(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(54)【発明の名称】可聴周波数領域内の共鳴周波数を有する液体容器内に保持された反応性液体を改質するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
C12H 1/16 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
C12H1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525982
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-06-20
(86)【国際出願番号】 US2020059225
(87)【国際公開番号】W WO2021092261
(87)【国際公開日】2021-05-14
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503257136
【氏名又は名称】メイヤー・サウンド・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー,ジョン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ロークス,カトリン・エム
(72)【発明者】
【氏名】アーネソン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】コフート,ポール
(72)【発明者】
【氏名】シュウェンケ,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ペイ-ユアン
(72)【発明者】
【氏名】ズッカッティ,カルロ
【テーマコード(参考)】
4B128
【Fターム(参考)】
4B128AC15
4B128AC20
4B128AG04
4B128AG05
4B128AG07
4B128AP05
4B128AT08
4B128AT20
(57)【要約】
樽または他の液体容器内に保持された反応性液体を改質するための装置は、音声信号入力に応答して可聴周波数領域内の振動エネルギーを生成するためのトランデューサと、カプラであって、トランデューサにおいて生成された振動エネルギーがカップリングデバイスに伝達されるようにトランデューサに固定されている、カプラとを含む。カップリングデバイスは、トランデューサの前面を越えて延び、装置が樽壁に結び付けられるとき、樽に接触し、これを押す、押出し端を有する。液体充填された樽の共鳴を決定することにより、決定された共鳴周波数において十分に高いレベルを有する音声入力信号が、樽に含有された液体における最大反応を達成するために選択され得る。本装置は、特に、ウィスキーの音響熟成に好適である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器壁を有する液体容器内に保持された液体を改質するための装置であって、前記液体は、前記液体内に導入される可聴周波数領域内の振動エネルギーに反応性があり、前記装置は、
信号入力に応答して前記可聴周波数領域内の振動エネルギーを生成することができるトランデューサと、
カプラとを備え、前記カプラは、前記トランデューサによって生成された振動エネルギーが前記カプラへ伝達するように、前記トランデューサに固定されており、前記カプラは、前記トランデューサが前記容器の前記壁の隣に保持されるとき、前記信号入力に応答して前記トランデューサによって生成された振動エネルギーを前記容器の前記壁に伝送するように構成される、
装置。
【請求項2】
前記カプラは、前記トランデューサによって生成された振動エネルギーを、前記容器の前記壁との直接接触により、前記容器の前記壁に伝送するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記トランデューサは、画定された前面を有し、前記カプラは、前記トランデューサの前記前面を越えて延びる押出し端を有し、信号入力に応答して前記トランデューサによって生成された振動エネルギーは、前記カプラの前記押出し端の前記容器壁への直接接触を通じて、前記容器の前記壁に伝送される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記トランデューサは、信号入力に応答して振動運動を生成するボイスコイルアセンブリを有し、前記カプラは、前記ボイスコイルアセンブリの前記振動運動が前記カプラおよび前記容器の前記壁へ伝達されるように、前記ボイスコイルアセンブリに固定されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記カプラは、前記容器の前記壁に接触するように構成される前方に突出する押出し端、および前記トランデューサの前記ボイスコイルアセンブリに固定されている基端を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記トランデューサに固定されている前記カプラが、前記トランデューサによって生成された振動エネルギーを前記容器壁へ、およびそこから前記容器内の前記反応性液体へ伝送するように、前記トランデューサを前記液体容器の壁に保持するための縛り付け手段をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記縛り付け手段は、前記カプラが前記容器壁に接触したままであるように、前記カプラを前記容器の前記壁に結び付けるための手段を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記カプラを前記容器の前記壁に結び付けるための前記手段は、前記容器に巻き付く縛り付けストラップまたはコードを受容するための前記カプラ内の切欠きを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記トランデューサは、前記カプラが固定されていない後部を含み、前記縛り付け手段は、前記トランデューサの前記後部を前記カプラおよび容器に対して適所に弾性的に保持するための手段を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記トランデューサの前記後部は、前記容器に直接的に弾性保持される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
容器壁を有する液体容器内に保持された液体を改質するための装置であって、前記液体は、前記液体内に導入される振動エネルギーに反応性があり、前記装置は、
信号入力に応答して可聴周波数領域内の振動エネルギーを生成することができるトランデューサであって、画定された前面を有する、トランデューサと、
基端、および前記トランデューサの前記前面を越えて延びる押出し端を有するカプラであって、前記カプラの前記基端は、前記トランデューサにおいて生成された振動エネルギーが前記カプラに伝達されるように、前記トランデューサに固定されており、前記カプラの前記押出し端は、前記トランデューサが前記容器の前記壁に対して保持されるとき、前記液体容器の前記壁に接触し、これを押すように構成される、カプラと、
を備える、装置。
【請求項12】
前記カプラは、前記カプラの前記押出し端を前記容器壁と接触状態に保持するための前記容器に巻き付く縛り付けストラップまたはコードを受容するための切欠きを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記カプラは、通気孔のための、および前記カプラの前記押出し端を前記容器壁と接触状態に保持するための前記容器に巻き付く縛り付けストラップまたはコードを受容するための複数の切欠きを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記カプラは、前記カプラの前記基端から前記カプラの前記押出し端まで延びる円筒状側壁を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記カプラの前記押出し端は、前記容器の前記壁に接触するための隆起した前方接触表面を有する実質的に閉じた端を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記カプラの前記押出し端は、開いており、前記カプラの前方上部リムによって形成され、前記カプラの前記前方上部リムは、前記カプラと前記容器の前記壁との間の接触を提供する、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記カプラは、円筒形状を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
容器壁を有する液体容器内に保持された液体を改質するための装置であって、前記液体は、前記液体内に導入される振動エネルギーに反応性があり、前記容器は、可聴周波数領域内の決定可能な共鳴周波数を有し、前記装置は、
前記容器の決定された前記共鳴周波数にあるものを含む、信号入力に応答して前記可聴周波数領域内の振動エネルギーを生成するためのボイスコイルアセンブリを有するトランデューサであって、画定された前面を有する、トランデューサと、
基端、および前記トランデューサの前記前面を越えて延びる押出し端を有する円筒カプラであって、前記カプラの前記基端は、前記ボイスコイルアセンブリによって生成された振動エネルギーが前記カプラに伝達されるように、前記トランデューサの前記ボイスコイルアセンブリに固定されており、前記カプラの前記押出し端は、前記液体容器の前記壁に接触し、これを押すように構成される、円筒カプラと、
前記トランデューサに固定されている前記カプラの前記押出し端が前記液体容器の前記壁を押すように、前記トランデューサを前記液体容器の壁の隣に保持するための縛り付け手段であって、前記液体容器の共鳴周波数で前記トランデューサによって生成された振動エネルギーは、前記容器壁を通って、前記容器内の前記反応性液体へ伝送される、縛り付け手段と、
を備える、装置。
【請求項19】
前記縛り付け手段は、通気孔のための複数の切欠き、および前記カプラの前記押出し端を前記容器壁と接触状態に保持するための前記容器に巻き付く縛り付けストラップまたはコードを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記トランデューサは、前記カプラが固定されていない静止後部を含み、前記縛り付け手段は、前記トランデューサの前記静止後部を直接的に前記容器に弾性的に保持するための手段を含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
容器内の振動反応性液体を撹拌する方法であって、振動反応性液体を含有する容器内または上に振動反応性センサを配備するステップと、
可聴周波数スペクトル内にある振動エネルギーを直接的に容器に結合するステップと、
前記配備されたセンサの出力から、中に前記振動反応性液体を含有した前記容器の周波数応答を決定するステップと、
前記容器および液体の前記決定された周波数応答を使用して、前記容器に含有された前記液体内に振動エネルギーを効果的に励起することができる周波数を決定するステップと、
先のステップにおいて決定される前記周波数を含む音声入力信号を使用して、振動エネルギーを直接的に前記容器に結合するステップと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記容器に含有された前記液体内に振動エネルギーを効果的に励起することができる周波数を決定する前記ステップは、前記容器の共鳴周波数(複数可)を決定することを含み、前記音声入力信号は、前記容器内で共鳴を励起するためにそのような決定された共鳴周波数にあるエネルギーを含むものが選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記振動エネルギーは、トランデューサによって生成された振動エネルギーを前記容器壁に伝送するために前記容器の壁に物理的に接触するように構成されるカプラを有する前記トランデューサによって前記容器に直接的に結合される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記容器は、水平配向で支持され、前記トランデューサは、前記液体容器の壁の隣に垂直配向で保持される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
木樽内のアルコール飲料の品質を向上させる方法であって、
音波周波数範囲内の音エネルギーを生成することができるトランデューサを選択するステップと、
前記トランデューサによって生成された音エネルギーが前記樽に結合されるように、熟成されるべき前記液体アルコール飲料を含有する樽の外側に前記トランデューサを装着するステップと、
前記樽に装着された前記トランデューサが異なる周波数で励起されるとき、前記容器壁内の加速度変化または前記樽内の前記液体アルコール飲料における圧力変動を検出するために、少なくとも1つのセンサを位置付けるステップであって、前記センサがセンサ出力を有する、ステップと、
前記センサ出力から、前記トランデューサの前記音波周波数範囲内の前記樽の前記共鳴周波数(複数可)を決定するステップと、
前記樽内の前記アルコール飲料の撹拌を向上させる前記樽内の共鳴(複数可)を引き起こすために、前記決定された共鳴周波数(複数可)にあるエネルギーを含む信号により前記トランデューサを駆動するステップと、
を含む、方法。
【請求項26】
前記トランデューサは、約1000Hz未満の音波周波数範囲内の音エネルギーを生成するための低周波数トランデューサである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記トランデューサの前記音波周波数範囲内の前記樽の前記共鳴周波数(複数可)を決定するステップは、手動で行われる、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記トランデューサの前記音波周波数範囲内の前記樽の前記共鳴周波数(複数可)を決定するステップは、前記センサおよびトランデューサに接続されたフィードバック回路により達成される、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記樽は、水平配向で支持され、前記トランデューサは、前記樽の底に垂直配向で装着される、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、液体容器に含有された液体を改質するためのプロセスであって、当該液体は、液体内に導入された振動エネルギーに反応性である、プロセスに関し、本発明は、より詳細には、比較的短い時間期間で液体における所望の変化を達成する目的のために液体内に音響エネルギーを導入する装置およびプロセスに関する。本発明は、ウィスキーまたはワインなど、木樽またはキャスクに貯蔵されたアルコール飲料の熟成を加速させることにおいて特定の用途を有する。
【背景技術】
【0002】
[0002]アルコール飲料、および特に、ウィスキースピリッツおよびワインは、伝統的に、木樽またはキャスク内で熟成され、飲料の性質を経時的に変化させるプロセスが、飲料をより望ましい品質および味にする。熟成は、スピリッツまたはワイン製造プロセスの最終ステージである。それは、飲料が「成熟する」ことを可能にし、時として、飲料に「仕上げ」を施すと言われる。しかしながら、熟成は、飲料の色および味を含め、飲料の最終的な独特の性質に寄与することを特徴とする。
【0003】
[0003]ウィスキーまたはワインの適切な熟成は何年もかかり得ることから、異なる方法が、熟成プロセスの根底にある物理的および化学的変化を速めるために提案されてきた。これらは、樽内の液体を超音波振動にさらすこと、および樽に対して音楽などの可聴音を大音量で流すことを含む。いずれの場合においても、目的は、熟成を加速するために必要とされる物理的および化学的プロセスを速めるために樽の内側の飲料を撹拌することである。これらの音響手法の障害は、超音波周波数範囲内のエネルギーを導入することが、スピリッツまたはワイン(または他の樽内の液体)の成熟プロセスに害を及ぼす樽内の液体におけるキャビテーションを引き起こすことであるが、より低い可聴周波数領域、特に、樽共鳴が見られる低い可聴周波数領域においては、熟成プロセスに任意の優れた効果を有するように樽内の液体内へ十分な音エネルギーを導入することは困難である。
【0004】
[0004]本発明は、可聴周波数領域内、および特に、約20Hz~約1000Hzの範囲内の振動エネルギーを、この振動エネルギーによってもたらされる撹拌に反応性である樽内の液体内へ効果的に結合するための装置および方法を提供することによって、これまでに提案された音響熟成プロセスの障害を克服する。これらのより低い周波数範囲で動作させることにより、本発明の装置および方法は、望ましくない最終結果をもたらすキャビテーションの問題を回避する。本発明の装置および方法は、樽に含有されたウィスキー、ワイン、または他の撹拌反応性液体の熟成を効果的に加速させるため、有効な量の振動エネルギーをそうした液体内へ導入することができる。本発明の装置および方法はさらに、限られた量の設備で、および比較的小さい外部電力要件で、樽液体の加速された熟成を達成することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本発明は、容器壁を有する液体容器内に保持された液体を改質するための装置であって、当該液体は、液体内に導入される振動エネルギーに反応性があり、当該容器は、可聴周波数領域内の決定可能な共鳴周波数を有する、装置を対象とする。本装置は、信号入力に応答して可聴周波数領域内の振動エネルギーを生成することができるトランデューサを含む。突出する押出し端を有するカップリングデバイスまたは単に「カプラ」は、トランデューサにおいて生成された振動エネルギーがカップリングデバイスに伝達するように、トランデューサに固定されている。装着手段は、トランデューサに固定されているカップリングデバイスの押出し端が液体容器の壁を押すように、および液体容器の共鳴周波数でトランデューサによって生成された振動エネルギーが、容器壁を通って、容器内の反応性液体へ効果的に伝送されるように、トランデューサを液体容器の壁の隣に保持するために提供される。
【0006】
[0006]本発明の方法は、周波数応答、および以て、樽に含有された振動反応性液体との樽の共鳴をまず決定し、次いで、この決定された樽共鳴に基づいた周波数を含む音声信号を使用して樽振動エネルギーに直接的に結合することを伴う。直接結合は、直接物理接触または間接接触によって達成され得、これにより振動エネルギーが樽の容器壁に直接的に伝送される。
【0007】
[0007]本発明の方法は、樽、および最も好適には木樽に含有されたアルコール飲料の品質を向上させる方法であって、音波周波数範囲内の音エネルギーを生成することができるトランデューサを選択するステップと、ii)トランデューサによって生成された音エネルギーが樽に伝送されるように、熟成されるべき液体アルコール飲料を含有する樽の外側にトランデューサを装着するステップと、iii)樽に装着されたトランデューサが異なる周波数で励起されるとき、樽内の液体アルコール飲料における撹拌を示す圧力変動または加速度変化を検出するために、少なくとも1つのセンサを位置付けるステップであって、センサがセンサ出力を有する、ステップと、iv)センサ出力から、トランデューサの音波周波数範囲内の樽の共鳴周波数(複数可)を決定するステップ、およびv)樽内のアルコール飲料の撹拌を向上させる樽内の共鳴(複数可)を引き起こすために、樽の決定された共鳴周波数(複数可)にある十分な量の音エネルギーを含む信号によりトランデューサを駆動するステップを含む、方法に及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】[0008]ウィスキー、ワイン、または他の撹拌反応性液体を保持するための樽であって、トランデューサを含む本発明による装置が樽に固定された状態にある、樽の上部斜視図である。
【
図4】[0011]樽の底および装置のトランデューサをより詳細に示す、その破断拡大図である。
【
図5】[0012]
図1~
図4に見られるトランデューサの部分破断斜視図であり、トランデューサによって生成された振動エネルギーを樽の壁に伝送するために使用されるカプラを示す図である。
【
図6】[0013]先の図に示されるトランデューサの断面図である。
【
図6A】[0014]カプラの基部がトランデューサのボイスコイルアセンブリにどのように固定されているかをより詳細に示す、
図6のトランデューサの拡大断片図である。
【
図7】[0015]本装置のカプラデバイスのための代替構成を示す、
図5および
図6に示されるものなどのトランデューサの斜視図である。
【
図8】[0016]支持スタンドに支えられた
図1~
図4に例証される樽、およびトランデューサの部分を樽上の適所に固定する代替の方法を示す図である。
【
図9】[0017]液体を含有する樽の周波数応答および以て共鳴を決定する、および有利には、樽に含有される液体内に振動を励起するために、決定された共鳴を使用する方法のステップを例証するフローチャートである。
【
図10】[0018]先の図に示されるトランデューサの出力を駆動および制御するための電子回路のダイアグラム図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0019]本明細書に説明される本発明の実施形態は、樽に貯蔵されたウィスキーまたは他のアルコール飲料の熟成を加速させることを対象とする。しかしながら、本発明は、そのような使用に限定されることは意図されないということを理解されたい。説明される装置および方法は、樽以外の容器を含む液体容器に含有された液体を改質するためにも同様に使用され得、当該液体は、液体内に導入された振動エネルギーに反応性である。
【0010】
[0020]これより図面を参照すると、
図1~
図4は、湾曲した側壁15および平坦な樽端壁17を有する、見えないがアルコール飲料を含有するための樽11を示す。樽は、樽端壁が垂直平面にあり、湾曲した樽側壁が
図2では文字Xによって示される樽の水平軸の方向に延びるように、水平に配向される。他の樽配向が使用され得るが、この配向は、樽内の液体を撹拌するために使用されるトランデューサの以下に説明される有利な配置を可能にする。樽内の液体は、ウィスキーであり得るが、ワインなどの他の振動反応性液体が、本明細書に説明されるように樽内で処理され得る。
【0011】
[0021]樽11に貯蔵された反応性液体に伝送され得る振動エネルギーを生成するために使用される装置および方法の中心構成要素は、トランデューサ19である。トランデューサは、樽側壁を向く位置に保持され、
図4では文字「A」によって示されるトランデューサ軸が垂直配向にあるように、好ましくは、樽の底側21において樽の端壁17の間に位置付けられる。トランデューサは、樽に沿ったまたは樽の周りの他の場所に位置付けられ得るが、単一のトランデューサの場合、トランデューサの図示された場所および垂直配向が、特に液体がウィスキーである場合、樽内の液体を改質することに関して最も効率的な結果を達成することが分かっている。
【0012】
[0022]図面に例証されるトランデューサ19は、従来のラウドスピーカに見られるようなコーンドライバであり、可聴周波数領域内の振動運動を生成することができる。しかしながら、他の形態のトランデューサは、それらが可聴周波数帯および特にその帯域のより低い周波数領域において振動運動を生成することができる限り、使用され得るということが企図される。特に関心のある周波数は、樽サイズおよび形状ならびに樽材料、樽壁厚、ならびに樽が充填される度合いに依存する樽の共鳴周波数であるが、概して、関心のある周波数は、約20Hz~約1000Hzの範囲内に入ることが予期される。本発明の装置および方法によると、振動運動が効果的および効率的に反応性の樽内の液体に伝送され得るのは、これらの共鳴周波数においてである。これは、樽側壁15へのトランデューサの振動部の振動運動の効果的な結合を必要とする。
【0013】
[0023]例証されたトランデューサ19、およびトランデューサによって生成された振動エネルギーを樽壁へ、および樽壁を通じて結合するための機序が、これより
図5~
図6および
図6Aを参照して説明される。述べたように、例証されたトランデューサ19は、下部「スパイダ」サスペンション25および上部「周囲」サスペンション27によって、「バスケット」と呼ばれる金属骨格24内に吊るされた耐久性があるが、軽量の紙製コーン振動板23を有するコーンドライバ、好ましくは30.48cm(12インチ)コーンドライバの形態にある。トランデューサは、細長い円筒フォーマ29およびフォーマの下部に巻き付けられたボイスコイル31からなるボイスコイルアセンブリをさらに含む。(以下に説明されるように、コーンドライバのための従来の設計のものであるボイスコイルアセンブリはまた、典型的には、ドライバ振動板のより良好な接着面を提供するためにボイスコイルより上のフォーマに巻き付けられる紙材料を、示されないが、含む。)コーン振動板は、磁石32、透磁性トッププレート33、および磁極片35の集合(本明細書ではまとめて「磁気回路アセンブリ」と称される)によって作成される磁気回路の磁気ギャップ内に位置付けられる、ボイスコイルのための円筒フォーマの軸延長部28に固定されている。磁極片は、中央スルーホール34を有することが分かり、その下部は、
図6に示されるスクリーン36などのスクリーンによって覆われ得る。
【0014】
[0024]使用中、可聴周波数領域内のAC電圧入力信号がドライバに印加されると、それは、入力信号に対応するボイスコイル内に電流を発生させ、このことが今度はボイスコイルアセンブリ全体に振動運動を発生させ、ボイスコイルアセンブリ内の振動運動が今度はコーン振動板を振動運動で動かす。通常のコーンドライバにおいては、振動板の振動運動の唯一の目的は、音を発生させることである。しかしながら、ここでは、ボイスコイルアセンブリの振動運動は、別の目的のために利用される。振動運動を例証されたカプラ37へ伝達することにより、この運動により生成された振動エネルギーは、振動エネルギーに反応性である液体を含有する樽の壁に結合される。
【0015】
[0025]
図5、
図6、および
図6Aを参照すると、アクリルまたはABSプラスチックなどの低内部減衰を呈する剛塑性材料で好適には製作されるカプラ37は、トランデューサの前面(
図4および
図6では文字Pによって示される)を越えて突出する、実質的に閉じた前方に突出する押出し端39、およびこの押出し端からトランデューサのコーン内へ後方に延びる円筒状側壁41を有することが分かる。カプラの円筒状側壁は、ボイスコイルフォーマ29の円筒状延長部28を受容するために、側壁の基端45からカプラ側壁の内側で上方に延びる円筒状凹部43を有することが分かる。カプラ側壁の基端は、ウレタン接着剤またはエポキシなどの好適な接着剤によって、ドライバのコーン振動板の下部リム部分47およびボイスコイルフォーマの円筒状延長部の少なくとも一方および好ましくは両方に固定されている。接着剤は、
図6Aでは文字「R」によって示される領域、すなわち、コーン振動板23の下部リム部分47、およびボイスコイルフォーマ29の円筒状延長部28の外面に適用され得る。ボイスコイルフォーマ29の円筒状延長部28の外面は、典型的には、この表面への接着の容易性のために、クラフトペーパーなどの紙材料で覆われるということにここでも留意されたい。
【0016】
[0026]カプラは、カプラの側壁および押出し端に、数字49、51によって示されるような切欠きをさらに有し得る。これらの切欠きは、トランデューサの振動運動中にカプラから空気を抜くための通気口として作用し、カプラ側壁内の切欠き49は、追加的に、アクセス可能なストラップ穴を提供し、本明細書内で以後説明されるように、このストラップ穴を通じて、カプラは、樽または他の構造体に縛り付けられ得る。
【0017】
[0027]トランデューサ19は、トランデューサのコーンに装着されるカプラの押出し端が樽11の側壁15にしっかりと接触するように、樽側壁の隣に正しい位置に保持されなければならない。
図5~
図6に例証されるカプラの場合、樽接触は、カプラを通じて樽壁へ伝送される力を集中させる小さな隆起した前方接触表面53によってなされる。(この接触は、
図4に最もよく示される。)
図1~
図4に示されるストラップ55は、カプラを適所に保持するための縛り付け手段としての役割を果たす。ポリエステルウェビングなどの好適には安定した低伸縮性材料で作製されるこのストラップは、カプラ側壁内の切欠き49に挿通され、樽に巻き付けられ、樽の側壁にカプラを押し付けるように締め付けられ得る。トランデューサの後部と見なされ得るもの―バスケットおよび磁石回路アセンブリ―は、他の縛り付け手段によって適所に別々に保持され、それはこの場合、好ましくは、トランデューサを適所に迎合的に固定するゴムひも57などの弾性的な縛り付け手段である。バスケットおよび磁石回路アセンブリのために伸縮自在の縛り付けを使用することは、トランデューサが線形範囲で動作することを可能にすることになり、結果を改善することが分かっている。
【0018】
[0028]
図7は、トランデューサカプラのための代替の設計を伴う、以前に説明されるようなトランデューサ19を示す。この場合、トランデューサカプラ61は、カプラの押出し端として作用する上部リム63を有する直円筒の形態にある。この場合、カプラの押出し端は、以前に説明された実施形態のように閉じた構成を有する代わりに、開いている。円筒状側壁69内の切欠き開口部67は、カプラを樽壁に対して保持するための、
図1~
図4に示されるストラップ55などの1つまたは複数の固定ストラップを受容するために提供される。以前に説明されたカプラ実施形態のように、カプラの上部リム63によって形成される押出し端は、トランデューサが上に説明されるように側壁に装着されるとき、カプラの押出し端のみが樽側壁に接触するように、トランデューサの前面を越えて突出する。ここでは、接触は、カプラの上部リム63の極両側でなされる。
【0019】
[0029]
図7に示されるカプラの実施形態は、これも好適には剛塑性材料で製作され得、同様に、その基端において、トランデューサのコーン振動板および/またはトランデューサのボイスコイルアセンブリのボイスコイルフォーマに装着される。この実施形態のカプラは、より容易に製作され、より容易に樽に縛り付けられる。樽の側壁は、カプラの押出し端と樽壁との間の表面接触面積を増大させるために改変され得るが、これは必須ではない。
【0020】
[0030]
図8は、樽支持スタンド70上に支持される、
図1~
図4に示される樽11と同様のウィスキー樽11aを示し、また追加的に、上に説明されるような樽に結合されたトランデューサ19を示す。樽支持スタンドは、樽をその好ましい水平位置に支持するように構成される。しかしながら、
図1~
図4に示されるように樽に直接結び付けられる代わりに、トランデューサバスケットおよび磁気回路アセンブリ(「TBMCA」)は、
図8に示されるバンジーコード71などの弾性的な縛り付け手段によって樽支持スタンドに弾性的に結び付けられる。好適には、バンジーコードのフック端72が、一方の端ではトランデューサバスケットに、他方の端では支持スタンドの好適な部分に、例えば、樽支持スタンドフレームの樽支え突出部73に、留められた状態で、樽の各側面に2つのバンジーコードが存在する。締結クランプ79を有する示されたストラップ77は、カプラ側壁内の上に説明された切欠きを挿通して、これもまた上に説明されるようにトランデューサカプラを樽壁に縛り付ける。樽に同様に巻き付けられる追加の調節可能ストラップ78は、樽を支持スタンドに結び付けるために提供される。両方の場合において、ストラップは、好適には、安定した低伸縮性材料で作製され、樽の周りにきつく引っ張られる。
【0021】
[0031]上に説明されるトランデューサを樽壁に結び付ける異なるやり方(図に説明されるようにバンジーコードを使用して樽に巻き付けて結び付ける、または静止フレームに結び付けられる)は、トランデューサのバスケットおよび磁気回路アセンブリが、トランデューサがラウドスピーカ筺体のバッフル壁に装着される場合には通常そうである固定の静止位置ではなく、弾性的に適所に保持されることを結果としてもたらす。TBMCAのための弾性的な縛り付け手段は、実際には、ばね上の二重移動質量システムを作り出す。1次移動質量は、TBMCA自体であり、この質量は、ばね(振動板サスペンション)により、ボイスコイルアセンブリ、カプラ、および樽(「VCB」)からなる第2の移動質量に結合される(振動板は、本質的に、質量ゼロである)。TBMCAが樽に直接的に結び付けられる場合、TBMCA質量は、2次ばねによりVCB質量にも結合され(弾性的な縛り付け)、以て、樽(実際には、VCB質量)および故に樽内の液体に結合されるべきTCBMAの振動エネルギーの2次経路を提供するということに留意されたい。しかしながら、この直接結び付け構成において、この2次経路により樽内の液体に到達するTCBMA振動エネルギーは、比較的小さいということ、およびVCB質量によって樽内の液体へ伝送されるTCBMA振動エネルギーの大半は、振動板サスペンションによりカプラの1次経路を通って伝送されるということが考えられる。
【0022】
[0032]上に説明される装置は、有利には、樽(または他の容器)において、大半の場合1000Hz未満で発生する目的の可聴周波数領域内で共鳴を励起するために使用され得る。これらの共鳴周波数で、またはその近くでトランデューサを駆動することにより、トランデューサによって生成された振動エネルギーは、樽内の液体に効率的に伝送され得る。これらの周波数では、樽壁は、例えば樽内に含有されたスピリッツの熟成を加速するために、液体を撹拌するため、振動エネルギーを樽内の液体内へ入れる実質的に質量ゼロの振動板へと効果的に変えられる。樽に固定されたトランデューサを駆動するための信号成分は、樽共鳴周波数へと最適化される必要がある。この最適化は、手動またはフィードバックループのいずれかで行われ得る。
【0023】
[0033]信号成分を最適化するための手動の手法は、樽内または上に配備されるセンサ(例えば、加速度計またはハイドロフォン)が、樽の共鳴周波数を識別するために「エネルギースペクトル」および/または「伝達関数」(周波数応答)を測定するために手動で使用される開ループシステムを伴う。それらの測定は、単一または二重チャネルFFTスペクトルアナライザを用いて実施され得るが、他の分析方法も使用され得る。この手動調節プロセスの部分として、入力信号が共鳴を最も励起し、振動を最大化することができるように、ブースト均等化が共鳴周波数で音声経路に適用され得る。この手動プロセスは、共鳴がドリフトすることになった場合に共鳴の変化を調節するために、熟成プロセス全体を通して既定の時間間隔(日/週/月)で繰り返され得る。
【0024】
[0034]信号成分を最適化するための上に説明された手動の手法は、
図9に反映され、これは、ウィスキーの熟成を加速することなどの所望の効果をもたらすために樽内の反応性液体を十分な度合いまで撹拌するための、樽内で共鳴を発生させる基本ステップを例証するフローチャートである。第1のステップとして、上に説明されるような振動センサが、樽壁内の振動(加速度)、およびまた好ましくは、樽に含有された液体における振動(音圧)を測定するために配備される。このステップは、ブロック81によって表される。次に、振動エネルギーは、可聴周波数スペクトル内で樽に直接的に結合される(ブロック83)。配備されたセンサの出力は、次いで、樽に含有された振動反応性液体を有する樽の周波数応答を決定するために使用される(ブロック85)。樽および液体の決定された周波数応答を使用して、樽に含有された液体内に振動エネルギーを効果的に励起することができる(撹拌)周波数が決定される(ブロック87)。本方法の次のステップ(ブロック89によって表される)において、振動エネルギーは、先のステップ(ブロック87)で決定された周波数を含む音声入力信号を使用して、(上に説明される装置によってなど)樽に直接的に結合される。決定された共鳴周波数で、振動エネルギーは、樽に含有された液体内に効果的な振動を励起するのに十分である必要がある。樽への音エネルギーの直接結合は、樽内の液体への振動エネルギーの効率的な結合をもたらし、樽に対して音を大音量で流すことと比較して、より少ない電力がこれらの共鳴周波数で樽液体を効果的に撹拌するために必要とされることを意味する。
【0025】
[0035]
図10は、フィードバックループを使用してトランデューサに入力される信号成分を最適化するための単純なシステムを例証する。示されるのは、信号プロセッサ93、リミッタ95、および増幅器97を含むトランデューサ19への信号入力91および信号経路である。増幅器の出力は、上に説明される様式で樽11に、または
図8に例証されるような静止支持スタンドに固定され得るトランデューサ19に接続される。文字Aによって示されるセンサは、トランデューサからの振動によって誘起される樽内の液体内の音圧を測定するために樽内に配備される。文字Bによって示される追加のセンサは、壁内の加速度を測定するために樽壁の外側に装着される。センサの出力は、ブロック99によって示されるように共鳴を検出するために使用され、この情報は、信号プロセッサ93にフィードバックされる。異なるタイプのフィードバックシステムが企図され、これはこれより簡単に説明される。
【0026】
[0036]古典的なネガティブフィードバックシステム。このシステムでは、センサ出力は、ネガティブフィードバックを形成するために線形制御器(PIDまたはおそらくはMIMO制御器など)にフィードバックされる。ここでは、古典的な制御理論を適用する。誤差信号は、増幅器およびトランデューサを駆動するために生成および使用される。典型的なネガティブフィードバックシステムと同様に、センサにおける信号は、ループ利得のおかげで入力における信号に一致するようにされる。この場合、加速度(加速度計によって検知される)は、電気音声入力に一致する。電気入力は、外部音声信号であり、およびおそらくは、それと混合された内部音声信号でもある。内部音声信号は加速度をほぼ一定の大きさにし、以て最適振動および流体撹拌を生成するために、例えば、既知の共鳴周波数に設定される正弦波であり得る。
【0027】
[0037]古典的なネガティブフィードバックにおいて、センサ信号が入力に一致する度合いは、ループ利得の量に依存する。ループ利得は、安定性を達成するために常に制限される。ネガティブフィードバックシステムの安定性は、ループ利得が1以上である周波数においてポジティブフィードバックがないことを必要とする。位相シフトが、アクチュエータとセンサ(「プラント」)との間の遅延に起因して周波数の増大に伴って増大するため、ロールオフは、多くの場合、位相が180°に到達する前は利得が<1であることを保証するために、ローパスフィルタ、すなわち、優勢極の形態でループ内に適用される。ロールオフ自体も位相シフトを発生させるため、それは、典型的には、1次(-6dB/oct)に制限される。このユニティー利得周波数より低い周波数でのループ利得は、典型的には、6dB/octを増大させることのみできる(周波数を減少させることを伴って)。
【実施例】
【0028】
[0038]ウィスキーを含有する樽内で、トランデューサからの位相シフトを加速度計によって測定したところ、位相シフトは、加速度計がドライバの非常に近くに置かれたときにさえ、300Hzにより180度に到達したことを観察した。結果として、利得は200~300Hzにより<1でなければならないため、大量のループ利得を適用することはできなかった。フィードバックループを安定させておくために、250Hzで0dBループ利得へと傾斜している、25Hzで最大20dBのループ利得が適用されることを必要とする。この手法の欠点は、それが加速度の比較的弱い追跡を結果としてもたらすことである。
【0029】
[0039]自動調節を伴う自動測定&監視。この実施形態において、加速度計センサは、ネガティブフィードバックループ内にないが、代わりに、その信号は、増幅器およびアクチュエータに供給する音声の均等化に関して決定を行うために、スペクトル、伝達関数、または他のプロパティを自動的に測定するシステムに供給される。このシステムは、様々な形態をとり得る。それは、例えば、共鳴周波数での加速度を最適化または最大化するために増幅器を駆動して、音声における均等化および全体利得を調節し得る。それはまた、ここでも加速度または振動を最適化するために、リミッタもしくは非線形信号処理を調節し得るか、またはノイズもしくは正弦波などの内部音声信号を活性化し得る。
【0030】
[0040]制御された不安定を伴うポジティブフィードバック。このシステムの概念は、ループが、振動のおかげで、または共鳴周波数のうちの1つまたは複数における弱い振動において保持されるように、ネガティブフィードバックよりも、ポジティブフィードバックが実装されることである。
【0031】
[0041]本発明の様々な実施形態が、先述の明細書においてかなり詳細に説明されているが、本発明が説明された実施形態または説明された実施形態の特定の詳細に限定されることは意図されない。説明された実施形態に対する変異形が、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく可能であることを理解されたい。
【国際調査報告】