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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-23
(54)【発明の名称】モジュール化工場建屋
(51)【国際特許分類】
   E04H 5/02 20060101AFI20221216BHJP
   E04B 1/348 20060101ALI20221216BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20221216BHJP
【FI】
E04H5/02 A
E04B1/348 V
E04B1/58 503G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522034
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 CN2020133527
(87)【国際公開番号】W WO2021227450
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010393576.4
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522145926
【氏名又は名称】上海森松製薬設備工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI MORIMATSU PHARMACEUTICAL EQUIPMENT ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Block l, No.489, Zhongmin Road, Maogang Town, Songjiang District, Shanghai 201600 China
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(74)【代理人】
【識別番号】100151644
【弁理士】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(72)【発明者】
【氏名】火 真飛
(72)【発明者】
【氏名】厳 偉
(72)【発明者】
【氏名】金 永柱
(72)【発明者】
【氏名】杜 明弟
(72)【発明者】
【氏名】李 文燕
(72)【発明者】
【氏名】李 道全
(72)【発明者】
【氏名】由 暁迪
【テーマコード(参考)】
2E125
【Fターム(参考)】
2E125AA14
2E125AB01
2E125AC14
2E125AG12
2E125AG43
2E125CA05
(57)【要約】
支持フレーム(11)と、エアダクトシステムと、水管システムと、ケーブルトレイシステムとを含む複数のモジュールユニット(10)を備え、前記支持フレーム(11)には、プロセス設備(13)及び/又は共用工業設備(14)を取り付けるための設備取付エリアが設けられ、前記エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムはすべて、支持フレーム(11)に設けられ、かつ、すべて前記プロセス設備(13)及び/又は前記共用工業設備(14)に接続されているモジュール化工場建屋である。上記モジュール化工場建屋によれば、工場建屋建設の施工効率を高め、工場建屋建設の施工期間を短縮し、工場建屋建設の施工コストを削減することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール化工場建屋であって、
支持フレーム(11)と、エアダクトシステムと、水管システムと、ケーブルトレイシステムとを含む複数のモジュールユニット(10)を備え、
前記支持フレーム(11)には、プロセス設備(13)及び/又は共用工業設備(14)を取り付けるための設備取付エリアが設けられ、
前記エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムはすべて、支持フレーム(11)に設けられ、かつ、すべて前記プロセス設備(13)及び/又は前記共用工業設備(14)に接続されていることを特徴とするモジュール化工場建屋。
【請求項2】
前記モジュール化工場建屋は、前記支持フレームの頂部に設けられる天板と、前記支持フレームの側面に取り付けられる側板と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項3】
前記モジュール化工場建屋は、接続部材(20)をさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニット(10)の支持フレーム(11)同士は、前記接続部材(20)によって接続されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項4】
前記接続部材(20)は、隣接する2つの前記支持フレーム(11)の間に設けられる接続板(21)と、締結部材(22)とを備え、前記接続板(21)は、前記締結部材(22)を介して2つの前記支持フレーム(11)にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項3に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項5】
前記締結部材(22)は、ボルトであることを特徴とする請求項4に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項6】
前記モジュールユニット(10)は、角形エアダクト接続部材(30)をさらに備え、
隣接する2つの前記モジュールユニット(10)の前記エアダクトシステムの角形エアダクト(15)は、前記角形エアダクト接続部材(30)を介して連通し、
前記角形エアダクト接続部材(30)は、角形接続管(31)と、エアダクト接続フランジ(32)とを有し、前記角形接続管(31)は、前記エアダクト接続フランジ(32)を介して対応する前記角形エアダクト(15)にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項7】
前記モジュールユニット(10)は、円形エアダクト接続部材(40)をさらに備え、
隣接する2つの前記モジュールユニット(10)の前記エアダクトシステムの円形エアダクト(16)は、前記円形エアダクト接続部材(40)を介して連通し、
前記円形エアダクト接続部材(40)は、対応する前記円形エアダクト(16)にそれぞれ挿し受け接合されている円形接続管(41)を有することを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項8】
前記円形エアダクト接続部材(40)は、前記円形接続管(41)に接続されているクランプ(42)をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項9】
前記モジュールユニット(10)は、水管接続フランジ(50)をさらに備え、
隣接する2つの前記モジュールユニット(10)の前記水管システムの水管(17)は、前記水管接続フランジ(50)を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【請求項10】
前記モジュールユニット(10)は、ケーブルトレイ接続部材(60)をさらに備え、
隣接する2つの前記モジュールユニット(10)の前記ケーブルトレイシステムのケーブルトレイ(18)は、前記ケーブルトレイ接続部材(60)を介して接続され、
前記ケーブルトレイ接続部材(60)は、トレイ接続シート(61)と、締付部材と、を有し、前記トレイ接続シート(61)は、前記締付部材を介して対応する前記ケーブルトレイ(18)にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化工場建屋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築分野に関し、特にモジュール化工場建屋に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的には、伝統的な工場建屋などの建築物は、鉄筋コンクリートフレーム式工法で建てられている。しかしながら、工場建屋には、エアダクトシステム、水管システム、設備取付エリアや電気機能エリアなどの様々な機能エリアを設ける必要があり、機能エリアの区画が複雑で、鉄筋コンクリート施工方法で工事をすると、手間がかかるため、施工効率が低く、施工期間が長いという課題がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、工場建屋建設の施工効率を高め、工場建屋建設の施工期間を短縮可能なモジュール化工場建屋を提供することにある。
【0004】
この目的を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用する。
【0005】
モジュール化工場建屋であって、支持フレームと、エアダクトシステムと、水管システムと、ケーブルトレイシステムとを含む複数のモジュールユニットを備え、前記支持フレームには、プロセス設備及び/又は共用工業設備を取り付けるための設備取付エリアが設けられ、前記エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムはすべて、支持フレームに設けられ、かつ、すべて前記プロセス設備及び/又は前記共用工業設備に接続されている。
【0006】
一実施例では、前記モジュール化工場建屋は、前記支持フレームの頂部に設けられる天板と、前記支持フレームの側面に取り付けられる側板と、をさらに備える。
【0007】
一実施例では、前記モジュール化工場建屋は、接続部材をさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニットの支持フレーム同士は、前記接続部材によって接続されている。
【0008】
一実施例では、前記接続部材は、隣接する2つの前記支持フレームの間に設けられる接続板と、締結部材とを備え、前記接続板は、前記締結部材を介して2つの前記支持フレームにそれぞれ接続されている。
【0009】
一実施例では、前記締結部材は、ボルトである。
【0010】
一実施例では、前記モジュールユニットは、角形エアダクト接続部材をさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニットの前記エアダクトシステムの角形エアダクトは、前記角形エアダクト接続部材を介して連通し、前記角形エアダクト接続部材は、角形接続管と、エアダクト接続フランジとを有し、前記角形接続管は、前記エアダクト接続フランジを介して対応する前記角形エアダクトにそれぞれ接続されている。
【0011】
一実施例では、前記モジュールユニットは、円形エアダクト接続部材をさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニットの前記エアダクトシステムの円形エアダクトは、前記円形エアダクト接続部材を介して連通し、前記円形エアダクト接続部材は、それぞれ対応する前記円形エアダクトに挿し受け接合されている円形接続管を有する。
【0012】
一実施例では、前記円形エアダクト接続部材は、前記円形接続管に接続されているクランプをさらに有する。
【0013】
一実施例では、前記モジュールユニットは、水管接続フランジをさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニットの前記水管システムの水管は、前記水管接続フランジを介して接続されている。
【0014】
一実施例では、前記モジュールユニットは、ケーブルトレイ接続部材をさらに備え、隣接する2つの前記モジュールユニットの前記ケーブルトレイシステムのケーブルトレイは、前記ケーブルトレイ接続部材を介して接続され、前記ケーブルトレイ接続部材は、トレイ接続シートと、締付部材と、を有し、前記トレイ接続シートは、前記締付部材を介して対応する前記ケーブルトレイにそれぞれ接続されている。
【0015】
上記モジュール化工場建屋は、複数のモジュールユニットを備え、モジュールユニット内には、エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムが集積され、支持フレームには、プロセス設備及び/又は共用工業設備を取り付けるための設備取付エリアが設けられている。エアダクトシステム、水管システム、ケーブルトレイシステム(すなわち、電気機能エリア)及び設備取付エリアの集積は、製造ワークショップで完了させることができ、現場での施工時に、複数のモジュールユニットを組み立てればよいため、施工操作が簡単で便利であり、施工効率が高く、施工期間を効果的に短縮することができる。また、モジュールユニットの集積は、現場の基礎付属工事の建設と同時に行うことができるため、工事全体の建設期間をさらに短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施例におけるモジュール化工場建屋の部分的な構造分解図である。
図2】一実施例における別々のモジュールユニットの支持フレームが接続される構造模式図である。
図3】一実施例における別々のモジュールユニットのエアダクトシステムが接続される構造模式図である。
図4】一実施例における別々のモジュールユニットのケーブルトレイが接続される構造模式図である。
【符号の説明】
【0017】
10 モジュールユニット
11 支持フレーム
13 プロセス設備
14 共用工業設備
15 角形エアダクト
16 円形エアダクト
17 水管
18 ケーブルトレイ
20 接続部材
21 接続板
22 締結部材
30 角形エアダクト接続部材
31 角形接続管
32 エアダクト接続フランジ
40 円形エアダクト接続部材
41 円形接続管
42 クランプ
50 水管接続フランジ
60 ケーブルトレイ接続部材
61 トレイ接続シート
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、具体的な実施形態によって本発明の技術的手段をさらに説明する。
【0019】
本発明に対する説明では、用語「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語が示す方向又は位置関係は、図面に基づき示される方向又は位置関係であり、説明される装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作しなければならないことを示す又は暗示するのではなく、本発明を容易に説明したり、その説明を簡略化したりするためのものであるので、本発明への限定にならないと理解すべきである。
【0020】
図1図4を同時に参照すると、一実施例に係るモジュール化工場建屋は、複数のモジュールユニット10を備える。モジュールユニット10は、支持フレーム11と、エアダクトシステムと、水管システムと、ケーブルトレイシステムとを備え、支持フレーム11には、プロセス設備13及び/又は共用工業設備14を取り付けるための設備取付エリアが設けられ、エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムはすべて、支持フレーム11に設けられ、かつ、すべてプロセス設備13及び/又は共用工業設備14に接続されている。
【0021】
具体的には、支持フレーム11としてスチールフレームが使用され、設備取付エリアは、支持フレーム11の底部に設けられ、設備取付エリアは、支持フレーム11に設けられる鋼板又は鋼梁であってもよいし、鋼板と鋼梁との組み合わせ構造であってもよいし、ひいては鉄筋コンクリート床構造であってもよいが、本実施例では、これについて具体的に限定しない。支持フレーム11の上部領域には、エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムが取り付けられている。ケーブルトレイシステムは、支持フレーム11の上部ビームから下の300mm~600mmの空間に設けられ、エアダクトシステムは、ケーブルトレイシステムの上方に設けられている。また、設備取付エリアには、プロセス設備13が取り付けられてもよく、給電設備、換気装置、冷凍設備、消防セット設備などを含む共用工業設備14がさらに取り付けられてもよい。図1に示すように、本実施例の2つのモジュールユニット10では、一方のモジュールユニット10の設備取付エリアには、プロセス設備13が取り付けられ、当該モジュールユニット10の水管システムは、プロセス設備13に接続され、他方のモジュールユニット10の設備取付エリアには、共用工業設備14が取り付けられ、当該モジュールユニット10のエアダクトシステム及びケーブルトレイシステムはそれぞれ、共用工業設備に接続されている。他の実施例では、一方のモジュールユニット10には、プロセス設備13と共用工業設備14との両方が取り付けられてもよいが、本実施例では、これについて具体的に限定しない。
【0022】
上記モジュール化工場建屋は、複数のモジュールユニット10を備え、モジュールユニット10内には、エアダクトシステム、水管システム及びケーブルトレイシステムが集積され、支持フレーム11には、プロセス設備13及び/又は共用工業設備14が設けられている。エアダクトシステム、水管システム、ケーブルトレイシステム(すなわち、電気機能エリア)及び設備取付エリアの集積は、製造ワークショップで完了させることができ、現場での施工時に、複数のモジュールユニット10を組み立て、モジュールユニット10同士の現場での組立作業を完了させればよいため、施工操作が簡単で便利であり、施工効率が高く、施工期間を効果的に短縮することができる。また、モジュールユニット10の集積は、現場の基礎付属工事の建設と同時に行うことができるため、工事全体の建設期間をさらに短縮することができる。
【0023】
一実施例では、モジュール化工場建屋は、支持フレーム11の頂部に設けられる天板(図示せず)と、支持フレーム11の側面に取り付けられる側板(図示せず)と、をさらに備える。具体的には、側板の数及び支持フレーム11における側板の取付位置は、組立中にモジュールユニット10の取付位置に応じて設定される。本実施例では、支持フレーム11に天板及び側板を取り付ける。天板及び側板は、支持フレーム11の内部の設備及び管路を保護できる一方、モジュールユニット10の組立完了後にシールを形成し、モジュール化工場建屋が室内と室外での使用のニーズを同時に満たすようにすることができる。
【0024】
具体的には、モジュール化工場建屋が異なる場所に適用される場合、天板及び側板は、異なる種類の板材を採用する。例えば、モジュール化工場建屋が機械エリアの外壁に適用される場合、側板は、順次設けられている厚さ0.5mmのプロファイル鋼板、防水防湿層、保温層、ライトゲージ鋼製ジョイスト及びセメント板を含む。セメント板は、一時的な防雨外壁として使用され、プロファイル鋼板は、装飾層である。モジュール化工場建屋が機械エリアの防火壁に適用される場合、側板は、順次設けられているアクリル塗料層、2層防火石膏ボード、ライトゲージ鋼製ジョイスト、2層防火石膏ボード及びアクリル塗料層を含み、2層石膏ボードは、輸送中に壁板が裂けるのを避けることができる。
【0025】
また、モジュール化工場建屋がクリーンルーム内の仕切り壁に適用される場合、側板は、順次設けられているエポキシ塗料層、2層防湿防カビ石膏ボード、ライトゲージ鋼製ジョイスト、2層防湿防カビ石膏ボード及びエポキシ塗料層を含むことができ、エポキシ塗料層は、クリーンルームの内壁に適している。モジュール化工場建屋がクリーンルーム内の仕切り壁に適用される場合、側板は、順次設けられているCPVCクリーンルーム壁板、2層防湿防カビ石膏ボード、ライトゲージ鋼製ジョイスト、2層防湿防カビ石膏ボード及びCPVCクリーンルーム壁板を含むこともでき、CPVC壁板は、クリーンルームの内壁に適している。さらに、モジュール化工場建屋がクリーンルーム内の仕切り壁に適用される場合、側板は、順次設けられている1mmのペイントクリーン鋼板、12.5mmの石膏ボード、ライトゲージ鋼製ジョイスト、12.5mmの石膏ボード及び1mmのペイントクリーン鋼板を含むこともできる。
【0026】
一実施例では、モジュール化工場建屋は、接続部材20をさらに備え、隣接する2つのモジュールユニット10の支持フレーム11同士は、接続部材20によって接続されている。具体的には、一実施例では、接続部材20は、隣接する2つの支持フレーム11の間に設けられる接続板21と、締結部材22とを備え、接続板21は、締結部材22を介して2つの支持フレーム11にそれぞれ接続されている。締結部材22は、ボルトであってもよいが、ボルトに限定されない。一実施例では、モジュールユニット10の製造精度を考慮して、接続板21の加工時に負の公差を採用し、接続板21は、隣接する支持フレーム11の間の隙間に挿入されて2つの支持フレーム11にそれぞれ接続されている。本実施例では、2つの支持フレーム11の間に接続板21を設けることにより、加工誤差を補償し、支持フレーム11の接続安定性を向上させることができる。
【0027】
具体的には、別々のモジュールユニット10は、垂直方向及び水平方向に接続して拡張することができ、別々のモジュールユニット10は、異なる使用要件に応じて柔軟に組み合わせ、必要な工場建屋面積を形成することができる。
【0028】
一実施例では、モジュールユニット10は、角形エアダクト接続部材30をさらに備え、隣接する2つのモジュールユニットのエアダクトシステムの角形エアダクト15は、角形エアダクト接続部材30を介して連通し、角形エアダクト接続部材30は、角形接続管31と、エアダクト接続フランジ32とを有し、角形接続管31は、エアダクト接続フランジ32を介して対応する角形エアダクト15にそれぞれ接続されている。具体的には、現場取付の正確性を確保するために、角形接続管31の長さは、現場測定に基づいて加工するが、取付距離が角形接続管31の長さよりも小さいという取付状況では、接続する必要のある2つの角形エアダクト15間の距離に応じて角形接続管31を切断することにより、異なる位置のモジュールユニット10同士の取付要件を満たし、モジュールユニット10の組立操作を容易にすることができる。角形接続管31がエアダクト接続フランジ32を介して対応する角形エアダクト15に接続されることにより、シール性を確保することができる。
【0029】
一実施例では、モジュールユニットは、円形エアダクト接続部材40をさらに備え、隣接する2つのモジュールユニット10のエアダクトシステムの円形エアダクト16は、円形エアダクト接続部材40を介して連通し、円形エアダクト接続部材40は、対応する円形エアダクト16にそれぞれ挿し受け接合されている円形接続管41を有する。具体的には、円形接続管41と円形エアダクト16との挿し受けの安定性及び信頼性を確保するために、円形接続管41の長さは、実際の取付に必要な長さよりも長い。実際の取付時に、接続する必要のある2つの円形エアダクト16間の距離に応じて円形接続管41の挿入深さを調整することができる。現場取付に必要な長さが長い場合、円形接続管41の挿入深さを浅くすればよい。現場取付に必要な長さが短い場合、円形接続管41の挿入深さを深くすればよい。円形接続管41の挿入深さを調整することにより、異なる位置のモジュールユニット10同士の取付要件を満たし、モジュールユニット10の組立操作を容易にすることができる。さらに、一実施例では、円形エアダクト接続部材40は、円形接続管41に接続されているクランプ42をさらに備える。接続する必要のある2つの円形エアダクト16間の距離が円形エアダクト接続部材40の長さよりも大きい場合、2つ以上の円形接続管41により接続し、2つ以上の円形接続管41同士はクランプ42を介して接続されている。さらに、一実施例では、寸法の小さい円形エアダクト16の場合、対応する寸法の小さい円形エアダクト16への円形接続管41の挿入深さは、50mm以上である。
【0030】
一実施例では、モジュールユニットは、水管接続フランジ50をさらに備え、隣接する2つのモジュールユニット10の水管システムの水管17は、水管接続フランジ50を介して接続されている。接続する必要のある2つのモジュールユニット10の水管17同士が水管接続フランジ50を介して接続されることにより、シール性を確保することができる。さらに、2つのモジュールユニット10間の距離が大きい場合、接続する必要のある2つの水管17の間に、水管接続フランジ50を介して又は溶接により対応する水管17にそれぞれ接続されている水管接続管路を設けることもできる。
【0031】
一実施例では、モジュールユニットは、ケーブルトレイ接続部材60をさらに備え、隣接する2つのモジュールユニット10のケーブルトレイシステムのケーブルトレイ18は、ケーブルトレイ接続部材60を介して接続され、ケーブルトレイ接続部材60は、トレイ接続シート61と、締付部材(図示せず)とを有し、トレイ接続シート61は、締付部材を介して対応するケーブルトレイ18にそれぞれ接続されている。トレイ接続シート61の長さは、接続する必要のある2つのケーブルトレイ18間の距離に応じて切断することができるため、異なる位置のモジュールユニット10同士の取付要件を満たし、モジュールユニット10の組立操作を容易にすることができる。トレイ接続シート61と対応するケーブルトレイ18とは締付部材を介して接続されているため、接続が安定して信頼性が高い。具体的には、締付部材は、ボルト又はネジであってもよいが、これらに限定されない。
【0032】
上記モジュール化工場建屋によれば、工場建屋建設の施工効率を高め、工場建屋建設の施工期間を短縮し、工場建屋建設の施工コストを削減することができる。
【0033】
上記実施例の各構成を任意に組み合わせることができる。説明を簡潔にするために、上記実施例における各構成のあり得る組み合わせをすべて説明しているわけではないが、これらの構成の組み合わせには矛盾がない限り、本明細書に記載された事項の範囲内であると考えられるべきである。
【0034】
上記実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したに過ぎない。その説明が詳細であるが、上記実施例は、本発明の技術的範囲への限定になると理解すべきではない。当業界の一般的な技術者にとって、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記実施例への適宜変形及び改良はすべて本発明の技術的範囲に属する。したがって、本発明の技術的範囲は添付の請求項を基準とすべきである。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】