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特表2022-553467自動復帰型シャワーヘッド及び使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-23
(54)【発明の名称】自動復帰型シャワーヘッド及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20221216BHJP
【FI】
A47K3/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538766
(86)(22)【出願日】2020-11-02
(85)【翻訳文提出日】2021-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2020125803
(87)【国際公開番号】W WO2022062075
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202011014040.3
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521288781
【氏名又は名称】シンユー テクノロジー(フージェン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユー,ヂャン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,チェン ヂェン
(72)【発明者】
【氏名】リン,ヂー チォン
(72)【発明者】
【氏名】ポン,ファ シォン
【テーマコード(参考)】
2D132
【Fターム(参考)】
2D132FA02
2D132FC04
2D132FJ28
2D132FJ30
2D132FJ35
(57)【要約】
本出願は、自動復帰型シャワーヘッド及びその使用方法を開示する。該自動復帰型シャワーヘッドは、シャワーヘッド本体、バルブボディ、分水盤、切替復帰アッセンブリ及びハンドルを備える。シャワーヘッド本体は、ハンドルと接続し、出水通路がハンドルの給水通路と連通するように構成される。バルブボディに分水孔が形成され、バルブボディがシャワーヘッド本体とハンドルとの接続部に固定されるとともに、給水通路と出水通路との間に位置する。分水盤は、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の内部に設置され、バルブボディに対して回転することにより、分水孔を経由して出水通路に進入する水流を調整する。切替復帰アッセンブリは、回動操作部材、切替アッセンブリ及び復帰部を備える。回動操作部材は、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の壁面に設置される。回動操作部材が切替アッセンブリと連動し、切替アッセンブリが分水盤と連動するため、回動操作部材を正方向に回動させるとき、切替アッセンブリにより分水盤の運動が駆動される。復帰部が回動操作部材と連動し、回動操作部材を、逆方向に運動するように駆動して復帰させる。該自動復帰型シャワーヘッドは、従来の多機能シャワーヘッドの、片手操作できなくて使用不便となる問題を解決できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルが配置され、出水通路が前記ハンドルの給水通路と連通するシャワーヘッド本体と、
分水孔が形成され、前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部に固定されるとともに、前記給水通路と前記出水通路との間に位置するバルブボディと、
前記ハンドルの内部に設置され、前記バルブボディに対して回転することにより、前記分水孔を経由して前記出水通路に進入する水流を調整する分水盤と、
前記ハンドルに設置されるとともに、前記分水盤と連動する切替復帰アッセンブリと、
を備え、
前記切替復帰アッセンブリが、
前記ハンドルの壁面に設置される回動操作部材と、
前記ハンドルの内部に設置される切替アッセンブリと、
前記ハンドルの内部に設置される復帰部と、を備え、
前記回動操作部材が前記切替アッセンブリと連動し、前記切替アッセンブリが前記分水盤と連動し、前記回動操作部材を正方向に回動させることにより、前記分水盤を駆動して運動させ、
前記復帰部が前記回動操作部材と連動することにより、前記回動操作部材を、逆方向に運動するように駆動して復帰させる
ことを特徴とする自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項2】
前記自動復帰型シャワーヘッドはシールパッキンをさらに備え、前記シールパッキンがバルブボディに配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項3】
前記ハンドルをさらに備え、
前記ハンドルが、前記シャワーヘッド本体の端部に形成される第1管状接続部と、前記第1管状接続部と螺合する第2管状接続部とを含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項4】
前記シャワーヘッド本体は、ハウジング、水吐出部材及び前面カバーを備え、
前記ハウジングに、前記ハンドルの前記第1管状接続部が形成され、前記水吐出部材と接続する前記バルブボディが固定され、
前記水吐出部材が、前記前面カバーと前記ハウジングとの間に設置され、内部に前記出水通路が形成され、端部に入水継手が設置され、
前記前面カバーのエッジに、ハウジングと係合接続するための係止構造が形成される
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項5】
前記バルブボディは、一端が前記出水通路と接続し、他端に取付凹溝が形成され、前記分水孔が前記バルブボディの内部に形成され、
前記バルブボディの壁面に係止部が形成され、
前記バルブボディの端面に環状係合構造が形成され、
前記バルブボディの端部に出水継手が設けられ、前記出水継手が前記水吐出部材の前記入水継手と挿着接続し、
前記バルブボディの壁面に固定用ラグが突設され、前記固定用ラグに貫通孔が形成され、ねじが貫通孔を穿通してバルブボディとハウジングとを固定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項6】
前記分水孔は、4つ設けられることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項7】
前記分水盤は、前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部の内部に設置され、切替板と伝動部とを備え、
前記切替板に切替孔が形成され、前記切替板が前記バルブボディの前記取付凹溝に回転可能に設置され、
水流が前記伝動部の内部を経由して前記切替板まで流れるように、前記伝動部が、内部に前記給水通路と連通する通路を有し、
前記伝動部が軸状構造であり、前記伝動部に位置制限溝が形成され、
前記伝動部が、前記切替板と接続するとともに、前記位置制限溝を介して前記切替復帰アッセンブリと連動する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項8】
前記切替孔は、2つ設けられることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項9】
前記切替復帰アッセンブリは、
前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部に設置され、
前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部の内部に設置される切替アッセンブリと、
前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部の壁面に設置され、位置決め溝が形成される回動操作部材と、
前記シャワーヘッド本体と前記ハンドルとの接続部の内部に設置され、前記回動操作部材と連動することで、前記回動操作部材を、逆方向に運動するように駆動して復帰させる復帰部と
を備え、
前記回動操作部材が前記切替アッセンブリと連動し、前記切替アッセンブリが前記分水盤と連動し、前記回動操作部材を正方向に回動させることで、前記分水盤の運動を駆動する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項10】
前記切替復帰アッセンブリは、バルブ蓋をさらに備え、
前記バルブ蓋が、前記分水盤の前記伝動部の一端に設置され、前記バルブ蓋に凹溝が形成され、
前記伝動部が前記バルブ蓋を穿通することにより、前記切替板が前記バルブ蓋と前記バルブボディとの間に位置制限され、
前記バルブ蓋の端部が前記バルブボディの前記環状係合構造に係合され、
前記バルブ蓋のエッジに、前記バルブボディの前記係止部と係合するための係止溝が形成される
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項11】
前記切替アッセンブリは、ラチェットと駆動ブロックとを備え、
前記ラチェット及び前記駆動ブロックが前記分水盤の前記伝動部に環装され、前記駆動ブロックが前記伝動部回りに回転可能であり、
前記ラチェットの内環にバンプが形成され、前記バンプが前記伝動部の前記位置制限溝に嵌設されることにより前記ラチェットと前記伝動部とを連動させ、前記駆動ブロックが、駆動ラチェット爪と、前記駆動ブロックの壁面に突設される伝動ブロックとを備え、前記伝動ブロックと前記回動操作部材の前記位置決め溝との係合により前記駆動ブロックと前記回動操作部材とを連動させ、
前記駆動ラチェット爪と前記ラチェットとの噛合によりラチェットを駆動して正方向に回転させる
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項12】
前記切替復帰アッセンブリは位置決め爪をさらに備え、前記位置決め爪が前記バルブ蓋の前記凹溝に嵌設されるとともに、前記ラチェットに作用することにより前記ラチェットの逆方向の運動を止める
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項13】
前記復帰部は、前記駆動ブロックに作用することにより前記駆動ブロックの逆方向の回転を駆動する弾性装置を備える
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項14】
前記ハンドルの前記第1管状接続部の壁面に回動貫通孔が形成され、
前記切替復帰アッセンブリの前記回動操作部材が前記第1管状接続部と前記第2管状接続部との間に回動可能に環装され、
前記駆動ブロックの前記伝動ブロックが前記回動貫通孔を穿通して前記回動操作部材と接続する
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項15】
前記回動操作部材の壁面に、利用者が回動操作部材の回動を片手で操作できるように構成される取手片が形成される
ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッド。
【請求項16】
前記切替復帰アッセンブリの前記回動操作部材を正方向に回動させることにより、前記分水盤の前記伝動部の回転を駆動し、前記分水盤の切替板を動かして前記バルブボディの前記取付凹溝において正方向に回転させて、前記切替孔と前記分水孔との相対位置を変えることにより前記分水盤のポジションを調整することを含む
ことを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の自動復帰型シャワーヘッドの使用方法。
【請求項17】
前記回動操作部材を正方向に回動させるための力を抜いて、前記復帰部を逆方向に回転させて、前記回動操作部材を駆動して回動させて復帰させることと、
前記バルブ蓋の前記凹溝に設置される前記位置決め爪が前記切替復帰アッセンブリの前記ラチェットに作用するようにすることにより、前記ラチェットの逆方向の運動を止めるとともに、前記駆動ブロックの前記駆動ラチェット爪を前記ラチェットに対して滑らせて、前記分水盤が前記回動操作部材の復帰に影響されなく、現在のポジションに維持されると保証することと
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の自動復帰型シャワーヘッドの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月24日に中国専利局に提出された、出願番号が2020110140403であり、名称が「自動復帰型シャワーヘッド」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、シャワーの技術分野に属し、具体的に、自動復帰型シャワーヘッド及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
よく見られるシャワーは、その機能切替機構が、通常シャワーパネルの前面に設置され、切り替えたり戻させたりするには、遠位端で操作しなければならない。多機能シャワーにとって、切替操作の距離が遠く、片手操作でのシャワーの切替を実現できず、多機能シャワーの使用不便になってしまう。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、従来の多機能シャワーの、片手操作できなくて使用不便となる問題を解決できる自動復帰型シャワーヘッドを提供する。
【0005】
本発明の実施例による自動復帰型シャワーヘッドは、
ハンドルと接続され、出水通路がハンドルの給水通路と連通するシャワーヘッド本体と、
分水孔が形成され、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部に固定されるとともに、給水通路と出水通路との間に位置するバルブボディと、
バルブボディに配置されるシールパッキンと、
シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の内部に設置され、バルブボディに対して回転することにより給水通路から分水孔を経由して出水通路に進入する水流を調整する分水盤と、
シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部に設置されるとともに、分水盤と連動する切替復帰アッセンブリと、
シャワーヘッド本体の端部に形成される第1管状接続部と、第1管状接続部と螺合する第2管状接続部とを含むハンドルとを備え、
切替復帰アッセンブリが、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の壁面に設置される回動操作部材と、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の内部に設置される切替アッセンブリと、シャワーヘッド本体とハンドルとの接続部の内部に設置される復帰部とを備え、回動操作部材が切替アッセンブリと連動し、切替アッセンブリが分水盤と連動し、回動操作部材を正方向に回動させるとき、切替アッセンブリにより分水盤を駆動して運動させ、復帰部が回動操作部材と連動することにより、回動操作部材を、逆方向に運動するように駆動して復帰させる。
【0006】
上記の実現過程において、自動復帰型シャワーヘッドを使用するとき、利用者が片手でハンドルを握持し、指で回動操作部材を回動させることで切替アッセンブリにより分水盤を運動させ、分水盤とバルブボディとの相対位置を変えて、分水盤の分水孔とバルブボディの切替孔との相対位置を調整することにより、シャワーヘッド本体の出水流量を調整して、水流を切り替えることができる。回動操作部材にかかった作用力を抜けば、復帰部が作動して回動操作部材を復帰させて、次回の操作に備えるようになる。上記の動作を片手で完成できるため、手軽で素早く操作できる。さらに、切替復帰アッセンブリがバルブボディに隣接するため、操作者が回動操作部材を回動した後、切替アッセンブリ及び分水弁
が迅速に応えることができ、シャワーヘッドの水流切替速度の向上に寄与できる。
【0007】
選択可能な実施形態において、バルブボディは、一端が出水通路と接続し、他端に取付凹溝が形成され、分水孔がバルブボディの内部に形成され、
分水盤が、切替板と伝動部とを備え、バルブボディに対して回転することにより分水孔を経由して出水通路に進入する水流を調整し、
切替板に切替孔が形成され、切替板が取付凹溝に回転可能に設置され、
伝動部が、内部に給水通路と連通するための通路を有し、切替板と接続し、水流が伝動部の内部を経由して切替板の切替孔まで流れることができ、伝動部が切替復帰アッセンブリと連動し、
水流が分水孔の隙間から出水通路に進入することを防ぐように、バルブボディの取付凹溝に分水孔に対応するシールパッキンを設ける。
【0008】
上記の実現過程において、切替復帰アッセンブリは伝動部を駆動して回転させ、そして切替板を動かして取付凹溝において回転させて、切替孔と分水孔との相対位置を変えることにより、水流の切替を実現する。分水盤の一部の構造が取付凹溝に位置するため、分水盤の回転ルートがバルブボディに制限されるので、分水盤の運動が限られた空間に制限され、分水盤の位置ずれを防ぐことができる。
【0009】
選択可能な実施形態において、分水盤の伝動部の一端にバルブ蓋がさらに設置され、
伝動部がバルブ蓋を穿通することにより、切替板がバルブ蓋とバルブボディとの間に位置制限される。
【0010】
上記の実現過程において、バルブ蓋の増設により、分水盤とバルブボディとに確実な接続関係を付与するとともに、分水盤の切替板を取付凹溝に位置制限することで、分水盤がバルブボディから脱出することを防ぎ、シャワーヘッドの正常作動に寄与する。また、バルブ蓋は、密封の役割も果たし、分水盤を経由して分水孔に進入する水流がバルブボディと分水盤との間から漏れることを防ぐことができる。
【0011】
選択可能な実施形態において、バルブボディの壁面に係止部が形成され、バルブボディの端面に環状係合構造が形成される。バルブ蓋の端部が環状係合構造に係合可能であり、バルブ蓋のエッジに、係止部と係合する係止溝が形成される。任意選択で、バルブ蓋をバルブボディに溶接する。
【0012】
選択可能な実施形態において、切替アッセンブリは、ラチェットと駆動ブロックとを備え、
ラチェットが伝動部に環装され、
駆動ブロックが、回動操作部材と連動し、駆動ラチェット爪と伝動ブロックとを含み、伝動ブロックと回動操作部材の位置決め溝との係合により、駆動ブロックと回動操作部材とを連動させ、駆動ラチェット爪とラチェットとの噛合により、回動操作部材を正方向に回動させるとき、駆動ブロックによりラチェットを駆動して正方向に回転させる。
【0013】
上記の実現過程において、ラチェット及び駆動ブロックは、構成が簡単で、製造が容易で、駆動ラチェット爪でラチェットを回転するように駆動することにより、作用力の伝達効率の向上に寄与でき、水流切替の効率を保証できる。また、ラチェット及びラチェット爪の特徴を利用すれば、駆動ラチェット爪のラチェットに対する逆方向の作用ではラチェットが動かないため、分水盤の正常作動を保証できて、回動操作部材に対する作用力が抜かれた場合に復帰部の逆方向の作用力で分水盤が影響されることを避けることができる。
【0014】
選択可能な実施形態において、伝動部は、軸状構造であり、その壁面に位置制限溝が形
成され、
ラチェットが伝動部に環装され、ラチェットの内環にバンプが形成され、バンプが位置制限溝に嵌設され、
駆動ブロックが伝動部に回転可能に環装される。
【0015】
上記の実現過程において、ラチェット及び駆動ブロックがともに伝動部に環装されるため、ラチェットと、駆動ブロックと、分水盤との接続の安定性に寄与できる。また、駆動ブロックが伝動部回りに回転可能であるため、駆動ブロックによる作用力が正確な方向に沿って分水盤に安定に伝達され、水流切替の正確性を保証できる。
【0016】
選択可能な実施形態において、切替復帰アッセンブリは位置決め爪をさらに備え、位置決め爪がバルブ蓋の凹溝に嵌設されるとともにラチェットに作用することによりラチェットの逆方向の運動を止める。
【0017】
上記の実現過程において、位置決め爪の増設により、任意の状況でもラチェットが逆方向に運動することがないと保証できるため、分水盤が逆方向に運動しないように保証できる。即ち、一回の水流切替が完了して、回動操作部材に作用する力が抜かれた場合、復帰部により回動操作部材が復帰するが、分水盤が影響されなくて現在のポジションに維持されると保証でき、利用者により回動操作部材をもう一度正方向に回動させて分水盤を駆動して運動させることにより、分水盤のポジションをさらに調整することができる。
【0018】
選択可能な実施形態において、復帰部は、駆動ブロックに作用することにより駆動ブロックの逆方向の回転を駆動する弾性装置を備える。
【0019】
上記の実現過程において、弾性装置は、構造が簡単で、復帰効果が良く、回動操作部材に作用する力を抜けば、弾性装置の弾性力作用で、駆動ブロックが迅速に逆方向に回転して、回動操作部材を回動させるように駆動して復帰させて、次回に利用者により回動操作部材を回動することに備えるようになる。
【0020】
選択可能な実施形態において、ハンドルは、シャワーヘッド本体の端部に形成される第1管状接続部と、第1管状接続部と螺合する第2管状接続部とを含み、
第1管状接続部の壁面に回動貫通孔が形成され、
回動操作部材が、第1管状接続部と第2管状接続部との間に回動可能に環装され、
駆動ブロックの壁面に伝動ブロックが突設され、伝動ブロックが回動貫通孔を穿通して回動操作部材と接続する。
【0021】
上記の実現過程において、第1管状接続部と第2管状接続部とは互いに取外し可能であるため、バルブボディ、シールパッキン、分水盤及び切替復帰アッセンブリに対するメンテナンスに寄与できる。また、回動操作部材は第1管状接続部と第2管状接続部との間の隙間を遮ることができるため、シャワーヘッド本体とハンドルとの間に平坦な表面を有し、シャワーヘッドに整った外観を付与することができる。
【0022】
選択可能な実施形態において、シャワーヘッド本体は、ハウジングと、水吐出部材と、前面カバーとを備え、
ハンドルの第1管状接続部がシャワーヘッド本体のハウジングに形成され、水吐出部材が前面カバーとハウジングとの間に設置され、
バルブボディが、ねじでハウジングに固定されるとともに、水吐出部材と接続する。
【0023】
上記の実現過程において、シャワーヘッド本体は、構造が簡単で、製造やメンテナンスに寄与できる。バルブボディは、ねじでシャワーヘッド本体の内部に固定されるため、バ
ルブボディとシャワーヘッド本体との接続の安定性に寄与できる。また、前面カバーにより、水吐出部材を遮ることができるため、シャワーヘッド本体に整った外観を付与するとともに、外部の物体で損傷することがないように水吐出部材を保護できる。
【0024】
選択可能な実施形態において、回動操作部材の壁面に取手片が形成される。
【0025】
上記の実現過程において、利用者は片手でハンドルを握持し、指で回動操作部材を動かすことで分水盤を運動させることにより、水流を切り替えることができ、指の動作が簡単で、素早くて、片手での操作に適する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本出願における実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本出願のいくつの実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面をもとに他の関連図面を得ることが可能である。
【0027】
図1】本実施例による自動復帰型シャワーヘッドの平面図である。
図2図1におけるA-A方向に沿った断面図である。
図3】本実施例による自動復帰型シャワーヘッドの斜視分解図である。
図4】本実施例におけるバルブボディ、シールパッキン、分水盤及び切替復帰アッセンブリの斜視分解図である。
図5】本実施例において、回動操作部材を回転させた後の、バルブボディ、切替復帰アッセンブリ及びハンドルの組立図である。
図6】本実施例において、回動操作部材を復帰させた後の、バルブボディ、切替復帰アッセンブリ及びハンドルの組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本出願の実施例の目的、技術案及び利点をより明瞭にするため、以下、本出願の実施例に用いられる図面を参照しながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に説明し、説明される実施例が本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは無論である。ここで図面を用いて示した本出願の実施例における部品は、様々な配置方法で配置、設計することが可能である。
【0029】
このため、以下の、図面に示された本出願の実施例に対する詳細な説明は、本出願の選択された実施例を示すものにすぎず、本出願の保護しようとする範囲を限定するものではない。本出願の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も、本出願の保護範囲に属する。
【0030】
なお、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、1つの図面で定義された場合、その他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0031】
本出願の実施例の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語で表された方向又は位置関係は、図面に基づくものであり、或いは該出願に係る製品の通常配置の方向又は位置関係であり、或いは当業者が通常に理解している方向又は位置関係であり、本出願を簡単及び簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置又は要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを明示又は暗示するものではないため、本出願を限定するものではないと理解すべきである。
【0032】
本出願の実施例の説明において、明確な定義や限定がない限り、用語の「設置」、「取
付」、「連係」、「接続」を、広義的に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの素子の内部が連通してもよい。当業者は、本出願における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0033】
なお、矛盾がない限り、本出願の実施例及び実施例における特徴を任意に組み合わせることができる。
【0034】
以下、図面を参照しながら、本出願における技術案を説明する。
【0035】
本実施例は、従来の多機能シャワーの、片手操作できなくて使用不便となる問題を解決できる自動復帰型シャワーヘッド10を提供する。
【0036】
図1図3に示すように、図1は本実施例による自動復帰型シャワーヘッド10の平面図であり、図2図1におけるA-A方向に沿った断面図であり、図3は本実施例による自動復帰型シャワーヘッド10の斜視分解図である。自動復帰型シャワーヘッド10は、シャワーヘッド本体11、バルブボディ12、シールパッキン26、分水盤13、切替復帰アッセンブリ14及びハンドル15を備える。シャワーヘッド本体11は、ハウジング44、水吐出部材45及び前面カバー46を備え、水吐出部材45が入水継手48を有し、前面カバー46が係止構造50を有する。バルブボディ12は、取付凹溝22、係止部28、環状係合構造29、固定用ラグ47及び出水継手49を備える。分水盤13は、切替板23と、位置制限溝34が形成された伝動部24とを備える。切替復帰アッセンブリ14は、バルブ蓋27と、取手片43が形成される回動操作部材19と、切替アッセンブリ20と、復帰部21とを備え、バルブ蓋27に係止溝30が形成され、位置決め爪36がバルブ蓋27に固定され、切替アッセンブリ20が、ラチェット31と、駆動ラチェット爪33及び伝動ブロック41が形成された駆動ブロック32とを備える。ハンドル15は、シャワーヘッド本体11の端部に形成された第1管状接続部38と、第1管状接続部38と螺合する第2管状接続部39とを備え、第1管状接続部38が回動貫通孔40を有する。
【0037】
シャワーヘッド本体11は、ハンドル15と接続し、ハンドル15の給水通路16がシャワーヘッド本体11の出水通路17と連通する。バルブボディ12、シールパッキン26、分水盤13及び切替復帰アッセンブリ14は、シャワーヘッド本体11とハンドル15との接続部に順に固定されるとともに、給水通路16と出水通路17との間に位置する。分水盤13は、シャワーヘッド本体11とハンドル15との接続部の内部に設置されるとともにバルブボディ12に対して回転可能に構成され、給水通路16から出水通路17に進入する水流を調整する。切替復帰アッセンブリ14は分水盤13と連動する。切替復帰アッセンブリ14は、回動操作部材19と、切替アッセンブリ20と、復帰部21とを備える。
【0038】
回動操作部材19は、シャワーヘッド本体11とハンドル15との接続部の壁面に設置される。切替アッセンブリ20及び復帰部21は、シャワーヘッド本体11とハンドル15との接続部の内部に設置される。
【0039】
回動操作部材19と切替アッセンブリ20とが連動するとともに、切替アッセンブリ20と分水盤13とが連動するため、回動操作部材19を正方向に回動させるとき、切替アッセンブリ20により分水盤13の運動を駆動する。復帰部21と回動操作部材19とが連動して、回動操作部材19を逆方向に運動するように駆動して復帰させることができる。
【0040】
上記の実現過程において、自動復帰型シャワーヘッド10を使用する際、利用者が片手でハンドル15を握持し、指で回動操作部材19を回動させることで切替アッセンブリ20により分水盤13を運動させて、分水盤13とバルブボディ12との相対位置を変えることにより、シャワーヘッド本体11の出水流量を調整して、水流を切り替えることができる。そして、回動操作部材19にかかった作用力を抜けば、復帰部21が作動して回動操作部材19を復帰させて、次回の操作に備えるようになる。上記の動作を片手で完成できるため、手軽で素早く操作できる。さらに、切替復帰アッセンブリ14が分水盤13及びバルブボディ12に隣接するため、操作者が回動操作部材19を回動した後、切替アッセンブリ20、分水盤13及びバルブボディ12が迅速に応えることができ、シャワーヘッドの水流切替速度の向上に寄与できる。
【0041】
本開示において、図4は、本実施例におけるバルブボディ12、シールパッキン26、分水盤13及び切替復帰アッセンブリ14の斜視分解図である。図4に示すように、左から右へ順にバルブボディ12、シールパッキン26、分水盤13、バルブ蓋27、ラチェット31、駆動ブロック32、回動操作部材19及び復帰部21である。バルブボディ12は、分水孔18と、取付凹溝22と、係止部28と、環状係合構造29と、固定用ラグ47と、出水継手49とを有する。分水盤13は、切替孔25が形成された切替板23と、位置制限溝34が形成された伝動部24とを備える。バルブ蓋27に係止溝30と凹溝37とが形成される、位置決め爪36が凹溝37に固定される。切替アッセンブリ20は、ラチェット31と駆動ブロック32により構成され、ラチェット31にバンプ35が設けられ、駆動ブロック32に駆動ラチェット爪33及び伝動ブロック41が設けられる。切替復帰アッセンブリ14は、バルブ蓋27と、切替アッセンブリ20と、復帰部21と、回動操作部材19とにより構成され、回動操作部材19に位置決め溝42及び取手片43が形成される。
【0042】
バルブボディ12は、一端が出水通路17と接続し、他端に取付凹溝22が形成され、分水孔18がバルブボディ12の内部に形成される。分水盤13は、切替板23と伝動部24とを備え、バルブボディ12に対して回転可能であり、分水孔18を経由して出水通路17に進入する水流を調整する。切替板23に切替孔25が形成され、切替板23が取付凹溝22に回転可能に設置される。伝動部24は、切替板23と接続するとともに、切替復帰アッセンブリ14と連動する。
【0043】
なお、水流が伝動部24の内部を経由して切替板23まで流れるように、伝動部24の内部は、給水通路16と連通する通路を有する。
【0044】
なお、本開示では、バルブボディ12に4つの分水孔18が形成され、切替板23に2つの切替孔25が形成される。切替孔25を分水孔18に位置合わせしたとき、給水通路16における水が切替孔25及び分水孔18を通って出水通路17に進入することができ、シャワーヘッドの吐水が実現される。切替孔25と分水孔18とが位置ずれとなったとき、給水通路16と出水通路17との連通が切断されて、シャワーヘッドから水が出なくなる。そして、切替孔25と分水孔18との位置を調整することにより、出水通路17に流入する水の流量を調整することができる。他の具体的な実施形態では、バルブボディ12の分水孔18の数及び切替板23の切替孔25の数を他の数にしてもよい。
【0045】
水流の切替を正常に実行できることを保証するため、水流が分水孔18間の隙間から出水通路17に進入することを防ぐように、取付凹溝22に分水孔18に対応するシールパッキン26を設けてもよい。
【0046】
上記の実現過程において、切替復帰アッセンブリ14により伝動部24を駆動して回転
させて、さらに切替板23を動かして取付凹溝22において回転させることにより、切替孔25と分水孔18との相対位置を変えて、水流の切替を実現する。分水盤13の一部である切替板23が取付凹溝22に位置するため、分水盤13の回転ルートがバルブボディ12に制限されるので、分水盤13の運動が限られた空間に制限され、分水盤13の位置ずれを防ぐことができる。
【0047】
本開示において、バルブ蓋27をさらに設置してもよく、バルブ蓋27を分水盤13における伝動部24の一端に位置させる。伝動部24がバルブ蓋27を穿通することにより、切替板23をバルブ蓋27とバルブボディ12との間に位置制限することができる。
【0048】
上記の実現過程において、バルブ蓋27の増設により、分水盤13とバルブボディ12とに確実な接続関係を付与するとともに、分水盤13の切替板23を取付凹溝22に位置制限することで、分水盤13がバルブボディ12から脱出することを防ぎ、シャワーヘッドの正常作動に寄与する。また、バルブ蓋27は、密封の役割も果たし、分水盤13を経由して分水孔18に進入する水流がバルブボディ12と分水盤13との間から漏れることを防ぐことができる。
【0049】
本開示において、バルブボディ12の壁面に係止部28が形成され、バルブボディ12の端面に環状係合構造29が形成される。バルブ蓋27の端部が環状係合構造29に係合可能であり、そして、バルブ蓋27のエッジに、係止部28と係合する係止溝30が形成される。
【0050】
上記の実現過程において、バルブボディ12とバルブ蓋27とが係合できるため、バルブボディ12及びバルブ蓋27を容易に組み立てたり、取り外したりすることができて、分水盤13をバルブボディ12とバルブ蓋27との間に組み立てることに寄与できる。なお、他の具体的な実施形態では、分水盤13をバルブボディ12に組み立てた後、バルブ蓋27をバルブボディ12に溶接してもよい。
【0051】
切替アッセンブリ20は、ラチェット31と駆動ブロック32とを備える。分水盤13の伝動部24は、ラチェット31を穿通することができ、伝動部24の位置制限溝34とラチェット31のバンプ35とが係合可能である。駆動ブロック32に駆動ラチェット爪33及び伝動ブロック41が設けられ、伝動ブロック41と回動操作部材19の位置決め溝42との係合により、駆動ブロック32が回動操作部材19と連動可能である。駆動ブロック32の駆動ラチェット爪33とラチェット31とが噛合するので、回動操作部材19を正方向に回動させるとき、駆動ブロック32によりラチェット31を駆動して正方向に回転させて、そして伝動部24により分水盤13を動かして正方向に回転させる。
【0052】
上記の実現過程において、ラチェット31及び駆動ブロック32は、構成が簡単で、製造が容易で、駆動ラチェット爪33でラチェット31を回転するように駆動することにより、作用力の伝達効率の向上に寄与でき、水流切替の効率を保証できる。また、ラチェット31及びラチェット爪の特徴を利用すれば、駆動ラチェット爪33のラチェット31に対する逆方向の作用ではラチェット31が動かないため、分水盤13の正常作動を保証できて、回動操作部材19に対する作用力が抜かれた場合に復帰部21の逆方向の作用力で分水盤13が影響されることを避けることができる。
【0053】
本開示において、図5は、本実施例において、回動操作部材19を回転させた後の、バルブボディ12、切替復帰アッセンブリ14及びハンドル15の組立図である。図6は、本実施例において、回動操作部材19を復帰させた後の、バルブボディ12、切替復帰アッセンブリ14及びハンドル15の組立図である。なお、図5及び図6は、1種の実現可能な、回動操作部材19の回転の正方向及び逆方向の方向を例示しただけ、他の具体的な
実施形態では、図5図6に示す方向に限定されない。
【0054】
図5に示すように、回動操作部材19を正方向に回動させるとき、駆動ブロック32における駆動ラチェット爪33がラチェット31を押動して正方向に回転させて、分水盤13(図示しない)を正方向に回転させる。図6に示すように、駆動ブロック32が逆方向に回転するとき、駆動ラチェット爪33がラチェット31に対して滑るので、ラチェット31をともに回転させることがなく、分水盤13(図示しない)が影響されることがない。
【0055】
本開示において、図4に示すように、伝動部24は、軸状構造であり、その壁面に位置制限溝34が形成される。ラチェット31は伝動部24に環装され、ラチェット31の内環にバンプ35が形成され、バンプ35が位置制限溝34に嵌設される。駆動ブロック32は、伝動部24に回転可能に環装される。
【0056】
上記の実現過程において、ラチェット31及び駆動ブロック32がともに伝動部24に環装されるため、ラチェット31と、駆動ブロック32と、分水盤13との接続の安定性に寄与できる。また、駆動ブロック32が伝動部24回りに回転可能であるため、駆動ブロック32による作用力が正確な方向に沿って分水盤13に安定に伝達され、水流切替の正確性を保証できる。
【0057】
なお、本開示において、位置制限溝34は、2つ設けられたとともに、伝動部24の壁面に対称に設けられ、相応にラチェット31の内環に2つのバンプ35が設けられ、2つのバンプ35がそれぞれ位置制限溝34に嵌設されることにより、ラチェット31と分水盤13との接続の安定性に寄与できるとともに、ラチェット31により分水盤13の回転を安定に駆動することに寄与できる。他の具体的な実施形態では、位置制限溝34は、他の数にしたり、伝動部24の壁面の他の位置に設けたりしてもよく、バンプ35の数及び位置を相応に設定すればよい。ラチェット31は、固定部材を介して伝動部24と接続するようにしてもよく、例えば、ねじで伝動部24に固定されてもよい。
【0058】
本開示において、切替復帰アッセンブリ14は、位置決め爪36をさらに備えてもよい。位置決め爪36は、バルブ蓋27の凹溝37に設けられ、ラチェット31に作用してラチェット31の逆方向の運動を制限する。
【0059】
上記の実現過程において、位置決め爪36の増設により、任意の状況でもラチェット31が逆方向に運動することがないと保証できるため、分水盤13が逆方向に運動しないように保証できる。即ち、一回の水流切替が完了して、回動操作部材19に作用する力が抜かれた場合、復帰部21により回動操作部材19が復帰するが、分水盤13が影響されなくて現在のポジションに維持されると保証でき、利用者により回動操作部材19をもう一度正方向に回動させて分水盤13を正方向に運動するように駆動することにより、分水盤13のポジションをさらに調整することができる。
【0060】
なお、本開示において、位置決め爪36は、バルブ蓋27の端部に設けられる。組立を容易にするため、バルブ蓋27の端部に、位置決め爪36を嵌設させるための凹溝37が形成される。
【0061】
本開示において、復帰部21は、駆動ブロック32に作用することにより、駆動ブロック32を駆動して逆方向に回転させるように構成される弾性装置を備える。
【0062】
上記の実現過程において、弾性装置は、構造が簡単で、復帰効果が良く、回動操作部材19に作用する力を抜けば、弾性装置の弾性力作用で、駆動ブロック32が迅速に逆方向
に回転して、回動操作部材19を回動させるように駆動して復帰させて、次回に利用者により回動操作部材19を回動することに備えるようになる。
【0063】
なお、弾性装置は、バネ、トーションバネ、弾性片又は他の弾性構造を含むが、これらに限定されない。例えば、本開示において、弾性装置は、ハンドル15と駆動ブロック32との間に固定される環状のバネである。
【0064】
本開示において、図3に示すように、ハンドル15は、シャワーヘッド本体11の端部に形成される第1管状接続部38と、第1管状接続部38と螺合する第2管状接続部39とを含む。第1管状接続部38の壁面に回動貫通孔40が形成される。回動操作部材19は第1管状接続部38と第2管状接続部39との間に回動可能に環装される。駆動ブロック32の壁面に伝動ブロック41が突設され、伝動ブロック41が、回動貫通孔40を穿通して回動操作部材19と接続するように構成される。
【0065】
上記の実現過程において、第1管状接続部38と第2管状接続部39とは互いに取外し可能であるため、バルブボディ12、シールパッキン26、分水盤13及び切替復帰アッセンブリ14に対するメンテナンスに寄与できる。また、回動操作部材19は第1管状接続部38と第2管状接続部39との間の隙間を遮ることができるため、シャワーヘッド本体11とハンドル15との間に平坦な表面を有し、シャワーヘッドに整った外観を付与することができる。
【0066】
なお、図4に示すように、本開示において、回動貫通孔40は、2つ設けられたとともに、間隔をあけて第1管状接続部38に壁面に形成され、駆動ブロック32の壁面に、2つの回動貫通孔40に対応する2つの伝動ブロック41が設けられ、回動操作部材19の内壁に、2つの伝動ブロック41に対応する2つの位置決め溝42が設けられる。伝動ブロック41は、回動貫通孔40を穿通して位置決め溝42に位置決めされることにより、回動操作部材19と駆動ブロック32との接続の安定性が保証するとともに、回動操作部材19により駆動ブロック32を安定に駆動して回転させることを保証することができる。回動貫通孔40は、他の数にしたり、間隔をあけて第1管状接続部38の壁面の他の位置に設けたりしてもよく、駆動ブロック32の壁面における伝動ブロック41の数及び位置、回動操作部材19の内壁における位置決め溝42の数及び位置を相応に設定すればよい。
【0067】
本開示において、回動操作部材19の壁面に取手片43が形成される。
【0068】
上記の実現過程において、利用者は片手でハンドル15を握持し、指で回動操作部材19を動かすことで分水盤13を運動させることにより水流を切り替えることができ、指の動作が簡単で、素早くて、片手での操作に適する。
【0069】
なお、他の具体的な実施形態では、上記の取手片43の代わりとして、回動操作部材19の壁面に直歯、斜歯又は凹溝37などの構造を設けてもよく、同様に利用者による回動操作部材19に対する回動操作に寄与できる。
【0070】
本開示において、図3に示すように、シャワーヘッド本体11は、ハウジング44と、水吐出部材45と、前面カバー46とを備える。ハンドル15の第1管状接続部38がハウジング44に形成され、水吐出部材45が前面カバー46とハウジング44との間に設置される。バルブボディ12は、ねじでハウジング44に固定されるとともに、水吐出部材45と接続する。
【0071】
上記の実現過程において、シャワーヘッド本体11は、構造が簡単で、製造やメンテナ
ンスに寄与できる。バルブボディ12は、ねじでシャワーヘッド本体11の内部に固定されるため、バルブボディ12とシャワーヘッド本体11との接続の安定性に寄与できる。また、前面カバー46により、水吐出部材45を遮ることができるため、シャワーヘッド本体11に整った外観を付与するとともに、外部の物体で損傷することがないように水吐出部材45を保護できる。
【0072】
なお、本開示において、バルブボディ12の壁面に固定用ラグ47が突設され、固定用ラグ47に貫通孔が形成されたので、ねじが貫通孔を穿通してバルブボディ12とハウジング44とを固定させることができる。水吐出部材45の内部に出水通路17が形成され、水吐出部材45の端部に入水継手48が配置され、バルブボディ12の端部に出水継手49が配置される。バルブボディ12の出水継手49と、水吐出部材45の入水継手48との挿着接続により、バルブボディ12と水吐出部材45との接続の安定性が保証できるとともに、バルブボディ12と水吐出部材45との間の密封効果も保証できる。なお、前面カバー46のエッジに、ハウジング44と係合接続するための係止構造50が形成されるため、組み立てたり取り外したりすることができる。
【0073】
上記は、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を限定するものではない。当業者にとって、本出願に対して各種の変更や変化を行ってもよい。本出願の本質及び主旨から逸脱しない限り、行った如何なる変更、均等置換、改良等も、本出願の保護範囲内に属する。
【0074】
産業上の利用可能性
本実施例は、従来の多機能シャワーの、片手操作できなくて使用不便となる問題を解決できる自動復帰型シャワーヘッドを提供する。本開示に係る自動復帰型シャワーヘッドは、操作動作が簡単で、素早くて、片手での操作に適する。本開示に係る自動復帰型シャワーヘッドは、片手での操作に迅速に応えることができて、シャワーヘッドの水流切替速度の向上に寄与でき、シャワーヘッド本体11に整った外観を付与したとともに、組立、取外し及びメンテナンスにも寄与できる。
【符号の説明】
【0075】
10…自動復帰型シャワーヘッド
11…シャワーヘッド本体
12…バルブボディ
13…分水盤
14…切替復帰アッセンブリ
15-ハンドル
16…給水通路
17…出水通路
18…分水孔
19…回動操作部材
20…切替アッセンブリ
21…復帰部
22…取付凹溝
23…切替板
24…伝動部
25…切替孔
26…シールパッキン
27…バルブ蓋
28…係止部
29…環状係合構造
30…係止溝
31…ラチェット
32…駆動ブロック
33…駆動ラチェット爪
34…位置制限溝
35…バンプ
36…位置決め爪
37…凹溝
38…第1管状接続部
39…第2管状接続部
40…回動貫通孔
41…伝動ブロック
42…位置決め溝
43…取手片
44…ハウジング
45…水吐出部材
46…前面カバー
47…固定用ラグ
48…入水継手
49…出水継手
50…係止構造。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】