(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(54)【発明の名称】送信競合の解決方法、装置、端末及び媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/10 20090101AFI20221219BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20221219BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20221219BHJP
【FI】
H04W72/10
H04W4/40
H04W72/12 150
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509734
(86)(22)【出願日】2019-09-24
(85)【翻訳文提出日】2022-02-15
(86)【国際出願番号】 CN2019107605
(87)【国際公開番号】W WO2021056218
(87)【国際公開日】2021-04-01
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】ルー チャンシー
(72)【発明者】
【氏名】チャオ チェンシャン
(72)【発明者】
【氏名】リン フエイ-ミン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067GG06
(57)【要約】
本開示は、送信競合の解決方法を開示し、無線通信の分野に関する。該方法は、2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるサービス品質(QoS)属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるステップを含む。2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信のQoS属性を考慮すると共に、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて送信の優先度を決定することにより、送信が優先されるオブジェクトを決定して、ネットワーク帯域を効果的に割り当て、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるサービス品質(QoS)属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるステップを含む、送信競合の解決方法。
【請求項2】
前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のサイドリンク(SL)送信を含み、
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定するステップは、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が前記第2の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つの送信は、アップリンクデータ関連部分を含む第1のアップリンク送信と、SLデータ関連部分を含む第2のアップリンク送信とを含み、
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定するステップは、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第3の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第5の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のアップリンク送信は、
第1のアップリンクスケジューリング要求(SR)を保持する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)における送信と、
第1のアップリンクバッファステータスレポート(BSR)を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、
第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のSL送信は、
第2のMAC SDUを保持する物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)における送信と、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)における送信と、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のアップリンク送信は、
第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、
第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、
第3のMAC SDUを保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるサービス品質(QoS)属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される送信モジュールを含む、送信競合の解決装置。
【請求項11】
前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のサイドリンク(SL)送信を含み、
前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が前記第2の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記2つの送信は、アップリンクデータ関連部分を含む第1のアップリンク送信と、SLデータ関連部分を含む第2のアップリンク送信とを含み、
前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第3の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるように構成され、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第5の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のアップリンク送信は、
第1のアップリンクスケジューリング要求(SR)を保持する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)における送信と、
第1のアップリンクバッファステータスレポート(BSR)を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、
第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のSL送信は、
第2のMAC SDUを保持する物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)における送信と、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)における送信と、を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記第2のアップリンク送信は、
第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、
第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、
第3のMAC SDUを保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたトランシーバーと、
前記プロセッサに実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令をロードし実行して、請求項1~9のいずれか1項に記載の送信競合の解決方法を実施するように構成される、端末。
【請求項20】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたトランシーバーと、
前記プロセッサに実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令をロードし実行して、請求項1~9のいずれか1項に記載の送信競合の解決方法を実施するように構成される、アクセスネットワーク装置。
【請求項21】
プロセッサによって実行可能命令がロードされ、実行されることにより請求項1~9のいずれか1項に記載の送信競合の解決方法を実施するように、実行可能命令が格納されているコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の分野に関し、特に、送信競合(transmission conflict)の解決方法、装置、端末(terminal)及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術の発展に伴い、インターネット・オブ・エブリシングスとともに第5世代移動通信システム(5G)の時代は到来している。V2X(vehicle to everything)におけるユーザ装置(UE)とUEとの間の直接通信を実現するために、サイドリンク(SideLink(SL))送信方法は導入されている。したがって、V2XシナリオでのUEに対して、アップリンク送信(uplink)とSL送信の間の競合が発生する可能性がある。
【0003】
関連技術のアップリンク/SL送信競合の解決方法は、SLのサービス品質(quality of service(QoS))属性に基づく。SLデータの優先度が閾値より低い場合、つまり、SLの優先度が高い場合、SLでのSL送信は、高い優先度で実行され、そうでなければ、アップリンクでのアップリンク送信は、高い優先度で実行される。
【0004】
上記アップリンク/SL送信競合の解決方法では、SLのQoS属性のみが考慮されており、異なるQoS属性を持つアップリンク送信を区別できないため、送信リソースの不合理な利用を引き起こす。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、アップリンク/SL送信競合を解決する時にSLのQoS属性のみが考慮され、異なるQoS属性を持つアップリンク送信を区別できない場合に発生する送信リソースの不合理な利用の問題を解決するために使用することができる、送信競合の解決方法、装置、端末及び媒体を提供する。
【0006】
本開示の一態様によれば、送信競合を解決するための方法が提供され、この方法は、以下を含む。
【0007】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるステップを含む。
【0008】
他の実施形態では、前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0009】
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下を含む。
【0010】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0011】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0012】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0013】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0014】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0015】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が前記第2の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ。
【0016】
他の実施形態では、前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部分を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部分を含む。
【0017】
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下を含む。
【0018】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0019】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0020】
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0021】
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第3の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0022】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0023】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0024】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0025】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第5の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ。
【0026】
他の実施形態では、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネル(logical channel)に関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラント(resource grant)の優先度と、
前記第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0027】
他の実施形態では、前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0028】
他の実施形態では、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0029】
本開示の一態様によれば、送信競合を解決するための装置が提供され、当該装置は、送信モジュールを含む。
【0030】
送信モジュールは、2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される。
【0031】
本開示の一態様に係る端末は、プロセッサと、前記プロセッサに接続されたトランシーバーと、前記プロセッサに実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記実行可能な命令をロードし実行して、前述の態様に記載の送信競合の解決方法を実施するように構成される。
【0032】
本開示の一態様に係るコンピュータ可読記憶媒体には、プロセッサによってロードされ実行されて、前述の態様に記載の送信競合の解決方法を実施する実行可能な命令が記憶されている(stored)。
【0033】
本開示の実施形態に係る技術的解決策は、少なくとも以下の有利な効果を有する。
【0034】
2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信のQoS属性を同時に(simultaneously)考慮すると共に、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて送信の優先度を決定することにより、送信が優先されるオブジェクトを決定して、ネットワーク帯域を効果的に割り当て、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0035】
本開示の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の図面は、本開示のいくつかの実施形態に過ぎない。当業者にとって、他の図面は、創造的な労力なしに、これらの図面に基づいて得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本開示の関連技術におけるSL送信モードの概略図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態に係る、アップリンク/SL送信をサポートする通信システムのブロック図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決装置の概略図である。
【
図5】本開示の例示的な実施形態に係る通信装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の目的、技術的解決策及び利点をより明確にするために、以下、添付の図面及び実施形態を参照して、本開示をより詳細に説明する。
【0038】
まず、以下、本開示の実施形態に含まれる用語の簡単な説明を行う。
【0039】
V2X(Vehicle to everything):V2Xは、将来の高度道路交通システムの重要な技術である。V2Xは、主に3GPP通信プロトコルに基づく車両データ送信方式の研究を含む。V2X通信は、V2V(Vehicle to Vehicle)(車車間)通信、V2I(Vehicle to Infrastructure)(路車間)通信及びV2P(Vehicle to People)(歩車間)通信を含む。V2Xアプリケーションは、運転上の安全性を向上させ、渋滞と車両のエネルギー消費を低減し、交通効率を向上させる。
【0040】
SL(サイドリンク)送信:SL送信は、スペクトル効率(spectrum efficiency)が高く、送信遅延が低い装置間通信方式である。3GPPでは、モードAとモードBの2つのSL送信モードが定義されている。
図1の(a)に示すように、モードAでは、端末の送信リソースは、ダウンリンクを介して基地局によって割り当てられ、端末は、基地局によって割り当てられたリソースに応じて、SLでデータを送信する。基地局は、端末に対して単一の送信のリソースを割り当てることができ、端末に対して半静的送信(semi-static transmission)のリソースを割り当てることもできる。
図1の(b)に示すように、モードBでは、端末は、データ送信のためにリソースプール(resource pool)からリソースを自発的に選択する。
【0041】
図2は、本開示の例示的な実施形態に係るアップリンク/SL送信をサポートする通信システムのブロック図である。通信システムは、非ローミング5Gシステムアーキテクチャの概略図であり、D2D技術を用いたV2Xサービスに適用できる。
【0042】
システムアーキテクチャは、V2Xサービスに必要なV2Xアプリケーションサーバがインストールされているデータネットワーク(DN)を含む。システムアーキテクチャは、また5Gコアネットワークを含む。5Gコアネットワークのネットワーク機能は、統合データ管理(unified data management(UDM))、ポリシー制御機能(policy control function(PCF))、ネットワーク公開機能(network exposure function(NEF))、アプリケーション機能(AF)、統合データリポジトリ(unified data repository(UDR))、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function(AMF))、セッション管理機能(SMF)、及びユーザプレーン機能(UPF)を含む。
【0043】
システムアーキテクチャは、更に、新世代-無線アクセスネットワーク(NG-RAN)と、例として示される4つのUE(すなわち、UE1~UE4)とを含む。各UEには、V2Xアプリケーションが付属している。無線アクセスネットワークには、gNBなどの1つ以上のアクセスネットワーク装置が設定されている。UEは、アクセスネットワーク装置に対してアップリンク送信を実行する。
【0044】
このシステムアーキテクチャでは、データネットワークと5GコアネットワークにおけるUPFは、N6基準点(reference point)を介して接続される。V2Xアプリケーションサーバは、V1基準点を介してUE内のV2Xアプリケーションに接続される。無線アクセスネットワークは、5GコアネットワークのAMF機能とUPF機能に接続される。無線アクセスネットワークは、Uu基準点を介してそれぞれUE1とUE5に接続される。複数のUEは、PC5基準点を介してSL送信を実行し、複数のV2Xアプリケーションは、V5基準点を介して接続される。前述の基準点は、「インタフェース」と呼ばれてもよい。
【0045】
図3は、本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決方法のフローチャートである。該方法は、
図2に示されるV2XにおけるUEによって実行することができ、該方法は以下を含む。
【0046】
ステップ301:2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させる。
【0047】
送信とは、V2XにおけるUEが他の通信装置にデータを送信するプロセスを指す。他の通信装置は、他のUE及びアクセスネットワーク装置のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
任意で、2つの送信競合とは、現在、UEが2つの通信装置にデータを送信すると、2つの送信に時間又は送信能力の競合が発生することを指す。UEは、1つの送信のみを選択して優先させる。
【0049】
QoS属性は、1つ以上のオブジェクトの集合的動作(collective behavior)で定義された一連のQoS要件(requirements)の集合である。
【0050】
QoS属性は、ネットワーク遅延、輻輳(congestion)などの問題を解決する技術である。QoSメカニズムに基づいて、ネットワークは、様々な基盤技術を使用して、指定されたネットワーク通信に対して、より優れたサービス能力を提供することができる。
【0051】
任意で、QoS属性は、データ送信の速度と信頼性を表すQoS要件パラメータに対応する。QoS要件パラメータは、優先度、スループット、送信遅延(略:時間遅延)、及び誤り率(error rate)のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。
【0052】
任意で、本開示における「優先度」とは、一般に、QoS属性に応じて決定された様々な明示的な優先度又は暗黙的な優先度を指す。明示的な優先度は、QoS属性で明確に指定された優先度識別子を含む。暗黙的な優先度は、スループットに応じて決定された優先度と、時間遅延に応じて決定された優先度と、誤り率に応じて決定された優先度とを含む。例えば、待ち時間要件(latency requirement)が高い優先度は高く、待ち時間要件が低い優先度は低く、誤り率(パケット損失率)要件が高い優先度は高く、誤り率要件が低い優先度は低い。
【0053】
任意で、通信装置は、QoS機能をサポートする装置である。
【0054】
任意で、各アップリンク送信又はSL送信は、特有のQoS属性を持つ。特定のタイプのデータフローに対して、その相対的な重要性を特定するために、特定のレベルの送信優先度に関連付けることができる。更に、通信装置によって提供される様々な優先度ベースの転送戦略及び輻輳回避メカニズム(forwarding strategies and congestion avoidance mechanisms)を使用して、これらのデータフローに特別な送信サービスを提供することができる。
【0055】
任意で、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性の少なくとも1つに応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させる。
【0056】
上記を要約すると、本実施形態に係る方法では、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて送信の優先度を決定することにより、送信が優先されるオブジェクト(object)を決定して、ネットワーク帯域を効果的に割り当て、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0057】
図3に基づく他の実施形態では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0058】
第1のアップリンク送信とは、UEがアクセスネットワーク装置にデータを送信する通信プロセスを指す。
【0059】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクスケジューリング要求(scheduling request(SR))を保持する(carry)物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel(PUCCH))における送信と、第1のアップリンクバッファステータスレポート(buffer status report(BSR))を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0060】
第1のSL送信とは、UEが他のUEにデータを送信する通信プロセスを指す。
【0061】
一例では、第1のSL送信は、第2のMAC SDUを保持する物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)における送信と、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)における送信と、を含む。
【0062】
任意で、第1のSL送信のモードは、モードA及びモードBのうちの少なくとも1つを含む。モードAでは、UEの送信リソースは、ダウンリンクを介してアクセスネットワーク装置によって割り当てられ、UEは、アクセスネットワーク装置によって割り当てられたリソースに応じて、SLでデータを送信する。アクセスネットワーク装置は、UEに対して単一の送信のリソースを割り当てることができ、UEに対して半静的送信のリソースを割り当てることもできる。モードBでは、UEは、データ送信のためにリソースプールからリソースを自発的に選択する。
【0063】
第1のアップリンク送信と第1のSL送信の間の競合を表1に示す。
【0064】
【0065】
2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下の1~6の6つの条件を含む。
【0066】
1.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0067】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0068】
第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0069】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。
【0070】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度のパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。
【0071】
2.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ(又は低ければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0072】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。
【0073】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度のパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くない。第1のSL送信を優先させ、PSFCHを含むデータを送信する。
【0074】
3.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0075】
第1の閾値は、優先された第1のアップリンク送信に対応する閾値である。第1のアップリンク送信の第1の優先度が第1の閾値より高い限り、この時点での第1のSL送信の優先度にかかわらず、第1のアップリンク送信を最初に実行する。
【0076】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0077】
第1の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1の閾値より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHのデータを送信する。このようにして、アップリンク送信とSL送信との間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに(in time)送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0078】
4.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなければ(低ければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0079】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0080】
第1の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1の閾値より高い。第1のSL送信を優先させる。
【0081】
5.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく(低く)、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ(低くなければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0082】
第2の閾値は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くないという条件の下で、第1のSL送信を優先させる閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くないという条件の下で、第1のSL送信の第2の優先度が第2の閾値より高い限り、第1のアップリンク送信と第1のSL送信との間の関係を考慮せずに、第1のSL送信を最初に実行する。
【0083】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2の閾値より高くない。
【0084】
第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。第3の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第3の閾値より高い。第1のSL送信を優先させ、PSFCHにおけるデータを送信する。
【0085】
6.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第3の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0086】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2の閾値より高くない。
【0087】
第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。第3の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度に対応するパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第3の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。第1のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0088】
以上を要約すると、本実施形態に係る方法では、アップリンク送信とSL送信の両方がSLによってトリガーされる場合を含め、アップリンク送信とSL送信に競合が発生する場合に、2つの送信に関連付けられるQoS属性に基づいて、1つの送信を選択して優先させる。異なる優先度を持つアップリンク送信とSL送信を区別することで、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0089】
図3に基づく他の実施形態では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部分を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部分を含む。
【0090】
第1のアップリンク送信とは、UEがアップリンクデータに関連するデータを第1のアクセスネットワーク装置に送信する通信プロセスを指す。
【0091】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第1のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0092】
第2のアップリンク送信とは、UEがSLデータに関連するデータを第2のアクセスネットワーク装置に送信する通信プロセスを指す。
【0093】
一例では、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第3のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0094】
第1のアップリンク送信と第2のアップリンク送信の間の競合を表2に示す。
【0095】
【0096】
2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下の1~8の8つの条件を含む。
【0097】
1.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0098】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0099】
第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0100】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0101】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度のパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。第1のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0102】
2.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ(又は低ければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0103】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0104】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度のパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くない。第2のアップリンク送信を優先させ、第2のアップリンクBSRを含むPUSCHのデータを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第2のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0105】
3.第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ(低くなければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0106】
第3の閾値は、優先された第2のアップリンク送信に対応する閾値である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高い限り、この時点での第1のアップリンク送信の優先度にかかわらず、第2のアップリンク送信を最初に実行する。
【0107】
概略的には、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0108】
第3の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第3の閾値より高い。第2のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第2のアップリンクSRを含むデータを送信する。第2のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0109】
4.第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第4の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0110】
概略的には、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0111】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第4の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させる。
【0112】
5.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0113】
第4の閾値は、優先された第1のアップリンク送信に対応する閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高い限り、この時点での第2のアップリンク送信の優先度にかかわらず、第1のアップリンク送信を最初に実行する。
【0114】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0115】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHのデータを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0116】
6.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0117】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0118】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第5の閾値より高くない。第2のアップリンク送信を優先させる。
【0119】
7.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0120】
第5の閾値は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くないという条件の下で、第2のアップリンク送信を優先させる閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くないという条件の下で、第2のアップリンク送信の第3の優先度が第5の閾値より高い限り、第1のアップリンク送信と第2のアップリンク送信との間の関係を考慮せずに、第2のアップリンク送信を最初に実行する。
【0121】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高くない。
【0122】
第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第2の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第5の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第5の閾値より高い。第2のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第2のアップリンクSRを含むデータを送信する。第2のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0123】
8.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0124】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高くない。
【0125】
第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第2の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第5の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第5の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHのデータを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況を回避することが可能である。又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0126】
上記を要約すると、本実施形態に係る方法では、送信されるアップリンクデータによってトリガーされる第1のアップリンク送信と、送信されるSLデータによってトリガーされる第2のアップリンク送信とを含み、アップリンク送信とSL送信の2つの送信に競合が発生する場合に、2つの送信に関連付けられるQoS属性に基づいて1つの送信を選択して優先させるため、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0127】
図4は、本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決装置の概略図であり、該装置は、送信モジュールを含む。
【0128】
送信モジュール401は、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される。
【0129】
一例では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0130】
送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0131】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0132】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0133】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0134】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0135】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0136】
一例では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部を含む。
【0137】
送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0138】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0139】
あるいは、送信モジュール401は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0140】
あるいは、送信モジュール401は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0141】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0142】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0143】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0144】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0145】
一例では、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0146】
一例では、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0147】
一例では、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0148】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第1のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0149】
一例では、第1のSL送信は、第2のMAC SDUを保持するPSSCHにおける送信と、PSFCHにおける送信と、を含む。
【0150】
一例では、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第3のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0151】
図5は、本開示の例示的な実施形態に係る通信装置(端末又はアクセスネットワーク装置)の概略構造図である。通信装置は、プロセッサ101、レシーバー102(受信機)、トランスミッター103(送信機)、メモリ104及びバス105を含む。
【0152】
プロセッサ101は、1つ以上の処理コアを含み、かつソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することによって、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0153】
レシーバー102及びトランスミッター103は、通信素子として実装されていてもよく、通信素子は通信チップであってもよい。
【0154】
メモリ104は、バス105を介してプロセッサ101に接続される。
【0155】
メモリ104は、少なくとも1つの命令を記憶するように構成されてよく、プロセッサ101は、少なくとも1つの命令を実行して前述の方法の実施形態における各ステップを実施するように構成される。
【0156】
更に、メモリ104は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性の記憶装置又はそれらの組み合わせによって実施することができる。揮発性又は不揮発性の記憶装置は、フロッピーディスク又は光ディスク、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory(EEPROM))、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory(EPROM))、静的ランダムアクセスメモリ(static random access memorySRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、及びプログラム可能な読み取り専用メモリ(programmable read-only memory(PROM))を含むが、これらに限定されない。
【0157】
例示的な実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体も提供される。上記コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットを記憶している。上記少なくとも1つの命令、上記少なくとも1つのプログラム、上記コードセット又は命令セットは、上記プロセッサによってロードされ実行されて、前述の方法の実施形態に係る、通信装置によって実行される送信競合の解決方法を実施する。
【0158】
当業者は、上記実施形態のステップの全部又は一部を、ハードウェアによって、又はプログラムを介した命令関連ハードウェアによって実施できることを理解することができる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶できる。上記記憶媒体は、読み取り専用メモリ、フロッピーディスク又は光ディスクなどであり得る。
【0159】
以上は、本開示の好ましい実施形態に過ぎず、本開示を限定するものではない。本開示の精神及び原則(principle)の範囲内で行われた修正、同等の交換、改善などは、いずれも本開示によって保護される範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるサービス品質(QoS)属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるステップを含む
ことを特徴とする、送信競合の解決方法。
【請求項2】
前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のサイドリンク(SL)送信を含み、
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させ
るステップは、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ
、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ
、
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ
、
を含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つの送信は、アップリンクデータ関連部分を含む第1のアップリンク送信と、SLデータ関連部分を含む第2のアップリンク送信とを含み、
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させ
るステップは
、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度
が閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が
別の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステッ
プを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と
、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度
とのうちのいずれか1つを含む
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先
度を含む
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は
、前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度
を含む
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のアップリンク送信は、
第1のアップリンクスケジューリング要求(SR)を保持する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)における送信と、
第1のアップリンクバッファステータスレポート(BSR)を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、
第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項8】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるサービス品質(QoS)属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される送信モジュールを含む
ことを特徴とする、送信競合の解決装置。
【請求項9】
前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のサイドリンク(SL)送信を含み、
前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され
、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるように構成され
、
あるいは、前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるように構成される
ことを特徴とする、請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
前記2つの送信は、アップリンクデータ関連部分を含む第1のアップリンク送信と、SLデータ関連部分を含む第2のアップリンク送信とを含み
、
前記送信モジュールは、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度
が閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が
別の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるように構成さ
れることを特徴とする、請求項
8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と
、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度
とのうちのいずれか1つを含む
ことを特徴とする、請求項
9又は
10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先
度を含む
ことを特徴とする、請求項
9に記載の装置。
【請求項13】
前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は
、前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先
度を含む
ことを特徴とする、請求項
10に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のアップリンク送信は、
第1のアップリンクスケジューリング要求(SR)を保持する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)における送信と、
第1のアップリンクバッファステータスレポート(BSR)を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、
第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持する前記PUSCHにおける送信と、を含む
ことを特徴とする、請求項
9又は
10に記載の装置。
【請求項15】
プロセッサによって実行可能命令がロードされ、実行されることにより請求項1~
7のいずれか1項に記載の送信競合の解決方法を実施するように、実行可能命令が格納されている
ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の分野に関し、特に、送信競合(transmission conflict)の解決方法、装置、端末(terminal)及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術の発展に伴い、インターネット・オブ・エブリシングスとともに第5世代移動通信システム(5G)の時代は到来している。V2X(vehicle to everything)におけるユーザ装置(UE)とUEとの間の直接通信を実現するために、サイドリンク(SideLink(SL))送信方法は導入されている。したがって、V2XシナリオでのUEに対して、アップリンク送信(uplink)とSL送信の間の競合が発生する可能性がある。
【0003】
関連技術のアップリンク/SL送信競合の解決方法は、SLのサービス品質(quality of service(QoS))属性に基づく。SLデータの優先度が閾値より低い場合、つまり、SLの優先度が高い場合、SLでのSL送信は、高い優先度で実行され、そうでなければ、アップリンクでのアップリンク送信は、高い優先度で実行される。
【0004】
上記アップリンク/SL送信競合の解決方法では、SLのQoS属性のみが考慮されており、異なるQoS属性を持つアップリンク送信を区別できないため、送信リソースの不合理な利用を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施形態は、アップリンク/SL送信競合を解決する時にSLのQoS属性のみが考慮され、異なるQoS属性を持つアップリンク送信を区別できない場合に発生する送信リソースの不合理な利用の問題を解決するために使用することができる、送信競合の解決方法、装置、端末及び媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、送信競合を解決するための方法が提供され、この方法は、以下を含む。
【0007】
2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるステップを含む。
【0008】
他の実施形態では、前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0009】
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させる動作は、以下を含む。
【0010】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0011】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0012】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0013】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0014】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、前記第1のSL送信を優先させるステップ、
【0015】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第1の閾値より高くなく、かつ前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が前記第2の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ。
【0016】
他の実施形態では、前記2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部分を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部分を含む。
【0017】
前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させる動作は、以下を含む。
【0018】
前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0019】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0020】
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0021】
又は、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第3の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0022】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0023】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0024】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、前記第2のアップリンク送信を優先させるステップ、
【0025】
又は、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が前記第4の閾値より高くなく、かつ前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が前記第5の閾値より高くなければ、前記第1のアップリンク送信を優先させるステップ。
【0026】
他の実施形態では、前記第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネル(logical channel)に関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラント(resource grant)の優先度と、
前記第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0027】
他の実施形態では、前記第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0028】
他の実施形態では、前記第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、
前記第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、
前記第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0029】
本開示の一態様によれば、送信競合を解決するための装置が提供され、当該装置は、送信モジュールを含む。
【0030】
送信モジュールは、2つの送信に競合が発生する場合、前記2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、前記2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される。
【0031】
本開示の一態様に係る端末は、プロセッサと、前記プロセッサに接続されたトランシーバーと、前記プロセッサに実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記実行可能な命令をロードし実行して、前述の態様に記載の送信競合の解決方法を実施するように構成される。
【0032】
本開示の一態様に係るコンピュータ可読記憶媒体には、プロセッサによってロードされ実行されて、前述の態様に記載の送信競合の解決方法を実施する実行可能な命令が記憶されている(stored)。
【発明の効果】
【0033】
本開示の実施形態に係る技術的解決策は、少なくとも以下の有利な効果を有する。
【0034】
2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信のQoS属性を同時に(simultaneously)考慮すると共に、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて送信の優先度を決定することにより、送信が優先されるオブジェクトを決定して、ネットワーク帯域を効果的に割り当て、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0035】
本開示の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の図面は、本開示のいくつかの実施形態に過ぎない。当業者にとって、他の図面は、創造的な労力なしに、これらの図面に基づいて得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本開示の関連技術におけるSL送信モードの概略図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態に係る、アップリンク/SL送信をサポートする通信システムのブロック図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決装置の概略図である。
【
図5】本開示の例示的な実施形態に係る通信装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の目的、技術的解決策及び利点をより明確にするために、以下、添付の図面及び実施形態を参照して、本開示をより詳細に説明する。
【0038】
まず、以下、本開示の実施形態に含まれる用語の簡単な説明を行う。
【0039】
V2X(Vehicle to everything):V2Xは、将来の高度道路交通システムの重要な技術である。V2Xは、主に3GPP通信プロトコルに基づく車両データ送信方式の研究を含む。V2X通信は、V2V(Vehicle to Vehicle)(車車間)通信、V2I(Vehicle to Infrastructure)(路車間)通信及びV2P(Vehicle to People)(歩車間)通信を含む。V2Xアプリケーションは、運転上の安全性を向上させ、渋滞と車両のエネルギー消費を低減し、交通効率を向上させる。
【0040】
SL(サイドリンク)送信:SL送信は、スペクトル効率(spectrum efficiency)が高く、送信遅延が低い装置間通信方式である。3GPPでは、モードAとモードBの2つのSL送信モードが定義されている。
図1は、本開示の関連技術におけるSL送信モードの概略図である。図1の(a)に示すように、モードAでは、端末の送信リソースは、ダウンリンクを介して基地局によって割り当てられ、端末は、基地局によって割り当てられたリソースに応じて、SLでデータを送信する。基地局は、端末に対して単一の送信のリソースを割り当てることができ、端末に対して半静的送信(semi-static transmission)のリソースを割り当てることもできる。
図1の(b)に示すように、モードBでは、端末は、データ送信のためにリソースプール(resource pool)からリソースを自発的に選択する。
【0041】
図2は、本開示の例示的な実施形態に係るアップリンク/SL送信をサポートする通信システムのブロック図である。通信システムは、非ローミング5Gシステムアーキテクチャの概略図であり、D2D技術を用いたV2Xサービスに適用できる。
【0042】
システムアーキテクチャは、V2Xサービスに必要なV2Xアプリケーションサーバがインストールされているデータネットワーク(DN)を含む。システムアーキテクチャは、また5Gコアネットワークを含む。5Gコアネットワークのネットワーク機能は、統合データ管理(unified data management(UDM))、ポリシー制御機能(policy control function(PCF))、ネットワーク公開機能(network exposure function(NEF))、アプリケーション機能(AF)、統合データリポジトリ(unified data repository(UDR))、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function(AMF))、セッション管理機能(SMF)、及びユーザプレーン機能(UPF)を含む。
【0043】
システムアーキテクチャは、更に、新世代-無線アクセスネットワーク(NG-RAN)と、例として示される4つのUE(すなわち、UE1~UE4)とを含む。各UEには、V2Xアプリケーションが付属している。無線アクセスネットワークには、gNBなどの1つ以上のアクセスネットワーク装置が設定されている。UEは、アクセスネットワーク装置に対してアップリンク送信を実行する。
【0044】
このシステムアーキテクチャでは、データネットワークと5GコアネットワークにおけるUPFは、N6基準点(reference point)を介して接続される。V2Xアプリケーションサーバは、V1基準点を介してUE内のV2Xアプリケーションに接続される。無線アクセスネットワークは、5GコアネットワークのAMF機能とUPF機能に接続される。無線アクセスネットワークは、Uu基準点を介してそれぞれUE1とUE4に接続される。複数のUEは、PC5基準点を介してSL送信を実行し、複数のV2Xアプリケーションは、V5基準点を介して接続される。前述の基準点は、「インタフェース」と呼ばれてもよい。
【0045】
図3は、本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決方法のフローチャートである。該方法は、
図2に示されるV2XにおけるUEによって実行することができ、該方法は以下を含む。
【0046】
ステップ301:2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させる。
【0047】
送信とは、V2XにおけるUEが他の通信装置にデータを送信するプロセスを指す。他の通信装置は、他のUE及びアクセスネットワーク装置のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
任意で、2つの送信競合とは、現在、UEが2つの通信装置にデータを送信すると、2つの送信に時間又は送信能力の競合が発生することを指す。UEは、1つの送信のみを選択して優先させる。
【0049】
QoS属性は、1つ以上のオブジェクトの集合的動作(collective behavior)で定義された一連のQoS要件(requirements)の集合である。
【0050】
QoS属性は、ネットワーク遅延、輻輳(congestion)などの問題を解決する技術である。QoSメカニズムに基づいて、ネットワークは、様々な基盤技術を使用して、指定されたネットワーク通信に対して、より優れたサービス能力を提供することができる。
【0051】
任意で、QoS属性は、データ送信の速度と信頼性を表すQoS要件パラメータに対応する。QoS要件パラメータは、優先度、スループット、送信遅延(略:時間遅延)、及び誤り率(error rate)のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。
【0052】
任意で、本開示における「優先度」とは、一般に、QoS属性に応じて決定された様々な明示的な優先度又は暗黙的な優先度を指す。明示的な優先度は、QoS属性で明確に指定された優先度識別子を含む。暗黙的な優先度は、スループットに応じて決定された優先度と、時間遅延に応じて決定された優先度と、誤り率に応じて決定された優先度とを含む。例えば、待ち時間要件(latency requirement)が高い優先度は高く、待ち時間要件が低い優先度は低く、誤り率(パケット損失率)要件が高い優先度は高く、誤り率要件が低い優先度は低い。
【0053】
任意で、通信装置は、QoS機能をサポートする装置である。
【0054】
任意で、各アップリンク送信又はSL送信は、特有のQoS属性を持つ。特定のタイプのデータフローに対して、その相対的な重要性を特定するために、特定のレベルの送信優先度に関連付けることができる。更に、通信装置によって提供される様々な優先度ベースの転送戦略及び輻輳回避メカニズム(forwarding strategies and congestion avoidance mechanisms)を使用して、これらのデータフローに特別な送信サービスを提供することができる。
【0055】
任意で、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性の少なくとも1つに応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させる。
【0056】
上記を要約すると、本実施形態に係る方法では、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて送信の優先度を決定することにより、送信が優先されるオブジェクト(object)を決定して、ネットワーク帯域を効果的に割り当て、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0057】
図3に基づく他の実施形態では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0058】
第1のアップリンク送信とは、UEがアクセスネットワーク装置にデータを送信する通信プロセスを指す。
【0059】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクスケジューリング要求(scheduling request(SR))を保持する(carry)物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel(PUCCH))における送信と、第1のアップリンクバッファステータスレポート(buffer status report(BSR))を保持する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)における送信と、第1の媒体アクセス制御サービスデータユニット(MAC SDU)を保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0060】
第1のSL送信とは、UEが他のUEにデータを送信する通信プロセスを指す。
【0061】
一例では、第1のSL送信は、第2のMAC SDUを保持する物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)における送信と、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)における送信と、を含む。
【0062】
任意で、第1のSL送信のモードは、モードA及びモードBのうちの少なくとも1つを含む。モードAでは、UEの送信リソースは、ダウンリンクを介してアクセスネットワーク装置によって割り当てられ、UEは、アクセスネットワーク装置によって割り当てられたリソースに応じて、SLでデータを送信する。アクセスネットワーク装置は、UEに対して単一の送信のリソースを割り当てることができ、UEに対して半静的送信のリソースを割り当てることもできる。モードBでは、UEは、データ送信のためにリソースプールからリソースを自発的に選択する。
【0063】
第1のアップリンク送信と第1のSL送信の間の競合を表1に示す。
【0064】
【0065】
2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下の1~6の6つの条件を含む。
【0066】
1.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0067】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0068】
第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0069】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。
【0070】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度のパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。
【0071】
2.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ(又は低ければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0072】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。
【0073】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度のパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くない。第1のSL送信を優先させ、PSFCHを含むデータを送信する。
【0074】
3.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0075】
第1の閾値は、優先された第1のアップリンク送信に対応する閾値である。第1のアップリンク送信の第1の優先度が第1の閾値より高い限り、この時点での第1のSL送信の優先度にかかわらず、第1のアップリンク送信を最初に実行する。
【0076】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0077】
第1の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1の閾値より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHを送信する。このようにして、アップリンク送信とSL送信との間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに(in time)送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0078】
4.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなければ(低ければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0079】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0080】
第1の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1の閾値より高い。第1のSL送信を優先させる。
【0081】
5.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく(低く)、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ(低くなければ)、第1のSL送信を優先させる。
【0082】
第2の閾値は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くないという条件の下で、第1のSL送信を優先させる閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くないという条件の下で、第1のSL送信の第2の優先度が第2の閾値より高い限り、第1のアップリンク送信と第1のSL送信との間の関係を考慮せずに、第1のSL送信を最初に実行する。
【0083】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2の閾値より高くない。
【0084】
第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。第3の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第3の閾値より高い。第1のSL送信を優先させ、PSFCHにおけるデータを送信する。
【0085】
6.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第3の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0086】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2の閾値より高くない。
【0087】
第1のSL送信は、PSFCHにおける送信であり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度である。第3の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度に対応するパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第3の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。第1のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0088】
以上を要約すると、本実施形態に係る方法では、アップリンク送信とSL送信の両方がSLによってトリガーされる場合を含め、アップリンク送信とSL送信に競合が発生する場合に、2つの送信に関連付けられるQoS属性に基づいて、1つの送信を選択して優先させる。異なる優先度を持つアップリンク送信とSL送信を区別することで、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0089】
図3に基づく他の実施形態では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部分を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部分を含む。
【0090】
第1のアップリンク送信とは、UEがアップリンクデータに関連するデータを第1のアクセスネットワーク装置に送信する通信プロセスを指す。
【0091】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第1のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0092】
第2のアップリンク送信とは、UEがSLデータに関連するデータを第2のアクセスネットワーク装置に送信する通信プロセスを指す。
【0093】
一例では、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第3のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0094】
第1のアップリンク送信と第2のアップリンク送信の間の競合を表2に示す。
【0095】
【0096】
2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて2つの送信のうちの1つの送信を優先させることを決定する動作は、以下の1~8の8つの条件を含む。
【0097】
1.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0098】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0099】
第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0100】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0101】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度のパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第1のアップリンクSRを含むデータを送信する。第1のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0102】
2.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ(又は低ければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0103】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0104】
第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度のパラメータ値は、4であり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度のパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くない。第2のアップリンク送信を優先させ、第2のアップリンクBSRを含むPUSCHを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第2のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0105】
3.第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ(低くなければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0106】
第3の閾値は、優先された第2のアップリンク送信に対応する閾値である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高い限り、この時点での第1のアップリンク送信の優先度にかかわらず、第2のアップリンク送信を最初に実行する。
【0107】
概略的には、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0108】
第3の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第3の閾値より高い。第2のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第2のアップリンクSRを含むデータを送信する。第2のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0109】
4.第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第4の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0110】
概略的には、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0111】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第4の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させる。
【0112】
5.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0113】
第4の閾値は、優先された第1のアップリンク送信に対応する閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高い限り、この時点での第2のアップリンク送信の優先度にかかわらず、第1のアップリンク送信を最初に実行する。
【0114】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0115】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、1である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高い。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0116】
6.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0117】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。
【0118】
第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第5の閾値より高くない。第2のアップリンク送信を優先させる。
【0119】
7.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ(又は低くなければ)、第2のアップリンク送信を優先させる。
【0120】
第5の閾値は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くないという条件の下で、第2のアップリンク送信を優先させる閾値である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くないという条件の下で、第2のアップリンク送信の第3の優先度が第5の閾値より高い限り、第1のアップリンク送信と第2のアップリンク送信との間の関係を考慮せずに、第2のアップリンク送信を最初に実行する。
【0121】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高くない。
【0122】
第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第2の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第5の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第5の閾値より高い。第2のアップリンク送信を優先させ、PUCCHにおける第2のアップリンクSRを含むデータを送信する。第2のアップリンクSRは、BSRをタイムリーに含むことができない場合に、トリガーすることができる。
【0123】
8.第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく(又は低く)、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高くなければ(又は低ければ)、第1のアップリンク送信を優先させる。
【0124】
概略的には、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信であり、BSRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第4の閾値に対応するパラメータ値は、2である。第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度に対応するパラメータ値は、3である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第4の閾値より高くない。
【0125】
第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信であり、SRは、SL論理チャネル又はアップリンク論理チャネルによってトリガーされる。第2のアップリンク送信に関連付けられる第2の優先度は、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度である。第5の閾値に対応するパラメータ値は、4である。第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度に対応するパラメータ値は、5である。パラメータ値が小さいほど、優先度が高くなり、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第5の閾値より高くない。第1のアップリンク送信を優先させ、第1のアップリンクBSRを含むPUSCHを送信する。このようにして、2つのアップリンク送信間の競合により第1のアップリンクBSRをタイムリーに送信できないという状況を回避することが可能である。又は関連するPUSCHを送信できないという状況、又は関連するPUSCHを送信できるが、関連するMAC SDUを送信できないという状況を回避することができる。
【0126】
上記を要約すると、本実施形態に係る方法では、送信されるアップリンクデータによってトリガーされる第1のアップリンク送信と、送信されるSLデータによってトリガーされる第2のアップリンク送信とを含み、アップリンク送信とSL送信の2つの送信に競合が発生する場合に、2つの送信に関連付けられるQoS属性に基づいて1つの送信を選択して優先させるため、ネットワークリソースをより合理的に利用することができる。
【0127】
図4は、本開示の例示的な実施形態に係る送信競合の解決装置の概略図であり、該装置は、送信モジュールを含む。
【0128】
送信モジュール401は、2つの送信に競合が発生する場合、2つの送信にそれぞれ関連付けられるQoS属性に応じて、2つの送信のうちの1つの送信を優先させるように構成される。
【0129】
一例では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第1のSL送信を含む。
【0130】
送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0131】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度より高くなければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0132】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0133】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0134】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高ければ、第1のSL送信を優先させるように構成される。
【0135】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第1の閾値より高くなく、かつ第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度が第2の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0136】
一例では、2つの送信は、第1のアップリンク送信及び第2のアップリンク送信を含み、第1のアップリンク送信は、アップリンクデータ関連部を含み、第2のアップリンク送信は、SLデータ関連部を含む。
【0137】
送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0138】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度より高くなければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0139】
あるいは、送信モジュール401は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高ければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0140】
あるいは、送信モジュール401は、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第3の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0141】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高ければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0142】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0143】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高ければ、第2のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0144】
あるいは、送信モジュール401は、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度が第4の閾値より高くなく、かつ第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度が第5の閾値より高くなければ、第1のアップリンク送信を優先させるように構成される。
【0145】
一例では、第1のアップリンク送信に関連付けられる第1の優先度は、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0146】
一例では、第1のSL送信に関連付けられる第2の優先度は、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第1のSL送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第1のSL送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第1のSL送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0147】
一例では、第2のアップリンク送信に関連付けられる第3の優先度は、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に含まれるデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる論理チャネルに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信をトリガーするデータに関連付けられる優先度と、第2のアップリンク送信に関連付けられるリソースグラントの優先度と、第2のアップリンク送信によって設定された優先度とのうちのいずれか1つを含む。
【0148】
一例では、第1のアップリンク送信は、第1のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第1のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第1のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0149】
一例では、第1のSL送信は、第2のMAC SDUを保持するPSSCHにおける送信と、PSFCHにおける送信と、を含む。
【0150】
一例では、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンクSRを保持するPUCCHにおける送信と、第2のアップリンクBSRを保持するPUSCHにおける送信と、第3のMAC SDUを保持するPUSCHにおける送信と、を含む。
【0151】
図5は、本開示の例示的な実施形態に係る通信装置(端末又はアクセスネットワーク装置)の概略構造図である。通信装置は、プロセッサ101、レシーバー102(受信機)、トランスミッター103(送信機)、メモリ104及びバス105を含む。
【0152】
プロセッサ101は、1つ以上の処理コアを含み、かつソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することによって、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0153】
レシーバー102及びトランスミッター103は、通信素子として実装されていてもよく、通信素子は通信チップであってもよい。
【0154】
メモリ104は、バス105を介してプロセッサ101に接続される。
【0155】
メモリ104は、少なくとも1つの命令を記憶するように構成されてよく、プロセッサ101は、少なくとも1つの命令を実行して前述の方法の実施形態における各ステップを実施するように構成される。
【0156】
更に、メモリ104は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性の記憶装置又はそれらの組み合わせによって実施することができる。揮発性又は不揮発性の記憶装置は、フロッピーディスク又は光ディスク、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory(EEPROM))、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory(EPROM))、静的ランダムアクセスメモリ(static random access memorySRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、及びプログラム可能な読み取り専用メモリ(programmable read-only memory(PROM))を含むが、これらに限定されない。
【0157】
例示的な実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体も提供される。上記コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットを記憶している。上記少なくとも1つの命令、上記少なくとも1つのプログラム、上記コードセット又は命令セットは、上記プロセッサによってロードされ実行されて、前述の方法の実施形態に係る、通信装置によって実行される送信競合の解決方法を実施する。
【0158】
当業者は、上記実施形態のステップの全部又は一部を、ハードウェアによって、又はプログラムを介した命令関連ハードウェアによって実施できることを理解することができる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶できる。上記記憶媒体は、読み取り専用メモリ、フロッピーディスク又は光ディスクなどであり得る。
【0159】
以上は、本開示の好ましい実施形態に過ぎず、本開示を限定するものではない。本開示の精神及び原則(principle)の範囲内で行われた修正、同等の交換、改善などは、いずれも本開示によって保護される範囲に含まれるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0160】
本発明の送信競合の解決方法、装置、端末及び媒体は、無線通信の分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0161】
301:ステップ
401:送信モジュール
101:プロセッサ
102:レシーバー
103:トランスミッター
104:メモリ
105:バス
【国際調査報告】