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▶ ガード・メディカル・ソシエテ・パ・アクシオンス・シンプリフィエの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯
(51)【国際特許分類】
   A61M 27/00 20060101AFI20221215BHJP
   A61F 13/02 20060101ALI20221215BHJP
   A61F 13/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
A61M27/00
A61F13/02 Z
A61F13/02 310Z
A61F13/00 301M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523829
(86)(22)【出願日】2020-10-22
(85)【翻訳文提出日】2022-06-20
(86)【国際出願番号】 US2020056871
(87)【国際公開番号】W WO2021081210
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】62/924,386
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/924,290
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/924,432
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/992,667
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/081,690
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522161557
【氏名又は名称】ガード・メディカル・ソシエテ・パ・アクシオンス・シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(74)【代理人】
【識別番号】100202854
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 卓行
(72)【発明者】
【氏名】バン・デル・リースト,マシエル
(72)【発明者】
【氏名】コーンヒル,ジョン・フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】コーウィン,ラッセル
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267JJ06
4C267JJ07
4C267JJ09
4C267JJ14
(57)【要約】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法包帯であって、この包帯は、創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、膜によって担持されるポンプアセンブリとを備え、ポンプアセンブリは、ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性であり、更に、ポンプチャンバは、膜内に形成された開口部を通じて創傷チャンバと連通する、ポンプ本体と、壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に流体接続する、大気側の通路とを備える。
【選択図】図47
【特許請求の範囲】
【請求項1】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性であり、更に、前記ポンプチャンバは、前記膜内に形成された前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に流体接続する、大気側の通路と、
を備え、
前記ポンプ本体の前記壁構造に圧迫力が印加されると、前記ポンプチャンバ内の流体が、前記大気側の通路を介して前記ポンプチャンバから押し出され、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加された前記圧迫力がその後低減されると、前記創傷チャンバ内の流体が、前記膜内に形成された前記開口部を通って前記ポンプチャンバ内に引き込まれるようになっている、ポンプアセンブリと、
を備え、
前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値未満であるとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に展開された構成をとり、それによって、前記創傷チャンバ内の負圧が前記所定の閾値未満であることを示し、前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとり、それによって前記創傷チャンバ内の前記負圧が前記所定の閾値を上回っていることを示し、
更に、前記ポンプ本体は、前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないことの視覚インジケータを提供するように構成される、NPWT包帯。
【請求項2】
前記所定の閾値は、約60mmHg~約180mmHgである、請求項1に記載のNPWT包帯。
【請求項3】
前記ポンプ本体は実質的に円筒形の構成を含む、請求項1に記載のNPWT包帯。
【請求項4】
前記ポンプ本体が実質的に完全に展開された構成にあるとき、前記ポンプ本体および前記ポンプチャンバは実質的に円形の断面を含む、請求項3に記載のNPWT包帯。
【請求項5】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は内方に撓む、請求項3に記載のNPWT包帯。
【請求項6】
前記ポンプ本体が実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は互いに接触する、請求項5に記載のNPWT包帯。
【請求項7】
前記ポンプ本体の前記壁構造に少なくとも2つのノッチが形成される、請求項5に記載のNPWT包帯。
【請求項8】
前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の上壁および底壁は内方に撓む、請求項7に記載のNPWT包帯。
【請求項9】
前記ポンプアセンブリは、一対の台座によって前記膜に装着される、請求項1に記載のNPWT包帯。
【請求項10】
前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間される、請求項9に記載のNPWT包帯。
【請求項11】
前記ポンプ本体は、実質的に円形の断面を有し、
前記ポンプ本体は、前記ポンプ本体に「6時の位置」で接合された一対の台座によって前記膜に装着され、前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間され、
前記ポンプ本体の前記壁構造において、「9時の位置」および「3時の位置」にノッチが形成され、
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は、前記「9時の位置」および前記「3時の位置」において内方に撓み、
前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の上壁および底壁は、「12時の位置」および「6時の位置」において内方に撓む、請求項1に記載のNPWT包帯。
【請求項12】
創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性であり、更に、前記ポンプチャンバは、前記膜内に形成された前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に流体接続する、大気側の通路と、
を備え、
前記ポンプ本体の前記壁構造に圧迫力が印加されると、前記ポンプチャンバ内の流体が、前記大気側の通路を介して前記ポンプチャンバから押し出され、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加された前記圧迫力がその後低減されると、前記創傷チャンバ内の流体が、前記膜内に形成された前記開口部を通って前記ポンプチャンバ内に引き込まれ、
前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値未満であるとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に展開された構成をとり、それによって、前記創傷チャンバ内の負圧が前記所定の閾値未満であることを示し、前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとり、それによって前記創傷チャンバ内の前記負圧が前記所定の閾値を上回っていることを示し、
更に、前記ポンプ本体は、前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないことの視覚インジケータを提供するように構成される、ポンプアセンブリと、
を備える、ステップと、
前記NPWT包帯を前記創傷の上に位置決めし、前記膜と前記創傷との間に前記創傷チャンバを形成するようにするステップと、
前記ポンプ本体の前記壁構造に圧迫力を印加し、その後、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加される前記圧迫力を低減し、前記創傷に負圧を印加するようにするステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記ポンプ本体の前記壁構造に前記圧迫力を印加し、その後、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加される前記圧迫力を低減することは、前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が前記所定の閾値を上回り、このため前記ポンプ本体が実質的に完全に折り畳まれた構成をとるまで繰り返される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が所定の閾値未満であり、それによって前記ポンプ本体が、実質的に完全に展開された構成をとるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造に圧迫力を印加し、その後、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加される前記圧迫力を低減し、これを、前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が前記所定の閾値を上回り、このため前記ポンプ本体が実質的に完全に折り畳まれた構成をとるまで繰り返すことを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ポンプ本体が、前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないことの視覚的インジケータを提供するとき、前記ポンプ本体の前記壁構造に圧迫力を印加し、その後、前記ポンプ本体の前記壁構造に印加される前記圧迫力を低減し、これを、前記ポンプチャンバ内の前記流体の圧力と大気圧との間の前記圧力差が前記所定の閾値を上回り、このため前記ポンプ本体が実質的に完全に折り畳まれた構成をとるまで繰り返すことを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記所定の閾値は、約60mmHg~約180mmHgである、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記ポンプ本体は実質的に円筒形の構成を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記ポンプ本体が実質的に完全に展開された構成にあるとき、前記ポンプ本体および前記ポンプチャンバは実質的に円形の断面を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は内方に撓む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ポンプ本体が実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は互いに接触する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ポンプ本体の前記壁構造に少なくとも2つのノッチが形成される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の上壁および底壁は内方に撓む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ポンプアセンブリは、一対の台座によって前記膜に装着される、請求項12に記載の方法。
【請求項24】
前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ポンプ本体は、実質的に円形の断面を有し、
前記ポンプ本体は、前記ポンプ本体に「6時の位置」で接合された一対の台座によって前記膜に装着され、前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間され、
前記ポンプ本体の前記壁構造において、「9時の位置」および「3時の位置」にノッチが形成され、
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の前記側壁は、前記「9時の位置」および前記「3時の位置」において内方に撓み、
前記創傷チャンバ内の前記負圧が降下しているが、前記所定の閾値未満に下がり前記ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないとき、前記ポンプ本体の前記壁構造の上壁および底壁は、「12時の位置」および「6時の位置」において内方に撓む、請求項12に記載の方法。
【請求項26】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
前記創傷チャンバおよび前記ポンプアセンブリと流体連通するように構成されたキャニスタであって、前記キャニスタは、前記創傷チャンバを出る滲出物を収集するための内部チャンバを含む、キャニスタと、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバからの滲出物が前記創傷チャンバから出て、前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れるように、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、NPWT包帯。
【請求項27】
前記ポンプアセンブリおよび前記キャニスタは、滲出物が、前記創傷チャンバから出て、前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路を通り、前記ポンプチャンバ内に入り、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路を通って前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れるように前記膜に装着される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項28】
前記ポンプアセンブリは、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路内に配置された大気側の一方向弁を更に備え、前記大気側の一方向弁は、滲出物が前記ポンプチャンバから前記大気側の通路を通って前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れることを可能にするが、滲出物が、前記キャニスタの前記内部チャンバから前記大気側の通路を通って前記ポンプチャンバへ流れることを阻止するように構成される、請求項27に記載のNPWT包帯。
【請求項29】
前記ポンプアセンブリおよび前記キャニスタは、滲出物が前記創傷チャンバを出て前記キャニスタの前記内部チャンバ内に直接流れるように前記膜に装着される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項30】
前記ポンプアセンブリは、前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路内に配置された創傷側の一方向弁を更に備え、前記創傷側の一方向弁は、流体が前記キャニスタの前記内部チャンバから前記創傷側の通路を通って前記ポンプチャンバに流れることを可能にするが、流体が、前記ポンプチャンバから前記創傷側の通路を通って前記キャニスタの内部チャンバへ流れることを阻止するように構成される、請求項29に記載のNPWT包帯。
【請求項31】
前記キャニスタおよび前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記大気側の表面に装着される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項32】
前記キャニスタは前記膜の前記大気側の表面に装着され、前記ポンプアセンブリは、前記キャニスタが前記膜の前記大気側の表面と前記ポンプアセンブリとの間に配置されるように前記キャニスタに装着される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項33】
前記キャニスタは大気側開口部を更に含む、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項34】
前記大気側開口部は、ガス透過性膜を含み、前記ガス透過性膜は、ガスが前記ガス透過性膜を通過することを可能にする、請求項33に記載のNPWT包帯。
【請求項35】
前記ガス透過性膜は、液体が前記ガス透過性膜を通過することを阻止する、請求項34に記載のNPWT包帯。
【請求項36】
前記キャニスタは、前記ポンプ本体と一体形成される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項37】
前記キャニスタは、前記ポンプ本体と別個に形成される、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項38】
前記キャニスタの前記内部チャンバは、前記キャニスタの前記内部チャンバ内に存在する液体を吸収するための吸収剤物質を更に含む、請求項26に記載のNPWT包帯。
【請求項39】
前記吸収剤物質は、高吸収性結晶、親水コロイドおよびゲル形成物からなる群からの少なくとも1つを含む、請求項38に記載のNPWT包帯。
【請求項40】
創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
前記創傷チャンバおよび前記ポンプアセンブリと流体連通するように構成されたキャニスタであって、前記キャニスタは、前記創傷チャンバを出る滲出物を収集するための内部チャンバを含む、キャニスタと、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバからの滲出物が前記創傷チャンバから出て、前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れるように、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
前記NPWT包帯を前記創傷の上に位置決めし、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成し、滲出物が前記創傷チャンバから前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れるようにするステップと、
を含む、方法。
【請求項41】
前記ポンプアセンブリおよび前記キャニスタは、滲出物が、前記創傷チャンバから出て、前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路を通り、前記ポンプチャンバ内に入り、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路を通って前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れるように前記膜に装着される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ポンプアセンブリは、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路内に配置された大気側の一方向弁を更に備え、前記大気側の一方向弁は、滲出物が前記ポンプチャンバから前記大気側の通路を通って前記キャニスタの前記内部チャンバ内に流れることを可能にするが、滲出物が、前記キャニスタの前記内部チャンバから前記大気側の通路を通って前記ポンプチャンバへ流れることを阻止するように構成される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記ポンプアセンブリおよび前記キャニスタは、滲出物が前記創傷チャンバを出て前記キャニスタの前記内部チャンバ内に直接流れるように前記膜に装着される、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記ポンプアセンブリは、前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路内に配置された創傷側の一方向弁を更に備え、前記創傷側の一方向弁は、流体が前記キャニスタの前記内部チャンバから前記創傷側の通路を通って前記ポンプチャンバに流れることを可能にするが、流体が、前記ポンプチャンバから前記創傷側の通路を通って前記キャニスタの内部チャンバへ流れることを阻止するように構成される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記キャニスタおよび前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記大気側の表面に装着される、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記キャニスタは前記膜の前記大気側の表面に装着され、前記ポンプアセンブリは、前記キャニスタが前記膜の前記大気側の表面と前記ポンプアセンブリとの間に配置されるように前記キャニスタに装着される、請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記キャニスタは大気側開口部を更に含む、請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記大気側開口部は、ガス透過性膜を含み、前記ガス透過性膜は、ガスが前記ガス透過性膜を通過することを可能にする、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記ガス透過性膜は、液体が前記ガス透過性膜を通過することを阻止する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記キャニスタは、前記ポンプ本体と一体形成される、請求項40に記載の方法。
【請求項51】
前記キャニスタは、前記ポンプ本体と別個に形成される、請求項40に記載の方法。
【請求項52】
前記キャニスタの前記内部チャンバは、前記キャニスタの前記内部チャンバ内に存在する液体を吸収するための吸収剤物質を更に含む、請求項40に記載の方法。
【請求項53】
前記吸収剤物質は、高吸収性結晶、親水コロイドおよびゲル形成物からなる群からの少なくとも1つを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内の前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するために前記ポンプアセンブリに接続されるように構成された吸引源と、
を備え、
前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、前記ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、NPWT包帯。
【請求項55】
前記所定の閾値は、約60mmHg~約180mmHgである、請求項54に記載のNPWT包帯。
【請求項56】
前記吸引源は、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路に流体接続される、請求項54に記載のNPWT包帯。
【請求項57】
前記吸引源は、ルアーロックを用いて前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路に流体接続される、請求項56に記載のNPWT包帯。
【請求項58】
前記吸引源は、前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプアセンブリから外されるように構成される、請求項54に記載のNPWT包帯。
【請求項59】
前記ポンプアセンブリは、前記吸引源が前記ポンプアセンブリから外されたときに、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路を流体封止するための取外し可能なキャップを更に備える、請求項58に記載のNPWT包帯。
【請求項60】
前記ポンプ本体は実質的に円筒形の構成を含む、請求項54に記載のNPWT包帯。
【請求項61】
前記ポンプ本体が実質的に完全に展開された構成にあるとき、前記ポンプ本体は実質的に円形の断面を含む、請求項60に記載のNPWT包帯。
【請求項62】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造は内方に撓む、請求項60に記載のNPWT包帯。
【請求項63】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造は内方に撓み、前記ポンプチャンバを封止する、請求項54に記載のNPWT包帯。
【請求項64】
前記ポンプ本体の前記壁構造にノッチが形成される、請求項62に記載のNPWT包帯。
【請求項65】
前記ポンプ本体の前記壁構造の少なくとも2つの正反対に対向する部分にはノッチがなく、前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造が前記ポンプチャンバを封止することができるようになっている、請求項64に記載のNPWT包帯。
【請求項66】
創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内の前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバおよび大気を接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するために前記ポンプアセンブリに接続されるように構成された吸引源と、
を備え、
前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、前記ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、ステップと、
前記NPWT包帯を前記創傷の上に位置決めし、前記膜と前記創傷との間に前記創傷チャンバを形成するようにするステップと、
前記吸引源を前記ポンプアセンブリに接続し、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項67】
前記所定の閾値は、約60mmHg~約180mmHgである、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記吸引源は、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路に流体接続される、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
前記吸引源は、ルアーロックを用いて前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路に流体接続される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が前記所定の閾値を上回っているとき、前記吸引源を前記ポンプアセンブリから外すステップを更に含む、請求項66に記載の方法。
【請求項71】
前記吸引源が前記ポンプアセンブリから外されている間、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路に取外し可能なキャップを取り付け、前記ポンプアセンブリの前記大気側の通路を流体封止するステップを更に含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記ポンプ本体は実質的に円筒形の構成を含む、請求項66に記載の方法。
【請求項73】
前記ポンプ本体が実質的に完全に展開された構成にあるとき、前記ポンプ本体は実質的に円形の断面を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造は内方に撓む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造は内方に撓み、前記ポンプチャンバを封止する、請求項66に記載の方法。
【請求項76】
前記ポンプ本体の前記壁構造にノッチが形成される、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
前記ポンプ本体の前記壁構造の少なくとも2つの正反対に対向する部分にはノッチがなく、前記ポンプ本体がその実質的に完全に折り畳まれた構成にあるとき、前記ポンプ本体の前記壁構造が前記ポンプチャンバを封止することができるようになっている、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記膜を通って前記創傷側の表面から前記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内の前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するために前記ポンプアセンブリに吸引源を接続するためのコネクタと、
を備え、
前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、前記ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、前記創傷チャンバ内の前記負の空気圧が前記所定の閾値を上回っているとき、前記ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、NPWT包帯。
【請求項79】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、前記創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む膜であって、前記第1の部分は、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するように前記創傷の上に配置するように構成され、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通する、膜と、
前記膜の前記第2の部分によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内の前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、NPWT包帯。
【請求項80】
前記膜は複数の層を含む、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項81】
前記膜は、実質的に空気不透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置される、請求項80に記載のNPWT包帯。
【請求項82】
追加の層を更に含み、前記吸収剤層は、前記実質的に空気不透過性の層と前記追加の層との間に配置される、請求項81に記載のNPWT包帯。
【請求項83】
前記開口部は、前記膜の前記第1の部分に形成された第1の開口部セグメントと、前記膜の前記第2の部分に形成された第2の開口部セグメントとを含み、前記吸収剤層は、前記第1の開口部セグメントを前記第2の開口部セグメントに流体接続する、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項84】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に沿って延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に沿って位置決めするようにする、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項85】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し或る角度で延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に対し或る角度で位置決めするようにする、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項86】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し垂直に延びる、請求項85に記載のNPWT包帯。
【請求項87】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し或る角度で延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に平行に位置決めするようにする、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項88】
前記ポンプアセンブリは、一対に台座によって前記膜の前記第2の部分に装着され、更に、前記台座のうちの1つは前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路を含む、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項89】
前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間される、請求項88に記載のNPWT包帯。
【請求項90】
前記ポンプ本体の前記壁構造にノッチが形成される、請求項79に記載のNPWT包帯。
【請求項91】
創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、前記創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む膜であって、前記第1の部分は、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するように前記創傷の上に配置するように構成され、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通する、膜と、
前記膜の前記第2の部分によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内に形成された前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
前記NPWT包帯の前記第1の部分を前記創傷の上に位置決めして、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜の前記第2の部分を前記創傷から横方向にオフセットされた生体構造上に位置決めするステップと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項92】
前記膜は複数の層を含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記膜は、実質的に空気不透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置される、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
追加の層を更に含み、前記吸収剤層は、前記実質的に空気不透過性の層と前記追加の層との間に配置される、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記開口部は、前記膜の前記第1の部分に形成された第1の開口部セグメントと、前記膜の前記第2の部分に形成された第2の開口部セグメントとを含み、前記吸収剤層は、前記第1の開口部セグメントを前記第2の開口部セグメントに流体接続する、請求項91に記載の方法。
【請求項96】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に沿って延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に沿って位置決めするようにする、請求項91に記載の方法。
【請求項97】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し或る角度で延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に対し或る角度で位置決めするようにする、請求項91に記載の方法。
【請求項98】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し垂直に延びる、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記膜の前記第2の部分は、前記膜の前記第1の部分の中心線に対し或る角度で延び、前記ポンプアセンブリを前記膜の前記第1の部分の前記中心線に平行に位置決めするようにする、請求項91に記載の方法。
【請求項100】
前記ポンプアセンブリは、一対に台座によって前記膜の前記第2の部分に装着され、更に、前記台座のうちの1つは前記ポンプアセンブリの前記創傷側の通路を含む、請求項91に記載の方法。
【請求項101】
前記ポンプ本体は、前記一対の台座間に懸架され、前記膜から離間される、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記ポンプ本体の前記壁構造にノッチが形成される、請求項91に記載の方法。
【請求項103】
創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成された膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通し、
前記膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置され、
前記吸収剤層は、前記吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、前記膜の前記透過性の層および前記膜の前記吸収剤層の前記複数の窓は、前記膜を通じた前記創傷の可視化を可能にする、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバを画定する壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内の前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ポンプアセンブリと、
を備える、NPWT包帯。
【請求項104】
前記膜は追加の層を更に含み、前記吸収剤層は、前記透過性の層と前記追加の層との間に配置される、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項105】
前記複数の窓は、前記NPWT包帯が前記創傷から除去される必要があるか否かを判断するための視覚インジケータとして用いられるように構成される、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項106】
前記膜は、前記創傷の上で前記NPWT包帯を位置合わせするための複数のマーキングを更に含む、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項107】
前記複数のマーキングは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項106に記載のNPWT包帯。
【請求項108】
前記膜は外周のセレーションを更に含む、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項109】
前記外周のセレーションは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項108に記載のNPWT包帯。
【請求項110】
前記膜は、前記創傷チャンバを形成するように前記創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、前記創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項111】
前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記第2の部分に装着され、前記ポンプアセンブリが前記創傷から横方向にオフセットされるようにする、請求項110に記載のNPWT包帯。
【請求項112】
前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記第1の部分に装着され、前記ポンプアセンブリが前記創傷の上に中心を置かれるようにする、請求項110に記載のNPWT包帯。
【請求項113】
前記ポンプ本体の前記壁構造はノッチを含む、請求項103に記載のNPWT包帯。
【請求項114】
滲出物を放出する創傷を覆うための包帯であって、前記包帯は、
創傷の上に配置するように構成された膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通する、膜を備え、
前記膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置され、
前記吸収剤層は、前記吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、前記膜の前記透過性の層および前記膜の前記吸収剤層の前記複数の窓は、前記膜を通じた前記創傷の可視化を可能にする、包帯。
【請求項115】
前記膜は外周のセレーションを更に含む、請求項114に記載の包帯。
【請求項116】
前記外周のセレーションは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項115に記載の包帯。
【請求項117】
前記膜は、前記創傷の上で前記包帯を位置合わせするための複数のマーキングを更に含む、請求項114に記載の包帯。
【請求項118】
創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、前記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成された膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通し、
前記膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置され、
前記吸収剤層は、前記吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、前記膜の前記透過性の層および前記膜の前記吸収剤層の前記複数の窓は、前記膜を通じた前記創傷の可視化を可能にする、膜と、
前記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、前記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバを画定する壁構造を備えるポンプ本体であって、前記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
前記壁構造を通って延び、前記膜内に形成された前記開口部を通じて前記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
前記壁構造を通って延び、前記ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備え、
前記ポンプアセンブリは、前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
前記NPWT包帯を前記創傷の上に位置決めし、前記膜と前記創傷との間に前記創傷チャンバを形成するようにするステップと、
前記創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
前記膜の前記吸収剤層を可視化し、前記NPWT包帯が前記創傷から除去され、新規のNPWT包帯と交換される必要があるか否かを判断するステップと、
を含む、方法。
【請求項119】
前記複数の窓は、前記NPWT包帯が前記創傷から除去される必要があるか否かを判断するための視覚インジケータとして用いられるように構成される、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
滲出物を示す前記吸収剤層のエリアに隣接する前記複数の窓の数が所定の閾値を上回っているとき、前記NPWT包帯を前記創傷から除去するステップを更に含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記膜は追加の層を更に含み、前記吸収剤層は、前記透過性の層と前記追加の層との間に配置される、請求項118に記載の方法。
【請求項122】
前記膜は、前記創傷の上で前記NPWT包帯を位置合わせするための複数のマーキングを更に含む、請求項118に記載の方法。
【請求項123】
前記複数のマーキングは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記膜は外周のセレーションを更に含む、請求項118に記載の方法。
【請求項125】
前記外周のセレーションは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記膜は、前記創傷チャンバを形成するように前記創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、前記創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項127】
前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記第2の部分に装着され、前記ポンプアセンブリが前記創傷から横方向にオフセットされるようにする、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記ポンプアセンブリは、前記膜の前記第1の部分に装着され、前記ポンプアセンブリが前記創傷の上に中心を置かれるようにする、請求項126に記載の方法。
【請求項129】
前記ポンプ本体の前記壁構造はノッチを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項130】
滲出物を放出する創傷を覆う方法であって、前記方法は、
包帯を準備するステップであって、前記包帯は、
創傷の上に配置するように構成された膜であって、前記膜と前記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、前記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、前記創傷側の表面から前記大気側の表面に延びる開口部とを含み、前記開口部は前記創傷チャンバと流体連通する、膜を備え、
前記膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、前記吸収剤層は前記膜の前記創傷側に配置され、
前記吸収剤層は、前記吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、前記膜の前記透過性の層および前記膜の前記吸収剤層の前記複数の窓は、前記膜を通じた前記創傷の可視化を可能にする、ステップと、
前記包帯を前記創傷の上に位置決めし、前記膜と前記創傷との間に前記創傷チャンバを形成するようにするステップと、
前記膜の前記吸収剤層を可視化し、前記包帯が前記創傷から除去され、新規の包帯と交換される必要があるか否かを判断するステップと、
を含む、方法。
【請求項131】
前記膜は外周のセレーションを更に含む、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
前記外周のセレーションは、前記透過性の層および前記吸収剤層のうちの少なくとも1つの上に形成される、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記膜は、前記創傷の上で前記包帯を位置合わせするための複数のマーキングを更に含む、請求項130に記載の方法。
【請求項134】
前記複数の窓は、前記包帯が前記創傷から除去される必要があるか否かを判断するための視覚インジケータとして用いられるように構成される、請求項130に記載の方法。
【請求項135】
滲出物を示す前記吸収剤層のエリアに隣接する前記複数の窓の数が所定の閾値を上回っているとき、前記包帯を前記創傷から除去するステップを更に含む、請求項134に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
出願人
Guard Medical SAS
発明者
Machiel van der Leest
John Frederick Cornhill
Russell Corwin
係属中の先行する特許出願の参照
本特許出願は、
(i)コーネル大学およびTimothy Johnson他によって2020年5月21日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第16/768,481号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY (NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER」(代理人整理番号CORN-5055PCT US)の一部継続出願であり、この特許出願は、
(a)コーネル大学およびTimothy Johnson他によって2018年12月6日に国際(PCT)特許出願第PCT/US18/64178号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY(NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER」(代理人整理番号CORN-5055 PCT)の利益を主張し、そしてこの特許出願は、
(1)コーネル大学およびTimothy Johnson他によって2017年12月6日に出願された先行する米国仮特許出願第62/595,398号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY(NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER」(代理人整理番号CORN-50PROV)、および、
(2)コーネル大学およびTimothy Johnson他によって2017年12月28日に出願された先行する米国仮特許出願第62/611,227号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY(NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER」(代理人整理番号CORN-55PROV)の利益を主張し、
(ii)Guard Medical SASおよびRussell Corwin他によって2019年10月22日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第62/924,386号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY(NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER, INCLUDING NEGATIVE PRESSURE DECAY「WARNING STATE」INDICATOR」(代理人整理番号GM-2PROV)の利益を主張し、
(iii)Guard Medical SASおよびMachiel van der Leest他によって2019年10月22日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第62/924,290号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY (NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER, INCLUDING CANISTER FOR COLLECTING EXUDATES」(代理人整理番号GM-3PROV)の利益を主張し、
(iv)Guard Medical SASおよびMachiel van der Leest他によって2019年10月22日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第62/924,432号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY (NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER, INCLUDING LUER LOCK FOR SUCTION ATTACHMENT」(代理人整理番号GM-4PROV)の利益を主張し、
(v)Guard Medical SASおよびMachiel van der Leest他によって2020年3月20日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第62/992,667号「MANUALLY-OPERATED NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY (NPWT) BANDAGE WITH IMPROVED PUMP EFFICIENCY, AUTOMATIC PRESSURE INDICATOR AND AUTOMATIC PRESSURE LIMITER, WHEREIN THE WOUND CHAMBER COMPRISES A LATERAL EXTENSION, AND WHEREIN THE PUMP ASSEMBLY IS IN FLUID COMMUNICATION WITH THE LATERAL EXTENSION, SO THAT THE PUMP ASSEMBLY IS LATERALLY OFFSET FROM THE WOUND WHILE REMAINING IN FLUID COMMUNICATION WITH THE WOUND」(代理人整理番号GM-8PROV)の利益を主張し、
(vi)Guard Medical SASおよびMachiel van der Leest他によって2020年9月22日に出願された係属中の先行する米国仮特許出願第63/081,690号「NEGATIVE PRESSURE WOUND THERAPY (NPWT) BANDAGE」(代理人整理番号GM-11PROV)の利益を主張する。
【0002】
9つの上記で特定した特許出願は、参照により本明細書に援用される。
本発明は、包括的には包帯に関し、より詳細には、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯に関する。
【背景技術】
【0003】
包帯は、治癒中に創傷の手当てを提供するために用いられる。より詳細には、包帯は通常、治癒中に汚染物質および微生物から創傷を保護するように、創傷のための被覆を提供する。ほとんどの包帯は、治癒中に創傷の縁部同士を接近させて保持するのに役立つ閉鎖機能も提供する。包帯はまた、多くの場合に、治癒中に創傷から出る滲出物を受けるガーゼ等を含む。
【0004】
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯は、治癒中に創傷に負圧を印加する。この負圧は、治癒中に汚染物質および微生物が創傷に入る尤度を低減するのに役立ち、治癒中に創傷から滲出物を引き出すのに役立ち、創傷部位における有益な生体応答を促進することができる。より具体的には、NPWT包帯は通常、(i)創傷の周辺の周りに完全に封止されたチャンバ(「創傷チャンバ」)を作製するように構成された吸収剤ドレッシングと、(ii)負圧源と、(iii)完全に封止された創傷チャンバと負圧源との間で延びる導管とを備える。この構造の結果として、創傷の周辺の周りに完全に封止されたチャンバを生成するように吸収剤ドレッシングを創傷に施すことができ、負圧源が完全に封止された創傷チャンバに負圧を印加することができ、それによって、創傷部位に存在する任意の汚染物質および微生物が創傷から引き離され、滲出物が創傷から引き出され、創傷部位における有益な生体応答が促進される。
【0005】
ほとんどのNPWT包帯は、(i)吸収剤ドレッシングが通常かなり大きく(例えば、大きな開いた創傷を覆うような大きさである)、(ii)負圧源が、通常かなり大きく、吸収剤ドレッシングと別個に形成および配置され(例えば、負圧源は、通常、電動吸引ポンプまたは真空キャニスタを含む)、(iii)NPWTシステムは通常、使用するためにかなりのトレーニングを要する、という意味で、大きく複雑なNPWTシステムの一部である。これらのNPWTシステムは、かなり高価になる傾向もある。
【0006】
負圧源が吸収剤ドレッシングと一体化された、小さく、単純化され、より安価なNPWT包帯を提供する努力がなされてきた。限定ではなく例として、手動操作式吸引ポンプが吸収剤ドレッシングに一体化されたNPWT包帯を提供する努力がなされてきた。不都合なことに、吸引ポンプを吸収剤ドレッシングと一体化する現在のNPWT包帯は、多岐にわたる欠点を被る傾向にある。例えば、これらは複雑な設計を有し、かつ/または高価であり、かつ/または使用が複雑であり、かつ/または嵩張り(高プロファイルを有することを含む)、かつ/または使用中に創傷に追加的外傷を引き起こし、かつ/またはポンプ効率が不良であり、かつ/または生成された負圧レベルを示す方法が欠如し、かつ/または生成される負圧レベルを制限する方法が欠如している等である。この後者に関して、過度に高レベルの負圧が生成される場合、NPWT包帯が患者に外傷、例えば、水疱形成、毛細血管漏出等を引き起こす可能性があることが理解されるべきである。
【0007】
このため、単純で、安価で、使用が容易であり、サイズが小さく(低プロファイルを有することを含む)、使用中に創傷を傷つけず、改善されたポンプ効率を有し、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータを組み込み、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタを提供する、新規の改善されたNPWT包帯が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明のこれらの目的および他の目的は、単純で、安価で、使用が容易であり、サイズが小さく(低プロファイルを有することを含む)、使用中に創傷を傷つけず、改善されたポンプ効率を有し、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータを組み込み、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタを提供する、新規の改善されたNPWT包帯の提供および使用により対処される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの好ましい形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、上記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、上記膜と上記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、上記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、上記膜を通って上記創傷側の表面から上記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
上記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、上記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、上記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
上記壁構造を通って延び、上記膜内に形成された上記開口部を通じて上記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
上記創傷側の通路内に配置された創傷側の一方向弁であって、上記創傷側の一方向弁は、上記創傷側の通路を通って上記創傷チャンバから上記ポンプチャンバへ流体が流れることを可能にするが、上記創傷側の通路を通って上記ポンプチャンバから上記創傷チャンバへ流体が流れることを阻止するように構成される、創傷側の一方向弁と、
上記壁構造を通って延び、上記ポンプチャンバおよび大気を接続する、大気側の通路と、
上記大気側の通路内に配置された大気側の一方向弁であって、上記大気側の一方向弁は、上記大気側の通路を通って上記ポンプチャンバから大気へ流体が流れることを可能にするが、上記大気側の通路を通って大気から上記ポンプチャンバへ流体が流れることを阻止するように構成される、大気側の一方向弁と、を備える、ポンプアセンブリと、を備え、
上記ポンプ本体の上記壁構造に圧迫力が印加されると、上記ポンプチャンバ内の流体が、上記大気側の通路を介して上記ポンプチャンバから押し出され、上記ポンプ本体の上記壁構造に印加された上記圧迫力がその後低減されると、上記創傷チャンバ内の流体が、上記創傷側の通路を通って上記ポンプチャンバ内に引き込まれるようになっている、NPWT包帯が提供される。
【0010】
好ましくは、NPWT包帯は、上記ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値未満であるとき、上記ポンプアセンブリの上記ポンプ本体が、実質的に完全に展開された構成をとり(assume)、上記ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の上記圧力差が上記所定の閾値を上回っているとき、上記ポンプアセンブリの上記ポンプ本体が、実質的に完全に折り畳まれた構成をとるように構成される。
【0011】
更により好ましくは、NPWT包帯は、上記ポンプ本体が、上記圧力差が上記所定の閾値をまたぐ際、上記実質的に完全に展開された構成と上記実質的に完全に折り畳まれた構成との間、および上記実質的に完全に折り畳まれた構成と上記実質的に完全に展開された構成との間で急に状態を変更し、実質的に「バイナリ状態」のデバイスを効果的に構築するように構成される。
【0012】
本発明の別の好ましい形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、上記膜と上記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、上記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、上記膜を通って上記創傷側の表面から上記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
上記膜によって担持されるポンプアセンブリであって、上記ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、上記壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
上記壁構造を通って延び、上記膜内に形成された上記開口部を通じて上記創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
上記創傷側の通路内に配置された創傷側の一方向弁であって、上記創傷側の一方向弁は、上記創傷側の通路を通って上記創傷チャンバから上記ポンプチャンバへ流体が流れることを可能にするが、上記創傷側の通路を通って上記ポンプチャンバから上記創傷チャンバへ流体が流れることを阻止するように構成される、創傷側の一方向弁と、
上記壁構造を通って延び、上記ポンプチャンバおよび大気を接続する、大気側の通路と、
上記大気側の通路内に配置された大気側の一方向弁であって、上記大気側の一方向弁は、上記大気側の通路を通って上記ポンプチャンバから大気へ流体が流れることを可能にするが、上記大気側の通路を通って大気から上記ポンプチャンバへ流体が流れることを阻止するように構成される、大気側の一方向弁と、を備える、ポンプアセンブリと、を備え、
上記ポンプ本体の上記壁構造に圧迫力が印加されると、上記ポンプチャンバ内の流体が、上記大気側の通路を介して上記ポンプチャンバから押し出され、上記ポンプ本体の上記壁構造に印加された上記圧迫力がその後低減されると、上記創傷チャンバ内の流体が、上記創傷側の通路を通って上記ポンプチャンバ内に引き込まれるようになっている、ステップと、
上記陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を創傷の上に位置決めし、上記膜と上記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
上記ポンプ本体の壁構造に圧迫力を印加し、その後、上記ポンプ本体の上記壁構造に印加される上記圧迫力を低減し、上記創傷に負圧を印加するようにするステップと、を含む、方法が提供される。
【0013】
本発明の別の好ましい形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、上記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、上記膜と上記創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、上記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、上記膜を通って上記創傷側の表面から上記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
上記膜によって担持されるポンプであって、ポンプチャンバの周りに配置された壁チャンバを備え、上記壁チャンバの少なくとも一部分が弾性であり、更に、上記ポンプチャンバは上記膜内に形成された上記開口部を通じて上記創傷チャンバと連通する、ポンプと、を備え、
上記ポンプチャンバのいずれの部分も上記創傷によって画定されない、NPWT包帯が提供される。
【0014】
本発明の別の好ましい形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、上記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、上記膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、上記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、上記膜を通って上記創傷側の表面から上記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
上記膜によって担持され、ポンプチャンバの周りに配置された壁チャンバを備えるポンプであって、上記壁チャンバの少なくとも一部分が弾性であり、更に、上記ポンプチャンバは、上記膜内に形成された上記開口部を通じて創傷チャンバと連通する、ポンプと、
を備え、
上記ポンプは創傷に正圧を印加しない、NPWT包帯が提供される。
【0015】
本発明の別の好ましい形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、上記NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、上記膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、上記膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、上記膜を通って上記創傷側の表面から上記大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
上記膜によって担持され、ポンプチャンバの周りに配置された壁チャンバを備えるポンプであって、上記壁チャンバの少なくとも一部分が弾性であり、更に、上記ポンプチャンバは、上記膜内に形成された上記開口部を通じて創傷チャンバと連通する、ポンプと、
を備え、
上記ポンプは創傷チャンバに接続され、ポンプチャンバの容量の低減が創傷チャンバにおける圧力変化を引き起こさないようにする、NPWT包帯が提供される。
【0016】
本発明の別の好ましい形態では、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯は、負圧減衰「警告状態」インジケータも提供するように構築される。
【0017】
本発明の1つの形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性であり、更に、ポンプチャンバは、膜内に形成された開口部を通じて創傷チャンバと連通する、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に流体接続する、大気側の通路と、
を備え、
ポンプ本体の壁構造に圧迫力が印加されると、ポンプチャンバ内の流体が、大気側の通路を介してポンプチャンバから押し出され、ポンプ本体の壁構造に印加された圧迫力がその後低減されると、創傷チャンバ内の流体が、膜内に形成された開口部を通ってポンプチャンバ内に引き込まれるようになっている、ポンプアセンブリと、
を備え、
ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値未満であるとき、ポンプ本体は、実質的に完全に展開された構成をとり、それによって、創傷チャンバ内の負圧が所定の閾値未満であることを示し、ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値を上回っているとき、ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとり、それによって創傷チャンバ内の負圧が所定の閾値を上回っていることを示し、
更に、ポンプ本体は、創傷チャンバ内の負圧が降下しているが、所定の閾値未満に下がり、ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないことの視覚インジケータを提供するように構成される、NPWT包帯が提供される。
【0018】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性であり、更に、ポンプチャンバは、膜内に形成された開口部を通じて創傷チャンバと連通する、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に流体接続する、大気側の通路と、
を備え、
ポンプ本体の壁構造に圧迫力が印加されると、ポンプチャンバ内の流体が、大気側の通路を介してポンプチャンバから押し出され、ポンプ本体の壁構造に印加された圧迫力がその後低減されると、創傷チャンバ内の流体が、膜内に形成された開口部を通ってポンプチャンバ内に引き込まれ、
ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値未満であるとき、ポンプ本体は、実質的に完全に展開された構成をとり、それによって、創傷チャンバ内の負圧が所定の閾値未満であることを示し、ポンプチャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値を上回っているとき、ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとり、それによって創傷チャンバ内の負圧が所定の閾値を上回っていることを示し、
更に、ポンプ本体は、創傷チャンバ内の負圧が降下しているが、所定の閾値未満に下がり、ポンプ本体をその実質的に完全に展開された構成に変換させるのに十分降下していないことの視覚インジケータを提供するように構成される、ポンプアセンブリと、
を備える、ステップと、
NPWT包帯を創傷の上に位置決めし、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
ポンプ本体の壁構造に圧迫力を印加し、その後、ポンプ本体の壁構造に印加される圧迫力を低減し、創傷に負圧を印加するようにするステップと、
を含む、方法が提供される。
【0019】
本発明の別の好ましい形態では、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯は、滲出物を収集するためのキャニスタを含む。
【0020】
本発明の1つの形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
創傷チャンバおよびポンプアセンブリと流体連通するように構成されたキャニスタであって、キャニスタは、創傷チャンバを出る滲出物を収集するための内部チャンバを含む、キャニスタと、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバからの滲出物が創傷チャンバから出て、キャニスタの内部チャンバ内に流れるように、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、NPWT包帯が提供される。
【0021】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
創傷チャンバおよびポンプアセンブリと流体連通するように構成されたキャニスタであって、キャニスタは、創傷チャンバを出る滲出物を収集するための内部チャンバを含む、キャニスタと、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバからの滲出物が創傷チャンバから出て、キャニスタの内部チャンバ内に流れるように、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
NPWT包帯を創傷の上に位置決めし、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を生成し、滲出物が創傷チャンバからキャニスタの内部チャンバ内に流れるようにするステップと、
を含む、方法が提供される。
【0022】
本発明の別の好ましい形態では、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯は、吸引アタッチメントのためのルアーロックを含む。
【0023】
本発明の1つの形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内の開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するためにポンプアセンブリに接続されるように構成された吸引源と、
を備え、
創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値を上回っているとき、ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、NPWT包帯が提供される。
【0024】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内の開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバおよび大気を接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するためにポンプアセンブリに接続されるように構成された吸引源と、
を備え、
創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値を上回っているとき、ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、ステップと、
NPWT包帯を創傷の上に位置決めし、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
吸引源をポンプアセンブリに接続し、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
を含む、方法が提供される。
【0025】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
創傷の上に配置するように構成される膜であって、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、膜を通って創傷側の表面から大気側の表面まで延びる開口部とを含む、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内の開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を確立するためにポンプアセンブリに吸引源を接続するためのコネクタと、
を備え、
創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値未満であるとき、ポンプ本体は実質的に完全に展開された構成をとり、創傷チャンバ内の負の空気圧が所定の閾値を上回っているとき、ポンプ本体は、実質的に完全に折り畳まれた構成をとる、NPWT包帯が提供される。
【0026】
本発明の別の好ましい形態では、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯には、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされたポンプアセンブリが設けられる。
【0027】
本発明の1つの形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通する、膜と、
膜の第2の部分によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内の開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、NPWT包帯が提供される。
【0028】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された第1の部分と、創傷から横方向に離れて延びるように構成された第2の部分とを含む膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通する、膜と、
膜の第2の部分によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバの周りに配置された壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内に形成された開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
NPWT包帯の第1の部分を創傷の上に位置決めして、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにし、膜の第2の部分を創傷から横方向にオフセットされた生体構造上に位置決めするステップと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
を含む、方法が提供される。
【0029】
本発明の別の好ましい形態では、創傷を覆うための陰圧閉鎖療法包帯であって、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられる、陰圧閉鎖療法包帯が提供される。発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含む。この新規の陰圧閉鎖療法包帯は、実装されたポンプ、または包帯から遠隔に配置されたポンプ(または別の吸引源、例えば壁吸引)と共に用いることができる。この新規の包帯は、創傷に負圧を印加することなく用いることもできる。
【0030】
本発明の1つの形態では、創傷に負圧を印加するための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であって、NPWT包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通し、
膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、吸収剤層は膜の創傷側に配置され、
吸収剤層は、吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、膜の透過性の層および膜の吸収剤層の複数の窓は、膜を通じた創傷の可視化を可能にする、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバを画定する壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内の開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ポンプアセンブリと、
を備える、NPWT包帯が提供される。
【0031】
本発明の別の形態では、滲出物を放出する創傷を覆うための包帯であって、この包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通する、膜を備え、
膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、吸収剤層は膜の創傷側に配置され、
吸収剤層は、吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、膜の透過性の層および膜の吸収剤層の複数の窓は、膜を通じた創傷の可視化を可能にする、包帯が提供される。
【0032】
本発明の別の形態では、創傷に負圧を印加する方法であって、
陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を準備するステップであって、NPWT包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通し、
膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、吸収剤層は膜の創傷側に配置され、
吸収剤層は、吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、膜の透過性の層および膜の吸収剤層の複数の窓は、膜を通じた創傷の可視化を可能にする、膜と、
膜によって担持されるポンプアセンブリであって、ポンプアセンブリは、
ポンプチャンバを画定する壁構造を備えるポンプ本体であって、壁構造の少なくとも一部分が弾性である、ポンプ本体と、
壁構造を通って延び、膜内に形成された開口部を通じて創傷チャンバと連通する、創傷側の通路と、
壁構造を通って延び、ポンプチャンバを大気に接続する、大気側の通路と、
を備える、ポンプアセンブリと、
を備え、
ポンプアセンブリは、創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するように構成される、ステップと、
NPWT包帯を創傷の上に位置決めし、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
創傷チャンバ内に負の空気圧を生成するステップと、
膜の吸収剤層を可視化し、NPWT包帯が創傷から除去され、新規のNPWT包帯と交換される必要があるか否かを判断するステップと、
を含む、方法が提供される。
【0033】
本発明の別の形態では、滲出物を放出する創傷を覆う方法であって、
包帯を準備するステップであって、包帯は、
膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するように創傷の上に配置するように構成された膜であって、膜は、創傷側の表面と、大気側の表面と、創傷側の表面から大気側の表面に延びる開口部とを含み、開口部は創傷チャンバと流体連通する、膜を備え、
膜は、透過性の層および吸収剤層を含み、吸収剤層は膜の創傷側に配置され、
吸収剤層は、吸収剤層を通って延びる複数の窓を含み、
更に、膜の透過性の層および膜の吸収剤層の複数の窓は、膜を通じた創傷の可視化を可能にする、ステップと、
包帯を創傷の上に位置決めし、膜と創傷との間に創傷チャンバを形成するようにするステップと、
膜の吸収剤層を可視化し、包帯が創傷から除去され、新たな包帯と交換される必要があるか否かを判断するステップと、
を含む、方法が提供される。
【0034】
本発明のこれらのおよび他の目的および特徴は、類似の番号が類似の部品を指す添付図面と共に考慮されるべきである本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明によって、より完全に開示されるかまたは明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明に従って形成される新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図2】本発明に従って形成される新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図の展開図である。
図3】本発明に従って形成される新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図の展開図である。
図4】本発明に従って形成される新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図4A】2つの異なるサイズの創傷チャンバ(すなわち、7.5mL創傷チャンバおよび15mL創傷チャンバ)について、(i)2つの一方向弁(変形可能なポンプ本体の両側に1つの一方向弁が配置されている)を有する変形可能なポンプ本体と、(ii)単一の一方向弁を有する変形可能なポンプ本体(注記:図4Aに示す比較において、1つの一方向弁を有する変形可能なポンプ本体のポンプチャンバの容積は、2つの一方向弁を有する変形可能なポンプ本体のポンプチャンバの容積と同じである)と、を用いて確立することができる最大の負圧を示す概略図である。
図5図1図4に示すNPWT包帯のポンプアセンブリのポンプ本体を、実質的に完全に展開された構成で示す概略図である。
図6図1図4に示すNPWT包帯のポンプアセンブリのポンプ本体を、実質的に完全に折り畳まれた構成で示す概略図である。
図7図1図4に示すNPWT包帯のポンプアセンブリのポンプ本体が、その実質的に完全に展開された構成と、その実質的に完全に折り畳まれた構成との間でどのように急に状態を変更するかを示す概略図である。
図8】従来技術のNPWT包帯のポンプアセンブリのポンプ本体が、その実質的に完全に展開された構成と、その実質的に完全に折り畳まれた構成との間でどのように徐々に状態を変更するかを示す概略図である。
図9図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である。
図10図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である。
図11図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である(図11において、取外し可能なキャップ100(以下を参照)が説明を明確にするために図面から除かれていることに留意されたい)。
図12図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である。
図13図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である。
図14図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である(図14において、取外し可能なキャップ100(以下を参照)が説明を明確にするために図面から除かれていることに留意されたい)。
図15図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である(図15において、取外し可能なキャップ100(以下を参照)が説明を明確にするために図面から除かれていることに留意されたい)。
図16図1図4に示す新規の改善されたNPWT包帯の例示的な使用を示す概略図である(図16において、取外し可能なキャップ100(以下を参照)が説明を明確にするために図面から除かれていることに留意されたい)。
図17】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図18】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図19】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図20】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図20A】ポンプ本体の構成が使用中にどのように変化するかを示す概略図である(説明を明確にするために、図20Aにおいて、ポンプの側壁65の外側境界のみが示され、ポンプのフランジ75および首部77は省かれることに留意されたい)。
図21】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図22】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図23】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図24】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図25】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図26】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、ポンプ本体は、負圧減衰「警告状態」インジケータも提供するように構築される。
図27】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、ポンプ本体は、負圧減衰「警告状態」インジケータも提供するように構築される。
図28】負圧減衰「警告状態」インジケータを備えるポンプ本体の構成が使用中にどのように変化するかを示す概略図である(説明を明確にするために、図28において、ポンプの側壁の外側境界のみが示されることに留意されたい)。
図29】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図30】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図31】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図32】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図33】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図34】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図である。
図35】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図36】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図37】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図38】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図39】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図40】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図41】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図42】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図43】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図44】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図45】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図46】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図46A】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、創傷チャンバは横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリは横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている。
図47】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含み、本発明のこの形態では、NPWT包帯は創傷から横方向にオフセットされた、実装されたポンプを含む。
図48】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含み、本発明のこの形態では、NPWT包帯は創傷から横方向にオフセットされた、実装されたポンプを含む。
図49】本発明に従って形成される別の新規の改善されたNPWT包帯を示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含み、本発明のこの形態では、NPWT包帯は創傷から横方向にオフセットされた、実装されたポンプを含む。
図50図47図48および図49の発泡体層の更なる詳細を示す概略図である。
図51図47の包帯の発泡体層における様々なレベルの滲出物を示す概略図である。
図52図47の包帯の発泡体層における様々なレベルの滲出物を示す概略図である。
図53】発泡体層における窓が、医療従事者が創傷ラインに沿って包帯を位置合わせすることをどのように可能にするかを示す概略図である。
図54】発泡体層における窓が、医療従事者が創傷ラインに沿って包帯を位置合わせすることをどのように可能にするかを示す概略図である。
図55】包帯が、湾曲した創傷の経路を辿るように湾曲することを可能にする、発泡体層に形成される外周のセレーションを示す概略図である。
図56】発泡体の一部分の上に装着されたポンプを位置決めするように図47図48および図49のNPWT包帯をどのように変更することができるかを示す概略図である。
図57】発泡体の一部分の上に装着されたポンプを位置決めするように図47図48および図49のNPWT包帯をどのように変更することができるかを示す概略図である。
図58図56および図57のNPWT包帯をどのように変更して、装着されたポンプを除去し、それによって汎用の包帯を提供することができるかを示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含む。
図59図56および図57のNPWT包帯をどのように変更して、装着されたポンプを除去し、それによって汎用の包帯を提供することができるかを示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含む。
図60図56および図57のNPWT包帯をどのように変更して、装着されたポンプを除去し、それによって汎用の包帯を提供することができるかを示す概略図であり、この包帯は、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含む。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、単純で、安価で、使用が容易であり、サイズが小さく(低プロファイルを有することを含む)、使用中に創傷を傷つけず、改善されたポンプ効率を有し、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータを組み込み、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタを提供する、新規の改善されたNPWT包帯の提供および使用を含む。
【0037】
一般的な手動操作式陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯
より具体的には、まず図1図4を参照すると、改善されたポンプ効率と、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータと、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタとを有する手動操作式陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5が示されている。
【0038】
NPWT包帯5は、一般に、膜(またはシート)10とポンプアセンブリ15とを備える。
【0039】
後に論考されるように、膜10は、創傷の周辺の周りに完全に封止されたチャンバを作製し、それによって創傷チャンバを画定するように構成される。
【0040】
そして後に論考されるように、ポンプアセンブリ15は、完全に封止された創傷チャンバに負圧を印加し、それによって、創傷部位に存在する任意の汚染物質および微生物が創傷から引き離され、滲出物が創傷から引き出され、創傷部位における有益な生体応答が促進される。重要なことには、後に論考されるように、ポンプアセンブリ15は、改善されたポンプ効率と、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータと、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタとを提供するように設計される。
【0041】

より具体的には、膜10は、可撓性で実質的に空気不透過性の材料、例えば、3M Company(Minnesota Mining and Manufacturing Companyとしても知られている)からのTegadermから形成された平坦な平面シート20を含み、それによって、膜10は、身体の輪郭に一致し、創傷の周辺の周りに実質的に気密のチャンバ(すなわち、創傷チャンバ)を形成することができる。膜10は、創傷側の表面25および大気側の表面30によって特徴付けられる。膜10は、外縁35および内側開口部40によっても特徴付けられる。
【0042】
接着剤45は、好ましくは膜10の創傷側の表面25上に配置される。剥離ライナ50は、好ましくは、接着剤45を使用まで覆われたままに保持するために、接着剤45の上の創傷側の表面25に配置される。
【0043】
取外し可能な補強材55は、好ましくは膜10の大気側の表面30に配置される。取外し可能な補強材55は、NPWT包帯をその滅菌包装から取り外す間、およびNPWT包帯を創傷の周りに位置決めする間、NPWT包帯5(および特に膜10)の操作を容易にする役割を果たす。取外し可能な補強材55は、NPWT包帯5が創傷部位の周りに固定されると、膜10から取り外されるように意図される。取外し可能な補強材55は、単一の要素として提供することができ、より好ましくは、取外し可能な補強材55は、NPWT包帯5が創傷部位の周りに固定された後の、膜10からの取外しを容易にするための一対の要素として提供される。
【0044】
ポンプアセンブリ
ポンプアセンブリ15は、概ね円筒形の形状を有し、側壁65および内側チャンバ70を備えるポンプ本体60を備える。ポンプ本体60は、弾性材料、例えばシリコーンから形成され、それによって、側壁65は、外力(例えば、使用者の親指および人差し指による搾り)の印加によって内方に圧迫され得、次に、外力が除去されると、元の圧迫されていない状態に戻ろうとする。ポンプフランジ75は、好ましくはポンプ本体60の一方の側に形成される。以下で更に詳細に論考されるように、ポンプ本体60は、膜10の内側開口部40を通って延び、ポンプフランジ75の上面は、膜10の創傷側の表面25に固定され、それによってポンプアセンブリ15は膜10に固定され、膜10によって担持される。ポンプフランジ75は、好ましくは、可撓性材料から形成され、それによって身体の輪郭に(少なくとも限られた程度まで)一致することができる。本発明の1つの形態では、ポンプ本体60およびポンプフランジ75は、同じ材料、例えばシリコーンから互いに一体形成される。本発明の1つの好ましい形態では、ポンプ本体60の側壁65とポンプフランジ75とが首部77(図5)において合わさる。そして、本発明の1つの好ましい形態では、首部77は、ポンプ本体60の全直径に対し、比較的小さな幅を有し、凹部78が膜10とポンプ本体60との間を内方に延び、それによって、ポンプ本体60はポンプフランジ75に装着されるが、依然として、ポンプフランジ75からの最小限の干渉で、自由に径方向に圧縮/径方向に展開する。創傷側の通路80がポンプ本体60内に形成され、内側チャンバ70と連通する。創傷側の通路80は、創傷側のポート82においてポンプ本体60の外側に開く。大気側の通路85がポンプ本体60内に形成され、同様に内側チャンバ70と連通する。大気側の通路85は、大気側のポート87においてポンプ本体60の外側に開く。
【0045】
創傷側一方向弁90は、創傷側の通路80内に配置され、流体が創傷側の通路80を通って内側チャンバ70に入ることを可能にするが、流体が創傷側の通路80を通って内側チャンバ70を出ることを阻止するように構成される。
【0046】
大気側の一方向弁95は、大気側の通路85に配置され、流体が大気側の通路85を通って内側チャンバ70を出ることを可能にするが、流体が大気側の通路85を通って内側チャンバ70に入ることを阻止するように構成される。
【0047】
この構築の結果として、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が(例えば、使用者の親指および人差し指を用いてポンプ本体60の側壁65に圧迫力を印加することによって)手動で搾られると、内側チャンバ70内の流体(例えば、空気、液体等)が、大気側の通路85を介して内側チャンバ70から押し出され、その後、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が(例えば、使用者の親指および人差し指によってポンプ本体60の側壁65に印加される圧迫力を緩和することによって)解放されると、ポンプ本体の弾性側壁がその圧迫されていない状態に戻る際、膜10の創傷側の表面25の下の流体(例えば、空気、液体等)(例えば、創傷チャンバ内の空気、液体等)が、創傷側の通路80を通って内側チャンバ70内に引き込まれる。
【0048】
ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が手動で搾られるとき、内側チャンバ70内の流体(例えば、空気、液体等)は、創傷側の一方向弁90の一方向動作に起因して、創傷側の通路80を通って内側チャンバ70を出ることを阻止され、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60がその後解放されるとき、大気からの空気は大気側の一方向弁95の一方向動作に起因して、大気側の通路85を通って内側チャンバ70内に引き込まれることを阻止されることに留意されたい。
【0049】
このため、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60を手動で搾り、解放することを繰り返すことにより、膜10の創傷側の表面25の下に配置された創傷チャンバに吸引力が印加され、それによって創傷部位において負圧が生成されることが理解されよう。
【0050】
変形可能なポンプ本体の両側にインライン構成で配置された2つの一方向弁(すなわち、変形可能なポンプ本体60の両側に配置された創傷側の一方向弁90および大気側の一方向弁95)を利用してポンプアセンブリを準備する本発明の手法は、単一の一方向弁を利用して変形可能なポンプ本体を準備する従来技術の手法では達成可能でない、複数の大きな利点をもたらすことが理解されるべきである。
【0051】
より具体的には、以下で論考されるように、変形可能なポンプ本体の両側にインライン構成で配置された2つの一方向弁(すなわち、変形可能なポンプ本体60の両側に配置された創傷側の一方向弁90および大気側の一方向弁95)を利用してポンプアセンブリを準備する本発明の手法により、創傷チャンバのサイズにかかわらず、創傷部位において実質的に同じ最大負圧が確立されることが可能になる。これは、単一の一方向弁を利用して変形可能なポンプ本体を準備する従来技術の手法では達成可能でない。
【0052】
加えて、変形可能なポンプ本体の両側にインライン構成で配置された2つの一方向弁(すなわち、変形可能なポンプ本体60の両側に配置された創傷側の一方向弁90および大気側の一方向弁95)を利用してポンプアセンブリを準備する本発明の手法は、単一の一方向弁を有する変形可能なポンプ本体(従来技術の手法を反映する)を用いて創傷部位において達成可能であるよりも大きな一定の選択された最大負圧が創傷部位において達成されることを可能にする。
【0053】
より具体的には、図4Aは、2つの異なるサイズの創傷チャンバ(すなわち、7.5mL創傷チャンバおよび15mL創傷チャンバ)について、(i)2つの一方向弁(変形可能なポンプ本体の両側に1つの一方向弁が配置されている)を有する変形可能なポンプ本体と、(ii)単一の一方向弁を有する変形可能なポンプ本体(注記:図4Aに示す比較において、1つの一方向弁を有する変形可能なポンプ本体のポンプチャンバの容積は、2つの一方向弁を有する変形可能なポンプ本体のポンプチャンバの容積と同じである)と、を用いて確立することができる最大の負圧を示す。
【0054】
図4Aには、本発明の複数の重要な態様が備わっている。
【0055】
第1に、図4Aは、2つの一方向弁(変形可能なポンプ本体の両側に1つの一方向弁が配置されている)を有する変形可能なポンプ本体を用いて創傷チャンバを排気することにより、創傷チャンバのサイズにかかわらず、創傷チャンバ内に実質的に同じ最大負圧(すなわち、7.5mL創傷チャンバの場合に約-20.00kPa(-150.0mmHg)、および15mL創傷チャンバの場合に約-20.00kPa(-150.0mmHg)が得られる)を確立することになるのに対し、単一の一方向弁を有する変形可能なポンプ本体を用いるとそうならない(すなわち、7.5mL創傷チャンバの場合に約-10.67kPa(-80.0mmHg)、および15mL創傷チャンバの場合に約-6.67kPa(-50.0mmHg)が得られる)。このため、本発明のNPWT包帯は、創傷チャンバのサイズにかかわらず、創傷部位において実質的に同じ最大負圧が確立されることを可能にするのに対し、従来技術のNPWT包帯はこれを可能にしない。
【0056】
本発明のこの独自の特徴は、(i)創傷部位において選択された最大負圧(例えば、約8.00kPa(60mmHg)~約24.00kPa(180mmHg))を確立することが通常望ましく、(ii)(例えば、医療用途のバリエーションおよび患者の解剖学的構造のバリエーション等に起因して)創傷チャンバの容積を予め知ることが通常困難であるため、臨床的に重要である。このため、本発明のNPWT包帯は、創傷チャンバのサイズにかかわらず、創傷部位において実質的に同じ最大負圧が確立されることを可能にするため、本発明は、NPWT包帯が予め(例えば製造時に)、創傷部位における選択された最大負圧を確立するように設計されることを可能にするのに対し、従来技術のNPWT包帯はこれを可能にしない。
【0057】
第2に、図4Aは、2つの一方向弁(変形可能なポンプ本体の両側に1つの一方向弁が配置されている)を有する変形可能なポンプ本体を用いて創傷チャンバを排気することによって、創傷チャンバ内に、単一の一方向弁を有する変形可能なポンプ本体を用いて確立することができる最大負圧(すなわち、7.5mL創傷チャンバの場合に約-10.67kPa(-80.0mmHg)、および15mL創傷チャンバの場合に約-6.67kPa(-50.0mmHg)が得られる)よりも実質的に高い最大負圧(すなわち、7.5mL創傷チャンバの場合に約-20.00kPa(-150mmHg)、および15mL創傷チャンバの場合に約-20.00kPa(-150mmHg)が得られる)を確立することになる。このため、本発明のNPWT包帯は、創傷部位において実質的により高い最大負圧が確立されることを可能にする。
【0058】
また、ポンプ本体60の内側チャンバ70内の圧力は、通常、膜10の創傷側の表面25の下の圧力に等しいことにも留意されたい(すなわち、ポンプ本体60の内側チャンバ70内の圧力は、通常、創傷チャンバ内の圧力と等しい)。
【0059】
本発明の1つの好ましい形態では、ポンプアセンブリ15は取外し可能なキャップ100も備える。取外し可能なキャップ100は、取外し可能なキャップ100が大気側のポート87を閉じるように大気側の通路85に挿入されると、流体の流れに対し大気側の通路85を選択的に閉じるように構成される。
【0060】
ポンプアセンブリ15は、ポンプアセンブリ15が膜10によって担持されるように膜10に装着される。より具体的には、ポンプアセンブリ15は、(i)ポンプアセンブリ15のポンプ本体60に、膜10の内側開口部40を通過させ、(ii)ポンプフランジ75を膜10の創傷側の表面25に対面させ、次に(iii)ポンプフランジ75を(例えば、接着、糊付け等によって)膜10の創傷側の表面25に付着させることによって、膜10に装着される。ポンプアセンブリ15および膜10は実質的に気密接続を成すことに留意されたい。
【0061】
重要なことには、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、以下で論考されるように、
(i)改善されたポンプ効率と、
(ii)生成された負圧レベルを示す自動圧力インジケータと、
(iii)生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタとを提供するように慎重に構成される。
【0062】
より具体的には、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、ポンプ本体が、
(i)内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値未満であるときに、ポンプ本体60の側壁65およびポンプ本体60の内側チャンバ70が実質的に円形の断面を有する(図5を参照)、実質的に完全に展開された構成と、
(ii)内側チャンバ70内の流体の圧力と、大気圧との圧力差が所与の閾値を超えているときに、ポンプ本体60の側壁65が内方に撓んでいる(図6を参照)、実質的に完全に展開された構成と、の間で急に状態を変更する。
【0063】
詳細には、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値未満であるとき、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、実質的に完全に展開された構成
図5)をとり、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所定の閾値を上回っているとき、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、実質的に完全に折り畳まれた構成(図6)をとる。
【0064】
重要なことに、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が上述の所与の閾値をまたがるとき、実質的に完全に展開された構成(図5)と、実質的に完全に折り畳まれた構成(図6)との間で急に状態を変更するように構成される。ポンプ本体60の側壁65の直径と、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差との間の関係を示すグラフである図7を参照されたい。このように、ポンプアセンブリ15は、詳細には、実質的に「バイナリ状態」のデバイスとして本質的に挙動するように構成され、すなわち、実質的に完全に展開されている(図5)かまたは実質的に完全に折り畳まれている(図6)。これに関して、本明細書において用いられるとき、「実質的に「バイナリ状態」のデバイス」という用語は、実質的に完全に展開された状態または実質的に完全に折り畳まれた状態のいずれかをとる傾向にあるデバイスを指すことが意図され、本明細書において用いられるとき、「実質的に「バイナリ状態」の挙動」という用語は、デバイスが実質的に完全に展開された状態または実質的に完全に折り畳まれた状態のいずれかをとる傾向を指すように意図される。
【0065】
ポンプ本体60の実質的に「バイナリ状態」の挙動は、ポンプ本体に「オーバーセンター」変形特性を与える、実質的に円形の断面を有する側壁65を用いてポンプ本体を形成した結果であることに留意されたい。すなわち、ポンプ本体60の側壁は、実質的に完全に展開された構成から実質的に完全に折り畳まれた構成に急に遷移する「決壊」モードと、実質的に完全に折り畳まれた構成から実質的に完全に展開された構成に急に遷移する「復元」モードとを有する。図7を参照されたい。ポンプ本体60の側壁65とポンプフランジ75とが首部77において合わさり(図5)、首部77がポンプ本体60の全直径に対し比較的小さな幅を有し、凹部78が膜10とポンプ本体60との間を内方に延びるようにポンプアセンブリ15を形成することによって、ポンプ本体60は、実質的にその円周全体にわたって実質的に円形の断面を有し、ポンプ本体60は、ポンプフランジ75からの最小限の干渉で径方向に圧縮/径方向に展開し、それによって、ポンプ本体60は実質的に「バイナリ状態」の挙動を呈することができる。
【0066】
また、ドーム状のまたは正方形のポンプ構成を用いてポンプ本体を形成する従来技術の手法は、状態の急な変化をポンプ本体にもたらさず、むしろ、これらの従来技術のドーム状のまたは正方形のポンプ構成は、内側チャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が変化するとき、展開された構成と折り畳まれた構成との間のより緩やかな状態変更をポンプ本体にもたらす。ドーム状のまたは正方形の構成を有するポンプ本体の側壁の直径と、ポンプ本体の内側チャンバ内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差との間の関係を示すグラフである図8を参照されたい。
【0067】
ポンプアセンブリ15のポンプ本体60の側壁65を、この急な状態変更を呈するように慎重に構成した結果として、ポンプアセンブリ15は、改善されたポンプ効率と、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータと、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタとを提供することが可能である。
【0068】
より具体的には、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値をまたがるときに、実質的に完全に展開された構成と実質的に完全に折り畳まれた構成との間で状態を急に変更するようにポンプアセンブリ15のポンプ本体60を構成することによって、ポンプアセンブリ15は、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値未満である限り、実質的に完全に展開された構成に効果的に戻る。結果として、内側チャンバ70内の流体と大気圧との間の圧力差が所与の閾値未満である限り、ポンプアセンブリ15は、圧迫(すなわち、搾り)間に、実質的に完全に展開された構成に戻り、このため、創傷チャンバに負圧を印加する際に完全に効果的な状態を保つ。これは、ポンプアセンブリの内側チャンバ内の流体の圧力間の圧力差が変化するときに、ポンプ本体が、展開された構成と折り畳まれた構成との間の緩やかな状態変更を呈し、これにより創傷チャンバ内の圧力が低減するためポンプアセンブリの効率が漸進的に低下する従来技術のデバイスの性能と対照的である。この理由は、創傷チャンバ内に負圧が生成されるにつれ、ポンプ本体は、完全に展開された構成に漸進的により僅かに戻り、それによって、ポンプ本体を搾る度にポンプアセンブリが排出可能な流体がより僅かになるためである。換言すれば、従来技術のデバイスでは、創傷チャンバ内に負圧が生成されるにつれ、ポンプアセンブリの効率はより低くなる。
【0069】
関連した方式では、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値をまたがるときに、実質的に完全に展開された構成と実質的に完全に折り畳まれた構成との間で状態を急に変更するようにポンプ本体60を構成することによって、ポンプアセンブリ15は、生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータとして機能することができ、すなわち、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が搾り間に実質的に完全に展開された構成に戻る限り、観察者には、内側チャンバ70内の圧力(このため、創傷チャンバ内の圧力)が所与のレベル未満となることが容易に明らかとなる。これは、ポンプアセンブリの内側チャンバ内の流体の圧力間の圧力差が変化するときに、ポンプ本体60が、展開された構成と折り畳まれた構成との間の緩やかな状態変更をもたらし、この場合、ポンプアセンブリが生成された負圧レベルを示すための自動圧力インジケータとして機能することができない、従来技術のデバイスの性能と著しく対照的である。
【0070】
また関連した方式では、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値をまたがるとき、実質的に完全に展開された構成と、実質的に完全に折り畳まれた構成との間で急に状態を変更するようにポンプ本体60を構成することによって、ポンプアセンブリ15は、生成される負圧レベルを制限するための自動圧力リミッタとして機能することができる。なぜなら、ポンプ本体60が実質的に完全に折り畳まれた構成をとるやいなや、ポンプアセンブリ15はもはや創傷チャンバから流体をポンピングすることができず、本質的にポンプアセンブリをディアクティベートするためである。これは、ポンプアセンブリが所与の圧力差において効果的にディアクティベートされないために、内側チャンバ内の流体の圧力間の圧力差が変化するときに、ポンプ本体が、展開された構成と折り畳まれた構成との間の緩やかな状態変更をもたらす従来技術の性能と著しく対照的である。
【0071】
ポンプ本体60を実質的に完全に展開された構成と、実質的に完全に折り畳まれた構成との間で遷移させるのに必要な圧力差(すなわち、上述した「所与の閾値」)は、ポンプ本体60の1つ以上の特性を変動させることによって、例えば、特定の硬度計(durometer)を有する材料からポンプ本体60の側壁65を形成すること、ポンプ本体60の側壁65の厚みを調節すること、ポンプ本体60の内側チャンバ70の直径を調節すること等によって、特定のレベルに「チューニングする」(すなわち、調整する)ことができることが理解されるべきである。
【0072】
一般に、ポンプ本体を実質的に完全に展開された構成と、実質的に完全に折り畳まれた構成との間で遷移させるのに必要な圧力差(すなわち、上述した「所与の閾値」)が、約8.00kPa(60mmHg)~約24.00kPa(180mmHg)であるとき、優れた治療結果を達成することができることがわかっている。換言すれば、ポンプ本体60が、約8.00kPa(60mmHg)~約24.00kPa(180mmHg)の負圧で、実質的に完全に展開された構成(図5)と、実質的に完全に折り畳まれた構成(図6)との間で遷移する場合、優れた治療結果を達成することができることがわかっている。ポンプ本体60が2つの状態間をより低い圧力で遷移する場合(すなわち、ポンプ本体60が約8.00kPa(60mmHg)よりも低い負圧で遷移する場合)、汚染物質および微生物を創傷部位から効果的に引き出し、かつ/または滲出物を創傷部位から効果的に引き出し、かつ/または創傷部位における有益な生体応答を促進するのに十分な吸引力が創傷部位において提供されないと考えられる。また、ポンプ本体60が2つの状態間をより高い圧力で遷移する場合(すなわち、ポンプ本体60が約24.00kPa(180mmHg)よりも高い負圧で遷移する場合)、創傷部位において提供される吸引力は、組織に外傷(例えば、水疱形成、毛細血管漏出等)を引き起こす場合があると考えられる。
【0073】
本発明の1つの好ましい形態では、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が10.67kPa(80mmHg)を超えているとき、実質的に完全に展開された構成と実質的に完全に折り畳まれた構成との間で急に遷移するように構成される。このため、本発明のこの形態では、創傷チャンバ内の負圧が(大気圧が101.33kPa(760mmHg)であると想定して)90.66kPa(680mmHg)未満である限り、ポンプアセンブリ15は、ポンプ本体の搾り間に実質的に完全に展開された構成に戻り、創傷チャンバに吸引力を印加する際のポンプ効率を維持し、創傷チャンバ内の負圧が(大気圧が101.33kPa(760mmHg)であると想定して)90.66kPa(680mmHg)を超えるやいなや、ポンプアセンブリ15は実質的に完全に折り畳まれた構成をとり、創傷部位において生成された負圧レベルが10.67kPa(80mmHg)を超えたことを示す自動圧力インジケータとして動作し、創傷部位において生成される負圧レベルが10.67kPa(80mmHg)を超え得ないようにポンプアセンブリ15を自動的にディアクティベートする。
【0074】
ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が実質的に円筒形の構成を有する限り、NPWT包帯5は低プロファイルを有することに留意されたい。
【0075】
ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が使用者の親指と人差し指との間で搾られるように構成される限り、ポンプ本体60に印加される圧迫力は、皮膚に表面に並行に印加され、使用中(すなわち、ポンプアセンブリ15のポンピング中)に創傷に外傷が加えられないようにされることにも留意されたい。これは、ドーム状の構成を用い、創傷に向けて圧迫力が印加されることを必要とする従来技術のNPWT包帯と著しく対照的である。
【0076】
例示的な使用
本発明の1つの好ましい形態において、ここで図9図16を参照すると、NPWT包帯5は以下のように用いられることが意図される。
【0077】
第1に、NPWT包帯5がボックスから取り外される。本発明の1つの形態では、各個々のNPWT包帯5は、別個の滅菌包装内に収容され、複数の滅菌包装がボックス内に収容される。図9を参照されたい。
【0078】
次に、NPWT包帯5が、使用の準備ができた状態(図11)になるように、滅菌包装から取り外される(図10)。
【0079】
創傷部位にNPWT包帯5を施すために、剥離ライナ50が膜10の創傷側の表面25から取り外される。図12を参照されたい。次に、NPWT包帯5が患者の肌に対し位置決めされ、それによって、膜10の創傷側の表面25が創傷に対し位置決めされ、接着剤45によりNPWT包帯5を患者の皮膚に固定し、それによって、創傷チャンバの周辺の周りで患者の皮膚と実質的に気密の封止を形成する。図13を参照されたい。
【0080】
NPWT包帯5が患者の皮膚に施されるとき、ポンプアセンブリ15の創傷側の通路80の創傷側のポート82は創傷チャンバに対し開かれていることに留意されたい。
【0081】
患者の皮膚の上にNPWT包帯5を配置する前に、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)の層102を創傷部位に配置し、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)の層が創傷とポンプアセンブリ15の創傷側の通路80との間に介在するようにすることができることにも留意されたい。結果として、創傷から出る滲出物が、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)によって吸収される。所望の場合、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)の層102は、例えば製造時等に、膜10の創傷側の表面に装着(すなわち、固定)されてもよく、それによって、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)の層102は、NPWT包帯5によって創傷部位に担持され、NPWT包帯5と同時に創傷に施されることに留意されたい。
【0082】
次に、NPWT包帯5が患者の皮膚に固定された状態で、取外し可能な補強材55が膜10の大気側の表面30から取り外される。図14を参照されたい。
【0083】
この時点において、NPWT包帯5を用いて、創傷チャンバに負圧を印加することができる。これは、使用者の親指と人差し指との間でポンプ本体60の側壁65を搾り、ポンプ本体60を圧迫して実質的に完全に折り畳まれた構成にすることによって達成され、それによって流体(例えば、空気、液体等)が大気側の通路85および大気側の一方向弁95を介してポンプ本体60の内側チャンバ70から出る。図15を参照されたい。ポンプ本体60の内側チャンバ70内の流体は、創傷側一方向弁90の存在に起因して、創傷側の通路80を通って内側チャンバ70を出ることを阻止される。次に、ポンプ本体60の側壁65が解放され、弾性ポンプ本体60が実質的に完全に展開された構成に戻り、それによって内側チャンバ70および創傷側の通路80内に負圧を生成することを可能にし、膜10の創傷側の表面25の下の流体(例えば、創傷チャンバ内の流体)が創傷側の通路80および創傷側の一方向弁90を通って内側チャンバ70内に引き込まれるようにする。大気側の一方向弁95の存在に起因して、大気における空気は、大気側の通路85を通って内側チャンバ70に入ることを阻止されることに留意されたい。
【0084】
ポンプ本体60の側壁65を搾り、解放するこのプロセスは、ポンプ本体60の側壁65が手動で圧迫されていないときであっても、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が実質的に完全に折り畳まれた構成(すなわちポンプ本体60の側壁65が内方に撓む)に留まるまで繰り返される。図16を参照されたい。ポンプ本体60の側壁65が手動で圧迫されていないときであっても、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が実質的に完全に折り畳まれた構成に留まっているとき、観察者は、内側チャンバ70(および創傷チャンバ)内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所望の閾値を超えており、創傷部位において所望の負圧レベルが達成されたことを示すことを知る。ポンプ本体60の側壁65が手動で圧迫されていないときであっても、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60が実質的に完全に折り畳まれた構成に留まっているとき、ポンプアセンブリ15は効果的にディアクティベートされていることに留意されたい。なぜなら、側壁65が実質的に完全に折り畳まれた構成にある状態でポンプアセンブリの使用を継続することは不可能であるためである。
【0085】
この時点において、取外し可能なキャップ100を用いて、大気側の通路85の大気側のポート87を封止することができる。
【0086】
NPWT包帯5は、治癒中に汚染物質および微生物から創傷を保護し、創傷から滲出物を引き出し、創傷部位における有益な生体応答を促進するために、適切な期間(例えば数日)にわたって創傷の上の適所に残される。漏れにより創傷チャンバ内に生成された負圧が所与の閾値未満に降下する場合(これは、ポンプ本体60の側壁65が実質的に完全に展開された構成に戻ることにより観察者に明らかとなる)、大気側の通路85の大気側ポート87が封止を解かれ(すなわち、取外し可能なキャップ100を取り外すことによる)、次に、ポンプアセンブリ15を上記で論考したように用いて、創傷チャンバ内の所望の負圧を再確立することができる(すなわち、ポンプ本体60の側壁65の搾りおよび解放を繰り返すことによる)。
【0087】
適宜、単に患者の皮膚から膜10を剥離することによって、NPWT包帯5を患者の皮膚から除去してもよい。
【0088】
ポンプ本体の実質的に「バイナリ状態」の挙動を向上させるためのノッチを有するポンプ本体
上述したように、ポンプアセンブリ15のポンプ本体60は、好ましくは、詳細には、ポンプ本体が、
(i)内側チャンバ70内の流体の圧力と大気圧との間の圧力差が所与の閾値未満であるときに、ポンプ本体60の側壁65およびポンプ本体60の内側チャンバ70が実質的に円形の断面を有する(図5を参照)、実質的に完全に展開された構成と、
(ii)内側チャンバ70内の流体の圧力と、大気圧との圧力差が所与の閾値を超えているときに、ポンプ本体60の側壁65が内方に撓んでいる(図6を参照)、実質的に完全に展開された構成と、の間で急に状態を変更するように構成される。
【0089】
また、上述したように、ポンプ本体60のこの実質的に「バイナリ状態」の挙動は、「オーバーセンター」変形特性を本体に与える実質的に円形の断面を有するポンプ本体を形成することにより達成されることに留意されたい。すなわち、ポンプ本体60の側壁は、実質的に完全に展開された構成から実質的に完全に折り畳まれた構成に急に遷移する「決壊」モードと、実質的に完全に折り畳まれた構成から実質的に完全に展開された構成に急に遷移する「復元」モードとを有するようになっている。図7を参照されたい。上述したように、ポンプ本体60の側壁65とポンプフランジ75とが首部77において合わさり
図5)、首部77が、ポンプ本体60の全直径に対し、比較的小さな幅を有し、凹部78が膜10とポンプ本体60との間を内方に延びるようにポンプアセンブリ15を形成することによって、ポンプ本体60は、実質的に円周全体にわたって実質的に円形の断面を有し、ポンプ本体60はポンプフランジ75からの最小限の干渉で、自由に径方向に圧縮/径方向に展開し、ポンプ本体60が実質的に「バイナリ状態」の挙動を呈することができるようになっている。
【0090】
所望の場合、ポンプ本体60は、ポンプ本体の実質的に「バイナリ状態」の挙動を向上させるように変更することができる。
【0091】
限定ではなく例として、ここで図17図20を参照すると、実質的に完全に展開された構成または実質的に完全に折り畳まれた構成のみをとるようにポンプ本体60を更に誘導することによってポンプ本体の実質的に「バイナリ状態」の挙動を向上させるために、ポンプ本体60内に(例えば、「9時」、「12時」および「3時」の位置に)ノッチ105を形成することができる。ポンプ本体60が真の「バイナリ状態」の挙動を呈するほど、ポンプ効率は改善し、ポンプアセンブリ15はより良好に自動圧力インジケータおよび自動圧力リミッタとしての役割を果たすことに留意されたい。
【0092】
このため、ここで図20Aを見ると、ポンプ本体60は、一般に、
ポンピング前の実質的に完全に展開された構成と、
ポンピング中の、折り畳まれ展開する構成と、
ポンピングにより所与のレベルの負圧が達成された後の「垂直方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成と、
負圧が所与のレベル未満に減衰した後の実質的に完全に展開された構成と、
を有することがわかる。
【0093】
更に、再開されたポンピングにより、実質的に完全に展開された構成に遷移した後、所望の負圧を再確立することができる。
【0094】
ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)を組み込み、改善されたポンプアセンブリを利用するNPWT包帯
次に図21図25を参照すると、本発明に従って形成された別の陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5が示されている。図21図25に示されるNPWT包帯5は、実質的に、図1図16に示すNPWT包帯5および図17図20に示すNPWT包帯5と同じであるが、(i)図21図25に示す構造において、膜10が、ガーゼ(または他の吸収剤創傷ドレッシング)を組み込んだ複数の層を備え、(ii)図21図25に示す構造において、ポンプアセンブリ15が変更された構造を有し、異なる手法を用いて膜10に固定される点が異なる。
【0095】
より詳細には、本発明のこの形態において、膜10は、中心開口部115を有する下位皮膚接触ポリウレタン層110と、下位皮膚接触ポリウレタン層110の中心開口部115の上に配置するための中間発泡体(またはガーゼもしくは他の吸収剤創傷ドレッシング)層120と、中間発泡体層120および下位皮膚接触ポリウレタン層110の上に配置するための上位ポリウレタン層125とを備える。本発明の好ましい形態では、上位ポリウレタン層125は、実質的に空気不透過性の材料から形成される。そして、本発明の好ましい形態では、上位ポリウレタン層125および下位皮膚接触ポリウレタン層110は、同じサイズの外周を有し、それによって、上位ポリウレタン層125は患者の皮膚と接触しない。上位ポリウレタン層125および下位皮膚接触ポリウレタン層110の外周は互いに固定され、間に中間発泡体層120が捕捉される。中間発泡体層120は、(i)下位皮膚接触ポリウレタン層110の中心開口部115の周辺よりも大きく、(ii)下位皮膚接触ポリウレタン層110および上位ポリウレタン層125の外周よりも小さい。このようにして、NPWT包帯5が下位皮膚接触ポリウレタン層110の中心開口部115を創傷の上に位置決めすると、創傷からの流体は、下位皮膚接触ポリウレタン層110の中心開口部115を通過して中間発泡体層120に達することができる。接着剤45は、下位皮膚接触ポリウレタン層110の創傷側の表面上に位置決めされ、創傷の周辺の周りにNPWT包帯5によって実質的に気密の封止を確立する(すなわち、上述した創傷チャンバを形成する)ことができるようになっていることが理解されよう。開口部130が上位ポリウレタン層125に形成され、下位皮膚接触ポリウレタン層110の中心開口部115に重なり、ポンプアセンブリ15の創傷側の通路80が、ポンプアセンブリ15のポンピング中に排出するために創傷チャンバ内の流体(例えば、空気、液体等)に(すなわち、上位ポリウレタン層125における開口部130、中間発泡体層120における開口部、および下位皮膚接触ポリウレタン層110における中心開口部115を介して)アクセスすることができるようになっている。
【0096】
図21図25のNPWT包帯5において利用されるポンプアセンブリ15は、上記のポンプアセンブリ15と概ね類似しているが、ポンプアセンブリ15を膜10に装着するための一対の台座135A、135Bを備える点が異なる。より詳細には、台座135Aは、ポンプ本体60の一端を含み、膜10の上面に(すなわち、上位ポリウレタン層125の上面に)(例えば、接着剤137によって)付着され、創傷側の通路80および創傷側一方向弁90が、上位ポリウレタン層125における開口部130と整列される(このため、創傷チャンバと流体連通する)ようになっている。台座135Bは、ポンプ本体60の他端を含み、膜10の上面に(すなわち、上位ポリウレタン層125の上面に)(例えば、接着剤138によって)付着される。ポンプ本体60の介在部分140は、膜10の上位ポリウレタン層125の上に持ち上げられ、台座135Aと台座135Bとの間に懸架されて着座し、それによって、ポンプ本体60の介在部分140と膜10の上位ポリウレタン層135との間に空間145が形成される。ポンプ本体60の介在部分140は膜10に直接装着されるのではなく、台座135Aおよび135Bによって膜10の上に懸架されるため、ポンプ本体60の介在部分140を真の円形断面で形成し、それによってNPWT包帯の実質的に「バイナリ状態」の挙動を向上させることができる。ポンプ本体60は、NPWT包帯の実質的に「バイナリ状態」の挙動を更に向上させるために、上述したノッチ105のうちの1つ以上を組み込むことができることが理解されよう。
【0097】
負圧減衰「警告状態」インジケータを有するNPWT包帯
所望の場合、ポンプ本体60は、負圧減衰「警告状態」インジケータを提供するように構成することができることもわかっている。
【0098】
より詳細には、ノッチ105の数、構成および配置を制御することによって、ポンプ本体60は、負圧の減衰が発生したが、減衰がポンプ本体のバイナリ状態遷移(すなわち、実質的に折り畳まれた構成から実質的に完全に展開された構成)を引き起こすには十分ではないことを示す「警告状態」インジケータを提供することができる。限定ではなく例として、数、構成および配置において適切なノッチ105を有するポンプ本体を提供することによって、ポンプ本体は、その「垂直方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成(所与のレベルの負圧が達成した後に生じる)から「水平方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成にポンプ本体を遷移させる(負圧のいくらかの減衰であるが、ポンプ本体を実質的に完全に展開された構成に戻すバイナリ状態遷移を引き起こすには十分でない減衰があった後に生じる)ことによって、「警告状態」インジケータ(所与のレベル未満の負圧の減衰があるが、実質的に完全に折り畳まれた状態から実質的に完全に展開された状態へのポンプ本体のバイナリ状態遷移を引き起こすには十分でないことを示す)を提供することができる。
【0099】
図26および図27は例示的な構成を示し、数、構成および配置において適切なノッチ105を有するポンプ本体が、その「垂直方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成(所与のレベルの負圧が達成した後に生じる)から「水平方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成(負圧のいくらかの減衰であるが、ポンプ本体を実質的に完全に展開された構成に戻すバイナリ状態遷移を引き起こすには十分でない減衰があった後に生じる)にポンプ本体を遷移させることによって、「警告状態」インジケータ(所与のレベル未満の負圧の減衰があるが、完全に展開された状態へのポンプ本体のバイナリ状態遷移を引き起こすには十分でないことを示す)を提供することができる。
【0100】
このため、本発明のこの形態において、ここで図28を見ると、ポンプ本体60が一般に、
ポンピング前の実質的に完全に展開された構成と、
ポンピング中の、折り畳まれ展開する構成と、
ポンピングにより所与のレベルの負圧が達成された後の「垂直方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成と、
所与のレベルの負圧が達成された後であるが、負圧の減衰があるが、完全に展開された状態へのポンプ本体のバイナリ状態遷移を引き起こすには十分でないときの、「水平方向に向けられた」実質的に折り畳まれた構成と、
負圧が所与のレベル未満に減衰した後の実質的に完全に展開された構成と、
を有することがわかる。
【0101】
更に、再開されたポンピングにより、実質的に完全に展開された構成に遷移した後、所望の負圧を再確立することができる。
【0102】
滲出物を収集するためのキャニスタを有するNPWT包帯
いくつかの状況では、創傷は大量の滲出物を生じる場合がある。これらの状況において、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯が、滲出物を収集するためのキャニスタを含むことが望ましい場合がある。
【0103】
このため、例えば、ここで図29を見ると、滲出物を収集するためのキャニスタ200を含む陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5が示されている。本発明のこの形態において、ポンプアセンブリ15の大気側の一方向弁95がキャニスタ200の内部205に出力し、滲出物210がキャニスタ200内に集まるようにする。本発明の1つの形態において、キャニスタ200は、膜215によって覆われる開口部を含み、膜215は、ガス透過性であるが流体透過性でなく、ガスがキャニスタ200から抜け出すが液体はキャニスタ200内に閉じ込められるようにする。
【0104】
本発明の別の形態において、ここで図30を見ると、キャニスタ200は、創傷チャンバと、ポンプアセンブリ15の創傷側の一方向弁90との間に配置することができる。より詳細には、本発明のこの形態において、キャニスタ200の内部205は創傷チャンバと流体連通し、ポンプアセンブリ15の創傷側の一方向弁90と流体連通し、ポンプアセンブリ15のポンピングにより、キャニスタ200内に、このため創傷チャンバ内に負圧が生成されるようになっている。好ましくは、キャニスタ200は、ポンプアセンブリ15の創傷側の一方向弁90の隣接した上述した膜215(ガス透過性であるが液体透過性でない)を含み、ガスがキャニスタ200から抜け出すことができるが、液体はキャニスタ200内に閉じ込められ、ポンプアセンブリ15内に通過しないようにする。
【0105】
本発明のまた別の形態において、ここで図31を見ると、キャニスタ200は、図30の構造と類似した方式で創傷チャンバとポンプアセンブリ15の創傷側の一方向弁90との間に配置されるが、ポンプアセンブリ15がキャニスタ200の上に装着されている点が異なる。
【0106】
キャニスタ200は、ポンプ本体60と一体形成してもよく、またはポンプ本体60と別個に形成し、単にポンプ本体60に流体接続してもよいが、いずれの場合も、キャニスタ200は好ましくは陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5の或る部分に装着され、キャニスタ200が包帯の残りの部分と連動して動くようにすることを理解すべきである。
【0107】
更に、所望の場合、キャニスタ200は、創傷チャンバから排出された液体滲出物を吸収するための吸収剤または超吸収物質を含む(またはその内面のうちの1つまたは複数をこれによりコーティングさせる)ことができる。限定ではなく例として、キャニスタ200は、吸収剤または高吸収性結晶または親水コロイドまたはゲル形成物を含む(またはその内面のうちの1つまたは複数をこれによりコーティングさせる)ことができる。
【0108】
キャニスタ200は、本明細書に開示されたポンプアセンブリのうちの任意のものと共に用いることができる。限定ではなく例として、キャニスタ200は、図1図4に示すポンプアセンブリ15、図17図20Aに示すポンプアセンブリ15、図21図25に示すポンプアセンブリ15、図26図28に示すポンプアセンブリ15等と共に用いることができる。
【0109】
吸引アタッチメントのためのルアーロックを有するNPWT包帯
いくつかの状況において、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5を大きなサイズで作製し、大きな創傷チャンバを覆うことができるようにすることが望ましい場合がある。これは、膜(またはシート)10のサイズを増大させることによって達成することができる。しかしながら、ポンプアセンブリが侵襲的でないロープロファイルを維持することが通常望ましいため、ポンプアセンブリ15のサイズを増大させることは望ましくない場合がある。ポンプアセンブリ15のサイズを維持しながら膜(またはシート)10のサイズを増大させることは、臨床的に望ましくない可能性がある。なぜなら、このとき、正しい負圧レベルまで大きな創傷チャンバを排出させるために更に大きなポンプ圧縮が必要となる場合があるためである。換言すれば、ポンプアセンブリ15のサイズを維持しながら膜(またはシート)10のサイズを増大させることは、創傷チャンバにおける正しい負圧レベルを確立するのに必要なポンプ圧縮数を増大させる効果を有する。このため、ポンプアセンブリのサイズの臨床検討、および創傷チャンバ内の正しい負圧レベルを確立するのに用いられるポンプ圧縮数の臨床検討は、実際的意味で、膜(またはシート)10のサイズを制限する場合がある。
【0110】
これに対処するために、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5は吸引源に接続するように構成することができ、それによって、ポンプ本体60の圧縮を必要とすることなく創傷チャンバ内の正しい負圧レベルを確立するように吸引源をNPWT包帯5に適用することができる。限定ではなく例として、ここで図32を見ると、NPWT包帯5はルアーロックの半分300を含むことができ、吸引ライン305は、ルアーロックの第2の半分310を含むことができ、それによって吸引ライン305はポンプ本体60の大気側ポート87に流体接続することができる。吸引ライン305の他端315が機能している吸引源320に接続されているとき、吸引源320は、ポンプ本体60に吸引を適用することができる。次に、この吸引は、創傷チャンバに自動的に適用され、それによって吸引源320は創傷チャンバ内に負圧を確立することができる。
【0111】
重要なことに、正しいレベルの負圧が創傷チャンバ内に確立されているとき、ポンプ本体60の壁は、上記で説明したような方式で折り畳まれる。このため、創傷チャンバ内に負圧を生成するために吸引源320が用いられる場合であっても、NPWT包帯5は依然として、創傷チャンバ内に適切なレベルの負圧が確立されたとき、視覚インジケータとしての役割を果たす。なぜなら、ポンプアセンブリ15は、創傷チャンバ内に適切なレベルの負圧が確立されたとき、その実質的に完全に展開された構成からその実質的に完全に折り畳まれた構成に遷移するためである。
【0112】
吸引源320を用いて創傷チャンバ内に適切なレベルの負圧が確立された後、次に、吸引ライン305はNPWT包帯5から外すことができる。
【0113】
その後、創傷チャンバ内の負圧レベルが減衰する場合、ポンプアセンブリ15を用いて、ポンプ本体60を圧縮することによって、またはNPWT包帯5を吸引源320に再接続することによって、創傷チャンバ内の正しい負圧レベルを再確立することができる。
【0114】
上記で論じた本発明の好ましい形態では、NPWT包帯5は、ルアーロックの半分を含み、吸引ライン305はルアーロックの第2の半分を含む。しかしながら、本発明は、ルアーロック接続の使用に制約されず、他のタイプの流体コネクタを用いて吸引ライン305をポンプアセンブリ15に接続することができる。
【0115】
上記で論じたように、NPWT包帯5は、創傷チャンバ内に適切なレベルが確立されたとき、すなわち、その実質的に完全に展開された構成からその実質的に完全に折り畳まれた構成に遷移することによって、視覚インジケータとしての役割を果たす。
【0116】
重要なことに、本発明の別の特徴によれば、ポンプ本体60のノッチ105の構成を変更することによって、NPWT包帯5は、圧力リミッタとしても機能し、吸引源320が創傷チャンバにおいて過度に高レベルの負圧を確立することを防ぐようにすることができる。これは、ノッチの各々を2つの遮られたノッチ105A、105Bとして形成し、完全な厚みの側壁部分65Cが2つの遮られたノッチ105A、105B間に配置されることによって行われる。図33を参照されたい。この構築の結果として、創傷チャンバにおいて正しいレベルの負圧が確立され、それによってポンプ本体60がその実質的に完全に展開された構成からその実質的に完全に折り畳まれた構成に遷移するとき、ポンプ本体60の正反対に対向する完全な厚みの側壁部分65Cが径方向に内方に移動し、互いに係合し、それによってポンプ本体60の内側チャンバ70を封止する。図34を参照されたい。これによって、吸引源320が創傷チャンバに任意の更なる吸引を引火することを阻止する。このようにして、NPWT包帯5は圧力リミッタとしても機能し、吸引源320が創傷チャンバにおいて過度に高レベルの負圧を確立することを防ぐようにすることができる。
【0117】
ルアーロック300は、本明細書に開示されたポンプアセンブリのうちの任意のものと共に用いることができる。限定ではなく例として、ルアーロック300は、図1図4に示すポンプアセンブリ15、図17図20Aに示すポンプアセンブリ15、図21図25に示すポンプアセンブリ15、図26図28に示すポンプアセンブリ15、図29図31に示すポンプアセンブリ15等と共に用いることができる。
【0118】
創傷チャンバが横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリが横方向の延長部と流体連通し、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされるようになっている、NPWT包帯
いくつかの状況において、創傷との流体連通を保ちながら、ポンプアセンブリが創傷から横方向にオフセットされるようにすることが望ましい場合がある。より詳細には、より複雑な形状を有する困難な解剖学的領域は、治療されている創傷の上に直接配置されたポンプアセンブリを有する陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯に対し課題を呈する。創傷チャンバが横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリが横方向の延長部と流体連通する、NPWT包帯を準備することによって、ポンプアセンブリは、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされ得る。
【0119】
限定ではなく例として、NPWT包帯が鼠径部領域における創傷を治療するために用いられるような構造では、NPWT包帯を患者の生体構造上に位置決めし、創傷チャンバの主要部分が創傷の上に重なり、創傷チャンバの横方向の延長部が大腿部の曲線に沿って延びるようにすることができ、それによってポンプアセンブリを、より安定しており、組織分布的により複雑でない、ポンプアセンブリを支持するための解剖学的領域である上腿の頂部に位置決めすることができる。
【0120】
限定ではなく更なる例として、NPWT包帯が患者の背中における創傷を治療するために用いられるような構造では、NPWT包帯を患者の生体構造上に位置決めし、創傷チャンバの主要部分が患者の背中における創傷の上に重なり、創傷チャンバの横方向の延長部が患者の胴体の曲線に沿って延びるようにすることができ、それによってポンプアセンブリを、患者がポンプアセンブリに容易にアクセスすることができる、患者の前面に位置決めすることができる。
【0121】
NPWT包帯には、異なる用途について適宜、多岐にわたる異なる創傷チャンバ構成およびポンプ配置を与えることができる。
【0122】
ここで図35図38を見ると、創傷チャンバが横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリが横方向の延長部と流体連通し、それによってポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされ得る、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5が示されている。
【0123】
より詳細には、図35図38に示すNPWT包帯5は、膜10およびポンプアセンブリ15を含む。膜10は、創傷の上に配置するための第1の部分405と、創傷から横方向に離れて延び、創傷から離間された解剖学的位置においてポンプアセンブリ15を支持するための第2の部分410とを含む。
【0124】
本発明のこの形態では、膜10は、下位皮膚接触ポリウレタン層110と、下位皮膚接触ポリウレタン層110の上に配置するための中間発泡体層120と、中間発泡体層120および下位皮膚接触ポリウレタン層110の上に配置するための上位ポリウレタン層125とを備える点で、図21図34に示す構造の膜10に概ね類似している。本発明の好ましい形態では、上位ポリウレタン層125は、実質的に空気不透過性の材料から形成される。上位ポリウレタン層125および下位皮膚接触ポリウレタン層110の外周は互いに固定され、間に中間発泡体層120が捕捉される。
【0125】
しかしながら、この構造(すなわち、図35図38に示す構造)では、膜10の下位皮膚接触ポリウレタン層110の第1の部分405に中心開口部115が形成され、膜10の上位ポリウレタン層125の第2の部分410に開口部130が形成される。中間発泡体層120は、第1の部分405の中心開口部115および第2の部分410の開口部130と流体連通する。このようにして、NPWT包帯5が、その中心開口部115が創傷の上に位置決めされた状態で生体構造と接着されているとき、膜10は、中間発泡体層120の構成によって概ね画定される創傷チャンバを形成する。この創傷チャンバは、一般に、(i)第1の部分405の中心開口部115の上に重なる主要部分と、(ii)創傷チャンバの主要部分からポンプアセンブリ15まで延びる横方向の延長部とを備える。
【0126】
ポンプアセンブリ15が上位ポリウレタン層125に装着され、ポンプアセンブリ15の創傷側の通路80が創傷チャンバの横方向の延長部内の流体(例えば、空気、液体等)にアクセスし、このため創傷チャンバの主要部分内の流体に(すなわち、中間発泡体層120の多孔性セルを介して)アクセスし、それによって創傷部位から離して流体を引き出すことができるようにする。
【0127】
図35図38のNPWT包帯5の例示的な使用において、NPWT包帯は、患者の生体構造の上に位置決めされ、創傷チャンバの主要部分が創傷の上に重なるようにし、創傷チャンバの横方向の延長部は患者の生体構造に沿って延び、ポンプアセンブリが創傷から横方向にオフセットされ得る、例えば、より安定し、かつ/またはより組織分布的に複雑でなく、かつ/またはより患者がアクセスし易い別のロケーションに位置決めされ得るようにする。次に、NPWT包帯5を用いて創傷チャンバに負圧を印加し、流体(例えば、空気、液体等)が創傷から中心開口部115を通って創傷チャンバの主要部分内へ、創傷チャンバの横方向の延長部を通って(例えば、中間発泡体層120の多孔性セルを通って)、膜10の上位ポリウレタン層125の第2の部分410における開口部130を介してポンプアセンブリ15内へ通ることができるようにすることができる。
【0128】
図35図38のNPWT包帯5は、限定ではないが、足(糖尿病性足潰瘍等)、足首、膝、肩または臀部等の関節(関節手術、靭帯修復、関節鏡処置、間接置換術後等)、腕(前腕または上腕)、首、頭部、背骨または背中(創傷チャンバの主要部分が創傷の上に位置決めされている間、ポンプアセンブリ15は、身体の前面に配置されてもよい)等を含む、他の複雑なまたは移動性の創傷ロケーションにおいても用いることができる。これらの創傷ロケーションおよび他のものの各々において、創傷の解剖学的ロケーションは、生体構造の構成、または解剖学的ロケーションの移動性、または解剖学的ロケーションにおける湾曲半径、または創傷のロケーション(患者が直接可視化するか手作業で到達することが容易でない場合がある)等に起因して、一体化されたピンチポンプアセンブリを有する創傷ドレッシングに対し課題を与える可能性がある。重要なことに、創傷チャンバが横方向の延長部を含み、ポンプアセンブリがこの横方向の延長部と流体連通し、それによって、ポンプアセンブリが、創傷との流体連通を保ちながら創傷から横方向にオフセットされる、本発明に従って形成されたNPWT包帯は、創傷との空気/流体連通を依然として保持しながら、容易にアクセス可能で、物理的に安定した解剖学的ロケーションにおいてピンチポンプアセンブリを配置する能力をもたらす。
【0129】
この新規のNPWT包帯は、限定ではないが、
1-様々な長さ(例えば、短い、長い等)の横方向の延長部を有する創傷チャンバであって、横方向の延長部はドレッシングの中心と一致し、ピンチポンプアセンブリは、ドレッシングの中心線に対し任意の角度に向けられる、創傷チャンバと、
2-様々な長さ(例えば、短い、長い等)の横方向の延長部を有する創傷チャンバであって、横方向の延長部はドレッシングの中心線から離して配置される、創傷チャンバと、
を含む任意の数の形状を含むことができる。
【0130】
限定ではなく例として、図39図42は、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5のための代替的な構造を示し、創傷チャンバの横方向の延長部は、図35図38に示すのと異なる長さを有する。
【0131】
限定ではなく更なる例として、図43図46は、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5のための代替的な構造を示し、ピンチポンプアセンブリは、創傷チャンバの横方向の延長部の軸を横断して延びる。
【0132】
限定ではなくまた更なる例として、ここで図46Aを見ると、創傷チャンバの第2の部分410は、創傷チャンバの第1の部分405に平行に、ただしそこからオフセットされて延びることができる(図35図38図39図42、および図43図46の構造に示すように創傷チャンバの第1の部分405の一端に隣接して配置されるのとは対照的である)。ポンプアセンブリ15は、(図35図38図39図42、および図43図46の構造について記載したのと同様にして)創傷チャンバと流体連通するように第2の部分410に装着されるが、図46Aに示す構造では、ポンプアセンブリ15は、創傷チャンバの第1の部分405に実質的に平行に延びる。図46Aの構造では、陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯5のフットプリントは、図35図38図39図42、および図43図46の構造に示すように(包帯の長さが実質的に包帯の幅よりも大きいという意味で)「細長い長方形」よりも、(包帯の長さおよび幅がより等しいという意味で)「正方形」とすることができることに留意されたい。
【0133】
所望の場合、図17図20に示すポンプアセンブリのポンプ本体60に形成されるノッチ105、および/または図26図28に示すポンプアセンブリのポンプ本体60に形成されるノッチ105は、図35図38図39図42、および図43図46に示すNPWT包帯5のそれぞれのポンプ本体内に形成することもできる。更に、所望の場合、キャニスタ200は、図35図38図39図42、および図43図46に示すNPWT包帯5のポンプアセンブリと共に用いることができる。そして、所望の場合、ルアーロック300は、図35図38図39図42、および図43図46に示すNPWT包帯5のポンプアセンブリと共に用いることができる。
【0134】
包帯が、創傷に対する発泡体の層を捕捉する透過性の最上層を含み、発泡体層には、(i)創傷の直接可視化を可能にし、(ii)包帯の長さに沿って、包帯が交換される必要があるか否かを示すためのメトリックを提供する、一連の窓が設けられ、更に、発泡体層は、包帯が、湾曲した創傷になじむことを可能にする外周のセレーションも含む、創傷を覆うための陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯
上記の説明は、創傷を覆い、創傷に負圧を印加して創傷における感染を防ぐのに役立つようにする、多岐にわたる陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯を開示している。上記の説明において開示されたNPWT包帯は、一般に、(i)創傷の上に配置するための膜10と、(ii)創傷部位における負圧を印加し維持するための、実装されたポンプアセンブリ15と、を備える。
【0135】
図21図46の構造に示すように、膜10は、一般に、(i)創傷の上に配置するための開口部115を有する下位皮膚接触ポリウレタン層110と、(ii)下位皮膚接触ポリウレタン層110における開口部115の上に配置し、創傷と接触するようにするための中間発泡体層120と、(iii)中間発泡体層120および下位皮膚接触ポリウレタン層110の上に配置するための上位ポリウレタン層125と、を備え、上位ポリウレタン層125および下位皮膚接触ポリウレタン層110の外周は互いに固定され、間に中間発泡体層120が捕捉され、更に、下位皮膚接触ポリウレタン層110には、患者の皮膚に膜10を接着するための接着剤が設けられる。
【0136】
ポンプアセンブリ15は、創傷の上に中心を置くことができる(図1図25の実施形態に示すポンプアセンブリ15を参照)か、または創傷から横方向にオフセットすることができる(図35図46の実施形態に示すポンプアセンブリ15を参照)。
【0137】
特に、創傷に印加される負圧を考慮して、滲出物が高頻度で創傷部位から放出される。多くの場合、創傷によって生じている滲出物の量のインジケーションを得ることが望ましい可能性がある。なぜなら、大量の滲出物が生じることにより、包帯がより頻繁に交換される必要がある場合があるためである(例えば、包帯が滲出物で飽和する場合があるか、または滲出物がポンプに達する場合があり、これによりポンプ機能が下がり、かつ/または滲出物がポンプから排出される可能性があるためである)。
【0138】
このために、滲出物を放出する可能性が高いタイプの創傷と共に用いるための新規の包帯がここで提供される。より詳細には、ここで図47図48および図49を見ると、滲出物を放出する可能性が高い創傷の上に配置するための包帯500が示されている。包帯500は、膜10の上位ポリウレタン層125が上位層505と置き換えられ、膜10の中間発泡体層120が発泡体層510と置き換えられていることを除き、上記の説明において開示されたNPWT包帯に類似している。
【0139】
より詳細には、包帯500の上位層505は、透過性の材料(例えば、フィルム)から形成される。包帯の透過性の上位層505は、観測者が包帯の上位層を通じて見て、創傷を覆う発泡体層510(滲出物を吸収する)を観測することを可能にする。
【0140】
発泡体層510(図47図55を参照)には、発泡体層を通って延びる一連の窓515が設けられる。窓515は、創傷の直接可視化を可能にし、包帯の長さに沿ったメトリックを提供し、包帯が交換される必要があるか否かを示す。図50および図53図55において、説明を簡単にするために、包帯500の発泡体層510のみが示されていることに留意されたい。
【0141】
より詳細には、ここで図51および図52を見ると、透過性の上位層505を通じた発泡体層510の可視化により、観測者が大量の滲出物が創傷から発泡体層内に移動したか否かを可視化することを可能にし(滲出物は一般に、好ましくは白色、薄い灰色等である発泡体の基本色に対し容易にわかるように黄色がかっている)、窓515は、包帯の長さに沿って延びるメトリックを提供する(例えば、窓の各々は、包帯の「ルーラ」に沿った「マーカライン」である)。創傷によって発せられる滲出物の量は、滲出物の存在を示す発泡体の量によって反映される(これは、滲出物を示す発泡体層510の部分を見て、滲出物を示す発泡体層510のエリアに隣接する窓の数をカウントすることによって定量化することができる)。滲出物を示す発泡体層510のエリアに隣接した窓の数が発泡体層510の長さに沿って或る特定の数に達すると、観測者は、創傷を出る滲出物の量を感知し、包帯を交換するか否かを決定することができる。限定ではなく例として、発泡体層510の飽和量が50%未満であるとき(図51に示すように、これは、滲出物518を示す発泡体層510のエリアに隣接した窓の数が7つの窓のうちの3つであることを示す)、包帯は創傷上に留まることができる。しかしながら、発泡体層510の飽和量が50%を超えている場合(図52に示すように、これは、滲出物518を示す発泡体層510のエリアに隣接した窓の数が4つ以上の窓であることを示す)、包帯を交換することができる。限定ではなく更なる例として、ポンプに最も近い窓を取り囲む発泡体層510のエリアが滲出物の存在を呈するとき、滲出物がポンプに達しないように包帯を交換するかの決定を行うことができる。
【0142】
好ましい実施形態では、包帯500には、包帯の長さに沿ってマーキング520を設けることができる。マーキング520は、透過性の上位層505および/または発泡体層510上に形成することができる(図50図55を参照)。図53および図54に示すように、マーキング520は、発泡体層510における窓515と組み合わせて用いて、医療従事者が、包帯を創傷に施すときに、創傷ライン525に沿って包帯500を位置合わせすることを可能にすることができる。
【0143】
所望の場合、発泡体層510の外周は、波を打った縁部または外周のセレーション530を有して形成することができる(図47図55を参照)。図55に示すように、波を打った縁部または外周のセレーション530は、包帯500が皮膚表面に施されるときに幾分湾曲することを可能にし、包帯500を非線形の切り傷の上に位置決めすることができるようにする。このために、創傷の上に位置決めされる包帯500の部分は、過度に湾曲されてはならないことに留意することが重要である。なぜなら、包帯の過度の湾曲は、包帯の皺を引き起こす場合があり、これにより創傷チャンバの周りの封止が失敗する可能性があるためである。包帯の機能を妨害することなく受け入れることができる包帯の湾曲の範囲は、限定ではないが、発泡体層510における外周のセレーション530のサイズおよび形状(幅および奥行き)、上位層505が変形する能力、下位皮膚接触ポリウレタン層110が変形する能力等を含む、複数の要因に依拠する。所望の場合、外周のセレーションは、上位層505および/または下位皮膚接触ポリウレタン層110内に形成し、包帯が受け入れることができる湾曲の度合いを増大させるようにする(例えば、包帯が非線形の切り傷の上に位置決めされたとき、上位層505および下位皮膚接触ポリウレタン層110の「皺」を低減し、包帯が皮膚との間に成される機密封止を損なうことなく受け入れることができる湾曲の度合いを増大させるようにする)ことができる。
【0144】
本発明の1つの形態では、図47図48および図49に示すように、包帯500は、好ましくは実装されたポンプアセンブリ15を有する陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であり、ポンプアセンブリ15は、この構成では包帯500から横方向にオフセットされ、この構成は、図35図37に示すNPWT包帯と実質的に同じ構成である。しかしながら、所望の場合、上述した透過性の上位層505、窓515、マーキング520および外周のセレーション530には、例えば、図39図42に示すNPWT包帯、および/または図43図46に示すNPWT包帯等の横方向にオフセットされたポンプアセンブリを有する他のNPWT包帯を設けることができる。
【0145】
本発明の別の形態では、図56および図57に示すように、包帯500は、実装されたポンプアセンブリ15を有する陰圧閉鎖療法(NPWT)包帯であり、ポンプアセンブリ15は、上位層505の一部分および発泡体層510の上に位置決めされる。
【0146】
本発明のまた別の形態では、包帯500は、包帯から離れて位置するポンプ、または別の吸引源(例えば、壁吸引)に接続するように構成される。
【0147】
新規の包帯は、創傷に負圧を印加することなく用いることもできる。限定ではなく例として、図58および図59に示すように、包帯500は、実装されたポンプを省き、包帯から遠隔に位置されたポンプ、または別の吸引源(例えば、壁吸引)への接続を省くことができる。本発明のこの形態において、包帯500は、本質的に、汎用包帯として用いることができる。
【0148】
本発明の他の形態では、包帯500の下位皮膚接触ポリウレタン層110が省かれる場合があり、上位層505には、(i)発泡体層510を上位層505に装着するための接着剤と、(ii)上位層505を患者の皮膚に接着するための接着剤と、を設けることができる。限定ではなく例として、図47図55の構造は、包帯500の下位皮膚接触ポリウレタン層110を省くことができるか、または図56および図57の構造は、包帯500の下位皮膚接触ポリウレタン層110を省くことができるか、または図58図59および図60は、包帯500の下位皮膚接触ポリウレタン層110を省くことができる。
【0149】
更に、下位皮膚接触ポリウレタン層110も図21図46に示すNPWT包帯のうちの任意のものから省くことができ、上位ポリウレタン層125には、(i)中間発泡体層120を上位ポリウレタン層125に装着するための接着剤と、(ii)上位ポリウレタン層125を患者の皮膚に接着するための接着剤と、が設けられることに留意されたい。
【0150】
所望の場合、図17図20に示すポンプアセンブリのポンプ本体60に形成されるノッチ105、および/または図26図28に示すポンプアセンブリのポンプ本体60に形成されるノッチ105は、図47図49に示す包帯500、ならびに図56および図57に示す包帯500のそれぞれのポンプ本体内に形成することもできる。更に、所望の場合、キャニスタ200は、図47図49に示す包帯500、ならびに図56および図57に示す包帯500のポンプアセンブリと共に用いることができる。そして、所望の場合、ルアーロック300は、図47図49に示す包帯500、ならびに図56および図57に示す包帯500のポンプアセンブリと共に用いることができる。
【0151】
好ましい実施形態の変更形態
本発明の本質を説明する目的で本明細書において説明および例証されてきた、詳細、材料、ステップおよび部品の配置における多くの追加的変更を当業者が行うことができ、依然として、本発明の原理および範囲内に留まることが理解されるべきである。
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【国際調査報告】