(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】フィルタ固定アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B01D 46/00 20220101AFI20221215BHJP
【FI】
B01D46/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523813
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 IB2020059901
(87)【国際公開番号】W WO2021079289
(87)【国際公開日】2021-04-29
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ゴレッル,マシュー ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ステンダー,ジョン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ケリー,トミー ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】スミス,アンドリュー シー.
(72)【発明者】
【氏名】サンタ,クルーズ,ウィンディー エー.
(72)【発明者】
【氏名】リード,ジョン エフ.
(72)【発明者】
【氏名】カールソン,ジャコブ ディー.
(72)【発明者】
【氏名】レイン,マルカス ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】コックス,ジェサリン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ボウトン,ザチャリー ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】スターン,ミカエル ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA12
4D058JA13
4D058JB41
4D058KC06
4D058KC26
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4D058LA01
4D058SA02
4D058SA15
4D058UA08
4D058UA11
(57)【要約】
フィルタアセンブリが記載される。特に、排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定アセンブリは、第1の端部及び反対側の第2の端部を画定する主パネルと、主パネルの第1の端部に隣接する第1の保持面と、第1の保持面に隣接する第1の保持リップと、主パネルの第2の端部に隣接する第2の保持面と、第2の保持面に隣接する第2の保持リップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定アセンブリであって、
第1の端部及び反対側の第2の端部を画定する主パネルと、
前記主パネルの前記第1の端部に隣接する第1の保持面と、
前記第1の保持面に隣接する第1の保持リップと、
前記主パネルの前記第2の端部に隣接する第2の保持面と、
前記第2の保持面に隣接する第2の保持リップと、
を備える、フィルタ固定アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の保持面が前記主パネルに対して実質的に垂直である、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項3】
前記第2の保持面が前記主パネルに対して実質的に垂直である、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項4】
前記主パネル、第1の保持面、及び第2の保持面のうちの1つ以上が難燃性板紙を含む、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項5】
前記主パネル、第1の保持面、及び第2の保持面のうちの1つ以上がステンレス鋼を含む、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項6】
前記主パネル、第1の保持面、及び第2の保持面のうちの1つ以上がアルミニウムを含む、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項7】
前記主パネルが1つ以上の開口を画定し、前記開口が主パネル表面積の少なくとも60%を形成している、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の保持リップが前記第1の保持面に対して実質的に垂直である、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項9】
前記第2の保持リップが前記第2の保持面に対して実質的に垂直である、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項10】
前記フィルタ固定アセンブリを前記排気フードに取り外し可能に固定するための取り付け構造を更に含む、請求項1に記載のフィルタ固定アセンブリ。
【請求項11】
排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定システムであって、
フィルタ固定アセンブリであり、
第1の端部及び反対側の第2の端部を画定する主パネル、
前記主パネルの前記第1の端部に隣接する第1の保持面、及び
前記主パネルの前記第2の端部に隣接する第2の保持面、を含む、フィルタ固定アセンブリと、
前記フィルタ固定アセンブリを前記排気フードに取り外し可能に固定するための取り付け構造と、を備える、フィルタ固定システム。
【請求項12】
前記取り付け構造が、前記排気フードを前記フィルタ固定アセンブリと接合するための1つ以上の磁石を含む、請求項11に記載のフィルタ固定システム。
【請求項13】
前記主パネル、第1の保持面、及び第2の保持面のうちの1つ以上がステンレス鋼を含む、請求項11に記載のフィルタ固定システム。
【請求項14】
前記主パネル、第1の保持面、及び第2の保持面のうちの1つ以上がアルミニウムを含む、請求項11に記載のフィルタ固定システム。
【請求項15】
前記主パネルが1つ以上の開口を画定し、前記開口が主パネル表面積の少なくとも60%を形成している、請求項11に記載のフィルタ固定システム。
【請求項16】
排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定システムであって、
第1の端部及び反対側の第2の端部を画定するフィルタ媒体と、
フィルタ固定アセンブリであり、
第1の媒体マウント、
前記第1の媒体マウントを前記排気フードに固定するための第1のマウント取り付け構造、
第2の媒体マウント、及び
前記第2の媒体マウントを前記排気フードに固定するための第2のマウント取り付け構造、を含み、
前記第1の媒体マウントが前記フィルタ媒体の前記第1の端部を取り外し可能に固定し、前記第2の端部が前記フィルタ媒体の前記第2の端部を取り外し可能に固定する、フィルタ固定アセンブリと、を備える、フィルタ固定システム。
【請求項17】
前記第1のマウント取り付け構造及び前記第2のマウント取り付け構造のうちの1つ以上が、前記排気フードを前記第1の媒体マウント及び前記第2の媒体マウントと接合するための対応する磁石を含む、請求項16に記載のフィルタ固定システム。
【請求項18】
前記第1の媒体マウント及び前記第2の媒体マウントが互いから非ゼロの距離に位置する別個の要素であり、前記フィルタ固定アセンブリのどの部分も前記第1の媒体マウントと前記第2の媒体マウントとの間に配置されていない、請求項16に記載のフィルタ固定システム。
【請求項19】
前記第1のマウント取り付け構造及び前記第2のマウント取り付け構造のうちの1つ以上が、前記排気フードを前記第1の媒体マウント及び前記第2の媒体マウントと接合するための対応する接着剤を含む、請求項16に記載のフィルタ固定システム。
【請求項20】
前記第1のマウント取り付け構造及び前記第2のマウント取り付け構造のうちの1つ以上が、前記排気フードを前記第1の媒体マウント及び前記第2の媒体マウントと接合するためのフックアンドループパネルの対応する一方の部分を含む、請求項16に記載のフィルタ固定システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
空気から小さな懸濁微粒子を除去するなどの多くの目的でフィルタが使用される。フィルタ固定アセンブリは、いくつかの場所の中でもとりわけ排気フード内に、フィルタ媒体を取り外し可能に保持することができる。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの態様では、排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定アセンブリが開示される。フィルタ固定アセンブリは、第1の端部と反対側の第2の端部とを画定する主パネルを含むことができ、主パネルの第1の端部に第1の保持面を隣り合わせることができ、第1の保持面に第1の保持リップを隣り合わせることができ、主パネルの第2の端部に第2の保持面を隣り合わせることができ、第2の保持面に第2の保持リップを隣り合わせることができる。
【0003】
いくつかの態様では、排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定システムが開示される。フィルタ固定システムは、第1の端部及び反対側の第2の端部を画定する主パネルと、主パネルの第1の端部に隣接する第1の保持面と、主パネルの第2の端部に隣接する第2の保持面と、を含む、フィルタ固定アセンブリを含むことができる。取り付け構造は、フィルタ固定アセンブリを排気フードに取り外し可能に固定することができる。
【0004】
いくつかの態様では、排気フード内にフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定システムが開示される。フィルタ固定システムは、第1の端部及び反対側の第2の端部を画定するフィルタ媒体と、フィルタ固定アセンブリと、を含むことができる。フィルタ固定アセンブリは、第1の媒体マウントと、排気フードに第1の媒体マウントを固定するための第1のマウント取り付け構造と、第2の媒体マウントと、排気フードに第2の媒体マウントを固定するための第2のマウント取り付け構造と、を含むことができる。第1の媒体マウントは、フィルタ媒体の第1の端部を取り外し可能に固定することができ、第2の端部は、フィルタ媒体の第2の端部を取り外し可能に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による、調理機器及び排気システムを含む、フィルタ固定システムの概略システム図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの上側斜視図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの正面立面図である。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの側面立面図である。
【
図5】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ媒体を更に示した、フィルタ固定アセンブリの側面立面図である。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ媒体を更に示した、フィルタ固定アセンブリの上側斜視図である。
【
図7】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ媒体を更に示した、フィルタ固定アセンブリの正面立面図である。
【
図8】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの別の実施形態の上側斜視図である。
【
図9】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの別の実施形態の側面立面図である。
【
図10】本開示の例示的な実施形態による、フィルタ固定アセンブリの別の実施形態の上側斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、様々な実施形態が例示として示されている添付図面が参照される。図面は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。他の実施形態が想到され、本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく実施されてもよい点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
【0007】
フィルタ固定アセンブリは広範囲の用途で使用することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ固定アセンブリは、主に空気中の微粒子を濾過するための、一般的な空気濾過用に設計され得る。例えば、フィルタ固定アセンブリ内のフィルタ媒体は、とりわけ、直径10マイクロメートル未満、直径5マイクロメートル未満、直径2.5マイクロメートル未満、直径1.0マイクロメートル未満、直径0.5マイクロメートル未満、又は直径0.3マイクロメートル未満の粒子を濾過するように設計され得る。
【0008】
フィルタ固定アセンブリを使用して、排気フードなどの特定の場所にフィルタ媒体を固定することもできる。そのようなフィルタ固定アセンブリは、商業用調理環境における油脂濾過などの特化した目的に使用され得る。商業用厨房では、排気フード中の油脂捕捉は、健康、安全性、及び環境上の理由から重要であり得る。しかしながら、排気フード又は排気システムの中及び周囲の油脂の蓄積は、火災の危険性をもたらし得る。危険を軽減するために、商業用厨房は、典型的には、ステンレス鋼、亜鉛めっき鋼、又はアルミニウムのような金属又は金属合金などの不燃性材料で作製されたバッフルなどの、気流遮断器又は攪乱器を使用する。バッフルは、調理面と排気システムとの間に火が広がるのを防止することができる。更に、エアゾール化油脂がバッフルによって生成された複雑な経路を通って移動し、表面上で凝縮して、ダクト内での油脂の更なる蓄積をもたらす可能性がある。しかしながら、防火壁及び油脂収集器としてのバッフルの有効性を維持するためには、バッフル上のこの油脂の蓄積を定期的に清掃する必要がある。美的観点から、商業用フードバッフル上に油脂が見えていることが望ましくない場合もある。バッフルを取り外し、清掃して、再設置することは、時間がかかり、手間がかかり、高価であり、危険であり得る。したがって、従来のバッフルに対して、本開示は、排気システム構成要素上の油脂の蓄積を低減又は防止する油脂捕捉ソリューションを提供することができ、軽量で排気フード内への設置が容易であり、従来バッフルが占めていた場所における排気フード内のフィルタ媒体の容易な交換を促進できる。他の利益及び使用も見込まれる。
【0009】
本開示は、排気フード内に油脂滴の濾過用のフィルタ媒体を受け入れて保持するためのフィルタ固定アセンブリを提供する。そのようなフィルタ固定アセンブリは排気フード内の従来のバッフルを置き換えるように設計することができ、このため、既存の排気システムへの変更は必要最小限であるか、又は不要である。更に、フィルタ固定アセンブリによって受け入れられ固定されたフィルタ媒体は、炎がフィルタ固定アセンブリを通過するのを防止すること、及び、排気システムのフィルタ媒体の下流の部分に油脂が蓄積するのを防止することができる。明確にするために、調理機器から排気システムを通ってブロワを通過する移動を下流への移動と定義することができ、一方で、反対方向への移動を上流への移動と定義することができる。
【0010】
図1は、調理機器50及び排気システム54を含む、フィルタ固定システム90の概略断面図である。調理機器50は、オーブン、ストーブ、グリル、フライヤー、ブロイラー、又は当業者に知られている任意の他の一般的に使用される調理器具であり得る。排気システム54は、排気フードフランジ60を画定する排気フード58を含むことができる。排気フード58は、調理機器50の使用によって生成された油脂及び他の微粒子の全部又は一部を捕捉するように位置決めすることができる。ブロワ66は、ダクト62を介して、調理機器50の使用によって生成された油脂及び他の微粒子が排気フード58を介して排気システム54に入るのを促進することのできる、調理機器50に近接した(周囲圧力に対する)減圧領域を生成することができる。このようなシステムでは、
図1に示すように、空気、ガス、油脂、及び/又は微粒子は、矢印70によって表されるように、排気フード58(及び、以下に記載するようなフィルタ固定アセンブリ100及びフィルタ媒体80)を介して、排気システム54内に移動することができる。次いで、濾過された空気、ガス、並びに何らかの残りの油脂及び/又は微粒子は、矢印74によって表されるように、ダクト62及びブロワ66を通過し、その後排気システム54から出ることができる。フィルタ固定アセンブリ100、並びに、排気フードフランジ60又は排気フード58の表面に、これに近接して、これと隣り合って、及び/又はこれに接触して、取り外し可能に取り付けられたフィルタ媒体80は、本開示の範囲内にあることを理解されたい。
【0011】
図2~
図4は、例示的なフィルタ固定アセンブリ100を示す。フィルタ固定アセンブリ100は、第1の端部113と反対側の第2の端部114とを画定する主パネル110を含むことができる。主パネル110は、1つ以上の主支持体111を含むことができ、主支持体111は、実質的に第1の端部113から第2の端部114まで延びることができる。フィルタ固定アセンブリ100は、第1の端部113上に、これと隣り合って、これと接触して、及び/又はこれに近接して、第1の保持面120を含むことができる。様々な実施形態では、第1の保持面120は、主パネル110に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。フィルタ固定アセンブリ100はまた、第1の保持面120上に、これと隣り合って、これと接触して、及び/又はこれに近接して、第1の保持リップ124も含むことができる。第1の保持リップ124及び主パネル110は、第1の保持面120の実質的に反対側となる両側に配置することができる。様々な実施形態では、第1の保持リップ124は、第1の保持面120に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。更に、フィルタ固定アセンブリ100は、第1の取り付け面125を含むことができる。様々な実施形態では、第1の取り付け面125は、第1の保持リップ124に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。第1の取り付け面125及び第1の保持面120は、第1の保持リップ124の実質的に反対側となる両側に配置することができる。
【0012】
フィルタ固定アセンブリ100は、第2の端部114の表面に、これと隣り合って、これと接触して、及び/又はこれに近接して、第2の保持面128を含むことができる。様々な実施形態では、第2の保持面128は、主パネル110に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。フィルタ固定アセンブリ100はまた、第2の保持面128の表面に、これと隣り合って、これと接触して、及び/又はこれに近接して、第2の保持リップ132も含むことができる。第2の保持リップ132及び主パネル110は、第2の保持面128の実質的に反対側となる両側に配置することができる。様々な実施形態では、第2の保持リップ132は、第2の保持面128に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。更に、フィルタ固定アセンブリ100は、第2の取り付け面133を含むことができる。様々な実施形態では、第2の取り付け面133は、第2の保持リップ132に対して鋭角、鈍角、又は直角に配置することができる。第2の取り付け面133及び第2の保持面128は、第2の保持リップ132の実質的に反対側となる両側に配置することができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1の保持面120は、第2の保持面128と平行である。いくつかの実施形態では、第1の保持リップ124は、第2の保持リップ132と平行である及び/又は同一平面上にある。いくつかの実施形態では、第1の取り付け面125は、第2の取り付け面133と平行である及び/又は同一平面上にある。
【0014】
主パネル110及び/又は主支持体111は、主パネル110を貫通する1つ以上の開口136を画定することができる。いくつかの実施形態では、主パネル110は、実質的に長方形又は実質的に正方形であり得る。主パネル110は、長さL及び幅Wを画定することができ、それらの積が主パネル表面積137となる。いくつかの実施形態では、開口136は、主パネル表面積137の一部を画定することができる。様々な実施形態では、開口136は、主パネル表面積137の10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%を画定又は形成する。様々な実施形態では、開口136は、主パネル表面積137の少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%を画定又は形成する。開口136は任意の形状であり得る。非限定的な実施形態では、開口136のうちの少なくともいくつかは、実質的に円形、卵形、三角形、長方形、五角形、六角形、七角形、八角形、有機的、幾何学的、半円形、三日月状、平行四辺形、四辺形、菱形、及び/又はスタジアム形であり得る。更に、いくつかの実施形態では、開口136は実質的に同じ形状を画定するが、他の実施形態では、開口136は2つ以上の異なる形状を画定する。
【0015】
フィルタ固定アセンブリ100は、1つ以上の取り付け構造140a、140bを含むことができる。取り付け構造140a、140bは、フィルタ固定アセンブリ100を、排気システム54の一部に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。いくつかの実施形態では、取り付け構造140a、a40bは、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。取り付け構造140a、140bは、フック、留め金、クランプ、磁石、接着剤、突出部、凹部、機械的固定具、フックアンドループパネル、又は当業者に知られている任意の他の取り外し可能な固定技術を介して、フィルタ固定アセンブリ100を、排気システム54又は排気フード58の一部に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。
【0016】
図1及び
図9に見られるように、フィルタ固定アセンブリ100又はその一部を排気フードフランジ60の中に配置して、及び/又はこれと係合して、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58に固定することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ固定アセンブリ100の一部は、排気フードフランジ60内で、しまりばめ、中間ばめ、ぴったりのはめあい、又は堅固なはめあいを定めることができる。いくつかの実施形態では、フィルタ固定アセンブリ100の一部と排気フードフランジ60との係合を、取り付け構造140a、140bの係合と組み合わせて、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58内に固定する。いくつかの実施形態では、第1の取り付け面125と第1の保持リップ124との間に排気フードフランジ60の一部を配置して、フィルタ固定アセンブリ100を排気フードフランジ60に固定することができる。いくつかの実施形態では、第2の取り付け面133と第2の保持リップ132との間に排気フードフランジ60の一部を配置して、フィルタ固定アセンブリ100を排気フードフランジ60に固定することができる。
【0017】
フィルタ固定アセンブリ100又はその要素は、キャビティ144を画定することができる。キャビティ144は、主パネル110、主支持体111、第1の端部113、第2の端部114、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132のうちの1つ以上によって様々な側を境界付けられた、部分的に囲まれた領域であり得る。フィルタ固定アセンブリ100がフィルタ固定システム90の一部としてフィルタ媒体80を(取り付け構造140a、140bを介して)固定するとき、フィルタ媒体80は、キャビティ144内に全体又は一部が配置され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1の連結部150及び/又は第2の連結部152は、フィルタ媒体80をキャビティ144内に固定することができ、フィルタ媒体80を、フィルタ固定アセンブリ100の一部、例えば、主パネル110、主支持体111、第1の端部113、第2の端部114、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132に近接して、これと隣り合わせて、及び/又はこれへと固定することができる。第1の連結部150及び/又は第2の連結部152は、穿孔要素、フック、留め金、クランプ、磁石、接着剤、突出部、凹部、機械的固定具、フックアンドループパネル、又は当業者に知られている任意の他の取り外し可能な固定技術を含むことができる。更に、第1の連結部150及び/又は第2の連結部152は、フィルタ媒体80がキャビティ144内に配置されると、フィルタ媒体80とのしまりばめを形成することができる。更に、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132のうちの1つ以上は、湾曲部分及び/又はファセット部分を含むことができる。更に、様々な実施形態では、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132のうちの1つ以上は、少なくとも0.5cm、1.0cm、1.5cm、2.0cm、2.5cm、3.0cm、3.5cm、4.0cm、4.5cm、5.0cm、5.5cm、6.0cm、6.5cm、7.0cm、7.5cm、8.0cm、8.5cm、9.0cm、9.5cm、10.0cm、10.5cm、11.0cm、11.5cm、12.0cm、12.5cm、13.0cm、13.5cm、14.0cm、14.5cm、又は15.0cmであり得る。更に、様々な実施形態では、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132のうちの1つ以上は、約0.5cm、1.0cm、1.5cm、2.0cm、2.5cm、3.0cm、3.5cm、4.0cm、4.5cm、5.0cm、5.5cm、6.0cm、6.5cm、7.0cm、7.5cm、8.0cm、8.5cm、9.0cm、9.5cm、10.0cm、10.5cm、11.0cm、11.5cm、12.0cm、12.5cm、13.0cm、13.5cm、14.0cm、14.5cm、又は15.0cmであり得る。更に、様々な実施形態では、第1の保持面120、第1の保持リップ124、第2の保持面128、及び/又は第2の保持リップ132のうちの1つ以上は、最大で0.5cm、1.0cm、1.5cm、2.0cm、2.5cm、3.0cm、3.5cm、4.0cm、4.5cm、5.0cm、5.5cm、6.0cm、6.5cm、7.0cm、7.5cm、8.0cm、8.5cm、9.0cm、9.5cm、10.0cm、10.5cm、11.0cm、11.5cm、12.0cm、12.5cm、13.0cm、13.5cm、14.0cm、14.5cm、又は15.0cmであり得る。
【0019】
使用時には、使用者、ツール、及び/又は機械によって、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58に配置することができる。いくつかの実施形態では、取り付け構造140a、140bによって、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58に永久的又は取り外し可能に固止することができる。いくつかの実施形態では、フィルタ固定アセンブリ100の一部と排気フードフランジ60との間の嵌合、及び/又は、排気フードフランジ60と第1の取り付け面125及び第2の取り付け面133との間の嵌合によって、フィルタ固定アセンブリ100を排気フード58に永久的又は取り外し可能に固止することができる。次いで、使用者、ツール、及び/又は機械によって、フィルタ媒体80の少なくとも一部をキャビティ144内に設置することができる。フィルタ固定システム90(排気システム54と調理機器50とブロワ66とを含む)の動作を通して、排気フード58内に配置されたフィルタ媒体80は、排気フード58に入りそこを通過する気流から、様々な粒子、油脂、及び/又はガスを濾過することができる。フィルタ媒体80の飽和、所与の時間間隔、又は別の基準に基づいて、使用者、ツール、及び/又は機械によって、キャビティ144からフィルタ媒体80を取り外すことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、
図8によって例示的に示されるように、主パネル110は、主支持体111によって形成された実質的にメッシュ状の表面、又はグリッドを含むことができる。主パネル支持体111は、上述のように、開口136を画定することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、
図9によって例示的に示されるように、フィルタ固定アセンブリ100は、第1の媒体マウント160と第2の媒体マウント168とを含むことができる。第1の媒体マウント160及び第2の媒体マウント168は、別個の要素であり得る、互いから離れて配置され得る、及び/又は、互いから非ゼロの距離に位置し得る。上記の説明と同様に、第1の媒体マウント160は、第1の保持面120と、第1の保持リップ124と、第1の取り付け面125とを含むことができる。第1のマウント取り付け構造164は、第1の媒体マウント160を、排気システム54の一部に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。いくつかの実施形態では、第1のマウント取り付け構造164は、第1の媒体マウント160を、排気フード58に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。
【0022】
第2の媒体マウント168は、第2の保持面128と、第2の保持リップ132と、第2の取り付け面133とを含むことができる。第2のマウント取り付け構造172は、第2の媒体マウント168を、排気システム54の一部に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。いくつかの実施形態では、第2のマウント取り付け構造172は、第2の媒体マウント168を、排気フード58に永久的又は取り外し可能に固止又は接合することができる。第1のマウント取り付け構造164及び第2のマウント取り付け構造172はそれぞれ、第1の媒体マウント160及び第2の媒体マウント168を、取り付け構造140a、140bがフィルタ固定アセンブリ100の他の実施形態を排気フード58及び/又は排気システム54に接合するのと同じ又は類似の方法で、排気フード58及び排気システム54のうちの1つ以上に、取り外し可能又は永久的に固止又は接合することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、
図9にも見られるように、フィルタ媒体80は、フィルタ媒体の第1の端部180と、反対側のフィルタ媒体の第2の端部184とを画定することができる。第1のマウント連結部190は、第1の媒体マウント160の一部上に配置することができ、フィルタ媒体80、特にフィルタ媒体の第1の端部180を、第1の媒体マウント160の一部、例えば、第1の保持面120及び/又は第1の保持リップ124に近接して、これと隣り合わせて、及び/又はこれへと固定することができる。同様に、第2のマウント連結部192は、第2の媒体マウント168の一部上に配置することができ、フィルタ媒体80、特にフィルタ媒体の第2の端部184を、第2の媒体マウント168の一部、例えば、第2の保持面128及び/又は第2の保持リップ132に近接して、これと隣り合わせて、及び/又はこれへと固定することができる。第1のマウント連結部190及び/又は第2のマウント連結部192は、穿孔要素、フック、留め金、クランプ、磁石、接着剤、突出部、凹部、機械的固定具、フックアンドループパネル、又は当業者に知られている任意の他の取り外し可能な固定技術を含むことができる。第1の媒体マウント160及び第2の媒体マウント168は、第1のマウント連結部190及び第2のマウント連結部192と共に、フィルタ媒体80を排気フード58内に固定することができ、そのようなフィルタ媒体80は、排気フード58に入りそこを通過する気流から、様々な粒子、油脂、及び/又はガスを濾過することができる。更に、第1のマウント連結具190及び第2のマウント連結具192は、フィルタ媒体80が第1の媒体マウント160及び/又は第2の媒体マウント168内に配置されると、フィルタ媒体80とのしまりばめを形成することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、
図10によって例示的に示されるように、主パネル110は、単一の主支持体111を含むことができる。主パネル支持体111は、フィルタ固定アセンブリ100の横方向中央に位置することができる。そのような実施形態は、システムの重量を更に軽減し、使用者の取り回しを助けることができる。
【0025】
フィルタ媒体80は、
図1、
図5~
図7、及び
図9に見られるように、当業者に知られている任意の1つ以上の材料又は機械的フィルタ構成を含むことができる。特に、フィルタ媒体80は、耐炎性(Flame-Resistant、FR)媒体ウェブ、織布材料、不織布材料、酸化ポリアクリロニトリル(oxidized polyacrylonitrile、OPAN)、FRレーヨン、モダクリリック、玄武岩、ガラス繊維、ウール、及びセラミックのうちの、いずれか1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態では、フィルタ媒体80は、耐炎性となるように処理又はコーティングされた従来のフィルタ媒体材料(ポリオレフィンなど)を含む。いくつかの実施形態では、フィルタ媒体80は、従来のフィルタ媒体材料、並びに金属メッシュ及び/又は耐炎性防壁を含む。様々な実施形態では、フィルタ媒体80は、用途に応じて、プリーツ状、非プリーツ状、及び/又は多層状とすることができる。
【0026】
フィルタ固定アセンブリ100及びその各要素は、金属(アルミニウムなど)、金属合金(ステンレス鋼など)、ガラス繊維、セラミック、複合材料、炭素複合材料、石材、プラスチック、木材系製品、耐炎性(FR)材料、FR材料で処理及び/若しくはコーティングされた材料、又は当業者に知られている任意の他の好適な材料のうちの、1つ以上を含むことができる。
【0027】
主パネル110、開口136、及び/又は主支持体111の特定の実施形態は、2017年12月18日に出願された米国意匠出願第29/629926号、2017年12月20日に出願された米国意匠出願第29/630262号、2017年12月20日に出願された米国意匠出願第29/630249号、2018年9月7日に出願され2020年2月18日に特許第D875910号として発行された米国意匠出願第29/662774号、及び2018年9月7日に出願され2020年3月10日に特許第D877876号として発行された米国意匠出願第29/662776号に開示されている。
【0028】
用いた用語及び表現は、限定ではなく説明の用語として使用したものであり、そのような用語及び表現を使用する際、図示及び記載する特徴又はその一部分の均等物を除外する意図はなく、本開示の実施形態の範囲内で様々な修正形態が可能であることが理解される。したがって、特定の実施形態及び任意選択の特徴によって、本開示を具体的に開示したが、本明細書に開示する概念の修正形態及び変形形態を、当業者であれば用いることができ、そのような修正形態及び変形形態は、本開示の実施形態の範囲内であると見なされることが理解されるべきである。本明細書に引用した特許、特許文献、及び刊行物の全開示は、それぞれが個別に組み込まれたかのごとく、それらの全体が参照により組み込まれる。本明細書の記載と、参照によって本明細書に組み込んだいずれかの文書の開示との間に何らかの矛盾又は不一致が存在する場合、本明細書の記載が優先するものとする。
【国際調査報告】