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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】UV処理のための光学特性及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523848
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(85)【翻訳文提出日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 US2020021437
(87)【国際公開番号】W WO2021080638
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】62/924,324
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520378012
【氏名又は名称】ユーブイ パートナーズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ダブリュ.バールマン
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA23
4C058BB06
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK23
4C058KK27
4C058KK28
(57)【要約】
UV源からのUV光を分配するのを支援する特定の光学特性を提供し、これにより、定義されたUV光パターン及び効果的なUV消毒を達成し得るように、UV光媒体を改善することができる。UV光媒体の特性は、媒体に添加材を装填すること、UVブロッキングパターンを被着すること、UV光媒体材料のタイプ、厚さ、形状、層、又は表面テキスチャを変更することによって選択し、改善することができる。媒体は、UV処理又は消毒プロセス中にUV光に晒されるいかなる材料であってもよい。UV光媒体は、UVホットスポットを低減する概ね均一なUV光パターンを形成することができる。UV光媒体は、同じ又はより低いUV源強度でより確固たる消毒を可能にするために、標的領域にUV光を拡散することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジング内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと
を含む、UV消毒デバイス。
【請求項2】
UV-Cレンズが、SiO2マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料である、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項3】
UV-Cレンズが可変の厚さを有している、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項4】
UV-Cレンズが、SiO2マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料であり、且つ前記UV-Cレンズが可変の厚さを有しており、これらが組み合わさって前記UV-Cレンズの形態、前記概ね均一なUV-C光パターンに貢献する、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項5】
UV-Cレンズの内側表面がUVブロッキングパターンを含む、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項6】
UV-Cレンズの外側表面がテキスチャ加工されている、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項7】
UV消毒デバイスのためのパターン化レンズであって、前記パターン化レンズが、
レンズと、
前記レンズの表面に被着されたUVブロッキングパターンであって、前記UVブロッキングパターンが、レンズによってレンズ表面全体にわたって入射するUV光を一様にし、UV光が所定の部分へ向かって集中するのを防止するように形成されている、UVブロッキングパターンと
を含む、UV消毒デバイスのためのパターン化レンズ。
【請求項8】
前記UVブロッキングパターンは、レンズを通した比較的均一な光分布をもたらし、これにより前記レンズ内のUVホットスポットを低減する、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項9】
前記UVブロッキングパターン及び前記レンズを通過するUV光によって生成されたUV光パターンが概ね均一であるように、前記UVブロッキングパターンの形状、サイズ、及び材料が選択される、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項10】
前記UVブロッキングパターンの特徴が、UV源の形状にしたがって選択される、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項11】
前記UVブロッキングパターンの特徴が、UV源の測定されたUV光出力マッピング、及び仮想環境内のUV源のシミュレートされたUV光出力マッピングのうちの少なくとも一方にしたがって選択される、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項12】
前記UVブロッキングパターンが、前記レンズの表面に被着された薄膜及び被膜のうちの少なくとも1つである、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項13】
前記UVブロッキングパターンが、前記レンズの表面上にエッチングされたパターンである、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項14】
前記UVブロッキングパターンが種々異なる光学特徴を有する複数のゾーンを含む、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項15】
複数のゾーンが、より高い強度のUV光を受容する一次ゾーンと、より低い強度のUV光を受容する二次ゾーンとを含み、それぞれのゾーン内の前記パターン化レンズを通るUV光が、UV消毒システム内の通常の使用を通して、UVレンズを変形、損傷、又は変色させ得る閾値を下回ったままにするように、前記複数のゾーンが協働する、請求項7に記載のパターン化レンズ。
【請求項16】
ヒューマンインターフェイスデバイスであって、
前記ヒューマンインターフェイスデバイスのUV拡散特性を改善するためのUV拡散マイクロ粒子を装填されたUV透過ハウジングを含む、
ヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項17】
前記ヒューマンインターフェイスデバイスが、エレベータ操作盤、電灯スイッチ、キーボードキー、マウス、カウンタートップ、及びデスク表面のうちの少なくとも1つである、請求項16に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項18】
前記UV透過ハウジングが約70%のPFAと30重量%のSiO2マイクロビードとから形成されている、請求項16に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項19】
前記SiO2マイクロビードが銅を有している、請求項18に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項20】
UV消毒デバイスと一緒に使用するための複合レンズであって、前記複合レンズが、
第1UVC透過性レベルを有する一次レンズと、
前記第1UVC透過性レベルよりも高い第2UVC透過性レベルを有する二次レンズと、
を含み、
前記一次及び二次レンズが協働して、UV消毒デバイスの通常の使用中にUVホットスポットを低減又は防止する、
複合レンズ。
【請求項21】
前記一次及び二次レンズの材料の特性が、前記一次及び二次レンズに添加材を装填すること、前記一次及び二次レンズに異なるUVブロッキングパターンを被着すること、前記一次及び二次レンズの材料タイプ、厚さ、形状、及び表面テキスチャのうちの1つ又は2つ以上を変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって選択される、請求項20に記載の複合レンズ。
【請求項22】
前記一次及び二次レンズのレンズ材料が、異なる光拡散特性を提供する異なる量の添加材を装填されている、請求項20に記載の複合レンズ。
【請求項23】
前記一次及び二次レンズが接合されている請求項20に記載の複合レンズであって、前記複合レンズが標的消毒表面に対して所定の角度に配向されたUV消毒デバイス内に設けられたときに、概ね均一なUV光パターンを生成するために、前記二次レンズの位置が前記一次レンズに対してオフセットされている、請求項20に記載の複合レンズ。
【請求項24】
前記二次レンズが、前記二次レンズを少なくとも部分的に取り囲むフィンガ対を用いて前記一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である、請求項20に記載の複合レンズ。
【請求項25】
前記一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している、請求項20に記載の複合レンズ。
【請求項26】
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジングの内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされた複合レンズであって、前記複合レンズが、前記UV-C源のより近くでは低減された強度でUV光パターンを生成し、標的距離及び線量まで概ね均一な強度パターンで全エネルギー出力パターンを提供するように形成されている、複合レンズと、
を含み、前記複合レンズが、
第1UVC透過性レベルを有する一次レンズと、
前記第1UVC透過性レベルよりも高い第2UVC透過性レベルを有する二次レンズと、
を含み、
前記一次及び二次レンズが協働して、UV消毒デバイスの通常の使用中にUVホットスポットを低減又は防止する、
UV消毒デバイス。
【請求項27】
前記UV-C源が前記標的消毒領域からオフセットされて位置決めされており、複合レンズを含む前記UV消毒デバイスが、前記標的消毒領域に対して非垂直角度に位置決めされている、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項28】
前記一次及び二次レンズの材料の特性が、前記一次及び二次レンズに添加材を装填すること、前記一次及び二次レンズに異なるUVブロッキングパターンを被着すること、前記一次及び二次レンズの材料タイプ、厚さ、形状、及び表面テキスチャのうちの1つ又は2つ以上を変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって、選択される、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項29】
前記一次及び二次レンズのレンズ材料が、異なる光拡散特性を提供する異なる量の添加材を装填されている、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項30】
前記一次及び二次レンズが接合されている請求項26のUV消毒デバイスであって、前記複合レンズが標的消毒表面に対して所定の角度に配向されたUV消毒デバイス内に設けられたときに、概ね均一なUV光パターンを生成するために、前記二次レンズの位置が前記一次レンズに対してオフセットされている、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項31】
前記二次レンズが、前記二次レンズを少なくとも部分的に取り囲むフィンガ対を用いて前記一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項32】
前記一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項33】
前記一次レンズが補助プリズムを含み、前記補助プリズムが、前記標的消毒領域でより均一な光分布を生成するように形成された、前記標的消毒領域から離れるように内方に向かって突出している、請求項26に記載のUV消毒デバイス。
【請求項34】
UV消毒デバイスのための可変厚レンズであって、前記可変厚レンズが、
UV光入力面と、
UV光出力面と、
UV光入力面とUV光出力面との間のUV光媒体であって、前記UV光媒体の厚さが、UV光入力面に入射したUV光に応じて、UV出力面を通る概ね均一な強度を有する拡散UVエネルギーパターンを提供するように選択される、UV光媒体と、
を含む、UV消毒デバイスのための可変厚レンズ。
【請求項35】
前記UV出力面を通る概ね均一な強度が、UV消毒デバイス内の通常の使用を通して、UVホットスポットが前記可変厚レンズ上に形成されるのを防止する、請求項34に記載の可変厚レンズ。
【請求項36】
前記可変厚レンズが前記UV消毒デバイス内に設けられたときに、UV源の形状及び位置にしたがって、前記UV光媒体の厚さが選択される、請求項34に記載の可変厚レンズ。
【請求項37】
前記UV光入力面の曲率、前記UV光出力面の曲率、UV光媒体の厚さ、前記UV光媒体内の光学変向特性を有する添加材、及びUV光出力面の表面テキスチャの組み合わせが、前記拡散UVエネルギーのパターンを形成するように選択される、請求項34に記載の可変厚レンズ。
【請求項38】
前記UV光媒体の厚さが、測定されたUV光出力マッピング、及び仮想環境内のシミュレートされたUV光出力マッピングのうちの少なくとも一方に応じて選択される、請求項34に記載の可変厚レンズ。
【請求項39】
UV源と併せて動作可能なヒューマンインタフェースデバイスであって、前記ヒューマンインターフェイスデバイスは、
定義されたUV光パターンに従って当該ハウジングによって入射したUV光を分配するのを支援する光学特性を有するように形成された、ハウジング
を含む、
ヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項40】
前記ハウジングの光学特性が、前記ハウジングに添加材を装填すること、前記ハウジングの少なくとも一部に異なるUVブロッキングパターンを被着すること、及びハウジング材料のタイプ、厚さ、形状、層、又はテキスチャを変更すること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせによって、選択される、請求項39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項41】
前記光学特性が、前記ハウジングによって入射したUV光に応じて、所期UV消毒線量を前記ハウジングの露出面に提供することを含む、請求項39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項42】
前記ヒューマンインターフェイスデバイスが、エレベータ操作盤、電灯スイッチ、キーボード、マウス、チューブ、及びデバイスケースのうちの少なくとも1つである、請求項39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
【請求項43】
UV源と併せて動作可能なUV光分配改善型カウンタートップであって、前記UV光分配改善型カウンタートップが、
露出面を有するカウンタートップと、
前記カウンタートップと接合されたUV透過スキンであって、前記UV透過スキンが、前記カウンタートップの露出面に沿った、定義されたUV光パターンにしたがって、UV透過スキンによって、入射したUV光を分配するのを支援する光学特性を有するように形成されている、UV透過スキンと
を含む、
UV光分配改善型カウンタートップ。
【請求項44】
光学特性が、前記UV透過スキンにUV透過マイクロ粒子を装填すること、前記UV透過スキンの厚さを変更すること、及びUV透過スキンの表面テキスチャを変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって選択される、請求項43に記載のUV光分配改善型カウンタートップ。
【請求項45】
ヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するためにUV光を分配するヒューマンインターフェイスデバイスに接合可能な多層フィルムであって、前記多層フィルムが、
前記多層フィルムの長さに沿ってUV光を透過させるためのUV透過材料から成る輸送層と、
前記輸送層に接合された1つの表面と、人間相互作用に晒された1つの表面とを有するインターフェイス層と、
を含み、
前記輸送層が、前記輸送層内のUV光をインターフェイス層へ再指向する第1量のUV光変更マイクロ粒子を含み、
インターフェイス層が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために露出面へ拡散する第2量のUV光変化マイクロ粒子を含む、
多層フィルム。
【請求項46】
前記輸送層が第1厚を有し、前記インターフェイス層が第2厚を有しており、前記輸送層の第1厚が、前記輸送層内でUV光を前記インターフェイス層へ再指向することに貢献し、前記インターフェイス層の第2厚が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために前記露出面へ拡散することに貢献する、請求項45に記載の多層フィルム。
【請求項47】
前記輸送層及び前記インターフェイス層の厚さと、前記輸送層及び前記インターフェイス層のUV光変化マイクロ粒子との組み合わせが、前記輸送層への所定のUV入力光に応じて、前記インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分な線量を与える多層フィルム形態を提供する、請求項46に記載の多層フィルム。
【請求項48】
定義されたUV入力光のための、前記輸送層の厚さと、前記輸送層内のUV光変化マイクロ粒子の量とが協働して、前記インターフェイス層に十分なUV光を提供し、これにより、前記インターフェイス層による拡散後、UV光入力から最も遠い前記露出面の領域を含む、インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分なUV光がある、請求項46に記載の多層フィルム。
【請求項49】
テキスタイル製品であって、
織り合わされてファブリックになった複数の繊維であって、前記複数の繊維の部分集合が、改善型UV透過繊維であり、前記改善型UV透過繊維が前記ファブリックを通るUV光貫通量を増大させ、前記ファブリックの内部で捕捉された生物活性を処理するように形成されている、
テキスタイル製品。
【請求項50】
前記テキスタイル製品がラボコート及び実験用座席のうちの少なくとも一方である、請求項49に記載のテキスタイル製品。
【請求項51】
前記改善型UV透過繊維がPFA、FEP、及びPTFEのうちの少なくとも1種から製造されている、請求項49に記載のテキスタイル製品。
【請求項52】
前記改善型UV透過繊維が、UV光拡散特性を高めるために、SiO2マイクロ粒子を装填されている、請求項51に記載のテキスタイル製品。
【請求項53】
前記改善型UV透過繊維の形状及びサイズが、可撓性及び摩耗特徴にしたがって可変である、請求項49に記載のテキスタイル製品。
【請求項54】
当該UV消毒充電器上に配置されたヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するためにUV光を分配するUV消毒充電器に接続可能な多層媒体であって、前記多層媒体が、
前記多層媒体の長さに沿ってUV光を透過させるためのUV透過材料から成る輸送層と、
前記輸送層に接合された1つの表面と、前記ヒューマンインターフェイスデバイスの処理のために晒された1つの表面とを有するインターフェイス層と
を含み、
前記輸送層が、前記UV光を前記輸送層に沿って導くUV光特性を有しており、
前記インターフェイス層が、前記輸送層から受容されたUV光を、前記消毒のために露出面へ拡散するUV光学特性を有している、
多層媒体。
【請求項55】
前記輸送層が第1厚を有し、前記インターフェイス層が第2厚を有しており、前記輸送層の第1厚が、前記輸送層内でUV光を導くことに貢献し、前記インターフェイス層の第2厚が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために露出面へ拡散することに貢献する、請求項54に記載の多層媒体。
【請求項56】
前記輸送層及び前記インターフェイス層の厚さと、前記輸送層及び前記インターフェイス層のUV光変化マイクロ粒子との組み合わせが、前記多層媒体へのUV入力光に応じて、前記インターフェイス層の露出面上に配置されたヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するのに十分な線量を提供する多層フィルム形態を提供する、請求項55に記載の多層媒体。
【請求項57】
定義されたUV入力光のための、前記輸送層の厚さと、前記輸送層内のUV光変化マイクロ粒子の量とが協働して、前記インターフェイス層に十分なUV光を提供し、これにより、前記インターフェイス層による拡散後、UV光入力から最も遠い前記露出面の領域を含む、インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分なUV光がある、請求項55に記載の多層媒体。
【請求項58】
UV透過ガスケットを含む、請求項54に記載の多層媒体。
【請求項59】
前記UV透過ガスケットが前記輸送層を取り囲み、そしてUV光を前記輸送層へ向かって促進する、請求項58に記載の多層媒体。
【請求項60】
UV消毒デバイスであって、
開口を有するハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C光源であって、前記UV-C光源がUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記開口をシールするように形成されたレンズであって、前記レンズが、前記UV-C光源からのUV-C光を、前記開口を通して導くように形成されている、レンズと、
前記ハウジング内部に設けられたUV-Cリフレクタであって、前記UV-Cリフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を、前記ハウジングの前記開口へ向かって反射するように形成されたUV-Cリフレクタと、
を含む、UV消毒デバイス。
【請求項61】
前記ハウジングが前記ハウジングの開口内部に複数の指向性ルーバを含み、前記レンズが、前記UV-C光を前記複数のルーバに向けるように形成されており、複数のルーバ間の空間を通るUV-C光が、UV-C光をUV-C光パターンに制限し、前記複数のルーバの間隔は、前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均一性を高めるように形成されている、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項62】
前記ハウジングがアイブローを含み、前記アイブローが複数のルーバと協働して、前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均一性を高める、請求項61に記載のUV消毒デバイス。
【請求項63】
前記開口が下向きの角度を指すように、前記ハウジングが配向されており、アイブローが、前記UV消毒デバイスと同じ目の高さに位置決めされた使用者のために、UV源に対する視線を制限する、請求項61に記載のUV消毒デバイス。
【請求項64】
前記ハウジングが前記開口内部に位置決めされた光学遮蔽手段を含み、前記開口を通るUV-C光の一部が前記光学遮蔽手段によってブロックされることにより、前記UV-C光が2つの異なるUV-C光パターンに分割されて、一方は前記開口を通って前記光学遮蔽手段の一方の側に入り、そして他方は前記開口を通って前記光学遮蔽手段の他方の側に入るようになっており、前記光学遮蔽手段が前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均質性を高める、請求項61に記載のUV消毒デバイス。
【請求項65】
前記標的消毒領域における前記UV-C光パターン内の強度が閾値レベルを上回る強度を有するように、前記光学遮蔽手段は、UV光が通過するのを可能にするアパーチャを含む、請求項64に記載のUV消毒デバイス。
【請求項66】
前記光学遮蔽手段は、第1アパーチャと、より大きい第2のアパーチャとを含み、前記第2のアパーチャは、前記標的消毒領域における前記UV-C光パターン内の強度が閾値レベルを上回る強度を有するように、UV光が通過するのを可能にする、請求項64に記載のUV消毒デバイス。
【請求項67】
前記ハウジングが、前記開口内部に位置決めされた光学遮蔽手段のエッジから外方へ向かって延びるフィン対を含み、前記フィン対がそれぞれ前記UV消毒デバイスの端部へ向かって角度付けされている、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項68】
各フィンの内側表面がUV反射性である請求項67に記載のUV消毒デバイスであって、前記UV消毒デバイスがキーボード上に搭載されたときにUV-C光パターンが前記キーボードのエッジに達するように、前記フィンの角度が前記UV-C光パターンを成形するように形成されている、請求項67に記載のUV消毒デバイス。
【請求項69】
前記フィンが、前記強度を前記UV-C光パターンの中心へ向かって制限する、請求項68に記載のUV消毒デバイス。
【請求項70】
前記レンズが、切り欠き部分を有するUV透過シートであり、前記切り欠き部分が、前記開口をカバーするために前記ハウジングの内部キャビティ内部に前記UV透過シートを整合させるように形成されている、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項71】
前記UV透過シートがUV透過パターンを含み、前記UV透過パターンが、前記UV消毒デバイスに対して標的領域のUV-C光の強度の均一性を高めるように形成されている、請求項70に記載のUV消毒デバイス。
【請求項72】
前記レンズが、UV透過パターンを形成する複数のアパーチャを有するシリコーンシートを含む、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項73】
前記レンズが、UV透過パターンを形成する複数のアパーチャを含むホウケイ酸ガラスシートを含む、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項74】
UVレンズがUV不透明層とUV透過層とを含み、前記UV不透明層が、パターン状に形成された複数のアパーチャを含む、請求項60に記載のUV消毒デバイス。
【請求項75】
前記複数のアパーチャのパターンがXよりも大きい密度を含む、請求項74に記載のUV消毒デバイス。
【請求項76】
パターンが、前記レンズの中心の近くに大きなアパーチャを、より小さなアパーチャの2つの集合によってそれぞれの側で挟まれた状態で含む、請求項74に記載のUV消毒デバイス。
【請求項77】
UV消毒デバイスであって、
開口を有するハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C光源であって、前記UV-C光源がUV-C光を発するように形成されている、UV-C光源と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記開口をカバーするように形成されたUV透過パターンを有するシートであって、前記UV透過パターンが、前記UV-C光源からのUV-C光を、前記開口を通して導くように形成されている、シートと、
を含む、UV消毒デバイス。
【請求項78】
前記ハウジング内部に設けられたUV-Cリフレクタを含み、前記UV-Cリフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光をUV透過フィルムへ向かって反射するように形成されている、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項79】
前記UV透過パターンが、前記ハウジングをシールするフィルムである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項80】
前記UV透過パターンが、2つの層、すなわち第1UV透過フィルム層と、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有する第2UV不透明層とを含むフィルムである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項81】
前記UV透過パターンが、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有するホウケイ酸ガラスシートである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項82】
ホウケイ酸ガラスシートの厚さが175ミリメートルである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項83】
前記UV透過パターンが、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有するシリコーンシートである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項84】
前記シリコーンシートの厚さが200マイクロメートルである、請求項83に記載のUV消毒デバイス。
【請求項85】
前記UV透過パターンが、UV透過パターンを形成する複数の穴を有する金属シートである、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項86】
前記UV透過パターンが、前記パターンの中心の近くに大きな穴を、より小さなアパーチャの2つの集合によってそれぞれの側で挟まれた状態で含む、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項87】
前記UV透過パターンが、第1密度を有する複数の穴を含む、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項88】
前記UV透過パターンが、第2密度を有する複数の穴を含む、請求項77に記載のUV消毒デバイス。
【請求項89】
UV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法であって、
UV不透明材料層を用意し、
UV透過材料層を用意し、
前記UV不透明材料層から材料を除去することにより、前記UV不透明材料層内に複数の穴を穴パターンの形態で形成し、UV不透明材料層の残りの部分がUVブロッキングパターンを形成し、
前記UVブロッキングパターンを形成する、前記UV不透明材料層の前記残りの部分を、前記UV透過材料層と接合し、これにより、前記UV不透明材料層の前記接合された残りの部分と前記UV透過材料層とが、UVブロッキング部分を有するUV-C透過レンズを形成する、
ことを含む、UV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【請求項90】
UV不透明材料層がホウケイ酸塩である、請求項89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【請求項91】
前記UV不透明材料層がシリコーンである、請求項89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【請求項92】
前記UV不透明材料層が金属である、請求項89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【請求項93】
前記穴パターンを有するUV不透明材料層と、UV透過材料層とを接合したものをカットすることにより、レンズの形状にすることを含む、請求項89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【請求項94】
レンズの形状が、前記UV-C透過パターン化シーリングレンズを消毒デバイスのハウジングに対して位置決めしシーリングするための複数の切り欠きを含む、請求項89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
UV処理は一般によく知られている。既存のUV処理解決手段は、エンクロージャ内のデバイスの消毒からUV-Cロボット工学に至るまでの範囲に及ぶ。いくつかの従来技術のシステムは、UV透過材料を利用してUV光を消毒ゾーンへ向ける。しかしながら、周知のUVエネルギー透過技術は、透過中に損失を被ることに起因して高い強度を必要とすることがある。加えて、これらの高い強度は、UV処理デバイスがUVホットスポットを形成しがちであることを意味する。UVホットスポットは、消毒標的又は消毒デバイス自体に損傷を引き起こすおそれがある。
【背景技術】
【0002】
多くの周知のUV処理解決手段は、使用者にUV光を当て得る開放空間内での使用を対象として設計されてはいない。そうではなく、多くの周知のUV消毒システムは、閉鎖システムに限定されている。閉鎖システムは、完全且つ一貫したUV消毒を阻害する特定の制限を被る。
【0003】
従来のUV処理技術のいくつかの問題点は、消毒標的及びUV処理デバイス自体に対するUVエネルギーの影響が理解されていないことに関する。多くのUV処理システムは「多ければ多いほどよい」というスローガンを唱えている。これは特に、強力なUV暴露が意図されていない材料にとっては、不都合な結果をもたらす。従来技術のUV消毒システムの他の問題点は、消毒プロセスを安全に一貫して自動化することに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は大まかに言えば、定義されたUV光パターンを達成するように、UV源からのUV光を分配するのを支援するための改善された光学特性を有するUV光媒体に関する。UV光媒体の特性の選択及び改善は、何らかの光学特性の所定の平均粒径分布まで媒体に添加材を装填すること、UVブロッキングパターンを被着すること、UV光媒体材料のタイプ、厚さ、形状、層、又は表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって行うことができる。UV光媒体は、UV処理デバイスのためのレンズ、標的消毒領域に配置されたデバイスのためのハウジング、標的消毒領域における表面、又はUV処理又は消毒プロセス中にUV光に曝される任意の他の材料であってよい。ある特定の実施態様では、UV光媒体のために選択された光学特性は、概ね均一なUV光パターンを成してUV光を分配するのを支援する。より均一なUV光パターンは、UVホットスポットを低減又は防止することができる。UVホットスポットは、UV光媒体上又は標的消毒領域に退色又は他の損傷を生じさせるおそれがある。ある特定の実施態様は、拡散特性を有するUV光媒体を提供する。拡散特性は、標的消毒領域の表面、例えばユーザーインターフェイス面全体にわたってUV光を拡散又は分散させる。標的消毒領域の表面にUV光を拡散することにより、同じ又はより低いUV源強度でより確固たる消毒が可能になる。
【0005】
いくつかの実施態様では、UV光媒体にUV光変化添加材を装填することにより、UV光媒体の光学特性を変化させる。添加材は、UV光媒体のフィルタリング特性及び反射特性を変更することにより、UVエネルギーを標的消毒領域に効果的且つ安全に分配するのを支援することができる。添加材は、消毒を支援する光散乱効果又は光拡散効果を提供することができる。一実施態様では、添加材は拡散特性を有するマイクロビード、例えば、ポリマー系UV光媒体等の例えばUV-C透過光媒体内へ約30重量%で装填されたSiO2、又は実質的に非UV-C透過性又は不透明のUV光媒体、例えばアクリル系プラスチック又はFormica(登録商標)カウンタートップ内へ約30重量%で装填されたTiO2である。別の実施態様では、添加材は抗菌特性を有することができる。例えば、SiO2添加材は銅を含むことができる。UV光媒体にSiO2を銅とともに装填することにより、UV光媒体は、高められた拡散特性並びに抗菌特性を有することになる。別の実施態様では、シリカエンジニアリングを用いてガラスの純度を改変することにより、UVC透過を部分的に可能にする一方、一部を導波路の表面を通して反射させることができ、これによりガラス又は石英が透過部分と反射部分とを有するのを可能にする。これらの部分は、UVCエネルギーを表面へ、そして表面を通して反射させるための、ガラス内部のブロッキング材料及び反射材料の平均粒子分布として表される。
【0006】
本発明の一態様は概ね、UV消毒デバイスのためのパターン化レンズに関する。パターン化レンズのいくつかの実施態様はUV光ホットスポットが、レンズによって入射したUV光の一部を吸収又は反射することにより形成されるのを防止する。したがって、パターンはレンズによってその表面全体にわたって入射したUV光を一様にし、そしてUV光がレンズの所定の部分へ向かって集中するのを防止することができる。パターン化レンズのいくつかの実施態様は、所期標的感染領域でUV光を一様にする。レンズのUVパターンの特徴は、レンズを通過する、又は標的消毒領域における、又はその両方の比較的均一な光分布を形成すること、並びに、レンズ内の、又は標的消毒領域における、又はその両方のUVホットスポットを低減することを含む、種々のファクタに応じて選択することができる。UVパターン特徴は、UVブロッキングパターンの形状及びサイズ、UVブロッキングパターン材料、UVブロッキングパターン反射率、UVブロッキングパターン吸収率、UVブロッキングパターン厚、及びUVブロッキングパターン密度を含むことができる。パターンの特徴は、標的消毒領域における特定の特徴を所期UV光出力に提供するか、レンズからの特定の特徴を所期UV光出力に提供するか、又はこれらの組み合わせを提供するように選択することができる。パターンの特徴は、UV源の形状、UV消毒デバイス内に含まれる任意のリフレクタの効果、UV源の測定されたUV光出力マッピング、又は仮想環境におけるUV源のシミュレートされたUV光出力マッピング、又はこれらの組み合わせにしたがって選択することもできる。UVブロッキングパターンは種々異なる技術又は技術の組み合わせを用いて、種々異なる方法でレンズに被着することができる。例えば、UVブロッキングパターンは、レンズに材料、例えばUVブロッキング特徴を有する薄膜、スクリーン、又はテープを接合すること、又はUVブロッキング特徴を有するパターンをレンズ上に被覆、塗装、又はエッチングすることによって形成することができる。さらに、UV不透明フィルムから材料を除去することにより、UV透過レンズ、例えばUV透過フィルム又は層に接合されたUVブロッキングパターンを形成することができる。例えば、黒色プラスチックUV不透明フィルム内へ穴パターンをレーザーエッチングすることにより、所期レンズパターンを形成することが可能であって、残りの材料は、UV透過フィルムと対合させ得るUVブロッキングパターンを形成する。なお、UV-Cエネルギーパターン化分布をこのように考慮することにより、一般照明、ヒューマン・マシン・インタフェース・フィードバック、及び消毒はすべて、マルチモードの照明及び消毒の機会を作り出すこの設計方法論にしたがう。こうして、可視光、エラー、及び指示ステータス、及び消毒をすべて同じ光学系を通して提供することができる。
【0007】
UVブロッキングパターンは、例えばUV源との距離、又は特定のゾーンに入射する光の量及び強度に基づく、種々異なる特徴を備えたゾーンを含むことにより、所期UV光出力パターン、例えばレンズによる比較的均一な光分布、又は、レンズにより、所期標的消毒領域において、標的から特定の距離及び配向のところで比較的均一な光分布を発生させる、光分布パターンを得ることができる。用いられるプロセスの分解能、例えばレーザー分解能、グラフィック分解能、モールディング分解能などによって、ゾーンを制限することができる。一実施態様では、パターン化レンズは、例えば最高強度のUV光を受容するUV光源に最も近接した一次ゾーンとともに、例えば一次ゾーンに隣接して又は一次ゾーンの外側に配置された1つ又は2つ以上の付加的なゾーンを含む。一次ゾーン及び二次ゾーン又は付加的なゾーン内のUVブロッキングパターンの特徴は、種々異なっていてよく、そしてそれぞれのゾーンを通過するUV光の総量が、通常の使用中にUVレンズ又は設備の標的消毒領域を変形、変化、損傷、又は退色させる閾値レベルを下回るように選択することができる。このことはまた、ゾーンによって規定された表面全体にわたるプログラミング可能なUVC線量を可能にする。
【0008】
別の態様では、一次レンズ及び二次レンズを備えた複合レンズが提供される。一次レンズ材料は二次レンズ材料よりもUVC透過性が低い。一次及び二次レンズの材料の特性は、これらのレンズに添加材を装填すること、異なるUVブロッキングパターンを被着すること、材料タイプ、厚さ、形状、層、及び表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって選択することができる。一実施態様では、光拡散、フィルタリング、及び反射特性のうちのいくつか又はすべてを備えるために、一次レンズ及び二次レンズのレンズ材料に、同じ又は異なる添加材を同じ又は異なる量で装填することができる。複合レンズは、通常の使用中にUVレンズ又は設備の標的消毒領域を変形、変化、損傷、又は退色させるおそれのあるUVホットスポットを低減又は防止することができる。一次レンズはUV透過性第1レベルを提供することができ、そして二次レンズはUV透過性第2レベルを提供することができる。一次レンズと二次レンズとは接合することができ、そして二次レンズの位置を一次レンズに対してセンタリング又はオフセットすることができる。一実施態様では、二次レンズは、一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である。一実施態様では、一次レンズは、二次レンズを部分的又は完全に取り囲むフィンガ対を含む。一次レンズ及び二次レンズの相対位置は、用途に応じて変化し得る。一実施態様では、一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している。複合レンズは付加的なレンズを含んでもよい。
【0009】
複合レンズは、標的消毒領域において概ね均一な光分布を生成し得る消毒デバイス内へ組み込むことができる。複合レンズは、UV源のより近くでは強度を低減し、そして標的距離及び線量まで概ね均一な強度パターンで、すなわち複合レンズがない場合よりも比較的均一な強度パターンで全エネルギー出力パターンを提供するように、UV源、リフレクタ、及び消毒デバイスハウジングを含む消毒デバイスに対して形成することができる。UV源と標的領域との間の距離が均一でない、すなわち標的消毒領域の所定の部分が複合レンズにより近いか又は複合レンズからより遠い場合にも、概ね均一な強度パターンを提供することができる。一実施態様では、UV源は標的消毒領域からオフセットされて位置決めされており、そして複合レンズを含む消毒デバイスは、標的消毒領域に対して所定の角度を成して位置決めされている。標的消毒領域は比較的平らな表面であってもなくてもよい。例えば、標的消毒領域は、複合レンズからのUV光出力の光路内の表面上に置かれた任意の設備表面と併せて、表面の一部を含んでよい。標的表面の3Dマッピングを用いて、UVC照明パターンのための線量及び強度を定義することができる。一般照明のために、そして表面の消毒状態に関連するインジケータとして、同じレンズを使用することもできる。
【0010】
一次及び二次レンズ内の添加材の量及びタイプを含む複合レンズの特徴は、複合レンズの形状及びUV源からの距離、標的消毒領域とのレンズのそれぞれの距離、UV源に対する複合レンズの角度、標的消毒領域に対する複合レンズの角度、リフレクタの形状、複合レンズとリフレクタとの間の距離、又はこれらの組み合わせにしたがって選択又は調節することができる。特徴は、UV源の測定又はシミュレートされたUV光出力マッピングにしたがって選択又は調節することができる。例えば、特徴は、UV源からのUV光がどのようにして複合レンズを通って移動するかに基づいて選択又は調節することができる。特徴は、標的消毒ゾーンにおけるUV光パターンに基づいて選択又は調節することもできる。システムは、すべて同じレンズ又は同じレンズの部分を使用する複数の多様な源、例えばUV、一般照明、及び指示用RGB照明を有してよい。
【0011】
一次レンズは補助プリズムを含み、補助プリズムは、標的消毒領域から離れるように内方に向かって突出している。補助プリズムは、さもなければUV源によって直接には入射しない付加的なUV光を捕捉し、この付加的なUV光を標的消毒領域へ向かって導く。補助プリズムは、標的消毒領域でより均一な光分布を生成するのを支援する。例えば、補助プリズムはUV源に対してより隔たった複合レンズ領域において、そして消毒デバイスに対してより隔たった標的消毒ゾーン位置において、UV光強度を高めることができる。このことは、エネルギーを外方へ向かって集中させる一方、内方へ向かうエネルギーを低減して損失及び一般的な光学特性を補償することによって達成される。補助プリズムは特徴を一次レンズと共有してよく、或いは、異なるタイプの量の添加材を含む異なる特徴集合を有していてもよい。
【0012】
本発明の別の態様は概ねUV消毒デバイスのための可変厚レンズに関する。この可変厚レンズは概ね均一なUV光分布を提供する。これはレンズ上又は標的消毒領域にUVホットスポットが形成されるのを低減又は防止する。レンズ材料の厚さを変更することにより、レンズを通るUVCの量及び強度を調節することにより、ほぼ均一な強度を有する拡散エネルギーパターンを形成することができる。レンズ材料の厚さは、その透過能力に影響を与える。材料は薄ければ薄いほど、一般により高い透過能力を提供する。一実施態様では、細長い可変厚レンズを、細長いUV源に対応する均一な光分布を形成するために提供することができる。可変厚レンズはUV源により近接した内側表面と、UV源からより隔たった外側表面とを有することができる。内側表面の曲率及び外側表面の曲率は、レンズの可変厚全体を定義することに貢献する。このことは、概ね均一なUV光分布を提供する。
【0013】
可変厚レンズの特徴は、レンズを通る比較的均一な光分布を形成し、そしてレンズ内、標的消毒領域、又はその両方におけるUVホットスポットを低減することを含む種々のファクタに応じて選択することができる。選択し得る異なる可変厚レンズの特徴は、レンズ表面の曲率、レンズの厚さ、レンズ材料への任意の添加材、及びレンズの本質的に任意の他の特徴を含むことができる。レンズの表面のうちのいくつか又はすべてをテキスチャ化することにより、乱反射を形成することができる。表面のいくつか又はすべてをリフレクタで被覆することにより、消毒デバイスをUV暴露から保護し、UV光の良好な分散及び反射を提供することができる。表面はテキスチャ化し且つ反射被膜を施すことができる。表面のテキスチャ及び反射性を含む可変厚レンズの特徴は、標的領域における所定の特徴を有する所期UV出力光、レンズにおける所定の特徴を有する所期UV出力光、又はこれらの組み合わせを提供するように選択することができる。可変厚レンズの特徴は、UV源の形状、UV源の測定されたUV光出力マッピング、又は仮想環境内のシミュレートされたUV光出力マッピング、又はこれらの組み合わせにしたがって選択することができる。
【0014】
可変厚レンズは、例えばUV源との距離、又は特定の層に入射する光の量及び強度に基づく、種々異なる特徴を備えた層を含むことにより、レンズを通した比較的均一な光分布を得ることができる。一実施態様では、可変厚レンズは、例えば最高強度のUV光を受容するUV光源に最も近接した一次層とともに、例えば一次層に隣接して又はUV源からより隔たって配置された1つ又は2つ以上の付加的な層を含む。層の特徴は種々異なっていてよく、そしてそれぞれの層を通過するUV光の総量が、通常の使用中にUVレンズ又は設備の標的消毒領域を変形、変化、損傷、又は退色させる閾値レベルを下回るように選択することができる。これらの方法は、表面全体にわたってより均質であり得る構築可能な光学パターンを可能にする。これは、表面上の所期UV線量に達する一方でホットスポットを制限するために望ましいと言える。表面は平面あるいは3Dであってよい。
【0015】
本発明の別の態様は概ね、UV光分布を有するヒューマンインタフェースデバイスのためのハウジングに関する。ハウジングは内部又は外部のUV源と一緒に動作することにより、ヒューマンインタフェースデバイスの露出面にUV光を消毒のために分配する。ヒューマンインターフェイスデバイス・ハウジングは、定義されたUV光パターンにしたがってUV光を分配するのを支援するために光学特性を有することができる。ハウジングの特性が、ハウジングに添加材を装填すること、ハウジングの厚さを変更すること、UVブロッキングパターンを被着すること、ハウジング材料のタイプ、形状、層、又はテキスチャを変更すること、又はこれらの任意の組み合わせによって、選択することができる。特徴は、所期光学特性、例えば所期UV消毒線量を提供するように選択又は調節することができる。UV光分配ハウジングは種々異なるヒューマンインターフェイスデバイス、例えばエレベータ操作盤、電灯スイッチ、キーボード、マウス、チューブ、及びデバイスケースに組み込むことができる。
【0016】
ハウジングに種々の改善を加えることにより、ハウジングの光の分散、フィルタリング、及び反射特性を変化させることができる。これらの改善は、UV光又はエネルギーを効率的且つ安全に再分配するのを支援するように選択し形成することができる。反射特性は、ヒューマンインターフェイスデバイスの部分が、種々異なる反射特性を有するのを可能にする。このことは種々の量のUV光又はエネルギーがヒューマンインターフェイスデバイスの表面を通って動くのを可能にする。ハウジングに加えられたこれらの改善は、消毒を支援する光散乱効果を提供することができる。
【0017】
別の態様では、UV透過スキンが提供される。スキンは消毒のためにUV光をスキンに沿って輸送し分配することを可能にする。スキンは、UVエネルギーの分配及び消毒を促進するためにデバイス、表面、又はチューブに被着することができる。UV透過スキンは、スキンにUV特性変更添加材を装填すること、スキンの厚さを変更すること、UVブロッキングパターンを被着すること、スキンの材料のタイプ、層、形状、又は表面テキスチャを変更すること、又はこれらの任意の組み合わせによって、選択された光学特性を有することができる。一実施態様では、UV透過スキンはチューブを取り囲むことにより、チューブの外側表面の周りに消毒スキンを提供する。別の実施態様では、UV透過スキンを表面に提供することにより、表面のUVエネルギー分布特性を改善する。さらに別の実施態様では、UV透過スキンは多層UV消毒フィルムである。多層フィルムは、多層フィルムの長さに沿ってUV光を透過させるための輸送層と、輸送層からのUV光を消毒のためにインターフェース層の露出面へ拡散するためのインターフェース層とを含む。一実施態様では、UV透過フィルムの種々異なる層が、添加材の異なる厚さ及び異なる装填量を有している。インターフェース層内の添加材の厚さ及び装填量は、輸送層から受容された光が拡散され、露出インターフェース面を消毒するのに十分な線量でインターフェース層の外側表面に達するようになっていてよい。輸送層内の添加材の厚さ及び装填量は、定義されたUV光入力を考えた場合、UVフィルムの全長に沿ってインターフェース層に十分な光が提供されるので、インターフェース層による拡散後、UV光入力から最も隔たった距離のところでさえも、露出面を消毒するのに十分なUV光が存在する。別の実施態様では、UV透過スキンは、織り合わされてファブリックにされたUV透過繊維を含む。
【0018】
別の態様では、消毒デバイスと併せて使用するためのUV-Cレンズが提供される。レンズは開口をシールすることができ、この開口を通ってUV-C光が発せられる。レンズは薄い可撓性フィルムのフォームファクタ、例えばUV透過性を有するフルオロポリマーフィルムを有することができる。レンズはUVブロッキングパターン、例えばUV不透明層と接合することができる。レンズは消毒デバイスのハウジング内部の成分をシールすることができ、成分を環境から、そして環境を成分から、例えばダスト及び水粒子から保護する。レンズは消毒デバイスの他のフィーチャと協働して、消毒デバイスによって出力されたUV-C照射パターンを成形することができる。例えば、レンズによって出力されたUV-C照射パターンは、種々の消毒デバイス構造によって標的消毒領域へ向かって投じることができ、消毒デバイス構造は、最終的に標的消毒領域上に投じられたUV照射パターンを成形する。成形は、強度パターン及びUV照射パターンの全体形状のような特徴に影響を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、UVレンズなしのUV消毒デバイスを示している。
【0020】
図2図2は、UVブロッキングパターンを有するレンズの一実施態様を示す図である。
【0021】
図3図3は、UV消毒デバイス上に設けられた図2のレンズであって、UV消毒デバイスがより均一なUV光分布パターンを提供可能にする、レンズを示す図である。
【0022】
図4図4は、概ね均一なUV光パターンを標的消毒領域へ向かって投影する複合レンズを備えたUV消毒デバイスを示す代表的な平面図である。
【0023】
図5図5は、図4の複合レンズを示す斜視図である。
【0024】
図6図6は、均一なUV光分布パターンを提供するための可変厚レンズを示す斜視図である。
【0025】
図7図7は、図6の可変厚レンズを示す正面図である。
【0026】
図8図8は、図6の可変厚レンズを示す側面図である。
【0027】
図9図9は、複数の種々異なる標的消毒領域を示す代表的な斜視平面図である。
【0028】
図10図10は、距離、強度、ブロッキングパターン、及び線量を示すグラフである。
【0029】
図11図11は、UV分配スキンの一実施態様を、多層UV消毒フィルムの形態で示す図である。
【0030】
図12図12は、UV分配スキンの一実施態様を、チューブを取り囲むUV消毒フィルムの形態で示す図である。
【0031】
図13図13は、UV分配材料によって改善されたエレベータ操作盤の一実施態様を示す図である。
【0032】
図14図14は、UV分配材料によって改善された電灯スイッチプレートの一実施態様を示す図である。
【0033】
図15図15は、UV分配材料によって改善されたキーボードキーの一実施態様を示す図である。
【0034】
図16図16は、UV分配材料によって改善されたマウスの一実施態様を示す図である。
【0035】
図17図17は、図6の可変厚レンズを、消毒デバイス内に設けられた状態で示す斜視図である。
【0036】
図18図18は、図17の斜視断面図である。
【0037】
図19図19は、図18の側方断面である。
【0038】
図20図20は、UV消毒デバイス内に設けられた、改善された光学特性を有するレンズの別の実施態様を示す側方断面図である。
【0039】
図21図21は、図20のレンズ及び消毒デバイスを示す斜視図である。
【0040】
図22図22は、図20のレンズ及び消毒デバイスを示す別の斜視図である。
【0041】
図23図23は、UV源から標的消毒領域へ向かう典型的UV光パターンを示す代表的側面図である。
【0042】
図24図24は、UV源から標的消毒領域へ向かう典型的UV光パターンを示す代表的正面図である。
【0043】
図25図25は、光学特性が改善されたUVレンズなしの、図23に示された標的消毒領域における典型的UV光パターンのY軸に関するUV光強度を示すグラフである。
【0044】
図26図26は、光学特性が改善されたUVレンズなしの、図24に示された標的消毒領域における典型的UV光パターンのX軸に関するUV光強度を示すグラフである。
【0045】
図27図27は、光学特性が改善されたUVレンズを用いた、図23に示された標的消毒領域における典型的UV光パターンのY軸に関するUV光強度を示すグラフである。
【0046】
図28図28は、光学特性が改善されたUVレンズなしの、図24に示された標的消毒領域における典型的UV光パターンのX軸に関するUV光強度を示すグラフである。
【0047】
図29図29は、本開示の一実施態様のUV消毒充電デバイスを示す図である。
【0048】
図30図30は、本開示の一実施態様に基づく、穴を備えたホウケイ酸ガラス材料の一部を示す断面図である。
【0049】
図31図31は、本開示の一実施態様に基づく、穴を備えたシリコン材料の一部を示す上面図である。
【0050】
図32図32は、図31のシリコン材料を示す側面図である。
【0051】
図33A図33Aは、UV透過層とUV不透明層とを含むレンズであって、UV不透明層がパターンを形成する複数の穴を有するレンズを示す代表図であり、これとともに穴の一部の密度を強調するパターンの一部のクローズアップを示している。
【0052】
図33B図33Bは、UV透過層とUV不透明層とを含むレンズであって、UV不透明層がパターンを形成する複数の穴を有するレンズを示す代表図であり、これとともに図33Aとは異なる、穴の一部の密度を強調するパターンの一部のクローズアップを示している。
【0053】
図34図34は、図33Aを示す部分断面図である。
【0054】
図35図35は、本開示の消毒デバイスの一実施態様を示す斜視図である。
【0055】
図36図36は、図35の消毒デバイスを示す上面図である。
【0056】
図37図37は、図35の消毒デバイスを示す正面図である。
【0057】
図38図38は、図35の消毒デバイスを示す底面図である。
【0058】
図39図39は、図35の消毒デバイスを示す側面図である。
【0059】
図40図40は、図35の消毒デバイスを示す分解図である。
【0060】
図41図41は、図35の消毒デバイスを、UV照射パターンを標的消毒領域へ向かって投じる状態で示す代表的側面図である。
【0061】
図42図42は、図35の消毒デバイスを、キーボードに近接するアタッチメントデバイスを含む状態で示す側方斜視図である。
【0062】
図43図43は、図35の消毒デバイス及びUV装置を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
A. 概要
【0064】
本発明は、紫外(UV)光媒体に対する種々の改善策、例えば媒体の光学特性を変化させる添加材を装填すること、材料のタイプ、厚さ、形状、層、又は表面テキスチャを含むUV光媒体の物理的特徴を選択的に変更すること、UVブロッキングパターンの被着、又はこれらのいずれかの組み合わせを限定なしに含む、UV光の分配に関連する改善手段に関する。
【0065】
UV光は、何らかのポリマー及び他のタイプの構造物内部で光化学作用を引き起こし、これにより材料を劣化させることがある。結果として、材料の色が変化し、露出面が脆弱になるおそれがある。フルオロポリマー、例えばFEP、PFA及びPTFE、及びいくつかの他のポリマーは、少なくとも100~280nmの範囲のUV-Cエネルギーに関連してこの光化学作用に対して概ね耐性であるか又は影響を受けない。このようなUV-Cエネルギーは、UV消毒/処理の際にしばしば使用されるUVエネルギーである。UV光を施されるように設計されたレンズ、デバイスハウジング、及びユーザーインターフェイスは、UV光の不都合な作用に対して耐性又は影響を受けない材料から製造することができる。これらの材料の特性を変更することにより、UV光の不都合な作用に対して耐性又は影響を受けず、しかも一連の所期光学特性、例えば所期拡散レベル、反射率、及びUV-C透過率を有するレンズ、ハウジング、及びユーザーインターフェイスを提供することができる。より高い波長280~400nmを使用することもできるが、しかしこのような波長は、より長い線量接触時間を伴うことがあり、本明細書に記載された基本原理がなおも当てはまる。
【0066】
本発明のいくつかの実施態様は、消毒デバイスのために使用される材料の光学特性を変更するための種々の方法に関する。これらの材料は、UVエネルギーから使用者を保護しつつデバイスを改善するように設計される。本開示中に記載されたエレメントのうちのいくつかはより信頼性の高いUV消毒を可能にする。消毒を自動化又は半自動化することにより、より高速の、そしてより制御された消毒を可能にする。改善された光学特性を有する新しい材料は、より破壊しにくく且つより効果的な解決手段を提供することにより、これらの消毒システムにとって有利である。本発明の実施態様は、細菌及び病原体が成長する領域を低減又は排除する一方、利用可能なエネルギーをより効果的に使用し、且つ表面全体にわたるホットスポットを制限するエネルギー分布のための解決手段を提供する。本発明のいくつかの実施態様は、材料上のこれが遭遇するUV-Cの破壊力を制限することもでき、またUV暴露均衡を変化させることもできる。本発明のいくつかの実施態様はUV透過材料及び利用に関する。レンズ及び表面はUV処理の改善をもたらすことができる。
【0067】
本発明のいくつかの実施態様では、逆二乗法を活用する。逆二乗法は、UV源の中心へ向かうエネルギーがUV源からより遠くのエネルギーよりも高い強度で発光することを示している。いくつかの実施態様は、例えばUVエネルギーを選択的にブロック、反射又は吸収することによって、表面へ送達されるUV源中心近くのUVエネルギーを低減する。ランプ中心のエネルギーは、表面では160μW/cm2を上回るのに対して、エッジでは約6μW/cm2であり得る。160μW/cm2範囲から80μW/cm2範囲へ強度を低減することにより、UV光暴露時間を長くすることができる。すなわち、UV源の強度又は放射照度は、光束密度と呼ばれることもある単位面積当たりの放射測定光束の観点で測定することができる。材料を変更して光学特性を変更することができる。例えば、ナノ粒子又はマイクロ粒子を使用して、平均粒径分布を制御することができ、そして材料を通って移動し得るエネルギーの量を変化させることができる。これは種々のセンサ、及びユーザーインターフェイスデバイス、例えばタッチセンサ、キオスク(kiosk)、及びタッチスクリーンと組み合わせることができる。UV光媒体、例えば石英、カスタムガラス、プラスチック、フィルム、及びチューブは、用途、及び所期UV光分布に応じて選択されたそれらの光学特性を有することができる。例えば、添加材は、UV光媒体自体内へ添加して装填することができ、又はUV光媒体上の被膜であってもよく、或いは所期光学制御のレベル及びタイプに応じて、UV光媒体の表面に吸収又は反射ブロックパターンを被着又は印刷することができる。
【0068】
なお、特定のUV-Cエネルギーパターン分布を出力するレンズと同じ設計方法を利用して、特別なオーダーメイド一般照明を提供することもできる。例えば可視光媒体が、用途及び所期可視光分布に応じて選択されたその光学特性を有し得る。これに関しては、言うまでもないことであるが、単一の光媒体は、所期の可視光分布及びUV光分布の両方を提供するために選択された一連の光学特性を有することができる。このことは、可視光スペクトル(約380nm~約740nm波長)及びUVスペクトル(約10nm~約400nm波長)の両方の範囲内の光をブロックする単一のブロッキングパターンによって達成することができる。いくつかの実施態様では、種々異なる光学特性を有する2つの異なるブロッキングパターンをレンズに接合することができる。これらのパターンは分離してもオーバーラップしてもよく、交差のパターンの特性を特別にオーダーメイドすることにより、所期の複合的な光学特性集合を提供することができる。こうして、特定のUV-C光パターン分布及び可視光パターン分布を出力する光媒体であって、一般照明、ヒューマン・マシン・インタフェース・フィードバック、及び消毒をすべて、同じ光学系又はレンズを通して可能にする光媒体を提供することができる。本質的に、マルチモードの照明及び消毒を提供するように、光学系をオーダーメイドすることができる。例えば作業用照明、状態インジケータ、及びUV消毒エネルギーをすべて同じレンズを通して提供することができる。このレンズはブロッキングパターンを含み、ブロッキングパターンは、UV及び可視光の強度を所期レベルまで、例えば標的領域における退色を防止又は低減するために、レンズ全体にわたって概ね均一な強度に制限するか、又は標的領域において概ね均一な強度に制限するのに効果的である。別の一例としては、ブロッキングパターンは、UV光に関しては均一な強度を提供し、これに対して可視光に関しては異なる適用を提供する、例えば特定領域又は領域集合を輪郭付け又は強調する、又はレンズの特定領域における所定の光波長以外のすべての波長をブロックすることによって、所定の色が特定領域を透過するのを可能にするように形成することができる。
【0069】
本開示の第1発明態様は、清浄化/消毒及びシーリングのためのUV-Cレンズである。UV消毒デバイス、例えば医療デバイスはダスト及び水侵入に関してIPC格付け(IPC rating)によって格付けすることができる。本発明のレンズ実施態様は、ダスト及び水侵入に関して信頼性及びIPC格付けを高くすることができる。レンズは薄いフルオロポリマーフィルムを含むことができ、このフィルムはUV透過性を改善し、消毒デバイスの寿命を長くする。消毒デバイスのすべてのレンズ及びランプは、有限の寿命を有しており、デバイスの全寿命にわたって強度/透過率曲線が変化するが、本実施態様は、UVランプ寿命並びに材料寿命の両方に基づいてレンズの特性を選択することにより、これらの変化を補償する。すなわち、消毒デバイスの全寿命にわたって強度プロフィールをプロットすることにより、ランプの全寿命にわたって発生する変化、及び設計に際して使用される材料に基づいてデバイスの全寿命にわたって発生する変化を補償するように、消毒デバイスの光学特性を選択することができる。例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)又はシリコーンMS-1002のような材料を利用して、デバイスの全寿命にわたって変化する強度/透過率曲線をも考慮に入れる適宜の光学特性を有するUV-Cレンズを製造することができる。いくつかの実施態様は、ケイ素又はホウケイ酸ガラスから製造されたUV-C透過レンズを含む。UV透過フィルムはレンズとして作用し、消毒デバイスのハウジング内部の構成部分をシールし、構成部分を環境から、そして環境を構成部分から保護することができる。
【0070】
石英(概ねUV透過性)から種々異なるレベルのホロケイ酸ガラス(概ねUV不透明)へ純度が連続していることは、ガラス内部の所期レベルの透過性及び内部反射を提供するデザイナーガラスを可能にする。例えば、Corning Inc.から入手可能なGorilla(登録商標)ガラス、及び他のハイエンド組成物は、UV反射粒子の平均粒径分布が設計生成物として保留されるのを可能にすることにより、透過部分を有する一方で、内部反射部分を有するように設計することができる。本開示の第2発明態様は、光学特性を所望のように変更するために、UV光媒体中に装填された添加材である。添加材はUV光媒体中へ重量で装填される粒子であってよい。粒子は、例えばUV光、例えばUVC光のフィルタリング、純度、反射、又は吸収によって異なる特徴を有することができる。UV光媒体内へ装填された粒子のタイプ、純度、平均粒径分布、サイズ、密度、形状、及び量は、UV光媒体の光学特性全体に影響を与えることができる。ナノ粒子又はマイクロ粒子、例えばプラスチックがUV光媒体中に使用されると、種々の光学特性が提供される。粒子はUVエネルギーで衝撃されると、UVエネルギーを効果的且つ安全に再分配するように作用することができる。例えば、UV光媒体が消毒のためにUV光に晒される製品である場合、粒子は、製品の表面の周りにUV光を拡散するのを支援することができる。或いは、UV光媒体がUV不透明表面又は部分的にUV非透過性の表面である場合、粒子は表面全体にわたってUV光を拡散するのを支援することができる。粒子の反射特性は、UV光媒体が種々異なる反射特性を有することを可能にする。これらの反射特性は、多様なエネルギーが表面を通って移動するのを可能にする。粒子は消毒を支援する光散乱効果を提供することもできる。例えば、一実施態様では、30マイクロメートルのSiO2マイクロビードを30重量%でUV透過光媒体中に装填することができる。別の例としては、Dow Corningから入手可能なSilastic(登録商標)MS-1002 Moldable Siliconeを用いて、30重量%の30μmSiO2マイクロビードを装填して(充填剤=30%、MOS=70%)、UV光媒体を製造することができる。添加材は抗菌特性を有することも可能であり、例えばSiO2添加材は銅又は別の抗菌元素を含むことができる。UV光媒体にSiO2を銅とともに装填することにより、UV光媒体は拡散特性並びに抗菌特性を高めることになる。
【0071】
本開示の第3発明態様は、UV-Cホットスポットを制限することに貢献する。UV-Cホットスポットは、消毒デバイス内のUVレンズ又は設備の標的消毒領域を変形、変化、損傷、又は変色させるおそれがある。UV光に晒されるUVレンズ又は材料の光学特性を選択することにより、UV-Cホットスポットを低減又は排除することができる。一実施態様では、UV-C反射又は吸収材料を使用してプラスチックレンズの内部に、UVブロッキングパターンを印刷することができる。このブロッキングパターンは、表面及び距離に関して逆二乗の期待値を当てはめるのを助ける。例えばレンズ上に印刷されたUVブロッキングパターンを使用する1つの結果は、不要なエネルギーを表面後ろから他の処理点へ反射することである。UVブロッキングパターンは、より急速に老化し明色製品上で極めて目立つホットスポットを有するのとは異なり、材料を均一に老化させる方法としても役立つ。
【0072】
本開示の第4発明態様は、UVエネルギー、例えばUV-Cエネルギーの分配に貢献する。UV光媒体は、UVエネルギーを標的消毒領域へ特定のパターンを成して所望の通りに分配するように改善することができる。一実施態様では、UV光媒体は、概ね均一な光パターンを提供するように改善することができる。UV光媒体は、UV光媒体材料のタイプ、厚さ、形状、層、又は表面テキスチャを変更すること、UVブロッキングパターンを被着すること、又はこれらのいずれかの組み合わせを制限なしに含む種々異なる方法で、改善することができる。一実施態様では、材料層を通して、ランプから種々の距離を置いて表面全体にわたって均一にUV-Cを分配することは、その表面全体にわたって均一なエネルギーを最良に送達するための数多くのツールを利用した周到な設計プロセスを必要とする。材料の厚さを用いてUV-C強度を調節することにより、ほぼ均一な強度を有する拡散エネルギーパターンを形成することもできる。本質的に、UV光媒体は、UV-Cディフューザとして作用するように改善することができる。1つのUV光媒体は、直接のディフューザ、例えばブロッキングプラスチックとして作用することができ、或いは複数のUV光媒体を積層することにより、これらの層を通して所期UVC光拡散効果を全体で供給することができる。UV不透明層をエッチング又はドリル加工し、例えば穴パターンを有するようにレーザーエッチング又はレーザードリル加工することにより所期レンズパターンを形成することができる。UV不透明層をUV透明層、例えば本明細書中で論じるUV透過層のうちのいずれかと対合させることにより、所望の一連の特徴及びUV透過特性を有する多層UVレンズを提供することができる。
【0073】
この開示の第5発明態様は、UV分配のための材料に貢献する。プラスチック注入型ペルフルオロアルコキシ(PFA)は、UVC透過のためのUV光媒体、例えばUV光レンズ、UV光透過ハウジング、又はUV光透過スキン(例えばデバイス又はカウンタートップのような外側表面の全体にわたってUV光を透過するスキン)として使用することができる。他のフルオロポリマー、例えばフッ素化エチレンプロピレン(FEP)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をUV光媒体として利用することもできる。材料の厚さは材料の透過特徴における1つのファクタである。概ね、材料が薄ければ薄いほど、UV透過性は増大する。材料の表面をテキスチャ化することにより、UV散乱反射を増大させることができ、例えばレンズの内側表面をテキスチャ化することにより、レンズ内に入力されるUV光を拡散又は散乱させることができる。内側表面をUV反射特性を有する材料で被覆することにより、デバイスをUV暴露から保護し、そしてまたUV光の良好な分散及び反射を提供することもできる。いくつかの実施態様では、1つ又は2つ以上の表面をテキスチャ化し、そして反射材料又は他のUV光変化材料で被覆することができる。例えば一実施態様では、カウンタートップのためのUVスキンは、スキン中に装填された添加材を含むことにより、光学特性を所望のとおりに変更することができる。添加材は、UV透過スキン又は下側の基体内へ重量で装填された粒子であってよい。粒子は例えばUV光、例えばUVC光のフィルタリング、反射、又は吸収によって種々異なる特徴を有することができる。UV光媒体中に装填された粒子のタイプ、サイズ、密度、形状、及び量は、UVスキンの光学特性全体に影響を与えることができる。ナノ粒子又はマイクロ粒子、例えばプラスチックがUVスキン内に使用されると、種々の光学特性が提供される。粒子はUVエネルギーで衝撃されると、UVエネルギーを効果的且つ安全に再分配するように作用することができる。例えば、UVスキンが消毒のためにUV光に晒される製品である場合、粒子は、製品の表面の周りに又は表面全体にわたってUV光を拡散するのを促進することができる。或いは、基体がUV不透明表面又は部分的にUV非透過性の表面である場合、粒子は表面全体にわたってUV光を拡散するのを促進することができる。粒子の反射特性は、UVスキンが、種々異なる反射特性であって、多様なエネルギーが表面を通って移動するのを可能にする反射特性を有することを可能とする。粒子は消毒を促進する光散乱効果を提供することもできる。例えば、一実施態様では、30マイクロメートルのSiO2マイクロビードを30重量%でFormicaカウンタートップ内に装填することができる。別の例としては、Dow Corningから入手可能なSilastic(登録商標)MS-1002 Moldable Siliconeから、30μmSiO2マイクロビードを30重量%で装填して(充填剤=30%、MOS=70%)、UV光媒体を製造することができる。添加材は抗菌特性を有することも可能であり、例えばSiO2添加材は銅又は別の抗菌元素を含むことができる。UVスキンにSiO2を銅とともに装填することにより、UVスキンは拡散特性並びに抗菌特性を高めることになる。例えば、これらの添加材が装填されたFormica又は他の非UV透過材料又は低UV透過材料のカウンタートップは光学特性を変更することができるので、UV光がカウンタートップ上で照らされると、UV光は表面において吸収又は反射される代わりに、カウンタートップ面全体にわたって拡散する。
【0074】
本開示の第6発明態様は、改善されたUVC消毒のために製織テキスタイル内にUV-C透過繊維を使用することを含む。ポリエステル及び他のプラスチックが、安定性及び摩耗性能を加えるためにテキスタイルにおいて今日使用されている。UV透過材料、例えばPFA、FEP、及びPTFEを一般的なテキスタイル材料と一緒に利用して、完成テキスタイル製品、例えばラボコート及び実験用座席におけるUV分配を可能にする、これらのUV透過材料を有する改善型繊維又はフィラメントを形成することができる。テキスタイル内部の所定のパーセンテージのこれらの繊維を用いることにより、UV光がファブリックを貫通するのを助け、ファブリック内部で捕捉された任意の生物活性を、UV-C光をファブリック内へより深く光パイピング(light piping)することにより処理する。例えば、UV透過繊維又はフィラメントを綿のような他の材料と混合することにより、UVC光に晒されると製品の消毒作用を向上させる、高められたUV透過特徴を有するファブリックを形成することができる。改善型繊維は、可撓性及び摩耗特徴のために種々のサイズで製造することができる。
【0075】
本開示の第7発明態様は、UV光分配のための反射添加材を使用することを含む。反射ナノ粒子又は反射マイクロ粒子は、UV分布、特にUV-C光分布を改善することができる。消毒のためにUVエネルギーに晒される特定のデバイスは、適切なUV光線量、安全性、及び暴露パラメータ、及び視覚的アピール(optical appeal)を維持するために種々異なるファクタのバランスがとられる層及び部分を含有してよい。TiO2又はアルミニウムを使用してUV-Cを反射し、そして分布のための表面様効果、並びに均衡によるフィルタリング効果をもたらすことができる。
【0076】
本発明は、種々の典型的なデバイス、材料、及び構造の文脈において記載される。言うまでもなく、本発明の種々の態様は本開示内容に提供された例に限定されるものではない。むしろ、本発明の種々の態様は、以下に詳述される多種多様な実施態様において実施することができる。方向を意味する用語、例えば「鉛直」、「水平」、「上」、「底」、「上側」、「下側」、「内側」、「内方」、「外側」、及び「外方」という用語は、図示された実施態様の配向に基づいて本発明を説明するのを助けるために使用される。方向に関する用語を使用することが、本発明を特定の配向に限定するものと解釈するべきではない。
【0077】
2016年1月26日付けで発行された“PORTABLE LIGHT FASTENING ASSEMBLY”と題するCole他の米国特許第9,242,018号明細書、2018年5月22日付けで発行された“UV GERMICIDAL SYSTEM, METHOD, AND DEVICE THEREOF”と題するCole他の米国特許第9,974,873号明細書、2019年6月10日付けで出願された“DISINFECTION BEHAVIOR TRACKING AND RANKING”と題するBaarman他の国際出願第PCT/US2019/023842号、及び2019年6月10日付けで出願された“MOBILE DEVICE DISINFECTION”と題するBaarman他の国際出願第PCT/US2019/036298号が、これら全体を参照することにより本明細書中に援用される。
【0078】
B. UVブロッキングパターンを備えたレンズ
【0079】
図1~3は、表面を消毒するための消毒システムの実施態様を示している。図1は、UVレンズが設けられていない、UV源102とリフレクタ104とを有するUV消毒デバイス100を示しており、図2は、UVブロッキングパターン108を備えた典型的UVレンズ106を示している。図3は、UV消毒デバイス100上に設けられた典型的フロントUVレンズ106を示している。
【0080】
フロントレンズ106は、UVC分布を最適化するためにUVCに対して反射するUVブロッキングパターン108を含んでいる。本実施態様では、UVブロッキングパターン108は、印刷パターンを備えたUV透過フィルムであり、印刷パターンは、取り付けられたときにはUV源に最も近接して、レンズ106の内側表面に被着される。レンズは印刷パターンを利用し、印刷パターンは表面全体にわたる強度を評価し、そして表面全体にわたるエネルギーのバランスをより良くするために最高強度領域内のエネルギーを制限することによって最適化される。本実施態様では、ブロッキングパターン108はTiO2インクで印刷されている。このインクはエネルギーをブロックし、UVCエネルギーをリフレクタ104へ向かって戻し反射するのを可能にする。
【0081】
図3はランプ・レンズシステムを一緒に示している。UVC源からのエネルギーの分配を正確な仕様に制御することによって、標的消毒領域における暴露結果を制御することができ、そしてUVCエネルギーによって引き起こされる材料の時期尚早の老化を遅延させるか又は排除することができる。さらに、ブロッキングパターン108は、エネルギーの均一な分配を助けることができる。UVCの分布を一様にすることの1つの利点は、材料がより均一に老化し、老化の影響を見ることをより難しくすることである。別の利点は、レンズから標的領域へのエネルギーの光分布がより均一であることである。
【0082】
図10は、所与の距離について、均一なエネルギー分布を可能にするためのフィルタリングパターンのパーセンテージに対して評価された強度の逆二乗のエネルギー低下を示している。すなわち、図10は、低下するのに伴う逆二乗法を示し、そしてこれが距離に対する強度にどのように関連するかを示している。グラフはまた、所期距離及びエネルギーパターンのために計算されたエネルギーのパーセンテージに関連する典型的ブロッキングパターンを示している。グラフは、線量が所定の範囲にわたって比較的フラットのままであることを示している。すなわち、ブロッキングパターンを備えたレンズは、より均一なUVエネルギー分布を効果的に生成している。
【0083】
図33A~B及び34は、典型的UVレンズ306の2つの付加的な実施態様を示している。各レンズ306は、UVブロッキングパターンを含む。UVブロッキングパターンはUV-C光を遮蔽する(例えばUV光を反射又は吸収することにより)して、UV-C光分布を最適化する。図33A及び34Bの両実施態様におけるUVレンズ306は、2つの層、すなわちUV透過層310とUV不透明層308とを含む。図1~3との関連において論じられたUV透過層への印刷パターンの被着の代わりに、図33及び33A~Bは、UV不透明層308から選択的に除去される(例えばレーザーエッチングによって)UV透過パターン(例えば図33Aの312,314,316、及び図33Bにおける318,320,322)を利用する。結果として生じたUVブロッキングパターンは、標的消毒面全体にわたる強度を評価し、パターンを所望通りに変更する(例えばこれにより、標的消毒面全体にわたるエネルギーのバランスをとるために、より高強度の領域内のUVエネルギーを制限する)ことにより、最適化することができる。UV不透明層308の残りは実質的にブロッキングパターンを形成する。ブロッキングパターンは、UV-Cエネルギーをブロックし、又はUV-Cエネルギーを反射する。結果として生じるレンズ、例えば図40に示されたレンズ226は、消毒デバイス200内で利用することができる。UVレンズ226は図40に示されたサイズにカットすることができ、そしてハウジングの底部区分216の内部の消毒デバイス内にUVレンズを位置決めするように成形された穴とエッジとを有することができる。
【0084】
UV不透明層308内に形成されたUVブロッキングパターンは、UV不透明層308から除去された部分によって画定することができる。具体的には、図33Aは、UV不透明層308からレーザーエッチングされた大きな穴312と、第1の複数の穴314と、第2の複数の穴316とを示している。これはおそらく図33の代表的断面図において最も容易に見ることができる。同様に、図33Bは、UV不透明層308からレーザーエッチングされた大きな穴318と、第1の複数の穴320と、第2の複数の穴322とを示している。いずれの実施態様においても、UV不透明層308がUV透過層310に被着される前、又は被着された後に穴をレーザーエッチングすることができる。図33Aの実施態様の第2の複数の穴316の密度は、クローズアップ図318に示されている。図33Bの第2の複数の穴322の密度は、クローズアップ図324に示されている。図示のように、穴の密度及びサイズは2つの実施態様において異なっている。具体的には図33A実施態様の穴の密度は、図33B実施態様の穴の密度の約2倍である。穴の密度が異なることは、レンズ306の種々異なる実施態様を通して、UV照射パターンを定義するのを助ける。
【0085】
UV不透明層は本質的にいかなるUV不透明材料であってもよい。具体的にはUV不透明材料は、全紫外線スペクトラム(約10~400nm)内で光に対して不透明であり得る。いくつかの実施態様では、UV不透明材料は、UVA(約315nm~約400nm)、UVB(約280nm~約315nm)及びUVC(約100nm~約280nm)に対して不透明である。材料のUV不透明性は、材料の組成及びその厚さに依存し得る。組成及び厚さはUV透過曲線に基づいて調節することにより、特定の厚さを有する特定の材料が特定の波長に対して不透明であることを保証する。加えて、不純物及び添加材は、UV不透明材料の不透明性及び他の特徴に影響を与えることもできる。ホウケイ酸ガラス及びシリコーンチューブは、UV不透明材料の2つの例である。図30は、UV透過性のためにドリル加工された2つの穴を有するホウケイ酸ガラスの側方断面図である。ホウケイ酸塩の厚さは約175μmである。図31は、200μm壁厚のシリコーンチューブと、壁内の3つの穴とを示す上面図である。図32はシリコーンを示す斜視側面図である。別の実施態様では、UV部分透過層をUV不透明層の代わりに使用することができる。
【0086】
C. 複合レンズ
【0087】
図5は、複数部分又は複合レンズ500の典型的実施態様を示す斜視図である。複合レンズ500は一次レンズ502と二次レンズ504とを含む。一次及び二次レンズの材料の特性は、レンズに添加材を装填すること、異なるUVブロッキングパターンを被着すること、これらの材料タイプ、厚さ、形状、層、及び表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって選択することができる。図示の実施態様では、二次レンズは、一次レンズ材料よりもUVCの透過率が低い材料から形成されている。具体的には、二次レンズの光拡散特性は、一次レンズの光拡散特性よりも大きい。したがって、二次レンズを通過するUV光は、一次レンズを通過するUV光よりも多くを拡散する傾向がある。これらの差、並びにレンズを互いに成形し位置決めすることにより、UVレンズを変形、変化、損傷、又は退色させるおそれのあるUVホットスポットがレンズ上に形成されるのを防止する。
【0088】
図示の実施態様では、二次レンズ504は一次レンズに、一次レンズ502に対してオフセットされた位置で接合されている。おそらく図5において最もよく見られるように、より大きなUV拡散特性を有する二次レンズのオフセット位置は、UV光を拡散し、ひいては標的消毒領域におけるUV光の強度を低下させるのを支援する。一次レンズと二次レンズとは接合することができ、そして二次レンズの位置を一次レンズに対してセンタリング又はオフセットすることができる。図示の実施態様では、二次レンズ504は、一次レンズ502によって所定の位置に保持された挿入体である。一次レンズは、二次レンズ504を部分的又は完全に取り囲むフィンガ対508を含む。さらに、図示の実施態様では、一次レンズ502は概ね立方体の形状を有しており、これに対して二次レンズ504は概ね楕円円筒の形状を成している。
【0089】
複合レンズ500は、標的消毒領域410において概ね均一な光分布を生成することが可能な消毒デバイス内に組み込むことができる。複合レンズ500は、UV源406のより近くでは強度を低減し、そして標的距離及び線量まで概ね均一な強度パターンで、すなわち複合レンズがない場合よりも比較的均一な強度パターンで全エネルギー出力パターンを提供するように、UV源406、リフレクタ404、及び消毒デバイスハウジング402を含む消毒デバイス400に対して形成することができる。UV源と標的領域との間の距離が均一でない、すなわち標的消毒領域410の所定の部分が複合レンズにより近いか又は複合レンズからより遠い場合にも、概ね均一な強度パターンを提供することができる。図示の実施態様では、複合レンズ500を含む消毒デバイス400は、標的消毒領域に対して所定の角度を成して配向されている。表面408における標的消毒領域410は比較的平らであるが、しかし別の実施態様では、表面は平らでなくてもよい。例えば、標的消毒領域410は、複合レンズからのUV光出力の光路内の表面上に置かれた任意の設備表面と併せて、表面の一部を含んでよい。図4を参照すると、複合レンズ500はUV消毒デバイス400内に設けられている状態で示されている。消毒デバイス400は、ハウジング402と、リフレクタ404と、UV源406と、既に述べた複合レンズ500とを含む。本実施態様では、UV消毒デバイスは、表面408に対して約45度を成して表面408に対して角度付けされている。UV消毒デバイス400はUV光を、複合UVレンズ500を通して、表面408に配置された標的消毒領域410へ向かって照らす。消毒面上の標的消毒領域410に対するUV消毒デバイスの位置決め及び配向によって、標的消毒領域410の所定の部分が他の部分よりもUV源に実質的に近接するか又は遠ざかる。フィールド消毒システムがこのような形態を有することは、ロジスティックな問題点がUV消毒デバイスの配置を制限すること、そしてUV光に対する意図せぬ暴露を防止するためにUV光パターンが概ね下向きの角度で照らされることが要望されることに起因して、希なことではない。レンズからのUV光出力がより均一なので、これはUVホットスポットが標的消毒領域において形成されるのを防止する。加えて、標的消毒領域に対する一次及び二次レンズ502,504の位置決め及び配向を含む、UV消毒デバイスの位置決め及び配向は、標的消毒領域410にUV消毒デバイスから出力された均一なUV光パターンを提供することに貢献する。具体的には、二次レンズ504がUV光のより大幅な拡散をもたらすので、その区分を通る強度は、強く拡散された照明領域412を生成し、その結果、UV消毒領域におけるUV光パターン全体は、複合レンズが配置されない場合よりも一様且つ均一になる。換言すれば、UV源により近接した標的消毒領域410の部分は通常は、より高い強度UV線量を受容するが、しかし、複合レンズ500の特性はUV光パターンを変化させるので、標的消毒領域におけるUV光パターンは、そうでない場合よりも均一である。UVレンズ500は、より強く拡散された照明領域を取り囲むより少なく拡散された照明領域とともに、UV消毒デバイスに最も近接したハイライト拡散照明領域を、UV光パターンに提供する。
【0090】
一次及び二次レンズ内の添加材の量及びタイプを含む複合レンズ500の特徴は、複合レンズの形状及びUV源からの距離、標的消毒領域へのレンズのそれぞれの距離、UV源に対する複合レンズの角度、標的消毒領域に対する複合レンズの角度、リフレクタの形状、複合レンズとリフレクタとの間の距離、又はこれらの組み合わせにしたがって選択又は調節することができる。特徴は、UV源の測定又はシミュレートされたUV光出力マッピングにしたがって選択又は調節することができる。特徴は、例えば、UV源からのUV光がどのようにして複合レンズ500を通って移動するかに基づいて選択又は調節することができる。特徴は、標的消毒ゾーンにおけるUV光パターンに基づいて選択又は調節することもできる。
【0091】
図示の一次レンズ500は、標的消毒領域から離れるように内方に向かって突出している補助プリズム506を含む。補助プリズム506は、さもなければUVレンズ500によって直接には入射しない付加的なUV光を捕捉し、この付加的なUV光を標的消毒領域へ向ける。補助プリズムは、標的消毒領域でより均一な光分布を生成するのを支援する。例えば、補助プリズムはUV源に対してより隔たった複合レンズ領域において、そして消毒デバイスに対してより隔たった標的消毒ゾーン位置において、UV光強度を高めることができる。補助プリズムは特徴を一次レンズと共有してよく、或いは、異なるタイプの量の添加材を含む異なる特徴集合を有していてもよい。
【0092】
D. 可変厚レンズ
【0093】
図6~8は、レンズの厚さを変化させることによってUV強度を低減する可変厚レンズ600の典型実施態様を示している。図6は斜視図を示し、図7は正面図を示し、そして図8は側面図を示す。図示の実施態様では、レンズ600はFEPから形成されている。別の実施態様では、レンズは異なる材料、例えばシリコーン、FPA、PTFE、又は他のポリマーから形成することができる。材料の厚さはUVCの強度を低減する。おそらく図8の側面図において最もよく見られるように、レンズは平滑な凹面側602とギザ歯側又は粗面側604とを有している。本実施態様では、ギザ歯側604は、一連の同心環状区分を備えたフレネル様レンズである。具体的には、側604は6つの凹面環状区分606を有しており、サイズをレンズの外縁へ向かって減少させている。この形態は、レンズから出力されたより均一な光パターンを提供するのを支援する。レンズ600の光学特性は、添加材をレンズ材料、例えばSiO2中に装填することにより所期UV光パターンを達成するように、さらに改善することができる。
【0094】
図17~19は、可変厚レンズ600が設けられたUV消毒デバイスを示している。図17は斜視図を示し、図18は断面斜視図を示し、そして図19は側方断面図を示している。UV消毒デバイス620は、ハウジング622と、リフレクタ624と、UV源626と、既に述べた可変厚レンズ600とを含む。
【0095】
図20~22は、レンズ700を備えたUV消毒デバイスの別の実施態様を示している。図20は側方断面図を示し、図21は斜視図を示し、そして図22は別の斜視図を示している。可変厚レンズ700は、図6~8の可変厚レンズとは異なる形状を有している。レンズ700の外側表面は、ファン様形状を形成する一連の角度付き先端であるギザ歯状表面を有している。本実施態様では、レンズの幅は、UV消毒デバイスキャビティ全体にわたっては達してはいないので、UVレンズ700によってフィルタリングされていないある程度の光は逃げることができ、UV消毒デバイスによって生成されるUV光パターンに貢献することができる。別の実施態様では、レンズ700の幅はUV消毒デバイス全体に及ぶことができるので、UVレンズ700によってフィルタリングされていない光は逃げることができず、UV消毒デバイスによって生成されるUV光パターンに貢献することができない。さらに、おそらくは図20に最もよく示されているように、UV源706に対するレンズの配向及び配置は、UVレンズ700の所定の部分が他の部分よりもUV源に近接するようになっている。これらの差異はレンズ700の他の態様とともに、より均一な強度パターンを提供し得る一方、UV消毒デバイスは図4及び図9に示されたものと同様に配向され、標的消毒領域からオフセットされる。
【0096】
レンズ700の拡散特徴に貢献する態様のうちの1つは、レンズ700の出力面上の歯集合である。本実施態様では、7つの三角形の歯がある。形状、幅、配向、及び歯間の間隔はすべて、レンズが設けられたUV消毒デバイスによって生成されたUV光パターンに貢献することができる。レンズ700の拡散特徴に貢献する別の態様は、その厚さ及びレンズの入力面及び出力面の曲率である。
【0097】
レンズ700の特徴とは別個の他の態様が、UV消毒デバイスによって出力されたUV光パターンの拡散特徴に貢献することもできる。例えば、他のUV消毒デバイス構成部分、例えばUV源、UV源特徴、そしてUVリフレクタがUV消毒デバイス内に含まれる場合には、UVリフレクタの特徴、配向、及び配置に対する、レンズ700の物理的な位置及び配向が挙げられる。加えて、標的消毒領域に対する配向及び距離はまた、標的消毒領域の強度マッピングを考慮に入れる。いくつかの実施態様では、UV消毒デバイスは固定位置に取り付けられてよい。別の実施態様は、構成部分のすべてを含むUV消毒デバイスシェードハウジングは、回転可能に取り付けられてよい。回転量は、UV消毒デバイスが、固定的な配向数の間で選択的に動くのを可能にする。UV消毒デバイスによって生成されたUV光パターンが、UV消毒デバイスの固定的な配向の全てにおいて、最小強度と最大強度との間で標的消毒領域の所期UV光パターンを提供し得るように、UV源、レンズ700を含むUV消毒デバイスの種々の態様を選択することができる。いくつかの実施態様では、UV消毒デバイスは第1配向では第1強度範囲間の概ね均質なUV光パターンを提供し、そして第2配向では第2強度範囲間の概ね均質なUV光パターンを提供することができる。2つの範囲はオーバーラップすることができる。このようにして、UV消毒デバイスは、第1標的消毒領域及び第2標的消毒領域へ概ね均一なUV光強度出力を提供することができる。尚、第1標的消毒領域は、第2標的消毒領域よりも大きい。
【0098】
レンズ700の種々の態様は、所与のUV源に対応して最大強度閾値を超えず、UV消毒デバイス及び任意の設備の標的消毒領域への損傷/変色がないか又は制限されることを保証するように、選択することができる。加えて、レンズ700の種々の態様は、所与のUV源に対応して最小強度閾値を超え、消毒目標を達成するのに十分なUV線量があるように、選択することができる。レンズ700の種々の態様は、UV源と協働して、最小UV-C強度閾値を超えると同時に、最大UV-C強度閾値を超えないUV光パターンを標的消毒領域へ提供することができる。すなわち、標的消毒領域、例えば図27~28に示された領域の場合、UV消毒デバイスによって生成されたUV光パターンは、14インチ(35.6cm)(~5.5cm)X10インチ(25.4cm)(~3.9cm)の面積にわたって、2μW/cm2超且つ60μW/cm2未満の強度(W/cm2)を提供することができる。別の実施態様では、レンズ700の態様は、種々異なる最小閾値と最大閾値との間、例えば5μW/cm2~70μW/cm2又は10μW/cm2~50μW/cm2のUV光パターンを提供するように選択することができる。
【0099】
図9を参照すると、これは、表面全体にわたって比較的均一なUVエネルギーのパターンをUV光投影するためにレンズの光学特性をどのように選択し得るかを示している。距離の関係を理解することによって、エネルギーの釣り合いのとれた改善、又はエネルギーの低減をレンズのジオメトリ及び材料において用いることにより、UVCエネルギーの均一な投影パターンに影響を与えることができる。例えば、UV消毒デバイスは位置900又は902に搭載又は取り付けることができる。位置900は、キーボードに搭載されたUV消毒デバイス、又はモニター下に搭載されたUV消毒デバイスを表しているのに対して、位置902はモニター上又はキャビネットに搭載されたUV消毒デバイスを表している。両方の環境において、UV消毒デバイスは、標的消毒領域からオフセットされている。下方に搭載されたUV消毒デバイスの光学特性は、UV消毒デバイスのレンズの光学特性を調節することによって、パターン904,906又は908のいずれかにしたがってUV標的消毒パターンを提供することができる。同様に、UV消毒デバイス902は、位置902に搭載されたUV消毒デバイスのレンズの光学特性を選択的に調節することにより、標的消毒領域910又は912に比較的均一なUV消毒光パターンを提供することができる。
【0100】
図23~28を参照すると、図9及び種々の標的消毒領域をより良く理解することができる。図23~28は、典型的標的消毒領域に沿ったUV光強度マッピングを示している。具体的には、図23及び24は、UV消毒デバイス1006からワークステーションのキーボード1002領域上へのUV光投影パターン1000を示す代表的ダイアグラムである。UV光投影パターン1000は、UV光投影パターンによってカバーされた全般的な角度及び領域を観察者に提供するように部分的にのみ示されている。実際にはUV光は、図25~28の強度マップから明らかなように、キーボードが配置された表面まで延びている。図25~26は、UVレンズなしの典型的UV消毒デバイスのためのUV光強度マッピングを示す。図25は、Y軸に沿った強度測定値を示すのに対し、図26は、X軸に沿った強度測定値を示している。図23~24のキーボードをグラフ上に重ねることにより、基準フレームを提供する。総合すれば、図25~26のグラフは、UV消毒デバイスが配置されている真下に位置するキーボード中心に約95μW/cm2の最大強度がこの例では存在することを示している。UV光がUV消毒デバイスから遠く離れるのに伴って、UV光強度はY及びX軸の両方で減少する。図27~28は、強度マッピングに対する図20~22のUVレンズの効果を示している。図20~22のレンズを設けることによって、UV光パターンは標的消毒領域全体にわたってより均一になる。総合すれば、図27~28のグラフは、UVレンズを設けることによって最大強度が約61μW/cm2であることを示している。これはUVレンズなしの場合の最大値95μW/cm2よりもかなり低い。
【0101】
E. UV透過フィルム
【0102】
UV透過フィルムをデバイス又は表面に被着することにより、デバイス又は表面のUV消毒作用を改善することができる。UV透過フィルムの光学特性は、フィルムに添加材を装填すること、UVブロッキングパターンを被着すること、フィルム材料のタイプ、厚さ、形状、層、及び表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって選択することができる。
【0103】
図11に示された一実施態様では、ヒューマンインタフェースデバイス、例えばタブレット、コンピュータ、キオスク、又は他のヒューマンインタフェースデバイスのタッチスクリーン又はキーパッド1100の表面に、多層UV透過フィルム1102が被着されている。UV入力光1104は、ヒューマンインタフェースデバイス上又は内部に設けられるか又はヒューマンインタフェースデバイス外部に設けられたUV源(図示せず)から、多層UV透過フィルム1102のエッジへ向かって導かれてよい。UV入力光1104は、多層UV透過フィルム1102全体のエッジによって、又はUV透過フィルムの一部だけによって入射してよい。
【0104】
図29に示された別の実施態様では、多層UV透過フィルムは、UV消毒充電デバイス、例えば2019年6月10日付けで出願された“MOBILE DEVICE DISINFECTION”と題するBaarman他の国際出願第PCT/US2019/036298号に記載されたUV充電ラック又はUV消毒充電器の基体に被着するか、又はその表面804を形成することができる。前記文献はその全体を参照することにより本明細書中に援用される。図29に示されたUV消毒充電器は、UV源808と、UV源のためのUVシェード828と、UV多層透過面804と、UV消毒充電器ハウジング826とを含む。充電に関する詳細、例えばUV多層透過面804上に配置された有線又は無線充電のための充電電子素子は、従来的なものであるので、詳細に説明することはしない。UV多層透過面は、マーキング又は他のフィーチャを含むことにより、1つ又は2つ以上のデバイスを表面804上のどこに位置決め又は配置すべきかを指示することができる。
【0105】
図35~43に示された別の実施態様では、消毒デバイス200のハウジング206内のUV源212の間にUV透過フィルム226が配置されている。UV透過フィルム226は多層レンズであってよい。典型的には、消毒デバイス200は、標的消毒領域、例えば表面を少なくとも部分的に消毒するように形成されている。例えば、装置200は、デバイス又は他の設備片のヒューマンインタフェース面を消毒するように形成することができる。ヒューマンインタフェース面はヒューマンタッチ面を含むことができる。消毒デバイス200は、アパーチャ208を画定するハウジング206を含むことができる。ハウジング206は、第1上部214と第2底部216とを含むことができる。これらは互いに接合することにより、ハウジング206を形成するように形成されている。
【0106】
おそらくは図40の分解斜視図に最もよく示されているように、消毒デバイス200は、さらに、ハウジング206内に少なくとも部分的に密閉することができる紫外線(UV)光源212を含むことができる。UV光源212は2つの保持クリップ118によってハウジング内部の所定の位置に保持することができる。保持クリップは、UV光212をハウジング内部に固定し、そしてまたUV光源の端子219を回路板220に電気的に接続する。ハウジング206内部には、リフレクタ222を配置することもできる。
【0107】
UV光源212は照射パターンを標的消毒領域204へ向かって投影することができる。消毒デバイス200は、UV光源212が、期待標的消毒領域204、例えばヒューマンインタフェースデバイスのタッチ面、例えば図41に示されたキーボード202に相当する照射パターンを投影するように形成することができる。アパーチャ208は、UV照射パターンに対して、少なくとも部分的に影響を与え、且つ定義することができる。例えば、図示の実施態様のアパーチャ208は、概ねスタジアム形状であり、そして細長いUV光源212は、アパーチャ208の開口と長手方向及び横方向の両方向で概ね整合されているので、照射パターンはアパーチャの全体的な形状に概ね制限される。しかしながら、消毒デバイス208は、例えば図41~43の実施態様に示されているように、典型的には標的消毒領域204に対してオフセットされ隆起しているので、消毒デバイスは、期待標的消毒面に対して所定の角度でUV照射パターンを投じる。このようなものとして、アパーチャ208を通るUV照射パターン(他のUVパターンの影響は考慮しない)は概ねスタジアム形状であり、この形状は、パターンが投じられる表面に対する消毒デバイスの配向及び位置に起因して標的消毒領域では細長い。加えて、UV照射パターンの強度分布は概ね楕円形状を形成しており、UV照射パターンの強度はUV源の細長い形状に対応しており、横方向及び長手方向に弱まり、横方向軸に沿って強度を増大させるUV源の細長い形状に起因して長手方向エッジへ向かってより急速に減少する。
【0108】
UV光投影経路内の任意の光学系、リフレクタ222、レンズ226、ルーバ224、ルーバフレーム228、アイブロー225、ノーズ235,又はこれらのいずれかの組み合わせによって、UV照射パターンに少なくとも部分的に影響を与え、そしてUV照射パターンを定義することもできる。光学系は単独又は種々の組み合わせで一緒に、UVパターン制御、UVパターン成形、UVパターン延伸、UVパターン再指向、UVパターン排除、UV強度制限、UV強度平滑化、UV視線制限、及びUV線量制限を含む種々異なる機能を発揮することができる。これらの機能は、UV透過、UV透明、UV反射、UV不透明材料、又はこれらの組み合わせ、例えば種々のポリマー、金属、複合体、又は他の材料から種々の構成部分を形成することによって達成することができる。光学系は種々異なる方法で、例えばUV光を遮り、UV光を反射し、UV光を屈折させ、UV光を吸収し、UV光を再指向し、UV光を遮蔽すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって、これらの種々の機能を発揮することができる。UVレンズ226を通った後で開口208で受容されたUV照射パターンは、ルーバ227、ルーバフレーム228、アイブロー225、遮蔽プレート234、及び反射フィン236を含む、開口108内部に位置決めされた複数の異なる光学遮蔽手段のうちの1つ又は組み合わせによって遮蔽することができる。すなわち、消毒デバイスによって出力されたUV照射パターンは、開口208から延びるUV-C照射パターン成形システムによって、成形することができる。UV-C照射パターン成形システムは、ルーバ127、ルーバフレーム128、アイブロー125,遮蔽プレート134、及び反射フィン136のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。具体的には、UV-C照射パターン成形システムは、開口108からUV-C光を受容し、UV-C照射パターンを成形することにより、期待標的消毒領域又は表面上へ投じるための成形UV-C照射パターンにすることができる。成形UV-C照射パターンは、期待標的消毒面又は領域上に投じられると、結果として生じる、領域又は表面上のUV-C照射パターンが概ね均一な強度を有するような特徴を有するように成形することができる。すなわち、成形UV-C照射パターン特徴は、期待標的消毒領域に対する消毒デバイスの配向及び位置を考慮に入れ、そして消毒デバイスは光学フィーチャ、例えばハウジングから延びるUV-C照射パターン成形システムを含むことにより、成形UV-C照射パターンを提供するようにUV光を適合させるので、消毒デバイスに対する期待距離及び期待位置で期待標的消毒面上に投じられると、UV照射パターンは比較的均一になる。
【0109】
消毒デバイスによって投じられたUV光パターンの強度の均一性は、数多くの種々異なるファクタに応じて変化することができる。2つのこのようなファクタは、消毒デバイスから出力されたUV光パターンの特徴、及び標的消毒領域との距離である。標的消毒面の輪郭が距離に、ひいては標的消毒領域における最終的な強度に影響を及ぼし得ることは注目すべきである。距離は本明細書で論じたように、逆二乗法によるファクタである。このことは、照射強度が、源からの距離の二乗に反比例して変化することを本質的に表す。簡単にいえば、所与の照射パターンに対して、源からの距離が2倍になると、光強度は4分の1に低下する。このことは、全方向性光源に隣接する平面の場合、平面上の光パターンは、光源が最も近接する場所で最高強度を有する傾向があり、次いでその地点から離れると全方向で急速に低下する。なぜならば光源と平面との間の距離が増大するとともに、光強度は降下するからである。
【0110】
実際にはUV照射パターンの強度はより複雑である。UV源は全方向性でない場合があり、標的消毒領域は源に隣接する平面でない可能性がある。UV源は複数の不連続な源を含んでよい。源の形状は細長くてよい。UV光はリフレクタ、レンズ、遮蔽手段、指向性ルーバ、又はこれらの組み合わせと相互作用してよい。例えば、UVランプが細長い場合、UV光パターンは中央に最高強度を有する傾向があり、強度はランプの細長い形状に起因して緯度方向よりも長手方向においてより急速に弱まる。さらに、UV源は標的消毒領域へ向かって下向きの角度でそのパターンを投じることができる。標的消毒領域はそれ自体多様な輪郭、例えばキーボード、マウス、又は他のタイプの不規則的な表面を有してよい。さらに、レンズの光学特性は、UV光経路に有意義な影響を与えることができる。したがって、標的消毒領域において比較的均一な強度を提供するために、消毒デバイスから出力されたUV-C照射パターンはおそらく、不均一な強度パターン、より具体的には、不均一な強度を有するUV照射パターンを有することになる。この不均一な強度を有するUV照射パターンは、UV照射パターンが期待標的消毒領域に達すると、この期待標的消毒領域が消毒デバイスに対して所定の距離内にあり、且つ消毒デバイスに対して所定の配向内にあるものと考えて、概ね均一な強度を有することになるように選択される。
【0111】
例えば、消毒デバイスは、期待消毒領域において比較的均一な強度パターンを生成するUV照射パターンを提供するように形成することができる。ここでは、消毒デバイスは期待標的消毒領域のエッジよりも数センチ上方に配置され、開口は期待標的消毒領域へ向かって下向きに約30~45度を成して角度付けされている。もちろん消毒デバイスは、比較的均一な強度パターンを生成する異なるUV照射パターンを出力するように形成することもできる。この場合、消毒デバイスは、異なる期待標的消毒領域に対して異なる高さ及び異なる配向で配置される。すなわち、期待標的消毒領域(例えばフラットな表面、傾斜表面、キーボード、及びマウス、キーボード単独、種々の付属品を備えたデスク表面、椅子、キャビネット、ハンドル、カート、電話機、シンク、カウンタートップ、又は繰り返し可能な自動消毒を可能にするように消毒デバイスを取り付け得る本質的に任意の他の領域又は表面)に関する種々の高さ及び配向に対応して、光学レンズ226は、期待標的消毒領域に投じられたUV照射パターンが均一な強度を有するようにUV光に影響を与えることができる。さらに、もしあるならば、光学的遮蔽手段、例えばルーバ、アイブロー、及び遮蔽プレート、開口を有する又は有しない遮蔽プレート、及びフィンリフレクタを有する又は有しない遮蔽プレート、及びこれらのいずれかの組み合わせは、UV光の一部を遮蔽することができるので、期待標的消毒領域に投じられたUV照射パターンは均一な強度を有する。言うまでもなく、均一な強度はすべての強度値が正確に等しいことを必要とするのではなく、期待標的消毒領域における強度が、光学遮蔽手段又はUVレンズがない場合よりも実質的に均一であることを必要とする。一例において、期待標的消毒領域はキーボードであり、UV消毒デバイスはキーボード上面の数センチ上方に搭載されている(例えば図42~43に示されている)。例えばUV消毒デバイス200の位置及び配向に対するキーボードの輪郭及び形状に起因する(又はキーボード・キックスタンドが伸長されているか否かに起因する)キーボードの輪郭の僅かな変化が生じても、キーボードをカバーする期待標的消毒領域204全体にわたる比較的均一な強度を維持するように、UV照射パターンを出力するべく、UV消毒デバイスは形成されている。
【0112】
回路板220とUV光源212との間にリフレクタ222を差し込むことにより、回路板220をUV光の暴露から保護し、ハウジングの開口208へ向かってUV光を反射することができる。リフレクタ222は保持部材221を含むことができ、保持部材は回路板220のエッジを締め付けて、ハウジング206内部の所定の位置にリフレクタを固定する。リフレクタの形状、サイズ、反射率、及び他の特徴は、用途に応じて、そして他の構成部分の特徴に応じて変化し得る。本実施態様では、リフレクタ222はUV源の長さに沿って円弧を形成しているので、UV源212によって発せられたUV光の大部分はアパーチャ208へ向かって導かれる。
【0113】
UV照射パターンに影響を与える定義された光学特性集合を有するUVレンズ226が、消毒デバイス200上のUV光源212と標的消毒領域204との間に配置することができる。本開示では、UVレンズ226は可撓性UVフィルム226である。可撓性UVフィルムは、開口208を覆い、ハウジング206の内部キャビティをシールするためにハウジングの下側部分216の内側表面に接着され、ハウジング内部の種々の構成部分間の相互作用によって所定の位置に保持され、或いは開口108とハウジング206の内部キャビティとの間をシールするように所定の位置に保持される。UVレンズ226は、UV光源212からのUV光を、開口208全体を通して、そしてより具体的にはルーバ224間の間隔を通して導くように形成することができる。
【0114】
いくつかの実施態様では、UVレンズ226は可撓性UVフィルム226である。可撓性UVフィルムは、開口208を覆い、ハウジング206の内部キャビティをシールするためにハウジング216の下側部分の内側表面に接着され、ハウジング内部の種々の構成部分間の相互作用によって所定の位置に保護され、或いは開口108とハウジング206の内部キャビティとの間をシールするように所定の位置に保持される。UVレンズ226は、UV光源212からのUV光を、開口208全体を通して、そしてより具体的にはルーバ224間の間隔を通して導くように形成することができる。
【0115】
UVレンズ226によって提供されたシールは保護を可能にする。例えば、ハウジング206内部で構成部分が破断した場合、UVフィルム226は、破断した構成部分片の脱落を防止し、そしてガス又は液体がハウジングのキャビティから開口208を通って漏出するのを防止することができる。UVフィルム226は、望まれない異物又は流体がハウジング206の内部キャビティ内の構成部分に達するのを防止することもできる。
【0116】
UVレンズ226の特性は、レンズに添加材を装填すること、UVブロッキングパターンを被着すること、UVレンズの材料、厚さ、形状、層、表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって選択し、改善することができる。UVレンズのための光学特性は、標的消毒領域204全体にわたって概ね均一なUV光パターンを成してUV光を分配するのを支援することができる。より均一なUV光パターンによって、UVレンズ上又は標的消毒領域に退色又は他の損傷を生じさせるおそれがあるUVホットスポットを低減又は防止することができる。いくつかの実施態様は、UV光媒体に対して、標的消毒領域の表面、例えばユーザーインターフェイス面全体にわたってUV光を拡散又は分散させる拡散特性を与える。
【0117】
ハウジング206の開口208内部に、ルーバフレーム228と指向性ルーバ227とを含むルーバシステム224を配置することにより、消毒デバイス200によって出力されるUV照射パターンに影響を与えることができる。図41の断面図を参照すると、消毒デバイスは、消毒デバイスの下方及び前部の標的消毒領域204へ向かって配向されると、目の高さが消毒デバイスと同じ又はその上方にある使用者は、UV光源に対して直接的な視線を有することはない。さらに、ルーバ227の動的な進行は直接的な視線をさらに制限するので、使用者の目の高さが消毒デバイスの下方にある場合でさえ、UV光源に対する直接的な視線はない。加えて、照射パターンが標的消毒領域104に到達するために最も遠くに移動するように形成されている場合には、消毒デバイスの前部へ向かってルーバ間の間隔を多くし、そして照射パターンが標的消毒領域204に到達するために最も近くに移動するように形成されている場合には、消毒デバイスの後部へ向かってルーバ間の間隔を少なくすることによって、ルーバ227間の動的間隔はUV照射パターンの均一性を高める。
【0118】
ルーバシステム224は、開口208を少なくとも部分的に覆うことができる。具体的には、開口208はルーバフレーム288によって輪郭付けすることができ、前記ルーバフレームは、UV光源212から使用者への直接的な視線を制限し、そして消毒デバイス200によって出力されるUV照射パターンに影響を与えることができる。ルーバフレーム228は、ルーバフレーム228の前部から、開口208から離れる方向に突出しているアイブロー225を含むことができる。さらに、ルーバフレーム228はルーバ227を支持することができる。図示の実施態様のルーバフレーム228はルーバ227を、ルーバフレーム228の後部からアイブロー225が配置されたルーバフレーム228の前部に延びる2つの緯度方向フレーム区分230を有する3つの集合に分けている。緯度方向ルーバフレーム区分230の厚さは、後部から前部へ変化することができるので、厚さフレーム区分230は、アイブロー225の底部と同一平面上の表面を形成する。2つの緯度方向フレーム区分230はルーバ224を3つの集合、すなわち、4つのルーバから成る2つの側方集合、及び5つのルーバから成る中央の集合に分割している。緯度方向フレーム区分230の壁のプロフィールを湾曲させることにより、開口208を通るUV照射パターンに影響を与え、標的消毒領域におけるUV照射パターンの均一性を高めることに貢献することができる。例えば、図示の実施態様における緯度方向フレーム区分230のプロフィールは概ね凹面状である。図示の実施態様のルーバフレーム228はまた、長手方向ルーバフレーム区分232を含んでいる。これらの長手方向ルーバフレーム区分232は、UV光が開口208の後部へ向かって、そして具体的には開口108の側方後部区分から射出するのをブロックする。2つの長手方向フレーム区分232はルーバフレーム228の一方の側からルーバフレームの中央へ向かって延びることにより、それぞれ緯度方向フレーム区分230と合致する。長手方向フレーム区分230のプロフィールは、開口208を通るUV照射パターンに影響を与え、標的消毒領域におけるUV照射パターンの均一性を高めることに貢献する。例えば、図示の実施態様における長手方向フレーム区分230のプロフィールは概ね平面状であり、そしてより近いという理由で源から最高強度UV光を受容する傾向のある標的消毒領域に最も近接したUV光をブロックする。したがって、ルーバフレーム228は開口208の部分を覆い、そしてUV光212からの開口を通るUV照射パターンに影響を与えることができる。別の実施態様は、付加的なルーバ及びルーバフレーム、又はより少ないルーバ及びルーバフレーム、或いはルーバ及びルーバフレームが全くないものを含む、異なるルーバフレーム形態並びに異なるルーバ形態を含むことができる。
【0119】
UV不透明ノーズ235は、開口208からのUV照射パターンの一部を遮蔽することができる。UV照射パターンの一部のブロック、反射、又は吸収は、標的消毒領域におけるUV照射パターンの強度の均一性を高めることができる。UV不透明ノーズ235は、均一な線量を制御するための、用途特異的な光学系である。ノーズは取り外し可能且つ交換可能なエレメントである。さらに、ノーズは設計特異的なパターンを投じるための反射面を含むことができる。
【0120】
開口208の中心の近くにノーズ235を位置決めすることにより、UV照射パターンの最高強度部分を遮蔽することができる。結果として生じるUV照射パターンは、より高い強度の2つの側方区分とともに、中央に強度が全くないか又は強度が低い中央区分を有する。消毒デバイスの出力時のこのような強度不均一性は、標的消毒領域における均一性の増大に変換される。このようなUV光パターンがいくつかのUV光パターンを改善し得る一方、ノーズ235は、標的消毒領域におけるUV光パターンの強度均一性全体を高めるようにオーダーメイドされた種々異なるフィーチャを含むことができる。
【0121】
ノーズの形状をオーダーメイドすることにより、緯度方向並びに長手方向におけるUV強度を制限することができる。図示の実施態様では、これは概ね二等辺台形UV不透明プラスチックプレート234と、2つのUV不透明プラスチックフィン136とを含む。UV不透明プラスチックフィン136は、消毒デバイスの中間点から離れる方向に、約45度の角度を成して台形の脚から延びている。ルーバフレーム区分230と一緒に、UV不透明プレート234は、開口208から出力されたUV照射パターンの中央部分の多くを遮蔽する。
【0122】
プレート234はアパーチャ242を含むことにより、遮蔽領域全体にわたるUV線量を制限することができる。アパーチャ142は、期待標的消毒領域、例えば、消毒デバイスから隔たった特定の距離範囲内の期待標的消毒領域の強度の均一性を高めるように形成することができ、前記消毒デバイスは、標的消毒領域に対して特定の角度内で配向されている。アパーチャ242は、少なくともそのサイズ、形状、及びプレート234内の位置を調節することにより、形成することができる。例えば、アパーチャ242は台形プレート234の上側3分の1へ向かって緯度方向に位置決めすることができ、そして直径約0.25ミリメートルの円形形状であってよい。別の実施態様では、例えば消毒デバイスの期待された位置及び配向を含む用途に応じて、アパーチャ242は異なるサイズ、形状、位置、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。図41に示された実施態様の場合、付加的なアパーチャ243がプレート234内に含まれる。付加的なアパーチャ243はプレート234の底部3分の1へ向かって緯度方向に位置決めされ、前記他のアパーチャ242の面積の約2倍を有するスタジアム形状を有している。この付加的なアパーチャは、期待標的消毒領域が、複数のUV標準のいずれか1つにしたがって消毒を行うのに十分なUV光を受容することを保証するのを支援することができる。所定の厚さを有する表面を通るアパーチャの角度もUV光に影響を与えることができ、このことは消毒デバイスからのUV照射パターン全体に影響を与える。例えば、概ね台形の輪郭を有する遮蔽プレート234は平らでなく、その換わりに、構造又は輪郭を含む構造の厚さを変更することによって形成された凸面状部分及び凹面状部分を含むことがある。このことはおそらく図41の断面図において最も容易に見ることができ、図41は、アパーチャ243,242と、遮蔽ノーズ235の波状面とを示している。輪郭は、1つのアパーチャ242を備えた実施態様を示す図35でも見ることができる。アパーチャの種々の特徴は、期待標的消毒領域に対する消毒デバイスの期待される位置及び配向に対応して、期待標的消毒領域におけるUV照射パターンの均一な強度を高めるように選択することができる。1典型的実施態様では、アパーチャ242の特徴、及び他の消毒デバイスの特徴は、標的消毒領域の中央領域内に2μW/cm2強度レベルのベースラインを提供する。
【0123】
フィン236はUV反射材料から形成し、UV反射材料層を含み、又はUV透過性であってもなくてもよいベース基体上にUV反射被膜を有することができるので、開口208に面する各フィンの内向きの側が、これに入射するUV光を反射する。反射フィンによって入射した開口208からのUV光出力部分は、消毒デバイスから出力されたUV照射パターンに影響を与えることにより、UVパターンを成形する。例えば、図43に示されているように、図示のように配置された配向された消毒デバイスの場合、UV照射パターン204は、反射フィンなしではUV光を受容しない、キーボード202の上面近くの横方向角隅238を含むキーボード全体を覆っている。フィンの配向、形状、及びサイズは、用途及び所期UV照射パターン形状に応じて変化することができる。なお、図示の実施態様は反射フィンを含むものの、遮蔽ノーズの別の実施態様はフィンを含まなくてよく、或いは反射被膜を省き、UV光を反射しない遮蔽フィンのみを備えるだけであってもよい。
【0124】
消毒デバイス200のハウジング206は、消毒デバイスをアタッチメントデバイスに取り付けるためのカップリングメカニズムを含むことができる。例えば、調節可能なアタッチメントデバイスは、2013年10月2日付けで出願されたPORTABLE LIGHT FASTENING ASSEMBLYと題する米国特許出願公開第2015/0297766号明細書に記載された、調節可能なアタッチメントデバイスであってよい。或いは、アタッチメントデバイスは取り付け後には調節できないものであってもよく、これにより、消毒デバイスの配向、高さ、及び位置が標的消毒領域に対する取り付け時に固定される。アタッチメントデバイス210は、一方の端部で消毒デバイス210に取り付けるだけでよく、他方の端部で支持構造に取り付けられるのではなく、しかし代わりに自立支持構造を形成するように形成されていてよい。例えば、アタッチメントデバイスは一方の端部で消毒デバイス200に取り付けることができ、そして標的消毒領域、例えばキーボード202の近くに配置するために他方の端部でテーブルスタンドとして形成することができる。
【0125】
消毒デバイス200は、電力回路、制御回路、検知回路、及び通信回路を含む、動作のための回路を含むことができる。例えば、消毒デバイス200は、2016年1月26日付けで発行された“PORTABLE LIGHT FASTENING ASSEMBLY”と題する、Cole他の米国特許第9,242,018号明細書、2018年5月22日付けで発行された“UV GERMICIDAL SYSTEM, METHOD, AND DEVICE THEREOF”と題するCole他の米国特許第9,974,873号明細書、2019年6月10日付けで出願された“DISINFECTION BEHAVIOR TRACKING AND RANKING”と題するBaarman他の国際出願第PCT/US2019/023842号、及び2019年6月10日付けで出願された“MOBILE DEVICE DISINFECTION”と題するBaarman他の国際出願第PCT/US2019/036298号に記載されているように、本開示の消毒デバイス200の種々の実施態様及びこれらの変更形内に組み込まれた回路を含むことができる。上記文献は全体を参照することにより前に援用された。別の例としては、消毒デバイス200は、2020年3月6日付けで出願された“UV DISINFECTION PLATFORM”と題する米国仮特許出願第62/985,976号に記載されているように、本開示の消毒デバイス200の種々の実施態様及びこれらの変更形内に組み込まれた回路を含むことができる。上記文献は全体を参照することによりここに援用される。
【0126】
多層UV透過フィルム、例えばUV消毒充電器のための多層UV透過媒体804、多層UV透過媒体1104、又はUVフィルム226は、UV透過特性を有する2つ又は3つ以上の材料層を含むことができる。UV透過媒体1104/804/226はUV透過スキン、又は消毒のためのUV光の輸送及び分配を可能にするレンズとして作用することができる。例えば、いくつかの実施態様では、種々異なる層は、異なるUV反射特性、UV吸収特性、UV透過性、又は他のUV光偏光特性を有することができる。これらの特性は協働して、UV光が所期の強度範囲を持って標的消毒領域に達するのを可能にする所望のUV光分布を提供する。
【0127】
異なる層の異なる特徴は種々異なる方法で提供することができる。UV多層媒体は、異なる層に異なる(又は異なる量の)UV特性を変更する添加材を装填すること、層の厚さを変更すること、UVブロッキングパターンを被着すること、層材料タイプを変更すること、異なる層の形状を変更すること、又は層表面のうちのいずれかの表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせにより選択されたその光学特性を有することができる。複数の層を利用することにより、表面のUVエネルギー分布特性を改善することができるので、UV光は、他の問題を引き起こす範囲にまでUV源強度を高める必要なしに、さもなければ初期強度に達することが難しい領域にUV光は達することができる。
【0128】
UV多層媒体は任意の数の層を含むのに対して、実施態様の多くは1つ又は2つ以上の輸送層から成る集合と、1つ又は2つ以上のインターフェイス層とを含む。輸送層は、層に入力されたUV光を促してフィルムの長さに沿って透過するUV光特性を含む。インターフェイス層は輸送層からのUV光を消毒のためにインターフェイス層へ拡散するためのUV光特性を含む。一実施態様では、UV透過フィルム/媒体の異なる層が、異なる厚さと添加材の異なる装填量とを有する。他の実施態様では、UV透過フィルム/媒体の異なる層は、異なるUV光特性を有する異なる材料から形成されている。インターフェイス層内の添加材の厚さ、材料、及び装填量は、輸送層から受容された光が拡散され、暴露インターフェイス面を消毒するのに十分な線量を持って、インターフェイス層の外側表面に達するようになっていてよく、インターフェイス面は例えばその表面上に載置されたデバイスを含む。例えば暴露されたインターフェイス面はUV消毒充電器面804であり、暴露されたインターフェイス面上に載置されたデバイスがある。輸送層内の添加材の厚さ、材料、及び装填量は、所与の定義されたUV光入力を考慮して、UV媒体/フィルムの全長に沿ってインターフェイス層へ十分な光が提供されるので、インターフェイス層による拡散後には、暴露面を消毒するのに十分なUV光が、たとえUV光入力から最も離れた距離のところでも存在する。
【0129】
いくつかの実施態様では、多層UV透過媒体110は、異なるUV特性を有する2つ又は3つ以上の材料層を含んでよい。図11の実施態様を参照すると、暴露された外側表面を有する外層1106は、消毒のための送達層であり、粒子1108を有している。粒子1108は、同じタイプの粒子1108をより低い密度でさらに有する第2の内層1110からの反射光を再指向する。これらの粒子は石英又はUVCのための他の半透明材料であってよく、しかし光を外方へ向かって屈折させるファセットを有している。この第2層1108は分配層であり、材料の距離の端部で利用可能なある程度のエネルギーを有するのに十分な反射材料を有し、これに対して外層1106の暴露面を消毒するのに十分なUVエネルギーを外層1106へ提供するように設計されている。換言すれば、多層UV透過フィルム1102の一方の層はより高い密度で反射粒子を有し、これに対して他方の層はより低いレベルの反射粒子を有しており、そして主としてエネルギーを第1層へ分配するために使用され、そしてより低い密度で反射粒子を有している。
【0130】
図11の断面図は、UV消毒充電器、例えば図29に示されたものと併せて使用するためのUV多層透過媒体を同様に表すこともできる。タッチスクリーン又はキーパッドに被着する代わりに、多層UV透過媒体をUV消毒充電器の基体又は他の表面に被着することができる。基体1100は、UV光がUV-C多層透過媒体に沿って分布するのを促進するための反射特性を有することができる。UV光は種々様々な方法でUV透過多層媒体内へ入力することができる。いくつかの実施態様では、UV光はUV源808から表面804へ向かって照らされるので、UV光は表面上に配置された1つ又は複数のデバイスの露出面を消毒する。加えて、UV透過多層媒体804に入射したUV源808は、表面全体にわたって、表面804上に配置された1つ又は2つ以上のデバイスの下側まで分配され、これらの表面を消毒する。別の実施態様では、UV源808は、UV光をUV透過媒体804のエッジへ、光パイピング(light piping)又は他の形で分配することができ、UV源ハウジング828はハウジング826の表面に面している。UV多層透過媒体804はUV透過ガスケット830によって取り囲むことができる。ガスケットは、UV光がUV透過面のエッジに沿って移動するのを促すことができ、そしてUV光がUV多層透過媒体804全体にわたってより大きく分布するのを可能にする。ガスケットはUV消毒充電器ハウジング826とUV多層透過媒体804との間に挟むことができる。ガスケットはUV透過材料から形成することができ、そして多層UV透過媒体の種々異なるUV層の、本明細書に記載された改善手段のいずれかを含んでよい。例えば、ガスケット自体は、光変化添加材を装填することから得られる光変化特性を含むことができる。さらに、ガスケットの厚さ、テキスチャ、及び材料は、所期UV光透過特性を提供するように選択することができる。
【0131】
図12に示された別の実施態様では、UV透過フィルム1202がチューブ1200、例えばケーブル又は医療デバイスの表面に被着されている。チューブは内部キャビティ1204を有することができる。UV入力光1206は、チューブ1200内又はチューブ1200上に、或いはチューブ1200の外部に設けられたUV源(図示せず)からUV透過フィルム1202のエッジへ向けて導くことができる。UV入力光1206は、UV透過フィルム1200のエッジによって、UV透過フィルムのエッジの一部によって入射することができ、或いは、UV入力光1206は、UV透過チューブ1200によって入射することができる。UV透過フィルム1202は、材料中に混合された反射特性を有するチューブと同時モールディングするか又は押し出すことができる。UV透過フィルムは、特定の逆二乗のフィルタリング及びエネルギー分散のために印刷することもできる。図12は同時押出ケーシングを備えたチューブを示しており、前記同時押出ケーシングは、一次チューブ1200内部のエネルギーのうちのいくらかがケーシングを通して、そしてケーシングから広められるのを可能にする。一次ケーシングは、さらに分布パターンに加えて、暴露を制限し、UVCエネルギーをより均一に分配する印刷パターンを有してもよい。UV光がUV透過チューブ1200に沿って移動し、光のうちのいくらかがUV透過フィルム1202によって入射するようになり、マイクロ粒子1208に衝突し、前記マイクロ粒子1208はUV光拡散効果を与える。前記UV光拡散効果は、UV透過フィルムの外側表面に沿って出力UV光1210を、そうでない場合よりも大きく分散する。出力光矢印1210を表す矢印の長さは比較的短く、これはUV透過フィルムを出たUV光が拡散されており、拡散改善添加粒子を有するUV透過フィルム1202の拡散効果に起因してUV光がチューブから離れる方向に移動するのに伴って、UV光の強度は急速に低下する。
【0132】
F. UVハウジング
【0133】
図13~16は、種々のユーザーインターフェイスデバイスのUV透過ハウジングの例を示している。UV光がUV透過ハウジングに沿って移動し、そうでなければ、デバイスにUVC光を送るUV消毒デバイスによって完全には消毒されないおそれがある領域に到達するように、UV透過ハウジングによって案内されることを可能にすることによって、UV透過ハウジングはユーザーインターフェイスデバイスのUV消毒特性を改善することができる。UV透過ハウジングの光学特性は、ハウジングに添加材を装填すること、UVブロッキングパターンを被着すること、ハウジングの材料タイプ、厚さ、形状、層、又は表面テキスチャを変更すること、又はこれらのいずれかの組み合わせによって選択することができる。
【0134】
図13は、昇降ボタン1304を備えたエレベータ操作盤1302を示している。エレベータ操作盤及びボタンに添加材を装填することにより、ハウジングの光学特徴を改善することができる。加えて、エレベータ操作盤1302の厚さを変更することにより、操作盤の周りにUV光を適応させて案内することができる。例えば、エレベータ操作盤の角隅及びエッジ1310は異なる厚さを有することができる。大まかに言えば、材料が薄ければ薄いほど、UV透過性は高くなる。したがって、操作盤の厚さを変更することにより、操作盤のUV透過特徴を変化させることができ、操作盤上又は操作盤へ向かって照らされるUV光から生じるUV光パターンを変化させることができる。エレベータ操作盤の可変厚と、例えばUV光を拡散する添加材の装填との組み合わせは、エレベータ操作盤のUV消毒特性を改善するように協働する。すなわち、エレベータ操作盤上に照らされた特定のUVC光パターンに応じて、UVC光は材料全体にわたって露出面に分配され、効果的で改善された形でエレベータ操作盤を消毒する。エレベータ操作盤の具体的な特徴は、UV光モデリングソフトウェアによって得ることができ、例えば、エレベータ操作盤材料中に装填される添加材の密度及びタイプ、並びにエレベータ操作盤の種々異なる厚さを、所期UV強度測定値に基づいて選択することができる。
【0135】
図14は、電灯スイッチカバープレート1402及び電灯スイッチ1404を含む電灯スイッチ1400を示している。電灯スイッチカバープレート1402及びスイッチ1404には、電灯スイッチの光学特徴を改善するために添加材を装填することができる。加えて、電灯スイッチプレート1402の厚さを変更することにより、プレートの周りにUV光を適応させて案内することができる。例えば、プレートの角隅及びエッジ1406は異なる厚さを有することができる。大まかに言えば、材料が薄ければ薄いほど、UV透過性は高くなる。したがって、プレートの厚さを変更することにより、電灯スイッチ1400のUV透過特徴を変化させることができ、プレート上又はプレートへ向かって照らされるUV光から生じるUV光パターンを変化させることができる。電灯スイッチプレートの可変厚と、例えばUV光を拡散する添加材の装填との組み合わせは、電灯スイッチ1400のUV消毒特性を改善するように協働する。すなわち、電灯スイッチ1400上に照らされた特定のUVC光パターンに応じて、UVC光は材料全体にわたって電灯スイッチの露出面に分配され、効果的で改善された形で電灯スイッチ1400を消毒する。電灯スイッチ1400の具体的な特徴は、UV光モデリングソフトウェアによって得ることができ、例えば、電灯スイッチ内に装填される添加材の密度及びタイプ、並びにプレートの種々異なる厚さを、所期UV強度測定値に基づいて選択することができる。加えて、又はその代わりに、印刷フィルタを電灯スイッチ上に設けることもできる。例えば電灯スイッチプレートは、衝突するとUV光を拡散する添加材を有するUV拡散被膜を含むことができる。
【0136】
図15は、キーボードキー1500を示している。キー1500のハウジングに添加材を装填することにより、光スイッチの光学特徴を改善することができ、或いはキーの外側表面にUV拡散被膜又は透過被膜を被着することができる。加えて、キー1500の厚さを変更することにより、キーの露出面の周りにUV光を適応させて案内することができる。例えば、キーの角隅及びエッジ1502は異なる厚さを有することができる。大まかに言えば、材料が薄ければ薄いほど、UV透過性は高くなる。したがって、キーの厚さを変更することにより、キーボードキー1500(及びキーボード全体)のUV透過特徴を変化させることができ、キー上で又はキーへ向かって照らされるUV光から生じるUV光パターンを変化させることができる。キーの可変厚と、例えばUV光を拡散する添加材の装填との組み合わせは、キー1500のUV消毒特性を改善するように協働する。すなわち、キー1500上に照らされた特定のUVC光パターンに応じて、UVC光は材料全体にわたってキーの露出面に分配され、効果的で改善された消毒を可能にする。キー1500の具体的な特徴は、UV光モデリングソフトウェアの使用によって選択することができ、例えば、キー内に装填される添加材の密度及びタイプ、並び種々異なる厚さを、表面上の所期UV強度測定値に基づいて選択することができる。
【0137】
図16はマウス1600を示している。マウス1600のハウジングに添加材を装填することにより、その光学特徴を改善することができ、或いはマウスの外側表面にUV拡散被膜を被着することができる。加えて、マウス1500の厚さを変更することにより、マウスの露出面の周りにUV光を適応させて案内することができる。例えば、マウスの角隅及びエッジ1602は異なる厚さを有することができる。大まかに言えば、材料が薄ければ薄いほど、UV透過性は高くなる。したがって、マウスの厚さを変更することにより、マウスのUV透過特徴を変化させることができ、マウス上で又はマウスへ向かって照らされるUV光から生じるUV光パターンを変化させることができる。マウスの可変厚と、例えばUV光を拡散する添加材の装填との組み合わせは、マウス1600のUV消毒特性を改善するように協働する。すなわち、マウス1600上に照らされた特定のUVC光パターンに応じて、UVC光は材料全体にわたって露出面に分配され、効果的で改善された消毒を可能にする。マウス1600の具体的な特徴は、UV光モデリングソフトウェアの使用によって選択することができ、例えば、キー内に装填される添加材の密度及びタイプ、並び種々異なる厚さを、表面上の所期UV強度測定値に基づいて選択することができる。
【0138】
方向を意味する用語、例えば「鉛直」、「水平」、「上」、「底」、「上側」、「下側」、「内側」、「内方」、「外側」、及び「外方」という用語は、図示された実施態様の配向に基づいて本発明を説明するのを助けるために使用される。方向に関する用語を使用することが、本発明を特定の配向に限定するものと解釈するべきではない。
【0139】
上記説明は本発明の本実施態様に関するものである。添付のクレームに定義された本発明の思想及びより広範な態様から逸脱することなしに、種々の変更及び変化を加えることができる。これらは、均等論を含む特許法の原則にしたがって解釈されるべきである。本開示は例示を目的として提供したものであって、本発明の全実施態様の網羅的な説明として解釈するべきではなく、或いは請求の範囲を、これらの実施態様との関連で例示又は説明した特定のエレメントに限定するものと解釈するべきでもない。例えば、そしてこれに限定するものではないが、記載の発明の任意の個々のエレメントを、ほぼ同様の機能を提供するか又は適宜の動作を提供する代わりのエレメントに置き換えることもできる。このことは、目下知られている別のエレメント、例えば当業者に現在知られているかもしれないエレメント、及び将来開発され得る別のエレメント、例えば開発時に代替物として当業者に認識されるかもしれないエレメントを含む。さらに、開示された実施態様は、同時に記載された、そして協働して利点の集合を提供し得る複数の態様を含む。本発明は、発行されたクレームに明示されている場合を除いて、これらの態様のすべてを含む実施態様、又は言及された利点のすべてを提供する実施態様にのみ限定されるものではない。例えば冠詞「a」、「an」、「the」又は「said」を使用した、単数形のクレーム要素の言及は、要素を単数形に限定するものと解釈するべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33A-33B】
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
【手続補正書】
【提出日】2022-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0139
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0139】
上記説明は本発明の本実施態様に関するものである。添付のクレームに定義された本発明の思想及びより広範な態様から逸脱することなしに、種々の変更及び変化を加えることができる。これらは、均等論を含む特許法の原則にしたがって解釈されるべきである。本開示は例示を目的として提供したものであって、本発明の全実施態様の網羅的な説明として解釈するべきではなく、或いは請求の範囲を、これらの実施態様との関連で例示又は説明した特定のエレメントに限定するものと解釈するべきでもない。例えば、そしてこれに限定するものではないが、記載の発明の任意の個々のエレメントを、ほぼ同様の機能を提供するか又は適宜の動作を提供する代わりのエレメントに置き換えることもできる。このことは、目下知られている別のエレメント、例えば当業者に現在知られているかもしれないエレメント、及び将来開発され得る別のエレメント、例えば開発時に代替物として当業者に認識されるかもしれないエレメントを含む。さらに、開示された実施態様は、同時に記載された、そして協働して利点の集合を提供し得る複数の態様を含む。本発明は、発行されたクレームに明示されている場合を除いて、これらの態様のすべてを含む実施態様、又は言及された利点のすべてを提供する実施態様にのみ限定されるものではない。例えば冠詞「a」、「an」、「the」又は「said」を使用した、単数形のクレーム要素の言及は、要素を単数形に限定するものと解釈するべきではない。
(態様1)
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジング内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと
を含む、UV消毒デバイス。
(態様2)
UV-Cレンズが、SiO 2 マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料である、態様1に記載のUV消毒デバイス。
(態様3)
UV-Cレンズが可変の厚さを有している、態様1に記載のUV消毒デバイス。
(態様4)
UV-Cレンズが、SiO 2 マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料であり、且つ前記UV-Cレンズが可変の厚さを有しており、これらが組み合わさって前記UV-Cレンズの形態、前記概ね均一なUV-C光パターンに貢献する、態様1に記載のUV消毒デバイス。
(態様5)
UV-Cレンズの内側表面がUVブロッキングパターンを含む、態様1に記載のUV消毒デバイス。
(態様6)
UV-Cレンズの外側表面がテキスチャ加工されている、態様1に記載のUV消毒デバイス。
(態様7)
UV消毒デバイスのためのパターン化レンズであって、前記パターン化レンズが、
レンズと、
前記レンズの表面に被着されたUVブロッキングパターンであって、前記UVブロッキングパターンが、レンズによってレンズ表面全体にわたって入射するUV光を一様にし、UV光が所定の部分へ向かって集中するのを防止するように形成されている、UVブロッキングパターンと
を含む、UV消毒デバイスのためのパターン化レンズ。
(態様8)
前記UVブロッキングパターンは、レンズを通した比較的均一な光分布をもたらし、これにより前記レンズ内のUVホットスポットを低減する、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様9)
前記UVブロッキングパターン及び前記レンズを通過するUV光によって生成されたUV光パターンが概ね均一であるように、前記UVブロッキングパターンの形状、サイズ、及び材料が選択される、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様10)
前記UVブロッキングパターンの特徴が、UV源の形状にしたがって選択される、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様11)
前記UVブロッキングパターンの特徴が、UV源の測定されたUV光出力マッピング、及び仮想環境内のUV源のシミュレートされたUV光出力マッピングのうちの少なくとも一方にしたがって選択される、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様12)
前記UVブロッキングパターンが、前記レンズの表面に被着された薄膜及び被膜のうちの少なくとも1つである、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様13)
前記UVブロッキングパターンが、前記レンズの表面上にエッチングされたパターンである、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様14)
前記UVブロッキングパターンが種々異なる光学特徴を有する複数のゾーンを含む、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様15)
複数のゾーンが、より高い強度のUV光を受容する一次ゾーンと、より低い強度のUV光を受容する二次ゾーンとを含み、それぞれのゾーン内の前記パターン化レンズを通るUV光が、UV消毒システム内の通常の使用を通して、UVレンズを変形、損傷、又は変色させ得る閾値を下回ったままにするように、前記複数のゾーンが協働する、態様7に記載のパターン化レンズ。
(態様16)
ヒューマンインターフェイスデバイスであって、
前記ヒューマンインターフェイスデバイスのUV拡散特性を改善するためのUV拡散マイクロ粒子を装填されたUV透過ハウジングを含む、
ヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様17)
前記ヒューマンインターフェイスデバイスが、エレベータ操作盤、電灯スイッチ、キーボードキー、マウス、カウンタートップ、及びデスク表面のうちの少なくとも1つである、態様16に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様18)
前記UV透過ハウジングが約70%のPFAと30重量%のSiO 2 マイクロビードとから形成されている、態様16に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様19)
前記SiO 2 マイクロビードが銅を有している、態様18に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様20)
UV消毒デバイスと一緒に使用するための複合レンズであって、前記複合レンズが、
第1UVC透過性レベルを有する一次レンズと、
前記第1UVC透過性レベルよりも高い第2UVC透過性レベルを有する二次レンズと、
を含み、
前記一次及び二次レンズが協働して、UV消毒デバイスの通常の使用中にUVホットスポットを低減又は防止する、
複合レンズ。
(態様21)
前記一次及び二次レンズの材料の特性が、前記一次及び二次レンズに添加材を装填すること、前記一次及び二次レンズに異なるUVブロッキングパターンを被着すること、前記一次及び二次レンズの材料タイプ、厚さ、形状、及び表面テキスチャのうちの1つ又は2つ以上を変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって選択される、態様20に記載の複合レンズ。
(態様22)
前記一次及び二次レンズのレンズ材料が、異なる光拡散特性を提供する異なる量の添加材を装填されている、態様20に記載の複合レンズ。
(態様23)
前記一次及び二次レンズが接合されている態様20に記載の複合レンズであって、前記複合レンズが標的消毒表面に対して所定の角度に配向されたUV消毒デバイス内に設けられたときに、概ね均一なUV光パターンを生成するために、前記二次レンズの位置が前記一次レンズに対してオフセットされている、態様20に記載の複合レンズ。
(態様24)
前記二次レンズが、前記二次レンズを少なくとも部分的に取り囲むフィンガ対を用いて前記一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である、態様20に記載の複合レンズ。
(態様25)
前記一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している、態様20に記載の複合レンズ。
(態様26)
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジングの内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされた複合レンズであって、前記複合レンズが、前記UV-C源のより近くでは低減された強度でUV光パターンを生成し、標的距離及び線量まで概ね均一な強度パターンで全エネルギー出力パターンを提供するように形成されている、複合レンズと、
を含み、前記複合レンズが、
第1UVC透過性レベルを有する一次レンズと、
前記第1UVC透過性レベルよりも高い第2UVC透過性レベルを有する二次レンズと、
を含み、
前記一次及び二次レンズが協働して、UV消毒デバイスの通常の使用中にUVホットスポットを低減又は防止する、
UV消毒デバイス。
(態様27)
前記UV-C源が前記標的消毒領域からオフセットされて位置決めされており、複合レンズを含む前記UV消毒デバイスが、前記標的消毒領域に対して非垂直角度に位置決めされている、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様28)
前記一次及び二次レンズの材料の特性が、前記一次及び二次レンズに添加材を装填すること、前記一次及び二次レンズに異なるUVブロッキングパターンを被着すること、前記一次及び二次レンズの材料タイプ、厚さ、形状、及び表面テキスチャのうちの1つ又は2つ以上を変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって、選択される、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様29)
前記一次及び二次レンズのレンズ材料が、異なる光拡散特性を提供する異なる量の添加材を装填されている、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様30)
前記一次及び二次レンズが接合されている態様26のUV消毒デバイスであって、前記複合レンズが標的消毒表面に対して所定の角度に配向されたUV消毒デバイス内に設けられたときに、概ね均一なUV光パターンを生成するために、前記二次レンズの位置が前記一次レンズに対してオフセットされている、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様31)
前記二次レンズが、前記二次レンズを少なくとも部分的に取り囲むフィンガ対を用いて前記一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様32)
前記一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様33)
前記一次レンズが補助プリズムを含み、前記補助プリズムが、前記標的消毒領域でより均一な光分布を生成するように形成された、前記標的消毒領域から離れるように内方に向かって突出している、態様26に記載のUV消毒デバイス。
(態様34)
UV消毒デバイスのための可変厚レンズであって、前記可変厚レンズが、
UV光入力面と、
UV光出力面と、
UV光入力面とUV光出力面との間のUV光媒体であって、前記UV光媒体の厚さが、UV光入力面に入射したUV光に応じて、UV出力面を通る概ね均一な強度を有する拡散UVエネルギーパターンを提供するように選択される、UV光媒体と、
を含む、UV消毒デバイスのための可変厚レンズ。
(態様35)
前記UV出力面を通る概ね均一な強度が、UV消毒デバイス内の通常の使用を通して、UVホットスポットが前記可変厚レンズ上に形成されるのを防止する、態様34に記載の可変厚レンズ。
(態様36)
前記可変厚レンズが前記UV消毒デバイス内に設けられたときに、UV源の形状及び位置にしたがって、前記UV光媒体の厚さが選択される、態様34に記載の可変厚レンズ。
(態様37)
前記UV光入力面の曲率、前記UV光出力面の曲率、UV光媒体の厚さ、前記UV光媒体内の光学変向特性を有する添加材、及びUV光出力面の表面テキスチャの組み合わせが、前記拡散UVエネルギーのパターンを形成するように選択される、態様34に記載の可変厚レンズ。
(態様38)
前記UV光媒体の厚さが、測定されたUV光出力マッピング、及び仮想環境内のシミュレートされたUV光出力マッピングのうちの少なくとも一方に応じて選択される、態様34に記載の可変厚レンズ。
(態様39)
UV源と併せて動作可能なヒューマンインタフェースデバイスであって、前記ヒューマンインターフェイスデバイスは、
定義されたUV光パターンに従って当該ハウジングによって入射したUV光を分配するのを支援する光学特性を有するように形成された、ハウジング
を含む、
ヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様40)
前記ハウジングの光学特性が、前記ハウジングに添加材を装填すること、前記ハウジングの少なくとも一部に異なるUVブロッキングパターンを被着すること、及びハウジング材料のタイプ、厚さ、形状、層、又はテキスチャを変更すること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせによって、選択される、態様39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様41)
前記光学特性が、前記ハウジングによって入射したUV光に応じて、所期UV消毒線量を前記ハウジングの露出面に提供することを含む、態様39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様42)
前記ヒューマンインターフェイスデバイスが、エレベータ操作盤、電灯スイッチ、キーボード、マウス、チューブ、及びデバイスケースのうちの少なくとも1つである、態様39に記載のヒューマンインターフェイスデバイス。
(態様43)
UV源と併せて動作可能なUV光分配改善型カウンタートップであって、前記UV光分配改善型カウンタートップが、
露出面を有するカウンタートップと、
前記カウンタートップと接合されたUV透過スキンであって、前記UV透過スキンが、前記カウンタートップの露出面に沿った、定義されたUV光パターンにしたがって、UV透過スキンによって、入射したUV光を分配するのを支援する光学特性を有するように形成されている、UV透過スキンと
を含む、
UV光分配改善型カウンタートップ。
(態様44)
光学特性が、前記UV透過スキンにUV透過マイクロ粒子を装填すること、前記UV透過スキンの厚さを変更すること、及びUV透過スキンの表面テキスチャを変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって選択される、態様43に記載のUV光分配改善型カウンタートップ。
(態様45)
ヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するためにUV光を分配するヒューマンインターフェイスデバイスに接合可能な多層フィルムであって、前記多層フィルムが、
前記多層フィルムの長さに沿ってUV光を透過させるためのUV透過材料から成る輸送層と、
前記輸送層に接合された1つの表面と、人間相互作用に晒された1つの表面とを有するインターフェイス層と、
を含み、
前記輸送層が、前記輸送層内のUV光をインターフェイス層へ再指向する第1量のUV光変更マイクロ粒子を含み、
インターフェイス層が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために露出面へ拡散する第2量のUV光変化マイクロ粒子を含む、
多層フィルム。
(態様46)
前記輸送層が第1厚を有し、前記インターフェイス層が第2厚を有しており、前記輸送層の第1厚が、前記輸送層内でUV光を前記インターフェイス層へ再指向することに貢献し、前記インターフェイス層の第2厚が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために前記露出面へ拡散することに貢献する、態様45に記載の多層フィルム。
(態様47)
前記輸送層及び前記インターフェイス層の厚さと、前記輸送層及び前記インターフェイス層のUV光変化マイクロ粒子との組み合わせが、前記輸送層への所定のUV入力光に応じて、前記インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分な線量を与える多層フィルム形態を提供する、態様46に記載の多層フィルム。
(態様48)
定義されたUV入力光のための、前記輸送層の厚さと、前記輸送層内のUV光変化マイクロ粒子の量とが協働して、前記インターフェイス層に十分なUV光を提供し、これにより、前記インターフェイス層による拡散後、UV光入力から最も遠い前記露出面の領域を含む、インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分なUV光がある、態様46に記載の多層フィルム。
(態様49)
テキスタイル製品であって、
織り合わされてファブリックになった複数の繊維であって、前記複数の繊維の部分集合が、改善型UV透過繊維であり、前記改善型UV透過繊維が前記ファブリックを通るUV光貫通量を増大させ、前記ファブリックの内部で捕捉された生物活性を処理するように形成されている、
テキスタイル製品。
(態様50)
前記テキスタイル製品がラボコート及び実験用座席のうちの少なくとも一方である、態様49に記載のテキスタイル製品。
(態様51)
前記改善型UV透過繊維がPFA、FEP、及びPTFEのうちの少なくとも1種から製造されている、態様49に記載のテキスタイル製品。
(態様52)
前記改善型UV透過繊維が、UV光拡散特性を高めるために、SiO 2 マイクロ粒子を装填されている、態様51に記載のテキスタイル製品。
(態様53)
前記改善型UV透過繊維の形状及びサイズが、可撓性及び摩耗特徴にしたがって可変である、態様49に記載のテキスタイル製品。
(態様54)
当該UV消毒充電器上に配置されたヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するためにUV光を分配するUV消毒充電器に接続可能な多層媒体であって、前記多層媒体が、
前記多層媒体の長さに沿ってUV光を透過させるためのUV透過材料から成る輸送層と、
前記輸送層に接合された1つの表面と、前記ヒューマンインターフェイスデバイスの処理のために晒された1つの表面とを有するインターフェイス層と
を含み、
前記輸送層が、前記UV光を前記輸送層に沿って導くUV光特性を有しており、
前記インターフェイス層が、前記輸送層から受容されたUV光を、前記消毒のために露出面へ拡散するUV光学特性を有している、
多層媒体。
(態様55)
前記輸送層が第1厚を有し、前記インターフェイス層が第2厚を有しており、前記輸送層の第1厚が、前記輸送層内でUV光を導くことに貢献し、前記インターフェイス層の第2厚が、前記輸送層から受容されたUV光を、消毒のために露出面へ拡散することに貢献する、態様54に記載の多層媒体。
(態様56)
前記輸送層及び前記インターフェイス層の厚さと、前記輸送層及び前記インターフェイス層のUV光変化マイクロ粒子との組み合わせが、前記多層媒体へのUV入力光に応じて、前記インターフェイス層の露出面上に配置されたヒューマンインターフェイスデバイスを消毒するのに十分な線量を提供する多層フィルム形態を提供する、態様55に記載の多層媒体。
(態様57)
定義されたUV入力光のための、前記輸送層の厚さと、前記輸送層内のUV光変化マイクロ粒子の量とが協働して、前記インターフェイス層に十分なUV光を提供し、これにより、前記インターフェイス層による拡散後、UV光入力から最も遠い前記露出面の領域を含む、インターフェイス層の露出面を消毒するのに十分なUV光がある、態様55に記載の多層媒体。
(態様58)
UV透過ガスケットを含む、態様54に記載の多層媒体。
(態様59)
前記UV透過ガスケットが前記輸送層を取り囲み、そしてUV光を前記輸送層へ向かって促進する、態様58に記載の多層媒体。
(態様60)
UV消毒デバイスであって、
開口を有するハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C光源であって、前記UV-C光源がUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記開口をシールするように形成されたレンズであって、前記レンズが、前記UV-C光源からのUV-C光を、前記開口を通して導くように形成されている、レンズと、
前記ハウジング内部に設けられたUV-Cリフレクタであって、前記UV-Cリフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を、前記ハウジングの前記開口へ向かって反射するように形成されたUV-Cリフレクタと、
を含む、UV消毒デバイス。
(態様61)
前記ハウジングが前記ハウジングの開口内部に複数の指向性ルーバを含み、前記レンズが、前記UV-C光を前記複数のルーバに向けるように形成されており、複数のルーバ間の空間を通るUV-C光が、UV-C光をUV-C光パターンに制限し、前記複数のルーバの間隔は、前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均一性を高めるように形成されている、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様62)
前記ハウジングがアイブローを含み、前記アイブローが複数のルーバと協働して、前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均一性を高める、態様61に記載のUV消毒デバイス。
(態様63)
前記開口が下向きの角度を指すように、前記ハウジングが配向されており、アイブローが、前記UV消毒デバイスと同じ目の高さに位置決めされた使用者のために、UV源に対する視線を制限する、態様61に記載のUV消毒デバイス。
(態様64)
前記ハウジングが前記開口内部に位置決めされた光学遮蔽手段を含み、前記開口を通るUV-C光の一部が前記光学遮蔽手段によってブロックされることにより、前記UV-C光が2つの異なるUV-C光パターンに分割されて、一方は前記開口を通って前記光学遮蔽手段の一方の側に入り、そして他方は前記開口を通って前記光学遮蔽手段の他方の側に入るようになっており、前記光学遮蔽手段が前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域におけるUV-C光パターンの均質性を高める、態様61に記載のUV消毒デバイス。
(態様65)
前記標的消毒領域における前記UV-C光パターン内の強度が閾値レベルを上回る強度を有するように、前記光学遮蔽手段は、UV光が通過するのを可能にするアパーチャを含む、態様64に記載のUV消毒デバイス。
(態様66)
前記光学遮蔽手段は、第1アパーチャと、より大きい第2のアパーチャとを含み、前記第2のアパーチャは、前記標的消毒領域における前記UV-C光パターン内の強度が閾値レベルを上回る強度を有するように、UV光が通過するのを可能にする、態様64に記載のUV消毒デバイス。
(態様67)
前記ハウジングが、前記開口内部に位置決めされた光学遮蔽手段のエッジから外方へ向かって延びるフィン対を含み、前記フィン対がそれぞれ前記UV消毒デバイスの端部へ向かって角度付けされている、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様68)
各フィンの内側表面がUV反射性である態様67に記載のUV消毒デバイスであって、前記UV消毒デバイスがキーボード上に搭載されたときにUV-C光パターンが前記キーボードのエッジに達するように、前記フィンの角度が前記UV-C光パターンを成形するように形成されている、態様67に記載のUV消毒デバイス。
(態様69)
前記フィンが、前記強度を前記UV-C光パターンの中心へ向かって制限する、態様68に記載のUV消毒デバイス。
(態様70)
前記レンズが、切り欠き部分を有するUV透過シートであり、前記切り欠き部分が、前記開口をカバーするために前記ハウジングの内部キャビティ内部に前記UV透過シートを整合させるように形成されている、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様71)
前記UV透過シートがUV透過パターンを含み、前記UV透過パターンが、前記UV消毒デバイスに対して標的領域のUV-C光の強度の均一性を高めるように形成されている、態様70に記載のUV消毒デバイス。
(態様72)
前記レンズが、UV透過パターンを形成する複数のアパーチャを有するシリコーンシートを含む、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様73)
前記レンズが、UV透過パターンを形成する複数のアパーチャを含むホウケイ酸ガラスシートを含む、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様74)
UVレンズがUV不透明層とUV透過層とを含み、前記UV不透明層が、パターン状に形成された複数のアパーチャを含む、態様60に記載のUV消毒デバイス。
(態様75)
前記複数のアパーチャのパターンがXよりも大きい密度を含む、態様74に記載のUV消毒デバイス。
(態様76)
パターンが、前記レンズの中心の近くに大きなアパーチャを、より小さなアパーチャの2つの集合によってそれぞれの側で挟まれた状態で含む、態様74に記載のUV消毒デバイス。
(態様77)
UV消毒デバイスであって、
開口を有するハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C光源であって、前記UV-C光源がUV-C光を発するように形成されている、UV-C光源と、
前記ハウジングの内部に設けられ、前記開口をカバーするように形成されたUV透過パターンを有するシートであって、前記UV透過パターンが、前記UV-C光源からのUV-C光を、前記開口を通して導くように形成されている、シートと、
を含む、UV消毒デバイス。
(態様78)
前記ハウジング内部に設けられたUV-Cリフレクタを含み、前記UV-Cリフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光をUV透過フィルムへ向かって反射するように形成されている、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様79)
前記UV透過パターンが、前記ハウジングをシールするフィルムである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様80)
前記UV透過パターンが、2つの層、すなわち第1UV透過フィルム層と、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有する第2UV不透明層とを含むフィルムである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様81)
前記UV透過パターンが、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有するホウケイ酸ガラスシートである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様82)
ホウケイ酸ガラスシートの厚さが175ミリメートルである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様83)
前記UV透過パターンが、前記UV透過パターンを形成する複数の穴を有するシリコーンシートである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様84)
前記シリコーンシートの厚さが200マイクロメートルである、態様83に記載のUV消毒デバイス。
(態様85)
前記UV透過パターンが、UV透過パターンを形成する複数の穴を有する金属シートである、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様86)
前記UV透過パターンが、前記パターンの中心の近くに大きな穴を、より小さなアパーチャの2つの集合によってそれぞれの側で挟まれた状態で含む、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様87)
前記UV透過パターンが、第1密度を有する複数の穴を含む、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様88)
前記UV透過パターンが、第2密度を有する複数の穴を含む、態様77に記載のUV消毒デバイス。
(態様89)
UV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法であって、
UV不透明材料層を用意し、
UV透過材料層を用意し、
前記UV不透明材料層から材料を除去することにより、前記UV不透明材料層内に複数の穴を穴パターンの形態で形成し、UV不透明材料層の残りの部分がUVブロッキングパターンを形成し、
前記UVブロッキングパターンを形成する、前記UV不透明材料層の前記残りの部分を、前記UV透過材料層と接合し、これにより、前記UV不透明材料層の前記接合された残りの部分と前記UV透過材料層とが、UVブロッキング部分を有するUV-C透過レンズを形成する、
ことを含む、UV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
(態様90)
UV不透明材料層がホウケイ酸塩である、態様89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
(態様91)
前記UV不透明材料層がシリコーンである、態様89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
(態様92)
前記UV不透明材料層が金属である、態様89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
(態様93)
前記穴パターンを有するUV不透明材料層と、UV透過材料層とを接合したものをカットすることにより、レンズの形状にすることを含む、態様89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
(態様94)
レンズの形状が、前記UV-C透過パターン化シーリングレンズを消毒デバイスのハウジングに対して位置決めしシーリングするための複数の切り欠きを含む、態様89に記載のUV-C透過パターン化シーリングレンズを製造する方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジング内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと
を含む、UV消毒デバイス。
【請求項2】
UV-Cレンズが、SiO2マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料である、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項3】
UV-Cレンズが可変の厚さを有している、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項4】
UV-Cレンズが、SiO2マイクロ粒子を装填されたフルオロポリマー材料であり、且つ前記UV-Cレンズが可変の厚さを有しており、これらが組み合わさって前記UV-Cレンズの形態、前記概ね均一なUV-C光パターンに貢献する、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項5】
UV-Cレンズの内側表面がUVブロッキングパターンを含む、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項6】
UV-Cレンズの外側表面がテキスチャ加工されている、請求項1に記載のUV消毒デバイス。
【請求項7】
UV消毒デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられたUV-C源であって、前記UV-C源が、UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域を消毒するためにUV-C光を発するように形成されている、UV-C源と、
前記ハウジングの内部に設けられたリフレクタであって、前記リフレクタが、前記UV-C源から発せられたUV-C光を反射するように形成されたリフレクタと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされたレンズであって、前記レンズが、概ね均一なUV-C光パターンを生成するように形成されたレンズと、
前記ハウジングと接合され、前記UV-C源と前記UV消毒デバイスの外部の標的消毒領域との間に位置決めされた複合レンズであって、前記複合レンズが、前記UV-C源のより近くでは低減された強度でUV光パターンを生成し、標的距離及び線量まで概ね均一な強度パターンで全エネルギー出力パターンを提供するように形成されている、複合レンズと、
を含み、前記複合レンズが、
第1UVC透過性レベルを有する一次レンズと、
前記第1UVC透過性レベルよりも高い第2UVC透過性レベルを有する二次レンズと、
を含み、
前記一次及び二次レンズが協働して、UV消毒デバイスの通常の使用中にUVホットスポットを低減又は防止する、
UV消毒デバイス。
【請求項8】
前記UV-C源が前記標的消毒領域からオフセットされて位置決めされており、複合レンズを含む前記UV消毒デバイスが、前記標的消毒領域に対して非垂直角度に位置決めされている、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項9】
前記一次及び二次レンズの材料の特性が、前記一次及び二次レンズに添加材を装填すること、前記一次及び二次レンズに異なるUVブロッキングパターンを被着すること、前記一次及び二次レンズの材料タイプ、厚さ、形状、及び表面テキスチャのうちの1つ又は2つ以上を変更すること、のうちの1つ又は2つ以上によって、選択される、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項10】
前記一次及び二次レンズのレンズ材料が、異なる光拡散特性を提供する異なる量の添加材を装填されている、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項11】
前記一次及び二次レンズが接合されている請求項のUV消毒デバイスであって、前記複合レンズが標的消毒表面に対して所定の角度に配向されたUV消毒デバイス内に設けられたときに、概ね均一なUV光パターンを生成するために、前記二次レンズの位置が前記一次レンズに対してオフセットされている、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項12】
前記二次レンズが、前記二次レンズを少なくとも部分的に取り囲むフィンガ対を用いて前記一次レンズによって所定の位置に保持された挿入体である、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項13】
前記一次レンズが概ね立方体の形状を有しており、前記二次レンズが概ね楕円円筒の形状を成している、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【請求項14】
前記一次レンズが補助プリズムを含み、前記補助プリズムが、前記標的消毒領域でより均一な光分布を生成するように形成された、前記標的消毒領域から離れるように内方に向かって突出している、請求項に記載のUV消毒デバイス。
【国際調査報告】