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特表2022-553611加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(54)【発明の名称】加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
E03D9/08 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513543
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2020091006
(87)【国際公開番号】W WO2021057044
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910926121.1
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910926123.0
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519356397
【氏名又は名称】厦門科牧智能技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】KOMOO INTELLIGENT TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】林孝發
(72)【発明者】
【氏名】林孝山
(72)【発明者】
【氏名】林山
(72)【発明者】
【氏名】劉祖華
(72)【発明者】
【氏名】徐衍新
【テーマコード(参考)】
2D038
【Fターム(参考)】
2D038JB03
(57)【要約】
本発明は、加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置を開示する。前記加熱装置は本体及びセラミックス加熱チップを含む。本体には加熱室が設けられており、セラミックス加熱チップが本体の加熱室に設置される。また、加熱室内には加熱流路が形成されている。前記加熱流路の一端には第1入水口が備わっており、前記加熱流路の他端には第1吐水口が備わっている。セラミックス加熱チップは、背向して設置される第1加熱面及び第2加熱面を有する。前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面、第2加熱面に沿って流動するようになっている。本発明では、水流をセラミックス加熱チップ両側の加熱面に沿って順に流動可能とすることで、加熱室内における水の加熱行程を増加させている。これにより、水が加熱室内で均一且つ十分に加熱されるほか、セラミックス加熱チップの加熱効率も向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体及びセラミックス加熱チップを含み、前記本体には加熱室が設けられており、前記セラミックス加熱チップが前記本体の加熱室に設置されており、且つ前記加熱室内に加熱流路が形成されており、前記加熱流路の一端に第1入水口が備わっており、前記加熱流路の他端に第1吐水口が備わっている加熱装置であって、
前記セラミックス加熱チップは、背向して設置される第1加熱面及び第2加熱面を有し、前記加熱流路の流動方向は、順に、前記第1加熱面、前記第2加熱面に沿って流動するようになっていることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記セラミックス加熱チップの数は複数とし、複数の前記セラミックス加熱チップは並んで配置され、且つ、隣り合う前記セラミックス加熱チップの間に仕切りを有し、前記加熱流路は各セラミックス加熱チップを包囲する蛇行形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記セラミックス加熱チップは立設状態をなしており、入水構造及び吐水構造が加熱室の側面に位置していることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記加熱室の上端は開口しており、前記本体にはエンドカバーが接続されており、前記エンドカバーが前記開口を密閉することを特徴とする請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記加熱室の底面には、並んで配置される複数の第1位置決め溝が設けられており、前記エンドカバーの底面には、並んで配置される複数の第2位置決め溝が設けられており、複数の前記セラミックス加熱チップの底部は、複数の第1位置決め溝に一つずつ嵌挿され、複数の前記セラミックス加熱チップの上部は、複数の第2位置決め溝に一つずつ嵌挿され、前記仕切りの上部は前記エンドカバーに固定されており、前記仕切りの底部は、前記加熱室の底面に設置される第3位置決め溝に嵌挿されることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
【請求項6】
前記本体には吐水室が更に設けられており、前記吐水室は前記第1吐水口と連通しており、前記エンドカバーには通水経路が設けられており、前記通水経路の一端が前記吐水室と連通していることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
【請求項7】
前記本体の側面には、前記加熱室と連通し、且つ前記セラミックス加熱チップを装入するための装着口が設けられており、及び/又は、前記第1吐水口は、前記加熱流路の他端における中心又は中心上方寄りの位置にあり、前記第1吐水口は前記加熱流路の他端の側面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項8】
前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面の長さ方向、第2加熱面の長さ方向に沿って流動するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項9】
前記本体はタンクであり、前記タンクには入水可能な貯水室が更に設けられており、前記加熱流路の第1入水口は貯水室と連通しており、前記タンクと入水タンク、貯水室、加熱室は一体構造をなしていることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項10】
前記加熱室はタンクの上部に位置し、更に引水管を含み、前記引水管の一端は前記加熱流路の第1入水口と連通しており、引水管の他端は前記貯水室内に伸入しており、且つ、引水管の他端は前記貯水室の最低水位線よりも低くなっていることを特徴とする請求項9に記載の加熱装置。
【請求項11】
前記引水管の他端は、衛生洗浄装置のスプレー洗浄装置に設置される自浄吐水口よりも高くなっていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項12】
前記貯水室の上部は、前記加熱室を包囲するか部分的に包囲しており、且つ、前記貯水室の最高水位線は前記加熱室の底端よりも高くなっていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項13】
前記タンクにはオーバーフロー管が更に設置されており、前記オーバーフロー管の上端には前記貯水室内に位置するオーバーフロー口が設けられており、前記オーバーフロー管の底端には排水口が設けられており、前記排水口が前記タンクの外部と通じていることを特徴とする請求項9に記載の加熱装置。
【請求項14】
前記タンクには入水管が更に設置されており、前記入水管の一端には、前記貯水室内に位置する第2吐水口が設けられており、前記入水管の他端には第2入水口が設けられており、前記第2入水口は前記タンクの外部と通じており、前記第2吐水口は前記オーバーフロー口よりも高くなっていることを特徴とする請求項13に記載の加熱装置。
【請求項15】
入水可能なタンク及びウォーターポンプを含む衛生給水装置であって、
更に、請求項1~8のいずれか1項に記載の加熱装置を含み、前記タンクに進入した水は、ウォーターポンプにより前記加熱室に引き込まれて送出されることを特徴とする衛生給水装置。
【請求項16】
ウォーターポンプを含む衛生給水装置であって、
更に、請求項9~14のいずれか1項に記載の加熱装置を含み、前記貯水室に進入した水は、ウォーターポンプにより前記加熱室に引き込まれて送出されることを特徴とする衛生給水装置。
【請求項17】
スプレー洗浄装置を含む衛生洗浄装置であって、
更に、請求項15又は16に記載の衛生給水装置を含み、前記スプレー洗浄装置は前記ウォーターポンプの下流側に設置されることを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項18】
貯水装置であって、衛生洗浄装置の洗浄水路に設けられるとともに、洗浄水を貯えるためのタンクを含み、前記タンクには、入水構造と、貯水室と、熱源を装接するために用いられ、且つ吐水可能な加熱室が設けられており、入水構造は貯水室と連通しており、貯水室は加熱室と連通しており、セラミックス加熱チップが加熱室に設置されており、且つ加熱室内に加熱流路が形成されており、前記加熱流路の一端には第1入水口が備わっており、前記加熱流路の他端には第1吐水口が備わっており、前記貯水室、加熱室、入水構造は一体化構造をなしている貯水装置。
【請求項19】
前記セラミックス加熱チップは、背向して設置される第1加熱面及び第2加熱面を有し、前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面、第2加熱面に沿って流動するようになっていることを特徴とする請求項18に記載の貯水装置。
【請求項20】
前記加熱室はタンクの上部に位置し、更に引水管を含み、前記引水管の一端は前記加熱室と連通しており、前記引水管の他端は前記貯水室内に伸入しており、且つ、引水管の他端は前記貯水室の最低水位線よりも低くなっていることを特徴とする請求項19に記載の貯水装置。
【請求項21】
更に、前記貯水室の上部は、前記加熱室を包囲するか部分的に包囲しており、且つ、前記貯水室の最高水位線は前記加熱室の底端よりも高くなっていることを特徴とする請求項20に記載の貯水装置。
【請求項22】
更に、前記タンクには、前記貯水室と連通するオーバーフロー構造が設けられており、前記入水構造の吐水面は前記オーバーフロー構造のオーバーフロー面よりも高くなっていることを特徴とする請求項21に記載の貯水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サニタリー分野に関し、特に、加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の臀部洗浄及び/又は女性器洗浄に用いられる衛生洗浄装置の洗浄水は、加熱装置によって適切な温度まで加熱してから送出する必要がある。一般的に、このような加熱装置には、セラミックス加熱チップをヒータとして使用する。しかし、従来の加熱装置は、水流がセラミックス加熱チップの一方の加熱面にのみ沿って流動し、そのまま送出されるため、水流の加熱行程が短く、水を十分且つ均一に加熱することができない。そのため、従来技術の加熱装置は、セラミックス加熱チップと加熱装置の本体との間にリブを配置し、セラミックス加熱チップと本体との間にS型の加熱流路を形成している。このような方式によれば、水流の加熱行程は延長されるものの、リブがセラミックス加熱チップの加熱面に貼り付けられて、セラミックス加熱チップの一定の加熱面積を占有してしまう。これにより、セラミックス加熱チップの加熱効率が低下することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術に存在する技術的課題に対し、セラミックス加熱チップの加熱効率を向上可能な衛生給水装置及び衛生洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は以下の通りである。
【0005】
加熱装置は、本体及びセラミックス加熱チップを含む。本体には加熱室が設けられており、セラミックス加熱チップが本体の加熱室に設置される。また、加熱室内に加熱流路が形成されている。前記加熱流路の一端には第1入水口が備わっており、前記加熱流路の他端には第1吐水口が備わっている。セラミックス加熱チップは、背向して設置される第1加熱面及び第2加熱面を有する。前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面、第2加熱面に沿って流動するようになっている。
【0006】
更に、前記セラミックス加熱チップの数は複数とする。前記複数のセラミックス加熱チップは並んで配置され、且つ、隣り合うセラミックス加熱チップの間に仕切りを有する。前記加熱流路は各セラミックス加熱チップを包囲する蛇行形状をなしている。
【0007】
更に、前記セラミックス加熱チップは立設状態をなしており、入水構造及び吐水構造は加熱室の側面に位置している。
【0008】
更に、前記加熱室の上端は開口している。前記本体にはエンドカバーが接続されており、前記エンドカバーが前記開口を密閉する。
【0009】
更に、前記加熱室の底面には、並んで配置される複数の第1位置決め溝が設けられており、エンドカバーの底面には、並んで配置される複数の第2位置決め溝が設けられている。前記複数のセラミックス加熱チップの底部は、複数の第1位置決め溝に一つずつ嵌挿され、前記複数のセラミックス加熱チップの上部は、複数の第2位置決め溝に一つずつ嵌挿される。前記仕切りの上部はエンドカバーに固定されており、前記仕切りの底部は、前記加熱室の底面に設置される第3位置決め溝に嵌挿される。
【0010】
更に、前記本体には吐水室が更に設けられており、前記吐水室は前記第1吐水口と連通している。前記エンドカバーには通水経路が設けられており、前記通水経路の一端が前記吐水室と連通している。
【0011】
更に、前記本体の側面には、前記加熱室と連通し、且つ前記セラミックス加熱チップを装入するための装着口が設けられている。及び/又は、前記第1吐水口は、前記加熱流路の他端における中心又は中心上方寄りの位置にある。前記第1吐水口は前記加熱流路の他端の側面に位置している。
【0012】
更に、前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面の長さ方向、第2加熱面の長さ方向に沿って流動するようになっている。
【0013】
更に、前記本体はタンクであり、前記タンクには入水可能な貯水室が更に設けられている。前記加熱流路の第1入水口は貯水室と連通している。
【0014】
更に、前記加熱室はタンクの上部に位置する。更に、引水管を含む。前記引水管の一端は前記加熱流路の第1入水口と連通しており、引水管の他端は前記貯水室内に伸入している。且つ、引水管の他端は前記貯水室の最低水位線よりも低くなっている。
【0015】
更に、前記引水管の他端は、衛生洗浄装置のスプレー洗浄装置に設置される自浄吐水口よりも高くなっている。
【0016】
更に、前記貯水室の上部は、前記加熱室を包囲するか部分的に包囲しており、且つ、前記貯水室の最高水位線は前記加熱室の底端よりも高くなっている。
【0017】
更に、前記タンクにはオーバーフロー管が設置されている。前記オーバーフロー管の上端には、前記貯水室内に位置するオーバーフロー口が設けられている。前記オーバーフロー管の底端には排水口が設けられており、前記排水口が前記タンクの外部と通じている。
【0018】
更に、前記タンクには入水管が設置されている。前記入水管の一端には、前記貯水室内に位置する第2吐水口が設けられており、前記入水管の他端には第2入水口が設けられている。前記第2入水口は前記タンクの外部と通じており、前記第2吐水口は前記オーバーフロー口よりも高くなっている。
【0019】
本発明は、更に、入水可能なタンク及びウォーターポンプを含むとともに、上述した加熱装置を更に含む衛生給水装置を提供する。前記タンクに進入した水は、ウォーターポンプにより前記加熱室に引き込まれて送出される。
【0020】
本発明は、更に、ウォーターポンプを含むとともに、上述した加熱装置を更に含む衛生給水装置を提供する。前記貯水室に進入した水は、ウォーターポンプにより前記加熱室に引き込まれて送出される。
【0021】
本発明は、更に、衛生洗浄装置を提供する。前記衛生洗浄装置は、スプレー洗浄装置を含むとともに、更に、前記衛生給水装置を含む。前記スプレー洗浄装置は前記ウォーターポンプの下流側に設置される。
【発明の効果】
【0022】
従来技術と比較して、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0023】
1.前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面、第2加熱面に沿って流動するようになっている。そのため、本発明では、水流をセラミックス加熱チップの両側の加熱面(即ち、第1加熱面、第2加熱面)に沿って順に流動させられる。これにより、加熱室内における水の加熱行程が増加して、加熱室内で水が均一且つ十分に加熱されるだけでなく、セラミックス加熱チップを完全に水没させられるため、セラミックス加熱チップの加熱効率も向上する。また、加熱流路は、セラミックス加熱チップの第1加熱面、第2加熱面を包囲している。これにより、加熱流路の横断面積がより大きくなるため、長期的に使用しても汚れの蓄積により詰まることがない。
【0024】
2.前記セラミックス加熱チップの数は複数とする。前記複数のセラミックス加熱チップは並んで配置される。且つ、隣り合うセラミックス加熱チップの間に仕切りを有することで、前記加熱流路は各セラミックス加熱チップを包囲する蛇行形状をなす。これにより、水の加熱行程が更に延長されるため、水はより均一且つ十分に加熱される。
【0025】
3.前記エンドカバーを設置することで、セラミックス加熱チップの位置決めがよりスピーディ且つ確実になるとともに、後のメンテナンス及び定期的な水垢除去も容易となる。
【0026】
4.前記本体はタンクであり、タンクは加熱装置を一体的に集約可能である。これにより、加熱装置の部品及び取り付けステップを減少させられるだけでなく、コストの節約にもなる。更に、前記タンクを応用する衛生洗浄装置の構造全体がより簡潔となり、占有スペースが減少する。
【0027】
5.前記加熱室はタンクの上部に位置しており、前記引水管を通じて貯水室と連通している。これにより、加熱室に常に水が存在するとの事態を回避可能となり、加熱室内のセラミックス加熱チップが非動作状態においても水没するとの事態が回避されるため、セラミックス加熱チップにいっそう汚れが付着しにくくなる。
【0028】
6.前記貯水室の上部は、前記加熱室を包囲するか、部分的に包囲している。且つ、前記貯水室の最高水位線は前記加熱室の底端よりも高くなっている。これにより、加熱室の外部放出熱を利用して貯水室内の常温水を予熱できるため、加熱室の外部放出熱の十分な活用及び省エネとの効果が達成される。また、更に、異常加熱状態においては、貯水室内の常温水を利用して、加熱室内のセラミックス加熱チップを保護することも可能である。
【0029】
7.前記オーバーフロー管を設置することで、本発明のタンクはオーバーフロー機能及び排気機能を更に有する。また、前記入水管の入水面は前記オーバーフロー管のオーバーフロー面よりも高くなっている。これにより、本発明のタンクは更にサイホン作用防止機能を有するため、入水管に接続された給水管に負圧が発生した場合に、貯水室内の水が給水管に逆流して水源を汚染するとの事態が回避される。
【0030】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に詳細に説明する。ただし、本発明における加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置は実施例に限らない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、実施例1における本発明の加熱装置の概略分解図である。
図2図2は、実施例1における本発明の加熱装置の概略構造図である。
図3図3は、実施例1における本発明の加熱装置の断面図1である。
図4図4は、実施例1における本発明の加熱装置の断面図2である。
図5図5は、実施例1における本発明の加熱装置の断面図3である。
図6図6は、実施例1における本発明の加熱装置の入水状態の概略図(断面)である。
図7図7は、実施例1における本発明の加熱装置のオーバーフロー状態の概略図(断面)である。
図8図8は、実施例1における本発明の加熱装置の引水状態の概略図(断面)である。
図9図9は、実施例1における本発明の加熱装置の加熱経路の水流方向の概略図(断面)である。
図10図10は、実施例1における本発明の衛生給水装置の概略分解図である。
図11図11は、実施例1における本発明の衛生給水装置の概略斜視図である。
図12図12は、実施例1における本発明の衛生給水装置の引水状態の概略図1(断面)である。
図13図13は、実施例1における本発明の衛生給水装置の引水状態の概略図2(断面)である。
図14図14は、実施例1における本発明の衛生給水装置の引水状態の概略図2(断面)である。
図15図15は、実施例1の本発明における衛生洗浄装置のサイホン排水状態の断面図である。
図16図16は、実施例2における本発明のタンクの概略分解図である。
図17図17は、実施例2における本発明のタンクの上ハウジングの断面図である。
図18図18は、実施例2における本発明のタンクの入水状態の概略図(断面)である。
図19図19は、実施例2における本発明のタンクのオーバーフロー状態の概略図(断面)である。
図20図20は、実施例2における本発明の衛生給水装置の概略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
実施例1
図1図9を参照して、本発明における一体化構造を実現する貯水装置は、衛生洗浄装置の洗浄水路に設けられるとともに、洗浄水を貯えるためのタンク1を含む。前記タンク1には、入水構造と、洗浄水を貯えるための貯水室15と、熱源を装接するために用いられ、且つ吐水可能な加熱室13が設けられている。入水構造は貯水室15と連通しており、貯水室15は加熱室13と連通している。
【0033】
本実施例において、前記タンク1には吐水室16が更に設けられている。前記吐水室16は、タンク1の上部に位置して、前記加熱室13と連通している。また、前記加熱室13の上端は開口している。ただし、これに限らず、その他の実施例において、加熱室の上端は密閉状をなす。前記吐水室16は加熱室13の側面に位置している。更に、本発明はエンドカバー4を含む。前記エンドカバー4は、タンク1に接続されて、前記加熱室13の上端の開口を密閉する。且つ、エンドカバー4には通水経路41が設けられており、前記通水経路41の一端が前記吐水室16と連通している。前記エンドカバー4は、熱源の固定を補助するために用いられる。前記エンドカバー4を設置することで、熱源の位置決めがよりスピーディ且つ確実になるとともに、後のメンテナンス及び定期的な水垢除去も容易となる。
【0034】
前記タンク1の側壁には熱源装着口14が設けられている。前記熱源装着口14は前記加熱室13と連通している。
【0035】
本実施例において、前記タンク1には、前記貯水室15と連通するオーバーフロー構造が更に設けられている。前記入水構造の吐水面は、前記オーバーフロー構造のオーバーフロー面よりも高くなっている。
【0036】
本実施例において、前記入水構造は入水管3を含む。前記入水管3の一端には、前記貯水室15内に位置する吐水口31が設けられており、前記吐水口31の吐水面が前記入水構造の吐水面を構成している。また、前記入水管3の他端には入水口32が設けられており、前記入水口32が前記タンク1の外部と通じている。前記吐水口31の吐水面とは、吐水口31の端縁が位置する面を意味する。その他の実施例において、前記入水構造は、タンクの側壁又は天井壁に設けられる入水口、前記入水構造の吐水面及び入水口の内縁が位置する面である。
【0037】
図2に示すように、本実施例において、前記入水口32は前記タンク1の側壁に位置しているが、これに限らない。その他の実施例において、前記入水口はタンクの底壁又は天井壁に位置する。
【0038】
図1図9を参照して、本発明の加熱装置は本体及びセラミックス加熱チップ7を含む。本体には加熱室13が設けられており、セラミックス加熱チップ7が本体の加熱室13に設置される。また、加熱室13内には加熱流路131が形成されている。加熱流路131の一端には第1入水口1311が備わっており、加熱流路131の他端には第1吐水口1312が備わっている。セラミックス加熱チップ7は、背向して設置される第1加熱面71及び第2加熱面72を有する。前記加熱流路131の流動方向は、順に、第1加熱面71、第2加熱面72に沿って流動するようになっている。具体的に、前記加熱流路131の流動方向は、順に、第1加熱面71の長さ方向、第2加熱面72の長さ方向に沿って流動するようになっている。ただし、これに限らず、その他の実施例において、前記加熱流路131の流動方向は、順に、第1加熱面の幅方向、第2加熱面の幅方向に沿って流動するようになっている。更に、前記本体には吐水室16が設けられている。前記吐水室16は、前記第1吐水口1312と連通している。前記本体は、具体的にはタンク1である。前記タンク1には、入水可能な貯水室15が更に設けられている。また、前記加熱流路131の第1入水口1311は入水構造を通じて貯水室15と連通している。
【0039】
本実施例において、前記セラミックス加熱チップ7の数は複数とする。前記複数のセラミックス加熱チップ7は並んで配置され、且つ、隣り合うセラミックス加熱チップ7の間にセラミックス加熱チップ7と平行な仕切り42を有する。各セラミックス加熱チップ7と、隣り合う仕切りの間には隙間が備わっており、これにより、前記加熱流路131は各セラミックス加熱チップ7を包囲する蛇行形状をなす。前記タンク1の側面には、前記加熱室13と連通し、且つ前記セラミックス加熱チップ7を装入するための装着口14が設けられている。前記加熱室13の横断面及び縦断面は略四角形をなしており、前記セラミックス加熱チップ7は四角形の平板状をなしている。その他の実施例において、セラミックス加熱チップの数は1つである。
【0040】
本実施例において、前記セラミックス加熱チップ7は立設状態をなす。また、前記入水構造及び吐水室16は加熱室13の側面に位置している。前記加熱室13の上端は開口しており、前記タンク1にはエンドカバー4が接続される。前記エンドカバー4は前記開口を密閉するとともに、前記セラミックス加熱チップ7を位置決めする。具体的に、前記加熱室13の底面には、並んで配置される複数の第1位置決め溝132が設けられている。また、エンドカバー4の底面には、並んで配置される複数の第2位置決め溝43が設けられている。前記複数のセラミックス加熱チップ7の底部は、複数の第1位置決め溝132に一つずつ嵌挿され、前記複数のセラミックス加熱チップ7の上部は、複数の第2位置決め溝43に一つずつ嵌挿される。前記仕切り42の上部はエンドカバー4に固定されている。具体的に、仕切り42とエンドカバー4は一体的に成型されているが、これに限らない。前記仕切り42の底部は、前記加熱室13の底面に設置される第3位置決め溝133に嵌挿される。また、前記セラミックス加熱チップ7の数は2つとするが、これに限らない。前記エンドカバー4には通水経路41が設けられており、前記通水経路41の一端が前記吐水室16と連通している。前記第1吐水口1312は、前記加熱流路131の他端の側面における中心又は中心上方寄りの位置にある。これにより、加熱過程で発生した気泡を水流とともに等速で加熱室13から排出可能とし、加熱過程で発生した気泡の蓄積を防止する。前記第1入水口1311は、前記加熱流路131の一端の側面に位置している。
【0041】
本実施例において、前記加熱室13はタンク1の上部に位置しており、前記吐水室16もタンク1の上部に位置している。前記入水構造は引水管5を含む。前記引水管5の一端は前記加熱流路の第1入水口1311と連通しており、引水管5の他端は貯水室15内に伸入している。且つ、引水管5の他端は前記貯水室15の最低水位線よりも低くなっている。具体的に、引水管5は前記貯水室15内に立設している。前記加熱室13はタンク1の上部に位置しており、前記引水管5を通じて貯水室15と連通している。これにより、加熱室13に常に水が存在するとの事態を回避可能となり、加熱室13内のセラミックス加熱チップ7が非動作状態においても水没するとの事態が回避されるため、セラミックス加熱チップにいっそう汚れが付着しにくくなる。前記引水管5の他端は、衛生洗浄装置のスプレー洗浄装置に設置される自浄吐水口よりも高くなっている。
【0042】
本実施例において、前記貯水室15の上部は、前記加熱室13を包囲するか、部分的に包囲している。且つ、前記貯水室15の最高水位線は前記加熱室13の底端よりも高くなっている。これにより、加熱室13の外部放出熱を利用して貯水室15内の常温水を予熱できるため、省エネ効果が得られる。また、更に、異常加熱状態においては、貯水室15内の常温水を利用して、加熱室13内のセラミックス加熱チップ7を保護することも可能である。つまり、セラミックス加熱チップ7の異常加熱によって水温が過剰に高温となった場合には、貯水室15内の常温水を利用して、加熱室13に対し一定の冷却効果を奏することが可能である。これにより、セラミックス加熱チップ7が過熱により容易に破損するとの事態が回避される。
【0043】
本実施例において、前記タンク1にはオーバーフロー構造が設置されている。具体的に、前記オーバーフロー構造はオーバーフロー管2である。前記オーバーフロー管2の上端には、前記貯水室15内に位置するオーバーフロー口21が設けられている。また、前記オーバーフロー管2の底端には排水口22が設けられており、前記排水口22が前記タンク1の外部と通じている。具体的に、前記排水口22は前記タンク1の底壁に位置している。ただし、これに限らず、その他の実施例において、前記排水口は前記タンクの側壁底部に位置する。その他の実施例において、前記オーバーフロー構造は、タンクの側壁に設けられるオーバーフロー口である。
【0044】
本実施例において、前記オーバーフロー管2はタンク1の内側面に近接している。これにより、オーバーフロー管2はタンク1の内部により大きなスペースを譲ることができるため、その他の部品を装着しやすい。具体的に、前記オーバーフロー管2は、後述する上ハウジングの内側面に近接している。また、前記オーバーフロー管2は前記入水管3の吐水口31から離間している。よって、入水管3からの入水時に、入水管3付近の水面に発生する変動によって水がオーバーフロー管2から流出するとの事態は発生せず、水の損失が低減する。
【0045】
本実施例において、前記タンク1は、底板12と、底端が開口した上ハウジング11を含む。底板12は、前記上ハウジング11の底端開口箇所に密封状に接続される。且つ、これらにより前記貯水室15が包囲される。具体的に、前記底板12は、超音波溶接によって四方を上ハウジング11に固定される。前記加熱室13及び吐水室16は上ハウジング11に位置し、前記引水管5は上ハウジング11に設置される。具体的に、引水管5は上ハウジング11に一体的に射出成型される。ただし、これに限らない。前記エンドカバー4は上ハウジング11に覆接され、前記オーバーフロー管2及び入水管3は底板12上に立設される。且つ、前記オーバーフロー管2、入水管3及び前記底板12は一体的に射出成型される。ただし、これに限らない。具体的に、前記底板12は、平板式のメインプレート121と、前記メインプレート121の上面の辺縁に突設される小側壁122を含む。前記メインプレート121はタンク1の底壁を構成し、前記上ハウジング11の四方の側壁及び小側壁122は前記タンク1の側壁を構成する。前記入水管3の入水口32は、前記小側壁122に位置する。
【0046】
本発明の加熱装置は、応用時に、エンドカバー4における通水経路41の他端をウォーターポンプの入水端に接続する。
【0047】
図6に示すように、入水時には、水が第2入水口32から進入し、入水管3の内部経路に沿って上方へと流れ、最後に、入水管3の第2吐水口31から流出して貯水室15内に落下する。また、入水過程では、貯水室15内の空気が徐々に押し出されて、オーバーフロー管2から排出される。入水を制御するための装置(前記装置には、例えば、タンク内に設置される水位検出器、第2入水口32に設置される電磁弁、及び、水位検出器や電磁弁の動作状態と協調する制御装置が含まれ得る)が機能を喪失し、第2入水口32からの入水が継続した結果、貯水室15内の水が最高水位線を上回った場合には、図7に示すように、余分な水がオーバーフロー管2上端のオーバーフロー口21から進入し、オーバーフロー管2の内部経路に沿って排水口22に向かって流れる。そして、最終的にはトイレタンク内へと落下する。
【0048】
前記第2吐水口31は前記オーバーフロー口21よりも高くなっているため、第2吐水口31は常に水没することがなく、オーバーフロー口21上方の空気層内に位置している。よって、第2入水口32に接続される給水管に負圧が発生したときにタンク1内の水が逆流することはなく、水源の汚染が回避される。また、前記オーバーフロー管2は、排気可能であるとともに、オーバーフロー作用を奏することも可能である。且つ、オーバーフロー時には、水をトイレタンク内に直接排出可能であり、その他の管路を接続する必要がない。そのため、本発明のタンクは外観がよりシンプルで美しく、且つ、いっそう取り付けやすい。
【0049】
引水時には、ウォーターポンプの作用によって、貯水室15内の水が引水管5を通って加熱室13に流入する。そして、図9に示すように、蛇行形状をなす加熱流路131に沿って流動し、セラミックス加熱チップ7により急速に加熱されたあと、最終的に、吐水室16、エンドカバーの通水経路41、ウォーターポンプを順に通って送出される。
【0050】
タンク1には加熱室13が設けられているため、本発明のタンクは、従来技術の加熱装置を一体的に集約可能である。これにより、加熱装置の部品及び取り付けステップを減少させられるだけでなく、コストの節約にもなる。更に、前記タンクを応用する衛生洗浄装置の構造全体がより簡潔となり、占有スペースが減少する。
【0051】
前記蛇行形状をなす加熱流路131を設置することで、加熱室13内における水の加熱行程が増加するため、水は加熱室13内で均一且つ十分に加熱される。且つ、セラミックス加熱チップ7を完全に水没させることで、セラミックス加熱チップの加熱効率が向上する。また、加熱流路131は、セラミックス加熱チップ7の第1加熱面71、第2加熱面71を包囲している。これにより、加熱流路131の横断面積がより大きくなるため、長期的に使用しても汚れの蓄積により詰まることがない。
【0052】
図10図14を参照して、本発明の衛生給水装置は、ウォーターポンプ6と、上記実施例1で記載した本発明の加熱装置を含む。前記貯水室15に進入した水は、ウォーターポンプ6により前記加熱室13に引き込まれて送出される。具体的に、ウォーターポンプ6は加熱装置の下流側に設置される。即ち、前記加熱流路の第1吐水口1312がウォーターポンプ6の入水端と連通している。
【0053】
本実施例において、前記ウォーターポンプ6は2つの保護カバー8と9の間に設置される。且つ、ウォーターポンプ6の入水端は、一方の保護カバー8を通じて前記エンドカバー4における通水経路41の他端と連通している。
【0054】
図12図14に示すように、引水時には、ウォーターポンプ6の作用によって、貯水室15内の水が引水管5を通って加熱室13に流入する。そして、前記蛇行形状をなす加熱流路131に沿って流動し、セラミックス加熱チップ7により急速に加熱されたあと、最終的に、吐水室16、エンドカバーの通水経路41、ウォーターポンプ6を順に通って送出される。
【0055】
図15を参照して、本発明の衛生洗浄装置は、洗浄水を噴射するためのスプレー洗浄装置10を含むほか、更に、上記実施例1で記載した本発明の衛生給水装置を含む。前記スプレー洗浄装置10はウォーターポンプ6の下流側に設置される。即ち、スプレー洗浄装置10は、前記ウォーターポンプ6の吐水端と連通しており、前記ウォーターポンプ6が引き出した洗浄水を噴射することで、臀部洗浄又は女性器洗浄を実現する。
【0056】
本実施例において、前記引水管5の他端はスプレー洗浄装置10の自浄吐水口101よりも高くなっている。スプレー洗浄過程において、突然の電断/断水現象が発生した場合には、図15に示すように、引水管5の他端(引水管の他端とは吸水口である)とスプレー洗浄装置の自浄吐水口101との高低差△hがサイホン現象を形成して、タンク1内の余分な水を排出する。そのため、突然の電断/断水により機器が停止することでタンク内に残留した水を排出できなくなるとの事態が回避される。
【0057】
本発明の衛生洗浄装置について言及しなかった部分は、従来技術と同じであるか、従来技術を用いて実現可能である。例えば、タンクの貯水室内には、最高水位、最低水位を制御するための液位検出器等が設置される。
【0058】
実施例2
図16図19を参照して、本発明における加熱装置は、上記実施例1と以下の点において異なっている。即ち、前記入水管3の底端は、前記第2入水口32が前記タンク1の外側に位置するよう、前記タンク1の外側まで延伸している。また、前記オーバーフロー管2の底端も、前記排水口22が前記タンク1の外側に位置するよう、前記タンク1の外側まで延伸している。
【0059】
本実施例においても同様に、前記タンク1は上ハウジング11及び底板12を含む。前記オーバーフロー管2及び入水管3は、上ハウジング11の中腹に一体的に射出成型されており、且つ、上ハウジング11の内側面に密着している。前記貯水室15の上端は開口しており、前記エンドカバー4によって覆われている。
【0060】
本実施例においても同様に、前記セラミックス加熱チップ7は仕切り42と連携して、加熱室13内に蛇行形状をなす加熱流路131を形成する。
【0061】
図18に示すように、入水時には、水が第2入水口32から進入し、入水管3の内部経路に沿って上方へと流れ、最後に、入水管3の第2吐水口31から流出して貯水室15内に落下する。また、入水過程では、貯水室15の空気が徐々に押し出されて、オーバーフロー管2から排出される。入水を制御するための装置(前記装置は、一般的に、タンク内に設置される水位検出器、第2入水口32に設置される電磁弁、及び、水位検出器や電磁弁の動作状態と協調する制御装置を含む)が機能を喪失し、第2入水口32からの入水が継続した結果、貯水室15内の水が最高水位線を上回った場合には、図19に示すように、余分な水がオーバーフロー管2上端のオーバーフロー口21から進入し、オーバーフロー管2の内部経路に沿って排水口22に向かって流れる。そして、最終的にはトイレタンク内へと落下する。
【0062】
引水時には、エンドカバーの通水経路41に接続されるウォーターポンプの作用によって、貯水室15内の水が引水管5を通って加熱室13に流入する。そして、蛇行形状をなす加熱流路に沿って流動し、セラミックス加熱チップ7により急速に加熱されたあと、最終的に、ウォーターポンプによって送出される。
【0063】
図20を参照して、本発明の衛生給水装置は、ウォーターポンプ6と、上記実施例2で記載した本発明の加熱装置、一体化構造の貯水装置を含む。前記貯水室15に進入した水は、ウォーターポンプ6により前記加熱室13に引き込まれて送出される。具体的に、ウォーターポンプ6はタンク1の外部に固定されており、前記エンドカバー4における通水経路41の他端と連通している。
【0064】
引水時には、ウォーターポンプ6の作用によって、貯水室15内の水が引水管5を通って加熱室13に流入する。そして、前記蛇行形状をなす加熱流路131に沿って流動し、セラミックス加熱チップ7により急速に加熱されたあと、最終的に、吐水室16、エンドカバーの通水経路41、ウォーターポンプ6を順に通って送出される。
【0065】
本発明の衛生洗浄装置は、洗浄水を噴射するためのスプレー洗浄装置を含むほか、更に、上記実施例2で記載した本発明の衛生給水装置を含む。前記スプレー洗浄装置は前記ウォーターポンプの吐水端と連通して、前記ウォーターポンプが引き出した洗浄水を噴射することで、臀部洗浄又は女性器洗浄を実現する。
【0066】
実施例3
本発明の加熱装置は、前記本体がタンクではなく、タンクと別々に設置されている点で上記の各実施例と異なる。
【0067】
本発明の衛生給水装置は、タンク及びウォーターポンプを含むとともに、更に、上記実施例3で記載した本発明の加熱装置を含む。前記タンクに進入した水は、ウォーターポンプにより前記加熱室に引き込まれて送出される。具体的に、タンクは加熱装置の上流側に設置され、ウォーターポンプは加熱装置の下流側に設置される。
【0068】
本発明の衛生洗浄装置は、洗浄水を噴射するためのスプレー洗浄装置を含むほか、更に、上記実施例3で記載した本発明の衛生給水装置を含む。前記スプレー洗浄装置は前記ウォーターポンプの吐水端と連通して、前記ウォーターポンプが引き出した洗浄水を噴射することで、臀部洗浄又は女性器洗浄を実現する。
【0069】
上記の実施例は、本発明における加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置を更に説明するために用いたにすぎず、本発明は実施例に限らない。本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に対し行われる任意の簡単な修正、等価の変形及び補足は、いずれも本発明の技術方案の保護範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、加熱装置、衛生給水装置及び衛生洗浄装置を開示する。前記加熱装置は本体及びセラミックス加熱チップを含む。本体には加熱室が設けられており、セラミックス加熱チップが本体の加熱室に設置される。また、加熱室内には加熱流路が形成されている。前記加熱流路の一端には第1入水口が備わっており、前記加熱流路の他端には第1吐水口が備わっている。セラミックス加熱チップは、背向して設置される第1加熱面及び第2加熱面を有する。前記加熱流路の流動方向は、順に、第1加熱面、第2加熱面に沿って流動するようになっている。本発明では、水流をセラミックス加熱チップ両側の加熱面に沿って順に流動可能とすることで、加熱室内における水の加熱行程を増加させている。これにより、水が加熱室内で均一且つ十分に加熱されるほか、セラミックス加熱チップの加熱効率も向上するため、産業上の利用可能性を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】