(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-23
(54)【発明の名称】ミリ波帯域における動的なアンテナアレイ再構成およびシグナリングのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/08 20060101AFI20221216BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20221216BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221216BHJP
【FI】
H04B7/08 022
H04W16/28
H04W72/04 136
H04B7/08 024
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525071
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 US2020058813
(87)【国際公開番号】W WO2021091965
(87)【国際公開日】2021-05-14
(32)【優先日】2019-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ヴァサンサン・ラガヴァン
(72)【発明者】
【氏名】モハンマド・アリ・タッソウディ
(72)【発明者】
【氏名】ユ-チン・オウ
(72)【発明者】
【氏名】コビー・ラヴィド
(72)【発明者】
【氏名】オズゲ・コイメン
(72)【発明者】
【氏名】ジュエルゲン・セザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(72)【発明者】
【氏名】カピル・グラティ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ホ・リュ
(72)【発明者】
【氏名】ティエンヤン・バイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD17
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
本開示は、ミリ波帯域における動的なアンテナアレイ再構成およびシグナリングに関する。ユーザ機器(UE)は、アンテナアレイ変更条件を検出してよい。UEは、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を送信してよい。ビームトレーニングを求める要求は、UEのための要求されたアンテナアレイ構成、および要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。基地局は、UEのための要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定してよい。UEは、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信し得る。基地局は、その個数の基準信号を連続するチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のセットとして送信してよい。UEは、基準信号に基づいて、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングしてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
ユーザ機器(UE)においてアンテナアレイ変更条件を検出するステップと、
前記検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を前記UEから送信するステップと、
前記UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信するステップと
を備える方法。
【請求項2】
前記アンテナアレイ変更条件が、前記基地局と前記UEとの間のチャネルにおける優勢クラスタおよび準優勢クラスタの角伝搬に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アンテナアレイ変更条件が前記UEの電力考察に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アンテナアレイ変更条件が前記UEの熱考察に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アンテナアレイ変更条件が、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ビームトレーニングを求める前記要求が、前記UEのアクティブアンテナアレイ構成を、要求されたアンテナアレイ構成に変更するための要求を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める前記要求が、前記要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ビーム重みの前記表示がアナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記要求されたアンテナアレイ構成、および前記要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示す、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、前記要求されたアンテナアレイ構成に基づいて前記UEのアンテナアレイを構成するステップと、
前記個数の基準信号に基づいて、前記再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングするステップと、
基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットを前記基地局へ送信するステップと
をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記UEの前記アクティブアンテナアレイ構成を示す、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信の方法であって、
要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてユーザ機器(UE)から受信するステップと、
前記要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するステップと、
前記UEのためのアンテナアレイ構成の表示を前記基地局から送信するステップと
を備える方法。
【請求項13】
ビームトレーニングを求める前記要求が、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートを示す、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ビームトレーニングを求める前記要求が、前記要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
ビーム重みの前記表示が、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記要求されたアンテナアレイ構成、および前記要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示す、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記個数の基準信号を連続するチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のセットとして送信するステップをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットを前記UEから受信するステップと、
前記UEへの送信のために、前記関連するビームインデックスからビームを選択するステップと
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記要求されたアンテナアレイ構成を拒否すべきという前記決定に応答して、前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、現在のアクティブアンテナアレイ構成を示す、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
ワイヤレス通信のための装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記プロセッサが、
ユーザ機器(UE)においてアンテナアレイ変更条件を検出し、
前記検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を前記UEから送信し、
前記UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信するように構成される、
装置。
【請求項21】
前記アンテナアレイ変更条件が、前記基地局と前記UEとの間のチャネルにおける優勢クラスタおよび準優勢クラスタの角伝搬に基づく、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記アンテナアレイ変更条件が前記UEの電力考察に基づく、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記アンテナアレイ変更条件が前記UEの熱考察に基づく、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記アンテナアレイ変更条件が、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートに基づく、請求項20に記載の装置。
【請求項25】
ビームトレーニングを求める前記要求が、前記UEのアクティブアンテナアレイ構成を、要求されたアンテナアレイ構成に変更するための要求を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項26】
前記アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める前記要求が、前記要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含む、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
ビーム重みの前記表示がアナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタである、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記要求されたアンテナアレイ構成、および前記要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示す、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、前記要求されたアンテナアレイ構成に基づいて前記UEのアンテナアレイを構成し、
前記個数の基準信号に基づいて、前記再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングし、
基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットを前記基地局へ送信するように構成される、
請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記UEの前記アクティブアンテナアレイ構成を示す、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
ワイヤレス通信のための装置であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記プロセッサが、
要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてユーザ機器(UE)から受信し、
前記UEの前記要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定し、
前記UEのためのアンテナアレイ構成の表示を前記基地局から送信するように構成される、
装置。
【請求項32】
ビームトレーニングを求める前記要求が、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートを示す、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
ビームトレーニングを求める前記要求が、前記要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含む、請求項31に記載の装置。
【請求項34】
ビーム重みの前記表示が、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタである、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、前記要求されたアンテナアレイ構成、および前記要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示す、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記個数の基準信号を連続するチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)のセットとして送信するように構成される、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットを前記UEから受信し、
前記UEへの送信のために、前記関連するビームインデックスからビームを選択するように構成される、
請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記要求されたアンテナアレイ構成を拒否すべきという前記決定に応答して、前記UEのための前記アンテナアレイ構成の前記表示が、現在のアクティブアンテナアレイ構成を示す、請求項31に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年11月4日に出願された「METHODS AND APPARATUSES FOR DYNAMIC ANTENNA ARRAY RECONFIGURATION AND SIGNALING IN MILLIMETER WAVE BANDS」と題する米国仮出願第62/930,409号、および2020年11月2日に出願された「METHODS AND APPARATUSES FOR DYNAMIC ANTENNA ARRAY RECONFIGURATION AND SIGNALING IN MILLIMETER WAVE BANDS」と題する米国特許出願第17/087,410号の優先権を主張し、それらは本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、通信システムに関し、より詳細には、ミリ波帯域における動的なアンテナアレイ再構成およびシグナリングに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソースを共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を利用し得る。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。例示的な電気通信規格は5Gニューラジオ(NR:New Radio)である。5G NRは、レイテンシ、信頼性、セキュリティ、(たとえば、モノのインターネット(IoT)を伴う)スケーラビリティに関連する新たな要件、および他の要件を満たすように、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表された継続的なモバイルブロードバンド進化の一部である。5G NRは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、マッシブマシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communications)、および超高信頼低レイテンシ通信(URLLC:ultra-reliable low latency communications)に関連するサービスを含む。5G NRのいくつかの態様は、4Gロングタームエボリューション(LTE)規格に基づいてよい。5G NR技術においてさらなる改善の必要がある。これらの改善はまた、他の多元接続技術、およびこれらの技術を採用する電気通信規格に適用可能であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は、1つまたは複数の態様の基本的理解をもたらすために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。本概要は、すべての企図される態様の広範な概説ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでもなく、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0006】
本開示の一態様では、方法、コンピュータ可読媒体、および装置(たとえば、ユーザ機器(UE))が提供される。方法は、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出することを含んでよい。方法は、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信することを含んでよい。方法は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信することを含んでよい。
【0007】
一態様では、本開示はワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、メモリと、メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含んでよい。プロセッサは、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出するように構成され得る。プロセッサは、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信するように構成され得る。プロセッサは、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信するように構成され得る。
【0008】
別の態様では、本開示はワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出するための手段を含んでよい。装置は、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信するための手段を含んでよい。装置は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信するための手段を含んでよい。
【0009】
別の態様では、本開示は、コンピュータ実行可能コードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、コードは、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出させ、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信させ、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信させる。
【0010】
アンテナアレイ変更条件は、基地局とUEとの間のチャネルにおける優勢クラスタおよび準優勢クラスタの角伝搬に基づいてよい。
【0011】
アンテナアレイ変更条件は、UEの電力考察に基づいてよい。
【0012】
アンテナアレイ変更条件は、UEの熱考察に基づいてよい。
【0013】
アンテナアレイ変更条件は、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートに基づいてよい。
【0014】
ビームトレーニングを求める要求は、UEのアクティブアンテナアレイ構成を、要求されたアンテナアレイ構成に変更するための要求を含んでよい。
【0015】
ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。
【0016】
ビーム重みの表示は、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタであってよい。
【0017】
UEのためのアンテナアレイ構成の表示は、要求されたアンテナアレイ構成、および要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示してよい。
【0018】
ワイヤレス通信の方法は、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、要求されたアンテナアレイ構成に基づいてアンテナアレイを構成することと、基準信号に基づいて、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングすることと、基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)および関連するビームインデックスのセットを基地局へ送信することとをさらに含んでよい。
【0019】
UEのためのアンテナアレイ構成の表示は、アクティブアンテナアレイ構成を示してよい。
【0020】
本開示の一態様では、方法、コンピュータ可読媒体、および装置(たとえば、基地局)が提供される。方法は、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてUEから受信することを含んでよい。方法は、要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定することを含んでよい。方法は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信することを含んでよい。
【0021】
一態様では、本開示はワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、メモリと、メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含んでよい。プロセッサは、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてUEから受信するように構成され得る。プロセッサは、要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するように構成され得る。プロセッサは、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信するように構成され得る。
【0022】
別の態様では、本開示はワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてUEから受信するための手段を含んでよい。装置は、要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するための手段を含んでよい。装置は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信するための手段を含んでよい。
【0023】
別の態様では、本開示は、コンピュータ実行可能コードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、コードは、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてUEから受信させ、要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定させ、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信させる。
【0024】
ビームトレーニングを求める要求は、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートを示してよい。
【0025】
ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。
【0026】
ビーム重みの表示は、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタであってよい。
【0027】
UEのためのアンテナアレイ構成の表示は、要求されたアンテナアレイ構成、および要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示してよい。
【0028】
ワイヤレス通信の方法は、その個数の基準信号を連続するチャネル状態情報基準信号(CSI-RS:channel state information reference signal)のセットとして送信することをさらに含んでよい。
【0029】
ワイヤレス通信の方法は、基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットをUEから受信することと、UEへの送信のために、関連するビームインデックスからビームを選択することとをさらに含んでよい。
【0030】
要求されたアンテナアレイ構成を拒否すべきという決定に応答して、UEのためのアンテナアレイ構成の表示は、現在のアクティブアンテナアレイ構成を示してよい。
【0031】
上記の目的および関係する目的の達成のために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明されるとともに特に特許請求の範囲の中で指摘される特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が採用され得る様々な方法のうちのほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワークの一例を示す図である。
【
図2A】第1の5G/NRフレームの一例を示す図である。
【
図2B】5G/NRサブフレーム内のDLチャネルの一例を示す図である。
【
図2C】第2の5G/NRフレームの一例を示す図である。
【
図2D】5G/NRサブフレーム内のULチャネルの一例を示す図である。
【
図3】アクセスネットワークにおける基地局およびユーザ機器(UE)の一例を示す図である。
【
図4】UEのための例示的なアンテナアレイの概略図である。
【
図5A】線形アレイを含む第1の例示的なアクティブアンテナ構成の概略図である。
【
図5B】平面アレイを含む第2の例示的なアクティブアンテナ構成の概略図である。
【
図6A】平面アレイを含む第3の例示的なアクティブアンテナ構成の概略図である。
【
図6B】線形アレイを含む第4の例示的なアクティブアンテナ構成の概略図である。
【
図6C】分散型線形アレイを含む第5の例示的なアクティブアンテナ構成の概略図である。
【
図7】無線チャネルにおける例示的なビームおよび伝送経路を示す概念図である。
【
図8】UEアンテナアレイを再構成するための例示的なシグナリングを示すメッセージ図である。
【
図9】UEのための、UEアンテナアレイを再構成する例示的な方法のフローチャートである。
【
図10】基地局のための、UEアンテナアレイを再構成する例示的な方法のフローチャートである。
【
図11】
図1のUEの例示的な構成要素の概略図である。
【
図12】
図1の基地局の例示的な構成要素の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
添付の図面とともに以下に記載する詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され、本明細書で説明する概念が実践され得る唯一の構成を表すものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることは、当業者には明らかとなろう。いくつかの事例では、よく知られている構造および構成要素は、そのような概念を不明瞭にすることを避けるためにブロック図の形で示される。
【0034】
5G NRシステムは、ミリ波(mmWave)帯域の中で動作し得る。たとえば、通信システムは、システムがその中で動作する周波数帯域に基づいて表されることがある。たとえば、周波数範囲1(FR1)は6GHzまでの周波数を指してよく、FR2は約24GHzと52.6GHzとの間の周波数を指してよく、FR3は6GHzと約24GHzとの間の周波数を指してよく、FR4は52.6GHzを越える周波数を指してよい。
【0035】
FR4以上のシステムは、アンテナアレイ配列、配置、および(たとえば、シンボル、スロット、またはスロットレベルの集合における)動的な選択に関して、より多くの「自由度」を許容する。一般に、サブ6GHz/FR1またはFR2システムでは、すべてのアンテナが使用されるか、またはアンテナのいくつかの固定された事前のサブセットが使用される。たとえば、デバイスは線形アンテナアレイを含んでよく、アレイの中のアンテナのサブセットがアクティブであってよい。アンテナ構成は、サブアレイ変更に関連するビーム変化がアンテナにわたる明瞭なマッピングに関連付けられる、階層ビームフォーミングなどの、限定された目的のために使用され得る。対照的に、FR4において(かつそれを越えて)、大きい2次元アレイ内のアンテナの任意のサブセットが、シンボルもしくはスロットまたはスロットレベルの集合において選択的にアクティブ化され得る。
【0036】
2つの仮想的なシステム(FR2である30GHzにおける第1のシステム、およびFR4であるかまたは場合によってはFR4を越える(たとえば、「FR5」)と見なされ得る120GHzにおける第2のシステム)に関して、自由度が説明される。120GHzにおける波長(λ)は、30GHzにおけるλよりも短く1/4である。したがって、30GHzおよび120GHzにおけるアンテナアレイ構成に対して、両方の周波数において同じ物理的な開口/面積が使用され得る。たとえば、システムは、異なる帯域用の複数のアンテナフィードを使用するフレキシブルな/コロケートされたアンテナアレイを用いた、複数のキャリアにおける同時動作を含んでよい。30GHzにおける同じ物理的な開口に対して、4倍多くのアンテナが、120GHzにおいて各次元(方位または高度)の中に詰め込まれてよい。そのため、30GHzにおける4×1アレイにとっての開口は、120GHzにおける16×4アンテナアレイにぴったり収まることができる。したがって、サイズが中程度の(たとえば、モバイルデバイス用の)アンテナアレイは、キャリア周波数が高くなるにつれて極めて大きいアレイになり得る。
【0037】
アンテナアレイは(比較的)低コストであるが、アンテナアレイは、ミキサ、アップ/ダウンコンバータ、電力増幅器(PA)、低雑音増幅器(LNA)、位相シフタ、自動利得制御(AGC)などを含み得る、無線周波数集積回路(RFIC)によって制御される。RFICは、統合型アンテナアレイの中のアンテナと比較して、比較的高価な構成要素であり得る。商業的および動作上のトレードオフ(たとえば、コスト、複雑度、電力、ダイサイズなど)のために、いくらかの個数のアンテナしかRFICによって制御され得ない。通常、RFICによって制御されるアンテナの個数は4個~16個の間である。しかし、この個数は、時間とともに技術が高まる/変化するにつれて変わることができる。したがって、大型のアンテナアレイの使用は、より多くのRFICを必要とし得る。(製造と動作(たとえば、エネルギー)の両方における)コストを制御するために、全体的なアレイを制御するために必要とされる個数のRFICのサブセットだけがデバイスの中に含められてよく、含められたRFICのサブセットだけがアクティブ化されてよい。
【0038】
一態様では、本開示は、チャネル/リンク、電力、熱条件、およびキーパフォーマンスインジケータ(KPI)目標に基づいて、これらの自由度にわたって動的な切替えを行う。詳細には、本開示は、特に、新たなアクティブアンテナ構成が以前のアクティブアンテナ構成と著しく異なるとき、新たなアクティブアンテナ構成を選択およびトレーニングするためにUEと基地局との間で通信を行う。たとえば、アクティブアンテナのサブセットの変更が、(ビームフォーミングにおいて使用されるビームのビーム幅を動的に制御するために)UEによって自律的に実行されてよいが、新たなアクティブアンテナの追加は、UEと基地局との間の通信を伴うことがある。一実装形態では、UEは、アンテナ構成変更の必要をトリガするアンテナ構成変更条件を検出し得る。アンテナ構成変更条件とは、現在のアンテナ構成が変更される場合に性能改善に対する潜在性を示す、UEにおいて検出される条件を指すことがある。アンテナ構成変更条件は、現在のアンテナ構成と比較して新たなアンテナ構成に対する予測される性能に基づいてよい。たとえば、アンテナ構成変更条件は、ビーム幅変更、電力考察もしくは熱考察、またはハイブリッドビームフォーミングを伴うもっと多くのRFチェーンに対するサポートのうちの1つまたは複数に基づいてよい。アンテナ構成変更条件の検出に応答して、UEは、ビームトレーニングを求める要求を基地局へ送信してよい。ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成を含んでよい。基地局は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を含む応答を送信することによって、アンテナアレイ構成変更要求を容認または拒否してよい。基地局が、要求されたアンテナアレイ構成を容認する場合、基地局およびUEは、基地局によって送信されるいくつかの基準信号を使用してビームトレーニングを実行してよい。
【0039】
本開示で説明する主題の特定の実装形態は、以下の潜在的な利点のうちの1つまたは複数を実現するために実施され得る。UEは、UEにおいて検出可能な条件に基づいてアンテナ構成を自律的に要求し得る。したがって、UEは、UEの性能目標を満たすアンテナ構成に迅速に移る傾向が強いことがある。たとえば、UEは、必要に応じて電力消費または温度を自律的に低減できる場合がある。アンテナ構成の変更はまた、ビームトレーニングプロシージャを開始し得る。それに応じて、基地局は、新たなアンテナ構成を伴う使用のために送信ビームおよび受信ビームを更新し得る。更新されるビームは、最良の信号品質をもたらすように選択され得る。
【0040】
電気通信システムのいくつかの態様が、ここで、様々な装置および方法に関して提示される。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明において説明され、(「要素」と総称される)様々なブロック、構成要素、回路、プロセス、アルゴリズムなどによって添付図面において示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるのかそれともソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0041】
例として、要素または要素の任意の部分または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」として実装され得る。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理装置(GPU)、中央処理装置(CPU)、アプリケーションプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、ベースバンドプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成された他の好適なハードウェアを含む。処理システムの中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれ以外で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアコンポーネント、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるものとする。
【0042】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体上に符号化され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、他の磁気記憶デバイス、上述のタイプのコンピュータ可読媒体の組合せ、またはコンピュータによってアクセスされ得る命令もしくはデータ構造の形態のコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用され得る任意の他の媒体を備えることができる。
【0043】
図1は、ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク100の一例を示す図である。ワイヤレス通信システム(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)とも呼ばれる)は、基地局102、UE104、発展型パケットコア(EPC)160、および別のコアネットワーク(たとえば、5Gコア(5GC))190を含む。基地局102は、マクロセル(大電力セルラー基地局)および/またはスモールセル(小電力セルラー基地局)を含んでよい。マクロセルは基地局を含む。スモールセルは、フェムトセル、ピコセル、およびマイクロセルを含む。
【0044】
一態様では、UE104は、UEのアクティブアンテナアレイ構成を変更するアンテナ構成構成要素140を含んでよい。アンテナ構成構成要素140は、アレイとして配列されており、かつアクティブアンテナアレイ構成に従って選択的にアクティブ化され得る、複数のアンテナ141を含んでよい。アンテナ構成構成要素140は、アンテナアレイ構成変更条件を検出するように構成された、条件構成要素142、要求されたアクティブアンテナ構成を含む、ビームトレーニングを求める要求を送信するように構成された、要求構成要素144、受信されたアンテナアレイ構成変更応答に従って複数のアンテナ141を構成するように構成された、再構成構成要素146、および要求されたアクティブアンテナ構成のためのビームトレーニングを実行するように構成された、トレーニング構成要素148を含んでよい。
【0045】
別の態様では、基地局102は、アンテナ構成構成要素140と連携して動作するアンテナ制御構成要素198を含んでよい。たとえば、
図12に示すように、アンテナ制御構成要素198は、ビームトレーニングを求める要求を受信するように構成された、要求構成要素1242、要求を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するように構成された、評価構成要素1244、アンテナアレイ構成変更応答を送信するように構成された、構成構成要素1246、および新たなアクティブアンテナ構成のためのビームトレーニングを実行するように構成された、トレーニング構成要素1248を含んでよい。
【0046】
4G LTE(発展型ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と総称される)のために構成された基地局102は、バックホールリンク132(たとえば、S1インターフェース)を通じてEPC160とインターフェースし得る。バックホールリンク132は、有線またはワイヤレスであってよい。
【0047】
5G NR(次世代RAN(NG-RAN)と総称される)のために構成された基地局102は、バックホールリンク184を通じて5GC190とインターフェースし得る。バックホールリンク184は、有線またはワイヤレスであってよい。他の機能に加えて、基地局102は、以下の機能、すなわち、ユーザデータの転送、無線チャネルの暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)、セル間干渉協調、接続のセットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(NAS)メッセージのための配信、NASノード選択、同期、無線アクセスネットワーク(RAN)共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器の追跡、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配送のうちの、1つまたは複数を実行し得る。基地局102は、バックホールリンク134(たとえば、X2インターフェース)を介して互いに直接または間接的に(たとえば、EPC160または5GC190を通じて)通信し得る。バックホールリンク134は、有線またはワイヤレスであってよい。
【0048】
基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。重複する地理的カバレージエリア110がある場合がある。たとえば、スモールセル102'は、1つまたは複数のマクロ基地局102のカバレージエリア110と重複するカバレージエリア110'を有する場合がある。スモールセルとマクロセルの両方を含むネットワークは、異種ネットワークと呼ばれることがある。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG:Closed Subscriber Group)と呼ばれる制限付きグループにサービスを提供し得るホーム発展型ノードB(eNB)(HeNB:Home evolved Node B)を含んでよい。基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102へのアップリンク(UL)(逆方向リンクとも呼ばれる)送信、および/または基地局102からUE104へのダウンリンク(DL)(順方向リンクとも呼ばれる)送信を含んでよい。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用し得る。通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを通じてよい。基地局102/UE104は、各方向における送信のために使用される合計Yx MHz(x本のコンポーネントキャリア)までのキャリアアグリゲーションにおいて割り振られた、キャリア当たりY MHz(たとえば、5、10、15、20、100、400MHzなど)までの帯域幅のスペクトルを使用し得る。キャリアは、互いに隣接してもしなくてもよい。キャリアの割振りは、DLおよびULに関して非対称であってよい(たとえば、UL用よりも多数または少数のキャリアがDL用に割り振られてよい)。コンポーネントキャリアは、1次コンポーネントキャリアおよび1つまたは複数の2次コンポーネントキャリアを含んでよい。1次コンポーネントキャリアは1次セル(PCell:Primary Cell)と呼ばれることがあり、2次コンポーネントキャリアは2次セル(SCell:Secondary Cell)と呼ばれることがある。
【0049】
いくつかのUE104は、デバイス間(D2D)通信リンク158を使用して互いに通信し得る。D2D通信リンク158は、DL/UL WWANスペクトルを使用し得る。D2D通信リンク158は、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、および物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)などの、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを使用し得る。D2D通信は、たとえば、FlashLinQ、WiMedia、Bluetooth、ZigBee、IEEE802.11規格に基づくWi-Fi、LTE、またはNRなどの、様々なワイヤレスD2D通信システムを通じてよい。
【0050】
ワイヤレス通信システムは、5GHz無認可周波数スペクトルの中で通信リンク154を介してWi-Fi局(STA)152と通信しているWi-Fiアクセスポイント(AP)150をさらに含んでよい。無認可周波数スペクトルの中で通信するとき、STA152/AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)を実行し得る。
【0051】
スモールセル102'は、認可周波数スペクトルおよび/または無認可周波数スペクトルの中で動作し得る。無認可周波数スペクトルの中で動作するとき、スモールセル102'は、NRを採用してよく、Wi-Fi AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトルの中でNRを採用するスモールセル102'は、アクセスネットワークへのカバレージを拡大し得、かつ/またはアクセスネットワークの容量を増大させ得る。
【0052】
基地局102は、スモールセル102'であろうとラージセル(たとえば、マクロ基地局)であろうと、eNB、gノードB(gNB)、または他のタイプの基地局を含んでよい。gNB180などのいくつかの基地局は、電磁スペクトル内の1つまたは複数の周波数帯域の中で動作し得る。
【0053】
電磁スペクトルは、しばしば、周波数/波長に基づいて、様々なクラス、帯域、チャネルなどに再分割される。5G NRでは、2つの初期動作帯域が、周波数範囲の呼称FR1(410MHz~7.125GHz)およびFR2(24.25GHz~52.6GHz)として識別されている。FR1とFR2との間の周波数は、しばしば、ミッドバンド周波数と呼ばれる。FR1の一部分は6GHzよりも高いが、FR1は様々な文書および論文において、しばしば、(互換的に)「サブ6GHz」帯域と呼ばれる。同様の命名法上の問題がFR2に関して生じることがあるが、これは、国際電気通信連合(ITU)によって「ミリ波」帯域として識別される極高周波(EHF)帯域(30GHz~300GHz)とは異なるにもかかわらず、文書および論文において、しばしば、(互換的に)「ミリ波」(mmW)帯域と呼ばれる。
【0054】
上記の態様を念頭に置いて、別段に明記されていない限り、「サブ6GHz」などの用語が、本明細書で使用される場合、6GHz未満であり得るか、FR1内であり得るか、またはミッドバンド周波数を含み得る周波数を、広く表してよいことを理解されたい。さらに、別段に明記されていない限り、「ミリ波」などの用語が、本明細書で使用される場合、ミッドバンド周波数を含み得るか、FR2内であり得るか、またはEHF帯域内であり得る周波数を、広く表してよいことを理解されたい。mmW無線周波数帯域を使用する通信は、経路損失が極めて大きく、距離が短い。mmW基地局180は、経路損失および短い距離を補償するために、UE104と一緒にビームフォーミング182を利用し得る。
【0055】
EPC160は、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)162、他のMME164、サービングゲートウェイ166、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS:Multimedia Broadcast Multicast Service)ゲートウェイ168、ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC:Broadcast Multicast Service Center)170、およびパケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)ゲートウェイ172を含んでよい。MME162は、ホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)174と通信していてよい。MME162は、UE104とEPC160との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MME162はベアラおよび接続管理を行う。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、サービングゲートウェイ166を通じて転送され、サービングゲートウェイ166自体は、PDNゲートウェイ172に接続される。PDNゲートウェイ172は、UE IPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ172およびBM-SC170は、IPサービス176に接続される。IPサービス176は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)、PSストリーミングサービス、および/または他のIPサービスを含んでよい。BM-SC170は、MBMSユーザサービスプロビジョニングおよび配信のための機能を提供し得る。BM-SC170は、コンテンツプロバイダMBMS送信のためのエントリポイントとして働くことがあり、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)内のMBMSベアラサービスを認可および開始するために使用されてよく、MBMS送信をスケジュールするために使用されてよい。MBMSゲートウェイ168は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN:Multicast Broadcast Single Frequency Network)エリアに属する基地局102にMBMSトラフィックを配信するために使用されてよく、セッション管理(開始/停止)およびeMBMS関連の課金情報を収集することを担当してよい。
【0056】
5GC190は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)192、他のAMF193、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)194、ならびにユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)195を含んでよい。AMF192は、統合データ管理(UDM:Unified Data Management)196と通信していてよい。AMF192は、UE104と5GC190との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、AMF192は、QoSフローおよびセッション管理を提供する。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、UPF195を通じて転送される。UPF195は、UE IPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。UPF195は、IPサービス197に接続される。IPサービス197は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス、および/または他のIPサービスを含んでよい。
【0057】
基地局は、gNB、ノードB、発展型ノードB(eNB)、アクセスポイント、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、送受信ポイント(TRP)、または他の何らかの好適な用語で呼ばれることもある。基地局102は、EPC160または5GC190へのアクセスポイントをUE104に提供する。UE104の例は、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、スマートデバイス、ウェアラブルデバイス、車両、電気メーター、ガスポンプ、大型もしくは小型の調理家電、健康管理デバイス、インプラント、センサー/アクチュエータ、ディスプレイ、または任意の他の類似の機能デバイスを含む。UE104のうちのいくつかは、IoTデバイス(たとえば、パーキングメーター、ガスポンプ、トースター、車両、心臓モニタなど)と呼ばれることがある。UE104は、局、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、移動加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または他の何らかの好適な用語で呼ばれることもある。
【0058】
以下の説明は5G NRに焦点を当てる場合があるが、本明細書で説明する概念は、LTE、LTE-A、CDMA、GSM、および他のワイヤレス技術などの、他の類似の領域に適用可能であり得る。
【0059】
図2Aは、5G/NRフレーム構造内の第1のサブフレームの一例を示す
図200である。
図2Bは、5G/NRサブフレーム内のDLチャネルの一例を示す
図230である。
図2Cは、5G/NRフレーム構造内の第2のサブフレームの一例を示す
図250である。
図2Dは、5G/NRサブフレーム内のULチャネルの一例を示す
図280である。5G/NRフレーム構造は、サブキャリアの特定のセット(キャリアシステム帯域幅)に対してサブキャリアのセット内のサブフレームがDLもしくはULのいずれかにとって専用であるFDDであってよく、またはサブキャリアの特定のセット(キャリアシステム帯域幅)に対してサブキャリアのセット内のサブフレームがDLとULの両方にとって専用であるTDDであってもよい。
図2A、
図2Cによって提供される例では、5G/NRフレーム構造はTDDであると想定され、サブフレーム4は(大部分がDLを有する)スロットフォーマット28を用いて構成され、ここで、DはDLであり、UはULであり、Xは、DL/ULの間での使用にとってフレキシブルであり、サブフレーム3は(大部分がULを有する)スロットフォーマット34を用いて構成される。サブフレーム3、4は、それぞれ、スロットフォーマット34、28を用いて示されるが、任意の特定のサブフレームが、様々な利用可能なスロットフォーマット0~61のうちのいずれかを用いて構成されてよい。スロットフォーマット0、1は、それぞれ、すべてがDL、ULである。他のスロットフォーマット2~61は、DL、UL、およびフレキシブルなシンボルの混合を含む。UEは、受信されるスロットフォーマットインジケータ(SFI)を通じて、スロットフォーマットを用いて(DL制御情報(DCI)を通じて動的に、または無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて半静的に/静的に)構成される。以下の説明が、TDDである5G/NRフレーム構造にも適用されることに留意されたい。
【0060】
他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有してよい。フレーム(10ms)は、サイズが等しい10個のサブフレーム(1ms)に分割され得る。各サブフレームは、1つまたは複数のタイムスロットを含んでよい。サブフレームはまた、7個、4個、または2個のシンボルを含み得る、ミニスロットを含んでよい。各スロットは、スロット構成に応じて7個または14個のシンボルを含んでよい。スロット構成0の場合、各スロットは14個のシンボルを含んでよく、スロット構成1の場合、各スロットは7個のシンボルを含んでよい。DL上のシンボルは、サイクリックプレフィックス(CP)OFDM(CP-OFDM)シンボルであってよい。UL上のシンボルは、CP-OFDMシンボル(高スループットシナリオ用)または離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDM(DFT-s-OFDM)シンボル(シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)シンボルとも呼ばれる)(電力制限シナリオ用であって、単一のストリーム送信に限定される)であってよい。サブフレーム内のスロットの数は、スロット構成およびヌメロロジーに基づく。スロット構成0の場合、異なるヌメロロジーμ=0~5は、それぞれ、サブフレーム当たり1個、2個、4個、8個、16個、および32個のスロットを許容する。スロット構成1の場合、異なるヌメロロジー0~2は、それぞれ、サブフレーム当たり2個、4個、および8個のスロットを許容する。したがって、スロット構成0およびヌメロロジーμの場合、14個のシンボル/スロットおよび2μ個のスロット/サブフレームがある。サブキャリア間隔およびシンボル長/持続時間は、ヌメロロジーの関数である。サブキャリア間隔は2
μ*15kHzに等しくてよく、ただし、μはヌメロロジー0~5である。したがって、ヌメロロジーμ=0は15kHzのサブキャリア間隔を有し、ヌメロロジーμ=5は480kHzのサブキャリア間隔を有する。シンボル長/持続時間は、サブキャリア間隔と逆関係にある。
図2A~
図2Dは、スロット当たり14個のシンボルを有するスロット構成0およびサブフレーム当たり1個のスロットを有するヌメロロジーμ=0の一例を提供する。サブキャリア間隔は15kHzであり、シンボル持続時間はほぼ66.7μsである。
【0061】
フレーム構造を表すためにリソースグリッドが使用され得る。各タイムスロットは、12個の連続するサブキャリアに及ぶリソースブロック(RB:resource block)(物理RB(PRB:physical RB)とも呼ばれる)を含む。リソースグリッドは複数のリソース要素(RE:resource element)に分割される。各REによって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。
【0062】
図2Aに示すように、REのうちのいくつかは、UE用の基準(パイロット)信号(RS:reference signal)を搬送する。RSは、UEにおけるチャネル推定のために、復調RS(DM-RS)(100xがポート番号である1つの特定の構成に対してRxとして示されるが、他のDM-RS構成が可能である)、およびチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を含んでよい。RSはまた、ビーム測定RS(BRS:beam measurement RS)、ビーム改善RS(BRRS:beam refinement RS)、および位相追跡RS(PT-RS:phase tracking RS)を含んでよい。
【0063】
図2Bは、フレームのサブフレーム内の様々なDLチャネルの一例を示す。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE)内でDCIを搬送し、各CCEは9個のREグループ(REG)を含み、各REGはOFDMシンボルの中に4個の連続するREを含む。1次同期信号(PSS)は、フレームの特定のサブフレームのシンボル2内にあってよい。PSSは、サブフレーム/シンボルタイミングおよび物理レイヤ識別情報を決定するためにUE104によって使用される。2次同期信号(SSS)は、フレームの特定のサブフレームのシンボル4内にあってよい。SSSは、物理レイヤセル識別情報グループ番号および無線フレームタイミングを決定するためにUEによって使用される。物理レイヤ識別情報および物理レイヤセル識別情報グループ番号に基づいて、UEは物理セル識別子(PCI)を決定することができる。PCIに基づいて、UEは上述のDM-RSのロケーションを決定することができる。マスタ情報ブロック(MIB)を搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、PSSおよびSSSと論理的にグループ化されて、同期信号(SS)/PBCHブロックを形成し得る。MIBは、システム帯域幅の中のRBの数およびシステムフレーム番号(SFN)を提供する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータ、システム情報ブロック(SIB)などのPBCHを通じて送信されないブロードキャストシステム情報、およびページングメッセージを搬送する。
【0064】
図2Cに示すように、REのうちのいくつかは、基地局におけるチャネル推定のために、DM-RS(1つの特定の構成に対してRとして示されるが、他のDM-RS構成が可能である)を搬送する。UEは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)用のDM-RS、および物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)用のDM-RSを送信し得る。PUSCH DM-RSは、PUSCHの最初の1つまたは2つのシンボルの中で送信され得る。PUCCH DM-RSは、短いPUCCHが送信されるのかそれとも長いPUCCHが送信されるのかに応じて、かつ使用される特定のPUCCHフォーマットに応じて、異なる構成で送信され得る。図示しないが、UEは、サウンディング基準信号(SRS)を送信し得る。SRSは、UL上での周波数依存スケジューリングを可能にするためのチャネル品質推定のために、基地局によって使用され得る。
【0065】
図2Dは、フレームのサブフレーム内の様々なULチャネルの一例を示す。PUCCHは、一構成では、図示のように位置し得る。PUCCHは、スケジューリング要求、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、およびHARQ ACK/NACKフィードバックなどの、アップリンク制御情報(UCI)を搬送する。PUSCHはデータを搬送し、追加として、バッファステータス報告(BSR)、電力ヘッドルーム報告(PHR)、および/またはUCIを搬送するために使用され得る。
【0066】
図3は、アクセスネットワークにおいて基地局310がUE350と通信しているブロック図である。DLでは、EPC160からのIPパケットが、コントローラ/プロセッサ375に提供され得る。コントローラ/プロセッサ375は、レイヤ3機能およびレイヤ2機能を実施する。レイヤ3は、無線リソース制御(RRC)レイヤを含み、レイヤ2は、サービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、および媒体アクセス制御(MAC)レイヤを含む。コントローラ/プロセッサ375は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)のブロードキャスティング、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)、無線アクセス技術(RAT)間モビリティ、およびUE測定報告のための測定構成に関連する、RRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)、およびハンドオーバサポート機能に関連する、PDCPレイヤ機能と、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送、ARQを通じた誤り訂正、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えに関連する、RLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを通じた誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連する、MACレイヤ機能とを提供する。
【0067】
送信(TX)プロセッサ316および受信(RX)プロセッサ370は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実施する。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号、インターリービング、レートマッチング、物理チャネル上へのマッピング、物理チャネルの変調/復調、および(たとえば、アクティブアンテナアレイ構成による)MIMOアンテナ処理を含んでよい。TXプロセッサ316は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M相直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを処理する。コーディングおよび変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームに分割され得る。各ストリームは、次いで、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域において基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して一緒に合成されて、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成し得る。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器374からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、かつ空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE350によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、別個の送信機318TXを介して異なるアンテナ320に提供され得る。各送信機318TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調し得る。
【0068】
UE350において、各受信機354RXは、そのそれぞれのアンテナ352を通じて信号を受信する。各受信機354RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を受信(RX)プロセッサ356に提供する。TXプロセッサ368およびRXプロセッサ356は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実施する。RXプロセッサ356は、UE350に向けられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実行し得る。複数の空間ストリームは、UE350に向けられる場合、RXプロセッサ356によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。RXプロセッサ356は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用してOFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、基地局310によって送信された最も可能性の高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器358によって算出されたチャネル推定値に基づいてよい。軟判定は、次いで、復号およびデインターリーブされて、物理チャネル上で基地局310によって当初送信されたデータおよび制御信号を復元する。データおよび制御信号は、次いで、レイヤ3機能およびレイヤ2機能を実施するコントローラ/プロセッサ359に提供される。
【0069】
コントローラ/プロセッサ359は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ360に関連することができる。メモリ360は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ359が、EPC160からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケットリアセンブリ、解読、ヘッダ解凍、および制御信号処理を行う。コントローラ/プロセッサ359はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出を担当する。
【0070】
基地局310によるDL送信に関して説明した機能と同様に、コントローラ/プロセッサ359は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)収集、RRC接続、および測定報告に関連する、RRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍およびセキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)に関連する、PDCPレイヤ機能と、上位レイヤPDUの転送、ARQを通じた誤り訂正、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えに関連する、RLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、TB上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを通じた誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連する、MACレイヤ機能とを提供する。
【0071】
基地局310によって送信された基準信号またはフィードバックからチャネル推定器358によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択するために、かつ空間処理を容易にするために、TXプロセッサ368によって使用され得る。TXプロセッサ368によって生成された空間ストリームは、別個の送信機354TXを介して異なるアンテナ352に提供され得る。各送信機354TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調し得る。
【0072】
UL送信は、UE350における受信機機能に関して説明した方式と同様の方式で基地局310において処理される。各受信機318RXは、そのそれぞれのアンテナ320を通じて信号を受信する。各受信機318RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報をRXプロセッサ370に提供する。
【0073】
コントローラ/プロセッサ375は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ376に関連することができる。メモリ376は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ375が、UE350からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケットリアセンブリ、解読、ヘッダ解凍、制御信号処理を行う。コントローラ/プロセッサ375からのIPパケットは、EPC160に提供され得る。コントローラ/プロセッサ375はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用して誤り検出を担当する。
【0074】
TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つは、UE104において
図1のアンテナ構成構成要素140に関する態様を実行するように構成され得る。TXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375のうちの少なくとも1つは、基地局102において
図1のアンテナ制御構成要素198に関する態様を実行するように構成され得る。
【0075】
図4を参照すると、例示的なアンテナアレイ410の概略
図400は、複数のアンテナ420および複数のRFIC430(たとえば、RFIC430a、430b、430c、430d)を含む。アンテナアレイ410は、(たとえば、アンテナ141として)UE104の中に位置し得る。アンテナアレイ410は、RFスイッチを介して複数のアンテナモジュールまたはアンテナパネルを制御するための、4つまでのRFIC430を含んでよい。図示の例では、各RFIC430は16個までのアンテナを制御することができる。もっと多くのRFICをUEの中に置くことは、製造コストを上げる場合がある。アンテナモジュール/アンテナパネルおよびサブアレイを横断する動的なスイッチングを伴う共通のRFICバンクが、RFICが複数のアンテナを制御するためのフレキシビリティを可能にし得る。複雑な給電線路交差は、フレキシビリティに対してトレードオフである。代替例では、各RFICがRFIC当たり8つのアンテナを制御できる場合、120GHzにおける16×4アレイは、8つのRFIC(64個のアンテナ/RFIC当たり8つのアンテナ)を使用し得る。
【0076】
以下でさらに詳細に説明するように、電力消費を低減するために、アンテナ構成構成要素140は、アンテナ420のサブセットをアクティブなアンテナとして構成してよい。いくつかのシナリオでは、アンテナ構成構成要素140は、電力を節約するために、アクティブなRFIC430の個数を限定してよい。
【0077】
図5Aを参照すると、概略
図500は、例示的なアンテナアレイ410のための第1の例示的なアクティブアンテナ構成510を含む。アクティブアンテナ構成510は、RFIC430bによって各々が制御される、アンテナ420の4×1線形アレイを含む。
図5Bでは、概略
図502は、第2の例示的なアクティブアンテナ構成520を含む。第2の例示的なアクティブアンテナ構成520は、RFIC430bによって各々が制御される、アンテナ420の2×2平面アレイを含む。
【0078】
一態様では、アンテナ構成構成要素140は、等価等方放射電力(EIRP)の損失を伴わずに、アクティブアンテナ構成510の4×1線形アレイとアクティブアンテナ構成520の2×2平面アレイとの間で切り替えてよい。たとえば、同じEIRPにおいて、比較的広い方位角伝搬および比較的狭い仰角伝搬を生み出し得る、アクティブアンテナ構成520の2×2平面アレイと比較して、アクティブアンテナ構成510の4×1線形アレイは、比較的広い仰角伝搬および比較的狭い方位角伝搬を生み出し得る。したがって、アンテナ構成構成要素140は、アクティブアンテナ構成を変更することによって、方位および高度において適切な角伝搬のトレードオフを図ってよい。
【0079】
図6A、
図6B、および
図6Cを参照すると、2つのRFIC430によって各々が制御される、3つの例示的なアンテナ構成610、620、および630が示される。第1の例示的なアクティブアンテナ構成610では、RFIC430bが4×2平面アレイを制御してよい。第2の例示的なアクティブアンテナ構成620では、RFIC430bおよびRFIC430cが8×1線形アレイを制御してよい。第3の例示的なアンテナ構成630では、RFIC430aおよびRFIC430cが、各々4×1の2つの断片を有する4×2分散型アレイを制御してよい。
【0080】
一態様では、アンテナ構成構成要素140は、アクティブアンテナ構成610、620、および630の間で切り替えてよい。アクティブアンテナ構成610の4×2アレイは、アレイが単一のRFIC430bによって制御されるので、より低い電力しか消費しなくてよい。アクティブアンテナ構成610の4×2アレイは、アクティブアンテナ構成510よりも広いビーム幅を依然として有してよい。したがって、アクティブアンテナ構成610は、優勢クラスタの角伝搬が広いシナリオに適し得る。アクティブアンテナ構成620の8×1アレイは、アレイが2つのRFIC430bおよび430cによって制御されるので、アクティブアンテナ構成610よりも多くの電力を消費することがある。アクティブアンテナ構成620は、方位においてもっと狭いビーム幅を、また高度においてもっと広いビーム幅を有してよい。したがって、アクティブアンテナ構成620は、優勢クラスタの角伝搬が、生み出されるビーム形状/ビームパターンに整合されるシナリオに適し得る。アクティブアンテナ構成630の4×2分散型アレイは、アクティブアンテナ構成630が2つのRFIC430aおよび430cによって制御されるので、アクティブアンテナ構成610よりも多くの電力を消費することがある。アクティブアンテナ構成630は、アンテナが広く離間され、したがって、無相関であるので、ハイブリッドビームフォーミングとともに有用であり得、そのことが、4×1の各アレイにわたる独立したデータストリームの使用を可能にする。
【0081】
一態様では、可能な構成の中により多くの自由度があるときにアクティブなビーム構成を動的に変更することは、線形アレイの動的な変更よりも大きい影響を基地局に対して有することがある。たとえば、基地局ビームを変更する必要なく、UEは、線形アレイの中のアンテナのサブセットの間で、アクティブアンテナ構成を変更し得る。たとえば、UEが4×1アレイから2×1アレイ~1×1アレイに変更すると、ビーム幅はより広くなり得る。1×1アレイは2×1アレイのサブセットであり、2×1アレイは4×1アレイのサブセットである。対照的に、(たとえば、上記の例示的なアクティブアンテナ構成におけるように)追加の自由度を伴うと、第2のアレイのアンテナは、第1のアレイのアンテナとの関係を有しなくてよい。したがって、異なるアクティブアンテナ構成のビーム幅は、関係づけられなくてよい。基地局は、UEアンテナアレイ構成またはビーム変更に応答して、そのビームを変更する必要があり得る。一態様では、少なくとも、以前の構成または新たな構成に関係づけられないアンテナのアクティブ化または非アクティブ化を変更がもたらす場合、基地局がUEアンテナアレイ構成またはビーム変更を制御してよい。
【0082】
図7を参照すると、概念
図700は、基地局102からUE104へ送信されるビーム710を含む。ビーム710は、基地局102における様々なアンテナ構成の結果であり得、基地局102は、通常はビームステアリングのための大型のアンテナアレイを含んでよい。たとえば、ビーム710は、比較的狭い第1のビーム710aおよび比較的広い第2のビーム710bを含んでよい。基地局102は、ビーム710を特定の方向にステアリングするようにビーム重みを制御してよい。たとえば、チャネルは、基地局102とUE104との間に複数の経路720(たとえば、経路720a~720e)を含んでよい。たとえば、基地局102とUE104との間に見通し線がある場合、直接の経路720cが存在し得る。RF信号はまた、間接的な経路をたどることもある。たとえば、信号は、建物、車両、または窓などの物体から反射し得る。UE104の観点から、信号はクラスタ730から到着するように見えることがある。クラスタ(たとえば、クラスタ730b~730d)は、UE104に到着する信号の反射または回折したソースであり得る。たとえば、クラスタ730cは基地局102に対応してよく、クラスタ730bおよび730dは、それぞれ、間接的な経路720bおよび720dの中の、信号を反射する物体に対応してよい。経路720aおよび720eなどの他の経路は、十分な信号強度を伴ってUE104に達しないことがある。UE104は、受信ビーム740(たとえば、受信ビーム740aおよび740b)を生成するアクティブアンテナ構成を有してよい。たとえば、受信ビーム740aは第1のアクティブアンテナ構成によって生成されてよく、受信ビーム740bは第2のアクティブアンテナ構成によって生成されてよい。UE104は、受信ビーム740を1つまたは複数のクラスタ730に向かってステアリングするように、アンテナ重みを制御し得る。最も強いクラスタは、優勢クラスタと呼ばれることがあり、他のクラスタは、準優勢クラスタと呼ばれることがある。
【0083】
UE104は、1つまたは複数のクラスタに焦点を当てるように、アクティブアンテナ構成を動的に変更し得る。たとえば、UE104は、クラスタ730bが優勢クラスタであるとき、受信ビーム740aを生成するアクティブアンテナ構成を使用してよい。UE104は、複数の強いクラスタがあるとき、受信ビーム740bを生成するように、アクティブアンテナ構成を変更してよい。線形アンテナアレイの場合には、アンテナのサブセットの間で変更することは、受信ビーム740のビーム幅に影響を及ぼし得るが、受信ビーム740の他の次元の方向に対して大きい影響を有し得ない。UE104が、より多くの自由度を有するもっと大型のアンテナアレイを有するとき、アクティブアンテナ構成の変更は、異なる次元において受信ビーム740を変化させてよい。たとえば、ビームは、方位次元または高度次元において拡大または収縮し得る。したがって、アクティブアンテナ構成選択における自由度が増えるにつれて、基地局102のための最良のビームが同じく変化する、もっと大きい可能性がある。
【0084】
図8は、UE104のアクティブアンテナ構成を動的に変更するための例示的なプロセスおよびメッセージを示すメッセージ
図800である。最初に、UE104は、第1のアンテナ構成に従って基地局102とメッセージ810を通信してよい。たとえば、第1のアンテナ構成がデフォルトのアンテナ構成であってよく、基地局102が、(たとえば、RRCシグナリングを使用して)第1のアンテナ構成を用いてUE104を構成してよく、または第1のアンテナ構成は、UE104によって動的に選択されてもよい。
【0085】
プロセスブロック820において、UE104は、アンテナ構成変更条件を検出し得る。アンテナ構成変更条件は、ビーム幅変更、電力考察もしくは熱考察、またはハイブリッドビームフォーミングを伴うもっと多くのRFチェーンに対するサポートのうちの1つまたは複数に基づいてよい。たとえば、
図7に関して上記で説明したように、UE104および/またはアンテナ構成構成要素140は、異なるアクティブアンテナ構成が、より良好な性能(たとえば、より大きい信号強度)をもたらすことになる受信ビーム740を生み出すことになることを、(たとえば、基準信号に基づいて)決定してよい。たとえば、新たなアクティブアンテナ構成は、RFチャネルの中での優勢クラスタおよび/または準優勢クラスタの角伝搬を獲得し得る。別の例として、UE104および/またはアンテナ構成構成要素140は、現在のアクティブアンテナ構成の電力消費が(たとえば、測定された電力消費またはバッテリー充電に基づいて)大きすぎること、またはUE104もしくはその構成要素の温度が(たとえば、熱センサーに基づいて)大きすぎることを決定してよい。別の態様では、UE104および/またはアンテナ構成構成要素140は、たとえば、もっと高いデータレートが必要とされる場合、追加のRFチェーンに対するサポートが望ましい場合があることを決定してよい。UE104および/またはアンテナ構成構成要素140は、例示的なアクティブアンテナ構成630などのアクティブアンテナ構成が、追加のストリームを受信するために追加のRFチェーンをサポートし得ることを決定してよい。上記のアンテナ変更条件は、UEにおいて実行された測定、または基地局に報告されない場合があるUEの内部ステータスに基づいてよい。したがって、アンテナ変更条件を検出すること、ならびにアンテナアレイ構成変更およびビームトレーニングを開始することによって、UEは、ネットワークによって検出可能でない場合があるUEの性能目標を改善し得る。
【0086】
プロセスブロック820におけるアンテナ構成変更条件の検出に応答して、UE104は、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを要求する要求メッセージ830を送信してよい。ビームトレーニングとは、将来の通信用のビームを選択するために、様々なビームを使用してUE104および基地局102が通信するプロセスを指してよい。たとえば、基地局102は、様々なビームを使用して基準信号を送信してよく、UEは、選択されたビーム、および/または様々なビームの実測値をフィードバックしてよい。要求メッセージ830は、要求されたアンテナアレイ構成(たとえば、アクティブアンテナ構成510、520、610、620、630のうちの1つ)を示してよい。たとえば、要求されたアンテナアレイ構成は、検出されたアンテナアレイ変更条件に基づいてよい。いくつかの実装形態では、要求メッセージ830は、アンテナアレイ構成変更要求メッセージと呼ばれることがある。一態様では、アンテナアレイ構成は、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。たとえば、UE104は、現在のアンテナアレイ構成を用いた通信中に受信された基準信号の実測値に基づいて、ビーム重みを選択してよい。たとえば、ビーム重みは、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべき最良のビームの予測に基づいてよい。ビーム重みは、たとえば、規格、規制、またはシグナリングされた構成において規定されるコードブックからの、コードブックエントリとして示されてよい。要求メッセージ830は、たとえば、RRC構成メッセージまたはMAC CEとして送信されてよい。
【0087】
基地局102は、要求メッセージ830を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定してよい。たとえば、基地局102は、基地局102が、リソース(たとえば、送信アンテナ)の現在の分配を仮定して、要求されたアンテナアレイ構成をサポートできない場合、要求されたアンテナアレイ構成を拒否してよい。基地局102は、UEが使用すべきアンテナアレイ構成を示す応答メッセージ840を送信してよい。基地局102が、要求されたアンテナアレイ構成を拒絶するとき、応答メッセージ840は、UEの現在のアンテナアレイ構成を示してよい。基地局102が、要求されたアンテナアレイ構成を容認するとき、応答メッセージ840は、要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示してよい。たとえば、応答メッセージ840は、様々な基準信号860が送信されるときの時間および周波数領域リソースを示してよい。応答メッセージ840は、たとえば、RRC構成メッセージ、MAC CE、またはDCIとして送信されてよい。
【0088】
プロセスブロック850において、UE104は、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを実行してよい。すなわち、UE104は、新たなアクティブアンテナ構成として、要求されたアンテナアレイ構成に変更してよい。UE104は、最良のビームを決定するために、新たなアクティブアンテナ構成を使用して基準信号860の各々を測定してよい。たとえば、最良のビームは、最良の基準信号受信電力(RSRP)を有する基準信号860のうちの1つを送信するために使用されたビームであってよい。UE104は、最良のビームのビームインデックスおよび最良のビームのRSRPを含む、ビームトレーニングメッセージ870を送信してよい。それに応じて、基地局102は、UE104との通信のために使用すべき最良のビームを選択し得る。
【0089】
図9は、ワイヤレス通信の方法900のフローチャートである。方法900は、UE(たとえば、メモリ360を含んでよく、かつUE104全体、またはアンテナ構成構成要素140、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、および/もしくはコントローラ/プロセッサ359などのUE104の構成要素であってよい、UE104)によって実行され得る。一態様では、方法900は、基地局(たとえば、メモリ376を含んでよく、かつ基地局102全体、またはアンテナ制御構成要素198、TXプロセッサ316、RXプロセッサ370、および/もしくはコントローラ/プロセッサ375などの基地局102の構成要素であってよい、基地局102)と通信して実行され得る。随意のブロックは破線で示す。
【0090】
ブロック910において、方法900は、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出することを含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、UE104においてアンテナアレイ変更条件を検出するために、アンテナ構成構成要素140および/または条件構成要素142を実行してよい。たとえば、アンテナアレイ変更条件は、基地局とUEとの間のチャネルにおける優勢クラスタおよび準優勢クラスタの角伝搬に基づいてよい。たとえば、UE104は、異なるアクティブアンテナアレイ構成が、1つまたは複数の追加のクラスタを含むビームを生成し得ることを決定し得る。別の例として、アンテナアレイ変更条件は、UEの電力考察(たとえば、低バッテリー状態)に基づいてよい。別の例として、アンテナアレイ変更条件は、UEの熱考察(たとえば、温度がしきい値を超えること)に基づいてよい。別の例として、アンテナアレイ変更条件は、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートに基づいてよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/または条件構成要素142を実行する、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、UEにおいてアンテナアレイ変更条件を検出するための手段を提供し得る。
【0091】
ブロック920において、方法900は、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信することを含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、TXプロセッサ368、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求(たとえば、要求メッセージ830)をUEから送信するために、アンテナ構成構成要素140および/または要求構成要素144を実行してよい。ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成を含んでよい。ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。たとえば、ビーム重みの表示は、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタであってよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/または要求構成要素144を実行する、UE104、TXプロセッサ368、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、検出に応答して、アンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求をUEから送信するための手段を提供し得る。
【0092】
ブロック930において、方法900は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信することを含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、UE104のためのアンテナアレイ構成の表示(たとえば、アンテナアレイ構成変更応答メッセージ840)を基地局102から受信するために、アンテナ構成構成要素140および/または再構成構成要素146を実行してよい。基地局が要求を承認するとき、UEのためのアンテナアレイ構成の表示は、要求されたアンテナアレイ構成、および要求されたアンテナアレイ構成を伴うビームトレーニングのために使用すべき基準信号の個数を示してよい。基地局が要求を拒否するとき、アンテナアレイ構成の表示は、アクティブアンテナアレイ構成を示してよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/または再構成構成要素146を実行する、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から受信するための手段を提供し得る。
【0093】
ブロック940において、方法900は、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、要求されたアンテナアレイ構成に基づいてUEのアンテナアレイを構成することを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、要求されたアンテナアレイ構成に基づいてUE104のアンテナアレイ410を構成するために、アンテナ構成構成要素140および/または再構成構成要素146を実行してよい。たとえば、再構成構成要素146は、要求されたアンテナアレイ構成のアクティブなアレイの中にあるアンテナ420に通電するように、RFIC430のうちの1つまたは複数を制御し得る。たとえば、アクティブアンテナアレイ構成510が選択される場合、RFIC430bが線形アレイの中のアンテナに通電してよい。別の例として、アクティブアンテナ構成630が選択される場合、RFIC430aおよび430cが分散型平面アレイの中のアンテナに通電してよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/または再構成構成要素146を実行する、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をアクティブ化するように、要求されたアンテナアレイ構成に基づいてUEのアンテナアレイを構成するための手段を提供し得る。
【0094】
ブロック950において、方法900は、その個数の基準信号に基づいて、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングすることを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、その個数の基準信号に基づいて、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングするために、アンテナ構成構成要素140および/またはトレーニング構成要素148を実行してよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/またはトレーニング構成要素148を実行する、UE104、RXプロセッサ356、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、その個数の基準信号に基づいて、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成をトレーニングするための手段を提供し得る。
【0095】
ブロック960において、方法900は、基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスのセットを基地局へ送信することを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、UE104、TXプロセッサ368、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスを基地局へ送信するために、アンテナ構成構成要素140および/またはトレーニング構成要素148を実行してよい。したがって、アンテナ構成構成要素140および/またはトレーニング構成要素148を実行する、UE104、TXプロセッサ368、および/またはコントローラ/プロセッサ359は、基準信号受信電力(RSRP)および関連するビームインデックスを基地局へ送信するための手段を提供し得る。基地局102は、送信用のビームを選択するためにRSRPおよび関連するビームインデックスを利用してよい。UE104は、次いで、再構成されたアクティブアンテナアレイ構成を使用して基地局102からの送信を受信し得る。
【0096】
図10は、ワイヤレス通信の方法1000のフローチャートである。方法1000は、基地局(たとえば、メモリ376を含んでよく、かつ基地局102全体、またはアンテナ制御構成要素198、TXプロセッサ316、RXプロセッサ370、および/もしくはコントローラ/プロセッサ375などの基地局102の構成要素であってよい、基地局102)によって実行され得る。一態様では、方法1000は、UE(たとえば、メモリ360を含んでよく、かつUE104全体、またはアンテナ構成構成要素140、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、および/もしくはコントローラ/プロセッサ359などのUE104の構成要素であってよい、UE104)と通信して実行され得る。随意のブロックは破線で示す。
【0097】
ブロック1010において、方法1000は、UEのアクティブアンテナアレイ構成を、要求されたアンテナアレイ構成に変更するための要求を、基地局においてUEから受信することを含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102、RXプロセッサ370、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局102においてUE104から受信するために、アンテナ制御構成要素198および/または要求構成要素1242を実行してよい。たとえば、ビームトレーニングを求める要求は、ハイブリッドビームフォーミングアーキテクチャを利用する追加の無線周波数チェーンに対するサポートを示してよい。別の例として、ビームトレーニングを求める要求は、要求されたアンテナアレイ構成とともに使用すべきビーム重みの表示を含んでよい。ビーム重みの表示は、アナログビームフォーミングコードブックインデックスへのポインタであってよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/または要求構成要素1242を実行する、基地局102、RXプロセッサ370、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、要求されたアンテナアレイ構成のためのビームトレーニングを求める要求を基地局においてUEから受信するための手段を提供し得る。
【0098】
ブロック1020において、方法1000は、UEの要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定することを含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEの要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するために、アンテナ制御構成要素198および/または評価構成要素1244を実行してよい。たとえば、評価構成要素1244は、基地局102が、リソース(たとえば、送信アンテナ)の現在の分配を仮定して、要求されたアンテナアレイ構成をサポートできない場合、要求されたアンテナアレイ構成を拒否してよい。たとえば、要求されたアクティブアンテナアレイ構成は、ビームをステアリングするために基地局において追加のアンテナを必要とすることがある。必要とされるアンテナが別のUEまたは別の周波数帯域のために利用中である場合、評価構成要素1244は要求を拒否してよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/または評価構成要素1244を実行する、基地局102および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEの要求されたアンテナアレイ構成を許可すべきかそれとも拒否すべきかを決定するための手段を提供し得る。
【0099】
ブロック1030において、方法1000は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信することを含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102、TXプロセッサ316、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局102から送信するために、アンテナ制御構成要素198および/または構成構成要素1246を実行してよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/または構成構成要素1246を実行する、基地局102、TXプロセッサ316、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEのためのアンテナアレイ構成の表示を基地局から送信するための手段を提供し得る。
【0100】
ブロック1040において、方法1000は、ある個数の基準信号を連続するCSI-RSのセットとして送信することを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102、TXプロセッサ316、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、その個数の基準信号を連続するCSI-RSのセットとして送信するために、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行してよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行する、基地局102、TXプロセッサ316、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、ある個数の基準信号を連続するCSI-RSのセットとして送信するための手段を提供し得る。
【0101】
ブロック1050において、方法1000は、RSRPおよび関連するビームインデックスのセットをUEから受信することを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102、RXプロセッサ370、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、RSRPおよび関連するビームインデックスのセットをUEから受信するために、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行してよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行する、基地局102、RXプロセッサ370、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、RSRPおよび関連するビームインデックスのセットをUEから受信するための手段を提供し得る。
【0102】
ブロック1060において、方法1000は、UEへの送信のために、関連するビームインデックスからビームを選択することを随意に含んでよい。一態様では、たとえば、基地局102、TXプロセッサ316、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEへの送信のために、関連するビームインデックスからビームを選択するために、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行してよい。すなわち、トレーニング構成要素1248は、選択されたビームインデックスに対応する基準信号を送信するために使用されるアンテナ重みを決定してよく、UEへの将来の送信のためにそれらのアンテナ重みを使用してよい。トレーニング構成要素1248はまた、RSRPに基づいて送信電力を選択してよい。したがって、アンテナ制御構成要素198および/またはトレーニング構成要素1248を実行する、基地局102、RXプロセッサ370、および/またはコントローラ/プロセッサ375は、UEへの送信のために、関連するビームインデックスからビームを選択するための手段を提供し得る。基地局102は、UEのためのアンテナアレイ構成およびビームトレーニングからの情報を使用してUEとの通信を進めてよい。
【0103】
図11を参照すると、UE104の実装形態の一例は様々な構成要素を含んでよく、そのうちのいくつかはすでに上記で説明されているが、1つまたは複数のバス1144を介して通信している1つまたは複数のプロセッサ1112およびメモリ1116およびトランシーバ1102などの構成要素を含み、そうした構成要素は、モデム1114、およびUEにおいてアクティブアンテナアレイを構成することに関する、本明細書で説明する機能のうちの1つまたは複数を可能にするための、アンテナ構成構成要素140と連携して動作し得る。さらに、1つまたは複数のプロセッサ1112、モデム1114、メモリ1116、トランシーバ1102、RFフロントエンド1188、および1つまたは複数のアンテナ1165は、1つまたは複数の無線アクセス技術において(同時にまたは非同時に)音声呼および/またはデータ呼をサポートするように構成され得る。アンテナ1165は、1つまたは複数のアンテナ、アンテナ素子、および/またはアンテナアレイを含んでよい。
【0104】
一態様では、1つまたは複数のプロセッサ1112は、1つまたは複数のモデムプロセッサを使用するモデム1114を含んでよい。アンテナ構成構成要素140に関する様々な機能は、モデム1114および/またはプロセッサ1112の中に含まれてよく、一態様では、単一のプロセッサによって実行されてよく、他の態様では、機能のうちの異なる機能が2つ以上の異なるプロセッサの組合せによって実行されてよい。たとえば、一態様では、1つまたは複数のプロセッサ1112は、モデムプロセッサ、またはベースバンドプロセッサ、またはデジタル信号プロセッサ、または送信プロセッサ、または受信機プロセッサ、またはトランシーバ1102に関連するトランシーバプロセッサのうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せを含んでよい。他の態様では、アンテナ構成構成要素140に関連する1つまたは複数のプロセッサ1112および/またはモデム1114の特徴のうちのいくつかは、トランシーバ1102によって実行され得る。
【0105】
また、メモリ1116は、本明細書において使用されるデータ、および/もしくはアプリケーション1175のローカルバージョン、アンテナ構成構成要素140、ならびに/または少なくとも1つのプロセッサ1112によって実行されているそれらの下位構成要素のうちの1つまたは複数を記憶するように構成され得る。メモリ1116は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、テープ、磁気ディスク、光ディスク、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、およびそれらの任意の組合せなどの、コンピュータまたは少なくとも1つのプロセッサ1112によって使用可能な任意のタイプのコンピュータ可読媒体を含んでよい。一態様では、たとえば、メモリ1116は、UE104がアンテナ構成構成要素140および/またはその1つもしくは複数の下位構成要素を実行するために少なくとも1つのプロセッサ1112を動作させているとき、アンテナ構成構成要素140および/またはその下位構成要素のうちの1つもしくは複数を定義する1つまたは複数のコンピュータ実行可能コード、および/またはそれに関連するデータを記憶する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であってよい。
【0106】
トランシーバ1102は、少なくとも1つの受信機1106および少なくとも1つの送信機1108を含んでよい。受信機1106は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはデータを受信するためにプロセッサによって実行可能なソフトウェアコードを含んでよく、コードは命令を備えるとともにメモリ(たとえば、コンピュータ可読媒体)の中に記憶される。受信機1106は、たとえば、無線周波数(RF)受信機であってよい。一態様では、受信機1106は、少なくとも1つの基地局102によって送信された信号を受信し得る。追加として、受信機1106は、そのような受信信号を処理してよく、限定はしないが、Ec/Io、SNR、RSRP、RSSIなどの、信号の実測値を同じく取得し得る。送信機1108は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはデータを送信するためにプロセッサによって実行可能なソフトウェアコードを含んでよく、コードは命令を備えるとともにメモリ(たとえば、コンピュータ可読媒体)の中に記憶される。送信機1108の好適な例は、限定はしないが、RF送信機を含んでよい。
【0107】
その上、一態様では、UE104は、1つまたは複数のアンテナ1165と通信して動作し得るRFフロントエンド1188と、無線送信、たとえば、少なくとも1つの基地局102によって送信されるワイヤレス通信またはUE104によって送信されるワイヤレス送信を受信および送信するための、トランシーバ1102とを含んでよい。RFフロントエンド1188は、1つまたは複数のアンテナ1165に接続されてよく、RF信号を送信および受信するための、1つまたは複数の低雑音増幅器(LNA)1190、1つまたは複数のスイッチ1192、1つまたは複数の電力増幅器(PA)1198、および1つまたは複数のフィルタ1196を含んでよい。
【0108】
一態様では、LNA1190は、所望の出力レベルで受信信号を増幅し得る。一態様では、各LNA1190は、指定された最小利得値および最大利得値を有してよい。一態様では、RFフロントエンド1188は、特定の適用例に対する所望の利得値に基づいて特定のLNA1190およびその指定された利得値を選択するために、1つまたは複数のスイッチ1192を使用し得る。
【0109】
さらに、たとえば、1つまたは複数のPA1198は、RF出力のための信号を所望の出力電力レベルで増幅するために、RFフロントエンド1188によって使用され得る。一態様では、各PA1198は、指定された最小利得値および最大利得値を有してよい。一態様では、RFフロントエンド1188は、特定の適用例に対する所望の利得値に基づいて特定のPA1198およびその指定された利得値を選択するために、1つまたは複数のスイッチ1192を使用し得る。
【0110】
また、たとえば、1つまたは複数のフィルタ1196は、受信信号をフィルタ処理して入力RF信号を取得するために、RFフロントエンド1188によって使用され得る。同様に、一態様では、たとえば、それぞれのフィルタ1196は、それぞれのPA1198からの出力をフィルタ処理して送信用の出力信号を生成するために使用され得る。一態様では、各フィルタ1196は、特定のLNA1190および/またはPA1198に接続され得る。一態様では、RFフロントエンド1188は、トランシーバ1102および/またはプロセッサ1112によって指定されるような構成に基づいて、指定されたフィルタ1196、LNA1190、および/またはPA1198を使用する送信経路または受信経路を選択するために、1つまたは複数のスイッチ1192を使用し得る。
【0111】
したがって、トランシーバ1102は、RFフロントエンド1188を介して1つまたは複数のアンテナ1165を通じてワイヤレス信号を送信および受信するように構成され得る。一態様では、UE104が、たとえば、1つもしくは複数の基地局102、または1つもしくは複数の基地局102に関連する1つもしくは複数のセルと通信できるように、トランシーバ1102は指定された周波数において動作するように同調され得る。一態様では、たとえば、モデム1114は、UE104のUE構成およびモデム1114によって使用される通信プロトコルに基づいて、指定された周波数および電力レベルにおいて動作するようにトランシーバ1102を構成し得る。
【0112】
一態様では、モデム1114は、トランシーバ1102を使用してデジタルデータが送られ受信されるような、デジタルデータを処理することおよびトランシーバ1102と通信することができる、マルチバンドマルチモードモデムであってよい。一態様では、モデム1114はマルチバンドであってよく、特定の通信プロトコルに対して複数の周波数帯域をサポートするように構成され得る。一態様では、モデム1114はマルチモードであってよく、複数の動作ネットワークおよび通信プロトコルをサポートするように構成され得る。一態様では、モデム1114は、指定されたモデム構成に基づいてネットワークからの信号の送信および/または受信を可能にするために、UE104の1つまたは複数の構成要素(たとえば、RFフロントエンド1188、トランシーバ1102)を制御し得る。一態様では、モデム構成は、モデムのモードおよび使用中の周波数帯域に基づいてよい。別の態様では、モデム構成は、セル選択および/またはセル再選択の間にネットワークによって提供されるような、UE104に関連するUE構成情報に基づいてよい。
【0113】
図12を参照すると、基地局102の実装形態の一例は様々な構成要素を含んでよく、そのうちのいくつかはすでに上記で説明されているが、1つまたは複数のバス1254を介して通信している1つまたは複数のプロセッサ1212およびメモリ1216およびトランシーバ1202などの構成要素を含み、そうした構成要素は、モデム1214、およびUEアンテナ構成制御に関する、本明細書で説明する機能のうちの1つまたは複数を可能にするための、アンテナ制御構成要素198と連携して動作し得る。
【0114】
トランシーバ1202、受信機1206、送信機1208、1つまたは複数のプロセッサ1212、メモリ1216、アプリケーション1275、バス1254、RFフロントエンド1288、LNA1290、スイッチ1292、フィルタ1296、PA1298、および1つまたは複数のアンテナ1265は、上記で説明したように、UE104の対応する構成要素と同じかまたは類似であってよいが、UE動作ではなく基地局動作のために構成されてよく、またはさもなければプログラムされてもよい。
【0115】
開示するプロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が例示的な手法の例示であることが理解される。設計選好に基づいて、プロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が並べ替えられてよいことが理解される。さらに、いくつかのブロックが組み合わせられてよく、または省略されてもよい。添付の方法請求項は、様々なブロックの要素を例示的な順序で提示しており、提示された特定の順序または階層に限定されるものでない。
【0116】
上記の説明は、本明細書で説明する様々な態様を任意の当業者が実践することを可能にするように提供される。これらの態様に対する様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義する一般原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定することは意図されず、クレーム文言に矛盾しない最大の範囲を与えられるべきであり、単数形での要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。「例示的」という語は、本明細書において、「例、事例、または例示として働くこと」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、A、B、および/またはCの任意の組合せを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含んでよい。詳細には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであってよく、ここで、任意のそのような組合せは、A、B、またはCのうちの1つまたは複数のメンバーを含んでよい。当業者に知られているか、または後に知られることになる、本開示全体にわたって説明する様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的な均等物が、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。その上、本明細書で開示するものはいずれも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されるかどうかにかかわらず、公に供されるものではないことが意図される。「モジュール」、「メカニズム」、「要素」、「デバイス」などの語は、「手段」という語の代用ではないことがある。したがって、いかなるクレーム要素も、その要素が「のための手段」という句を使用して明確に列挙されない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0117】
100 ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク
102 基地局
102' スモールセル
104 ユーザ機器(UE)
110 地理的カバレージエリア
110 カバレージエリア
120 通信リンク
132、134 バックホールリンク
140 アンテナ構成構成要素
141 アンテナ
142 条件構成要素
144 要求構成要素
146 再構成構成要素
148 トレーニング構成要素
150 Wi-Fiアクセスポイント(AP)
152 Wi-Fi局(STA)
154 通信リンク
158 デバイス間(D2D)通信リンク
160 発展型パケットコア(EPC)
162、164 モビリティ管理エンティティ(MME)
166 サービングゲートウェイ
168 マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ
170 ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC)
172 パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ
174 ホーム加入者サーバ(HSS)
176 IPサービス
180 gノードB(gNB)、mmW基地局
182 ビームフォーミング
184 バックホールリンク
190 コアネットワーク
192、193 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
194 セッション管理機能(SMF)
195 ユーザプレーン機能(UPF)
196 統合データ管理(UDM)
197 IPサービス
198 アンテナ制御構成要素
200 第1のサブフレーム
230 DLチャネル
250 第2のサブフレーム
280 ULチャネル
310 基地局
316 送信(TX)プロセッサ
318RX 受信機
318TX 送信機
320 アンテナ
350 ユーザ機器(UE)
352 アンテナ
354RX 受信機
354TX 送信機
356 受信(RX)プロセッサ
358 チャネル推定器
359 コントローラ/プロセッサ
360 メモリ
368 送信(TX)プロセッサ
370 受信(RX)プロセッサ
374 チャネル推定器
375 コントローラ/プロセッサ
376 メモリ
410 アンテナアレイ
420 アンテナ
430 無線周波数集積回路(RFIC)
510、520、610、620、630 アクティブアンテナ構成
710 ビーム
720 経路
730 クラスタ
740 受信ビーム
830 要求メッセージ
840 応答メッセージ
860 基準信号
870 ビームトレーニングメッセージ
1102 トランシーバ
1106 受信機
1108 送信機
1112 プロセッサ
1114 モデム
1116 メモリ
1144 バス
1165 アンテナ
1175 アプリケーション
1188 RFフロントエンド
1190 低雑音増幅器(LNA)
1192 スイッチ
1196 フィルタ
1198 電力増幅器(PA)
1202 トランシーバ
1206 受信機
1208 送信機
1212 プロセッサ
1214 モデム
1216 メモリ
1242 要求構成要素
1244 評価構成要素
1246 構成構成要素
1248 トレーニング構成要素
1254 バス
1265 アンテナ
1275 アプリケーション
1288 RFフロントエンド
1290 低雑音増幅器(LNA)
1292 スイッチ
1296 フィルタ
1298 電力増幅器(PA)
【国際調査報告】