-hum13、ABTIM3-hum14、ABTIM3-hum15、ABTIM3-hum16、ABTIM3-hum17、ABTIM3-hum18、ABTIM3-hum19、ABTIM3-hum20、ABTIM3-hum21、ABTIM3-hum22、ABTIM3-hum23のいずれか、表1~4に概説されるもの、またはそれと実質的に同一の配列のうちの1つまたは複数から選択される抗TIM-3抗体分子の、それぞれ、重鎖および軽鎖可変領域をコードする第1の核酸および第2の核酸が、本明細書に開示される。
【0465】
ある特定の実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/もしくは1つまたは複数の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。いくつかの実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/もしくは1つまたは複数の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。いくつかの実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/もしくは1つまたは複数の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。
【0466】
ある特定の実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるヌクレオチド配列を有する重鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、それと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシーな条件下でハイブリダイズする能力のある配列)を含むことができる。いくつかの実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるヌクレオチド配列を有する軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/もしくは本明細書に記載されるストリンジェンシーな条件下でハイブリダイズする能力のある配列)を含むことができる。ある特定の実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるヌクレオチド配列を有する重鎖および軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同な配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/もしくは本明細書に記載されるストリンジェンシーな条件下でハイブリダイズする能力のある配列)を含むことができる。本明細書に開示される核酸は、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、またはそのアナログを含む。ポリヌクレオチドは、一本鎖がコード鎖または非コード(アンチセンス)鎖である場合、一本鎖または二本鎖のいずれかであってもよい。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログなどの改変ヌクレオチドを含んでもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド構成要素により中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、標的構成要素とのコンジュゲートなどにより、重合作用後にさらに改変されてもよい。核酸は、ゲノム、cDNA、半合成、または天然に存在しないか、もしくは非天然の配置で別のポリヌクレオチドに連結されているかのいずれかの合成起源の組換えポリヌクレオチド、またはポリヌクレオチドであってもよい。
【0467】
ある特定の実施形態では、抗TIM-3抗体分子をコードするヌクレオチド配列は、コドン最適化されている。
【0468】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子の重鎖および軽鎖可変領域ならびにCDRをコードするヌクレオチド配列を含む核酸が開示される。例えば、本開示は、表1~4に記載の抗TIM-3抗体分子またはそれと実質的に同一の配列の、それぞれ、重鎖および軽鎖可変領域をコードする第1の核酸および第2の核酸を提供する。例えば、核酸は、表1~4に記載の抗TIM-3抗体分子をコードするヌクレオチド配列、あるいはそのヌクレオチド配列と実質的に同一の配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、または前述のヌクレオチド配列から3、6、15、30、もしくは45ヌクレオチド以下で異なる配列)を含むことができる。
【0469】
ある特定の実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDR、または高頻度可変性ループをコードするヌクレオチド配列、あるいはそれと実質的に同一の配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/または1つ、2つ、3つ以上の置換、挿入もしくは欠失、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。
【0470】
ある特定の実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、または3つのCDR、または高頻度可変性ループをコードするヌクレオチド配列、あるいはそれと実質的に同一の配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/または1つ、2つ、3つ以上の置換、挿入もしくは欠失、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。
【0471】
いくつかの実施形態では、核酸は、表1~4に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖可変領域由来の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、または高頻度可変性ループをコードするヌクレオチド配列、あるいはそれと実質的に同一の配列(例えば、それに対する同一性が少なくとも約85%、90%、95%、99%もしくはそれよりも高い配列、および/または1つ、2つ、3つ以上の置換、挿入もしくは欠失、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。
【0472】
いくつかの実施形態では、抗TIM-3抗体分子は、単離される、または組換えである。
【0473】
いくつかの態様では、本出願は、本明細書に記載される核酸を含有する宿主細胞およびベクターを特色とする。核酸は、本明細書により詳細に記載される同じ宿主細胞または別個の宿主細胞に存在する単一ベクターまたは別個のベクターに存在してもよい。
【0474】
ベクターおよび宿主細胞
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組合せは、抗TIM-3抗体分子を含む。本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子は、本明細書に記載される核酸を含有する宿主細胞およびベクターを使用して、生成することができる。核酸は、同じ宿主細胞または別個の宿主細胞に存在する単一ベクターまたは別個のベクターに存在してもよい。
【0475】
一実施形態では、ベクターは本明細書に記載される抗体分子をコードするヌクレオチドを含む。一実施形態では、ベクターは本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含む。ベクターには、ウイルス、プラスミド、コスミド、ラムダファージまたは酵母人工染色体(YAC)が含まれる。
【0476】
数多くのベクター系を用いることが可能である。例えば、1クラスのベクターは、例えば、ウシパピローマウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルス、バキュロウイルス、レトロウイルス(ラウス肉腫ウイルス、MMTVまたはMOMLV)またはSV40ウイルスなどの動物ウイルスに由来するDNAエレメントを利用する。別のクラスのベクターは、セムリキ森林ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルスおよびフラビウイルスなどのRNAウイルス由来のRNAエレメントを利用する。
【0477】
さらに、DNAをその染色体中に安定的に組み込んでいる細胞は、トランスフェクトされた宿主細胞の選択を可能にする1つまたは複数のマーカーを導入することにより選択することができる。マーカーは、例えば、栄養要求性宿主への原栄養性、殺生物剤耐性(例えば、抗生物質)、または銅などの重金属に対する抵抗性などを提供することができる。選択可能マーカー遺伝子は、発現されるDNA配列に直接連結させる、または同時形質転換により同じ細胞内に導入することが可能である。mRNAの最適合成には追加のエレメントが必要になる場合もある。これらのエレメントにはスプライシングシグナル、ならびに、転写プロモーター、エンハンサー、および終結シグナルが含まれることがある。
【0478】
構築物を含有する発現ベクターまたはDNA配列を、発現のために調製した後、発現ベクターを適切な宿主細胞内にトランスフェクトするまたは導入することができる。例えば、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレーション、レトロウイルス形質導入、ウイルストランスフェクション、遺伝子銃、脂質ベースのトランスフェクションまたは他の従来の技法など種々の技法を、これを達成するために用いることができる。プロトプラスト融合の場合、細胞を培地で増殖させ、適切な活性を求めてスクリーニングする。こうして得られたトランスフェクトされた細胞を培養するための、および産生された抗体分子を回収するための方法および条件は当業者には公知であり、本記載に基づいて、用いられる特定の発現ベクターおよび哺乳動物宿主細胞に応じて変えるまたは最適化することができる。
【0479】
ある特定の実施形態では、宿主細胞は、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子をコードする核酸を含む。他の実施形態では、宿主細胞を遺伝子操作して、抗TIM-3抗体分子をコードする核酸を含む。
【0480】
一実施形態では、宿主細胞は発現カセットを使用することによって遺伝的に操作される。語句「発現カセット」とは、ヌクレオチド配列であって、そのような配列に適合する宿主において遺伝子の発現に作用することができるヌクレオチド配列を指す。そのようなカセットは、プロモーター、イントロンがあるまたはないオープンリーディングフレーム、および終結シグナルを含むことができる。例えば、誘導性プロモーターなどの、発現をもたらすのに必要なまたは役立つ追加のファクターを使用することもできる。ある特定の実施形態では、宿主細胞は本明細書に記載されるベクターを含む。
【0481】
細胞は、真核細胞、細菌細胞、昆虫細胞、またはヒト細胞であってよいが、これらに限定されない。適切な真核細胞には、ベロ細胞、HeLa細胞、COS細胞、CHO細胞、HEK293細胞、BHK細胞およびMDCKII細胞が含まれるが、これらに限定されない。適切な昆虫細胞には、Sf9細胞が含まれるが、これに限定されない。
【0482】
いくつかの実施形態では、宿主細胞は、真核生物細胞、例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、または原核細胞、例えば、大腸菌である。例えば、哺乳動物細胞は、培養された細胞または細胞系であってよい。例示的な哺乳動物細胞としては、リンパ球系細胞系(例えば、NSO)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、COS細胞、卵母細胞、およびトランスジェニック動物由来の細胞、例えば、哺乳動物上皮細胞が挙げられる。
【実施例
【0483】
[実施例1]
MBG453の前臨床活性
MBG453は、TIM-3のホスファチジルセリン(PtdSer)への結合を遮断する、高い親和性のヒト化抗TIM-3 IgG4抗体(Ab)(安定化ヒンジ、S228P)である。高リスクのMDSを有し、以前に低メチル化剤療法を受けていない患者における多施設非盲検第Ib相用量漸増試験(CPDR001X2105)の近年の結果は、見込みがある予備的有効性を示し、これは、47% CR/mCRを含む58%の全応答率を伴い、応答者は最長2年間の試験を継続した(Borate et al, ASH 2019)。AMLおよびMDSにおいて前臨床実験を行い、デシタビンおよび抗TIM-3組合せの観察した臨床活性についての作用機序を定義した。
【0484】
血小板ベースのアッセイにおいて、MBG453は、TIM-3/ガレクチン-9相互作用を一部遮断すると判定され、これは、予め決定されたヒトTIM-3との結晶構造によっても支持されている(Sabatos-Peyton et al, AACR 2016)。対照と比べたMBG453の存在下での操作したTIM-3過剰発現細胞系のファゴサイトーシス取り込みを決定することにより測定したところ、MBG453は、中程度の抗体依存性細胞ファゴサイトーシス(ADCP)を媒介すると決定された。デシタビンでのAML細胞系(Thp-1)の前処理により、MBG453の存在下でのT細胞による免疫により媒介される死滅に対する感度が増強された。MBG453は、免疫不全宿主における患者由来の異種移植片試験においてデシタビンの抗白血病活性を増強しなかった。
【0485】
まとめると、これらの結果は、MBG453による直接的な抗白血病作用と免疫により媒介される調節との両方を支持する。重要なことに、MBG453のin vitro活性は、AML細胞のT細胞により媒介される死滅を増強する能力と定義している。
【0486】
[実施例2]
MBG453はTIM-3とガレクチン9との間の相互作用を一部遮断する
ガレクチン-9はTIM-3のリガンドである。Asayamaら(Oncotarget 8(51): 88904-88971 (2017))は、TIM-3-ガレクチン9経路が、MDSの病原性および疾患進行と関連することを示した。本実施例は、TIM-3とガレクチン9との間の相互作用を一部遮断するMBG453の能力を説明する。
【0487】
TIM-3融合タンパク質(R&D Systems)を、PBS(リン酸緩衝食塩水)中の2μg/mlで標準的なMesoScale 96ウェルプレート(Meso Scale Discovery)上にコーティングし、室温で6時間インキュベーションした。プレートを、PBST(0.05% Tween-20を含有するPBS緩衝剤)で3回洗浄し、4℃で一晩5% Probumin(Millipore)を含有するPBSで遮断した。インキュベーション後、プレートをPBSTで3回洗浄し、アッセイ希釈液(10% StabilGuard(SurModics)を含む、2% Probumin、0.1% Tween-20、0.1%トリトンX-100(Sigma))に希釈した未標識抗体(F38-2E2(BioLegend)、MBG453、MBG453 F(ab’)2、MBG453 F(ab)、または対照組換えヒトガレクチン-9タンパク質)を、連続希釈でプレートに加え、軌道振盪機上、室温で1時間インキュベーションした。次いでプレートを、PBSTで3回洗浄し、ガレクチン-9を、製造元の使用説明書に従いMSD SULFOTag (Meso Scale Discovery)で標識し、100nMまでアッセイ希釈液で希釈し、軌道振盪機上、室温で1時間プレートに加えた。プレートを再度PBSTで3回洗浄し、Read Buffer T(1×)をプレートに加えた。プレートをMA600イメージャーで読み取り、競合を、抗体の、TIM-3受容体へのGal9-SULFOTagシグナルを遮断する能力の測定値を評価した。図1に示す通り、MBG453 IgG4、MBG453 F(ab’)2、MBG453 F(ab)、および2E2は、TIM-3とガレクチン-9との間の相互作用を一部遮断し、一方、対照ガレクチン-9タンパク質はしなかった。
【0488】
[実施例3]
MBG453はFcγR1の会合を通じて抗体依存性細胞ファゴサイトーシス(ADCP)を媒介する
20ng/mlホルボール12-ミリステート13-アセテート(PMA)での37℃、5%CO2での2から3日間の刺激により、THP-1エフェクター細胞(ヒト単球性AML細胞系)を貪食細胞に分化させた。PMAで刺激したTHP-1細胞を、フラスコにおいてFACS緩衝剤(2mM EDTAを含むPBS)において洗浄し、次いで、Accutase(Innovative Cell Technologies)での処理により剥離させた。標的TIM-3過剰発現ラージ細胞を、製造元の使用説明書に従い5.5μM CellTrace CFSE(ThermoFisherScientific)で標識した。THP-1細胞およびTIM-3過剰発現CFSE+ラージ細胞を、96ウェルプレートにおいてMBG453、MabThera抗CD20(Roche)陽性対照、または陰性対照抗体(ラージTIM-3+細胞により発現されない標的を有するhIgG4抗体)の希釈物と共に、1:5の標的(E:T)に対するエフェクター比で共培養した(アッセイ開始時に室温で1分間100×gで遠心分離した)。共培養物を、37℃、5%CO2で30~45分間インキュベーションした。次いで、ファゴサイトーシスを、4%ホルムアルデヒド固定(16%ストックから希釈、ThermoFisherScientific)で停止させ、細胞を、APCコンジュゲート抗CD11c抗体(BD Bioscience)で染色した。ADCPを、BD FACS Canto IIにおいてフローサイトメトリーベースのアッセイにより測定した。ファゴサイトーシスを、THP-1(エフェクター)集団由来のCFSE(ファゴサイトーシスされたラージ細胞標的を表す)およびCD11cが二重で陽性のTHP-1細胞のパーセンテージとして評価した。図2に示す通り、MBG453(四角形)は、抗CD20陽性対照(塗りつぶしていない円形)と比べて、用量依存性様式でTIM-3+ラージ細胞のTHP-1細胞ファゴサイトーシスを増強し、次いで定常に達した。陰性対照IgG4抗体を、三角形で示す。
【0489】
TIM-3発現ラージ細胞を、NFAT(活性化T細胞の核因子)応答エレメント(NFAT-RE;Promega)の制御下でFcγRIa(CD64)およびルシフェラーゼレポーター遺伝子を過剰発現するように安定的に遺伝子導入した操作したエフェクタージャーカット細胞と共に共培養アッセイにおいて標的細胞として使用した。標的TIM-3+ラージ細胞を、96ウェルプレートにおいて6:1のE:T比および段階的濃度(500ng/mlから6pg/ml)のMBG453または抗CD20 MabThera参照対照(Roche)でジャーカット-FcγRIaレポーター細胞と共に共培養した。次いで、プレートを、アッセイ開始時に室温で5分間300×gで遠心分離し、37℃、5%CO加湿インキュベーターにおいて6時間インキュベーションした。細胞溶解し、基質溶液(Bio-GLO)を添加後、FcγRIaへの結合により誘発されたNFAT依存性レポーター遺伝子発現の活性化を、ルシフェラーゼ活性により定量した。図3に示す通り、MBG453は、ルシフェラーゼ活性により測定した場合、FcγRIaレポーター細胞系の中程度の用量応答性会合を示した。別個のアッセイにおいて、MBG453は、FcγRIIa(CD32a)を会合しなかった。
【0490】
[実施例4]
MBG453はデシタビン前処置AML細胞の免疫により媒介される死滅を増強する
THP-1細胞を、完全RPMI-1640(Gibco)培地(2mMグルタミン、100U/ml Pen-Strep、10mM HEPES、1mM NaPyr、および10%ウシ胎児血清(FBS)を添加)において播種した。デシタビン(250または500nM;5日間ごと毎日培地に添加した)またはDMSO対照を、37℃、5%COでの5日間のインキュベーションの間に加えた。THP-1細胞の播種の2日後、健康なヒトドナー末梢血単核細胞(PBMC;Medcor)を、1,800×gでの20分間のクエン酸ナトリウムCPT管の遠心分離により全血から単離した。遠心分離の完了時に、管を10回逆さにして、血漿およびPBMC層を混合した。細胞を、2×体積のPBS/MACS緩衝剤(Miltenyi)において洗浄し、250×gで5分間遠心分離した。上清を吸引し、PBS/MACS緩衝剤1mLを加え、その後、細胞ペレットをピペッティングして洗浄した。PBS/MACS緩衝剤19mLを洗浄のため加え、その後、遠心分離を繰り返した。上清を吸引し、細胞ペレットを、完全培地1mLにおいて再懸濁し、その後、単一細胞懸濁液までピペッティングし、体積を完全RPMIで10mLにした。100ng/mL抗CD3(eBioscience)を、37℃、5%COでの48時間の刺激の間に培地に加えた。デシタビンまたはDMSOとの5日間の培養後、THP-1細胞を回収し、製造元の使用説明書に従い、CellTracker(商標)Deep Red Dye(ThermoFisher)で標識した。
【0491】
標識したTHP-1細胞(デシタビン前処理またはDMSO対照処理)を、1:1、1:2、および1:3のエフェクター:標的(E:T)比(それぞれのドナーについて、10,000細胞/ウェル(Costar96ウェル平底プレート)の一定の標的細胞数で最適化した)で刺激したPBMCと共培養した。ウェルを、1μg/mLのhIgG4アイソタイプ対照またはMBG453のいずれかで処理した。プレートをIncucyte S3に入れ、位相画像および赤色蛍光チャネルを、4時間ごとに5日間取得した。アッセイの完了時に、標的細胞数(赤色の事象)を、Incucyte画像解析ソフトウェアを使用して、第1のイメージング時間点に対して標準化した。
【0492】
図4に示す通り、THP-1細胞の抗CD3活性化PBMCとの共培養は、THP-1細胞の死滅を導き、アッセイの最終時間点でhIgG4アイソタイプ対照と比べて、MBG453の存在下で増強した(下のバイオリンプロットの棒、それぞれのドットは単一の健康なPBMCドナーを表す)。この死滅は、THP-1細胞のデシタビンでの前処理によりさらに増強した(上のバイオリンプロットの棒、それぞれのドットは単一の健康なPBMCドナーを表す)。まとめると、これらのデータは、TIM-3のMBG453遮断が、THP-1 AML細胞の免疫により媒介される死滅を増強し、デシタビンでの前処理がこの活性をさらに増強したことを示す。
【0493】
[実施例5]
免疫不全宿主における患者由来の異種移植片のMBG453およびデシタビンにより媒介される死滅の試験
デシタビンありおよびなしでのMBG453の活性を、2つのAML患者由来異種移植片(PDX)モデルであるHAMLX21432およびHAMLX5343において評価した。デシタビン(TCI America)を、それぞれの投薬の前に新鮮に、水中の5%デキストロース(D5W)において製剤化し、5日間毎日投与した。これを、1mg/kgの最終投薬体積について、10mL/kgで腹腔内(i.p.)投与した。MBG453を、PBS中の終濃度1mg/mLに製剤化した。これを、10mg/kgの最終投薬について、10mL/kgの体積で毎週i.p.投与し、デシタビンの最終投薬の24時間後に、投薬6日目に処置を開始した。両方のモデルにおいて体重変化のモニタリングと健康状態の目視による検査との両方により測定した場合、MBG453およびデシタビンの組合せを十分に許容した。
【0494】
1つの研究では、IDH1R132H突然変異を有するAML PDX 番号21432モデルのin vivo5継代から単離した2×10細胞を、マウスに静脈内(i.v.)注射した。動物が、平均39%で白血病負荷に達すると、それらを処置群に無作為化した。処置を、無作為化の日に開始し、21日間継続した。それぞれが、90%より高いヒトCD45+細胞の循環白血病負荷、>20%の体重減少、後肢麻痺の徴候、または不良な身体状態により定義される個体エンドポイントに達するまで、動物は研究にとどまった。デシタビン単独で処置した、HAML21432を移植したマウスは、中程度の抗腫瘍活性を示し、これは、移植のおよそ49日後または処置開始の14日後のピークであった。この時間点で、デシタビンで処置した群は、単剤およびMBG453との組合せで、それぞれ、51%および47%hCD45+細胞の平均であった(図5)。同じ時間点で、未処置群およびMBG453で処置した群は、それぞれ、白血病負荷の81%および77%であった。しかしながら、移植後の56日目までに、デシタビンで処置した群は、白血病負荷が循環中66%および61%hCD45+細胞まで増加した。デシタビンをMBG453と組み合わせたとき、このモデルにおいて、組合せ活性を観察しなかった(図5)。未処置群とMBG453単剤で処置した群との両方が、56日目までに90%の白血病負荷のエンドポイントカットオフまでの時間に達した。
【0495】
別の研究では、突然変異KRASG12D、WT1およびPTPN11を有するAML PDX番号5343モデルのin vivo4継代から単離した2×10細胞を、マウスに静脈内注射した。動物が、平均20%で白血病負荷に達すると、それらを処置群に無作為化した。処置を、無作為化の日に開始し、3週間継続した。それぞれが、90%より高いヒトCD45+細胞の循環白血病負荷、>20%の体重減少、後肢麻痺の徴候、または不良な身体状態により定義される個体エンドポイントに達するまで、動物は研究にとどまった。デシタビン単独で処置した、HAML5343を移植したマウスは、有意な抗腫瘍活性を示し、これは、移植のおよそ53日後または処置開始の21日後のピークであった。この時間点で、デシタビンで処置した群は、単剤およびMBG453との組合せで、それぞれ、1%および1.3%hCD45+細胞の平均であった(図6)。同じ時間点で、未処置群は、白血病負荷91%を有していた。MBG453で処置した群のみが、53日目までに動物1匹が残っていた。デシタビンをMBG453と組み合わせたとき、このモデルにおいて、組合せ活性を観察しなかった(図6)。このモデルにおいて、腫瘍負荷の有意な減少は、デシタビン単剤およびデシタビン/MBG453組合せ群において同等であった。
【0496】
AML PDX移植のため使用したNod scidガンマ(NSG;NOD.Cg-prkdc<scid>Il2rg<tm1wj1>/SzJ、Jackson)モデルは、おそらくTIM-3発現T細胞、NK細胞、および骨髄性細胞などの免疫細胞を欠き、これは、ある特定の免疫細胞機能が、マウスモデルにおいてデシタビンの活性を増強するのにMBG453を必要とし得ることを示している。
【0497】
[実施例6]
MBG453はTIM-3を過剰発現するよう操作したThp-1 AML細胞の死滅を増強する
THP-1細胞はTIM-3 mRNAを発現するが、細胞表面上のTIM-3タンパク質は少ない、またはない。THP-1細胞を、レンチウイルスベクターによりコードされるフラッグ-タグと共にTIM-3を安定的に過剰発現するよう操作し、一方、親THP-1細胞は、表面上のTIM-3タンパク質を発現しない。製造元の使用説明書に従い、TIM-3フラッグタグを付けたTHP-1細胞を、2μM CFSE(Thermo Fisher Scientific)で標識し、THP-1親細胞を、2μM CTV(Thermo Fisher Scientific)で標識した。共培養アッセイを96ウェル丸底プレートにおいて行った。THP-1細胞を、1ウェル当たり計100,000個のTHP-1細胞(50,000個のTIM-3発現THP-1および50,000個のTHP-1親細胞)について1:1の比で混合し、ヒト汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotec)を使用して健康なヒトドナーPBMC(Bioreclamation)から精製した100,000個のT細胞と共に、変動する量の抗CD3/抗CD28 T細胞活性化ビーズ(ThermoFisherScientific)および25μg/ml MBG453(全体抗体)、MBG453 F(ab)、またはhIgG4アイソタイプ対照の存在下で、3日間共培養した。次いで、細胞を、フローサイトメトリーにより検出し、カウントした。TIM-3発現THP-1細胞と親THP-1細胞との間の比(グラフのy軸の「倍率」)を計算し、抗CD3/抗CD28ビーズ刺激を含まない状態に対して標準化した。グラフのx軸は、細胞1個あたりのビーズの数として刺激量を示す。データは、2つのうちの1つの独立した実験を表す。図7に示す通り、MBG453(三角形)は、親対照THP-1細胞と比べて、TIM-3を過剰発現するTHP-1細胞のT細胞により媒介される死滅を増強したが、MBG453 F(ab)(塗りつぶしていない四角形)は死滅を増強せず、これは、MBG453のFc-部分が、MBG453が増強したTHP-1 AML細胞のT細胞により媒介される死滅に重要であり得ることを示している。
【0498】
[実施例7]
化学療法に不適な成人患者における急性骨髄性白血病(AML)の処置のためのアザシチジンおよびベネトクラックスと組み合わせたMBG453の多施設第II相シングルアーム安全性および有効性試験
強化化学療法に不適なAMLを有する成人対象におけるアザシチジンおよびベネトクラックスと組み合わせたMBG453のこの多施設第II相オープンラベルシングルアーム試験を、2つのパートで行う。パート1は、アザシチジンおよびベネトクラックスとの組合せで与えられるとき、MBG453が安全であるかどうかを評価するためのセーフティー・ランインである。必要な数の評価可能な対象を確認したら、評価可能な対象が、少なくとも2回の処置サイクルの間に観察されるまで、登録を止める。観察期間後、セーフティー・レビュー・ミーティングを行う。安全性の懸念を同定しない場合、Novartisは、パート2(拡大)での登録を開始できることを調査部門に通知する。
【0499】
試験処置を、28日間の計画した持続期間のサイクルで投与し、対象が疾患進行(ELN 2017 Dohner et al 2017により定義される)を経験するか、許容できない毒性を経験するまで、試験処置を継続してもよい。
【0500】
それぞれのサイクルにおいて、アザシチジンを、75mg/m2で1から5日目および8および9日目に静脈内または皮下に投与し(または調査者の自由で、それぞれ、1~7日目、もしくは1~6日目および8日目に)、ベネトクラックスを、400mgで毎日経口的に投与する(1日目に開始した強化後)。MBG453を、800mgでそれぞれの28日サイクルの8日目(Q4W)に静脈内に投与する。
【0501】
試験中の任意の時間で、試験処置薬物のうちの1つまたは2つを許容することができない患者は、許容される薬物(複数可)のみでの試験処置を継続してもよい。加えて、CRを達成し、少なくとも18サイクルの試験処置を受けた患者について、ベネトクラックスおよびアザシチジンでの処置を、調査者の自由で中止してもよく、患者は単剤MBG453のみを受ける試験を継続する。
【0502】
MBG453をアザシチジンおよびベネトクラックスと組み合わせる論理的根拠は、以下に基づく:
同種HSCTおよびドナーリンパ球注入のデータは、AMLの処置において免疫系の役割を示した。しかしながら、最適な免疫療法は、まだ定義されておらず、現在まで、PD-1阻害剤は、最小の単一薬剤活性を示した。
【0503】
TIM-3は、自然および養子免疫応答の負の調節における複雑な役割を果たすチェックポイント阻害剤である。さらに、TIM-3は、白血病幹細胞および白血病前駆細胞で発現するが、正常な造血幹細胞では発現しない。MBG453によるTIM-3阻害は、免疫調節性を有し、ならびに抗白血病作用を指示し得る。
【0504】
低メチル化剤は、細胞周期、細胞分裂および有糸分裂に関与する下方調節遺伝子、ならびに細胞分化に関与する上方調節遺伝子を含む広範なエピジェネティック作用を誘発する。しかしながら、これらの潜在的な抗白血病作用には、TIM-3ならびにPD-1、PD-L1、PD-L2およびCTLA4の発現の増加が伴い、免疫により媒介される抗白血病作用を潜在的に下方調節する。これらの後者の作用が、免疫抑制性腫瘍微小環境を減少させるための新規チェックポイント阻害剤を検討する根拠となる(Yang et al 2014, Orskov et al 2015)。
【0505】
ベネトクラックスはBCL-2の阻害剤である。BCL-2は、因子欠乏細胞のアポトーシスを阻害するが、免疫細胞により媒介される死滅のアポトーシスを防げず、これは異なる機序のアポトーシス誘発を示している(Vaux et al 1992)。したがって、直接的な白血病細胞アポトーシスを促進するBcl-2と、免疫細胞により媒介される死滅と直接的な白血病幹細胞標的化との両方を促進し得るTIM-3との両方の遮断は、異なる経路を介してがん細胞排除を誘発し、相乗効果を生じる可能性もある。
【0506】
試験[CPDR001X2105]は、MBG453が、HMA、デシタビンと組み合わせて安全に投与され得ること、およびこの組合せが、AMLおよび高リスクのMDSを有する患者において永続性のある応答を含む予備的有効性を示すことを示した。
【0507】
さらに、mAbとして、MBG453は、シトクロムP450(CYP450)酵素により代謝されない、またはP-糖タンパク質(Pgp)もしくは関連するABC膜輸送体により輸送されず、それ故、アザシチジンまたはベネトクラックスによるMBG453のPKに対するDDIの影響は予測されない。活性化リンパ球により産生されるサイトカインは、PgpのレベルおよびCYP450酵素の活性に影響し得(Renton 2005, Dumais et al 2008, Harvey and Morgan 2014);MBG453の臨床関連性は分かっていない。しかしながら、臨床試験[CPDR001X2105]の予備的データは、MBG453のデシタビンとの共投与が、それらのPKパラメータの変化をもたらさなかったことを示している。したがって、臨床上関連するDDI作用はなさそうであるとみなされる。
【0508】
まとめると、これらのデータは、MBG453、ベネトクラックスおよびアザシチジンの組合せが、MBG453が関与する毒性をほぼ重複することなく安全に投与され得ること、ならびにMBG453が、アザシチジンおよびベネトクラックスの有効性を改善し得ることを示唆している。
【0509】
本出願の実施形態
以下が、本出願において開示される実施形態である。実施形態は、以下を含むが、これらに限定されない:
1.対象において血液がんの処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびベネトクラックスを含む組合せ。
2.対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびベネトクラックスの組合せを対象に投与することを含む方法。
3.TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)を含む、実施形態1に記載の使用するための組合せ、または実施形態2に記載の方法。
4.TIM-3阻害剤がMBG453を含む、実施形態1もしくは3に記載の使用するための組合せ、または実施形態2もしくは3に記載の方法。
5.TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、実施形態1もしくは3~4のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~4のいずれかに記載の方法。
6.TIM-3阻害剤が約800mgの用量で投与される、実施形態1もしくは3~5のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~5のいずれかに記載の方法。
7.TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、実施形態1もしくは3~6のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~6のいずれかに記載の方法。
8.TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、実施形態1もしくは3~7のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~7のいずれかに記載の方法。
9.TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、実施形態1もしくは3~8のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~8のいずれかに記載の方法。
10.TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態1もしくは3~9のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~9のいずれかに記載の方法。
11.TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態1もしくは3~10のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~10のいずれかに記載の方法。
12.ベネトクラックスが約50mgから約500mgの用量で投与される、実施形態1もしくは3~11のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~11のいずれかに記載の方法。
13.ベネトクラックスが約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、実施形態1もしくは3~12のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~12のいずれかに記載の方法。
14.ベネトクラックスが、約400mgの用量で投与される、実施形態1もしくは3~13のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~13のいずれかに記載の方法。
15.ベネトクラックスが1日1回投与される、実施形態1もしくは3~14のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~14のいずれかに記載の方法。
16.ベネトクラックスが経口的に投与される、実施形態1もしくは3~15のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~15のいずれかに記載の方法。
17.組合せが低メチル化剤をさらに含む、実施形態1もしくは3~16のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~16のいずれかに記載の方法。
18.低メチル化剤がアザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、実施形態17に記載の使用するための組合せ、または実施形態17に記載の方法。
19.低メチル化剤がアザシチジンを含む、実施形態17もしくは18に記載の使用するための組合せ、または実施形態17もしくは18に記載の方法。
20.低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、実施形態17~19のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態17~19のいずれかに記載の方法。
21.低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、実施形態17~20のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態13~17のいずれかに記載の方法。
22.低メチル化剤が1日1回投与される、実施形態17~21のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態17~21のいずれかに記載の方法。
23.低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、実施形態17~22のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態17~19のいずれかに記載の方法。
24.低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの、1~5日目に5日間連続して、続いて2日間中断し、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日中断し、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、実施形態17~23のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態17~23のいずれかに記載の方法。
25.低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、実施形態17~24のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態17~21のいずれかに記載の方法。
26.血液がんが白血病、リンパ腫、または骨髄腫である、実施形態1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~25のいずれかに記載の方法。
27.血液がんが急性骨髄性白血病(AML)である、実施形態1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~25のいずれかに記載の方法。
28.血液がんが骨髄異形成症候群(MDS)である、実施形態1もしくは3~25のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~25のいずれかに記載の方法。
29.対象において急性骨髄性白血病(AML)の処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せ。
30.対象において骨髄異形成症候群(MDS)の処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せ。
31.対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを対象に投与することを含む方法。
32.対象において骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを対象に投与することを含む方法。
33.TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)を含む、実施形態29もしくは30に記載の使用するための組合せ、または実施形態31もしくは32に記載の方法。
34.TIM-3阻害剤がMBG453を含む、実施形態29~30もしくは33に記載の使用するための組合せ、または実施形態31~33に記載の方法。
35.TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、実施形態29~30もしくは33~34のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~34のいずれかに記載の方法。
36.TIM-3阻害剤が約800mgの用量で投与される、実施形態29~30もしくは33~35のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~35のいずれかに記載の方法。
37.TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、実施形態29~30もしくは33~36のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~36のいずれかに記載の方法。
38.TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、実施形態29~30もしくは33~37のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~37のいずれかに記載の方法。
39.TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、実施形態29~30もしくは33~38のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~38のいずれかに記載の方法。
40.TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態29~30もしくは33~39のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~39のいずれかに記載の方法。
41.TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態29~30もしくは33~40のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~40のいずれかに記載の方法。
42.Bcl-2阻害剤が、ベネトクラックス(ABT-199)、ナビトクラクス(ABT-263)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、PNT2258、またはオブリメルセン(G3139)を含む、実施形態29~30もしくは33~41のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~41のいずれかに記載の方法。
43.Bcl-2阻害剤がベネトクラックスを含む、実施形態29~30もしくは33~42のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~42のいずれかに記載の方法。
44.Bcl-2阻害剤が約50mgから約500mgの用量で投与される、実施形態29~30もしくは33~43のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~43のいずれかに記載の方法。
45.Bcl-2阻害剤が約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、実施形態29~30もしくは33~44のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~44のいずれかに記載の方法。
46.Bcl-2阻害剤が約400mgの用量で投与される、実施形態29~30もしくは33~45のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~45のいずれかに記載の方法。
47.Bcl-2阻害剤が1日1回投与される、実施形態29~30もしくは33~46のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~46のいずれかに記載の方法。
48.Bcl-2阻害剤が経口的に投与される、実施形態29~30もしくは33~47のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~47のいずれかに記載の方法。
49.組合せが低メチル化剤をさらに含む、実施形態29~30もしくは33~48のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態31~48のいずれかに記載の方法。
50.低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、実施形態49に記載の使用するための組合せ、または実施形態49に記載の方法。
51.低メチル化剤がアザシチジンを含む、実施形態49もしくは50に記載の使用するための組合せ、または実施形態49もしくは50に記載の方法。
52.低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、実施形態49~51のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~51のいずれかに記載の方法。
53.低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、実施形態49~52のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~52のいずれかに記載の方法。
54.低メチル化剤が1日1回投与される、実施形態49~53のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~53のいずれかに記載の方法。
55.低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、実施形態49~54のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~54のいずれかに記載の方法。
56.低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間中断し、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日中断し、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、実施形態49~55のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~55のいずれかに記載の方法。
57.低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、実施形態49~56のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態49~56のいずれかに記載の方法。
58.対象において血液がんの処置において使用するための、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤を含む組合せであって、Bcl-2阻害剤がナビトクラクス(ABT-263)およびオブリメルセン以外の薬剤である、組合せ。
59.対象において血液がんを処置する方法であって、TIM-3阻害剤およびBcl-2阻害剤の組合せを対象に投与することを含み、Bcl-2阻害剤がナビトクラクス(ABT-263)およびオブリメルセンナトリウム以外の薬剤である、方法。
60.TIM-3阻害剤が抗TIM-3抗体分子(例えば、本明細書に記載される抗TIM-3抗体分子)を含む、実施形態58に記載の使用するための組合せ、または実施形態59に記載の方法。
61.TIM-3阻害剤がMBG453を含む、実施形態58もしくは60に記載の使用するための組合せ、または実施形態59もしくは60に記載の方法。
62.TIM-3阻害剤が約700mgから約900mgの用量で投与される、実施形態58もしくは60~61のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~61のいずれかに記載の方法。
63.TIM-3阻害剤が約800mgの用量で投与される、実施形態58もしくは60~62のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~62のいずれかに記載の方法。
64.TIM-3阻害剤が28日サイクルの8日目に投与される、実施形態58もしくは60~63のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~63のいずれかに記載の方法。
65.TIM-3阻害剤が4週間ごとに1回投与される、実施形態58もしくは60~64のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~64のいずれかに記載の方法。
66.TIM-3阻害剤が静脈内に投与される、実施形態58もしくは60~65のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~65のいずれかに記載の方法。
67.TIM-3阻害剤が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態58もしくは60~66のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~66のいずれかに記載の方法。
68.TIM-3阻害剤が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態58もしくは60~67のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~67のいずれかに記載の方法。
69.Bcl-2阻害剤が、ベネトクラックス(ABT-199)、ABT-737、BP1002、SPC2996、APG-1252、メシル酸オバトクラックス(GX15-070MS)、またはPNT2258である、実施形態58もしくは60~68のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~68のいずれかに記載の方法。
70.Bcl-2阻害剤がベネトクラックスである、実施形態58もしくは60~69のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~69のいずれかに記載の方法。
71.Bcl-2阻害剤が約50mgから約500mgの用量で投与される、実施形態58もしくは60~70のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~70のいずれかに記載の方法。
72.Bcl-2阻害剤が約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、実施形態58もしくは60~71のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~71のいずれかに記載の方法。
73.Bcl-2阻害剤が約400mgの用量で投与される、実施形態58もしくは60~72のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~72のいずれかに記載の方法。
74.Bcl-2阻害剤が1日1回投与される、実施形態58もしくは60~73のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~73のいずれかに記載の方法。
75.Bcl-2阻害剤が経口的に投与される、実施形態58もしくは60~74のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~74のいずれかに記載の方法。
76.組合せが低メチル化剤をさらに含む、実施形態58もしくは60~75のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~75のいずれかに記載の方法。
77.低メチル化剤がアザシチジン、デシタビン、CC-486またはASTX727を含む、実施形態76に記載の使用するための組合せ、または実施形態76に記載の方法。
78.低メチル化剤がアザシチジンを含む、実施形態76もしくは77に記載の使用するための組合せ、または実施形態76もしくは77に記載の方法。
79.低メチル化剤が約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、実施形態76~78のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態76~78のいずれかに記載の方法。
80.低メチル化剤が約75mg/mの用量で投与される、実施形態76~79のいずれかに記載の使用するのための組合せ、または実施形態76~79のいずれかに記載の方法。
81.低メチル化剤が1日1回投与される、実施形態76~80のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態76~80のいずれかに記載の方法。
82.低メチル化剤が5~7日間連続して投与される、実施形態76~81のいずれかに記載の使用のための組合せ、または実施形態76~81のいずれかに記載の方法。
83.低メチル化剤が、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、投与される、実施形態76~82のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態76~81のいずれかに記載の方法。
84.低メチル化剤が皮下にまたは静脈内に投与される、実施形態76~83のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態76~83のいずれかに記載の方法。
85.血液がんが白血病である、実施形態58もしくは60~84のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~84のいずれかに記載の方法。
86.血液がんが急性骨髄性白血病(AML)である、実施形態58もしくは60~85のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~85のいずれかに記載の方法。
87.血液がんが骨髄異形成症候群(MDS)である、実施形態58もしくは60~85のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態59~85のいずれかに記載の方法。
88.MDSが、非常に低リスクのMDS、低リスクのMDS、中程度のMDS、高リスクのMDS、または非常に高リスクのMDSである、実施形態87に記載の使用するための組合せまたは方法。
89.対象において急性骨髄性白血病(AML)の処置において使用するための、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンを含む組合せ。
90.対象において骨髄異形成症候群(MDS)の処置において使用するための、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンを含む組合せ。
91.対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含む方法。
92.対象において骨髄異形成症候群(MDS)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含む方法。
93.MBG453が約700mgから約900mgの用量で投与される、実施形態89もしくは90に記載の使用するための組合せ、または実施形態91もしくは92に記載の方法。
94.MBG453が約800mgの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93に記載の使用するための組合せ、または実施形態91~93に記載の方法。
95.MBG453が4週間ごとに1回投与される、実施形態89~90もしくは93~94のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~94のいずれかに記載の方法。
96.MBG453が28日サイクルの8日目に投与される、実施形態89~90もしくは93~95のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~95のいずれかに記載の方法。
97.MBG453が4週間ごとに1回投与される、実施形態89~90もしくは93~96のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~96のいずれかに記載の方法。
98.MBG453が静脈内に投与される、実施形態89~90もしくは93~97のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~97のいずれかに記載の方法。
99.MBG453が約15分から約45分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態89~90もしくは93~98のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~98のいずれかに記載の方法。
100.MBG453が約30分の期間にわたり静脈内に投与される、実施形態89~90もしくは93~99のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~99のいずれかに記載の方法。
101.ベネトクラックスが約50mgから約500mgの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93~100のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~100のいずれかに記載の方法。
102.ベネトクラックスが、約100mg、約200mg、約300mg、または約400mgの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93~101のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~101のいずれかに記載の方法。
103.ベネトクラックスが約400mgの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93~102のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~102のいずれかに記載の方法。
104.ベネトクラックスが1日1回投与される、実施形態89~90もしくは93~103のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~103のいずれかに記載の方法。
105.ベネトクラックスが経口的に投与される、実施形態89~90もしくは93~104のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~104のいずれかに記載の方法。
106.アザシチジンが約50mg/mから約100mg/mの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93~105のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~105のいずれかに記載の方法。
107.アザシチジンが約75mg/mの用量で投与される、実施形態89~90もしくは93~106のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~106のいずれかに記載の方法。
108.アザシチジンが1日1回投与される、実施形態89~90もしくは93~107のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~107のいずれかに記載の方法。
109.アザシチジンが5~7日間連続して投与される、実施形態89~90もしくは93~108のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~108のいずれかに記載の方法。
110.アザシチジンが、(a)28日サイクルの1~7日目に7日間連続して、(b)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(c)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により8日目に1回投与で、投与される、実施形態89~90もしくは93~109のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~109のいずれかに記載の方法。
111.アザシチジンが皮下にまたは静脈内に投与される、実施形態89~90もしくは93~110のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態91~110のいずれかに記載の方法。
112.対象が化学療法に不適である、実施形態1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~111のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~111のいずれかに記載の方法。
113.対象が強化導入化学療法に不適である、実施形態1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~112のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~112のいずれかに記載の方法。
114.対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、MBG453、ベネトクラックス、およびアザシチジンの組合せを対象に投与することを含み、
a)MBG453が、28日投与サイクルの8日目に4週間ごとに1回、約800mgの用量で投与され;
b)ベネトクラックスが、1日に約400mgの用量で投与され;および
c)アザシチジンが、(i)28日投与サイクルの1~7日目に7日間連続して、(ii)28日サイクルの1~5日目に5日間連続して、続いて2日間の中断、次に8~9日目に2日間連続して、または(iii)28日サイクルの1~6日目に6日間連続して、続いて1日の中断、次に場合により、8日目に1回投与で、1日に約75mg/mの用量で投与される、方法。
115.組合せが、本明細書に記載される方法に従ったBcl-2阻害剤、CD47阻害剤、CD70阻害剤、NEDD8阻害剤、CDK9阻害剤、FLT3阻害剤、KIT阻害剤、もしくはp53活性化因子、または任意のこれらの組合せ、例えば、すべて本明細書に記載される、CD47阻害剤、CD70阻害剤、NEDD8阻害剤、CDK9阻害剤、FLT3阻害剤、KIT阻害剤、またはp53活性化因子の投与をさらに含む、実施形態1、3~30、33~58、60~90、もしくは93~113のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~114のいずれかに記載の方法。
116.組合せが、対象において1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満の測定可能残存病変(MRD)レベルをもたらす、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~115のいずれかに記載の方法。
117.組合せが、参照MRDレベル、例えば、組合せを受ける前の対象におけるMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下の対象におけるMRDレベルをもたらす、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~116のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~116のいずれかに記載の方法。
118.対象が、組合せを受けた後、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%、0.02%、または0.01%未満のMRDレベルを有する、または有すると同定される、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~117のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~117のいずれかに記載の方法。
119.対象が、参照MRDレベル、例えば、組合せを受ける前のMRDレベルと比べて、1分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、20分の1、50分の1、または100分の1、200分の1、500分の1、または1000分の1以下のMRDレベルを有する、または有すると同定される、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~118のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~118のいずれかに記載の方法。
120.対象からの試料においてMRDレベルを決定することをさらに含む、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~119のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~119のいずれかに記載の方法。
121.対象において寛解の持続期間を決定することをさらに含む、実施形態1、3~30、33~58、60~90、93~113、もしくは115~120のいずれかに記載の使用するための組合せ、または実施形態2~28、31~57、59~88、もしくは91~120のいずれかに記載の方法。
【0510】
参照による組込み
本明細書で言及される刊行物、特許および受託番号はすべて、それぞれ個々の刊行物または特許が具体的におよび個別に参照により組み込まれることが指示されているかのように本明細書に参照によりその全体が組み込まれる。
【0511】
均等物
本主題の発明の具体的実施形態を考察してきたが、上の明細は例証となるものであって限定的なものではない。本明細書および下の特許請求の範囲を査読すれば、本発明の多くの変形が当業者には明らかとなる。本発明の全範囲は、特許請求の範囲をその均等物の全範囲と共に、および明細書をそのような変形と共に参照することにより決定するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【配列表】
2022553293000001.app
【国際調査報告】